JP2005025085A - 航空機搭載用写真撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の航空機搭載用写真撮影装置は、高価格で機上電源を要し、重量・容積とも大であった。これを低価格で省電力にして小型・軽量の装置として提供することである。
【解決手段】カメラ自重の利用と、手動で操作するワイヤー、及びゲル状ゴムを利用して課題を解決する。
【選択図】 図1
【解決手段】カメラ自重の利用と、手動で操作するワイヤー、及びゲル状ゴムを利用して課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,カメラを航空機に搭載して航空写真の撮影を行う際に、カメラの姿勢保持及び/又は制御と、航空機からの振動を吸収しカメラ姿勢の安定を図る撮影装置の技術である。
【0002】
【従来の技術】
従来の航空機搭載用撮影装置の一つは、カメラの姿勢安定のためにジャイロや加速度計等を利用して、カメラ架台を水平安定制御する装置である。
【0003】
別手法に、IMU(Inertial Measurement Unit)をカメラに装着し、航空機に搭載したカメラ自体の姿勢を計測し、後処理で画像を補正する手法がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの従来技術の場合、カメラの姿勢制御及び姿勢計測のために利用するジャイロ、加速度計等の機器は、高精度で高安定を要求されるため装置の高価格要因となっている。
【0005】
また、装置の稼働にはそれなりの電力を要するため、機上電源への配慮も必要である。
【0006】
更に、従来手法の装置一式は、重量・容積が乗客1〜2名分を要している。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、従来装置よりも小型軽量・省電力で低価格の航空機搭戴用写真撮影装置の製品を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
航空機より主として垂直写真を撮影する時、撮影装置を機内に設置する場合は機体底面に丸穴を開け、その上に装置を設置する事になる。この場合、本発明による撮影装置では装置の円筒状外枠(図1の22)が装置の支持部となる。一方機外に装着する場合は、装置の上部外枠(図1の1)を機体底部に締結し装着することになる。この際、機体外部に突出部が出現することになるため、抗力上のバランスを考慮して機体中心線上の位置を選定する方が賢明である。以下の説明は混乱を防ぐために機外装着を対象にしたものとする。
【0009】
装置の各部について順を追って説明する。図1において、上部外枠(1)を機体にボルト等で締結し装着する。
【0010】
図2において、ベアリング(5)を装着した上部グリップ(3)は、上部外枠(1)の両側面より2本のピッチング軸(4)により支持されている。
【0011】
図1に帰って、フランジ付き中空管(2)は、上部スラストベアリング(6)を挟んで、上部グリッブ(3)により支持されている。
【0012】
下部グリップ(8)は、下部スラストベアリング(7)を挟んで中空管(2)の外側に挿入され、中空管(2)の下端部にネジ切りしてあるところに、ナット(12)を締めて一体化されている。更に、ホーローネジ(9)により中空管に固着されている。
【0013】
中心部分が円形にくり抜かれた上版(11)は、ピッチング軸(4)に直交するローリング軸(10)で下部グリップにより支持されている。ローリング軸周りはベアリングを装着してある。
【0014】
中心部分が円形にくり抜かれた下版(14)は、上版から下方に伸びた4カ所の支持部に設置してあるゲル状ゴム(13)により支持されている。
【0015】
下版外側より下に伸びた2本のアーム(15)は、カメラ・アタッチメント(16)をヒンジ(17)を介して支持している。このヒンジ周りもベアリングを装着してある。
【0016】
カメラ(18)は、カメラ・アタッチメント(16)に締結してある。
【0017】
機外装着した場合の本装置は、航空機の運航に伴って風を受けカメラ姿勢に影響を受けるので、風防止と装置保護の観点から円筒状外枠(22)を、上部外枠(1)にネジ止めしてある。
【0018】
2本の斜め姿勢用ワイヤーシールド(19)及び斜め姿勢用ワイヤー(20)(21)は、中空管(2)の上部より挿入してあり、それぞれカメラ・アタッチメント(16)の端部に締結してある。なお、この中空管はカメラ制御用のコード類も挿入利用する。
