JP2005022838A - 記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録媒体積載部に積載されている記録媒体の種類を検出する機能と、記録媒体積載部に記録媒体が積載されているか否かを検出する機能の両方を搭載するには、コストが上がってしまう。
【解決手段】どの記録媒体とも異なる反射特性を持つ部材を、記録媒体積載部に設けることで、検出手段から照射したときの反射光量を測定すると、記録媒体の種類、および記録媒体の有無を検出することが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】どの記録媒体とも異なる反射特性を持つ部材を、記録媒体積載部に設けることで、検出手段から照射したときの反射光量を測定すると、記録媒体の種類、および記録媒体の有無を検出することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体の種類を検出する機能と記録媒体の残量を検出する機能を併せ持つ記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から記録用紙などの被記録媒体にインクを付着させることで記録を行うプリンタや印刷機等の機器が一般に普及している。
【0003】
近年、さまざまな被記録媒体に画像を記録することや、高品位な画質を記録することなどの市場の要求により、様々な種類の被記録媒体が生産されている。例えば、実用化されている被記録媒体として、被記録媒体の表面にインク受容層を設けて画質向上を実現した記録用紙やCD−R、ハガキ等の厚紙、あるいは記録装置で記録可能な布地どが挙げられる。さらに、被記録媒体の多様化に伴い、それぞれの被記録媒体に適した画像形成が行えるように、記録装置も発達している。
【0004】
上述のような多様な被記録媒体に対応した記録装置として代表的なものにインクを被記録媒体上に吐出することで画像を形成するインクジェットプリンタがある。
【0005】
インクジェットプリンタは、被記録媒体上に吐出したインクのにじみ具合や発色の状態が被記録媒体の種類によって異なる。従って、それぞれの被記録媒体における最良の画質を得るために、被記録媒体に応じてインク吐出量を異ならせている。そのため、インクジェットプリンタにおいて画像データの記録を行う際には、記録する被記録媒体の種類を知る必要があり、インクジェットプリンタに接続されるホストコンピュータ、あるいはインクジェットプリンタの操作手段によりユーザが被記録媒体の種類を設定している。
【0006】
しかし、被記録媒体の種類が増加するとともに、この被記録媒体の種類を設定する際の選択肢は増えるため、ユーザに操作上の煩雑さを与えている上に、ユーザが被記録媒体の種類を誤って設定したとしても、プリンタ(もしくはホストコンピュータ)からユーザに警告することが出来ない。そのため、高画質で出力できるインクジェット専用の被記録媒体を用いたにも関わらず、画質の劣った画像が記録されてしまい、ユーザの望む出力結果を得られないこともある。
【0007】
また、ネットワーク環境を利用して、複数の人員で1台の記録装置を共有使用するネットワークプリンタのように、ユーザの近くにプリンタが設置されていない場合は、被記録媒体収納部に収納されている被記録媒体の種類を確認するために、プリンタが設置されている場所までユーザ(オペレータ)が移動し、被記録媒体の種類を確認した後、被記録媒体の種類を設定するので、非効率的である。
【0008】
このような問題を解決するために、従来より光学センサを用い、光の受光量に応じて被記録媒体の種類を検出する考案がなされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。例えば、記録装置の記録部の近くに光学センサを設けた場合、記録媒体積載部から給紙、搬送された記録媒体が、記録部に到達したときに記録媒体種類の判別を行う構成となる。また、記録媒体積載部に光学センサを設けた場合、記録媒体の給紙動作が行われる前に記録媒体種類の判別を行う構成となる。
【0009】
また、ユーザの近くにプリンタが設置されていない場合、被記録媒体収納部に収納されている被記録媒体の数が少なくて、記録途中で用紙不足により記録がストップしてもユーザは気付かず、出力結果を取りに行ったときに初めて用紙不足であることを気付くこともあった。記録前に、記録に必要な枚数の被記録媒体が被記録媒体収納部に収納されているかをプリンタの設置場所まで確認に行くことで、記録途中に用紙不足が発生することを回避できるが、非常に非効率的である。
【0010】
このような問題を解決するために、レバー(記録媒体に接触する揺動子)とスイッチ、またはレバーと光学センサを用い、記録媒体の有無によりレバーの位置が変化することにより光学センサの光路を遮断・開放することによる出力変化を検出することで被記録媒体収納部に収納されている被記録媒体の残量を検出する考案がなされている(例えば、特許文献3〜5参照。)。さらに、光源からの光を被記録媒体が遮るように残量検出手段を備え、光源からの光を受光したか否かで被記録媒体の残量を検出する考案もなされている(例えば、特許文献6、特許文献7参照。)。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−198174号公報
