JP2005015351A - 粒状農薬組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】新規な粒状農薬組成物を提供する。
【解決手段】粒状担体、農薬活性成分および下記式(1)で表される二塩基酸エステルを含有する粒状農薬組成物。
R1OOC(CH2)nCOOR2・・・・ (1)
(式中のR1及びR2はそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基であり、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、nは0又は1〜8の整数である。)
【選択図】 なし
【解決手段】粒状担体、農薬活性成分および下記式(1)で表される二塩基酸エステルを含有する粒状農薬組成物。
R1OOC(CH2)nCOOR2・・・・ (1)
(式中のR1及びR2はそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基であり、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、nは0又は1〜8の整数である。)
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は安定な粒状農薬組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、粒状農薬組成物において、粒状担体に農薬活性成分を含浸もしくは付着させるために、種々の有機溶剤を使用することが知られている(例えば、特許文献1ないし3参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−043402号公報
【0004】
【特許文献2】
特開平09−012406号公報
【0005】
【特許文献3】
特開平07−157402号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した粒状農薬組成物は、農薬活性成分によっては、農薬活性成分が分解したり結晶析出するなどの問題があり、実用上問題となる場合があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、新規な粒状農薬組成物に関するものである。即ち、本発明は、下記〔1〕〜〔7〕に関するものである。
【0008】
〔1〕 粒状担体、農薬活性成分および下記式(1)で表される二塩基酸エステルを含有する粒状農薬組成物。
R1OOC(CH2)nCOOR2・・・・ (1)
(式中のR1及びR2はそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基であり、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、nは0又は1〜8の整数である。)
〔2〕 さらに界面活性剤を含有する上記〔1〕記載の粒状農薬組成物。
【0009】
〔3〕 粒状担体が水溶性担体である上記〔1〕または〔2〕記載の粒状農薬組成物。
【0010】
〔4〕 農薬活性成分が常温で固体でありその融点が70℃以下である上記〔1〕ないし〔3〕記載の粒状農薬組成物。
【0011】
〔5〕 粒状担体が肥料である上記〔1〕ないし〔4〕記載の粒状農薬組成物。
【0012】
〔6〕 農薬活性成分を式(1)で表される二塩基酸エステルに溶解または分散させた溶液を、粒状担体に含浸または付着させる粒状農薬組成物の製造方法。
【0013】
〔7〕 農薬活性成分及び界面活性剤を式(1)で表される二塩基酸エステルに溶解または分散させた溶液を、粒状担体に含浸または付着させる粒状農薬組成物の製造方法。
【0014】
本発明の粒状農薬組成物は、保存時に農薬活性成分の分解や結晶析出等の問題点が改善される。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の粒状担体は、ベントナイト、アタパルジャイト、ゼオライト、軽石、石灰石及び珪石等の天然鉱物を粉砕し、篩い分けた破砕物であってもよいし、各種粉末を造粒機等で造粒した造粒物や粒状肥料であってもよい。
【0016】
造粒する粉末としては、例えば石英、方解石、海泡石、ドロマイト、チョーク、カオリナイト、パイロフィライト、セリサイト、ハロサイト、メタハロサイト、木節粘土、蛙目粘土、陶石、ジークライト、アロフェン、シラス、きら、タルク、ベントナイト、活性白土、酸性白土、軽石、アタパルジャイト、ゼオライトおよび珪藻土等の鉱物質、例えば焼成クレー、パーライト、シラスバルーン、バーミキュライト、アタパルガスクレーおよび焼成珪藻土等の鉱物質の焼成品、例えば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウムおよび塩化カリウム等の無機塩類、例えばブドウ糖、果糖、しょ糖および乳糖などの糖類、例えば澱粉、粉末セルロースおよびデキストリン等の多糖類、例えば尿素、尿素誘導体、安息香酸および安息香酸の塩等の有機物、例えば木粉、コルク粉、トウモロコシ穂軸、クルミ殻およびタバコ茎等の植物類、フライアッシュ、ホワイトカーボン並びに肥料等が挙げられる。ホワイトカーボンとしては、例えば含水シリカ、含水シリカの焼成品、無水シリカ、含水カルシウムシリケート、含水シリカを原料とした表面処理シリカ及び無水シリカを原料とした表面処理シリカが挙げられる。これらの粉末は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。また、造粒する粉末に、造粒性向上や硬度向上を目的として、界面活性剤や結合剤等の補助剤を加えてもよいし、粒状担体に含浸もしくは付着させる農薬活性成分とは別種の又は同一の農薬活性成分を加えてもよい。
【0017】
本発明の粒状担体は、吸収性を有する多孔質粒状担体であってもよいし、吸収性を有しない非多孔質粒状担体であってもよい。多孔質粒状担体の例としては、ベントナイト、アタパルジャイト、ゼオライト及び軽石等の天然鉱物のを粉砕し篩い分けした粉砕物、並びに各種粉末を造粒機等で造粒した造粒物や肥料が挙げられる。非多孔質粒状担体の例としては、石灰石及び珪石等の天然鉱物を粉砕し篩い分けた破砕物が挙げられる。
【0018】
本発明の粒状担体は、水溶性であっても水不溶性であってもよい。粒状担体が水溶性の場合には、散布後に周囲の水分により粒状担体が溶解し、農薬活性成分が粒状担体中に残存しにくく、農薬活性成分をより有効に利用できる。そのため、水溶性粒状担体を用いるのが好ましい。
【0019】
本発明の粒状担体の粒度は、任意に選ぶことができるが、粒度が細かいと風の影響を受けて目的箇所への散布が難しくなるので、重量中位径が300μm〜10000μmの粒状担体である。
【0020】
本発明の粒状担体に用いる肥料は、肥料成分、たとえば窒素、リン、カリウム、珪素、マグネシウム、カルシウム、マンガン、ホウ素および鉄などの作物が要求する種々の元素を含有するものであり、具体例としては、尿素、硝酸アンモニウム、硝酸苦土アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸ソーダ、硝酸カルシウム、硝酸カリウム、石灰窒素、ホルムアルデヒド加工尿素肥料(UF)、アセトアルデヒド加工尿素肥料(CDU)、イソブチルアルデヒド加工尿素肥料(IBDU)およびグアニール尿素(GU)等の窒素質肥料、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、熔成リン肥、腐植酸リン肥、焼成リン肥、重焼リン、苦土過リン酸、ポリリン酸アンモニウム、メタリン酸カリウム、メタリン酸カルシウム、苦土リン酸、硫リン安、リン硝安カリウムおよび塩リン安等のリン酸質肥料、塩化カリウム、硫酸カリウム、硫酸カリソーダ、硫酸カリ苦土、重炭酸カリウムおよびリン酸カリウム等のカリウム質肥料、珪酸カルシウム等の珪酸質肥料、硫酸マグネシウムおよび塩化マグネシウム等のマグネシウム質肥料、生石灰、消石灰および炭酸カルシウム等のカルシウム質肥料、硫酸マンガン、硫酸苦土マンガンおよび鉱さいマンガン等のマンガン質肥料、ホウ酸およびホウ酸塩等のホウ素質肥料、鉄鋼スラグ等の含鉄肥料等の肥料取締法に定められる普通肥料(複合肥料を含む)を挙げることができる。中でも、窒素(N)、リン(P)、およびカリウム(K)より選ばれる肥料成分の一種以上、特にこれら三種全ての肥料成分を含有するものが好ましい。その具体例としては、NPK成分型(N−P2O5−K2O)肥料が挙げられ、かかる肥料としては、たとえば、5−5−7および12−12−16等の1型平上り型、5−5−5および14−14−14等の2型水平型、6−6−5および8−8−5等の3型平下がり型、4−7−9および6−8−11等の4型上り型、4−7−7および10−20−20等の5型上り平型、4−7−4および6−9−6等の6型山型、6−4−5および14−10−13等の7型谷型、6−5−5および18−11−11等の8型下がり平型、7−6−5および14−12−9等の9型下がり型、3−20−0および18−35−0等の10型NP型、16−0−12および18−0−16等の11型NK型、0−3−14および0−15−15等の12型PK型等を挙げることができる。
【0021】
本発明の式(1)で表される二塩基酸エステルの具体例としては、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジイソブチル、ピメリン酸ジメチル、スベリン酸ジメチル、アゼライン酸ジメチル、セバシン酸ジメチルなどが挙げられる。式(1)で表される二塩基酸エステルは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0022】
また、本発明組成物においては、必要ならば上記二塩基酸エステルと他の溶媒とを併用してもよい。該他の溶媒としては、例えばベンジルアルコール等のアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及びグリセリン等の多価アルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、等の多価アルコールエーテル、ジエチレングリコールジアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、グリセリンジアセタート及びグリセリントリアセタート等の多価アルコールエステル、並びにN−メチルピロリドン及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のラクタムが挙げられ、これらは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】
本発明の界面活性剤としては、例えば以下の(A)、(B)、(C)、(D)および(E)が挙げられる。
【0024】
(A)ノニオン性界面活性剤:
