JP2005015020A - 容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】容器の外観を使用者の好みに合わせて変更することが容易で、また、容器本体外周部に貼着された商品名または内容物の成分表示等のラベルを容易に装着することができ、更にその変更を可能とした容器の提供。
【解決手段】容器は、液体または粒状体を収容する有底容器本体12と、有底容器本体12に対して着脱可能な蓋30と、有底容器本体12の胴部16を包囲して着脱自在に、透明または半透明材料製外筒26を有し、外筒26と有底容器本体12の胴部16との間に全周に亘って表示体収納空隙が存在する。
【選択図】 図1
【解決手段】容器は、液体または粒状体を収容する有底容器本体12と、有底容器本体12に対して着脱可能な蓋30と、有底容器本体12の胴部16を包囲して着脱自在に、透明または半透明材料製外筒26を有し、外筒26と有底容器本体12の胴部16との間に全周に亘って表示体収納空隙が存在する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、装飾用印刷物、写真、カレンダー又はラベル等の表示体を容器の外周面に沿って着脱容易に装着できる透明または半透明材料製外筒を有する容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば芳香剤等の容器においては、使用者が好みの外観を得るために、好みの色柄の印刷物等を容器の外周面の大きさに合わせて帯状にしたものを、容器の外周面に巻き付けたり、適当な大きさの写真、カレンダー等の印刷物を両面テープや接着剤を用いて貼り付けることがある。
【0003】
また、芳香剤等の販売形態として、化粧箱を用いることなく販売することがある。このような場合、容器本体には、商品名、内容物の成分等の表示が必要である。そのため、商品名、内容物の成分等が記載されたラベルを、容器本体に巻き付けて貼着することが一般的に行われている。
また、前記のように化粧箱を用いない販売形態の場合、容器本体に商品名、内容物の成分等の表示が印刷された熱収縮フィルムを加熱収縮させることによって容器外周を包囲して密着させる方法もある(例えば、特許文献1参照)。
更には、本体容器外周部に商品名、内容物の成分等表示を直接印刷したものも知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−242248号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、容器本体の外周面に、ラベル、好みの色柄の印刷物、写真またはカレンダー等を貼着することは、一般的に行われている。しかし、容器本体の外周面は、円筒形状や複雑な曲面で形成されていることが多く、接着面を十分に確保できない場合もある。
例えば、図5および図6は、従来容器の一例を示した斜視図および断面図である。従来容器01では、ラベル06を胴部03に巻き付けて接着剤等で貼り付けるが、胴部03の外周は、円筒形や複雑な曲面形状になされたもの、接着面を十分に確保できないもの等があり、外周面に印刷物等を均一に貼着することは容易でない。このように、従来は、体裁の良い貼着を行うことができず、容器全体の美観が損なわれるという問題があった。
【0006】
また、一般にラベルや印刷物等の貼着に接着剤を使用するところ、使用環境や使用年数によっては、接着剤が硬化または変質して接着力が弱くなることがある。そのため、容器本体の外周面に貼着されたラベル等に捲れや皺が発生するという問題がある。更に、既にラベルが貼着された容器の内容物を交換したり、商品名の変更を行う場合には、内容物表記を変更し、あるいは新商品名を表示するために新しいラベルを貼着する必要がある。しかし、接着剤で貼着された古いラベル等を剥がすと、容器に残留付着物が残り易く、溶剤等を用いて残留付着物を除去する作業は手間がかかる。
【0007】
熱収縮フィルムを用いた方法では、容器本体外周に熱収縮フィルムを加熱して巻き付けるための加熱式熱収縮フィルム包装設備が必要である。図7は、熱収縮フィルムを巻き付けた従来容器の一例の断面図である。熱収縮フィルム07は、容器上部に設けられたねじ部04の直下から胴部03および底壁02の一部を包み込んでいる。既に巻き付けられた熱収縮フィルムを新しいものに交換する場合、熱収縮フィルム07が容器外周に密着した状態になっているため、これを切断して除去しなければならならず、作業が煩雑である。また、取り外したフィルムは再利用できない。
【0008】