【特許文献2】
特開平07−181756号公報
【特許文献3】
特開平01−197232号公報
【特許文献4】
特開昭58−202246号公報
【特許文献5】
特開平07−061645号公報
【特許文献6】
特開平05−096832号公報
【特許文献7】
特開平10−059587号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1、特許文献2においては、被記録媒体収納部に収納されている被記録媒体の残量を検出することが出来ないため、ユーザの近くにプリンタが設置されていない場合には、被記録媒体収納部に記録に必要な枚数の被記録媒体が収納されているかを確認する必要がある。また、記録部の近くに光学センサを設ける構成においては、記録媒体積載部から記録媒体を給紙、搬送して記録部に到達してから記録媒体の種類を判別するため、記録媒体に種類に適した記録データを生成する手段を記録装置内に備える必要があった。さらに、この構成においては、記録媒体積載部から記録媒体を給紙して、記録部にて記録を行い、排出されるまでの記録動作にかかる時間が、記録媒体種類を判別する時間だけ長く要してしまう。
【0013】
特許文献3〜7においては、記録媒体に接触するレバーの位置の変化から記録媒体の有無を検出しているため、紙厚の薄い記録媒体を用いた場合に、記録媒体が有るにもかかわらず、記録媒体が無いと誤検出されることがある。また、特許文献3〜7においては、被記録媒体の種類を検出することが出来ず、被記録媒体の種類を設定する操作をユーザが行う必要がある。
【0014】
さらにまた、被記録媒体の種類を検出する機能と、被記録媒体収納部に収納されている被記録媒体の残量を検出する機能を搭載するには、それぞれの検出装置が必要となり、コストが上がってしまう問題もあった。
【0015】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、1つの検出手段により、被記録媒体種類の検出と被記録媒体残量の検出とを行うことができる記録装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定の反射特性を有する反射部材を備え、記録媒体を積載する記録媒体積載部と、前記記録媒体積載部に積載された記録媒体を搬送する搬送手段とを有し、搬送される前記記録媒体に記録を行う記録装置において、発光部と受光部を備える検出手段と、前記受光部において検出された受光量に基づいて前記記録媒体の種類、および前記記録媒体積載部に積載されている記録媒体の有無を判別する判別手段とを有し、前記検出手段の受光部によって前記所定の反射特性が検出されたときに、前記判別手段は、前記記録媒体積載部に記録媒体が積載されていないと判別することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1に、本実施の形態における記録装置の要部断面図を示す。
【0018】
図1において、1は記録媒体の種類を判別する際に使用される紙種センサであり、2は記録媒体、3は記録媒体積載部である。図1に示すように、紙種センサ1は記録媒体積載部3に積載された記録媒体2の記録面に対置するように、記録媒体積載部3に設置されている。4は記録動作が行われるときの記録媒体の経路である。5は記録ヘッドで、6は記録装置を動作させるための回路基板である。7は記録媒体の有無を検出する際に使用される紙無し基準である。
【0019】
図2に、紙種センサの構成図を示す。
【0020】
11はLEDからなる光源であり、12、13は結像レンズやフィルタの光学素子からなる光電変換素子(受光部ともいう)である。図2に示すように、光源11のLEDから照射された光は、記録媒体2の記録面で反射して結像レンズやフィルタの光学素子を介して光電変換素子12、13に入射される。このとき、記録媒体の表面状態に応じて、記録媒体2の記録面で反射される反射光の強さ(反射光量)が異なる。
【0021】
また、記録媒体積載部3に記録媒体2が積載されていない場合、光源11から照射された光は、紙無し基準7で反射して光電変換素子12で受光される。この紙無し基準7は、どの記録媒体2とも異なる反射特性を持つものが選定されているので、記録媒体積載部3に記録媒体2が積載されていない場合には、光電変換素子12の出力値はこの紙無し基準7に応じた値となる。そのため、記録媒体積載部3に記録媒体2が積載されていない、つまり、記録媒体2が無くなったことを検出することが可能である。なお、記録媒体積載部3に記録媒体2が無いことが検出されたときに、ユーザに記録媒体が無い旨を知らせるようにすることにより、ユーザは記録媒体2を補給するなどの対応を取ることができる。ここで、どの記録媒体とも異なる反射特性を有する部材として、例えば白色PETを用いることができる。白色PETを用いた記録媒体は存在するが、インクジェット記録装置に使用される記録媒体は、白色PETの表面にインクを吸収するインク受容層が塗布されているため、白色PET自体と白色PETを用いた記録媒体では、反射特性が異なる。