(A−1)ポリエチレングリコール型界面活性剤:例えば、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテル、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルのホルマリン縮合物、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキル(C12〜18)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル、アルキル(C8〜12)フェニルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル、ポリオキシエチレンビスフェニルエーテル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸(C12〜18)モノエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸(C12〜18)ジエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸(C12〜18)エステル、グリセロール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、ヒマシ油エチレンオキサイド付加物、硬化ヒマシ油エチレンオキサイド付加物、アルキル(C12〜18)アミンエチレンオキサイド付加物および脂肪酸(C12〜18)アミドエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0025】
(A−2)多価アルコール型界面活性剤:例えば、グリセロール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸(C12〜18)エステル、ソルビタン脂肪酸(C12〜18)エステル、ショ糖脂肪酸エステル、多価アルコールアルキルエーテルおよび脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
【0026】
(A−3)アセチレン系界面活性剤:例えば、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物およびアセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0027】
(A−4)その他の界面活性剤:例えば、アルキルグリコシド等が挙げられる。
【0028】
(B)アニオン性界面活性剤:
(B−1)カルボン酸型界面活性剤:例えば、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリマレイン酸、マレイン酸とオレフィン(例えばイソブチレンおよびジイソブチレン等)との共重合物、アクリル酸とイタコン酸の共重合物、メタアクリル酸とイタコン酸の共重合物、マレイン酸とスチレンの共重合物、アクリル酸とメタアクリル酸の共重合物、アクリル酸とアクリル酸メチルエステルとの共重合物、アクリル酸と酢酸ビニルとの共重合物、アクリル酸とマレイン酸の共重合物、N−メチル−脂肪酸(C12〜18)サルコシネート、樹脂酸および脂肪酸(C12〜18)等のカルボン酸、並びにそれらカルボン酸の塩が挙げられる。
【0029】
(B−2)硫酸エステル型界面活性剤:例えば、アルキル(C12〜18)硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルのポリマーの硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマーの硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーの硫酸エステル、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化脂肪酸および硫酸化オレフィン等の硫酸エステル、並びにそれら硫酸エステルの塩が挙げられる。
【0030】
(B−3)スルホン酸型界面活性剤:例えば、パラフィン(C12〜22)スルホン酸、アルキル(C8〜12)ベンゼンスルホン酸、アルキル(C8〜12)ベンゼンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレゾールスルホン酸のホルマリン縮合物、α−オレフィン(C14〜16)スルホン酸、ジアルキル(C8〜12)スルホコハク酸、リグニンスルホン酸、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテルスルホコハク酸ハーフエステル、ナフタレンスルホン酸、(モノまたはジ)アルキル(C1〜6)ナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、(モノまたはジ)アルキル(C1〜6)ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物、アルキル(C8〜12)ジフェニルエーテルジスルホン酸、イゲポンT(商品名)、ポリスチレンスルホン酸およびスチレンスルホン酸とメタアクリル酸の共重合物等のスルホン酸、並びにそれらスルホン酸の塩が挙げられる。
【0031】
(B−4)燐酸エステル型界面活性剤:例えば、アルキル(C8〜12)燐酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルのポリマーの燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマーの燐酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーの燐酸エステル、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールイミンおよび縮合燐酸(例えばトリポリリン酸等)等の燐酸エステル、並びにそれら燐酸エステルの塩が挙げられる。
【0032】
上記の(B−1)〜(B−4)における塩としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウムおよびカリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウムおよびマグネシウム等)、アンモニウムおよび各種アミン(例えばアルキルアミン、シクロアルキルアミンおよびアルカノールアミン等)等が挙げられる。
【0033】
(C)カチオン性界面活性剤:
例えば、アルキルアミン塩およびアルキル4級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0034】
(D)両性界面活性剤:
例えば、ベタイン型界面活性剤およびアミノ酸型界面活性剤等が挙げられる。
【0035】
(E)その他の界面活性剤:
例えば、シリコーン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0036】
本発明の農薬活性成分としては、各種の除草剤、殺菌剤、殺バクテリア剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤及び植物成長調節剤等を用いることができる。一般名として具体的に例示すれば以下の通りである。
【0037】
除草剤:ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron ethyl)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron methyl)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron methyl)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、エスプロカルブ(esprocarb)、ベンチオカーブ(benthiocarb)、モリネート(molinate)、ジメピペレート(dimepiperate)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、メフェナセット(mefenacet)、ブタクロール(butachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、テニルクロール(thenylchlor)、ブロモブチド(bromobutide)エトベンザニド(etobenzanid)、ダイムロン(dymron)、クミルロン(cumyluron)、ベンタゾン(bentazone)、ベンタゾンの塩、2,4−D、2,4−Dの塩、2,4−Dのエステル、MCP、MCPの塩、MCPのエステル、MCPB、MCPBの塩、MCPBのエステル、フェノチオール(MCPA−thioethyl)、クロメプロップ(clomeprop)、ナプロアニリド(naproanilide)、オキサジアゾン(oxadiazon)、ピラゾレート(pyrazolate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、オキサジアルギル(oxadiargyl)、ジメタメトリン(dimethametryn)、シメトリン(simetryn)、ピペロホス(piperophos)、アニロホス(anilofos)、ブタミホス(butamifos)、ベンスリド(bensulide)、ジチオピル(dithiopyr)、ピリミノバックメチル(pyriminobac methyl)、CNP、クロメトキシニル(chlormethoxynil)、シハロホップブチル(cyhalofop butyl)、ビフェノックス(bifenox)、カフェンストロール(cafenstrole)、ペントキサゾン(pentoxazone)、インダノファン(indanofan)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、フェントラザミド(fentrazamide)、ブテナクロール(butenachlor)、ACN、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ベンフレセート(benfuresate)、シンメチリン(cimmethylin)、シマジン(simazine)、ジクロベンジル(dichlobenil)、ジウロン(diuron)、クロロIPC(chlorpropham)、アトラジン(atrazine)、アラクロール(alachlor)、イソウロン(isouron)、クロルフタリム(chlorphtalim)、シアナジン(cyanazin)、トリフルラリン(trifluralin)、ブタミホス(butamifos)、プロピザミド(propyzamide)、プロメトリン(prometryn)、ペンディメタリン(pendimethalin)、メトラクロール(metolachlor)、メトリブジン(metribuzin)、リニュロン(linuron)、レナシル(lenacil)、プロパニル(propanil)、MCPA、アイオキシニル(ioxynil