【0019】
図2において、2本の偏流修正用ワイヤーシールド(25)(27)は、上部外枠(1)の側画に、偏流修正用ワイヤー(24)(26)は中空管(2)にネジ込みしたワイヤー止めボルト(23)に、ぞれぞれ締結してある。
【0020】
本装置を構成する部材は、軸・ボルト等と中空管(2)及びナット(12)はステンレス鋼を用いて その他は耐蝕アルミ合金を用いることで耐力と軽量化を図った。
【0021】
以上の構造的説明に続いて、機能的説明をする。
【0022】
ピッチング軸(4)とローリング軸(10)が直交し、更にヒンジ状であることから、航空機のローリングとピッチングによる姿勢の変化を、カメラの自重を利用して吸収する航空機搭載用写真撮影装置になる。
【0023】
2本の偏流修正用ワイヤー(24)(26)を調整することで、航空機の偏流修正によるカメラ姿勢の変化を、ケーブルを介して手動で修正する航空機搭載用写真撮影装置になる
【0024】
2本の斜め姿勢用ワイヤー(20)(21)を調整することで、航空機搭載カメラを、ケーブルを介して手動で任意の撮影方向に向け斜め写真撮影ができる航空機搭載用写真撮影装置になる。
【0025】
上版(11)と下版(14)の間にゲル状ゴム(13)を挟むことにより、航空機搭載カメラに伝播する航空機の振動を、ゲル状ゴムを利用して吸収する航空機搭載用写真撮影装置になる。以上が機能的な説明である。
【0026】
構造的・機能的に意図する結果が得られたために、本発明の課題であった、小型軽量で省電力にして低価格な航空機搭載用写真撮影装置が得られた。
【0027】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例にもとずき説明する。本撮影装置は、小型(2人乗り)の回転翼航空機を対象として開発を始めた。乗員2名の内1人はパイロット、残る1人がカメラ等の操作要員として搭乗する。従って重量・容積・電力全てにおいて制約が厳しい条件であった。本装置の装着手法を機内装着、機外装着の両面より検討した結果、条件の厳しい方の機外底部に装着する形態を採用した。
【0028】
撮影装置の大きさを必要最小限に、更に軽量に仕上げる目標で開発をした結果後述の使用カメラのサイズと機体姿勢の変化に対して、カメラの自由度確保の必要から、本装置の外寸を直径・高さ共0.29m、重量も5kg(カメラを除く)に仕上げることができた。
【0029】
本装置に於ける使用カメラは、市販されているデジタルカメラ(約550万画素)を用いて、操作要員の膝に乗せたノートパソコンからカメラのシャッター制御等行って、パソコンに撮影画像を記録することにした。
【0030】
使用カメラの詳細を説明すると、f=20mmのカメラレンズを用い、無限大に距離設定を固定しカメラ・キャブレーションを実施した。画角等の計算をする場合は、CCDアレイの大きさの関係で、f=30mmとして計算することになった。ちなみに水平画角は約62度、垂直画角は約44度となった。
【0031】
本装置としては一切の電力を必要としない手動装置であるが、撮影に使用するデジタル・カメラ及びノートパソコンは各々の内蔵バッテリーを利用して撮影することにした。
【0032】
本発明の撮影装置を小型回転翼航空機の機外底部に装着し、垂直航空写真の撮影を行った。その結果をコンピューターによるデジタル式写真測量システムにより、カメラ姿勢の垂直度を検証してみた。
例1、ω=−2.848度 φ=−0.323度
例2、ω=−1.618度 φ=−2.793度
以上のような数値が得られた。他の数十枚の写真撮影状況でもωφ共に3度を超すような状況は無かった。この結果は、通常3〜5度以内にあれば良いことになっている制約内に収まっている。従って、航空機のローリングとピッチングによる姿勢の変化を、カメラの自重を利用して吸収する撮影装置であることが実証できた。
【0033】
又、κについての結果を示す。
例1,κ=−79.079度、例2,κ=−79.825度であった。撮影当日の風状況は、撮影コースに対し左前方約45度方向から吹いていたため偏流を左12度程とって飛行した。撮影中の手動による偏流調整の結果として、ほぼ完全な偏流調整ができた。従って、航空機の偏流修正によるカメラ姿勢の変化をケーブルを介して手動で修正する撮影装置であることが実証できた。
