JP2005020896A - 無停電電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレーカ3がOFFの場合でも負荷14をダウンさせることがなくバッテリテストを中断するとともに、使用者に警報をする無停電電源装置を提供する。
【解決手段】バッテリ4の劣化状況のテスト時には、UPSスイッチ7を切換えてバッテリ4の直流電力をインバータ6を通して負荷14に供給する。そして、インバータ6の出力波形を、バッテリテストを開始してから一定の遅延時間を経過した後に測定し、その測定された交流電圧のピーク値が一定値以下の場合には、ブレーカ3がOFFの状態にあると判断する。そして、この場合にはバッテリ4の劣化状況を判断するバッテリテストを終了し、UPSスイッチ7を切換えて商用電源1からの交流電力をそのまま負荷14に出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】バッテリ4の劣化状況のテスト時には、UPSスイッチ7を切換えてバッテリ4の直流電力をインバータ6を通して負荷14に供給する。そして、インバータ6の出力波形を、バッテリテストを開始してから一定の遅延時間を経過した後に測定し、その測定された交流電圧のピーク値が一定値以下の場合には、ブレーカ3がOFFの状態にあると判断する。そして、この場合にはバッテリ4の劣化状況を判断するバッテリテストを終了し、UPSスイッチ7を切換えて商用電源1からの交流電力をそのまま負荷14に出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無停電電源装置に関するものであり、特にバッテリ劣化状況についてのテスト時に、ブレーカがOFFとなっている場合の処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
小形の無停電電源装置として、主に省エネルギーの観点から、UPSスイッチ7を用いて、通常は商用電源1からの交流電力をそのまま負荷14に供給するとともに、停電時にはバッテリ4の電力をインバータ6を通して交流化して負荷14に供給する方式が一般的に用いられている(図2)。
【0003】
これらの無停電電源装置に使用されているバッテリ4には、過剰な充電電流が供給されたり、又は短絡状態で放電されることを防止するために、保護装置としてブレーカ3を付加して使用されている(図2)。すなわち、ブレーカ3は、過大な電流が流れた場合には、安全のために電流を遮断する役割がある。
【0004】
さらに、ブレーカ3をメイン回路に付加することによって、商用電源1からの電力をそのまま負荷14に供給しながら、ブレーカ3を手動でOFFとしてバッテリ4を切離した状態とし、劣化したバッテリ4を交換することができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
なお、バッテリ4が劣化しているか否かを簡易に判断する手法としては、バッテリ4の電力で実際にインバータ6を作動させて、負荷4に何分間電力を供給できるかで判断する方法がある。ここで、通常の無停電電源装置では、新しいバッテリ4を使用した場合には、60分間程度のバックアップ時間を要求されるのが一般的である。
そして、ある一定の時間、例えば30分間放電しても、バッテリ4の電圧が所定の電圧まで低下しない場合は、バッテリ4は正常な状態の範囲であり、劣化していないと判断されるのが一般的である。一方、30分以内にバッテリ電圧が所定の電圧以下、例えば、1.7V/セル以下に低下した場合には、バッテリ4が劣化していると判断し、使用者に警報を発するなどをして通知するものである。
【0006】
図2は、従来から使用されている無停電電源装置のうちで、バッテリ劣化状況についてのテスト方法のブロック回路図である。すなわち、充電器2、ブレーカ3、バッテリ4、電解コンデンサ5、インバータ6、UPSスイッチ7のメイン回路に加えて、バッテリテストを行うためのバッテリテストスイッチ10、バッテリテスト開始判定部11、バッテリ電圧判定部9、出力制御部13、バッテリ異常判定部12、警報部15より構成されている。
【0007】
バッテリテスト時には、バッテリテストスイッチ10が押されたことをバッテリテスト開始判定部11で判断し、その信号をバッテリ電圧判定部9と出力制御部13に送る。
出力制御部13は、その信号を充電器2、インバータ6及びUPSスイッチ7に送る。すなわち、出力制御部13からの信号によって充電器2の作動を停止するとともに、インバータ6を起動して、バッテリ4からの電力をインバータ6で交流電力とし、UPSスイッチ7を商用電源1側からインバータ7側に切換えて負荷14に交流電力を供給することがほぼ同時に行われる。
【0008】
