JP2005006794A - 電流刺激型のつぼ刺激具 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造が簡単で安価に製造できる。金属アレルギーも防止できる。従って安心して使用できる。そんな電流刺激型のつぼ刺激具を提供する。
【解決手段】粘着シート1の粘着面側にボタン形の電池2を配置する。電池2は、金属缶7と封口板12との隣接個所を含んで、その外面を絶縁被膜16で覆う。前記粘着面と対向する負極出力部2bからは、電池2の周囲の前記粘着面にわたって導電路Rを形成する。導電路Rはチタン製の出力リード15で形成し、金属アレルギーを防止する。
【選択図】 図1
【解決手段】粘着シート1の粘着面側にボタン形の電池2を配置する。電池2は、金属缶7と封口板12との隣接個所を含んで、その外面を絶縁被膜16で覆う。前記粘着面と対向する負極出力部2bからは、電池2の周囲の前記粘着面にわたって導電路Rを形成する。導電路Rはチタン製の出力リード15で形成し、金属アレルギーを防止する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池から出力される微小電流でつぼを刺激して肩こりなどを解消し、あるいはつぼに対応した患部の諸症状を回復する電流刺激型のつぼ刺激具に関する。
【0002】
【従来の技術】
肩こりなどの解消を目的として、電池から出力される微小電流で生体に刺激を与えることは公知である(特許文献1参照)。そこでは、プラスチック製の絶縁性容器の内部にボタン形の電池を配置してあり、その正極および負極に接続された第1・第2の電極体が、絶縁性容器の片面に露出している。第1・第2の電極体の少なくとも一方は磁石で形成してあり、両電極体は同心状に配置してある。
【0003】
本発明の電流刺激型のつぼ刺激具は、粘着シートの粘着面側に電池を固定して、粘着シートを肌に貼り付けることにより、微小電流を出力するが、このように電池を肌に貼り付けて使用する電流刺激型のつぼ刺激具は公知である(特許文献2参照)。そこでは、粘着シートの粘着面側に銅箔を固定し、その中央部分にボタン形の電池の正極を接続固定している。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−65867号公報(段落番号0033、図4)
【特許文献2】
特開2001−137362号公報(段落番号0015、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のつぼ刺激具によれば、絶縁性容器の片面に露出する第1・第2の電極体を肌に密着させることにより、人体に微小電流を流して患部を刺激し、磁石で形成した電極体によって磁力をも同時に作用させることができる。しかし、電池や電極体を絶縁性容器内に収容するので、つぼ刺激具自体の構造が複雑で嵩張るうえ、つぼ刺激具を肌に密着させるためのバンドやベルトが不可欠となり、全体としてコストが高く付く。
【0006】
この点、特許文献2のつぼ刺激具は、粘着シートで電池を肌に固定するので構造が簡単であり、特許文献1のつぼ刺激具に比べてコストを著しく削減できる。しかし、正極に接続される銅箔を肌に密着させて通電するので、使用者の体質によっては金属アレルギーをひき起こすおそれがある。良導体である銅箔で電流を導くので、肌に過剰な電流が流れ、かゆみなどの不快感を生じることもある。ボタン形電池の多くは、金属缶を正極とし、その封口板を負極にしており、金属缶と封口板とはパッキンで絶縁してあるものの、周縁部において接近している。そのため、銅箔を負極に固定した状態において、銅箔が封口板の周囲を囲む金属缶と接触して短絡し、肌に電流を作用させることができなくなりやすい。短絡に伴う電池の加熱で火傷を負うことがある。
【0007】
本発明の目的は、構造が簡単で製造コストを著しく削減でき、金属アレルギーを防止でき、従って安心して使用できる電流刺激型のつぼ刺激具を提供することにある。本発明の目的は、肌に適度の電流を流して効果的につぼを刺激し、長時間にわたって連続使用する場合にもかゆみなどの不快感を生じることがなく、肌にやさしいつぼ刺激具を提供することにある。本発明の目的は、サウナなどの高温環境下で使用する場合にも、電池が熱破壊するのを防止して安全に使用できるつぼ刺激具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の電流刺激型のつぼ刺激具は、粘着シート1の粘着面側にボタン形の電池2が配置される。電池2は、正極出力部2aと負極出力部2bとのいずれか一方が前記粘着面に密着する状態で粘着シート1に固定する。電池2の少なくとも金属缶7と封口板12との隣接個所の外面は、絶縁被膜16で覆う。前記粘着面に対向する一方の前記出力部2bから、電池2の外側の前記粘着面にわたって導出された導電路Rを有し、この導電路Rが、図1に示すようにチタン製の出力リード15で形成されている(請求項1)。
【0009】
具体的にみると、電池2はこれの負極出力部2bが粘着面に密着する状態で粘着シート1に固定する。正極出力部2aには、図4に示すようにチタン製の出力端子20を固定する。そして、出力端子20の外面を除く電池2の周面が絶縁被膜16で覆われている(請求項2)。
