JP2005006300A - 同期検出装置および無線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合に、同期を確立することが可能な同期検出装置および無線装置を提供する。
【解決手段】 送受信される複数のデジタル送信信号の各々は、対応するユーザごとに異なるトレーニングシンボル列を有している。同期検出装置32は、複数のユーザにそれぞれ対応する複数の相関検出器32.1〜32.Mを備える。複数の相関検出器の各々は、複数のデジタル送信信号を含む入力信号ujを受けるトランスバーサルフィルタを備える。乗算器304.1〜304.N+1は、複数のタップの各々からの信号を一方入力に受け、他方入力に対応するユーザのトレーニングシンボル列{w(i)}をそれぞれ受ける。加算器310は、乗算器304.1〜304.N+1からの信号を加算して、検出信号を生成する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、デジタル通信における同期タイミングを検出する同期検出装置およびそのような同期検出装置を備えて、リアルタイムにアンテナ指向性を変更可能な無線装置の構成に関する。
近年、移動通信システムにおいて、周波数の有効利用を図るべく種々の伝送チャネル割当方法が提案されており、その一部のものは実用化されている。
図23は周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access:FDMA),時分割多重接続(Time Division Multiple Access :TDMA)およびPDMAの各種の通信システムにおけるチャネルの配置図である。
まず、図23を参照して、FDMA,TDMAおよびPDMAについて簡単に説明する。図23(a)はFDMAを示す図であって、異なる周波数f1〜f4の電波でユーザ1〜4のアナログ信号が周波数分割されて伝送され、各ユーザ1〜4の信号は周波数フィルタによって分離される。
図23(b)に示すTDMAにおいては、各ユーザのデジタル化された信号が、異なる周波数f1〜f4の電波で、かつ一定の時間(タイムスロット)ごとに時分割されて伝送され、各ユーザの信号は周波数フィルタと基地局および各ユーザ移動端末装置間の時間同期とにより分離される。
一方、最近では、携帯型電話機の普及により電波の周波数利用効率を高めるために、PDMA方式が提案されている。このPDMA方式は、図23(c)に示すように、同じ周波数における1つのタイムスロットを空間的に分割して複数のユーザのデータを伝送するものである。このPDMAでは各ユーザの信号は周波数フィルタと基地局および各ユーザ移動端末装置間の時間同期とアダプティブアレイ(adaptive array)などの相互干渉除去装置とを用いて分離される。
このようなアダプティブアレイ無線基地局の動作原理については、たとえば下記の非特許文献1−8に説明されている。
図24は、このようなアダプティブアレイ無線基地局の動作原理を概念的に示す模式図である。図24において、1つのアダプティブアレイ無線基地局1は、n本のアンテナ♯1,♯2,♯3,…,♯nからなるアレイアンテナ2を備えており、その電波が届く範囲を第1の斜線領域3として表わす。一方、隣接する他の無線基地局6の電波が届く範囲を第2の斜線領域7として表わす。
領域3内で、ユーザAの端末である携帯電話機4とアダプティブアレイ無線基地局1との間で電波信号の送受信が行なわれる(矢印5)。一方、領域7内で、他のユーザBの端末である携帯電話機8と無線基地局6との間で電波信号の送受信が行なわれる(矢印9)。
ここで、たまたまユーザAの携帯電話機4の電波信号の周波数とユーザBの携帯電話機8の電波信号の周波数とが等しいとき、ユーザBの位置によっては、ユーザBの携帯電話機8からの電波信号が領域3内で不要な干渉信号となり、ユーザAの携帯電話機4とアダプティブアレイ無線基地局1との間の電波信号に混入してしまうことになる。
このように、ユーザAおよびBの双方からの混合した電波信号を受信したアダプティブアレイ無線基地局1では、何らかの処理を施さなければ、ユーザAおよびBの双方からの信号が混じった信号を出力することとなり、本来通話すべきユーザAの通話が妨げられることになる。
[従来のアダプティブアレイアンテナの構成および動作]
アダプティブアレイ無線基地局1では、このユーザBからの信号を出力信号から除去するために、次のような処理を行なっている。図25は、アダプティブアレイ無線基地局1の構成を示す概略ブロック図である。
まず、ユーザAからの信号をA(t)、ユーザBからの信号をB(t)とすると、図24のアレイアンテナ2を構成する第1のアンテナ♯1での受信信号x1(t)は、次式のように表わされる:
x1(t)=a1×A(t)+b1×B(t)
ここで、a1,b1は、後述するようにリアルタイムで変化する係数である。
次に、第2のアンテナ♯2での受信信号x2(t)は、次式のように表わされる:
x2(t)=a2×A(t)+b2×B(t)
ここで、a2,b2も同様にリアルタイムで変化する係数である。
次に、第3のアンテナ♯3での受信信号x3(t)は、次式のように表わされる:
x3(t)=a3×A(t)+b3×B(t)
ここで、a3,b3も同様にリアルタイムで変化する係数である。
同様に、第nのアンテナ♯nでの受信信号xn(t)は、次式のように表わされる:
xn(t)=an×A(t)+bn×B(t)
ここで、an,bnも同様にリアルタイムで変化する係数である。
上記の係数a1,a2,a3,…,anは、ユーザAからの電波信号に対し、アレイアンテナ2を構成するアンテナ♯1,♯2,♯3,…,♯nのそれぞれの相対位置が異なるため(たとえば、各アンテナ同士は互いに、電波信号の波長の5倍、すなわち1メートル程度の間隔をあけて配されている)、それぞれのアンテナでの受信強度に差が生じることを表わしている。
また、上記の係数b1,b2,b3,…,bnも同様に、ユーザBからの電波信号に対し、アンテナ♯1,♯2,♯3,…,♯nのそれぞれでの受信強度に差が生じることを表わしている。各ユーザは移動しているため、これらの係数はリアルタイムで変化する。
それぞれのアンテナで受信された信号x1(t),x2(t),x3(t),…,xn(t)は、対応するスイッチ10−1,10−2,10−3,…,10−nを介してアダプティブアレイ無線基地局1を構成する受信部1Rに入り、ウエイトベクトル制御部11に与えられるとともに、対応する乗算器12−1,12−2,12−3,…,12−nの一方入力にそれぞれ与えられる。
これらの乗算器の他方入力には、ウエイトベクトル制御部11からそれぞれのアンテナでの受信信号に対する重みw1,w2,w3,…,wnが印加される。これらの重みは、後述するように、ウエイトベクトル制御部11により、リアルタイムで算出される。