【0034】
垂直航空写真撮影後に引き続き、斜め写真の撮影を行った。具体的には飛行中に垂直下方向を向いているカメラを、進行方向左斜め(垂直線より30度変更)及び右斜め(垂直線より30度変更)にカメラ姿勢を手動で変更して撮影した。姿勢変更動作も撮影結果も何ら問題が無かった。従って、航空機搭載カメラを、ケーブルを介して手動で任意の撮影方向に向け、斜め写真撮影ができる撮影装置であることが実証できた。
【0035】
撮影中のカメラに振動があれば、その撮影された画像は不鮮明になり俗に言うぼけた写真になるが、画質の検証では何ら問題のない鮮明な画像が得られていた。従って、航空機搭載カメラに伝播する航空機の振動を、ゲル状ゴムを利用して吸収する撮影装置であることが実証できた。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、解決しようとする課題を解決出来たので、次のような効果がある。
【0037】
本発明の装置は、カメラ自重を利用したこと、手動によるケーブル操作、ゲル状ゴムの利用等により、従来の撮影装置の価格を大きく下回る超低価格の撮影装置が提供できるため、撮影コストの低減と利用拡大の効果がある。
【0038】
本発明の装置は、手動によるケーブル操作でカメラ姿勢の制御が可能になったため、これに要する電力を必要としなくなった。従って、機上電源に対する特別な配慮も必要としないため利用拡大の効果がある。
【0039】
本発明の装置は、必要最小限の容積と重量の製品であるため、2人乗り程度の小型航空機にも装着が可能となり、撮影コストの低減に大きく寄与できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本撮影装置の断面図である。
【図2】上部外枠と中空管、上部グリップによる支持部及び偏流修正用のワイヤーを示す平面図である。
【符号の説明】
1 上部外枠
2 中空管
3 上部グリップ
4 ピッチング軸
8 下部グリップ
10 ローリング軸
11 上版
13 ゲル状ゴム
14 下版
16 カメラ・アタッチメント
17 ヒンジ
18 カメラ
20 21 斜め姿勢用ワイヤー
22 円筒状外枠
23 ワイヤー止めボルト
24 26 偏流修正用ワイヤー
【発明の属する技術分野】
本発明は,カメラを航空機に搭載して航空写真の撮影を行う際に、カメラの姿勢保持及び/又は制御と、航空機からの振動を吸収しカメラ姿勢の安定を図る撮影装置の技術である。
【0002】
【従来の技術】
従来の航空機搭載用撮影装置の一つは、カメラの姿勢安定のためにジャイロや加速度計等を利用して、カメラ架台を水平安定制御する装置である。
【0003】
別手法に、IMU(Inertial Measurement Unit)をカメラに装着し、航空機に搭載したカメラ自体の姿勢を計測し、後処理で画像を補正する手法がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの従来技術の場合、カメラの姿勢制御及び姿勢計測のために利用するジャイロ、加速度計等の機器は、高精度で高安定を要求されるため装置の高価格要因となっている。
【0005】
また、装置の稼働にはそれなりの電力を要するため、機上電源への配慮も必要である。
【0006】
更に、従来手法の装置一式は、重量・容積が乗客1〜2名分を要している。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、従来装置よりも小型軽量・省電力で低価格の航空機搭戴用写真撮影装置の製品を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
航空機より主として垂直写真を撮影する時、撮影装置を機内に設置する場合は機体底面に丸穴を開け、その上に装置を設置する事になる。この場合、本発明による撮影装置では装置の円筒状外枠(図1の22)が装置の支持部となる。一方機外に装着する場合は、装置の上部外枠(図1の1)を機体底部に締結し装着することになる。この際、機体外部に突出部が出現することになるため、抗力上のバランスを考慮して機体中心線上の位置を選定する方が賢明である。以下の説明は混乱を防ぐために機外装着を対象にしたものとする。
【0009】
装置の各部について順を追って説明する。図1において、上部外枠(1)を機体にボルト等で締結し装着する。
【0010】