【0010】
出力リード15は、導出端を除く周面に絶縁被覆を施したチタンシートで形成し、出力リード15の導出端に肌Sと接触する接触面が露出形成されている(請求項3)。
【0011】
電池2は、固体電解質9を内蔵するリチウムイオン電池を用い、電池2の20℃におけるリチウムイオン伝導度は、1×10−6〜1×10−4S/cmに設定することができる(請求項4)。
【0012】
また、本発明に係る別の電流刺激型のつぼ刺激具は、粘着シート1の粘着面側にボタン形の電池が配置される。電池2は、正極出力部2aと負極出力部2bとのいずれか一方が前記粘着面に密着する状態で粘着シート1に固定する。電池2の少なくとも金属缶7と封口板12との隣接個所の外面は、絶縁被膜16で覆う。粘着面に対向する一方の前記出力部2bから、電池2の外側の前記粘着面にわたって導出された導電路Rを有し、この導電路Rが、導電性を備えた粘着シート1で形成されていることを特徴とする(請求項5)。
【0013】
粘着シート1の20℃における比抵抗は、1×10−1〜1×108 Ω・cmに設定することができる(請求項6)。また、図5に示すように、電池2の最外周面には、着磁された磁性体膜22を形成することができる(請求項7)。
【0014】
【発明の作用効果】
本発明の電流刺激型のつぼ刺激具においては、電池2の少なくとも金属缶7と封口板12との隣接個所の外面を絶縁被膜16で覆って、金属缶7と封口板12とが、導電路Rで短絡されるのを防止した。そのうえで、粘着シート1の粘着面に対向する前記出力部2bから導出される導電路Rは、金属アレルギーの心配がないチタン製の出力リード15で形成したので、つぼ刺激具を使用することで金属アレルギーをひき起こすのを確実に防止できる。従って、本発明によれば、構造を簡素化して製作コストを著しく削減化しながら、金属アレルギーを懸念する必要がなく、安心して使用できる電流刺激型のつぼ刺激具を提供できる。電池2の短絡に伴う加熱で火傷を負うこともない(請求項1)。
【0015】
図4に示すように正極出力部2aにチタン製の出力端子20を固定し、その外面を除く電池2の周面を絶縁被膜16で覆うようにしたつぼ刺激具によれば、出力リード15と出力端子20とが、それぞれ金属アレルギーの心配がないチタンで形成されているので、電池2の正極出力部2aが肌Sに直接に接触するのを防止して、さらに確実に金属アレルギーを防止できる。出力端子20の外面を除く電池2の周面に設けた絶縁被膜16によっても、金属缶7や封口板12が肌Sへ直接に接触するのを防止できるので、電池2による金属アレルギーを確実に防止できる。出力リード15における電池2との接続部分は、絶縁被膜16で被覆して固定できるので、出力リード15における電池2との接続部分における接触不良を一掃して、つぼ刺激具の信頼性を向上できることにもなる(請求項2)。
【0016】
導出端を除く周面に絶縁被覆が施されたチタンシートで出力リード15が形成されいると、電池2側の絶縁被膜16に加えて、出力リード15これ自体も絶縁できるので、出力リード15によって金属缶7と封口板12とが短絡されるのを更に確実に防止できる。あるいは、電池2側の絶縁被膜16を形成領域を少なくして、その分だけつぼ刺激具の構造を簡素化し、その製造コストの削減化が図れる(請求項3)。
【0017】
20℃におけるリチウムイオン伝導度が、1×10−6〜1×10−4S/cmに設定された電池2は、市販されている汎用型のこの種電池に比べて、リチウムイオン伝導度が低いが、常温環境下では0.01C程度の放電を行え、従来の汎用電池に比べ肌Sに流れる電流値を小さくできる。従って、長時間にわたって連続使用することの多いつぼ刺激具において、肌Sに適度の電流を流して効果的につぼを刺激できるうえ、長時間の連続使用でも、かゆみなどの不快感を生じることのない、肌にやさしいつぼ刺激具が得られる(請求項4)。
【0018】
固体電解質9を使用して電池2を構成してあると、例えば液状、あるいはゲル状の電解質が収容してある既存の電池2に比べて、高温環境下で電池内が高圧になるのを解消できる。従って、サウナなどの高温環境下で使用する場合にも、電池2が熱破壊するのを防止でき、電流刺激型のつぼ刺激具の安全性が向上する(請求項4)。
【0019】
また、本発明に係る別の電流刺激型のつぼ刺激具においては、電池2の少なくとも金属缶7と封口板12との隣接個所の外面を絶縁被膜16で覆って、金属缶7と封口板12とが導電路Rで短絡されるのを防止した。そのうえで、前記粘着面に対向する一方の前記出力部2bから導出される導電路Rが、導電性を備えた粘着シート1で形成されるようにしたので、肌Sに密着する導電路Rで金属アレルギーをひき起こすのを確実に防止できる。従って、本発明によれば、構造を簡素化して製作コストを著しく削減できるし、金属アレルギーを懸念する必要がなく、安心して使用できる電流刺激型のつぼ刺激具を提供できる。電池2の短絡に伴う加熱で火傷を負うこともない(請求項5)。
【0020】
