JP2005007168A - インプラントネジ用ねじ回し道具 - Google Patents

Abstract

【課題】手術を行う医師が、既知の許容ねじ込みトルクの到達を確実に行うことができるインプラントネジ用のねじ回し道具を提供する。
【解決手段】細長ハンドル２と細長ハンドル２に取付けられているバー状の道具とを有している。弾性で中空のスパイラル１０が所定トルクの伝動装置として備わっており、バー３がスパイラル１０の中でガイドされ、かつ、スパイラルの回転自在側で固着されて、回転角度すなわちトルクを反対側に表示する構成とする。
【選択図】図１

Description

本発明はインプラントネジ用のねじ回し道具に関し、該ねじ回し道具は細長ハンドルと該細長ハンドル内に取り付けられているバー状の道具とを有している。

所定サイズのインプラントネジにおいては、ネジ山すなわち互いに押圧されるインプラントパーツを損傷させないため、一般にインプラントパーツの接続部分を限られたトルクでしか締め付けることができない。他方、緩まないようにするため、インプラントネジは最小トルク以上で締め付けなければならない。ねじ込み可能なインプラントの製造業者は、従って所定のトルクを測定しながらかかるネジ結合を行うことが可能なようにするべきである。かかるネジのねじ込み用道具は容易に滅菌可能であり、繰り返し使用しても損耗することがないようにすべきである。トルク測定機能を有し、非滅菌分野にライセンスされているねじ回し道具が米国特許第５，０４８，３８１号明細書に開示されている。米国特許第５，７３７，９８３号明細書においても、動きの際の過負荷に対して制限されるトルクバーを有した一般的なねじ回し道具が開示されている。確実に最小トルクに到達させるため、かかる制限は抵抗として触知する方法により感じ取れるものである。ネジ結合の緩みに対する最小締付けトルクが必要なネジ結合の技術と対照に、インプラントネジでは所定の締付けトルクを超過してはならない。従って締め付けていく際に過負荷を制限することができないということは、通常のねじ回しを用いてインプラントネジをねじ込みながら主観的にねじ込み限度を感じることと同じである。これが本発明の活用される分野である。本発明の目的は、手術を行う医師にとって既知の許容ねじ込みトルクの到達を確実に行なうことである。

本目的はトルク伝動装置として細長ハンドルの基底部分に固定されている弾性スパイラルを提供することによって満たされる。該スパイラルは細長ハンドル内でヘッド部分において回転自在に軸支されており、現存のツール部分に向けて開いている。スパイラルは中空であり、ヘッド部分でしっかりと固定されているバーがスパイラルの中でガイドされている。相対回転及びツール部分と細長ハンドルとの間のトルクを基底部分の外側でポインタによって示すため、該バーは基底部分において回転自在に軸支されている。

かかるツールは、ハンドルに限定されるねじりバー（torsion bar）に比べてかかったトルクに対してより大きな指示角度が可能であるという利点を有している。らせん形状の中空スパイラルはトルクの大きさを実質的により大きなエネルギが蓄積しているものとして表示する。すなわち中空スパイラルはハンドルに適した比較的小さな空間内に収っているにもかかわらず、小さな特定付加に対してより大きな回転角度を生じる。基本的には、柔軟なねじりスプリングによって形成されるが、大きな角度範囲に亘って局所的に過大なストレスピークを生じることなく作動され得るものである。巻きが解けたらせん形状スパイラルによって、より長い距離を弾性曲げ変形に使用することが理論的に可能であることを認識することができる。各断面には同じトルクが生じている。従属請求項２乃至１３は本発明の更なる有利な開発を表している。スパイラルの回転方向はインプラントネジがねじ込まれる際のネジのネジ山の回転方向に対応している。従ってねじ込んだとき、スパイラルはその半径を減少させ、軸方向に力を発生させる。このため、回転方向に運動自在なヘッド部分に軸ラッチを設けることが適切であり、該軸ラッチは細長ハンドルに対して両方向に働く。かかる軸ラッチはまた、ねじ回し道具をインプラントネジ上に設置した際のはね返りを防ぐ。

ハンドル部分内の当接部分によってヘッド部分の回転が制限され、該当接部分はポインタで表示され得る所定トルクを十分に超えた場所に存在する。よって中空スパイラルの塑性変形を防止することができる。該制限はヘッド部分に結合し、かつ、ハンドル部分のスロットに延在しているピンまたはネジにおいて行うことが可能である。３０°と９０°との間の回転角度を有したスロットが結果として許容トルクの範囲を表示し、かかる回転角度が慣習上適切である。該回転角度はハンドルを再配置することなく容易に形成することができる。ツール部分が解放自在にヘッド部分に結合される場合は、異なるツール部分や異なるサイズのトルクインジケータを有したハンドルをモジュール式キットとして互いに組み合わせることが可能となる。器具（instrument）ホルダにおいて一般的なように、細長ハンドルが滅菌可能なプラスチックからなる場合であって、残りの部品が例えばさびない合金のような金属製である場合、全体の滅菌が可能となる。