図2において、ベアリング(5)を装着した上部グリップ(3)は、上部外枠(1)の両側面より2本のピッチング軸(4)により支持されている。
【0011】
図1に帰って、フランジ付き中空管(2)は、上部スラストベアリング(6)を挟んで、上部グリッブ(3)により支持されている。
【0012】
下部グリップ(8)は、下部スラストベアリング(7)を挟んで中空管(2)の外側に挿入され、中空管(2)の下端部にネジ切りしてあるところに、ナット(12)を締めて一体化されている。更に、ホーローネジ(9)により中空管に固着されている。
【0013】
中心部分が円形にくり抜かれた上版(11)は、ピッチング軸(4)に直交するローリング軸(10)で下部グリップにより支持されている。ローリング軸周りはベアリングを装着してある。
【0014】
中心部分が円形にくり抜かれた下版(14)は、上版から下方に伸びた4カ所の支持部に設置してあるゲル状ゴム(13)により支持されている。
【0015】
下版外側より下に伸びた2本のアーム(15)は、カメラ・アタッチメント(16)をヒンジ(17)を介して支持している。このヒンジ周りもベアリングを装着してある。
【0016】
カメラ(18)は、カメラ・アタッチメント(16)に締結してある。
【0017】
機外装着した場合の本装置は、航空機の運航に伴って風を受けカメラ姿勢に影響を受けるので、風防止と装置保護の観点から円筒状外枠(22)を、上部外枠(1)にネジ止めしてある。
【0018】
2本の斜め姿勢用ワイヤーシールド(19)及び斜め姿勢用ワイヤー(20)(21)は、中空管(2)の上部より挿入してあり、それぞれカメラ・アタッチメント(16)の端部に締結してある。なお、この中空管はカメラ制御用のコード類も挿入利用する。
【0019】
図2において、2本の偏流修正用ワイヤーシールド(25)(27)は、上部外枠(1)の側画に、偏流修正用ワイヤー(24)(26)は中空管(2)にネジ込みしたワイヤー止めボルト(23)に、ぞれぞれ締結してある。
【0020】
本装置を構成する部材は、軸・ボルト等と中空管(2)及びナット(12)はステンレス鋼を用いて その他は耐蝕アルミ合金を用いることで耐力と軽量化を図った。
【0021】
以上の構造的説明に続いて、機能的説明をする。
【0022】
ピッチング軸(4)とローリング軸(10)が直交し、更にヒンジ状であることから、航空機のローリングとピッチングによる姿勢の変化を、カメラの自重を利用して吸収する航空機搭載用写真撮影装置になる。
【0023】
2本の偏流修正用ワイヤー(24)(26)を調整することで、航空機の偏流修正によるカメラ姿勢の変化を、ケーブルを介して手動で修正する航空機搭載用写真撮影装置になる
【0024】
2本の斜め姿勢用ワイヤー(20)(21)を調整することで、航空機搭載カメラを、ケーブルを介して手動で任意の撮影方向に向け斜め写真撮影ができる航空機搭載用写真撮影装置になる。
【0025】
上版(11)と下版(14)の間にゲル状ゴム(13)を挟むことにより、航空機搭載カメラに伝播する航空機の振動を、ゲル状ゴムを利用して吸収する航空機搭載用写真撮影装置になる。以上が機能的な説明である。
【0026】
構造的・機能的に意図する結果が得られたために、本発明の課題であった、小型軽量で省電力にして低価格な航空機搭載用写真撮影装置が得られた。
【0027】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例にもとずき説明する。本撮影装置は、小型(2人乗り)の回転翼航空機を対象として開発を始めた。乗員2名の内1人はパイロット、残る1人がカメラ等の操作要員として搭乗する。従って重量・容積・電力全てにおいて制約が厳しい条件であった。本装置の装着手法を機内装着、機外装着の両面より検討した結果、条件の厳しい方の機外底部に装着する形態を採用した。
【0028】
撮影装置の大きさを必要最小限に、更に軽量に仕上げる目標で開発をした結果後述の使用カメラのサイズと機体姿勢の変化に対して、カメラの自由度確保の必要から、本装置の外寸を直径・高さ共0.29m、重量も5kg(カメラを除く)に仕上げることができた。
【0029】
本装置に於ける使用カメラは、市販されているデジタルカメラ(約550万画素)を用いて、操作要員の膝に乗せたノートパソコンからカメラのシャッター制御等行って、パソコンに撮影画像を記録することにした。
【0030】
