JP2005023235A - Method for packaging polyimide film roll - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリイミドフィルムロールをシート材で覆う包装方法に関するものである。ここでいうロールとは、例えば、長尺フィルムを巻き取って得られる、長尺フィルムロールである。
【0002】
【従来の技術】
ナイロンフィルム等の吸湿性の高いフィルムのロールを、使用するまでの保管中、及び輸送中の吸湿から保護する目的で、防湿包装を施すことが従来から知られている。
【0003】
また、比較的吸湿性の低いポリエステルフィルムにおいても、磁気テープなどの高精度の加工を必要とする用途には防湿包装する場合がある。
【0004】
近年、その耐熱性と高い機械的性質とで注目されているポリイミドフィルムは、フレキシブルプリント基板のベースフィルムや半導体実装テープのベースフィルムとして活用されている。しかしながら、ポリイミドフィルムは、ナイロンとポリエステルの中間の吸湿特性を持ち、保管時の吸湿を無視することができない。
【0005】
ポリイミドフィルムの吸湿を防止するために、ナイロンフィルムやポリエステルフィルムと同様に防湿包装することは既に提案されているが、それでもなおわずかな吸湿は防ぎきれず、長期保存した場合はロール表面のみならずロール内層のフィルムにまで吸湿が及ぶという問題を有していた。防湿包装に加えて、シリカゲルなどの乾燥剤をフィルムを巻き付けているコアの円筒内部に同時に封入することも実施されているが、この場合にも十分とは言えず、やはり吸湿を完全に防ぐことはできなかった。ポリイミドフィルムロールが吸湿すると、ロールの巻き方向に沿った連続した鋭いしわ(以下「縦しわ」と称する)が発生し、この縦しわは加工後も消えずに残るため、最終製品の性能不良の原因となっていた。
【0006】
このような問題を解決するために、ロールの外側に金属材料からなる包装用シートを配置する方法(例えば、特許文献1参照)が検討されている。しかしながら、このような金属材料からなる包装用シートを配置すると、吸湿による縦しわの発生は防ぐことができるが、ポリイミドフィルムには製造時に使用する有機溶媒が残存しており、この残存溶媒が金属材料からなる包装用シートによって閉じ込められる形になるため、結果として吸湿以外のしわ(横しわ、斜めしわ、縦しわ)が発生するという問題を有していた。この残存溶媒の量は極めて微量ではあるが、ロール全体から見ると無視できない量であり、長期保存した場合にはしわだけでなくフィルムの性能自身も劣化させるという問題も有していた。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−370788号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
【0009】
したがって、本発明の目的は、かかる吸湿及び残存溶媒の影響を排除し、長期保存してもしわが発生しないポリイミドフィルムロールの包装方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のポリイミドフィルムロールの包装方法は、フィルム厚みが1〜225μmのポリイミドフィルムロールの外側をシート材で覆う包装方法であり、ポリイミドフィルムを製造してから最初の3日間はシート材を巻かずに放置し、製造後4日目以降にシート材で覆うことを特徴とする。
【0011】
なお、本発明のポリイミドフィルムロールの包装方法においては、
前記ポリイミドフィルムを製膜してから7日目以降にシート材で覆うこと、
前記ポリイミドフィルムを製膜してから30日以内にシート材で覆うこと、
前記シート材が金属箔であること、
前記シート材が金属ラミネートフィルムであること、
前記シート材が金属蒸着フィルムであること、
前記シート材をポリイミドフィルムロールの表層に配置すること、及び
前記ポリイミドフィルムが、ポリイミド前駆体溶液をキャストすることにより得られるフィルムであること
が、いずれも好ましい条件として挙げられる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明におけるポリイミドフィルムロールとは、ポリイミドフィルムをコアにロール状に巻いたものである。
【0013】
コアの材質としては、紙、プラスチック、金属などが挙げられるが、これらに限定されない。具体的には、紙、樹脂含浸紙、樹脂コート紙などの紙コア、塩化ビニール、ポリエチレン、ポリエステル、エポキシ樹脂などのプラスチックコア、ガラス繊維とエポキシ樹脂、紙とフェノール樹脂、炭素繊維とエポキシ樹脂などの組み合わせからなる繊維強化プラスチック(FRP)コア、及びステンレス、鉄、銅、アルミニウムなどの金属コアなどが挙げられる。
【0014】
本発明の包装方法により包装されたポリイミドフィルムロールは、ポリイミドフィルムロールの外側がシート材によって覆われてる。シート材は、ロールに密着させる方が、ロール外観の形状変化を抑制でき、かつ吸湿防止効果も向上することから好ましい。その点で、シート材とポリイミドフィルムロールの間には何も存在させず、ポリイミドフィルムロールの表層に直接シート材が配置されることが好ましい。
【0015】
シート材でポリイミドフィルムロールを覆う範囲は、ロールの保管状況により決定すれば良いが、ロール全周・全面にわたって覆うのが好ましい。この場合、吸湿防止効果を向上させる目的で、端面も同時にシート材で覆うことが好ましい。端面を覆う場合、シート材をコアの端部からコアの内径部に巻き込むようにすると、吸湿防止効果が向上するので好ましい。
【0016】
本発明で使用するシート材としては、アルミニウム、銅、ステンレスなどの金属箔、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム等にアルミニウム、銅などの金属をラミネートしたフィルム、または、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルムなどにアルミニウム、クロム、ニッケル、銅、金、銀などの金属を蒸着した金属蒸着フィルムなどを用いることができる。これらのシート材の厚みは特に限定されないが、薄すぎると取り扱いや輸送時に破損のおそれがあり、逆に厚すぎると剛性が高くなり取扱上問題を生じやすくなるので、通常5μm〜1mm、好ましくは10μm〜500μmの範囲が選ばれる。この場合、シート材の金属部分の厚みとしては1μm〜500μm、好ましくは5μm〜300μmの範囲が選ばれる。
【0017】
本発明においては、ポリイミドフィルムロールの外側にシート材を巻き付け、さらにその外側に一般的な包装フィルムを巻き付けることも好ましい。一般的な包装フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、塩化ビニルなどが用いられる。また、吸湿防止効果を高める目的から、水分透過率が10g/(m2・24hr・atm)以下の防湿フィルムを用いることも好ましい。このような防湿フィルムとしては、ポリアクリロニトリル系フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリふっ化ビニリデンフィルムなどのほか、ポリエチレンまたはポリプロピレンとポリ塩化ビニリデンを共押し出し法やコーティング加工法により複合したフィルムなどが挙げられる。一般的な包装フィルムの厚みについては特に限定されないが、フィルムが薄すぎると取り扱いや輸送時に破損したり、上記の好ましい水分透過率の範囲を外れたりするなどのおそれがあり、フィルムが厚すぎると剛性が高くなり取扱上問題を生じやすくなるため、通常10μm〜500μmの範囲が選ばれる。
【0018】
包装フィルムの封止方法については、フィルムの両端をコアに密着させたり貼り付けたりする方法、フィルムの両端をコアの内面に折り込み、コアのパッドで押さえつけて封止する方法、及び金属材料からなるシート材や包装フィルムを袋状にし入り口を加熱するなどして接着する方法などが用いられるがこれらに限定されない。
【0019】
また、フィルムロールを保護するために、フィルムロールの外周に緩衝材を包装することも好ましい。更に、端面崩れを防止するためのパッドなどをロール端面やロール最外層に設置しても良い。加えて、輸送上の傷付き防止や取り扱い性を高めるために、包装後にダンボール箱などの容器に収納することも好ましい。
【0020】
本発明において、フィルムロールの外径や、フィルム幅などの寸法については特に制限されない。また、巻芯の寸法、材質などについても本発明の効果を損ねない限り制限されない。
【0021】
本発明のポリイミドフィルムは、厚さが1〜225μm である。厚さが225μmを超えるものはフィルムの剛性が高いので、長期保存しても縦しわの発生は少ない。また、本発明のポリイミドフィルムは、一定厚みのものに限らず、幅方向に厚みの変動を持つフィルムであってもよい。
【0022】
本発明のポリイミドフィルムは、公知の各種原料から得られるものであり、主として有機テトラカルボン酸二無水物と有機ジアミンとを原料として用い、有機溶媒中で重合して得られるポリイミド前駆体溶液を経由して得られるものである。有機テトラカルボン酸二無水物やジアミン、有機溶媒としては以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
