JP2005016893A - 熱処理炉の冷却装置およびその運転方法 - Google Patents

熱処理炉の冷却装置およびその運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】冷却用加圧ガスの消費量を低減することが可能な熱処理炉の冷却装置およびその運転方法を提供する。
【解決手段】加熱室3から搬入される処理材4を冷却処理するときに、冷却用加圧ガスが供給されることによって加圧状態とされ、冷却処理後、冷却用加圧ガスが排出されることによって減圧状態とされる冷却室5と、第1および第2のダクト6,7を介して冷却室と連通されるファンハウジング17およびファンハウジング内に設けたファン18から構成され、冷却処理時、ファンによって冷却室との間で冷却用加圧ガスを循環させるファン装置8とを有する熱処理炉1の冷却装置2において、一対のダクトそれぞれに、これらを開閉自在に閉じて冷却室とファン装置との間を遮断する第1および第2開閉弁9,10を設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷却用加圧ガスの消費量を低減することが可能な熱処理炉の冷却装置およびその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱処理炉、特に真空熱処理炉にあっては、例えば非特許文献1に開示されているように、2室形加圧ガス冷却真空炉が知られている。この種の真空炉は、処理材を加熱処理する加熱室と、加熱処理した処理材を冷却処理する冷却室とが別々に備えられ、処理材を加熱室から冷却室に移して冷却処理する際には、冷却用加圧ガスを冷却室に供給して当該冷却室内を加圧状態にして冷却するようにし、また冷却処理後は、冷却室内に充満している加圧ガスを真空引きする等して排出することにより、冷却室内を減圧状態にするようになっている。
【0003】
このように冷却処理のために専用の冷却室を設けると、一旦加熱処理を行った加熱室を冷却する必要がなくて処理材を急冷することができ、大きな冷却速度を確保できる利点がある。また加圧ガスを利用した加圧冷却も、大きな冷却速度を確保するのに有利である。冷却用加圧ガスとしては、処理材の酸化反応を防止するために、窒素ガスや水素ガス、ヘリウムガスなどを、おおよそ数百KPa〜数MPa程度に昇圧したものが用いられている。
【0004】
この熱処理炉の冷却室を含む冷却装置の従来構造は、図4に示すように、加熱室aに隣接させて設けられ、処理材bを冷却処理する冷却室cと、この冷却室cに一対のダクトdを介して連通されたファンハウジングeおよびこのファンハウジングe内に設けたファンfから構成され、ファンfによって冷却用加圧ガスを冷却室cとの間で循環させるファン装置gと、ダクトdに接続され、冷却室cに冷却用加圧ガスを供給する供給系hと、冷却室cに接続された第1の排出管mに設けられ、開放されることで冷却室c内が大気圧となるまで冷却用加圧ガスを排出する開閉自在な放散弁kと、冷却室cに第2の排出管iを介して接続され、冷却用加圧ガスを大気圧下に真空引きして排出する真空ポンプjとを備えている。
【0005】
ファン装置gと冷却室cとは、ダクトdを介して外部からは閉じられた循環回路を構成し、冷却処理に際しては、加圧ガスを供給系hから冷却室cへと順次供給しつつ、ファン装置gで加圧ガスを循環させるようになっている。また、冷却室cから処理材bを取り出す際には、放散弁kを開放して冷却室c内が大気圧となるまで加圧ガスを排出し、その後真空ポンプjでさらに加圧ガスを大気圧下に真空引きして排出してから、冷却室cを開放するようになっている。
【0006】
【非特許文献1】
(社)日本熱処理技術協会、「熱処理技術便覧」、初版、日刊工業新聞社、2000年8月30日、p.776−779
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の熱処理炉の冷却装置にあっては、冷却室cが一対のダクトd、そしてまたファン装置gのファンハウジングeと常時連通されているため、冷却処理に際してこれら冷却室c内、ダクトd内およびファンハウジングe内の空間全体を満たすことができる量で供給されたすべての加圧ガスが、冷却処理後にはすべて排出されることとなっており、一回の冷却処理で消費される加圧ガスが多量であるという課題があった。
【0008】
