JP2005017240A - 多重評価統合解析装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数センサ情報の統合解析装置に関して、目標の運動が急変する場合等、目標の種種の状態に対応して、目標の探知を維持可能な統合解析装置を提供する。
【解決手段】複数の音響センサ、観測部、多重軌跡評価部、軌跡相関部、および統合解析部により統合解析装置を構成する。観測部では、音響センサの観測信号を解析して、センサの観測領域内の各位置における観測信号値を算出する。多重軌跡評価部では、複数の異なる評価指標、もしくは1つの評価指標に対して異なるパラメータを設定して得られる複数の評価指標を使用して、音響センサごとに時系列に観測される観測情報から目標の軌跡を検出する。軌跡相関部では、軌跡間の距離を使用して、各音響センサで検出した複数の軌跡の同一性を判定する。統合解析部では、同一であると判定した軌跡を統合し、目標の有無を判定する。
【選択図】 図3
【解決手段】複数の音響センサ、観測部、多重軌跡評価部、軌跡相関部、および統合解析部により統合解析装置を構成する。観測部では、音響センサの観測信号を解析して、センサの観測領域内の各位置における観測信号値を算出する。多重軌跡評価部では、複数の異なる評価指標、もしくは1つの評価指標に対して異なるパラメータを設定して得られる複数の評価指標を使用して、音響センサごとに時系列に観測される観測情報から目標の軌跡を検出する。軌跡相関部では、軌跡間の距離を使用して、各音響センサで検出した複数の軌跡の同一性を判定する。統合解析部では、同一であると判定した軌跡を統合し、目標の有無を判定する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の音響センサの観測情報を統合的に処理して目標信号の検出や追尾、位置推定を行う音響情報処理分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数センサによる目標検出、追尾方法として、下記の非特許文献1等に記載のカルマンフィルタを使用する方法が提案されている。カルマンフィルタに代表されるフィルタベースの方法では、目標の状態ベクトルを例えば目標の位置や速度で定義し、目標の運動モデルを仮定する。観測情報が得られるたびに状態ベクトルを更新することにより、目標を追尾し、状態ベクトルの推定精度向上を図る。この追尾情報から目標の有無を判定することができる。
【0003】
【非特許文献1】
David L. Hall、“Mathematical Techiques in Multisensor Data Fusion”、Artech House、1992.
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、目標の運動が急激に変化する場合等、目標の実際の運動と運動モデルの整合性が取れない場合に、目標の追尾が困難となり、目標を失探することがある点が問題として指摘されている。
【0005】
そこで、本発明では、複数センサ情報の統合解析装置に関して、目標の運動が急変する場合等、目標の種種の状態に対応して、目標の探知を維持可能な統合解析装置を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では以下の手段を設ける。
(1)複数の音響センサ、観測部、多重軌跡評価部、軌跡相関部、および統合解析部により統合解析装置を構成する。観測部では、音響センサの観測信号を解析して、センサの観測領域内の各位置における観測信号値を算出する。多重軌跡評価部では、複数の異なる評価指標、もしくは1つの評価指標に対して異なるパラメータを設定して得られる複数の評価指標を使用して、音響センサごとに時系列に観測される観測情報から目標の軌跡を検出する。軌跡相関部では、軌跡間の距離を使用して、各音響センサで検出した複数の軌跡の同一性を判定する。統合解析部では、同一であると判定した軌跡を統合し、目標の有無を判定する。
(2)上記統合解析装置にセンサ誤差補正部を設ける。センサ誤差補正部では、各音響センサの配置された環境における音波の伝播経路、伝播速度、伝播距離等の伝播状況を推定して各音響センサの観測誤差を補正する。
(3)上記統合解析装置に指標評価部を設ける。指標評価部では、多重軌跡評価部、軌跡相関部、および統合解析部における軌跡の推定結果に基づいて、評価指標の中で目標の軌跡を推定する指標として有効な指標を選択する。
(4)上記統合解析装置に表示解析部を設ける。表示解析部では、各音響センサごとの時系列の観測情報と、推定した軌跡を表示するセンサ情報表示ウィンドウ、および複数の音響センサの観測情報の統合結果を表示する統合情報表示ウィンドウをディスプレイ等の外部表示装置上に表示する。オペレータが評価指標を選択した場合に、その評価指標による各音響センサごとの軌跡の推定結果、および統合結果をセンサ情報表示ウィンドウ、および統合情報表示ウィンドウに表示する。また、オペレータがセンサ情報表示ウィンドウ上に表示された複数の観測情報を選択した場合に、それら観測情報を含む軌跡を推定可能な評価指標をオペレータに提示する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、分散配置された複数の音響センサの観測情報を統合して、目標を検出する装置に関する。具体的には、下記の方法を実施するソフトウェア、またはハードウェアを作成することにより実現できる。
