JP2005024464A - ステレオカメラによる平面検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ステレオカメラで撮像した左右の画像を水平方向に微分し(S1)、左右の微分画像をハフ平面に投影(S2)した後、左右のハフ平面データ間で照合を行ってズレ量を計算し(S3)、ズレ量と座標値とを用いて平面のパラメータを求める(S4)。これにより、ステレオカメラの視野内の地面や床面等の平面の幾何学的パラメータを自動的に求め、このパラメータにより、カメラと平面との相対的位置関係を高精度に把握することができる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラと視野内の平面との間の相対的な位置関係を求めるステレオカメラによる平面検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、画像による三次元計測技術として、ステレオカメラで撮像した一対の画像間の対応位置を求め、この対応位置の視差とステレオカメラの取り付け間隔や焦点距離等のカメラパラメータを用いて三角測量の原理により距離を求める、いわゆるステレオ法による画像処理の技術が知られている。
【0003】
このステレオ法による画像処理の技術は、建物や敷地内への侵入物を監視する監視装置、車両の前方に存在する他の車両や歩行者を検出する車両周辺監視装置等に適用することができるが、ステレオ画像から物体の有無と物体の三次元情報を正確に得るためには、地面を這っている人間や床面の僅かな段差等、平面から僅かに高い物体(あたかも平面から僅かに浮き上がっているかのような物体)と平面そのものとを正確に識別する必要がある。
【0004】
このような問題に対処する技術としては、例えば、特許文献1(特開平5−16811号公報)に開示の技術があり、この先行技術では、ステレオカメラで撮像した左右の背景画像を補正し、補正した後の左右の画像について相関処理を施すことにより、空間内の物体の正確な検出を可能としている。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−16811号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、左右の背景画像の補正のためには、両画像間で対応する画素の位置(踏切道と線路との交点のような両画像で共通の位置)を予め手作業で装置に入力しておくことが前提となる。
【0007】
このため、ステレオカメラの設置時に上記対応位置の入力作業が必要になって工数がかかるばかりでなく、カメラ設置後に環境変化が生じた場合、再設定が必要となる。また、車両や移動式ロボット等の未知の画像を利用する装置では、対処困難である。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ステレオカメラと視野内の平面との間の相対的な位置関係を、自動的且つ高精度に検出することのできるステレオカメラによる平面検出装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、ステレオカメラで撮像した一対の画像のデータを用い、視野内の平面と上記ステレオカメラとの間の相対的な位置関係を検出する平面検出装置であって、上記一対の画像間の上記平面のズレ量と画像座標値との関係を、上記ステレオカメラと上記平面との間の相対的な位置関係を表す幾何学的パラメータを介した一次関係式として設定する手段と、平面上の任意の2点の各々に対し、上記一対の画像間のズレ量と、このズレ量を与える上記画像座標値とを求める手段と、上記ズレ量と上記画像座標値とを上記一次関係式に与えて上記幾何学的パラメータを求める手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図7は本発明の実施の第1形態に係わり、図1はステレオカメラ及び画像処理装置を示す構成図、図2はステレオカメラと平面との幾何学的な位置関係を示す説明図、図3は平面検出処理のフローチャート、図4は入力画像を模式的に示す説明図、図5は微分画像を模式的に示す説明図、図6は微分画像のハフ平面への投影を示す説明図、図7は左右のハフ平面のズレ量を示す説明図である。
