JP2005009202A - 緑化補助資材及びそれを利用した緑化工法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フロントネットとバックネットとを重ね合わせた二重構造の網状体本体の前記両ネット間に、縦方向に連続若しくは適宜の間隔をおいて複数の連通する収容部を横方向に沿って設け、収容部縦方向長の二分の一以下の直径を持つ筒状体を収容部内に挿入して緑化補助資材を斜面に張設し、張設後の緑化補助資材の厚みに合わせて植生基材を全面または部分的に吹き込む。この構成によれば、廃棄物資材などからなる筒状体がストッパーの役割を果たすとともに、植生基材表面部はネットによって流出が抑制され、さらに植生基材は実質的に傾斜角が緩和されて乾燥障害等を受けにくくなるため、確実に植生基材を保持させて斜面を植生で保護することが出来るのである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば道路や山腹の法面、河川敷、川岸や湖岸などの緑化に用いられる緑化補助資材及びそれを利用した緑化工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2001−207453号公報
リサイクルやゼロエミッションが浸透してきた近年、現地発生材等の未利用バイオマスや産業廃棄物などの処理方法の改善が望まれ続けている。そのため、現地発生材をチップ状や木毛状に加工したものを工場へ送って製品に組み入れる工場生産の方法などが採用されているが、製品に組み入れる現地発生材は原材料として機械的・経済的制約を多く受けることから、大量の現地発生材を使用することは困難であった。
【0003】
本発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、現地発生材等の廃棄物資材を大量に、しかも容易に収容して有効に利用できる緑化補助資材及びそれを利用した緑化工法を提供することである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記目的を達成するため、本発明は、フロントネットとバックネットとを重ね合わせた二重構造の網状体本体の前記両ネット間に、縦方向に連続若しくは適宜の間隔をおいて複数の連通する収容部を横方向に沿って設け、収容部縦方向長の二分の一以下の直径を持つ筒状体を収容部内に挿入してなることを特徴とする緑化補助資材(請求項1)を提供する。
【0005】
この構成によれば、筒状体としてヨシ等の植物の茎・枝などを束状に加工したものや、間伐材・現地発生材などの丸太状木材、また、肥料,土壌改良材,保水材,植生基材,チップ,廃棄物資材などの内1種又は複数種を長筒状の袋体に詰め込んだものなどを適宜選択することで、大量の廃棄物資材をストッパーとして有効活用することが出来る。
【0006】
この際、筒状体の直径を収容部縦方向長の二分の一以下、好ましくは収容部縦方向長の十分の一以上三分の一以下とすることで、収容部を形成する上下のネットが筒状体によって広げられてフロントネットとバックネットとの間に空隙が形成されるため、緑化補助資材を立体化させることができ好ましい。
【0007】
上記の緑化補助資材を利用した緑化工法は、上記の緑化補助資材を斜面に張設し、張設後の緑化補助資材の厚みに合わせて植生基材を全面または部分的に吹き込むことを特徴としている(請求項2)。
【0008】
この緑化工法によれば、筒状体がストッパーの役割を果たすとともに、植生基材表面部はネットによって流出が抑制されるため、植生基材を確実に保持することが出来る。
【0009】
さらに、斜面に張設された緑化補助資材が形成する表面は、斜面勾配よりも緩やかになる面を有するため、空隙内に吹きこまれた植生基材は実質的に傾斜角が緩和されて乾燥障害等を受けにくくなり、より効果的に植生を施すことが出来るのである。
【0010】
吹き込む植生基材としては、既存の緑化基盤材に種子・肥料等を混入させたものや木材チップなどを用いることが出来るが、施工地周辺の森林表層土を吹き込むことで、表層土内に含まれる埋土種子による周辺植生に調和した緑化が期待でき好ましい。
【0011】
また、植生基材を吹き込まない部分においても、流亡しようとする斜面表層土を筒状体上に堆積させることで生育基盤を自然に形成させると共に、周辺から飛来する種子をネット及び筒状体により捕捉させるため、周辺環境に調和した緑化が復元されるのである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の緑化補助資材を調節した斜面の断面図である。
緑化補助資材1は上下二重のネット2,3により縦方向に連続し横方向に連通した収容部4が形成されており、収容部4内には筒状体5が挿入されている。この緑化補助資材1はアンカー6にて斜面Sに固定されている。
【0013】
上記の筒状体5は、ヨシの束を加工したもので、その直径は収容部縦方向長の三分の一となるように設定されている。この筒状体5を挿入することで、収容部4を形成する上下のネット2,3が筒状体4によって広げられ、フロントネット2とバックネット3との間に空隙が形成されて立体化する、すなわち、横断面で略三角形状の空隙が縦方向に連続することになる。
【0014】
そして、図2に示すように、上記の空隙に対して緑化補助資材1の厚みに合わせるように吹き付け機(図示しない)などを用いて植生基材7を吹き込むと、植生基材7は筒状体4によって保持されると共に、植生基材7表面にはフロントネット2が位置することになるため、確実に斜面S上に保持されて緑化が達成されるのである。さらに、フロントネット2により形成される傾斜は斜面S勾配よりも緩やかなものになるため、実質的な植生基材7の勾配は緩やかなものになり、緑化基盤がより安定することになると共に乾燥障害などを軽減させることが出来るのである。
【0015】
なお、筒状体4としてはこれに限定されるものではなく、他の植物の茎・枝などを束状に加工したものや、間伐材・現地発生材などの丸太状木材、また、肥料,土壌改良材,保水材,植生基材,チップ,廃棄物資材などの内一種又は複数種を長筒状の袋体に詰め込んだものなどを適宜選択することが出来る。
【0016】
使用する袋体の基布としては、不織布や網状体など適宜選択できるが、植物性や生分解性プラスチック等の腐食性繊維によるものが環境面からも好ましい。
【0017】
廃棄物資材は植物の生育に影響が小さいもので有害物質を含まないものが適用可能であり、製鉄スラグ,カキ殻,間伐・除伐材,抜根,現場発生土,食品残渣(果物の皮等)が好適に使用できる。
