JP2005015722A - 木・竹酢液若しくはその製造方法及びその製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】タール分やベンツピレンを含まず、しかも香りのよい木酢液又は竹酢液を提供し、さらにまた、そのような木・竹酢液の製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】樹木の葉又は根又は竹の葉又は根を高温(好ましくは120℃〜380℃)且つ高圧(好ましくは0.1MPa〜1.0MPa)の水蒸気で蒸留して抽出した木・竹酢液を提供する。この木・竹酢液は、従来の木酢液又は竹酢液の成分に精油成分が含まれていて香りが良く、また、タール分やベンツピレンのような環境汚染物質を殆ど含まない。
【選択図】 図1
【解決手段】樹木の葉又は根又は竹の葉又は根を高温(好ましくは120℃〜380℃)且つ高圧(好ましくは0.1MPa〜1.0MPa)の水蒸気で蒸留して抽出した木・竹酢液を提供する。この木・竹酢液は、従来の木酢液又は竹酢液の成分に精油成分が含まれていて香りが良く、また、タール分やベンツピレンのような環境汚染物質を殆ど含まない。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹木や竹の木・竹酢液若しくはその木・竹酢液の製造方法及びその木・竹酢液の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹木の乾留液は木酢液であり、竹の乾留液は竹酢液である。従来の木酢液や竹酢液は、樹木の幹や枝或いは竹の稈を無酸素(又は低酸素)状態で不完全燃焼させ、その際に発生する煙を冷却して液状物を生じさせ、さらにこれを数ヶ月間静置させてタール分を沈降させてなる。このような木・竹酢液は、土壌解毒剤、防虫・殺虫剤、脱臭剤、媒染剤、食品加工時の処理剤、化粧料、入浴剤、水虫治療剤など、非常に多くの用途に使われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の方法で製造した木酢液又は竹酢液は、タール分やベンツピレンといった発癌性を有する環境汚染物質を含んでいる。従来はこれらを除去するために木酢液や竹酢液を数ヶ月以上静置させているのであるが、それでもタール分やベンツピレンを完全に除去することは難しく、また、生産性が極端に低い、などの問題点があった。
また、木酢液や竹酢液には独特の臭いがあり、そのような臭いが木酢液や竹酢液の消費量の拡大や用途の拡大を阻害する一因になっていた。
【0004】
本発明は上記に鑑みなされたもので、その目的はタール分やベンツピレンを含まず、しかも香りのよい木酢液又は竹酢液を提供し、さらにまた、そのような木・竹酢液の製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明は、樹木の葉又は根又は竹の葉又は根を高温且つ高圧の水蒸気で蒸留して抽出した木・竹酢液を提供する。
【0006】
この木酢液又は竹酢液は、樹木の幹や竹の稈を原料とする従来の木酢液又は竹酢液の成分に精油成分が含まれていて香りが良く、また、タール分やベンツピレンのような環境汚染物質を殆ど含まない。従ってタール分やベンツピレンの除去を目的とする工程がいらないから生産性が大幅に向上する。本発明の木・竹酢液の斯かる特徴は、樹木の葉又は根又は竹の葉又は根という特定の原料と、高温且つ高圧の水蒸気で蒸留するという特定の製法との融合により得られるものであり、樹木の葉又は根や竹の葉又は根を例えば高温の熱風で乾留しても得られない。おそらく高温・高圧の水蒸気が亜臨界水の雰囲気を作り出し、樹木の葉又は根や竹の葉又は根の有機物を素早く分解した結果であると思われる。
【0007】
上記木・竹酢液は、樹木の葉又は根又は竹の葉又は根を圧力容器に入れ、その圧力容器に飽和水蒸気又は過熱水蒸気を供給して120℃〜380℃に加熱すると共に圧力容器の内圧を0.1MPa〜1.0MPaに保持し、そうして圧力容器から回収した気体を冷却して凝結させるようにして製造することができる。
【0008】