容器本体に商品名や成分表示等を直接印刷する場合には、転写印刷装置が必要である。既に商品名や成分表示が直接印刷された容器の内容物を交換したり、商品名を変更する場合には、容器本体に印刷された印字を剥離し、新たに、変更後の商品名や成分表示を印刷する必要があるが、非常に手間のかかる作業となる。また、既に印刷された印字部を覆ってその上からラベルを貼着する方法もあるが、貼着位置、大きさおよびラベルの色等に制限があるため、好ましい方法ではない。
【0009】
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、容器の外観を使用者の好みに合わせて任意に変更することができ、また、容器本体の外周面に、商品名または内容物の成分表示等のラベルを容易に脱装することができる容器を提供することある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的の下で、以下の構成を有する容器が提供される。
液体または粒状体を収容する有底容器本体と、有底容器本体に対して着脱可能な蓋と、有底容器本体の胴部外周を包囲して着脱自在に装着された透明または半透明材料製外筒とを含み、外筒と有底容器本体の胴部との間に全周に亘って表示体収納空隙が存在することを特徴とする容器。
本発明の構成によって、色柄の印刷物、写真、カレンダー等の印刷物またはラベルを、外筒と有底容器本体の胴部との間の表示体収納空隙に装着または配置することができ、使用者の好みに応じた容器外観を得るとともに、印刷物等の交換も任意かつ容易に行うことができる。
【0011】
本発明の一好適形態では、有底容器本体の底部外周位置に小突出部が形成され、該小突出部によって外筒が支持される。この小突出部は、有底容器本体底部の全外周に亘って突出する鍔とすることもできる。
【0012】
本発明の別の好適形態では、蓋を装着することにより、蓋と小突出部の間で外筒が保持される。この構成により、外筒は、有底容器本体の胴部の周囲に確実に保持されるとともに、埃や湿気が表示体収納間隙に入ることを防止できる。
以下、本発明による容器の具体例を添付図を見ながら説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一具体例に係わる芳香剤収容容器の分解斜視図である。容器は、有底容器本体12と、蓋30と、透明または半透明材料製外筒26とを主部材として構成されている。有底容器本体12は、周壁である胴部16と底壁18から成り、上端に開口22を有する。胴部16は円筒形状であり、底壁18の外周位置に輪形状の鍔20が突設されている。有底容器本体12は、例えば、ポリプロピレン等のプラスチック又はセラミックスで形成される。
【0014】
外筒26は、有底容器本体12の胴部16に外嵌装着され、その下部が鍔20によって支持される。外筒26は円筒形状体であり、胴部16に装着された外筒26の内側面と胴部16の間に全周にわたって均一な表示体収納間隙14が形成されるように、外筒26の内側面の直径が、胴部16の外側面直径より幾分大きくされている。ラベル32を有底容器本体12の胴部16に巻き付けるか、または、ラベル32を輪状としたものを、胴部16に外嵌装着する。ラベル32の外側に外筒26を装着すると、ラベル32は、胴部16と外筒26の間、すなわち表示体収納間隙14に保持される。表示体収納間隙14は、印刷物やラベルの収納に適した大きさとする。表示体収納間隙14が小さすぎると外筒26の脱着の際にラベル32が捲れて損傷する場合があり、反対に、大きすぎるとラベル32が緩んで波状となり表示性および装飾性が低下する。外筒26は、例えばポリカーボネート等のプラスチック又はガラス等の透明または半透明材料で形成される。外筒26の厚さは、外筒26の変形が生じない程度に十分大きくする。これにより、ラベル32に歪みがあっても、変形を押さえつけて、表示体収納間隙14を一定に保つことができる。また、外筒26の下辺に小突起28が突設されており、これが鍔20の上面に設けた切り欠き溝24に嵌合して、円周方向での外筒26の回転を防ぐ。
【0015】
蓋30には、容器内から外部へ香りを拡散させるためのスリット等が形成されている。蓋30を有底容器本体12に装着すると、蓋30と鍔20との間に、外筒26が挟持される。これによって、外筒26が上下方向に固定されるとともに、埃、塵または湿気が表示体収納間隙14に入ることを防止でき、ラベル32の汚染を防ぐことができる。
なお、蓋30の装着は、例えば、スナップオン方式(2つの部材の凹凸係合関係を利用したもので、係合時に凸部が弾性変形した後、原形状に復帰する係合構造であり、通常、係合時にパチンと音がする)、ねじ方式等、いかなる形式のものであってもよい。
【0016】
