JP2005015303A - Method of manufacturing spherical powder, spherical oxide powder and oxide powder - Google Patents
Method of manufacturing spherical powder, spherical oxide powder and oxide powder Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005015303A JP2005015303A JP2003185119A JP2003185119A JP2005015303A JP 2005015303 A JP2005015303 A JP 2005015303A JP 2003185119 A JP2003185119 A JP 2003185119A JP 2003185119 A JP2003185119 A JP 2003185119A JP 2005015303 A JP2005015303 A JP 2005015303A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- raw material
- powder
- material powder
- spherical
- combustion flame
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、球状粉末の製造方法、球状酸化物粉末、酸化物粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、塗料、コンポジット材料等のセラミックスフィラーの製造において、粉末の分散性、充填性、および流動性を向上させるために、粉末の粒子には、球状で表面が平滑である等の特性が必要とされている。
粉末の粒子を球状化させるためには、ゾルゲル法や噴霧熱分解法等の合成法を利用し、球状粒子を直接作る方法があるが、コストや生産量の制限がある。
【0003】
粉末の粒子を球状化する他の方法としては、燃焼炎や熱プラズマ等の火炎中や、高温電気炉中で粒子を浮遊状態で溶融させ、液体の表面張力を利用して丸くする方法があり、燃焼炎を用いて原料粉末を溶融することにより球状の粉末(球状粉末)を得る方法が一般には用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、燃焼炎を用いた球状粉末製造装置における処理の流れを説明する。まず、フィーダから供給された原料粉末は、キャリアガスとともに、バーナに搬送される。このバーナには酸素供給手段から酸素が、燃焼ガス供給手段からLPG等の燃焼ガスがそれぞれ供給されており、バーナによって、バーナの下部に設けられたチャンバ内に燃焼炎が生成される。そして、チャンバ内の燃焼炎中で溶融され球状化された原料粉末は、後段のサイクロンやバグフィルタで回収されるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−40680号公報(特許請求の範囲)
【0005】
なお、本願明細書中において、粉末とは粒子の集合体を指しており、本来であれば粒子の集合体として粉末と呼ぶのが適当と判断される場合には「粉末」と称し、粉末を構成する単位としての「粒子」と呼ぶのが適当と判断される場合は「粒子」と呼ぶのが好ましいが、実質的にはその基本単位が共通であることから、以下の説明では、特に「粒子」と呼ぶのが好ましい場合を除き、基本的に「粉末」と称することとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
原料粉末の粒径は、最終的に得ようとする球状粉末の粒径を考慮して決定される。ところが、原料粉末はフィーダに収容されている間に自然凝集してしまう。特に、原料粉末の平均粒径が微細な場合には、自然凝集の程度が著しい。自然凝集した原料粉末がそのままバーナに供給されて溶融処理されると、本来意図していた粒径の数倍の粒径を有する巨大粒子が発生するか、主として凝集体の発生に起因する燃焼炎内部の局所的な温度の低下等により未溶融粒子が発生してしまう。
また、原料粉末の粒径が微細になると、球状粉末製造装置における供給系統において流動性が急激に悪くなる。粉末の流動性が悪いと、フィーダのホッパー内でブリッジングを起こし、供給が止まることがある。また、バーナまでの供給パイプやバーナ内に原料粉末が詰まり、供給が止まったり、脈動がひどくなったりする問題を引き起こす。脈動が発生すると、大量の原料粉末が一気に火炎に入り、溶けきれずにそのまま製品に混入したり、大きな塊のまま熔融されて巨大粒子の発生をもたらしたりするトラブルを引き起こす。
このように、微細な球状粉末の製造においては、いかに原料粉末の流動性を確保し、安定して良好な分散状態で原料粉末を供給することが課題となっている。
【0007】
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、安定して良好な分散状態で原料粉末を供給し、凝集粒子を原因とする巨大粒子または未溶融粒子の発生を抑制できる球状粉末の製造方法等を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
従来、上記のような球状粉末製造装置では、平均粒径が1〜10μmの球状粉末を製造していたが、平均粒径1〜2μm、最大粒径5μmといった、より厳しい条件で球状粉末を製造しようとすると、上記したような課題が非常に顕著なものとなり、球状粉末の安定した製造に差し支えが生じるほどであった。
そこで本発明者らが鋭意検討を行った際、その過程でステアリン酸等の高級脂肪酸、もしくはその誘導体、高級炭化水素、高級アルコール等のワックス類に注目した。原料粉末にワックス類で表面処理を施すことで原料粉末の凝集防止を図れるのではないか、と考えるに至ったのである。
【0009】
そこでなされた本発明の球状粉末の製造方法は、原料粉末を高級脂肪酸、もしくはその誘導体、高級炭化水素、高級アルコールのうちの少なくとも一つからなる処理剤で表面処理する表面処理工程と、表面処理した原料粉末をバーナで発生する燃焼炎中に投入し、燃焼炎内で溶融させることにより球状化させ、さらに原料粉末が燃焼炎外に移動して凝固することで球状粉末を得る球状粉末生成工程と、を備えることを特徴とする。このとき、表面処理工程では、原料粉末と処理剤を所定温度に加熱した後に撹拌することで原料粉末を表面処理する。さらに、前記の所定温度は、少なくとも処理剤の融点以上に設定し、さらには処理剤が燃焼し飛散するか、蒸発して気化する温度領域に設定するのがより好ましい。
加えて、加熱・撹拌後、再度加熱・撹拌工程を繰り返すのも有効である。その場合、再度加熱するに先立ち、処理剤の融点以下にまで一旦冷却させるのが好ましい。これにより、処理剤を原料粉末の表面にまんべんなく付着させることができる。
このような処理剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸アミド、硬化ひまし油のいずれかを用いるのが好ましい。
処理剤の原料粉末に対する添加量は、0.1〜5.0重量%とするのが好ましい。
【0010】
ところで、球状粉末生成工程にて、バーナで発生する燃焼炎中に投入される原料粉末は、原料粉末が凝集状態にあるときにこれを分散させる分散手段により分散させることもできる。
このような分散手段としては、原料粉末を衝突させることで凝集状態の原料粉末を分散させる構成のもの等、様々なものと用いることができるが、特に、原料粉末を燃焼炎中に供給するための流路に対し、所定の角度でガスを噴射させる構成のものが好適である。
【0011】
上記したような、請求項1から5のいずれかに記載の球状粉末の製造方法によって、平均粒径が5μm以下、最大粒径が10μm以下、より望ましくは平均粒径が3μm以下、最大粒径が5μm以下である球状酸化物粉末を製造することができる。
その場合、原料粉末としては、燃焼炎内で溶融することにより球状粉末を得るためのものであって、酸化物の粉末の表面を凝集防止のため高級脂肪酸、もしくはその誘導体、高級炭化水素、高級アルコールのうちの少なくとも一つからなる処理剤によって表面処理し、その平均粒径が5μm以下であることを特徴とする酸化物粉末を用いるのが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
