JP2005007953A - 電動アシスト自転車及び電動車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】人力駆動とアシスト駆動を別の車輪に分けた構成において、双方の車輪を適正に同期させ、安定的で効率的なアシスト駆動を行なう。
【解決手段】後輪6をペダル踏みによる人力駆動、前輪9をアシスト用モータによるモータ駆動で走行する構成において、前輪9と後輪6にそれぞれ回転検出センサ18A、19Aを設けるとともに、アシスト用モータ10によるアシストトルクを制御するトルク制限器21を設ける。そして、前輪9と後輪6の回転検出を行ない、両者の位相差を検出してアシスト側のトルクを調整することにより、前輪9と後輪6の回転状態を同期させ、前輪9側の適正な駆動状態を確保して、快適な走行状態を実現する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動モータを用いて車輪の駆動をアシストする電動アシスト自転車及び電動車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車輪にアシストトルクを付与して走行をアシストする駆動モータや車輪にかかるペダル踏力や車輪の回転速度を検出する各種センサを搭載し、ペダル踏力や走行速度に応じてアシストトルクを車輪に付与し、軽快な走行を実現した電動アシスト自転車が各種提案されている。
例えば、ペダル踏力によるトルクを正確に検出する方法として、駆動軸と動力伝達ホイールとを弾性体を介して連結し、相対的な回転位相のずれを検出するようにし、この検出値に基づいてアシスト動力を制御するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−175583号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような電動アシスト自転車においては、ペダル踏力によって駆動する車輪とアシストトルクによって駆動する車輪とを共通に車輪(上記特許文献1では後輪)にしているため、チェーン伝達機構、アシストモータユニット、変速装置等の各種機構が1つの車輪部分に集中することになり、重量や構造の点でバランスが悪いものとなる。
そこで、一方の車輪をペダル踏力によって駆動し、他方の車輪をアシストトルクによって駆動するような構成とすることで、各種の機構を前輪と後輪に分散でき、バランスの良い電動アシスト自転車を構成することが考えられる。
しかし、この場合、前輪と後輪とを別々の駆動源によるトルクで駆動させることになり、ペダル駆動側の車輪とアシスト駆動側の車輪の回転状態とが正確に一致しない状態では、以下のような問題が生じる。
【0005】
(1)例えば、不整地やスリップしやすい路面では、前輪と後輪の回転速度(回転数)は全く非同期で動作してしまい、アシスト側の車輪のみが空転してしまう。
(2)アシスト側の車輪が空転すると、乗車している人が驚いたり、乗車姿勢においてバランスを崩したりするため、非常に危ないし、タイヤの滑り始めには、スリップ音が発生して不快感を与える。さらに、タイヤが空転することで駆動力が減少し、走行性能が落ちてしまう。
(3)アシスト側の車輪が空転し、アシスト用モータが高回転になると、無駄な電力を消費してしまうため、バッテリの消耗が大きくなって走行距離が短くなる。
なお、以上のような課題は、電動アシスト自転車に限らず、例えば3輪型の車両で一部の車輪を人力で駆動し、残りの車輪をアシスト力で駆動するような電動車両について同様に生じるものである。
【0006】
そこで本発明の目的は、人力駆動とアシスト駆動を別の車輪に分けた構成において、双方の車輪を適正に同期させ、安定的で効率的なアシスト駆動を行なうことが可能な電動アシスト自転車及び電動車両を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、前輪または後輪のいずれか一方の車輪にペダルトルクを伝達して人力駆動するペダルトルク伝達手段と、前記前輪または後輪のいずれか他方の車輪にアシスト用モータによるアシストトルクを付与するアシスト駆動手段と、前記前輪と後輪の回転状態の差を検出する回転検出手段と、前記回路検出手段による検出値に基づいて前記アシスト駆動手段によるアシストトルク量を制御するアシスト制御手段とを有することを特徴とする。
