JP2005017347A - 絞り装置及びそれを用いた光学機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】各色光でバランスのとれた良好なる光学性能(撮像性能)を確保することができる絞り装置及びそれを用いた光学機器を得ること。
【解決手段】撮影レンズに用いて、該撮影レンズを通過する光束を制御する為の絞り装置において、該絞り装置は撮影に必要な全波長域の光束を透過させる領域aと、該領域aの外側に配された領域bと、該領域bの外側に配された領域cと、該領域cの外側に配され光束を遮光する領域dと、を有し、該領域bと領域cは、各々波長λts、λtlを半値波長として透過波長と遮光波長を分離し、透過側の波長が遮光側の波長よりも長い選択的波長透過特性を有し、該半値波長λts、λtlは、λts<λtlなる条件を満たすこと。
【選択図】 図1
【解決手段】撮影レンズに用いて、該撮影レンズを通過する光束を制御する為の絞り装置において、該絞り装置は撮影に必要な全波長域の光束を透過させる領域aと、該領域aの外側に配された領域bと、該領域bの外側に配された領域cと、該領域cの外側に配され光束を遮光する領域dと、を有し、該領域bと領域cは、各々波長λts、λtlを半値波長として透過波長と遮光波長を分離し、透過側の波長が遮光側の波長よりも長い選択的波長透過特性を有し、該半値波長λts、λtlは、λts<λtlなる条件を満たすこと。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は絞り装置及びそれを用いた光学機器に関し、特に可視領域全体にわたり良好なる画像(動画又は静止画)をバランス良く得るようにした、例えばビデオカメラ、フィルム用カメラ、デジタルカメラ等の光学機器(撮像装置)に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビデオカメラ、フィルム用カメラ、デジタルカメラ等の光学機器に用いられる絞り装置(絞り部材)としては、円形開口を有する固定絞り部材や、絞り羽根の開閉によってその開口径(絞り径)が可変の可変絞り部材等がある。
【0003】
被写体像の輝度、照度といった明るさに応じて可変絞り部材は、絞り羽根の開閉を行い、該開口を通過する光束の光量の調整を行ったりしている。また可変絞り部材には単に通過する光束の光量の調節を行うだけでなく光学系のFナンバー(Fno)を可変とすることで被写体深度の調整を行い、撮影者の意図に応じた絵作りを行う作用も有している。
【0004】
固定絞り部材では絞り部材による通過する光束の光量の調節を行うことはできないが、シャッターなどにより露出時間を調整し、被写体像の明るさに応じて受光量の調整ができる。また固定絞り部材の場合には、撮影レンズのFnoを比較的大きな値として被写体深度を広く(深く)設定し、ピント調節を省略した光学機器に適用することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年ではますます画像の高画質化が求められ、撮像素子として求められるCCD(Charge coupled device)などは大変多くの画素を有するようになってきている。撮像素子を構成する1つの画素の大きさは高画質化に伴い小さくなり、近年では2〜4μmピッチのものが存在する。
【0006】
このような撮像素子に対応するため、そこに具備される光学系にも高い解像度が要求されるようになり、非球面レンズや回折光学素子など高価な光学部材を具備した光学系も存在している。
【0007】
しかしながら光学系の解像度は、そこに具備される絞り部材により選択されるFnoによって決まる論理的な限界値が存在することが知られている。即ちレーレーの回折限界である。回折限界は光束の波長λによって異なり、解像度の上限となる空間周波数fはレーレーの研究により
f=1/(1.22×λ×Fno)・・・・(1)
となることが知られている。
【0008】
これは無収差レンズであっても回折限界を超えるMTF(Modulation transfer function)は得られないことを意味する。一般の開口絞りでは図5に示すMTFの如く光束の波長(赤色光R、緑色光G、青色光B)により異なる解像限界となる。
【0009】
幾何光学的には光束を細く絞り、大きなFnoとすることで画像の解像度は向上するが、実際には(1)式で与えられる回折限界から、その解像度は波動光学的に制限されたものとなる。逆にFnoを小さくすると理論的な解像限界は上がるものの光線収差により解像度の向上に限界がある。
【0010】
従って両者のMTFが略同一となるポイントが最も高い解像度を有し、それは同一絞り径においては使用する波長の長さによって異なるものになる。従って使用する光束の波長の長短により絞り径の大きさを変えることが有効な手段となる。
【0011】