本実施の形態では、原料粉末に対し、その流動性を高めるための処理剤を添加した後、この原料粉末を球状粉末製造装置に供給し、バーナの燃焼炎中に投入することで、球状粉末を得る。また、燃焼炎を生じさせるバーナに、原料粉末の凝集を解砕するための機構を設ける構成とする。
【0013】
原料粉末に添加する処理剤としては、分散材、表面処理材として用いられる高級脂肪酸、もしくはその誘導体、高級炭化水素、高級アルコール等のワックス類が好適である。このワックス類としては、より具体的には、ステアリン酸、ステアリン酸アミド、硬化ひまし油が好適である。
これらワックス類は、金属元素が入っていないため、後に詳述する球状化処理を経ても、原料粉末の組成がずれることも無い。
ここで、処理剤の原料粉末に対する添加量は、0.1〜8.0重量%とするのが好ましく、さらには1.0〜5.0重量%とするのが好ましい。
【0014】
このような処理剤は、原料粉末に混入した後、ほぼ密閉にした容器に入れ(処理剤の飛散を抑えるため)、処理剤の融点以上に加熱した加熱炉(乾燥炉等)に投入するのが好ましい。
このようにして、原料粉末と処理剤を加熱炉中に投入することで、処理剤を溶融し、さらには蒸発させて気化させることも可能であり、これによって原料粉末の表面に薄く均一に付着させることができる。
そして、処理剤と原料粉末を加熱炉に投入した後は、所定時間温度を維持した後、加熱炉からこれらを取り出し、原料粉末と溶融した処理剤を撹拌する。
この、加熱炉での加熱〜撹拌の工程は、必要に応じ、複数回繰り返すのが好ましい。
【0015】
図1は、上記のようにして処理剤が添加された原料粉末を原料とし、球状粉末を生成するための球状粉末製造装置の構成を説明するための図である。
図1に示すように、球状粉末製造装置10は、チャンバ20、チャンバ20の上部に設けられたバーナ30を有する。チャンバ20の下部には、回収容器41とサイクロン42とから構成される処理粉末回収手段と、ガス排出手段50が設けられている。
【0016】
チャンバ20は、例えば耐熱性の高いSUS、アルミナ等で形成され、上下方向に軸線を有した円筒状で、同一の内径を有する円筒壁部20aと、その下端部に連続して形成され、下方に行くにしたがい内径が徐々に小さくなるテーパ部20bとを有している。
チャンバ20の上部は開口しており、この開口部に蓋体21が設けられている。この蓋体21は、チャンバ20の中央部に臨む位置にバーナ30を備えている。
【0017】
バーナ30自体の詳細な構成は後述するが、このバーナ30は多重管構造をなし、各々の領域に、原料粉末(酸化物の粉末)100aを供給する原料粉末供給系統31、支燃ガスとして酸素を供給する酸素供給系統32および燃焼ガスを供給する燃焼ガス供給系統33が接続されている。
【0018】
原料粉末供給系統31から供給する原料粉末100aとしては、例えば誘電体材料、磁性材料として用いられる酸化物組成物を用いることができる。誘電体材料としては、例えば、チタン酸バリウム系、チタン酸鉛系、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム系、二酸化チタン系、バリウム・ネオジ・チタニウム系(BNT系)の酸化物を挙げることができる。磁性材料としては、例えば、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Mg−Zn系フェライト、Ni−Cu−Zn系フェライト等を挙げることができる。また、Fe2O3やFe3O4等の酸化鉄を原料粉末100aとして用いることもできる。
原料粉末100aの粒径は、最終的に得たい球状粉末の粒径に応じて適宜定めればよい。例えば、最終的に平均粒径1〜2μmの球状粉末を得たい場合には、1〜2μmの原料粉末100aを用いることができる。
【0019】
原料粉末100aの供給は、空気、酸化性ガス、不活性ガス等のキャリアガスを用いて行われる。酸化性ガスとしては、酸素濃度が20%以上のガスを用いることができる。不活性ガスとしては、N2ガス、Heガス、Neガス、Arガス、Krガス、Xeガス、Rnガス等を用いることができる。
【0020】
このようなバーナ30は、酸素供給系統32から供給される酸素と燃焼ガス供給系統33から供給される燃焼ガスとをチャンバ20内の下方に向けて噴出しつつ、これに着火することで、チャンバ20中央部の上部に、燃焼炎Fを生成する。
燃焼炎Fを得るための燃焼ガスは、特に制限されない。LPG、水素、アセチレン等公知の燃焼ガスを用いることができる。
【0021】
原料粉末100aは、燃焼炎F中に投入され、自然落下しながら燃焼炎F中に所定時間滞留し、燃焼炎Fの熱によって溶融され、または化学的・物理的修飾を受け、チャンバ20内を落下する。このとき、原料粉末100aは、チャンバ20内を落下する間にその温度が低下し、凝固する。
このようにして燃焼炎Fを通過した原料粉末100aは、処理粉末100bとなる。なお、化学的・物理的修飾とは、原料粉末100aの物質形態、純度、粒子サイズ、粒子構造、形状もしくは表面性状を変化させることを意味する。
【0022】
上記のような処理が行われるチャンバ20のテーパ部20bの下端部には、回収容器41が接続されている。この回収容器41の側面には、サイクロン42が接続されている。
チャンバ20内を落下した処理粉末100bは、回収容器41の底部に堆積し、またその一部はガスとともにサイクロン42に送り込まれる。
サイクロン42では、処理粉末100bが混在したガスの気体(ガス)と固体(処理粉末100b)とを上下に分離する。ガスと分離された処理粉末100bはサイクロン42の底部に堆積する。
これら回収容器41およびサイクロン42の底部に堆積した処理粉末100bを回収することで、球状の処理粉末(球状粉末、球状酸化物粉末)100cを得ることができるのである。
また、サイクロン42の上部にはバグフィルタ等のフィルタ装置52が接続され、サイクロン42から排出されるガスに残存する処理粉末100cを、フィルタ本体52aで回収し、ガスのみを、排風機53を介して、排出管54から排出するようになっている。
【0023】
次に、図2および図3を用いて、バーナ30について詳述する。
ここで、図2はバーナ30の断面図である。また、図3(a)は図2のA−A断面図、図3(b)は図2のB−B断面図、図3(c)は図2のC−C断面図である。以下、原料粉末100aの流れを基準として、図2の紙面左側をバーナ30の上流側、紙面右側をバーナ30の下流側という。
図2および図3に示すように、バーナ30は、略円筒状のアウターケース80内に、アウターケース80と同心円上に配置された原料粉末供給管(流路)60を有し、さらに、原料粉末供給管60の外周を取り囲むようにして所定本数の酸素供給管70が配列されている。
【0024】
アウターケース80の上流側には、燃焼ガス供給系統33に接続されたチャンバ33aと、酸素供給系統32に接続されたチャンバ32aとが設けられている。そして、酸素供給管70は、チャンバ33aを貫通し、酸素供給系統32に接続されたチャンバ32aにその端部が開口するよう設けられている。
そして、酸素供給系統32から供給された支燃ガスとしての酸素は、チャンバ32a内に供給され、酸素供給管70内に流入し、バーナ30の下流側の開口から噴出するようになっている。また、燃焼ガス供給系統33から供給されたLPG等の燃焼ガスは、チャンバ33aに供給され、アウターケース80の内側で、かつ酸素供給管70の外側の空間を通り、バーナ30の下流側の開口から噴出するようになっている。
これにより、バーナ30の下流側では、LPG等の燃焼ガスと酸素等の支燃ガスとが噴出し、これに着火することで燃焼炎Fが発生するようになっている。
【0025】
また、原料粉末供給管60は、チャンバ32a、33aを貫通し、その上流側は、図示しないフィーダに接続され、下流側は、バーナ30の下流側にて開口している。フィーダからキャリアガスによって搬送される原料粉末100aは、原料粉末供給管60を通り、バーナ30の下流側の開口部から燃焼炎F内へ供給されるようになっている。
【0026】
