JP2005024699A - 両面画像形成装置 - Google Patents

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Takaaki Hachisuga
隆明 蜂須賀
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Abstract

【課題】タンデム式のカラー画像形成装置に両面画像形成機能を持たせた場合に、装置の省スペース化を損なうことなく高さ方向にも装置の小型化を図る。
【解決手段】排紙トレイ38の下部に、排紙トレイ38と平行に反転トレイ46を配置する。定着装置41から反転トレイ46に至る間に反転搬送路44及びスイッチバックローラ47aを設け、定着後、反転トレイ46上でシート紙Pをスイッチバックさせてシート紙Pの表裏を反転する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真方式の複写機やプリンタ等にてシート紙の表裏を反転して、シート紙両面に画像形成を行う両面画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンタ等の画像形成装置において、並列に配置された複数の感光体ドラム上にそれぞれ形成されるトナー像を1枚のシート紙上に多重転写してカラー画像を得るタンデム方式の画像形成装置が知られている。このようなタンデム方式の画像形成装置においては、近年、複数の感光体ドラムを配置するにも関わらず高機能且つ小型であることが要求されている。
【0003】
このため従来、縦方向にシート紙を搬送してシート紙の表裏を上下方向で反転する両面反転ユニットを、タンデム型の画像形成装置の側面に設けて、タンデム型画像形成装置の横幅を小さくして省スペース化を達成する画像形成装置がある。(例えば、特許文献1参照。)
【0004】
【特許文献1】
日本特許特開2002−174935号公報明細書(第4頁、図1)
しかしながら(特許文献1)のタンデム型カラー画像形成装置は、両面反転ユニットがシート紙を縦方向に搬送することから横幅の省スペース化を得られるものの、両面反転ユニットを縦に収めるための高さが必要となり、丈の高い装置となってしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は上記課題を解決するものであり、複数の感光体ドラムを備え且つ両面反転機能を有する装置でありながら、画像形成装置の省スペース化を損なうことなく縦方向にも小型化出来る両面画像形成装置を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するための手段として、並列に配列され、各像担持体に画像情報に応じた現像画像をそれぞれ形成する複数の画像形成ユニットと、1次転写位置で前記各像担持体に接触し2次転写位置で記録媒体に接触して、前記各像担持体上の前記現像画像を記録媒体に転写する中間転写媒体と、前記現像画像を形成された前記記録媒体を集積する排紙部と、前記排紙部と同じ方向に向くよう配置される反転部と、前記中間転写媒体の前記2次転写位置を通過した前記記録媒体を前記排紙部に搬送する排紙搬送ユニットと、前記中間転写媒体の前記2次転写位置を通過した前記記録媒体を前記反転部でスイッチバックして表裏を反転する反転搬送ユニットと、前記記録媒体を前記反転搬送ユニットから前記中間転写媒体の前記2次転写位置方向に再搬送する再搬送ユニットとを設けるものである。
【0007】
又本発明は上記課題を解決するための手段として、並列に配列され、各像担持体に画像情報に応じた現像画像をそれぞれ形成する複数の画像形成ユニットと、1次転写位置で前記各像担持体に接触し2次転写位置で記録媒体に接触して、前記各像担持体上の前記現像画像を記録媒体に転写する中間転写媒体と、筐体側面に配置され、U形状の折り返し位置に前記記録媒体を支持するUターンローラを有し、前記中間転写媒体の前記2次転写位置を通過した前記記録媒体をスイッチバックして表裏を反転する反転搬送ユニットと、前記記録媒体を前記反転搬送ユニットから前記中間転写媒体の前記2次転写位置方向に再搬送する再搬送ユニットとを設けるものである。
【0008】
上記構成により本発明は、タンデム式のカラー画像形成装置に両面画像形成機能を持たせた場合にも両面画像形成装置の小型化を得るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図1に示す第1の実施の形態を参照して詳細に説明する。図1は両面画像形成装置である4連タンデム方式のカラー複写機1を示す概略構成図である。カラー複写機1は上方にスキャナ部2を備える。カラー複写機1は、中間転写媒体である中間転写ベルト10に沿って並列配置される4組の画像形成ユニット11BK〜11Cを備える。