(1)酸二無水物
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンジカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、ピリジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−デカヒドロナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,5,6−ヘキサヒドロナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロ−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロ−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロ−1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,8,9,10−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸ニ無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物など。
(2)ジアミン
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、ベンチジン、4,4’−ジアミノジフェニルサルファイド、3,4’−ジアミノジフェニルサルファイド、3,3’−ジアミノジフェニルサルファイド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、2,6−ジアミノピリジン、ビス−(4−アミノフェニル)ジエチルシラン、3,3’−ジクロロベンチジン、ビス−(4−アミノフェニル)エチルホスフィノキサイド、ビス−(4−アミノフェニル)フェニルホスフィノキサイド、ビス−(4−アミノフェニル)−N−フェニルアミン、ビス−(4−アミノフェニル)−N−メチルアミン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジメチル−3’,4−ジアミノビフェニル3,3’−ジメトキシベンチジン、2,4−ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、p−ビス(2−メチル−4−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス−(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,3−ジアミノアダマンタン、3,3’−ジアミノ−1,1’−ジアミノアダマンタン、3,3’−ジアミノメチル1,1’−ジアダマンタン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4’−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス(3−アミノプロポキシ)エタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシヘキサエチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,12−ジアミノオクタデカン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾール、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、N−(3−アミノフェニル)−4−アミノベンズアミド、4−アミノフェニル−3−アミノベンゾエートなど。
(3)有機溶媒
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、N,N−ジメチルエチルウレアのようなウレア類、ジフェニルスルホン、テトラメチルスルフォンのようなスルホキシドあるいはスルホン類、γ―ブチルラクトン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類、またはホスホリルアミド類の非プロトン性溶媒、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化アルキル類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、フェノール、クレゾールなどのフェノール類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、p−クレゾールメチルエーテルなどのエーテル類など。
【0023】
ポリイミド前駆体溶液には、リン酸水素カルシウム、シリカ、マイカ、酸化チタン、アルミナ、ガラスビーズなどのフィラーなどを添加してもよい。
【0024】
重合反応としては、公知の方法が挙げられる。例えば、アルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気下において、1種あるいは2種のジアミンを有機溶媒中に溶液、あるいはスラリー状に拡散させる。この溶液に少なくとも1種以上のテトラカルボン酸二無水物を固体の状態または有機溶媒溶液の状態あるいは、スラリー状態で添加し、ポリイミド前駆体溶液を得る。このときの反応温度は、−20℃から50℃、望ましくは、20℃以下である。反応時間は、1時間から6時間であるのが好ましい。
【0025】
また、この重合反応において、上記添加順序とは逆に、まずテトラカルボン酸二無水物を有機溶媒に溶解または拡散させ、この溶液中に前記ジアミンの固体または有機溶媒による溶液あるいは、スラリーを添加させてもよい。また、同時に反応させてもよく、テトラカルボン酸二無水物成分、ジアミン成分の添加順序は限定されない。
【0026】
重合反応は、一般に二段階で行われる。一段階目にプレポリマーを呼ばれる低粘度のポリアミド酸を重合し、二段階目に有機溶媒にテトラカルボン酸二無水物またはジアミン化合物を溶解させた有機溶媒を添加しつつ高粘度のポリアミド酸を得る。この一段階目からニ段階目に移行する際にフィルターなどにてプレポリマー中の不溶解原料や混入異物を取り除く工程設けてフィルム中の異物・欠陥を減少させてもよい。
【0027】
有機溶媒中のポリアミド酸の濃度としては、有機溶媒中にポリアミド酸が5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%、更に好ましくは13〜25重量%溶解されている状態が選ばれる。
【0028】
ポリイミドは、上記ポリイミド前駆体溶液をイミド化して得られるが、イミド化の方法としては、熱キュア法や化学キュア法が挙げられる。熱キュア法とは、脱水閉環剤などを作用させずに加熱だけでイミド化反応を進行させる方法である。また、化学キュア法とは、ポリアミド酸有機溶媒溶液に、化学的転化剤と触媒とを作用させる方法である。これらの方法は単独で用いてもよく、化学キュア法と熱キュア法を併用してもよい。イミド化の反応条件は、ポリアミド酸の種類、フィルムの厚さ、キュアの方法などにより適宜選択されるが、フィルムの靭性、破断強度、及び生産性の観点からは化学キュア法が好ましい。化学キュア法の場合、添加する化学的転化剤としては、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物、N,N ’ − ジアルキルカルボジイミド、低級脂肪族ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪族ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪酸無水物、アリールホスホン酸ジハロゲン化物、チオニルハロゲン化物またはそれら2種以上の混合物が挙げられ、なかでも有機カルボン酸無水物が好ましい。ここで、有機カルボン酸無水物としては、無水酢酸、プロピオン酸無水物、酪酸無水物、吉草酸無水物、これらが互いに混合された混合物、芳香族モノカルボン酸、例えば安息香酸、ナフトエ酸などの無水物との混合物、炭酸及び蟻酸並びに脂肪族ケテン類(ケテン、及びジメチルケテン)の無水物との混合物、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水ラク酸などの脂肪族無水物またはそれらの2種以上の混合物が挙げられ、なかでも無水酢酸が好ましく用い得る。化学的転化剤の量としては、ポリアミド酸1モルに対してモル比で1.0〜8.0倍、さらに好ましくは1.2〜5.0倍の割合で用い得る。化学的転化剤の量が少なすぎるとイミド化率が好適な範囲より小さくなる傾向があり、多すぎると部分的に硬化及び/または部分的に乾燥されたポリアミド酸フィルムを形成する過程で分解が進行し目標の機械物性を発現しなくなる。
【0029】
