JP2005008973A - 銅箔の表面粗化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高電流密度での粗化めっき処理においても陽極電極の消耗が少なく、高い電流密度で容易に粗化めっき処理を行なうことができ、ファインパターン化または高周波対応可能な微細な粗化めっき膜を得ることができる銅箔の表面粗化方法を提供する。
【解決手段】めっき液4中で陽極電極2に対向する位置にある銅箔1を陰極としてめっき処理を施し、銅箔1の表面に突起状の銅電着物からなる粗化処理層を形成する際に、めっき液4に浸漬させる銅箔1の面積を陽極電極2の面積の1/5〜4/5とした。
【選択図】 図1
【解決手段】めっき液4中で陽極電極2に対向する位置にある銅箔1を陰極としてめっき処理を施し、銅箔1の表面に突起状の銅電着物からなる粗化処理層を形成する際に、めっき液4に浸漬させる銅箔1の面積を陽極電極2の面積の1/5〜4/5とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銅箔の表面粗化方法に係り、更に詳しくは、プリント配線板やLiイオン電池負極材等の導電体用途に於いて好適な銅箔を提供できる表面粗化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子回路基板用やLiイオン二次電池の負極集電体用の分野で、現在銅箔が大量に使用されている。例えば、電子回路基板の分野ではガラスエポキシ基材と熱プレスしたり、接着剤付きのポリイミドフィルムとラミネートしたり、あるいはポリイミドワニスを塗布後キュアして基板としたりして、プリント配線板の基本的な構成要素となる。またLiイオン二次電池の負極集電体の場合、銅箔表面に活物質と呼ばれる黒鉛とバインダーを混合したものが塗布されるが、最近ではSn或いはSn系合金を銅箔表面に被覆する検討が行われている。
【0003】
前記において、銅箔と樹脂あるいは銅箔と電池用活物質との間の密着性を向上させるため、銅箔にはいわゆるトリート処理と称する表面粗化処理が施される。銅箔には電解銅箔と圧延銅箔があるが、表面粗化処理についてはいずれも同様の方法がとられる。すなわち銅イオンを含有する電解液中で銅箔を陰極電解し、銅箔表面に樹枝状や米粒状の銅電着層を形成する。最適な表面状態を得るため電解液中には微量の塩素イオン、ゼラチンあるいは複数の金属イオンが共添されることがある。このようにして形成された凹凸を持った銅電着層は樹脂などと接着されるときアンカー効果により密着性を向上させることになる。
【0004】
しかしながら、近年の配線ピッチの微細化や樹脂層の極薄化が進み、銅箔の粗度が高いと回路形成のためエッチングをした際に、銅箔の一部が完全にエッチングされずに残ってしまい、樹脂によっては完全には絶縁されないために電子回路上の不都合が起こり易くなってきた。このため、銅箔の粗度はできるだけ低い方が良いとされ、銅箔のロープロファイル化が求められるようになってきている。しかし、粗度が低いと樹脂との密着性が十分ではない。このため、ロープロファイルかつ高密着性といった相反する性能を持った銅箔の開発がさらに求められる結果となっている。
【0005】
図2に、従来より用いられている銅箔の表面粗化装置の概略図を示す。この装置では、銅イオンを含有するめっき液14を収容しためっき槽13内に、一対の銅製平板状陽極電極12,12が設けられている。その陽極電極12,12間を陰極となる銅箔11が搬送用ロール16、めっき用ロール15により連続的に搬送されるようになっている。銅箔1が2枚の陽極電極12,12の間を搬送される際、陽極電極12の面積と、その陽極電極12と対向する位置に有る、めっきされるべき銅箔11の面積はほぼ等しい関係となっている。
【0006】
この装置においては、銅箔11は図示しない巻き出しリールから送り出され、めっき槽13を経由して、図示しない巻き取りリールによって巻き取られる、いわゆるリール・ツー・リール方式により搬送される。銅箔11は、2枚の陽極電極12,12の間を搬送される際に、銅イオンを含有するめっき液14中で陰極電解され、銅箔11の表面に樹枝状や米粒状の凹凸を持った銅電着層が形成されて、表面粗化処理が行われる。
【0007】
一方、帯状導電材料の電解処理方法において、図3に示すような装置も用いられている(特許文献1)。
【0008】