粘着シートの20℃における比抵抗を1×10−1〜1×108 Ω・cmに設定したのは、比抵抗が1×10−1Ω・cm未満であると、人体に流れる電流が大きすぎて、肌Sにかゆみを生じやすいからである。また、比抵抗が1×108 Ω・cmを越えると、電気抵抗が大きすぎて肌Sに電流が流れなくなり、つぼを刺激できなくなるからである(請求項6)。
【0021】
電池2の最外周面に、着磁された磁性体膜22を形成したつぼ刺激具によれば、肌Sに微小電流を流して電流刺激を与えながら、同時に磁性体膜22の磁力をも同時に肌Sに作用させて、患部の血行をさらに促進できる利点がある(請求項7)。
【0022】
【実施例】
図1および図2は本発明に係るつぼ刺激具の実施例を示す。図1において、つぼ刺激具は、粘着シート1と、粘着シート1の粘着面に接着固定される電池2とで構成してある。電池2は負極出力部2bが粘着シート1の粘着面に密着する状態で固定してあり、従って、正極出力部2a側が肌Sに密着作用することになる。
【0023】
粘着シート1は、天然ラテックスシートあるいはウレタンシートからなる基材シート3の片面に粘着剤層4を積層して形成する。基材シート3は、図2に示すように電池2の形状に合わせて円形に打ち抜き形成する。粘着剤層4は、医療用の粘着テープや粘着シートに使用される、肌にかぶれなどを生じることのない粘着剤で形成する。
【0024】
電池2はリチウムイオン電池からなり、図1の拡大断面図に示すように、金属缶7の内部に、二酸化マンガンからなる正極材8と、固体電解質9と、金属リチウムからなる負極材10と、パッキン11とを収容し、封口板12をパッキン11に組み込んだ状態で金属缶7の開口縁を内向きにかしめ変形させてボタン形に形成してある。正極側の金属缶7および、負極側の封口板12は、それぞれステンレスを素材にして形成してあり、両者7・12間には絶縁性に優れたパッキン11が介在する。
【0025】
固体電解質9は、液体を含まない真正ポリマー電解質からなり、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなどのポリエーテル類、アミノ基を有するポリアミン、硫黄を含むポリスルフィンなどの高分子化合物を適用できる。なお、ゲル状の電解質は、本発明でいう固体電解質9には含まない。
【0026】
粘着シート1に固定した電池2の負極出力部2bは、粘着面に密着していて、肌Sに触れない。そこで粘着面と対向する負極出力部2bからは、電池2まわりの該電池2から外れた前記粘着面にわたって導電路Rを形成して、正負の両出力部2a・2bが、同時に肌Sに接触できるようにしている。具体的には、負極出力部2bから電池2の外まわりの粘着面にわたって出力リード15を導出し、この出力リード15で導電路Rを形成した。出力リード15はチタン製の帯状シートで形成してあり、その一端が負極出力部2bに溶接固定され、他の部分を粘着面に貼り付ける。このように、出力リード15がチタンで形成されていると、肌Sに接触する出力リード15で金属アレルギーが生じるのを防止できる。
【0027】
上記のように出力リード15を設けると、封口板12と金属缶7とが出力リード15で短絡されて、電流を肌Sに作用させられなくなる。このような不都合を避けるために、電池2の外周面に絶縁被膜16が形成される。この絶縁被膜16は出力リード15を電池2に固定するのに先行して形成する。具体的には、金属缶7の底壁中央と封口板12の中央とに、それぞれ剥離可能な円形のマスキング材を貼り付けたうえで、電池2をプラスチック溶液に浸漬し、乾燥固化したのちマスキング材を剥離して、電池2の全外周面には、正極出力部2aおよび負極出力部2bの中央部分が露出する絶縁被膜16を形成する。
【0028】
上記構成の電池2を、粘着シート1の粘着面の中央に貼り付けたのち、粘着シート1の粘着面と電池2の外面とに剥離シートを重ねてつぼ刺激具を完成する。使用時には剥離シートを剥ぎ取り、粘着シート1を患部に貼り付けて、図1に示すように、正極出力部2aと出力リード15とを肌Sに密着させる。これで正極・負極の両出力部2a・2bが、出力リード15と肌Sとを介して導通されるので、肌Sの比抵抗値に応じた微小電流(0.1mA以下)が人体に流れ、つぼを刺激する。
【0029】
図3、図4、図5はそれぞれつぼ刺激具の別実施例を示す。図3のつぼ刺激具では、前記出力リード15を省略し、その代わりに粘着シート1が導電路Rを兼ねるようにした。詳しくは、粘着シート1を形成する際に、カーボンや金属等の導電性素材の微粉末、あるいは導電性素材の極細繊維が混合してある粘着剤で粘着剤層4を形成し、粘着剤層4に導電性を付与することによって、粘着剤層4を介して負極出力部2bが肌Sに接触するようにした。
【0030】
なお、その粘着シート1の20℃における比抵抗は、1×10−1〜1×108 Ω・cmにすることが好ましい。比抵抗が1×10−1Ω・cm未満であると、人体に流れる電流が大きすぎて、肌Sにかゆみを生じやすい。また、比抵抗が1×108 Ω・cmを越えると、電気抵抗が大きすぎて肌Sに電流が流れなくなるからである。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。以下の実施例においても同じ扱いとする。
【0031】
