JP2005011558A - フラットパネルディスプレイ装置の製造方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気管を用いて真空排気を行いつつも、多量の不純ガスを発生する排気管のチップオフ作業を回避することができるフラットパネルディスプレイ装置の製造方法を得る。
【解決手段】排気管60に囲まれた、背面板20の背面側の透孔部50の周囲には、この透孔部50を閉塞するリング状の透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70が配設されている。透孔部閉塞用フリットガラス70は、ガラス粉末を所定形状に固めて形成し、仮焼結したものである。排気管60を介して前面板10および背面板20の間を所定の真空度まで真空排気した後、この透孔部閉塞用フリットガラス70を所定の温度に加熱して溶融し、透孔部50を閉塞する。
【選択図】 図1
【解決手段】排気管60に囲まれた、背面板20の背面側の透孔部50の周囲には、この透孔部50を閉塞するリング状の透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70が配設されている。透孔部閉塞用フリットガラス70は、ガラス粉末を所定形状に固めて形成し、仮焼結したものである。排気管60を介して前面板10および背面板20の間を所定の真空度まで真空排気した後、この透孔部閉塞用フリットガラス70を所定の温度に加熱して溶融し、透孔部50を閉塞する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイ(PDP)やフィールドエミッションディスプレイ(FED)等のフラットパネルディスプレイのパネル内を、そのパネルに設けた透孔部を介して真空排気した後、所定のタイミングにおいて排気路を封止する工程を有するフラットパネルディスプレイ装置の製造方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高輝度、高精細で薄型大画面を達成し得るプラズマディスプレイ(以下PDPと称する)の開発が活発化している。さらに、消費電力を大幅に低減し得る次世代の薄型大画面用のディスプレイとしてフィールドエミッションディスプレイ(以下FEDと称する)の開発も進められている。
【0003】
PDPとFEDは動作原理が互いに異なるものの、いずれも、画像表示用パネルを構成する前面板と背面板を微小間隔をもって対向させ、この間のスペースを放電ガス雰囲気または高真空状態とするために、これら前面板と背面板を貼り合せて封着する必要がある。
【0004】
このようなPDPやFEDについての構造や製造方法を紹介する文献は従来より知られており、特に、カラーPDPについては、構造および製造方法の概略が下記非特許文献1に記載されており、またシール層形成・貼合せ・封着・排気・封入・封止プロセス等についての具体例が下記非特許文献2に開示されている。
【0005】
ところで、このようなカラーPDPでは、一般に、真空排気処理によりパネル内の真空度が所定状態に到達すると放電ガスを封入した後、ガラス管等により構成される排気管の所定部分を加熱溶融し、その両側を引き離すチップオフ作業を行ってパネル内を封止する。FEDは放電ガスの封入は行わないが、封止工程ではカラーPDPと同様に排気管のチップオフ作業を行ってパネル内を封止する手法が一般的である。
【0006】
一方、封着・排気作業を真空雰囲気で行う手法も従来より提案されている。
マッフル炉を真空チャンバーに見立てる発想であり、マッフルはパネル寸法に合わせてできるだけ容量を小さくしておく。この手法は、排気管が不要であり、1サイクルのプロセス時間を大幅に短縮することができる、等の利点を有する。
【0007】
【非特許文献1】
“42形ハイビジョンDC−PDPの開発”,関 昌彦 他,映像情報メディア学会誌発行,Vol. 54,No. 2,pp. 301〜309(2000)
【非特許文献2】
“最新プラズマディスプレイ製造技術”,内藤 豊,株式会社プレスジャーナル,平成9年12月1日発行,pp. 118〜123
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した、排気管のチップオフ作業を行ってパネル内を封止する手法によれば、このチップオフ作業を行う際になされる排気管の加熱溶融処理により、この排気管等から大量の不純ガスが放出され、この放出された不純ガスがパネル内に閉じ込められるため、パネル内の真空度や放電ガスの純度が所定状態よりも劣化したり、不純ガスの影響により電極等の劣化が激しくなる。
【0009】
一方、上述した、封着・排気作業を真空雰囲気で行う手法では、排気管が不要となる等の利点は有するものの、以下の如き多くの未解決の問題を有している。すなわち、フリット溶着時に不純ガスが発生しパネル内に閉じこめられ、真空度が低下する虞があるという問題、前面板/背面板間の排気ギャップの確保が難しいという問題、前面板/背面板貼合せ時の位置ずれや位置決め精度に関する問題、ガスの封入精度に関する問題、放電エージングに関する問題、MgO膜に対する影響を考慮しなければならないという問題、ガラスフリットの溶融〜接着〜固化の期間に発生するパネル内部と外部の圧力差がシール性に及ぼす影響を考慮しなければならないという問題、および封入ガスの使用量やチャンバー内充填ガスの回収方法に関する問題、等である。