【特許文献1】
特公昭53−12450号
【0009】
この電解処理装置では、電解液21を収容している電解槽23の内部に円弧状の陽極電極25を有し、その対向位置に直径250mmの電解用ロール27が陽極電極25と20mmの間隔を置いて配されている。電解用ロール27はその周面の約2/5が部分的に電解液21中に浸漬されている。更に、電解用ロール27の上流側及び下流側にそれぞれガイドロール31,33が設けられている。銅箔29は、ガイドロール31から送り出され、電解用ロール27により電解槽23内部の電解液21に浸漬される。電解液21は硫酸銅−硫酸浴が用いられ浴温50℃で陰極電流密度7A/dm2の条件で銅箔29の片面に粗めっきが行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
銅箔の表面に対し粗化めっき処理を行なう場合、高電流密度の電着であるほど、そのめっき膜形態は微細化し、アンカー効果が増大して樹脂との密着性が向上する。しかしながら、図2に示した銅箔の表面粗化装置では、陽極電極12,12の面積とめっきされる銅箔11との面積が等しいため、高電流密度の電流を用いて粗化めっき処理を行おうとするとそれと同じ電流密度の電流を陽極電極12,12に流すことが必要となる。このため陽極電極12,12の消耗が激しくなってしまい、取替えによるコストがかさむという不具合があった。従って、対費用効果といった面から使用する電流密度が限られてしまい、このため微細な粗化めっき膜を得ることが難しく、ファインパターン化または高周波対応で銅箔に求められる表面粗さを達成することが困難であった。
【0011】
また、図3に示した帯状導電材料の電解処理装置においても、円弧状の陽極電極25の曲率半径(135mm)に対して、電解用ロール27の半径がかなり大きい(125mm)ため、陽極電極25の面積とめっきされる銅箔29の面積とが実質的に等しくなり、銅箔29に高電流密度の電流を流すと陽極電極25にも実質的に同じ電流密度の電流が流れてしまい、図2に示す銅箔の表面粗化装置と同様の不都合があった。
【0012】
従って、本発明の目的は、高電流密度での粗化めっき処理においても陽極電極の消耗が少なく、高い電流密度で容易に粗化めっき処理を行なうことができ、ファインパターン化または高周波対応可能な微細な粗化めっき膜を得ることができる銅箔の表面粗化方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の銅箔の表面粗化方法は、銅めっき液中で陽極電極に対向する位置にある銅箔を陰極としてめっき処理を施し、銅箔の表面に突起状の銅電着物からなる粗化処理層を形成する銅箔の表面粗化方法において、前記銅めっき液に浸漬させる前記銅箔の面積を前記陽極電極の面積の1/5〜4/5としたことを特徴とする。
【0014】
上記方法において、得られる銅箔の表面粗さ(Ra)をRa=0.2μm以下とすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る銅箔の表面粗化方法の実施形態について説明する。
【0016】
本実施形態において、粗化めっき処理を行なう銅箔は、電解銅箔と圧延銅箔のどちらでも良い。まず、粗化めっき処理の前処理として、電解脱脂処理、酸洗処理を行なった方が、得られるめっき膜の均一性が向上するため好ましい。電解脱脂処理は、陰極電解または陽極電解で行ない、液組成としては水酸化ナトリウム1〜100g/L、炭酸ナトリウム1〜100g/Lを用い、温度10〜50℃、電流密度1〜10A/dm2、処理時間1〜60秒で行なうことができる。また、酸洗処理については液組成として硫酸1〜200g/Lで、温度10〜50℃、処理時間1〜60秒の条件で行なうことができる。
【0017】
次に、銅めっき液中で銅箔を陰極として高電流密度でめっき処理を施し、銅箔の表面に突起状の銅電着物からなる粗化処理層を形成して銅箔の表面に粗化めっき処理を行なう。
【0018】
図1に、本発明の銅箔の表面粗化方法を好適に実施するための銅箔の表面粗化装置の一例を示す。この装置では、めっき槽3の内壁に断面が円弧状の凹面を有する陽極電極2が形成され、更に陽極電極2に対向して、銅箔1をめっき液4中に浸漬するめっき用ロール5が、めっき液4中にその周面が半分程度浸潰するように配置されている。また、めっき用ロール5の上流側及び下流側にはそれぞれ銅箔1の搬送用ロール6が配置されている。