使用カメラの詳細を説明すると、f=20mmのカメラレンズを用い、無限大に距離設定を固定しカメラ・キャブレーションを実施した。画角等の計算をする場合は、CCDアレイの大きさの関係で、f=30mmとして計算することになった。ちなみに水平画角は約62度、垂直画角は約44度となった。
【0031】
本装置としては一切の電力を必要としない手動装置であるが、撮影に使用するデジタル・カメラ及びノートパソコンは各々の内蔵バッテリーを利用して撮影することにした。
【0032】
本発明の撮影装置を小型回転翼航空機の機外底部に装着し、垂直航空写真の撮影を行った。その結果をコンピューターによるデジタル式写真測量システムにより、カメラ姿勢の垂直度を検証してみた。
例1、ω=−2.848度 φ=−0.323度
例2、ω=−1.618度 φ=−2.793度
以上のような数値が得られた。他の数十枚の写真撮影状況でもωφ共に3度を超すような状況は無かった。この結果は、通常3〜5度以内にあれば良いことになっている制約内に収まっている。従って、航空機のローリングとピッチングによる姿勢の変化を、カメラの自重を利用して吸収する撮影装置であることが実証できた。
【0033】
又、κについての結果を示す。
例1,κ=−79.079度、例2,κ=−79.825度であった。撮影当日の風状況は、撮影コースに対し左前方約45度方向から吹いていたため偏流を左12度程とって飛行した。撮影中の手動による偏流調整の結果として、ほぼ完全な偏流調整ができた。従って、航空機の偏流修正によるカメラ姿勢の変化をケーブルを介して手動で修正する撮影装置であることが実証できた。
【0034】
垂直航空写真撮影後に引き続き、斜め写真の撮影を行った。具体的には飛行中に垂直下方向を向いているカメラを、進行方向左斜め(垂直線より30度変更)及び右斜め(垂直線より30度変更)にカメラ姿勢を手動で変更して撮影した。姿勢変更動作も撮影結果も何ら問題が無かった。従って、航空機搭載カメラを、ケーブルを介して手動で任意の撮影方向に向け、斜め写真撮影ができる撮影装置であることが実証できた。
【0035】
撮影中のカメラに振動があれば、その撮影された画像は不鮮明になり俗に言うぼけた写真になるが、画質の検証では何ら問題のない鮮明な画像が得られていた。従って、航空機搭載カメラに伝播する航空機の振動を、ゲル状ゴムを利用して吸収する撮影装置であることが実証できた。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、解決しようとする課題を解決出来たので、次のような効果がある。
【0037】
本発明の装置は、カメラ自重を利用したこと、手動によるケーブル操作、ゲル状ゴムの利用等により、従来の撮影装置の価格を大きく下回る超低価格の撮影装置が提供できるため、撮影コストの低減と利用拡大の効果がある。
【0038】
本発明の装置は、手動によるケーブル操作でカメラ姿勢の制御が可能になったため、これに要する電力を必要としなくなった。従って、機上電源に対する特別な配慮も必要としないため利用拡大の効果がある。
【0039】
本発明の装置は、必要最小限の容積と重量の製品であるため、2人乗り程度の小型航空機にも装着が可能となり、撮影コストの低減に大きく寄与できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本撮影装置の断面図である。
【図2】上部外枠と中空管、上部グリップによる支持部及び偏流修正用のワイヤーを示す平面図である。
【符号の説明】
1 上部外枠
2 中空管
3 上部グリップ
4 ピッチング軸
8 下部グリップ
10 ローリング軸
11 上版
13 ゲル状ゴム
14 下版
16 カメラ・アタッチメント
17 ヒンジ
18 カメラ
20 21 斜め姿勢用ワイヤー
22 円筒状外枠
23 ワイヤー止めボルト
24 26 偏流修正用ワイヤー
Claims (4)
- 航空機のローリングとピッチングによるカメラ姿勢の変化を、カメラの自重を利用して吸収する航空機搭載用写真撮影装置。
- 航空機の偏流修正によるカメラ姿勢の変化を、ケーブルを介して手動で修正する航空機搭載用写真撮影装置。
- 航空機搭載カメラを、ケーブルを介して手動で任意の撮影方向に向け斜め写真撮影ができる航空機搭載用写真撮影装置。
