JP2005017228A - 化学発泡樹脂流動予測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】化学発泡樹脂の金型内における流動状態を容易に予測することができる化学発泡樹脂流動予測方法を提供する。
【解決手段】近赤外分光分析計を使用することによって、化学発泡樹脂を生成する反応物の濃度の時間変化を計測する第1ステップと、上記の反応物の濃度の時間変化から反応速度定数を計算する第2ステップと、上記の反応速度定数を用いて化学発泡樹脂の体積増加速度を予測する第3ステップと、上記の体積増加速度を樹脂流量に換算することによって、金型内における化学発泡樹脂の流動状態を予測する第4ステップと、からなる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学発泡樹脂(化学発泡プラスチック)の金型内における流動状態を予測する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、射出成形、押出成形、ブロー成形等の成形法について、樹脂の流動シミュレーション技術(樹脂流動予測方法)としては、様々なものが提供されている。
【0003】
しかし、これまでに提供されてきた流動シミュレーション技術の大部分は熱可塑性樹脂を対象としたものであり、また、熱硬化性樹脂を対象としたものであっても(例えば、特許文献1参照。)、成形に際して発泡を伴う熱硬化性樹脂を対象としたものは存在しなかった。
【0004】
例えば、発泡ウレタン樹脂は、化学反応で発生する気体により発泡する化学発泡樹脂の1つであるが、従来の流動シミュレーション技術では、この発泡ウレタン樹脂が金型内を流動する現象を扱うことができない。
【0005】
ウレタン樹脂は熱硬化性であるため、発泡を伴わなければ従来の流動シミュレーション技術を利用することができるが、発泡を伴うウレタン樹脂であると従来の流動シミュレーション技術の利用は不可能である。発泡ウレタン樹脂の生成においては、ウレタン樹脂の生成と同時に発泡ガスも生成し、樹脂の硬化と発泡が同時に進行するものであるため、単なるウレタン樹脂とは異なる取扱いをする必要がある。
【0006】
【特許文献1】
特許第3388889号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、従来の射出成形シミュレーション技術では、樹脂の反応モデルにおいて樹脂の粘度上昇や発熱現象が考慮されているものの、発泡現象が考慮されていないため、発熱と硬化による粘度を考慮した流動しか扱うことができない。
【0008】
また、従来の射出成形シミュレーションにおける樹脂の流動速度は、成形機の運転条件として与えられる流量制御値(成形機のスクリュー前進速度で制御される樹脂流量)によるが、化学発泡樹脂の流動では、初期原料注入の間は同様に成形機の運転条件の流量制御値によるが、その後は化学反応で生成する気体により樹脂そのものが体積膨張するため流量が変化し、樹脂の流動速度は樹脂の体積膨張速度が源となる。従って、化学反応で発生する気体の量と樹脂量の時間変化を計算し、樹脂全体の体積変化を求める必要がある。
【0009】
以上のように従来の技術においては、発泡を伴わない樹脂の金型内における流動をシミュレーションの対象として扱っていたのに対し、本発明においては、発泡を伴う樹脂、具体的には、架橋反応による樹脂化と発泡のための気体生成が同時に進行する樹脂の金型内における流動をシミュレーションの対象として扱う。
【0010】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、化学発泡樹脂の金型内における流動状態を容易に予測することができる化学発泡樹脂流動予測方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る化学発泡樹脂流動予測方法は、近赤外分光分析計を使用することによって、化学発泡樹脂を生成する反応物の濃度の時間変化を計測する第1ステップと、上記の反応物の濃度の時間変化から反応速度定数を計算する第2ステップと、上記の反応速度定数を用いて化学発泡樹脂の体積増加速度を予測する第3ステップと、上記の体積増加速度を樹脂流量に換算することによって、金型内における化学発泡樹脂の流動状態を予測する第4ステップと、からなることを特徴とするものである。