【0019】
ここで、めっき用ロール5の回転軸の位置は、陽極電極2の円弧状の凹面の曲率の中心部に対応するように形成され、めっき用ロール5の半径は陽極電極2の凹面の曲率半径の4/5以下に形成されている。めっき用ロール5の周面のうち銅箔1と接触しかつめっき液4中に浸漬される部分の面積(銅箔1がめっきされる面積)は、陽極電極2の面積の1/5(20%)〜4/5(80%)に形成されていることが好ましく、更に1/4(25%)〜3/5(60%)がより好ましく、更に1/3(33%)〜1/2(50%)が最も好ましい。4/5を超えると下記に規定する銅箔1に流す電流の電流密度範囲で、陽極電極2に流れる電流密度が40A/dm2以上となり、消耗が激しくなって使用できなくなり、1/5未満では銅箔1への銅めっき効率が悪くなってしまう。
【0020】
陽極電極2としては、比較的に高電流密度まで溶出が少なく、不溶性金属であるPtまたはTi、Fe、Ni、Zn、Cuもしくはこれらのいくつかを含有する合金にPtめっきを行なった金属板が好ましいが、Cuそのものを陽極電極2として使用することも可能である。
【0021】
めっき時に銅箔1に流す電流の電流密度として、ロープロファイルかつ樹脂との密着性の良い粗化めっき膜を得るために、50A/dm2以上200A/dm2以下であることが望ましい。50A/dm2未満ではめっき膜形態は平坦なものとなるか、比較的凹凸の大きい形状となってしまう。逆に200A/dm2を超えると銅箔1に流れる電流によって銅箔1が発熱し、銅箔1の表面状態や機械的特性が変化してしまい、目的のめっき膜形状を得ることが難しくなる。
【0022】
めっき液4は、一般的な銅めっき液が用いられる。組成としては例えば硫酸濃度10〜200g/L、硫酸銅濃度10〜300g/Lが適当である。適宜、塩化ナトリウムを1〜100ppm、添加しても良い。温度は10〜50℃が好ましい。
【0023】
この銅箔の表面粗化装置において、銅箔1は、図示しない巻き出しリールから送り出され、搬送用ロール6を経由し、めっき用ロール5によりめっき液4中に浸漬された後、搬送用ロール6を経由して、図示しない巻き取りリールにより巻き取られる。
【0024】
銅箔1がめっき用ロール5によりめっき液4中に浸漬される際、めっき用ロール5の半径が陽極電極2の曲率半径の4/5以下に形成され、めっき用ロール5の周面のうち銅箔1と接触しかつめっき液4中に浸漬される部分の面積(即ち、銅箔1がめっきされる面積)が、陽極電極2の面積の4/5以下に形成されているので、銅箔1に流れる電流が集中される。よって陽極電極2に流れる電流の電流密度に対して、銅箔1に流れる電流の実質的な電流密度を高めることができる。従って、めっき時に銅箔1の電流密度が50A/dm2以上200A/dm2以下の高電流密度となっても、陽極電極2の電流密度が銅箔1の電流密度の4/5以下とできるため、陽極電極2の消耗を最小限に抑えることが出来る。
【0025】
なお、この銅箔の表面粗化装置において、銅箔1と陽極電極2との間に、めっき液4の流れの影響を小さくするための整流板を設けても良い。
【0026】
上述した銅箔の表面粗化装置により銅箔に粗化めっき処理を行なった後、必要に応じて公知の方法によって耐熱性、耐薬品性を向上させる処理を行ない、また、防錆処理を施すことができる。耐熱性、耐薬品性を向上させる処理は、Ni、Co、Mo、Zn等の金属を公知の技術を用いてめっきすることにより行われる。また、さらに防錆処理を施すため、クロメート処理やシランカップリング処理等が行なわれる。ただし、樹脂との密着性が求められる場合にはベンゾトリアゾール系の有機防錆処理は行なわない方が望ましい。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0028】
【実施例1】
厚さ16.3μmの圧延銅箔を、水酸化ナトリウム40g/L、炭酸ナトリウム20g/Lにおいて温度25℃、電流密度6A/dm2、処理時間10秒で陰極電解にて電解脱脂処理した後、硫酸50g/Lにおいて温度25℃、処理時間10秒で酸洗処理を行なった。この銅箔を用いて図1に示す銅箔の表面粗化装置にて、めっき液4として硫酸100g/L、硫酸銅200g/Lの電解液を用い、温度35℃で電流密度40A/dm2〜60A/dm2にて4.5秒間粗化めっきを行った。ここで、めっき液4に浸漬する銅箔1の面積は、陽極電極2の1/3とした。この銅箔の表面粗さRaを、原子間力顕微鏡により測定した。その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
