JP2005024420A - 流体計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】流量計測範囲の全域にわたり補正誤差を小さくして計測精度を高める。
【解決手段】被計測流体が流れる計測流路5と、計測流路5を照射する照明手段7と、照明手段7により照射された画像計測領域9を撮影する撮影手段8と、撮影手段8の出力画像に基づいて流速あるいは流速分布などの流動状態を計測する画像計測手段11と、画像計測手段11から得た被計測流体の流動状態から平均流速を算出する演算処理手段17を備え、流速および流速分布形状を直接計測して補正誤差を低減し、層流域から乱流域にいたる流量計測範囲の全域にわたり計測精度を向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】被計測流体が流れる計測流路5と、計測流路5を照射する照明手段7と、照明手段7により照射された画像計測領域9を撮影する撮影手段8と、撮影手段8の出力画像に基づいて流速あるいは流速分布などの流動状態を計測する画像計測手段11と、画像計測手段11から得た被計測流体の流動状態から平均流速を算出する演算処理手段17を備え、流速および流速分布形状を直接計測して補正誤差を低減し、層流域から乱流域にいたる流量計測範囲の全域にわたり計測精度を向上する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体や液体の流速や流量の計測などの流動状態を計測する流体計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の計測装置として、図4に示すように流体を一方から他方に流す配管1の中心線を挟んで対向し、かつ中心線に対して所定角度を有する周面に上流側の超音波送受信器2aと下流側の超音波送受信器2bとを対向して設けるとともに、配管1の流体吸入口3に配管1と同一方向の向きに、平行に配列された複数の細管4aから構成した整流体4を設けたものがある。
【0003】
そして、配管1を流れる流体の流速を超音波送受信器2a、2b間で超音波を送受信して伝搬時間差から計測し、配管1の断面積より流量を算出している。
【0004】
このとき、配管1に入る流れは整流体4を構成する細管4aによりその流れ方向を配管1と同一方向に規制して、計測部での流線の傾きを低減したり渦の発生を抑制して流れの乱れの境界面での超音波の反射や屈折による超音波の受信レベルの変動を低減して測定精度の低下を防止している(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−189591号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の構成では、整流体と超音波伝搬路が離れて設置されるとともに、整流体との距離が超音波送受信器2a側と超音波送受信器2b側とで大きく異なるため、整流体を通過した流れの発達状態に差異を生じて、計測流路に直交する横断面での平均流速と計測流路に斜交する超音波送受信器2a、2b間の計測断面での平均流速に違いを生じ、真の流量を算出するためには計測値に対して流量に応じた補正係数が必要になる。
【0007】
この補正係数は、速度分布が凸型となる層流から速度分布が比較的に平坦となる乱流に移行する流量域では大きく変化するため、計測断面での流速測定に僅かな誤差があっても補正係数により誤差が拡大されて測定精度が低下するという課題があつた。
【0008】
本発明は上記課題を解決するもので、流路内の流速分布を計測することにより流速分布形状の差異による補正誤差を小さくして計測精度を高めることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、被計測流体が流れる計測流路と、前記計測流路内を照射する照明手段と、前記照明手段により照射された画像計測領域を撮影する撮影手段と、前記撮影手段の出力画像に基づいて流速あるいは流速分布などの流動状態を計測する画像計測手段と、画像計測手段から得た被計測流体の流動状態から平均流速を算出する演算処理手段を備えた構成としている。
【0010】
上記発明によれば、流速分布が凸型の層流となる低流速域から流速分布が比較的に平坦となる乱流化した大流速域にいたる計測範囲の全域にわたり流路断面内の流速および流速分布形状を直接計測するので流速分布による補正誤差を低減でき、層流域から乱流域にいたる流量計測範囲の全域にわたり計測精度を向上できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態は、被計測流体が流れる計測流路と、前記計測流路内を照射する照明手段と、前記照明手段により照射された画像計測領域を撮影する撮影手段と、前記撮影手段の出力画像に基づいて流速あるいは流速分布などの流動状態を計測する画像計測手段と、画像計測手段から得た被計測流体の流動状態から平均流速を算出する演算処理手段を備えたものである。
【0012】
したがって、画像計測領域での流速および流速分布の形状を直接計測するので、流れを安定化させるための整流手段が無くても層流域から乱流域にいたる流量計測範囲の全域にわたり計測精度を向上でき、整流手段による流れの圧力損失を低減できるとともに装置の小型化ができる。
【0013】
画像計測手段は微少な時間間隔で撮影手段を駆動して流動状態を計測する撮影間隔設定部と、次の計測までの時間間隔を設定する計測間隔設定部を備えたものである。
【0014】