また、上記製造方法は、飽和水蒸気を作る蒸気発生手段と、その飽和水蒸気を加熱して過熱水蒸気を作る過熱水蒸気発生手段と、その過熱水蒸気又は飽和水蒸気を導入する圧力容器と、圧力容器の出口に接続した回収パイプと、その回収パイプを通る気体の流量を絞って圧力容器の内圧を上昇させるためのバルブと、回収パイプを通る気体を冷却して凝結させる冷却手段とを備え、前記圧力容器に原料を入れてその原料を高温且つ高圧の水蒸気で蒸留するようにした製造装置により実施可能である。
【0009】
なお、本発明の木・竹酢液は、樹木の一部分又は竹の一部分を熱分解して抽出したものであるから、木酢液又は竹酢液を広義に解してその一種に分類したが、もし木酢液又は竹酢液を樹木の幹や竹の稈から既存の方法で抽出した液体というように狭義に解するなら、例えば「葉酢液」或いは「根酢液」とでも称すべき新規な液体と把握することもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。なお、図1は木・竹酢液製造装置の正面図である。
【0011】
図示したように本発明の木・竹酢液製造装置1は、飽和水蒸気を作る蒸気発生手段たるボイラー2と、そのボイラー2で作った飽和水蒸気をさらに加熱して過熱水蒸気を作る過熱水蒸気発生手段たる過熱ヒータ3と、その過熱水蒸気と飽和水蒸気を択一的に導入(この点については後述する。)する圧力容器4と、圧力容器4の出口4aに接続した回収パイプ5と、その回収パイプ5を通る気体の流量を絞って圧力容器4の内圧を上昇させるためのバルブ6と、回収パイプ5を通る気体を冷却して凝結させる冷却手段たる熱交換器7とを備えてなる。
【0012】
前記ボイラー2には、燃料を供給する燃料タンク8と、水を供給する水タンク9が入力側に接続されており、また、出力側には飽和水蒸気を前記圧力容器4に供給するためのメイン蒸気パイプ10が接続されている。そしてこのメイン蒸気パイプ10の途中に前記過熱ヒータ3の入力側に接続される迂回パイプ11が接続され、また、メイン蒸気パイプ10の前記迂回パイプ11の分岐点より下流に過熱ヒータ3の出力側に接続されている過熱蒸気パイプ12が方向切替弁13を介して接続されている。従ってボイラー2と圧力容器4を結ぶ経路は、過熱ヒータ3を経由しないでボイラー2と圧力容器4をダイレクトに繋ぐ飽和蒸気経路と、過熱ヒータ3を経由させてボイラー2と圧力容器4を繋ぐ過熱蒸気経路があり、その両経路が前記方向切替弁13によって択一的に切り替えられるようになっている。
【0013】
前記圧力容器4は有底筒状の容器本体4bに蓋4cを被せて密閉するものであり、蓋4cを含めた全体がステンレス製である。圧力容器4の底には導入パイプ4dが突設されていて、その導入パイプ4dに前記メイン蒸気パイプ10の先が接続されている。一方、蓋4cにはパイプ状の出口4aが突設されている。
この圧力容器4の内部には、把手付きの蓋(図示せず)を被せた有底筒状の内籠4eが収められている。内籠4eは、前記容器本体4bの高さの途中に突設した係止部材4f,4f…の上に載り、また、外径を容器本体4bの内径より小さくし、もって容器本体4bの底と内周との間に水蒸気を行き渡らせるための隙間Sが形成されるようになっている。また、内籠4eの全周と前記蓋には無数の通気孔が穿設されており、前記導入パイプ4dから入った水蒸気が通気孔を通って内籠4eの中に入り、そこから蓋4cの出口4aに抜けるようになっている。
【0014】
前記回収パイプ5は、一方の端が前記蓋4cの出口4aの先に流量調節用のバルブ6を介して接続されており、また、途中熱交換器7を通って他方の端が油水分離タンク14に接続されている。
前記熱交換器7は水道水を冷却媒体とする公知のものであり、回収パイプ5に近接配置した冷却パイプ7aに水道水を通して回収パイプ5の熱を奪う。なお、水道水が通る冷却パイプ7aは終端がボイラー2用の水タンク9に接続されていて、回収パイプ5の熱で暖まった水道水をボイラー2に供給する。こうすることにより廃熱を回収して燃費が節約できる。
【0015】
その他、符号15はメイン蒸気パイプ10の途中に設けたドレンタンク、16はドレンタンク15の隣に配置した蒸気圧力調整器、17,17,17は圧力計である。また、18はドレンパイプであり、前記各要素から出る排水の全てがそのドレンパイプ18に集まるようになっている。
【0016】
【製造方法】