【0012】
また請求項2の発明は、請求項1において、近赤外分光分析計を使用することによって、発泡ウレタン樹脂を生成するポリオール、イソシアネート、水の各濃度の時間変化を計測する第1ステップと、発泡ウレタン樹脂の樹脂化反応及び発泡ガス生成反応の両方の反応速度式を使用することによって、上記のポリオール、イソシアネート、水の各濃度の時間変化から各反応速度式の反応速度定数を計算する第2ステップと、生成する発泡ガスのすべてが発泡ウレタン樹脂の体積増加に寄与するものとして、上記の各反応速度定数を用いて発泡ウレタン樹脂の体積増加速度を予測する第3ステップと、上記の体積増加速度を樹脂流量に換算し、この換算値を既存の樹脂流動解析プログラムに入力することによって、金型内における発泡ウレタン樹脂の流動状態を予測する第4ステップと、からなることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
本発明に係る化学発泡樹脂流動予測方法は、第1〜第4ステップからなるものであり、各ステップについて以下に詳細に説明する。
【0015】
第1ステップにおいては、近赤外分光分析計を使用することによって、化学発泡樹脂を生成する反応物の濃度の時間変化を計測するものである。化学発泡樹脂としては、例えば、発泡ウレタン樹脂(発泡ポリウレタン)等を用いることができる。以下においては、化学発泡樹脂が発泡ウレタン樹脂である場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。発泡ウレタン樹脂を生成する反応物(原材料)は、ポリオール(R−OH)、イソシアネート(R’−NCO)、水(HO)であり、これらの反応物は、下記(1)〜(4)の反応式で示すように反応することにより、発泡ウレタン樹脂(R’−NHCOO−R,CO,R’−NHCONH−R’)を生成する。
【0016】
【化1】
Figure 2005017228
【0017】
上記のように、発泡ウレタン樹脂が生成される際には、2つの並列反応が起こる。すなわち、1つは上記(1)のようにポリオールとイソシアネートが反応してウレタン(R’−NHCOO−R)を生成する反応であり、もう1つは上記(2)のようにイソシアネートと水が反応してアミン(R’−NH)と二酸化炭素(CO)を生成する反応である。この反応で生成したアミンは上記(3)のように、さらにイソシアネートと反応してウレア(R’−NHCONH−R’)を生成する。
【0018】
そして、第1ステップにおいては、近赤外分光分析計を使用することによって、ポリオール、イソシアネート、水の各濃度の時間変化を計測するものであるが、近赤外分光分析計としては市販されているものを用いることができる。例えば、拡散反射型近赤外分光分析装置(横河電機(株)製「FIR1000P−DRIFTS」)を用いることができる。図1は近赤外分光分析計の構造を簡略化して示すものであり、この近赤外分光分析計を使用することによって、次のようにして発泡ウレタン樹脂の原材料1の各濃度の時間変化を計測することができる。試料として発泡ウレタン樹脂の原材料1を注型機(図示省略)から吐出し、この原材料1をガラス窓2の上に設置されたガラス製ビーカー3内へ供給する。一方、ビーカー3内の原材料1に光源4から近赤外光5を照射し、原材料1の内部に進入し拡散反射して外部へ放出された光6を鏡7で反射させ、干渉計8を経由して検出器9にて上記の光6を捕らえる。このようにして、発泡ウレタン樹脂の原材料1が反応を開始したときから反射光6の強度の測定を続けると、図2のような測定結果を得ることができる。図2は測定時刻の異なる近赤外吸収スペクトルの波形を重ね合わせたもの、つまり近赤外吸収スペクトルの時間変化を示すものであり、時間の経過と共に波長1900nm付近の吸収スペクトルの強度(吸収量)が小さくなっていくことが分かる。