【0010】
このような封着・排気作業を真空雰囲気で行う手法は特殊放電管の製作方法として古くから知られているが、PDP等のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法に適用する場合には、そのサイズや構造等の特殊性から、上述したような問題を全て解決するためには多大な時間と困難性が予想される。このため、早急な対応が要求されているフラットパネルディスプレイ装置への適用は、少なくとも現段階では難しいと考えられる。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、排気管を用いて真空排気を行いつつも、多量の不純ガスを発生する排気管のチップオフ作業を回避することができるフラットパネルディスプレイ装置の製造方法および製造装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のフラットパネルディスプレイの製造方法では、パネルの真空排気はパネルの透孔部に取り付けた排気管を通じて行い、排気路の封止は、排気管のチップオフによるのではなく、フリットガラスを溶融して該透孔部を閉塞することにより行う。これにより、従来のように、チップオフ時に多量に発生した不純ガスがパネル内に残留することがない。また、透孔部の閉塞のためのフリットガラスの溶融作業は、排気管のコンダクタンスが大きい状態で行われるので、この際に発生する不純ガスはこの排気管を通じて外部に排出され、パネル内に残留することがない。
【0013】
すなわち、本発明のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法は、少なくとも一方に所定の蛍光材料が塗布された状態で対向配置された前面板および背面板の間を高真空状態に設定することが必要とされるフラットパネルディスプレイ装置の製造方法において、
前記前面板および前記背面板の少なくとも一方に設けた透孔部に排気管を取り付けるとともに該透孔部の周囲領域にフリットガラスを配設し、該排気管を介して前記前面板および前記背面板の間を所定の真空度まで真空排気した後、該フリットガラスを加熱溶融して該透孔部を閉塞することを特徴とするものである。
【0014】
また、PDP等の、前面板および背面板の間に放電ガスを封入することが必要とされるフラットパネルディスプレイ装置の製造方法において、前記排気管を介して前記前面板および前記背面板の間を所定の真空度まで真空排気した後に放電ガスを封入し、この後フリットガラスを加熱溶融して該透孔部を閉塞することを特徴とするものである。
【0015】
また、前記フリットガラスを加熱溶融して前記透孔部を閉塞した後に前記排気管を除去することができる。
【0016】
また、前記前面板と前記背面板をフリットガラスを介して互いに貼り合せる場合に、該貼合せ用のフリットガラスの溶融温度が、前記透孔部を閉塞するためのフリットガラスの溶融温度に比べて低温となるように設定することが好ましい。
【0017】
さらに、本発明のフラットパネルディスプレイの製造装置は、上述したいずれかのフラットパネルディスプレイの製造方法を用いて製造されたことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る、カラーPDP、FED等のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法について図面を用いて説明する。なお、以下では、特にカラーPDPやFEDの製造方法について説明するが、同種のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法にも勿論適用可能である。
【0019】
図1は、本実施形態方法を用いて製造されたフラットパネルディスプレイ装置の断面図(A)および平面図(B)を示すものである。なお、図1(A)は図1(B)のA−A線における断面図である。
【0020】
図示するように、このフラットパネルディスプレイ装置100は、所定間隔を空けて対向配置された前面板10と背面板20の間に、シール層ペーストとして機能する貼合せ用フリットガラス(タブレット)40を介在させて、前面板10と背面板20の封着を行ったものであり、これら前面板10と背面板20に配設された電子源または電極、蛍光体、障壁等の部材は図示を省略されている。なお、前面板10と背面板20の間に、間隔保持用のガラススペーサを介在させることも可能である。
【0021】
上記前面板10と背面板20はガラス材またはセラミック材により形成されている。なお、前面板10および背面板20に電子源または電極、蛍光体、障壁等の部材を配設する手法は従来から周知の印刷技術や薄膜技術を用いて行われる。
【0022】
また、これら前面板10と背面板20間のスペースを高真空状態とするため、背面板20に設けた透孔部50に排気管60が背面板20の背面側に取り付けられている。また、排気管60は真空ポンプ(図示せず)に接続されている。なお、排気管60は、上述した貼合せ用フリットガラス40と同様の組成からなる排気管固定用のフリットガラスにより背面板20の背面側に取り付けられている。
【0023】
