JP2005008499A - 多孔質ガラス母材の製造方法 - Google Patents

多孔質ガラス母材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス微粒子を堆積させて作製する多孔質ガラス母材において、割れが生じない多孔質ガラス母材の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の多孔質ガラス母材の製造方法は、バーナ7の火炎中で生成したガラス微粒子をガラス棒11に堆積させながら、前記ガラス棒11を引き上げてガラス微粒子堆積体19を形成する。ガラス微粒子の堆積終了時に、前記ガラス棒11の引き上げ速度を堆積中の引き上げ速度よりも増加させる。引き上げ速度の増加を開始させてからの引き上げ距離が所定の距離となった時、燃焼用ガス及びガラス原料用ガスの前記バーナ7への供給を停止するのが望ましい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガラス微粒子を堆積させて作製する多孔質ガラス母材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高速・大容量通信として利用される光ファイバは、主にコアとクラッドから構成されており、ガラス微粒子の堆積体である多孔質ガラス母材を脱水・焼結してガラス母材に加工後、このガラス母材を線引きして製造される。光ファイバの製造のもととなる多孔質ガラス母材を製造する方法としては、VAD法がよく知られている。このVAD法は、バーナの火炎中にガラス微粒子を生成させ、ガラス微粒子をガラス棒に堆積させながらガラス棒を引き上げていき、徐々に円柱状の多孔質ガラス母材を形成していくものである。
【0003】
このVAD法を用いた従来の多孔質ガラス母材の製造方法として、ガラス微粒子の堆積を終了する時に、堆積終了端付近のガラス微粒子の密度を増大させて製造する方法が開示されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0004】
図7に、特許文献1の光ファイバプリフォームのジャケット部を形成する方法を表す図を示す。図7において、堆積プロセスの間、ガラスロッド101の垂直方向のスピードは100mm/時である。バーナ103がガラススートブール105の底部から距離d(80mm)の位置にきた時に、ガラスロッド101の垂直方向の速度は、例えば、200mm/時にまで増加することが可能である。バーナ103の位置が図7に示すように、ブールの底部107に到着した時に、その後、垂直方向の移動を停止し、バーナ103の火炎が底部107に約2分間留まるようにする。
これにより、高温の先端温度は燃料の供給を変化させずに、原材料の供給を呈することだけでガラススートブール105の高密度化が可能となることが記載されている。
【0005】
また、図8に、特許文献2の光ファイバ用多孔質母材の製造方法を説明する一部縦断面図を示す。
図8において、光ファイバ用多孔質母材102の堆積終了端部分102cの堆積に入った時点で、外コア用バーナへの燃料ガス中の水素の供給量を増加させて堆積を行なう。これによって、堆積終了端部分102cの外コア部102fの部分、即ち嵩密度増大部分102hの嵩密度を大きくすることができ、よって、堆積終了端102cの平均嵩密度は中央部分102bの平均嵩密度よりも大きくなる。また、堆積終了端部分102cが起点となって光ファイバ用多孔質母材に割れが生じないようにするには、堆積終了端部分102cの平均嵩密度を中央部分102bの平均嵩密度よりも0.005g/cm以上大きくすることが望ましい。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−118030号公報
【特許文献2】
特開2001−253727号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、VAD法では、多孔質ガラス母材を鉛直方向に成長させていくことから、多孔質ガラス母材の堆積終了部分である多孔質ガラス母材の下方部分や底部で割れが発生することが問題となっている。近年、光ファイバの大量製造の需要増加に伴い、この多孔質ガラス母材のサイズも大型化される傾向にあり、多孔質ガラス母材の下方部分や底部に割れを発生させないことが要求される。