【0008】
本実施形態は、複数の評価指標を使用して各音響センサごとに目標の軌跡を推定後、それらの推定結果を総合的に解析することにより目標を検出する装置に関する。図1は、本実施例における複数の音響センサを用いた目標の観測例である。目標104および各音響センサ101は水中に存在する。図1ではセンサ数を3としているが、任意の数とすることができる。図1において、音響センサ101cでは音波103を発信し、音響センサ101a、101bにより静止もしくは移動している目標104での反射波を受信する。領域102a、102bは、音響センサ101a、101bの観測領域を示す。本実施例では、音響センサ101a、101bは受波器、音響センサ101cは送受波器としているが、音響センサ101aから101cは送波器、受波器、および送受波器のどの形式でも良い。ただし、送波器か送受波器、および受波器か送受波器は、それぞれ1つ以上必要である。
【0009】
図2は、本実施例における統合解析装置の構成図である。本装置はサブ装置210a、210b、210cから構成され、それらは有線もしくは無線のネットワークで接続される。各サブ装置は、センサ101とのインタフェース201、一連の処理を行うCPU202、プログラムやデータを格納するメモリ203、他のサブ装置との通信インタフェース204、およびこれらを結合するバス205から構成される。図2ではサブ装置数は3であるが、センサ数に応じてサブ装置数は変化する。
【0010】
図3は、統合解析装置における処理のブロック図である。観測部301では、各音響センサ101の観測信号を解析して、音響センサ101の観測領域102内の各位置における観測信号値(反射波の信号強度)を求める。多重軌跡評価部302では、複数の評価指標を使用して、各音響センサ101について時系列に得られる観測情報から目標の軌跡を検出する。軌跡相関部303では、軌跡間の距離を使用して、異なる音響センサ101で検出した複数の軌跡の同一性を判定する。統合解析部304では、同一であると判定した軌跡に基づいて、目標の存在の有無を推定する。
【0011】
以下、観測部301、多重軌跡評価部302、軌跡相関部303、統合解析部304における処理の具体例を示す。本処理は統合解析装置210のメモリ203内に格納され、CPU202により実行される。
【0012】
観測部301では、音響センサ101の観測信号を相関処理などの信号解析法を用いて解析する。信号解析方法としては、下記文献2に記載されているような各種信号解析方法を使用することができる。
【0013】
文献2:Richard O. Nielsen、“Sonar Signal Processing”、Artech House、1991.
図4は観測部301の解析結果例である。解析結果は、音響センサ101により観測された各位置における観測信号値を輝度値とした画像401である。点402は観測点(目標位置情報)、点403は音響センサ101の位置である。観測画像401の横軸は音響センサ101からみた方位、縦軸は音響センサ101からの距離を表す。
【0014】
図5は多重軌跡評価部302における具体的な処理手順、図6はその説明図である。点602から604は、それぞれ時刻t−2、t−1、tにおける観測点である。矢印605、607は軌跡を表し、円606は目標が点603aの位置に存在すると仮定したときに、目標が時刻t−1から時刻tまでの間に移動可能な範囲を表す。以下、図5の番号をステップ番号として、多重軌跡評価部302における処理手順を示す。
ステップ501:軌跡生成
既に検出した軌跡が存在する場合、その軌跡と新しい観測点を組合せて一つの新しい軌跡を生成する。図6の例では、軌跡605aに対して点604bや点604cを選択し、軌跡(605a,607a)や(605a,607b)を生成する。このとき点604aも選択可能であるが、この例では軌跡605aと対応する確率の高い、目標の移動可能範囲606内の点のみを選択する。
【0015】
既に検出した軌跡が存在しない場合、すべての観測点を新しい軌跡(軌跡の始点)と仮定する。
ステップ502:評価指標パラメータ設定
軌跡を評価する指標のパラメータを設定する。
ステップ503:評価値算出
ステップ501で生成した軌跡の評価値Ciを算出する。評価指標としては、軌跡上の各位置における目標の速度や、単位時間当たりの針路の変化分を使用する。そのため、軌跡の形状をN次の多項式と仮定し、軌跡上の(N+1)個の観測点を使用して最小2乗推定により多項式の係数を推定する。その多項式を使用して任意の時刻における目標の速度や針路の変化を算出する。評価指標は、それらがあらかじめ設定したしきい値以下の場合に大となる関数とする。