また、イミド化を効果的に行うためには、化学的転化剤と触媒とを同時に用いることが好ましい。触媒としては、脂肪族第三級アミン、芳香族第三級アミン、複素環式第三級アミンなどが用いられる。それらのうち複素環式第三級アミンから選択されるものが特に好ましく用い得る。具体的にはキノリン、イソキノリン、β−ピコリン、ピリジンなどが好ましく用いられる。触媒の量としては、ポリアミック酸ワニスのアミック酸1モルに対して、モル比で0.2〜2.0倍、さらに好ましくは0.3〜1.5倍の割合で用い得る。少なすぎるとイミド化率が好適な範囲より小さくなる傾向があり、多すぎると硬化が速くなり、支持体上に流延するのが困難となる。また、物性に影響を及ぼさない程度であればアセチルアセトンなどのイミド化遅延剤を併用しても良い。
【0030】
なお、ポリイミド前駆体溶液またはこれに添加する化学イミド化剤溶液には、必要に応じて酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、及び無機のフィラー類或いは各種の強化剤などの添加剤を添加してもよい。
【0031】
ポリイミドフィルムを製造するに際しては、上記の方法で得られたポリアミド前駆体溶液と化学イミド化剤を混合した後、スリットダイから平滑な薄膜状のカーテンとして連続的に押出し、エンドレスベルトやキャスティングドラム上にキャストし、乾燥により自己支持性を有するゲルフィルムを形成する。この場合、好ましくはキャスティングドラムを用い、キャスティングドラム上にキャストし、キャスティングドラム上で乾燥するのがよい。このゲルフィルムをさらに加熱処理することにより目的の機械物性を有するポリイミドフィルムとする。
【0032】
次に、本発明にかかるポリイミドフィルムの製造工程について説明する。
【0033】
ポリイミド前駆体溶液中のポリアミド酸をイミド化し、最終的にポリイミドフィルムの製品とするための製造方法は、エンドレスベルトあるいはキャスティングドラム上にキャストするベルト室あるいはドラム室と、加熱処理を行うテンター室とに分けられる。
【0034】
本発明にかかるポリイミドフィルムの製造工程の具体例を示す。まずドラム室では、ミキサーで混合したポリイミド前駆体溶液をTダイによりに押し出し、キャスティングドラム上でフィルム状に形成する。フィルム状に形成されたポリアミド酸は、ドラムの回転によりテンター室へと移動させられながら、加熱処理によりイミド化される。このドラム室及びテンター室内において、水などの反応生成物や有機溶媒などが蒸発除去される。加熱処理は、段階的、連続的に加熱し、最終的に短時間の高温を用いるのが好ましい。具体的には、最終的に400〜650℃の温度で、より好ましくは450〜620℃の温度で10〜400秒加熱するのが好ましい。上記工程でイミド化されたポリイミドフィルムは、徐冷炉において徐々に冷却され、目的とするポリイミドフィルムが得られる。
【0035】
得られたポリイミドフィルムには、コロナ放電処理やプラズマ放電処理などの物理的表面処理、プライマー処理などの化学的表面処理、再加熱処理などを施してもよい。
【0036】
上記ような方法で得られたポリイミドフィルムを、コア上に巻き取ってフィルムロールを形成する。フィルムをロール状に巻き取るに当たっては、フィルムの幅方向の厚みむらにより、ロールに太さむらやいわゆるゲージバンドが生じることを軽減するために、フィルムを蛇行させつつ巻き取ることが好ましい。また、巻き取りに当たり、フィルムの耳を切り取り、ロールの端面を揃えることも好ましい。
【0037】
得られたポリイミドフィルムロールは、すぐにシート材で覆うのではなく、最低でも3日間はシート材を巻かずに放置し、製膜後4日目以降にシート材で覆うことが重要である。得られたポリイミドフィルムロールをすぐにシート材で覆うと、残存する有機溶媒がポリイミドフィルムに蓄積されたままとなり、長期保存すると横しわ、斜めしわ、縦しわが発生するため好ましくない。通常、残存有機溶媒は2〜3日でポリイミドフィルムから蒸発するので、4日目以降であればシート材で覆ってもよいが、ロールが放置される環境によって残存有機溶媒の蒸発速度が変化するため、好ましくは製膜後6日間は放置し、7日目以降にシート材で覆うのが好ましい。また、あまり長期間放置すると今度は吸湿の問題が発生するため、遅くとも製膜後30日以内にはシート材で覆うことが重要であり、21日以内にシート材で覆うのがより好ましい。
【0038】
ポリイミドフィルムロールを放置する場所としては、調湿調温された場所が好ましい。調湿調温された場所の場合、湿度としては0〜70%、好ましくは10〜50%で管理するのがよい。また、温度としては5〜45℃ 、好ましくは10〜35℃で管理するのがよい。湿度が高すぎると放置している間の吸水が懸念され、湿度が低すぎるとフィルム内部に保持された水分の放出によるフィルムの変質が懸念されるので、上記の範囲が好ましい。また、温度が高すぎるとフィルムの軟化による変質が懸念され、温度が低すぎるとフィルム内部に保持された水分の凍結によるフィルムの変質が懸念されるので、上記の範囲が好ましい。
【0039】
【実施例】
以下に実施例により発明の実施態様、効果を示すが、本発明はこれに限られるものではない。
【0040】
[合成例1]
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル202.2g(1mol)と、ピロメリット酸二無水物218.1g(1mol)を用い、N,N−ジメチルアセトアミド溶媒を用いて重合したポリイミド前駆体溶液に、無水酢酸とβ−ピコリンとをポリアミド酸に対してそれぞれ0.5重量%ずつ加え、すばやくミキサーで攪拌しTダイから押出してキャスティングドラム上にキャストした。このキャスティングドラム上で100℃で1分間加熱し、自己支持性を有するフィルムを得た。このフィルムを250℃、350℃、500℃で各30秒間加熱し、厚さ12.5μmのポリイミドフィルムを得た。
【0041】
[合成例2]
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物294.2g(1mol)とパラフェニレンジアミン108.1g(1mol)とを用い、N,N−ジメチルホルムアミド溶媒を用いて重合したポリイミド前駆体溶液に、無水酢酸とβ−ピコリンとをポリアミド酸に対してそれぞれ0.5重量%ずつ加え、すばやくミキサーで攪拌しTダイから押出してキャスティングドラム上にキャストした。このキャスティングドラム上で90℃で1分間加熱し、自己支持性を有するフィルムを得た。このフィルムを200℃、350℃、500℃で各30秒間加熱し、厚さ9.5μmのポリイミドフィルムを得た。
【0042】
[合成例3]
ピロメリット酸二無水物109.1g(0.5mol)、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物147.1g(0.5mol)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル100.1g(0.5mol)、パラフェニレンジアミン54.1g(0.5mol)とを用い、N,N−ジメチルアセトアミド溶媒を用いて重合したポリイミド前駆体溶液に、無水酢酸とβ−ピコリンとをポリアミド酸に対してそれぞれ0.5重量%ずつ加え、すばやくミキサーで攪拌しTダイから押出してキャスティングドラム上にキャストした。このキャスティングドラム上で120℃で1分間加熱し、自己支持性を有するフィルムを得た。このフィルムを270℃、370℃、470℃で各30秒間加熱し、厚さ25.0μmのポリイミドフィルムを得た。
【0043】
[合成例4]
ピロメリット酸ニ無水物218.1g(1mol)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル100.1g(0.5mol)、パラフェニレンジアミン54.1g(0.5mol)とを用い、N,N−ジメチルアセトアミド溶媒を用いて重合したポリイミド前駆体溶液に、無水酢酸とβ−ピコリンとをポリアミド酸に対してそれぞれ0.5重量%ずつ加え、すばやくミキサーで攪拌しTダイから押出してキャスティングドラム上にキャストした。このキャスティングドラム上で90℃で90秒加熱し、自己支持性を有するフィルムを得た。このフィルムを220℃、350℃、480℃で各45秒間加熱し、厚さ50.0μmのポリイミドフィルムを得た。
【0044】
[実施例1]
合成例1のポリイミドフィルムを製膜後に、内径が6インチ、外径が7インチのエポキシ樹脂含浸紙コアに巻きつけ、1500m巻きポリイミドフィルムのロールを作製した。この状態でフィルムロールを湿度40%、温度30℃の調湿調温下で8日間放置した。製膜後9日目に、フィルムロールの上からポリエステルフィルムにアルミニウムを1μm厚蒸着した厚みが76μmのシートで包装し、このアルミニウム蒸着シートの末端を紙コアの端部から紙コアの内径部に巻き込むように固定した。このように包装したフィルムロールをダンボール箱に収納し、40℃、85%RHの恒温恒湿室に1ヶ月間保管した。保管後のフィルムロールを取り出してロール表層や内層の状態を観察したところ、フィルムロールの表層、内層共にしわの発生はなかった。
【0045】
[比較例1]
実施例1において、製膜後9日目ではなく、製膜直後にアルミニウム蒸着シートで包装した以外は全て実施例1と同様にした。保管後のフィルムロールを取り出してロール表層や内層の状態を観察したところ、フィルムロールの表層、内層共に20本を越えるしわが全体に発生していた。
【0046】
[実施例2]