本発明は絞り開口の領域を選択的な波長透過性を有する複数の開口径(絞り径)と成るように構成することにより、MTFを各波長領域の光束で略同一となるレベルに合わせることができ、良好なる光学性能(撮像性能)が確保できる絞り装置及びそれを用いた光学機器の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の絞り装置は、
撮影レンズに用いて、該撮影レンズを通過する光束を制御する為の絞り装置において、
該絞り装置は撮影に必要な全波長域の光束を透過させる領域aと、該領域aの外側に配された領域bと、該領域bの外側に配された領域cと、該領域cの外側に配され光束を遮光する領域dと、を有し、
該領域bと領域cは、各々波長λts、λtlを半値波長として透過波長と遮光波長を分離し、透過側の波長が遮光側の波長よりも長い選択的波長透過特性を有し、該半値波長λts、λtlは、
λts<λtl
なる条件を満たすことを特徴としている。
【0013】
請求項2の発明の絞り装置は、
撮影レンズに用いて、該撮影レンズを通過する光束を制御する為の絞り装置において、
該絞り装置は可動な複数枚の絞り羽根を有し、該複数枚の絞り羽根のうち1枚以上の絞り羽根は、該複数枚の絞り羽根の開閉によって絞り開口径を変化させるとき、絞り開口Saの外側に位置する領域Sbと、該領域Sbの外側に位置する領域Scとを有し、
該領域bと領域cは、各々波長λts、λtlを半値波長として透過波長と遮光波長を分離し、透過側の波長が遮光側の波長よりも長い選択的波長透過特性を有し、該半値波長λts、λtlは、
λts<λtl
なる条件を満たすことを特徴としている。
【0014】
請求項3の発明の光学機器は、
請求項1又は2の絞り装置を有することを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
図1は本発明の実施形態1の絞り装置の正面図、図2は光学機器を構成する撮影レンズの瞳近傍に絞り装置を配置した光学系の屈折力配置図である。尚、絞り装置は撮影レンズの瞳又は瞳近傍に配置されていれば、撮影レンズのレンズ構成は特に限定はしない。
【0016】
次に絞り装置の構成について図1を用いて説明する。
【0017】
同図において1は円形開口を有する固定絞り部材としての絞り部材であり、撮影レンズを通過する光束を制御している。
【0018】
1−4は撮影に必要な全波長域(可視領域)の光束を透過させる光軸を含む全透過領域であり、全波長域の光束を透過させる透過光学フィルターが設けられている。尚、全透過領域1−4には透過光学フィルターを設けなくても良い。
【0019】
1−3は全透過領域1−4の外側に配され、選択された波長域の光束を透過させる第1の選択的透過領域であり、光学機器に用いる撮像素子(CCD)に設置されたR、G、BのカラーフィルターのB(青)の光束を遮光し、R(赤)とG(緑)の光束を透過する透過光学フィルターが設けられている。
【0020】
1−2は第1の選択的透過領域1−3の外側に配され、選択された波長域の光束を透過させる第2の選択的透過領域であり、撮像素子(CCD)に設置されたR、G、BのカラーフィルターのG(緑)とB(青)の光束を遮光し、R(赤)の光束を透過する透過光学フィルターが設けられている。
【0021】
1−1は第2の選択的透過領域1−2の外側に配され、全透過領域1−4とは逆に全波長域の光束を遮光する全遮光領域であり、全波長域の光束を遮光させる透過光学フィルター又は遮光部材が設けられており、通常の絞り部材の遮光部と同様の作用を有する。
【0022】
尚、本実施形態では絞り部材1の開口の形状を円形としたが、必ずしもこれに限定されることはなく、必要に応じて変形させても良い。
【0023】
本実施形態において上記第1の選択的透過領域1−3と第2の選択的透過領域1−2は各々波長λts、λtlを半値波長(透過率が50%となる波長)として透過波長と遮光波長を分離し、透過側の波長が遮光側の波長よりも長い選択的波長透過特性を有し、該第1の選択的透過領域1−3と第2の選択的透過領域1−2の選択的波長透過特性における該半値波長λts、λtlは、
λts<λtl
なる条件を満たすように設定している。
【0024】
尚、好ましくは半値波長λtlは半値波長λtsよりも80nm以上長くなるようにしている。
【0025】
図3に第1、第2の選択的透過領域1−3、1−2に設けた透過光学フィルターの分光透過率特性を示す。
【0026】
同図においてグラフ1−2は第2の選択的透過領域1−2における分光透過率特性であり、可視域のB(青)色光とG(緑)色光を遮光し、比較的長い長波長長側のR(赤)色光を透過する。グラフ1−3は第1の選択的透過領域1−3における分光透過率特性であり、短波長側のB(青)色光の波長域の光束を遮光し、それより長い波長域のG(緑)色光とR(赤)色光の光束を透過する。
【0027】