【0019】
ここで、光源4から照射された近赤外光5のうち、原材料1の組成に応じた特定の波長の光が吸収される。すなわち、ポリオール、イソシアネート、水はそれぞれ異なる波長の光を吸収する。具体的には、ポリオールはOH基により波長2073nmの光を吸収し、イソシアネートはNCO基により波長2136nmの光を吸収し、水は波長1897nmの光を吸収する。また、吸収量は原材料1の組成の量に応じて変化する。すなわち、ポリオール、イソシアネート、水はいずれも上記(1)〜(4)の反応式で示す化学反応で量が減少するとそれだけ吸収量も減少する。よって、ポリオールの場合であれば、波長2073nmの光の吸収量を時間を追って測定することにより、ポリオールの濃度の時間変化を計測することができるものである。イソシアネート及び水の場合も同様である。つまり、吸収量の推移が原材料1の各組成の量の変化となっている。
【0020】
しかし、ポリオール、イソシアネート、水の吸収波長は、上記のように相互に近接しているため、図2に示す波形のみから個々の濃度の時間変化を読み取るのは困難である。そこで、このような場合には、図2に示す波形を2次微分すればよい。このようにして得た吸収スペクトルの2次微分スペクトルを図3に示す。この図3から明らかなように、図2において重なり合っていたポリオール、イソシアネート、水の吸収ピークを2次微分によって分離することができる。図3において点線で囲んでいる吸収ピークは左から順に水、ポリオール(OH基)、イソシアネート(NCO基)のものであり、これらを拡大したものをそれぞれ図4〜図6に示す。つまり、図4〜図6はそれぞれ、水、ポリオール(OH基)、イソシアネート(NCO基)の濃度の時間変化の実測値を示すものである。
【0021】
ところで、本発明においては、生成物である発泡ウレタン樹脂が不透明であることから、透過光の強度を測定するのではなく、上記のように拡散反射光6の強度を計測している。
【0022】
しかし、原材料1の反応が進むにつれて発泡セル(気泡)が生じ、この発泡セルによる散乱・拡散による減衰が大きくなるため、実際に検出される反射光6の強度は小さくなっていく。これは、次のようなことを示している。すなわち、原材料1の各組成の濃度の減少速度のみが吸収量の減少速度に寄与しているのではなく、散乱・拡散による減衰の増加速度も吸収量の減少速度に寄与しているということである。よって、単に反射光6の強度を評価しても、実測値と真の値との間にはズレが存在するため、原材料1の各組成の量の本当の変化は分からない。
【0023】
そこで、このような場合には、反応が進んでも反応の前後において量が変化しない組成に注目すればよい。このような組成とは、上記(4)の反応式でいえば「R’」が該当し、具体的には「−CH−」のような基であってもよい。明らかに「R’」自体は反応の前後において量が変化しないので、この「R’」の吸収波長(例えば、「−CH−」であれば、吸収波長は1734nmとなる)の光の強度を時間を追って測定すれば、散乱・拡散による減衰の増加速度のみに起因する吸収量の減少速度を得ることができるものであり、これが上記の実測値と真の値とのズレに相当する。そして、ポリオール、イソシアネート、水の各吸収波長の強度の変化(実測値)を「R’」の吸収波長の強度の変化で補正することにより、つまり、図3又は図4〜図6に示す波形を「R’」の吸収スペクトル強度で規格化することにより、図7のような規格化2次微分スペクトルを得ることができる。このようにして得た図7は、ポリオール、イソシアネート、水の各濃度の時間変化(真の値にほぼ等しい)を示しているのにほかならない。
【0024】
次に、第2ステップにおいては、上記の反応物の濃度の時間変化から反応速度定数(反応速度係数)を計算するものである。具体的には、発泡ウレタン樹脂の生成は、樹脂化反応(上記(1)の反応式)及び発泡ガス生成反応(上記(4)の反応式)からなると考え、これらの反応のそれぞれについて以下のような反応速度式(Arrhenius式)を立てる。また、反応物(ポリオール、イソシアネート、水)及び生成物(ウレタン、二酸化炭素、ウレア)のそれぞれについて、重量分率の変化を表す式とその解も以下に示す。
