JP2005024115A - Adsorption type refrigerating machine - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸着剤が気相冷媒を吸着する作用を利用して、冷媒を蒸発させて、その蒸発潜熱により冷凍能力を発揮する吸着式冷凍機に関するもので、例えば携帯電話基地局内の電子機器、電気機器、電気変換器、バッテリ等の冷却に用いて有効である。
【0002】
【従来の技術】
従来の携帯電話基地局用冷却システムでは、第1発熱体から吸熱し、その吸熱した熱により稼働する吸着式冷凍機により第2発熱体を冷却している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−100891号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載の発明では、室外熱交換器にて外気にて冷却された水等の液体を介して吸着剤及び吸着剤から脱離放出された蒸気冷媒を冷却しているので、外気と液体とを熱交換する際の熱交換ロスにより、吸着剤及び吸着剤から脱離放出された蒸気冷媒を十分に冷却することが困難な場合があり得る。
【0005】
また、特許文献1に記載の発明では、第1発熱体2から吸熱して加熱された液体を介して吸着剤を加熱して、吸着剤に吸着されていた冷媒を脱離放出するので、第1発熱体と液体とを熱交換する際の熱交換ロスにより、吸着剤を十分に加熱することが困難な場合があり得る。
【0006】
また、特許文献1に記載の発明では、吸着式冷凍機で発生する冷熱により液体を冷却し、この冷却された液体を介して第2発熱体を冷却するので、液体を冷却する際の熱交換ロスにより、第2発熱体を十分に冷却することが困難な場合があり得る。
【0007】
さらに、液体を介して熱の授受を行っているので、何らかの原因により、液体配管の接続部等にて液体漏れが発生してしまうと、携帯電話基地局内の電子機器、電気機器、電気変換器、バッテリ等に損傷を与えてしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、上記点に鑑み、第1には、従来と異なる新規な吸着式冷凍機を提供し、第2には、熱交換ロスを低減して吸着式冷凍機の効率及び能力を向上させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、吸着剤が気相冷媒を吸着する作用を利用して、冷媒を蒸発させて、その蒸発潜熱により冷凍能力を発揮する吸着式冷凍機であって、吸着剤を加熱又は冷却する第1熱交換器(6)と、第1熱交換器(6)に加熱用気体又は冷却用気体を供給する第1気体供給手段(8)とを有することを特徴とする。
【0010】
これにより、液体を介して間接的に冷却又は加熱する特許文献1に記載の発明に比べて、吸着剤を冷却又は加熱する際の熱交換ロスを小さくすることができるので、吸着剤を確実に冷却又は加熱することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、吸着剤及び冷媒は密閉容器(5)内に封入されており、密閉容器(5)内に存在する冷媒のうち、吸着剤に吸着されていない冷媒を加熱又は冷却する第2熱交換器(7)と、第2熱交換器(7)に加熱用気体又は冷却用気体を供給する第2気体供給手段(9、10)とを有することを特徴とする。
【0012】
これにより、液体を介して間接的に冷却又は加熱する特許文献1に記載の発明に比べて、吸着剤に吸着されていない冷媒を冷却又は加熱する際の熱交換ロスを小さくすることができるので、吸着剤に吸着されていない冷媒を確実に冷却又は加熱することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、加熱用気体及び冷却用気体として、空気が用いられていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項4に記載の発明では、冷媒を蒸発させる蒸発用熱交換器(12)と、吸着剤から脱離放出された気相冷媒を冷却凝縮させる凝縮用熱交換器(13)とを備え、蒸発用熱交換器(12)及び凝縮用熱交換器(13)に供給する気体として、二酸化炭素、一酸化窒素、一酸化二窒素、メタン、アセチレン、エチレン、エタン、プロピレン、及びプロパンのうち少なくとも1つの気体が用いられていることを特徴とする。
【0015】
これにより、熱輸送能力を例えば空気に比べて高めることができる。
【0016】
また、凝縮用熱交換器(13)及び蒸発用熱交換器(12)には、常に同種の気体を供給すればよいので、気体流れを切り換えるバルブ等を設けなくてもよいので、吸着式冷凍機の製造原価を低減できる。