【0022】
なお、紙無し基準7は、紙種センサ1のキャリブレーションを行う際の基準として用いることも可能であり、このようにすることで、紙無しセンサ1のキャリブレーションに用いる基準用の媒体を改めて用意する必要がない。また、記録媒体積載部3に記録媒体2が無いときに、紙種センサ1のキャリブレーションを行うことで、より正確に記録媒体種類の判別を行うことが可能となる。なお、紙無し基準7は、ガラスを用いた鏡、鏡面加工した樹脂部材、高光沢の金属部品や、高光沢のシート部材などの部材を用いることが可能で、記録媒体積載部3に積載されることが予想される記録媒体の反射特性と異なる反射特性を持つ部材を使うことが好ましい。
【0023】
次に、紙種センサ1により記録媒体2の表面状態のセンシングが行われてからの動作を説明する。
【0024】
光電変換素子12により取得された受光量に対応した電気信号は、回路基板6に出力され、記録装置のインターフェース(不図示)を介して記録装置に接続されるホストコンピュータに送出される。ホストコンピュータ(あるいは、ホストコンピュータにインストールされているプリンタドライバ)は、記録装置から受信した光電変換素子12の受光量に基づいて記録媒体の種類を判別する。更に、ホストコンピュータは決定された記録媒体の種類に応じて画像データを生成する。インクジェット方式の記録装置は、記録媒体の種類に応じてインク吐出量などの記録条件が異ならせて記録を行うため、記録媒体の種類に応じて画像データを生成する処理が必要となる。次に、ホストコンピュータは生成した画像データを送出し、記録装置はインターフェースを介して回路基板6内の記憶部に受信した画像データを格納する。記録装置は、回路基板6の記憶部に格納されている画像データを元に、記録動作を行う。このとき、回路基板6内の制御部が記録媒体の給紙、搬送動作や、記録ヘッド5からインクを吐出した記録などを制御することで記録媒体に画像が形成される。
【0025】
このように、本実施の形態によると、1つの検出手段を用いて、記録媒体積載部に積載されている記録媒体の種類を自動的に検出することと、記録媒体積載部に記録媒体が積載されているか否かを検出することが可能であるため、低コストでユーザにとって使い勝手のよい記録装置を提供することが可能となる。
【0026】
なお、本実施の形態において、紙種センサを光学式のセンサとして説明をしたが、記録媒体の種類が判別できるような構成であればこの構成に限定するものではない。光学式のセンサ以外の構成として、例えば、記録媒体表面の抵抗値を検出して記録媒体種類の判別を行うことも可能であり、この場合の紙無し基準には記録媒体とは異なる表面抵抗特性を有する物を用いればよい。また、他の方法として、静電容量や、透磁率の特性などを検出して記録媒体の種類を判別することが可能である。
【0027】
また、上述した実施の形態は、一例として掲げたものであり、本発明を限定するものではない。すなわち本発明は、前述した好ましい実施例に限られるものではなく、ホストコンピュータを用いることなく記録装置内ですべての一連の記録動作に伴う処理を併せておこなう構成など、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の態様にて実施可能なことは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、記録媒体制裁部に積載されている記録媒体の種類と、記録媒体積載部に記録媒体が積載されているか否かを1つの検出手段を用いて検出することができるので、低コストでユーザに使い勝手の良い記録装置を提供することが可能となる。
【0029】
さらに、記録媒体の有無を検出するときに用いられる部材(紙無し基準)を利用して、検出用のセンサのキャリブレーションも行うことにより、より正確に記録媒体の種類を判別することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における記録装置の要部断面図である。
【図2】記録媒体種類の判別、及び記録媒体の有無検出に用いられるセンサの構成図である。
【符号の説明】
1 紙種センサ
2 記録媒体
3 記録媒体積載部
4 記録媒体経路
5 記録ヘッド
6 回路基板
7 紙無し基準
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体の種類を検出する機能と記録媒体の残量を検出する機能を併せ持つ記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から記録用紙などの被記録媒体にインクを付着させることで記録を行うプリンタや印刷機等の機器が一般に普及している。
【0003】
近年、さまざまな被記録媒体に画像を記録することや、高品位な画質を記録することなどの市場の要求により、様々な種類の被記録媒体が生産されている。例えば、実用化されている被記録媒体として、被記録媒体の表面にインク受容層を設けて画質向上を実現した記録用紙やCD−R、ハガキ等の厚紙、あるいは記録装置で記録可能な布地どが挙げられる。さらに、被記録媒体の多様化に伴い、それぞれの被記録媒体に適した画像形成が行えるように、記録装置も発達している。