この原料粉末供給管60には、原料粉末100aの凝集を解砕するための機構が設けられている。このため、原料粉末供給管60の中間部には、周方向に連続するスリット61(あるいは周方向に間隔を有して形成された複数のスリット)が形成されている。
原料粉末供給管60は、原料粉末供給管60の外径よりも所定寸法大きな内径を有した外筒62内に、同心状に設けられている。ここで、原料粉末供給管60のスリット61よりも下流側にて、原料粉末供給管60と外筒62との隙間には、円筒状のスリーブ63が設けられ、このスリーブ63に支持される形で、原料粉末供給管60は外筒62の中心部に位置している。
【0027】
外筒62も、原料粉末供給管60と同様、チャンバ32a、33aを貫通しており、その上流側の端部にて、外筒62と原料粉末供給管60との隙間に、凝集解砕用ガスGが送り込まれるようになっている。外筒62と原料粉末供給管60との隙間の寸法Lは、例えば0.5〜10mmとすることができる。この寸法Lを適宜設定することで、凝集解砕用ガスGの流量および速度を制御することが可能である。
ここで、凝集解砕用ガスGとしては、上述したキャリアガスと同様のもの、つまり空気、酸化性ガス、不活性ガス等を用いることができる。また、燃焼ガスとして挙げたLPG、水素、アセチレン等を凝集解砕用ガスGとして用いてもよい。
【0028】
スリット61の下流側において、スリット61の端面61aとスリーブ63の端面63aは連続し、原料粉末供給管60の軸線に対し、所定の角度θで交差するテーパ面64を形成している。また、スリット61の上流側において、スリット61の端面61bも、原料粉末供給管60の軸線に対し、所定の角度θでほぼ交差するように形成されている。
【0029】
これにより、外筒62と原料粉末供給管60との隙間に送り込まれた凝集解砕用ガスGは、スリット61の部分から原料粉末供給管60内に流入する。このとき、原料粉末供給管60の軸線に対し所定の角度θで交差するように形成されたテーパ面64により、凝集解砕用ガスGは、原料粉末供給管60内でキャリアガスおよび原料粉末100aの流れに対し、所定角度で交差するように、原料粉末供給管60内に噴出することになる。これにより、原料粉末100aが燃焼炎F内へ供給される前に、搬送中の原料粉末100aに対して凝集解砕用ガスGを噴射し、原料粉末100aの凝集を解砕するのである。
ここで、凝集解砕用ガスGは、原料粉末供給管60の軸線に対し5〜85°の角度で噴射することが望ましい。その角度が5°未満の場合には、凝集解砕用ガスGによって与えられる原料粉末100aに対する衝撃が小さく、原料粉末100aから構成される凝集粒子を十分に解砕することが困難であり、また噴射角度が85°を超えると、原料粉末100aが原料粉末供給管60やテーパ面64の内壁に付着しやすいからである。
凝集解砕用ガスGの噴射角度を5〜85°とするには、テーパ面64の、原料粉末供給管60の軸線に対して交差する角度θで5〜85°とすれば良い。
また、凝集解砕用ガスGのより望ましい噴射角度は15〜75°、さらに望ましくは20〜60°である。
【0030】
また、スリット61のサイズは、原料粉末供給管60のサイズや原料粉末100aの処理量に応じて適宜設定すればよい。スリット61の軸方向の位置は、燃焼炎Fまでの距離を考慮して決定する。具体的には、燃焼炎Fまでの距離が 10〜300mmの範囲となるようにして、原料粉末供給管60にスリット61を形成する。スリット61から燃焼炎Fまでの距離が10mm未満になると、確実に凝集粒子を解砕した上で、燃焼炎Fに原料粉末100aを供給することが困難となる。一方、スリット61から燃焼炎Fまでの距離が300mmを超えると、一旦凝集が解砕された原料粉末100aが、搬送されている間に再凝集するおそれがあるため、好ましくない。
【0031】
このような構成の球状粉末製造装置10では、その前段にて処理剤が添加された原料粉末100aを、図示しないフィーダからキャリアガスによって原料粉末供給管60を通して搬送し、バーナ30の先端部から燃焼炎F中に投入する。これによって原料粉末100aが溶融し、さらに燃焼炎F外に移動することで冷却・凝固して球状化処理が施され、最終的に処理粉末100cを得ることができるようになっている。
得られた処理粉末100cは、結晶性の良い緻密な粒子や、単結晶粒子や、球形の粒子(球状度の高い粒子)からなる粉末等、処理する目的に応じた、優れた特性を有する。このような処理粉末100cを他の材料と組合せたり、混合する等して用いることにより、優れた特性を有する製品や特殊な構造や機能を有する材料や部品を得ることができる。具体的には、高周波用フィルタ等を得ることができる。
【0032】
上述したように、球状粉末製造装置10に対して供給する原料粉末100aに、凝集を防止するための処理剤を添加するようにした。これにより、従来に較べ、バーナ30に供給するために原料粉末100aが図示しないフィーダ内に収容されている間に自然凝集しにくく、また搬送中においても凝集しにくくなる。しかも、原料粉末100aと処理剤を加熱炉で加熱し、処理剤が少なくとも溶融、さらには気化させることで、処理剤を原料粉末100aの表面に薄く均一に、つまりまんべんなく付着させることができ、これによって凝集防止効果もより確実なものとなる。
また、フィーダ内に収容されている間に原料粉末100aが自然凝集してしまった場合も、原料粉末供給管60の外周側からその内部に凝集解砕用ガスGを噴射することで、原料粉末100aの凝集を解砕することができる。
これにより、凝集が解砕され、良好な分散状態で原料粉末100aを燃焼炎F内に導入することが可能となり、巨大粒子や未溶融粒子の発生を抑制することができる。
【0033】
その結果、従来方式の構成に比較し、巨大粒子の発生および未溶融粒子の発生を大幅に抑制することができ、生成される球状粉末の品質を安定・向上させることができる。仮に巨大粒子が発生すると、燃焼炎Fの温度低下、温度分布の不均一化が生じ、原料粉末100aの溶融を確実に行うことが困難となり、それにともなって未溶融粒子の発生が増加することとなる。また、巨大粒子の発生率が増加すると、原料粉末100aの粒径と球状粉末の粒径との対応関係をとることが困難となり、球状粉末の粒度分布の制御も困難となる。これに対し、本実施の形態における構成によれば、原料粉末100aに処理剤を添加することで原料粉末100aの凝集を防止することができ、しかも、原料粉末100aが凝集したとしても、原料粉末100aが燃焼炎F内に供給されて溶融される段階では、すでにその凝集が解砕されている。その結果、原料粉末100aの粒径と球状粉末の粒径との対応関係をとることができ、球状粉末の粒度分布の制御も容易である。これにより、所望の粒度分布を有する球状粉末を確実に得ることができる。
【0034】
【実施例】
ここで、処理剤の添加による凝集防止効果の評価を行ったのでその結果を示す。
原料:原料には、チタン酸バリウムを用いた。
処理剤:処理剤には、ステアリン酸またはステアリン酸アミドを用いた。
試料1〜6は、上記のような原料と処理剤を以下のような配合比とした。
試料1:原料粉末800g、処理剤0重量%
試料2:原料粉末800g、ステアリン酸2.0重量%
試料3:原料粉末800g、ステアリン酸1.5重量%
試料4:原料粉末800g、ステアリン酸1.0重量%
試料5:原料粉末800g、ステアリン酸0.5重量%
試料6:原料粉末800g、ステアリン酸アミド1.0重量%
ここで、処理剤の量は、原料の量を基準としたものである。
【0035】
このようにして得られた原料、処理剤を、100℃に加熱した加熱炉中に投入し、10分間温度を維持した後、加熱炉から取り出して撹拌した。この、加熱〜撹拌を計3回繰り返した後、冷却後に74μmの開口を有した篩を通し、しかる後に、以下の流動性評価を行なった。
【0036】
流動性の評価には、500μmのメッシュを通し、試料1〜6のそれぞれを、下方に位置させた約20mlのセル(容器)上に落とし、これによって頂点を持つ原料粉末100aの山をセル上に形成し、形成された山の安息角(セル表面に対する山の斜面の角度)を計測した。
さらに、セルの上方に突出した山の部分の粉末を、ヘラでセルの上面に沿ってすり切るようにして除去した後、セルに充填された粉末重量を計測し、セルの容量に基づき嵩密度を算出した。