【0017】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係る吸着式冷凍機を携帯電話基地局内の電子機器や電気機器等の冷却に適用したものであり、図1は本実施形態に係る冷却システムの模式図であり、図2は吸着剤の水分吸着率を示すグラフであり、図3は冷凍機4の四面図である。
【0019】
携帯電話基地局内のラック1には、比較的発熱量が多く、かつ、高温となる電波送信用アンプ、電波出力制御盤、整流器、電子機器、電気機器及び電気変換器等からなる第1発熱体2と、第1発熱体2より低温で冷却する必要がある回路制御盤、バッテリ、電子機器、電気機器、電気変換器及びモデム等からなる第2発熱体3と、両発熱体2、3を冷却する冷凍機4とが設けられている。
【0020】
なお、両発熱体2、3は単独で稼動するものではなく、両者2、3が連動して稼動するもので、第1発熱体2は、第2発熱体3に比べて高い耐熱温度を有するものであり、第1発熱体2及び第2発熱体3は、携帯電話基地局内の空気、つまり内気が吹き付けられることにより強制空冷される。
【0021】
また、冷凍機4は、第1発熱体2から吸熱し、その吸熱した熱により吸着剤を加熱することにより稼働する吸着式冷凍機であり、以下、吸着式冷凍機(冷凍機4)について述べる。
【0022】
なお、吸着剤は、冷媒(本実施形態では、水)を吸着するとともに、加熱されることにより吸着していた冷媒を脱離するもので、本実施形態では、シリカゲルやゼオライト等の固体吸着剤を採用している。
【0023】
つまり、吸着剤の水分(冷媒)吸着率は、吸着剤温度相当の飽和水蒸気圧力で冷媒温度の飽和水蒸気圧力を除した値(以下、相対湿度と言う。)で決定され、図2に示すように、吸着剤温度が高く冷媒温度が低い程相対湿度が低くなり、逆に吸着剤温度が低く冷媒温度が高い程相対湿度が高くなる。
【0024】
なお、図2では、吸着工程、つまり水分吸着が進行する場合の水分吸着特性と、脱離行程、つまり水分脱離が進行する場合の水分吸着特性とが同一となるように描かれているが、実際の吸着剤では、吸着工程時の水分吸着特性と脱離工程時の水分吸着特性とが相違するようなヒステリシスを有している。
【0025】
また、図1中、吸着器5は内部が略真空に保たれた状態で冷媒が封入された密閉真空容器であり、この吸着器5内には、吸着剤と空気とを熱交換する第1熱交換器6と、吸着器5内に封入された冷媒のうち吸着剤に吸着されていない冷媒、つまり液相冷媒(水)及び吸着剤から脱離放出された気相冷媒(水蒸気)と空気とを熱交換する第2熱交換器7とが収納されている。
【0026】
第1熱交換器6は、空気が流れる複数本のチューブ、及びチューブの外表面に設けられて伝熱面積を増大させるフィン等からなるコア部の外表面に吸着剤がエポキシ樹脂等で接着された吸着コアをなすものである。
【0027】
また、第2熱交換器7は、第1熱交換器6と同様に空気が流れる複数本のチューブ、及びチューブの外表面に設けられて伝熱面積を増大させるフィン等からなる蒸発/凝縮コアをなすものであり、本実施形態では、第1熱交換器6を第2熱交換器7より上方側に位置させている。
【0028】
なお、本実施形態に係る冷凍機4は、複数個の吸着器5a、5bから構成されており、図3(b)上方側に配置された吸着器5a(以下、第1吸着器5aと呼ぶ。)と図3(b)下方側に配置された吸着器5b(以下、第2吸着器5bと呼ぶ。)とは、同じ構成であるので、両者を総称して呼ぶときは、吸着器5と表記する。
【0029】
また、熱交換器6、7の添え字aは第1吸着器5a内の熱交換器であることを示し、bは第2吸着器5b内の熱交換器であることを示す。
【0030】
図1中、外気ファン8は携帯電話基地局外の空気(外気)を冷凍機4用の空気配管に導入する送風機であり、冷却ファン9は第2熱交換器7にて冷却された空気を第2発熱体3に送風する送風機であり、加熱ファン10は第1発熱体2を冷却して第1発熱体2の廃熱を回収して温度が上昇した空気を第1熱交換器6に送風する送風機である。
【0031】
なお、図3中、バルブ11a〜11hは空気配管を流れる空気流れを切り替える板ドア式切換バルブであり、これらバルブ11a〜11h及びファン8〜10の作動は、図示しない電子制御装置にて制御されている。
【0032】
次に、本実施形態に係る冷却システム、つまり冷凍機4の概略作動を述べる。
【0033】
冷凍機4は、以下に述べる第1、2基本作動モードを所定時間毎に切換運転することにより、連続的に第1発熱体2及び第2発熱体3を冷却するものである。
【0034】
因みに、所定時間は、吸着剤に吸着されていた冷媒を脱離させるに必要な時間に基づいて適宜選定されるものである。
【0035】
1.第1基本作動モード
このモードでは、第2発熱体3に送風する冷却風を第2吸着器5bの第2熱交換器7bに送風することにより、第2吸着器5b内の液相冷媒を蒸発させて冷却風を冷却して第2発熱体3を冷却するとともに、第2吸着器5b内で蒸発した気相冷媒、すなわち水蒸気を第2吸着器5b内の吸着剤にて吸着する。
【0036】
