JP2005011496A - 情報記録媒体の記録装置、情報記録媒体、情報記録媒体の記録方法、情報記録媒体の記録用プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

情報記録媒体の記録装置、情報記録媒体、情報記録媒体の記録方法、情報記録媒体の記録用プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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哲也 秋山
Naoyasu Miyagawa
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Abstract

【課題】 追記型情報記録媒体に情報を正しく記録および再生することを可能にする。
【解決手段】 基準クロック周期Twに対し、nTwの長さ(ただしn≧2)のマーク21に対応するマーク形成部分にマルチパルス部30が生成される。マルチパルス部30は、パワーレベルaを有するn−1個のパルスと、それらの間にあってパワーレベルb(ただしb<a)を有するn−2個のパルスとで構成される。さらに、マルチパルス部30の直後にパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルス35が生成される。この断熱パルス35と後続するマルチパルス部30との間には、スペース22に対応するパワーレベルd(ただし、c<d<a)のバイアス部36が生成される。断熱パルス35の時間長さtcは、tc≧Twに設定される。
【選択図】 図7

Description

本発明は、レーザー光等のビームの照射により情報の記録再生を行う情報記録媒体およびその記録技術に関するものである。
大容量で高密度なメモリーとして光学式情報記録媒体がある。この光学式情報記録媒体の一つとして、基板上にアモルファス状態と結晶状態との間で相変化する薄膜を記録層として有し、レーザー光の照射による熱エネルギーによって情報の記録を行うものがあり、一回だけ情報の記録が可能な追記型と情報の書換えが可能な消去型とがある。
追記型媒体の記録層に用いられる相変化する材料としては、Te酸化物等を主成分とする合金膜、例えばTeOPd合金が知られている。この追記型の情報記録媒体では、情報の記録は記録層を部分的に結晶化して記録マークを形成することにより行われる。この結晶化は記録層を結晶化温度以上に昇温することによって行われる。
消去型媒体の記録層に用いられる相変化する材料としては、Ge,Sb,Te,In等を主成分とする合金膜、例えばGeSbTe合金が知られている。この消去型の情報記録媒体では、情報の記録は記録層を部分的にアモルファス化して記録マークを形成することにより行われ、情報の消去は、この記録マークを結晶化することによって行われる。アモルファス化は記録層を融点以上に加熱した後に急激に冷却することによって行われる。一方、結晶化は記録層を結晶化温度以上、融点以下の温度に加熱することによって行われる。
また、媒体への情報の記録方式として、種々の長さのマークを種々の長さのスペースを挟んで形成することによって、マークの長さ及びスペースの長さ(より詳細には、マークの前端及び後端のエッジ位置)が情報を担うようにしたマーク長記録方式がある。
このマーク長記録方式では、長いマークを形成する際に、単純にマークの長さの強いレーザーパルスを照射すると、マーク前部で発生した熱が後部での昇温を助長するため、前部が細く後部が太い歪んだマーク形状となり、信号品質が低下する。従って、図17に示すように、情報トラック20に沿って形成されるマーク21の前端23に相当する第1パルス91、マーク21の中間部分に相当する中間パルス92、マーク21の後端24に相当する最終パルス93からなるマルチパルス部90、最終パルス93に続く低いパワーレベルのオフパルス94を備えたパルス列の波形に、レーザー光を変調して照射することによって1つのマーク21を形成する方法が有利である。図17において、α,βは、それぞれ第1パルス91及び最終パルス93の発生タイミングであり、t1,t2,t3およびt4は、それぞれ第1パルス91、中間パルス92、最終パルス93、およびオフパルス94の時間長さである。また、aはマルチパルス部90の高パワー側のレーザー強度、bはマルチパルス部90の低パワー側及びオフパルス94のレーザー強度、dはスペース22でのレーザー強度である。
消去型の光学式情報記録媒体に適合した従来の記録方法では、パルス幅t1,t2,t3,t4を、記録する信号の基準クロック周期(ウインドウ幅とも称される)Twに対して、0.5Tw≦t1≦2Tw、0.4Tw≦t2=t3≦0.6Tw、0.5Tw≦t4≦1Twの範囲で、記録時の線速度に応じて最も低い値に設定するとともに、パルス強度a,b,dを、再生した信号の振幅が一定値以上となるように選択するのが好ましいとされている(例えば、特許文献1参照)。
また、高記録密度化によって隣り合うマーク21の間隔が小さくなると、マーク21形成時に発生する熱が隣接するマーク21の形成に影響を与えるようになり、マーク21のエッジ位置が変動することによって、信号品質が低下するという問題点があった。このマーク21間の熱干渉によるエッジ位置の変動量は、記録しようとするマーク21の長さ及び前後のスペース22の長さによって異なる。従って、この問題点を解決するために、第1パルス91の発生タイミングα及び最終パルス93の発生タイミングβを、記録するマーク21の長さ及びその前後のスペース22の長さに応じてそれぞれ随時変化させて記録する信号パターン適応型の記録補償方式が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
情報の書き換えが可能で、何度でも繰り返して使用可能であるという利便性から、消去型の記録媒体の開発が盛んである一方、一回だけ情報の記録が可能な追記型の記録媒体も、情報の改竄が不可能であるという特徴から、その需要は大きい。
特許第3124720号公報 特許第2679596号公報
追記型の情報記録媒体では、情報の記録は記録層を部分的に結晶化することにより記録マークを形成して行われる。この結晶化は記録層を融点よりも遙かに低い結晶化温度以上に昇温することで生じる。したがって、追記型の記録媒体は、記録層を融点以上に加熱した後に急激に冷却することによってマーク21を形成する消去型の記録媒体に比べて、形成するマーク21の直前のマーク21からの熱伝搬の影響を受けやすい。
そのため、例えばTeOPd合金を記録層に用いた追記型の媒体に、図17で説明した従来の記録方法を用いた場合、高密度な記録条件では、再生信号のジッタが大きくなり、信号品質が低下して、正しく情報を記録再生することができないという課題があった。
本発明は上記した従来の課題を解決するためになされたもので、追記型情報記録媒体に情報を正しく記録することを可能にする記録技術、および当該記録技術を用いて記録される情報記録媒体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のうち第1の態様に係るものは、ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型情報記録媒体の記録装置であって、前記ビームの変調波形を、前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスと、前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、を有するパルス列とし、記録する信号の基準クロック周期Twに対して、前記断熱パルスの時間長さtcを、tc≧Twの関係とし、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdを、c<dの関係とすることを特徴とするものである。
本発明の第1の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、ビームの変調波形が、マルチパルス部とつぎのマルチパルス部との間にあるバイアス部よりもパワーレベルの低い断熱パルスを、マルチパルス部と後続するバイアス部との間に有しており、しかも断熱パルスの時間長さが最適範囲にあるので、記録層を部分的に結晶化して記録マークを形成する追記型の情報記録媒体に対して、ユーザーデータを正しく記録することが可能となる。
本発明のうち第2の態様に係るものは、ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型情報記録媒体の記録装置であって、前記ビームの変調波形を、前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスと、前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、を有するパルス列とし、前記断熱パルスの線長さLcを、Lc≧75nmとし、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdを、c<dの関係とすることを特徴とするものである。
本発明の第2の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、ビームの変調波形が、マルチパルス部とつぎのマルチパルス部との間にあるバイアス部よりもパワーレベルの低い断熱パルスを、マルチパルス部と後続するバイアス部との間に有しており、しかも断熱パルスの線長さが最適範囲にあるので、記録層を部分的に結晶化して記録マークを形成する追記型の情報記録媒体に対して、ユーザーデータを正しく記録することが可能となる。
本発明のうち第3の態様に係るものは、第1又は第2の態様に係る情報記録媒体の記録装置であって、前記断熱パルスの直後のマーク間スペースが短かいほど、前記断熱パルスを長くすることを特徴とするものである。
本発明の第3の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、直後のマーク間スペースが短いほど、断熱パルスが長くされるので、様々な信号パターンにおいて、マーク形成時に発生する熱の後続のマークへの伝搬をより均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。
本発明のうち第4の態様に係るものは、第1ないし第3の何れかの態様に係る情報記録媒体の記録装置であって、前記断熱パルスの直後のマーク間スペースが短かいほど、前記断熱パルスのパワーレベルcを低くすることを特徴とするものである。
