JP2005018315A - 構造物の健全性評価方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】切削しようとする構造物に発生する特性量を適切に評価できる構造物の健全性評価方法を提供することである。
【解決手段】切削加工を施される構造物の切削条件を設定し、その切削条件で切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータを導出し、導出したパラメータに基づいて切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出し、算出した特性量と許容値と比較して構造物の健全性を評価する。また、必要に応じて、特性量が許容値を満足しないときは特性量が許容値を満足するパラメータを再計算し、その再計算したパラメータを満足する切削条件を導出する。
【選択図】図1
【解決手段】切削加工を施される構造物の切削条件を設定し、その切削条件で切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータを導出し、導出したパラメータに基づいて切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出し、算出した特性量と許容値と比較して構造物の健全性を評価する。また、必要に応じて、特性量が許容値を満足しないときは特性量が許容値を満足するパラメータを再計算し、その再計算したパラメータを満足する切削条件を導出する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、切削加工を施される構造物の健全性評価方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、さまざまな製品の加工に対応した工作機械や工具等が種々開発されている。このような工作機械や工具の多様化の背景は、製品の加工精度向上や加工工数削減、さらにはダメージ低減等のニーズを反映したものである。特に、切削加工における製品へのダメージは残留応力等として存在し、応力腐食割れ現象はこの残留応力に起因していることは広く認知されている。
【0003】
切削加工による製品へのダメージを低減する方法としては、切削加工を施される構造物の表面に圧縮応力を形成し、または構造物表面の残留応力を室温における耐力下の応力に緩和する加工方法により切削加工を施される構造物のダメージを軽減し、後処理工程を不要にすることでコスト低減および能率向上を図ったものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2000−61735号公報(図2、表2〜表7)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、金属材料の表面に圧縮応力を形成しまたは金属材料表面の残留応力を室温における耐力下の応力に緩和するようにしたものでは、切削加工を施される構造物の残留応力に対応したものであるが、残留応力の低減はそのアプローチの一つであり、構造物に発生する特性やそれに対するクライテリアは製品によって様々である。そのため、多用化する製品に対応する健全性評価や最適な切削条件が必要であり、これらを満たすものではない。
【0006】
本発明の目的は、切削しようとする構造物に発生する特性量を適切に評価できる構造物の健全性評価方法および装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の構造物の健全性評価方法は、切削加工を施される構造物の切削条件を設定し、その切削条件で切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータを導出し、導出したパラメータに基づいて切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出し、算出した特性量と許容値と比較して構造物の健全性を評価するものである。また、必要に応じて、特性量が許容値を満足しないときは特性量が許容値を満足するパラメータを再計算し、その再計算したパラメータを満足する切削条件を導出する。
【0008】
本発明の構造物の健全性評価装置は、切削加工を施される構造物の切削条件を設定する設定器と、所定の切削条件で切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータを格納したデータベースと、設定器で設定された切削条件で切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータをデータベースから導出しそのパラメータに基づいて切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出する特性量算出手段と、算出した特性量と許容値と比較して構造物の健全性を評価する評価手段とを備えたものである。また、必要に応じて、評価手段で許容値を満足しないと評価されたときは特性量が許容値を満足するパラメータを再計算し、その再計算したパラメータを満足する切削条件を導出する最適化手段を設ける。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明では、工具形状、工具寸法、工具材料、切削加工を施される構造物の材料、切込量、送り量、切削速度からなる切削条件と、FEM(Finite Element Method)解析、材料特性試験からなるデータベースにより導出される塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力等のパラメータを基に、切削加工を施される構造物の変形、硬さ、残留応力、塑性ひずみ、表面粗さ等の特性量を算出し、算出値と許容値と比較して健全性を評価する。また、必要に応じて許容値を満足する切削条件を導出する。
【0010】
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる構造物の健全性評価方法の説明図であり、図2はその構造物の健全性評価方法を実現するための健全性評価装置のブロック構成図である。
【0011】
