JP2005016271A - 機械式錠前に対する電気錠の入力部材の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】扉や機械式錠前に対して、極力、孔、切欠等の加工を施さないで電気錠の入力部材を付加することができること。
【解決手段】扉に取付けられ、かつ、少なくともシリンダ錠用第1嵌合孔、外側ハンドル用第2嵌合孔を有する機械式錠前と、この機械式錠前の前記嵌合孔にそれぞれ符合する複数個の扉孔が形成されている扉の外壁面と、前記機械式錠前の嵌合孔並びに扉孔にそれぞれ符合する上下の嵌挿孔を有すると共に、前面に突設形成された入力手段用の収納部を有し、かつ、前記上方の嵌挿孔に嵌入するシリンダ錠及び下方の嵌挿孔に軸部が嵌入する外側ハンドルを介して扉の外壁面に固定的に添設される取付け入力板とから成る機械式錠前に対する電気錠の入力部材の取付構造。
【選択図】 図2
【解決手段】扉に取付けられ、かつ、少なくともシリンダ錠用第1嵌合孔、外側ハンドル用第2嵌合孔を有する機械式錠前と、この機械式錠前の前記嵌合孔にそれぞれ符合する複数個の扉孔が形成されている扉の外壁面と、前記機械式錠前の嵌合孔並びに扉孔にそれぞれ符合する上下の嵌挿孔を有すると共に、前面に突設形成された入力手段用の収納部を有し、かつ、前記上方の嵌挿孔に嵌入するシリンダ錠及び下方の嵌挿孔に軸部が嵌入する外側ハンドルを介して扉の外壁面に固定的に添設される取付け入力板とから成る機械式錠前に対する電気錠の入力部材の取付構造。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダ錠や操作部材(ノブ、レバーハンドル)を備え、手動式で施・解錠する機械式錠前に、電気錠の入力部材を付加する機械式錠前に対する電気錠の入力部材の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
先行技術開示義務として、(1)特開平10−184126号公報、(2)特許第3333168号、(3)特開2003−74226を記載する。前記(1)の公開公報の図7には、扉に矩形状の切欠部を形成し、電源部及び制御部を内装する制御箱を取付ける考え方が開示されている。前記(2)特許公報には、扉の室外側の錠箱から離間した上方部位に円形切欠部を形成し、該切欠部にICカードの情報を読み取る円盤型のカードリーダを取付ける考え方が開示されている。なお、円盤型のカードリーダは、裏側にメネジ杆を有し、扉の内壁面から差し込まれかつ前記メネジ杆に螺合する固着具により扉に固定されている。前記(3)の公開公報には、扉の内部にタグ式の情報記憶媒体の情報を読み取る回路部、判別回路部、制御回路部、電源部など制御部を内臓する考え方が開示されている。
【0003】
ところで、現在、シリンダ錠や操作部材を備え、手動式で施・解錠する錠前に、電気錠の入力部材及び制御部を有する制御箱を後付し、施・解錠操作が容易な電気錠の機能を付加する技術が要望されている。
しかしながら、前記(1)乃至(3)の公報記載のように、扉に追加加工を施し、入力部材又は/及び制御箱を後付することは、特に集合住宅の転居・入居などの事情を考慮すると、「扉に対する現状回復義務」との関係で問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主たる目的は、特に集合住宅の転居・入居時に扉に対する現状回復義務との関係を考慮し、扉や機械式錠前に対して、極力、孔、切欠等の加工を施さないで電気錠の入力部材を付加することを目的とする。また本発明は、前記主たる目的を前提にし、外側ハンドル用取付け座、取付け板等を利用して、扉の外壁面に入力手段用の収納部を有する取付け入力板を強固に固定することを目的とする。本発明の第3の目的は、取付け入力板の入力部が誤作動しないこと、電力が無駄に消費しないことなどである。本発明の第4の目的は、入力部に対する入力が容易であることである。加えて、機械式錠前に電気錠の機能を加味し、機械式錠前を電動式でも施・解錠することができるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の機械式錠前に対する電気錠の入力部材の取付構造は、扉に取付けられ、かつ、少なくともシリンダ錠用第1嵌合孔、外側ハンドル用第2嵌合孔を有する機械式錠前と、この機械式錠前の前記嵌合孔にそれぞれ符合する複数個の扉孔が形成されている扉の外壁面と、前記機械式錠前の嵌合孔並びに扉孔にそれぞれ符合する上下の嵌挿孔を有すると共に、前面に突設形成された入力手段用の収納部を有し、かつ、前記上方の嵌挿孔に嵌入するシリンダ錠及び下方の嵌挿孔に軸部が嵌入する外側ハンドルを介して扉の外壁面に固定的に添設される取付け入力板とから成る。
【0006】
上記構成に於いて、長板状取付け入力板は、さらに、該取付け入力板の前面に添設され、かつ、該取付け入力板、扉孔、及び機械式錠前の係合部にそれぞれ嵌入するメネジ杆を有する取付け座と、前記メネジ杆に螺合する固着具を介して扉の外壁面に固定的に添設されることを特徴とする。