このとき、吸着剤は凝縮熱に相当する熱量を発熱し、かつ、吸着剤の温度が上昇すると吸着能力が低下するので、外気ファン8にて携帯電話基地局外の空気を第2吸着器5bの第1熱交換器6bに供給することにより吸着剤を冷却する。
【0037】
一方、第1吸着器5aの第1熱交換器6aに、加熱ファン10にて第1発熱体2にて加熱された空気が供給されて吸着剤が加熱され、吸着剤に吸着していた冷媒が脱離放出されるとともに、第1吸着器5aの第2熱交換器7aに携帯電話基地局外の空気が供給されて、脱離した気相冷媒(水蒸気)が冷却されて凝縮する。
【0038】
以下、液相冷媒を蒸発させて冷凍能力を発揮しつつ、その蒸発した気相冷媒を吸着剤にて吸着させている状態にある吸着器5のことを、「吸着工程にある吸着器5」と呼び、吸着剤を加熱して吸着していた冷媒を脱離させつつ、その脱離した冷媒を冷却凝縮させている状態にある吸着器5のことを、「脱離工程にある吸着器5」と呼ぶ。
【0039】
2.第2基本作動モード
このモードは、第1基本作動モードとは逆に、第1吸着器5aを吸着工程とし、第2吸着器5bを脱離工程とするものである。
【0040】
具体的には、第2発熱体3に送風する冷却風を第1吸着器5aの第2熱交換器7aに送風することにより、第1吸着器5a内の液相冷媒を蒸発させて冷却風を冷却して第2発熱体3を冷却するとともに、第1吸着器5a内で蒸発した気相冷媒、すなわち水蒸気を第1吸着器5a内の吸着剤にて吸着しながら、外気ファン8にて携帯電話基地局外の空気を第1吸着器5aの第1熱交換器6aに供給することにより吸着剤を冷却する。
【0041】
一方、第2吸着器5bの第2熱交換器6bに、加熱ファン10にて第1発熱体2にて加熱された空気が供給されて吸着剤が加熱され、吸着剤に吸着していた冷媒が脱離放出されるとともに、第2吸着器5bの第2熱交換器7bに携帯電話基地局外の空気が供給されて、脱離した気相冷媒(水蒸気)が冷却されて凝縮する。
【0042】
次に、本実施形態の作用効果を述べる。
【0043】
吸着工程にある吸着剤は、本実施形態では外気にて直接的に冷却されるのに対して、特許文献1に記載の発明では、外気にて冷却された液体を介して間接的に冷却されるので、本実施形態では、吸着剤を冷却する際の熱交換ロスを特許文献1に記載の発明に比べて小さくすることができ、吸着剤を確実に冷却することができる。
【0044】
つまり、空気と熱交換する際の熱伝達率をα1とし、液体と熱交換する際の熱伝達率をα2としたとき、本実施形態に係る冷却システムにおける吸着剤の冷却能力は、吸着剤と外気との温度差ΔT1と熱伝達率α1との積に比例して大きくり、一方、特許文献1に記載の冷却システムにおける吸着剤の冷却能力は、外気と液体との温度差ΔT2と熱伝達率α1と熱伝達率α2との積に比例して大きくなる。
【0045】
このとき、一般的に、熱伝達率α1及び熱伝達率α2は共に1より小さく、かつ、熱伝達率α2が1より小さいことから温度差ΔT2は温度差ΔT1より小さくなるので、特許文献1に記載の冷却システムにおける吸着剤の冷却能力は、本実施形態に係る冷却システムにおける吸着剤の冷却能力より小さくなる。
【0046】
また、脱離工程にある吸着剤は、本実施形態では、第1発熱体2にて加熱された空気にて直接的に加熱されるのに対して、特許文献1に記載の発明では、第1発熱体2にて加熱された液体を介して間接的に加熱されるので、本実施形態では、吸着剤を加熱する際の熱交換ロスを特許文献1に記載の発明に比べて小さくすることができ、吸着剤を確実に加熱することができる。
【0047】
また、冷凍機4にて第2発熱体3を冷却する際に、本実施形態では、第2熱交換器7にて冷却された空気で直接的に第2発熱体3を冷却するのに対して、特許文献1に記載の発明では、第2熱交換器7にて冷却された液体で空気で第2発熱体3を冷却するための空気を冷却するといった間接的な方法で第2発熱体3を冷却するので、第2発熱体3を冷却する際の熱交換ロスを特許文献1に記載の発明に比べて小さくすることができ、第2発熱体3を確実に冷却することができる。
【0048】
また、空気を介して熱の授受を行っているので、何らかの原因により、空気配管の接続部等にて空気漏れが発生しても、携帯電話基地局内の電子機器、電気機器、電気変換器、バッテリ等に損傷を与えてしまうといった問題は発生しない。
【0049】
また、本実施形態では、液体を介さずに空気等の気体にて直接的に吸着剤等を加熱又は冷却しているので、特許文献1に記載の発明に比べて熱交換器の個数を減らすことができ、冷凍機4、つまり冷却システムの製造原価を低減することができる。
【0050】
(第2実施形態)