次に上記の木・竹酢液製造装置1を使った木酢液又は竹酢液の製造方法について説明する。先ず圧力容器4の蓋4cを外し、中から内籠4eを取り出す。次に内籠4eの蓋を外してその中に樹木の葉又は根又は竹の葉又は根を入れ蓋を閉じる。そして、内籠4eを容器本体4bの中に戻してから蓋4cを閉じしっかり固定する。なお、前記樹木や竹の種類は限定されないが、例えば樹木であれば針葉樹のスギ,ヒノキや広葉樹のホオノキなどがよい。葉は枝を除いたものである必要はなく、枝に付いたままの状態でよい。
【0017】
次にボイラー2で作った高温の水蒸気を圧力容器4の導入パイプ4dから連続供給する。このときメイン蒸気パイプ10の方向切替弁13を過熱蒸気パイプ12側に向けて過熱蒸気経路に設定すれば、飽和水蒸気が過熱ヒータ3を経由し、過熱水蒸気となって圧力容器4に供給され、一方、方向切替弁13を直通側に向けて飽和蒸気経路に設定すれば飽和水蒸気がそのまま圧力容器4に供給される。飽和水蒸気は100℃〜160℃の範囲で使用でき、一方、過熱水蒸気は120℃〜500℃の範囲で使用できるから、圧力容器4が必要とする温度と圧力に応じて飽和蒸気経路と過熱蒸気経路を択一的に使い分けるようにすればよい。なお、好ましい圧力容器4内の水蒸気の温度は120℃〜380℃であり、また、好ましい圧力容器4内の圧力は0.1MPa〜1.0MPaである。
【0018】
しかして圧力容器4に入った高温の水蒸気は内籠4eに入り、中の原料を加熱分解して出口4aから回収パイプ5に抜ける。このとき圧力容器4と回収パイプ5の間にあるバルブ6で回収パイプ5への流出量を絞っておけば圧力容器4の内圧が高まるから、その内圧が所定値を保つようにバルブ6を調節する。圧力容器4の内部が高温且つ高圧の水蒸気で満たされると、原料が亜臨界水の雰囲気で熱分解されて気体を発生し、それが水蒸気と一緒に回収パイプ5へ流出する。
【0019】
次に回収パイプ5に入った前記気体は熱交換器7を通って冷却され、凝結して木酢液又は竹酢液となり油水分離タンク14に貯まる。油水分離タンク14では軽い油分が上層に浮くため、その軽い油分を別の容器に採取し、それ以外の成分を本発明の木酢液又は竹酢液として採取する。
【0020】
一定時間蒸留すると、容器本体4bの内籠4eに乾燥又は炭化した固体残渣が残るため、外気に触れても発火しない温度に冷めるまで待ってから取り出す。
【0021】
【実施例】
上記木・竹酢液製造装置1の内籠4eにスギ葉を入れ、圧力容器4内の水蒸気(過熱水蒸気を使用)の最高温度を約280℃とし、圧力容器4の内圧を約0.7MPaに設定して3時間運転した。また、最高温度を約120℃にして同様の実験を行った。こうして抽出した木酢液はpH=2〜3で安定し、精油分の良い香りがした。また、ガスクロマトグラフ質量分析計で分析したところ、ベンツピレンが0.002μg/ml未満、つまり実質的に検出されないという結果を得た。ヒノキの葉や根、ホウノキの葉や根、竹の葉や根でも同様であった。なお、最高温度を380℃に設定して木・竹酢液を抽出した場合には精油分の香りに焦げ臭さが混ざるようになるが、それでも従来の木酢液又は竹酢液より香りがよい。また、380℃を越える最高温度で木・竹酢液を抽出したが、精油分の香りより焦げ臭さの方が勝っていた。
【0022】
以上本発明を実施の形態について説明したが、もちろん本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、実施形態の製造装置は飽和蒸気経路と過熱蒸気経路を択一的に切り替えられるように構成し、多様な蒸留条件に幅広く対応できるようにしたものであるが、蒸留条件がほぼ一定であるならばどちらか一方の水蒸気のみ供給可能な構成にしてもよい。
また、実施形態の製造装置はバッチ式を示したが、本発明の木・竹酢液は、前記圧力容器4を横向きのトンネル形に形成し、その内部で原料を移動させつつ水蒸気で加熱分解する連続式の製造装置によっても製造可能である。
また、実施形態の製造装置によれば、樹木の幹や竹の稈を蒸留して木酢液又は竹酢液を製造することもでき、そうして製造した木酢液や竹酢液は高品質で安定している。
【0023】
【発明の効果】