【0011】
図1は、一組のカメラ1a,1bからなるステレオカメラ1と、このステレオカメラ1で撮像した画像を処理する画像処理装置を示す。ステレオカメラ1を構成する2台のカメラ1a,1bは、例えば、撮像素子としてCCD(電荷結合素子)を用いたカメラであり、所定の基線長で互いの光軸(撮像面垂直軸)が同一平面上で平行となるよう配置されている。
【0012】
本形態においては、カメラ1a,1bを左右水平に配置し、一方のカメラ1aをステレオマッチング処理における基準画像を撮像する右カメラ、他方のカメラ1bをステレオマッチング処理における参照画像を撮像する左カメラ、基準画像を右画像、参照画像を左画像と表現するが、両カメラ1a、1bを上下方向や斜め方向に配置しても良い。
【0013】
ステレオカメラ1には、各カメラ1a,1bの系統に対応して、各カメラ1a,1bからの画像信号を比例増幅するアンプ2a,2b、アンプ2a,2bで比例増幅したアナログ画像信号を所定の輝度階調(例えば256階調のグレースケール)のデジタル画像信号に変換するA/D変換器3a,3b、アンプ2a,2bの固有ゲインの補正等を行なう補正回路4a,4bが接続されている。補正回路4aを経た右の元画像データ、補正回路4bを経た左の元画像データは、それぞれ、右画像メモリ5a、左画像メモリ5bにストアされる。
【0014】
右画像メモリ5a及び左画像メモリ5bからなる画像メモリ5にストアされた画像データは、各種画像処理・画像認識を行うマイクロコンピュータ6にて処理される。マイクロコンピュータ6には、ファームウエアとして画像認識処理部6aが備えられており、この画像認識処理部6aで、左右元画像と、この左右元画像をステレオマッチングして求めた対応位置の視差による距離画像とを用い、各種の認識処理を行う。例えば、建造物への侵入物を監視する監視装置に適用する場合には、侵入物の存在と位置を認識する処理を行い、移動式ロボットに適用する場合には、自己の進行路上の障害物の有無等を認識する処理を行う。
【0015】
また、画像認識処理部6aでは、上述の認識処理に先立ち、ステレオカメラ1と、このステレオカメラ1の視野内に映る地面や床面等の平面との間の相対的な位置関係を自動的に計測し、カメラから見た平面の空間幾何学的パラメータを算出する(平面検出処理)。これにより、地面を這っている人間や床面の僅かな段差等、平面から僅かに高い物体(あたかも平面から僅かに浮き上がっているかのような物体)と平面そのものとを正確に識別することができる。
【0016】
この平面検出処理は、ステレオカメラ1の基線を平面に対してほぼ平行(ロール角≒0)に配置し、ロール方向の傾斜が無視できるものとしたとき、ステレオカメラ1で撮像した左右画像における平面の対応点のズレ量が、画像上の上下方向(視差方向に直交する方向)の座標値に対して一次直線の関係にあることに着目してなされるものであり、この一次関係式からステレオカメラ1と平面との間の幾何学的パラメータを高精度に検出することができる。
【0017】
すなわち、画像上の上下方向の座標をカメラの撮像面上の上下方向の座標として、カメラと平面との間の位置関係及びステレオ視の幾何学的関係から、ズレ量と撮像面上の上下方向の座標との関係式を導くと、この関係式は、カメラと平面との間の幾何学的パラメータを定数項とする一次式となる。従って、この関係式に、平面上の任意の2点(但し、視差方向に並んだ2点を除く)の各々のズレ量と上下方向の座標値とを与えることにより、平面の幾何学的パラメータを求めることができる。本形態においては、平面の幾何学的パラメータとして、カメラ光軸と平面との成す角、及びカメラから平面に降ろした垂線の長さを求める。
【0018】
詳細には、図2に示すように、平面Sを見下ろす位置にステレオカメラ1を設置したとき、以下に示すパラメータを用い、平面の対応点のズレ量を撮像面上の上下方向の座標の関数として求める。但し、前述したように、カメラ光軸及び平面Sの法線はピッチ方向にのみ傾いており、ロール方向の傾斜は無視できるものとする。
