JP2005017043A - ナビゲーションシステム及び表示項目表示方法のプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の地点を検索する検索処理手段と、検索された地点の検索データに基づいて、検索された地点に対応する施設文字データについてあらかじめ設定された優先度を変更する優先度変更処理手段と、施設文字データの中で重なりが発生する場合に優先度の高い施設文字データを選択するデータ選択処理手段と、選択された施設文字データについて表示項目を描画する描画処理手段とを有する。検索された地点に対応する施設文字データの優先度が変更され、施設文字データの中で重なりが発生する場合に優先度の高い施設文字データが選択され、表示項目が描画されるので、運転者は地図画面において、意図する表示項目を容易に認識することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーションシステム及び表示項目表示方法のプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ナビゲーション装置においては、例えば、GPS(グローバルポジショニングシステム)によって車両の現在の位置、すなわち、現在地が検出されるとともに、ジャイロセンサによって検出された車両の回転角速度、すなわち、旋回角に基づいて、車両の方位、すなわち、自車方位が検出され、データ記録部から地図データが読み出され、表示部に地図画面が形成され、該地図画面に、現在地、現在地の周辺の地図及び自車方位が表示されるようになっている。したがって、操作者である運転者は、前記地図画面に表示された現在地、現在地の周辺の地図及び自車方位に従って車両を走行させることができる。
【0003】
また、運転者が目的地を入力し、探索条件を設定すると、該探索条件に基づいて現在地で表される出発地から目的地までの経路が探索される。そして、前記地図画面に、探索された経路、すなわち、探索経路が目的地と共に表示される。したがって、運転者は表示された探索経路に従って車両を走行させることができる。なお、運転者が現在地と異なる出発地を入力した場合、入力された出発地から目的地までの経路が探索される。
【0004】
ところで、前記地図画面において表示項目が多いと、地図が見づらくなってしまう。そこで、公共性の高い表示項目を公共性の低い表示項目より優先して文字を拡大して表示したり(例えば、特許文献1参照。)、文字に優先度情報が付加され、該優先度情報に従って文字を優先して道路、施設等の上に表示するようにしている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−131068号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2003−50132号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のナビゲーションシステムにおいては、操作者である運転者の意図とは関係なく、所定の表示項目の文字が優先して表示されるようになっているので、運転者は意図する表示項目を容易に認識することができない。
【0008】
したがって、運転者が意図する表示項目を目印として現在地を把握したり、目的地を設定したりする作業が困難になってしまう。
【0009】
本発明は、前記従来のナビゲーションシステムの問題点を解決して、運転者が意図する表示項目を目印として、容易に現在地を把握したり、目的地を設定したりすることができるナビゲーションシステム及び表示項目表示方法のプログラムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明のナビゲーションシステムにおいては、所定の地点を検索する検索処理手段と、検索された地点の検索データに基づいて、検索された地点に対応する施設文字データについてあらかじめ設定された優先度を変更する優先度変更処理手段と、施設文字データの中で重なりが発生する場合に優先度の高い施設文字データを選択するデータ選択処理手段と、選択された施設文字データについて表示項目を描画する描画処理手段とを有する。
【0011】
本発明の他のナビゲーションシステムにおいては、さらに、前記優先度変更処理手段は、検索された地点の施設データがチェーンIDを有する場合に、チェーンIDで特定される施設に対応する施設文字データの優先度を高くする。
【0012】
本発明の更に他のナビゲーションシステムにおいては、さらに、前記優先度変更処理手段は、検索された地点の名称と一致する施設文字データを有する場合に、検索された地点の名称と一致する施設文字データの優先度を高くする。
