JP2005023334A - 蒸発器および熱交換器 - Google Patents

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正美 二俣
Kimio Nakanishi
喜美雄 中西
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英信 伊藤
Yasutaka Hoshino
泰孝 星野
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Abstract

【課題】接触角の測定が不可能なほどの超親水性を有し、しかも耐熱性と耐食性に優れた安価な蒸発器を提供すること。
【解決手段】水と接触する接触部2と、接触部2を加熱して当該接触部2と接触した水を蒸発させる加熱手段3とを備え、接触部2は、金属、セラミックスまたは有機材料からなる基材2aの表面に、廃乾電池の焙焼処理過程において生じる1次焙焼粉末または1次焙焼粉末を再焙焼した2次焙焼粉末で溶射皮膜2bを形成してなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸発器および熱交換器に関し、特に熱交換器や蒸発器などにおける熱伝達の向上に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばスチームアイロンには、水と接触してこれを蒸発させる接触部が設けられた蒸発器が備えられており、熱交換器には流体の熱が伝搬されるとともに前記水と接触する伝熱板が備えられている。接触部や伝熱板(以下、「接触部等」という。)は加熱手段や流体の熱で加熱され、これによって付着した水が蒸発し、あるいは熱交換が行われる。
【0003】
ところで、上述のような接触部等における水や流体との接触面は、従来では、水の接触角が60〜70度程度で親水性が低いため、水に対するぬれ性が良好ではない。
【0004】
ここで、親水性材料か否かは、所定量の水滴、例えば1.8mm の水滴を水平に設置した当該材料表面に接触させた際の水滴と材料表面とが形成する接触角で一般に評価される。すなわち親水性か否かは液滴法で測定した接触角によって評価されることが多い。ただし、親水性およびその逆の性質である撥水性(疎水性ともいう)の厳密な定義はなく通常、接触角が20°〜30°で親水性材料と称することが多い。
【0005】
そして、熱交換器や蒸発器などにおける熱伝達の向上には、接触角が上記20°〜30°よりも小さいこと、好ましくは10°以下、最も好ましくは水滴が短時間内に拡がり接触角自体の測定が不可能な超親水性であることが求められる。
【0006】
熱交換器や蒸発器においては、水を加熱、蒸発させるための加熱器を備えている。これら機器の熱伝達効率を向上するには加熱器に接触した水が短時間内に加熱され、蒸気化することが必要であり、水との接触面を親水性、より好ましくは接触角の測定が不可能な超親水性に改質することが有効な手段になる。
【0007】
加熱器に採用される接触面は、耐熱性および耐食性の向上を目的に溶射皮膜の被覆による表面改質が行われることがある。また積極的には、特開2000−64021号公報に開示のように、耐熱性、耐食性と同時に親水性を有する溶射皮膜を被覆することがある。
【0008】
上述のように耐熱性、耐食性および親水性の3つの特性を兼ね備えた溶射皮膜は、例えば特開2000−64021号公報に開示の酸化物系セラミックス皮膜であり、その接触角は3°以下であり、場所によっては接触角の測定が不可能なほどの親水性があるとされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、耐熱性、耐食性の向上を目的に使用される、例えばニッケル・クロム系合金材料、あるいは親水性の向上を目的に使用される酸化物系セラミックス材料は、特に粉末材料の場合には高価格である。このような価格上の理由から熱交換器や蒸発器などへの親水性溶射皮膜の応用は進んでいないのが現状であり、結果的にエネルギー損失を余儀なくされている。
【0010】
また、蒸発潜熱による冷却効率の向上を目的に応用が検討されている光触媒作用を有する酸化チタン粉末もかなり高価格である。
【0011】
上記材質の皮膜に限らず、溶射皮膜は塗膜に比べて一般に高価格である。この原因の1つは、溶射用粉末自体が高価格なためであり、したがって粉末材料が安価であれば溶射皮膜も当然、低価格で提供できることになる。