外筒26は、透明または半透明であり、ラベル32に印刷された文字を視認することができる(図2)。ここまでラベル32としては、商品等表示ラベルによって説明してきたが、色柄の印刷物、写真、カレンダー等の印刷物等でもよい。更に、ホログラム、銀色、花柄等の色彩または模様の印刷物を用いて容器に装飾性を与えることもできる。この場合、これらの色彩や模様が、厚い透明または半透明の外筒を通して観察されるので、外筒の素材であるプラスチックやガラスの屈折によって、直接ラベルを見る場合とは違った美観が得られる。
【0017】
本発明の一具体例に係る容器10では、輪状にしたラベルを鍔20の上面に載せるか、またはラベルの下端を鍔20に合わせて胴部16の周りに巻き付けて、その外側から外筒26を外嵌装着すればよく、簡易かつ体裁よくラベルを貼り付けることができる。さらに、ラベル32の取り替えが簡単である。
また、容器10では、外筒26によって保護されているので、ラベル32は塵や埃による汚染および芳香剤の零れ等から保護される。
【0018】
変形形態として、外筒26Aの下端部内側の角をとるために、傾斜面26aを形成し、あるいは、丸み26bを与えてもよい(図4)。これにより、外筒26の胴部16への外嵌装着時のラベル32との干渉を防ぎ、ラベル32の折れ曲がり等の損傷を有効に防ぐことができる。
【0019】
【発明の効果】
以上に説明したように、液体または粒状体を収容する有底容器本体と、有底容器本体に対して着脱可能な蓋と、有底容器本体の胴部外周を包囲して着脱自在に装着された透明または半透明材料製外筒とを含み、外筒と有底容器本体の胴部との間に全周に亘って表示体収納空隙が存在する容器が提供された。
(1)本発明容器によれば、表示体収納空隙に、写真、カレンダー、ホログラム、銀色、花柄等の色彩または模様の印刷物、または商品名および内容物の成分等が記載されたラベルを着脱自在に収納でき、透明または半透明材料製外筒を通してこれらの印刷物またはラベルを視認することができる。これによって容器に装飾性が付与され、または、所望の情報を表示することができる。印刷物またはラベルの脱着を簡単に行うことができ、特別の器具等を必要としない。更に、取り外した印刷物またはラベルを再利用することができる。
(2)本発明の一好適形態では、有底容器本体の底部外周位置に小突出部が形成され、この小突出部によって外筒が支持される。この小突出部は、有底容器本体底部の全外周に亘って突出する鍔形状であってもよい。この構成により、透明外筒を有底容器本体の胴部の周囲に保持することが容易となるほか、印刷物またはラベルを装着する位置を確定し、簡易に体裁よくラベルを配置することができるのみならず、ラベル位置変動を効果的に防止できる。
(3)本発明の別の好適形態では、外筒が、蓋と小突出部の間で保持される。この構成により、外筒は、有底容器本体の胴部の周囲に確実に保持されるとともに、埃や湿気が間隙に入ることを防止でき、ラベルが保護される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一具体例に係わる容器の分解斜視図。
【図2】本発明の一具体例に係わる容器の投影図。
【図3】本発明の一具体例に係わる容器の断面図。
【図4】本発明の変形形態に係わる容器の一部断面図。
【図5】従来の容器の斜視図。
【図6】従来の容器の断面図。
【図7】従来の容器の断面図。
【符号の説明】
10 容器
12 有底容器本体
14 表示体収納間隙
16 胴部
18 底壁
20 鍔
22 開口
24 切り欠き溝
26 外筒
28 小突起
30 蓋
32 ラベル
【発明の属する技術分野】
本発明は、装飾用印刷物、写真、カレンダー又はラベル等の表示体を容器の外周面に沿って着脱容易に装着できる透明または半透明材料製外筒を有する容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば芳香剤等の容器においては、使用者が好みの外観を得るために、好みの色柄の印刷物等を容器の外周面の大きさに合わせて帯状にしたものを、容器の外周面に巻き付けたり、適当な大きさの写真、カレンダー等の印刷物を両面テープや接着剤を用いて貼り付けることがある。
【0003】
また、芳香剤等の販売形態として、化粧箱を用いることなく販売することがある。このような場合、容器本体には、商品名、内容物の成分等の表示が必要である。そのため、商品名、内容物の成分等が記載されたラベルを、容器本体に巻き付けて貼着することが一般的に行われている。
また、前記のように化粧箱を用いない販売形態の場合、容器本体に商品名、内容物の成分等の表示が印刷された熱収縮フィルムを加熱収縮させることによって容器外周を包囲して密着させる方法もある(例えば、特許文献1参照)。