【0013】
本発明の更に他のナビゲーションシステムにおいては、さらに、前記優先度変更処理手段は、検索された地点の施設データがジャンルIDを有する場合に、ジャンルIDで特定される施設に対応する施設文字データの優先度を高くする。
【0014】
本発明の表示項目表示方法のプログラムにおいては、コンピュータを、所定の地点を検索する検索処理手段、検索された地点の検索データに基づいて、検索された地点に対応する施設文字データについてあらかじめ設定された優先度を変更する優先度変更処理手段、施設文字データの中で重なりが発生する場合に優先度の高い施設文字データを選択するデータ選択処理手段、及び選択された施設文字データについて表示項目を描画する描画処理手段として機能させる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明の実施の形態におけるナビゲーションシステムを示すブロック図である。
【0017】
図において、14は情報端末、例えば、車両に搭載された車載装置としてのナビゲーション装置であり、該ナビゲーション装置14は、現在地等を検出する現在地検出部としてのGPSセンサ15、地図データ、道路データ、探索データ等のナビゲーション装置14の基本的な情報、すなわち、ナビ情報のほかに各種の情報が記録された情報記録部としてのデータ記録部16、各種のプログラム、データ等に基づいてコンピュータとして機能し、入力された情報に基づいて、ナビゲーション処理等の各種の演算処理を行うナビゲーション処理部17、自車方位を検出する方位検出部としての方位センサ18、操作者である運転者が操作することによって所定の入力を行うための第1の入力部としての操作部34、図示されない画面に表示された画像によって各種の表示を行い、運転者に通知するための第1の出力部としての表示部35、音声によって所定の入力を行うための第2の入力部としての音声入力部36、音声によって各種の表示を行い、運転者に通知するための第2の出力部としての音声出力部37、通信端末として機能する送受信部としての通信部38を備え、前記ナビゲーション処理部17に、操作部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37及び通信部38が接続される。また、前記ナビゲーション処理部17には、車速検出部としての車速センサ41も接続される。
【0018】
前記GPSセンサ15は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することによって地球上における現在地を検出し、併せて時刻を検出する。
【0019】
なお、現在地検出部として、前記GPSセンサ15に代えて図示されない距離センサ、ステアリングセンサ、高度計等を単独で、又は組み合わせて使用することができる。前記距離センサは、道路上の所定の地点間の距離を検出するものであり、図示されない車輪の回転速度に基づいて、又は加速度を2回積分して距離を算出する。また、前記ステアリングセンサは、舵(だ)角を検出するものであり、例えば、図示されないステアリングホイールの回転部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ、車輪に取り付けられた角度センサ等を使用することができる。
【0020】
また、前記方位センサ18としてジャイロセンサ、地磁気センサ等を使用することができる。前記ジャイロセンサとしては、例えば、ガスレートジャイロ、振動ジャイロ等が使用され、旋回角を積分することによって自車方位を検出する。そして、前記地磁気センサは、地磁気を測定することによって自車方位を検出する。
【0021】
前記データ記録部16は、地図データファイル、交差点データファイル、ノードデータファイル、道路データファイル、探索データファイル、施設データファイル、文字データファイル、陸標データファイル等のデータファイルから成るデータベースを備え、前記各データファイルには、表示部35に各種の画像を出力するためのデータが記録される。なお、前記データ記録部16には、所定の情報を音声出力部37によって出力するためのデータも記録される。
【0022】
例えば、前記地図データファイルには地図を表示するための地図データが、交差点データファイルには各交差点に関する交差点データが、ノードデータファイルにはノード点に関するノードデータが、道路データファイルには道路に関する道路データが、探索データファイルには経路を探索するための探索データが、施設データファイルには各種の施設に関する施設データが、文字データファイルには、各種の画面において文字を表示するための文字データが、陸標データファイルには、各種の画面において陸標(ランドマーク)を表示するための陸標データがそれぞれ記録され、前記交差点データ、ノードデータ、道路データ、探索データ等によって道路状況を表す道路状況データが構成される。