ここでは「機械式錠前」とは、公知、新規如何を問わず、シリンダ錠や操作部材を備え、手動式で施・解錠する錠前のことを言う。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1乃至図6を参照にして第1実施例を説明する。図1の(イ)は、シリンダ錠や操作部材を備え、手動式で施・解錠する錠前(以下、「機械式錠前」と称する。)1の一例を示す。この機械式錠前1は、シリンダ錠及びサムターンを有する。ここでは説明の便宜上、扉の表側に取り付けられるシリンダ錠、シリンダ錠用ダルマ、扉の裏側に取り付けられるサムターン、仮施錠部材などは省略してある。
【0008】
機械式錠前1は、錠箱2の内部に施・解錠機構を有する。また機械式錠前1は、デッドボルト3とラッチボルト4を備えている。錠前1は既存の手動式で施・解錠する錠であることから、前記デッドボルト3はシリンダ錠に合鍵を差し込んで操作すると、又はサムターンを指で摘んで操作すると錠箱2のフロントを基準にして出没する。
【0009】
ここで本発明に関係する部分について説明する。図1(イ)に於いて、5は錠箱2の上部に形成された錠箱側の開口(第1嵌合孔)で、この第1嵌合孔5には図2で示すシリンダ錠7が取り付けられる。一方、6は錠箱2の下部に形成された第2嵌合孔で、この第2嵌合孔6には、図4で示す外側ハンドル8が取り付けられる。外側ハンドル8の軸部は、錠箱2の第2嵌合孔6から見えるハンドル用カム軸9に嵌入し、内側ハンドル10と一体的に連結される。
【0010】
11は錠箱2の第2嵌合孔6を基準にして左右の部位にそれぞれ形成されたハンドル座取付け用の係合部(円形孔や弧状切欠)である。
【0011】
次に図1の(ロ)は、機械式錠前1が扉13の内部空間に内装された「彫り込み型(埋設型)」の一例を示している。14は扉13の外壁面で、この外壁面14には、前記錠箱2に形成された嵌合孔5.6及び係合部11.11に符合する複数個の扉孔が形成されている。複数個の扉孔は、普通一般に形成されている。
【0012】
すなわち、15は錠箱2の第1嵌合孔5に一致する扉第1嵌合孔或いは開口で、この扉第1嵌合孔15は第1嵌合孔5よりもやや大径である。16は錠箱2の第2嵌合孔6に略一致する扉第2嵌合孔或いは開口である。17.17は、錠箱2の左右の係合部11.11と符合する扉貫通孔で、これらの扉貫通孔17.17には、外側ハンドル8用の取付け座20の左右一対のメネジ杆21.21が嵌入する。
【0013】
錠箱2側の開口(嵌合孔)も扉13側の孔(嵌合孔)も既存の孔である。また、錠箱2の係合部11も錠箱の大きさによっては形成部位が異なるものの既存のものである。
【0014】
次に図2及び図3は、本発明の主要部の取付け入力板25を示す。この取付け入力板25は機械式錠前1に電気錠Xの機能の一部を加味(後付)するための構成部材の一つである。本発明は、機械式錠前1に対する電気錠Xの入力部材の取付構造に関する。本発明では、機械式錠前1の錠箱2及び扉13の外壁面14に極力切欠、孔等の加工をしないようにするために、座板に相当する取付け入力板25を採用している。
【0015】
そこで、取付け入力板25の構成について説明する。本実施例の取付け入力板25は、シリンダ錠7と外側ハンドル8とを上下に所要の間隔を有してそれぞれ装着することができるように縦長状に形成されている。
【0016】
しかして、26は取付け入力板25の前面中央部にケース状に突出形成された入力手段用収納部で、該収納部26の裏側は開口している。該収納部26には、制御部起動用の起動スイッチ27及び入力部の一例としてのアンテナ28aを備えた受信部28や送信部29が設けられている。起動スイッチ27は押しボタン式であり、ボタンスイッチは、収納部23の外壁に形成した楕円状孔26aから露呈している。本発明の特定要件の一例である受信部28については後述する。
【0017】
30は起動スイッチ27及び入力部28用のリード線或いはハーネスで、このリード線30の先端部にはコネクタ31が設けられている。コネクタ31は、扉13の内壁面22側に設けられた制御箱45から飛び出たリード線或いはハーネス23のコネクタ24と適宜に接続する。なお、入力部側のコネクタ31は、扉13の扉第1嵌合孔15を介して錠箱2側に導かれる。
【0018】
32は取付け入力板25の上端部に形成されたシリンダ錠用嵌挿孔である。33は嵌挿孔32に連通するように取付け入力板25の上端部裏面に突出形成された嵌合筒部である。この嵌合筒部33は扉13の扉第1嵌合孔15に嵌合する(図4参照)。
【0019】
嵌合筒部33及び前記嵌挿孔32には、シリンダ錠7の外筒7aが嵌入する。したがって、シリンダ錠7の外筒7aが嵌合筒部33及び前記嵌挿孔32に嵌合すると、シリンダ錠7の中空すい台状の化粧筒7bの内周端が取付け入力板25の前面25aに当接する。
【0020】
一方、35は取付け入力板25の下端部の中央部に形成されたハンドル用嵌挿孔で、このハンドル用嵌挿孔35は、錠箱2の第2嵌合孔6及び扉外壁面14の扉第2嵌合孔16に符合する。したがって、このハンドル用嵌挿孔35には外側ハンドル8の軸部が嵌入する。
【0021】