本発明の木・竹酢液は、樹木の幹や竹の稈を原料とする従来の木・竹酢液の成分に精油分が含まれていて香りが良く、また、タール分やベンツピレンのような環境汚染物質を殆ど含まない安全なものである。従って従来の木酢液や竹酢液より広い用途に利用することができ、例えばアロマセラピーの香料や入浴剤或いは住宅の木材や木製品に塗布或いは含浸させる防虫剤など、香りが重要な要素を占める用途への拡大が見込める。特にホオノキの葉を原料とする木酢液はホオノキ葉の香りがして好ましく、例えば防虫剤として住宅の木材や木製品に塗っても全く違和感がない。
また、原料となる樹木の葉又は根や竹の葉又は根は、元々廃棄物扱いであって処分に窮していたものであるから安価に入手できることはもちろん、そのような廃棄物の処理問題をも同時に解消することができる。
また、120℃〜180℃の低温域で処理した後の固体残渣は炭化することなく乾燥状態になっており、例えばホオノキの葉の固体残渣は茶葉として利用することができ、一方、280℃〜380℃の高温域で処理した後の固体残渣は炭化して黒炭になっており、しかも元々小さな粒状か或いは簡単に砕ける形態であるため、脱臭剤など粒状や粉状の黒炭を使う用途に最適である、というように原料に応じて抽出温度を適宜設定してやれば、残渣をも無駄なく利用することができる。
【0024】
以上の木・竹酢液は、請求項3の方法で製造することができ、また、その製造方法は請求項4の装置で実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】木・竹酢液製造装置の正面図である。
【符号の説明】
1 …木・竹酢液製造装置
2 …ボイラー(蒸気発生手段)
3 …過熱ヒータ(過熱水蒸気発生手段)
4 …圧力容器
5 …回収パイプ
6 …バルブ
7 …熱交換器(冷却手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹木や竹の木・竹酢液若しくはその木・竹酢液の製造方法及びその木・竹酢液の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹木の乾留液は木酢液であり、竹の乾留液は竹酢液である。従来の木酢液や竹酢液は、樹木の幹や枝或いは竹の稈を無酸素(又は低酸素)状態で不完全燃焼させ、その際に発生する煙を冷却して液状物を生じさせ、さらにこれを数ヶ月間静置させてタール分を沈降させてなる。このような木・竹酢液は、土壌解毒剤、防虫・殺虫剤、脱臭剤、媒染剤、食品加工時の処理剤、化粧料、入浴剤、水虫治療剤など、非常に多くの用途に使われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の方法で製造した木酢液又は竹酢液は、タール分やベンツピレンといった発癌性を有する環境汚染物質を含んでいる。従来はこれらを除去するために木酢液や竹酢液を数ヶ月以上静置させているのであるが、それでもタール分やベンツピレンを完全に除去することは難しく、また、生産性が極端に低い、などの問題点があった。
また、木酢液や竹酢液には独特の臭いがあり、そのような臭いが木酢液や竹酢液の消費量の拡大や用途の拡大を阻害する一因になっていた。
【0004】
本発明は上記に鑑みなされたもので、その目的はタール分やベンツピレンを含まず、しかも香りのよい木酢液又は竹酢液を提供し、さらにまた、そのような木・竹酢液の製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明は、樹木の葉又は根又は竹の葉又は根を高温且つ高圧の水蒸気で蒸留して抽出した木・竹酢液を提供する。
【0006】
この木酢液又は竹酢液は、樹木の幹や竹の稈を原料とする従来の木酢液又は竹酢液の成分に精油成分が含まれていて香りが良く、また、タール分やベンツピレンのような環境汚染物質を殆ど含まない。従ってタール分やベンツピレンの除去を目的とする工程がいらないから生産性が大幅に向上する。本発明の木・竹酢液の斯かる特徴は、樹木の葉又は根又は竹の葉又は根という特定の原料と、高温且つ高圧の水蒸気で蒸留するという特定の製法との融合により得られるものであり、樹木の葉又は根や竹の葉又は根を例えば高温の熱風で乾留しても得られない。おそらく高温・高圧の水蒸気が亜臨界水の雰囲気を作り出し、樹木の葉又は根や竹の葉又は根の有機物を素早く分解した結果であると思われる。