第1実施形態では、第2熱交換器7にて冷媒の加熱、つまり第2発熱体3に送風する空気の冷却、及び吸着剤から脱離放出された気相冷媒の冷却を行ったが、本実施形態では、図4、図5に示すように、第2発熱体3に送風する空気から吸熱して冷媒を蒸発させる蒸発用熱交換器12、及び吸着剤から脱離放出された気相冷媒を冷却凝縮させる凝縮用熱交換器13をそれぞれ設けるとともに、吸着器5内において、凝縮用熱交換器13を第1熱交換器6より上方側に配置し、かつ、蒸発用熱交換器12を第1熱交換器6より下方側に配置した状態で、凝縮用熱交換器13が配置された空間14aと第1熱交換器6が配置された空間14b、14cと蒸発用熱交換器12が配置された空間14dとを分離し、開閉バルブ15a〜15dにて各空間14a〜14d間の連通状態を制御するものである。
【0051】
また、空間14aと空間14dとは、戻り管16を介して常に連通しているとともに、空間14bは第1吸着器5aの第1熱交換器6aが配置された空間であり、空間14cは第2吸着器5bの第1熱交換器6bが配置された空間である。
【0052】
なお、本実施形態では開閉バルブ15a〜15dは板ドア式であり、両バルブ15a、15bは、バルブ11a〜11d等と共に電子制御装置にて制御されている。
【0053】
次に、本実施形態に係る冷凍機4の概略作動を述べる。
【0054】
本実施形態に係る冷凍機4も、以下に述べる第1、2基本作動モードを所定時間毎に切換運転することにより、連続的に第1発熱体2及び第2発熱体3を冷却するものである。
【0055】
1.第1基本作動モード
このモードでは、蒸発用熱交換器12が配置された空間14d、すなわち蒸発室と第1熱交換器6bが配置された空間14cとを連通させるとともに、第1熱交換器6aが配置された空間14bと凝縮用熱交換器13が配置された空間14a、すなわち凝縮室とを連通させた状態で、第2発熱体3に送風する冷却風を蒸発用熱交換器12bに送風することにより、蒸発室14d内の液相冷媒を蒸発させて冷却風を冷却する。
【0056】
また、携帯電話基地局外の空気を第1熱交換器6bに供給して第1熱交換器6bに充填された吸着剤を冷却しながら、蒸発室14d内で蒸発した気相冷媒を第1熱交換器6bに充填された吸着剤で吸着する。
【0057】
一方、第1熱交換器6aに第1発熱体2にて加熱された空気を供給することにより、吸着剤が加熱されて吸着剤に吸着していた冷媒を脱離放出させるとともに、凝縮用熱交換器13に携帯電話基地局外の空気を供給して凝縮室14aに流入した気相冷媒を冷却凝縮させる。なお、凝縮室14a内の液相冷媒は戻り管16を経由して蒸発室14dに供給される。
【0058】
2.第2基本作動モード
このモードは、第1基本作動モードとは逆に、第1熱交換器6aに充填された吸着剤を吸着工程とし、第1熱交換器6bに充填された吸着剤を脱離工程とするものである。
【0059】
具体的には、蒸発室14dと第1熱交換器6aが配置された空間14bとを連通させるとともに、第1熱交換器6b空間14cと凝縮室14aとを連通させた状態で、第2発熱体3に送風する冷却風を蒸発用熱交換器12bに送風することにより、蒸発室14d内の液相冷媒を蒸発させて冷却風を冷却する。
【0060】
また、携帯電話基地局外の空気を第1熱交換器6aに供給して第1熱交換器6aに充填された吸着剤を冷却しながら、蒸発室14d内で蒸発した気相冷媒を第1熱交換器6aに充填された吸着剤で吸着する。
【0061】
一方、第1熱交換器6bに第1発熱体2にて加熱された空気を供給することにより、吸着剤が加熱されて吸着剤に吸着していた冷媒を脱離放出させるとともに、凝縮用熱交換器13に携帯電話基地局外の空気を供給して凝縮室14aに流入した気相冷媒を冷却凝縮させる。
【0062】
次に、本実施形態の作用効果を述べる。
【0063】
本実施形態では、凝縮用熱交換器13を凝縮専用としているので、凝縮用熱交換器13には、凝縮用熱交換器13には常に冷風、つまり外気を供給すればよいので、空気流れを切り換えるためのバルブを廃止することができる。
【0064】
同様に、蒸発用熱交換器12を蒸発専用としているので、蒸発用熱交換器12には、第2発熱体3を冷却した空気を常に供給すればよいので、空気流れを切り換えるためのバルブを廃止することができる。
【0065】
(第3実施形態)
第2実施形態では、携帯電話基地局外の空気は、凝縮用熱交換器13及び第1熱交換器6のみに供給され、蒸発用熱交換器12には携帯電話基地局内空気のみが循環することから、本実施形態では、携帯電話基地局全体を気密性の高い密閉空間とするとともに、携帯電話基地局内に二酸化炭素、一酸化窒素、一酸化二窒素、メタン、アセチレン、エチレン、エタン、プロピレン、プロパン等の熱輸送能力の高い気体を封入することにより、冷却ファン9及び加熱ファン10の小型省動力化を図ったものである。