【0004】
上述のような多様な被記録媒体に対応した記録装置として代表的なものにインクを被記録媒体上に吐出することで画像を形成するインクジェットプリンタがある。
【0005】
インクジェットプリンタは、被記録媒体上に吐出したインクのにじみ具合や発色の状態が被記録媒体の種類によって異なる。従って、それぞれの被記録媒体における最良の画質を得るために、被記録媒体に応じてインク吐出量を異ならせている。そのため、インクジェットプリンタにおいて画像データの記録を行う際には、記録する被記録媒体の種類を知る必要があり、インクジェットプリンタに接続されるホストコンピュータ、あるいはインクジェットプリンタの操作手段によりユーザが被記録媒体の種類を設定している。
【0006】
しかし、被記録媒体の種類が増加するとともに、この被記録媒体の種類を設定する際の選択肢は増えるため、ユーザに操作上の煩雑さを与えている上に、ユーザが被記録媒体の種類を誤って設定したとしても、プリンタ(もしくはホストコンピュータ)からユーザに警告することが出来ない。そのため、高画質で出力できるインクジェット専用の被記録媒体を用いたにも関わらず、画質の劣った画像が記録されてしまい、ユーザの望む出力結果を得られないこともある。
【0007】
また、ネットワーク環境を利用して、複数の人員で1台の記録装置を共有使用するネットワークプリンタのように、ユーザの近くにプリンタが設置されていない場合は、被記録媒体収納部に収納されている被記録媒体の種類を確認するために、プリンタが設置されている場所までユーザ(オペレータ)が移動し、被記録媒体の種類を確認した後、被記録媒体の種類を設定するので、非効率的である。
【0008】
このような問題を解決するために、従来より光学センサを用い、光の受光量に応じて被記録媒体の種類を検出する考案がなされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。例えば、記録装置の記録部の近くに光学センサを設けた場合、記録媒体積載部から給紙、搬送された記録媒体が、記録部に到達したときに記録媒体種類の判別を行う構成となる。また、記録媒体積載部に光学センサを設けた場合、記録媒体の給紙動作が行われる前に記録媒体種類の判別を行う構成となる。
【0009】
また、ユーザの近くにプリンタが設置されていない場合、被記録媒体収納部に収納されている被記録媒体の数が少なくて、記録途中で用紙不足により記録がストップしてもユーザは気付かず、出力結果を取りに行ったときに初めて用紙不足であることを気付くこともあった。記録前に、記録に必要な枚数の被記録媒体が被記録媒体収納部に収納されているかをプリンタの設置場所まで確認に行くことで、記録途中に用紙不足が発生することを回避できるが、非常に非効率的である。
【0010】
このような問題を解決するために、レバー(記録媒体に接触する揺動子)とスイッチ、またはレバーと光学センサを用い、記録媒体の有無によりレバーの位置が変化することにより光学センサの光路を遮断・開放することによる出力変化を検出することで被記録媒体収納部に収納されている被記録媒体の残量を検出する考案がなされている(例えば、特許文献3〜5参照。)。さらに、光源からの光を被記録媒体が遮るように残量検出手段を備え、光源からの光を受光したか否かで被記録媒体の残量を検出する考案もなされている(例えば、特許文献6、特許文献7参照。)。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−198174号公報
【特許文献2】
特開平07−181756号公報
【特許文献3】
特開平01−197232号公報
【特許文献4】
特開昭58−202246号公報
【特許文献5】
特開平07−061645号公報
【特許文献6】
特開平05−096832号公報
【特許文献7】
特開平10−059587号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1、特許文献2においては、被記録媒体収納部に収納されている被記録媒体の残量を検出することが出来ないため、ユーザの近くにプリンタが設置されていない場合には、被記録媒体収納部に記録に必要な枚数の被記録媒体が収納されているかを確認する必要がある。また、記録部の近くに光学センサを設ける構成においては、記録媒体積載部から記録媒体を給紙、搬送して記録部に到達してから記録媒体の種類を判別するため、記録媒体に種類に適した記録データを生成する手段を記録装置内に備える必要があった。さらに、この構成においては、記録媒体積載部から記録媒体を給紙して、記録部にて記録を行い、排出されるまでの記録動作にかかる時間が、記録媒体種類を判別する時間だけ長く要してしまう。
【0013】
特許文献3〜7においては、記録媒体に接触するレバーの位置の変化から記録媒体の有無を検出しているため、紙厚の薄い記録媒体を用いた場合に、記録媒体が有るにもかかわらず、記録媒体が無いと誤検出されることがある。また、特許文献3〜7においては、被記録媒体の種類を検出することが出来ず、被記録媒体の種類を設定する操作をユーザが行う必要がある。