よって、流路内の流速に応じた適切な計測条件で計測するので流れ状態および平均流速の計測精度を向上でき信頼性を高めた計測ができる。
【0015】
また、画像計測手段は計測した流速分布から流れ状態を判定して撮影間隔設定部での撮影間隔あるいは計測間隔設定部での計測間隔を変化させる流動状態判別部を備えたものである。
【0016】
そのため、流路内の流速に脈動など変動が有る場合では流動状態に応じた適切な計測条件で計測するので、変動する流れに対しても計測精度の向上ができる。
【0017】
また、被計測流体にトレーサ粒子を供給する粒子供給手段を計測流路の上流側に備えたものである。
【0018】
こうすることで、計測できる流体の種類を増加でき利便性が向上するだけでなく、適切なトレーサ粒子を供給することにより計測の信頼性と精度を向上できる。
【0019】
画像計測領域は複数形成したものである。これにより、流路の複数の断面で計測するので流れ状態および平均流速の計測が一層高精度化でき、補正誤差をより一層低減して計測精度を向上できる。
【0020】
照明手段およびまたは撮影手段は透明窓を介して被計測流体と分離して計測流路に臨ませたものである。この透明窓によって、照明手段およびまたは撮影手段への汚れの付着を防止して耐久性および信頼性を向上でき、照明手段およびまたは撮影手段への流体の流れ込みなど流れの乱れを防止して計測精度を向上できる。
【0021】
透明窓には、被計測流体の流れによる汚れや損傷から護る保護手段を設けたり、その汚れを軽減させる清掃手段を設けることが考えられる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0023】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1を示す流体計測装置の断面図である。図において、5は流路壁6に囲まれた計測流路であり、7は計測流路5を照射する照明手段であり、8は照明手段7により照射された画像計測領域9(二点鎖線で示す)を撮影する撮影手段である。
【0024】
この照明手段7は計測流路5の幅W方向の流路壁6に設けて計測流路5の幅W方向にわたって照射しており、撮影手段8は幅W方向に延びる画像計測領域9のほぼ全域を撮影できるように画像計測領域9にほぼ直交する方向に設置している。
【0025】
7aは画像計測領域9とは異なる方向に画像計測領域9aを形成する照明手段であり、8aはこの異なる方向の画像計測領域9aを撮影する撮影手段である。ここでは、計測流路5の流れに直交する方向の横断面を矩形として高さH(図示せず)方向にわたって延びる画像計測領域9aを形成している。
【0026】
10は照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aの計測流路5側に設けた透明窓であり、この透明窓10は流路壁6にほぼ面一に配置して計測流路5内の流れを乱さないようにするとともに、照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aへ被計測流体が流れ込まないようにして照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aを保護している。
【0027】
11は撮影手段8、8aの出力画像に基づいて流速あるいは流速分布などの流動状態を計測する画像計測手段である。
【0028】
この画像計測手段11は一つの計測データを得るため微少な時間間隔で撮影手段8、8aの駆動制御を行うように時間間隔を設定する撮影間隔設定部12および一つの計測データを得たあと次のデータを得るための計測を再開するまでの時間を設定する計測間隔設定部13を有した撮影制御部14と、撮影手段8、8aで撮影した画像から流速あるいは流速分布を算出して計測値を得る画像処理部15を備えている。
【0029】
16は画像処理部15で得た流速あるいは流速分布をもとに計測流路5内の脈動などの流動状態を判定して安定した流れの定常流かあるいは変動を伴う脈動流かの判別を行い、流れ状態に応じた計測制御条件を切り替えて撮影間隔設定部12あるいは計測間隔設定部13での設定値を制御する流動状態判別部である。
【0030】
17は画像計測手段11から得た被計測流体の流動状態から平均流速を求めて流量を算出する演算処理手段であり、18は演算処理手段17で得た結果を外部に表示あるいは報知する表示手段である。
【0031】
19は計測流路5の上流側に設け被計測流体にトレーサ粒子を供給する粒子供給手段であり、被計測流体が気体の場合は煙が流出する流出配管としたりあるいは煙発生液を供給する配管とこの煙発生液を加熱蒸発させる加熱手段で形成することができる。
【0032】
また、被計測流体が液体の場合は、光を受けるとよく光る蛍光液を流出させる配管とすることができる。20は計測流路5に被計測流体を流入させる流路入口、21は計測流路5から被計測流体が流出する流路出口である。
【0033】
次に、この流体計測装置の動作について、まず、粒子供給手段19から被計測流体にトレーサ粒子を供給しなくても良い場合、例えば被計測流体としてダストなど微細な粒子状の汚れを含んだ空気などの気体の場合について説明する。
【0034】
流路入口20から計測流路5に流入した被計測流体は、例えば流速分布Aのような分布形状で画像計測領域9に入る。
【0035】
画像計測手段11は照明手段7および撮影手段8を駆動し、図2の撮影動作図に示すように時間T1、T2の微小な時間間隔である撮影間隔Taで画像計測領域9を撮影して流体内のダストなど微細な粒子が写った粒子画像である画像データD1、D2を得るとともに、画像処理部15ではこの粒子が写った画像データD1、D2を相関処理して粒子の移動速度と移動方向を算出して流体の流れを計算する。