ここで述べているR、G、Bを決める波長はCCDなどの撮像素子に設置されているカラーフィルターの分光透過率特性によって決定される。
【0028】
図4にこのCCDなどの撮像素子に設置されるカラーフィルターの分光透過率特性を示す。同図に示すカラーフィルターの分光透過率特性は曲線R(赤)がおよそ波長600nm以上の波長域の光束を透過し、曲線G(緑)が波長530nmを中心とする波長域の光束を透過し、曲線B(青)が波長460nmを中心とする波長域の光束を中心に透過している。
【0029】
本実施形態で示す絞り部材の各領域(部位)の分光透過率特性は、図4に示すカラーフィルターの分光透過率特性を元に設定されている。即ち、カラーフィルターの分光透過率特性が変われば、それに合わせて本実施形態の絞り部材の各領域1−2,1−3,1−4の分光透過率特性も変更する必要がある。
【0030】
以上の説明から図1に示す絞り部材1は透過波長領域毎に絞り径(開口径)が異なるような構成になっていることが分かる。即ち、本実施形態では、このように波長によって通過する領域が異なる複数の開口径を有する絞り径を構成することにより、可視領域全体にわたりバランス良い、即ち各色光でMTF値が略一致した良好なる画質の画像を得ることができる。
【0031】
次に光束の波長の違いにより通過させる絞り径を異なるものとする本実施形態の効果について説明する。
【0032】
小型で高性能な撮像素子の開発により撮像素子の持つ1画素の大きさは近年では2〜4μmにまで高精細化が進んでいる。それに伴いそこに備える結像光学系(撮影光学系)にも高い分解能が要求されている。結像光学系の能力を示す指標としては空間周波数のMTFと呼ばれるレスポンス関数で示すのが一般的である。
【0033】
MTFを示すグラフにおいて横軸に空間周波数、即ち単位長さあたりに存在する線数をとり、縦軸にその空間周波数におけるMTFの数値、即ち像の再現性を数値化したものをとる。MTFの数値が高いものが優れた結像性能を有することになる。
【0034】
図5は一般的な光学系、即ち同一の絞り径、言い換えれば同一のF値を有する光学系のMTFを示すグラフである。同図においては横軸に空間周波数、縦軸にMTFがとられている。
【0035】
同図に示すように空間周波数が高くなるに従ってMTFの数値が減少してゆき最後には0となる。
【0036】
同図においてR、G、Bで示す波長の違いによりMTFが0となる空間周波数は異なり、幾何的な光学収差が小さな光学系では波長によるMTFの大小関係は全空間周波数域に渡って同じになっている。MTFが0となる空間周波数は回折限界と呼ばれ、該回折限界は波長によって異なる。回折限界となる空間周波数fは前述した如くレーレーの研究により
f=1/(1.22×λ×Fno)・・・・(1)
となることが知られている。
【0037】
回折限界を超えるMTFは通常の絞り部材では原理的に得られない。同一径の開口絞りでは図5に示す如く波長(R,G,B)により異なる解像限界となるのである。
【0038】
本実施形態では前記図1に示す如く開口径を透過する光束の波長により該開口径の大きさを異なるものとすることにより、MTFを各色光で略同一となるレベルに合わせることができ、これにより各色光でバランスの良い良好なる撮像性能を確保している。
【0039】
即ち、本実施形態では図6に示すようにR、G、Bの三色の透過光学フィルターに対応する光学系の性能が略同一となるように光束の波長によって通過する開口径の大きさが異なるように絞り部材1を形成している。このように固定的な絞り径を光束の波長により異なるものとして光学性能の向上を行うのは、単レンズなど単純な光学系を採用する撮像装置に特に有効である。
【0040】
またこのような光学系ではFnoを小さくすると残存収差の影響が無視できず、Fnoの大きな暗い光学系とせざるを得ない。一方、暗くしすぎると回折の影響を無視することができなくなってくる。
【0041】
そこで本実施形態では上記の如く選択的な波長透過性を有する開口径の異なる絞りを組み合わせて構成することにより、良好なる光学性能を得ている。
【0042】
本実施形態は要求される高い解像度を限られた光学エレメントにより実現するための有効な解決手段である。限られた光学エレメントにより結像性能を向上させるため一般には幾何光学的に光束を細く絞り大きなFnoとすることで幾何光学収差の影響を抑えて画像の解像度を向上させている。
【0043】
しかしながら使用する空間周波数が高くなると実際には上記(1)式で与えられる回折限界から、その解像度は波動光学的に制限されたものとなる。逆にFnoを小さくすると理論的な解像限界は上がるものの光線収差により解像度の向上に限界がある。
【0044】
従って両者のMTFが略同一となるポイントが最も高い解像度性能を有することになる。それは波長によって異なるものになり、同一の絞り径を有する従来の光学系では理想の形態を実現できない。実質的に波長により絞り径を変える本実施形態は有限の光学エレメントを有する撮影光学系の持つポテンシャルを回折限界に近い領域で利用する上で有効なものとなる。