【0014】
さらにまた、被記録媒体の種類を検出する機能と、被記録媒体収納部に収納されている被記録媒体の残量を検出する機能を搭載するには、それぞれの検出装置が必要となり、コストが上がってしまう問題もあった。
【0015】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、1つの検出手段により、被記録媒体種類の検出と被記録媒体残量の検出とを行うことができる記録装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定の反射特性を有する反射部材を備え、記録媒体を積載する記録媒体積載部と、前記記録媒体積載部に積載された記録媒体を搬送する搬送手段とを有し、搬送される前記記録媒体に記録を行う記録装置において、発光部と受光部を備える検出手段と、前記受光部において検出された受光量に基づいて前記記録媒体の種類、および前記記録媒体積載部に積載されている記録媒体の有無を判別する判別手段とを有し、前記検出手段の受光部によって前記所定の反射特性が検出されたときに、前記判別手段は、前記記録媒体積載部に記録媒体が積載されていないと判別することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1に、本実施の形態における記録装置の要部断面図を示す。
【0018】
図1において、1は記録媒体の種類を判別する際に使用される紙種センサであり、2は記録媒体、3は記録媒体積載部である。図1に示すように、紙種センサ1は記録媒体積載部3に積載された記録媒体2の記録面に対置するように、記録媒体積載部3に設置されている。4は記録動作が行われるときの記録媒体の経路である。5は記録ヘッドで、6は記録装置を動作させるための回路基板である。7は記録媒体の有無を検出する際に使用される紙無し基準である。
【0019】
図2に、紙種センサの構成図を示す。
【0020】
11はLEDからなる光源であり、12、13は結像レンズやフィルタの光学素子からなる光電変換素子(受光部ともいう)である。図2に示すように、光源11のLEDから照射された光は、記録媒体2の記録面で反射して結像レンズやフィルタの光学素子を介して光電変換素子12、13に入射される。このとき、記録媒体の表面状態に応じて、記録媒体2の記録面で反射される反射光の強さ(反射光量)が異なる。
【0021】
また、記録媒体積載部3に記録媒体2が積載されていない場合、光源11から照射された光は、紙無し基準7で反射して光電変換素子12で受光される。この紙無し基準7は、どの記録媒体2とも異なる反射特性を持つものが選定されているので、記録媒体積載部3に記録媒体2が積載されていない場合には、光電変換素子12の出力値はこの紙無し基準7に応じた値となる。そのため、記録媒体積載部3に記録媒体2が積載されていない、つまり、記録媒体2が無くなったことを検出することが可能である。なお、記録媒体積載部3に記録媒体2が無いことが検出されたときに、ユーザに記録媒体が無い旨を知らせるようにすることにより、ユーザは記録媒体2を補給するなどの対応を取ることができる。ここで、どの記録媒体とも異なる反射特性を有する部材として、例えば白色PETを用いることができる。白色PETを用いた記録媒体は存在するが、インクジェット記録装置に使用される記録媒体は、白色PETの表面にインクを吸収するインク受容層が塗布されているため、白色PET自体と白色PETを用いた記録媒体では、反射特性が異なる。
【0022】
なお、紙無し基準7は、紙種センサ1のキャリブレーションを行う際の基準として用いることも可能であり、このようにすることで、紙無しセンサ1のキャリブレーションに用いる基準用の媒体を改めて用意する必要がない。また、記録媒体積載部3に記録媒体2が無いときに、紙種センサ1のキャリブレーションを行うことで、より正確に記録媒体種類の判別を行うことが可能となる。なお、紙無し基準7は、ガラスを用いた鏡、鏡面加工した樹脂部材、高光沢の金属部品や、高光沢のシート部材などの部材を用いることが可能で、記録媒体積載部3に積載されることが予想される記録媒体の反射特性と異なる反射特性を持つ部材を使うことが好ましい。
【0023】
次に、紙種センサ1により記録媒体2の表面状態のセンシングが行われてからの動作を説明する。
【0024】
光電変換素子12により取得された受光量に対応した電気信号は、回路基板6に出力され、記録装置のインターフェース(不図示)を介して記録装置に接続されるホストコンピュータに送出される。ホストコンピュータ(あるいは、ホストコンピュータにインストールされているプリンタドライバ)は、記録装置から受信した光電変換素子12の受光量に基づいて記録媒体の種類を判別する。更に、ホストコンピュータは決定された記録媒体の種類に応じて画像データを生成する。インクジェット方式の記録装置は、記録媒体の種類に応じてインク吐出量などの記録条件が異ならせて記録を行うため、記録媒体の種類に応じて画像データを生成する処理が必要となる。次に、ホストコンピュータは生成した画像データを送出し、記録装置はインターフェースを介して回路基板6内の記憶部に受信した画像データを格納する。記録装置は、回路基板6の記憶部に格納されている画像データを元に、記録動作を行う。このとき、回路基板6内の制御部が記録媒体の給紙、搬送動作や、記録ヘッド5からインクを吐出した記録などを制御することで記録媒体に画像が形成される。