合成例2のポリイミドフィルムを、内径が6インチ、外径が7インチの塩化ビニル製プラスチックコアに巻きつけ、3000m巻きポリイミドフィルムのロールを作製した。この状態でフィルムロールを湿度45%、温度25℃の調湿調温下で10日間放置した。製膜後11日目に、フィルムロールの上から厚みが80μmのアルミラミネートシートを包装し、このアルミラミネートシートの末端をプラスチックコアの端部からプラスチックコアの内径部に巻き込むように固定した。更にその上から厚みが70μmのポリエチレンフィルムシートを包装し、やはりこのポリエチレンフィルムシートの末端をプラスチックコアの端部からプラスチックコアの内径部に巻き込むように固定した。このように包装したフィルムロールを、40℃、85%RHの恒温恒湿室に1ヶ月間保管した。保管後のフィルムロールを取り出してロール表層や内層の状態を観察したところ、フィルムロールの表層、内層共にしわの発生はなかった。
【0047】
[比較例2]
実施例2において、製膜後11日目ではなく、製膜直後にアルミラミネートシート及びポリエチレンフィルムシートで包装した以外は、全て実施例2と同様にした。保管後のフィルムロールを取り出してロール表層や内層の状態を観察したところ、フィルムロールの表層、内層共に20本を越えるしわが全体に発生していた。
【0048】
[実施例3]
合成例3のポリイミドフィルムを製膜後に、内径が6インチ、外径がインチのステンレスコアに巻きつけ、3000m巻きポリイミドフィルムのロールを作製した。この状態でフィルムロールを湿度35%、温度20℃の調湿調温下で8日間放置した。製膜後9日目に、フィルムロールの上から0.15mmのアルミニウムシートで包装した。更にその上から厚みが70μmのポリプロピレンフィルムシートを包装し、このポリプロピレンフィルムシートの末端をステンレスコアの端部からステンレスコアの内径部に巻き込むように固定した。このように包装したフィルムロールをダンボール箱に収納し、40℃、85%RHの恒温恒湿室に1ヶ月間保管した。保管後のフィルムロールを取り出してロール表層や内層の状態を観察したところ、フィルムロールの表層、内層共にしわの発生はなかった。
【0049】
[比較例3]
実施例3において、製膜後9日目ではなく、製膜直後にアルミウムシートで包装した以外は、全て実施例3と同様にした。保管後のフィルムロールを取り出してロール表層や内層の状態を観察したところフィルム、ロールの表層、内層共に20本を越えるしわが全体に発生していた。
【0050】
[実施例4]
合成例4のポリイミドフィルムを製膜後に、内径が6インチ、外径がインチの紙コアに巻きつけ、1500m巻きポリイミドフィルムのロールを作製した。この状態でフィルムロールを湿度25%、温度35℃の調湿調温下で8日間放置した。製膜後9日目に、フィルムロールの上からポリエステルフィルムに銅を1μm厚蒸着した厚みが76μmのシートで包装し、この銅蒸着シートの末端を紙コアの端部から紙コアの内径部に巻き込むように固定した。更に、その上から厚みが70μmのポリエステルフィルムシートを包装し、このポリエステルフィルムシートの末端を紙コアの端部から紙コアの内径部に巻き込むように固定した。このように包装したフィルムロールをダンボール箱に収納し、40℃、85%RHの恒温恒湿室に1ヶ月間保管した。保管後のフィルムロールを取り出してロール表層や内層の状態を観察したところ、フィルムロールの表層、内層共にしわの発生はなかった。
[比較例4]
実施例4において、製膜後9日目ではなく、製膜直後に銅蒸着シートで包装した以外は、全て実施例4と同様にした。保管後のフィルムロールを取り出してロール表層や内層の状態を観察したところ、フィルムロールの表層、内層共に20本を越えるしわが全体に発生していた。
【0051】
[実施例5]
合成例4のポリイミドフィルムを製膜後に、内径が6インチ、外径がインチのプラスチックコアに巻きつけ、1500m巻きポリイミドフィルムのロールを作製した。この状態でフィルムロールを湿度25%、温度35℃の調湿調温下で40日間放置した。製膜後41日目に、フィルムロールの上からポリエステルフィルムにアルミニウムを1μm厚蒸着した厚みが76μmのシートで包装し、このアルミニウム蒸着シートの末端をプラスチックコアの端部からプラスチックコアの内径部に巻き込むように固定した。更に、その上から厚みが70μmのポリエステルフィルムシートを包装し、このポリエステルフィルムシートの末端をプラスチックコアの端部からプラスチックコアの内径部に巻き込むように固定した。このように包装したフィルムロールをダンボール箱に収納し、40℃、85%RHの恒温恒湿室に1ヶ月間保管した。保管後のフィルムロールを取り出してロール表層や内層の状態を観察したところ、フィルムロールの内層には全くしわの発生がなく、表層に1〜2本の細いしわが見られた程度であった。
【0052】
【発明の効果】
本発明のポリイミドフィルムロールの包装方法によれば、長期保管したロールの表層及び内層にしわの発生がないため、フィルムを加工するに当たってしわによる工程トラブルの発生を効果的に解消することができる。したがって、フレキシブルプリント基板用ベースフィルムや高密度実装用ベースフィルムなどの分野にとって極めて有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a packaging method for covering a polyimide film roll with a sheet material. A roll here is a long film roll obtained by winding up a long film, for example.
[0002]
[Prior art]
It has been conventionally known to provide moisture-proof packaging for the purpose of protecting a roll of a highly hygroscopic film such as a nylon film from moisture absorption during storage until use and during transportation.
[0003]
Further, even a polyester film having a relatively low hygroscopicity may be moisture-proof packaged for uses such as magnetic tape that require high-precision processing.
[0004]
In recent years, polyimide films that have attracted attention due to their heat resistance and high mechanical properties have been utilized as base films for flexible printed boards and base films for semiconductor mounting tapes. However, the polyimide film has moisture absorption characteristics intermediate between nylon and polyester, and moisture absorption during storage cannot be ignored.
[0005]
In order to prevent moisture absorption of polyimide film, moisture-proof packaging has been already proposed as with nylon film and polyester film, but it still cannot prevent slight moisture absorption, and not only the roll surface when stored for a long time. There has been a problem that moisture absorption reaches the film of the inner layer of the roll. In addition to moisture-proof packaging, a silica gel or other desiccant is simultaneously enclosed inside the core cylinder around which the film is wrapped, but this is not sufficient in this case as well, and completely prevents moisture absorption. I couldn't. When the polyimide film roll absorbs moisture, continuous sharp wrinkles (hereinafter referred to as “vertical wrinkles”) along the roll winding direction occur, and these vertical wrinkles remain after processing. It was the cause.