更には、本体容器外周部に商品名、内容物の成分等表示を直接印刷したものも知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−242248号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、容器本体の外周面に、ラベル、好みの色柄の印刷物、写真またはカレンダー等を貼着することは、一般的に行われている。しかし、容器本体の外周面は、円筒形状や複雑な曲面で形成されていることが多く、接着面を十分に確保できない場合もある。
例えば、図5および図6は、従来容器の一例を示した斜視図および断面図である。従来容器01では、ラベル06を胴部03に巻き付けて接着剤等で貼り付けるが、胴部03の外周は、円筒形や複雑な曲面形状になされたもの、接着面を十分に確保できないもの等があり、外周面に印刷物等を均一に貼着することは容易でない。このように、従来は、体裁の良い貼着を行うことができず、容器全体の美観が損なわれるという問題があった。
【0006】
また、一般にラベルや印刷物等の貼着に接着剤を使用するところ、使用環境や使用年数によっては、接着剤が硬化または変質して接着力が弱くなることがある。そのため、容器本体の外周面に貼着されたラベル等に捲れや皺が発生するという問題がある。更に、既にラベルが貼着された容器の内容物を交換したり、商品名の変更を行う場合には、内容物表記を変更し、あるいは新商品名を表示するために新しいラベルを貼着する必要がある。しかし、接着剤で貼着された古いラベル等を剥がすと、容器に残留付着物が残り易く、溶剤等を用いて残留付着物を除去する作業は手間がかかる。
【0007】
熱収縮フィルムを用いた方法では、容器本体外周に熱収縮フィルムを加熱して巻き付けるための加熱式熱収縮フィルム包装設備が必要である。図7は、熱収縮フィルムを巻き付けた従来容器の一例の断面図である。熱収縮フィルム07は、容器上部に設けられたねじ部04の直下から胴部03および底壁02の一部を包み込んでいる。既に巻き付けられた熱収縮フィルムを新しいものに交換する場合、熱収縮フィルム07が容器外周に密着した状態になっているため、これを切断して除去しなければならならず、作業が煩雑である。また、取り外したフィルムは再利用できない。
【0008】
容器本体に商品名や成分表示等を直接印刷する場合には、転写印刷装置が必要である。既に商品名や成分表示が直接印刷された容器の内容物を交換したり、商品名を変更する場合には、容器本体に印刷された印字を剥離し、新たに、変更後の商品名や成分表示を印刷する必要があるが、非常に手間のかかる作業となる。また、既に印刷された印字部を覆ってその上からラベルを貼着する方法もあるが、貼着位置、大きさおよびラベルの色等に制限があるため、好ましい方法ではない。
【0009】
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、容器の外観を使用者の好みに合わせて任意に変更することができ、また、容器本体の外周面に、商品名または内容物の成分表示等のラベルを容易に脱装することができる容器を提供することある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的の下で、以下の構成を有する容器が提供される。
液体または粒状体を収容する有底容器本体と、有底容器本体に対して着脱可能な蓋と、有底容器本体の胴部外周を包囲して着脱自在に装着された透明または半透明材料製外筒とを含み、外筒と有底容器本体の胴部との間に全周に亘って表示体収納空隙が存在することを特徴とする容器。
本発明の構成によって、色柄の印刷物、写真、カレンダー等の印刷物またはラベルを、外筒と有底容器本体の胴部との間の表示体収納空隙に装着または配置することができ、使用者の好みに応じた容器外観を得るとともに、印刷物等の交換も任意かつ容易に行うことができる。
【0011】
本発明の一好適形態では、有底容器本体の底部外周位置に小突出部が形成され、該小突出部によって外筒が支持される。この小突出部は、有底容器本体底部の全外周に亘って突出する鍔とすることもできる。
【0012】
本発明の別の好適形態では、蓋を装着することにより、蓋と小突出部の間で外筒が保持される。この構成により、外筒は、有底容器本体の胴部の周囲に確実に保持されるとともに、埃や湿気が表示体収納間隙に入ることを防止できる。