図4のつぼ刺激具においては、正極出力部2aにチタンシート製の出力端子20を溶接して、正極出力部2aおよび負極出力部2bのそれぞれがチタン製の出力リード15とチタン製の出力端子20とを介して肌Sに接触するようにした。この実施例では、出力リード15および出力端子20を予め電池2に溶接したのち、出力端子20の外面をマスキング材21で覆って電池2をプラスチック溶液に浸漬し、乾燥固化して絶縁被覆16を形成することができる。
【0032】
このように、出力リード15の固定端を含む、電池2の外周面の殆どが絶縁被覆16で覆われていると、出力リード15を正極出力部2aに対して分離不能に固定できるうえ、金属缶7が肌Sに接触するのを確実に防止して、金属アレルギーを確実に防止できる。
【0033】
図5のつぼ刺激具は、電池2の最外周面に、着磁された磁性体膜22を形成して、微小電流を流して肌Sを刺激しながら、磁性体膜22の磁力をも同時に肌Sに作用させるようにした。この電池2は、先に説明したつぼ刺激具のどれにでも適用することができる。
【0034】
(実施例1) 粘着シート1、電池2、および出力リード15とで、図1および図2に示すつぼ刺激具をつくった。粘着シート1は、厚みが0.3mmの天然ラテックスシートからなる基材シート3の片面に、アクリル系粘着剤を塗布して粘着剤層4を形成し、得られたシート材を直径20mmの円環状に打ち抜いて形成した。電池2は、固体電解質9として厚みが50μmのポリエチレンオキシドを使用する以外は、先に説明した通りの構成として、直径が4mm、厚みが1.6mmのボタン形電池を作成した。電池2の開回路電圧は3.2Vであった。なお、固体電解質9の20℃におけるリチウムイオン伝導度は1.2×10−5S/cmとした。
【0035】
絶縁被覆16は、ジメチルホルムアルデヒドを溶媒する酢酸セルロース高分子溶液に電池2を浸漬し、乾燥させて形成した。出力リード15は、厚み寸法が0.1mmで、幅寸法が1.5mmのチタンシートを用い、その一端を負極出力部2bに溶接した。得られた電池2は、負極出力部2bが粘着面に密着する状態で粘着シート1の中央に貼り付け固定し、これら両者の外面に剥離紙を貼り付けてつぼ刺激具を得た。
【0036】
(実施例2) 実施例1と同じ構造で、厚み寸法が2.1mmの電池をつくった。電池2の開回路電圧は3.2Vとした。絶縁被覆16も実施例1と同様に形成した。図5に示すように、絶縁被覆16の正極側の外面に、鉄系磁性粉、樹脂、カーボンブラックをメチルエチルケトンに分散させた磁性塗料を塗布し、乾燥固化して磁性体膜22を形成した。
【0037】
基材シート3は、天然ラテックスに7%のカーボンブラックを含有させて導電性を付与した。この基材シート3の片面に、塩化ナトリウム水溶液と導電性金属粉末を含むポリアクリル酸(和光純薬工業社製)を塗布し、60℃で架橋して、導電性の粘着剤層4を形成した。電池2は、負極出力部2bが粘着面に密着する状態で粘着シート1の中央に貼り付け固定し、これら両者の外面に剥離紙を貼り付けてつぼ刺激具を得た。
【0038】
本発明者は、実施例1および実施例2のつぼ刺激具を試用してみたが、肩こりを解消し、あるいは鼻詰りを緩和できることを確認した。
【0039】
上記の実施例では、電池2の周面の殆どを絶縁被膜16で覆ったが、少なくとも封口板12と金属缶7との隣接部分が絶縁被膜16で覆われておればよい。出力リード15の周面を絶縁被膜で被覆して、出力リード15の導出端に肌Sと接触する接触面を設けることができる。その場合には、電池2の絶縁被膜16は省略できる。出力リード15は、基材シート3に導電性塗料を印刷して形成することができる。その場合には、出力リード15の形成部分を除くシート面に粘着剤層4を形成する。
【0040】
電池2は、その正極出力部2aが粘着面に密着する状態で粘着シート1に固定することができる。その場合には、出力リード15の一端を正極出力部2aに接続する。必要があれば複数個の電池2を粘着シート1に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】つぼ刺激具の縦断面図である。
【図2】つぼ刺激具の一部破断平面図である。
【図3】つぼ刺激具の別実施例を示す縦断面図である。
【図4】つぼ刺激具のさらに別の実施例を示す縦断面図である。
【図5】つぼ刺激具のさらに異なる別実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 粘着シート
2 電池
2a 電池の正極出力部
2b 電池の負極出力部
3 基材シート
4 粘着剤層
7 金属缶
12 封口板
15 出力リード
20 出力端子
16 絶縁被膜
R 導電路
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池から出力される微小電流でつぼを刺激して肩こりなどを解消し、あるいはつぼに対応した患部の諸症状を回復する電流刺激型のつぼ刺激具に関する。
【0002】
【従来の技術】
肩こりなどの解消を目的として、電池から出力される微小電流で生体に刺激を与えることは公知である(特許文献1参照)。そこでは、プラスチック製の絶縁性容器の内部にボタン形の電池を配置してあり、その正極および負極に接続された第1・第2の電極体が、絶縁性容器の片面に露出している。第1・第2の電極体の少なくとも一方は磁石で形成してあり、両電極体は同心状に配置してある。