本発明の第4の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、直後のマーク間スペースが短いほど、断熱パルスのパワーレベルが低くされるので、様々な信号パターンにおいて、マーク形成時に発生する熱の後続のマークへの伝搬をより均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。
本発明のうち第5の態様に係るものは、第1ないし第4の何れかの態様に係る情報記録媒体の記録装置であって、前記断熱パルスの直前のマークが長いほど、前記断熱パルスを長くすることを特徴とするものである。
本発明の第5の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、直前のマークが長いほど、断熱パルスが長くされるので、様々な信号パターンにおいて、マーク形成時に発生する熱の後続のマークへの伝搬をより均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。
本発明のうち第6の態様に係るものは、第1ないし第5の何れかの態様に係る情報記録媒体の記録装置であって、前記断熱パルスの直前のマークが長いほど、前記断熱パルスのパワーレベルcを低くすることを特徴とするものである。
本発明の第6の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、直前のマークが長いほど、断熱パルスのパワーレベルが低くされるので、様々な信号パターンにおいて、マーク形成時に発生する熱の後続のマークへの伝搬をより均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。
本発明のうち第7の態様に係るものは、ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型情報記録媒体の記録装置であって、前記ビームの変調波形を、前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の第1断熱パルスと、前記第1断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、前記バイアス部と後続する前記マルチパルス部との間にある第5のパワーレベルeの第2断熱パルスと、を有するパルス列とし、前記第3のパワーレベルc、前記第4のパワーレベルdおよび前記第5のパワーレベルeを、c<dおよびe<dの関係とすることを特徴とするものである。
本発明の第7の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、ビームの変調波形が、マルチパルス部とつぎのマルチパルス部との間にあるバイアス部よりもパワーレベルの低い断熱パルスを、バイアス部の前後に配置しているので、マルチパルス部の前端部分と後端部分の温度上昇をより細かく制御することが可能となる。それによって、より高品質な情報の記録が可能となる。
本発明のうち第8の態様に係るものは、第7の態様に係る情報記録媒体の記録装置であって、記録する信号の基準クロック周期Twに対して、前記バイアス部を前後に挟む前記第1断熱パルスの時間長さtcと前記第2断熱パルスの時間長さtdとを、tc+td≧Twの関係とすることを特徴とするものである。
本発明の第8の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、断熱パルスの時間長さが最適範囲にあるので、記録層を部分的に結晶化して記録マークを形成する追記型の情報記録媒体に対して、ユーザーデータを正しく記録することが可能となる。
本発明のうち第9の態様に係るものは、第7の態様に係る情報記録媒体の記録装置であって、前記バイアス部を前後に挟む前記第1断熱パルスの線長さLcと前記第2断熱パルスの線長さLdとを、Lc+Ld≧75nmの関係とすることを特徴とするものである。
本発明の第9の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、断熱パルスの線長さが最適範囲にあるので、記録層を部分的に結晶化して記録マークを形成する追記型の情報記録媒体に対して、ユーザーデータを正しく記録することが可能となる。
本発明のうち第10の態様に係るものは、第7ないし第9の何れかの態様に係る情報記録媒体の記録装置であって、マーク間スペースが短いほど、前記マーク間スペースの前後に位置する第1断熱パルスと第2断熱パルスとの長さの和を大きくすることを特徴とするものである。
本発明の第10の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、マーク間スペースが短いほど、その前後に位置する第1断熱パルスと第2断熱パルスとの長さの和が大きくされるので、様々な信号パターンにおいて、マーク形成時に発生する熱の後続のマークへの伝搬をより均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。
本発明のうち第11の態様に係るものは、第7ないし第10の何れかの態様に係る情報記録媒体の記録装置であって、前記第1断熱パルスの直後のマーク間スペースが短かいほど、前記第1断熱パルスのパワーレベルcを低くすることを特徴とするものである。
本発明の第11の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、直後のマーク間スペースが短いほど、第1断熱パルスのパワーレベルが低くされるので、様々な信号パターンにおいて、マーク形成時に発生する熱の後続のマークへの伝搬をより均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。
本発明のうち第12の態様に係るものは、第7ないし第11の何れかの態様に係る情報記録媒体の記録装置であって、前記第2断熱パルスの直前のマーク間スペースが短かいほど、前記第2断熱パルスのパワーレベルeを低くすることを特徴とするものである。
本発明の第12の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、直前のマーク間スペースが短かいほど、第2断熱パルスのパワーレベルが低くされるので、様々な信号パターンにおいて、マーク形成時に発生する熱の後続のマークへの伝搬をより均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。
本発明のうち第13の態様に係るものは、第7ないし第12の何れかの態様に係る情報記録媒体の記録装置であって、前記マークが長いほど、これに後続するマーク間スペースの直前と直後とにそれぞれ位置する第1断熱パルスと第2断熱パルスとの長さの和を大きくすることを特徴とするものである。
本発明の第13の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、直前のマークが長いほど、これに後続するマーク間スペースの前後に位置する第1断熱パルスと第2断熱パルスとの長さの和が大きくされるので、様々な信号パターンにおいて、マーク形成時に発生する熱の後続のマークへの伝搬をより均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。
本発明のうち第14の態様に係るものは、第7ないし第13の何れかの態様に係る情報記録媒体の記録装置であって、前記第1断熱パルスの直前のマークが長いほど、前記第1断熱パルスのパワーレベルcを低くすることを特徴とするものである。
本発明の第14の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、直前のマークが長いほど、第1断熱パルスのパワーレベルが低くされるので、様々な信号パターンにおいて、マーク形成時に発生する熱の後続のマークへの伝搬をより均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。
本発明のうち第15の態様に係るものは、第7ないし第14の何れかの態様に係る情報記録媒体の記録装置であって、前記マークが長いほど、これに後続するマーク間スペースの直後に位置する第2断熱パルスのパワーレベルeを低くすることを特徴とするものである。
本発明の第15の態様に係る情報記録媒体の記録装置によれば、直前のマークが長いほど、これに後続するマーク間スペースの直後に位置する第2断熱パルスのパワーレベルが低くされるので、様々な信号パターンにおいて、マーク形成時に発生する熱の後続のマークへの伝搬をより均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。
本発明のうち第16の態様に係るものは、ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型の情報記録媒体であって、前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスと、前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、を有するパルス列であって、記録する信号の基準クロック周期Twに対して、前記断熱パルスの時間長さtcは、tc≧Twの関係にあり、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdは、c<dの関係にあるパルス列からなる変調波形のビームを照射することにより前記マークが形成されるものであり、前記第1から第4のパワーレベルa,b,c,d及び前記断熱パルスの前記時間長さtcが予め記録されていることを特徴とするものである。
本発明の第16の態様に係る情報記録媒体によれば、マルチパルス部とつぎのマルチパルス部との間にあるバイアス部よりもパワーレベルの低い断熱パルスを、マルチパルス部と後続するバイアス部との間に有しており、しかも断熱パルスの時間長さが最適範囲にある変調波形のビームによりマークが記録されるものであり、そのためにパルス条件が予め記録されているので、ユーザーデータを正しく記録または再生することが可能となる。
なお、本発明の第16の態様において、「マークが記録されるものである」とは、マークが未記録の状態をも包含する趣旨である。以下の本発明の第17および第18の何れかの態様においても同様である。