[0006]
In order to solve such a problem, a method of arranging a packaging sheet made of a metal material on the outside of a roll (for example, see Patent Document 1) has been studied. However, when a packaging sheet made of such a metal material is arranged, generation of vertical wrinkles due to moisture absorption can be prevented. However, an organic solvent used at the time of manufacture remains in the polyimide film, and this residual solvent is a metal. Since it becomes the form confined by the packaging sheet which consists of material, it had the problem that wrinkles (horizontal wrinkles, diagonal wrinkles, vertical wrinkles) other than moisture absorption occurred as a result. Although the amount of the residual solvent is extremely small, it is an amount that cannot be ignored when viewed from the whole roll, and there is a problem that not only the wrinkle but also the performance of the film itself deteriorates when stored for a long time.
[0007]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-370788
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been achieved as a result of studying the solution of the problems in the prior art described above as an issue.
[0009]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a method for packaging a polyimide film roll that eliminates the effects of moisture absorption and residual solvent and does not generate wrinkles even after long-term storage.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the polyimide film roll packaging method of the present invention is a packaging method in which the outside of a polyimide film roll having a film thickness of 1 to 225 μm is covered with a sheet material. It is characterized in that the sheet material is left unrolled for 3 days and covered with the sheet material after the fourth day after the production.
[0011]
In the packaging method of the polyimide film roll of the present invention,
Covering with a sheet material after 7 days from the formation of the polyimide film,
Covering with a sheet material within 30 days after forming the polyimide film,
The sheet material is a metal foil;
The sheet material is a metal laminate film;
The sheet material is a metal vapor deposition film;
Disposing the sheet material on the surface layer of the polyimide film roll; and
The polyimide film is a film obtained by casting a polyimide precursor solution
Are mentioned as preferable conditions.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The polyimide film roll in the present invention is obtained by winding a polyimide film around a core in a roll shape.
[0013]
Examples of the material for the core include, but are not limited to, paper, plastic, and metal. Specifically, paper cores such as paper, resin-impregnated paper, resin-coated paper, plastic cores such as vinyl chloride, polyethylene, polyester, and epoxy resin, glass fiber and epoxy resin, paper and phenol resin, carbon fiber and epoxy resin, etc. And a fiber reinforced plastic (FRP) core made of a combination of the above and a metal core such as stainless steel, iron, copper, and aluminum.
[0014]
In the polyimide film roll packaged by the packaging method of the present invention, the outside of the polyimide film roll is covered with a sheet material. The sheet material is preferably in close contact with the roll because the shape change of the roll appearance can be suppressed and the moisture absorption preventing effect is improved. In that respect, it is preferable that nothing is present between the sheet material and the polyimide film roll, and the sheet material is directly disposed on the surface layer of the polyimide film roll.
[0015]
The range of covering the polyimide film roll with the sheet material may be determined according to the storage condition of the roll, but it is preferable to cover the entire circumference of the roll. In this case, it is preferable to cover the end surface with the sheet material at the same time for the purpose of improving the moisture absorption preventing effect. When covering the end face, it is preferable to wind the sheet material from the end portion of the core to the inner diameter portion of the core because the moisture absorption preventing effect is improved.
[0016]
As a sheet material used in the present invention, a metal foil such as aluminum, copper or stainless steel, a film obtained by laminating a metal such as aluminum or copper on a polyethylene film, a polypropylene film or a polyester film, or a polyethylene film, a polypropylene film or a polyester A metal vapor deposition film obtained by vapor-depositing a metal such as aluminum, chromium, nickel, copper, gold, silver, or the like can be used. The thickness of these sheet materials is not particularly limited, but if they are too thin, there is a risk of damage during handling and transportation. Conversely, if they are too thick, the rigidity tends to increase and problems in handling are likely to occur, so usually 5 μm to 1 mm, preferably A range of 10 μm to 500 μm is selected. In this case, the thickness of the metal portion of the sheet material is selected in the range of 1 μm to 500 μm, preferably 5 μm to 300 μm.
[0017]
In this invention, it is also preferable to wind a sheet | seat material on the outer side of a polyimide film roll, and to wind a general packaging film further on the outer side. As a general packaging film, polyethylene, polypropylene, polyester, vinyl chloride, or the like is used. Further, for the purpose of enhancing the moisture absorption preventing effect, it is also preferable to use a moisture-proof film having a moisture permeability of 10 g / (m 2 · 24 hr · atm) or less. Examples of such moisture-proof films include polyacrylonitrile-based films, polyvinylidene chloride films, polyvinylidene fluoride films and the like, as well as films in which polyethylene or polypropylene and polyvinylidene chloride are combined by a coextrusion method or a coating method. . The thickness of the general packaging film is not particularly limited, but if the film is too thin, it may be damaged during handling or transportation, or may fall outside the above-described preferable moisture permeability range. Usually, the range of 10 μm to 500 μm is selected because the rigidity increases and problems in handling are likely to occur.
[0018]
About the sealing method of a packaging film, it consists of the method of sticking or sticking the both ends of a film to a core, the method of folding both ends of a film into the inner surface of a core, and pressing and sealing with the pad of a core, and a metal material A method of bonding a sheet material or a packaging film in a bag shape by heating the entrance is used, but not limited thereto.
[0019]
Moreover, in order to protect a film roll, it is also preferable to wrap a buffer material on the outer periphery of the film roll. Furthermore, a pad for preventing end face collapse may be provided on the roll end face or the outermost roll layer. In addition, it is also preferable to store in a container such as a cardboard box after packaging in order to prevent damage during transportation and to improve handling.
[0020]
In the present invention, the outer diameter of the film roll and the dimensions such as the film width are not particularly limited. Further, the dimensions and material of the core are not limited as long as the effects of the present invention are not impaired.
[0021]
The polyimide film of the present invention has a thickness of 1 to 225 μm. When the thickness exceeds 225 μm, the film has high rigidity, so that even when stored for a long period of time, the occurrence of vertical wrinkles is small. The polyimide film of the present invention is not limited to a constant thickness, and may be a film having a thickness variation in the width direction.
[0022]
The polyimide film of the present invention is obtained from various known raw materials, mainly using an organic tetracarboxylic dianhydride and an organic diamine as raw materials, and via a polyimide precursor solution obtained by polymerization in an organic solvent. Is obtained. Examples of the organic tetracarboxylic dianhydride, diamine, and organic solvent include, but are not limited to, the following.
(1) Acid dianhydride
Pyromellitic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride, 2,3 ′, 3,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4 4'-benzophenone tetracarboxylic dianhydride, 1,2,5,6-naphthalene tetracarboxylic dianhydride, 2,2 ', 3,3'-biphenyltetracarboxylic acid, 2,3,6,7- Naphthalenedicarboxylic dianhydride, 2,2-bis (3,4-dicarboxyphenyl) ether, pyridine-2,3,5,6-tetracarboxylic dianhydride, 1,2,4,5-naphthalenetetra Carboxylic dianhydride, 1,4,5,8-naphthalene tetracarboxylic dianhydride, 1,4,5,8-decahydronaphthalene tetracarboxylic dianhydride, 4,8-dimethyl-1,2, 5,6-hexahydronaphthalene tet Carboxylic dianhydride, 2,6-dichloro-1,4,5,8-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 2,7-dichloro-1,4,5,8-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 2,3,6,7-tetrachloro-1,4,5,8-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 1,8,9,10-phenanthrenetetracarboxylic dianhydride, 2,2-bis (2 , 3-Dicarboxyphenyl) propane dianhydride, 2,2-bis (3,4-dicarboxyphenyl) propane dianhydride, 3,4,9,10-perylenetetracarboxylic dianhydride, 1,1 -Bis (3,4-dicarboxyphenyl) ethane dianhydride, 1,1-bis (2,3-dicarboxyphenyl) ethane dianhydride, bis (2,3-dicarboxyphenyl) methane dianhydride, Screw (3,4-Dika Ruboxyphenyl) methane dianhydride, bis (3,4-dicarboxyphenyl) sulfone dianhydride, benzene-1,2,3,4-tetracarboxylic dianhydride, 3,4,3 ′, 4 ′ -Benzophenone tetracarboxylic dianhydride and the like.