【0025】
【数1】
Figure 2005017228
【0026】
そして、上記の両方の反応速度式を使用することによって、第1ステップにおいて得られたポリオール、イソシアネート、水の各濃度の時間変化から各反応速度式の反応速度定数(k,k)を計算する。例えば、規格化した後の吸収スペクトル強度とこれに対応する濃度が1次式の関係にあると仮定し、最小二乗法でフィッティングを行うことによって、反応速度定数(k,k)を決定することができる。その後、このようにして得られた反応速度定数(k,k)及び発泡ウレタン樹脂の原材料の各組成の初期濃度(初期原料重量分率)から、初期の反応速度(r,r)を求めることができ、さらに時間tを変化させることにより、任意の時刻における反応速度(r,r)を逐次求めることができる。
【0027】
次に、第3ステップにおいては、上記の反応速度定数を用いて化学発泡樹脂の体積増加速度を予測するものである。具体的には、第2ステップにおいて得られた各反応速度定数(k,k)を用いて発泡ウレタン樹脂の体積増加速度(体積変化)を予測するものであるが、このとき、上記(2)又は(4)の反応式で生成する発泡ガス(二酸化炭素)のすべてが発泡ウレタン樹脂の体積増加に寄与するものと考える。つまり、図11に示すようなモデルを用いて発泡ウレタン樹脂の体積増加速度を予測する。このモデルは、上記(1)及び(3)の反応式で生成したウレタン樹脂10(R’−NHCOO−R,R’−NHCONH−R’)の内部において、二酸化炭素11(CO)が上記(2)又は(4)の反応式で生成して拡散することによって、上記のウレタン樹脂10が風船のように体積増加(膨張)するというものである。図11において、膨張前のウレタン樹脂10を左側に、膨張後のウレタン樹脂10を右側に示す。
【0028】
上記のようなモデルを用いると、下記のような発泡シミュレーション計算式(温度変化の式、体積変化の式)を立てることができ、これらの式によって発泡ウレタン樹脂の体積増加速度を予測することができる。体積変化式については、COガス密度の温度依存性を考慮しない場合と考慮する場合の2種類の式を立てた。また、温度変化式の解及び体積変化式の解も併せて下記に示す。
【0029】
【数2】
Figure 2005017228
【0030】
ここで、上記の発泡シミュレーション計算式に基づいて得た計算値(▲)をプロットすると、図12に示すような発泡ウレタン樹脂の体積増加速度を予測することができる。図12には実験値(■)として発泡ウレタン樹脂の実際の体積増加速度も示している。
【0031】
なお、図12において計算値と実験値との間に誤差が認められるが、このような誤差が生じた原因としては、次のようなことが考えられる。第3ステップにおいて化学発泡樹脂の体積増加速度は、化学反応で発生した発泡ガスのすべてが体積膨張に寄与するものとして計算しているが、実際には樹脂の粘度が十分な大きさに達するまでに発生した発泡ガスは、樹脂の外部へ散逸し、発泡ガスの一部は体積膨張に寄与しない可能性がある。つまり、第3ステップにおいては、実際には樹脂の外部へ散逸するような発泡ガスをも含めて計算したために、上記のような誤差が生じたものと考えられる。しかし、この誤差は、以下のようにして発泡ガスロス率を求めることによって少なくすることができる。
【0032】