上記表1の結果より、実施例の方法によれば、表面粗さが0.2μm以下の微細な粗化めっき膜が得られることが分かった。
【0031】
【実施例2】
実施例1と同様に、16.3μmの圧延銅箔を用いて電解脱脂処理、酸洗処理を行なった後、図1に示す銅箔の表面粗化装置にて硫酸100g/L、硫酸銅150g/Lのめっき液を用い、温度35℃で電流量44A/dm2〜56A/dm2で4.5秒間粗化めっきを行った。ここで、めっき液4に浸漬する銅箔1の面積は、陽極電極2の1/3とした。また、粗化めっきの後に粗化面に対して亜鉛めっきを1A/dm2、5秒間、浸漬クロメート処理を5秒間行った。この銅箔の表面粗さRaを、原子間力顕微鏡により測定した。その結果を既知の銅箔の表面粗さRaと併せて表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
上記表2の結果より、実施例の方法によれば、既知の銅箔(サンプル10〜12)の表面粗さよりも微細な粗化めっき膜が得られることが判明した。
【0034】
【発明の効果】
本発明の銅箔の表面粗化方法は、銅めっき液に浸漬させる銅箔の面積を陽極電極の面積の1/5〜4/5としているので、高電流密度で粗化めっき処理を行っても陽極電極の消耗が少ないものとなる。このため、従来の技術では困難であった高電流密度での粗化めっき処理を容易に行うことができる。
【0035】
また、得られる銅箔の表面粗さ(Ra)をRa=0.2μm以下とすることができるので、これによりファインパターン化または高周波対応で銅箔に求められている微細な粗化めっき膜を有する銅箔を効率的に提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る銅箔の表面粗化方法に用いる表面粗化装置を示す概略断面図である。
【図2】従来の銅箔の表面粗化装置を示す概略断面図である。
【図3】従来の帯状導電材料の電解処理装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 銅箔
2 陽極電極
3 めっき槽
4 めっき液
5 めっき用ロール
【発明の属する技術分野】
本発明は、銅箔の表面粗化方法に係り、更に詳しくは、プリント配線板やLiイオン電池負極材等の導電体用途に於いて好適な銅箔を提供できる表面粗化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子回路基板用やLiイオン二次電池の負極集電体用の分野で、現在銅箔が大量に使用されている。例えば、電子回路基板の分野ではガラスエポキシ基材と熱プレスしたり、接着剤付きのポリイミドフィルムとラミネートしたり、あるいはポリイミドワニスを塗布後キュアして基板としたりして、プリント配線板の基本的な構成要素となる。またLiイオン二次電池の負極集電体の場合、銅箔表面に活物質と呼ばれる黒鉛とバインダーを混合したものが塗布されるが、最近ではSn或いはSn系合金を銅箔表面に被覆する検討が行われている。
【0003】
前記において、銅箔と樹脂あるいは銅箔と電池用活物質との間の密着性を向上させるため、銅箔にはいわゆるトリート処理と称する表面粗化処理が施される。銅箔には電解銅箔と圧延銅箔があるが、表面粗化処理についてはいずれも同様の方法がとられる。すなわち銅イオンを含有する電解液中で銅箔を陰極電解し、銅箔表面に樹枝状や米粒状の銅電着層を形成する。最適な表面状態を得るため電解液中には微量の塩素イオン、ゼラチンあるいは複数の金属イオンが共添されることがある。このようにして形成された凹凸を持った銅電着層は樹脂などと接着されるときアンカー効果により密着性を向上させることになる。
【0004】
しかしながら、近年の配線ピッチの微細化や樹脂層の極薄化が進み、銅箔の粗度が高いと回路形成のためエッチングをした際に、銅箔の一部が完全にエッチングされずに残ってしまい、樹脂によっては完全には絶縁されないために電子回路上の不都合が起こり易くなってきた。このため、銅箔の粗度はできるだけ低い方が良いとされ、銅箔のロープロファイル化が求められるようになってきている。しかし、粗度が低いと樹脂との密着性が十分ではない。このため、ロープロファイルかつ高密着性といった相反する性能を持った銅箔の開発がさらに求められる結果となっている。