【0036】
ここで得られた流速を基に撮影制御部14の撮影間隔設定部12および計測間隔設定部13は、それぞれ次の計測開始までの時間間隔である計測間隔Tbを所定値とするとともに、次の撮影での撮影間隔Taを同じとするか若干の変更を加えて再設定し画像計測の制御を行う。
【0037】
また、流動状態判別部16を設けている場合において、このように次々と計測を重ねて流動状態に脈動など変動があると流動状態判別部16で判定する場合は、脈動などの周期に応じて計測間隔Tbを設定したり、流速が早くなると予測される場合などは撮影間隔Taを短くしたりと流動状態に応じた非定常な計測間隔の制御を行ったり、定常流れ時よりも短い計測間隔Tbで計測したりする。
【0038】
このようにして次々と計測し画像処理して得た計測値を基に、演算処理手段17では画像計測領域9での平均流速を算出するとともに計測流路5の横断面での平均流速を補正処理して導出し、計測流路5の断面積を乗じて流量を算出する。
【0039】
このようにして求めた流速あるいは流量などの流動状態を表示手段18で表示したり報知したりする。このように計測された被計測流体は計測流路5の流路出口21から流出する。
【0040】
このように、画像計測領域9での流速および流速分布の形状を直接計測するので、層流域から乱流域にいたる流量計測範囲の全域にわたり計測精度を向上できる。
【0041】
また、瞬時の流速分布を順次計測するので流速分布が変化しても計測精度を確保でき、流れを安定化させるための整流手段(図示せず)を設けなくても良いので、流体の流れによる圧力損失を低減できるとともに装置の小型化ができる。
【0042】
また、撮影間隔設定部と、次の計測までの時間間隔を設定する計測間隔設定部を備え、流路内の流速に応じた適切な計測条件で計測するので流れ状態および平均流速の計測精度が向上でき信頼性を高めた計測ができる。
【0043】
さらに、流動状態判別部16を設け、流路内の流速に脈動など変動が有る場合では流動状態に応じた適切な計測条件で計測するので、変動する流れに対しても計測精度の向上ができる。
【0044】
次に、計測流路5の上流側に粒子供給手段19を設けて被計測流体にトレーサ粒子を供給する場合は、計測可能な被計測流体の種類の制約を緩和でき、計測可能な流体の種類を増加させて利便性を向上できるだけでなく、適切なトレーサ粒子を被計測流体に供給することで一層鮮明な粒子画像の撮影ができて計測の信頼性と計測精度を向上できる。
【0045】
また、計測流路5の幅W方向にわたる画像計測領域9での流れの画像計測に加えて、計測流路5の高さH方向にわたる画像計測領域9aで照明手段7aおよび撮影手段8aでの画像計測を行うことで、計測流路5の横断面内の流速分布がより精度高く推測できるようになり補正誤差をより一層低減して計測精度を向上できる。
【0046】
さらに、流れに変動がある場合では計測流路5の横断面内の流速分布の過渡変化状況を精度高く捉えるられるので、流れの脈動など変動流に対して高精度化できるものである。
【0047】
なお、図1では画像計測領域9の下流側に画像計測領域9aを配置した例を示したが、複数の画像計測領域9、9aを流れ方向でほぼ同じ位置に配置することで横断面内の流速分布をより一層高精度で計測でき、変動流に対する計測精度を向上できる。
【0048】
さらに、ここではほぼ直交する方向の画像計測領域9aは計測流路5の幅Wのほぼ中央とする場合を示したが、中央ではなく任意の位置でも良いのは言うまでもなく、さらに複数の画像計測領域は異なる方向の例を示したが同じ方向として位置を異ならせても良いのは言うまでもない。
【0049】
また、照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aには透明窓10が計測流路5側に設けているので、照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aへの汚れの付着を防止して耐久性および信頼性を向上でき、照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aへの流体の流れ込みなど流れの乱れを防止して計測精度を向上できる。
【0050】
なお、照明手段としては半導体レーザなどの小型高出力の光源を利用し、撮影手段としては小型高解像度のCCD素子などを使ったカメラを利用することで装置の小型化が実現できる。
【0051】
以上のように、被計測流体が流れる計測流路と、前記計測流路内を照射する照明手段と、前記照明手段により照射された画像計測領域を撮影する撮影手段と、前記撮影手段の出力画像に基づいて流速あるいは流速分布などの流動状態を計測する画像計測手段と、画像計測手段から得た被計測流体の流動状態から平均流速を算出する演算処理手段を備えているので、画像計測領域での流速および流速分布の形状を直接計測し、流れを安定化させるための整流手段が無くても層流域から乱流域にいたる流量計測範囲の全域にわたり計測精度を向上でき、整流手段による流れの圧力損失を低減できるとともに装置の小型化ができる。
【0052】
また、画像計測手段は微少な時間間隔で撮影手段を駆動して流動状態を計測する撮影間隔設定部と、次の計測までの時間間隔を設定する計測間隔設定部を備えているので、流路内の流速に応じた適切な計測条件で計測して流れ状態および平均流速の計測精度が向上でき信頼性を高めた計測ができる。
【0053】