【0023】
前記交差点データには、交差点の名称、交差点の形状、交差点に隣接する主要な施設、交差点の先の主要な地名等を表すデータが含まれる。また、前記ノードデータには、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等も含む)、ノード点、各ノード点間を連結するノード点間リンク等を表すデータが含まれる。
【0024】
そして、前記道路データには、道路自体について、幅員、勾(こう)配、カント、バンク、路面の状態、道路の車線数、車線数の減少する箇所、幅員の狭くなる箇所等を、コーナについて、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口等を、道路属性について、降坂路、登坂路等が、道路種別について、国道、県道、細街路等の一般道のほか、高速道路、都市高速道路、有料道路等の高速・有料道を表すデータが含まれる。さらに、道路データには、踏切、高速道路の入口及び出口の取付道(ランプウェイ)、高速・有料道の料金所等を表すデータが含まれる。また、前記施設データには、各地域のホテル、ガソリンスタンド、駐車場、観光地、デパート等の施設について、名称、住所、電話番号、施設案内等の施設を表すデータが含まれる。
【0025】
前記ナビゲーション処理部17は、ナビゲーション装置14の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU31、該CPU31が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用される第1の記録媒体としての、DRAM、SRAM、MRAM、FeRAM等のRAM32、制御用のプログラムのほか、目的地までの経路の探索、経路案内等を行うための各種のプログラムが記録された第2の記録媒体としてのROM33、各種のデータ、プログラム等を記録するために使用される第3の記録媒体としての図示されないフラッシュメモリを備える。なお、前記RAM32、ROM33、フラッシュメモリ等の内部記憶装置として半導体メモリ、磁気コア等が使用される。
【0026】
そして、演算装置及び制御装置としてCPU31に代えてMPU等を使用することもできる。
【0027】
また、前記データ記録部16は、前記各種のデータを記録するために、外部記憶装置として配設された第4の記録媒体としてのハードディスク、フレキシブルディスク等の図示されない磁気ディスクを備えるほかに、各種のデータを読み出したり、書き込んだりするための読出・書込ヘッド等の図示されないヘッドを備える。前記データ記録部16には、同様に外部記憶装置として配設された第5の記録媒体としての磁気テープ、磁気ドラム、CD、MD、DVD、光ディスク、MO、ICカード、光カード等を配設することもできる。
【0028】
ところで、前記ROM33に各種のプログラムを記録し、前記データ記録部16に各種のデータを記録することができるが、プログラム、データ等をハードディスク等に記録することもできる。この場合、ハードディスク等から前記プログラム、データ等を読み出してフラッシュメモリに書き込むことができる。したがって、ハードディスク等を交換することによって前記プログラム、データ等を更新することができる。また、車両に搭載された図示されない自動変速機の制御を行うために自動変速機制御装置が搭載されている場合には、自動変速機制御装置の制御用のプログラム、データ等も前記ハードディスク等に記録することができる。さらに、通信部38を介して前記プログラム、データ等を受信し、フラッシュメモリに書き込むこともできる。
【0029】
前記操作部34は、運転者が操作することによって、走行開始時の現在地を修正したり、出発地及び目的地を入力したり、通過点を入力したり、通信部38を作動させたりするためのものであり、表示部35とは独立に配設されたキーボード、マウス、バーコードリーダ、ライトペン、遠隔操作用のリモートコントロール装置、ジョイスティック等を使用することができる。また、前記操作部34として、前記表示部35に形成された画面に画像で表示された各種のキー、スイッチ、ボタン等の画像操作部をタッチ又はクリックすることによって、所定の入力操作を行うことができる。
【0030】