本発明のうち第17の態様に係るものは、ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型の情報記録媒体であって、前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスと、前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、を有するパルス列であって、前記断熱パルスの線長さLcは、Lc≧75nmであり、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdは、c<dの関係にあるパルス列からなる変調波形のビームを照射することにより前記マークが形成されるものであり、前記第1から第4のパワーレベルa,b,c,d及び前記断熱パルスの前記線長さLcに対応する時間長さtcが予め記録されていることを特徴とするものである。
本発明の第17の態様に係る情報記録媒体によれば、マルチパルス部とつぎのマルチパルス部との間にあるバイアス部よりもパワーレベルの低い断熱パルスを、マルチパルス部と後続するバイアス部との間に有しており、しかも断熱パルスの線長さが最適範囲にある変調波形のビームによりマークが記録されるものであり、そのためにパルス条件があらかじめ記録されているので、ユーザーデータを正しく記録または再生することが可能となる。
本発明のうち第18の態様に係るものは、ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型の情報記録媒体であって、前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の第1断熱パルスと、前記第1断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、前記バイアス部と後続する前記マルチパルス部との間にある第5のパワーレベルeの第2断熱パルスと、を有するパルス列であって、前記第3のパワーレベルc、前記第4のパワーレベルdおよび前記第5のパワーレベルeは、c<dおよびe<dの関係にあるパルス列からなる変調波形のビームを照射することにより前記マークが形成されるものであり、前記第1から第5のパワーレベルa,b,c,d,e及び前記第1および第2断熱パルスの時間長さtcおよびtdが予め記録されていることを特徴とするものである。
本発明の第18の態様に係る情報記録媒体によれば、マルチパルス部とつぎのマルチパルス部との間にあるバイアス部よりもパワーレベルの低い断熱パルスを、バイアス部の前後に配置した変調波形のビームによりマークが記録されるものであり、そのためにパルス条件があらかじめ記録されているので、ユーザーデータを正しく記録または再生することが可能となる。
本発明のうち第19の態様に係るものは、ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型情報記録媒体の記録方法であって、前記ビームの変調波形を、前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスと、前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、を有するパルス列とし、記録する信号の基準クロック周期Twに対して、前記断熱パルスの時間長さtcを、tc≧Twの関係とし、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdを、c<dの関係とすることを特徴とするものである。
本発明の第19の態様に係る情報記録媒体の記録方法によれば、ビームの変調波形が、マルチパルス部とつぎのマルチパルス部との間にあるバイアス部よりもパワーレベルの低い断熱パルスを、マルチパルス部と後続するバイアス部との間に有することとなり、しかも断熱パルスの時間長さが最適範囲内の値となるので、記録層を部分的に結晶化して記録マークを形成する追記型の情報記録媒体に対して、ユーザーデータを正しく記録することが可能となる。
本発明のうち第20の態様に係るものは、ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型情報記録媒体の記録方法であって、前記ビームの変調波形を、前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスと、前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、を有するパルス列とし、前記断熱パルスの線長さLcを、Lc≧75nmとし、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdを、c<dの関係とすることを特徴とするものである。
本発明の第20の態様に係る情報記録媒体の記録方法によれば、ビームの変調波形が、マルチパルス部とつぎのマルチパルス部との間にあるバイアス部よりもパワーレベルの低い断熱パルスを、マルチパルス部と後続するバイアス部との間に有することとなり、しかも断熱パルスの線長さが最適範囲内の値となるので、記録層を部分的に結晶化して記録マークを形成する追記型の情報記録媒体に対して、ユーザーデータを正しく記録することが可能となる。
本発明のうち第21の態様に係るものは、ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型情報記録媒体の記録方法であって、前記ビームの変調波形を、前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の第1断熱パルスと、前記第1断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、前記バイアス部と後続する前記マルチパルス部との間にある第5のパワーレベルeの第2断熱パルスと、を有するパルス列とし、前記第3のパワーレベルc、前記第4のパワーレベルdおよび前記第5のパワーレベルeを、c<dおよびe<dの関係とすることを特徴とするものである。
本発明の第21の態様に係る情報記録媒体の記録方法によれば、ビームの変調波形が、マルチパルス部とつぎのマルチパルス部との間にあるバイアス部よりもパワーレベルの低い断熱パルスを、バイアス部の前後に配置することとなるので、マルチパルス部の前端部分と後端部分の温度上昇をより細かく制御することが可能となる。それによって、より高品質な情報の記録が可能となる。
本発明のうち第22の態様に係るものは、情報記録媒体の記録用プログラムであって、ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する、コンピュータを利用した追記型情報記録媒体の記録装置を、前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部を形成するように前記ビームを変調するマルチパルス部形成手段と、前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスを形成するように前記ビームを変調する断熱パルス形成手段と、前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部を形成するように前記ビームを変調するバイアス部形成手段として機能させ、前記断熱パルス形成手段及び前記バイアス部形成手段は、記録する信号の基準クロック周期Twに対して、前記断熱パルスの時間長さtcがtc≧Twの関係にあり、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdがc<dの関係にあるように、前記ビームを変調することを特徴とするものである。
本発明の第22の態様に係る情報記録媒体の記録用プログラムによれば、ビームの変調波形が、マルチパルス部とつぎのマルチパルス部との間にあるバイアス部よりもパワーレベルの低い断熱パルスを、マルチパルス部と後続するバイアス部との間に有することとなり、しかも断熱パルスの時間長さが最適範囲内の値となるので、記録層を部分的に結晶化して記録マークを形成する追記型の情報記録媒体に対して、ユーザーデータを正しく記録することが可能となる。
本発明のうち第23の態様に係るものは、情報記録媒体の記録用プログラムであって、ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する、コンピュータを利用した追記型情報記録媒体の記録装置を、前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部を形成するように前記ビームを変調するマルチパルス部形成手段と、前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスを形成するように前記ビームを変調する断熱パルス形成手段と、前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部を形成するように前記ビームを変調するバイアス部形成手段として機能させ、前記断熱パルス形成手段及び前記バイアス部形成手段は、前記断熱パルスの線長さLcがLc≧75nmであり、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdがc<dの関係にあるように、前記ビームを変調することを特徴とするものである。
本発明の第23の態様に係る情報記録媒体の記録用プログラムによれば、ビームの変調波形が、マルチパルス部とつぎのマルチパルス部との間にあるバイアス部よりもパワーレベルの低い断熱パルスを、マルチパルス部と後続するバイアス部との間に有することとなり、しかも断熱パルスの線長さが最適範囲内の値となるので、記録層を部分的に結晶化して記録マークを形成する追記型の情報記録媒体に対して、ユーザーデータを正しく記録することが可能となる。
本発明のうち第24の態様に係るものは、情報記録媒体の記録用プログラムであって、ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する、コンピュータを利用した追記型情報記録媒体の記録装置を、前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部を形成するように前記ビームを変調するマルチパルス部形成手段と、前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の第1断熱パルスを形成するように前記ビームを変調する第1断熱パルス形成手段と、前記第1断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部を形成するように前記ビームを変調するバイアス部形成手段と、前記バイアス部と後続する前記マルチパルス部との間にある第5のパワーレベルeの第2断熱パルスを形成するように前記ビームを変調する第2断熱パルス形成手段として機能させ、前記第1断熱パルス形成手段、前記バイアス部形成手段及び前記第2断熱パルス形成手段は、前記第3のパワーレベルc、前記第4のパワーレベルdおよび前記第5のパワーレベルeが、c<dおよびe<dの関係にあるように、前記ビームを変調することを特徴とするものである。