【0003】
本発明の電流刺激型のつぼ刺激具は、粘着シートの粘着面側に電池を固定して、粘着シートを肌に貼り付けることにより、微小電流を出力するが、このように電池を肌に貼り付けて使用する電流刺激型のつぼ刺激具は公知である(特許文献2参照)。そこでは、粘着シートの粘着面側に銅箔を固定し、その中央部分にボタン形の電池の正極を接続固定している。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−65867号公報(段落番号0033、図4)
【特許文献2】
特開2001−137362号公報(段落番号0015、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のつぼ刺激具によれば、絶縁性容器の片面に露出する第1・第2の電極体を肌に密着させることにより、人体に微小電流を流して患部を刺激し、磁石で形成した電極体によって磁力をも同時に作用させることができる。しかし、電池や電極体を絶縁性容器内に収容するので、つぼ刺激具自体の構造が複雑で嵩張るうえ、つぼ刺激具を肌に密着させるためのバンドやベルトが不可欠となり、全体としてコストが高く付く。
【0006】
この点、特許文献2のつぼ刺激具は、粘着シートで電池を肌に固定するので構造が簡単であり、特許文献1のつぼ刺激具に比べてコストを著しく削減できる。しかし、正極に接続される銅箔を肌に密着させて通電するので、使用者の体質によっては金属アレルギーをひき起こすおそれがある。良導体である銅箔で電流を導くので、肌に過剰な電流が流れ、かゆみなどの不快感を生じることもある。ボタン形電池の多くは、金属缶を正極とし、その封口板を負極にしており、金属缶と封口板とはパッキンで絶縁してあるものの、周縁部において接近している。そのため、銅箔を負極に固定した状態において、銅箔が封口板の周囲を囲む金属缶と接触して短絡し、肌に電流を作用させることができなくなりやすい。短絡に伴う電池の加熱で火傷を負うことがある。
【0007】
本発明の目的は、構造が簡単で製造コストを著しく削減でき、金属アレルギーを防止でき、従って安心して使用できる電流刺激型のつぼ刺激具を提供することにある。本発明の目的は、肌に適度の電流を流して効果的につぼを刺激し、長時間にわたって連続使用する場合にもかゆみなどの不快感を生じることがなく、肌にやさしいつぼ刺激具を提供することにある。本発明の目的は、サウナなどの高温環境下で使用する場合にも、電池が熱破壊するのを防止して安全に使用できるつぼ刺激具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の電流刺激型のつぼ刺激具は、粘着シート1の粘着面側にボタン形の電池2が配置される。電池2は、正極出力部2aと負極出力部2bとのいずれか一方が前記粘着面に密着する状態で粘着シート1に固定する。電池2の少なくとも金属缶7と封口板12との隣接個所の外面は、絶縁被膜16で覆う。前記粘着面に対向する一方の前記出力部2bから、電池2の外側の前記粘着面にわたって導出された導電路Rを有し、この導電路Rが、図1に示すようにチタン製の出力リード15で形成されている(請求項1)。
【0009】
具体的にみると、電池2はこれの負極出力部2bが粘着面に密着する状態で粘着シート1に固定する。正極出力部2aには、図4に示すようにチタン製の出力端子20を固定する。そして、出力端子20の外面を除く電池2の周面が絶縁被膜16で覆われている(請求項2)。
【0010】
出力リード15は、導出端を除く周面に絶縁被覆を施したチタンシートで形成し、出力リード15の導出端に肌Sと接触する接触面が露出形成されている(請求項3)。
【0011】
電池2は、固体電解質9を内蔵するリチウムイオン電池を用い、電池2の20℃におけるリチウムイオン伝導度は、1×10−6〜1×10−4S/cmに設定することができる(請求項4)。
【0012】
また、本発明に係る別の電流刺激型のつぼ刺激具は、粘着シート1の粘着面側にボタン形の電池が配置される。電池2は、正極出力部2aと負極出力部2bとのいずれか一方が前記粘着面に密着する状態で粘着シート1に固定する。電池2の少なくとも金属缶7と封口板12との隣接個所の外面は、絶縁被膜16で覆う。粘着面に対向する一方の前記出力部2bから、電池2の外側の前記粘着面にわたって導出された導電路Rを有し、この導電路Rが、導電性を備えた粘着シート1で形成されていることを特徴とする(請求項5)。
【0013】
粘着シート1の20℃における比抵抗は、1×10−1〜1×108 Ω・cmに設定することができる(請求項6)。また、図5に示すように、電池2の最外周面には、着磁された磁性体膜22を形成することができる(請求項7)。
【0014】
【発明の作用効果】