【0066】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、携帯電話基地局を例に本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ビル、地下室、工場、倉庫、住宅、車庫及び車両等の空間内に配設された複数種類の発熱体(例えば、ガスタービンエンジン、ガスエンジン、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン、燃料電池、電子機器、電気機器、電気変換器、蓄電池等)の冷却に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る冷却システムの模式図である。
【図2】吸着剤の水分吸着率を示すグラフである。
【図3】(a)は本発明の第1実施形態に係る冷凍機の正面模式図であり、(b)は(a)の上面図であり、(c)は(a)の下面図であり、(d)は(a)の右側面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る冷却システムの模式図である。
【図5】(a)は本発明の第2実施形態に係る冷凍機の正面模式図であり、(b)は(a)の左側面図であり、(c)は(a)の右側面図であり、(d)は(a)の上面図である。
【符号の説明】
1…ラック、2…第1発熱体、3…第2発熱体、4…吸着式冷凍機、
5…吸着器、6…第1熱交換器(吸着コア)、
7…第2熱交換器(蒸発/凝縮コア)、8…外気ファン、
9…冷却ファン、10…加熱ファン。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an adsorption refrigeration machine that uses a function of adsorbing a gas-phase refrigerant to evaporate the refrigerant and exerts a refrigerating capacity by the latent heat of vaporization. For example, an electronic device in a mobile phone base station It is effective for cooling electric devices, electric converters, batteries and the like.
[0002]
[Prior art]
In the conventional mobile phone base station cooling system, heat is absorbed from the first heating element, and the second heating element is cooled by an adsorption refrigerator that operates by the absorbed heat (see, for example, Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2002-100951 A
[Problems to be solved by the invention]
However, in the invention described in Patent Document 1, the adsorbent and the vapor refrigerant desorbed and released from the adsorbent are cooled via the liquid such as water cooled in the outdoor air by the outdoor heat exchanger. It may be difficult to sufficiently cool the adsorbent and the vapor refrigerant desorbed and released from the adsorbent due to heat exchange loss when heat is exchanged between the outside air and the liquid.
[0005]
In the invention described in Patent Document 1, the adsorbent is heated through the liquid heated by absorbing heat from the first heating element 2, and the refrigerant adsorbed on the adsorbent is desorbed and released. 1 It may be difficult to sufficiently heat the adsorbent due to heat exchange loss when heat is exchanged between the heating element and the liquid.