【0018】
緑化補助資材1を構成するネットは、植物繊維製,化学繊維製,金属製等が使用可能であるが、数年後には完全に腐蝕分解する素材によるものが、環境負荷を低減する面で好ましい。素材としては、ヤシ,ジュート,生分解性プラスチックの繊維製が使用できる。また、ネットの目合いは、植生基材が吹き込める程度に開いており、且つ、植生基材の流亡防止が出来る目合い(例えば1インチ程度)があればよいが、斜面張設時に筒状体を支える箇所に密部を設けておくと、より基材流亡を防ぐことができ好適である。
【0019】
植生基材7としては、既存の緑化基盤材に種子・肥料等を混入させたものや木材チップなどを用いることが出来るが、施工地周辺の森林表層土を吹き込むことで、表層土内に含まれる埋土種子8による周辺植生に調和した緑化が期待でき好ましい。
【0020】
植生基材7の吹き込みは斜面全てに行ってもよいが、部分的(ストライプ状や千鳥格子状など)に吹き込みを行い、意図的に人工的な植生工を施さないことも可能である。
【0021】
この構成によると、植生基材7の吹き込みを行わない箇所、すなわち自然植生を待つ待ち受け緑化をする部分では、流亡しようとする斜面表層土を筒状体上に堆積させることで生育基盤を自然に形成させると共に、周辺から飛来してくる種子をネット及び筒状体により捕捉する。そして、その飛来種子9が発芽・生育することにより、自然な植生が復元できるのである。
【0022】
待ち受け緑化に使用する緑化補助資材1には、斜面Sに接する部分に薄綿や木毛などを設けることが、飛来種子9をより捕捉しやすくなるため好適である。さらに、筒状体5として周辺の森林表層土を長筒状の袋体に詰め込んだものを選択することで、埋土種子8と飛来種子9の双方を利用することができ、自然植生を復元させるための時間を短縮させることができ望ましい。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の緑化補助資材では、筒状体としてヨシ等の植物の茎・枝などを束状に加工したものや、間伐材・現地発生材などの丸太状木材、また、肥料,土壌改良材,保水材,植生基材,チップ,建設廃材,貝殻などの内1種又は複数種を長筒状の袋体に詰め込んだものなどを適宜選択することで、大量の廃棄物資材をストッパーとして有効活用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る緑化補助資材を張設した斜面の断面図である。
【図2】本発明に係る緑化工法の構成を説明する断面図である。
【符号の説明】
1…緑化補助資材、2…フロントネット、3…バックネット、4…収容部、5…筒状体、6…アンカー、7…植生基材、8…埋土種子、9…飛来種子、S…斜面
Claims (2)
- フロントネットとバックネットとを重ね合わせた二重構造の網状体本体の前記両ネット間に、縦方向に連続若しくは適宜の間隔をおいて複数の連通する収容部を横方向に沿って設け、収容部縦方向長の二分の一以下の直径を持つ筒状体を収容部内に挿入してあることを特徴とする緑化補助資材。
- 請求項1に記載の緑化補助資材を斜面に張設し、張設後の緑化補助資材の厚みに合わせて植生基材を全面または部分的に吹き付けることを特徴とする緑化工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003175519A JP4325847B2 (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | 緑化補助資材及びそれを利用した緑化工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003175519A JP4325847B2 (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | 緑化補助資材及びそれを利用した緑化工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005009202A true JP2005009202A (ja) | 2005-01-13 |
JP4325847B2 JP4325847B2 (ja) | 2009-09-02 |
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ID=34098681
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JP2003175519A Expired - Lifetime JP4325847B2 (ja) | 2003-06-19 | 2003-06-19 | 緑化補助資材及びそれを利用した緑化工法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007303120A (ja) * | 2006-05-10 | 2007-11-22 | Nisshoku Corp | 植生ネット及びこれを用いた植生マット並びにこの植生ネットまたは植生マットを用いた緑化工法 |
JP2008196208A (ja) * | 2007-02-14 | 2008-08-28 | Nisshoku Corp | 緑化用具、緑化工法および緑化構造体 |
JP2009155962A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Nisshin Sangyo Kk | 植物種子自然侵入促進用ネット |
WO2018124865A1 (fr) * | 2016-12-28 | 2018-07-05 | Société Nationale Des Autoroutes Du Maroc (Adm) | Dispositif de fixation des sols utilisant des canisses de roseau travaillees artisanalement et un procede d'encemensement des talus pour la lutte contre l'erosion |
-
2003
- 2003-06-19 JP JP2003175519A patent/JP4325847B2/ja not_active Expired - Lifetime
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