本発明の電流刺激型のつぼ刺激具においては、電池2の少なくとも金属缶7と封口板12との隣接個所の外面を絶縁被膜16で覆って、金属缶7と封口板12とが、導電路Rで短絡されるのを防止した。そのうえで、粘着シート1の粘着面に対向する前記出力部2bから導出される導電路Rは、金属アレルギーの心配がないチタン製の出力リード15で形成したので、つぼ刺激具を使用することで金属アレルギーをひき起こすのを確実に防止できる。従って、本発明によれば、構造を簡素化して製作コストを著しく削減化しながら、金属アレルギーを懸念する必要がなく、安心して使用できる電流刺激型のつぼ刺激具を提供できる。電池2の短絡に伴う加熱で火傷を負うこともない(請求項1)。
【0015】
図4に示すように正極出力部2aにチタン製の出力端子20を固定し、その外面を除く電池2の周面を絶縁被膜16で覆うようにしたつぼ刺激具によれば、出力リード15と出力端子20とが、それぞれ金属アレルギーの心配がないチタンで形成されているので、電池2の正極出力部2aが肌Sに直接に接触するのを防止して、さらに確実に金属アレルギーを防止できる。出力端子20の外面を除く電池2の周面に設けた絶縁被膜16によっても、金属缶7や封口板12が肌Sへ直接に接触するのを防止できるので、電池2による金属アレルギーを確実に防止できる。出力リード15における電池2との接続部分は、絶縁被膜16で被覆して固定できるので、出力リード15における電池2との接続部分における接触不良を一掃して、つぼ刺激具の信頼性を向上できることにもなる(請求項2)。
【0016】
導出端を除く周面に絶縁被覆が施されたチタンシートで出力リード15が形成されいると、電池2側の絶縁被膜16に加えて、出力リード15これ自体も絶縁できるので、出力リード15によって金属缶7と封口板12とが短絡されるのを更に確実に防止できる。あるいは、電池2側の絶縁被膜16を形成領域を少なくして、その分だけつぼ刺激具の構造を簡素化し、その製造コストの削減化が図れる(請求項3)。
【0017】
20℃におけるリチウムイオン伝導度が、1×10−6〜1×10−4S/cmに設定された電池2は、市販されている汎用型のこの種電池に比べて、リチウムイオン伝導度が低いが、常温環境下では0.01C程度の放電を行え、従来の汎用電池に比べ肌Sに流れる電流値を小さくできる。従って、長時間にわたって連続使用することの多いつぼ刺激具において、肌Sに適度の電流を流して効果的につぼを刺激できるうえ、長時間の連続使用でも、かゆみなどの不快感を生じることのない、肌にやさしいつぼ刺激具が得られる(請求項4)。
【0018】
固体電解質9を使用して電池2を構成してあると、例えば液状、あるいはゲル状の電解質が収容してある既存の電池2に比べて、高温環境下で電池内が高圧になるのを解消できる。従って、サウナなどの高温環境下で使用する場合にも、電池2が熱破壊するのを防止でき、電流刺激型のつぼ刺激具の安全性が向上する(請求項4)。
【0019】
また、本発明に係る別の電流刺激型のつぼ刺激具においては、電池2の少なくとも金属缶7と封口板12との隣接個所の外面を絶縁被膜16で覆って、金属缶7と封口板12とが導電路Rで短絡されるのを防止した。そのうえで、前記粘着面に対向する一方の前記出力部2bから導出される導電路Rが、導電性を備えた粘着シート1で形成されるようにしたので、肌Sに密着する導電路Rで金属アレルギーをひき起こすのを確実に防止できる。従って、本発明によれば、構造を簡素化して製作コストを著しく削減できるし、金属アレルギーを懸念する必要がなく、安心して使用できる電流刺激型のつぼ刺激具を提供できる。電池2の短絡に伴う加熱で火傷を負うこともない(請求項5)。
【0020】
粘着シートの20℃における比抵抗を1×10−1〜1×108 Ω・cmに設定したのは、比抵抗が1×10−1Ω・cm未満であると、人体に流れる電流が大きすぎて、肌Sにかゆみを生じやすいからである。また、比抵抗が1×108 Ω・cmを越えると、電気抵抗が大きすぎて肌Sに電流が流れなくなり、つぼを刺激できなくなるからである(請求項6)。
【0021】
電池2の最外周面に、着磁された磁性体膜22を形成したつぼ刺激具によれば、肌Sに微小電流を流して電流刺激を与えながら、同時に磁性体膜22の磁力をも同時に肌Sに作用させて、患部の血行をさらに促進できる利点がある(請求項7)。
【0022】
【実施例】
図1および図2は本発明に係るつぼ刺激具の実施例を示す。図1において、つぼ刺激具は、粘着シート1と、粘着シート1の粘着面に接着固定される電池2とで構成してある。電池2は負極出力部2bが粘着シート1の粘着面に密着する状態で固定してあり、従って、正極出力部2a側が肌Sに密着作用することになる。
【0023】
粘着シート1は、天然ラテックスシートあるいはウレタンシートからなる基材シート3の片面に粘着剤層4を積層して形成する。基材シート3は、図2に示すように電池2の形状に合わせて円形に打ち抜き形成する。粘着剤層4は、医療用の粘着テープや粘着シートに使用される、肌にかぶれなどを生じることのない粘着剤で形成する。
【0024】
電池2はリチウムイオン電池からなり、図1の拡大断面図に示すように、金属缶7の内部に、二酸化マンガンからなる正極材8と、固体電解質9と、金属リチウムからなる負極材10と、パッキン11とを収容し、封口板12をパッキン11に組み込んだ状態で金属缶7の開口縁を内向きにかしめ変形させてボタン形に形成してある。正極側の金属缶7および、負極側の封口板12は、それぞれステンレスを素材にして形成してあり、両者7・12間には絶縁性に優れたパッキン11が介在する。