このときに、ある一定の時間、例えば30分間放電してもバッテリ4の電圧が所定の電圧、例えば1.7V/セルまで低下しない場合は、バッテリ4は正常であると判断する。一方、30分以内にバッテリ電圧が所定の電圧以下に低下した場合は、バッテリ異常判定部12はバッテリ4が劣化していると判断し、警報部15を通して使用者に警報を発する。
【0009】
ここで、バッテリ電圧判定部9がノイズ等により、誤ってバッテリ4の電圧を測定するのを防止するために、例えば、約1秒程度の間、100個程度の電圧データをサンプリングして、その数値を平均することによって、バッテリ4の電圧を測定する手法が一般的である。
【0010】
【特許文献1】
特開平08−191549号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、バッテリテスト時に、過誤によってブレーカ3をOFFのままでバッテリテストスイッチ10を押してしまう場合がある。たとえば、ブレーカ3をOFFとして新しいバッテリ4を交換した後に、動作確認のためにバッテリテストを行うような場合である。
【0012】
このような場合には、上記したようにバッテリ電圧判定部9での測定時間が約1秒程度かかるために、その間にインバータ6からの出力電圧が低下して、負荷14をダウンさせてしまう場合があった。特に、無停電電源装置の負荷としては、主に瞬時の停電にも敏感なCPU機器等に使用されるために、負荷14のダウンは重要な問題となっている。
【0013】
本発明の目的は、ブレーカ3がOFFの場合でも、負荷14をダウンさせることなくバッテリテストを中断するとともに、ブレーカ3がOFFであることを使用者に警報する無停電電源装置を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る無停電電源装置は、バッテリテスト時にインバータ6からの出力波形を測定することによって、短時間にブレーカ3がOFFであることを判断し、バッテリテストを中断して商用電源からの交流電力を負荷に供給するとともに、その旨を使用者に警告を発するものである。
【0015】
請求項1の発明は、通常は、商用電源からの交流電力をそのまま負荷に出力し、停電時にはUPSスイッチを切換えてバッテリの電力をインバータで交流の出力波形に変換して負荷に供給するとともに、前記バッテリの劣化状況をテストする装置を備えた無停電電源装置において、前記バッテリの劣化状況のテスト時には、前記UPSスイッチを切換えて前記バッテリの電力を前記インバータを通して前記負荷に供給するとともに、前記インバータからの出力波形を測定し、該出力波形のピーク値が一定値以下の場合には、前記バッテリの劣化状況のテストを中断し、前記UPSスイッチを切換えて前記商用電源からの交流電力をそのまま前記負荷に出力することを特徴としている。
【0016】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、インバータからの出力波形の測定は、前記バッテリの劣化状況のテストを開始してから、一定の遅延時間を経過した後に行うことを特徴としている。
【0017】
【実施例】
図1は、本発明に係わる無停電電源装置のうちで、バッテリ劣化状況についてのテスト方法を示す部分のブロック回路図である。すなわち、充電器2、ブレーカ3、バッテリ4、電解コンデンサ5、インバータ6、UPSスイッチ7のメイン回路に加えて、インバータ波形検出部8、バッテリテストを行うためのバッテリテストスイッチ10、バッテリテスト開始判定部11、バッテリ電圧判定部9、出力制御部13、バッテリ異常判定部12、警報部15より構成されている。すなわち、図2の従来の無停電電源装置のバッテリ劣化状況についてのテスト方法のブロック回路図に加えて、インバータ波形検出部8を新たに設けていることを特徴としている。
【0018】
バッテリテスト時には、バッテリテストスイッチ10が押されたことをバッテリテスト開始判定部11で判断し、その信号をバッテリ電圧判定部9、出力制御部13及びインバータ波形検出部8に送る。
出力制御部13は、その信号を充電器2、インバータ6及びUPSスイッチ7に送る。すなわち、出力制御部13からの信号によって充電器2の作動を停止するとともに、インバータ6を起動して、バッテリ4からの直流電力をインバータ6で交流電力に変換する。そして、UPSスイッチ7を商用電源1側からインバータ7側に切換えて負荷14に交流電力を供給する。なお、これら一連の動作は、ほぼ同時に行われる。
【0019】
インバータ波形検出部8は、バッテリテスト開始判定部11からの信号によって起動する。そして、インバータ6の電圧波形を一定時間ごとにサンプリングして、インバータ6からの電圧波形が正常か否かを判断する。