表1および図4、図5は、その結果を示すものである。
【0037】
【表1】
【0038】
表1、図4、図5に示すように、試料2〜5において、処理剤を無添加の試料1に比較して安息角が若干ではあるが低く、またステアリン酸の添加量が多いほど、安息角が小さくなる傾向を示している。これに対し、嵩密度は、試料2〜5においてステアリン酸の添加量に関わらずほぼ一定となっている。
これにより、ステアリン酸の添加によって原料粉末100aの流動度が高められると言える。
【0039】
続いて、得られた原料粉末100a(試料1〜12)を、球状粉末製造装置10のフィーダ(図示無し)に投入し、バーナ30で生じる燃焼炎Fによって球状化させた。
このとき、バーナ30では、酸素供給系統32から酸素を75 l(リットル)/minの流量で供給し、燃焼ガス供給系統33からLPGを15 l/minの流量で供給して燃焼炎Fを発生させ、原料粉末供給系統31ではキャリアガスとしてN2ガスを70 l/minの流量で供給しつつ、フィーダを1.20rpmで駆動することで原料粉末100aを燃焼炎F中に供給して溶融するようにした。
そして、溶融時の原料粉末100aの供給状況を観察した。
【0040】
さらに、上記の溶融処理を行い、処理粉末100cを回収した後に、バーナ30におけるキャリアガス(N2ガス)の流量を120〜140 l/minに上げ、原料粉末供給系統31の配管中や、バーナ30の内部に残存している原料粉末100aを噴出させ、燃料炎F中で溶融させた。そして、得られる処理粉末100cを回収した。
その結果、無添加の試料1、添加量0.5重量%の試料5、およびステアリン酸アミドを添加した試料6において、バーナ30における原料粉末100aの詰まりが確認された。
一方、添加量1.0%以上の試料2〜4の場合、詰まりがなかった。
【0041】
加えて、上記の溶融処理で得られた処理粉末100cの粒度分布を計測した。その結果を図6に示す。
図6に示すように、試料1〜6はいずれも、処理剤を添加しない試料1に較べ、粒度分布のピークが小さい側にシフトしている。また、処理剤が無添加の試料1や、添加量が1%以下の試料4、5においては、5μm以上の巨大粒子の存在が認められる。
また、ステアリン酸を1%添加した試料4と、ステアリン酸アミドを1%添加した試料6では、ステアリン酸アミドを添加した試料6のほうが粒度分布の集中度が高い。
【0042】
図7は、処理剤を無添加の試料1(図7(a))と、ステアリン酸を2.0%添加した試料2(図7(b))、ステアリン酸を1.5%添加した試料3(図7(c))の組織写真である。
図7(a)に示したように、処理剤を無添加の試料1では、未溶融で球状化していない不定形粒子Yが多い。これに対し、図7(b)に示したステアリン酸を2.0%添加した試料2では、図6に示したように、粒度分布が悪く、図7(b)に示したように巨大粒子Zが認められるものの、未溶融の不定形粒子Yは少なく、溶融は行われている。ステアリン酸を1.5%添加した試料3では、図6に示したように粒度分布が揃っており、図7(c)に示したように、巨大粒子Zが少なく、また未溶融の不定形粒子Yは少なく、溶融は行われている。
【0043】
上記のような評価結果から、処理剤を添加することで原料粉末100aの流動性を向上させることができる。また、流動性、巨大粒子Zや不定形粒子Yの抑制といった面を総合すると、処理剤の添加量は、1.5重量%前後とするのが好ましい。
【0044】
なお、上記実施の形態では、キャリアガスによって搬送される原料粉末100aに対し、所定角度で凝集解砕用ガスGを噴射することのできるバーナ30の具体的な構造を例示したが、同様の機能を果たすことができるのであれば、適宜他の構造を採用することが可能である。
また、球状粉末製造装置10のさらに他の部分については、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態に示した構成を取捨選択したり、他の構成への変更、他の構成の追加等を適宜行うことが可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、処理剤を添加することで、原料粉末の流動性を向上させることができ、安定して良好な分散状態での原料粉末の供給を可能とし、また、凝集粒子を原因とする巨大粒子または未溶融粒子の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における粒状粉末製造装置の構成を示す断面図である(バーナは断面視していない)。
【図2】バーナの構成を示す断面図である。
【図3】(a)は図2のA−A断面図、(b)は図2のB−B断面図、(c)は図2のC−C断面図である。
【図4】本発明の実施例を示すもので、処理剤の添加量と安息角の関係を示す図である。
【図5】同、処理剤の添加量と嵩密度との関係を示すものである。
【図6】同、処理剤の添加量と粒径分布の関係を示す図である。
【図7】同、試料1、2、3の組織写真である。
【符号の説明】
10…球状粉末製造装置、20…チャンバ、30…バーナ、31…原料粉末供給系統、60…原料粉末供給管(流路)、61…スリット、62…外筒、64…テーパ面、100a…原料粉末(酸化物の粉末)、100c…処理粉末(球状粉末、球状酸化物粉末)、F…燃料炎、G…凝集解砕用ガス、θ…角度[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a spherical powder, a spherical oxide powder, and an oxide powder.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in the production of ceramic fillers such as paints and composite materials, in order to improve the dispersibility, filling properties, and fluidity of the powder, the powder particles must have characteristics such as a spherical shape and a smooth surface. Has been.
In order to spheroidize powder particles, there is a method of directly producing spherical particles using a synthesis method such as a sol-gel method or a spray pyrolysis method, but there are limitations on cost and production volume.
[0003]
Other methods for spheroidizing powder particles include melting them in a flame such as a combustion flame or thermal plasma or in a high-temperature electric furnace in a floating state and rounding them using the surface tension of the liquid. A method of obtaining a spherical powder (spherical powder) by melting a raw material powder using a combustion flame is generally used (see, for example, Patent Document 1).