まず、設定器11から切削条件を設定し(S1)、データベース12よりパラメータを導出する(S2)。切削条件には、工具形状、工具寸法、工具材料、被切削構造物材料、切込量、送り量、切削速度があり、製造する製品により様々なパターンが存在する。また、工具材料および被切削構造物の材料特性や切削条件の組み合わせパターンによる工具や被切削構造物に生じる塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力は、データベース12にパラメータとして格納されている。パラメータは、FEM(Finite Element Method)解析や材料特性試験から得られた解析データや試験データを基にデータベース化されており、任意の切削条件を設定することにより塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のパラメータがデータベース12から導出される仕組みになっている。
【0012】
切削加工による製品の健全性の評価は、被切削構造物の状態から判断するため、変形、硬さ、残留応力、塑性ひずみ、表面粗さの特性量を用いて評価を行うことになる。そこで、特性量算出手段13により、パラメータに基づいて切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出する(S3)。
【0013】
ここで、特性量のうち、塑性ひずみや残留応力については、切削条件を設定することで被切削構造物の健全性評価まで直接的に行えるが、特性量のうち、変形、硬さ、表面粗さについては、切削条件の設定で導出される塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のパラメータのうち、少なくとも一つを用いて相互の関係から算出する。例えば、硬さの健全性を評価するためには、ある切削条件を設定して導出される塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のうち、硬さとの相関性が広く周知されている塑性ひずみを用いて特性量である硬さを算出する仕組みである。
【0014】
そして、評価手段14では、特性量算出手段13により算出した特性量とその許容値と比較して構造物の健全性を評価する(S4)。すなわち、製品設計上で設定する許容値と特性量算出手段13により算出した特性量の算出値とを比較して、許容値を満足するかを判定し、その判定結果を必要に応じて出力装置15に出力する。比較判定する特性量は1種類についてのみでなく数種類でも良い。
【0015】
第1の実施の形態によれば、切削加工を施される構造物の切削条件とデータベースにより導出されるパラメータとを基に、切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出し、算出値と許容値と比較して健全性を評価するので、現状の切削条件による被切削構造物のダメージを定量的に把握することが可能となる。
【0016】
図3は本発明の第2の実施の形態に係わる構造物の健全性評価方法の説明図であり、図4はその構造物の健全性評価方法を実現するための健全性評価装置のブロック構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、図3に示すように、切削加工を施される構造物に発生する特性量が許容値を満足しないときは、許容値を満足するようにパラメータを再計算し、再計算したパラメータを満足する切削条件を導出する工程S5を追加して設けたものである。これに伴い、図4に示すように、最適化手段16が追加して設けられている。図1および図2に示した第1の実施の形態と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0017】
評価手段14において、設定手段11で設定された切削条件により求めた被切削構造物の特性量の算出値とその許容値と比較し、許容値を満足しない場合には、最適化手段16は許容値から切削条件で派生するパラメータに変換する。ここでの許容値は前述の塑性ひずみ、変形、硬さ、残留応力、表面粗さであり、相関性のあるパラメータは塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力である。
【0018】
また、塑性ひずみ、残留応力については直接パラメータへ展開できるが、変形、硬さ、表面粗さはパラメータとの関係から算出する。例えば、硬さの許容値から切削条件で派生するパラメータである塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のうち、相関性が広く周知されている塑性ひずみを算出する仕組みである。
【0019】
最適化手段16で算出されたパラメータはFEM解析および材料特性試験データからなるデータベース12を介して、工具形状、工具寸法、工具材料、被切削構造物材料、切込量、送り量、切削速度等の切削条件を設定する。
【0020】
第2の実施の形態によれば、評価手段14で特性量が許容値を満足しないと評価されたときは、特性量が許容値を満足するようなパラメータを再計算し、その再計算したパラメータを満足する切削条件を導出するので、特性量が許容値を満足する切削条件を導出することができる。これにより、最適な切削条件を得ることができるので、切削加工の高効率化、低コスト化、高品質化を図ることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、現状の切削条件による被切削構造物のダメージを定量的に把握することが可能となる。また、算出した特性量とその許容値との比較結果をフィードバックすることで被切削構造物のダメージを低減できる工具形状、工具寸法、工具材料、切込量、送り量、切削速度等の切削条件を設定できるので、切削加工の高効率化、低コスト化、高品質化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる構造物の健全性評価方法の説明図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係わる構造物の健全性評価方法を実現するための健全性評価装置のブロック構成図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係わる構造物の健全性評価方法の説明図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係わる構造物の健全性評価方法を実現するための健全性評価装置のブロック構成図。
【符号の説明】