本発明の第24の態様に係る情報記録媒体の記録用プログラムによれば、ビームの変調波形が、マルチパルス部とつぎのマルチパルス部との間にあるバイアス部よりもパワーレベルの低い断熱パルスを、バイアス部の前後に配置することとなるので、マルチパルス部の前端部分と後端部分の温度上昇をより細かく制御することが可能となる。それによって、より高品質な情報の記録が可能となる。
本発明のうち第25の態様に係るものは、第22ないし第24の何れかの態様に係る情報記録媒体の記録用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明の第25の態様に係る記録媒体によれば、記録媒体に本発明の第22ないし第24の何れかの態様に係る情報記録媒体の記録用プログラムが記録されているので、この記録媒体がコンピュータに読み取られることにより、情報記録媒体に対して、ユーザーデータを正しく記録することが可能となる。
以上説明したように、本発明の記録技術によれば、レーザ光等のビームを照射して記録層を部分的に結晶化することによってマークを形成して情報を記録する追記型情報記録媒体に対して、ユーザーデータを正しく記録することが可能となる。また、ユーザーデータが正しく記録される情報記録媒体を得ることが可能となる。
(第1の実施形態)
図1は本発明による記録技術が対象とする光学式情報記録媒体の一例を示す斜視図であり、図2は図1の記録媒体の断面図である。図2は、縦方向の寸法を拡大して示している。図2が示すように、この情報記録媒体1は、中央に記録再生装置に装着するための中心孔2を備えたポリカーボネートからなる厚さ約1.1mmの基板8上に、誘電体材料からなる保護層201、TeOPd合金薄膜からなる相変化層202、誘電体材料からなる保護層203及び金属材料からなる反射層204の多層薄膜で構成された記録層9を形成し、その上に厚さ0.1mmの保護膜10を設けたものである。基板8には、記録再生時にレーザー光7をトラッキングする深さ約20nm、幅約0.2μmの情報トラックが0.32μmのピッチで設けられている(図示を略す)。
図1が示すように情報記録媒体1は、情報トラックをウォブリングすることによって情報記録媒体1の識別情報等を記録した半径約22mmから23mmの位置に設けられた再生専用のリードイン領域3、半径約23mmから23.5mmの位置に設けられ、特定のデータを試験的に記録してその信号品質を測定し、最適な記録条件を求める学習動作を行うためのテスト記録領域4、半径約23.5mmから24mmの位置に設けられ、記録再生装置による記録が可能で、学習動作によって得られた最適な記録条件を記録する記録再生条件記録領域5、半径約24mmから58mmの位置に設けられ、ユーザーデータを記録する情報記録領域6を有している。
情報記録時には、レーザー光7を照射することによって相変化層202を部分的にアモルファス状態から結晶状態に変化させることで記録マークを形成する。さらに、記録マークは、マークの長さ及びスペース(即ち、マーク間スペース)の長さ(より詳細には、マークの前端及び後端のエッジ位置)が情報を担うマーク長記録方式で形成される。
図3は、本発明による記録装置の一実施形態の構成を示すブロック図であり、図1及び図2に示した光学式情報記録媒体1を装着した状態を示している。この記録装置は、再生をも可能にする記録再生装置400として構成されており、情報記録媒体1を装着して回転させるスピンドルモータ402、コントローラ403、記録するデータを記録信号に変換する変調器404、記録信号に従って半導体レーザーを駆動するレーザー駆動回路405、波長405nmの半導体レーザー及びNA(開口数)0.85の対物レンズを有し、レーザー光を情報記録媒体1に集光して情報の記録を行うと共に、反射光から再生信号を得る光学ヘッド401、再生信号を増幅し、情報再生信号406Sを生成するプリアンプ(前置増幅器)406、情報再生信号406Sを2値化信号407Sに変換する2値化回路407、2値化信号407Sからデータを復調するデータ復調回路408、情報記録媒体1のテスト記録領域4(図1)において特定のデータを試験的に記録再生した信号の品質を判定する信号品質判定回路409、例えば半導体メモリ、ハードディスク等のメモリを有し最適な記録条件を格納する記録条件格納回路410、上記の記録条件に従ってレーザーパルスを制御するパルス条件設定回路411、および光学ヘッド401を情報記録媒体1の径方向に移動させる移動機構412を備えている。
コントローラ403は、データメモリとしての記録条件格納回路410を含めてコンピュータとして構成することができる。コンピュータの動作を規定するプログラムは、例えばコントローラ403に含まれるROM等の不図示のプログラムメモリに格納される。上記プログラムは、ROM、フレキシブルディスク、CD−ROM、情報記録媒体1等の記録媒体を通じて供給することも、電話回線、ネットワーク等の伝送媒体416を通じて供給することも可能である。
情報記録媒体1に記録されたプログラムは、光学ヘッド401により読み取られ、例えばコントローラ403に内蔵するプログラムメモリへ格納することができる。CD−ROMに記録されたプログラムは、外部装置としての不図示のCD−ROM読取装置を不図示の入出力インタフェース等へ接続することにより、読み出すことができる。ROMの形態でプログラムが供給される場合には、当該ROMを例えばコントローラ403が内蔵するプログラムメモリとして記録再生装置400に搭載することにより、コントローラ403はプログラムに従った処理を実行可能となる。伝送媒体416を通じて供給されるプログラムは、記録再生装置400が通信回路415を備えることにより、当該通信回路415により受信され、例えばコントローラ403が内蔵するプログラムメモリへ格納される。伝送媒体416は、有線の伝送媒体に限らず無線の伝送媒体であっても良い。
図3に点線で示す装置部分IC1は、その全て、又はその一部を単一チップのLSIで構成することが可能である。装置部分IC1の一部を単一チップのLSIで構成する場合には、単一チップで構成すべき部分として、装置部分IC1の様々な部分を選択することができる。図3に示す装置部分IC2及びIC3は、その例に過ぎない。又、装置部分IC1の中の複数の部分を、それぞれ単一チップのLSIで構成することも可能である。
図4は記録再生装置400を用いた記録方法を示すフローチャートであり、図3をも参照しつつ説明する。まずステップS1において、記録再生装置400が起動される。具体的には図5に示すように、情報記録媒体1がスピンドルモータ402に装着されると、記録再生装置400はこれを回転させつつ、まず情報記録媒体1上に光学ヘッド401によって情報再生用のレーザー光を照射し、記録層9に焦点を合わせ、リードイン領域3にアクセスする(S11)。つぎに情報トラックにトラッキングし、情報記録媒体1の識別情報等を読み出す(S12)。その後、記録再生条件記録領域5にアクセスし(S13)、記録再生装置400を特定する装置番号とともに記録された最適な記録条件を読み出す(S14)。識別情報等の読み出しは、光学ヘッド401で媒体1からの反射光から得られた情報再生信号406Sを2値化回路407で2値化した信号407Sを、データ復調回路408で復調し、コントローラ403に取り込むことにより行われる。
図4に戻って、次のステップS2では最適な記録条件を求める学習動作が行われる。学習動作は、図6に示す手順で行われる。記録再生装置400は、まず、光学ヘッド401を移動させて、記録層9のテスト記録領域4にアクセスする(S21)。コントローラ403はパルス条件設定回路411を、ステップS14(図5)で読み出した最適な記録条件に設定する(S22)。最適な条件で定められていないパラメータについては、予め定められた特定の条件またはステップS12(図5)で読み出された識別情報で指定された条件に設定される。
次にコントローラ403から出力された学習動作用の特定データが、変調器404でレーザー駆動信号に変換され、レーザー駆動回路405は、このレーザー駆動信号に従って光学ヘッド401に設けられた半導体レーザーを駆動する。光学ヘッド401によって、半導体レーザーから出射された光が情報記録媒体1に集光され、テスト記録領域4にテスト信号の記録が行われる(S23)。次に、テスト記録されたデータが再生され(S24)、再生信号のジッタ値(基準となるクロックに対する再生された信号位置の変動量)が信号品質判定回路409により測定され、予め定められた判定基準と比較されることにより信号品質の判定が行われる(S25)。
ジッタ値が判定基準を充足した場合(S26)には、学習結果がコントローラ403に送られ、学習動作は終了する。ジッタ値が判定基準を充足しなかった場合(S26)には、パルス条件が変更される(S27)。このステップS27の処理は、コントローラ403がパルス条件設定回路411を、変更したパルス条件に設定することにより行われる。その後、特定データのテスト記録(S23)及びテスト記録されたデータの信号品質の判定が行われる(S24,S25)。この作業をジッタ値が判定基準を充足するまで繰り返すことによって、最適な記録条件が求められる。
再び図4に戻って、次のステップS3では、ステップS2の学習動作によって得られた最適な記録条件が記録条件格納回路410に格納され、ステップS4では最適な記録条件が記録再生装置400を特定する装置番号とともに情報記録媒体1の記録再生条件記録領域5に記録される。次にステップS5で、コントローラ403は、最適な記録条件に基づいてパルス条件をパルス条件設定回路411に設定し、それにより、ユーザーデータが最適な記録条件で情報記録領域6に記録される。パルス条件は、レーザーパルスの強度、幅(時間長さ)及び発生タイミングを含み、記録するマーク及びスペースの長さに適応して設定される。記録時のレーザー光変調波形(発光波形)は、記録するデータの信号パターン及びパルス条件によって決定される。