また、画像計測手段は計測した流速分布から流れ状態を判定して撮影間隔設定部での撮影間隔あるいは計測間隔設定部での計測間隔を変化させる流動状態判別部を備えているので、流路内の流速に脈動など変動が有る場合では流動状態に応じた適切な計測条件で計測し、変動する流れに対しても計測精度の向上ができる。
【0054】
また、被計測流体にトレーサ粒子を供給する粒子供給手段を計測流路の上流側に備えているので、計測できる流体の種類を増加でき利便性が向上するだけでなく、適切なトレーサ粒子を供給することにより計測の信頼性と精度を向上できる。
【0055】
また、画像計測領域は複数形成しているので、流路の複数の断面で計測することで流れ状態および平均流速の計測を一層高精度化でき、補正誤差をより一層低減して計測精度を向上できる。
【0056】
また、照明手段は透明窓を介して被計測流体と分離して計測流路に臨ませているので、照明手段への汚れの付着を防止して耐久性および信頼性を向上でき、照明手段への流体の流れ込みなど流れの乱れを防止して計測精度を向上できる。
【0057】
また、撮影手段は透明窓を介して被計測流体と分離して計測流路に臨ませているので、撮影手段への汚れの付着を防止して耐久性および信頼性を向上でき、撮影手段への流体の流れ込みなど流れの乱れを防止して計測精度を向上できる。
【0058】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2を示す流体計測装置の部分断面図である。図3において、図1〜図2の実施例と同一部材、同一機能は同一符号を付し詳細な説明は省略し、異なるところを中心に説明する。
【0059】
22は透明窓10を計測流路5側から覆う保護手段であり、保護手段22は移動可能に形成したもので、ここでは照明手段7と撮影手段8aを一体で覆っている。23は保護手段22を収納できるように設けられた収納部であり、この収納部23は計測流路5を取り囲む流路壁6に形成されている。
【0060】
24は透明窓10に接触ができるように配置した清掃手段であり、ここではガーゼ、布、不織布、ゴムなどの弾性材料を保護手段22の内面に取付けて構成している。
【0061】
次に、この流体計測装置の動作について説明する。この流体計測装置を使用する時は、保護手段22を図3の紙面の裏面方向に移動させて流路壁6に設けた収納部23に収納する。
【0062】
この収納状態時に保護手段22の計測流路5側の端部と流路壁6との間に凹凸が生じないように面一に設定することで、収納部23による計測流路5の流れが乱されることが防止できる。
【0063】
このように、照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aは透明窓10を通して計測流路5を臨める状態にして流動状態の計測を行う。
【0064】
流体計測装置を使用しない時は、収納部23から保護手段22を図3の紙面の表面方向に移動させる。
【0065】
このとき清掃手段24は透明窓10に接触して移動するので、清掃手段24は透明窓10に付着した汚れを拭き取り、透明窓10の汚れを低減して計測の精度確保ができるとともに耐久性を向上できる。
【0066】
また保護手段22の移動が完了すると透明窓10の清掃が終わるとともに、透明窓10は保護手段22の端部22aに周囲を封止されて汚れの進入が防止され、透明窓10への汚れの付着を低減して耐久性を向上できる。
【0067】
なお、ここでは保護手段22と清掃手段24は別部品として形成する場合を示したが、保護手段22と清掃手段24を樹脂やゴムなどの弾性材料で一体で形成することができるのは言うまでもない。
【0068】
以上のように、透明窓には被計測流体の流れによる汚れや損傷から守る保護手段を備えたので、透明窓への汚れの付着を低減して耐久性を向上できる。
【0069】
また、透明窓には被計測流体の流れによる汚れを軽減させる清掃手段を備えたので、透明窓の汚れを低減して計測の精度確保ができるとともに耐久性を向上できる。
【0070】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明の流体計測装置によれば、流速および流速分布形状を直接計測するので流速分布による補正誤差を低減でき、層流域から乱流域にいたる流量計測範囲の全域にわたり計測精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の流体計測装置の構成図
【図2】実施例1における流体計測装置の撮影動作図
【図3】本発明の実施例2の流体計測装置の部分断面図
【図4】従来の流体計測装置の構成図
【符号の説明】
5 計測流路
7、7a 照明手段
8、8a 撮影手段
9、9a 画像計測領域
10 透明窓
11 画像計測手段
12 撮影間隔設定部
13 計測間隔設定部
16 流動状態判別部
17 演算処理手段
19 粒子供給手段
22 保護手段
24 清掃手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体や液体の流速や流量の計測などの流動状態を計測する流体計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の計測装置として、図4に示すように流体を一方から他方に流す配管1の中心線を挟んで対向し、かつ中心線に対して所定角度を有する周面に上流側の超音波送受信器2aと下流側の超音波送受信器2bとを対向して設けるとともに、配管1の流体吸入口3に配管1と同一方向の向きに、平行に配列された複数の細管4aから構成した整流体4を設けたものがある。
【0003】