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、冷却用加圧ガスの消費量を低減することが可能な熱処理炉の冷却装置およびその運転方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる熱処理炉の冷却装置は、加熱室から搬入される処理材を冷却処理するときに、冷却用加圧ガスが供給されることによって加圧状態とされ、冷却処理後、冷却用加圧ガスが排出されることによって減圧状態とされる冷却室と、一対のダクトを介して上記冷却室と連通されるファンハウジングおよび該ファンハウジング内に設けたファンから構成され、冷却処理時、該ファンによって該冷却室との間で冷却用加圧ガスを循環させるファン装置とを有する熱処理炉の冷却装置において、上記一対のダクトそれぞれに、これらを開閉自在に閉じて上記冷却室と上記ファン装置との間を遮断する開閉弁を設けたことを特徴とする。
【0010】
一対のダクトそれぞれに設けた開閉弁を閉じて、冷却室とファン装置との間を遮断するようにしていて、冷却室を減圧すべく冷却用加圧ガスを排出する前にこれら開閉弁を閉じれば、排出される加圧ガスの量を、冷却室内および開閉弁位置から冷却室側のダクト内に滞留している量とすることができ、開閉弁を設けない場合に比べて、排出すべき加圧ガス量を低減し得る。
【0011】
そしてまた、開閉弁を閉じることによって、ファン装置のハウジング内および開閉弁位置からファン装置側のダクト内に相当の加圧状態で滞留する相当量の加圧ガスは、次の冷却処理の際に開閉弁を開くことで、そのまま冷却室へと供給することができて、これを利用して次回の冷却処理を行うことができ、供給系から供給すべき新規の加圧ガス量も低減し得る。このように、排出すべき加圧ガス量も、また供給すべき加圧ガス量も低減することができて、加圧ガスの消費量を低減することが可能となる。
【0012】
また、加圧ガスの排出量を低減できることにより、冷却室の減圧操作時間を短縮することも可能となり、排出工程の効率化を図り得る。
【0013】
また、前記ファン装置と前記開閉弁との間に、前記ダクト内を循環される冷却用加圧ガスを冷却するガスクーラーを設けたことを特徴とする。ガスクーラーを設けるようにしていて、循環する冷却用加圧ガスを適切に冷却して冷却室に送り込むことが可能であるとともに、ガスクーラーを、開閉弁とファン装置との間に設けるようにしていて、これにより開閉弁を閉じることで、ガスクーラー内の加圧ガスもファン装置側に滞留させておくことができ、ガスクーラーを開閉弁より冷却室側に設置する場合に比べて、排出される加圧ガス量、すなわち加圧ガスの消費量を低減し得る。
【0014】
さらに、少なくともいずれか一方の前記ダクト内に、冷却用加圧ガスを供給する供給系の供給端部を挿入してこれらダクトと供給系とを接続するとともに、該供給端部のガス吹き込み口を、上記ダクトに沿って冷却用加圧ガスの循環方向へ向けたことを特徴とする。供給系のガス吹き込み口から吹き込まれるガス流を利用して、ダクト内を循環する加圧ガスの流れを強めることが可能で、ファン装置側に滞留させた加圧ガスのファン装置による送り出しも円滑化させて、短時間で加圧ガスの循環を定常化させることが可能となり、冷却室の加圧操作時間を短縮化し得るとともに、ファン装置の必要能力を削減し得る。
【0015】
また、本発明にかかる熱処理炉の冷却装置の運転方法は、加熱室から搬入される処理材を冷却処理するときに、冷却用加圧ガスが供給されることによって加圧状態とされ、冷却処理後、冷却用加圧ガスが排出されることによって減圧状態とされる冷却室と、一対のダクトを介して上記冷却室と連通されるファンハウジングおよび該ファンハウジング内に設けたファンから構成され、冷却処理時、該ファンによって該冷却室との間で冷却用加圧ガスを循環させるファン装置とを有する熱処理炉の冷却装置の運転方法において、上記一対のダクトそれぞれに設けられ、これらを開閉自在に閉じて上記冷却室と上記ファン装置との間を遮断する開閉弁を、該冷却室が減圧される前に閉じ、該冷却室が加圧される際に開くようにしたことを特徴とする。
【0016】
冷却室を減圧すべく冷却用加圧ガスを排出する前に、一対のダクトそれぞれに設けた開閉弁を閉じて冷却室とファン装置との間を遮断するようにしていて、排出される加圧ガスの量を、冷却室内および開閉弁位置から冷却室側のダクト内に滞留している量とすることができ、排出すべき加圧ガス量を低減し得る。
【0017】