【0016】
ステップ502で設定するパラメータとしては、最小2乗推定で使用する観測点の個数がある。このパラメータNは軌跡の推定に過去の軌跡の情報をどの程度使用するかに関係する。そのため、例えば、Nを小とすることにより急変する軌跡についても評価値を高めに保つことが可能となり、目標の軌跡として検出可能である。
ステップ504:軌跡選択
評価値Ciがしきい値Tc以上である軌跡は目標の軌跡であると仮定し、保存する。
ステップ505:判定(各パラメータを設定)
あらかじめ設定した全てのパラメータについて上記軌跡の検出を実行するまで、ステップ501から504を繰り返す。
ステップ506:判定(全観測情報を処理)
軌跡と新しい観測情報の全組合せについて上記軌跡の検出を実行するまで、ステップ501、505を繰り返す。
【0017】
図7は軌跡相関部303における具体的な処理手順、図8はその説明図である。図8において、座標O−XYは各音響センサ101で共通の座標系を表す。点801から803、点804から806はそれぞれ異なる音響センサ101により時系列に得られた観測点、曲線807、808は推定された軌跡を表す。閉曲線群809、810は、点801、804の表す観測位置に対して音響センサの観測誤差から決まる誤差分布を表す。以下、図7の番号をステップ番号として、軌跡相関部303における処理手順を示す。以下では軌跡数を2として説明する。軌跡数が3以上、すなわち音響センサ数が3以上の場合には軌跡の全組合せについて同様の処理を実行して、全軌跡の同一性を判定し、グループ化する。
ステップ701:軌跡選択
2つの異なる音響センサで検出された2つの軌跡を選択する。
ステップ702:距離算出
選択した軌跡上の各観測点について、それらの距離を算出する。距離としては、観測誤差分布の平均および分散を基に定義されるマハラノビス距離や、上記文献1や下記文献3等に記載された種々の距離を使用することができる。
【0018】
文献3:鳥脇順一郎、“認識工学”、コロナ社、1993.
図8の例では、軌跡807、808上の各時刻における観測点801から803、および804から806について、距離d(801,804)、d(802,805)、d(803,806)を算出する。ステップ703:同一性評価
各観測点間の距離についてカイ二乗分布の値を算出する。その全ての値が設定したしきい値Td以上である場合に、選択した2つの軌跡が同一の目標を示すとみなす。これらの軌跡を保存する。
ステップ704:判定(全軌跡を処理)
軌跡の全組合せについて上記同一性の判定を実行するまで、ステップ701から703を繰り返す。
【0019】
統合解析部304では、観測信号値の統合、および観測位置の統合を行う。観測信号値の統合では、軌跡相関部303で選択された軌跡上の観測点について、複数の異なる音響センサ101で得られた、対応する観測点の輝度値の統計量を算出する。統計量としては、平均値やメディアンなど下記文献4などに記載された各種統計量を使用することができる。
【0020】
文献4:高木幹雄、下田陽久、“画像解析ハンドブック”、東京大学出版会、1991.
観測位置の統合では、対応する複数の音響センサの観測点の観測位置誤差分布の各位置における積を算出し、その値が最大となる位置を目標の観測位置とする。
【0021】
各位置における統計量は、複数の音響センサの観測画像から推定される、その位置に目標が存在する可能性を表す尺度と考えることができる。すなわち、統合した統計量分布上で輝度値が大である位置には目標が存在する可能性が高いと考えられる。統合解析部304では、算出した統計量分布について、しきい値Tsのしきい値処理を実行し、目標の有無を判定する。
【0022】
以上のように、本統合解析装置では、各音響センサごとに複数の評価指標を使用することにより、目標の運動が急激に変化する場合等、目標の種種の状態に対応し、目標の軌跡の検出率を向上できる。その際、目標以外の軌跡を検出する場合もあるが、複数の音響センサにより推定された複数の軌跡を統合的に処理することにより、真の目標の軌跡を検出可能である。
【0023】
水中等で音響センサを使用する場合、環境の影響により音波の伝播経路や伝播速度、伝播距離などが想定する状態と著しく異なる場合がある。この影響は、特に、異なる位置、すなわち異なる環境下で使用する異なる音響センサの観測情報を統合する際に、同一目標の位置観測誤差として顕著に現れると推測される。そのため、図9に示すように、軌跡の相関をとる前段階で各音響センサの観測誤差を推定するセンサ誤差補正部901を設けることにより、後段の相関、統合処理の精度を向上することができる。センサ誤差補正部901では、下記文献5等に記載のモデルを使用して、各音響センサの存在する環境における音波の伝播状況を予測する。
【0024】
文献5:R. J. Urick著、土屋明訳、“水中音響の原理”、共立出版、1978.