【0025】
固体電解質9は、液体を含まない真正ポリマー電解質からなり、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなどのポリエーテル類、アミノ基を有するポリアミン、硫黄を含むポリスルフィンなどの高分子化合物を適用できる。なお、ゲル状の電解質は、本発明でいう固体電解質9には含まない。
【0026】
粘着シート1に固定した電池2の負極出力部2bは、粘着面に密着していて、肌Sに触れない。そこで粘着面と対向する負極出力部2bからは、電池2まわりの該電池2から外れた前記粘着面にわたって導電路Rを形成して、正負の両出力部2a・2bが、同時に肌Sに接触できるようにしている。具体的には、負極出力部2bから電池2の外まわりの粘着面にわたって出力リード15を導出し、この出力リード15で導電路Rを形成した。出力リード15はチタン製の帯状シートで形成してあり、その一端が負極出力部2bに溶接固定され、他の部分を粘着面に貼り付ける。このように、出力リード15がチタンで形成されていると、肌Sに接触する出力リード15で金属アレルギーが生じるのを防止できる。
【0027】
上記のように出力リード15を設けると、封口板12と金属缶7とが出力リード15で短絡されて、電流を肌Sに作用させられなくなる。このような不都合を避けるために、電池2の外周面に絶縁被膜16が形成される。この絶縁被膜16は出力リード15を電池2に固定するのに先行して形成する。具体的には、金属缶7の底壁中央と封口板12の中央とに、それぞれ剥離可能な円形のマスキング材を貼り付けたうえで、電池2をプラスチック溶液に浸漬し、乾燥固化したのちマスキング材を剥離して、電池2の全外周面には、正極出力部2aおよび負極出力部2bの中央部分が露出する絶縁被膜16を形成する。
【0028】
上記構成の電池2を、粘着シート1の粘着面の中央に貼り付けたのち、粘着シート1の粘着面と電池2の外面とに剥離シートを重ねてつぼ刺激具を完成する。使用時には剥離シートを剥ぎ取り、粘着シート1を患部に貼り付けて、図1に示すように、正極出力部2aと出力リード15とを肌Sに密着させる。これで正極・負極の両出力部2a・2bが、出力リード15と肌Sとを介して導通されるので、肌Sの比抵抗値に応じた微小電流(0.1mA以下)が人体に流れ、つぼを刺激する。
【0029】
図3、図4、図5はそれぞれつぼ刺激具の別実施例を示す。図3のつぼ刺激具では、前記出力リード15を省略し、その代わりに粘着シート1が導電路Rを兼ねるようにした。詳しくは、粘着シート1を形成する際に、カーボンや金属等の導電性素材の微粉末、あるいは導電性素材の極細繊維が混合してある粘着剤で粘着剤層4を形成し、粘着剤層4に導電性を付与することによって、粘着剤層4を介して負極出力部2bが肌Sに接触するようにした。
【0030】
なお、その粘着シート1の20℃における比抵抗は、1×10−1〜1×108 Ω・cmにすることが好ましい。比抵抗が1×10−1Ω・cm未満であると、人体に流れる電流が大きすぎて、肌Sにかゆみを生じやすい。また、比抵抗が1×108 Ω・cmを越えると、電気抵抗が大きすぎて肌Sに電流が流れなくなるからである。他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。以下の実施例においても同じ扱いとする。
【0031】
図4のつぼ刺激具においては、正極出力部2aにチタンシート製の出力端子20を溶接して、正極出力部2aおよび負極出力部2bのそれぞれがチタン製の出力リード15とチタン製の出力端子20とを介して肌Sに接触するようにした。この実施例では、出力リード15および出力端子20を予め電池2に溶接したのち、出力端子20の外面をマスキング材21で覆って電池2をプラスチック溶液に浸漬し、乾燥固化して絶縁被覆16を形成することができる。
【0032】
このように、出力リード15の固定端を含む、電池2の外周面の殆どが絶縁被覆16で覆われていると、出力リード15を正極出力部2aに対して分離不能に固定できるうえ、金属缶7が肌Sに接触するのを確実に防止して、金属アレルギーを確実に防止できる。
【0033】
図5のつぼ刺激具は、電池2の最外周面に、着磁された磁性体膜22を形成して、微小電流を流して肌Sを刺激しながら、磁性体膜22の磁力をも同時に肌Sに作用させるようにした。この電池2は、先に説明したつぼ刺激具のどれにでも適用することができる。
【0034】
(実施例1) 粘着シート1、電池2、および出力リード15とで、図1および図2に示すつぼ刺激具をつくった。粘着シート1は、厚みが0.3mmの天然ラテックスシートからなる基材シート3の片面に、アクリル系粘着剤を塗布して粘着剤層4を形成し、得られたシート材を直径20mmの円環状に打ち抜いて形成した。電池2は、固体電解質9として厚みが50μmのポリエチレンオキシドを使用する以外は、先に説明した通りの構成として、直径が4mm、厚みが1.6mmのボタン形電池を作成した。電池2の開回路電圧は3.2Vであった。なお、固体電解質9の20℃におけるリチウムイオン伝導度は1.2×10−5S/cmとした。
【0035】