以下、本発明による容器の具体例を添付図を見ながら説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一具体例に係わる芳香剤収容容器の分解斜視図である。容器は、有底容器本体12と、蓋30と、透明または半透明材料製外筒26とを主部材として構成されている。有底容器本体12は、周壁である胴部16と底壁18から成り、上端に開口22を有する。胴部16は円筒形状であり、底壁18の外周位置に輪形状の鍔20が突設されている。有底容器本体12は、例えば、ポリプロピレン等のプラスチック又はセラミックスで形成される。
【0014】
外筒26は、有底容器本体12の胴部16に外嵌装着され、その下部が鍔20によって支持される。外筒26は円筒形状体であり、胴部16に装着された外筒26の内側面と胴部16の間に全周にわたって均一な表示体収納間隙14が形成されるように、外筒26の内側面の直径が、胴部16の外側面直径より幾分大きくされている。ラベル32を有底容器本体12の胴部16に巻き付けるか、または、ラベル32を輪状としたものを、胴部16に外嵌装着する。ラベル32の外側に外筒26を装着すると、ラベル32は、胴部16と外筒26の間、すなわち表示体収納間隙14に保持される。表示体収納間隙14は、印刷物やラベルの収納に適した大きさとする。表示体収納間隙14が小さすぎると外筒26の脱着の際にラベル32が捲れて損傷する場合があり、反対に、大きすぎるとラベル32が緩んで波状となり表示性および装飾性が低下する。外筒26は、例えばポリカーボネート等のプラスチック又はガラス等の透明または半透明材料で形成される。外筒26の厚さは、外筒26の変形が生じない程度に十分大きくする。これにより、ラベル32に歪みがあっても、変形を押さえつけて、表示体収納間隙14を一定に保つことができる。また、外筒26の下辺に小突起28が突設されており、これが鍔20の上面に設けた切り欠き溝24に嵌合して、円周方向での外筒26の回転を防ぐ。
【0015】
蓋30には、容器内から外部へ香りを拡散させるためのスリット等が形成されている。蓋30を有底容器本体12に装着すると、蓋30と鍔20との間に、外筒26が挟持される。これによって、外筒26が上下方向に固定されるとともに、埃、塵または湿気が表示体収納間隙14に入ることを防止でき、ラベル32の汚染を防ぐことができる。
なお、蓋30の装着は、例えば、スナップオン方式(2つの部材の凹凸係合関係を利用したもので、係合時に凸部が弾性変形した後、原形状に復帰する係合構造であり、通常、係合時にパチンと音がする)、ねじ方式等、いかなる形式のものであってもよい。
【0016】
外筒26は、透明または半透明であり、ラベル32に印刷された文字を視認することができる(図2)。ここまでラベル32としては、商品等表示ラベルによって説明してきたが、色柄の印刷物、写真、カレンダー等の印刷物等でもよい。更に、ホログラム、銀色、花柄等の色彩または模様の印刷物を用いて容器に装飾性を与えることもできる。この場合、これらの色彩や模様が、厚い透明または半透明の外筒を通して観察されるので、外筒の素材であるプラスチックやガラスの屈折によって、直接ラベルを見る場合とは違った美観が得られる。
【0017】
本発明の一具体例に係る容器10では、輪状にしたラベルを鍔20の上面に載せるか、またはラベルの下端を鍔20に合わせて胴部16の周りに巻き付けて、その外側から外筒26を外嵌装着すればよく、簡易かつ体裁よくラベルを貼り付けることができる。さらに、ラベル32の取り替えが簡単である。
また、容器10では、外筒26によって保護されているので、ラベル32は塵や埃による汚染および芳香剤の零れ等から保護される。
【0018】
変形形態として、外筒26Aの下端部内側の角をとるために、傾斜面26aを形成し、あるいは、丸み26bを与えてもよい(図4)。これにより、外筒26の胴部16への外嵌装着時のラベル32との干渉を防ぎ、ラベル32の折れ曲がり等の損傷を有効に防ぐことができる。
【0019】
【発明の効果】
以上に説明したように、液体または粒状体を収容する有底容器本体と、有底容器本体に対して着脱可能な蓋と、有底容器本体の胴部外周を包囲して着脱自在に装着された透明または半透明材料製外筒とを含み、外筒と有底容器本体の胴部との間に全周に亘って表示体収納空隙が存在する容器が提供された。
(1)本発明容器によれば、表示体収納空隙に、写真、カレンダー、ホログラム、銀色、花柄等の色彩または模様の印刷物、または商品名および内容物の成分等が記載されたラベルを着脱自在に収納でき、透明または半透明材料製外筒を通してこれらの印刷物またはラベルを視認することができる。これによって容器に装飾性が付与され、または、所望の情報を表示することができる。印刷物またはラベルの脱着を簡単に行うことができ、特別の器具等を必要としない。更に、取り外した印刷物またはラベルを再利用することができる。