【0012】
そこで、本発明は、接触角の測定が不可能なほどの超親水性を有し、しかも耐熱性と耐食性に優れた安価な蒸発器および熱交換器を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る蒸発器は、水と接触する接触部と、前記接触部を加熱して当該接触部と接触した水を蒸発させる加熱手段とを備え、前記接触部は、金属、セラミックスまたは有機材料からなる基材の表面に、廃乾電池の焙焼処理過程において生じる1次焙焼粉末または前記1次焙焼粉末を再焙焼した2次焙焼粉末で溶射皮膜を形成してなることを特徴とする。
【0014】
また、上記課題を解決するため、本発明に係る蒸発器は、水と接触する接触部と、前記接触部を加熱して当該接触部上の水を蒸発させる加熱手段とを備え、前記接触部は、廃乾電池の焙焼処理過程において生じる1次焙焼粉末または前記1次焙焼粉末を再焙焼した2次焙焼粉末を用いて作製されたことを特徴とする。
【0015】
さらに、上記課題を解決するため、本発明に係る熱交換器は、流体と水との熱交換を行う熱交換器であって、前記流体が流通する流通路と、前記流通路を流通する前記流体の熱が伝搬されるとともに前記水と接触する伝熱板とを備え、前記伝熱板は、金属、セラミックスまたは有機材料からなる基材の表面に、廃乾電池の焙焼処理過程において生じる1次焙焼粉末または前記1次焙焼粉末を再焙焼した2次焙焼粉末で溶射皮膜を形成してなることを特徴とする。
【0016】
そして、上記課題を解決するため、本発明に係る熱交換器は、流体と水との熱交換を行う熱交換器であって、前記流体が流通する流通路と、前記流通路を流通する前記流体の熱が伝搬されるとともに前記水と接触する伝熱板とを備え、前記伝熱板は、廃乾電池の焙焼処理過程において生じる1次焙焼粉末または前記1次焙焼粉末を再焙焼した2次焙焼粉末を用いて作製されたことを特徴とする。
【0017】
このような発明によれば、接触角の測定が不可能なほどの超親水性を有し、しかも耐熱性と耐食性に優れた安価な蒸発器および熱交換器を得ることが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、発明の実施の形態は、本発明が実施される特に有用な形態としてのものであり、本発明がその実施の形態に限定されるものではない。
【0019】
なお、本発明でいう「親水性溶射皮膜(溶射皮膜)」および「親水性成形体(接触部、伝熱板)」は、その形状・寸法などによっていずれにも機能させ得るものであり、その概念は重複している。したがって、以下は主に親水性溶射皮膜について述べるが、親水性成形体についても同様である。
【0020】
まず、本発明の親水性溶射皮膜は、金属、セラミックスまたは有機材料の表面に、廃乾電池の処理過程で生じる1次焙焼粉末または2次焙焼粉末を原材料とする皮膜を溶射法によって形成させて概略構成される。
【0021】
本発明でいう上記1次焙焼粉末および2次焙焼粉末は、廃乾電池の処理過程で得られる。廃乾電池の処理工程は、例えば、特開2003−100311号公報並びに高温学会誌Vol.28、No.2、pp.78−83(2002)に記載の通りであり、概ね次のようである。
【0022】
まず、廃乾電池を機械的に分解・解体して外筒用鉄片を除去後、炉内温度500℃〜800℃の連続炉で1次焙焼して焼滓とする。次に焼滓を炉外で冷却した後、粉砕・磁選・篩処理工程を経て得られた粉末が1次焙焼粉末である。1次焙焼粉末を炉内温度700℃〜950℃で再焙焼したものが2次焙焼粉末である。
【0023】
正極作用物質中に含まれる水銀は、1次焙焼および2次焙焼過程で回収される。なお、わが国で生産される電池は1996年以降、無水銀化されたが輸入品には水銀を含むものがある。1次焙焼粉末および2次焙焼粉末の組成は、前述した特開2003−100311号公報、および高温学会誌Vol.28、No.2、pp.78−83(2002)に記載の通り、酸化亜鉛、酸化マンガンが主成分であり、他に酸化鉄、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化珪素、炭素、塩素などを若干含む。ただし、ナトリウムおよび、塩素は溶射過程で熱分解、消失し、2次焙焼粉末で作製した皮膜からは検出されない。
【0024】