【0025】
このように、本実施の形態によると、1つの検出手段を用いて、記録媒体積載部に積載されている記録媒体の種類を自動的に検出することと、記録媒体積載部に記録媒体が積載されているか否かを検出することが可能であるため、低コストでユーザにとって使い勝手のよい記録装置を提供することが可能となる。
【0026】
なお、本実施の形態において、紙種センサを光学式のセンサとして説明をしたが、記録媒体の種類が判別できるような構成であればこの構成に限定するものではない。光学式のセンサ以外の構成として、例えば、記録媒体表面の抵抗値を検出して記録媒体種類の判別を行うことも可能であり、この場合の紙無し基準には記録媒体とは異なる表面抵抗特性を有する物を用いればよい。また、他の方法として、静電容量や、透磁率の特性などを検出して記録媒体の種類を判別することが可能である。
【0027】
また、上述した実施の形態は、一例として掲げたものであり、本発明を限定するものではない。すなわち本発明は、前述した好ましい実施例に限られるものではなく、ホストコンピュータを用いることなく記録装置内ですべての一連の記録動作に伴う処理を併せておこなう構成など、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の態様にて実施可能なことは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、記録媒体制裁部に積載されている記録媒体の種類と、記録媒体積載部に記録媒体が積載されているか否かを1つの検出手段を用いて検出することができるので、低コストでユーザに使い勝手の良い記録装置を提供することが可能となる。
【0029】
さらに、記録媒体の有無を検出するときに用いられる部材(紙無し基準)を利用して、検出用のセンサのキャリブレーションも行うことにより、より正確に記録媒体の種類を判別することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における記録装置の要部断面図である。
【図2】記録媒体種類の判別、及び記録媒体の有無検出に用いられるセンサの構成図である。
【符号の説明】
1 紙種センサ
2 記録媒体
3 記録媒体積載部
4 記録媒体経路
5 記録ヘッド
6 回路基板
7 紙無し基準
Claims (3)
- 所定の反射特性を有する反射部材を備え、記録媒体を積載する記録媒体積載部と、前記記録媒体積載部に積載された記録媒体を搬送する搬送手段とを有し、搬送される前記記録媒体に記録を行う記録装置において、
発光部と受光部を備える検出手段と、
前記受光部において検出された受光量に基づいて前記記録媒体の種類、および前記記録媒体積載部に積載されている記録媒体の有無を判別する判別手段とを有し、
前記検出手段の受光部によって前記所定の反射特性が検出されたときに、前記判別手段は、前記記録媒体積載部に記録媒体が積載されていないと判別することを特徴とする記録装置。 - 前記検出手段は、前記記録媒体積載部の反射部材と対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
- 前記記録媒体積載部の反射部材は、前記記録媒体とは異なる反射特性を有することを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003191932A JP2005022838A (ja) | 2003-07-04 | 2003-07-04 | 記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003191932A JP2005022838A (ja) | 2003-07-04 | 2003-07-04 | 記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005022838A true JP2005022838A (ja) | 2005-01-27 |
Family
ID=34189361
Family Applications (1)
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Cited By (2)
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-
2003
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Cited By (5)
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JP4498204B2 (ja) * | 2005-04-28 | 2010-07-07 | キヤノン株式会社 | シート判別装置 |
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