また本発明は、複数の車輪のうちの特定の第1の車輪にペダルトルクを伝達して人力駆動するペダルトルク伝達手段と、前記複数の車輪のうちの特定の第2の車輪にアシスト用モータによるアシストトルクを付与するアシスト駆動手段と、前記第1の車輪と第2の車輪の回転状態の差を検出する回転検出手段と、前記回転検出手段による検出値に基づいて前記アシスト駆動手段によるアシストトルク量を制御するアシスト制御手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明の電動アシスト自転車及び電動車両では、人力駆動による車輪とアシストモータ駆動手段による車輪の回転状態の差を検出し、この検出値に基づいてアシスト駆動手段によるアシストトルク量を制御するようにしたため、双方の車輪を適正に同期させ、安定的で効率的なアシスト駆動を行なうことができる効果がある。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による電動アシスト自転車及び電動車両の実施の形態例について説明する。
なお、以下に説明する実施の形態例は、本発明を適用した電動アシスト自転車の例であり、前輪をモータによるアシスト駆動輪とし、後輪をペダルによる人力駆動輪として振り分けた電動アシスト自転車について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態例による電動アシスト自転車の駆動制御系の構成例を示すブロック図である。
図示のように、この電動アシスト自転車は、アシスト駆動系によって駆動される前輪9と、人のペダル踏み動作によって駆動される後輪6と、前輪9の回転動作を後輪6に同期させるためのトルク制限器21とを有する。
まず、前輪9側には、バッテリ7A等を含む補助用エネルギー源7から電力供給を受けてアシスト用モータ10を駆動するモータ駆動回路8が設けられており、このモータ駆動回路8は、トルク制限器21からのトルク指令に基づいてアシスト用モータ10による前輪9へのアシストトルク16を制御するようになっている。
また、前輪9には、その回転量を検出する回転検出センサ19Aが設けられている。この回転検出センサ19Aは、詳細は後述するが、車輪の軸受け部分のロータ側に周回り方向に間欠的にマグネットを配置するとともに、ステータ側にマグネットを検出するホール素子を設け、ホール素子からの周波数信号を検出信号(比較周波数Fosc)23として出力するものである。
【0010】
一方、後輪6側には、人のペダル踏み動作入力1を踏力トルク15に変換する踏力/トルク変換機構2と、この踏力/トルク変換機構2で変換された踏力トルクのトルク量を検出するトルクセンサ3と、踏力/トルク変換機構2のトルクを伝達するチェーン4と、チェーン4の伝達動力を変速ギアを通して変速して後輪6に伝える変速機5とを有する。
また、後輪6にも、その回転量を検出する回転検出センサ18Aが設けられている。この回転検出センサ18Aも、回転検出センサ19Aと同様にマグネットとホール素子の組み合わせにより、ホール素子からの周波数信号を検出信号(基準周波数Fref)22として出力するものである。
【0011】
また、トルク制限器21には、位相比較機能部20が接続されており、この位相比較機能部20には、上述した2つの回転検出センサ19A、18Aからの検出信号(周波数信号)が入力される。この位相比較機能部20では、2つの回転検出センサ19A、18Aからの周波数信号によって両者の位相差を検出し、その検出結果を位相差エラー信号24としてトルク制限器21に供給する。
トルク制限器21は、トルクセンサ3からの検出トルク17によってペダル踏力を検出するとともに、位相比較機能部20からの位相差エラー信号によって後輪6に対する前輪9の回転位相のずれ量を判定し、そのずれ量に応じてアシストトルクを制限するためのトルク指令14をモータ駆動回路8に出力する。
モータ駆動回路8では、トルク制限器21からのトルク指令14に基づいてアシスト用モータ10によるアシストトルク16を制御する。
なお、図1において、前輪9と後輪6は例えば地面11上に配置されており、図中の矢印13は前輪9による駆動力、矢印12は後輪6による駆動力を示している。
【0012】
本例の電動アシスト自転車では、後輪6をペダル踏みによる人力駆動、前輪9をアシスト用モータによるモータ駆動で走行する構成において、前輪9と後輪6の回転検出を行ない、両者の位相差を検出してアシスト側のトルクを調整することにより、前輪9と後輪6の回転状態を同期させることができ、前輪9側の適正な駆動状態を確保して、快適な走行状態を実現することが可能となる。