11…設定器、12…データベース、13…特性量算出手段、14…評価手段、15…出力装置、16…最適化手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、切削加工を施される構造物の健全性評価方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、さまざまな製品の加工に対応した工作機械や工具等が種々開発されている。このような工作機械や工具の多様化の背景は、製品の加工精度向上や加工工数削減、さらにはダメージ低減等のニーズを反映したものである。特に、切削加工における製品へのダメージは残留応力等として存在し、応力腐食割れ現象はこの残留応力に起因していることは広く認知されている。
【0003】
切削加工による製品へのダメージを低減する方法としては、切削加工を施される構造物の表面に圧縮応力を形成し、または構造物表面の残留応力を室温における耐力下の応力に緩和する加工方法により切削加工を施される構造物のダメージを軽減し、後処理工程を不要にすることでコスト低減および能率向上を図ったものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2000−61735号公報(図2、表2〜表7)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、金属材料の表面に圧縮応力を形成しまたは金属材料表面の残留応力を室温における耐力下の応力に緩和するようにしたものでは、切削加工を施される構造物の残留応力に対応したものであるが、残留応力の低減はそのアプローチの一つであり、構造物に発生する特性やそれに対するクライテリアは製品によって様々である。そのため、多用化する製品に対応する健全性評価や最適な切削条件が必要であり、これらを満たすものではない。
【0006】
本発明の目的は、切削しようとする構造物に発生する特性量を適切に評価できる構造物の健全性評価方法および装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の構造物の健全性評価方法は、切削加工を施される構造物の切削条件を設定し、その切削条件で切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータを導出し、導出したパラメータに基づいて切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出し、算出した特性量と許容値と比較して構造物の健全性を評価するものである。また、必要に応じて、特性量が許容値を満足しないときは特性量が許容値を満足するパラメータを再計算し、その再計算したパラメータを満足する切削条件を導出する。
【0008】
本発明の構造物の健全性評価装置は、切削加工を施される構造物の切削条件を設定する設定器と、所定の切削条件で切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータを格納したデータベースと、設定器で設定された切削条件で切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータをデータベースから導出しそのパラメータに基づいて切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出する特性量算出手段と、算出した特性量と許容値と比較して構造物の健全性を評価する評価手段とを備えたものである。また、必要に応じて、評価手段で許容値を満足しないと評価されたときは特性量が許容値を満足するパラメータを再計算し、その再計算したパラメータを満足する切削条件を導出する最適化手段を設ける。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明では、工具形状、工具寸法、工具材料、切削加工を施される構造物の材料、切込量、送り量、切削速度からなる切削条件と、FEM(Finite Element Method)解析、材料特性試験からなるデータベースにより導出される塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力等のパラメータを基に、切削加工を施される構造物の変形、硬さ、残留応力、塑性ひずみ、表面粗さ等の特性量を算出し、算出値と許容値と比較して健全性を評価する。また、必要に応じて許容値を満足する切削条件を導出する。
【0010】
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる構造物の健全性評価方法の説明図であり、図2はその構造物の健全性評価方法を実現するための健全性評価装置のブロック構成図である。
【0011】
まず、設定器11から切削条件を設定し(S1)、データベース12よりパラメータを導出する(S2)。切削条件には、工具形状、工具寸法、工具材料、被切削構造物材料、切込量、送り量、切削速度があり、製造する製品により様々なパターンが存在する。また、工具材料および被切削構造物の材料特性や切削条件の組み合わせパターンによる工具や被切削構造物に生じる塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力は、データベース12にパラメータとして格納されている。パラメータは、FEM(Finite Element Method)解析や材料特性試験から得られた解析データや試験データを基にデータベース化されており、任意の切削条件を設定することにより塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のパラメータがデータベース12から導出される仕組みになっている。
【0012】
切削加工による製品の健全性の評価は、被切削構造物の状態から判断するため、変形、硬さ、残留応力、塑性ひずみ、表面粗さの特性量を用いて評価を行うことになる。そこで、特性量算出手段13により、パラメータに基づいて切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出する(S3)。
【0013】
ここで、特性量のうち、塑性ひずみや残留応力については、切削条件を設定することで被切削構造物の健全性評価まで直接的に行えるが、特性量のうち、変形、硬さ、表面粗さについては、切削条件の設定で導出される塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のパラメータのうち、少なくとも一つを用いて相互の関係から算出する。例えば、硬さの健全性を評価するためには、ある切削条件を設定して導出される塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のうち、硬さとの相関性が広く周知されている塑性ひずみを用いて特性量である硬さを算出する仕組みである。