【0005】
図2に、従来より用いられている銅箔の表面粗化装置の概略図を示す。この装置では、銅イオンを含有するめっき液14を収容しためっき槽13内に、一対の銅製平板状陽極電極12,12が設けられている。その陽極電極12,12間を陰極となる銅箔11が搬送用ロール16、めっき用ロール15により連続的に搬送されるようになっている。銅箔1が2枚の陽極電極12,12の間を搬送される際、陽極電極12の面積と、その陽極電極12と対向する位置に有る、めっきされるべき銅箔11の面積はほぼ等しい関係となっている。
【0006】
この装置においては、銅箔11は図示しない巻き出しリールから送り出され、めっき槽13を経由して、図示しない巻き取りリールによって巻き取られる、いわゆるリール・ツー・リール方式により搬送される。銅箔11は、2枚の陽極電極12,12の間を搬送される際に、銅イオンを含有するめっき液14中で陰極電解され、銅箔11の表面に樹枝状や米粒状の凹凸を持った銅電着層が形成されて、表面粗化処理が行われる。
【0007】
一方、帯状導電材料の電解処理方法において、図3に示すような装置も用いられている(特許文献1)。
【0008】
【特許文献1】
特公昭53−12450号
【0009】
この電解処理装置では、電解液21を収容している電解槽23の内部に円弧状の陽極電極25を有し、その対向位置に直径250mmの電解用ロール27が陽極電極25と20mmの間隔を置いて配されている。電解用ロール27はその周面の約2/5が部分的に電解液21中に浸漬されている。更に、電解用ロール27の上流側及び下流側にそれぞれガイドロール31,33が設けられている。銅箔29は、ガイドロール31から送り出され、電解用ロール27により電解槽23内部の電解液21に浸漬される。電解液21は硫酸銅−硫酸浴が用いられ浴温50℃で陰極電流密度7A/dm2の条件で銅箔29の片面に粗めっきが行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
銅箔の表面に対し粗化めっき処理を行なう場合、高電流密度の電着であるほど、そのめっき膜形態は微細化し、アンカー効果が増大して樹脂との密着性が向上する。しかしながら、図2に示した銅箔の表面粗化装置では、陽極電極12,12の面積とめっきされる銅箔11との面積が等しいため、高電流密度の電流を用いて粗化めっき処理を行おうとするとそれと同じ電流密度の電流を陽極電極12,12に流すことが必要となる。このため陽極電極12,12の消耗が激しくなってしまい、取替えによるコストがかさむという不具合があった。従って、対費用効果といった面から使用する電流密度が限られてしまい、このため微細な粗化めっき膜を得ることが難しく、ファインパターン化または高周波対応で銅箔に求められる表面粗さを達成することが困難であった。
【0011】
また、図3に示した帯状導電材料の電解処理装置においても、円弧状の陽極電極25の曲率半径(135mm)に対して、電解用ロール27の半径がかなり大きい(125mm)ため、陽極電極25の面積とめっきされる銅箔29の面積とが実質的に等しくなり、銅箔29に高電流密度の電流を流すと陽極電極25にも実質的に同じ電流密度の電流が流れてしまい、図2に示す銅箔の表面粗化装置と同様の不都合があった。
【0012】
従って、本発明の目的は、高電流密度での粗化めっき処理においても陽極電極の消耗が少なく、高い電流密度で容易に粗化めっき処理を行なうことができ、ファインパターン化または高周波対応可能な微細な粗化めっき膜を得ることができる銅箔の表面粗化方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の銅箔の表面粗化方法は、銅めっき液中で陽極電極に対向する位置にある銅箔を陰極としてめっき処理を施し、銅箔の表面に突起状の銅電着物からなる粗化処理層を形成する銅箔の表面粗化方法において、前記銅めっき液に浸漬させる前記銅箔の面積を前記陽極電極の面積の1/5〜4/5としたことを特徴とする。
【0014】
上記方法において、得られる銅箔の表面粗さ(Ra)をRa=0.2μm以下とすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る銅箔の表面粗化方法の実施形態について説明する。