【0045】
本実施形態においては、絞り装置を前述の如く設定することによってCCD面上に配置される複数のカラーフィルターのうち、最も中心波長の長い方をλl、短い方をλsとし、中心波長λlが通過する光束で決まる結像光学系のF値をFl、中心波長λsが通過する光束で決まる結像光学系のF値をFsとするとき、
Fl<Fs・・・・(2)
なる関係を満足するように各要素を設定している。これにより本実施形態の効果を実現できる。即ち、上記の如く長い波長の光束を透過する領域の絞り径を大きくし(Fno Flを小さくし)、より短い波長の光束を透過する絞り径を小さくする(Fno Fsを大きくする)ことにより、上記条件式(2)の関係が満足する。
【0046】
一方、複数の光学エレメントを採用し、十分に幾何光学収差を補正しつつFnoを小さく、即ち絞りによる光束の径を大きくすることのできる光学系では上記(1)式で示される回折限界が十分に高いものになり、波長差による影響を無視することができるようになる。
【0047】
しかしながら一般によく知られているように図7、図8で示す絞り径可変の絞り部材を採用する場合、絞り径を小さくし、回折の影響が無視できない領域では本発明が特に有効である。
【0048】
[実施形態2]
図7は本発明の実施形態2の絞り径可変の絞り装置の正面図であり、絞り開口が大きく開いた状態を示している。図8は図7と同じ絞り装置の正面図であり、絞り開口が小さくなった状態を示している。本実施形態の絞り装置は、撮影光学系中に用いられる。図9は図7、図8に示した絞り部材を構成する1枚の絞り羽根を示した説明図である。
【0049】
図中、11は複数枚の絞り羽根11aの開閉によって開口径が可変の絞り部材、11−6は開口径(絞り開口径)、11−5は絞り羽根11aの回転中心であり、ここを中心に軌道11−4で絞り羽根11aが回転することにより、絞りの開閉を行う。11−3は第1の選択的透過領域であり、図1に示す第1の選択的透過領域1−3と同様の分光特性を有しており、絞り開口11−6の外側に位置している。11−2は第2の選択的透過領域であり、図1に示す第2の選択的透過領域1−2と同様の分光特性を有しており、第1の選択的透過領域11−3の外側に位置している。11−1は全波長域で遮光する全遮光域である。
【0050】
本実施形態において上記第1の選択的透過領域11−3と第2の選択的透過領域11−2は各々波長λts、λtlを半値波長として透過波長と遮光波長を分離し、透過側の波長が遮光側の波長よりも長い選択的波長透過特性を有し、該第1の選択的透過領域11−3と第2の選択的透過領域11−2の選択的波長透過特性における該半値波長λts、λtlは、
λts<λtl
なる条件を満たすように設定している。
【0051】
このような絞り羽根11aを複数用いることにより、図8で示すような小絞り時に図1に示す固定絞りと同様の効果を得ることができ、これにより各波長における光学性能のアンバランスを最小限に抑えることができる。
【0052】
尚、本実施形態では第1、第2の選択的透過領域11−3,11−2を全ての絞り羽根に設けたが、これに限らず、1枚以上の絞り羽根に設けても良い。
【0053】
また以上の各本実施形態においては絞り部材を径方向に複数領域に分割し、領域ごとに異なる波長選択的な透過率を持たせたが、本質的には波長選択的な透過光学フィルターを傾斜膜の蒸着等により構成し、透過波長域の変更を連続的なものにしても良い。
【0054】
本発明における光学機器は前述した各実施形態の絞り装置を光路中に設けることによって、良好なる画像を得ることができる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によればMTFを各波長領域の光束で略同一となるレベルに合わせることができ、これにより各色光でバランスのとれた良好なる光学性能(撮像性能)を確保することができる絞り装置及びそれを用いた光学機器を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の絞り装置の正面図
【図2】絞り装置の設置場所を示す光学系の屈折力配置図
【図3】絞りに備わる波長選択フィルターの特性図
【図4】撮像系の透過光学フィルターの分光透過率特性を表す図
【図5】光学系に通常の絞り装置を設置したときのMTFを示す図
【図6】光学系に本発明の絞り装置を適用したときのMTFを示す図
【図7】本発明の実施形態2の絞り装置の正面図
【図8】本発明の実施形態2の絞り装置の正面図
【図9】本発明の実施形態2の絞り装置に具備される絞り羽根を示す図
【符号の説明】
1、11 絞り部材
1−1 全遮光領域
1−2、11−2 第2の選択的透過領域
1−3、11−3 第1の選択的透過領域