そしてまた、開閉弁を閉じることによって、ファン装置のハウジング内および開閉弁位置からファン装置側のダクト内に相当の加圧状態で滞留する相当量の加圧ガスは、次の冷却処理の際、すなわち冷却室が加圧される際に、開閉弁を開くことで、そのまま冷却室へと供給することができて、これを利用して次回の冷却処理を行うことができ、供給系から供給すべき新規の加圧ガス量も低減し得る。このように、排出すべき加圧ガス量も、また供給すべき加圧ガス量も低減することができて、加圧ガスの消費量を低減することが可能となる。
【0018】
また、加圧ガスの排出量を低減できることにより、冷却室の減圧操作時間を短縮することも可能となり、排出工程の効率化を図り得る。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる熱処理炉の冷却装置の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態にあっては熱処理炉1として、上記2室形加圧ガス冷却真空炉が例示されている。熱処理炉1としてはこの他、冷却熱処理炉などであってもよいことはもちろんである。冷却装置2は主に、加熱室3に隣接して設けられ、加熱室3から処理材4が搬入され、搬入された処理材4を冷却処理し、冷却処理後これより処理材4が搬出される密閉構造の冷却室5と、冷却室5にそれらの一端がそれぞれ連結された第1ダクト6および第2ダクト7と、第1ダクト6の他端がその吸い込み口に、また第2ダクト7の他端がその吐出口に連結されたファン装置8と、これら一対のダクト6,7それぞれに設けられた第1開閉弁9および第2開閉弁10と、第2ダクト7の第2開閉弁10とファン装置8の吐出口との間に接続され、冷却室5に、窒素ガスや水素ガス、ヘリウムガスなどの冷却用加圧ガスを供給するための供給系11と、第1ダクト6の第1開閉弁9とファン装置8との間に設けられたガスクーラー12と、冷却室5に接続された排出系13とから構成される。
【0020】
供給系11は、冷却室5に冷却用加圧ガスを供給するために、冷却用加圧ガスが相当の圧力で充填されたリザーブタンク14と、リザーブタンク14に一端が接続され、他端である供給端部15a(図2参照)が第2ダクト7と接続された供給管15と、供給管15の途中に設けられ、加圧ガスの供給量を調整する調整弁16とから構成される。そして冷却室5は、加熱室3から搬入される処理材4を冷却処理するとき、この供給系11から供給される加圧ガスによって加圧状態とされる。
【0021】
ファン装置8は、一対のダクト6,7を介して冷却室5内に連通されるファンハウジング17およびファンハウジング17内に設けられ、回転駆動されるファン18とから構成され、処理材4の冷却処理時、ファン18の作動によって冷却室5から加圧ガスを第1ダクト6を介してファンハウジング17内に引き込み、引き込んだ加圧ガスをファンハウジング17から第2ダクト7を介して冷却室5へと送り返して、冷却ガスを循環させる。このファン装置8と冷却室5とは、一対のダクト6,7を介して、外部からは閉じられた循環回路を構成する。
【0022】
ガスクーラー12は、処理材4を冷却することで昇温された冷却室5内の加圧ガスがファン装置8に引き込まれて第1ダクト6を流通する際に、これを冷却するようになっている。排出系13は、冷却用加圧ガスなどを排出するために、冷却室5に接続された第1の排出管24に設けられ、開放されることで冷却室5内が大気圧となるまで加圧ガスを排出する開閉自在な放散弁23と、加圧ガスをさらに大気圧下に真空引きする真空ポンプ19と、真空ポンプ19に一端が接続され、他端が冷却室5に接続された第2の排出管20と、第2の排出管20の途中に設けられ、真空ポンプ19の起動・停止に応じて当該第2の排出管20を開閉する排気開閉弁21とから構成される。そして冷却室5は、冷却処理後、すなわち処理材4を冷却室5から搬出するにあたって、排出系13によって加圧ガスが排出されることにより、減圧状態とされる。
【0023】
そして特に、第1および第2ダクト6,7に設けられた第1および第2開閉弁9,10は、この減圧操作の前にこれら第1および第2ダクト6,7を開閉自在に閉じて、ファン装置8やガスクーラー12、また供給系11を、排出系13と接続された冷却室5から遮断するようになっている。
【0024】
また本実施形態にあっては、供給系11の供給管15については図2に示したように、ガス吹き込み口22を含む供給端部15aが第2ダクト7内に挿入されることにより、当該第2ダクト7と接続され、そのガス吹き込み口22は、第2ダクト7の長さ方向に沿って、かつファン装置8から冷却室5に向かって流れる加圧ガスの循環方向Qに向けて配置される。