octanoate)、アシュラム(asulam)、キザロホップエチル(quizalofop−ethyl)、プロパキザホップ(propaquizafop)、キザロホップテフリル(quizalofop−tefuryl)、セトキシジム(sethoxydim)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron−methyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop−ethyl)、フェンメディファム(phenmedipham)、フルアジホップブチル(fluazifop−butyl)、ベンタゾン(bentazone)、SAP(bensulide)、TCTP(chlorthal−dimethyl,tetorachlorothiophene)、アミプロホスメチル(amiprophosmethyl)、アメトリン(ametryn)、イソキサベン(isoxaben)、オルソベンカーブ(orbencarb)、カルブチレート(karbutilate)、ジチオピル(dithiopyr)、シデュロン(siduron)、チアザフルロン(thiazafluron)、ナプロパミド(napropamide)、プロジアミン(prodiamine)、ベスロジン(benefin)、メチルダイムロン(methyl dymron)、2,4−PA、MCPPA、フラザスルフロン(flazasulfuron)、メトスルフロンメチル(metsulfuron−methyl)、イマザキン(imazaquin)、イマザピル(imazapyr)、テトラピオン(flupropanate)、テブティウロン(tebuthiuron)、ブロマシル(bromacil)、ヘキサジノン(hexazinone)、グリホサートアンモニウム塩(glyphosate−ammonium)、グリホサートイソプロピルアミン塩(glyphosate−iso−propylammonium)、グリホサートトリメシウム塩(glyphosate−trimesium)、グリホサートナトリウム塩(glyphosate−sodium)、ビアラホス(bialaphos)、グルホシネート(glufosinate−ammonium)及びMCC等。
【0038】
殺菌剤:アシベンゾラール(acibenzolar)、アムプロピルホス(ampropyfos)、アニラジン(anilazine)、アザコナゾール(azaconazole)、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベノダニル(benodanil)、ベノミル(benomyl)、ベンザマクリル(benzamacril)、ビナパクリル(binapacryl)、ビフェニル(biphenyl)、ビテルタノール(bitertanol)、ベトキサジン(bethoxazine)、ボルドー液(bordeaux mixture)、ブラストサイジン−S(blasticidin−S)、ブロモコナゾール(bromoconazole)、ブピリメート(bupirimate)、ブチオベート(buthiobate)、カルシウムポリスルフィド(calcium polysulfide)、キャプタフォール(captafol)、キャプタン(captan)、カッパーオキシクロリド(copper oxychloride)、カルプロパミド(carpropamid)、カルベンダジン(carbendazim)、カルボキシン(carboxin)、キノメチオネート(chinomethionat)、クロベンチアゾン(chlobenthiazone)、クロルフェナゾール(chlorfenazol)、クロロネブ(chloroneb)、クロロタロニル(chlorothalonil)、クロゾリネート(chlozolinate)、クフラネブ(cufraneb)、シモキサニル(cymoxanil)、シプロコナゾール(cyproconazol)、シプロジニル(cyprodinil)、シプロフラム(cyprofuram)、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン(dichlorophen)、ジクロブトラゾール(diclobutrazol)、ジクロフラニド(diclhlofluanid)、ジクロメジン(diclomedine)、ジクロラン(dicloran)、ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ジクロシメット(diclocymet)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、ジフルメトリン(diflumetorim)、ジメチリモール(dimethirimol)、ジメトモルフ(dimethomorph)、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾール−M(diniconazole−M)、ジノカップ(dinocap)、ジフェニルアミン(diphenylamine)、ジピリチオン(dipyrithione)、ジタリムホス(ditalimfos)、ジチアノン(dithianon)、ドデモルフ(dodemorph)、ドジン(dodine)、ドラゾクソロン(drazoxolon)、エデフェノホス(edifenphos)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、エタコナゾール(etaconazole)、エチリモル(ethirimol)、エトリジアノール(etridiazole)、ファモキサゾン(famoxadone)、フェナリモル(fenarimol)、フェブコナゾール(febuconazole)、フェンフラム(fenfuram)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、フェンプロピジン(fenpropidin)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、フェンチン(fentin)、フェルバン(ferbam)、フェリムゾン(ferimzone)、フルアジナム(fluazinam)、フルジオキソニル(fludioxonil)、フルオロイミド(fluoroimide)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルトラニル(flutolanil)、フルトリアフォール(flutriafol)、フォルペット(folpet)、フォセチル−アルミニウム(fosetyl−aluminium)、フベリダゾール(fuberidazole)、フララキシル(furalaxyl)、フェナミドン(fenamidone)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、グアザチン(guazatine)、ヘキサクロロベンゼン(hexachlorobenzene)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ヒメキサゾール(hymexazol)、イマザリル(imazalil)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イミノクタジン(iminoctadine)、イプコナゾール(ipconazole)、イプロベンホス(iprobenfos)、イプロジオン(iprodione)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、カスガマイシン(kasugamycin)、クレソキシム−メチル(kresoxim−methyl)、マンカッパー(mancopper)、マンゼブ(mancozeb)、マンネブ(maneb)、メパニピリム(mepanipyrim)、メプロニル(mepronil)、メタラキシル(metalaxyl)、メトコナゾール(metconazole)、メチラム(metiram)、メトミノストロビン(metominostrobin)、ミクロブタニル(myclobutanil)、ナバム(nabam)、ニッケルビス(ジメチルジチオカーバメート)(nickel bis(dimethyldithiocarbamate))、ニトロタール−イソプロピル(nitrothal−isopropyl)、ヌアリモル(nuarimol)、オクチリノン(octhilinone)、オフレース(ofurace)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、オキポコナゾールフマール酸塩(oxpoconazole fumarate)、ペフラゾエート(pefurzoate)、ペンコナゾール(penconazole)、ペンシクロン(pencycuron)、フタライド(phthalide)、ピペラリン(piperalin)、ポリオキシン(polyoxins)、プロベナゾール(probenazole)、プロクロラズ(prochloraz)、プロシミドン(procymidone)、プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb hydrochloride)、プロピコナゾール(propiconazole)、プロピネブ(propineb)、ピラゾホス(pyrazophos)、ピリフェノックス(pyrifenox)、ピリメタニル(pyrimethanil)、ピロキロン(pyroquilon)、キノキシフェン(quinoxyfen)、キントゼン(quintozene)、硫黄(sulfur)、スピロキサミン(spiroxamine)、テブコナゾール(tebuconazole)、テクナゼン(tecnazene)、テトラコナゾール(tetraconazole)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チフルザミド(thifluzamide)、チオファネート−メチル(thiophanate−methyl)、チラム(thiram)、トルクロホス−メチル(tolclofos−methyl)、トリルフラニド(tolylfluanid)、トリアジメホン(triadimefon)、トリアジメノール(toriadimenol)、トリアゾキシド(triazoxide)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリデモルフ(tridemorph)、トリフルミゾール(triflumizole)、トリホリン(triforine)、トリチコナゾール(triticonazole)、バリダマイシン(validamycin)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram)及びオキシン銅(oxine−copper)等。