1−4、11−6 全透過領域
11a 絞り羽根
【発明の属する技術分野】
本発明は絞り装置及びそれを用いた光学機器に関し、特に可視領域全体にわたり良好なる画像(動画又は静止画)をバランス良く得るようにした、例えばビデオカメラ、フィルム用カメラ、デジタルカメラ等の光学機器(撮像装置)に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビデオカメラ、フィルム用カメラ、デジタルカメラ等の光学機器に用いられる絞り装置(絞り部材)としては、円形開口を有する固定絞り部材や、絞り羽根の開閉によってその開口径(絞り径)が可変の可変絞り部材等がある。
【0003】
被写体像の輝度、照度といった明るさに応じて可変絞り部材は、絞り羽根の開閉を行い、該開口を通過する光束の光量の調整を行ったりしている。また可変絞り部材には単に通過する光束の光量の調節を行うだけでなく光学系のFナンバー(Fno)を可変とすることで被写体深度の調整を行い、撮影者の意図に応じた絵作りを行う作用も有している。
【0004】
固定絞り部材では絞り部材による通過する光束の光量の調節を行うことはできないが、シャッターなどにより露出時間を調整し、被写体像の明るさに応じて受光量の調整ができる。また固定絞り部材の場合には、撮影レンズのFnoを比較的大きな値として被写体深度を広く(深く)設定し、ピント調節を省略した光学機器に適用することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年ではますます画像の高画質化が求められ、撮像素子として求められるCCD(Charge coupled device)などは大変多くの画素を有するようになってきている。撮像素子を構成する1つの画素の大きさは高画質化に伴い小さくなり、近年では2〜4μmピッチのものが存在する。
【0006】
このような撮像素子に対応するため、そこに具備される光学系にも高い解像度が要求されるようになり、非球面レンズや回折光学素子など高価な光学部材を具備した光学系も存在している。
【0007】
しかしながら光学系の解像度は、そこに具備される絞り部材により選択されるFnoによって決まる論理的な限界値が存在することが知られている。即ちレーレーの回折限界である。回折限界は光束の波長λによって異なり、解像度の上限となる空間周波数fはレーレーの研究により
f=1/(1.22×λ×Fno)・・・・(1)
となることが知られている。
【0008】
これは無収差レンズであっても回折限界を超えるMTF(Modulation transfer function)は得られないことを意味する。一般の開口絞りでは図5に示すMTFの如く光束の波長(赤色光R、緑色光G、青色光B)により異なる解像限界となる。
【0009】
幾何光学的には光束を細く絞り、大きなFnoとすることで画像の解像度は向上するが、実際には(1)式で与えられる回折限界から、その解像度は波動光学的に制限されたものとなる。逆にFnoを小さくすると理論的な解像限界は上がるものの光線収差により解像度の向上に限界がある。
【0010】
従って両者のMTFが略同一となるポイントが最も高い解像度を有し、それは同一絞り径においては使用する波長の長さによって異なるものになる。従って使用する光束の波長の長短により絞り径の大きさを変えることが有効な手段となる。
【0011】
本発明は絞り開口の領域を選択的な波長透過性を有する複数の開口径(絞り径)と成るように構成することにより、MTFを各波長領域の光束で略同一となるレベルに合わせることができ、良好なる光学性能(撮像性能)が確保できる絞り装置及びそれを用いた光学機器の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の絞り装置は、
撮影レンズに用いて、該撮影レンズを通過する光束を制御する為の絞り装置において、
該絞り装置は撮影に必要な全波長域の光束を透過させる領域aと、該領域aの外側に配された領域bと、該領域bの外側に配された領域cと、該領域cの外側に配され光束を遮光する領域dと、を有し、
該領域bと領域cは、各々波長λts、λtlを半値波長として透過波長と遮光波長を分離し、透過側の波長が遮光側の波長よりも長い選択的波長透過特性を有し、該半値波長λts、λtlは、
λts<λtl
なる条件を満たすことを特徴としている。
【0013】
請求項2の発明の絞り装置は、
撮影レンズに用いて、該撮影レンズを通過する光束を制御する為の絞り装置において、
該絞り装置は可動な複数枚の絞り羽根を有し、該複数枚の絞り羽根のうち1枚以上の絞り羽根は、該複数枚の絞り羽根の開閉によって絞り開口径を変化させるとき、絞り開口Saの外側に位置する領域Sbと、該領域Sbの外側に位置する領域Scとを有し、
該領域bと領域cは、各々波長λts、λtlを半値波長として透過波長と遮光波長を分離し、透過側の波長が遮光側の波長よりも長い選択的波長透過特性を有し、該半値波長λts、λtlは、