【0010】
各画像形成ユニット11BK〜11Cは、それぞれ像担持体である感光体ドラム12BK〜12C周囲に、その回転方向に沿って帯電チャージャ13BK〜13C、露光部17BK〜17C、現像装置18BK〜18C、1次転写ローラ20BK〜20C、クリーニング装置21BK〜21Cを配置してなっている。露光部17BK〜17Cは、スキャナ装置等からの画像データに基づきレーザ露光装置16から照射されるレーザビームにより感光体ドラム12BK〜12C上に潜像を形成する。
【0011】
各画像形成ユニット11BK〜11Cの現像装置18BK〜18Cは、それぞれブラック(BK)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナー及びキャリアからなる二成分現像剤にて現像を行うように成っている。レーザ露光装置16は、半導体レーザ素子から出射されたレーザビームをポリゴンミラー16aにより感光体ドラム12BK〜12Cの軸線方向に走査し、結像レンズ系16b、各ミラーを経て各感光体ドラム12BK〜12C上に結像する。
【0012】
中間転写ベルト10は、駆動ローラ22、従動ローラ23、24に張架され、各画像形成ユニット11BK〜11Cの上方にて、感光体ドラム12BK〜12Cに対向し接触される。中間転写ベルト10の1次転写位置は、感光体ドラム12BKから12C上のトナー像を中間転写ベルトに1次転写する転写電圧を印可する1次転写ローラ20BK〜20Cに支持されている。中間転写ベルト10を張架する駆動ローラ22と対向する2次転写位置には、中間転写ベルト10上に1次転写されたトナー像を記録媒体であるシート紙Pに2次転写するために転写電圧を印加する2次転写ローラ26が設けられる。中間転写ベルト10の2次転写ローラ26の下流にはベルトクリーナ10aが設けられる。
【0013】
カラー画像形成装置1のレーザ露光装置16下方には2次転写ローラ26方向にシート紙Pを供給する第1及び第2の給紙カセット装置27、28を備えている。カラー画像形成装置1の右側には手差しによりシート紙Pを給紙する手差しトレイ30を備える。第1及び第2の給紙カセット装置27、28から2次転写ローラ26に至る間には、給紙カセット装置27、28内のシート紙Pを取り出すピックアップローラ27a、28a、分離ローラ27b、28b、第1乃至第4の搬送ローラ31〜34、及びレジストローラ37が設けられる。手差しトレイ30からレジストローラ37に達する間には、シート紙Pを取り出すピックアップローラ30a、手差し給紙ローラ36が設けられている。
【0014】
カラー画像形成装置1の筐体1a側面には、排紙部である排紙トレイ38が設けられる。カラー画像形成装置1の筐体1a側面の排紙トレイ38下方には、反転部である反転トレイ46が排紙トレイ38と平行に設けられる。2次転写ローラ26下流には定着装置41が設けられる。定着装置41から排紙トレイ38に達する排紙搬送路40には、伝達ローラ42、第1のゲート45及び排紙ローラ43が設けられる。定着装置41から反転トレイ46に至る反転搬送ユニット47は、ほぼ垂直の反転搬送路44及びスイッチバックローラ47aを有する。
【0015】
反転搬送路44には、反転ガイド44a、44b及び第2のゲート50が設けられる。第1のゲート45は、シート紙Pを排紙ローラ43側あるいは反転搬送路44側のいずれかに振り分ける。スイッチバックローラ47aは反転トレイ46の入口に設けられ、シート紙Pを反転トレイ46上に排出する正回転方向と、反転トレイ46上に排出されたシート紙Pを再搬送ユニット48側に取り出す逆回転方向とに回転する。第2のゲート50は、シート紙Pを反転トレイ46側あるいは再搬送ユニット48側に振り分ける。再搬送ユニット48は、シート紙Pを支持する再搬送トレイ51、再搬送トレイ51に沿ってシート紙Pを2次転写ローラ26方向に搬送する再搬送ローラ52を備える。
【0016】
次に作用について述べる。画像形成開始により、スキャナやパソコン端末等から画像情報が入力されると各感光体ドラム12BK〜12Cが回転され各画像形成ユニット11BK〜11Cにて、順次画像形成工程が実施される。ブラック(BK)の画像形成ユニット11BKにあっては感光体ドラム12BKが帯電チャージャ13BKにより帯電され、ブラック(BK)の画像情報に対応するレーザビームを照射され静電潜像を形成さる。更に感光体ドラム12BKは、現像装置18BKによりブラック(BK)のトナー像を形成される。次いで感光体ドラム12BKは、矢印s方向に回転される中間転写ベルト10と接触して1次転写ローラ20BKによりブラック(BK)のトナー像を中間転写ベルト10上に1次転写する。