36.36は取付け入力板25の下端部の左右に形成された左右一対の取付け孔で、これらの取付け孔36.36は、錠箱2の係合部11.11及び扉外壁面14の扉貫通孔17.17と符合する。なお、左右一対の取付け孔36.36は、機械式錠前1の型式如何によっては、ハンドル用嵌挿孔35の一部を構成する切欠部と成る。
【0022】
したがって、これらの取付け孔36.36、扉貫通孔17.17、及び係合部11.11には、前述した少なくとも外側ハンドル用の取付け座20の左右のメネジ杆21.21が嵌入する。1又は2のメネジ杆21.21が扉の内壁面22側から嵌入すると、図4で示すように、単数又は複数個の固着具39(オネジ螺杆)がメネジ杆21.21に螺合する。
【0023】
ところで、前記固着具39は、扉13の内壁面に添設された裏側の長板状取付け板40の下部取付け孔41に差し込まれた状態で取付け座20の左右のメネジ杆21.21に螺合する。
【0024】
したがって、本実施例の表側の取付け入力板25は、下部側の外側ハンドル用の取付け座20と上部側のシリンダ錠7の化粧筒7bの両方によって扉の外壁面に強固に固定される。この場合、取付け入力板25は、望ましくは既存の外側ハンドル用の取付け座20などを介して扉13の外壁面14に固定される。
【0025】
すなわち、取付け入力板25は、さらに、該取付け入力板の前面25aに添設され、かつ、該取付け入力板、扉の既存孔、及び機械式錠前の係合部にそれぞれ嵌入するメネジ杆21を有する取付け座20と、扉の内壁面22に添設される裏側の取付け板40の取付け孔41から差し込まれ、かつ、前記メネジ杆21に螺合する固着具39を介して扉の外壁面14に強固に固定される。
【0026】
45は前記裏側の長板状取付け板40に固着具39、裏側の取付け板40を介して機械式錠前に後付け固定された制御箱である。この制御箱45の上部側には電源部(電池)46が内装されている。また制御箱45の中央部及び下部側には制御基板等を有する制御部47が内装されている。電源部(電池)46と制御部47は一体又は別体である。また、48は制御箱45の中央部に設けられたサムターンである。
【0027】
図5及び図6は機械式錠前に後付けした電気錠Xの電気回路の一例を示すブロック図である。50は合鍵で、この合鍵50には、リングなどを介して携帯型情報記憶媒体(ダグタイプ、カードタイプなど)51が吊り下っている。情報記憶媒体51は、俗に「ICカード」とも称されている。
【0028】
情報記憶媒体51は、電気錠Xの受信部28に接近すると(所定の領域内に入り込むと)、アンテナ52で受信した大きい電波をエネルギー源に用いて受信部53で電気を生成させ、データ制御回路54を起動させる。そこで、データ制御回路54は、識別コードを格納した携帯メモリー55にアクセスして該識別コードを取得し、送信部56に出力し続ける。
【0029】
ところで、本実施例の電気錠Xは、携帯型情報記憶媒体51が取付け入力板25の受信部28に接近しただけでは、制御部47は起動しない。制御部47を起動させるためには、まず、起動用スイッチ27をオン(ON)にさせる必要がある。
【0030】
そこで、情報記憶媒体51の所持者は、起動用スイッチ27を押す。起動用スイッチ27を押すと、起動信号が制御部47に送られるので、制御部47は情報記憶媒体51の該識別コードを読み取ることが可能な状態になる。そこで、情報記憶媒体51の所持者は、当該情報記憶媒体51を取付け入力板25の受信部28に「かざす」、或いは「あてがう」ようにする。
【0031】
そうすると、非接触型のアンテナ28aを有する受信部28は、前記送信部56から投げられた識別信号(識別コード)bを受信して制御部47へと送る。制御部47のデータ読み取り回路60は、情報記憶媒体51の識別信号bを読み取る。データ照合判別回路61は、メモリー62に登録されている正規情報と当該識別信号bとが一致する否かを照合し、かつ、判別する。
【0032】
データ照合判別回路61が「当該識別信号bは正規のものである」と判別した時、制御部47はタイマー回路を備えた駆動源制御回路63の指令に基づいて駆動源64を起動させる。駆動源64が起動すると、減速機構、クラッチ機構などを備えた動力伝達機構65が作動する。動力伝達機構65が作動すると、錠箱2内の施・解錠機構66を介してデッドボルト3が解錠方向へと後退する。
【0033】
【実施例】
携帯型情報記憶媒体51は、合鍵50と別体(吊り下げ型)であるが、合鍵50自体に携帯型情報記憶媒体51を埋設しても良い(一体型)。また入力部の起動用スイッチは押しボタン式の接触型であるが、人体の接近を感応する非接触型でも良い。さらに、入力部は、情報交信手段、リモコン等の非接触型の受信部28であるが、接触型(例えば指で信号を入力することができるテンキー)であっても良い。したがって、声紋、眼球などを検知する公知の入力部は、受信部28の置換事項に過ぎない。
【0034】
次に、この欄では、第2実施例について説明する。なお、第2実施例の説明に当たって、前記第1実施例と同一の構成・機能には、同一又は同様の符号を付して重複する説明を省略する。
【0035】
第2実施例に於いて、前記実施例と主に異なる点を列挙する。