【0014】
そして、評価手段14では、特性量算出手段13により算出した特性量とその許容値と比較して構造物の健全性を評価する(S4)。すなわち、製品設計上で設定する許容値と特性量算出手段13により算出した特性量の算出値とを比較して、許容値を満足するかを判定し、その判定結果を必要に応じて出力装置15に出力する。比較判定する特性量は1種類についてのみでなく数種類でも良い。
【0015】
第1の実施の形態によれば、切削加工を施される構造物の切削条件とデータベースにより導出されるパラメータとを基に、切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出し、算出値と許容値と比較して健全性を評価するので、現状の切削条件による被切削構造物のダメージを定量的に把握することが可能となる。
【0016】
図3は本発明の第2の実施の形態に係わる構造物の健全性評価方法の説明図であり、図4はその構造物の健全性評価方法を実現するための健全性評価装置のブロック構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、図3に示すように、切削加工を施される構造物に発生する特性量が許容値を満足しないときは、許容値を満足するようにパラメータを再計算し、再計算したパラメータを満足する切削条件を導出する工程S5を追加して設けたものである。これに伴い、図4に示すように、最適化手段16が追加して設けられている。図1および図2に示した第1の実施の形態と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0017】
評価手段14において、設定手段11で設定された切削条件により求めた被切削構造物の特性量の算出値とその許容値と比較し、許容値を満足しない場合には、最適化手段16は許容値から切削条件で派生するパラメータに変換する。ここでの許容値は前述の塑性ひずみ、変形、硬さ、残留応力、表面粗さであり、相関性のあるパラメータは塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力である。
【0018】
また、塑性ひずみ、残留応力については直接パラメータへ展開できるが、変形、硬さ、表面粗さはパラメータとの関係から算出する。例えば、硬さの許容値から切削条件で派生するパラメータである塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のうち、相関性が広く周知されている塑性ひずみを算出する仕組みである。
【0019】
最適化手段16で算出されたパラメータはFEM解析および材料特性試験データからなるデータベース12を介して、工具形状、工具寸法、工具材料、被切削構造物材料、切込量、送り量、切削速度等の切削条件を設定する。
【0020】
第2の実施の形態によれば、評価手段14で特性量が許容値を満足しないと評価されたときは、特性量が許容値を満足するようなパラメータを再計算し、その再計算したパラメータを満足する切削条件を導出するので、特性量が許容値を満足する切削条件を導出することができる。これにより、最適な切削条件を得ることができるので、切削加工の高効率化、低コスト化、高品質化を図ることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、現状の切削条件による被切削構造物のダメージを定量的に把握することが可能となる。また、算出した特性量とその許容値との比較結果をフィードバックすることで被切削構造物のダメージを低減できる工具形状、工具寸法、工具材料、切込量、送り量、切削速度等の切削条件を設定できるので、切削加工の高効率化、低コスト化、高品質化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる構造物の健全性評価方法の説明図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係わる構造物の健全性評価方法を実現するための健全性評価装置のブロック構成図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係わる構造物の健全性評価方法の説明図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係わる構造物の健全性評価方法を実現するための健全性評価装置のブロック構成図。
【符号の説明】
11…設定器、12…データベース、13…特性量算出手段、14…評価手段、15…出力装置、16…最適化手段
Claims (13)
- 切削加工を施される構造物の切削条件を設定し、前記切削条件で切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータを導出し、前記パラメータに基づいて切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出し、算出した特性量と許容値と比較して構造物の健全性を評価することを特徴とする構造物の健全性評価方法。
- 前記パラメータは、塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力であり、これらの塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のうち少なくともいずれか一つを含んだパラメータに基づいて、切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出することを特徴とする請求項1記載の構造物の健全性評価方法。
- 前記パラメータである塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のうち少なくともいずれか一つを含んだパラメータに基づいて、切削加工を施される構造物に発生する特性量として、構造物の変形を算出することを特徴とする請求項2記載の構造物の健全性評価方法。
- 前記パラメータである塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のうち少なくともいずれか一つを含んだパラメータに基づいて、切削加工を施される構造物に発生する特性量として、構造物の硬さを算出することを特徴とする請求項2記載の構造物の健全性評価方法。