評価指標を多数使用する場合、各音響センサ101において検出される軌跡数は増大し、軌跡相関部303、および統合解析部304における処理負荷の増大、および目標検出精度の低下の原因となる。そのため、図10に示すように、評価指標の有効性を評価して使用する評価指標を制限する指標評価部を設けることにより、目標検出、追尾を効率的に実行できる。指標評価部1001では、軌跡相関部303、および統合解析部304において推定された目標の軌跡と、多重軌跡評価部302で検出された全ての軌跡を比較することにより、目標以外と推定される軌跡を得る。多重軌跡評価部302においてその軌跡を選択する基準となった評価指標を求め、その評価指標を軌跡の選択基準から除く。また、各評価指標に対して真の軌跡を推定可能な度合いを表わす信頼度を定義し、各音響センサによる軌跡の推定結果の相関、統合時に信頼度による重み付けを行う方法もある。
【0025】
図11に本統合装置の解析結果表示例を示す。ウィンドウ1101は各音響センサ101の観測情報や推定した軌跡を表示するセンサ情報表示ウィンドウ、ウィンドウ1102は複数音響センサの観測情報の統合結果を表示する統合情報表示ウィンドウ、ウィンドウ1103は評価指標の選択用ウィンドウである。
【0026】
手動解析用の機能としては、ウィンドウ1103による評価指標の選択に連動して、その指標による軌跡の推定結果をウィンドウ1101、1102に表示する機能を有する。また、マウスにより複数の観測点を選択した場合に、選択した観測点を含む軌跡を推定し、その軌跡の評価値が高くなる評価指標を推定する機能を有する。
【0027】
図11において、観測点1105、1106、1107はそれぞれ時刻t−2、t−1、tにおける観測情報である。観測点1111、1112、1113も同様である。今、指標1を選択した場合に、各音響センサ101について軌跡1108が得られているとする。ただし、音響センサ101aでは他の音響センサとは異なる軌跡1108aが得られているとする。このような場合に、手動で指標の設定を変更することにより、オペレータが真の軌跡1109が得られる指標を推定することができる。また、マウスポインタ1115で軌跡1109上の観測点を選択することにより、選択した観測点を含む軌跡1109の評価値が高くなる評価指標を推定することができる。
【0028】
このような機能を備えた表示解析部を本統合解析装置に設けることにより、高ノイズ環境における目標検出、追尾等が自動処理では困難な場合でも目標を探知できる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、各音響センサごとに複数の評価指標を使用して目標の軌跡を推定し、複数の音響センサにより推定された複数の軌跡を統合的に処理することにより、目標の運動が急激に変化する場合等、目標の種種の状態に対応して、目標の探知を維持可能な統合解析装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複数の音響センサを用いた目標の観測例を示す図。
【図2】統合解析装置の構成図。
【図3】統合解析装置における処理のブロック図。
【図4】観測部の解析結果例を示す図。
【図5】多重軌跡評価部における処理手順を示す図。
【図6】多重軌跡評価部の説明図。
【図7】軌跡相関部における処理手順を示す図。
【図8】軌跡相関部の説明図。
【図9】センサ誤差補正部を備えた統合解析装置の構成図。
【図10】指標評価部を備えた統合解析装置の構成図。
【図11】統合解析装置における解析結果の表示例を示す図。
【符号の説明】
101a、101b、101c…音響センサ、102a、102b…音響センサの観測領域、201a、201b、201c…センサ用インタフェース、202a、202b、202c…CPU、203a、203b、203c…メモリ、204a、204b、204c…通信用インタフェース、301a、301b、301c…観測部、302a、302b、302c…多重軌跡評価部、303…軌跡相関部、304…統合解析部、401…反射波の信号強度を輝度値とする観測画像、605a、605b、607a、607b…軌跡の検出例、901…センサ誤差補正部、1001…指標評価部、1101…センサ情報表示ウィンドウ、1102…統合情報表示ウィンドウ、1103…評価指標選択ウィンドウ、1104a、1104b、1104c…各音響センサの観測情報の表示例。
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の音響センサの観測情報を統合的に処理して目標信号の検出や追尾、位置推定を行う音響情報処理分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数センサによる目標検出、追尾方法として、下記の非特許文献1等に記載のカルマンフィルタを使用する方法が提案されている。カルマンフィルタに代表されるフィルタベースの方法では、目標の状態ベクトルを例えば目標の位置や速度で定義し、目標の運動モデルを仮定する。観測情報が得られるたびに状態ベクトルを更新することにより、目標を追尾し、状態ベクトルの推定精度向上を図る。この追尾情報から目標の有無を判定することができる。
【0003】
【非特許文献1】
David L. Hall、“Mathematical Techiques in Multisensor Data Fusion”、Artech House、1992.