そして、配管1を流れる流体の流速を超音波送受信器2a、2b間で超音波を送受信して伝搬時間差から計測し、配管1の断面積より流量を算出している。
【0004】
このとき、配管1に入る流れは整流体4を構成する細管4aによりその流れ方向を配管1と同一方向に規制して、計測部での流線の傾きを低減したり渦の発生を抑制して流れの乱れの境界面での超音波の反射や屈折による超音波の受信レベルの変動を低減して測定精度の低下を防止している(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−189591号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の構成では、整流体と超音波伝搬路が離れて設置されるとともに、整流体との距離が超音波送受信器2a側と超音波送受信器2b側とで大きく異なるため、整流体を通過した流れの発達状態に差異を生じて、計測流路に直交する横断面での平均流速と計測流路に斜交する超音波送受信器2a、2b間の計測断面での平均流速に違いを生じ、真の流量を算出するためには計測値に対して流量に応じた補正係数が必要になる。
【0007】
この補正係数は、速度分布が凸型となる層流から速度分布が比較的に平坦となる乱流に移行する流量域では大きく変化するため、計測断面での流速測定に僅かな誤差があっても補正係数により誤差が拡大されて測定精度が低下するという課題があつた。
【0008】
本発明は上記課題を解決するもので、流路内の流速分布を計測することにより流速分布形状の差異による補正誤差を小さくして計測精度を高めることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、被計測流体が流れる計測流路と、前記計測流路内を照射する照明手段と、前記照明手段により照射された画像計測領域を撮影する撮影手段と、前記撮影手段の出力画像に基づいて流速あるいは流速分布などの流動状態を計測する画像計測手段と、画像計測手段から得た被計測流体の流動状態から平均流速を算出する演算処理手段を備えた構成としている。
【0010】
上記発明によれば、流速分布が凸型の層流となる低流速域から流速分布が比較的に平坦となる乱流化した大流速域にいたる計測範囲の全域にわたり流路断面内の流速および流速分布形状を直接計測するので流速分布による補正誤差を低減でき、層流域から乱流域にいたる流量計測範囲の全域にわたり計測精度を向上できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態は、被計測流体が流れる計測流路と、前記計測流路内を照射する照明手段と、前記照明手段により照射された画像計測領域を撮影する撮影手段と、前記撮影手段の出力画像に基づいて流速あるいは流速分布などの流動状態を計測する画像計測手段と、画像計測手段から得た被計測流体の流動状態から平均流速を算出する演算処理手段を備えたものである。
【0012】
したがって、画像計測領域での流速および流速分布の形状を直接計測するので、流れを安定化させるための整流手段が無くても層流域から乱流域にいたる流量計測範囲の全域にわたり計測精度を向上でき、整流手段による流れの圧力損失を低減できるとともに装置の小型化ができる。
【0013】
画像計測手段は微少な時間間隔で撮影手段を駆動して流動状態を計測する撮影間隔設定部と、次の計測までの時間間隔を設定する計測間隔設定部を備えたものである。
【0014】
よって、流路内の流速に応じた適切な計測条件で計測するので流れ状態および平均流速の計測精度を向上でき信頼性を高めた計測ができる。
【0015】
また、画像計測手段は計測した流速分布から流れ状態を判定して撮影間隔設定部での撮影間隔あるいは計測間隔設定部での計測間隔を変化させる流動状態判別部を備えたものである。
【0016】
そのため、流路内の流速に脈動など変動が有る場合では流動状態に応じた適切な計測条件で計測するので、変動する流れに対しても計測精度の向上ができる。
【0017】
また、被計測流体にトレーサ粒子を供給する粒子供給手段を計測流路の上流側に備えたものである。
【0018】
こうすることで、計測できる流体の種類を増加でき利便性が向上するだけでなく、適切なトレーサ粒子を供給することにより計測の信頼性と精度を向上できる。
【0019】
画像計測領域は複数形成したものである。これにより、流路の複数の断面で計測するので流れ状態および平均流速の計測が一層高精度化でき、補正誤差をより一層低減して計測精度を向上できる。
【0020】
照明手段およびまたは撮影手段は透明窓を介して被計測流体と分離して計測流路に臨ませたものである。この透明窓によって、照明手段およびまたは撮影手段への汚れの付着を防止して耐久性および信頼性を向上でき、照明手段およびまたは撮影手段への流体の流れ込みなど流れの乱れを防止して計測精度を向上できる。
【0021】
透明窓には、被計測流体の流れによる汚れや損傷から護る保護手段を設けたり、その汚れを軽減させる清掃手段を設けることが考えられる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0023】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1を示す流体計測装置の断面図である。図において、5は流路壁6に囲まれた計測流路であり、7は計測流路5を照射する照明手段であり、8は照明手段7により照射された画像計測領域9(二点鎖線で示す)を撮影する撮影手段である。
【0024】