H:カメラから平面に降ろした垂線の長さ
α:カメラ光軸と平面との成す角(ピッチ角)
r:カメラから平面S上の或る点Pまでの距離
z:距離rをカメラ光軸に投影したときの長さ
θ:カメラ光軸と、カメラ〜P点を結んだ直線との成す角
b:ステレオカメラ1の基線長(図示せず)
f:カメラの焦点距離(図示せず)
y:点Pの撮像素子面への投影位置の上下座標(但し、中心をゼロ、上方向を+、下方向を−とする)
【0019】
図2において、点Pまでの距離rは、カメラ〜点P〜カメラから平面に降ろした垂線の足がなす三角形から、以下の(1)式で表す関係にある。
r=H/sin(θ+α) …(1)
【0020】
また、点Pまでの距離rをカメラ光軸に投影したときの長さzは、zとrとの幾何学的関係、及び(1)式から、以下の(2)式で表すことができる。
【0021】
ここで、左右画像における平面上の点Pの視差をdとすると、この視差dは、ステレオ視における幾何学的関係から、ステレオカメラ1の基線長bと焦点距離fとの間で以下の(3)式に示す周知の関係にある。
z=b・f/d …(3)
【0022】
従って、上述の(2)式と(3)式とからzを消去し、dについて解くと、以下の(4)式が得られる。
d=b・f・(tanθ・cosα+sinα)/H …(4)
【0023】
また、撮像素子面への投影における幾何学的関係から、以下の(5)式が得られる。この(5)式を用いて上述の(4)式からθを消去し、yについて整理すると、以下の(6)式が得られる。
tanθ=y/f … (5)
d=(b・cosα/H)・y+b・f・sinα/H …(6)
【0024】
以上の(6)式におけるb,f,H,αは、ステレオカメラ1を平面S上方の固定位置に配置したとき、本来、全て定数であり、結局のところ、平面への視差(ズレ量)dは、撮像面上のy座標の一次関数であることがわかる。従って、平面上の2点の各々の視差とy座標値とを求めて(6)式に与えることで、検出対象とするピッチ角αと垂線の長さHとを求めることができる。
【0025】
すなわち、(6)式に、平面の2点の各々の視差d1,d2とy座標値y1,y2とを与えて、ピッチ角αについて解くと、以下の(7)式が得られ、ピッチ角αを求めることができる。
【0026】
また、(6)式を垂線の長さHについて解くと、ピッチ角αを用いた以下の(8)式が得られ、(7)式によって求めたピッチ角αを用いることにより、垂線の長さHを求めることができる。
H=b・(y1・cosα+f・sinα)/d1 …(8)
【0027】
以上の(7),(8)式を用いた平面の検出処理は、具体的には、図3のフローチャートに示す平面検出処理のプログラムに従って実行される。以下、この平面検出処理のプログラムについて説明する。
【0028】
図3に示す処理は、上述の(6)式に与える平面上の2点のそれぞれのズレ量を求めるに際し、平面の画像上の特徴を考慮し、領域ベースの探索ウィンドウによるマッチングではなく、ハフ(Hough)変換により平面上の線分要素を検出する、いわば線分ベースのマッチングを適用するものである。
【0029】
このため、先ず、ステップS1で、ステレオカメラ1で撮像した左右の画像を水平方向に微分し、更に、閾値との比較による2値化を行い、それぞれ、左微分画像、右微分画像を得る。例えば、図4に示すように地面上の道路を撮影した左右の入力画像に対して微分処理及び2値化を行い、図5に示すように、道路境界のエッジを検出した微分画像を得る。
【0030】
この微分画像の生成には、各種の周知の手法、例えば、Sobel,Robinson,Prewitt演算子等の一次微分によるエッジ検出や、Laplacian演算子等の2次微分によるエッジ検出の手法を適用することができるが、何れの手法を用いても良く、要は水平方向の輝度変動点を取り出せれば良い。
【0031】