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、目標の運動が急激に変化する場合等、目標の実際の運動と運動モデルの整合性が取れない場合に、目標の追尾が困難となり、目標を失探することがある点が問題として指摘されている。
【0005】
そこで、本発明では、複数センサ情報の統合解析装置に関して、目標の運動が急変する場合等、目標の種種の状態に対応して、目標の探知を維持可能な統合解析装置を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では以下の手段を設ける。
(1)複数の音響センサ、観測部、多重軌跡評価部、軌跡相関部、および統合解析部により統合解析装置を構成する。観測部では、音響センサの観測信号を解析して、センサの観測領域内の各位置における観測信号値を算出する。多重軌跡評価部では、複数の異なる評価指標、もしくは1つの評価指標に対して異なるパラメータを設定して得られる複数の評価指標を使用して、音響センサごとに時系列に観測される観測情報から目標の軌跡を検出する。軌跡相関部では、軌跡間の距離を使用して、各音響センサで検出した複数の軌跡の同一性を判定する。統合解析部では、同一であると判定した軌跡を統合し、目標の有無を判定する。
(2)上記統合解析装置にセンサ誤差補正部を設ける。センサ誤差補正部では、各音響センサの配置された環境における音波の伝播経路、伝播速度、伝播距離等の伝播状況を推定して各音響センサの観測誤差を補正する。
(3)上記統合解析装置に指標評価部を設ける。指標評価部では、多重軌跡評価部、軌跡相関部、および統合解析部における軌跡の推定結果に基づいて、評価指標の中で目標の軌跡を推定する指標として有効な指標を選択する。
(4)上記統合解析装置に表示解析部を設ける。表示解析部では、各音響センサごとの時系列の観測情報と、推定した軌跡を表示するセンサ情報表示ウィンドウ、および複数の音響センサの観測情報の統合結果を表示する統合情報表示ウィンドウをディスプレイ等の外部表示装置上に表示する。オペレータが評価指標を選択した場合に、その評価指標による各音響センサごとの軌跡の推定結果、および統合結果をセンサ情報表示ウィンドウ、および統合情報表示ウィンドウに表示する。また、オペレータがセンサ情報表示ウィンドウ上に表示された複数の観測情報を選択した場合に、それら観測情報を含む軌跡を推定可能な評価指標をオペレータに提示する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、分散配置された複数の音響センサの観測情報を統合して、目標を検出する装置に関する。具体的には、下記の方法を実施するソフトウェア、またはハードウェアを作成することにより実現できる。
【0008】
本実施形態は、複数の評価指標を使用して各音響センサごとに目標の軌跡を推定後、それらの推定結果を総合的に解析することにより目標を検出する装置に関する。図1は、本実施例における複数の音響センサを用いた目標の観測例である。目標104および各音響センサ101は水中に存在する。図1ではセンサ数を3としているが、任意の数とすることができる。図1において、音響センサ101cでは音波103を発信し、音響センサ101a、101bにより静止もしくは移動している目標104での反射波を受信する。領域102a、102bは、音響センサ101a、101bの観測領域を示す。本実施例では、音響センサ101a、101bは受波器、音響センサ101cは送受波器としているが、音響センサ101aから101cは送波器、受波器、および送受波器のどの形式でも良い。ただし、送波器か送受波器、および受波器か送受波器は、それぞれ1つ以上必要である。
【0009】
図2は、本実施例における統合解析装置の構成図である。本装置はサブ装置210a、210b、210cから構成され、それらは有線もしくは無線のネットワークで接続される。各サブ装置は、センサ101とのインタフェース201、一連の処理を行うCPU202、プログラムやデータを格納するメモリ203、他のサブ装置との通信インタフェース204、およびこれらを結合するバス205から構成される。図2ではサブ装置数は3であるが、センサ数に応じてサブ装置数は変化する。
【0010】
図3は、統合解析装置における処理のブロック図である。観測部301では、各音響センサ101の観測信号を解析して、音響センサ101の観測領域102内の各位置における観測信号値(反射波の信号強度)を求める。多重軌跡評価部302では、複数の評価指標を使用して、各音響センサ101について時系列に得られる観測情報から目標の軌跡を検出する。軌跡相関部303では、軌跡間の距離を使用して、異なる音響センサ101で検出した複数の軌跡の同一性を判定する。統合解析部304では、同一であると判定した軌跡に基づいて、目標の存在の有無を推定する。
【0011】
以下、観測部301、多重軌跡評価部302、軌跡相関部303、統合解析部304における処理の具体例を示す。本処理は統合解析装置210のメモリ203内に格納され、CPU202により実行される。
【0012】
観測部301では、音響センサ101の観測信号を相関処理などの信号解析法を用いて解析する。信号解析方法としては、下記文献2に記載されているような各種信号解析方法を使用することができる。
【0013】
文献2:Richard O. Nielsen、“Sonar Signal Processing”、Artech House、1991.