この照明手段7は計測流路5の幅W方向の流路壁6に設けて計測流路5の幅W方向にわたって照射しており、撮影手段8は幅W方向に延びる画像計測領域9のほぼ全域を撮影できるように画像計測領域9にほぼ直交する方向に設置している。
【0025】
7aは画像計測領域9とは異なる方向に画像計測領域9aを形成する照明手段であり、8aはこの異なる方向の画像計測領域9aを撮影する撮影手段である。ここでは、計測流路5の流れに直交する方向の横断面を矩形として高さH(図示せず)方向にわたって延びる画像計測領域9aを形成している。
【0026】
10は照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aの計測流路5側に設けた透明窓であり、この透明窓10は流路壁6にほぼ面一に配置して計測流路5内の流れを乱さないようにするとともに、照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aへ被計測流体が流れ込まないようにして照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aを保護している。
【0027】
11は撮影手段8、8aの出力画像に基づいて流速あるいは流速分布などの流動状態を計測する画像計測手段である。
【0028】
この画像計測手段11は一つの計測データを得るため微少な時間間隔で撮影手段8、8aの駆動制御を行うように時間間隔を設定する撮影間隔設定部12および一つの計測データを得たあと次のデータを得るための計測を再開するまでの時間を設定する計測間隔設定部13を有した撮影制御部14と、撮影手段8、8aで撮影した画像から流速あるいは流速分布を算出して計測値を得る画像処理部15を備えている。
【0029】
16は画像処理部15で得た流速あるいは流速分布をもとに計測流路5内の脈動などの流動状態を判定して安定した流れの定常流かあるいは変動を伴う脈動流かの判別を行い、流れ状態に応じた計測制御条件を切り替えて撮影間隔設定部12あるいは計測間隔設定部13での設定値を制御する流動状態判別部である。
【0030】
17は画像計測手段11から得た被計測流体の流動状態から平均流速を求めて流量を算出する演算処理手段であり、18は演算処理手段17で得た結果を外部に表示あるいは報知する表示手段である。
【0031】
19は計測流路5の上流側に設け被計測流体にトレーサ粒子を供給する粒子供給手段であり、被計測流体が気体の場合は煙が流出する流出配管としたりあるいは煙発生液を供給する配管とこの煙発生液を加熱蒸発させる加熱手段で形成することができる。
【0032】
また、被計測流体が液体の場合は、光を受けるとよく光る蛍光液を流出させる配管とすることができる。20は計測流路5に被計測流体を流入させる流路入口、21は計測流路5から被計測流体が流出する流路出口である。
【0033】
次に、この流体計測装置の動作について、まず、粒子供給手段19から被計測流体にトレーサ粒子を供給しなくても良い場合、例えば被計測流体としてダストなど微細な粒子状の汚れを含んだ空気などの気体の場合について説明する。
【0034】
流路入口20から計測流路5に流入した被計測流体は、例えば流速分布Aのような分布形状で画像計測領域9に入る。
【0035】
画像計測手段11は照明手段7および撮影手段8を駆動し、図2の撮影動作図に示すように時間T1、T2の微小な時間間隔である撮影間隔Taで画像計測領域9を撮影して流体内のダストなど微細な粒子が写った粒子画像である画像データD1、D2を得るとともに、画像処理部15ではこの粒子が写った画像データD1、D2を相関処理して粒子の移動速度と移動方向を算出して流体の流れを計算する。
【0036】
ここで得られた流速を基に撮影制御部14の撮影間隔設定部12および計測間隔設定部13は、それぞれ次の計測開始までの時間間隔である計測間隔Tbを所定値とするとともに、次の撮影での撮影間隔Taを同じとするか若干の変更を加えて再設定し画像計測の制御を行う。
【0037】
また、流動状態判別部16を設けている場合において、このように次々と計測を重ねて流動状態に脈動など変動があると流動状態判別部16で判定する場合は、脈動などの周期に応じて計測間隔Tbを設定したり、流速が早くなると予測される場合などは撮影間隔Taを短くしたりと流動状態に応じた非定常な計測間隔の制御を行ったり、定常流れ時よりも短い計測間隔Tbで計測したりする。
【0038】
このようにして次々と計測し画像処理して得た計測値を基に、演算処理手段17では画像計測領域9での平均流速を算出するとともに計測流路5の横断面での平均流速を補正処理して導出し、計測流路5の断面積を乗じて流量を算出する。
【0039】
このようにして求めた流速あるいは流量などの流動状態を表示手段18で表示したり報知したりする。このように計測された被計測流体は計測流路5の流路出口21から流出する。
【0040】
このように、画像計測領域9での流速および流速分布の形状を直接計測するので、層流域から乱流域にいたる流量計測範囲の全域にわたり計測精度を向上できる。
【0041】
また、瞬時の流速分布を順次計測するので流速分布が変化しても計測精度を確保でき、流れを安定化させるための整流手段(図示せず)を設けなくても良いので、流体の流れによる圧力損失を低減できるとともに装置の小型化ができる。
【0042】
また、撮影間隔設定部と、次の計測までの時間間隔を設定する計測間隔設定部を備え、流路内の流速に応じた適切な計測条件で計測するので流れ状態および平均流速の計測精度が向上でき信頼性を高めた計測ができる。
【0043】