ところで本実施形態方法における特徴的な構成の1つは、排気路の封止は、排気管60のチップオフによるのではなく、フリットガラスを溶融して透孔部50を閉塞することにより行う点にある。すなわち、図1に示すように、排気管60に囲まれた、背面板20の背面側の透孔部50の周囲には、この透孔部50を閉塞するリング状の透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70が配設されており、本実施形態方法においては、排気管60を介して前面板10および背面板20の間を所定の真空度まで真空排気した後、この透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70を所定の温度に加熱して溶融し、溶融されたフリットガラス70をもって上記透孔部50を閉塞するようにしている。
【0024】
なお、この透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70は、ガラス粉末を所定形状に固めて形成し、仮焼結したもの(脱バインダが終了した焼結体)であって、一般にガラスタブレットと称されて市販されているものを用いる。
【0025】
なお、背面板20への透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70の固定は、例えば背面板に塗布したフリットガラスを用いて行う。また、上記透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70の厚みが薄い場合は、スクリーン印刷の手法を用いフリットガラスを重ねて塗布することで形成するようにしてもよい。
【0026】
また、作業性を良好とするためには、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70の封着温度を、貼合せ用フリットガラス(タブレット)40や上述した排気管固定用のフリットガラスの封着温度よりも高い温度に設定する。すなわち、貼合せ用フリットガラス(タブレット)40や上述した排気管固定用のフリットガラスには、例えば封着温度が400℃以下の低温用結晶タイプのものを用い、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70には、例えば封着温度が450℃以上の高温用非結晶タイプのものを用いる。
【0027】
このように、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70の封着温度を、貼合せ用フリットガラス(タブレット)40や上述した排気管固定用のフリットガラスの封着温度よりも高い温度に設定することで、前面板10と背面板20の貼合せ(封着)、あるいは排気管60の背面板20への固定を行う際に、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70によって透孔部50が閉塞する事態を確実に防止できる。
この場合の製造方法の手順は、以下のようになっている。
【0028】
すなわち、まず、電気炉(図示せず)内にフラットパネルディスプレイ装置100を配設した状態で、電気炉内の温度を400℃まで上げ、貼合せ用フリットガラス(タブレット)40および上述した排気管固定用のフリットガラスを溶融する。なお、結晶タイプのフリットガラスは温度を下げなくても400℃を30分程度維持すると固化する。そこで、上記フリットガラスの溶融後も、400℃の温度を維持して、貼合せ用フリットガラス(タブレット)40および上述した排気管固定用のフリットガラス(タブレット)を固化させることで、前面板10と背面板20の貼合せ(封着)、および排気管60の背面板20への固定を行う。この場合、前面板10と背面板20の貼合せ状態、および排気管60の背面板20への固定状態がずれないように保持する。この後、排気管60を介してパネル内の真空排気を行い、目的の真空度に到達した時点で、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70を450℃となるまで加熱し、この透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70を溶融する。溶融した透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70が透孔部50を閉塞した状態となったら、加熱を停止する。
【0029】
なお、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70の加熱は、電気炉内で行うことも可能であるが、例えばレーザー照射等により、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70のみを局部的に加熱するようにしてもよい。
【0030】
このように、本実施形態方法によれば、排気路の封止は、排気管60のチップオフによるのではなく、フリットガラスを溶融して透孔部50を閉塞することにより行っているので、従来のように、チップオフ時に多量に発生した不純ガスがパネル内に残留する状態とはならない。
なお、透孔部50の閉塞のためのフリットガラスの溶融作業は、排気管60のコンダクタンスが大きい状態で行われるので、この際に発生する不純ガスはこの排気管60を通じて外部に排出され、パネル内に残留することはない。
【0031】
また、上述したように、溶融した透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70により透孔部50を閉塞する作業が完了した後、排気管60を背面板20の近傍から切断する等して除去する。