したがって、アンテナ♯1での受信信号x1(t)は、乗算器12−1を経て、w1×(a1A(t)+b1B(t))となり、アンテナ♯2での受信信号x2(t)は、乗算器12−2を経て、w2×(a2A(t)+b2B(t))となり、アンテナ♯3での受信信号x3(t)は、乗算器12−3を経て、w3×(a3A(t)+b3B(t))となり、さらにアンテナ♯nでの受信信号xn(t)は、乗算器12−nを経て、wn×(anA(t)+bnB(t))となる。
これらの乗算器12−1,12−2,12−3,…,12−nの出力は、加算器13で加算され、その出力は下記のようになる:
w1(a1A(t)+b1B(t))+w2(a2A(t)+b2B(t))+w3(a3A(t)+b3B(t))+…+wn(anA(t)+bnB(t))
これを信号A(t)に関する項と信号B(t)に関する項とに分けると次のようになる:
(w1a1+w2a2+w3a3+…+wnan)A(t)+(w1b1+w2b2+w3b3+…+wnbn)B(t)
ここで、後述するように、アダプティブアレイ無線基地局1は、ユーザA,Bを識別し、所望のユーザからの信号のみを抽出できるように上記重みw1,w2,w3,…,wnを計算する。たとえば、図25の例では、ウエイトベクトル制御部11は、本来通話すべきユーザAからの信号A(t)のみを抽出するために、係数a1,a2,a3,…,an,b1,b2,b3,…,bnを定数とみなし、信号A(t)の係数が全体として1、信号B(t)の係数が全体として0となるように、重みw1,w2,w3,…,wnを計算する。
すなわち、ウエイトベクトル制御部11は、下記の連立一次方程式を解くことにより、信号A(t)の係数が1、信号B(t)の係数が0となる重みw1,w2,w3,…,wnをリアルタイムで算出する:
w1a1+w2a2+w3a3+…+wnan=1
w1b1+w2b2+w3b3+…+wnbn=0
この連立一次方程式の解法の説明は省略するが、先に列挙した非特許文献に記載されているとおり周知であり、現にアダプティブアレイ無線基地局において既に実用化されているものである。
このように重みw1,w2,w3,…,wnを設定することにより、加算器13の出力信号は下記のとおりとなる:
出力信号=1×A(t)+0×B(t)=A(t)
[ユーザの識別、トレーニング信号]
なお、前記のユーザA,Bの識別は次のように行なわれる。
図26は、携帯電話機の電波信号のフレーム構成を示す概略図である。携帯電話機の電波信号は大きくは、無線基地局にとって既知の信号系列からなるプリアンブルと、無線基地局にとって未知の信号系列からなるデータ(音声など)とから構成される。
プリアンブルの信号系列は、当該ユーザが無線基地局にとって通話すべき所望のユーザかどうかを見分けるための情報の信号系列を含んでいる。アダプティブアレイ無線基地局1のウエイトベクトル制御部11(図25)は、メモリ14から取出したユーザAに対応したトレーニング信号と、受信した信号系列とを対比し、ユーザAに対応する信号系列を含んでいると思われる信号を抽出するようにウエイトベクトル制御(重みの決定)を行なう。このようにして抽出されたユーザAの信号は、出力信号SRX(t)としてアダプティブアレイ無線基地局1から外部出力される。
一方、図25において、外部からの入力信号STX(t)は、アダプティブアレイ無線基地局1を構成する送信部1Tに入り、乗算器15−1,15−2,15−3,…,15−nの一方入力に与えられる。これらの乗算器の他方入力にはそれぞれ、ウエイトベクトル制御部11により先に受信信号に基づいて算出された重みw1,w2,w3,…,wnがコピーされて印加される。
これらの乗算器によって重み付けされた入力信号は、対応するスイッチ10−1,10−2,10−3,…,10−nを介して、対応するアンテナ♯1,♯2,♯3,…,♯nに送られ、図24の領域3内に送信される。
ここで、受信時と同じアレイアンテナ2を用いて送信される信号には、受信信号と同様にユーザAをターゲットとする重み付けがされているため、送信された電波信号はあたかもユーザAに対する指向性を有するかのようにユーザAの携帯電話機4により受信される。図27は、このようなユーザAとアダプティブアレイ無線基地局1との間での電波信号の授受をイメージ化した図である。現実に電波が届く範囲を示す図24の領域3に対比して、図27の仮想上の領域3aに示すようにアダプティブアレイ無線基地局1からはユーザAの携帯電話機4をターゲットとして指向性を伴って電波信号が放射されている状態がイメージされる。
デジタル移動通信システムであるPHSでは、既に、以上説明したようなアダプティブアレイが実用化されており、今後より多くのユーザ収容できるPDMA方式の実現についても検討されている。このようなPDMA方式については、以下の非特許文献9−11に開示されている。
B. Widrow, et al. :"Adaptive Antenna Systems, "Proc. IEEE, vol.55, No.12, pp.2143-2159 (Dec. 1967 ). S. P. Applebaum :"Adaptive Arrays ", IEEE Trans. Antennas & Propag., vol.AP-24, No.5, pp.585-598 (Sept. 1976). O. L. Frost, III:"Adaptive Least Squares Optimization Subject to Linear Equality Constraints, "SEL-70-055, Technical Report, No.6796-2, Information System Lab., Stanford Univ.(Aug. 1970 ). B. Widrow and S. D. Stearns :"Adaptive Signal Processing, "Prentice-Hall, Englewood Cliffs (1985). R. A. Monzingo and T. W. Miller :"Introduction to Adaptive Arrays,"John Wiley & Sons, New York (1980). J. E. Hudson:"Adaptive Array Principles,"Peter Peregrinus Ltd., London (1981). R. T. Compton, Jr.:"Adaptive Antennas − Concepts and Performance,"Prentice-Hall, Englewood Cliffs (1988). E. Nicolau and D. Zaharia:"Adaptive Arrays," Elsevier, Amsterdam(1989). 鈴木、平出著、信学技報、vol. RCS93-84, pp.37-44, Jan.1994. S.C.Swales, M.A.Beach, D.J.Edwards, J.P.McGeehan, IEEE Trans. Veh. Technol., vol. 39, pp.56-67, Feb.1990. T.Ohgane, Y.Ogawa, and K.Itoh, Proc. VTC '97, vol. 2, pp.725-729, May 1997.