【0017】
このブラック(BK)のトナー像形成プロセスと同様に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナー像形成プロセスが行われ、中間転写ベルト10上のブラック(BK)のトナー像が形成された同一位置に順次イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナー像を多重転写して、中間転写ベルト10上にフルカラートナー像を得る。この後、中間転写ベルト10は2次転写ローラ26位置に達し、重ね合わされたブラック(BK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のフルカラートナー像を、2次転写ローラ26の転写バイアスにより、シート紙P上に一括2次転写する。
【0018】
シート紙Pは、中間転写ベルト10上のフルカラートナー像が2次転写ローラ26に達するのと同期して給紙カセット27、28あるいは手差しトレイ30から2次転写ローラ26位置に給紙されている。この後シート紙Pは定着装置41によりフルカラートナー像を定着される。一方トナー像をシート紙Pへ2次転写終了後、中間転写ベルト10はベルトクリーナ10aにより残留トナーをクリーニングされる。又トナー像を中間転写ベルト10に1次転写した感光体ドラム12BK〜12Cは、クリーニング装置21BK〜21Cにより残留トナーを除去され、次ぎの画像形成プロセス可能となる。
【0019】
両面画像形成あるいは多重プリントを行わない場合、定着装置41を通過したシート紙Pは、第1のゲート45により排紙ローラ43側に振り分けられ、排紙トレイ38にスタックされる。両面画像形成あるいは多重プリントを行う場合、定着装置41通過後のシート紙Pは、第1のゲート45により反転搬送路44側に振り分けられる。この時シート紙Pは定着直後であり定着が安定せずトナー像が落ち易い状態となっている。但し第1のゲート45から反転搬送路44に入る際にシート紙Pは、その腰により非画像形成面側に設けられる外側の反転ガイド44a側に寄った搬送経路をとる。従ってシート紙Pのトナー像形成面は内側の反転ガイド44bに触れないので、トナー像は反転ガイド44bとの擦れによるダメージを発生することなく第2のゲート50方向に搬送される。
【0020】
両面画像形成を行う場合シート紙Pは第2のゲート50により反転トレイ46側に振り分けられ、多重プリントを行う場合シート紙Pは第2のゲート50により再搬送ユニット48側に振り分けられる。再搬送ユニット48に振り分けられ多重プリントを行うシート紙Pは、各画像形成ユニット11BK〜11Cにより中間転写ベルト10上に形成される多重プリントトナー像に同期して2次転写ローラ26位置に搬送される。
【0021】
反転トレイ46側に振り分けられたシート紙Pは、正回転するスイッチバックローラ47aにより先端側から反転トレイ46に排出される。シート紙P後端が第2のゲート50を通過すると、スイッチバックローラ47aは逆回転する。反転トレイ46に排出されたシート紙Pは後端側から再搬送ユニット48側にスイッチバックされ、表裏を反転される。
【0022】
この後シート紙Pは、各画像形成ユニット11BK〜11Cにより中間転写ベルト10上に形成される裏面のトナー像に同期して2次転写ローラ26位置に再搬送され、表面への画像形成プロセスと同様にして、裏面にフルカラートナー像を形成される。このようにして両面にトナー像を完成後シート紙Pは、排紙トレイ38にスタックされ、両面画像形成を終了する。
【0023】
尚この第1の実施の形態で、手差しトレイ30より300g/mのシート紙を給紙して両面画像形成を行ったところ、反転搬送路44や再搬送ユニット48で紙づまりを生じることなく良好な両面画像を得られた。
【0024】
この第1の実施の形態によれば、シート紙Pの反転時に、シート紙Pの一部を筐体1a側面の反転トレイ46に一旦排出した後再搬送ユニット48側にスイッチバックしている。従って、A3サイズ等の大型のシート紙Pであっても、筐体1aを高さ及び幅方向共に大型化を招くことなく容易に反転操作可能となり、両面画像形成装置の小型化を得られる。またシート紙P反転のために反転搬送路44に形成されるカーブはほぼ90°であり、反転搬送路44は鋭角なカーブを有していない。従って、手差しトレイ30から給紙可能とされる範囲の厚さのシート紙であれば容易に反転搬送可能であり、反転搬送ユニットの機能を原因とするシート紙Pの制約が無くなり、両面画像形成を行う時のシート紙Pの選択肢を広げることが出来る。
【0025】