前記表示部35としては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等のディスプレイを使用したり、車両のフロントガラスにホログラムを投影するホログラム装置等を使用したりすることができる。そして、表示部35に形成された各種の画面に、現在地、地図、探索経路、該探索経路に沿った案内情報、交通情報等を表示したり、交差点又は探索経路における特徴的な写真、コマ図等、次の交差点までの距離、次の交差点における進行方向を表示したりすることができるだけでなく、前記画像操作部、操作部34、音声入力部36等の操作案内、操作メニュー、キーの案内を表示したり、FM多重放送の番組等を表示したりすることができる。
【0031】
また、音声入力部36は、図示されないマイクロホン等によって構成され、音声によって必要な情報を入力することができる。さらに、音声出力部37は、図示されない音声合成装置及びスピーカを備え、音声出力部37から、前記探索経路、案内情報、交通情報等が、例えば、音声合成装置によって合成された音声で出力される。なお、音声合成装置によって合成された音声のほかに、各種の音、あらかじめテープ、メモリ等に録音された各種の案内情報等を出力することもできる。
【0032】
前記通信部38は、第1の情報提供者としてのVICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタ等の道路交通情報センタから送信された各種の情報を、道路に沿って配設された電波ビーコン装置、光ビーコン装置等を介して電波ビーコン、光ビーコン等として受信するためのビーコンレシーバ、FM放送局を介してFM多重放送として受信するためのFM受信機等を備える。そして、前記ビーコンレシーバによって、渋滞情報、規制情報、駐車場情報、交通事故情報、サービスエリアの混雑状況情報等の交通情報を受信したり、前記FM受信機によって前記交通情報のほかに、ニュース、天気予報等の一般情報をFM多重情報として受信したりすることができる。なお、前記ビーコンレシーバ及びFM受信機は、ユニット化されてVICSレシーバとして配設されるようになっているが、別々に配設することもできる。
【0033】
また、通信部38は、所定の基地局から送信されたGPSセンサ15の検出誤差を検出するためのD−GPS情報等の各種のデータを受信することもできる。さらに、前記通信部38は、電波ビーコン、光ビーコン等によって位置情報を受信し、現在地を検出することもでき、その場合、前記ビーコンレシーバは、現在地検出部として機能する。
【0034】
さらに、通信部38は、第2の情報提供者としての情報センタ51から交通情報、一般情報等の各種の情報を受信することもできる。そのために、前記通信部38と情報センタ51とはネットワーク43を介して接続される。
【0035】
前記ナビゲーション装置14、情報センタ51、ネットワーク43等によってナビゲーションシステムが構成され、前記通信部38と情報センタ51の図示されない通信部との間で各種の情報の送受信が行われる。
【0036】
本実施の形態においては、前記通信部38を通信端末として機能させるために、通信部38に携帯電話等の通信機器がモジュールとして内蔵されるようになっているが、通信部38とは別に通信機器を接続し、通信機器と通信部38とを接続することもできる。その場合、通信機器として、携帯電話、自動車電話、PHS等の移動電話を使用したり、無線LANカード等を使用したり、パソコン、携帯用コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、電子手帳、テレビ電話、ゲーム機等に通信機能を持たせたものを使用したりすることができる。
【0037】
また、前記ネットワーク43として、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット、携帯電話回線網、電話回線網、公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット等の通信回線網等の通信手段を使用することができる。そして、放送衛星によるCS放送、BS放送、地上波ディジタルテレビ放送、FM多重放送等を利用する通信手段を使用することもできる。さらに、高度道路交通システム(ITS)において利用されるノンストップ自動料金支払いシステム(ETC)、境域通信システム(DSRC)等の通信手段を使用することもできる。
【0038】
なお、前記情報センタ51は、個人、企業、団体、地方自治体、政府関係機関等のいずれが運営していてもよく、前記VICS(登録商標)センタが運営していてもよい。
【0039】