- 航空機搭載カメラに伝播する航空機の振動を、ゲル状ゴムを利用して吸収する航空機搭載用写真撮影装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003206136A JP2005025085A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | 航空機搭載用写真撮影装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003206136A JP2005025085A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | 航空機搭載用写真撮影装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005025085A true JP2005025085A (ja) | 2005-01-27 |
Family
ID=34190033
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003206136A Pending JP2005025085A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | 航空機搭載用写真撮影装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005025085A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009248853A (ja) * | 2008-04-09 | 2009-10-29 | Tanaka Consultant:Kk | ヘリコプター用防振懸架装置 |
KR101831429B1 (ko) | 2017-11-10 | 2018-02-22 | (주)대지이엔지 | 촬영고도별 해상도의 자동조절기능을 가지는 지상 사각지대의 영상수집형 항공촬영 장치 |
KR101954309B1 (ko) * | 2018-11-29 | 2019-03-05 | 네이버시스템(주) | 항공촬영장치 |
WO2020143029A1 (en) * | 2019-01-11 | 2020-07-16 | Hangzhou Zero Zero Technology Co., Ltd. | Two-axis gimbal system for supporting a camera |
CN113028239A (zh) * | 2021-03-19 | 2021-06-25 | 浙江大学 | 一种重锤式姿态自稳定装置 |
US11428362B2 (en) | 2017-12-19 | 2022-08-30 | Hangzhou Zero Zero Technology Co., Ltd. | Two-axis gimbal system for supporting a camera |
-
2003
- 2003-06-30 JP JP2003206136A patent/JP2005025085A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009248853A (ja) * | 2008-04-09 | 2009-10-29 | Tanaka Consultant:Kk | ヘリコプター用防振懸架装置 |
KR101831429B1 (ko) | 2017-11-10 | 2018-02-22 | (주)대지이엔지 | 촬영고도별 해상도의 자동조절기능을 가지는 지상 사각지대의 영상수집형 항공촬영 장치 |
US11428362B2 (en) | 2017-12-19 | 2022-08-30 | Hangzhou Zero Zero Technology Co., Ltd. | Two-axis gimbal system for supporting a camera |
KR101954309B1 (ko) * | 2018-11-29 | 2019-03-05 | 네이버시스템(주) | 항공촬영장치 |
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CN113028239A (zh) * | 2021-03-19 | 2021-06-25 | 浙江大学 | 一种重锤式姿态自稳定装置 |
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