更に2次転写位置ではシート紙Pの下面にトナー像が形成されるので、両面画像形成時にそのままの方向で排紙トレイ38にスタックしても、シート紙は表裏が逆になることなく1枚目から順番にスタック可能となる。従って、両面画像完成後にシート紙Pをスタックする際に、シート紙の表裏を反転する操作が不要となる。又第1のゲート45の振り分けにより、シート紙Pは定着直後の定着が安定していない状態で反転搬送路44に搬送されるが、シート紙Pは、その腰により外側の反転ガイド44a側に寄った搬送経路をとるので、シート紙Pの内側に形成されるトナー像は、反転ガイド44bとの接触による画像の擦れを生じることなく良好な定着画像を得られる。
【0026】
又両面画像形成時、シート紙Pは表裏反転のために一旦カラー画像形成装置1の外部の反転トレイ46上に排出されるものの、反転トレイ46が排紙トレイ38の下部に設けられていて、反転トレイ46が不用意に触れられ難く配置されているので、反転操作中に排紙トレイ46に排出することを原因とするジャムの発生を低減出来る。
【0027】
次にこの発明の第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態は、第1の実施の形態において反転搬送ユニットが異なるものであり、前述の第1の実施の形態で説明した構成と同一部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。図2に示すようにカラー複写機60は、筐体60aの排紙側の側面に、定着装置41の出口から下方に延び、下端がU形状に折り返される反転搬送ユニット62を備えている。
【0028】
反転搬送ユニット62は反転搬送路61及びUターンローラ63を有する。反転搬送路61には、反転ガイド61a、61b、第3のゲート68及びスイッチバックローラ67が設けられる。反転ガイド61a、61bは、反転搬送路61下端のU形状の折り返し位置でUターンローラ63周囲を回り折り返されている。スイッチバックローラ67は、シート紙PをUターンローラ63方向に搬送する正回転方向と、シート紙PをUターンローラ63側から再搬送ユニット48側に搬送する逆回転方向に回転する。第3のゲート68は、Uターンローラ63側からスイッチバックされるシート紙Pを再搬送ユニット48側に振り分ける。
【0029】
Uターンローラ63は、反転搬送路61の折り返し位置でシート紙Pの内周を支持する内周ローラ63aと、内周ローラ63aに押圧して従動する第1〜第3の押圧ローラ64a〜64cを有する。内周ローラ63aはシート紙Pの搬送速度と等速でシート紙Pの搬送方向と同方向に正逆回転する。
【0030】
両面画像形成プロセス時、表面にフルカラートナー像を形成され定着装置41で定着されたシート紙Pは、第1のゲート45で、反転搬送ユニット62側に振り分けられる。この時シート紙Pは定着直後であるものの、その腰により外側の反転ガイド61a側に寄った搬送経路をとり、トナー像形成面は反転ガイド61bに触れず、トナー像は反転ガイド61bとの擦れによるダメージを受け無い。
【0031】
この後シート紙Pは正回転されるスイッチバックローラ67により搬送を伝達され、その先端側からUターンローラ63に沿って折り返される。この時内周ローラ63aは、シート紙Pを折り返し方向に導くよう正回転され、シート紙Pは内周ローラ63aおよび第1〜第3の押圧ローラ64a〜64c間に挟持されて折り返しを補助される。
【0032】
シート紙P後端が第3のゲート68を通過するとスイッチバックローラ67は逆回転し、シート紙Pは後端側から再搬送ユニット48方向に搬送され、表裏を反転される。この時内周ローラ63aは逆回転し、シート紙Pは内周ローラ63aおよび第1〜第3の押圧ローラ64a〜64c間に挟持されて、再搬送ユニット48方向への搬送を補助される。この後シート紙Pは、再搬送ユニット48により2次転写位置に再搬送され、裏面にフルカラートナー像を形成される。
【0033】
尚この第2の実施の形態で、手差しトレイ30より300g/mのシート紙を供給して両面画像形成を行ったところ、反転搬送ユニット62や再搬送ユニット48で紙づまりを生じることなく良好な両面画像を得られた。
【0034】
この第2の実施の形態によれば、シート紙Pを反転するための反転搬送ユニット62の反転搬送路61がU形状に折り返されている。従って、筐体60a内で要する反転搬送路61のための縦方向の距離を短縮出来、A3サイズ等の大型のシート紙Pを反転する場合であっても、筐体60aの高さを低減出来る。この結果カラー複写機60の高さ及び幅方向共に大型化を招くことなく、シート紙Pを容易に反転出来、両面画像形成装置の小型化を得られる。
【0035】