【0025】
次に、上記構成を備えた本実施形態にかかる熱処理炉1の冷却装置2の運転方法について説明する。図3には、処理材4を冷却処理する時間経過に伴う冷却室内圧力の変化が示されている。加熱室3から冷却室5に処理材4を搬入する待機状態では、冷却室5内はほぼ大気圧状態に設定される(図中、アで示す)。
【0026】
冷却処理の開始にあたっては、冷却室5を密閉し、その後、第1および第2開閉弁9,10を開くとともに調整弁16を開き、これによりリザーブタンク14から供給管15および第2ダクト7を介して冷却室5に新規の冷却用加圧ガスを供給することで、冷却室内圧力が高まって加圧状態となる(図中、イで示す)。このときには、排出系13の排気開閉弁21および放散弁23はもちろん閉じておく。また、これと併せてファン装置8の運転を開始して、冷却室5内に供給された加圧ガスを循環させる。この際、前回の冷却処理時の加圧ガスがファン装置8側に滞留している場合には、第1および第2開閉弁9,10の開放によって、ファン装置8側からも前回の加圧ガスが冷却室5へと流入する。
【0027】
冷却室内圧力が所定の加圧状態に達したならば、ファン装置8の運転による加圧ガスの循環を継続しながら、調整弁16を閉じて、リザーブタンク14からの加圧ガスの供給を停止し、これにより加圧ガスをガスクーラー12で冷却しつつ、その定常的な循環の下で、処理材4を冷却処理する(図中、ウで示す)。
【0028】
冷却処理が完了したならば、冷却室5内を減圧する。この減圧操作にあたっては、その前にファン装置8を停止し、また第1および第2開閉弁9,10を閉じて、これによりファン装置8やガスクーラー12、そしてまたこれら開閉弁9,10よりもファン装置8側のダクト6,7内に加圧ガスを封じ込めて、滞留させる。このように第1および第2開閉弁9,10を閉じたならば、排出系13の放散弁23を開放し、冷却室5から加圧ガスを排出させて、冷却室内圧力を一旦大気圧まで戻す(図中、エで示す)。その後、放散弁23を閉じる一方で排気開閉弁21を開放し、併せて真空ポンプ19を起動させて冷却室5から加圧ガスを大気圧下に真空引きして、窒素ガスなど、大気中への放散を嫌う加圧ガスをほぼ完全に冷却室5から排出する(図中、オで示す)。
【0029】
次いで、冷却室5内に大気を充填して大気圧まで一旦戻し(図中、カで示す)、この時点で、冷却室5から処理材4を搬出する(図中、キで示す)。その後、今度は冷却室5に流入し充満している大気を真空ポンプ19で真空引きして、ほぼ完全に排出する(図中、クで示す)。
【0030】
そして最後に、次回の冷却処理に備えて、冷却室5内に加圧ガスを大気圧程度まで充填する(図中、ケで示す)。この際には、第1および第2開閉弁9,10を開けば、これら開閉弁9,10の閉止によってファン装置8側に滞留させておいた加圧ガスを、冷却室5に送り込むことができる。また、必要に応じて、供給系11から新規の加圧ガスを供給するようにしてもよい。このようにすることで、次回の冷却処理に対する待機状態に移行することができる(図中、アで示す)。
【0031】
以上説明したように、本実施形態にかかる熱処理炉1の冷却装置2およびその運転方法にあっては、第1および第2ダクト6,7それぞれに設けた第1および第2開閉弁9,10を閉じて冷却室5とファン装置8との間を遮断できるようにしたので、冷却室5を減圧すべく冷却用加圧ガスを排出する前にこれら開閉弁9,10を閉じれば、排出される加圧ガスの量を、冷却室5内および開閉弁9,10位置から冷却室5側のダクト6,7内に滞留している量とすることができ、開閉弁9,10を設けない場合に比べて、排出すべき加圧ガス量を低減することができる。
【0032】
そしてまた、これら開閉弁9,10を閉じることによって、ファン装置8のハウジング17内やガスクーラー12内、そしてまた開閉弁9,10位置からファン装置8側のダクト6,7内に相当の加圧状態で滞留する相当量の加圧ガスを、次の冷却処理の際にこれら開閉弁9,10を開くことで、そのまま冷却室5へと供給することができて、これを利用して次回の冷却処理を行うことができ、供給系11から供給すべき新規の加圧ガス量も低減することができる。
【0033】
このように、排出すべき加圧ガス量も、また供給すべき加圧ガス量も低減することができて、加圧ガスの消費量を低減することができる。
【0034】
また、加圧ガスの排出量を低減できることにより、冷却室5の減圧操作時間を短縮することもでき、排出工程(図中、エ、オ、クで示す)の効率化も図ることができる。
【0035】