本発明は、多孔質ガラス母材に割れが生じない多孔質ガラス母材の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る多孔質ガラス母材の製造方法は、燃焼用ガスとガラス原料用ガスとをバーナに供給し、生成したガラス微粒子をガラス棒に堆積させながら、前記ガラス棒を引き上げて多孔質ガラス母材を形成する多孔質ガラス母材の製造方法であって、
前記ガラス微粒子の堆積終了時に、前記ガラス棒の引き上げ速度を堆積中の引き上げ速度よりも増加させることを特徴としている。
【0009】
このように構成された多孔質ガラス母材の製造方法においては、バーナへのガスの供給を停止する前に、バーナの火炎と多孔質ガラス母材との距離を遠ざけることができ、割れの発生しない多孔質ガラス母材を製造することができる。
【0010】
また、本発明に係る多孔質ガラス母材の製造方法において、前記ガラス棒の引き上げ速度の増加を開始させてから、所定の距離を引き上げた後、燃焼用ガス及びガラス原料用ガスの前記バーナへの供給を停止することが望ましい。
【0011】
また、本発明に係る多孔質ガラス母材の製造方法において、前記ガラス微粒子の堆積終了時に、前記ガラス棒の引き上げ速度を徐々に増加させることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る多孔質ガラス母材の製造方法の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る多孔質ガラス母材の製造装置を示す概略構成図である。図1に示すように、この多孔質ガラス母材の製造装置10は、反応容器1を有しており、この反応容器1の上部には開閉板5が設けられ、この開閉板5は拡縮自在で、反応容器1の開口部5aの大きさを変えることができる。反応容器1の外側上方には吊り下げ装置13が設置されており、ガラス棒11が吊り下げ装置13によって吊り下げられている。吊り下げられたガラス棒11は開口部5aを通って、反応容器1の内部へ導入されている。このガラス棒11の下部11Aより、ガラス微粒子を堆積させていき、ガラス微粒子堆積体19を作製することができる。
吊り下げ装置13は、ガラス棒11を軸回転可能、かつ軸方向の移動可能にしている。また、吊り下げ装置13は、ガラス棒11の軸方向の移動速度の変動が可能なように構成されている。
【0013】
反応容器1の下部には、ガラス微粒子を生成するバーナ7と、反応容器1内の未堆積ガラス微粒子等を排出する排気口9とが設けられている。
バーナ7は、ガスの吹き出し口が複数のポートを有するマルチポート(多重管)構造となっており、各ポートから燃焼用ガス及びガラス用原料ガスを吹き出し、燃焼用ガスにより生じる火炎中において、ガラス原料を酸化反応又は加水分解反応させてガラス微粒子を生成するものである。
また、バーナ7は、酸素供給タンク15、水素供給タンク16、及びガラス原料供給タンク17に接続されており、燃焼用ガスやガラス用原料ガスをバーナ7の各ポートへ別々に供給できるようになっている。
【0014】
反応容器1の内部には、バーナ7により生成されたガラス微粒子堆積体19の下部に向けて、投光器21が設けられている。投光器21は、投光器21から発せられた光ビーム28がガラス微粒子堆積体19の底面上の所望位置29と接するように配置されている。ガラス微粒子堆積体19の堆積増加により底面が変化した場合(図でみて下方向に変化した場合)には、吊り下げ装置13によりガラス微粒子堆積体19を引き上げて、光ビームと底面上の所望位置29とが接するように制御される。なお、所望位置29は、ガラス微粒子堆積体19の底面上の任意の位置に設定されるものである。
また、投光器21からの光ビーム28を受光できる位置(投光器21と所望位置29との延長線に位置)に受光器23が配置されている。そして、受光器23は、ライン25を介して制御部27へ接続されており、さらに制御部27はライン26を介して吊り下げ装置13へと接続されている。
【0015】
このように構成された製造装置10を用いて多孔質ガラス母材を製造する方法について説明する。