すなわち、発泡ガスロス率は、実際に使用される注型機から吐出される化学発泡樹脂の重量減少(ロス重量)を計測することによって求めることができる。ロス重量は、理論値と実測値の差として計測することができる。理論値は、化学反応で発生する発泡ガスのすべてを含めて計算して得られる値であり、一方、実測値は、図19に示すような装置を用いて得られる値である。この装置を使用して化学発泡樹脂の重量を実測するにあたっては、次のようにして行う。ビーム形ロードセル16の上に置いたビーカー19内へ注型機20から混合済みの原材料1を吐出して供給する。吐出開始(反応開始)から反応終了までの間における化学発泡樹脂の重量をビーム形ロードセル16で検出する。この検出データは動歪計17を経由してデータロガー18へ送られ、ここに記録される。このようにして、反応中における化学発泡樹脂の重量を実測することができる。そして、反応中の各時刻におけるロス重量を計測してプロットすると、図20に示すようなロス重量の時間変化を示すグラフを得ることができる。図20において「Index 107」及び「Index 70」は、原材料1中におけるポリオール及びイソシアネートの濃度比率を変更したものを示しているが、これについては実施例において詳述する。次に、反応中の各時刻におけるロス重量を、同時刻における化学発泡樹脂の総重量で除することにより、同時刻における発泡ガスロス率(ロス率)を得ることができ、これをプロットすると、図21に示すようなロス率の時間変化を示すグラフを得ることができる。そして、このようにして求めた発泡ガスロス率を用いて第3ステップにおいて得られた体積増加速度を補正するものである。図13は、図12にこの補正値(◆)をプロットしたものである。図13にみられるように、発泡ガスロス率を用いて補正することによって、化学発泡樹脂の体積増加速度をさらに精度良く予測することができる。
【0033】
次に、第4ステップにおいては、上記の体積増加速度を樹脂流量に換算することによって、金型内における化学発泡樹脂の流動状態を予測するものである。具体的には、まず、第3ステップにおいて予測した体積増加速度を樹脂流量に換算する。樹脂の体積増加速度は樹脂の体積と時間との関係であり、一方、樹脂流量は樹脂の流量と時間との関係であるため、樹脂の体積増加速度は、コンピューターなど電子計算機を用いて容易に樹脂流量に換算することができる。一例として換算後の樹脂流量を図14に示す。図14においては、縦軸に流量を取り、横軸に時間を取っている。次に、このようにして得た換算値を既存の樹脂流動解析プログラムに入力する。樹脂流動解析プログラムとしては、例えば、射出成形用CAE(Computer Aided Engineering)を用いることができる。その結果、各種の金型内における発泡ウレタン樹脂の流動状態を予測することができるものである。
【0034】
上記のように、本発明に係る化学発泡樹脂流動予測方法は、上記のような第1〜第4ステップからなるので、成形に際して発泡を伴う化学発泡樹脂(例えば、発泡ウレタン樹脂)であっても、既存の樹脂流動解析プログラム(例えば、射出成形用CAE)を利用することが可能となり、これにより上記の化学発泡樹脂の金型内における流動状態を容易に予測することができるものである。
【0035】
なお、第4ステップにおいては、上記のように既存の樹脂流動解析プログラム(例えば、射出成形用CAE)を利用することとなるが、このとき物性値として化学発泡樹脂の粘度を入力する必要がある。この粘度としては、温度と剪断率の関数として定義される熱可塑性樹脂の粘度で代用したり、あるいは化学発泡樹脂の原材料(発泡ウレタン樹脂でいえば、ポリオールやイソシアネート)の粘度の平均値を用いたりするのが簡便である。しかし、実際の化学発泡樹脂においては、樹脂化反応による粘度の上昇と発泡ガス生成反応による粘度の減少が同時に起こると考えられるため、増粘及び減粘の両方を考慮に入れた粘度を樹脂流動解析プログラムに入力しなければ、シミュレーションの結果に大きな誤差が含まれるおそれがある。
【0036】
そこで、上記のような場合には、次のようにするのが好ましい。すなわち、内部の複数箇所に圧力センサー及び温度センサーが配設された試験用金型を用い、この金型に化学発泡樹脂を成形する際に、流動する化学発泡樹脂の圧力及び温度並びに各センサーが圧力及び温度を検知した時刻を測定する。一方、上記と同様の試験用金型についてシミュレーションを行う。このシミュレーションは、樹脂流動解析プログラムに入力する粘度を変化させることにより、複数回繰り返し行う。そして、実際に測定して得られた結果とシミュレーションによって得られた複数の結果とを対比して、最も実測値に近い結果が得られたシミュレーションで用いた粘度を採用する。以降においては、この粘度を樹脂流動解析プログラムに入力するようにすれば、試験用金型以外の各種の金型について、化学発泡樹脂の流動状態をさらに精度良く予測することができるものである。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0038】