[0006]
Further, in the invention described in Patent Document 1, the liquid is cooled by the cold heat generated in the adsorption refrigerator, and the second heating element is cooled through the cooled liquid. Therefore, heat exchange when cooling the liquid is performed. Due to the loss, it may be difficult to sufficiently cool the second heating element.
[0007]
Furthermore, since heat is exchanged via the liquid, if a liquid leak occurs at the connection part of the liquid pipe for some reason, the electronic device, the electric device, the electric converter in the mobile phone base station Otherwise, the battery or the like may be damaged.
[0008]
In view of the above points, the present invention firstly provides a novel adsorption refrigerator that is different from the conventional one, and secondly, reduces the heat exchange loss and improves the efficiency and capacity of the adsorption refrigerator. For the purpose.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the present invention, in the invention according to claim 1, the refrigerant is evaporated by utilizing the action of the adsorbent adsorbing the gas-phase refrigerant, and the refrigerating capacity is exhibited by the latent heat of vaporization. A first heat exchanger (6) for heating or cooling the adsorbent, and a first gas supply means for supplying a heating gas or a cooling gas to the first heat exchanger (6) (8).
[0010]
This makes it possible to reduce the heat exchange loss when cooling or heating the adsorbent as compared with the invention described in Patent Document 1 that indirectly cools or heats the liquid, so that the adsorbent can be reliably used. It can be cooled or heated.
[0011]
In the invention according to claim 2, the adsorbent and the refrigerant are enclosed in the sealed container (5), and the refrigerant that is not adsorbed by the adsorbent among the refrigerants present in the sealed container (5) is heated or It has the 2nd heat exchanger (7) which cools, and the 2nd gas supply means (9, 10) which supplies the gas for heating or the gas for cooling to the 2nd heat exchanger (7), It is characterized by the above-mentioned.
[0012]
Thereby, compared with the invention of patent document 1 which cools or heats indirectly via a liquid, since the heat exchange loss at the time of cooling or heating the refrigerant | coolant which is not adsorbed by adsorption agent can be made small. The refrigerant that is not adsorbed by the adsorbent can be reliably cooled or heated.
[0013]
The invention described in
[0014]
The invention according to claim 4 includes an evaporating heat exchanger (12) for evaporating the refrigerant, and a condensing heat exchanger (13) for cooling and condensing the gas phase refrigerant desorbed and released from the adsorbent, The gas supplied to the evaporation heat exchanger (12) and the condensation heat exchanger (13) is at least one of carbon dioxide, nitrogen monoxide, dinitrogen monoxide, methane, acetylene, ethylene, ethane, propylene, and propane. One gas is used.
[0015]
Thereby, heat transport capability can be improved compared with air, for example.
[0016]
Moreover, since it is sufficient to always supply the same kind of gas to the condensation heat exchanger (13) and the evaporation heat exchanger (12), it is not necessary to provide a valve for switching the gas flow. The manufacturing cost of the machine can be reduced.
[0017]
Incidentally, the reference numerals in parentheses of each means described above are an example showing the correspondence with the specific means described in the embodiments described later.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(First embodiment)
In the present embodiment, the adsorption refrigeration machine according to the present invention is applied to cooling an electronic device or an electric device in a mobile phone base station, and FIG. 1 is a schematic diagram of a cooling system according to the present embodiment. FIG. 2 is a graph showing the moisture adsorption rate of the adsorbent, and FIG. 3 is a four-sided view of the refrigerator 4.
[0019]
The rack 1 in the mobile phone base station has a relatively large amount of heat generation, and a first heating element comprising a radio wave transmission amplifier, radio wave output control panel, rectifier, electronic device, electrical device, electrical converter, etc. 2, a
[0020]
In addition, both the
[0021]
The refrigerator 4 is an adsorption refrigerator that operates by absorbing heat from the first heating element 2 and heating the adsorbent with the absorbed heat. Hereinafter, the adsorption refrigerator (refrigerator 4) will be described. .
[0022]
The adsorbent adsorbs the refrigerant (in this embodiment, water) and desorbs the adsorbed refrigerant by being heated. In this embodiment, the adsorbent is a solid adsorbent such as silica gel or zeolite. Is adopted.
[0023]
That is, the moisture (refrigerant) adsorption rate of the adsorbent is determined by a value obtained by dividing the saturated water vapor pressure of the refrigerant temperature by the saturated water vapor pressure corresponding to the adsorbent temperature (hereinafter referred to as relative humidity), as shown in FIG. Furthermore, the relative humidity decreases as the adsorbent temperature increases and the refrigerant temperature decreases, and conversely, the relative humidity increases as the adsorbent temperature decreases and the refrigerant temperature increases.