λts<λtl
なる条件を満たすことを特徴としている。
【0014】
請求項3の発明の光学機器は、
請求項1又は2の絞り装置を有することを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
図1は本発明の実施形態1の絞り装置の正面図、図2は光学機器を構成する撮影レンズの瞳近傍に絞り装置を配置した光学系の屈折力配置図である。尚、絞り装置は撮影レンズの瞳又は瞳近傍に配置されていれば、撮影レンズのレンズ構成は特に限定はしない。
【0016】
次に絞り装置の構成について図1を用いて説明する。
【0017】
同図において1は円形開口を有する固定絞り部材としての絞り部材であり、撮影レンズを通過する光束を制御している。
【0018】
1−4は撮影に必要な全波長域(可視領域)の光束を透過させる光軸を含む全透過領域であり、全波長域の光束を透過させる透過光学フィルターが設けられている。尚、全透過領域1−4には透過光学フィルターを設けなくても良い。
【0019】
1−3は全透過領域1−4の外側に配され、選択された波長域の光束を透過させる第1の選択的透過領域であり、光学機器に用いる撮像素子(CCD)に設置されたR、G、BのカラーフィルターのB(青)の光束を遮光し、R(赤)とG(緑)の光束を透過する透過光学フィルターが設けられている。
【0020】
1−2は第1の選択的透過領域1−3の外側に配され、選択された波長域の光束を透過させる第2の選択的透過領域であり、撮像素子(CCD)に設置されたR、G、BのカラーフィルターのG(緑)とB(青)の光束を遮光し、R(赤)の光束を透過する透過光学フィルターが設けられている。
【0021】
1−1は第2の選択的透過領域1−2の外側に配され、全透過領域1−4とは逆に全波長域の光束を遮光する全遮光領域であり、全波長域の光束を遮光させる透過光学フィルター又は遮光部材が設けられており、通常の絞り部材の遮光部と同様の作用を有する。
【0022】
尚、本実施形態では絞り部材1の開口の形状を円形としたが、必ずしもこれに限定されることはなく、必要に応じて変形させても良い。
【0023】
本実施形態において上記第1の選択的透過領域1−3と第2の選択的透過領域1−2は各々波長λts、λtlを半値波長(透過率が50%となる波長)として透過波長と遮光波長を分離し、透過側の波長が遮光側の波長よりも長い選択的波長透過特性を有し、該第1の選択的透過領域1−3と第2の選択的透過領域1−2の選択的波長透過特性における該半値波長λts、λtlは、
λts<λtl
なる条件を満たすように設定している。
【0024】
尚、好ましくは半値波長λtlは半値波長λtsよりも80nm以上長くなるようにしている。
【0025】
図3に第1、第2の選択的透過領域1−3、1−2に設けた透過光学フィルターの分光透過率特性を示す。
【0026】
同図においてグラフ1−2は第2の選択的透過領域1−2における分光透過率特性であり、可視域のB(青)色光とG(緑)色光を遮光し、比較的長い長波長長側のR(赤)色光を透過する。グラフ1−3は第1の選択的透過領域1−3における分光透過率特性であり、短波長側のB(青)色光の波長域の光束を遮光し、それより長い波長域のG(緑)色光とR(赤)色光の光束を透過する。
【0027】
ここで述べているR、G、Bを決める波長はCCDなどの撮像素子に設置されているカラーフィルターの分光透過率特性によって決定される。
【0028】
図4にこのCCDなどの撮像素子に設置されるカラーフィルターの分光透過率特性を示す。同図に示すカラーフィルターの分光透過率特性は曲線R(赤)がおよそ波長600nm以上の波長域の光束を透過し、曲線G(緑)が波長530nmを中心とする波長域の光束を透過し、曲線B(青)が波長460nmを中心とする波長域の光束を中心に透過している。
【0029】
本実施形態で示す絞り部材の各領域(部位)の分光透過率特性は、図4に示すカラーフィルターの分光透過率特性を元に設定されている。即ち、カラーフィルターの分光透過率特性が変われば、それに合わせて本実施形態の絞り部材の各領域1−2,1−3,1−4の分光透過率特性も変更する必要がある。
【0030】
以上の説明から図1に示す絞り部材1は透過波長領域毎に絞り径(開口径)が異なるような構成になっていることが分かる。即ち、本実施形態では、このように波長によって通過する領域が異なる複数の開口径を有する絞り径を構成することにより、可視領域全体にわたりバランス良い、即ち各色光でMTF値が略一致した良好なる画質の画像を得ることができる。
【0031】
次に光束の波長の違いにより通過させる絞り径を異なるものとする本実施形態の効果について説明する。
【0032】