アダプティブアレイを用いたPDMA(Path Division Multiple Access)方式では、適応的に干渉ユーザへヌル方向を向けることで、同一セル内で複数ユーザに同一チャネルを割当てることが可能となる。
しかしながら、上述のようなPDMAをPHSシステム(Personal Handy phone System)に適用する場合、PHSでは受信側にとって既知のプリアンブル信号がすべてのユーザで同一であるため、複数のユーザが同一タイミングで通信を行なうと、ユーザの識別ができずMMSE基準(最小2乗誤差法)によるアダプティブアレイのウエイト決定が不可能となる。
この対策として、それぞれのユーザが送信タイミングに時間差を設けることで、各ユーザからの信号を分離することが考えられる。同一チャネル収容されるユーザは、順次増加していくため、最初にチャネルを使用するユーザの同期は比較的容易である。以降に収容されるユーザに対しては、チャネル割当の際に送信時間差を設定することになるが、1シンボル程度の誤差が考えられるため、正確なタイミングについては受信時に推定しなければならない。このとき、受信信号には既存ユーザの信号も含まれるため、正確な推定が困難になるという問題点があった。
本発明では、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合に、同期を確立することが可能な同期検出装置を提供することである。
本発明の他の目的は、既に1ユーザが使用しているPHSの上り回線通信用スロットに、PDMAを用いてもう1ユーザを割当てる場合において、同期を確立することが可能な無線装置を提供することである。
この発明の1つの局面によれば、複数のアンテナで受信した複数のデジタル信号の到来タイミングを検出する同期検出装置であって、複数のデジタル信号の各々は、トレーニングシンボル列を有する。同期検出装置は、トレーニングシンボル列を含み得る長さを有する観測区間での各アンテナからの受信信号のサンプリング値からなる各アンテナごとの受信信号ベクトルと直交し、かつ各アンテナごとの受信信号ベクトルの線形結合により表現されるベクトルと、トレーニングシンボル列から生成される複数のモードベクトルとの直交化度を評価し、当該直交化度が極小となるサンプルタイミングを評価することにより、各々の信号到来タイミングを推定する。
この発明の他の局面によれば、リアルタイムにアンテナ指向性を変更し、複数のデジタル信号の送受信を時分割で行う無線装置であって、複数のデジタル信号の各々はトレーニングシンボル列を有する。無線装置は、離散的に配置された複数のアンテナと、複数のデジタル信号の受信時に複数のアンテナを共用し、かつ複数のデジタル信号にそれぞれ対応して設けられた複数の受信回路とを備える。受信回路の各々は、複数のアンテナからの受信信号に基づいて、複数のデジタル信号のうちの特定の信号を分離するための受信信号分離回路を含む。無線装置は、複数のアンテナからの受信信号を受け、受信信号の到来タイミングを検出し、到来タイミングの検出に基づいて複数の受信回路の動作タイミングを制御する受信タイミング検出回路をさらに備える。受信タイミング検出回路は、トレーニングシンボル列を含み得る長さを有する観測区間での各アンテナからの受信信号のサンプリング値からなる各アンテナごとの受信信号ベクトルと直交し、かつ各アンテナごとの受信信号ベクトルの線形結合により表現されるベクトルと、トレーニングシンボル列から生成される複数のモードベクトルとの直交化度を評価し、当該直交化度が極小となるサンプルタイミングを評価することにより、各々の信号到来タイミングを推定する。
この発明の同期検出装置によれば、複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合に、同期を確立することが可能である。
さらに、この発明の無線装置によれば、既に1ユーザが使用しているPHSの上り回線通信用スロットに、PDMAを用いてもう1ユーザを割当てる場合において、同期を確立することが可能である。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1のPDMA用基地局の無線装置(無線基地局)1000の構成を示す概略ブロック図である。
図1に示した構成においては、ユーザPS1とPS2とを識別するために、4本のアンテナ♯1〜♯4が設けられている。
ただし、アンテナの本数としては、より一般的にL本(L:自然数)であってもよい。また、ユーザの人数は、説明の簡単のために、2人としているが、本発明はこのような場合に限定されず、ユーザは3人以上であってもよい。さらに、図1に示した構成では、説明の簡単のために、信号の受信に関係する部分の構成のみを抜き出して示しているが、従来のアダプティブアレイの構成と同様に、受信部に対応して送信部も設けられている。
図1に示した無線装置1000では、アンテナ♯1〜♯4からの信号を受けて、対応するユーザ、たとえば、ユーザPS1からの信号を分離するための受信部SR1およびユーザPS2からの信号を分離するための受信部SR2が設けられている。
すなわち、それぞれのアンテナで受信された受信信号RX1(t),RX2(t),RX3(t),RX4(t)は、受信部SR1に入り、受信ウェイトベクトル計算機20、受信係数ベクトル計算機22に与えられるとともに、対応する乗算器12−1.1,12−2.1,12−3.1,12−4.1の一方入力にそれぞれ与えられる。
これらの乗算器の他方入力には、受信ウェイトベクトル計算機20.1からそれぞれのアンテナでの受信信号に対する重み係数wrx11,wrx12,wrx13,wrx14が印加される。加算器13.1は、乗算器12−1.1,12−2.1,12−3.1,12−4.1からの出力を加算して、1番目のユーザPS1からの受信信号Srx1(t)(t:時刻)として出力する。
受信ウェイトベクトル計算機20.1は、アンテナ#1〜#4からの信号と加算器13.1からの出力とに基づいて、メモリ14.1をデータ記憶領域として演算処理を行ない、これらの重み係数wrx11,wrx12,wrx13,wrx14、従来例と同様にリアルタイムで算出する。
受信部SR2に対しても、受信部SR1と同様の構成が設けられている。
無線装置1000は、さらに、アンテナ#1〜#4からの信号を受けて、ユーザPS1からの信号とユーザPS2からの信号の到来タイミングを検出し、受信部SR1およびSR2の同期動作、たとえば、受信ウェイトベクトル計算機20.1および20.2の動作タイミングを制御するための受信タイミング検出器30を備える。
[アダプティブアレイの動作原理]
受信部SR1および受信部SR2の動作を簡単に説明すると以下のとおりである。
アンテナで受信された受信信号RX1(t),RX2(t),RX3(t),RX4(t)は、以下の式で表される。
Figure 2005006300
ここで、信号RXj (t)は、j番目(j=1,2,3,4)のアンテナの受信信号を示し、信号Srxi (t)は、i番目(i=1,2)のユーザが送信した信号を示す。
さらに、係数hjiは、j 番目のアンテナに受信された、i 番目のユーザからの信号の複素係数を示し、nj (t)は、j番目の受信信号に含まれる雑音を示している。
上の式(1)〜(4)をベクトル形式で表記すると、以下のようになる。