(a)図7で示すように、錠箱2Aの型式、例えば大きさ。機械式錠前1Aの錠箱2Aの既存係合部11.11の形成部位が相違する。
(b)扉13Aの扉第1嵌合孔15Aと扉第2嵌合孔16Aの形状。これらの嵌合孔15A。16Aには、第1実施例の扉貫通孔17.17に相当する切欠部17A.17Aが連通状態に形成されている。これは錠箱2Aの既存係合部11.11の形成部位に対応するものである。
(c)図8で示すように、表側の取付け入力板25Aにケース状に突設形成された入力手段用の収納部26の位置。第1実施例では取付け入力板25の中央部に形成されているが、この第2実施例では取付け入力板25Aの上端部に形成されている。したがって、収納部26を取付け入力板25Aの下端部に突出形成しても良い。
(d)前記機械式錠前1Aの嵌合孔5.6並びに扉13Aの扉孔あるいは開口15A.16Aにそれぞれ符合する上下の嵌挿孔32A.35A。これらの上下の嵌挿孔32A.35Aも前記扉13Aの既存孔15A.16Aに対応して同一形状となっている。つまり、上下の嵌挿孔32A.35Aには、取付け座20Aの上下のメネジ杆21.21がそれぞれ貫通する取付け孔に相当する切欠部36A.36Aがそれぞれ形成されている。
(e)取付け座20Aの形状及び機能が相違する。第1実施例の取付け座20は環状に形成され、外側ハンドル8専用の座板であるが、第2実施例の取付け座20Aは、取付け入力板25Aの収納部26を除いた前面26aに添設する長板状のものであり、上下端部に外側ハンドル用の嵌合孔70と、シリンダ錠用の嵌合孔71がそれぞれ形成されている。
(f)扉13Aの内壁面22Aに添設される取付け板40Aの形状や固着具39用の取付け孔41.41の形成部位が異なる。
【0036】
上記のように構成しても、入力手段用の収納部26を有する長板状の取付け入力板25Aを、機械式錠前1A並びに扉13Aに加工を施すことなく、かつ、取付け座20Aや取付け板40Aを利用して扉の外壁面に強固に固定することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような効果がある。
(1)扉や機械式錠前に対して、極力、孔、切欠等の加工を施さないで電気錠の入力部材を付加することができる。したがって、特に集合住宅の転居・入居時に扉に対する現状回復義務との関係で有効である。
(2)請求項2に記載の発明は、外側ハンドル用取付け座、取付け板等を利用して、扉の外壁面に入力手段用の収納部を有する取付け入力板を強固に固定することができる。
(3)請求項3に記載の発明は、起動用スイッチを設けたので、取付け入力板の入力部が誤作動しないし、また無駄な電力も消費しない。
(4)請求項4及び請求項5に記載の発明は、機械式錠前に電気錠の機能を加味し、該錠前を電動式でも施・解錠することができるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図6は本発明の第1実施例を示す各説明図。図2乃至図11は、本発明の第2実施例を示す各説明図。
【図1】(イ)機械式錠前の一例を示す説明図。(ロ)扉に前記機械式錠前を取付けた一例を示す概略説明図。
【図2】本発明の主要部を示す概略説明図。
【図3】取付け入力板の背面から見た斜視図。
【図4】第1実施例の実施形態を示す概略断面説明図。
【図5】後付けした場合の電気錠の電気回路を示すブロック図。
【図6】入力部材と携帯型情報記憶媒体との交信の一例を示す説明図。
【図7】第2実施例の図1(イ).(ロ)と同様の概略説明図。
【図8】第2実施例の主要部を示す概略説明図。
【図9】主要部を裏側から見た説明図。
【図10】扉の内壁面、取付け板等の説明図。
【図11】第2実施例の実施形態を示す概略断面説明図。
【符号の説明】
1.1A…機械式錠前、2.2A…錠箱、3…デッドボルト、5…第1嵌合孔、6…第2嵌合孔、7…シリンダ錠、8…外側ハンドル、11…係合部、13.13A…扉、14…扉の外壁面、15…扉第1嵌合孔、16…扉第2嵌合孔、17…扉貫通孔、20.20A…取付け座、21…メネジ杆、22.22A…扉の内壁面、25.25A…取付け入力板、26…収納部、27…制御部用起動スイッチ、28…入力部(受信部)、32.32A…上方の嵌挿孔、33…嵌合筒部、35.35A…下方の嵌挿孔、36.36A…取付け孔、39…固着具、40.40A…裏側の取付け入力板、41…取付け孔、45…制御箱、46…電源部、47…制御部、48…サムターン、50…合鍵、51…携帯型情報記憶媒体、56…送信部、60…データ読み取り回路、61…データ照合判別回路、63…駆動源制御回路、64…駆動源、65…動力伝達機構。
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダ錠や操作部材(ノブ、レバーハンドル)を備え、手動式で施・解錠する機械式錠前に、電気錠の入力部材を付加する機械式錠前に対する電気錠の入力部材の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