【0007】
上記木・竹酢液は、樹木の葉又は根又は竹の葉又は根を圧力容器に入れ、その圧力容器に飽和水蒸気又は過熱水蒸気を供給して120℃〜380℃に加熱すると共に圧力容器の内圧を0.1MPa〜1.0MPaに保持し、そうして圧力容器から回収した気体を冷却して凝結させるようにして製造することができる。
【0008】
また、上記製造方法は、飽和水蒸気を作る蒸気発生手段と、その飽和水蒸気を加熱して過熱水蒸気を作る過熱水蒸気発生手段と、その過熱水蒸気又は飽和水蒸気を導入する圧力容器と、圧力容器の出口に接続した回収パイプと、その回収パイプを通る気体の流量を絞って圧力容器の内圧を上昇させるためのバルブと、回収パイプを通る気体を冷却して凝結させる冷却手段とを備え、前記圧力容器に原料を入れてその原料を高温且つ高圧の水蒸気で蒸留するようにした製造装置により実施可能である。
【0009】
なお、本発明の木・竹酢液は、樹木の一部分又は竹の一部分を熱分解して抽出したものであるから、木酢液又は竹酢液を広義に解してその一種に分類したが、もし木酢液又は竹酢液を樹木の幹や竹の稈から既存の方法で抽出した液体というように狭義に解するなら、例えば「葉酢液」或いは「根酢液」とでも称すべき新規な液体と把握することもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。なお、図1は木・竹酢液製造装置の正面図である。
【0011】
図示したように本発明の木・竹酢液製造装置1は、飽和水蒸気を作る蒸気発生手段たるボイラー2と、そのボイラー2で作った飽和水蒸気をさらに加熱して過熱水蒸気を作る過熱水蒸気発生手段たる過熱ヒータ3と、その過熱水蒸気と飽和水蒸気を択一的に導入(この点については後述する。)する圧力容器4と、圧力容器4の出口4aに接続した回収パイプ5と、その回収パイプ5を通る気体の流量を絞って圧力容器4の内圧を上昇させるためのバルブ6と、回収パイプ5を通る気体を冷却して凝結させる冷却手段たる熱交換器7とを備えてなる。
【0012】
前記ボイラー2には、燃料を供給する燃料タンク8と、水を供給する水タンク9が入力側に接続されており、また、出力側には飽和水蒸気を前記圧力容器4に供給するためのメイン蒸気パイプ10が接続されている。そしてこのメイン蒸気パイプ10の途中に前記過熱ヒータ3の入力側に接続される迂回パイプ11が接続され、また、メイン蒸気パイプ10の前記迂回パイプ11の分岐点より下流に過熱ヒータ3の出力側に接続されている過熱蒸気パイプ12が方向切替弁13を介して接続されている。従ってボイラー2と圧力容器4を結ぶ経路は、過熱ヒータ3を経由しないでボイラー2と圧力容器4をダイレクトに繋ぐ飽和蒸気経路と、過熱ヒータ3を経由させてボイラー2と圧力容器4を繋ぐ過熱蒸気経路があり、その両経路が前記方向切替弁13によって択一的に切り替えられるようになっている。
【0013】
前記圧力容器4は有底筒状の容器本体4bに蓋4cを被せて密閉するものであり、蓋4cを含めた全体がステンレス製である。圧力容器4の底には導入パイプ4dが突設されていて、その導入パイプ4dに前記メイン蒸気パイプ10の先が接続されている。一方、蓋4cにはパイプ状の出口4aが突設されている。
この圧力容器4の内部には、把手付きの蓋(図示せず)を被せた有底筒状の内籠4eが収められている。内籠4eは、前記容器本体4bの高さの途中に突設した係止部材4f,4f…の上に載り、また、外径を容器本体4bの内径より小さくし、もって容器本体4bの底と内周との間に水蒸気を行き渡らせるための隙間Sが形成されるようになっている。また、内籠4eの全周と前記蓋には無数の通気孔が穿設されており、前記導入パイプ4dから入った水蒸気が通気孔を通って内籠4eの中に入り、そこから蓋4cの出口4aに抜けるようになっている。
【0014】
前記回収パイプ5は、一方の端が前記蓋4cの出口4aの先に流量調節用のバルブ6を介して接続されており、また、途中熱交換器7を通って他方の端が油水分離タンク14に接続されている。