【0039】
殺バクテリア剤:ストレプトマイシン(streptomycin)、オキシテトラサイクリン(oxyterracycline)及びオキソリニックアシド(oxolinic acid)等。
【0040】
殺線虫剤:アルドキシカルブ(aldoxycarb)、フォスチアゼート(fosthiazate)、フォスチエタン(fosthietan)、オキサミル(oxamyl)及びフェナミホス(fenamiphos)等。
【0041】
殺ダニ剤:アミトラズ(amitraz)、ブロモプロピレート(bromopropylate)、チノメチオネート(chinomethionat)、クロロベンジラート(chlorobezilate)、クロフェンテジン(clofentezine)、サイヘキサチン(cyhexatine)、ジコフォール(dicofol)、ジエノクロール(dienochlor)、エトキサゾール(etoxazole)、フェナザキン(fenazaquin)、フェンブタチンオキシド(fenbutatin oxide)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンプロキシメート(fenproximate)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、ヘキシチアゾックス(hexythiazox)、ミルベメクチン(milbemectin)、プロパルギット(propargite)、ピリダベン(pyridaben)、ピリミジフェン(pyrimidifen)及びテブフェンピラド(tebufenpyrad)等。
【0042】
殺虫剤:アバメクチン(abamectin)、アセフェート(acephate)、アセタミピリド(acetamipirid)、アジンホス−メチル(azinphos−methyl)、ベンジオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、ベンスルタップ(bensultap)、ビフェントリン(bifenthrin)、ブプロフェジン(buprofezin)、ブトカルボキシン(butocarboxim)、カルバリル(carbaryl)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、カルタップ(cartap)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、クロチアニジン(clothianidin)、クロマフェノジド(chromafenozide)、クロピリホス−メチル(chlorpyrifos−methyl)、シフルトリン(cyfluthrin)、ベータ−シフルトリン(beta−cyfluthrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、シロマジン(cyromazine)、シハロトリン(cyhalothrin)、ラムダ−シハロトリン(lambda−cyhalothrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ダイアジノン(diazinon)、ジアクロデン(diacloden)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジオフェノラン(diofenolan)、ジスルフォトン(disulfoton)、ジメトエート(dimethoate)、EPN、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、エチプロール(ethiprole)、エトフェンプロックス(etofenprox)、エトリムホス(etrimfos)、フェニトロチオン(fenitrothion)、フェノブカルブ(fenobucarb)、フェノキシカーブ(fenoxycarb)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フィプロニル(fipronil)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルフェノクスウロン(flufenoxuron)、フルフェンプロックス(flufenprox)、タウ−フルバリネート(tau−fluvalinate)、ホノホス(fonophos)、フォルメタネート(formetanate)、フォルモチオン(formothion)、フラチオカルブ(furathiocarb)、ハロフェノジド(halofenozide)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、イミダクロプリド(imidacloprid)、イソフェンホス(isofenphos)、インドキサカルブ(indoxacarb)、イソプロカルブ(isoprocarb)、イソキサチオン(isoxathion)、ルフェヌウロン(lufenuron)、マラチオン(malathion)、メタルデヒド(metaldehyde)、メタミドホス(methamidophos)、メチダチオン(methidathion)、メタクリホス(methacrifos)、メタルカルブ(metalcarb)、メソミル(methomyl)、メソプレン(methoprene)、メトキシクロール(methoxychlor)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、モノクロトホス(monocrotophos)、ムスカルーレ(muscalure)、ニテンピラム(nitenpyram)、オメトエート(omethoate)、オキシデメトン−メチル(oxydemeton−methyl)、オキサミル(oxamyl)、パラチオン(parathion)、パラチオン−メチル(parathion−methyl)、ペルメトリン(permethrin)、フェントエート(phenthoate)、フォキシム(phoxim)、ホレート(phorate)、ホサロン(phosalone)、ホスメット(phosmet)、ホスファミドン(phosphamidon)、ピリミカルブ(pirimicarb)、ピリミホス−メチル(pirimiphos−methyl)、プロフェノホス(profenofos)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピラクロホス(pyraclofos)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、ロテノン(rotenone)、スルプロホス(sulprofos)、シラフルオフェン(silafluofen)、スピノサド(spinosad)、スルホテップ(sulfotep)、テブフェノジド(tebfenozide)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、テフルトリン(tefluthorin)、テルブホス(terbufos)、テトラクロロビンホス(tetrachlorvinphos)、チオジカルブ(thiodicarb)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チオファノックス(thiofanox)、チオメトン(thiometon)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、トラロメスリン(tralomethrin)、トリクロルホン(trichlorfon)、トリアズロン(triazuron)、トリフルムロン(triflumuron)及びバミドチオン(vamidothion)等。これらの農薬活性成分は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0043】
本発明の粒状農薬組成物は、保存時の農薬活性成分の結晶析出を防止する効果がある。融点が70℃以下の常温で固体の農薬活性成分は保存時に結晶析出しやすいため、このような農薬活性成分を用いる場合に本発明の粒状農薬組成物は特に有効である。
【0044】
本発明の粒状農薬組成物は、例えば下記の方法によって製造することができる。
粒状担体を混合機に投入し、該粒状担体を攪拌しながら、農薬活性成分を溶解もしくは分散させた二塩基酸エステルを添加して、あるいは、農薬活性成分と二塩基酸エステルを別々に添加して、十分に混合することで粒状担体に均一に含浸もしくは付着させる。
【0045】
界面活性剤は、前記二塩基酸エステルに農薬活性成分と一緒に溶解もしくは分散させても良いし、別途、溶剤に溶解もしくは分散させたものあるいは界面活性剤だけを前記粒状担体に加え含浸させても良い。また、あらかじめ、界面活性剤を含ませた粒状担体を使用しても良い。
【0046】
混合機としては種々のタイプのものが使用でき、例えば、ナウターミキサー、リボンミキサー、双腕ニーダー、パドルミキサー、V型ミキサー及びドラムミキサー等が挙げられる。
【0047】
【実施例】
以下に、本発明の有用性を、実施例により具体的に説明する。また、本発明は、以下の実施例に限定される訳ではない。なお、実施例中で用いた「部」は、全て重量部を表す。
【0048】
〔実施例1〕
アラクロール5.82部をアジピン酸ジイソブチル(ビニサイザー40、商品名、花王製)7.5部に溶解させ均一な溶液を得た。次いで粒状担体(日東ゼオライト ZO#2070、商品名、日東粉化工業製)86.68部を攪拌しながら、前記溶液13.32部を添加し、十分に混合し本発明の粒状農薬組成物を製造した。
【0049】
〔実施例2〕
アラクロール1.34部をアジピン酸ジイソブチル(ビニサイザー40、商品名、花王製)1.5部に溶解させ均一な溶液を得た。次いで粒状肥料(みずほ8号細粒品、商品名、日産化学工業製)97.16部を攪拌しながら、前記溶液2.84部を添加し、十分に混合し本発明の粒状農薬組成物を製造した。
【0050】
〔実施例3〕
アラクロール0.157部、界面活性剤(96123TX、竹本油脂製)0.11部をアジピン酸ジイソブチル(ビニサイザー40、商品名、花王製)1.16部に溶解させ均一な溶液を得た。次いで粒状肥料(緩効性みずほ、商品名、日産化学工業製)98.573部を攪拌しながら、前記溶液1.427部を添加し、十分に混合し本発明の粒状農薬組成物を製造した。
【0051】
【発明の効果】
本発明の粒状農薬組成物は保存安定性に優れており、特に保存時の農薬活性成分の分解と結晶析出を防止する効果に優れている。
【発明の属する技術分野】