さらに、流動状態判別部16を設け、流路内の流速に脈動など変動が有る場合では流動状態に応じた適切な計測条件で計測するので、変動する流れに対しても計測精度の向上ができる。
【0044】
次に、計測流路5の上流側に粒子供給手段19を設けて被計測流体にトレーサ粒子を供給する場合は、計測可能な被計測流体の種類の制約を緩和でき、計測可能な流体の種類を増加させて利便性を向上できるだけでなく、適切なトレーサ粒子を被計測流体に供給することで一層鮮明な粒子画像の撮影ができて計測の信頼性と計測精度を向上できる。
【0045】
また、計測流路5の幅W方向にわたる画像計測領域9での流れの画像計測に加えて、計測流路5の高さH方向にわたる画像計測領域9aで照明手段7aおよび撮影手段8aでの画像計測を行うことで、計測流路5の横断面内の流速分布がより精度高く推測できるようになり補正誤差をより一層低減して計測精度を向上できる。
【0046】
さらに、流れに変動がある場合では計測流路5の横断面内の流速分布の過渡変化状況を精度高く捉えるられるので、流れの脈動など変動流に対して高精度化できるものである。
【0047】
なお、図1では画像計測領域9の下流側に画像計測領域9aを配置した例を示したが、複数の画像計測領域9、9aを流れ方向でほぼ同じ位置に配置することで横断面内の流速分布をより一層高精度で計測でき、変動流に対する計測精度を向上できる。
【0048】
さらに、ここではほぼ直交する方向の画像計測領域9aは計測流路5の幅Wのほぼ中央とする場合を示したが、中央ではなく任意の位置でも良いのは言うまでもなく、さらに複数の画像計測領域は異なる方向の例を示したが同じ方向として位置を異ならせても良いのは言うまでもない。
【0049】
また、照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aには透明窓10が計測流路5側に設けているので、照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aへの汚れの付着を防止して耐久性および信頼性を向上でき、照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aへの流体の流れ込みなど流れの乱れを防止して計測精度を向上できる。
【0050】
なお、照明手段としては半導体レーザなどの小型高出力の光源を利用し、撮影手段としては小型高解像度のCCD素子などを使ったカメラを利用することで装置の小型化が実現できる。
【0051】
以上のように、被計測流体が流れる計測流路と、前記計測流路内を照射する照明手段と、前記照明手段により照射された画像計測領域を撮影する撮影手段と、前記撮影手段の出力画像に基づいて流速あるいは流速分布などの流動状態を計測する画像計測手段と、画像計測手段から得た被計測流体の流動状態から平均流速を算出する演算処理手段を備えているので、画像計測領域での流速および流速分布の形状を直接計測し、流れを安定化させるための整流手段が無くても層流域から乱流域にいたる流量計測範囲の全域にわたり計測精度を向上でき、整流手段による流れの圧力損失を低減できるとともに装置の小型化ができる。
【0052】
また、画像計測手段は微少な時間間隔で撮影手段を駆動して流動状態を計測する撮影間隔設定部と、次の計測までの時間間隔を設定する計測間隔設定部を備えているので、流路内の流速に応じた適切な計測条件で計測して流れ状態および平均流速の計測精度が向上でき信頼性を高めた計測ができる。
【0053】
また、画像計測手段は計測した流速分布から流れ状態を判定して撮影間隔設定部での撮影間隔あるいは計測間隔設定部での計測間隔を変化させる流動状態判別部を備えているので、流路内の流速に脈動など変動が有る場合では流動状態に応じた適切な計測条件で計測し、変動する流れに対しても計測精度の向上ができる。
【0054】
また、被計測流体にトレーサ粒子を供給する粒子供給手段を計測流路の上流側に備えているので、計測できる流体の種類を増加でき利便性が向上するだけでなく、適切なトレーサ粒子を供給することにより計測の信頼性と精度を向上できる。
【0055】
また、画像計測領域は複数形成しているので、流路の複数の断面で計測することで流れ状態および平均流速の計測を一層高精度化でき、補正誤差をより一層低減して計測精度を向上できる。
【0056】
また、照明手段は透明窓を介して被計測流体と分離して計測流路に臨ませているので、照明手段への汚れの付着を防止して耐久性および信頼性を向上でき、照明手段への流体の流れ込みなど流れの乱れを防止して計測精度を向上できる。
【0057】
また、撮影手段は透明窓を介して被計測流体と分離して計測流路に臨ませているので、撮影手段への汚れの付着を防止して耐久性および信頼性を向上でき、撮影手段への流体の流れ込みなど流れの乱れを防止して計測精度を向上できる。
【0058】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2を示す流体計測装置の部分断面図である。図3において、図1〜図2の実施例と同一部材、同一機能は同一符号を付し詳細な説明は省略し、異なるところを中心に説明する。
【0059】
22は透明窓10を計測流路5側から覆う保護手段であり、保護手段22は移動可能に形成したもので、ここでは照明手段7と撮影手段8aを一体で覆っている。23は保護手段22を収納できるように設けられた収納部であり、この収納部23は計測流路5を取り囲む流路壁6に形成されている。
【0060】
24は透明窓10に接触ができるように配置した清掃手段であり、ここではガーゼ、布、不織布、ゴムなどの弾性材料を保護手段22の内面に取付けて構成している。