図7は、本発明の記録装置の一実施形態によるレーザー光変調波形を示す波形図である。記録する信号パターンは、基準クロック周期(ウインドウ幅とも称される)Twの整数倍であり、2Twから8Twまでの長さのマーク21とスペース22との組み合わせで構成されている。この信号パターンは、標準的な変調方式に基づくものである。図7では2Tw及び6Twのマーク21を形成する場合のレーザー光変調波形を示している。
このレーザー光変調波形では、nTwの長さ(ただし2≦n≦8)のマーク21に対応するマーク形成部分において、パワーレベルaとパワーレベルb(ただし、b<a)との間で変調されたn−1個のパルスからなるマルチパルス部30が生成される。すなわち、マルチパルス部30は、パワーレベルaを有するn−1個のパルスと、それらの間にあってパワーレベルbを有するn−2個のパルスとで構成されている。n=2の場合、すなわちパワーレベルaを有するパルスが1個のみである場合には、パワーレベルbを有するパルスは存在しない。パワーレベルaを有するn−1個のパルスのうち、マーク21の前端23に相当するものを第1パルス31と称し、第1パルスに続いて生成されるn−2個のパルスを後続パルス32と称する。n=2のマルチパルス部30では、後続パルス32は含まれない。
このレーザー光変調波形では、更に、マルチパルス部30の直後にパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルス35が生成される。また、この断熱パルス35と後続するマルチパルス部30との間には、パワーレベルd(ただし、c<d<a)のバイアス部36が生成される。バイアス部36はスペース22に対応する。
図7において、ta,tb,tcは、それぞれ第1パルス31、後続パルス32及び断熱パルス35のパルス幅(時間長さ)である。また、α1は、第1パルス発光開始タイミングの基準クロックに対する先行時間長さである。後続パルス32の発光開始タイミングは、基準クロックと一致している。
本願出願人は図2に示した追記型の光学式情報記録媒体1と図3に示した記録再生装置400とを用いて記録試験を行った。このとき、上記のパルス条件の各パラメータは、全てのマーク長さにおいて共通とした。
本願出願人は、まず、線速度=5m/s、Tw=15nsでパルス条件を変えながら、ランダムなパターンの信号を記録し、その再生信号のジッタを測定した。その結果、各パワーレベルが、a=5.5mW、b=c=0mW、d=1.8mWであり、各時間長さがα1=1ns、ta=8ns、tb=7ns、tc=20nsの場合にジッタが最小となった。図8は、この記録試験における、断熱パルス35の時間長さtcと再生信号のジッタとの関係を示したグラフである。%表示のジッタは、基準クロック周期Twに対するジッタの比率を%で表記したものである。一般に、10%以下のジッタであれば、再生信号から正確にデータの復調ができるとされている。図8において、時間長さtcとジッタとの間には相関関係が認められ、tcが15ns以上の場合に10%以下のジッタが得られ、tcが20nsの場合にジッタが最も小さい。
次に、線速度=10m/s、Tw=7.5nsで同様の記録実験を行った結果、各パワーレベルが、a=7.5mW、b=c=0mW、d=2.5mWであり、各時間長さがα1=1ns、ta=5ns、tb=4ns、tc=12.5〜15nsの場合にジッタが最小となった。図9は、この記録試験における、断熱パルスの時間長さtcと再生信号のジッタとの関係を示したグラフである。図9において、時間長さtcとジッタとの間には相関関係が認められ、tcが7.5ns以上の場合に10%以下のジッタが得られ、tcが12.5〜15nsの場合にジッタが最も小さい。
つまり、5m/s及び10m/sの線速度において、tcの好ましい時間長さは、記録する信号の基準クロック周期Twに対して、tc≧Twの範囲であると結論することができる。例えば前述の特許文献1に記載されている従来の消去型光学式記録媒体に適した記録波形では、断熱パルスの好ましい時間長さが0.5Twから1Twの範囲であるのに対して、本実施形態における断熱パルスの好ましい時間幅は1Tw以上であり、好ましい数値範囲が大きく異なっている。これは、融点よりも遙かに低い結晶化温度以上に昇温することで記録層9(図2)を部分的に結晶化して記録マークを形成する追記型の情報記録媒体1は、記録層を融点以上に加熱した後に急激に冷却することによってマークを形成する消去型(すなわち書換型)の記録媒体に比べて、形成するマーク21の直前のマーク21からの熱伝搬の影響を受け易いためであると考えられる。したがって、上記構成でtc≧Twとした記録方法によって、記録層9を部分的に結晶化してマーク21を形成する追記型の情報記録媒体1に対して良好な情報の記録再生が可能となる。
線速度と基準クロック周期Twとを異ならせて行った上記2通りの実証実験において、基準クロック周期Twに相当する情報トラック20の線長は、5m/s×15ns=10m/s×7.5ns=75nmであって、共通である。このことから、断熱パルス35の時間幅tcに対応する線長さLc、すなわち断熱パルス35の記録長についての最適条件として、Lc≧75nmを導くことができる。
記録再生装置400は、ステップS2(図4,図6)の学習動作において、これらの最適条件の範囲で、パルス条件が最適化される。例えば、実証実験ではパルス条件の各パラメータを、全てのマーク長さにおいて共通としたが、断熱パルス35の時間長さtc(または線長さLc)を直後につづくスペース22の長さに応じて、最適条件tc≧Tw(またはLc≧75nm)の範囲で変化させてもよい。この場合、断熱パルスの時間長さtcを、直後のスペース22が短いほど長くするのが望ましく、それによって、様々な信号パターンにおいて、マーク21形成時に発生する熱の後続のマーク21への伝搬を均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。
さらに、断熱パルス35の時間長さtc(または線長さLc)を直前のマーク21の長さに応じて変化させても良い。この場合、断熱パルス35の時間長さtcを、直前のマーク21が長いほど大きくするのが望ましく、それによって、様々な信号パターンにおいて、マーク21形成時に発生する熱の後続のマーク21への伝搬をより均一化することが可能となり、さらに高品質な情報の記録が可能となる。
また実証実験では、断熱パルス35のパワーレベルcを常に一定とし、なおかつ、実証実験ではマルチパルス部30の低パワー側レベルbと同一に設定したが、直後のスペース22の長さに応じて変化させても良い。この場合、断熱パルス35のパワーレベルcを、直後のスペース22が短いほど低くするのが望ましく、それによって、様々な信号パターンにおいて、マーク形成時に発生する熱の後続のマークへの伝搬を均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。
さらに、断熱パルス35のパワーレベルcを直前のマーク21の長さに応じて変化させても良い。この場合、断熱パルス35のパワーレベルcを、直前のマーク21が長いほど低くすることによって、様々な信号パターンにおいて、マーク21形成時に発生する熱の後続のマーク21への伝搬をより均一化することが可能となり、さらに高品質な情報の記録が可能となる。
また、断熱パルス35の時間長さtcまたはパワーレベルcを、直前のマーク21の長さおよび直後のスペース22の長さの双方に依存して変化させてもよい。それにより上記同様に高品質な情報の記録が可能となる。
図7に示した変調波形は、コントローラ403が変調器404を制御することにより実現される。また、上記したパワーレベルa,b,c,dおよび時間長さtc等の条件は、コントローラ403が記録条件格納回路410に格納される記録条件にもとづいて、パルス条件設定回路411に、これらの条件を設定することにより実現される(図4のステップS5)。また、ステップS4(図4)では、最適な記録条件として、パワーレベルa,b,c,dおよび時間長さtc(または線長さLcを線速度に応じて換算したtc)が記録媒体1に記録される。
なお、上述した最適条件tc≧TwあるいはLc≧75nmは、理論的には他のパルス条件、例えばa,b,d、あるいはα1,ta,tb,tcなどに依存し得るが、最も良好な再生信号が得られる記録条件との組み合わせにおいては、トータルの熱負荷は同程度であり、断熱パルス35の条件は、ある範囲に収束するものであり、実用的な使用の下では最適条件は上述の範囲となる。
本実施の形態による記録再生装置400が情報記録媒体1に情報を記録する機能、即ち図4のステップS5及び図6のステップS23の処理に着目すると、記録再生装置400の構成は、図10のブロック図で表現することができる。即ち、記録再生装置400を構成するコントローラ403、変調器404、その他の回路は、マルチパルス部形成部11、断熱パルス形成部12及びバイアス部形成部13を実現する。
マルチパルス部形成部11、断熱パルス形成部12及びバイアス部形成部13は、図11に示すフローチャートに沿った処理を行う。情報記録媒体1へ情報を記録する処理が開始されると、マルチパルス部形成部11はマルチパルス部30を形成するようにビームを変調する(S31)。次に、断熱パルス形成部12は、断熱パルス35を形成するようにビームを変調する(S32)。続いて、バイアス部形成部13は、バイアス部36を形成するようにビームを変調する(S33)。もはや記録すべき情報がない場合など、処理を終了すべき場合には(S35でYes)、図11の処理は終了し、処理を終了すべきでない場合には(S35でNo)、処理はステップS31へ戻る。このようにして、情報記録媒体1への情報の記録が行われる。
既に述べたように、記録再生装置400は、ステップS2(図4,図6)の学習動作において、パルス条件を最適化する。このとき、断熱パルス形成部12によって、断熱パルス35の時間長さtc(または線長さLc)、及びパワーレベルcの最適化が行われる。
又、既に述べたように、コントローラ403は、例えば記録条件格納回路410を含めてコンピュータとして構成することができ、それによりコントローラ403による処理を容易に実現することができる。コンピュータの動作を規定するプログラムは、コンピュータとしてのコントローラ403が内蔵するCPU、メモリ等のハードウェア資源、及びコンピュータのデータメモリとしての記録条件格納回路410に加えて、コンピュータの周辺回路に属する変調器404、レーザー駆動回路405、パルス条件設定回路411等のハードウェア資源と協働することにより、図10に示したマルチパルス部形成部11、断熱パルス形成部12及びバイアス部形成部13を実現する。