(2) Diamine
4,4′-diaminodiphenyl ether, 3,4′-diaminodiphenyl ether, 3,3′-diaminodiphenyl ether, metaphenylenediamine, paraphenylenediamine, 4,4′-diaminodiphenylpropane, 3,4′-diaminodiphenylpropane, 3,3′-diaminodiphenylpropane, 4,4′-diaminodiphenylmethane, 3,4′-diaminodiphenylmethane, 3,3′-diaminodiphenylmethane, benzidine, 4,4′-diaminodiphenyl sulfide, 3,4′-diamino Diphenyl sulfide, 3,3′-diaminodiphenyl sulfide, 4,4′-diaminodiphenyl sulfone, 3,4′-diaminodiphenyl sulfone, 3,3′-diaminodiphenyl sulfone, 2,6-diaminopyridine, bis- (4 -Aminopheny ) Diethylsilane, 3,3′-dichlorobenzidine, bis- (4-aminophenyl) ethylphosphinoxide, bis- (4-aminophenyl) phenylphosphinoxide, bis- (4-aminophenyl)- N-phenylamine, bis- (4-aminophenyl) -N-methylamine, 1,5-diaminonaphthalene, 3,3′-dimethyl-4,4′-diaminobiphenyl, 3,4′-dimethyl-3 ′ , 4-diaminobiphenyl 3,3′-dimethoxybenzidine, 2,4-bis (p-β-amino-t-butylphenyl) ether, bis (p-β-amino-t-butylphenyl) ether, p- Bis (2-methyl-4-aminopentyl) benzene, p-bis- (1,1-dimethyl-5-aminopentyl) benzene, m-xylylenediamine, p-xylylene Diamine, 1,3-diaminoadamantane, 3,3′-diamino-1,1′-diaminoadamantane, 3,3′-diaminomethyl 1,1′-diadamantane, bis (p-aminocyclohexyl) methane, hexamethylene Diamine, heptamethylenediamine, octamethylenediamine, nonamethylenediamine, decamethylenediamine, 3-methylheptamethylenediamine, 4,4′-dimethylheptamethylenediamine, 2,11-diaminododecane, 1,2-bis (3- Aminopropoxy) ethane, 2,2-dimethylpropylenediamine, 3-methoxyhexaethylenediamine, 2,5-dimethylhexamethylenediamine, 2,5-dimethylheptamethylenediamine, 5-methylnonamethylenediamine, 1,4-diaminocyclohexane 1,12- Diaminooctadecane, 2,5-diamino-1,3,4-oxadiazole, 2,2-bis (4-aminophenyl) hexafluoropropane, N- (3-aminophenyl) -4-aminobenzamide, 4- Such as aminophenyl-3-aminobenzoate.
(3) Organic solvent
N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, N-methyl-2-pyrrolidone, N-methylformamide, dimethylsulfoxide, tetramethylurea, ureas such as N, N-dimethylethylurea, diphenylsulfone, Sulfoxides or sulfones such as tetramethylsulfone, γ-butyllactone, amides such as hexamethylphosphoric triamide, phosphorylamides aprotic solvents, alkyl halides such as chloroform and methylene chloride, benzene, Aromatic hydrocarbons such as toluene, phenols such as phenol and cresol, ethers such as dimethyl ether, diethyl ether and p-cresol methyl ether.
[0023]
A filler such as calcium hydrogen phosphate, silica, mica, titanium oxide, alumina, and glass beads may be added to the polyimide precursor solution.
[0024]
As the polymerization reaction, known methods may be mentioned. For example, one or two diamines are diffused in an organic solvent in a solution or slurry in an inert gas atmosphere such as argon or nitrogen. At least one or more kinds of tetracarboxylic dianhydrides are added to the solution in a solid state, an organic solvent solution state or a slurry state to obtain a polyimide precursor solution. The reaction temperature at this time is −20 ° C. to 50 ° C., preferably 20 ° C. or less. The reaction time is preferably 1 to 6 hours.
[0025]
In this polymerization reaction, contrary to the order of addition, tetracarboxylic dianhydride is first dissolved or diffused in an organic solvent, and a solution or slurry of the diamine solid or organic solvent is added to this solution. May be. Moreover, you may make it react simultaneously, and the addition order of a tetracarboxylic dianhydride component and a diamine component is not limited.
[0026]
The polymerization reaction is generally performed in two stages. Polymerizing low-viscosity polyamic acid called prepolymer in the first stage, and adding high-viscosity polyamic acid while adding an organic solvent in which tetracarboxylic dianhydride or diamine compound is dissolved in the organic solvent in the second stage . When shifting from the first stage to the second stage, a process for removing insoluble raw materials and mixed foreign matters in the prepolymer may be provided by a filter or the like to reduce foreign matters and defects in the film.
[0027]
The concentration of the polyamic acid in the organic solvent is selected such that the polyamic acid is dissolved in the organic solvent in an amount of 5 to 40% by weight, preferably 10 to 30% by weight, and more preferably 13 to 25% by weight.
[0028]
The polyimide is obtained by imidizing the polyimide precursor solution. Examples of the imidization method include a thermal curing method and a chemical curing method. The thermal cure method is a method in which an imidization reaction proceeds by heating alone without using a dehydrating ring-closing agent or the like. The chemical curing method is a method in which a chemical conversion agent and a catalyst are allowed to act on a polyamic acid organic solvent solution. These methods may be used alone, or a chemical curing method and a thermal curing method may be used in combination. The reaction conditions for imidization are appropriately selected depending on the type of polyamic acid, the thickness of the film, the curing method, and the like, but the chemical curing method is preferable from the viewpoint of the toughness, breaking strength, and productivity of the film. In the case of the chemical curing method, as the chemical conversion agent to be added, aliphatic acid anhydride, aromatic acid anhydride, N, N′-dialkylcarbodiimide, lower aliphatic halide, halogenated lower aliphatic halide, halogen Lower fatty acid anhydrides, arylphosphonic acid dihalides, thionyl halides or mixtures of two or more thereof, among which organic carboxylic acid anhydrides are preferred. Here, as the organic carboxylic acid anhydride, acetic anhydride, propionic acid anhydride, butyric acid anhydride, valeric acid anhydride, a mixture in which these are mixed with each other, aromatic monocarboxylic acid such as benzoic acid, naphthoic acid, etc. Mixtures with anhydrides, mixtures of carbonic acid and formic acid and aliphatic ketenes (ketene and dimethylketene) with anhydrides, aliphatic anhydrides such as acetic anhydride, propionic anhydride, and anhydrous lactic acid, or two or more thereof Among them, acetic anhydride can be preferably used. The amount of the chemical conversion agent can be used in a molar ratio of 1.0 to 8.0 times, more preferably 1.2 to 5.0 times with respect to 1 mol of polyamic acid. If the amount of the chemical conversion agent is too small, the imidization rate tends to be smaller than the preferred range. If the amount is too large, decomposition occurs in the process of forming a partially cured and / or partially dried polyamic acid film. It progresses and the target mechanical properties are not expressed.