【0061】
次に、この流体計測装置の動作について説明する。この流体計測装置を使用する時は、保護手段22を図3の紙面の裏面方向に移動させて流路壁6に設けた収納部23に収納する。
【0062】
この収納状態時に保護手段22の計測流路5側の端部と流路壁6との間に凹凸が生じないように面一に設定することで、収納部23による計測流路5の流れが乱されることが防止できる。
【0063】
このように、照明手段7、7aおよび撮影手段8、8aは透明窓10を通して計測流路5を臨める状態にして流動状態の計測を行う。
【0064】
流体計測装置を使用しない時は、収納部23から保護手段22を図3の紙面の表面方向に移動させる。
【0065】
このとき清掃手段24は透明窓10に接触して移動するので、清掃手段24は透明窓10に付着した汚れを拭き取り、透明窓10の汚れを低減して計測の精度確保ができるとともに耐久性を向上できる。
【0066】
また保護手段22の移動が完了すると透明窓10の清掃が終わるとともに、透明窓10は保護手段22の端部22aに周囲を封止されて汚れの進入が防止され、透明窓10への汚れの付着を低減して耐久性を向上できる。
【0067】
なお、ここでは保護手段22と清掃手段24は別部品として形成する場合を示したが、保護手段22と清掃手段24を樹脂やゴムなどの弾性材料で一体で形成することができるのは言うまでもない。
【0068】
以上のように、透明窓には被計測流体の流れによる汚れや損傷から守る保護手段を備えたので、透明窓への汚れの付着を低減して耐久性を向上できる。
【0069】
また、透明窓には被計測流体の流れによる汚れを軽減させる清掃手段を備えたので、透明窓の汚れを低減して計測の精度確保ができるとともに耐久性を向上できる。
【0070】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明の流体計測装置によれば、流速および流速分布形状を直接計測するので流速分布による補正誤差を低減でき、層流域から乱流域にいたる流量計測範囲の全域にわたり計測精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の流体計測装置の構成図
【図2】実施例1における流体計測装置の撮影動作図
【図3】本発明の実施例2の流体計測装置の部分断面図
【図4】従来の流体計測装置の構成図
【符号の説明】
5 計測流路
7、7a 照明手段
8、8a 撮影手段
9、9a 画像計測領域
10 透明窓
11 画像計測手段
12 撮影間隔設定部
13 計測間隔設定部
16 流動状態判別部
17 演算処理手段
19 粒子供給手段
22 保護手段
24 清掃手段
Claims (8)
- 被計測流体が流れる計測流路と、前記計測流路内を照射する照明手段と、前記照明手段により照射された画像計測領域を撮影する撮影手段と、前記撮影手段の出力画像に基づいて流速あるいは流速分布などの流動状態を計測する画像計測手段と、画像計測手段から得た被計測流体の流動状態から平均流速を算出する演算処理手段を備えた流体計測装置。
- 画像計測手段は微少な時間間隔で撮影手段を駆動して流動状態を計測する撮影間隔設定部と、次の計測までの時間間隔を設定する計測間隔設定部を備えた請求項1記載の流体計測装置。
- 画像計測手段は計測した流速分布から流れ状態を判定して撮影間隔設定部での撮影間隔あるいは計測間隔設定部での計測間隔を変化させる流動状態判別部を備えた請求項1記載の流体計測装置。
- 被計測流体にトレーサ粒子を供給する粒子供給手段を計測流路の上流側に備えた請求項1記載の流体計測装置。
- 画像計測領域は複数形成した請求項1〜3のいずれか1項記載の流体計測装置。
- 照明手段およびまたは撮影手段は透明窓を介して被計測流体と分離して計測流路に臨ませた請求項1記載の流体計測装置。
- 透明窓には被計測流体の流れによる汚れや損傷から守る保護手段を備えた請求項6記載の流体計測装置。
- 透明窓には被計測流体の流れによる汚れを軽減させる清掃手段を備えた請求項6記載の流体計測装置。
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JP2010169403A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Honda Electronic Co Ltd | 超音波測定ユニット |
CN102331510A (zh) * | 2011-06-09 | 2012-01-25 | 华南理工大学 | 纸浆两相流piv测量的图像处理方法 |
KR101246870B1 (ko) | 2005-03-29 | 2013-03-25 | 마이크로 모우션, 인코포레이티드 | 가스 유동 물질 내의 액체 유동 분율을 결정하기 위한 방법 및 계측 전자장치 |
CN105673626A (zh) * | 2016-03-31 | 2016-06-15 | 中国海洋大学 | 湍流变层流套管加热温度场采集装置 |
KR101852719B1 (ko) | 2017-04-06 | 2018-04-27 | 인제대학교 산학협력단 | 박막을 이용하여 분리 가능한 구조를 갖는 미세 유체 유속 측정장치 |
-
2003
- 2003-07-03 JP JP2003190923A patent/JP2005024420A/ja active Pending
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