(2)本発明の一好適形態では、有底容器本体の底部外周位置に小突出部が形成され、この小突出部によって外筒が支持される。この小突出部は、有底容器本体底部の全外周に亘って突出する鍔形状であってもよい。この構成により、透明外筒を有底容器本体の胴部の周囲に保持することが容易となるほか、印刷物またはラベルを装着する位置を確定し、簡易に体裁よくラベルを配置することができるのみならず、ラベル位置変動を効果的に防止できる。
(3)本発明の別の好適形態では、外筒が、蓋と小突出部の間で保持される。この構成により、外筒は、有底容器本体の胴部の周囲に確実に保持されるとともに、埃や湿気が間隙に入ることを防止でき、ラベルが保護される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一具体例に係わる容器の分解斜視図。
【図2】本発明の一具体例に係わる容器の投影図。
【図3】本発明の一具体例に係わる容器の断面図。
【図4】本発明の変形形態に係わる容器の一部断面図。
【図5】従来の容器の斜視図。
【図6】従来の容器の断面図。
【図7】従来の容器の断面図。
【符号の説明】
10 容器
12 有底容器本体
14 表示体収納間隙
16 胴部
18 底壁
20 鍔
22 開口
24 切り欠き溝
26 外筒
28 小突起
30 蓋
32 ラベル
Claims (4)
- 液体または粒状体を収容する有底容器本体と、
前記有底容器本体に対して着脱可能な蓋と、
前記有底容器本体の胴部外周を包囲して着脱自在に装着された透明または半透明材料製外筒とを含み、
前記外筒と前記有底容器本体の胴部との間に全周に亘って表示体収納空隙が存在することを特徴とする容器。 - 前記有底容器本体の底部外周位置に小突出部が形成され、該小突出部によって前記外筒が支持されることを特徴とする請求項1に記載された容器。
- 前記小突出部が、前記有底容器本体底部の全外周に亘って突出する鍔であることを特徴とする請求項2に記載された容器。
- 前記蓋が装着されることにより、前記蓋と前記小突出部の間で前記外筒が保持されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載された容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003184414A JP2005015020A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | 容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003184414A JP2005015020A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | 容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005015020A true JP2005015020A (ja) | 2005-01-20 |
Family
ID=34184195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003184414A Pending JP2005015020A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | 容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005015020A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108883873A (zh) * | 2016-03-14 | 2018-11-23 | Wm.雷格利 Jr.公司 | 带有多层图形商标的可重新闭合的多物品糖果产品包装和方法 |
JP2020075754A (ja) * | 2018-11-09 | 2020-05-21 | 紀伊産業株式会社 | 加飾容器 |
-
2003
- 2003-06-27 JP JP2003184414A patent/JP2005015020A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108883873A (zh) * | 2016-03-14 | 2018-11-23 | Wm.雷格利 Jr.公司 | 带有多层图形商标的可重新闭合的多物品糖果产品包装和方法 |
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