先行技術開示義務として、(1)特開平10−184126号公報、(2)特許第3333168号、(3)特開2003−74226を記載する。前記(1)の公開公報の図7には、扉に矩形状の切欠部を形成し、電源部及び制御部を内装する制御箱を取付ける考え方が開示されている。前記(2)特許公報には、扉の室外側の錠箱から離間した上方部位に円形切欠部を形成し、該切欠部にICカードの情報を読み取る円盤型のカードリーダを取付ける考え方が開示されている。なお、円盤型のカードリーダは、裏側にメネジ杆を有し、扉の内壁面から差し込まれかつ前記メネジ杆に螺合する固着具により扉に固定されている。前記(3)の公開公報には、扉の内部にタグ式の情報記憶媒体の情報を読み取る回路部、判別回路部、制御回路部、電源部など制御部を内臓する考え方が開示されている。
【0003】
ところで、現在、シリンダ錠や操作部材を備え、手動式で施・解錠する錠前に、電気錠の入力部材及び制御部を有する制御箱を後付し、施・解錠操作が容易な電気錠の機能を付加する技術が要望されている。
しかしながら、前記(1)乃至(3)の公報記載のように、扉に追加加工を施し、入力部材又は/及び制御箱を後付することは、特に集合住宅の転居・入居などの事情を考慮すると、「扉に対する現状回復義務」との関係で問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主たる目的は、特に集合住宅の転居・入居時に扉に対する現状回復義務との関係を考慮し、扉や機械式錠前に対して、極力、孔、切欠等の加工を施さないで電気錠の入力部材を付加することを目的とする。また本発明は、前記主たる目的を前提にし、外側ハンドル用取付け座、取付け板等を利用して、扉の外壁面に入力手段用の収納部を有する取付け入力板を強固に固定することを目的とする。本発明の第3の目的は、取付け入力板の入力部が誤作動しないこと、電力が無駄に消費しないことなどである。本発明の第4の目的は、入力部に対する入力が容易であることである。加えて、機械式錠前に電気錠の機能を加味し、機械式錠前を電動式でも施・解錠することができるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の機械式錠前に対する電気錠の入力部材の取付構造は、扉に取付けられ、かつ、少なくともシリンダ錠用第1嵌合孔、外側ハンドル用第2嵌合孔を有する機械式錠前と、この機械式錠前の前記嵌合孔にそれぞれ符合する複数個の扉孔が形成されている扉の外壁面と、前記機械式錠前の嵌合孔並びに扉孔にそれぞれ符合する上下の嵌挿孔を有すると共に、前面に突設形成された入力手段用の収納部を有し、かつ、前記上方の嵌挿孔に嵌入するシリンダ錠及び下方の嵌挿孔に軸部が嵌入する外側ハンドルを介して扉の外壁面に固定的に添設される取付け入力板とから成る。
【0006】
上記構成に於いて、長板状取付け入力板は、さらに、該取付け入力板の前面に添設され、かつ、該取付け入力板、扉孔、及び機械式錠前の係合部にそれぞれ嵌入するメネジ杆を有する取付け座と、前記メネジ杆に螺合する固着具を介して扉の外壁面に固定的に添設されることを特徴とする。
ここでは「機械式錠前」とは、公知、新規如何を問わず、シリンダ錠や操作部材を備え、手動式で施・解錠する錠前のことを言う。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1乃至図6を参照にして第1実施例を説明する。図1の(イ)は、シリンダ錠や操作部材を備え、手動式で施・解錠する錠前(以下、「機械式錠前」と称する。)1の一例を示す。この機械式錠前1は、シリンダ錠及びサムターンを有する。ここでは説明の便宜上、扉の表側に取り付けられるシリンダ錠、シリンダ錠用ダルマ、扉の裏側に取り付けられるサムターン、仮施錠部材などは省略してある。
【0008】
機械式錠前1は、錠箱2の内部に施・解錠機構を有する。また機械式錠前1は、デッドボルト3とラッチボルト4を備えている。錠前1は既存の手動式で施・解錠する錠であることから、前記デッドボルト3はシリンダ錠に合鍵を差し込んで操作すると、又はサムターンを指で摘んで操作すると錠箱2のフロントを基準にして出没する。
【0009】
ここで本発明に関係する部分について説明する。図1(イ)に於いて、5は錠箱2の上部に形成された錠箱側の開口(第1嵌合孔)で、この第1嵌合孔5には図2で示すシリンダ錠7が取り付けられる。一方、6は錠箱2の下部に形成された第2嵌合孔で、この第2嵌合孔6には、図4で示す外側ハンドル8が取り付けられる。外側ハンドル8の軸部は、錠箱2の第2嵌合孔6から見えるハンドル用カム軸9に嵌入し、内側ハンドル10と一体的に連結される。
【0010】
11は錠箱2の第2嵌合孔6を基準にして左右の部位にそれぞれ形成されたハンドル座取付け用の係合部(円形孔や弧状切欠)である。
【0011】
次に図1の(ロ)は、機械式錠前1が扉13の内部空間に内装された「彫り込み型(埋設型)」の一例を示している。14は扉13の外壁面で、この外壁面14には、前記錠箱2に形成された嵌合孔5.6及び係合部11.11に符合する複数個の扉孔が形成されている。複数個の扉孔は、普通一般に形成されている。
【0012】