Figure 2005006300
なお式(6)〜(8)において、[…]T は、[…]の転置を示す。
ここで、X(t)は入力信号ベクトル、Hi はi番目のユーザの受信係数ベクトル、N(t)は雑音ベクトルをそれぞれ示している。
アダプティブアレイアンテナは、図1に示したように、それぞれのアンテナからの入力信号に重み係数wrx1i〜wrx4iを掛けて合成した信号を受信信号Srxi (t)として出力する。
さて、以上のような準備の下に、たとえば、1番目のユーザが送信した信号Srx1 (t)を抽出する場合のアダプティブアレイの動作は以下のようになる。
アダプティブアレイ100の出力信号y1(t)は、入力信号ベクトルX(t)とウエイトベクトルW1 のベクトルの掛算により、以下のような式で表わすことができる。
Figure 2005006300
すなわち、ウエイトベクトルW1 は、j番目の入力信号RXj (t)に掛け合わされる重み係数wrxj1(j=1,2,3,4)を要素とするベクトルである。
ここで式(9)のように表わされたy1(t)に対して、式(5)により表現された入力信号ベクトルX(t)を代入すると、以下のようになる。
Figure 2005006300
ここで、アダプティブアレイ100が理想的に動作した場合、周知な方法により、ウエイトベクトルW1 は次の連立方程式を満たすようにウエイトベクトル制御部11により逐次制御される。
Figure 2005006300
式(12)および式(13)を満たすようにウエイトベクトルW1 が完全に制御されると、アダプティブアレイ100からの出力信号y1(t)は、結局以下の式のように表わされる。
Figure 2005006300
すなわち、出力信号y1(t)には、2人のユーザのうちの第1番目のユーザが送信した信号Srx1 (t)が得られることになる。
[受信タイミング検出器30の構成および動作]
図2は、図1に示した受信タイミング検出器30の構成を示す概略ブロック図である。
受信タイミング検出器30は、図2に示すような、タップ数がN(N:ユニークワード長)である、いわゆるトランスバーサルフィルタの構成を有する。
すなわち、受信タイミング検出器30は、タップ302.1〜302.Nと、j番目のアンテナからの受信信号ujと各タップからの出力とを一方入力に受け、他方入力に対応するタップ係数を受ける乗算器304.1〜304.N+1と、乗算器304.1〜304.N+1からの信号を加算して出力信号ρj(t)を生成する加算器310を備える。以下では、時刻tは、Tを単位時間として、t=kT(k:自然数)と表現する。
タップ係数の系列{w(i)}は、送信信号のプリアンブルにトレーニング信号として含まれるユニークワードである。乗算器304.1〜304.N+1には、それぞれ、タップ係数としてw*(N−i+1)(i=1〜N:自然数)が与えられる。
その結果、j番目のアンテナからの受信信号に基づく、フィルタ出力信号ρj(k)は、以下の式のようになる。
Figure 2005006300
受信信号に含まれるユニークワードに相当する信号と、無線装置1000内において生成されるタップ係数の系列{w(i)}との自己相関が鋭いほど、フィルタ出力信号ρj(k)の同期ピークも鋭くなる。
受信信号にM人(M:自然数)のユーザからの信号が含まれている場合において、通常のPHSと同様に、各信号のユニークワードが同一の時には、各ユーザからの到着時刻に同期した相関ピークが、フィルタ出力信号ρj(k)に出現する。
この相関ピークを利用すれば、各ユーザからの到来時刻を検出して、各ユーザの送信タイミングに時間差を設けるように制御することができ、複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合に、同期を確立することが可能である。
なお、以上の説明では、1つのアンテナからの受信信号に基づいて、相関ピークを検出することとしたが、たとえば、図2の構成を各アンテナに対応して設け、各アンテナからの受信信号によるフィルタ出力信号について、その絶対値の2乗和を求め、この2乗和に現れるピークを検出する構成としてもよい。
[実施の形態1の変形例]
実施の形態1では、通常のPHSと同様に、各信号のユニークワードが同一の場合の構成を示した。
図3は、各ユーザからの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合に対応する、実施の形態1の変形例の受信タイミング検出装置32の構成を示す図である。受信タイミング検出装置32は、図2に示したのと同様の構成をM人のユーザに対応してM系統設ける構成としている。すわわち、受信タイミング検出装置32は、タイミング検出部32.1〜32.Mを備え、タイミング検出部32.1〜32.Mの各々は、図2と同様、j番目のアンテナからの受信信号ujを受ける。
タイミング検出部32.1〜32.Mの各々におけるタップ係数の系列としては、各ユーザのユニークワードw1〜wMに対応して、系列{wp(k)}(p=1〜M:自然数)がそれぞれ与えられる。
このような構成とすることで、各ユーザからの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合にも、各ユーザからの到来時刻を検出して、各ユーザの送信タイミングに時間差を設けるように制御することができ、複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合に、同期を確立することが可能である。
なお、以上の説明では、1つのアンテナからの受信信号に基づいて、相関ピークを検出することとしたが、実施の形態1の変形例でも、たとえば、図3の構成を各アンテナに対応して設け、各アンテナからの受信信号によるフィルタ出力信号について、その絶対値の2乗和を求め、この2乗和に現れるピークを検出する構成としてもよい。
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の形態2の受信タイミング検出装置34の構成を示す概略ブロック図である。
図2の実施の形態1の受信タイミング検出装置30の構成と異なる点は、j番目のアンテナからの受信信号ujが、フィルタ320を通過したのちにトランスバーサルフィルタに与えられる構成となっていることである。その他の点は、実施の形態1の受信タイミング検出装置30の構成と同様であるので、同一部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
以下では、フィルタ320の構成について説明する。
各ユーザからの送信信号は、たとえば、変調時の波形成形のためにロールオフフィルタ等を通過させた後に、各端末から送出されている。このため、送信信号中に含まれるユニークワードの波形は、波形成形フィルタにより鈍りが生じ、符号間干渉が生じる。このため、図2の受信タイミング検出装置30の構成では、相関ピークが広がり、誤検出が生じるおそれがある。
このような端末側の波形成形フィルタの伝達関数をH(f)とするとき、フィルタ320は、その伝達関数として1/H(f)を有する。
このとき、乗算器304.1〜304.N+1に与えられるタップ係数の系列{w(i)}は、無線装置1000内で生成され、無線装置1000内の波形成形フィルタを通過する前の信号である。したがって、フィルタ320を通過後の信号と、タップ係数の系列{w(i)}の相関ピークはより鋭くなり、相関ピーク検出の分解能を向上させることが可能となる。