また反転搬送路61はU形状に折り返されるものの、Uターンローラ63によりシート紙Pの搬送が補助される。従って、手差しトレイ30から給紙可能とされる範囲の厚さのシート紙Pであれば、U形状の折り返し位置で座屈することなく容易に反転搬送可能であり、第1の実施の形態と同様に両面画像形成を行うシート紙Pの選択肢を広げられる。
【0036】
又、第1の実施の形態と同様、2次転写ローラ26位置においてシート紙Pの下面にトナー像が成されるので、両面画像を形成したシート紙Pを排紙トレイ38にスタックする時にシート紙の表裏を反転する操作が不要となる。又第1の実施の形態と同様、定着直後のシート紙Pは、その腰により外側の反転ガイド61aに寄った搬送経路をとるので、内側の反転ガイド61b側に形成されるトナー像は、反転ガイド61bとの擦れを生じることなく良好な定着画像を得られる。
【0037】
次にこの発明の第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態は、第1の実施の形態と画像形成プロセス及びシート紙反転プロセスにおけるシート紙の搬送方向が異なるものであり、前述の第1の実施の形態で説明した構成と同一部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。図3に示すようにカラー複写機70は、上方にスキャナ部75更には排紙部76を有する。カラー複写機70は、給紙カセット27、28あるいは手差しトレイ71から給紙されるシート紙Pを垂直方向に搬送する縦パス72に沿って、中間転写ベルト10に対向する2次転写ローラ73及び定着装置74を有する。
【0038】
排紙部76の上面には反転部である反転エリア80が排紙部76とほぼ平行に設けられる。定着装置74から排紙部76に達する排紙搬送路77には、第4のゲート78及び排紙ローラ76aが設けられる。定着装置74から反転エリア80に至る反転搬送ユニット83は、反転搬送路81及びスイッチバックローラ83aを有する。
【0039】
反転搬送路81には反転ガイド81a、81b及び第5のゲート84が設けられる。第4のゲート78は、シート紙Pを排紙部76側あるいは反転搬送路81側に振り分ける。スイッチバックローラ83aは反転エリア80入口に設けられ、シート紙Pを反転エリア80に搬送する正回転方向と、反転エリア80からシート紙Pを再搬送ユニット82側に取り出す逆回転方向とに回転する。第5のゲート84は、シート紙Pを反転エリア80から再搬送ユニット82側にガイドする。再搬送ユニット82は、シート紙Pを2次転写ローラ73方向に導く再搬送ガイド86a、86b及び再搬送ローラ87を備える。
【0040】
画像形成プロセス時、片面のみの画像形成の場合、定着装置74で表面にカラー画像を定着されたシート紙Pは、第4のゲート78で排紙ローラ76a側に振り分けられ、排紙部76にスタックされる。両面画像形成を行う場合、定着装置74に表面のカラー画像を定着されたシート紙Pは、第4のゲート78で反転搬送ユニット83側に振り分けられる。シート紙Pは定着直後のトナー像の定着が安定していない時に排紙部76あるいは反転エリア80側に振り分けられるが、いずれの場合においてもシート紙Pはその腰により非画像形成面側に寄った搬送経路をとる。従って定着直後のトナー像は近傍のガイドと接触することが無く、定着画像は擦れによるダメージを受け無い。
【0041】
反転搬送ユニット83側に振り分けられたシート紙Pは、正回転するスイッチバックローラ83aにより先端側から反転エリア80に送られる。シート紙P後端が第5のゲート84を通過すると、スイッチバックローラ83aは逆回転し、シート紙Pは後端側から再搬送ユニット82側に搬送され、表裏を反転される。
【0042】
この後シート紙Pは、再搬送ユニット82により2次転写ローラ73位置に再搬送され、裏面にフルカラートナー像を形成される。
【0043】
尚この第3の実施の形態で、手差しトレイ71より300g/mのシート紙を供給して両面画像形成を行ったところ、反転搬送路81や再搬送ユニット82で紙づまりを生じることなく良好な両面画像を得られた。
【0044】
この第3の実施の形態によれば、シート紙Pを反転するための反転エリア80を、筐体70aの排紙部76の上方にほぼ平行に設けている。従って、大型のシート紙Pであっても、筐体70aの高さ及び幅方向共に大型化を招くことなく容易に反転可能となり、両面画像形成装置の小型化を得られる。
【0045】
また反転搬送路81は排紙搬送路77とほぼ平行に形成されているので、手差しトレイ71から給紙可能とされる範囲の厚さのシート紙Pであれば、容易に反転搬送可能であり、第1の実施の形態と同様に両面画像形成を行うシート紙Pの選択肢を広げられる。又両面画像形成時に、裏面に形成したトナー像を下にしてシート紙Pをスタック出来るので、第1の実施の形態と同様、スタック時にシート紙の表裏を反転する操作が不要となる。又第1の実施の形態と同様、定着直後のシート紙Pは、その腰により被画像形成面側に寄った搬送経路とるので、トナー像は近傍のガイドと接触することなく良好な定着画像を得られる。