前記情報センタ51は、サーバ53、該サーバ53に接続された情報記録部としてのデータベース(DB)57、前記通信部等を備え、該通信部によって、情報センタ51とナビゲーション装置14との間で双方向の通信が行われ、交通情報、一般情報等の提供が行われる。そのために、前記サーバ53は、演算装置及び制御装置としてのCPU54、RAM55、ROM56等を備え、所定のプログラム、データ等に基づいてコンピュータとして機能する。また、前記データベース57に前記データ記録部16に記録された各種のデータ(ナビ情報も含まれる。)と同様のデータを記録することができる。なお、前記サーバ53及びナビゲーション処理部17によってコンピュータを構成することもできる。また、CPU54に代えてMPU等を使用することができる。
【0040】
そして、前記CPU54は、前記VICS(登録商標)センタ等から送信された交通情報、一般情報等を受信し、一次情報としてデータベース57に記録したり、前記一次情報を加工して統計処理を施し、渋滞状況の履歴を表す履歴情報、渋滞状況を予測する渋滞予測情報等を構成する統計データを作成し、該統計データを二次情報としてデータベース57に記録したりする。本実施の形態においては、前記統計データを作成するに当たり、履歴情報に、日時、曜日、天候、各種イベント、季節、施設(デパート、スーパーマーケット等の大型の施設の有無)等の詳細な条件が加えられる。
【0041】
次に、前記構成のナビゲーションシステムの基本動作について説明する。
【0042】
まず、運転者によって操作部34が操作され、ナビゲーション装置14が起動されると、CPU31の図示されないナビ初期化処理手段は、ナビ初期化処理を行い、GPSセンサ15によって検出された現在地、及び方位センサ18によって検出された自車方位を読み込むとともに、各種のデータを初期化する。なお、前記CPU31の図示されないマッチング処理手段は、マッチング処理を行い、読み込まれた現在地の軌跡、及び周辺の道路を構成する各道路リンクの形状、配列等に基づいて、現在地がいずれの道路リンク上に位置するかの判定を行うことによって、現在地を特定する。
【0043】
続いて、CPU31の図示されない情報取得処理手段は、情報取得処理を行い、前記ナビ情報を、データ記録部16から読み出して取得するか、又は通信部38を介して情報センタ51から受信して取得する。なお、情報センタ51から取得する場合、前記情報取得処理手段は、受信したナビ情報をフラッシュメモリ、ハードディスク等にダウンロードする。また、ナビ情報を通信部38を介して取得する際にプログラムを併せて取得することもできる。
【0044】
そして、前記CPU31の図示されない表示処理手段は、表示処理を行い、前記表示部35に地図画面を形成し、該地図画面に、前記現在地、現在地の周辺の地図及び自車方位を表示する。したがって、運転者は、現在地、現在地の周辺の地図及び自車方位に従って車両を走行させることができる。
【0045】
また、運転者が操作部34を操作して目的地を入力すると、CPU31の図示されない目的地設定処理手段は、目的地設定処理を行い、目的地を設定する。なお、必要に応じて出発地を入力し、設定することもできる。また、あらかじめ所定の地点をメモリ地点として登録しておき、登録されたメモリ地点を目的地として入力することができる。
【0046】
そして、目的地が設定されると、CPU31の図示されない経路探索処理手段は、経路探索処理を行い、前記現在地、目的地等を読み込むとともに、データ記録部16から探索データ等を読み出し、現在地、目的地及び探索データに基づいて、現在地で表される出発地から目的地までの経路を探索し、探索経路を表す経路データを出力する。
【0047】
続いて、前記CPU31の図示されない案内処理手段は、案内処理を行い、運転者に探索経路の案内、すなわち、経路案内を行う。そのために、前記案内処理手段の経路表示処理手段は、経路表示処理を行い、前記経路データを読み込み、該経路データに従って、前記地図画面に探索経路を表示する。
【0048】
なお、必要に応じて、前記案内処理手段の音声出力処理手段は、音声出力処理を行い、音声出力部37から探索経路を音声で出力して経路案内を行う。
【0049】
ところで、ナビゲーション装置においては、前述されたように、所定の地点を目的地として設定したり、所定の地点をメモリ地点として登録したりする際に、運転者が意図する地点を検索することができるようになっている。そして、運転者が、五十音、住所、電話番号、施設のジャンル等の検索条件を入力すると、前記CPU31の図示されない検索処理手段は、検索処理を行い、前記検索条件に従って運転者が意図する地点を検索する。
【0050】
次に、前記表示処理の動作について説明する。
【0051】
図2は本発明の実施の形態における表示処理の動作を示すフローチャート、図3は本発明の実施の形態における地図画面の例を示す図である。
【0052】