(第2の実施形態)
図12は、本発明の記録方法の別の実施形態によるレーザー光変調波形を示す波形図である。記録する信号パターンは、基準クロック周期Twの整数倍であり、2Twから8Twまでの長さのマーク21とスペース22との組み合わせで構成されており、図12では2Tw及び6Twのマークを形成する場合のレーザー光変調波形を示している。このレーザー光変調波形では、nTwの長さ(ただしn≧2)のマーク21に対応するマーク形成部分において、マルチパルス部30が生成される。マルチパルス部30の構成は、図7を参照しつつ説明したとおりである。
このレーザー光変調波形では、更に、マルチパルス部30の直後にパワーレベルc(ただしc<a)の第1断熱パルス41が生成されるとともに、マルチパルス部30の直前にパワーレベルe(ただしe<a)の第2断熱パルスが生成される。第1断熱パルス41と後続する第2断熱パルス42との間には、スペース22に対応するパワーレベルd(ただし、c,e<d<a)のバイアス部36が生成される。図12において、ta,tb,tc,tdは、それぞれ第1パルス31、後続パルス32、第1断熱パルス41及び第2断熱パルス42の時間長さである。また図7と同様に、後続パルス32の発光開始タイミングは、基準クロックと一致している。
第1の実施形態に述べた最適条件から、c=eであるときには、バイアス部36を挟むようにスペース22の後と前とに位置する第1断熱パルス41と第2断熱パルス42とについての最適条件として、それらの時間幅tcおよびtdに関して、tc+td≧Twが理論的に十分な確度をもって導かれる。同様に、第1断熱パルス41の線長さLcおよび第2断熱パルス42の線長さLdについての最適条件として、Lc+Ld≧75nmが導かれる。このように設定することによって、マーク21形成時に発生する熱の後続のマーク21への伝搬を抑制し、記録層9を部分的に結晶化して記録マーク21を形成する追記型の情報記録媒体1に対する良好な情報の記録再生が可能となる。
また、1つのマーク21を形成するにあたって断熱パルスを2つ設け、一方をスペース22の前部に配置し、他方を後部に配置したことで、2つの断熱パルス41,42の合計の時間長さを一定としながら、その配分を変えることが可能となる。つまり、マルチパルス部30の前端部分と後端部分の温度上昇をより細かく制御することが可能となる。したがって、より高品質な情報の記録が可能となる。
なお、スペース22の長さに応じて、このスペース22の前後に位置する第1断熱パルス41及び第2断熱パルス42の時間長さを変化させても良い。この場合、第1断熱パルス41と第2断熱パルス42の時間長さの和tc+tdを、スペース21が短いほど大きくするのが望ましく、それによって、様々な信号パターンにおいて、マーク21形成時に発生する熱の後続のマーク21への伝搬を均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。
さらに、マーク21の長さに応じて、このマーク21に後続するスペース22の前後に位置する第1断熱パルス41及び第2断熱パルス42の時間長さを変化させても良い。この場合、これらの第1断熱パルス41と第2断熱パルス42の時間長さの和tc+tdを、直前のマーク21が長いほど大きくするのが望ましく、それによって、様々な信号パターンにおいて、マーク21形成時に発生する熱の後続のマーク21への伝搬をより均一化することが可能となり、さらに高品質な情報の記録が可能となる。
また、スペース22の長さに応じて、このスペース22の前後に位置する第1断熱パルス41及び第2断熱パルス42のパワーレベルを変化させても良い。この場合、第1断熱パルス41のパワーレベルc及び第2断熱パルス42のパワーレベルeを、スペース22が短いほど低くするのが望ましく、それによって、様々な信号パターンにおいて、マーク21形成時に発生する熱の後続のマーク21への伝搬を均一化することが可能となり、より高品質な情報の記録が可能となる。なお、パワーレベルcとeのいずれか一方のみを、スペース22が短いほど低くしても相応の効果は得られる。
さらに、マーク21の長さに応じて、このマーク21に後続するスペース22の前後に位置する第1断熱パルス41及び第2断熱パルス42のパワーレベルを変化させても良い。この場合、第1断熱パルス41のパワーレベルc及び第2断熱パルス42のパワーレベルeを、直前のマーク21が長いほど低くするのが望ましく、それによって、様々な信号パターンにおいて、マーク21形成時に発生する熱の後続のマーク21への伝搬をより均一化することが可能となり、さらに高品質な情報の記録が可能となる。なお、パワーレベルcとeのいずれか一方のみを、マーク21が長いほど低くしても相応の効果は得られる。
また、第1断熱パルス41および第2断熱パルス42の時間長さまたはパワーレベルを、直前のマーク21の長さおよび、それらが前後に挟むスペース22の長さの双方に依存して変化させてもよい。それにより上記同様に高品質な情報の記録が可能となる。
図12に示した変調波形は、コントローラ403が変調器404を制御することにより実現される。また、上記したパワーレベルa,b,c,d,eおよび時間長さtc,td等の条件は、コントローラ403が記録条件格納回路410に格納される記録条件にもとづいて、パルス条件設定回路411に、これらの条件を設定することにより実現される(図4のステップS5)。また、ステップS4(図4)では、最適な記録条件として、パワーレベルa,b,c,d,e、時間長さtc(または線長さLcを線速度に応じて換算したtc)および時間長さtd(または線長さLdを線速度に応じて換算したtd)が記録媒体1に記録される。
第2の実施の形態による記録再生装置400が情報記録媒体1に情報を記録する機能、即ち図4のステップS5及び図6のステップS23の処理に着目すると、記録再生装置400の構成は、図13のブロック図で表現することができる。即ち、記録再生装置400を構成するコントローラ403、変調器404、その他の回路は、マルチパルス部形成部11、第1断熱パルス形成部12、バイアス部形成部13及び第2断熱パルス形成部14を実現する。図13において、図10に示した要素と同一ないし対応する要素には、同一符号を付している。
マルチパルス部形成部11、第1断熱パルス形成部12、バイアス部形成部13及び第2断熱パルス形成部14は、図14に示すフローチャートに沿った処理を行う。図14において、図11に示した処理と同一ないし対応する処理には同一の符号を付している。情報記録媒体1へ情報を記録する処理が開始されると、マルチパルス部形成部11はマルチパルス部30を形成するようにビームを変調する(S31)。次に、第1断熱パルス形成部12は、断熱パルス35を形成するようにビームを変調する(S32)。続いて、バイアス部形成部13は、バイアス部36を形成するようにビームを変調する(S33)。更に、第2断熱パルス形成部14は、第2断熱パルス42を形成するようにビームを変調する(S34)。もはや記録すべき情報がない場合など、処理を終了すべき場合には(S35でYes)、図14の処理は終了し、処理を終了すべきでない場合には(S35でNo)、処理はステップS31へ戻る。このようにして、情報記録媒体1への情報の記録が行われる。
既に述べたように、記録再生装置400は、ステップS2(図4,図6)の学習動作において、パルス条件を最適化する。このとき、第1断熱パルス形成部12によって、第1断熱パルス35の時間長さtc(または線長さLc)、及びパワーレベルcの最適化が行われる。又、第2断熱パルス形成部14によって、第2断熱パルス42の時間長さtd(または線長さLd)、及びパワーレベルeの最適化が行われる。
既に述べたように、コントローラ403は、例えば記録条件格納回路410を含めてコンピュータとして構成することができ、それによりコントローラ403による処理を容易に実現することができる。コンピュータの動作を規定するプログラムは、コンピュータとしてのコントローラ403が内蔵するCPU、メモリ等のハードウェア資源、及びコンピュータのデータメモリとしての記録条件格納回路410に加えて、コンピュータの周辺回路に属する変調器404、レーザー駆動回路405、パルス条件設定回路411等のハードウェア資源と協働することにより、図13に示したマルチパルス部形成部11、第1断熱パルス形成部12、バイアス部形成部13及び第2断熱パルス形成部14を実現する。
(第3の実施形態)
第1及び第2の実施形態では、nTwの長さ(ただし2≦n≦8)のマーク21において、マルチパルス部30は、パワーレベルaを有するn−1個のパルスと、それらの間にあってパワーレベルbを有するn−2個のパルスとで構成された。又、後続パルス32の発光開始タイミングは、基準クロックと一致し、後続パルス32のパルス幅tbは、tb<Twに設定された。又、第1パルス31は、基準クロックよりも早めに立ち上がることはあっても、そのパルス幅taは、パルス幅tbと同様に、ta<Twに設定された。
しかしながら、将来においては、情報記録媒体1への情報の記録速度を向上させるために、基準クロック周期Twが短縮されてゆく可能性がある。基準クロック周期Twが短縮された場合には、マルチパルス部30に関する上記の制限が、もはや適切ではなくなることが起こり得る。即ち、パワーレベルaを有するパルスの個数をn−1よりも少なくしたり、第1パルスのパルス幅taをta≧Twに設定したり、後続パルス32のパルス幅tbを、tb≧Twに設定したりすることが望ましい場合があり得る。
図15及び図16は、マルチパルス部30に関して、第1及び第2の実施形態とは異なる波形を例示するレーザー光変調波形図である。図15の例では、6Twの長さのマーク21について、後続パルス32の個数が2個に設定され、それにより、第1パルス31と後続パルス32とを合わせたパワーレベルaを有するパルスの個数は、n−1=5よりも少ない3となっている。図15のマルチパルス部30は、n−2=4個の後続パルス32から、あたかも一部を間引いた波形を有している。又、第1パルス31のパルス幅taは、クロック周期Twよりも幾分長く設定されている。
図16の例では、第1パルス31のパルス幅taが基準クロック周期Twよりも遙かに長く設定されている。後続パルス32の個数はゼロであり、パワーレベルaを有するパルスは、1個の第1パルス31のみとなっている。即ち、図16のマルチパルス部30は、複数のクロック周期Twに跨る単一の第1パルス31のみを有している。本発明は、マルチパルス部30のパルス波形に関して、第1及び第2の実施形態に限定されることなく、図15及び図16に例示する形態を含めて、様々な形態を採り得る。