- 前記パラメータである塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のうち少なくともいずれか一つを含んだパラメータに基づいて、切削加工を施される構造物に発生する特性量として、構造物の残留応力を算出することを特徴とする請求項2記載の構造物の健全性評価方法。
- 前記パラメータである塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のうち少なくともいずれか一つを含んだパラメータに基づいて、切削加工を施される構造物に発生する特性量として、構造物の塑性ひずみを算出することを特徴とする請求項2記載の構造物の健全性評価方法。
- 前記パラメータである塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のうち少なくともいずれか一つを含んだパラメータに基づいて、切削加工を施される構造物に発生する特性量として、構造物の表面粗さを算出することを特徴とする請求項2記載の構造物の健全性評価方法。
- 前記パラメータである塑性ひずみ、温度、固有ひずみ、残留応力、切削力のうち少なくともいずれか一つを含んだパラメータに基づいて、切削加工を施される構造物に発生する特性量として、構造物の変形、構造物の硬さ、構造物の残留応力、構造物の塑性ひずみ、構造物の表面粗さのうちいずれか二つを算出することを特徴とする請求項2記載の構造物の健全性評価方法。
- 前記切削条件は、工具形状、工具寸法、工具材料、切削加工を施される構造物の材料、切込量、送り量、切削速度であり、これらの工具形状、工具寸法、工具材料、切削加工を施される構造物の材料、切込量、送り量、切削速度のうち少なくともいずれか一つにより切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータを読み出すことを特徴とする請求項1記載の構造物の健全性評価方法。
- 前記パラメータは、FEM解析、材料特性試験のうち少なくとも一つから得られたデータを基にしたデータベースに保存されていることを特徴とする請求項1記載の構造物の健全性評価方法。
- 切削加工を施される構造物に発生する特性量が許容値を満足しないときは、許容値を満足するようにパラメータを再計算し、再計算したパラメータを満足する切削条件を導出することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項記載の構造物の健全性評価方法。
- 切削加工を施される構造物の切削条件を設定する設定器と、所定の切削条件で切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータを格納したデータベースと、前記設定器で設定された切削条件で切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータを前記データベースから導出しそのパラメータに基づいて切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出する特性量算出手段と、算出した特性量と許容値と比較して構造物の健全性を評価する評価手段とを備えたことを特徴とする構造物の健全性評価装置。
- 切削加工を施される構造物の切削条件を設定する設定器と、所定の切削条件で切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータを格納したデータベースと、前記設定器で設定された切削条件で切削加工した際に構造物の材料に及ぼすパラメータを前記データベースから導出しそのパラメータに基づいて切削加工を施される構造物に発生する特性量を算出する特性量算出手段と、算出した特性量と許容値と比較して構造物の健全性を評価する評価手段と、前記評価手段で許容値を満足しないと評価されたときは特性量が許容値を満足するパラメータを再計算しその再計算したパラメータを満足する切削条件を導出する最適化手段とを備えたことを特徴とする構造物の健全性評価装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003180597A JP2005018315A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 構造物の健全性評価方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003180597A JP2005018315A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 構造物の健全性評価方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005018315A true JP2005018315A (ja) | 2005-01-20 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003180597A Pending JP2005018315A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | 構造物の健全性評価方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005018315A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012060380A1 (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-10 | 三菱重工業株式会社 | 加工条件設定システム、加工条件設定方法およびこれらを用いて加工された加工物 |
EP2633949A1 (en) * | 2010-10-27 | 2013-09-04 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Method for maintaining cutting quality, and device for maintaining cutting quality |
CN114861358A (zh) * | 2022-05-16 | 2022-08-05 | 北京航空航天大学 | 一种考虑表面完整性状态的轮盘模拟件设计方法 |
-
2003
- 2003-06-25 JP JP2003180597A patent/JP2005018315A/ja active Pending
Cited By (5)
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