この排気管60の除去作業は、チップオフ処理のように加熱することなしに行うことが可能であるから、背面板20の近傍において切断することができ、製品に不要な排気管全体を、略除去することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法および装置によれば、パネル内の真空排気後において、排気路の封止は、排気管のチップオフによるのではなく、排気管と接続される前面板または背面板に設けた透孔部を、溶融したフリットガラスで閉塞することにより行うようにしているので、従来のように、チップオフ時に多量に発生した不純ガスがパネル内に残留するという事態を防止することができる。
【0033】
これにより、PDP等の、放電ガスを封入する装置においては、放電ガスの純度が低下せず、不純ガスと電極表面の反応が起こりにくいために、放電電圧の上昇や輝度劣化が少なく長時間に亘って初期の特性を維持することができる。
【0034】
また、FED等の、放電ガスを封入しない装置においては、真空度の低下を少なくすることができるので、電圧の上昇や輝度劣化が起こりにくく、放電破壊などによるトラブルも少なくなり歩留まりも向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るフラットパネルディスプレイ装置の製造方法を説明するための概略断面図(A)および概略平面図(B)
【符号の説明】
10 前面板
20 背面板
40 貼合せ用フリットガラス(タブレット)
50 透孔部
60 排気管
70 透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)
100 フラットパネルディスプレイ装置(パネル部分)
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイ(PDP)やフィールドエミッションディスプレイ(FED)等のフラットパネルディスプレイのパネル内を、そのパネルに設けた透孔部を介して真空排気した後、所定のタイミングにおいて排気路を封止する工程を有するフラットパネルディスプレイ装置の製造方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高輝度、高精細で薄型大画面を達成し得るプラズマディスプレイ(以下PDPと称する)の開発が活発化している。さらに、消費電力を大幅に低減し得る次世代の薄型大画面用のディスプレイとしてフィールドエミッションディスプレイ(以下FEDと称する)の開発も進められている。
【0003】
PDPとFEDは動作原理が互いに異なるものの、いずれも、画像表示用パネルを構成する前面板と背面板を微小間隔をもって対向させ、この間のスペースを放電ガス雰囲気または高真空状態とするために、これら前面板と背面板を貼り合せて封着する必要がある。
【0004】
このようなPDPやFEDについての構造や製造方法を紹介する文献は従来より知られており、特に、カラーPDPについては、構造および製造方法の概略が下記非特許文献1に記載されており、またシール層形成・貼合せ・封着・排気・封入・封止プロセス等についての具体例が下記非特許文献2に開示されている。
【0005】
ところで、このようなカラーPDPでは、一般に、真空排気処理によりパネル内の真空度が所定状態に到達すると放電ガスを封入した後、ガラス管等により構成される排気管の所定部分を加熱溶融し、その両側を引き離すチップオフ作業を行ってパネル内を封止する。FEDは放電ガスの封入は行わないが、封止工程ではカラーPDPと同様に排気管のチップオフ作業を行ってパネル内を封止する手法が一般的である。
【0006】
一方、封着・排気作業を真空雰囲気で行う手法も従来より提案されている。
マッフル炉を真空チャンバーに見立てる発想であり、マッフルはパネル寸法に合わせてできるだけ容量を小さくしておく。この手法は、排気管が不要であり、1サイクルのプロセス時間を大幅に短縮することができる、等の利点を有する。
【0007】
【非特許文献1】
“42形ハイビジョンDC−PDPの開発”,関 昌彦 他,映像情報メディア学会誌発行,Vol. 54,No. 2,pp. 301〜309(2000)
【非特許文献2】
“最新プラズマディスプレイ製造技術”,内藤 豊,株式会社プレスジャーナル,平成9年12月1日発行,pp. 118〜123
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した、排気管のチップオフ作業を行ってパネル内を封止する手法によれば、このチップオフ作業を行う際になされる排気管の加熱溶融処理により、この排気管等から大量の不純ガスが放出され、この放出された不純ガスがパネル内に閉じ込められるため、パネル内の真空度や放電ガスの純度が所定状態よりも劣化したり、不純ガスの影響により電極等の劣化が激しくなる。
【0009】
一方、上述した、封着・排気作業を真空雰囲気で行う手法では、排気管が不要となる等の利点は有するものの、以下の如き多くの未解決の問題を有している。すなわち、フリット溶着時に不純ガスが発生しパネル内に閉じこめられ、真空度が低下する虞があるという問題、前面板/背面板間の排気ギャップの確保が難しいという問題、前面板/背面板貼合せ時の位置ずれや位置決め精度に関する問題、ガスの封入精度に関する問題、放電エージングに関する問題、MgO膜に対する影響を考慮しなければならないという問題、ガラスフリットの溶融〜接着〜固化の期間に発生するパネル内部と外部の圧力差がシール性に及ぼす影響を考慮しなければならないという問題、および封入ガスの使用量やチャンバー内充填ガスの回収方法に関する問題、等である。