[0029]
Moreover, in order to perform imidation effectively, it is preferable to use a chemical conversion agent and a catalyst simultaneously. As the catalyst, an aliphatic tertiary amine, an aromatic tertiary amine, a heterocyclic tertiary amine, or the like is used. Among them, those selected from heterocyclic tertiary amines can be particularly preferably used. Specifically, quinoline, isoquinoline, β-picoline, pyridine and the like are preferably used. The amount of the catalyst can be used in a molar ratio of 0.2 to 2.0 times, more preferably 0.3 to 1.5 times with respect to 1 mol of the amic acid of the polyamic acid varnish. If the amount is too small, the imidization rate tends to be smaller than the preferred range, and if the amount is too large, the curing becomes fast and it becomes difficult to cast on the support. Further, an imidization retarder such as acetylacetone may be used in combination as long as the physical properties are not affected.
[0030]
The polyimide precursor solution or the chemical imidizing agent solution added to the polyimide precursor solution may contain an antioxidant, a light stabilizer, a flame retardant, an antistatic agent, a heat stabilizer, an ultraviolet absorber, and an inorganic filler as necessary. Or additives such as various reinforcing agents may be added.
[0031]
When producing a polyimide film, the polyamide precursor solution obtained by the above method and a chemical imidizing agent are mixed and then extruded continuously from a slit die as a smooth thin-film curtain on an endless belt or casting drum. And a gel film having self-supporting properties is formed by drying. In this case, it is preferable to use a casting drum, cast on the casting drum, and dry on the casting drum. This gel film is further heat-treated to obtain a polyimide film having the desired mechanical properties.
[0032]
Next, the manufacturing process of the polyimide film concerning this invention is demonstrated.
[0033]
The production method for imidizing the polyamic acid in the polyimide precursor solution to finally form a polyimide film product includes a belt chamber or a drum chamber cast on an endless belt or a casting drum, and a tenter chamber for performing a heat treatment. It is divided into.
[0034]
The specific example of the manufacturing process of the polyimide film concerning this invention is shown. First, in the drum chamber, the polyimide precursor solution mixed by the mixer is extruded by a T-die and formed into a film shape on the casting drum. The polyamic acid formed in a film shape is imidized by heat treatment while being moved to the tenter chamber by rotation of the drum. In the drum chamber and the tenter chamber, reaction products such as water and organic solvents are removed by evaporation. The heat treatment is preferably performed stepwise and continuously, and finally using a high temperature for a short time. Specifically, it is preferable to finally heat at a temperature of 400 to 650 ° C., more preferably at a temperature of 450 to 620 ° C. for 10 to 400 seconds. The polyimide film imidized in the above process is gradually cooled in a slow cooling furnace to obtain a target polyimide film.
[0035]
The obtained polyimide film may be subjected to physical surface treatment such as corona discharge treatment or plasma discharge treatment, chemical surface treatment such as primer treatment, reheating treatment and the like.
[0036]
The polyimide film obtained by the above method is wound on a core to form a film roll. When winding the film into a roll, it is preferable to wind the film while meandering in order to reduce the occurrence of uneven thickness and so-called gauge bands on the roll due to uneven thickness in the width direction of the film. In winding, it is also preferable to cut off the ears of the film and align the end surfaces of the rolls.
[0037]
It is important that the obtained polyimide film roll is not immediately covered with the sheet material, but is left unrolled for at least 3 days and covered with the sheet material after the fourth day after film formation. If the obtained polyimide film roll is immediately covered with a sheet material, the remaining organic solvent remains accumulated in the polyimide film, and when stored for a long period of time, lateral wrinkles, diagonal wrinkles, and vertical wrinkles are not preferable. Usually, since the remaining organic solvent evaporates from the polyimide film in 2 to 3 days, it may be covered with a sheet material after the 4th day, but the evaporation rate of the remaining organic solvent changes depending on the environment in which the roll is left. Therefore, it is preferable that the film is left for 6 days after film formation and covered with a sheet material after the 7th day. Further, if left unattended for a long period of time, a problem of moisture absorption occurs. Therefore, it is important to cover with a sheet material within 30 days after film formation, and it is more preferable to cover with a sheet material within 21 days.
[0038]
The place where the polyimide film roll is left is preferably a place where the humidity is controlled. In the case of a place where the humidity is controlled, the humidity should be managed at 0 to 70%, preferably 10 to 50%. Further, the temperature is preferably controlled at 5 to 45 ° C, preferably 10 to 35 ° C. If the humidity is too high, there is a concern about water absorption during standing, and if the humidity is too low, the film may be deteriorated due to the release of moisture held inside the film, so the above range is preferable. Further, if the temperature is too high, the film may be deteriorated due to softening, and if the temperature is too low, the film may be deteriorated due to freezing of water held inside the film.
[0039]
【Example】
Embodiments and effects of the present invention will be described below with reference to examples, but the present invention is not limited thereto.
[0040]
[Synthesis Example 1]
Acetic anhydride was added to a polyimide precursor solution polymerized with N, N-dimethylacetamide solvent using 202.2 g (1 mol) of 4,4′-diaminodiphenyl ether and 218.1 g (1 mol) of pyromellitic dianhydride. And β-picoline were added in an amount of 0.5% by weight, respectively, based on the polyamic acid, rapidly stirred with a mixer, extruded from a T-die and cast on a casting drum. On this casting drum, it heated at 100 degreeC for 1 minute, and obtained the film which has a self-supporting property. This film was heated at 250 ° C., 350 ° C., and 500 ° C. for 30 seconds each to obtain a polyimide film having a thickness of 12.5 μm.
[0041]
[Synthesis Example 2]
Polyimide polymerized using 294.2 g (1 mol) of 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride and 108.1 g (1 mol) of paraphenylenediamine using an N, N-dimethylformamide solvent. To the precursor solution, acetic anhydride and β-picoline were added in an amount of 0.5% by weight with respect to the polyamic acid, respectively, rapidly stirred with a mixer, extruded from a T-die, and cast on a casting drum. The film was heated on this casting drum at 90 ° C. for 1 minute to obtain a self-supporting film. This film was heated at 200 ° C., 350 ° C., and 500 ° C. for 30 seconds each to obtain a polyimide film having a thickness of 9.5 μm.
[0042]
[Synthesis Example 3]
109.1 g (0.5 mol) of pyromellitic dianhydride, 147.1 g (0.5 mol) of 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride, 4,4′-diaminodiphenyl ether. 1 g (0.5 mol) and 54.1 g (0.5 mol) of paraphenylenediamine were used, and a polyimide precursor solution polymerized using an N, N-dimethylacetamide solvent was mixed with acetic anhydride and β-picoline as a polyamic acid. Each was added in an amount of 0.5% by weight, rapidly stirred with a mixer, extruded from a T-die, and cast on a casting drum. The film was heated on this casting drum at 120 ° C. for 1 minute to obtain a self-supporting film. This film was heated at 270 ° C., 370 ° C., and 470 ° C. for 30 seconds to obtain a polyimide film having a thickness of 25.0 μm.
[0043]
[Synthesis Example 4]
N, N-dimethylacetamide using 218.1 g (1 mol) of pyromellitic dianhydride, 100.1 g (0.5 mol) of 4,4′-diaminodiphenyl ether and 54.1 g (0.5 mol) of paraphenylenediamine Acetic anhydride and β-picoline were added to the polyimide precursor solution polymerized using a solvent in an amount of 0.5% by weight with respect to the polyamic acid, respectively, rapidly stirred with a mixer, extruded from a T-die, and cast onto a casting drum. . The film was heated on this casting drum at 90 ° C. for 90 seconds to obtain a self-supporting film. This film was heated at 220 ° C., 350 ° C. and 480 ° C. for 45 seconds to obtain a polyimide film having a thickness of 50.0 μm.