【0016】
本実施形態において、粗化めっき処理を行なう銅箔は、電解銅箔と圧延銅箔のどちらでも良い。まず、粗化めっき処理の前処理として、電解脱脂処理、酸洗処理を行なった方が、得られるめっき膜の均一性が向上するため好ましい。電解脱脂処理は、陰極電解または陽極電解で行ない、液組成としては水酸化ナトリウム1〜100g/L、炭酸ナトリウム1〜100g/Lを用い、温度10〜50℃、電流密度1〜10A/dm2、処理時間1〜60秒で行なうことができる。また、酸洗処理については液組成として硫酸1〜200g/Lで、温度10〜50℃、処理時間1〜60秒の条件で行なうことができる。
【0017】
次に、銅めっき液中で銅箔を陰極として高電流密度でめっき処理を施し、銅箔の表面に突起状の銅電着物からなる粗化処理層を形成して銅箔の表面に粗化めっき処理を行なう。
【0018】
図1に、本発明の銅箔の表面粗化方法を好適に実施するための銅箔の表面粗化装置の一例を示す。この装置では、めっき槽3の内壁に断面が円弧状の凹面を有する陽極電極2が形成され、更に陽極電極2に対向して、銅箔1をめっき液4中に浸漬するめっき用ロール5が、めっき液4中にその周面が半分程度浸潰するように配置されている。また、めっき用ロール5の上流側及び下流側にはそれぞれ銅箔1の搬送用ロール6が配置されている。
【0019】
ここで、めっき用ロール5の回転軸の位置は、陽極電極2の円弧状の凹面の曲率の中心部に対応するように形成され、めっき用ロール5の半径は陽極電極2の凹面の曲率半径の4/5以下に形成されている。めっき用ロール5の周面のうち銅箔1と接触しかつめっき液4中に浸漬される部分の面積(銅箔1がめっきされる面積)は、陽極電極2の面積の1/5(20%)〜4/5(80%)に形成されていることが好ましく、更に1/4(25%)〜3/5(60%)がより好ましく、更に1/3(33%)〜1/2(50%)が最も好ましい。4/5を超えると下記に規定する銅箔1に流す電流の電流密度範囲で、陽極電極2に流れる電流密度が40A/dm2以上となり、消耗が激しくなって使用できなくなり、1/5未満では銅箔1への銅めっき効率が悪くなってしまう。
【0020】
陽極電極2としては、比較的に高電流密度まで溶出が少なく、不溶性金属であるPtまたはTi、Fe、Ni、Zn、Cuもしくはこれらのいくつかを含有する合金にPtめっきを行なった金属板が好ましいが、Cuそのものを陽極電極2として使用することも可能である。
【0021】
めっき時に銅箔1に流す電流の電流密度として、ロープロファイルかつ樹脂との密着性の良い粗化めっき膜を得るために、50A/dm2以上200A/dm2以下であることが望ましい。50A/dm2未満ではめっき膜形態は平坦なものとなるか、比較的凹凸の大きい形状となってしまう。逆に200A/dm2を超えると銅箔1に流れる電流によって銅箔1が発熱し、銅箔1の表面状態や機械的特性が変化してしまい、目的のめっき膜形状を得ることが難しくなる。
【0022】
めっき液4は、一般的な銅めっき液が用いられる。組成としては例えば硫酸濃度10〜200g/L、硫酸銅濃度10〜300g/Lが適当である。適宜、塩化ナトリウムを1〜100ppm、添加しても良い。温度は10〜50℃が好ましい。
【0023】
この銅箔の表面粗化装置において、銅箔1は、図示しない巻き出しリールから送り出され、搬送用ロール6を経由し、めっき用ロール5によりめっき液4中に浸漬された後、搬送用ロール6を経由して、図示しない巻き取りリールにより巻き取られる。
【0024】
銅箔1がめっき用ロール5によりめっき液4中に浸漬される際、めっき用ロール5の半径が陽極電極2の曲率半径の4/5以下に形成され、めっき用ロール5の周面のうち銅箔1と接触しかつめっき液4中に浸漬される部分の面積(即ち、銅箔1がめっきされる面積)が、陽極電極2の面積の4/5以下に形成されているので、銅箔1に流れる電流が集中される。よって陽極電極2に流れる電流の電流密度に対して、銅箔1に流れる電流の実質的な電流密度を高めることができる。従って、めっき時に銅箔1の電流密度が50A/dm2以上200A/dm2以下の高電流密度となっても、陽極電極2の電流密度が銅箔1の電流密度の4/5以下とできるため、陽極電極2の消耗を最小限に抑えることが出来る。
【0025】