本発明の親水性溶射皮膜および親水性成形体は、上記組成の1次焙焼粉末または2次焙焼粉末を原材料として形成される。1次焙焼粉末と2次焙焼粉末は、成分組成がやや異なるものの、親水性溶射皮膜並びに親水性成形体への使用方法および作製方法は重複している。したがって、以下は主に2次焙焼粉末を用いた例について述べるが、1次焙焼粉末の場合についても同様である。
【0025】
皮膜が形成される基材は、金属、セラミックスまたは有機材料であって特に限定されるものではない。ただし、溶射に際しては基材が加熱されるので、その熱によって基材が分解しないことが条件になる。具体的には、金属の例としてアルミニウム合金、銅合金、ニッケル合金、亜鉛合金、マグネシウム合金、チタン合金、炭素鋼、ステンレス鋼などの圧延材および鋳造品、セラミックスの例としてアルミナ、ジルコニア、マグネシア、炭化珪素、窒化珪素などの成形体、有機材料の例としてアクリル、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)ポリエチエンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの成形体を挙げることができる。
【0026】
上記の基材表面に皮膜を形成する方法は、特に限定されるものではないが、完全なドライプロセスで成膜速度が大きい、基材の寸法形状に対する自由度が大きい、大気中での施工が可能など、多くの特徴を有する溶射法が最も好ましい。溶射法は、日本工業規格JIS H8200に規定されている皮膜形成法の1つである。燃焼エネルギーまたは電気エネルギーを用いた熱源によって原材料を溶融または半溶融状態とし、高速で基材表面に衝突させ、粒子を扁平化して堆積し、皮膜を形成する。燃焼エネルギーを熱源に用いる溶射法には、ガスフレーム溶射、高速火炎溶射(HVOF)、爆発溶射、電気エネルギーを熱源に用いる溶射法にはプラズマ溶射、アーク溶射、レーザ溶射、爆線溶射など種々の方式があり、本発明はそのいずれにも適用可能である。なお、アーク溶射および爆線溶射を適用する場合には、焙焼粉末を例えば、特開平11−222660号公報に開示の方法によって金属チューブ内に充填するなどワイヤ状に加工する必要がある。本発明の親水性溶射皮膜を最も安価に提供するには、焙焼粉末をそのまま使用可能なガスフレーム溶射、プラズマ溶射または高速火炎溶射などの粉末式溶射法を適用するのが好ましい。
【0027】
粉末式溶射で用いる粒子径は例えば5μm〜125μm、溶射皮膜の厚さは例えば30μm〜350μmである。廃乾電池の焙焼処理過程で得られる粉末は、粒子同士が弱く結合した固まりを若干含んでいるものの、目開−125μmの篩によって125μm以下の粉末を容易に得ることができる。親水性溶射皮膜および親水性成形体を作製する際に用いる焙焼粉末は、目開−125μmの篩操作のみを施したもので良く、また目開の異なる数段階の篩を用いて粒度分布を、例えば5μm〜50μm、10〜106μm、45〜125μmの範囲に調整したものでも良い。ただし、篩処理回数や篩の段数を増すと処理時間が増大する結果、粉末の価格が上昇するので、当該粉末で作製した溶射皮膜や成形体も必然的に高価格になる。最も安価に親水性溶射皮膜および親水性成形体を提供するには、篩処理を単純化することであり、例えば目開−125μmの篩で1回の処理を行うことが好ましい。
【0028】
溶射施工に際しては、皮膜と基材との密着強度を高めるため、基材表面に予めグリッドブラストまたはショットブラスト処理を施して粗面化することが好ましい。ただし、高速火炎溶射の場合には粒子が高速で基材に衝突して食い込み密着強度を向上するので、ブラスト処理は施さなくともよい。
【0029】
また、加熱−冷却のサイクルが高く、急激な温度変化によって溶射皮膜に亀裂や剥離が生じる恐れがある場合には、基材表面にまずアンダーコートとしてニッケル系合金などの金属皮膜を厚さ30μm〜100μm程度形成し、その上にトップコートとして当該粉末で溶射皮膜を形成するのがよい。
【0030】
次に、本発明の別の実施形態について説明する。この別の実施形態に係わる親水性成形体は、1次焙焼粉末または2次焙焼粉末を原材料として作製される。成形法は特に限定されるものではなく、常圧または加圧条件下での焼結法あるいは他の成形法が適用できる。成形体の相対密度を高くして機械的強度を上げる必要がある場合には加圧成形が好ましく、例えば、成形と焼結とを同時に行うホットプレスが応用できる。