本発明の記録技術によれば、追記型情報記録媒体に対してユーザーデータを正しく記録することが可能となるので、産業上有用である。
本発明の第1の実施形態による記録技術が対象とする情報記録媒体の斜視図である。 図1の情報記録媒体の断面図である。 本発明の第1の実施形態による記録装置のブロック図である。 図3の装置による処理手順を示すフローチャートである。 図4のステップS1の処理手順を示すフローチャートである。 図4のステップS2の処理手順を示すフローチャートである。 図4の装置によるレーザー光変調波形を示す波形図である。 図7の変調波形を用いた記録試験の結果を示すグラフである。 図7の変調波形を用いたもう一つの記録試験の結果を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態による記録装置の情報記録機能に着目した機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態による記録装置が情報を記録する処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態による記録装置によるレーザー光変調波形を示す波形図である。 本発明の第2の実施形態による記録装置の情報記録機能に着目した機能ブロック図である。 本発明の第2の実施形態による記録装置が情報を記録する処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態による記録装置によるレーザー光変調波形の一例を示す波形図である。 本発明の第3の実施形態による記録装置によるレーザー光変調波形の別の例を示す波形図である。 従来の記録技術によるレーザー光変調波形を示す波形図である。
符号の説明
1・・・・情報記録媒体 7・・・・レーザー光(ビーム) 9・・・・記録層
11・・・・マルチパルス部形成部(マルチパルス部形成手段)
12・・・・断熱パルス形成部(断熱パルス形成手段)、第1断熱パルス形成部(第1断熱パルス形成手段)
13・・・・バイアス部形成部(バイアス部形成手段)
14・・・・第2断熱パルス形成部(第2断熱パルス形成手段)
21・・・・マーク 22・・・・スペース 30・・・・マルチパルス部
35・・・・断熱パルス 36・・・・バイアス部 41・・・・第1断熱パルス
42・・・・第2断熱パルス 400・・・・記録再生装置(記録装置)
a,b,c,d,e・・・・パワーレベル Lc、Ld・・・・線長さ
Tw・・・・基準クロック周期 tc、td・・・・パルス幅(時間長さ)

Claims (27)

  1. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型情報記録媒体の記録装置であって、
    前記ビームの変調波形を、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスと、
    前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、を有するパルス列とし、
    記録する信号の基準クロック周期Twに対して、前記断熱パルスの時間長さtcを、tc≧Twの関係とし、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdを、c<dの関係とすることを特徴とする情報記録媒体の記録装置。
  2. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型情報記録媒体の記録装置であって、
    前記ビームの変調波形を、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスと、
    前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、を有するパルス列とし、
    前記断熱パルスの線長さLcを、Lc≧75nmとし、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdを、c<dの関係とすることを特徴とする情報記録媒体の記録装置。
  3. 前記断熱パルスの直後のマーク間スペースが短かいほど、前記断熱パルスを長くすることを特徴とする請求項1または2に記載の情報記録媒体の記録装置。
  4. 前記断熱パルスの直後のマーク間スペースが短かいほど、前記断熱パルスのパワーレベルcを低くすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の情報記録媒体の記録装置。
  5. 前記断熱パルスの直前のマークが長いほど、前記断熱パルスを長くすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の情報記録媒体の記録装置。
  6. 前記断熱パルスの直前のマークが長いほど、前記断熱パルスのパワーレベルcを低くすることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の情報記録媒体の記録装置。
  7. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型情報記録媒体の記録装置であって、
    前記ビームの変調波形を、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の第1断熱パルスと、
    前記第1断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、
    前記バイアス部と後続する前記マルチパルス部との間にある第5のパワーレベルeの第2断熱パルスと、を有するパルス列とし、
    前記第3のパワーレベルc、前記第4のパワーレベルdおよび前記第5のパワーレベルeを、c<dおよびe<dの関係とすることを特徴とする情報記録媒体の記録装置。
  8. 記録する信号の基準クロック周期Twに対して、前記バイアス部を前後に挟む前記第1断熱パルスの時間長さtcと前記第2断熱パルスの時間長さtdとを、tc+td≧Twの関係とすることを特徴とする請求項7に記載の情報記録媒体の記録装置。
  9. 前記バイアス部を前後に挟む前記第1断熱パルスの線長さLcと前記第2断熱パルスの線長さLdとを、Lc+Ld≧75nmの関係とすることを特徴とする請求項7に記載の情報記録媒体の記録装置。
  10. マーク間スペースが短いほど、前記マーク間スペースの前後に位置する第1断熱パルスと第2断熱パルスとの長さの和を大きくすることを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の情報記録媒体の記録装置。
  11. 前記第1断熱パルスの直後のマーク間スペースが短かいほど、前記第1断熱パルスのパワーレベルcを低くすることを特徴とする請求項7ないし10のいずれかに記載の情報記録媒体の記録装置。
  12. 前記第2断熱パルスの直前のマーク間スペースが短かいほど、前記第2断熱パルスのパワーレベルeを低くすることを特徴とする請求項7ないし11のいずれかに記載の情報記録媒体の記録装置。
  13. 前記マークが長いほど、これに後続するマーク間スペースの直前と直後とにそれぞれ位置する第1断熱パルスと第2断熱パルスとの長さの和を大きくすることを特徴とする請求項7ないし12のいずれかに記載の情報記録媒体の記録装置。
  14. 前記第1断熱パルスの直前のマークが長いほど、前記第1断熱パルスのパワーレベルcを低くすることを特徴とする請求項7ないし13のいずれかに記載の情報記録媒体の記録装置。
  15. 前記マークが長いほど、これに後続するマーク間スペースの直後に位置する第2断熱パルスのパワーレベルeを低くすることを特徴とする請求項7ないし14のいずれかに記載の情報記録媒体の記録装置。
  16. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型の情報記録媒体であって、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスと、
    前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、を有するパルス列であって、
    記録する信号の基準クロック周期Twに対して、前記断熱パルスの時間長さtcは、tc≧Twの関係にあり、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdは、c<dの関係にあるパルス列からなる変調波形のビームを照射することにより前記マークが形成されるものであり、
    前記第1から第4のパワーレベルa,b,c,d及び前記断熱パルスの前記時間長さtcが予め記録されていることを特徴とする情報記録媒体。
  17. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型の情報記録媒体であって、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスと、
    前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、を有するパルス列であって、
    前記断熱パルスの線長さLcは、Lc≧75nmであり、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdは、c<dの関係にあるパルス列からなる変調波形のビームを照射することにより前記マークが形成されるものであり、前記第1から第4のパワーレベルa,b,c,d及び前記断熱パルスの前記線長さLcに対応する時間長さtcが予め記録されていることを特徴とする情報記録媒体。
  18. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型の情報記録媒体であって、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の第1断熱パルスと、
    前記第1断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、
    前記バイアス部と後続する前記マルチパルス部との間にある第5のパワーレベルeの第2断熱パルスと、を有するパルス列であって、
    前記第3のパワーレベルc、前記第4のパワーレベルdおよび前記第5のパワーレベルeは、c<dおよびe<dの関係にあるパルス列からなる変調波形のビームを照射することにより前記マークが形成されるものであり、