図5に、この製造方法のフローチャート図を示す。図5に示すように、本実施形態に係る多孔質ガラス母材の製造は3つのステップからなり、ガラス微粒子の堆積31(ステップ1);ガラス棒11の引き上げ速度の増加32(ステップ2);燃焼用ガス及び原料用ガスの停止33(ステップ3),の順に行なう。
【0016】
ステップ1では、ガラス微粒子の堆積を行なう。まず、吊り下げ装置13にガラス棒11をセットし(図1参照)、開口部5aをから反応容器1内に入れていく。吊り下げ装置13を作動させ、ガラス棒11の先端をバーナ7の吹き出し口近傍まで下げ、ガラス棒11を軸周りに回転させる。
一方、酸素供給タンク15、水素供給タンク16、ガラス原料(四塩化珪素:SiCl)供給タンク17を開放してバーナ7への供給を開始する。ここで、必要に応じて供給タンクを増設して、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスや、四塩化ゲルマニウム(GeCl)、POCl等の屈折率制御用原料ガス等をバーナ7へ供給してもよい。
【0017】
反応容器1内の回転しているガラス棒11に向かってバーナ7から酸水素火炎を放射する。この酸水素火炎中では、ガラス原料用ガスの酸化反応又は加水分解反応によりガラス微粒子が生成する。この生成したガラス微粒子をガラス棒11の先端に付着させながら、ガラス棒11を所望の速度vで引き上げて、徐々にガラス微粒子堆積体19を形成し、成長させていく。
【0018】
ガラス微粒子の堆積中、ガラス微粒子堆積体19の外径dを均一にするため、また、バーナ7とガラス微粒子堆積体19の底面との距離を一定に維持するために、投光器21からガラス微粒子堆積体19の底面上の所望位置29に向けて光ビーム28を発し、光ビーム28の光量を受光器23により検出して、この光ビーム28の光量に応じてガラス棒11の引き上げ速度vを制御する。
投光器21から発せられた光ビーム28は、ガラス微粒子堆積体19の底面の所望位置29に接するとともに受光器23で受光される。ガラス微粒子堆積体19の堆積量が増加すると、ガラス微粒子堆積体19の底面が下方向に変化するため、光ビーム28は遮光されて受光器23で検出される光量が減少する。この受光器23で検出された受光量は信号化され、この受光信号はライン25を経由して制御部27へ伝送される。制御部27は、受光器23からの受光量の信号が所定量となったとき、ライン26を介して吊り下げ装置13に駆動信号を送る。すると、吊り下げ装置13によってガラス棒11はその光量に応じた引き上げ量で引き上げ駆動され、受光器23が光ビーム28を一定の光量で受光できるまで引き上げられる。
【0019】
また、ガラス棒11の引き上げ速度を一定速度にあらかじめ設定しておき、受光器23で受光する光ビーム28の光量に応じてその一定速度を減速させたり、増速させるように制御してもよい。例えば、受光器23の光量が所定量より多くなったときに、一定の引き上げ速度に対し減速制御を行ったり、受光器23の光量が所定量より少なくなったときに増速制御を行い、その後、所定の受光量となったときに、一定速度に戻すように制御することができる。
このように、光ビーム28の光量を検出して、ガラス棒11の引き上げ速度を制御すればガラス棒11の引き上げ速度をガラス微粒子堆積体19の成長速度に正確に追従させることができる。従って、ガラス微粒子堆積体19の外径dを一定にすることができ、また、バーナ7とガラス微粒子堆積体19の底部との距離を一定にすることができる。
【0020】
ガラス微粒子の堆積中は、制御部27において、吊り下げ装置13がガラス棒11を引き上げた距離を計測し、引き上げ距離の合計を記録しておく。そして、ガラス微粒子堆積体19の上端部から下端部の長さhが所望の長さになった時、すなわち、制御部27で記録された引き上げ距離がhとなった時、ガラス微粒子の堆積を終了する。
堆積終了時には、ステップ2として、ガラス棒11の引き上げ速度vを増加させて、ガラス微粒子堆積体19の底面をバーナ7から引き離す。具体的には、制御部27からライン26を介して吊り下げ装置13に対して引き上げ速度をvからvに増加させるよう信号を送り、ガラス棒11の引き上げ速度を増加させる。