力を均等に分配するために、スパイラルは二重らせんによる二重線（dual thread）としてデザインすることが可能である。ヘッド部分、スパイラル及び基底部分は一体で作成することが可能である。これにより、さらなる結合点や潜在的な間違いの原因を避けることができる。

上述したように、トルクの読み取りに比較的大きな角度が利用できるので、読み取りが非常に精密になるだけでなく、ゼロ位置の許容領域をゼロ位置に設けることが可能である。この領域において、例えば過負荷に起因して保証できない状態、すなわち上述の当接部分が活用されない状態にまでゼロ位置が動いたか否かを認識することが可能である。許容トルクの表示角度が大きくなればなるほど、ゼロ位置の公差範囲を大きく選択することが可能である。回転角度が６０°においては、ゼロ位置は例えばプラス／マイナス２°の公差を有することが可能である。かかる公差は依然容易に視認し得る調整範囲に該当する。

本発明を以下に実施例を参照しながら説明する。

図１，２及び３は本発明によるねじ回し道具の第一実施例を示す。六角ヘッド部１５を末端に有するツール部分５が細長ハンドル２に間接的に結合している。スパイラル１０は中間部材として機能し、ツール部分５に向かってヘッド部分１として末端を形成する。ヘッド部分１は細長ハンドル２内で回転自在に軸支されている。スパイラルの他端は基底部分１３として末端を形成している。基底部分１３は、２つの差し込まれた円筒形ピン８によって細長ハンドル２にしっかりと結合している。

中空設計されているスパイラル１０の中にバー３がガイドされている。該バー３は差し込まれた円筒形ピン７によってヘッド部分１にしっかりと取付けられている。

バー３は基底部分１３内で回転自在に軸支され、基底部分１３から外側に突出しており、よって締付けネジ６によってポインタ４を突出部に固定することが可能である。スパイラル１０と細長ハンドル２との間に隙間１８が存在しており、該隙間１８はスパイラルが弾性伸張によってその直径を広げた際に引っかかるのを防止している。隙間１９がスパイラル１０とバー３との間に設けられており、これによりバー３を圧迫する際にスパイラル１０が固着するのを防止している。ヘッド部分１と細長のハンドル２との間の軸方向の力の吸収のためにラジアルピン９がヘッド部分１に押し込まれている。ラジアルピン９の両側面は縦軸２４に対して横方向に延在するスロット２２内でガイドされており、当接部分１６まで回転運動することが可能である。吸収される軸方向の力は小さくなる傾向がある。それらの力は六角形ヘッド１５をネジ上に設置した際に発生し、らせん形状のスパイラル１０を圧縮したり開いたりする際に生じる。

ツール部分５はネジ山１１によって交換自在にヘッド部分１にねじ込まれ、ヘッド部分１のショルダ１４に設置される。所定トルクの種々のツールをこのようにして用いることが可能である。

図３から判るように、インジケータ４は１２０°の間隔をおいて３つ形成されている。更に所望トルクに到達したことが種々の方向から読み取れるように、所望トルク２１を示すインジケータ１２が同様に１２０°の間隔をおいて３つ形成されていることが判る。３つのポインタのうちの１つには「Ｃ」が表示されており、ゼロ位置２０に存在している。反対側には公差角度２３が表示されており、ゼロ位置の許容偏差を示す。

図２では結果的に、ラジアルピン９はゼロ位置においてスロット２２のほとんど端部に位置している。もし、細長ハンドルが時計回りに右に回されたとき、回転方向においてツール部分５に抵抗が働いた後、細長ハンドルはインジケータ１２を伴ってヘッド部分１に対して回転し、よってポインタ４に対して回転する。トルクは表示した所望トルク２１に到達するまで増加し得る。ポインタ４は細長ハンドル２の端部の凹部１７内にはめ込まれているので機械的損傷から保護される。

更なる実施例が図４に示されており、差し込まれるラジアルピン９がネジ９ａに置き換わっていることのみが図１と異なっている。もし、差し込まれる円筒形ピン８（図２）も再度取り外すことが可能な穴を広げたピン（reamed pin）によって置き換えられた場合、穴を広げたピンとネジ９ａとを取り除いた後、細長ハンドル２を前方に軸２４の方向に引き抜くことが可能となり、よって洗浄が容易になる。