まず、前記表示処理手段は、GPSセンサ15(図1)によって検出された現在地を読み込み、該現在地に基づいて、RAM32に記録されている現在地の地図縮尺を確認する。続いて、前記表示処理手段のデータ取得処理手段は、データ取得処理を行い、データ記録部16から前記縮尺に対応する現在地の周辺の地図データを読み出す。この場合、地図データには、図3に示されるように、地図画面に現在地の周辺の地図を表示するために必要な背景データ、道路データ、施設データ等が含まれる。
【0053】
続いて、前記表示処理手段の画面形成処理手段は、画面形成処理を行い、表示部35に地図画面を形成し、前記地図データに従って現在地の周辺の地図を表示する。
【0054】
ところで、本実施の形態においては、前記地図画面には、現在地の周辺の地図に重ねて、現在地を表す自車位置マークPr、探索経路Rtが表示されるとともに、主要な都道府県、市町村等の行政区画、及び主要な道路、交差点、鉄道、山、河川、橋等の地図要素の名称(図3において、文字の列、すなわち、文字列m1、m2で示される。)が表示される。そして、前記地図画面には、主要な施設を表す陸標(図3において、マークr1で示される。)、施設の名称(図3において、文字列m3〜m7で示される。)等も併せて表示される。なお、名称によって第1の表示項目が、陸標によって第2の表示項目が構成される。
【0055】
この場合、前記地図画面に名称、陸標等を表示するに当たり、二つ以上の名称、陸標等が重なって(名称同士の重なり、陸標同士の重なり、及び名称と陸標との重なりが含まれる。)表示されると、地図画面において名称、陸標等を認識するのが困難になってしまう。そこで、二つ以上の名称、陸標等が重なると判断される場合に、一つの名称、陸標等を優先して表示するようにしている。
【0056】
そのために、前記データ取得処理手段は、データ記録部16から、陸標を画像で表示するための陸標データ、並びに前記地図要素の名称及び施設の名称を文字列で表示するための文字データを施設文字データとして読み出す。前記陸標データは、施設ごとに、施設番号、データ量、優先度、陸標の画像を形成するためのカラーイメージデータ、地図画面上における陸標の位置を表すXY座標から成る位置データ等を含む。また、前記文字データは、文字列ごとに、文字列番号、データ量、優先度、文字数、文字の種別、文字の色、名称の位置を表すXY座標から成る位置データ、文字コード列等のデータを含む。
【0057】
続いて、前記表示処理手段のデータ選択処理手段は、データ選択処理を行い、前記施設文字データについてあらかじめ設定された前記優先度を読み込み、前記陸標データ及び文字データの各位置データに基づいて、施設文字データの中で重なりが発生するかどうかを判断する。この場合、陸標の位置を表すXY座標と名称の位置を表すXY座標がオーバラップする場合、施設文字データの中で重なりが発生し、そのまま陸標、名称等を表示すると、陸標、名称等の少なくとも一部が重なってしまう。
【0058】
そこで、施設文字データの中で重なりが発生する場合、前記表示処理手段のデータ選択処理手段は、施設文字データの中で重なりが発生する二つ以上の施設文字データの各優先度を比較し、最も優先度の高い施設文字データを選択する。
【0059】
続いて、前記表示処理手段の描画処理手段は、描画処理を行い、選択された施設文字データの陸標、名称等を描画する。このようにして、優先度の高い施設文字データの陸標、名称等を地図画面に表示することができる。なお、優先度の低い施設文字データの陸標、名称等は地図画面に表示しないか、又は陸標、名称等の一部だけが表示される。
【0060】
次に、図2のフローチャートについて説明する。
ステップS1 現在地を読み込む。
ステップS2 現在地の地図縮尺を確認する。
ステップS3 地図データを読み出す。
ステップS4 地図を表示する。
ステップS5 施設文字データを読み出す。
ステップS6 施設文字データの優先度を読み出す。
ステップS7 施設文字データの中で重なりが発生するかどうかを判断する。施設文字データの中で重なりが発生する場合はステップS8に、発生しない場合はステップS9に進む。
ステップS8 優先度の高い施設文字データを選択する。
ステップS9 陸標、名称等を描画し、処理を終了する。
【0061】
ところで、前記陸標、名称等が運転者の意図とは関係なく優先されると、運転者は意図する陸標、名称等を容易に認識することができない。したがって、前記陸標、名称等を目印として現在地を把握したり、目的地を設定したりする作業が困難になってしまう。
【0062】
そして、運転者が所定の地点を目的地として設定したり、メモリ地点として登録したりする場合、前述されたように、検索処理手段によって地点が検索されるようになっているが、このように検索された地点は、目的地として繰り返し設定されることが多い。