【0031】
焼結または他の方法によって成形体とする場合、粉末の成形性を良くするために有機物系結合剤を2質量%〜5質量%添加することができる。この結合剤は焼結工程で熱分解し、放出されるので、添加量が多すぎると常圧焼結の場合には成形体が膨張し、また内部の気孔が増加して相対密度は必然的に低下する。焼結温度は、常圧焼結では900℃〜1300℃、ホットプレスでは700℃〜1100℃を適用するのが好ましい。
【0032】
なお、1次焙焼粉末または2次焙焼粉末には、セラミックスまたは金属粉末、あるいはこれらの両方を添加してもよい。
【0033】
そして、以上説明した1次焙焼粉末の価格は、一般的な溶射用粉末材料の200分の1以下、2次焙焼粉末の価格は100分の1以下であり、著しく安価である。したがって、これら焙焼粉末で作製した溶射皮膜や成形体は、耐熱性と耐食性に優れた安価なものになる。
【0034】
このような親水性溶射皮膜および親水性成形体は、例えば、水を蒸発させるための蒸発器に採用することができる。
【0035】
ここで、水と接触する接触部に本発明の親水性溶射皮膜および親水性成形体が用いられた蒸発器の一例を図1に示す。
【0036】
図1において、蒸発器1は、水と接触する接触部2と、この接触部2を加熱して接触部2と接触した水を蒸発させる加熱手段3とを備えている。そして、接触部2が、前述した基材2aおよび基材2aの表面に形成された溶射皮膜2bで構成されている。なお、接触部2は親水性成形体で構成してもよい。加熱手段3は、基材2a内に配置された電熱線である。但し、基材2a内に高温の熱媒体を流通するようにし、これを加熱手段としてもよい。
【0037】
このような蒸発器1では、加熱手段3に通電されるとこれが電気抵抗により発熱して接触部2が加熱される。これにより、溶射皮膜2bに付着した水が加熱されて蒸発する。この際、溶射皮膜2bに付着した水は、溶射皮膜2bの親水性が高いために速やかに薄い膜状に広がるので効率的に加熱され、その結果速やかに蒸発する。
【0038】
上述のような蒸発器は、例えばスチームアイロンのスチーム発生機構に採用することができる。ここで、本発明の蒸発器が用いられたスチームアイロンの一例を図2に示す。
【0039】
図2において、スチームアイロン10は、所定の重量を有して衣服等との接触面である底面が平坦に形成された加熱部11と、水が貯留される水タンク12と、これらを一体に保持する本体部13とを備えている。加熱部11は図1において説明した蒸発器1で、具体的に説明すれば、衣服と接触する基材2aと、水タンク12と所定の間隔を空けて設けられた溶射皮膜2bと、基材2a内に配置された加熱手段3とで構成されている。なお、加熱部11にはスチーム噴出口15が設けられている。
【0040】
このようなスチームアイロン10において操作ボタン14を操作すると、水タンク12内に貯留された水が加熱部11上、すなわち溶射皮膜2bに落下する。落下した水は加熱されて水蒸気になり、スチーム噴出口15から噴出される。
【0041】
このとき、加熱部11上に落下した水は、溶射皮膜2bにより瞬時に膜状に広がって効率的に加熱されて水蒸気になる。このため、スチーム噴出口15からは安定して水蒸気が噴出されるので、水タンク12からの水滴が水蒸気にならずにそのままの状態で噴出することはなくなる。また、溶射皮膜2bは耐熱性に優れており加熱部11の熱変化等に起因する剥離などの損傷を受け難いので、剥離した溶射皮膜2bが異物としてスチーム噴出口15から噴出され、衣服等を汚染するおそれがない。
【0042】
さらに、前述した親水性溶射皮膜および親水性成形体は、例えば、流体と水との熱交換を行う熱交換器に採用することができる。
【0043】
ここで、伝熱板に本発明の親水性溶射皮膜および親水性成形体が用いられた熱交換器の一例を図3に示す。
【0044】
図3に示す熱交換器20はフィンチューブ型であり、相互に平行に並べられた多数枚のフィン(伝熱板)21と、各フィン21を貫通して内部に流体が流れる数本のチューブ(流通路)22とを備えている。そして、フィン21が、前述した基材2aおよび基材2aの表面に形成された溶射皮膜2bで構成されている。なお、フィン21は親水性成形体で構成してもよい。
【0045】