(第1ステップ)
化学発泡樹脂として発泡ウレタン樹脂を用いた。原材料であるポリオールのOH基、イソシアネートのNCO基、水(HO)の初期濃度を表1に示す。初期濃度は、単位ポリオール質量当たりのモル数で表示している。また、表1において「Index」とは、ポリオールのOH基濃度に対するイソシアネートのNCO基濃度の比率を意味しており、例えば「Index 100」とは、両者の濃度が等しいことを意味している。
【0039】
【表1】
Figure 2005017228
【0040】
なお、表1中、「E−03」は「×10−3」を、「E−04」は「×10−4」を意味する。
【0041】
そして、「Index 107」及び「Index 70」のそれぞれについて、図1のように拡散反射型近赤外分光分析装置(横河電機(株)製「FIR1000P−DRIFTS」)を使用することによって、ポリオール、イソシアネート、水の各濃度の時間変化を計測した。その結果、「Index 107」については、図7に示すような規格化2次微分スペクトルを得ることができ、また「Index 70」については、図8に示すような規格化2次微分スペクトルを得ることができた。
【0042】
(第2ステップ)
発泡ウレタン樹脂の生成が、樹脂化反応(上記(1)の反応式)及び発泡ガス生成反応(上記(4)の反応式)からなると考え、これらの反応のそれぞれについて以下のような反応速度式(Arrhenius式)を立てた。
【0043】
【数3】
Figure 2005017228
【0044】
なお、上記の式中、「*」は乗算(×)を意味する。
【0045】
そして、第1ステップにおいて得られたポリオール、イソシアネート、水の各濃度の時間変化から反応速度定数(k,k)を計算した。具体的には、図7及び図8のように規格化した後の吸収スペクトル強度とこれに対応する濃度が以下のように1次式の関係にあると仮定し、最小二乗法でフィッティングを行うことによって、この1次式の係数a,b及び反応速度定数(k,k)を決定した。「Index 107」についてのフィッティングの結果を図9に示し、「Index 70」についてのフィッティングの結果を図10に示す。また、上記係数a,b及び反応速度定数(k,k)を表2に示す。
【0046】
【数4】
Figure 2005017228
【0047】
【表2】
Figure 2005017228
【0048】
なお、表2中、「E−03」は「×10−3」を、「E−04」は「×10−4」、「E02」は「×10」を、「E−01」は「×10−1」を、「E01」は「×10」を、「E03」は「×10」を意味する。
【0049】
(第3ステップ)
第2ステップにおいて得られた反応速度定数(k,k)を用いて発泡ウレタン樹脂の体積増加速度を予測した。このとき、上記(2)又は(4)の反応式で生成する発泡ガスのすべてが発泡ウレタン樹脂の体積増加に寄与するものと考えた。
【0050】
図12は「Index 107」について既述の発泡シミュレーション計算式に基づいて得た計算値(▲)をプロットしたものであり、同図においては実験値(■)もプロットしている。
【0051】
図12において計算値(▲)と実験値(■)との間に誤差が認められるが、この誤差は、次のようにして少なくすることができた。すなわち、図19に示すような装置を用いて、実際に使用される注型機20から吐出される原材料1の重量減少を計測することによって、発泡ガスロス率を求め(図20及び図21参照)、この発泡ガスロス率を用いて、第3ステップにおいて得られた体積増加速度を補正した。図13は、図12にこの補正値(◆)をプロットしたものである。図13にみられるように、発泡ガスロス率を用いて補正することによって、発泡ウレタン樹脂の体積増加速度をさらに精度良く予測することができた。