本発明は安定な粒状農薬組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、粒状農薬組成物において、粒状担体に農薬活性成分を含浸もしくは付着させるために、種々の有機溶剤を使用することが知られている(例えば、特許文献1ないし3参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−043402号公報
【0004】
【特許文献2】
特開平09−012406号公報
【0005】
【特許文献3】
特開平07−157402号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した粒状農薬組成物は、農薬活性成分によっては、農薬活性成分が分解したり結晶析出するなどの問題があり、実用上問題となる場合があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、新規な粒状農薬組成物に関するものである。即ち、本発明は、下記〔1〕〜〔7〕に関するものである。
【0008】
〔1〕 粒状担体、農薬活性成分および下記式(1)で表される二塩基酸エステルを含有する粒状農薬組成物。
R1OOC(CH2)nCOOR2・・・・ (1)
(式中のR1及びR2はそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基であり、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、nは0又は1〜8の整数である。)
〔2〕 さらに界面活性剤を含有する上記〔1〕記載の粒状農薬組成物。
【0009】
〔3〕 粒状担体が水溶性担体である上記〔1〕または〔2〕記載の粒状農薬組成物。
【0010】
〔4〕 農薬活性成分が常温で固体でありその融点が70℃以下である上記〔1〕ないし〔3〕記載の粒状農薬組成物。
【0011】
〔5〕 粒状担体が肥料である上記〔1〕ないし〔4〕記載の粒状農薬組成物。
【0012】
〔6〕 農薬活性成分を式(1)で表される二塩基酸エステルに溶解または分散させた溶液を、粒状担体に含浸または付着させる粒状農薬組成物の製造方法。
【0013】
〔7〕 農薬活性成分及び界面活性剤を式(1)で表される二塩基酸エステルに溶解または分散させた溶液を、粒状担体に含浸または付着させる粒状農薬組成物の製造方法。
【0014】
本発明の粒状農薬組成物は、保存時に農薬活性成分の分解や結晶析出等の問題点が改善される。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の粒状担体は、ベントナイト、アタパルジャイト、ゼオライト、軽石、石灰石及び珪石等の天然鉱物を粉砕し、篩い分けた破砕物であってもよいし、各種粉末を造粒機等で造粒した造粒物や粒状肥料であってもよい。
【0016】
造粒する粉末としては、例えば石英、方解石、海泡石、ドロマイト、チョーク、カオリナイト、パイロフィライト、セリサイト、ハロサイト、メタハロサイト、木節粘土、蛙目粘土、陶石、ジークライト、アロフェン、シラス、きら、タルク、ベントナイト、活性白土、酸性白土、軽石、アタパルジャイト、ゼオライトおよび珪藻土等の鉱物質、例えば焼成クレー、パーライト、シラスバルーン、バーミキュライト、アタパルガスクレーおよび焼成珪藻土等の鉱物質の焼成品、例えば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウムおよび塩化カリウム等の無機塩類、例えばブドウ糖、果糖、しょ糖および乳糖などの糖類、例えば澱粉、粉末セルロースおよびデキストリン等の多糖類、例えば尿素、尿素誘導体、安息香酸および安息香酸の塩等の有機物、例えば木粉、コルク粉、トウモロコシ穂軸、クルミ殻およびタバコ茎等の植物類、フライアッシュ、ホワイトカーボン並びに肥料等が挙げられる。ホワイトカーボンとしては、例えば含水シリカ、含水シリカの焼成品、無水シリカ、含水カルシウムシリケート、含水シリカを原料とした表面処理シリカ及び無水シリカを原料とした表面処理シリカが挙げられる。これらの粉末は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。また、造粒する粉末に、造粒性向上や硬度向上を目的として、界面活性剤や結合剤等の補助剤を加えてもよいし、粒状担体に含浸もしくは付着させる農薬活性成分とは別種の又は同一の農薬活性成分を加えてもよい。
【0017】
本発明の粒状担体は、吸収性を有する多孔質粒状担体であってもよいし、吸収性を有しない非多孔質粒状担体であってもよい。多孔質粒状担体の例としては、ベントナイト、アタパルジャイト、ゼオライト及び軽石等の天然鉱物のを粉砕し篩い分けした粉砕物、並びに各種粉末を造粒機等で造粒した造粒物や肥料が挙げられる。非多孔質粒状担体の例としては、石灰石及び珪石等の天然鉱物を粉砕し篩い分けた破砕物が挙げられる。
【0018】
本発明の粒状担体は、水溶性であっても水不溶性であってもよい。粒状担体が水溶性の場合には、散布後に周囲の水分により粒状担体が溶解し、農薬活性成分が粒状担体中に残存しにくく、農薬活性成分をより有効に利用できる。そのため、水溶性粒状担体を用いるのが好ましい。
【0019】
本発明の粒状担体の粒度は、任意に選ぶことができるが、粒度が細かいと風の影響を受けて目的箇所への散布が難しくなるので、重量中位径が300μm〜10000μmの粒状担体である。
【0020】
本発明の粒状担体に用いる肥料は、肥料成分、たとえば窒素、リン、カリウム、珪素、マグネシウム、カルシウム、マンガン、ホウ素および鉄などの作物が要求する種々の元素を含有するものであり、具体例としては、尿素、硝酸アンモニウム、硝酸苦土アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸ソーダ、硝酸カルシウム、硝酸カリウム、石灰窒素、ホルムアルデヒド加工尿素肥料(UF)、アセトアルデヒド加工尿素肥料(CDU)、イソブチルアルデヒド加工尿素肥料(IBDU)およびグアニール尿素(GU)等の窒素質肥料、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、熔成リン肥、腐植酸リン肥、焼成リン肥、重焼リン、苦土過リン酸、ポリリン酸アンモニウム、メタリン酸カリウム、メタリン酸カルシウム、苦土リン酸、硫リン安、リン硝安カリウムおよび塩リン安等のリン酸質肥料、塩化カリウム、硫酸カリウム、硫酸カリソーダ、硫酸カリ苦土、重炭酸カリウムおよびリン酸カリウム等のカリウム質肥料、珪酸カルシウム等の珪酸質肥料、硫酸マグネシウムおよび塩化マグネシウム等のマグネシウム質肥料、生石灰、消石灰および炭酸カルシウム等のカルシウム質肥料、硫酸マンガン、硫酸苦土マンガンおよび鉱さいマンガン等のマンガン質肥料、ホウ酸およびホウ酸塩等のホウ素質肥料、鉄鋼スラグ等の含鉄肥料等の肥料取締法に定められる普通肥料(複合肥料を含む)を挙げることができる。中でも、窒素(N)、リン(P)、およびカリウム(K)より選ばれる肥料成分の一種以上、特にこれら三種全ての肥料成分を含有するものが好ましい。その具体例としては、NPK成分型(N−P2O5−K2O)肥料が挙げられ、かかる肥料としては、たとえば、5−5−7および12−12−16等の1型平上り型、5−5−5および14−14−14等の2型水平型、6−6−5および8−8−5等の3型平下がり型、4−7−9および6−8−11等の4型上り型、4−7−7および10−20−20等の5型上り平型、4−7−4および6−9−6等の6型山型、6−4−5および14−10−13等の7型谷型、6−5−5および18−11−11等の8型下がり平型、7−6−5および14−12−9等の9型下がり型、3−20−0および18−35−0等の10型NP型、16−0−12および18−0−16等の11型NK型、0−3−14および0−15−15等の12型PK型等を挙げることができる。
【0021】
本発明の式(1)で表される二塩基酸エステルの具体例としては、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジイソブチル、ピメリン酸ジメチル、スベリン酸ジメチル、アゼライン酸ジメチル、セバシン酸ジメチルなどが挙げられる。式(1)で表される二塩基酸エステルは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0022】
また、本発明組成物においては、必要ならば上記二塩基酸エステルと他の溶媒とを併用してもよい。該他の溶媒としては、例えばベンジルアルコール等のアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及びグリセリン等の多価アルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、等の多価アルコールエーテル、ジエチレングリコールジアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、グリセリンジアセタート及びグリセリントリアセタート等の多価アルコールエステル、並びにN−メチルピロリドン及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のラクタムが挙げられ、これらは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】
本発明の界面活性剤としては、例えば以下の(A)、(B)、(C)、(D)および(E)が挙げられる。
【0024】
(A)ノニオン性界面活性剤:
(A−1)ポリエチレングリコール型界面活性剤:例えば、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテル、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルのホルマリン縮合物、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキル(C12〜18)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル、アルキル(C8〜12)フェニルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル、ポリオキシエチレンビスフェニルエーテル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸(C12〜18)モノエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸(C12〜18)ジエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸(C12〜18)エステル、グリセロール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、ヒマシ油エチレンオキサイド付加物、硬化ヒマシ油エチレンオキサイド付加物、アルキル(C12〜18)アミンエチレンオキサイド付加物および脂肪酸(C12〜18)アミドエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0025】