[0024]
In FIG. 2, the adsorption process, that is, the moisture adsorption characteristic when moisture adsorption proceeds, and the desorption process, that is, the moisture adsorption characteristic when moisture desorption proceeds, are drawn to be the same. The actual adsorbent has a hysteresis such that the water adsorption characteristic during the adsorption process and the water adsorption characteristic during the desorption process are different.
[0025]
Further, in FIG. 1, the
[0026]
The
[0027]
The
[0028]
The refrigerator 4 according to the present embodiment includes a plurality of
[0029]
Further, the subscript a of the
[0030]
In FIG. 1, the outside air fan 8 is a blower that introduces air outside the mobile phone base station (outside air) into the air piping for the refrigerator 4, and the cooling fan 9 uses the air cooled by the
[0031]
In FIG. 3,
[0032]
Next, a schematic operation of the cooling system according to the present embodiment, that is, the refrigerator 4 will be described.
[0033]
The refrigerator 4 continuously cools the first heating element 2 and the
[0034]
Incidentally, the predetermined time is appropriately selected based on the time necessary for desorbing the refrigerant adsorbed by the adsorbent.
[0035]
1. First basic operation mode In this mode, the cooling air blown to the
[0036]
At this time, the adsorbent generates a heat amount corresponding to the heat of condensation, and the adsorbing capacity decreases as the temperature of the adsorbent rises. The adsorbent is cooled by supplying the
[0037]
On the other hand, the air heated by the first heating element 2 by the
[0038]
Hereinafter, the
[0039]
2. Second Basic Operation Mode In this mode, contrary to the first basic operation mode, the
[0040]
Specifically, the cooling air blown to the
[0041]
On the other hand, the air heated by the first heating element 2 by the
[0042]
Next, the function and effect of this embodiment will be described.
[0043]
In the present embodiment, the adsorbent in the adsorption process is directly cooled by the outside air, whereas in the invention described in Patent Document 1, the adsorbent is indirectly cooled by the liquid cooled by the outside air. Therefore, in this embodiment, the heat exchange loss at the time of cooling an adsorbent can be made small compared with the invention of patent document 1, and an adsorbent can be cooled reliably.
[0044]
That is, when the heat transfer coefficient when exchanging heat with air is α1, and the heat transfer coefficient when exchanging heat with the liquid is α2, the cooling capacity of the adsorbent in the cooling system according to the present embodiment is On the other hand, the cooling capacity of the adsorbent in the cooling system described in Patent Document 1 increases in proportion to the product of the temperature difference ΔT1 between the outside air and the heat transfer coefficient α1, and the heat difference between the temperature difference ΔT2 between the outside air and the liquid. It increases in proportion to the product of the rate α1 and the heat transfer rate α2.
[0045]
At this time, in general, the heat transfer coefficient α1 and the heat transfer coefficient α2 are both smaller than 1, and since the heat transfer coefficient α2 is smaller than 1, the temperature difference ΔT2 is smaller than the temperature difference ΔT1. The cooling capacity of the adsorbent in the described cooling system is smaller than the cooling capacity of the adsorbent in the cooling system according to this embodiment.
[0046]
Further, in the present embodiment, the adsorbent in the desorption step is directly heated by the air heated by the first heating element 2, whereas in the invention described in Patent Document 1, Since it is heated indirectly via the liquid heated by the 1 heating element 2, in this embodiment, heat exchange loss at the time of heating an adsorbent is made small compared with the invention of patent documents 1. And the adsorbent can be reliably heated.
[0047]
Further, when the
[0048]
In addition, since heat is exchanged via air, even if an air leak occurs at the connection part of the air piping due to some reason, electronic devices, electric devices, electric converters, There is no problem of damaging the battery or the like.
[0049]
In this embodiment, since the adsorbent or the like is directly heated or cooled with a gas such as air without using a liquid, the number of heat exchangers is reduced compared to the invention described in Patent Document 1. The manufacturing cost of the refrigerator 4, that is, the cooling system can be reduced.
[0050]
(Second Embodiment)
In the first embodiment, the
[0051]
The
[0052]
In this embodiment, the open /
[0053]
Next, the general operation of the refrigerator 4 according to this embodiment will be described.