前記熱交換器7は水道水を冷却媒体とする公知のものであり、回収パイプ5に近接配置した冷却パイプ7aに水道水を通して回収パイプ5の熱を奪う。なお、水道水が通る冷却パイプ7aは終端がボイラー2用の水タンク9に接続されていて、回収パイプ5の熱で暖まった水道水をボイラー2に供給する。こうすることにより廃熱を回収して燃費が節約できる。
【0015】
その他、符号15はメイン蒸気パイプ10の途中に設けたドレンタンク、16はドレンタンク15の隣に配置した蒸気圧力調整器、17,17,17は圧力計である。また、18はドレンパイプであり、前記各要素から出る排水の全てがそのドレンパイプ18に集まるようになっている。
【0016】
【製造方法】
次に上記の木・竹酢液製造装置1を使った木酢液又は竹酢液の製造方法について説明する。先ず圧力容器4の蓋4cを外し、中から内籠4eを取り出す。次に内籠4eの蓋を外してその中に樹木の葉又は根又は竹の葉又は根を入れ蓋を閉じる。そして、内籠4eを容器本体4bの中に戻してから蓋4cを閉じしっかり固定する。なお、前記樹木や竹の種類は限定されないが、例えば樹木であれば針葉樹のスギ,ヒノキや広葉樹のホオノキなどがよい。葉は枝を除いたものである必要はなく、枝に付いたままの状態でよい。
【0017】
次にボイラー2で作った高温の水蒸気を圧力容器4の導入パイプ4dから連続供給する。このときメイン蒸気パイプ10の方向切替弁13を過熱蒸気パイプ12側に向けて過熱蒸気経路に設定すれば、飽和水蒸気が過熱ヒータ3を経由し、過熱水蒸気となって圧力容器4に供給され、一方、方向切替弁13を直通側に向けて飽和蒸気経路に設定すれば飽和水蒸気がそのまま圧力容器4に供給される。飽和水蒸気は100℃〜160℃の範囲で使用でき、一方、過熱水蒸気は120℃〜500℃の範囲で使用できるから、圧力容器4が必要とする温度と圧力に応じて飽和蒸気経路と過熱蒸気経路を択一的に使い分けるようにすればよい。なお、好ましい圧力容器4内の水蒸気の温度は120℃〜380℃であり、また、好ましい圧力容器4内の圧力は0.1MPa〜1.0MPaである。
【0018】
しかして圧力容器4に入った高温の水蒸気は内籠4eに入り、中の原料を加熱分解して出口4aから回収パイプ5に抜ける。このとき圧力容器4と回収パイプ5の間にあるバルブ6で回収パイプ5への流出量を絞っておけば圧力容器4の内圧が高まるから、その内圧が所定値を保つようにバルブ6を調節する。圧力容器4の内部が高温且つ高圧の水蒸気で満たされると、原料が亜臨界水の雰囲気で熱分解されて気体を発生し、それが水蒸気と一緒に回収パイプ5へ流出する。
【0019】
次に回収パイプ5に入った前記気体は熱交換器7を通って冷却され、凝結して木酢液又は竹酢液となり油水分離タンク14に貯まる。油水分離タンク14では軽い油分が上層に浮くため、その軽い油分を別の容器に採取し、それ以外の成分を本発明の木酢液又は竹酢液として採取する。
【0020】
一定時間蒸留すると、容器本体4bの内籠4eに乾燥又は炭化した固体残渣が残るため、外気に触れても発火しない温度に冷めるまで待ってから取り出す。
【0021】
【実施例】
上記木・竹酢液製造装置1の内籠4eにスギ葉を入れ、圧力容器4内の水蒸気(過熱水蒸気を使用)の最高温度を約280℃とし、圧力容器4の内圧を約0.7MPaに設定して3時間運転した。また、最高温度を約120℃にして同様の実験を行った。こうして抽出した木酢液はpH=2〜3で安定し、精油分の良い香りがした。また、ガスクロマトグラフ質量分析計で分析したところ、ベンツピレンが0.002μg/ml未満、つまり実質的に検出されないという結果を得た。ヒノキの葉や根、ホウノキの葉や根、竹の葉や根でも同様であった。なお、最高温度を380℃に設定して木・竹酢液を抽出した場合には精油分の香りに焦げ臭さが混ざるようになるが、それでも従来の木酢液又は竹酢液より香りがよい。また、380℃を越える最高温度で木・竹酢液を抽出したが、精油分の香りより焦げ臭さの方が勝っていた。
【0022】
以上本発明を実施の形態について説明したが、もちろん本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、実施形態の製造装置は飽和蒸気経路と過熱蒸気経路を択一的に切り替えられるように構成し、多様な蒸留条件に幅広く対応できるようにしたものであるが、蒸留条件がほぼ一定であるならばどちらか一方の水蒸気のみ供給可能な構成にしてもよい。