【0010】
このような封着・排気作業を真空雰囲気で行う手法は特殊放電管の製作方法として古くから知られているが、PDP等のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法に適用する場合には、そのサイズや構造等の特殊性から、上述したような問題を全て解決するためには多大な時間と困難性が予想される。このため、早急な対応が要求されているフラットパネルディスプレイ装置への適用は、少なくとも現段階では難しいと考えられる。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、排気管を用いて真空排気を行いつつも、多量の不純ガスを発生する排気管のチップオフ作業を回避することができるフラットパネルディスプレイ装置の製造方法および製造装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のフラットパネルディスプレイの製造方法では、パネルの真空排気はパネルの透孔部に取り付けた排気管を通じて行い、排気路の封止は、排気管のチップオフによるのではなく、フリットガラスを溶融して該透孔部を閉塞することにより行う。これにより、従来のように、チップオフ時に多量に発生した不純ガスがパネル内に残留することがない。また、透孔部の閉塞のためのフリットガラスの溶融作業は、排気管のコンダクタンスが大きい状態で行われるので、この際に発生する不純ガスはこの排気管を通じて外部に排出され、パネル内に残留することがない。
【0013】
すなわち、本発明のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法は、少なくとも一方に所定の蛍光材料が塗布された状態で対向配置された前面板および背面板の間を高真空状態に設定することが必要とされるフラットパネルディスプレイ装置の製造方法において、
前記前面板および前記背面板の少なくとも一方に設けた透孔部に排気管を取り付けるとともに該透孔部の周囲領域にフリットガラスを配設し、該排気管を介して前記前面板および前記背面板の間を所定の真空度まで真空排気した後、該フリットガラスを加熱溶融して該透孔部を閉塞することを特徴とするものである。
【0014】
また、PDP等の、前面板および背面板の間に放電ガスを封入することが必要とされるフラットパネルディスプレイ装置の製造方法において、前記排気管を介して前記前面板および前記背面板の間を所定の真空度まで真空排気した後に放電ガスを封入し、この後フリットガラスを加熱溶融して該透孔部を閉塞することを特徴とするものである。
【0015】
また、前記フリットガラスを加熱溶融して前記透孔部を閉塞した後に前記排気管を除去することができる。
【0016】
また、前記前面板と前記背面板をフリットガラスを介して互いに貼り合せる場合に、該貼合せ用のフリットガラスの溶融温度が、前記透孔部を閉塞するためのフリットガラスの溶融温度に比べて低温となるように設定することが好ましい。
【0017】
さらに、本発明のフラットパネルディスプレイの製造装置は、上述したいずれかのフラットパネルディスプレイの製造方法を用いて製造されたことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る、カラーPDP、FED等のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法について図面を用いて説明する。なお、以下では、特にカラーPDPやFEDの製造方法について説明するが、同種のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法にも勿論適用可能である。
【0019】
図1は、本実施形態方法を用いて製造されたフラットパネルディスプレイ装置の断面図(A)および平面図(B)を示すものである。なお、図1(A)は図1(B)のA−A線における断面図である。
【0020】
図示するように、このフラットパネルディスプレイ装置100は、所定間隔を空けて対向配置された前面板10と背面板20の間に、シール層ペーストとして機能する貼合せ用フリットガラス(タブレット)40を介在させて、前面板10と背面板20の封着を行ったものであり、これら前面板10と背面板20に配設された電子源または電極、蛍光体、障壁等の部材は図示を省略されている。なお、前面板10と背面板20の間に、間隔保持用のガラススペーサを介在させることも可能である。
【0021】
上記前面板10と背面板20はガラス材またはセラミック材により形成されている。なお、前面板10および背面板20に電子源または電極、蛍光体、障壁等の部材を配設する手法は従来から周知の印刷技術や薄膜技術を用いて行われる。
【0022】
また、これら前面板10と背面板20間のスペースを高真空状態とするため、背面板20に設けた透孔部50に排気管60が背面板20の背面側に取り付けられている。また、排気管60は真空ポンプ(図示せず)に接続されている。なお、排気管60は、上述した貼合せ用フリットガラス40と同様の組成からなる排気管固定用のフリットガラスにより背面板20の背面側に取り付けられている。