このような熱交換器20は、流体加熱器または流体冷却器として利用することができる。すなわち、加熱対象あるいは冷却対象の流体をチューブ22内に流通させ、フィン21に熱湯あるいは冷水を供給する。これにより、フィン21を介して熱湯や冷水の熱でチューブ22が加熱され、チューブ22内を流れる流体が加熱あるいは冷却される。
【0046】
なお、本発明の親水性溶射皮膜および親水性成形体は、これ以外にも、耐熱性と親水性とが同時に要求される各種の機器に適用することができる。
【0047】
【実施例】
次に、実施例および比較例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
(実施例1)
【0048】
廃乾電池の処理過程で生じた2次焙焼粉末を篩に掛けて、粒径125μm以下に分級した。次に、当該粉末を溶射材料として粉末式ガスフレーム溶射装置によって、厚さ150μm、250μm、350μmの皮膜をアルミニウム基材(縦・横100mm、厚さ4mm)に形成して、親水性を評価するための試験片を作製した。
【0049】
上記溶射装置としては、メテコ社製5P型を用いた。本装置は、他の粉末式ガスフレーム溶射装置と同様、トーチと、そのトーチに燃焼ガスとして酸素(O)およびアセチレンガス(C )を精度良く供給するコントロールユニットと、ホッパ内の粉末を橋絡することなくスムーズにトーチに供給するために振動を与えるバイブレータと、ガスフレーム内で溶融または半溶融状態になった粒子を加速し、皮膜と基材との密着強度を上げるための圧縮空気のコントロールユニットから構成されている。
【0050】
試験片の作製に用いたガス流量、ガス圧力、トーチと基材との距離(溶射距離)およびトーチ移動速度(溶射速度)の条件を表1に示す。
【表1】
Figure 2005023334
【0051】
表1の条件によれば、ガスフレームそのものの最高温度はトーチの出口付近において約3100℃に達するが、溶射距離が大きくなるに伴って温度は順次低下する。したがって、基材が金属またはセラミックスの場合には表1の条件をそのまま適用できるが、耐熱性の低い樹脂材料のような場合には、溶射距離を表1の条件よりも大きくしなければならない。例えば、溶射距離を250mmに設定すると、基材の表面温度を80℃程度に制御できるので、プラスチックへの皮膜形成も可能になる。
【0052】
上記実施例においては、溶射皮膜の形成に際し、前処理として基材表面を溶融アルミナグリッドによるブラスト処理を行って粗面化した。ブラスト処理は、基材表面の酸化物や汚れの除去、並びに凹凸の形成によって溶融または半溶融状態の粒子を食い込ませる、いわゆる投錨効果によって皮膜の密着強度を向上させる上で有効である。
【0053】
次に、上記の方法で作製した試験片を対象に親水性の評価を行った。既に述べたように、親水性あるいはその逆の性質である撥水性は、水滴が固体表面に接触した際に形成される接触角で評価される。ところが、本発明による皮膜では水滴が表面に接触すると瞬時に拡がり、高精度の全自動接触角計を用いても測定が不可能である。
【0054】
公知のように、親水性か否かは接触角θによって評価され、水滴が固体表面をぬらす現象は、θ>90°の付着ぬれ、0°<θ≦90°の浸漬ぬれ、θ=0°の拡張ぬれの3つに区分される。本発明による親水性皮膜は拡張ぬれに相当し、後述のように表面を研磨した場合を除くといずれもθ=0°である。したがって、親水性に及ぼす皮膜厚さや基材温度の影響を接触角のみで評価することができない。そこで、着滴直径という概念を新たに導入した。着滴直径は、固体表面に接触した水滴が同心円状に自然に拡がって材料表面をぬらした部分の直径である。
【0055】
着滴直径の測定は、次の方法で行った。まず全自動接触角計(協和界面科学製CA−W150型)に付属の外径0.7mm、内径0.4mmのディスペンサ先端に垂れ下がった容積3mm の水滴(蒸留水)に試験片表面を接触させ、水滴の拡がる様子を高速度ビデオカメラ(フォトロン製FASTCAM ultima 40K)によって撮影した。次に、得られた画像から着滴直径と時間との関係を求めた。ところで、水滴が当該溶射皮膜の面に拡がる様子を詳細に観察すると、着滴直径が4mm程度に成長するまでに要する時間は7×10−3秒と極めて短いが、それ以上の直径では成長速度は順次低下し、最大直径に至るには15秒程度を要することが明らかになった。本発明の皮膜をスチームアイロンのような蒸発器に適用する場合には、水滴が蒸発面に接触した初期段階の着滴直径が重要になる。そこで、水滴の接触後22×10−3秒までの観察には2250フレーム/秒の撮影条件を採用し、それ以降、最大着滴直径に至るまでの全体像の観察には250フレーム/秒の撮影条件を採用した。なお、着滴直径には若干のばらつきがあるので、同一の溶射条件で作製した4個の試験片を対象に、1試験片当たり3回、合計12回撮影したデータを基に着滴直径と時間の関係を求めた。