Here, the flow of the process in the spherical powder manufacturing apparatus using the combustion flame will be described. First, the raw material powder supplied from the feeder is conveyed to the burner together with the carrier gas. The burner is supplied with oxygen from the oxygen supply means and combustion gas such as LPG from the combustion gas supply means, and the burner generates a combustion flame in a chamber provided in the lower part of the burner. The raw material powder melted and spheroidized in the combustion flame in the chamber is collected by a cyclone or a bag filter at the subsequent stage.
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2003-40680 A (Claims)
[0005]
In the specification of the present application, the term “powder” refers to an aggregate of particles. If it is originally deemed appropriate to call the powder as an aggregate of particles, it is referred to as “powder”. When it is determined that the term “particle” as a constituent unit is appropriate, it is preferably called “particle”. However, since the basic unit is substantially the same, in the following explanation, in particular, “ Unless referred to as “particles”, it is basically referred to as “powder”.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The particle size of the raw material powder is determined in consideration of the particle size of the spherical powder to be finally obtained. However, the raw material powder naturally aggregates while being accommodated in the feeder. In particular, when the average particle diameter of the raw material powder is fine, the degree of spontaneous aggregation is remarkable. When the naturally agglomerated raw material powder is supplied to the burner as it is and melt-processed, huge particles having a particle size several times the originally intended particle size are generated or a combustion flame mainly due to the generation of aggregates Unmelted particles are generated due to a local decrease in internal temperature.
Moreover, when the particle size of raw material powder becomes fine, fluidity | liquidity will deteriorate rapidly in the supply system in a spherical powder manufacturing apparatus. Poor flowability of the powder can cause bridging in the feeder hopper and stop feeding. In addition, the raw material powder is clogged in the supply pipe to the burner and the burner, causing a problem that the supply is stopped and the pulsation becomes severe. When pulsation occurs, a large amount of raw material powder enters the flame all at once, causing problems such as being mixed into the product as it is without being melted or being melted as a large lump resulting in the generation of huge particles.
As described above, in the production of fine spherical powder, there is a problem of ensuring the fluidity of the raw material powder and supplying the raw material powder in a stable and stable state.
[0007]
The present invention has been made on the basis of such a technical problem, and it is possible to supply raw material powder in a stable and good dispersed state, and to suppress the generation of giant particles or unmelted particles caused by aggregated particles. It aims at providing the manufacturing method etc. of powder.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
Conventionally, in the spherical powder manufacturing apparatus as described above, a spherical powder having an average particle diameter of 1 to 10 μm is manufactured. However, a spherical powder is manufactured under more severe conditions such as an average particle diameter of 1 to 2 μm and a maximum particle diameter of 5 μm. When trying to do so, the problems as described above became very remarkable, and there was a problem in the stable production of spherical powder.