(A−2)多価アルコール型界面活性剤:例えば、グリセロール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸(C12〜18)エステル、ソルビタン脂肪酸(C12〜18)エステル、ショ糖脂肪酸エステル、多価アルコールアルキルエーテルおよび脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
【0026】
(A−3)アセチレン系界面活性剤:例えば、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物およびアセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0027】
(A−4)その他の界面活性剤:例えば、アルキルグリコシド等が挙げられる。
【0028】
(B)アニオン性界面活性剤:
(B−1)カルボン酸型界面活性剤:例えば、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリマレイン酸、マレイン酸とオレフィン(例えばイソブチレンおよびジイソブチレン等)との共重合物、アクリル酸とイタコン酸の共重合物、メタアクリル酸とイタコン酸の共重合物、マレイン酸とスチレンの共重合物、アクリル酸とメタアクリル酸の共重合物、アクリル酸とアクリル酸メチルエステルとの共重合物、アクリル酸と酢酸ビニルとの共重合物、アクリル酸とマレイン酸の共重合物、N−メチル−脂肪酸(C12〜18)サルコシネート、樹脂酸および脂肪酸(C12〜18)等のカルボン酸、並びにそれらカルボン酸の塩が挙げられる。
【0029】
(B−2)硫酸エステル型界面活性剤:例えば、アルキル(C12〜18)硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルのポリマーの硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマーの硫酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーの硫酸エステル、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化脂肪酸および硫酸化オレフィン等の硫酸エステル、並びにそれら硫酸エステルの塩が挙げられる。
【0030】
(B−3)スルホン酸型界面活性剤:例えば、パラフィン(C12〜22)スルホン酸、アルキル(C8〜12)ベンゼンスルホン酸、アルキル(C8〜12)ベンゼンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレゾールスルホン酸のホルマリン縮合物、α−オレフィン(C14〜16)スルホン酸、ジアルキル(C8〜12)スルホコハク酸、リグニンスルホン酸、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテルスルホコハク酸ハーフエステル、ナフタレンスルホン酸、(モノまたはジ)アルキル(C1〜6)ナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、(モノまたはジ)アルキル(C1〜6)ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物、アルキル(C8〜12)ジフェニルエーテルジスルホン酸、イゲポンT(商品名)、ポリスチレンスルホン酸およびスチレンスルホン酸とメタアクリル酸の共重合物等のスルホン酸、並びにそれらスルホン酸の塩が挙げられる。
【0031】
(B−4)燐酸エステル型界面活性剤:例えば、アルキル(C8〜12)燐酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルのポリマーの燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマーの燐酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーの燐酸エステル、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールイミンおよび縮合燐酸(例えばトリポリリン酸等)等の燐酸エステル、並びにそれら燐酸エステルの塩が挙げられる。
【0032】
上記の(B−1)〜(B−4)における塩としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウムおよびカリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウムおよびマグネシウム等)、アンモニウムおよび各種アミン(例えばアルキルアミン、シクロアルキルアミンおよびアルカノールアミン等)等が挙げられる。
【0033】
(C)カチオン性界面活性剤:
例えば、アルキルアミン塩およびアルキル4級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0034】
(D)両性界面活性剤:
例えば、ベタイン型界面活性剤およびアミノ酸型界面活性剤等が挙げられる。
【0035】
(E)その他の界面活性剤:
例えば、シリコーン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0036】
本発明の農薬活性成分としては、各種の除草剤、殺菌剤、殺バクテリア剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤及び植物成長調節剤等を用いることができる。一般名として具体的に例示すれば以下の通りである。
【0037】
除草剤:ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron ethyl)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron methyl)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron methyl)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、エスプロカルブ(esprocarb)、ベンチオカーブ(benthiocarb)、モリネート(molinate)、ジメピペレート(dimepiperate)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、メフェナセット(mefenacet)、ブタクロール(butachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、テニルクロール(thenylchlor)、ブロモブチド(bromobutide)エトベンザニド(etobenzanid)、ダイムロン(dymron)、クミルロン(cumyluron)、ベンタゾン(bentazone)、ベンタゾンの塩、2,4−D、2,4−Dの塩、2,4−Dのエステル、MCP、MCPの塩、MCPのエステル、MCPB、MCPBの塩、MCPBのエステル、フェノチオール(MCPA−thioethyl)、クロメプロップ(clomeprop)、ナプロアニリド(naproanilide)、オキサジアゾン(oxadiazon)、ピラゾレート(pyrazolate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、オキサジアルギル(oxadiargyl)、ジメタメトリン(dimethametryn)、シメトリン(simetryn)、ピペロホス(piperophos)、アニロホス(anilofos)、ブタミホス(butamifos)、ベンスリド(bensulide)、ジチオピル(dithiopyr)、ピリミノバックメチル(pyriminobac methyl)、CNP、クロメトキシニル(chlormethoxynil)、シハロホップブチル(cyhalofop butyl)、ビフェノックス(bifenox)、カフェンストロール(cafenstrole)、ペントキサゾン(pentoxazone)、インダノファン(indanofan)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、フェントラザミド(fentrazamide)、ブテナクロール(butenachlor)、ACN、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ベンフレセート(benfuresate)、シンメチリン(cimmethylin)、シマジン(simazine)、ジクロベンジル(dichlobenil)、ジウロン(diuron)、クロロIPC(chlorpropham)、アトラジン(atrazine)、アラクロール(alachlor)、イソウロン(isouron)、クロルフタリム(chlorphtalim)、シアナジン(cyanazin)、トリフルラリン(trifluralin)、ブタミホス(butamifos)、プロピザミド(propyzamide)、プロメトリン(prometryn)、ペンディメタリン(pendimethalin)、メトラクロール(metolachlor)、メトリブジン(metribuzin)、リニュロン(linuron)、レナシル(lenacil)、プロパニル(propanil)、MCPA、アイオキシニル(ioxynil octanoate)、アシュラム(asulam)、キザロホップエチル(quizalofop−ethyl)、プロパキザホップ(propaquizafop)、キザロホップテフリル(quizalofop−tefuryl)、セトキシジム(sethoxydim)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron−methyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop−ethyl)、フェンメディファム(phenmedipham)、フルアジホップブチル(fluazifop−butyl)、ベンタゾン(bentazone)、SAP(bensulide)、TCTP(chlorthal−dimethyl,tetorachlorothiophene)、アミプロホスメチル(amiprophosmethyl)、アメトリン(ametryn)、イソキサベン(isoxaben)、オルソベンカーブ(orbencarb)、カルブチレート(karbutilate)、ジチオピル(dithiopyr)、シデュロン(siduron)、チアザフルロン(thiazafluron)、ナプロパミド(napropamide)、プロジアミン(prodiamine)、ベスロジン(benefin)、メチルダイムロン(methyl dymron)、2,4−PA、MCPPA、フラザスルフロン(flazasulfuron)、メトスルフロンメチル(metsulfuron−methyl)、イマザキン(imazaquin)、イマザピル(imazapyr)、テトラピオン(flupropanate)、テブティウロン(tebuthiuron)、ブロマシル(bromacil)、ヘキサジノン(hexazinone)、グリホサートアンモニウム塩(glyphosate−ammonium)、グリホサートイソプロピルアミン塩(glyphosate−iso−propylammonium)、グリホサートトリメシウム塩(glyphosate−trimesium)、グリホサートナトリウム塩(glyphosate−sodium)、ビアラホス(bialaphos)、グルホシネート(glufosinate−ammonium)及びMCC等。