【0052】
(第4ステップ)
まず、第3ステップにおいて予測した体積増加速度を樹脂流量に換算した。換算後の樹脂流量を図14に示す。図14においては、縦軸に流量を取り、横軸に時間を取っている。
【0053】
次に、上記のようにして得た換算値を既存の射出成形用CAEに入力した。
【0054】
また、射出成形用CAEに入力する粘度は、以下のようにして決定した。すなわち、内部の複数箇所に圧力センサー及び温度センサーが後述するように配設された試験用金型を用い、この金型に発泡ウレタン樹脂を成形する際に、流動する発泡ウレタン樹脂の圧力及び温度並びに各センサーが圧力及び温度を検知した時刻を測定することにより、予備実験を行った。上記の金型としては、幅250mm、長さ1000mm、厚さ8mmの大きさのものを用いた。一方、上記の予備実験と同様の試験用金型についてシミュレーションを行った。一例を図15に示す。図15において12は試験用金型、13はキャビティ、14はゲートを示す。このようなシミュレーションは、射出成形用CAEに入力する粘度を変化させることにより、複数回繰り返し行った。そのうち、粘度を1000Pa・sに設定した場合の発泡ウレタン樹脂の圧力と時間の関係を図16に示し、粘度を500Pa・sに設定した場合の発泡ウレタン樹脂の圧力と時間の関係を図17に示す。図16及び図17において、「357 No.1」、「751 No.2」、「1576 No.3」、「2407 No.5」、「2732 No.6」は、圧力センサー及び温度センサーの位置を示しており、これらのセンサーは試験用金型12のキャビティ13において図22に示すような位置に配置されている。なお、予備実験においては、図22に示す「Vent 1」は常時閉じ、「Vent 2」及び「Vent 3」は開閉した。また、初期の原材料の注入により、「751 No.2」の圧力センサー及び温度センサーまで充填された。そして、実際に測定して得られた結果とシミュレーションによって得られた複数の結果とを対比したところ、図17に示すものが最も実測値に近いことを確認した。
【0055】
そして、上記の粘度を射出成形用CAEに入力して、自動車用計器パネルの金型15について、発泡ウレタン樹脂の流動状態を予測したところ、その精度が高いことを確認した。
【0056】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係る化学発泡樹脂流動予測方法は、近赤外分光分析計を使用することによって、化学発泡樹脂を生成する反応物の濃度の時間変化を計測する第1ステップと、上記の反応物の濃度の時間変化から反応速度定数を計算する第2ステップと、上記の反応速度定数を用いて化学発泡樹脂の体積増加速度を予測する第3ステップと、上記の体積増加速度を樹脂流量に換算することによって、金型内における化学発泡樹脂の流動状態を予測する第4ステップと、からなるので、成形に際して発泡を伴う化学発泡樹脂であっても、既存の樹脂流動解析プログラムを利用することが可能となり、これにより化学発泡樹脂の金型内における流動状態を容易に予測することができるものである。
【0057】
また請求項2の発明は、近赤外分光分析計を使用することによって、発泡ウレタン樹脂を生成するポリオール、イソシアネート、水の各濃度の時間変化を計測する第1ステップと、発泡ウレタン樹脂の樹脂化反応及び発泡ガス生成反応の両方の反応速度式を使用することによって、上記のポリオール、イソシアネート、水の各濃度の時間変化から各反応速度式の反応速度定数を計算する第2ステップと、生成する発泡ガスのすべてが発泡ウレタン樹脂の体積増加に寄与するものとして、上記の各反応速度定数を用いて発泡ウレタン樹脂の体積増加速度を予測する第3ステップと、上記の体積増加速度を樹脂流量に換算し、この換算値を既存の樹脂流動解析プログラムに入力することによって、金型内における発泡ウレタン樹脂の流動状態を予測する第4ステップと、からなるので、成形に際して発泡を伴う発泡ウレタン樹脂であっても、既存の樹脂流動解析プログラムとして射出成形用CAE等を利用することが可能となり、これにより発泡ウレタン樹脂の金型内における流動状態を容易に予測することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】近赤外分光分析計の構造を示す説明図である。