絶縁被覆16は、ジメチルホルムアルデヒドを溶媒する酢酸セルロース高分子溶液に電池2を浸漬し、乾燥させて形成した。出力リード15は、厚み寸法が0.1mmで、幅寸法が1.5mmのチタンシートを用い、その一端を負極出力部2bに溶接した。得られた電池2は、負極出力部2bが粘着面に密着する状態で粘着シート1の中央に貼り付け固定し、これら両者の外面に剥離紙を貼り付けてつぼ刺激具を得た。
【0036】
(実施例2) 実施例1と同じ構造で、厚み寸法が2.1mmの電池をつくった。電池2の開回路電圧は3.2Vとした。絶縁被覆16も実施例1と同様に形成した。図5に示すように、絶縁被覆16の正極側の外面に、鉄系磁性粉、樹脂、カーボンブラックをメチルエチルケトンに分散させた磁性塗料を塗布し、乾燥固化して磁性体膜22を形成した。
【0037】
基材シート3は、天然ラテックスに7%のカーボンブラックを含有させて導電性を付与した。この基材シート3の片面に、塩化ナトリウム水溶液と導電性金属粉末を含むポリアクリル酸(和光純薬工業社製)を塗布し、60℃で架橋して、導電性の粘着剤層4を形成した。電池2は、負極出力部2bが粘着面に密着する状態で粘着シート1の中央に貼り付け固定し、これら両者の外面に剥離紙を貼り付けてつぼ刺激具を得た。
【0038】
本発明者は、実施例1および実施例2のつぼ刺激具を試用してみたが、肩こりを解消し、あるいは鼻詰りを緩和できることを確認した。
【0039】
上記の実施例では、電池2の周面の殆どを絶縁被膜16で覆ったが、少なくとも封口板12と金属缶7との隣接部分が絶縁被膜16で覆われておればよい。出力リード15の周面を絶縁被膜で被覆して、出力リード15の導出端に肌Sと接触する接触面を設けることができる。その場合には、電池2の絶縁被膜16は省略できる。出力リード15は、基材シート3に導電性塗料を印刷して形成することができる。その場合には、出力リード15の形成部分を除くシート面に粘着剤層4を形成する。
【0040】
電池2は、その正極出力部2aが粘着面に密着する状態で粘着シート1に固定することができる。その場合には、出力リード15の一端を正極出力部2aに接続する。必要があれば複数個の電池2を粘着シート1に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】つぼ刺激具の縦断面図である。
【図2】つぼ刺激具の一部破断平面図である。
【図3】つぼ刺激具の別実施例を示す縦断面図である。
【図4】つぼ刺激具のさらに別の実施例を示す縦断面図である。
【図5】つぼ刺激具のさらに異なる別実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 粘着シート
2 電池
2a 電池の正極出力部
2b 電池の負極出力部
3 基材シート
4 粘着剤層
7 金属缶
12 封口板
15 出力リード
20 出力端子
16 絶縁被膜
R 導電路
Claims (7)
- 粘着シートの粘着面側にボタン形の電池が配置してあるつぼ刺激具であって、
前記電池は、正極出力部と負極出力部とのいずれか一方が前記粘着面に密着する状態で前記粘着シートに固定されており、
前記電池の少なくとも金属缶と封口板との隣接個所の外面が絶縁被膜で覆われており、
前記粘着面に対向する一方の前記出力部から、前記電池の外側の前記粘着面にわたって導出された導電路を有し、
前記導電路が、チタン製の出力リードで形成されていることを特徴とする電流刺激型のつぼ刺激具。 - 前記電池は、これの前記負極出力部が前記粘着面に密着する状態で前記粘着シートに固定されており、
前記正極出力部にチタン製の出力端子が固定されており、
前記出力端子の外面を除く前記電池の周面が、前記絶縁被膜で覆われている請求項1記載の電流刺激型のつぼ刺激具。 - 前記出力リードには、導出端を除く周面に前記絶縁被覆が施してあるチタンシートで形成されており、
前記出力リードの導出端に、肌と接触する接触面が露出形成されている請求項1または2記載の電流刺激型のつぼ刺激具。 - 前記電池が、固体電解質を内蔵するリチウムイオン電池であり、
前記電池の20℃におけるリチウムイオン伝導度が、1×10−6〜1×10−4S/cmである請求項1〜3のいずれかに記載の電流刺激型のつぼ刺激具。 - 粘着シートの粘着面側にボタン形の電池が配置してあるつぼ刺激具であって、
前記電池は、正極出力部と負極出力部とのいずれか一方が前記粘着面に密着する状態で前記粘着シートに固定されており、
前記電池の少なくとも金属缶と封口板との隣接個所の外面が、絶縁被膜で覆われており、
前記粘着面に対向する一方の前記出力部から、前記電池の外側の前記粘着面にわたって導出された導電路を有し、
前記導電路が、導電性を備えた前記粘着シートで形成されていることを特徴とする電流刺激型のつぼ刺激具。 - 前記粘着シートの20℃における比抵抗が、1×10−1〜1×108 Ω・cmである請求項5記載の電流刺激型のつぼ刺激具。
- 前記電池の最外周面に、着磁された磁性体膜が形成されている請求項1〜6のいずれかに記載の電流刺激型のつぼ刺激具。
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