【0021】
図2は、ガラス微粒子堆積体19の堆積終了前と終了後の底面付近の概略図である。図2において、点線で示すガラス微粒子堆積体19aは、堆積終了直前の位置を示しており、引き上げ速度vで引き上げられている。実線で示すガラス微粒子堆積体19bは、引き上げ速度をvからvへ増加させた時のガラス微粒子堆積体の位置を示しており、バーナ7から離れるように上方に向かって遠ざかっている。
バーナ7への燃焼用ガス及びガラス原料用ガスの供給は、少なくとも引き上げ速度を増加させた直後は行なわれていることが好ましいが、引き上げ速度の増加を開始してから所定の距離を引き上げた後には、ステップ3としてバーナ7への燃焼用ガス及びガラス原料用ガスの供給を停止するとよい。
【0022】
従来、ガラス微粒子の堆積を終了させる際、ガラス微粒子堆積体19が図2の堆積体19aの位置にある状態でバーナへ燃焼用ガス等の供給を停止していた。この状態で停止すると、図4に示すように、ガラス微粒子堆積体19の底面近傍に水平方向に割れ30が発生していた。
また、この割れ30を防止するために、前述の特許文献1又は2に記載のように堆積体19の底部の密度を増加させる方法もあるが、これは密度差がある部分で割れが生じやすくなっていた。
【0023】
しかしながら、本発明のように、バーナ7への燃焼用ガス及びガラス原料用ガスの供給し続けてバーナ7から火炎が発生した状態で火炎からガラス微粒子堆積体19を遠ざけると、ガラス微粒子堆積体19の底部近傍での火炎の消滅による影響を極めて小さくでき、ガラス微粒子堆積体19に割れ30が生じることがなくなる。
これは、バーナにガスの供給を停止する時の火炎の乱れにより、特にガラス微粒子堆積体の下方部分あるいは底面部の温度分布が急激に変化して、堆積体に歪みが生じるのを防止できるためと推察される。
【0024】
ガラス棒の速度を増加させて、火炎からガラス微粒子堆積体を引き離す際には、ガラス棒の引き上げ速度を徐々に増加させていくことが好ましい。引き上げ速度を徐々に増加させていけば、ガラス微粒子堆積体の底面部や下部分の温度分布が急峻に変化するのをより抑制でき、ガラス微粒子堆積体の歪みが緩和できる。
すなわち、図3に示すように、時間tに引き上げ速度vからvに増加させる時、例えば、グラフ中▲2▼のようにtからtの間に徐々に増加させていくとよい。このことにより、火炎からの影響の変化をより少なくでき、かつ、速度変化が急激でないので吊り下げ装置13への負担を少なくできる。
また、グラフ中▲1▼のように、tの直後では速度の増加量を徐々に大きくしていき、目的の速度vに達する直前に速度の増加量を徐々に小さくしていく場合も、速度変化を連続的に行なうことができ、好ましい。グラフ中▲1▼の傾きや▲2▼の曲線の曲がり度合いは、製造するガラス微粒子堆積体の大きさや堆積量により適宜設定することができる。
【0025】
ステップ3以降、バーナ7にガスの供給を停止した後、開閉板5を移動させて、開口部5aを開いて完成した多孔質ガラス母材を取り出す。このようにして製造された多孔質ガラス母材を、続く脱水・焼結工程、延伸工程等に提供して、光ファイバ用母材として用いることができる。
【0026】
なお、本発明に係る多孔質ガラス母材の製造方法は、上記で述べた実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、上記実施形態においては、ガラス棒11の先端にガラス微粒子を堆積していく方法を示した。しかし、本発明の製造方法はこれに限定されるものではなく、図6に示すように、コアロッド12が中心部にある多孔質ガラス母材の製造に適用してもよい。
まず、ガラス棒41の先端にコアロッド12を固定し、コアロッド12の周囲にガラス微粒子を堆積する。このようにすると、中心部にコアロッド12を有する多孔質ガラス母材を製造することができる。この場合においても、ガラス微粒子の堆積を終了させる時に、ガラス微粒子堆積体39をバーナ7の火炎から遠ざけると、ガラス微粒子堆積体に割れの発生しない多孔質ガラス母材を製造することができる。
【0027】
【実施例】