なお、この銅箔の表面粗化装置において、銅箔1と陽極電極2との間に、めっき液4の流れの影響を小さくするための整流板を設けても良い。
【0026】
上述した銅箔の表面粗化装置により銅箔に粗化めっき処理を行なった後、必要に応じて公知の方法によって耐熱性、耐薬品性を向上させる処理を行ない、また、防錆処理を施すことができる。耐熱性、耐薬品性を向上させる処理は、Ni、Co、Mo、Zn等の金属を公知の技術を用いてめっきすることにより行われる。また、さらに防錆処理を施すため、クロメート処理やシランカップリング処理等が行なわれる。ただし、樹脂との密着性が求められる場合にはベンゾトリアゾール系の有機防錆処理は行なわない方が望ましい。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0028】
【実施例1】
厚さ16.3μmの圧延銅箔を、水酸化ナトリウム40g/L、炭酸ナトリウム20g/Lにおいて温度25℃、電流密度6A/dm2、処理時間10秒で陰極電解にて電解脱脂処理した後、硫酸50g/Lにおいて温度25℃、処理時間10秒で酸洗処理を行なった。この銅箔を用いて図1に示す銅箔の表面粗化装置にて、めっき液4として硫酸100g/L、硫酸銅200g/Lの電解液を用い、温度35℃で電流密度40A/dm2〜60A/dm2にて4.5秒間粗化めっきを行った。ここで、めっき液4に浸漬する銅箔1の面積は、陽極電極2の1/3とした。この銅箔の表面粗さRaを、原子間力顕微鏡により測定した。その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
上記表1の結果より、実施例の方法によれば、表面粗さが0.2μm以下の微細な粗化めっき膜が得られることが分かった。
【0031】
【実施例2】
実施例1と同様に、16.3μmの圧延銅箔を用いて電解脱脂処理、酸洗処理を行なった後、図1に示す銅箔の表面粗化装置にて硫酸100g/L、硫酸銅150g/Lのめっき液を用い、温度35℃で電流量44A/dm2〜56A/dm2で4.5秒間粗化めっきを行った。ここで、めっき液4に浸漬する銅箔1の面積は、陽極電極2の1/3とした。また、粗化めっきの後に粗化面に対して亜鉛めっきを1A/dm2、5秒間、浸漬クロメート処理を5秒間行った。この銅箔の表面粗さRaを、原子間力顕微鏡により測定した。その結果を既知の銅箔の表面粗さRaと併せて表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
上記表2の結果より、実施例の方法によれば、既知の銅箔(サンプル10〜12)の表面粗さよりも微細な粗化めっき膜が得られることが判明した。
【0034】
【発明の効果】
本発明の銅箔の表面粗化方法は、銅めっき液に浸漬させる銅箔の面積を陽極電極の面積の1/5〜4/5としているので、高電流密度で粗化めっき処理を行っても陽極電極の消耗が少ないものとなる。このため、従来の技術では困難であった高電流密度での粗化めっき処理を容易に行うことができる。
【0035】
また、得られる銅箔の表面粗さ(Ra)をRa=0.2μm以下とすることができるので、これによりファインパターン化または高周波対応で銅箔に求められている微細な粗化めっき膜を有する銅箔を効率的に提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る銅箔の表面粗化方法に用いる表面粗化装置を示す概略断面図である。
【図2】従来の銅箔の表面粗化装置を示す概略断面図である。
【図3】従来の帯状導電材料の電解処理装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 銅箔
2 陽極電極
3 めっき槽
4 めっき液
5 めっき用ロール
Claims (2)
- 銅めっき液中で陽極電極に対向する位置にある銅箔を陰極としてめっき処理を施し、銅箔の表面に突起状の銅電着物からなる粗化処理層を形成する銅箔の表面粗化方法において、前記銅めっき液に浸漬させる前記銅箔の面積を前記陽極電極の面積の1/5〜4/5としたことを特徴とする銅箔の表面粗化方法。
- 得られる銅箔の表面粗さ(Ra)をRa=0.2μm以下にしたことを特徴とする請求項1に記載の銅箔の表面粗化方法。
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