【0038】
殺菌剤:アシベンゾラール(acibenzolar)、アムプロピルホス(ampropyfos)、アニラジン(anilazine)、アザコナゾール(azaconazole)、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベノダニル(benodanil)、ベノミル(benomyl)、ベンザマクリル(benzamacril)、ビナパクリル(binapacryl)、ビフェニル(biphenyl)、ビテルタノール(bitertanol)、ベトキサジン(bethoxazine)、ボルドー液(bordeaux mixture)、ブラストサイジン−S(blasticidin−S)、ブロモコナゾール(bromoconazole)、ブピリメート(bupirimate)、ブチオベート(buthiobate)、カルシウムポリスルフィド(calcium polysulfide)、キャプタフォール(captafol)、キャプタン(captan)、カッパーオキシクロリド(copper oxychloride)、カルプロパミド(carpropamid)、カルベンダジン(carbendazim)、カルボキシン(carboxin)、キノメチオネート(chinomethionat)、クロベンチアゾン(chlobenthiazone)、クロルフェナゾール(chlorfenazol)、クロロネブ(chloroneb)、クロロタロニル(chlorothalonil)、クロゾリネート(chlozolinate)、クフラネブ(cufraneb)、シモキサニル(cymoxanil)、シプロコナゾール(cyproconazol)、シプロジニル(cyprodinil)、シプロフラム(cyprofuram)、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン(dichlorophen)、ジクロブトラゾール(diclobutrazol)、ジクロフラニド(diclhlofluanid)、ジクロメジン(diclomedine)、ジクロラン(dicloran)、ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ジクロシメット(diclocymet)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、ジフルメトリン(diflumetorim)、ジメチリモール(dimethirimol)、ジメトモルフ(dimethomorph)、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾール−M(diniconazole−M)、ジノカップ(dinocap)、ジフェニルアミン(diphenylamine)、ジピリチオン(dipyrithione)、ジタリムホス(ditalimfos)、ジチアノン(dithianon)、ドデモルフ(dodemorph)、ドジン(dodine)、ドラゾクソロン(drazoxolon)、エデフェノホス(edifenphos)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、エタコナゾール(etaconazole)、エチリモル(ethirimol)、エトリジアノール(etridiazole)、ファモキサゾン(famoxadone)、フェナリモル(fenarimol)、フェブコナゾール(febuconazole)、フェンフラム(fenfuram)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、フェンプロピジン(fenpropidin)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、フェンチン(fentin)、フェルバン(ferbam)、フェリムゾン(ferimzone)、フルアジナム(fluazinam)、フルジオキソニル(fludioxonil)、フルオロイミド(fluoroimide)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルトラニル(flutolanil)、フルトリアフォール(flutriafol)、フォルペット(folpet)、フォセチル−アルミニウム(fosetyl−aluminium)、フベリダゾール(fuberidazole)、フララキシル(furalaxyl)、フェナミドン(fenamidone)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、グアザチン(guazatine)、ヘキサクロロベンゼン(hexachlorobenzene)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ヒメキサゾール(hymexazol)、イマザリル(imazalil)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イミノクタジン(iminoctadine)、イプコナゾール(ipconazole)、イプロベンホス(iprobenfos)、イプロジオン(iprodione)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、カスガマイシン(kasugamycin)、クレソキシム−メチル(kresoxim−methyl)、マンカッパー(mancopper)、マンゼブ(mancozeb)、マンネブ(maneb)、メパニピリム(mepanipyrim)、メプロニル(mepronil)、メタラキシル(metalaxyl)、メトコナゾール(metconazole)、メチラム(metiram)、メトミノストロビン(metominostrobin)、ミクロブタニル(myclobutanil)、ナバム(nabam)、ニッケルビス(ジメチルジチオカーバメート)(nickel bis(dimethyldithiocarbamate))、ニトロタール−イソプロピル(nitrothal−isopropyl)、ヌアリモル(nuarimol)、オクチリノン(octhilinone)、オフレース(ofurace)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、オキポコナゾールフマール酸塩(oxpoconazole fumarate)、ペフラゾエート(pefurzoate)、ペンコナゾール(penconazole)、ペンシクロン(pencycuron)、フタライド(phthalide)、ピペラリン(piperalin)、ポリオキシン(polyoxins)、プロベナゾール(probenazole)、プロクロラズ(prochloraz)、プロシミドン(procymidone)、プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb hydrochloride)、プロピコナゾール(propiconazole)、プロピネブ(propineb)、ピラゾホス(pyrazophos)、ピリフェノックス(pyrifenox)、ピリメタニル(pyrimethanil)、ピロキロン(pyroquilon)、キノキシフェン(quinoxyfen)、キントゼン(quintozene)、硫黄(sulfur)、スピロキサミン(spiroxamine)、テブコナゾール(tebuconazole)、テクナゼン(tecnazene)、テトラコナゾール(tetraconazole)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チフルザミド(thifluzamide)、チオファネート−メチル(thiophanate−methyl)、チラム(thiram)、トルクロホス−メチル(tolclofos−methyl)、トリルフラニド(tolylfluanid)、トリアジメホン(triadimefon)、トリアジメノール(toriadimenol)、トリアゾキシド(triazoxide)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリデモルフ(tridemorph)、トリフルミゾール(triflumizole)、トリホリン(triforine)、トリチコナゾール(triticonazole)、バリダマイシン(validamycin)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram)及びオキシン銅(oxine−copper)等。
【0039】
殺バクテリア剤:ストレプトマイシン(streptomycin)、オキシテトラサイクリン(oxyterracycline)及びオキソリニックアシド(oxolinic acid)等。
【0040】
殺線虫剤:アルドキシカルブ(aldoxycarb)、フォスチアゼート(fosthiazate)、フォスチエタン(fosthietan)、オキサミル(oxamyl)及びフェナミホス(fenamiphos)等。
【0041】
殺ダニ剤:アミトラズ(amitraz)、ブロモプロピレート(bromopropylate)、チノメチオネート(chinomethionat)、クロロベンジラート(chlorobezilate)、クロフェンテジン(clofentezine)、サイヘキサチン(cyhexatine)、ジコフォール(dicofol)、ジエノクロール(dienochlor)、エトキサゾール(etoxazole)、フェナザキン(fenazaquin)、フェンブタチンオキシド(fenbutatin oxide)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンプロキシメート(fenproximate)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、ヘキシチアゾックス(hexythiazox)、ミルベメクチン(milbemectin)、プロパルギット(propargite)、ピリダベン(pyridaben)、ピリミジフェン(pyrimidifen)及びテブフェンピラド(tebufenpyrad)等。