【0056】
図4は、水滴が皮膜に接触後0.2×10−3秒、3×10−3秒後および22×10−3秒における水滴の拡がり状況を示す写真の一例である。水滴は接触後、瞬時に拡がって20×10−3秒後の着滴直径は5mmを超えている。
【0057】
図5は、皮膜厚さ150μm、250μm、350μm、表面温度20℃の試験片について、2250フレーム/秒の条件で撮影した水滴の接触初期段階における着滴直径と時間の関係を示したものである。着滴直径が4mm程度になるまでの時間は10×10−3秒以下と極めて短く、それ以降では順次遅くなる傾向が見られるものの、20×10−3秒後にはいずれの場合にも着滴直径が5mmを超えている。
【0058】
体積3mm の水滴が直径5mmの液膜として平滑面に一様に拡がると仮定すると、液膜厚さは約150μmになる。ただし、本発明の溶射皮膜には算術平均粗さRa=10μm〜20μmの微細な凹凸があり、また大気中で作製した皮膜内部には10体積%前後の微細な気孔が存在する。このような皮膜に接触した水滴は表面に拡がると同時に、一部は毛細管現象によって内部に浸透することになる。したがって、皮膜表面の見かけの液膜厚さは150μmよりもさらに薄くなり、当該皮膜を蒸発器に適用した場合には水滴は瞬時に加熱され、蒸気化することになる。
【0059】
なお、図5に見られる着滴直径のばらつきは、皮膜が薄い場合に大きく、厚くなるに従い小さくなる傾向がある。これは溶射皮膜に存在する気孔のランダム性に起因すると考えられる。すなわち、皮膜が薄い場合には、気孔の寸法形状や分布状態のランダム性が着滴直径に直接反映されやすく、皮膜が厚い場合には、気孔のランダム性が平均化されるためと考えられる。
【0060】
表2は、水滴の拡がり状況の全体像を観察するために、250フレーム/秒で撮影した画像を基に、着滴直径が10mmになるまでの平均所要時間、および平均最大直径とそれに至るまでの平均所要時間について整理したものである。
【表2】
Figure 2005023334
【0061】
表2において、着滴直径が10mmになるまでの所要時間は皮膜が厚くなるのに従ってやや長くなる傾向がある。これは、水滴の皮膜内部へ浸透しようとする力が厚さの増加と共に大きくなり、表面に拡張しようとする力を阻害したためと考えられる。
【0062】
また表2において、最大着滴直径は皮膜が厚くなるのに従って若干小さくなる傾向がある。これは、皮膜が厚くなると内部方向へ浸透する水の割合が大きくなるためである。なお、最大直径に至るまでの所要時間には皮膜厚さによる大きな違いは認められないが、これは、水滴が皮膜表面に拡がり、内部に浸透して両者が平衡状態になる時間がほぼ一定になるためと考えられる。
(実施例2)
【0063】
次に、着滴直径と時間の関係に及ぼす表面温度の影響について、皮膜厚さ250μmの場合を対象に実施例1と同様の方法により高速度ビデオ観察データを基に解析した結果を図6に示す。この場合の皮膜表面温度は、全自動接触角計に付属の温度コントロールシステムを用い20℃、50℃、80℃および100℃に設定した。
【0064】
図6から着滴直径は、10×10−3秒程度までは表面温度の影響をほとんど受けていないが、それ以上の時間では小さくなる傾向がある。これは温度上昇に伴う水の蒸発が原因と推測される。
【0065】
ところで、着滴直径は固体表面を水が流動する能力としての流動性を結果的に現している。流動性は水の粘性と表面張力、固体および固液界面の表面張力などの因子が複雑に影響し合った性質である。したがって、着滴直径は固体表面の粗さの影響を受け、溶射したままの皮膜と研磨した場合とでは異なることが予想される。
【0066】