小型で高性能な撮像素子の開発により撮像素子の持つ1画素の大きさは近年では2〜4μmにまで高精細化が進んでいる。それに伴いそこに備える結像光学系(撮影光学系)にも高い分解能が要求されている。結像光学系の能力を示す指標としては空間周波数のMTFと呼ばれるレスポンス関数で示すのが一般的である。
【0033】
MTFを示すグラフにおいて横軸に空間周波数、即ち単位長さあたりに存在する線数をとり、縦軸にその空間周波数におけるMTFの数値、即ち像の再現性を数値化したものをとる。MTFの数値が高いものが優れた結像性能を有することになる。
【0034】
図5は一般的な光学系、即ち同一の絞り径、言い換えれば同一のF値を有する光学系のMTFを示すグラフである。同図においては横軸に空間周波数、縦軸にMTFがとられている。
【0035】
同図に示すように空間周波数が高くなるに従ってMTFの数値が減少してゆき最後には0となる。
【0036】
同図においてR、G、Bで示す波長の違いによりMTFが0となる空間周波数は異なり、幾何的な光学収差が小さな光学系では波長によるMTFの大小関係は全空間周波数域に渡って同じになっている。MTFが0となる空間周波数は回折限界と呼ばれ、該回折限界は波長によって異なる。回折限界となる空間周波数fは前述した如くレーレーの研究により
f=1/(1.22×λ×Fno)・・・・(1)
となることが知られている。
【0037】
回折限界を超えるMTFは通常の絞り部材では原理的に得られない。同一径の開口絞りでは図5に示す如く波長(R,G,B)により異なる解像限界となるのである。
【0038】
本実施形態では前記図1に示す如く開口径を透過する光束の波長により該開口径の大きさを異なるものとすることにより、MTFを各色光で略同一となるレベルに合わせることができ、これにより各色光でバランスの良い良好なる撮像性能を確保している。
【0039】
即ち、本実施形態では図6に示すようにR、G、Bの三色の透過光学フィルターに対応する光学系の性能が略同一となるように光束の波長によって通過する開口径の大きさが異なるように絞り部材1を形成している。このように固定的な絞り径を光束の波長により異なるものとして光学性能の向上を行うのは、単レンズなど単純な光学系を採用する撮像装置に特に有効である。
【0040】
またこのような光学系ではFnoを小さくすると残存収差の影響が無視できず、Fnoの大きな暗い光学系とせざるを得ない。一方、暗くしすぎると回折の影響を無視することができなくなってくる。
【0041】
そこで本実施形態では上記の如く選択的な波長透過性を有する開口径の異なる絞りを組み合わせて構成することにより、良好なる光学性能を得ている。
【0042】
本実施形態は要求される高い解像度を限られた光学エレメントにより実現するための有効な解決手段である。限られた光学エレメントにより結像性能を向上させるため一般には幾何光学的に光束を細く絞り大きなFnoとすることで幾何光学収差の影響を抑えて画像の解像度を向上させている。
【0043】
しかしながら使用する空間周波数が高くなると実際には上記(1)式で与えられる回折限界から、その解像度は波動光学的に制限されたものとなる。逆にFnoを小さくすると理論的な解像限界は上がるものの光線収差により解像度の向上に限界がある。
【0044】
従って両者のMTFが略同一となるポイントが最も高い解像度性能を有することになる。それは波長によって異なるものになり、同一の絞り径を有する従来の光学系では理想の形態を実現できない。実質的に波長により絞り径を変える本実施形態は有限の光学エレメントを有する撮影光学系の持つポテンシャルを回折限界に近い領域で利用する上で有効なものとなる。
【0045】
本実施形態においては、絞り装置を前述の如く設定することによってCCD面上に配置される複数のカラーフィルターのうち、最も中心波長の長い方をλl、短い方をλsとし、中心波長λlが通過する光束で決まる結像光学系のF値をFl、中心波長λsが通過する光束で決まる結像光学系のF値をFsとするとき、
Fl<Fs・・・・(2)
なる関係を満足するように各要素を設定している。これにより本実施形態の効果を実現できる。即ち、上記の如く長い波長の光束を透過する領域の絞り径を大きくし(Fno Flを小さくし)、より短い波長の光束を透過する絞り径を小さくする(Fno Fsを大きくする)ことにより、上記条件式(2)の関係が満足する。
【0046】
一方、複数の光学エレメントを採用し、十分に幾何光学収差を補正しつつFnoを小さく、即ち絞りによる光束の径を大きくすることのできる光学系では上記(1)式で示される回折限界が十分に高いものになり、波長差による影響を無視することができるようになる。
【0047】
しかしながら一般によく知られているように図7、図8で示す絞り径可変の絞り部材を採用する場合、絞り径を小さくし、回折の影響が無視できない領域では本発明が特に有効である。
【0048】
[実施形態2]