Therefore, when the present inventors diligently studied, in the process, attention was paid to waxes such as higher fatty acids such as stearic acid or derivatives thereof, higher hydrocarbons and higher alcohols. They came to think that the raw material powder could be surface treated with waxes to prevent the raw material powder from agglomerating.
[0009]
A method for producing the spherical powder of the present invention made therewith includes a surface treatment step of surface-treating a raw material powder with a treatment agent comprising at least one of a higher fatty acid or a derivative thereof, a higher hydrocarbon, and a higher alcohol, and a surface treatment. A spherical powder generation process in which the raw material powder is put into a combustion flame generated in a burner, melted in the combustion flame to be spheroidized, and further, the raw material powder moves out of the combustion flame and solidifies to obtain a spherical powder And. At this time, in the surface treatment step, the raw material powder and the treatment agent are heated to a predetermined temperature and then stirred to surface-treat the raw material powder. Further, the predetermined temperature is preferably set to at least the melting point of the processing agent, and more preferably set to a temperature range in which the processing agent burns and scatters or evaporates and vaporizes.
In addition, it is also effective to repeat the heating / stirring process again after heating / stirring. In that case, it is preferable to cool it once to below the melting point of the treating agent before heating again. Thereby, a processing agent can be made to adhere evenly to the surface of raw material powder.
As such a treatment agent, it is preferable to use any of stearic acid, stearamide, and hardened castor oil.
The amount of treatment agent added to the raw material powder is preferably 0.1 to 5.0% by weight.
[0010]
By the way, in the spherical powder generating step, the raw material powder introduced into the combustion flame generated by the burner can be dispersed by a dispersing means for dispersing the raw material powder when it is in an agglomerated state.
As such a dispersing means, various means can be used such as a structure in which the raw material powder collides with the raw material powder, and in particular, for supplying the raw material powder into the combustion flame. A configuration in which gas is injected at a predetermined angle with respect to the flow path is preferable.
[0011]
According to the method for producing a spherical powder according to any one of
In this case, the raw material powder is used to obtain a spherical powder by melting in a combustion flame, and the surface of the oxide powder is prevented from agglomerating with higher fatty acids or derivatives thereof, higher hydrocarbons, higher It is preferable to use an oxide powder which is surface-treated with a treatment agent comprising at least one of alcohols and has an average particle size of 5 μm or less.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail based on embodiments shown in the accompanying drawings.
In the present embodiment, after adding a treatment agent for improving the fluidity of the raw material powder, the raw material powder is supplied to the spherical powder manufacturing apparatus and put into the combustion flame of the burner. Get. Moreover, it is set as the structure which provides the mechanism for crushing aggregation of raw material powder in the burner which produces a combustion flame.
[0013]
As the treating agent to be added to the raw material powder, waxes such as higher fatty acids or derivatives thereof, higher hydrocarbons, higher alcohols and the like used as dispersing agents and surface treatment materials are suitable. More specifically, stearic acid, stearamide, and hardened castor oil are suitable as the waxes.
Since these waxes do not contain a metal element, the composition of the raw material powder does not deviate even after a spheroidizing treatment described in detail later.
Here, the amount of the treatment agent added to the raw material powder is preferably 0.1 to 8.0% by weight, and more preferably 1.0 to 5.0% by weight.
[0014]
After such a treatment agent is mixed in the raw material powder, it is put in an almost sealed container (in order to suppress the dispersion of the treatment agent), and then put into a heating furnace (such as a drying furnace) heated to a temperature higher than the melting point of the treatment agent. Is preferred.
In this way, by introducing the raw material powder and the treatment agent into the heating furnace, it is possible to melt the treatment agent and further evaporate it to vaporize it, so that it adheres thinly and uniformly to the surface of the raw material powder. Can be made.
Then, after the processing agent and the raw material powder are put into the heating furnace, after maintaining the temperature for a predetermined time, they are taken out from the heating furnace, and the raw material powder and the molten processing agent are stirred.
The steps of heating to stirring in the heating furnace are preferably repeated a plurality of times as necessary.
[0015]
FIG. 1 is a diagram for explaining the configuration of a spherical powder production apparatus for producing a spherical powder using the raw material powder to which the treatment agent has been added as described above as a raw material.
As shown in FIG. 1, the spherical
[0016]
The
The upper portion of the
[0017]
Although the detailed configuration of the
[0018]
As the raw material powder 100a supplied from the raw material
The particle size of the raw material powder 100a may be appropriately determined according to the particle size of the spherical powder to be finally obtained. For example, when it is desired to finally obtain a spherical powder having an average particle diameter of 1 to 2 μm, a raw material powder 100a having a diameter of 1 to 2 μm can be used.
[0019]
Supply of the raw material powder 100a is performed using carrier gas, such as air, oxidizing gas, an inert gas. As the oxidizing gas, a gas having an oxygen concentration of 20% or more can be used. As the inert gas, N 2 gas, He gas, Ne gas, Ar gas, Kr gas, Xe gas, Rn gas, or the like can be used.
[0020]
Such a
The combustion gas for obtaining the combustion flame F is not particularly limited. Known combustion gases such as LPG, hydrogen, and acetylene can be used.
[0021]
The raw material powder 100a is put into the combustion flame F, stays in the combustion flame F for a predetermined time while falling down naturally, is melted by the heat of the combustion flame F, or is subjected to chemical / physical modification, and the inside of the
The raw material powder 100a that has passed through the combustion flame F in this way becomes the treated
[0022]
A
The
In the
By collecting the
A
[0023]
Next, the
Here, FIG. 2 is a sectional view of the
As shown in FIG. 2 and FIG. 3, the
[0024]
A
The oxygen as the combustion support gas supplied from the
Thereby, on the downstream side of the
[0025]
The raw material
[0026]
The raw material
The raw material
[0027]
Similarly to the raw material
Here, as the coagulation / disintegration gas G, the same carrier gas as described above, that is, air, oxidizing gas, inert gas, or the like can be used. Further, LPG, hydrogen, acetylene, etc. mentioned as the combustion gas may be used as the coagulation / disintegration gas G.