なお、本例の構成は、前輪と後輪の位相を検出し、両者の位相差を前輪の駆動系にフィードバックすることにより、前輪の位相を後輪の位相に同期させるフェイズロックドループ(PLL)を応用したものである。すなわち、後輪の回転検出センサの出力を基準周波数、前輪の回転検出センサの出力を比較周波数とし、この基準周波数に対して比較周波数が位相同期(ロック)するようにアシスト比率に対してフィードバックをかけている。
【0013】
図2は本例の電動アシスト自転車の外観を示す概略側面図である。
図示のように、この電動アシスト自転車は、メインパイプ61、フロントフォーク62、リアフォーク63、前輪9、後輪6、スピンドル64、ハンドル65、シートポスト66 シート67、ペダル68、原動スプロケット69、従動スプロケット70、チェーン4等を有している。
そして、メインパイプ61内にバッテリ7Aが収納されている。また、前輪9側に上述したモータ駆動回路8、アシスト用モータ10、回転検出センサ19A等が設けられ、後輪6側に変速機5、回転検出センサ18A等が設けられている。さらに、ペダル68の周辺に踏力/トルク変換機構2、トルクセンサ3等が設けられている。
【0014】
図3は本発明の第2の実施の形態例による電動アシスト自転車の駆動制御系の構成例を示すブロック図である。なお、図1と共通の構成については同一の符号を付して説明する。
上述した図1に示す構成例では、後輪6の回転量を後輪6に設けた回転検出センサ18Aによって直接検出するようにしたが、本例では、これをペダル68から検出するようにしたものである。すなわち、図3に示すように、踏力/トルク変換機構2に回転検出センサ18Bが設けられており、この回転検出センサ18Bがペダル68の回転量を検出し、基準周波数信号として位相比較機能部20に送出する。
また、このようにペダル68の回転量を検出する構成では、ペダルの回転数と車輪の回転数が異なるため、分周器25を設けて前輪側の回転検出センサ19Aから得られる周波数信号を分周し、ペダル側の回転検出センサ18Bによる周波数信号と合わせるようにしている。
【0015】
この場合、変速機5の増速比Rgと分周器25の分周比Rdの関係は以下のようになる。
例えば、変速機5が2速に設定されている場合、増速比Rgが1:2であるとすると、ペダルが1回転すると後輪が2回転することとなる。なお、前輪と後輪は地面に接地しているために同じ速度で回転している。この時、回転検出センサ18Aと回転検出センサ19Bの周波数を同じにするためには、分周器25の分周比Rdを1/2に設定しておく。
また、同様に、変速機が1速に設定されている場合、増速比Rgが1:1であるとすると、分周器25の分周比Rdを1/1に設定し、変速機が3速に設定されている場合、増速比Rgが1:3であるとすると、分周器の分周比Rdを1/3に設定しておく。
【0016】
次に、位相比較機能部20の構成について説明する。
図4は図1に示す駆動制御系の位相比較機能部の第1の構成例を示すブロック図であり、図5は図4に示す位相比較機能部の動作を示す説明図である。
本例は、上述した位相フィードバックをかける1つの方法として、周波数比較および位相比較を行い、位相ロックをかけるようにしたものである。すなわち、本例における位相比較機能部20は、図4に示すように、周波数位相比較器(FPC)31と、積分器32と、増幅部(AMP)33とを有する。そして、周波数位相比較器31では、後輪6の同軸上にある回転検出センサ18からの出力(基準位相Θr)と、前輪9の同軸上にある回転検出センサ19からの出力(比較位相Θc)とを周波数と位相に分けて比較し、積分器32でフィルタリングし、増幅器33で係数を掛け算し、さらに合成後に係数を掛け算して位相エラー信号として出力する。
【0017】
図5(A)は周波数位相比較器31に入力される基準位相Θrと比較位相Θcに対する比較出力(FPC)信号を示しており、図5(B)は位相差とエラー信号の関係を示している。なお、図5(A)に示す比較位相信号において、位相の異なる3つのパルスを連続的に示しているが、実際には異なる時間で生じたパルスであるものとする。周波数位相比較器31から出力される図5(A)に示すパルスを積分器32で平滑し、増幅器33で係数を掛け算することで、図5(B)のエラー信号24を得る。
位相比較機能部20の出力である位相エラー信号は、後輪を基準として前輪の位相が進んでいればゼロ、前輪の位相が遅れていれば最大で1、同位相であれば0.5の値を出力する。この位相エラー信号を検出トルク信号に掛け算してトルク指令値とする。
モータ駆動回路8は、このトルク指令値を受けて、定トルク制御を行なう。一般的にモータトルクはコイル電流に比例するため、電流検出センサ8Cを使ってモータドライバ8Bの前段に設けた加算器8Aに電流フィードバックを行い、電流駆動形式にて実現する。