図4は観測部301の解析結果例である。解析結果は、音響センサ101により観測された各位置における観測信号値を輝度値とした画像401である。点402は観測点(目標位置情報)、点403は音響センサ101の位置である。観測画像401の横軸は音響センサ101からみた方位、縦軸は音響センサ101からの距離を表す。
【0014】
図5は多重軌跡評価部302における具体的な処理手順、図6はその説明図である。点602から604は、それぞれ時刻t−2、t−1、tにおける観測点である。矢印605、607は軌跡を表し、円606は目標が点603aの位置に存在すると仮定したときに、目標が時刻t−1から時刻tまでの間に移動可能な範囲を表す。以下、図5の番号をステップ番号として、多重軌跡評価部302における処理手順を示す。
ステップ501:軌跡生成
既に検出した軌跡が存在する場合、その軌跡と新しい観測点を組合せて一つの新しい軌跡を生成する。図6の例では、軌跡605aに対して点604bや点604cを選択し、軌跡(605a,607a)や(605a,607b)を生成する。このとき点604aも選択可能であるが、この例では軌跡605aと対応する確率の高い、目標の移動可能範囲606内の点のみを選択する。
【0015】
既に検出した軌跡が存在しない場合、すべての観測点を新しい軌跡(軌跡の始点)と仮定する。
ステップ502:評価指標パラメータ設定
軌跡を評価する指標のパラメータを設定する。
ステップ503:評価値算出
ステップ501で生成した軌跡の評価値Ciを算出する。評価指標としては、軌跡上の各位置における目標の速度や、単位時間当たりの針路の変化分を使用する。そのため、軌跡の形状をN次の多項式と仮定し、軌跡上の(N+1)個の観測点を使用して最小2乗推定により多項式の係数を推定する。その多項式を使用して任意の時刻における目標の速度や針路の変化を算出する。評価指標は、それらがあらかじめ設定したしきい値以下の場合に大となる関数とする。
【0016】
ステップ502で設定するパラメータとしては、最小2乗推定で使用する観測点の個数がある。このパラメータNは軌跡の推定に過去の軌跡の情報をどの程度使用するかに関係する。そのため、例えば、Nを小とすることにより急変する軌跡についても評価値を高めに保つことが可能となり、目標の軌跡として検出可能である。
ステップ504:軌跡選択
評価値Ciがしきい値Tc以上である軌跡は目標の軌跡であると仮定し、保存する。
ステップ505:判定(各パラメータを設定)
あらかじめ設定した全てのパラメータについて上記軌跡の検出を実行するまで、ステップ501から504を繰り返す。
ステップ506:判定(全観測情報を処理)
軌跡と新しい観測情報の全組合せについて上記軌跡の検出を実行するまで、ステップ501、505を繰り返す。
【0017】
図7は軌跡相関部303における具体的な処理手順、図8はその説明図である。図8において、座標O−XYは各音響センサ101で共通の座標系を表す。点801から803、点804から806はそれぞれ異なる音響センサ101により時系列に得られた観測点、曲線807、808は推定された軌跡を表す。閉曲線群809、810は、点801、804の表す観測位置に対して音響センサの観測誤差から決まる誤差分布を表す。以下、図7の番号をステップ番号として、軌跡相関部303における処理手順を示す。以下では軌跡数を2として説明する。軌跡数が3以上、すなわち音響センサ数が3以上の場合には軌跡の全組合せについて同様の処理を実行して、全軌跡の同一性を判定し、グループ化する。
ステップ701:軌跡選択
2つの異なる音響センサで検出された2つの軌跡を選択する。
ステップ702:距離算出
選択した軌跡上の各観測点について、それらの距離を算出する。距離としては、観測誤差分布の平均および分散を基に定義されるマハラノビス距離や、上記文献1や下記文献3等に記載された種々の距離を使用することができる。
【0018】
文献3:鳥脇順一郎、“認識工学”、コロナ社、1993.