ここで、インバータ波形検出部8は、インバータ6からの交流出力波形のピーク電圧の落ち込みを検出することによって、インバータ6からの電圧波形が正常か否かを判断するようにした。例えば、通常の100Vの交流では、理論上は図3に示すように、ピーク電圧は約141Vo−pとなるが、例えば、インバータ給電後にピーク電圧が100Vo−p以下となった場合には、インバータからの出力波形が異常と判断するようにした。ここで、50Hzの交流の場合には、半周期程度の10msec程度の時間があれば、ピーク電圧を測定することができる。
【0020】
なお、インバータ6が立ち上がるのに時間がかかるような場合には、インバータ6からの電圧波形の測定までに10msec程度の遅延時間を設ることが好ましい。そして、その後の10msecで前記したように、インバータ6からの電圧波形を測定する(図3)。ここで、遅延時間を設けることによって、立ち上がり時のノイズ等を除去することもでき、より安定してインバータ6からの出力波形を測定することができる。
【0021】
すなわち、インバータ波形検出部8は、バッテリテスト開始判定部11からの信号を受けてから、20msec程度の後には、インバータ6からの交流出力波形が正常か否かの判断ができる。一例として、インバータ給電後にピーク電圧が100Vo−p以下の異常の範囲かどうかを判断する。
【0022】
そして、インバータ出力波形が異常と判断された場合には、その信号をバッテリ異常判定部12に出力して、バッテリテストを中断するようにした。すなわち、バッテリ異常判定部12は、出力制御部13を通して、UPSスイッチ7を商用電源1から負荷14に供給するように切換えるとともに、インバータ6を停止させるようにした。
したがって、負荷14に交流電力の供給されない時間は、最大でも20msec程度にすることができるために、負荷14がダウンすることもない。さらに、バッテリテストをした作業者には、ブレーカ3がOFFである状況を知らせるために警報部15から警報を出力するようにした。
【0023】
なお、本発明に係わる方式を用いると、誤って充電されていないバッテリ4と交換したような場合や、内部短絡を起こしているような何らかの異常があるバッテリ4と交換したような場合にも、作業者に警報を出力することができる。
【0024】
一方、インバータ6からの出力波形に異常がない場合には、その後、ある一定の時間、例えば30分間放電してもバッテリ4の電圧が所定の電圧、例えば1.7V/セルまで低下しない場合は、バッテリ4は劣化しておらず正常であると判断する。一方、30分以内にバッテリ電圧が1.7V/セル以下に低下した場合には、バッテリ異常判定部12はバッテリ4が劣化していると判断し、警報部15を通して使用者に警報を発する。
【0025】
ここで、バッテリ電圧判定部9がノイズ等により誤ってバッテリ4の電圧を測定するのを防止するために、例えば、約1秒程度の間、100個程度の電圧データをサンプリングして、その数値を平均することによって、バッテリ4の電圧を測定するようにした。すなわち、バッテリ4の電圧を測定し、その電圧が異常であることを判断するには、約1秒程度の時間が必要となる。したがって、本発明によると、バッテリ4の電圧測定の初期においても、ブレーカ3がOFFであること又はバッテリ4に異常があることを検出して、適正な処置をとることができる。
【0026】
【発明の効果】
上述したように本発明を用いると、ブレーカがOFFの場合でも、負荷をダウンさせることがなくバッテリテストを中断することができるとともに、ブレーカがOFFであることを使用者に通知する無停電電源装置を提供することができるために優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明係わる無停電電源装置のブロック回路図である。
【図2】従来の無停電電源装置のブロック回路図である。
【図3】ブレーカOFFの場合のインバータ出力波形の概略図である。(ただし、100V−50Hzの場合を示す。)
【符号の説明】
1:商用電源、2:充電器、3:ブレーカ、4:バッテリ、5:電解コンデンサ、
6:インバータ、7:UPSスイッチ、8:インバータ波形検出部、
9:バッテリ電圧判定部、10:バッテリテストスイッチ、
11:バッテリテスト開始判定部、12:バッテリ異常判定部、
13:出力制御部、14:負荷、15:警報部
【発明の属する技術分野】
本発明は、無停電電源装置に関するものであり、特にバッテリ劣化状況についてのテスト時に、ブレーカがOFFとなっている場合の処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
小形の無停電電源装置として、主に省エネルギーの観点から、UPSスイッチ7を用いて、通常は商用電源1からの交流電力をそのまま負荷14に供給するとともに、停電時にはバッテリ4の電力をインバータ6を通して交流化して負荷14に供給する方式が一般的に用いられている(図2)。
【0003】