ここで、例えば前輪がスリップした場合、位相差がマイナスとなり、前輪の駆動力に制限がかかり、不用意な前輪の空転を防止することが可能となる。また、後輪がスリップした場合、位相差がプラスとなり、前輪の駆動力が増加することで、後輪の駆動力を補うことが可能となる。
なお、ここで用いたエラー信号の「ゼロ」「0.5」「1」の値は一例であり、他の数値を用いてもよいことはもちろんである。
【0018】
図6は図1に示す駆動制御系の位相比較機能部の第2の構成例を示すブロック図であり、図7は図6に示す位相比較機能部の動作を示す説明図である。
本例は、上述した位相フィードバックをかける他の方法として、周波数比較だけを用いて周波数ロックをかけるようにしたものである。すなわち、本例では、図4に示した周波数と位相の比較器31の代わりに、周波数を比較する周波数比較器(FC)34を設け、さらに、フィルタ35、及び増幅部(AMP)36を有する。
そして、周波数比較器34では、後輪6の同軸上にある回転検出センサ18からの出力(基準位相Θr)と、前輪9の同軸上にある回転検出センサ19からの出力(比較位相Θc)との周波数を比較し、フィルタ35でフィルタリングし、増幅器36で係数を掛け算して位相エラー信号として出力する。
【0019】
図7(A)は周波数比較器34に入力される基準周波数Srと比較周波数Scに対する比較出力(FC)信号を示しており、図7(B)は周波数比率とエラー信号の関係を示している。
図7(A)に示すように、基準周波数Frを固定して比較周波数Fcを徐々に高くしていくと、周波数比較機能部のFC出力は徐々に小さくなる。つまり、基準周波数Frと比較周波数Fcを比較し、FrがFcより大きい場合は、0.0を出力し、逆に小さい場合は1.0を出力する。また、周波数が等しい時は、0.5を出力する。
また、本例の周波数比較では、FrとFcの周波数差が2.0〜1/2.0の間で比例動作する。そして、周波数差が1/2.0未満または+2.0超になると、0.0または1.0に固定される。
したがって、前輪がスリップした場合には、周波数比率が1.0を越えて、前輪の駆動力に制限がかかり、不用意な前輪の空転を防止することが可能となる。また、後輪がスリップした場合には、周波数比率が1.0未満となり、前輪の駆動力が増加することで、後輪の駆動力を補うことが可能となる。
【0020】
なお、上述した図4及び図5で説明した位相を比較する方法を使用すると、前後輪の回転差(位相差)に対してアシスト力を増減させる感度が高く、前後輪の結合度が強力になるため、常にタイヤがスリップするような不整地において、前輪タイヤの駆動力を確保することが可能となる。また、前輪の空転に対してアシスト力を減少させる反応も早い。したがって、オフロード向きということができる。
一方、図6及び図7で説明した周波数を比較する方法を使用すると、前後輪の回転差(位相差)に対してアシスト力を増減させる感度が低く、前後輪の結合度が弱くなるが、前後輪が常にグリップ走行している状態で、走行条件によっては前輪が空転するような場合、空転による回転の上昇を防止する目的において効果がある。
【0021】
次に、本例で用いるトルク制限器の詳細について説明する。
図8は本例のトルク制限器の具体例を示す説明図であり、図8(A)は入出力信号を示し、図8(B)は検出トルク入力信号波形、図8(C)はエラー入力信号波形、図8(D)はトルク指令出力信号波形を示している。
このトルク制限器では、上述した周波数比較器または周波数位相比較器31の出力を受けて検出トルクに変調をかける。
具体的には、周波数比較器34または周波数位相比較器31の出力となるエラー信号と検出トルクとを掛け算することでトルク指令の値に制限を与える。
入力であるエラー信号および検出トルク、出力信号であるトルク指令の関係は図8(B)(C)(D)に示すようになる。
ここで検出トルクは、右ペダルの正弦半端と左ペダルの正弦半波が連続した波形となる。そして、通常のグリップ走行の場合、エラー信号が0.5であり、検出トルクの半分がトルク指令として出力される。後輪がスリップした場合、エラー信号が1.0となり、検出トルクがそのままトルク指令として出力される。前輪がスリップした場合、エラー出力が0.25となり、検出トルクの25%がトルク指令として出力される。なお、この説明では、仮にゲインは1.0であるがゲインはシステムによって調整することになる。
【0022】
次に、本例で用いる回転検出センサの具体例を説明する。
図9は回転検出センサの第1の例を示す図であり、図9(A)は前輪部分の正面図、図9(B)はその断面図である。