続くステップS2では、左右の微分画像を、それぞれハフ変換し、ハフ平面(投票平面)に投影する。図6は、図5に示す左右の微分画像の直線が投票値のピークに変換されてハフ平面に投影される様子を模式的に示すものであり、直線を一意に決定するための2つのパラメータとして画面の上下両端における切片Xt,Xbを用い、縦軸がXt、横軸がXbのパラメータ空間を設定して投票を行う。このハフ平面への投票は、微分画像の全ての画素を用いても良く、また、微分画像の全面積の一部(例えば、1/10)の画素だけをランダムサンプリングして用いても良い。
【0032】
尚、画像によっては、ハフ変換前の画像微分、2値化は、省略することが可能である。すなわち、入力画像の微分のみで2値化を省略してハフ変換を行うことも可能であり、また、入力画像の微分及び2値化の操作無しで、直接ハフ変換を行うことも可能である。更に、ハフ変換の直線のパラメータは、上述の画面の上下端における切片に限らず、直線の傾き及び画像の上下方向における中点のX座標等を採用することも可能である。
【0033】
次に、ステップS3へ進み、左右のハフ平面データ間で照合を行うことで、左右のハフ平面のXt,Xb軸の各方向におけるズレ量dt,dbを求める。具体的には、両ハフ平面でXt,Xb軸に沿った値を1区分ずつ変更しながら、両ハフ平面の投票値の差の絶対値和を計算してゆき、絶対値和が最も小さくなったときの値を、ズレ量dt,dbとして出力する。この絶対値和が最も小さくなったときのズレ量dt,dbは、図7に示すように、両ハフ平面のデータが一致して重なり合うときのズレ量であり、微分画像(入力画像)の画面上下端の切片Xt,Xbにおける平面(地面)までの視差に等しい。
【0034】
尚、実際には、dt,dbの値次第で両ハフ平面が重なり合う面積は変化する(dt,dbがゼロのときが最大)ので、絶対値和の比較の際に面積の比に応じた正規化を行うことが望ましい。
【0035】
その後、ステップS4へ進み、ステップS3で求めたズレ量dt,db、及び、切片Xt,Xbでのy座標値yt,ybを用い、以下の(7’),(8’)式により、カメラ光軸と平面との成す角(ピッチ角)α及びカメラから平面に降ろした垂線の長さHを平面のパラメータとして求め、処理を終了する。
【0036】
すなわち、ステップS3で求めたズレ量dt,db、及び、切片Xt,Xbでのy座標値yt,ybは、先に説明した(7)式における平面上の2点の各々の視差d1,d2及びy座標値y1,y2であることから、先の(7)式は、以下に示す(7’)式で表される。このとき、カメラの焦点距離fは既知であり、また、y座標値yt,ybは、それぞれ画面の上下端に相当する撮像素子面上の上下方向の座標値であり、カメラの設計値より既知であることから、(7’)式によってピッチ角αを求めることができる。
【0037】
同様に、先の(8)式は、d1=dt,y1=ytであることから、以下の(8’)式で表され、ステレオカメラ1の基線長b、焦点距離f、y座標値ytは既知であることから、(7’)式によって求めたピッチ角αを用いることにより、垂線の長さHを求めることができる。
H=b・(yt・cosα+f・sinα)/dt …(8’)
【0038】
以上の処理により、ステレオカメラ1の視野内の地面や床面等の平面の幾何学的パラメータを自動的に求め、このパラメータにより、カメラと平面との相対的位置関係を高精度に把握することができる。これにより、例えば、侵入物監視装置に適用した場合には、地面や床面そのものと、地面や床面上の物体を正確に識別することが可能となり、監視精度の向上に寄与することができる。
【0039】
また、平面を検出する際に、人間のオペレータが地面上の目標物を設定する必要がないため、未知の画像を利用する装置、例えば、移動式ロボット等に適用することができ、前方の未知の小さな物体も確実に検知して円滑な移動を可能することができる。
【0040】
更には、ステレオカメラ1を地面に対して予め設定した位置関係で固定した場合に、取付け位置の誤差に対する自動的な修正が可能となり、カメラ設置時に厳密な位置調整を不要として工数を低減することができる。しかも、道路工事等で地面の様相が変化しても、再設定が不要であるという利点がある。