【図2】近赤外吸収スペクトルの時間変化を示す図である。
【図3】吸収スペクトルの2次微分を示す図である。
【図4】HOに由来する2次微分スペクトル変化を示す図である。
【図5】OH基に由来する2次微分スペクトル変化を示す図である。
【図6】NCO基に由来する2次微分スペクトル変化を示す図である。
【図7】「Index 107」についての規格化2次微分スペクトル変化を示す図である。
【図8】「Index 70」についての規格化2次微分スペクトル変化を示す図である。
【図9】「Index 107」についてのフィッティング結果を示す図である。
【図10】「Index 70」についてのフィッティング結果を示す図である。
【図11】発泡ウレタン樹脂の体積増加速度を予測する際に採用したモデルを示す説明図である。
【図12】「Index 107」についての発泡ウレタン樹脂の体積と経過時間の関係を示すグラフである。
【図13】「Index 107」についての発泡ウレタン樹脂の体積と経過時間の関係を示すグラフである。
【図14】発泡ウレタン樹脂の流量(縦軸)と経過時間(横軸)の関係を示すグラフである。
【図15】射出成形をシミュレーションして解析された結果をパソコンから出力してカラープリントした図であり、試験用金型内部の樹脂の充填状態及び圧力分布を示すものである。
【図16】発泡ウレタン樹脂の粘度を1000Pa・sに設定してシミュレーションを行った場合に得られた圧力と経過時間の関係を示すグラフである。
【図17】発泡ウレタン樹脂の粘度を500Pa・sに設定してシミュレーションを行った場合に得られた圧力と経過時間の関係を示すグラフである。
【図18】射出成形をシミュレーションして解析された結果をパソコンから出力してカラープリントした図であり、自動車用計器パネルの金型内部の樹脂の充填状態を示すものである。
【図19】反応中の化学発泡樹脂の重量を実測するための装置を示す概略図である。
【図20】化学発泡樹脂のロス重量の時間変化を示すグラフである。
【図21】化学発泡樹脂の発泡ガスロス率の時間変化を示すグラフである。
【図22】試験用金型のキャビティにおける圧力センサー及び温度センサーの位置を示す図である。

Claims (2)

  1. 近赤外分光分析計を使用することによって、化学発泡樹脂を生成する反応物の濃度の時間変化を計測する第1ステップと、上記の反応物の濃度の時間変化から反応速度定数を計算する第2ステップと、上記の反応速度定数を用いて化学発泡樹脂の体積増加速度を予測する第3ステップと、上記の体積増加速度を樹脂流量に換算することによって、金型内における化学発泡樹脂の流動状態を予測する第4ステップと、からなることを特徴とする化学発泡樹脂流動予測方法。
  2. 近赤外分光分析計を使用することによって、発泡ウレタン樹脂を生成するポリオール、イソシアネート、水の各濃度の時間変化を計測する第1ステップと、発泡ウレタン樹脂の樹脂化反応及び発泡ガス生成反応の両方の反応速度式を使用することによって、上記のポリオール、イソシアネート、水の各濃度の時間変化から各反応速度式の反応速度定数を計算する第2ステップと、生成する発泡ガスのすべてが発泡ウレタン樹脂の体積増加に寄与するものとして、上記の各反応速度定数を用いて発泡ウレタン樹脂の体積増加速度を予測する第3ステップと、上記の体積増加速度を樹脂流量に換算し、この換算値を既存の樹脂流動解析プログラムに入力することによって、金型内における発泡ウレタン樹脂の流動状態を予測する第4ステップと、からなることを特徴とする請求項1に記載の化学発泡樹脂流動予測方法。
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