図５は断面２５、２６と共にスパイラル１０の巻き半分を示している。軸２４に関しては、ねじりによる同等の曲げトルクが各断面２５、２６に生じる。細長ハンドル２の慣習的に制限される長さにおいて、所定のトルクに対して例えば６０°の回転角度がねじりバネとして使用される実質的に長い中空スパイラルの巻かれていない長さに生じる。例えば、中空スパイラル１０の巻かれていない長さは細長ハンドル２の長さの１．４倍に対応し得る。この程度の回転角度は所定のトルクを非常に精密に測定することが可能であり、ゼロ位置の調整も比較的精密に行なうことが可能である。細長ハンドルの長さに制限されるねじれバーであれば最小の回転しか許容されず、読み取りにおいて信頼性に欠け、最大特定付加にも制限がある。

本発明によるねじ回し道具の略縦断面図である。 図１の道具の略側面図である。 図２の道具の後方部分の略平面図である。 図１の略部分図であり、回転方向と軸方向とに固定するネジを伴っている。 中空スパイラルの１断面から別断面までの略図である。

符号の説明

１ ヘッド部分
２ 細長ハンドル
３ バー
４ ポインタ
５ ツール部分
６ 締付けネジ
７ 円筒形ピン
８ 円筒形ピン
９ ラジアルピン
９ａ ネジ
１０ スパイラル
１１ ネジ山
１２ インジケータ
１３ 基底部分
１４ ショルダ
１５ 六角形ヘッド
１６ 当接部分
１７ 凹部
１８ 公差
１９ 公差
２０ ゼロ位置
２１ 所望トルク
２２ スロット
２３ 公差角度
２４ 軸
２５、２６ 断面

Claims (13)

1. インプラントネジ用のねじ回し道具であって、細長ハンドル（２）と前記細長ハンドル（２）内に取付けられているバー状の道具とを有し、弾性スパイラル（１０）が前記細長ハンドル内で基底部分（１３）に固定されたトルク伝動装置として備わっており、前記弾性スパイラル（１０）は前記細長ハンドル内のヘッド部分（１）において回転自在に軸支されており、現存のツール部分（５）に向けて開いており、前記スパイラルは（１０）は中空であり、前記スパイラルの中で前記ヘッド部分（１）にしっかりと取付けられているバー（３）がガイドされており、相対回転及び前記ツール部分（５）と前記細長ハンドルとの間の前記トルクを前記基底部分（１３）の外側にポインタ（４）によって表示するために前記バー（３）は前期基底部分（１３）において回転自在に軸支されていることを特徴とする道具。
2. 前記ヘッド部分（１）に軸ラッチが設けられており前記細長ハンドルに対して両方向に作用することを特徴とする請求項１記載のねじ回し道具。
3. 前記ハンドル部分が、前記ヘッド部分（１）の角度回転を制限するための当接部分（１６）を有していることを特徴とする請求項１または２のうちいずれか１記載のねじ回し道具。
4. 突出ラジアルピン（９）が前記ヘッド部分（１）に取付けられており、前記細長ハンドルのスロット（２２）によって前記突出ラジアルピン（９）の回転運動及び軸方向運動が制限されることを特徴とする請求項３記載のねじ回し道具。
5. 突出ネジ（９ａ）が前記ヘッド部分（１）に取付けられており、前記細長ハンドルのスロット（２２）によって前記突出ネジ（９ａ）の回転運動及び軸方向運動が制限されることを特徴とする請求項３記載のねじ回し道具。
6. ３０°と９０°との間の回転角度のために前記スロットが備わっていることを特徴とする請求項４または５のうちいずれか１記載のねじ回し道具。
7. 前記ツール部分（５）が解放自在に前記ヘッド部分（１）に結合していることを特徴とする請求項１乃至６のうちいずれか１記載のねじ回し道具。
8. 前記細長ハンドルが滅菌可能なプラスチックからなることを特徴とする請求項１乃至７のうちいずれか１記載のねじ回し道具。
9. 前記スパイラル（１０）が二重らせんとして形成されていることを特徴とする請求項１乃至８のうちいずれか１記載のねじ回し道具。
10. 前記スパイラル（１０）は前記ヘッド部分（１）と前記基底部分（１３）と共に一体で形成されていることを特徴とする請求項１乃至９のうちいずれか１記載のねじ回し道具。
11. 前記ポインタ（４）の回転のゼロ位置において、前記ゼロ位置が依然として許容範囲内に存在するか否かを示す公差角度（２３）が前記ハンドル部分に表示されていることを特徴とする請求項１乃至１０のうちいずれか１記載のねじ回し道具。
12. 前記公差角度がプラス／マイナス２°より大きいことを特徴とする請求項１１記載のねじ回し道具。
13. 巻きが解けた前記スパイラル（１０）の長さが前記細長ハンドル（２）より長いことを特徴とする前記請求項のうちいずれか１記載のねじ回し道具。

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