図7は本発明の実施形態2の絞り径可変の絞り装置の正面図であり、絞り開口が大きく開いた状態を示している。図8は図7と同じ絞り装置の正面図であり、絞り開口が小さくなった状態を示している。本実施形態の絞り装置は、撮影光学系中に用いられる。図9は図7、図8に示した絞り部材を構成する1枚の絞り羽根を示した説明図である。
【0049】
図中、11は複数枚の絞り羽根11aの開閉によって開口径が可変の絞り部材、11−6は開口径(絞り開口径)、11−5は絞り羽根11aの回転中心であり、ここを中心に軌道11−4で絞り羽根11aが回転することにより、絞りの開閉を行う。11−3は第1の選択的透過領域であり、図1に示す第1の選択的透過領域1−3と同様の分光特性を有しており、絞り開口11−6の外側に位置している。11−2は第2の選択的透過領域であり、図1に示す第2の選択的透過領域1−2と同様の分光特性を有しており、第1の選択的透過領域11−3の外側に位置している。11−1は全波長域で遮光する全遮光域である。
【0050】
本実施形態において上記第1の選択的透過領域11−3と第2の選択的透過領域11−2は各々波長λts、λtlを半値波長として透過波長と遮光波長を分離し、透過側の波長が遮光側の波長よりも長い選択的波長透過特性を有し、該第1の選択的透過領域11−3と第2の選択的透過領域11−2の選択的波長透過特性における該半値波長λts、λtlは、
λts<λtl
なる条件を満たすように設定している。
【0051】
このような絞り羽根11aを複数用いることにより、図8で示すような小絞り時に図1に示す固定絞りと同様の効果を得ることができ、これにより各波長における光学性能のアンバランスを最小限に抑えることができる。
【0052】
尚、本実施形態では第1、第2の選択的透過領域11−3,11−2を全ての絞り羽根に設けたが、これに限らず、1枚以上の絞り羽根に設けても良い。
【0053】
また以上の各本実施形態においては絞り部材を径方向に複数領域に分割し、領域ごとに異なる波長選択的な透過率を持たせたが、本質的には波長選択的な透過光学フィルターを傾斜膜の蒸着等により構成し、透過波長域の変更を連続的なものにしても良い。
【0054】
本発明における光学機器は前述した各実施形態の絞り装置を光路中に設けることによって、良好なる画像を得ることができる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によればMTFを各波長領域の光束で略同一となるレベルに合わせることができ、これにより各色光でバランスのとれた良好なる光学性能(撮像性能)を確保することができる絞り装置及びそれを用いた光学機器を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の絞り装置の正面図
【図2】絞り装置の設置場所を示す光学系の屈折力配置図
【図3】絞りに備わる波長選択フィルターの特性図
【図4】撮像系の透過光学フィルターの分光透過率特性を表す図
【図5】光学系に通常の絞り装置を設置したときのMTFを示す図
【図6】光学系に本発明の絞り装置を適用したときのMTFを示す図
【図7】本発明の実施形態2の絞り装置の正面図
【図8】本発明の実施形態2の絞り装置の正面図
【図9】本発明の実施形態2の絞り装置に具備される絞り羽根を示す図
【符号の説明】
1、11 絞り部材
1−1 全遮光領域
1−2、11−2 第2の選択的透過領域
1−3、11−3 第1の選択的透過領域
1−4、11−6 全透過領域
11a 絞り羽根
Claims (3)
- 撮影レンズに用いて、該撮影レンズを通過する光束を制御する為の絞り装置において、
該絞り装置は撮影に必要な全波長域の光束を透過させる領域aと、該領域aの外側に配された領域bと、該領域bの外側に配された領域cと、該領域cの外側に配され光束を遮光する領域dと、を有し、
該領域bと領域cは、各々波長λts、λtlを半値波長として透過波長と遮光波長を分離し、透過側の波長が遮光側の波長よりも長い選択的波長透過特性を有し、該半値波長λts、λtlは、
λts<λtl
なる条件を満たすことを特徴とする絞り装置。 - 撮影レンズに用いて、該撮影レンズを通過する光束を制御する為の絞り装置において、
該絞り装置は可動な複数枚の絞り羽根を有し、該複数枚の絞り羽根のうち1枚以上の絞り羽根は、該複数枚の絞り羽根の開閉によって絞り開口径を変化させるとき、絞り開口Saの外側に位置する領域Sbと、該領域Sbの外側に位置する領域Scとを有し、
該領域bと領域cは、各々波長λts、λtlを半値波長として透過波長と遮光波長を分離し、透過側の波長が遮光側の波長よりも長い選択的波長透過特性を有し、該半値波長λts、λtlは、
λts<λtl
なる条件を満たすことを特徴とする絞り装置。 - 請求項1又は2の絞り装置を有することを特徴とする光学機器。
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