これらの無停電電源装置に使用されているバッテリ4には、過剰な充電電流が供給されたり、又は短絡状態で放電されることを防止するために、保護装置としてブレーカ3を付加して使用されている(図2)。すなわち、ブレーカ3は、過大な電流が流れた場合には、安全のために電流を遮断する役割がある。
【0004】
さらに、ブレーカ3をメイン回路に付加することによって、商用電源1からの電力をそのまま負荷14に供給しながら、ブレーカ3を手動でOFFとしてバッテリ4を切離した状態とし、劣化したバッテリ4を交換することができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
なお、バッテリ4が劣化しているか否かを簡易に判断する手法としては、バッテリ4の電力で実際にインバータ6を作動させて、負荷4に何分間電力を供給できるかで判断する方法がある。ここで、通常の無停電電源装置では、新しいバッテリ4を使用した場合には、60分間程度のバックアップ時間を要求されるのが一般的である。
そして、ある一定の時間、例えば30分間放電しても、バッテリ4の電圧が所定の電圧まで低下しない場合は、バッテリ4は正常な状態の範囲であり、劣化していないと判断されるのが一般的である。一方、30分以内にバッテリ電圧が所定の電圧以下、例えば、1.7V/セル以下に低下した場合には、バッテリ4が劣化していると判断し、使用者に警報を発するなどをして通知するものである。
【0006】
図2は、従来から使用されている無停電電源装置のうちで、バッテリ劣化状況についてのテスト方法のブロック回路図である。すなわち、充電器2、ブレーカ3、バッテリ4、電解コンデンサ5、インバータ6、UPSスイッチ7のメイン回路に加えて、バッテリテストを行うためのバッテリテストスイッチ10、バッテリテスト開始判定部11、バッテリ電圧判定部9、出力制御部13、バッテリ異常判定部12、警報部15より構成されている。
【0007】
バッテリテスト時には、バッテリテストスイッチ10が押されたことをバッテリテスト開始判定部11で判断し、その信号をバッテリ電圧判定部9と出力制御部13に送る。
出力制御部13は、その信号を充電器2、インバータ6及びUPSスイッチ7に送る。すなわち、出力制御部13からの信号によって充電器2の作動を停止するとともに、インバータ6を起動して、バッテリ4からの電力をインバータ6で交流電力とし、UPSスイッチ7を商用電源1側からインバータ7側に切換えて負荷14に交流電力を供給することがほぼ同時に行われる。
【0008】
このときに、ある一定の時間、例えば30分間放電してもバッテリ4の電圧が所定の電圧、例えば1.7V/セルまで低下しない場合は、バッテリ4は正常であると判断する。一方、30分以内にバッテリ電圧が所定の電圧以下に低下した場合は、バッテリ異常判定部12はバッテリ4が劣化していると判断し、警報部15を通して使用者に警報を発する。
【0009】
ここで、バッテリ電圧判定部9がノイズ等により、誤ってバッテリ4の電圧を測定するのを防止するために、例えば、約1秒程度の間、100個程度の電圧データをサンプリングして、その数値を平均することによって、バッテリ4の電圧を測定する手法が一般的である。
【0010】
【特許文献1】
特開平08−191549号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、バッテリテスト時に、過誤によってブレーカ3をOFFのままでバッテリテストスイッチ10を押してしまう場合がある。たとえば、ブレーカ3をOFFとして新しいバッテリ4を交換した後に、動作確認のためにバッテリテストを行うような場合である。
【0012】
このような場合には、上記したようにバッテリ電圧判定部9での測定時間が約1秒程度かかるために、その間にインバータ6からの出力電圧が低下して、負荷14をダウンさせてしまう場合があった。特に、無停電電源装置の負荷としては、主に瞬時の停電にも敏感なCPU機器等に使用されるために、負荷14のダウンは重要な問題となっている。
【0013】
本発明の目的は、ブレーカ3がOFFの場合でも、負荷14をダウンさせることなくバッテリテストを中断するとともに、ブレーカ3がOFFであることを使用者に警報する無停電電源装置を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る無停電電源装置は、バッテリテスト時にインバータ6からの出力波形を測定することによって、短時間にブレーカ3がOFFであることを判断し、バッテリテストを中断して商用電源からの交流電力を負荷に供給するとともに、その旨を使用者に警告を発するものである。
【0015】