すなわち、15は錠箱2の第1嵌合孔5に一致する扉第1嵌合孔或いは開口で、この扉第1嵌合孔15は第1嵌合孔5よりもやや大径である。16は錠箱2の第2嵌合孔6に略一致する扉第2嵌合孔或いは開口である。17.17は、錠箱2の左右の係合部11.11と符合する扉貫通孔で、これらの扉貫通孔17.17には、外側ハンドル8用の取付け座20の左右一対のメネジ杆21.21が嵌入する。
【0013】
錠箱2側の開口(嵌合孔)も扉13側の孔(嵌合孔)も既存の孔である。また、錠箱2の係合部11も錠箱の大きさによっては形成部位が異なるものの既存のものである。
【0014】
次に図2及び図3は、本発明の主要部の取付け入力板25を示す。この取付け入力板25は機械式錠前1に電気錠Xの機能の一部を加味(後付)するための構成部材の一つである。本発明は、機械式錠前1に対する電気錠Xの入力部材の取付構造に関する。本発明では、機械式錠前1の錠箱2及び扉13の外壁面14に極力切欠、孔等の加工をしないようにするために、座板に相当する取付け入力板25を採用している。
【0015】
そこで、取付け入力板25の構成について説明する。本実施例の取付け入力板25は、シリンダ錠7と外側ハンドル8とを上下に所要の間隔を有してそれぞれ装着することができるように縦長状に形成されている。
【0016】
しかして、26は取付け入力板25の前面中央部にケース状に突出形成された入力手段用収納部で、該収納部26の裏側は開口している。該収納部26には、制御部起動用の起動スイッチ27及び入力部の一例としてのアンテナ28aを備えた受信部28や送信部29が設けられている。起動スイッチ27は押しボタン式であり、ボタンスイッチは、収納部23の外壁に形成した楕円状孔26aから露呈している。本発明の特定要件の一例である受信部28については後述する。
【0017】
30は起動スイッチ27及び入力部28用のリード線或いはハーネスで、このリード線30の先端部にはコネクタ31が設けられている。コネクタ31は、扉13の内壁面22側に設けられた制御箱45から飛び出たリード線或いはハーネス23のコネクタ24と適宜に接続する。なお、入力部側のコネクタ31は、扉13の扉第1嵌合孔15を介して錠箱2側に導かれる。
【0018】
32は取付け入力板25の上端部に形成されたシリンダ錠用嵌挿孔である。33は嵌挿孔32に連通するように取付け入力板25の上端部裏面に突出形成された嵌合筒部である。この嵌合筒部33は扉13の扉第1嵌合孔15に嵌合する(図4参照)。
【0019】
嵌合筒部33及び前記嵌挿孔32には、シリンダ錠7の外筒7aが嵌入する。したがって、シリンダ錠7の外筒7aが嵌合筒部33及び前記嵌挿孔32に嵌合すると、シリンダ錠7の中空すい台状の化粧筒7bの内周端が取付け入力板25の前面25aに当接する。
【0020】
一方、35は取付け入力板25の下端部の中央部に形成されたハンドル用嵌挿孔で、このハンドル用嵌挿孔35は、錠箱2の第2嵌合孔6及び扉外壁面14の扉第2嵌合孔16に符合する。したがって、このハンドル用嵌挿孔35には外側ハンドル8の軸部が嵌入する。
【0021】
36.36は取付け入力板25の下端部の左右に形成された左右一対の取付け孔で、これらの取付け孔36.36は、錠箱2の係合部11.11及び扉外壁面14の扉貫通孔17.17と符合する。なお、左右一対の取付け孔36.36は、機械式錠前1の型式如何によっては、ハンドル用嵌挿孔35の一部を構成する切欠部と成る。
【0022】
したがって、これらの取付け孔36.36、扉貫通孔17.17、及び係合部11.11には、前述した少なくとも外側ハンドル用の取付け座20の左右のメネジ杆21.21が嵌入する。1又は2のメネジ杆21.21が扉の内壁面22側から嵌入すると、図4で示すように、単数又は複数個の固着具39(オネジ螺杆)がメネジ杆21.21に螺合する。
【0023】
ところで、前記固着具39は、扉13の内壁面に添設された裏側の長板状取付け板40の下部取付け孔41に差し込まれた状態で取付け座20の左右のメネジ杆21.21に螺合する。
【0024】
したがって、本実施例の表側の取付け入力板25は、下部側の外側ハンドル用の取付け座20と上部側のシリンダ錠7の化粧筒7bの両方によって扉の外壁面に強固に固定される。この場合、取付け入力板25は、望ましくは既存の外側ハンドル用の取付け座20などを介して扉13の外壁面14に固定される。
【0025】
すなわち、取付け入力板25は、さらに、該取付け入力板の前面25aに添設され、かつ、該取付け入力板、扉の既存孔、及び機械式錠前の係合部にそれぞれ嵌入するメネジ杆21を有する取付け座20と、扉の内壁面22に添設される裏側の取付け板40の取付け孔41から差し込まれ、かつ、前記メネジ杆21に螺合する固着具39を介して扉の外壁面14に強固に固定される。
【0026】
45は前記裏側の長板状取付け板40に固着具39、裏側の取付け板40を介して機械式錠前に後付け固定された制御箱である。この制御箱45の上部側には電源部(電池)46が内装されている。また制御箱45の中央部及び下部側には制御基板等を有する制御部47が内装されている。電源部(電池)46と制御部47は一体又は別体である。また、48は制御箱45の中央部に設けられたサムターンである。