【0042】
殺虫剤:アバメクチン(abamectin)、アセフェート(acephate)、アセタミピリド(acetamipirid)、アジンホス−メチル(azinphos−methyl)、ベンジオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、ベンスルタップ(bensultap)、ビフェントリン(bifenthrin)、ブプロフェジン(buprofezin)、ブトカルボキシン(butocarboxim)、カルバリル(carbaryl)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、カルタップ(cartap)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、クロチアニジン(clothianidin)、クロマフェノジド(chromafenozide)、クロピリホス−メチル(chlorpyrifos−methyl)、シフルトリン(cyfluthrin)、ベータ−シフルトリン(beta−cyfluthrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、シロマジン(cyromazine)、シハロトリン(cyhalothrin)、ラムダ−シハロトリン(lambda−cyhalothrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ダイアジノン(diazinon)、ジアクロデン(diacloden)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジオフェノラン(diofenolan)、ジスルフォトン(disulfoton)、ジメトエート(dimethoate)、EPN、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、エチプロール(ethiprole)、エトフェンプロックス(etofenprox)、エトリムホス(etrimfos)、フェニトロチオン(fenitrothion)、フェノブカルブ(fenobucarb)、フェノキシカーブ(fenoxycarb)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フィプロニル(fipronil)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルフェノクスウロン(flufenoxuron)、フルフェンプロックス(flufenprox)、タウ−フルバリネート(tau−fluvalinate)、ホノホス(fonophos)、フォルメタネート(formetanate)、フォルモチオン(formothion)、フラチオカルブ(furathiocarb)、ハロフェノジド(halofenozide)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、イミダクロプリド(imidacloprid)、イソフェンホス(isofenphos)、インドキサカルブ(indoxacarb)、イソプロカルブ(isoprocarb)、イソキサチオン(isoxathion)、ルフェヌウロン(lufenuron)、マラチオン(malathion)、メタルデヒド(metaldehyde)、メタミドホス(methamidophos)、メチダチオン(methidathion)、メタクリホス(methacrifos)、メタルカルブ(metalcarb)、メソミル(methomyl)、メソプレン(methoprene)、メトキシクロール(methoxychlor)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、モノクロトホス(monocrotophos)、ムスカルーレ(muscalure)、ニテンピラム(nitenpyram)、オメトエート(omethoate)、オキシデメトン−メチル(oxydemeton−methyl)、オキサミル(oxamyl)、パラチオン(parathion)、パラチオン−メチル(parathion−methyl)、ペルメトリン(permethrin)、フェントエート(phenthoate)、フォキシム(phoxim)、ホレート(phorate)、ホサロン(phosalone)、ホスメット(phosmet)、ホスファミドン(phosphamidon)、ピリミカルブ(pirimicarb)、ピリミホス−メチル(pirimiphos−methyl)、プロフェノホス(profenofos)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピラクロホス(pyraclofos)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、ロテノン(rotenone)、スルプロホス(sulprofos)、シラフルオフェン(silafluofen)、スピノサド(spinosad)、スルホテップ(sulfotep)、テブフェノジド(tebfenozide)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、テフルトリン(tefluthorin)、テルブホス(terbufos)、テトラクロロビンホス(tetrachlorvinphos)、チオジカルブ(thiodicarb)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チオファノックス(thiofanox)、チオメトン(thiometon)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、トラロメスリン(tralomethrin)、トリクロルホン(trichlorfon)、トリアズロン(triazuron)、トリフルムロン(triflumuron)及びバミドチオン(vamidothion)等。これらの農薬活性成分は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0043】
本発明の粒状農薬組成物は、保存時の農薬活性成分の結晶析出を防止する効果がある。融点が70℃以下の常温で固体の農薬活性成分は保存時に結晶析出しやすいため、このような農薬活性成分を用いる場合に本発明の粒状農薬組成物は特に有効である。
【0044】
本発明の粒状農薬組成物は、例えば下記の方法によって製造することができる。
粒状担体を混合機に投入し、該粒状担体を攪拌しながら、農薬活性成分を溶解もしくは分散させた二塩基酸エステルを添加して、あるいは、農薬活性成分と二塩基酸エステルを別々に添加して、十分に混合することで粒状担体に均一に含浸もしくは付着させる。
【0045】
界面活性剤は、前記二塩基酸エステルに農薬活性成分と一緒に溶解もしくは分散させても良いし、別途、溶剤に溶解もしくは分散させたものあるいは界面活性剤だけを前記粒状担体に加え含浸させても良い。また、あらかじめ、界面活性剤を含ませた粒状担体を使用しても良い。
【0046】
混合機としては種々のタイプのものが使用でき、例えば、ナウターミキサー、リボンミキサー、双腕ニーダー、パドルミキサー、V型ミキサー及びドラムミキサー等が挙げられる。
【0047】
【実施例】
以下に、本発明の有用性を、実施例により具体的に説明する。また、本発明は、以下の実施例に限定される訳ではない。なお、実施例中で用いた「部」は、全て重量部を表す。
【0048】
〔実施例1〕
アラクロール5.82部をアジピン酸ジイソブチル(ビニサイザー40、商品名、花王製)7.5部に溶解させ均一な溶液を得た。次いで粒状担体(日東ゼオライト ZO#2070、商品名、日東粉化工業製)86.68部を攪拌しながら、前記溶液13.32部を添加し、十分に混合し本発明の粒状農薬組成物を製造した。
【0049】
〔実施例2〕
アラクロール1.34部をアジピン酸ジイソブチル(ビニサイザー40、商品名、花王製)1.5部に溶解させ均一な溶液を得た。次いで粒状肥料(みずほ8号細粒品、商品名、日産化学工業製)97.16部を攪拌しながら、前記溶液2.84部を添加し、十分に混合し本発明の粒状農薬組成物を製造した。
【0050】
〔実施例3〕
アラクロール0.157部、界面活性剤(96123TX、竹本油脂製)0.11部をアジピン酸ジイソブチル(ビニサイザー40、商品名、花王製)1.16部に溶解させ均一な溶液を得た。次いで粒状肥料(緩効性みずほ、商品名、日産化学工業製)98.573部を攪拌しながら、前記溶液1.427部を添加し、十分に混合し本発明の粒状農薬組成物を製造した。
【0051】
【発明の効果】
本発明の粒状農薬組成物は保存安定性に優れており、特に保存時の農薬活性成分の分解と結晶析出を防止する効果に優れている。
Claims (4)
- 粒状担体、農薬活性成分および下記式(1)で表される二塩基酸エステルを含有する粒状農薬組成物。
R1OOC(CH2)nCOOR2・・・・ (1)
(式中のR1及びR2はそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基であり、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、nは0又は1〜8の整数である。) - さらに界面活性剤を含有する請求項1記載の粒状農薬組成物。
- 粒状担体が水溶性担体である請求項1または2記載の粒状農薬組成物。
- 農薬活性成分が常温で固体でありその融点が70℃以下である請求項1ないし3記載の粒状農薬組成物。
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JP2011510046A (ja) * | 2008-01-25 | 2011-03-31 | ロディア オペレーションズ | エステルアミドの溶剤としての使用、新規のエステルアミド及びエステルアミドの製造方法 |
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-
2003
- 2003-06-24 JP JP2003179082A patent/JP2005015351A/ja active Pending
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