図8の例では、軌跡807、808上の各時刻における観測点801から803、および804から806について、距離d(801,804)、d(802,805)、d(803,806)を算出する。ステップ703:同一性評価
各観測点間の距離についてカイ二乗分布の値を算出する。その全ての値が設定したしきい値Td以上である場合に、選択した2つの軌跡が同一の目標を示すとみなす。これらの軌跡を保存する。
ステップ704:判定(全軌跡を処理)
軌跡の全組合せについて上記同一性の判定を実行するまで、ステップ701から703を繰り返す。
【0019】
統合解析部304では、観測信号値の統合、および観測位置の統合を行う。観測信号値の統合では、軌跡相関部303で選択された軌跡上の観測点について、複数の異なる音響センサ101で得られた、対応する観測点の輝度値の統計量を算出する。統計量としては、平均値やメディアンなど下記文献4などに記載された各種統計量を使用することができる。
【0020】
文献4:高木幹雄、下田陽久、“画像解析ハンドブック”、東京大学出版会、1991.
観測位置の統合では、対応する複数の音響センサの観測点の観測位置誤差分布の各位置における積を算出し、その値が最大となる位置を目標の観測位置とする。
【0021】
各位置における統計量は、複数の音響センサの観測画像から推定される、その位置に目標が存在する可能性を表す尺度と考えることができる。すなわち、統合した統計量分布上で輝度値が大である位置には目標が存在する可能性が高いと考えられる。統合解析部304では、算出した統計量分布について、しきい値Tsのしきい値処理を実行し、目標の有無を判定する。
【0022】
以上のように、本統合解析装置では、各音響センサごとに複数の評価指標を使用することにより、目標の運動が急激に変化する場合等、目標の種種の状態に対応し、目標の軌跡の検出率を向上できる。その際、目標以外の軌跡を検出する場合もあるが、複数の音響センサにより推定された複数の軌跡を統合的に処理することにより、真の目標の軌跡を検出可能である。
【0023】
水中等で音響センサを使用する場合、環境の影響により音波の伝播経路や伝播速度、伝播距離などが想定する状態と著しく異なる場合がある。この影響は、特に、異なる位置、すなわち異なる環境下で使用する異なる音響センサの観測情報を統合する際に、同一目標の位置観測誤差として顕著に現れると推測される。そのため、図9に示すように、軌跡の相関をとる前段階で各音響センサの観測誤差を推定するセンサ誤差補正部901を設けることにより、後段の相関、統合処理の精度を向上することができる。センサ誤差補正部901では、下記文献5等に記載のモデルを使用して、各音響センサの存在する環境における音波の伝播状況を予測する。
【0024】
文献5:R. J. Urick著、土屋明訳、“水中音響の原理”、共立出版、1978.
評価指標を多数使用する場合、各音響センサ101において検出される軌跡数は増大し、軌跡相関部303、および統合解析部304における処理負荷の増大、および目標検出精度の低下の原因となる。そのため、図10に示すように、評価指標の有効性を評価して使用する評価指標を制限する指標評価部を設けることにより、目標検出、追尾を効率的に実行できる。指標評価部1001では、軌跡相関部303、および統合解析部304において推定された目標の軌跡と、多重軌跡評価部302で検出された全ての軌跡を比較することにより、目標以外と推定される軌跡を得る。多重軌跡評価部302においてその軌跡を選択する基準となった評価指標を求め、その評価指標を軌跡の選択基準から除く。また、各評価指標に対して真の軌跡を推定可能な度合いを表わす信頼度を定義し、各音響センサによる軌跡の推定結果の相関、統合時に信頼度による重み付けを行う方法もある。
【0025】
図11に本統合装置の解析結果表示例を示す。ウィンドウ1101は各音響センサ101の観測情報や推定した軌跡を表示するセンサ情報表示ウィンドウ、ウィンドウ1102は複数音響センサの観測情報の統合結果を表示する統合情報表示ウィンドウ、ウィンドウ1103は評価指標の選択用ウィンドウである。
【0026】
手動解析用の機能としては、ウィンドウ1103による評価指標の選択に連動して、その指標による軌跡の推定結果をウィンドウ1101、1102に表示する機能を有する。また、マウスにより複数の観測点を選択した場合に、選択した観測点を含む軌跡を推定し、その軌跡の評価値が高くなる評価指標を推定する機能を有する。
【0027】
図11において、観測点1105、1106、1107はそれぞれ時刻t−2、t−1、tにおける観測情報である。観測点1111、1112、1113も同様である。今、指標1を選択した場合に、各音響センサ101について軌跡1108が得られているとする。ただし、音響センサ101aでは他の音響センサとは異なる軌跡1108aが得られているとする。このような場合に、手動で指標の設定を変更することにより、オペレータが真の軌跡1109が得られる指標を推定することができる。また、マウスポインタ1115で軌跡1109上の観測点を選択することにより、選択した観測点を含む軌跡1109の評価値が高くなる評価指標を推定することができる。