【0041】
次に、本発明の実施の第2形態について説明する。図8〜図11は本発明の実施の第2形態に係わり、図8は平面検出処理のフローチャート、図9は左画像と変形前の右画像とを模式的に示す説明図、図10は変形右画像を模式的に示す説明図、図11は左画像と変形右画像の重ね合わせを示す説明図である。
【0042】
第2形態は、第1形態でのハフ変換に代えて、平面の対応点のズレ量が画像上の上下方向の座標値に対して一次関係にあることを利用した画像の変形操作を行うことにより、上述の(6)式に与える平面上の2点の各々のズレ量を求めるものである。
【0043】
このため、図8のフローチャートに示される第2形態の平面検出処理では、先ず、ステップS21で、右画像の下辺を変形量Δxだけ右にずらす形で平行四辺形に変形させた画像を生成する。この変形させた右画像を、以下、変形右画像と呼ぶ。図9は、第1形態の図4と同様の左右の入力画像であり、右の入力画像を変形して図10に示すような変形右画像を生成する。このとき、画像の高さ、及び上下辺の長さは不変であり、また、変形量Δxは、0〜所定の上限値(例えば、40画素)までの或る特定の値である。この画像変形は、各種の既知の画像処理技術を用いて行うことができる。
【0044】
次に、ステップS22へ進み、変形右画像を水平移動量Δdだけ右に平行移動させ、左画像との一致度を計算する。このとき、水平移動量Δdは、0〜所定の上限値(例えば、20画素)までの或る特定の値である。また、一致度とは、変形右画像の各画素の輝度と、左画像上で異なる画素の輝度との差の絶対値を、変形右画像の全領域について合計したものとする。但し、この合計値が小さい程、一致度が高いものとする。
【0045】
その後、ステップS23へ進み、ステップS23,S22のループで変形量Δxを0から上限値まで順次変化させて一致度を計算する処理を、ステップS24〜S21,S22,S23の二重ループにより水平移動量Δdを上限値まで順次変化させながら実行する。すなわち、図11に示すように、変形右画像を移動させて左画像と重ね合わせたとき、図中の破線で示す左画像の線分と実線で示す変形右画像の線分とが一致するよう、変形量Δx、水平移動量Δdを順次変化させる。
【0046】
そして、変形量Δx、水平移動量Δdの全ての組合せについて一致度の計算が終了したとき、ステップS24からステップS25へ進み、一致度が最大すなわち輝度差の絶対値の合計が最小となったときの水平移動量Δdと変形量Δxとを求め、これらに基づいて左右画像のズレ量を平面のパラメータ(ピッチ角α及び垂線の長さH)に換算する。
【0047】
すなわち、前述したように、変形右画像の水平移動量Δdは画面上辺の右方向へのズレ量(図11参照)であり、変形量Δxは画面下辺の右方向へのズレ量(図10参照)であるため、左右画像の一致度が最大となったときの水平移動量Δdは、第1形態で説明したy座標値ytでのズレ量dtと等価である。また、このときの水平移動量Δd(=dt)に変形量Δxを加算した値が、第1形態で説明したy座標値ybでのズレ量dbとなる。従って、左右画像の一致度が最大となったときのズレ量=dt、以下の(9)式で求めたズレ量db、及び、それぞれに対応するy座標値yt,ybを、第1形態で説明した(7’),(8’)式に与えることにより、ピッチ角α及び垂線の長さHを求めることができる。
db=Δx+dt … (9)
【0048】
第2形態によっても、前述の第1形態と同様、ステレオカメラ1の視野内の地面や床面等の平面の幾何学的パラメータを自動的に求め、このパラメータにより、カメラと平面との相対的位置関係を高精度に把握することができる。従って、第1形態で述べたように、各種の装置に適用した場合、地面や床面等の平面そのものと、平面上の物体を正確に識別することが可能となり、また、地面や床面等の状態に左右されることがない。
【0049】