すなわち、微細な凹凸の存在によって表面積が平滑面の場合よりもr倍大きくなったと仮定すると、固体の表面張力γ と固液界面の表面張力γSLはr倍となり、Youngの接触角θと見かけの接触角θ (Wenzelの接触角)との間にcosθ =r(γ −γSL)/γ =rcosθが成り立つ。rは1よりも常に大きいので、cosθが正(θ<90°)または負(θ>90°)かによって、cosθはより大きな正、またはより大きな負の値になる。つまり、表面に凹凸が存在すると、撥水性を示す面では撥水性がさらに向上して接触角が大きくなり、ぬれやすい面ではさらにぬれやすくなって接触角が小さくなることになる。
【0067】
上記の理由から、皮膜表面を研磨した場合には水滴の拡がり速度は小さくなることが予想される。そこで、2次焙焼粉で作製した溶射皮膜の表面をGC砥石によって算術平均粗さRa=5.36μmに研磨した試験片について、水滴の拡がり状況を実施例1と同様、高速度ビデオカメラを用いて観察した。ただし、研磨した試験片では水滴の拡がり速度が遅いことから、30フレーム/秒の条件で撮影し、水滴接触後10秒ごとの静止画像から接触角を求めた。その結果を図7に示す。
【0068】
図7から、研磨した試験片では肉眼で観察できる接触角を形成し、時間の経過と共に順次小さくなるものの、接触角がゼロになるには150秒前後を要することが分かる。なお、この場合の最大着滴直径は約10mmであった。これは表面粗さRa=10μm〜20μmの溶射したままの皮膜では水滴が瞬時に拡がり、接触角が測定できないのと極めて大きな違いである。したがって、本発明の溶射皮膜を熱交換器、蒸発器、その他に適用する際には、研磨をせずそのまま使用するのが最適であり、このことはコスト低減の上からも好ましい。
【0069】
溶射皮膜と基材との密着強度は最も重要な因子の1つであり、密着強度試験方法が日本工業規格(JIS)に規定されている。本発明の2次焙焼粉末で作製した溶射皮膜の密着強度は、例えば特開2003−100311号公報で開示のように、常温の下では50MPa以上であり、アルミナセラミックス皮膜の場合よりもむしろ大きい。しかし、本発明の皮膜を熱交換器や蒸発器などに適用する場合には、加熱−冷却サイクルに伴う耐熱性を知る必要がある。
(比較例1)
【0070】
そこで、アルミニウム基材(縦・横100mm、厚さ4mm)に各種親水性皮膜を形成した試験片を対象に加熱−冷却試験を実施した。すなわち、電気炉中で加熱温度250℃、300℃、450℃、600℃で10分間保持後、炉中から取り出して大気中で常温まで冷却する操作を最大10回まで繰り返し、その外観状態を目視および倍率15のルーペを用いて亀裂や剥離の有無を観察した。その結果を表3に示す。なお、表3において耐熱性の評価基準は、○:亀裂、剥離の発生なし、△:微細な亀裂が発生、×:剥離、劣化が著しいを意味する。
【表3】
Figure 2005023334
【0071】
2次焙焼粉末で作製した溶射皮膜ではいずれの加熱−冷却試験においても亀裂や剥離が認められない。これに対し例えば、アルミナセラミックスを直接基材に溶射したものでは300℃以上1回の加熱−冷却で微細な亀裂が若干生じ、亀裂は加熱−冷却サイクルの増加と共に成長し、増加した。
(比較例2)
【0072】
親水性塗膜として市販のスチームアイロンの蒸気発生部に用いられる樹脂塗料(日産化学株式会社、商品名“スノーテックス”)を厚さ約100μmに塗布した試験片の結果を表3に示す。この場合には250℃の加熱−冷却サイクル1回で亀裂の発生が認められ、加熱温度が300℃以上では著しい高温劣化が認められた。
【0073】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【0074】
すなわち、廃乾電池の処理過程で生じる大部分が未利用の1次焙焼粉末および2次焙焼粉末を利用しているので、接触角の測定が不可能なほどの超親水性を有し、しかも耐熱性と耐食性に優れた安価な蒸発器および熱交換器が得られる。
【0075】
また、このような新規の用途により、現在約20%の廃乾電池の回収率をさらに高める原動力にもなり、結果的に環境保全に資する。
【図面の簡単な説明】
【図1】接触部に本発明の親水性溶射皮膜および親水性成形体が用いられた蒸発器の一例を示す概略図である。
【図2】本発明の蒸発器が用いられたスチームアイロンの一例を示す側面図である。
【図3】伝熱板に本発明の親水性溶射皮膜および親水性成形体が用いられた熱交換器の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明の溶射皮膜の親水性を示す高速度ビデオ写真である。