【0023】
ところで本実施形態方法における特徴的な構成の1つは、排気路の封止は、排気管60のチップオフによるのではなく、フリットガラスを溶融して透孔部50を閉塞することにより行う点にある。すなわち、図1に示すように、排気管60に囲まれた、背面板20の背面側の透孔部50の周囲には、この透孔部50を閉塞するリング状の透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70が配設されており、本実施形態方法においては、排気管60を介して前面板10および背面板20の間を所定の真空度まで真空排気した後、この透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70を所定の温度に加熱して溶融し、溶融されたフリットガラス70をもって上記透孔部50を閉塞するようにしている。
【0024】
なお、この透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70は、ガラス粉末を所定形状に固めて形成し、仮焼結したもの(脱バインダが終了した焼結体)であって、一般にガラスタブレットと称されて市販されているものを用いる。
【0025】
なお、背面板20への透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70の固定は、例えば背面板に塗布したフリットガラスを用いて行う。また、上記透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70の厚みが薄い場合は、スクリーン印刷の手法を用いフリットガラスを重ねて塗布することで形成するようにしてもよい。
【0026】
また、作業性を良好とするためには、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70の封着温度を、貼合せ用フリットガラス(タブレット)40や上述した排気管固定用のフリットガラスの封着温度よりも高い温度に設定する。すなわち、貼合せ用フリットガラス(タブレット)40や上述した排気管固定用のフリットガラスには、例えば封着温度が400℃以下の低温用結晶タイプのものを用い、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70には、例えば封着温度が450℃以上の高温用非結晶タイプのものを用いる。
【0027】
このように、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70の封着温度を、貼合せ用フリットガラス(タブレット)40や上述した排気管固定用のフリットガラスの封着温度よりも高い温度に設定することで、前面板10と背面板20の貼合せ(封着)、あるいは排気管60の背面板20への固定を行う際に、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70によって透孔部50が閉塞する事態を確実に防止できる。
この場合の製造方法の手順は、以下のようになっている。
【0028】
すなわち、まず、電気炉(図示せず)内にフラットパネルディスプレイ装置100を配設した状態で、電気炉内の温度を400℃まで上げ、貼合せ用フリットガラス(タブレット)40および上述した排気管固定用のフリットガラスを溶融する。なお、結晶タイプのフリットガラスは温度を下げなくても400℃を30分程度維持すると固化する。そこで、上記フリットガラスの溶融後も、400℃の温度を維持して、貼合せ用フリットガラス(タブレット)40および上述した排気管固定用のフリットガラス(タブレット)を固化させることで、前面板10と背面板20の貼合せ(封着)、および排気管60の背面板20への固定を行う。この場合、前面板10と背面板20の貼合せ状態、および排気管60の背面板20への固定状態がずれないように保持する。この後、排気管60を介してパネル内の真空排気を行い、目的の真空度に到達した時点で、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70を450℃となるまで加熱し、この透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70を溶融する。溶融した透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70が透孔部50を閉塞した状態となったら、加熱を停止する。
【0029】
なお、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70の加熱は、電気炉内で行うことも可能であるが、例えばレーザー照射等により、透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70のみを局部的に加熱するようにしてもよい。
【0030】
このように、本実施形態方法によれば、排気路の封止は、排気管60のチップオフによるのではなく、フリットガラスを溶融して透孔部50を閉塞することにより行っているので、従来のように、チップオフ時に多量に発生した不純ガスがパネル内に残留する状態とはならない。
なお、透孔部50の閉塞のためのフリットガラスの溶融作業は、排気管60のコンダクタンスが大きい状態で行われるので、この際に発生する不純ガスはこの排気管60を通じて外部に排出され、パネル内に残留することはない。