[0044]
[Example 1]
After the polyimide film of Synthesis Example 1 was formed, it was wound around an epoxy resin-impregnated paper core having an inner diameter of 6 inches and an outer diameter of 7 inches to produce a roll of 1500 m polyimide film. In this state, the film roll was allowed to stand for 8 days under humidity control at a humidity of 40% and a temperature of 30 ° C. On the 9th day after film formation, the film is wrapped with a sheet of 76 μm thick aluminum deposited on a polyester film from the top of the film roll, and the end of the aluminum deposited sheet extends from the end of the paper core to the inner diameter of the paper core It was fixed so as to be involved. The film roll thus packaged was stored in a cardboard box and stored in a constant temperature and humidity chamber at 40 ° C. and 85% RH for one month. When the film roll after storage was taken out and the state of the roll surface layer and the inner layer was observed, wrinkles were not generated on the surface layer and the inner layer of the film roll.
[0045]
[Comparative Example 1]
In Example 1, it was the same as Example 1 except that it was packaged with an aluminum vapor deposition sheet immediately after film formation, not on the 9th day after film formation. When the film roll after storage was taken out and the state of the roll surface layer and the inner layer was observed, over 20 wrinkles were generated on the entire surface layer and inner layer of the film roll.
[0046]
[Example 2]
The polyimide film of Synthesis Example 2 was wound around a vinyl chloride plastic core having an inner diameter of 6 inches and an outer diameter of 7 inches to produce a roll of 3000 m polyimide film. In this state, the film roll was left to stand for 10 days under humidity control at a humidity of 45% and a temperature of 25 ° C. On the 11th day after film formation, an aluminum laminate sheet having a thickness of 80 μm was wrapped from above the film roll, and the end of the aluminum laminate sheet was fixed so as to be wound from the end of the plastic core to the inner diameter of the plastic core. Furthermore, a polyethylene film sheet having a thickness of 70 μm was packaged from above, and the end of the polyethylene film sheet was fixed so as to be wound around the inner end of the plastic core from the end of the plastic core. The film roll thus packaged was stored in a constant temperature and humidity chamber at 40 ° C. and 85% RH for one month. When the film roll after storage was taken out and the state of the roll surface layer and the inner layer was observed, wrinkles were not generated on the surface layer and the inner layer of the film roll.
[0047]
[Comparative Example 2]
In Example 2, it was the same as Example 2 except that it was packaged with an aluminum laminate sheet and a polyethylene film sheet immediately after film formation, not on the 11th day after film formation. When the film roll after storage was taken out and the state of the roll surface layer and the inner layer was observed, over 20 wrinkles were generated on the entire surface layer and inner layer of the film roll.
[0048]
[Example 3]
After the polyimide film of Synthesis Example 3 was formed, it was wound around a stainless steel core having an inner diameter of 6 inches and an outer diameter of inches to produce a 3000 m roll polyimide film roll. In this state, the film roll was allowed to stand for 8 days under humidity control at a humidity of 35% and a temperature of 20 ° C. On the 9th day after film formation, the film roll was packaged with a 0.15 mm aluminum sheet. Further, a polypropylene film sheet having a thickness of 70 μm was wrapped from above, and the end of the polypropylene film sheet was fixed so as to be wound from the end of the stainless steel core to the inner diameter of the stainless steel core. The film roll thus packaged was stored in a cardboard box and stored in a constant temperature and humidity chamber at 40 ° C. and 85% RH for one month. When the film roll after storage was taken out and the state of the roll surface layer and the inner layer was observed, wrinkles were not generated on the surface layer and the inner layer of the film roll.
[0049]
[Comparative Example 3]
In Example 3, it was the same as Example 3 except that it was packaged with an aluminum sheet immediately after film formation, not on the 9th day after film formation. When the film roll after storage was taken out and the state of the roll surface layer and the inner layer was observed, over 20 wrinkles were generated on the entire surface and inner layer of the film and roll.
[0050]
[Example 4]
After the polyimide film of Synthesis Example 4 was formed, it was wound around a paper core having an inner diameter of 6 inches and an outer diameter of inches to produce a roll of 1500 m polyimide film. In this state, the film roll was allowed to stand for 8 days under humidity control at a humidity of 25% and a temperature of 35 ° C. On the 9th day after film formation, the film is wrapped with a sheet of 76 μm thick copper deposited on a polyester film from the top of the film roll, and the end of this copper deposited sheet extends from the end of the paper core to the inner diameter of the paper core. It was fixed so as to be involved. Further, a polyester film sheet having a thickness of 70 μm was packaged from above, and the end of the polyester film sheet was fixed so as to be wound from the end portion of the paper core to the inner diameter portion of the paper core. The film roll thus packaged was stored in a cardboard box and stored in a constant temperature and humidity chamber at 40 ° C. and 85% RH for one month. When the film roll after storage was taken out and the state of the roll surface layer and the inner layer was observed, wrinkles were not generated on the surface layer and the inner layer of the film roll.
[Comparative Example 4]
In Example 4, it was the same as Example 4 except that it was packaged with a copper vapor deposited sheet immediately after film formation, not on the 9th day after film formation. When the film roll after storage was taken out and the state of the roll surface layer and the inner layer was observed, over 20 wrinkles were generated on the entire surface layer and inner layer of the film roll.
[0051]
[Example 5]
After the polyimide film of Synthesis Example 4 was formed, it was wound around a plastic core having an inner diameter of 6 inches and an outer diameter of inches to produce a roll of 1500 m polyimide film. In this state, the film roll was allowed to stand for 40 days under humidity control at a humidity of 25% and a temperature of 35 ° C. On the 41st day after film formation, the film roll is wrapped with a sheet of 76 μm thick aluminum deposited on a polyester film on the polyester film, and the end of the aluminum vapor deposited sheet extends from the end of the plastic core to the inner diameter of the plastic core. It was fixed so as to be involved. Further, a polyester film sheet having a thickness of 70 μm was packaged from above, and the end of the polyester film sheet was fixed so as to be wound from the end portion of the plastic core to the inner diameter portion of the plastic core. The film roll thus packaged was stored in a cardboard box and stored in a constant temperature and humidity chamber at 40 ° C. and 85% RH for one month. When the film roll after storage was taken out and the state of the roll surface layer and the inner layer was observed, no wrinkles were generated on the inner layer of the film roll, and one or two fine wrinkles were observed on the surface layer.
[0052]
【The invention's effect】
According to the packaging method of the polyimide film roll of the present invention, wrinkles are not generated on the surface layer and the inner layer of the roll stored for a long period of time, so that the occurrence of process troubles due to wrinkles can be effectively eliminated in processing the film. Therefore, it is extremely useful for fields such as a base film for flexible printed circuit boards and a base film for high-density mounting.
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JP2003191596A JP2005023235A (en) | 2003-07-04 | 2003-07-04 | Method for packaging polyimide film roll |
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JP2003191596A JP2005023235A (en) | 2003-07-04 | 2003-07-04 | Method for packaging polyimide film roll |
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Cited By (2)
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JP2010228763A (en) * | 2009-03-26 | 2010-10-14 | Ube Ind Ltd | Method for manufacturing polyimide film roll pack |
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2003
- 2003-07-04 JP JP2003191596A patent/JP2005023235A/en active Pending
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