[0054]
The refrigerator 4 according to the present embodiment also continuously cools the first heating element 2 and the
[0055]
1. First Basic Operation Mode In this mode, the
[0056]
In addition, the gas-phase refrigerant evaporated in the
[0057]
On the other hand, by supplying the air heated by the first heating element 2 to the
[0058]
2. Second basic operation mode In contrast to the first basic operation mode, this mode uses the adsorbent filled in the
[0059]
Specifically, the second heat generation is performed in a state where the
[0060]
Further, the gas-phase refrigerant evaporated in the
[0061]
On the other hand, by supplying air heated by the first heating element 2 to the
[0062]
Next, the function and effect of this embodiment will be described.
[0063]
In the present embodiment, the
[0064]
Similarly, since the evaporating
[0065]
(Third embodiment)
In the second embodiment, the air outside the mobile phone base station is supplied only to the
[0066]
(Other embodiments)
In the above-described embodiment, the present invention has been described by taking the mobile phone base station as an example. However, the present invention is not limited to this, and it is in a space such as a building, basement, factory, warehouse, house, garage, and vehicle. The present invention can be applied to cooling a plurality of types of heating elements (for example, a gas turbine engine, a gas engine, a diesel engine, a gasoline engine, a fuel cell, an electronic device, an electric device, an electric converter, and a storage battery).
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of a cooling system according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a graph showing the moisture adsorption rate of the adsorbent.
3A is a schematic front view of the refrigerator according to the first embodiment of the present invention, FIG. 3B is a top view of FIG. 3A, and FIG. 3C is a bottom view of FIG. (D) is a right side view of (a).
FIG. 4 is a schematic diagram of a cooling system according to a second embodiment of the present invention.
5A is a schematic front view of a refrigerator according to a second embodiment of the present invention, FIG. 5B is a left side view of FIG. 5A, and FIG. 5C is a right side view of FIG. (D) is a top view of (a).
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Rack, 2 ... 1st heat generating body, 3 ... 2nd heat generating body, 4 ... Adsorption type refrigerator,
5 ... Adsorber, 6 ... First heat exchanger (adsorption core),
7 ... second heat exchanger (evaporation / condensation core), 8 ... outside air fan,
9 ... Cooling fan, 10 ... Heating fan.
Claims (4)
前記吸着剤を加熱又は冷却する第1熱交換器(6)と、
前記第1熱交換器(6)に加熱用気体又は冷却用気体を供給する第1気体供給手段(8)とを有することを特徴とする吸着式冷凍機器。An adsorption refrigeration machine that uses the action of the adsorbent to adsorb the gas-phase refrigerant, evaporates the refrigerant, and exhibits refrigeration capacity by its latent heat of vaporization,
A first heat exchanger (6) for heating or cooling the adsorbent;
An adsorption refrigeration apparatus comprising first gas supply means (8) for supplying a heating gas or a cooling gas to the first heat exchanger (6).
前記密閉容器(5)内に存在する冷媒のうち、前記吸着剤に吸着されていない冷媒を加熱又は冷却する第2熱交換器(7)と、
前記第2熱交換器(7)に加熱用気体又は冷却用気体を供給する第2気体供給手段(9、10)とを有することを特徴とする請求項1に記載の吸着式冷凍機器。The adsorbent and the refrigerant are enclosed in a sealed container (5),
A second heat exchanger (7) for heating or cooling a refrigerant that is not adsorbed by the adsorbent among the refrigerants present in the sealed container (5);
The adsorption refrigeration apparatus according to claim 1, further comprising second gas supply means (9, 10) for supplying a heating gas or a cooling gas to the second heat exchanger (7).
前記吸着剤から脱離放出された気相冷媒を冷却凝縮させる凝縮用熱交換器(13)とを備え、
前記蒸発用熱交換器(12)及び前記凝縮用熱交換器(13)に供給する気体として、二酸化炭素、一酸化窒素、一酸化二窒素、メタン、アセチレン、エチレン、エタン、プロピレン、及びプロパンのうち少なくとも1つの気体が用いられていることを特徴とする請求項1に記載の吸着式冷凍機。An evaporating heat exchanger (12) for evaporating the refrigerant;
A condensation heat exchanger (13) for cooling and condensing the gas-phase refrigerant desorbed and released from the adsorbent,
As gas supplied to the heat exchanger for evaporation (12) and the heat exchanger for condensation (13), carbon dioxide, nitrogen monoxide, dinitrogen monoxide, methane, acetylene, ethylene, ethane, propylene, and propane are used. The adsorption refrigerator according to claim 1, wherein at least one gas is used.
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