【0031】
また、上述したように、溶融した透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)70により透孔部50を閉塞する作業が完了した後、排気管60を背面板20の近傍から切断する等して除去する。
この排気管60の除去作業は、チップオフ処理のように加熱することなしに行うことが可能であるから、背面板20の近傍において切断することができ、製品に不要な排気管全体を、略除去することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法および装置によれば、パネル内の真空排気後において、排気路の封止は、排気管のチップオフによるのではなく、排気管と接続される前面板または背面板に設けた透孔部を、溶融したフリットガラスで閉塞することにより行うようにしているので、従来のように、チップオフ時に多量に発生した不純ガスがパネル内に残留するという事態を防止することができる。
【0033】
これにより、PDP等の、放電ガスを封入する装置においては、放電ガスの純度が低下せず、不純ガスと電極表面の反応が起こりにくいために、放電電圧の上昇や輝度劣化が少なく長時間に亘って初期の特性を維持することができる。
【0034】
また、FED等の、放電ガスを封入しない装置においては、真空度の低下を少なくすることができるので、電圧の上昇や輝度劣化が起こりにくく、放電破壊などによるトラブルも少なくなり歩留まりも向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るフラットパネルディスプレイ装置の製造方法を説明するための概略断面図(A)および概略平面図(B)
【符号の説明】
10 前面板
20 背面板
40 貼合せ用フリットガラス(タブレット)
50 透孔部
60 排気管
70 透孔部閉塞用フリットガラス(タブレット)
100 フラットパネルディスプレイ装置(パネル部分)
Claims (5)
- 少なくとも一方に所定の蛍光材料が塗布された状態で対向配置された前面板および背面板の間を高真空状態に設定することが必要とされるフラットパネルディスプレイ装置の製造方法において、
前記前面板および前記背面板の少なくとも一方に設けた透孔部に排気管を取り付けるとともに該透孔部の周囲領域にフリットガラスを配設し、該排気管を介して前記前面板および前記背面板の間を所定の真空度まで真空排気した後、該フリットガラスを加熱溶融して該透孔部を閉塞することを特徴とするフラットパネルディスプレイ装置の製造方法。 - 前記前面板および前記背面板の間に放電ガスを封入することが必要とされるフラットパネルディスプレイ装置の製造方法において、前記排気管を介して前記前面板および前記背面板の間を所定の真空度まで真空排気した後に放電ガスを封入し、この後フリットガラスを加熱溶融して該透孔部を閉塞することを特徴とする請求項1記載のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法。
- 前記フリットガラスを加熱溶融して前記透孔部を閉塞した後に前記排気管を除去することを特徴とする請求項1または2記載のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法。
- 前記前面板と前記背面板をフリットガラスを介して互いに貼り合せる場合に、該貼合せ用のフリットガラスの溶融温度が、前記透孔部を閉塞するためのフリットガラスの溶融温度に比べて低温となるように設定することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法。
- 請求項1〜4のうちいずれか1項記載のフラットパネルディスプレイ装置の製造方法を用いて製造されたことを特徴とするフラットパネルディスプレイ装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003171639A JP2005011558A (ja) | 2003-06-17 | 2003-06-17 | フラットパネルディスプレイ装置の製造方法および装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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TWI381492B (zh) * | 2008-05-23 | 2013-01-01 | Hon Hai Prec Ind Co Ltd | 真空器件的封接方法 |
JP2013508260A (ja) * | 2010-01-05 | 2013-03-07 | エルジー・ハウシス・リミテッド | ガラスパネルの排気口の形成方法及びこれを用いて製造したガラスパネル製品 |
US8484932B2 (en) | 2008-05-14 | 2013-07-16 | Tsinghua University | Vacuum device and method for packaging same |
-
2003
- 2003-06-17 JP JP2003171639A patent/JP2005011558A/ja active Pending
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