【0028】
このような機能を備えた表示解析部を本統合解析装置に設けることにより、高ノイズ環境における目標検出、追尾等が自動処理では困難な場合でも目標を探知できる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、各音響センサごとに複数の評価指標を使用して目標の軌跡を推定し、複数の音響センサにより推定された複数の軌跡を統合的に処理することにより、目標の運動が急激に変化する場合等、目標の種種の状態に対応して、目標の探知を維持可能な統合解析装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複数の音響センサを用いた目標の観測例を示す図。
【図2】統合解析装置の構成図。
【図3】統合解析装置における処理のブロック図。
【図4】観測部の解析結果例を示す図。
【図5】多重軌跡評価部における処理手順を示す図。
【図6】多重軌跡評価部の説明図。
【図7】軌跡相関部における処理手順を示す図。
【図8】軌跡相関部の説明図。
【図9】センサ誤差補正部を備えた統合解析装置の構成図。
【図10】指標評価部を備えた統合解析装置の構成図。
【図11】統合解析装置における解析結果の表示例を示す図。
【符号の説明】
101a、101b、101c…音響センサ、102a、102b…音響センサの観測領域、201a、201b、201c…センサ用インタフェース、202a、202b、202c…CPU、203a、203b、203c…メモリ、204a、204b、204c…通信用インタフェース、301a、301b、301c…観測部、302a、302b、302c…多重軌跡評価部、303…軌跡相関部、304…統合解析部、401…反射波の信号強度を輝度値とする観測画像、605a、605b、607a、607b…軌跡の検出例、901…センサ誤差補正部、1001…指標評価部、1101…センサ情報表示ウィンドウ、1102…統合情報表示ウィンドウ、1103…評価指標選択ウィンドウ、1104a、1104b、1104c…各音響センサの観測情報の表示例。
Claims (4)
- 分散配置された複数の音響センサの観測情報を統合、解析して目標を探索する統合解析装置において、
既音響センサごとに観測信号を解析して、既音響センサの観測領域内の各位置における観測信号値を算出する観測部と、
複数の異なる評価指標、もしくは1つの評価指標に対して異なるパラメータを設定することにより得られる複数の評価指標を使用して、既音響センサごとに時系列に観測される既観測情報から既目標の軌跡を検出する多重軌跡評価部と、
軌跡間の距離を使用して、各既音響センサで検出した複数の既軌跡の同一性を判定する軌跡相関部と、
同一であると判定された既軌跡を統合し、目標の有無を判定する統合解析部とを備える
ことを特徴とする多重評価統合解析装置。 - 請求項1において、センサ誤差補正部を備え、既センサ誤差補正部では、
各既音響センサの配置された環境における音波の伝播経路、伝播速度、伝播距離等の伝播状況を推定して各既音響センサの観測誤差を補正する
ことを特徴とする多重評価統合解析装置。 - 請求項1において、指標評価部を備え、既指標評価部では、
既多重軌跡評価部、既軌跡相関部、および既統合解析部における軌跡の推定結果に基づいて、既評価指標の中で既目標の軌跡を推定する指標として有効な指標を選択する
ことを特徴とする多重評価統合解析装置。 - 請求項1において、表示解析部を備え、既表示解析部では、
各既音響センサごとの時系列の既観測情報と推定した既軌跡を表示するセンサ情報表示ウィンドウ、および複数の既音響センサの既観測情報の統合結果を表示する統合情報表示ウィンドウを外部表示装置上に表示し、
オペレータが既評価指標を選択した場合に、その既評価指標による各音響センサごとの軌跡の推定結果、および統合結果を既センサ情報表示ウィンドウ、および既統合情報表示ウィンドウに表示し、
オペレータが既センサ情報表示ウィンドウ上に表示された複数の観測情報を選択した場合に、それら既観測情報を含む軌跡を推定可能な評価指標をオペレータに提示する
ことを特徴とする多重評価統合解析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003186096A JP2005017240A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | 多重評価統合解析装置 |
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-
2003
- 2003-06-30 JP JP2003186096A patent/JP2005017240A/ja active Pending
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