図示のように、この前輪9は、フロントフォークに結合されたスピンドル101の外周にステータ102とロータ103を組み付けたものである。
ステータ102の外周にはモータコイル104が設けられ、その外側に基板ホルダ105を介して基板106が設けられ、この基板106にホール素子107が設けられている。
一方、ロータ103には、スピンドル101の外周にボールベアリング108を介して回転自在に取り付けられており、ロータ103を構成するハウジングの内部には、バックヨーク110及びマグネット111が設けられている。
また、ロータ103の外側には、モータカバー112が設けられ、さらにロータ103の外周部にはリム兼用ホイール113及びタイヤ114が装着されている。
そして、回転検出センサは、前輪9の周回り方向にN極とS極が交互に配置された8つのマグネット111と1つのホール素子107で構成され、マグネット111の磁力をホール素子107によって検出することにより、前輪9の回転に対応した検出パルスを出力する。
この構成は、モータ用のマグネット111を回転検出用のマグネットに兼用したことで、簡易な構成を実現したものである。
【0023】
図10は回転検出センサの第2の例を示す図であり、図10(A)はマグネット板の斜視図、図10(B)は前輪部分の断面図である。なお、図9に示すものと共通の部材には同一符号を付して説明は省略する。
上述した図9に示す例では、モータ用の8つのマグネット111を用いるため、回転検出センサとしての分解能が高くできないという短所があるため、図10に示す例では、回転検出センサとなる周波数発生器(FG)専用のマグネット板121を設けたものである。
マグネット板121には、前輪9の周回り方向にN極とS極のFG着磁部122が交互に多数(例えば34ポール)着磁されている。そして、このマグネット板121はロータ103を構成するハウジングの内部に配置され、ステータ102側には各FG着磁部122に対向する状態で基板123及びホール素子124が設けられている。
このような構成では、細かい着磁部122を有するマグネット板121を用いたことにより、高分解能(例えば1回転につき17パルスすなわち、2ポール(NS)で1周期のパルスが出力される)の検出を行なうことが可能である。
なお、以上の図9及び図10に示す回転検出センサは、前輪に設けた場合を説明したが、後輪にも同様の構造で設けることが可能である。
【0024】
図12は回転検出センサの第3の例を示す図であり、図10(A)はマグネット板の斜視図、図12(B)はペダルクランク支持部分の断面図である。
すなわち、本例は回転検出センサは図2に示したペダル部の回転を検出する場合に適用できる例である。
図12(B)に示すように、クランク軸131は、ボールベアリング132を介してボトムブラケット133に回転可能に支持されている。このクランク軸131の外周には、中空軸131Aが一体に接合されており、この中空軸131Aに原動スプロケット69が取り付けられ、チェーン4が巻回されている。
クランク軸131には、スペーサ134、マグネット板135、固定リング136が取り付けられ、図12(A)に示すマグネット板135が所定位置に配置されている。本例のマグネット板135は、その外周端部に周回り方向にN極とS極のFG着磁部137が交互に多数(例えば34ポール)着磁されている。
また、ボトムブラケット133の内側には、基板ホルダ138を介して基板139が配置され、この基板139にホール素子140が取り付けられている。そして、このホール素子140は、マグネット板135の外周端部に対向配置され、FG着磁部137の磁力を検出してパルス信号を出力する。
【0025】
以上のような本例の電動アシスト自転車は以下のような効果を有する。
(1)不整地やスリップしやすい路面を走行している時、また前輪が浮いた状態で走行している時にアシストを行っても、前輪が空転して回転数が不用意に上昇することがなくなった。これに伴い、乗車している人が驚いたり、乗車姿勢においてバランスを崩したりすることも無くなった。
(2)不整地やスリップしやすい路面を走行している状態においては、接地抵抗が少ないため路面とタイヤがスリップするため、ほとんどの場合、前後輪に位相(回転数)差が発生してしまうが、前後輪の位相差が発生している時はアシスト力が発生し、位相差が発生していない時はアシスト力が減少することになり、アシスト力の自動調整(切換え)が可能となる。
【0026】