また、ファン装置8と第1開閉弁9との間に、第1ダクト6内を循環する冷却用加圧ガスを冷却するガスクーラー12を設けたので、循環する冷却用加圧ガスを適切に冷却して冷却室5に送り込むことができる。また、開閉弁9,10を閉じることで、ガスクーラー12内の加圧ガスもファン装置8側に滞留させておくことができ、ガスクーラー12を開閉弁9,10よりも冷却室5側に設置する場合に比べて、排出される加圧ガス量、すなわち加圧ガスの消費量をさらに減少させることができる。
【0036】
さらに、第2ダクト7内に、冷却用加圧ガスを供給する供給系11の供給端部15aを挿入してこれら第2ダクト7と供給系11とを接続するとともに、供給端部15aのガス吹き込み口22を、第2ダクト7に沿って冷却用加圧ガスの循環方向Qへ向けて配置したので、ガス吹き込み口22から吹き込まれるガス流を利用して、循環する加圧ガスの流れを強めることができ、ファン装置8側に滞留させた加圧ガスのファン装置8による送り出しも円滑化させて、短時間で加圧ガスの循環を定常化させることができ、冷却室5の加圧操作時間を短縮化できるとともに、ファン装置8の必要能力を削減することができる。
【0037】
上記実施形態にあっては、ガスクーラー12をファン装置8と第1開閉弁9との間に設けるようにしたが、ファン装置8と第2開閉弁10との間、あるいは冷却室5内に設けるようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上要するに、本発明にかかる熱処理炉の冷却装置およびその運転方法にあっては、冷却用加圧ガスの消費量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる熱処理炉の冷却装置の好適な一実施形態を示す回路図である。
【図2】図1中、A部拡大図である。
【図3】本発明にかかる熱処理炉の冷却装置の運転方法の好適な一実施形態を示す冷却室内圧力の変化を説明するダイアグラム図である。
【図4】従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 熱処理炉
2 冷却装置
3 加熱室
4 処理材
5 冷却室
6 第1ダクト
7 第2ダクト
8 ファン装置
9 第1開閉弁
10 第2開閉弁
11 供給系
12 ガスクーラー
15a 供給端部
17 ファンハウジング
18 ファン
22 ガス吹き込み口
Q 冷却用加圧ガスの循環方向

Claims (4)

  1. 加熱室から搬入される処理材を冷却処理するときに、冷却用加圧ガスが供給されることによって加圧状態とされ、冷却処理後、冷却用加圧ガスが排出されることによって減圧状態とされる冷却室と、一対のダクトを介して上記冷却室と連通されるファンハウジングおよび該ファンハウジング内に設けたファンから構成され、冷却処理時、該ファンによって該冷却室との間で冷却用加圧ガスを循環させるファン装置とを有する熱処理炉の冷却装置において、上記一対のダクトそれぞれに、これらを開閉自在に閉じて上記冷却室と上記ファン装置との間を遮断する開閉弁を設けたことを特徴とする熱処理炉の冷却装置。
  2. 前記ファン装置と前記開閉弁との間に、前記ダクト内を循環される冷却用加圧ガスを冷却するガスクーラーを設けたことを特徴とする請求項1に記載の熱処理炉の冷却装置。
  3. 少なくともいずれか一方の前記ダクト内に、冷却用加圧ガスを供給する供給系の供給端部を挿入してこれらダクトと供給系とを接続するとともに、該供給端部のガス吹き込み口を、上記ダクトに沿って冷却用加圧ガスの循環方向へ向けたことを特徴とする請求項1または2に記載の熱処理炉の冷却装置。
  4. 加熱室から搬入される処理材を冷却処理するときに、冷却用加圧ガスが供給されることによって加圧状態とされ、冷却処理後、冷却用加圧ガスが排出されることによって減圧状態とされる冷却室と、一対のダクトを介して上記冷却室と連通されるファンハウジングおよび該ファンハウジング内に設けたファンから構成され、冷却処理時、該ファンによって該冷却室との間で冷却用加圧ガスを循環させるファン装置とを有する熱処理炉の冷却装置の運転方法において、上記一対のダクトそれぞれに設けられ、これらを開閉自在に閉じて上記冷却室と上記ファン装置との間を遮断する開閉弁を、該冷却室が減圧される前に閉じ、該冷却室が加圧される際に開くようにしたことを特徴とする熱処理炉の冷却装置の運転方法。
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