【0027】
図5及び図6は機械式錠前に後付けした電気錠Xの電気回路の一例を示すブロック図である。50は合鍵で、この合鍵50には、リングなどを介して携帯型情報記憶媒体(ダグタイプ、カードタイプなど)51が吊り下っている。情報記憶媒体51は、俗に「ICカード」とも称されている。
【0028】
情報記憶媒体51は、電気錠Xの受信部28に接近すると(所定の領域内に入り込むと)、アンテナ52で受信した大きい電波をエネルギー源に用いて受信部53で電気を生成させ、データ制御回路54を起動させる。そこで、データ制御回路54は、識別コードを格納した携帯メモリー55にアクセスして該識別コードを取得し、送信部56に出力し続ける。
【0029】
ところで、本実施例の電気錠Xは、携帯型情報記憶媒体51が取付け入力板25の受信部28に接近しただけでは、制御部47は起動しない。制御部47を起動させるためには、まず、起動用スイッチ27をオン(ON)にさせる必要がある。
【0030】
そこで、情報記憶媒体51の所持者は、起動用スイッチ27を押す。起動用スイッチ27を押すと、起動信号が制御部47に送られるので、制御部47は情報記憶媒体51の該識別コードを読み取ることが可能な状態になる。そこで、情報記憶媒体51の所持者は、当該情報記憶媒体51を取付け入力板25の受信部28に「かざす」、或いは「あてがう」ようにする。
【0031】
そうすると、非接触型のアンテナ28aを有する受信部28は、前記送信部56から投げられた識別信号(識別コード)bを受信して制御部47へと送る。制御部47のデータ読み取り回路60は、情報記憶媒体51の識別信号bを読み取る。データ照合判別回路61は、メモリー62に登録されている正規情報と当該識別信号bとが一致する否かを照合し、かつ、判別する。
【0032】
データ照合判別回路61が「当該識別信号bは正規のものである」と判別した時、制御部47はタイマー回路を備えた駆動源制御回路63の指令に基づいて駆動源64を起動させる。駆動源64が起動すると、減速機構、クラッチ機構などを備えた動力伝達機構65が作動する。動力伝達機構65が作動すると、錠箱2内の施・解錠機構66を介してデッドボルト3が解錠方向へと後退する。
【0033】
【実施例】
携帯型情報記憶媒体51は、合鍵50と別体(吊り下げ型)であるが、合鍵50自体に携帯型情報記憶媒体51を埋設しても良い(一体型)。また入力部の起動用スイッチは押しボタン式の接触型であるが、人体の接近を感応する非接触型でも良い。さらに、入力部は、情報交信手段、リモコン等の非接触型の受信部28であるが、接触型(例えば指で信号を入力することができるテンキー)であっても良い。したがって、声紋、眼球などを検知する公知の入力部は、受信部28の置換事項に過ぎない。
【0034】
次に、この欄では、第2実施例について説明する。なお、第2実施例の説明に当たって、前記第1実施例と同一の構成・機能には、同一又は同様の符号を付して重複する説明を省略する。
【0035】
第2実施例に於いて、前記実施例と主に異なる点を列挙する。
(a)図7で示すように、錠箱2Aの型式、例えば大きさ。機械式錠前1Aの錠箱2Aの既存係合部11.11の形成部位が相違する。
(b)扉13Aの扉第1嵌合孔15Aと扉第2嵌合孔16Aの形状。これらの嵌合孔15A。16Aには、第1実施例の扉貫通孔17.17に相当する切欠部17A.17Aが連通状態に形成されている。これは錠箱2Aの既存係合部11.11の形成部位に対応するものである。
(c)図8で示すように、表側の取付け入力板25Aにケース状に突設形成された入力手段用の収納部26の位置。第1実施例では取付け入力板25の中央部に形成されているが、この第2実施例では取付け入力板25Aの上端部に形成されている。したがって、収納部26を取付け入力板25Aの下端部に突出形成しても良い。
(d)前記機械式錠前1Aの嵌合孔5.6並びに扉13Aの扉孔あるいは開口15A.16Aにそれぞれ符合する上下の嵌挿孔32A.35A。これらの上下の嵌挿孔32A.35Aも前記扉13Aの既存孔15A.16Aに対応して同一形状となっている。つまり、上下の嵌挿孔32A.35Aには、取付け座20Aの上下のメネジ杆21.21がそれぞれ貫通する取付け孔に相当する切欠部36A.36Aがそれぞれ形成されている。
(e)取付け座20Aの形状及び機能が相違する。第1実施例の取付け座20は環状に形成され、外側ハンドル8専用の座板であるが、第2実施例の取付け座20Aは、取付け入力板25Aの収納部26を除いた前面26aに添設する長板状のものであり、上下端部に外側ハンドル用の嵌合孔70と、シリンダ錠用の嵌合孔71がそれぞれ形成されている。
(f)扉13Aの内壁面22Aに添設される取付け板40Aの形状や固着具39用の取付け孔41.41の形成部位が異なる。
【0036】
上記のように構成しても、入力手段用の収納部26を有する長板状の取付け入力板25Aを、機械式錠前1A並びに扉13Aに加工を施すことなく、かつ、取付け座20Aや取付け板40Aを利用して扉の外壁面に強固に固定することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような効果がある。