【図5】本発明の親水性溶射皮膜における着滴直径と時間の関係を示す図である。
【図6】本発明の親水性溶射皮膜における着滴直径と時間の関係に及ぼす皮膜表面温度の影響を示す図である。
【図7】本発明の溶射皮膜を研磨した場合の接触角と時間の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 蒸発器
2 接触部
2a 基材
2b 溶射皮膜
3 加熱手段
10 スチームアイロン
11 加熱部
12 水タンク
13 本体部
14 操作ボタン
15 スチーム噴出口
20 熱交換器
21 フィン(伝熱板)
22 チューブ(流通路)

Claims (12)

  1. 水と接触する接触部と、
    前記接触部を加熱して当該接触部と接触した水を蒸発させる加熱手段とを備え、
    前記接触部は、金属、セラミックスまたは有機材料からなる基材の表面に、廃乾電池の焙焼処理過程において生じる1次焙焼粉末または前記1次焙焼粉末を再焙焼した2次焙焼粉末で溶射皮膜を形成してなることを特徴とする蒸発器。
  2. 前記溶射皮膜の厚さは30μm〜350μmであることを特徴とする請求項1記載の蒸発器。
  3. 前記基材と前記溶射皮膜との間には金属製のアンダーコート皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の蒸発器。
  4. 水と接触する接触部と、
    前記接触部を加熱して当該接触部上の水を蒸発させる加熱手段とを備え、
    前記接触部は、廃乾電池の焙焼処理過程において生じる1次焙焼粉末または前記1次焙焼粉末を再焙焼した2次焙焼粉末を用いて作製されたことを特徴とする蒸発器。
  5. 前記1次焙焼粉末または前記2次焙焼粉末には、セラミックスおよび金属粉末の少なくとも何れかが添加されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の蒸発器。
  6. スチームアイロンに用いられることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の蒸発器。
  7. 流体と水との熱交換を行う熱交換器であって、
    前記流体が流通する流通路と、
    前記流通路を流通する前記流体の熱が伝搬されるとともに前記水と接触する伝熱板とを備え、
    前記伝熱板は、金属、セラミックスまたは有機材料からなる基材の表面に、廃乾電池の焙焼処理過程において生じる1次焙焼粉末または前記1次焙焼粉末を再焙焼した2次焙焼粉末で溶射皮膜を形成してなることを特徴とする熱交換器。
  8. 前記溶射皮膜の厚さは30μm〜350μmであることを特徴とする請求項7記載の熱交換器。
  9. 前記基材と前記溶射皮膜との間には金属製のアンダーコート皮膜が形成されていることを特徴とする請求項7または8記載の熱交換器。
  10. 流体と水との熱交換を行う熱交換器であって、
    前記流体が流通する流通路と、
    前記流通路を流通する前記流体の熱が伝搬されるとともに前記水と接触する伝熱板とを備え、
    前記伝熱板は、廃乾電池の焙焼処理過程において生じる1次焙焼粉末または前記1次焙焼粉末を再焙焼した2次焙焼粉末を用いて作製されたことを特徴とする熱交換器。
  11. 前記1次焙焼粉末または前記2次焙焼粉末には、セラミックスおよび金属粉末の少なくとも何れかが添加されていることを特徴とする請求項7〜10の何れか一項に記載の熱交換器。
  12. 前記熱交換器機は流体加熱器または流体冷却器であることを特徴とする請求項7〜11の何れか一項に記載の熱交換器。
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JP2012526586A (ja) * 2009-05-14 2012-11-01 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 蒸気アイロンの底板における使用のための蒸気排出ユニット
KR101206150B1 (ko) 2010-10-11 2012-11-28 (주) 동명기계 탄소나노튜브를 이용한 고효율 전열관, 그 제조방법 및 그 이용방법

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