【0046】
尚、この発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、この発明の範囲内で種々変形可能であり、例えばシート紙のスイッチバックは、記録媒体を往動させる部材と復動させる部材とで別の部材を用いる等しても良い。又、第2の実施の形態に用いるUターンローラの構造も限定されず、例えば図4に示す変形例の様に、反転搬送路61下端のU形状の折り返し位置に、U形状に沿って第1〜第4の支持ローラ対88a〜88dを配置して、Uターンローラを構成する等しても良い。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、記録媒体を反転する反転搬送ユニットの反転操作方向を排紙時の搬送方向と同方向になるようにし、あるいは反転搬送ユニットを折り返して設けることにより、両面画像形成装置を幅及び高さのいずれにおいても小型化出来る。また手差しで給紙可能とされる範囲であれば各種厚さの記録媒体を容易に反転搬送可能であることから、両面画像形成を行う際の記録媒体の選択肢を広げられる。又両面画像形成後のスタック時に、記録媒体の表裏を反転する操作が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のカラー複写機を示す概略構成図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態のカラー複写機を示す概略構成図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態のカラー複写機を示す概略構成図である。
【図4】本発明の他の変形例のUターンローラを示す概略説明図である。
【符号の説明】
1…カラー複写機
10…中間転写ベルト
10a…ベルトクリーナ
11BK〜11C…画像形成ユニット
12BK〜12C…感光体ドラム
13BK〜13C…帯電チャージャ
16…レーザ露光装置
18BK〜18C…現像装置
18…剥離装置
20BK〜20C…1次転写ローラ
21BK〜21C…クリーニング装置
22…駆動ローラ
23,24…従動ローラ
26…二次転写ローラ
27,28…給紙カセット
30…手差しトレイ
37…レジストローラ
38…排紙トレイ
40…排紙搬送路
41…定着装置
44…反転搬送路
45…第1のゲート
46…反転トレイ
47…反転搬送ユニット
47a…スイッチバックローラ
48…再搬送ユニット
50…第2のゲート
51…再搬送トレイ
52…再搬送ローラ

Claims (2)

  1. 並列に配列され、各像担持体に画像情報に応じた現像画像をそれぞれ形成する複数の画像形成ユニットと、
    1次転写位置で前記各像担持体に接触し2次転写位置で記録媒体に接触して、前記各像担持体上の前記現像画像を記録媒体に転写する中間転写媒体と、
    前記現像画像を形成された前記記録媒体を集積する排紙部と、
    前記排紙部と同じ方向に向くよう配置される反転部と、
    前記中間転写媒体の前記2次転写位置を通過した前記記録媒体を前記排紙部に搬送する排紙搬送ユニットと、
    前記中間転写媒体の前記2次転写位置を通過した前記記録媒体を前記反転部でスイッチバックして表裏を反転する反転搬送ユニットと、
    前記記録媒体を前記反転搬送ユニットから前記中間転写媒体の前記2次転写位置方向に再搬送する再搬送ユニットとを具備することを特徴とする両面画像形成装置。
  2. 並列に配列され、各像担持体に画像情報に応じた現像画像をそれぞれ形成する複数の画像形成ユニットと、
    1次転写位置で前記各像担持体に接触し2次転写位置で記録媒体に接触して、前記各像担持体上の前記現像画像を記録媒体に転写する中間転写媒体と、
    筐体側面に配置され、U形状の折り返し位置に前記記録媒体を支持するUターンローラを有し、前記中間転写媒体の前記2次転写位置を通過した前記記録媒体をスイッチバックして表裏を反転する反転搬送ユニットと、
    前記記録媒体を前記反転搬送ユニットから前記中間転写媒体の前記2次転写位置方向に再搬送する再搬送ユニットとを具備することを特徴とする両面画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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