つまり、実施の形態2の受信タイミング検出器34は、実施の形態1の受信タイミング検出装置30よりも、より高精度に、各ユーザからの到来時刻を検出して、各ユーザの送信タイミングに時間差を設けるように制御することができ、複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合に、同期を確立することが可能である。
なお、以上の説明では、1つのアンテナからの受信信号に基づいて、相関ピークを検出することとしたが、たとえば、図4の構成を各アンテナに対応して設け、各アンテナからの受信信号によるフィルタ出力信号について、その絶対値の2乗和を求め、この2乗和に現れるピークを検出する構成としてもよい。
[実施の形態2の変形例]
実施の形態2では、実施の形態1と同様に、各信号のユニークワードが同一の場合の構成を示した。
図5は、各ユーザからの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合に対応する、実施の形態2の変形例の受信タイミング検出装置36の構成を示す図である。受信タイミング検出装置36は、図4に示したのと同様の構成をM人のユーザに対応してM系統設ける構成としている。その他の点は、実施の形態2の構成と同様であるので説明は繰り返さない。
このような構成とすることで、各ユーザからの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合にも、より高精度に各ユーザからの到来時刻を検出して、各ユーザの送信タイミングに時間差を設けるように制御することができ、複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合に、同期を確立することが可能である。
この場合も1つのアンテナからの受信信号に基づいて、相関ピークを検出することとしたが、たとえば、図5の構成を各アンテナに対応して設け、各アンテナからの受信信号によるフィルタ出力信号について、その絶対値の2乗和を求め、この2乗和に現れるピークを検出する構成としてもよい。
[実施の形態3]
図6は、本発明の実施の形態3の受信タイミング検出装置38の構成を示す概略ブロック図である。
図2の実施の形態1の受信タイミング検出装置30の構成と異なる点は、j番目のアンテナからの受信信号ujを受けるトランスバーサルフィルタからの出力が、さらに演算器330に与えられる構成となっていることである。その他の点は、実施の形態1の受信タイミング検出装置30の構成と同様であるので、同一部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。ただし、図6においては、トランスバーサルフィルタの加算器310からの出力信号系列を{y(k)}とし、演算器330からの出力系列を{y´(k)}としている。
以下では、演算器330の構成について説明する。
上述のとおり、各ユーザからの送信信号は、たとえば、変調時の波形成形のためにロールオフフィルタ等を通過させた後に、各端末から送出されている。
このような端末側の波形成形フィルタの伝達関数をH(f)とするとき、この波形成形フィルタのインパルス応答系列を{h(k)}の自己相関関数を{r(k)}とする。このとき、系列{h(k)}の自己相関行列Rhhは、以下のように表される。
Figure 2005006300
このとき、系列{y(k)}に自己相関行列Rhhを作用させると、系列{y(k)}からフィルタ相関を除去された系列{y´(k)}を以下の手続きで得ることができる。
Figure 2005006300
演算器330は、以上のような演算を行なうことで、端末からの信号の波形成形フィルタ通過前の信号系列{y´(k)}を生成する。したがって、信号系列{y´(k)}に現れる相関ピークはより鋭くなり、相関ピーク検出の分解能を向上させることが可能となる。
つまり、実施の形態3の受信タイミング検出器38は、実施の形態1の受信タイミング検出装置30よりも、より高精度に、各ユーザからの到来時刻を検出して、各ユーザの送信タイミングに時間差を設けるように制御することができ、複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合に、同期を確立することが可能である。
なお、実施の形態3の構成においても、図6の構成を各アンテナに対応して設け、各アンテナからの受信信号によるフィルタ出力信号について、その絶対値の2乗和を求め、この2乗和に現れるピークを検出する構成としてもよい。
さらに、各ユーザからの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合には、図6に示したのと同様の構成をM人のユーザに対応してM系統設ける構成としてもよい。
[実施の形態4]
図7は、本発明の実施の形態4の受信タイミング検出装置40の構成を説明するための概略ブロック図である。
受信タイミング検出装置40は、端末からの信号の伝搬路をモデル化し、ユニークワードの系列{w(k)}を受けて、受信信号のレプリカの系列{u´(k)}を生成するためのFIR(Finite Impulse Response)フィルタ400と、j番目のアンテナからの受信信号の系列{uj(k)}と受信信号のレプリカの系列{u´(k)}との誤差信号の系列{ε(k)}を生成する加算器430と、加算器430の出力を受けて、|ε(k)|2の和を最小となるように、FIRフィルタ400を制御するとともに、受信信号の到来タイミングでピーク値を有する出力信号ρを生成する演算器440とを備える。
FIRフィルタ400は、観測遅延時間範囲をMT(M:自然数、T:単位時間)とするとき、タップ数(M−1)のトランスバーサルフィルタであって、信号w(k)とタップ402.1〜402.M−1からの出力とをそれぞれ一方入力に受け、他方入力には、演算器440により推定された伝搬路のインパルス応答Y=[y0、y1、…、yM-1]の各要素を受ける乗算器410.0〜410.Mと、乗算器410.0〜410.Mからの出力を加算して、受信信号のレプリカの系列{u´(k)}を出力する加算器420とを備える。
ユニークワード系列の自己相関行列RWWを用いると、インパルス応答Y=[y0、y1、…、yM-1]は、以下の式で表される。
Figure 2005006300
ここで、w(j)のjの値が負のときは、w(j)=0とする。
実施の形態4では、このようにして得られたインパルス応答Y=[y0、y1、…、yM-1]の2乗和のピークを検出することで、ユーザからの信号の到来タイミングを検出することが可能である。
したがって、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
なお、実施の形態3の構成においても、図6の構成を各アンテナに対応して設け、各アンテナからの受信信号によるインパルス応答について、その絶対値の2乗和を求め、この2乗和に現れるピークを検出する構成としてもよい。
さらに、図6の構成を各アンテナに対応して設け、各アンテナごとに異なるユーザからの受信信号についてのインパルス応答を求め、ぞれぞれ、その2乗和に現れるピークを検出する構成としてもよい。