実施例として、図1に示す製造装置10を用いて多孔質ガラス母材を製造した。ガラス微粒子堆積体19の底面とバーナ7との相対位置が常に一定となるようにガラス棒11の引き上げ速度を制御した。ガラス微粒子堆積中のガラス棒11の引き上げ速度は平均100mm/hであった。
次に、ガラス微粒子堆積体19の上端から下端までの距離hが400mmになった時、ガラス棒12の引き上げ速度を200mm/hに変更した。そして、速度を変更した後のガラス棒11の移動距離が30mmになったところで、バーナ7へのガスの供給を停止し火炎を消した。得られた多孔質ガラス母材の外径dは150mmであった。
この多孔質ガラス母材は、割れの発生しない良好なものであった。また、この方法で10本の多孔質ガラス母材を製造したところ、1本も割れは発生しなかった。
【0028】
次に、従来の方法によりガラス微粒子堆積体を製造した。図1に示す製造装置10を用いて、ガラス微粒子堆積体19の底面とバーナ7との相対位置が常に一定となるように、ガラス棒11を平均100mm/hで引き上げつつガラス微粒子を堆積した。そして、ガラス微粒子堆積体19の上端から下端までの距離hが400mmになった時、ガラス微粒子堆積体19とバーナ7との相対位置を変えることなく、バーナ7の火炎を消して、多孔質ガラス母材の製造を終了した。得られた多孔質ガラス母材の外径dは150mmであった。
この結果、火炎の消火中に、多孔質ガラス母材の下部に図4のような割れ30が発生した。この方法で10本の多孔質ガラス母材を製造したところ、そのうち5本に割れが生じた。
【0029】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る製造方法によれば、割れの発生しない多孔質ガラス母材を製造することができ、光ファイバ等の前駆材料として好適な高品質の多孔質ガラス母材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多孔質ガラス母材の製造方法の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】ガラス棒の引き上げ速度を増加させた時のガラス微粒子堆積体の底面付近の概要を示す図である。
【図3】ガラス棒の引き上げ速度の変化を示すグラフである。
【図4】ガラス微粒子堆積体の底面部の概要を示す図である。
【図5】本発明に係る多孔質ガラス母材の製造方法のフローチャート図である。
【図6】本発明に係る多孔質ガラス母材の製造方法の実施の形態を示す概略構成図である。
【図7】従来の光ファイバプリフォームのジャケット部を形成する方法を表す図である。
【図8】従来の光ファイバ用多孔質母材の製造方法を示す一部縦断面図である。
【符号の説明】
7 バーナ
10 製造装置
11 ガラス棒
13 吊り下げ装置
19 ガラス微粒子堆積体
21 投光器
23 受光器
28 光ビーム
,v ガラス棒の引き上げ速度

Claims (3)

  1. 燃焼用ガスとガラス原料用ガスとをバーナに供給し、生成したガラス微粒子をガラス棒に堆積させながら、前記ガラス棒を引き上げて多孔質ガラス母材を形成する多孔質ガラス母材の製造方法であって、
    前記ガラス微粒子の堆積終了時に、前記ガラス棒の引き上げ速度を堆積中の引き上げ速度よりも増加させることを特徴とする多孔質ガラス母材の製造方法。
  2. 前記ガラス棒の引き上げ速度の増加を開始させてから、所定の距離を引き上げた後、燃焼用ガス及びガラス原料用ガスの前記バーナへの供給を停止することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記ガラス微粒子の堆積終了時に、前記ガラス棒の引き上げ速度を徐々に増加させることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009091194A (ja) * 2007-10-09 2009-04-30 Sumitomo Electric Ind Ltd ガラス微粒子堆積体の製造方法
JP2010089985A (ja) * 2008-10-07 2010-04-22 Sumitomo Electric Ind Ltd 多孔質ガラス母材の製造方法

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