請求項1の発明は、通常は、商用電源からの交流電力をそのまま負荷に出力し、停電時にはUPSスイッチを切換えてバッテリの電力をインバータで交流の出力波形に変換して負荷に供給するとともに、前記バッテリの劣化状況をテストする装置を備えた無停電電源装置において、前記バッテリの劣化状況のテスト時には、前記UPSスイッチを切換えて前記バッテリの電力を前記インバータを通して前記負荷に供給するとともに、前記インバータからの出力波形を測定し、該出力波形のピーク値が一定値以下の場合には、前記バッテリの劣化状況のテストを中断し、前記UPSスイッチを切換えて前記商用電源からの交流電力をそのまま前記負荷に出力することを特徴としている。
【0016】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、インバータからの出力波形の測定は、前記バッテリの劣化状況のテストを開始してから、一定の遅延時間を経過した後に行うことを特徴としている。
【0017】
【実施例】
図1は、本発明に係わる無停電電源装置のうちで、バッテリ劣化状況についてのテスト方法を示す部分のブロック回路図である。すなわち、充電器2、ブレーカ3、バッテリ4、電解コンデンサ5、インバータ6、UPSスイッチ7のメイン回路に加えて、インバータ波形検出部8、バッテリテストを行うためのバッテリテストスイッチ10、バッテリテスト開始判定部11、バッテリ電圧判定部9、出力制御部13、バッテリ異常判定部12、警報部15より構成されている。すなわち、図2の従来の無停電電源装置のバッテリ劣化状況についてのテスト方法のブロック回路図に加えて、インバータ波形検出部8を新たに設けていることを特徴としている。
【0018】
バッテリテスト時には、バッテリテストスイッチ10が押されたことをバッテリテスト開始判定部11で判断し、その信号をバッテリ電圧判定部9、出力制御部13及びインバータ波形検出部8に送る。
出力制御部13は、その信号を充電器2、インバータ6及びUPSスイッチ7に送る。すなわち、出力制御部13からの信号によって充電器2の作動を停止するとともに、インバータ6を起動して、バッテリ4からの直流電力をインバータ6で交流電力に変換する。そして、UPSスイッチ7を商用電源1側からインバータ7側に切換えて負荷14に交流電力を供給する。なお、これら一連の動作は、ほぼ同時に行われる。
【0019】
インバータ波形検出部8は、バッテリテスト開始判定部11からの信号によって起動する。そして、インバータ6の電圧波形を一定時間ごとにサンプリングして、インバータ6からの電圧波形が正常か否かを判断する。
ここで、インバータ波形検出部8は、インバータ6からの交流出力波形のピーク電圧の落ち込みを検出することによって、インバータ6からの電圧波形が正常か否かを判断するようにした。例えば、通常の100Vの交流では、理論上は図3に示すように、ピーク電圧は約141Vo−pとなるが、例えば、インバータ給電後にピーク電圧が100Vo−p以下となった場合には、インバータからの出力波形が異常と判断するようにした。ここで、50Hzの交流の場合には、半周期程度の10msec程度の時間があれば、ピーク電圧を測定することができる。
【0020】
なお、インバータ6が立ち上がるのに時間がかかるような場合には、インバータ6からの電圧波形の測定までに10msec程度の遅延時間を設ることが好ましい。そして、その後の10msecで前記したように、インバータ6からの電圧波形を測定する(図3)。ここで、遅延時間を設けることによって、立ち上がり時のノイズ等を除去することもでき、より安定してインバータ6からの出力波形を測定することができる。
【0021】
すなわち、インバータ波形検出部8は、バッテリテスト開始判定部11からの信号を受けてから、20msec程度の後には、インバータ6からの交流出力波形が正常か否かの判断ができる。一例として、インバータ給電後にピーク電圧が100Vo−p以下の異常の範囲かどうかを判断する。
【0022】
そして、インバータ出力波形が異常と判断された場合には、その信号をバッテリ異常判定部12に出力して、バッテリテストを中断するようにした。すなわち、バッテリ異常判定部12は、出力制御部13を通して、UPSスイッチ7を商用電源1から負荷14に供給するように切換えるとともに、インバータ6を停止させるようにした。
したがって、負荷14に交流電力の供給されない時間は、最大でも20msec程度にすることができるために、負荷14がダウンすることもない。さらに、バッテリテストをした作業者には、ブレーカ3がOFFである状況を知らせるために警報部15から警報を出力するようにした。
【0023】
なお、本発明に係わる方式を用いると、誤って充電されていないバッテリ4と交換したような場合や、内部短絡を起こしているような何らかの異常があるバッテリ4と交換したような場合にも、作業者に警報を出力することができる。
【0024】
一方、インバータ6からの出力波形に異常がない場合には、その後、ある一定の時間、例えば30分間放電してもバッテリ4の電圧が所定の電圧、例えば1.7V/セルまで低下しない場合は、バッテリ4は劣化しておらず正常であると判断する。一方、30分以内にバッテリ電圧が1.7V/セル以下に低下した場合には、バッテリ異常判定部12はバッテリ4が劣化していると判断し、警報部15を通して使用者に警報を発する。