【0063】
そこで、検索処理によって検索された地点について優先度を変更し、検索処理によって検索された地点に係る陸標、名称等を優先的に表示するようにしている。
【0064】
図4は本発明の実施の形態における優先度変更処理の動作を示すフローチャートである。
【0065】
まず、前記検索処理手段によって検索処理が行われると、優先度変更処理手段は、優先度変更処理を行い、検索処理において検索された地点の地図要素を表す地図要素データ、施設データ等から成る検索データをデータ記録部16から読み出す。該検索データのうちの地図要素データは、前記地図要素を特定する地図要素番号、データ量、地図要素の名称、地図要素の地球上の位置を表す座標等のデータを含む。
【0066】
また、前記検索データのうちの施設データは、施設番号、施設のチェーン店の番号を表すチェーンID、施設のジャンルを表すジャンルID、施設データのデータ量、名称、住所、電話番号、施設の地球上の位置を表す座標、案内情報等のデータを含む。
【0067】
そして、前記優先度変更処理手段は、検索された地点が地図要素であるか、又は施設であるかを判断し、検索された地点が地図要素である場合、地図要素を表す施設文字データの優先度を高くする。
【0068】
また、検索された地点が施設である場合、前記優先度変更処理手段のチェーン特定処理手段は、チェーン特定処理を行い、検索された地点の施設がチェーン店に属し、施設データがチェーン店の番号を表すチェーンIDを有するかどうかを判断し、チェーンIDを有する場合は、該チェーンIDで特定される施設を表す施設文字データの優先度を高くする。
【0069】
また、検索された地点の施設がチェーン店に属さず、施設データがチェーンIDを有しない場合、前記優先度変更処理手段の名称特定処理手段は、名称特定処理を行い、検索された地点の施設の名称と一致(テキストマッチ)する施設文字データが存在するかどうかを判断する。検索された地点の施設の名称と一致する施設文字データが存在する場合、名称特定処理手段は、検索された地点の施設の名称と一致する施設文字データを抽出する。
【0070】
続いて、前記優先度変更処理手段のジャンル特定処理手段は、ジャンル特定処理を行い、検索された地点の施設が複数のジャンルに属し、施設データがジャンルの番号を表すジャンルIDを有するかどうかを判断し、ジャンルIDを有する場合は、該ジャンルIDで特定される施設を表す施設文字データの優先度を高くする。また、ジャンルIDを有しない場合、前記優先度変更処理手段の非特定処理手段は、非特定処理を行い、検索された地点の施設を表す施設文字データの優先度を高くする。
【0071】
一方、検索された地点の施設の名称と一致する施設文字データが存在しない場合、前記ジャンル特定処理手段は、検索された地点の施設データがジャンルIDを有するかどうかを判断し、ジャンルIDを有する場合は、該ジャンルIDで特定される施設を表す施設文字データの優先度を高くする。また、ジャンルIDを有しない場合、前記非特定処理手段は、非特定処理を行い、検索された地点の施設を表す施設文字データの優先度を高くする。
【0072】
このように、本実施の形態においては、検索された地点に対応する施設文字データの優先度が高くされるので、運転者は地図画面において、意図する陸標、名称等を容易に認識することができる。
【0073】
したがって、運転者が意図する陸標、名称等を目印として、容易に現在地を把握したり、目的地を設定したりすることができる。
【0074】
また、施設がチェーン店に属する場合に、すべてのチェーン店の陸標、名称等が優先されず、チェーンIDによって特定されるチェーン店だけの陸標、名称等が優先されるので、陸標、名称等を目印として、容易に現在地を把握したり、目的地を設定したりすることができる。
【0075】
そして、施設文字データの名称と一致する名称が優先されるので、名称を目印として、容易に現在地を把握したり、目的地を設定したりすることができる。
【0076】
さらに、施設が複数のジャンルに属する場合に、すべてのジャンルにわたって陸標、名称等が優先されず、ジャンルIDによって特定されるジャンルだけの陸標、名称等が優先されるので、陸標、名称等を目印として、容易に現在地を把握したり、目的地を設定したりすることができる。
【0077】
次に、図4のフローチャートについて説明する。
ステップS11 検索された地点の検索データを読み込む。
ステップS12 検索された地点の施設データがチェーンIDを有するかどうかを判断する。検索された地点の施設データがチェーンIDを有する場合はステップS13に、有しない場合はステップS14に進む。
ステップS13 チェーンIDで特定される施設を表す施設文字データの優先度を高くし、処理を終了する。