    前記第1から第5のパワーレベルa,b,c,d,e及び前記第1および第2断熱パルスの時間長さtcおよびtdが予め記録されていることを特徴とする情報記録媒体。
  19. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型情報記録媒体の記録方法であって、
    前記ビームの変調波形を、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスと、
    前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、を有するパルス列とし、
    記録する信号の基準クロック周期Twに対して、前記断熱パルスの時間長さtcを、tc≧Twの関係とし、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdを、c<dの関係とすることを特徴とする情報記録媒体の記録方法。
  20. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型情報記録媒体の記録方法であって、
    前記ビームの変調波形を、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスと、
    前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、を有するパルス列とし、
    前記断熱パルスの線長さLcを、Lc≧75nmとし、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdを、c<dの関係とすることを特徴とする情報記録媒体の記録方法。
  21. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する追記型情報記録媒体の記録方法であって、
    前記ビームの変調波形を、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の第1断熱パルスと、
    前記第1断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部と、
    前記バイアス部と後続する前記マルチパルス部との間にある第5のパワーレベルeの第2断熱パルスと、を有するパルス列とし、
    前記第3のパワーレベルc、前記第4のパワーレベルdおよび前記第5のパワーレベルeを、c<dおよびe<dの関係とすることを特徴とする情報記録媒体の記録方法。
  22. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する、コンピュータを利用した追記型情報記録媒体の記録装置を、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部を形成するように前記ビームを変調するマルチパルス部形成手段と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスを形成するように前記ビームを変調する断熱パルス形成手段と、
    前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部を形成するように前記ビームを変調するバイアス部形成手段として機能させ、
    前記断熱パルス形成手段及び前記バイアス部形成手段は、記録する信号の基準クロック周期Twに対して、前記断熱パルスの時間長さtcがtc≧Twの関係にあり、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdがc<dの関係にあるように、前記ビームを変調することを特徴とする情報記録媒体の記録用プログラム。
  23. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する、コンピュータを利用した追記型情報記録媒体の記録装置を、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部を形成するように前記ビームを変調するマルチパルス部形成手段と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスを形成するように前記ビームを変調する断熱パルス形成手段と、
    前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部を形成するように前記ビームを変調するバイアス部形成手段として機能させ、
    前記断熱パルス形成手段及び前記バイアス部形成手段は、前記断熱パルスの線長さLcがLc≧75nmであり、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdがc<dの関係にあるように、前記ビームを変調することを特徴とする情報記録媒体の記録用プログラム。
  24. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する、コンピュータを利用した追記型情報記録媒体の記録装置を、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部を形成するように前記ビームを変調するマルチパルス部形成手段と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の第1断熱パルスを形成するように前記ビームを変調する第1断熱パルス形成手段と、
    前記第1断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部を形成するように前記ビームを変調するバイアス部形成手段と、
    前記バイアス部と後続する前記マルチパルス部との間にある第5のパワーレベルeの第2断熱パルスを形成するように前記ビームを変調する第2断熱パルス形成手段として機能させ、
    前記第1断熱パルス形成手段、前記バイアス部形成手段及び前記第2断熱パルス形成手段は、前記第3のパワーレベルc、前記第4のパワーレベルdおよび前記第5のパワーレベルeが、c<dおよびe<dの関係にあるように、前記ビームを変調することを特徴とする情報記録媒体の記録用プログラム。
  25. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する、コンピュータを利用した追記型情報記録媒体の記録装置を、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部を形成するように前記ビームを変調するマルチパルス部形成手段と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスを形成するように前記ビームを変調する断熱パルス形成手段と、
    前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部を形成するように前記ビームを変調するバイアス部形成手段として機能させ、
    前記断熱パルス形成手段及び前記バイアス部形成手段は、記録する信号の基準クロック周期Twに対して、前記断熱パルスの時間長さtcがtc≧Twの関係にあり、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdがc<dの関係にあるように、前記ビームを変調することを特徴とする情報記録媒体の記録用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  26. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する、コンピュータを利用した追記型情報記録媒体の記録装置を、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部を形成するように前記ビームを変調するマルチパルス部形成手段と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の断熱パルスを形成するように前記ビームを変調する断熱パルス形成手段と、
    前記断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部を形成するように前記ビームを変調するバイアス部形成手段として機能させ、
    前記断熱パルス形成手段及び前記バイアス部形成手段は、前記断熱パルスの線長さLcがLc≧75nmであり、前記第3のパワーレベルcおよび前記第4のパワーレベルdがc<dの関係にあるように、前記ビームを変調することを特徴とする情報記録媒体の記録用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  27. ビームを照射して記録層を部分的に結晶化してマークを形成することにより情報を記録する、コンピュータを利用した追記型情報記録媒体の記録装置を、
    前記マークの形成部分において第1のパワーレベルaの単数または複数のパルスを有し、前記複数のパルスを有する場合には前記複数のパルスの間に第2のパワーレベルb(ただしb<a)のパルスを挟んでいるマルチパルス部を形成するように前記ビームを変調するマルチパルス部形成手段と、
    前記マルチパルス部の直後に位置する第3のパワーレベルc(ただしc<a)の第1断熱パルスを形成するように前記ビームを変調する第1断熱パルス形成手段と、
    前記第1断熱パルスと後続するマルチパルス部との間にある第4のパワーレベルdのバイアス部を形成するように前記ビームを変調するバイアス部形成手段と、
    前記バイアス部と後続する前記マルチパルス部との間にある第5のパワーレベルeの第2断熱パルスを形成するように前記ビームを変調する第2断熱パルス形成手段として機能させ、
    前記第1断熱パルス形成手段、前記バイアス部形成手段及び前記第2断熱パルス形成手段は、前記第3のパワーレベルc、前記第4のパワーレベルdおよび前記第5のパワーレベルeが、c<dおよびe<dの関係にあるように、前記ビームを変調することを特徴とする情報記録媒体の記録用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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