【0025】
ここで、バッテリ電圧判定部9がノイズ等により誤ってバッテリ4の電圧を測定するのを防止するために、例えば、約1秒程度の間、100個程度の電圧データをサンプリングして、その数値を平均することによって、バッテリ4の電圧を測定するようにした。すなわち、バッテリ4の電圧を測定し、その電圧が異常であることを判断するには、約1秒程度の時間が必要となる。したがって、本発明によると、バッテリ4の電圧測定の初期においても、ブレーカ3がOFFであること又はバッテリ4に異常があることを検出して、適正な処置をとることができる。
【0026】
【発明の効果】
上述したように本発明を用いると、ブレーカがOFFの場合でも、負荷をダウンさせることがなくバッテリテストを中断することができるとともに、ブレーカがOFFであることを使用者に通知する無停電電源装置を提供することができるために優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明係わる無停電電源装置のブロック回路図である。
【図2】従来の無停電電源装置のブロック回路図である。
【図3】ブレーカOFFの場合のインバータ出力波形の概略図である。(ただし、100V−50Hzの場合を示す。)
【符号の説明】
1:商用電源、2:充電器、3:ブレーカ、4:バッテリ、5:電解コンデンサ、
6:インバータ、7:UPSスイッチ、8:インバータ波形検出部、
9:バッテリ電圧判定部、10:バッテリテストスイッチ、
11:バッテリテスト開始判定部、12:バッテリ異常判定部、
13:出力制御部、14:負荷、15:警報部
Claims (2)
- 通常は、商用電源からの交流電力をそのまま負荷に出力し、停電時にはUPSスイッチを切換えてバッテリの電力をインバータで交流の出力波形に変換して負荷に供給するとともに、前記バッテリの劣化状況をテストする装置を備えた無停電電源装置において、
前記バッテリの劣化状況のテスト時には、前記UPSスイッチを切換えて前記バッテリの電力を前記インバータを通して前記負荷に供給するとともに、前記インバータからの出力波形を測定し、該出力波形のピーク値が一定値以下の場合には、前記バッテリの劣化状況のテストを中断し、前記UPSスイッチを切換えて前記商用電源からの交流電力をそのまま前記負荷に出力することを特徴とする無停電電源装置。 - 前記インバータからの出力波形の測定は、前記バッテリの劣化状況のテストを開始してから、一定の遅延時間を経過した後に行うことを特徴とする請求項1記載の無停電電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003182682A JP2005020896A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 無停電電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003182682A JP2005020896A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 無停電電源装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005020896A true JP2005020896A (ja) | 2005-01-20 |
Family
ID=34182993
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003182682A Abandoned JP2005020896A (ja) | 2003-06-26 | 2003-06-26 | 無停電電源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005020896A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006141165A (ja) * | 2004-11-15 | 2006-06-01 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 無停電電源装置 |
CN107942999A (zh) * | 2017-11-24 | 2018-04-20 | 安徽维新能源技术有限公司 | 一种三合一动力系统智能测试平台 |
-
2003
- 2003-06-26 JP JP2003182682A patent/JP2005020896A/ja not_active Abandoned
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