ステップS14 検索された地点の施設の名称と一致する施設文字データが存在するかどうかを判断する。検索された地点の施設の名称と一致する施設文字データが存在する場合はステップS15に、存在しない場合はステップS19に進む。
ステップS15 一致する施設文字データを抽出する。
ステップS16 検索された地点の施設データがジャンルIDを有するかどうかを判断する。検索された地点の施設データがジャンルIDを有する場合はステップS17に、有しない場合はステップS18に進む。
ステップS17 ジャンルIDで特定される施設を表す施設文字データの優先度を高くし、処理を終了する。
ステップS18 検索された地点の施設を表す施設文字データの優先度を高くし、処理を終了する。
ステップS19 検索された地点の施設データがジャンルIDを有するかどうかを判断する。検索された地点の施設データがジャンルIDを有する場合はステップS20に、有しない場合はステップS21に進む。
ステップS20 ジャンルIDで特定される施設を表す施設文字データの優先度を高くし、処理を終了する。
ステップS21 検索された地点の施設を表す施設文字データの優先度を高くし、処理を終了する。
【0078】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0079】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、検索された地点に対応する施設文字データの優先度が変更され、施設文字データの中で重なりが発生する場合に優先度の高い施設文字データが選択され、表示項目が描画されるので、運転者は地図画面において、意図する表示項目を容易に認識することができる。
【0080】
したがって、運転者が意図する表示項目を目印として、容易に現在地を把握したり、目的地を設定したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるナビゲーションシステムを示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における表示処理の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態における地図画面の例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態における優先度変更処理の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
14 ナビゲーション装置
17 ナビゲーション処理部
43 ネットワーク
51 情報センタ
53 サーバ
Claims (5)
- 所定の地点を検索する検索処理手段と、検索された地点の検索データに基づいて、検索された地点に対応する施設文字データについてあらかじめ設定された優先度を変更する優先度変更処理手段と、施設文字データの中で重なりが発生する場合に優先度の高い施設文字データを選択するデータ選択処理手段と、選択された施設文字データについて表示項目を描画する描画処理手段とを有することを特徴とするナビゲーションシステム。
- 前記優先度変更処理手段は、検索された地点の施設データがチェーンIDを有する場合に、チェーンIDで特定される施設に対応する施設文字データの優先度を高くする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
- 前記優先度変更処理手段は、検索された地点の名称と一致する施設文字データを有する場合に、検索された地点の名称と一致する施設文字データの優先度を高くする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
- 前記優先度変更処理手段は、検索された地点の施設データがジャンルIDを有する場合に、ジャンルIDで特定される施設に対応する施設文字データの優先度を高くする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
- コンピュータを、所定の地点を検索する検索処理手段、検索された地点の検索データに基づいて、検索された地点に対応する施設文字データについてあらかじめ設定された優先度を変更する優先度変更処理手段、施設文字データの中で重なりが発生する場合に優先度の高い施設文字データを選択するデータ選択処理手段、及び選択された施設文字データについて表示項目を描画する描画処理手段として機能させることを特徴とする表示項目表示方法のプログラム。
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