[0028]
On the downstream side of the
[0029]
Thereby, the coagulation / disintegration gas G fed into the gap between the
Here, the coagulation / pulverization gas G is desirably injected at an angle of 5 to 85 ° with respect to the axis of the raw material
In order to set the spray angle of the coagulation / disintegration gas G to 5 to 85 °, the angle θ of the tapered
Further, a more preferable injection angle of the coagulation / disintegration gas G is 15 to 75 °, and more preferably 20 to 60 °.
[0030]
Further, the size of the
[0031]
In the spherical
The obtained treated
[0032]
As described above, the processing agent for preventing aggregation is added to the raw material powder 100a supplied to the spherical
Further, even when the raw material powder 100a is naturally agglomerated while being accommodated in the feeder, the raw material powder is injected from the outer peripheral side of the raw material
Thereby, agglomeration is crushed, the raw material powder 100a can be introduced into the combustion flame F in a well dispersed state, and generation of giant particles and unmelted particles can be suppressed.
[0033]
As a result, compared to the configuration of the conventional method, the generation of huge particles and the generation of unmelted particles can be greatly suppressed, and the quality of the produced spherical powder can be stabilized and improved. If huge particles are generated, the temperature of the combustion flame F is lowered and the temperature distribution becomes non-uniform, which makes it difficult to reliably melt the raw material powder 100a, and the generation of unmelted particles increases accordingly. Become. Further, when the generation rate of giant particles increases, it becomes difficult to establish a correspondence between the particle size of the raw material powder 100a and the particle size of the spherical powder, and it becomes difficult to control the particle size distribution of the spherical powder. On the other hand, according to the configuration in the present embodiment, it is possible to prevent the aggregation of the raw material powder 100a by adding the treatment agent to the raw material powder 100a, and even if the raw material powder 100a is aggregated, the raw material powder In the stage where 100a is supplied into the combustion flame F and melted, the agglomeration has already been crushed. As a result, the correspondence between the particle size of the raw material powder 100a and the particle size of the spherical powder can be taken, and the particle size distribution of the spherical powder can be easily controlled. Thereby, the spherical powder which has a desired particle size distribution can be obtained reliably.
[0034]
【Example】
Here, the results of the evaluation of the anti-aggregation effect due to the addition of the treatment agent are shown.
Raw material: Barium titanate was used as the raw material.
Treatment agent: Stearic acid or stearamide was used as the treatment agent.
In
Sample 1: 800 g of raw material powder, 0% by weight of treatment agent
Sample 2: 800 g of raw material powder, 2.0% by weight of stearic acid
Sample 3: 800 g of raw material powder, 1.5% by weight of stearic acid
Sample 4: 800 g of raw material powder, 1.0% by weight of stearic acid
Sample 5: Raw material powder 800 g, stearic acid 0.5 wt%
Sample 6: 800 g of raw material powder, 1.0% by weight of stearamide
Here, the amount of the treating agent is based on the amount of the raw material.
[0035]
The raw materials and treatment agent thus obtained were put into a heating furnace heated to 100 ° C., maintained at the temperature for 10 minutes, and then taken out from the heating furnace and stirred. This heating to stirring was repeated 3 times in total, and after cooling, the mixture was passed through a sieve having an opening of 74 μm, and thereafter, the following fluidity evaluation was performed.
[0036]
For evaluation of fluidity, a 500 μm mesh is passed through and each of
Furthermore, after removing the powder at the peak protruding above the cell by scraping along the top surface of the cell with a spatula, the weight of the powder filled in the cell is measured, and the bulk density is determined based on the cell capacity. Was calculated.
Table 1 and FIGS. 4 and 5 show the results.
[0037]
[Table 1]
[0038]
As shown in Table 1, FIG. 4 and FIG. 5, in
Thereby, it can be said that the fluidity of the raw material powder 100a is increased by the addition of stearic acid.
[0039]
Subsequently, the obtained raw material powder 100a (
At this time, in the
And the supply condition of the raw material powder 100a at the time of melting was observed.
[0040]
Furthermore, after performing the above-described melting treatment and collecting the treated
As a result, clogging of the raw material powder 100a in the
On the other hand, in the case of
[0041]
In addition, the particle size distribution of the treated
As shown in FIG. 6, all of
Also, in the
[0042]
FIG. 7 shows sample 1 (FIG. 7 (a)) to which no treatment agent was added,
As shown in FIG. 7A, the
[0043]
From the evaluation results as described above, the fluidity of the raw material powder 100a can be improved by adding the treatment agent. Further, considering the aspects of fluidity, suppression of the giant particles Z and the irregular particles Y, the addition amount of the treatment agent is preferably about 1.5% by weight.
[0044]
In the above embodiment, the specific structure of the
Further, for other parts of the spherical
[0045]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, by adding the treatment agent, the fluidity of the raw material powder can be improved, and the raw material powder can be stably supplied in a good dispersion state. The generation of giant particles or unmelted particles due to aggregated particles can be suppressed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a configuration of a granular powder production apparatus in the present embodiment (a burner is not seen in cross section).
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a configuration of a burner.
3A is a cross-sectional view taken along line AA in FIG. 2, FIG. 3B is a cross-sectional view taken along line BB in FIG. 2, and FIG. 3C is a cross-sectional view taken along line CC in FIG.
FIG. 4, showing an example of the present invention, is a diagram showing the relationship between the amount of treatment agent added and the angle of repose.
FIG. 5 shows the relationship between the amount of treatment agent added and the bulk density.
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the amount of treatment agent added and the particle size distribution.
FIG. 7 is a structure photograph of
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (7)
表面処理した前記原料粉末をバーナで発生する燃焼炎中に投入して溶融させることにより球状化させ、さらに前記原料粉末が燃焼炎外に移動することによって凝固することで球状粉末を得る球状粉末生成工程と、
を備えることを特徴とする球状粉末の製造方法。A surface treatment step of surface-treating the raw material powder by stirring the raw material powder and a treatment agent comprising at least one of higher fatty acids or derivatives thereof, higher hydrocarbons, and higher alcohols after heating to a predetermined temperature. When,
Spherical powder generation that obtains a spherical powder by putting the raw material powder that has been surface-treated into a combustion flame generated in a burner and melting it, and then solidifying it by moving the raw material powder out of the combustion flame Process,
A method for producing a spherical powder, comprising:
前記酸化物の粉末の表面が、凝集防止のため高級脂肪酸、もしくはその誘導体、高級炭化水素、高級アルコールのうちの少なくとも一つからなる処理剤によって表面処理し、その平均粒径が5μm以下であることを特徴とする酸化物粉末。An oxide powder for obtaining a spherical powder by melting in a combustion flame,
The surface of the oxide powder is surface-treated with a treatment agent comprising at least one of higher fatty acids or derivatives thereof, higher hydrocarbons, and higher alcohols to prevent aggregation, and the average particle size is 5 μm or less. An oxide powder characterized by that.