尚、以上の各形態では、ハフ変換や画像変形によって左右画像のズレ量を求める例について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、平面上に明確な目標点が或る場合、例えば、床面上に移動ロボットの走行経路を示す明確なマーカーがある場合等には、領域ベースの探索ウィンドウによるマッチングを行って左右画像間のズレ量を求め、このズレ量に基づいてステレオカメラと平面との間の空間幾何学的パラメータを求めるようにしても良い。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ステレオカメラと視野内の平面との間の相対的な位置関係を自動的且つ正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係わり、ステレオカメラ及び画像処理装置を示す構成図
【図2】同上、ステレオカメラと平面との幾何学的な位置関係を示す説明図
【図3】同上、平面検出処理のフローチャート
【図4】同上、入力画像を模式的に示す説明図
【図5】同上、微分画像を模式的に示す説明図
【図6】同上、微分画像のハフ平面への投影を示す説明図
【図7】同上、左右のハフ平面のズレ量を示す説明図
【図8】本発明の実施の第2形態に係わり、平面検出処理のフローチャート
【図9】同上、左画像と変形前の右画像とを模式的に示す説明図
【図10】同上、変形右画像を模式的に示す説明図
【図11】同上、左画像と変形右画像の重ね合わせを示す説明図
【符号の説明】
1 ステレオカメラ
6 マイクロコンピュータ
6a 画像認識処理部
S 平面
Xt,Xb 切片
dt,db ズレ量
yt,yb 座標値
Δd 水平移動量
Δx 変形量
α カメラ光軸と平面との成す角
H カメラから平面に降ろした垂線の長さ
Claims (7)
- ステレオカメラで撮像した一対の画像のデータを用い、視野内の平面と上記ステレオカメラとの間の相対的な位置関係を検出する平面検出装置であって、
上記一対の画像間の上記平面のズレ量と画像座標値との関係を、上記ステレオカメラと上記平面との間の相対的な位置関係を表す幾何学的パラメータを介した一次関係式として設定する手段と、
上記平面上の任意の2点の各々に対し、上記一対の画像間のズレ量と、このズレ量を与える上記画像座標値とを求める手段と、
上記ズレ量と上記画像座標値とを上記一次関係式に与えて上記幾何学的パラメータを求める手段と、
を備えたことを特徴とするステレオカメラによる平面検出装置。 - 上記一対の画像の双方をハフ変換し、ハフ変換後の一対の投票平面データを照合して上記平面上の2点の各々のズレ量を求めることを特徴とする請求項1記載のステレオカメラによる平面検出装置。
- 上記ハフ変換を、画像微分を施した上記一対の画像、或いは画像微分と2値化とを施した上記一対の画像に対して実施することを特徴とする請求項2記載のステレオカメラによる平面検出装置。
- 上記ハフ変換における直線のパラメータとして画面の上下両端における切片を用い、
上記各切片を軸とする一対の投票平面間の投票値の差の絶対値和が最小となるときの各切片軸に沿った方向のズレ量を、上記平面上の2点の各々のズレ量として求めることを特徴とする請求項2又は3記載のステレオカメラによる平面検出装置。 - 上記ハフ変換の投票を、画像中の一部の画素のみをランダムサンプリングして実施することを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載のステレオカメラによる平面検出装置。
- 上記一対の画像の一方を平行四辺形に変形させ、この変形させた画像と他方の変形させない画像との間の水平ズレ量及び上記平行四辺形の変形量を、上記平面上の2点の各々のズレ量として求めることを特徴とする請求項1記載のステレオカメラによる平面検出装置。
- 上記幾何学的パラメータを、上記ステレオカメラの光軸と上記平面との成す角、及び上記ステレオカメラから上記平面に降ろした垂線の長さとすることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のステレオカメラによる平面検出装置。
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