[実施の形態4の変形例]
図8は、各ユーザからの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合に対応する、実施の形態4の変形例の受信タイミング検出装置42の構成を示す。受信タイミング検出装置42は、図7に示したのと同様の構成をS人のユーザに対応してS系統設け、各系統からの受信信号のレプリカを加算器450で加算した上で加算器430に与え、加算器430が受信信号uj(k)と加算器450からの信号との誤差信号ε(k)を生成する構成としている。このため、演算器440は、各ユーザに対応して、インパルス応答を導出するが、その演算過程は基本的に実施の形態4と同様である。その他の点は、実施の形態4の構成と同様であるので説明は繰り返さない。
このような構成とすることで、各ユーザからの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合にも、より高精度に各ユーザからの到来時刻を検出して、各ユーザの送信タイミングに時間差を設けるように制御することができ、複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合に、同期を確立することが可能である。
なお、図8においては、各ユーザごとにユニークワードが異なる構成と成っている。
また、実施の形態4の変形例の構成においても、図8の構成を各アンテナに対応して設け、各アンテナからの受信信号に対して得られるインパルス応答について、その絶対値の2乗和をアンテナについて加算し、この加算値に現れるピークを検出する構成としてもよい。
[実施の形態5]
実施の形態5の受信タイミング検出器は、いわゆるMUSIC(MultipleSignalClassification)法を用いて、信号到来タイミングを検出する方法を簡易化した方法で、各ユーザからの信号の到来タイミングを検出する。
まず、MUSIC法による到来タイミングの検出について説明する。
[MUSIC法による検出]
時刻T〜NT(N:自然数、T:単位時間)の観測区間でのj番目のアンテナからの受信信号は、N次元のベクトルUjとして表現できる。このときN個のモードベクトルA(0)〜A(N−1)を、ユニークワードの系列{w(k)}を用いて以下の通り定義する。
Figure 2005006300
したがって、少なくとも1人のユーザからの信号のユニークワードの全体が、観測区間内に含まれ得る。
このとき、j番目のアンテナでの受信信号ベクトルUjは、Nを雑音ベクトルとして、以下のようなモードベクトルの線型結合として表すことができる。
Figure 2005006300
このようにして表現された受信信号ベクトルの自己相関行列RUUを、L本の各アンテナでの受信信号の平均として求めると以下のようになる。
Figure 2005006300
ここで、YHは、Yの複素共役をとって転置することを意味する。
自己相関行列RUUの固有値解析から、ユーザからの信号以外の(N−M)=P個(M:ユーザ数)の固有ベクトルEi(i=1〜P)をもとめ、以下の式で表されるρ(k)を求める。
Figure 2005006300
関数ρ(k)が発散する位置に端末からの信号が存在する。
[簡易化された推定方法]
以上説明したMUSC法では、固有値解析の処理が複雑である。そこで、以下のようなより簡易なベクトル直交化法により、より簡易に信号の到来タイミングを推定する。
L個のアンテナからの受信信号ベクトルUj(j=1〜L)にすべて直交化するベクトルを任意のN次元ベクトルCから、以下のように表現される受信信号ベクトルUjの線型結合として求める。
Figure 2005006300
初期ベクトルC0としては、例えば、C0=[1,1,…,1]とする。このとき、ベクトルCが、C⊥U1、C⊥U2、…、C⊥ULを満たすとの条件から、複素定数c1〜cLを決定する。
受信信号ベクトルUjがすべてのアンテナで平行でる場合以外は、ベクトルCは必ずいずれかのモードベクトルと直交する。
したがって、以下の式で定義される直交度Ο(k)から、信号到達タイミングのピークを検出できる。
Figure 2005006300
このような構成により、各ユーザからの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合にも、各ユーザからの到来時刻を検出して、各ユーザの送信タイミングに時間差を設けるように制御することができ、複数のユーザを同一チャネルに割当てる場合に、同期を確立することが可能である。
[計算機シミュレーション]
以上説明した実施の形態1〜6のうち、実施の形態1の相関法、実施の形態4の伝搬路推定法、実施の形態5の簡易な高分解能推定法であるベクトル直交化法の3手法について、第2ユーザの参照信号の同期タイミング推定を計算機シミュレーションした結果を以下に示す。このような手法により同期確立が可能であるかを評価するために、誤差推定確率およびフレーム誤りについて評価した。
i)後続ユーザの同期タイミング推定
i−1)通信環境
図9はPHSの上り回線スロットの構成をしめす概念図である。
図9に示すように、PHSの上り回線通信用スロットには、アダプティブアレイのトレーニング信号として使用できる最大24ビット(12シンボル)の既知のプリアンブル信号が含まれるものとする。
上述の通り、このプリアンブル信号は全ユーザに共通なため、ユーザ分離を行なうためには、ユーザ間に時間差を設けなければならない。以下では、2ユーザPDMAを仮定し、両ユーザの送信タイミングに時間差τを設けるものとする。
表1は、以下で検討するPHSを想定した通信環境である。
Figure 2005006300
ただし、都合上送受信フィルタはルート配分とした。
図10は、信号の到来方向および角度広がりを示す概念図である。各ユーザの周囲の仮想反射点は13点としている。
i−2)受信信号の表現
時刻t=iTS(TS:サンプリング間隔)におけるj番目のアンテナでの受信信号xj(i)は、以下の式であらわされる。
Figure 2005006300
ただし、s(i)は送信信号、hkjはj番目のアンテナでの第kユーザの複素振幅、p=τ/TSである。
図11は、上式で表現される受信信号の構成の概念を示す図である。(ただし、雑音成分は省略している)。
プリアンブルの前には、ランプ用の各端末ごとに2シンボルのデータがあり、推定の障害となる。このため、後述するように観測プランに制限を加えるなどの処理を行なっている。
なお、以下の検討では、ユーザPS1の同期が確立しているものと仮定している。
i−3)相関法を用いた推定
各アンテナでの受信信号と基地局側で既知のプリアンブル信号との相関を求めることにより、ユーザPS2の参照信号の同期タイミングを推定する。
図12は、プリアンブル信号の抽出の条件を示す概念図である。
以下の検討では、基地局で用意するプリアンブル信号として、プリアンブル系列のみをπ/4シフトQPSK変調し、送受信フィルタリングした信号中から、図12で示されたPサンプル部分を取出すものとしている。これは、プリアンブル信号後の情報信号がフィルタによりプリアンブル部分にも若干漏れ込み、推定特性が劣化することを考慮したものである。
このプリアンブル信号をr(i)(i=0〜P−1)とすると、j番目のアンテナでの受信信号の時間差mに関する相関値pj(m)は、