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003185119A JP2005015303A (en) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | Method of manufacturing spherical powder, spherical oxide powder and oxide powder |
US10/558,036 US20060275723A1 (en) | 2003-05-23 | 2004-05-20 | Apparatus for producing spherical powder, burner for treaitng powder, method for producing spherical powder, spherical oxide powder, and oxide powder |
CN200480005623A CN100594974C (en) | 2003-05-23 | 2004-05-20 | Apparatus and method for producing spherical powder, burner for treating powder |
PCT/JP2004/007202 WO2004103548A1 (en) | 2003-05-23 | 2004-05-20 | Apparatus for producing spherical powder, burner for treating powder, method for producing spherical powder, spherical oxide powder and oxide powder |
EP04734131A EP1627679A1 (en) | 2003-05-23 | 2004-05-20 | Apparatus for producing spherical powder, burner for treating powder, method for producing spherical powder, spherical oxide powder and oxide powder |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003185119A JP2005015303A (en) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | Method of manufacturing spherical powder, spherical oxide powder and oxide powder |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005015303A true JP2005015303A (en) | 2005-01-20 |
Family
ID=34184689
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003185119A Withdrawn JP2005015303A (en) | 2003-05-23 | 2003-06-27 | Method of manufacturing spherical powder, spherical oxide powder and oxide powder |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005015303A (en) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007029859A (en) * | 2005-07-27 | 2007-02-08 | Nisshin Seifun Group Inc | Production method of fine particles and apparatus |
WO2017051958A1 (en) * | 2015-09-24 | 2017-03-30 | (주)투에이취켐 | Thermoplastic spherical powder paint and method for forming same |
WO2021149794A1 (en) | 2020-01-24 | 2021-07-29 | パウダーテック株式会社 | Ferrite powder and method for producing same |
WO2021153612A1 (en) | 2020-01-27 | 2021-08-05 | パウダーテック株式会社 | Ferrite powder and method for producing same |
US12134567B2 (en) | 2020-01-24 | 2024-11-05 | Powdertech Co., Ltd. | Ferrite powder and method for producing same |
-
2003
- 2003-06-27 JP JP2003185119A patent/JP2005015303A/en not_active Withdrawn
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007029859A (en) * | 2005-07-27 | 2007-02-08 | Nisshin Seifun Group Inc | Production method of fine particles and apparatus |
JP4640961B2 (en) * | 2005-07-27 | 2011-03-02 | 株式会社日清製粉グループ本社 | Fine particle manufacturing method and apparatus |
WO2017051958A1 (en) * | 2015-09-24 | 2017-03-30 | (주)투에이취켐 | Thermoplastic spherical powder paint and method for forming same |
WO2021149794A1 (en) | 2020-01-24 | 2021-07-29 | パウダーテック株式会社 | Ferrite powder and method for producing same |
KR20220130130A (en) | 2020-01-24 | 2022-09-26 | 파우더테크 컴퍼니 리미티드 | Ferrite powder and its manufacturing method |
US12134567B2 (en) | 2020-01-24 | 2024-11-05 | Powdertech Co., Ltd. | Ferrite powder and method for producing same |
WO2021153612A1 (en) | 2020-01-27 | 2021-08-05 | パウダーテック株式会社 | Ferrite powder and method for producing same |
KR20220131916A (en) | 2020-01-27 | 2022-09-29 | 파우더테크 컴퍼니 리미티드 | Ferrite powder and its manufacturing method |
US12119151B2 (en) | 2020-01-27 | 2024-10-15 | Powdertech Co., Ltd. | Ferrite powder and method of producing the same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN114007985A (en) | Lithium Lanthanum Zirconium Oxide (LLZO) powder | |
CN105731462A (en) | Method of producing refractory material powder and device to this end | |
TWI588092B (en) | Method for producing titanium carbide fine particles | |
JP5362614B2 (en) | Method for producing silicon monoxide fine particles and silicon monoxide fine particles | |
TWI723114B (en) | Method for producing nonstoichiometric titanium oxide fine particle | |
JP2005015303A (en) | Method of manufacturing spherical powder, spherical oxide powder and oxide powder | |
EP0978338B1 (en) | Process for the production of powdered nickel | |
JP4140834B2 (en) | Method for producing spherical oxide powder | |
JP4318288B2 (en) | Spherical powder production apparatus, powder processing burner, and spherical powder production method | |
JP4294191B2 (en) | Method and apparatus for producing spherical silica powder | |
US20060275723A1 (en) | Apparatus for producing spherical powder, burner for treaitng powder, method for producing spherical powder, spherical oxide powder, and oxide powder | |
JP4596111B2 (en) | Method for producing spherical oxide powder and apparatus for producing spherical powder | |
TWI471266B (en) | Method for manufacturing carbide fine particles | |
KR20080110700A (en) | Methods for spheroidization and size-reduction of powdery materials using rf thermal plasmas | |
JP4330298B2 (en) | Method for producing spherical inorganic powder | |
JP4392097B2 (en) | Method for producing ultrafine spherical silica | |
JP4230554B2 (en) | Method for producing spherical particles | |
JP4155438B2 (en) | Method for producing spherical oxide powder | |
JP2002020113A (en) | Method for producing fine silica powder | |
JP4145855B2 (en) | Method for producing spherical fused silica powder | |
JP4398084B2 (en) | Method for producing fine oxide particles | |
JPH05247505A (en) | Production of composite metal powder | |
RU2046833C1 (en) | Method for production of zinc oxide for varistors | |
CN112756619A (en) | Production method of submicron CuSn alloy powder with controllable element proportion | |
JP3940257B2 (en) | Method of injecting synthetic resin material fuel in metallurgical furnace, synthetic resin material fuel for producing pig iron and method of producing pig iron in blast furnace using the same |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060905 |