なお、以上は本発明を電動アシスト自転車に適用した例を説明したが、本発明は電動駆動輪と人力駆動輪とを組み合わせた複数の車輪を有する各種の電動車両に同様に適用できるものである。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の電動アシスト自転車及び電動車両では、人力駆動による車輪とアシストモータ駆動による車輪の回転状態の差を検出し、この検出値に基づいてアシスト駆動手段によるアシストトルク量を制御するようにしたため、双方の車輪を適正に同期させ、安定的で効率的なアシスト駆動を行なうことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例による電動アシスト自転車の駆動制御系を示すブロック図である。
【図2】図1に示す電動アシスト自転車の外観を示す側面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態例による電動アシスト自転車の駆動制御系を示すブロック図である。
【図4】図1に示す駆動制御系の位相比較機能部における第2の構成例を示すブロック図である。
【図5】図5に示す位相比較機能部の動作を示す説明図である。
【図6】図1に示す駆動制御系の位相比較機能部における第2の構成例を示すブロック図である。
【図7】図6に示す位相比較機能部の動作を示す説明図である。
【図8】図1に示す駆動制御系のトルク制限器の具体例を示す説明図である。
【図9】回転検出センサの第1の例を示す説明図である。
【図10】回転検出センサの第2の例を示す説明図である。
【図11】回転検出センサの第3の例を示す説明図である。
【符号の説明】
2……踏力/トルク変換機構、3……トルクセンサ、5……変速機、6……後輪、7A……バッテリ、8……モータ駆動回路、9……前輪、10……アシスト用モータ、18A、19A……回転検出センサ、20……位相比較機能部、21……トルク制限器。

Claims (10)

  1. 前輪または後輪のいずれか一方の車輪にペダルトルクを伝達して人力駆動するペダルトルク伝達手段と、
    前記前輪または後輪のいずれか他方の車輪にアシスト用モータによるアシストトルクを付与するアシスト駆動手段と、
    前記前輪と後輪の回転状態の差を検出する回転検出手段と、
    前記回路検出手段による検出値に基づいて前記アシスト駆動手段によるアシストトルク量を制御するアシスト制御手段と、
    を有することを特徴とする電動アシスト自転車。
  2. 前記回転検出手段は前輪と後輪の回転位相差を検出する手段であることを特徴とする請求項1記載の電動アシスト自転車。
  3. 前記回転検出手段は前輪と後輪の回転周波数差を検出する手段であることを特徴とする請求項1記載の電動アシスト自転車。
  4. 前記人力駆動で回転する車輪の回転状態を検出する回転検出手段はペダルの回転状態を検出するペダル回転検出手段であることを特徴とする請求項1記載の電動アシスト自転車。
  5. 前記ペダル回転検出手段によって検出された信号を変速比に応じて分周する分周手段を有することを特徴とする請求項4記載の電動アシスト自転車。
  6. 複数の車輪のうちの特定の第1の車輪にペダルトルクを伝達して人力駆動するペダルトルク伝達手段と、
    前記複数の車輪のうちの特定の第2の車輪にアシスト用モータによるアシストトルクを付与するアシスト駆動手段と、
    前記第1の車輪と第2の車輪の回転状態の差を検出する回転検出手段と、
    前記回転検出手段による検出値に基づいて前記アシスト駆動手段によるアシストトルク量を制御するアシスト制御手段と、
    を有することを特徴とする電動車両。
  7. 前記回転検出手段は第1の車輪と第2の車輪の回転位相差を検出する手段であることを特徴とする請求項6記載の電動車両。
  8. 前記回転検出手段は第1の車輪と第2の車輪の回転周波数差を検出する手段であることを特徴とする請求項6記載の電動車両。
  9. 前記人力駆動で回転する車輪の回転状態を検出する回転検出手段はペダルの回転状態を検出するペダル回転検出手段であることを特徴とする請求項6記載の電動車両。
  10. 前記ペダル回転検出手段によって検出された信号を変速比に応じて分周する分周手段を有することを特徴とする請求項9記載の電動車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014128992A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Bridgestone Cycle Co 電動補助自転車

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