Figure 2005006300
で表わせる。ここでは、アンテナ数を4としているため相関出力の二乗和
Figure 2005006300
からピークの検出を行なった。なお、ピークの検出はユーザPS2の信号が存在すると予想されるタイミング付近の信号(p±4サンプルとする)内に限定して行ない、擬似ピークを誤選択しないようにしている。
i−4)伝搬路推定法(チャネル推定法)
上述の通り、伝送路をFIRフィルタでモデル化すれば、受信信号のレプリカを生成することができる。このとき、受信信号との誤差の二乗平均値を最小にするインパルス応答が推定できる。
なお、誤差を観測する区間は、図11に示すように、時刻i=0〜47までのユーザPS1のプリアンブル区間とする。タップ数は最適化を行ない、28個とした。
ここで、図11からもわかるように、観測区間にはユーザPS2のランプの部分が含まれる。しかし、ユニークワードの系列{w(i)}にはランプが含まれないため、完全なモデル化はできない。
得られたインパルス応答からのピーク検出は、相関法を用いた推定と同様に、各アンテナに対応するインパルス応答の二乗和を用いて、p±4サンプル内で行なう。
i−5)ベクトル直交化法
上述の通り、ベクトルCとモードベクトルとの直交度Ο(k)からピーク検出を行なうことができる。ただし、最初の仮定のように、観測区間においてランプやデータ区間のランプやデータ区間の信号が漏れ込まないことが重要となる。
そこで、観測区間はユーザ2のプリアンブル部分のほぼ中央部8サンプルとする。
ii)シミュレーション結果
ii−1)誤差推定率
以上の3手法について、表1に挙げた環境の下で計算機シミュレーションを行なった結果を以下に説明する。
図13は、基地局で指定したユーザPS1との送信時間差と、相関法で推定したユーザPS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが0°のときについて示す図である。
図14は、基地局で指定したユーザPS1との送信時間差と、伝搬路推定法で推定したユーザPS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが0°のときについて示す図である。
図15は、基地局で指定したユーザPS1との送信時間差と、ベクトル直交化法で推定したユーザPS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが0°のときについて示す図である。
さらに、図16は、基地局で指定したユーザPS1との送信時間差と、相関法で推定したユーザPS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが5°のときについて示す図である。
図17は、基地局で指定したユーザPS1との送信時間差と、伝搬路推定法で推定したユーザPS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが5°のときについて示す図である。
図18は、基地局で指定したユーザPS1との送信時間差と、ベクトル直交化法で推定したユーザPS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが5°のときについて示す図である。
ユーザPS1の信号電力P1とユーザPS2の信号電力P2はそれぞれ平均Eb/N0(1ビットあたりのエネルギー対雑音電力密度比)で表わした場合、(P1(デシベル)、P2(デシベル))=(20,20)、(30,30)、(30,20)の3通りについてプロットしている。
図13と図16の相関法による推定では、1.5シンボル付近での誤差推定確率は小さいものの、その後再び大きくなる。
また、ユーザPS1とユーザPS2の信号電力が等しいときは、信号電力が小さくても特性にほとんど変化はないが、ユーザPS1の信号電力がユーザPS2の信号電力を10dB上回るとき、大きく特性は劣化している。これは、プリアンブル信号の自己相関特性がさほど鋭くないため、信号電力の強い信号のサイドローブが影響しているためと考えられる。
図14と図17の伝搬路推定法による推定では、両ユーザの信号電力が等しい場合は特性がよい。(P1,P2)=(20,20)のときは、次に示すベクトル直交化法よりもむしろよい特性となる。
ところが、信号電力に差がある場合は、相関法と同様に大きく特性が劣化してしまう。
図15と図18のベクトル直交化法によると、ユーザ間の信号強度の違いによらず、比較的良好な特性が得られる。
ベクトル直交化法では、ユーザPS1の信号電力が大きくなっても、相関法や伝搬路推定法と違い、大きな特性の劣化はない。
相関法や伝搬路推定法では、同一のトレーニング信号を持つ両ユーザの信号強度が相関値やインパルス応答の振幅に影響を与える。
これに対して、ベクトル直交化法では各素子で受信した信号とモードベクトルの直交性から推定を行なうため、原則的にユーザ間の信号電力には影響を受けない。ただし、受信信号が元の直交性を保てなくなるので、雑音に対しては影響されやすい。
角度広がりの違いについて見ると、角度広がりを0°とした場合と比べて、5°にした場合には、すべて特性は改善されている。特に伝搬路推定では、改善の度合が大きい。これは、信号電力の大小関係がアンテナ間で異なるようになり、ユーザPS2の信号強度が大きくなる場合が増加するためと考えられる。
以上をまとめると、伝搬路推定とチャネル直交化法では、比較的高い確率で参照信号の推定(信号到来タイミングの推定)が可能であるといえる。
ii−2)フレーム誤り特性
図19は、角度広がりが0°のときの参照信号の同期ずれに対するフレーム誤り特性を表わす図である。
一方、図20は、角度広がりが5°のときの参照信号の同期ずれに対するフレーム誤り特性を表わす図である。ここで、各ユーザの平均Eb/N0は、ともに30dBとした。
これらの図からわかるように、角度広がりによらず同期推定誤りがほぼフレーム誤りを発生させている。そこで、上記の推定結果からフレーム誤りを算出した。
図21は、角度広がりを0°にした場合に付いて、第2ユーザの参照信号の同期が完全に確立している場合、および、チャネル推定、ベクトル直交化法を用いて同期推定したときの平均フレーム誤りを示す図である。
図22は、角度広がりを5°にした場合に付いて、第2ユーザの参照信号の同期が完全に確立している場合、および、チャネル推定、ベクトル直交化法を用いて同期推定したときの平均フレーム誤りを示す図である。
ただし、図19および図20と同様に、各ユーザの平均Eb/N0は、ともに30dBである。
図21に示す角度広がりが0°のときは、チャネル推定法とベクトル直交化法はほぼ同程度の誤り率を示しいる。完全同期時に、送信時間差が2/4シンボル以上で誤り率は約2×10-3となっており、伝搬路推定法とベクトル直交化法では、3/4シンボル以上の送信時間差を付けることで、約1×10-2の誤り率が達成されている。ただし、伝搬路推定では、1シンボル遅れのときに若干の劣化が見られる。
これに対して、図22の角度広がりが5°のときは、ベクトル直交化法を用いた場合、1シンボル以上遅らせることで、フレーム誤りは3×10-3以下となった。さらに、伝搬路推定では、誤推定率も大きく改善されるため、5/4シンボル以上遅らせることで、フレーム誤りは1×10-3以下となる。