(1)扉や機械式錠前に対して、極力、孔、切欠等の加工を施さないで電気錠の入力部材を付加することができる。したがって、特に集合住宅の転居・入居時に扉に対する現状回復義務との関係で有効である。
(2)請求項2に記載の発明は、外側ハンドル用取付け座、取付け板等を利用して、扉の外壁面に入力手段用の収納部を有する取付け入力板を強固に固定することができる。
(3)請求項3に記載の発明は、起動用スイッチを設けたので、取付け入力板の入力部が誤作動しないし、また無駄な電力も消費しない。
(4)請求項4及び請求項5に記載の発明は、機械式錠前に電気錠の機能を加味し、該錠前を電動式でも施・解錠することができるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図6は本発明の第1実施例を示す各説明図。図2乃至図11は、本発明の第2実施例を示す各説明図。
【図1】(イ)機械式錠前の一例を示す説明図。(ロ)扉に前記機械式錠前を取付けた一例を示す概略説明図。
【図2】本発明の主要部を示す概略説明図。
【図3】取付け入力板の背面から見た斜視図。
【図4】第1実施例の実施形態を示す概略断面説明図。
【図5】後付けした場合の電気錠の電気回路を示すブロック図。
【図6】入力部材と携帯型情報記憶媒体との交信の一例を示す説明図。
【図7】第2実施例の図1(イ).(ロ)と同様の概略説明図。
【図8】第2実施例の主要部を示す概略説明図。
【図9】主要部を裏側から見た説明図。
【図10】扉の内壁面、取付け板等の説明図。
【図11】第2実施例の実施形態を示す概略断面説明図。
【符号の説明】
1.1A…機械式錠前、2.2A…錠箱、3…デッドボルト、5…第1嵌合孔、6…第2嵌合孔、7…シリンダ錠、8…外側ハンドル、11…係合部、13.13A…扉、14…扉の外壁面、15…扉第1嵌合孔、16…扉第2嵌合孔、17…扉貫通孔、20.20A…取付け座、21…メネジ杆、22.22A…扉の内壁面、25.25A…取付け入力板、26…収納部、27…制御部用起動スイッチ、28…入力部(受信部)、32.32A…上方の嵌挿孔、33…嵌合筒部、35.35A…下方の嵌挿孔、36.36A…取付け孔、39…固着具、40.40A…裏側の取付け入力板、41…取付け孔、45…制御箱、46…電源部、47…制御部、48…サムターン、50…合鍵、51…携帯型情報記憶媒体、56…送信部、60…データ読み取り回路、61…データ照合判別回路、63…駆動源制御回路、64…駆動源、65…動力伝達機構。
Claims (5)
- 扉に取付けられ、かつ、少なくともシリンダ錠用第1嵌合孔、外側ハンドル用第2嵌合孔を有する機械式錠前と、この機械式錠前の前記嵌合孔にそれぞれ符合する複数個の扉孔が形成されている扉の外壁面と、前記機械式錠前の嵌合孔並びに扉孔にそれぞれ符合する上下の嵌挿孔を有すると共に、前面に突設形成された入力手段用の収納部を有し、かつ、前記上方の嵌挿孔に嵌入するシリンダ錠及び下方の嵌挿孔に軸部が嵌入する外側ハンドルを介して扉の外壁面に固定的に添設される取付け入力板とから成る機械式錠前に対する電気錠の入力部材の取付構造。
- 請求項1に於いて、長板状取付け入力板は、さらに、該取付け入力板の前面に添設され、かつ、該取付け入力板、扉孔、及び機械式錠前の係合部にそれぞれ嵌入するメネジ杆21を有する取付け座と、前記メネジ杆21に螺合する固着具39を介して扉の外壁面に固定的に添設されることを特徴とする機械式錠前に対する電気錠の入力部材の取付構造。
- 請求項1に於いて、入力手段用の収納部26には、制御部用起動スイッチ27と、該起動スイッチの起動信号を制御部47が受け取った後に該制御部に対して入力が可能になる入力部28とが設けられていることを特徴とする機械式錠前に対する電気錠の入力部材の取付構造。
- 請求項1に於いて、入力部28は、非接触型の受信部であり、該受信部28は、携帯型情報記憶媒体51の送信部56から投げられた識別信号bを受信して制御部47へと送ることを特徴とする機械式錠前に対する電気錠の入力部材の取付構造。
- 請求項4に於いて、電源部46及び制御部47を有する後付け制御箱45は、扉の内壁面22に添設される裏側の取付け板40を介して機械式錠前1.1Aに後付けされ、前記制御部47は、扉の外壁面側の入力部から送られてくるデータを読み取るデータ読み取り回路60と、メモリー62に登録されている正規情報と当該識別信号bとが一致するか否かを照合し、かつ、判別するデータ照合判別回路61と、データ照合判別回路61が「当該識別信号bは正規のものである」と判別した時に駆動源64を起動させる駆動源制御回路63と、駆動源制御回路63によって制御される前記駆動源64と、駆動源64が起動すると作動し、かつ、既存錠箱2内の施・解錠機構66を介してデッドボルト3を解錠方向へと後退させる動力伝達機構65とを備えていることを特徴とする機械式錠前に対する電気錠の入力部材の取付構造。
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