また、実施形態の製造装置はバッチ式を示したが、本発明の木・竹酢液は、前記圧力容器4を横向きのトンネル形に形成し、その内部で原料を移動させつつ水蒸気で加熱分解する連続式の製造装置によっても製造可能である。
また、実施形態の製造装置によれば、樹木の幹や竹の稈を蒸留して木酢液又は竹酢液を製造することもでき、そうして製造した木酢液や竹酢液は高品質で安定している。
【0023】
【発明の効果】
本発明の木・竹酢液は、樹木の幹や竹の稈を原料とする従来の木・竹酢液の成分に精油分が含まれていて香りが良く、また、タール分やベンツピレンのような環境汚染物質を殆ど含まない安全なものである。従って従来の木酢液や竹酢液より広い用途に利用することができ、例えばアロマセラピーの香料や入浴剤或いは住宅の木材や木製品に塗布或いは含浸させる防虫剤など、香りが重要な要素を占める用途への拡大が見込める。特にホオノキの葉を原料とする木酢液はホオノキ葉の香りがして好ましく、例えば防虫剤として住宅の木材や木製品に塗っても全く違和感がない。
また、原料となる樹木の葉又は根や竹の葉又は根は、元々廃棄物扱いであって処分に窮していたものであるから安価に入手できることはもちろん、そのような廃棄物の処理問題をも同時に解消することができる。
また、120℃〜180℃の低温域で処理した後の固体残渣は炭化することなく乾燥状態になっており、例えばホオノキの葉の固体残渣は茶葉として利用することができ、一方、280℃〜380℃の高温域で処理した後の固体残渣は炭化して黒炭になっており、しかも元々小さな粒状か或いは簡単に砕ける形態であるため、脱臭剤など粒状や粉状の黒炭を使う用途に最適である、というように原料に応じて抽出温度を適宜設定してやれば、残渣をも無駄なく利用することができる。
【0024】
以上の木・竹酢液は、請求項3の方法で製造することができ、また、その製造方法は請求項4の装置で実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】木・竹酢液製造装置の正面図である。
【符号の説明】
1 …木・竹酢液製造装置
2 …ボイラー(蒸気発生手段)
3 …過熱ヒータ(過熱水蒸気発生手段)
4 …圧力容器
5 …回収パイプ
6 …バルブ
7 …熱交換器(冷却手段)
Claims (4)
- 樹木の葉又は根又は竹の葉又は根を高温且つ高圧の水蒸気で蒸留して抽出したことを特徴とする木・竹酢液。
- 前記水蒸気は、温度が120℃〜380℃で圧力が0.1MPa〜1.0MPaであることを特徴とする請求項1記載の木・竹酢液。
- 樹木の葉又根又は竹の葉又は根を圧力容器に入れ、その圧力容器に飽和水蒸気又は過熱水蒸気を供給して120℃〜380℃に加熱すると共に圧力容器の内圧を0.1MPa〜1.0MPaに保持し、そうして圧力容器から回収した気体を冷却して凝結させるようにしたことを特徴とする木・竹酢液の製造方法。
- 飽和水蒸気を作る蒸気発生手段と、その飽和水蒸気を加熱して過熱水蒸気を作る過熱水蒸気発生手段と、その過熱水蒸気又は飽和水蒸気を導入する圧力容器と、圧力容器の出口に接続した回収パイプと、その回収パイプを通る気体の流量を絞って圧力容器の内圧を上昇させるためのバルブと、回収パイプを通る気体を冷却して凝結させる冷却手段とを備え、
前記圧力容器に原料を入れてその原料を高温且つ高圧の水蒸気で蒸留するようにしたことを特徴とする木・竹酢液の製造装置。
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2020196521A1 (ja) | 2019-03-27 | 2020-10-01 | 古河電気工業株式会社 | レーザ装置 |
JP2020156437A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | 株式会社ほうじゅ倶楽部 | 生物由来成分の抽出又は濃縮方法及び抽出又は濃縮装置 |
-
2003
- 2003-06-27 JP JP2003185756A patent/JP2005015722A/ja active Pending
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