以上説明したとおり、PHSにPDMAを適用する場合に、先行ユーザが存在するスロットで、後続ユーザの参照信号タイミングの推定法について検討した結果、伝搬路推定を用いる方法は比較的雑音に強く、ベクトル直交化法はユーザからの信号電力の違いに強いことがわかった。
誤推定率は、送信時間差を1シンボルより大きくし、角度広がりを5°、各ユーザの平均Eb/N0はともに30dBとしたときに、チャネル推定率で約0.1%、ベクトル直交化法で約0.2%となり、非常に高い確率で推定できることがわかる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態1のPDMA用基地局の無線装置(無線基地局)1000の構成を示す概略ブロック図である。 図1に示した受信タイミング検出器30の構成を示す概略ブロック図である。 各ユーザからの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合に対応する、実施の形態1の変形例の受信タイミング検出装置32の構成を示す図である。 本発明の実施の形態2の受信タイミング検出装置34の構成を示す概略ブロック図である。 各ユーザからの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合に対応する、実施の形態2の変形例の受信タイミング検出装置36の構成を示す図である。 本発明の実施の形態3の受信タイミング検出装置38の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の実施の形態4の受信タイミング検出装置40の構成を説明するための概略ブロック図である。 各ユーザからの信号のユニークワードが、ユーザごとに異なる場合に対応する、実施の形態4の変形例の受信タイミング検出装置42の構成を示す図である。 PHSの上り回線スロットの構成をしめす概念図である。 信号の到来方向および角度広がりを示す概念図である。 受信信号の構成の概念を示す図である。 プリアンブル信号の抽出の条件を示す概念図である。 基地局で指定したユーザPS1との送信時間差と、相関法で推定したユーザPS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが0°のときについて示す図である。 基地局で指定したユーザPS1との送信時間差と、伝搬路推定法で推定したユーザPS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが0°のときについて示す図である。 基地局で指定したユーザPS1との送信時間差と、ベクトル直交化法で推定したユーザPS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが0°のときについて示す図である。 基地局で指定したユーザPS1との送信時間差と、相関法で推定したユーザPS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが5°のときについて示す図である。 基地局で指定したユーザPS1との送信時間差と、伝搬路推定法で推定したユーザPS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが5°のときについて示す図である。 基地局で指定したユーザPS1との送信時間差と、ベクトル直交化法で推定したユーザPS2の参照信号タイミングが異なるときの割合を、角度広がりが5°のときについて示す図である。 角度広がりが0°のときの参照信号の同期ずれに対するフレーム誤り特性を表わす図である。 角度広がりが5°のときの参照信号の同期ずれに対するフレーム誤り特性を表わす図である。 角度広がりを0°にした場合に付いて、第2ユーザの参照信号の同期が完全に確立している場合、および、チャネル推定、ベクトル直交化法を用いて同期推定したときの平均フレーム誤りを示す図である。 角度広がりを5°にした場合に付いて、第2ユーザの参照信号の同期が完全に確立している場合、および、チャネル推定、ベクトル直交化法を用いて同期推定したときの平均フレーム誤りを示す図である。 周波数分割多重接続,時分割多重接続およびPDMAの各種の通信システムにおけるチャネルの配置図である。 アダプティブアレイ無線基地局の基本動作を概念的に示す模式図である。 アダプティブアレイ無線基地局の構成を示す概略ブロック図である。 携帯電話機の電波信号のフレーム構成を示す概略図である。 アダプティブアレイ無線基地局とユーザとの間の電波信号の授受をイメージ化した模式図である。
符号の説明
SR1,SR2 受信部、#1〜#4 アンテナ、12−1.1〜12−4.1,12−1.2〜12−4.2 乗算器、13.1,13.2 加算器、14.1,14.2 メモリ、15−1.1〜15−4.1,15−1.2〜15−4.2 乗算器、20.1,20.2 受信ウェイトベクトル計算機、30,32,34,36,38,40 受信タイミング検出器、1000 無線装置(無線基地局)。

Claims (2)

  1. 複数のアンテナで受信した複数のデジタル信号の到来タイミングを検出する同期検出装置であって、
    前記複数のデジタル信号の各々は、トレーニングシンボル列を有し、
    前記トレーニングシンボル列を含み得る長さを有する観測区間での各前記アンテナからの受信信号のサンプリング値からなる各アンテナごとの受信信号ベクトルと直交し、かつ前記各アンテナごとの受信信号ベクトルの線形結合により表現されるベクトルと、前記トレーニングシンボル列から生成される複数のモードベクトルとの直交化度を評価し、当該直交化度が極小となるサンプルタイミングを評価することにより、各々の信号到来タイミングを推定する、同期検出装置。
  2. リアルタイムにアンテナ指向性を変更し、複数のデジタル信号の送受信を時分割で行う無線装置であって、
    前記複数のデジタル信号の各々はトレーニングシンボル列を有し、
    離散的に配置された複数のアンテナと、
    前記複数のデジタル信号の受信時に前記複数のアンテナを共用し、かつ前記複数のデジタル信号にそれぞれ対応して設けられた複数の受信回路とを備え、
    前記受信回路の各々は、
    前記複数のアンテナからの受信信号に基づいて、前記複数のデジタル信号のうちの特定の信号を分離するための受信信号分離回路を含み、
    前記複数のアンテナからの受信信号を受け、前記受信信号の到来タイミングを検出し、前記到来タイミングの検出に基づいて前記複数の受信回路の動作タイミングを制御する受信タイミング検出回路をさらに備え、
    前記受信タイミング検出回路は、
    前記トレーニングシンボル列を含み得る長さを有する観測区間での各前記アンテナからの受信信号のサンプリング値からなる各アンテナごとの受信信号ベクトルと直交し、かつ前記各アンテナごとの受信信号ベクトルの線形結合により表現されるベクトルと、前記トレーニングシンボル列から生成される複数のモードベクトルとの直交化度を評価し、当該直交化度が極小となるサンプルタイミングを評価することにより、各々の信号到来タイミングを推定する、無線装置。

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