JP2005005334A - 真空装置の保護装置 - Google Patents

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弘行 篠崎
Takeshi Nakamura
剛 中村
Kiwamu Tsukamoto
究 塚本
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Abstract

【課題】非常停止や予測できない停電による装置のダウンが発生した場合でも真空装置を安全に停止させ、真空空間のクリーン度劣化を抑制し、装置のダウンタイムを短縮することが可能な真空装置の保護装置を提供する。
【解決手段】真空空間Aとは圧力が異なる分離空間Bとの圧力差を維持するために非接触シール14が設けられている真空装置で、分離空間Bをほぼ有限空間とするための簡易チャンバ4を備え、簡易チャンバ4には乾燥した清浄な空気相当ガスをパージするガス供給ライン28が設けられている一方、非接触シール14の機能が停止したときのみに簡易チャンバ4へ空気相当ガスを供給する第2のガス供給系30が設けられ、第2のガス供給系30は有限容積のタンク31を備え、タンク31はバルブ32を介して簡易チャンバ4に接続されていると共に、バルブ32は非接触シール14の機能が停止したときに開となるように構成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触真空シール(差動排気シール)を用いた真空装置の非常停止時や停電による装置停止時の真空装置および非接触シール、さらには非接触ガイド(エアベアリング)の保護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子線描画装置は、真空空間で基板/試料(ウエハ/レチクル)へのパターン描画を実施する真空装置である。このような真空装置には、基板/試料(ウエハ/レチクル)を移動させるためのステージ装置が設けられている。
このようなステージ装置では、案内精度向上と長寿命化、摩擦による発熱低減化を図るために、非接触ガイド(気体または液体の静圧を利用したガイド)が採用されているものがある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
米国特許第4,191,385号明細書
【特許文献2】
米国特許第4,425,508号明細書
【0004】
前者は、非接触真空シールと非接触ガイド(ガスベアリング)を備えた装置であり、この装置では、真空排気溝が複数段設けられ、これら真空排気溝のそれぞれに設けた排気系により気体の排気を実施し、真空空間とこれとは異なる圧力空間との圧力差を維持することによって非接触真空シールの機能を果たしている。また、後者は、前者の装置に類似しているステージ装置を備えた電子ビーム露光装置(電子線描画装置)である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の真空装置は、定常時に真空空間とこれとは異なる圧力空間(大気圧/クリーンルーム空間など)とを非接触状態でシール(圧力差を維持)している。そのため、シール機能を行う排気系(排気システム)が停止すると、シール機能は失われることになる。すなわち、従来の真空装置には、装置のダウン時(非常停止時、停電時など)等の非定常時においてシール機能が無いので、圧力の高い空間の気体が真空空間に流入してしまうおそれがあった。
圧力の高い空間の気体が真空空間に流入すると、この流入気体に含まれる分子(例えば、水分)が真空空間を形成する真空チャンバなどの内壁に付着し、再度真空引きを開始した時の到達真空度が低下すると共に、ガスの放出が増大するといった問題が生じることになる。その結果、装置の再立ち上げに長時間の真空引きが必要となるので、時間的コストの負担増加という問題も生じていた。
【0006】
また、圧力の高い空間の気体は、非接触シールの隙間を通って真空空間に流入するので、高真空ポンプ(ターボ分子ポンプなど、回転体を有する真空ポンプ)の停止シーケンスに必要な時間を確保できない場合がある。そのため、停止シーケンス途中の高真空ポンプへのガス流入量が増加し、高真空ポンプの排気側圧力が増加することになる。したがって、高真空ポンプの回転体とガスとの摩擦による温度上昇が発生し、場合によっては回転体の一部が破損するという問題を有していた。
【0007】
さらに、装置がダウンしたときに真空空間の圧力が適切な時間内に速やかに大気圧に回復しない場合には、非接触シール、非接触ガイドで支持されたステージの可動部が真空空間側に吸い寄せられるので、数トンの押し付け力で固定部と可動部とが接触することになる。大きな力が作用する接触状態であって、その接触状態が長時間にわたることは、非接触シール、非接触ガイドの微小隙間を形成する面を破損するという問題が生じる場合がある。
【0008】
しかも、このような真空装置では、非接触シール(差動排気シール)や非接触ガイドの固定部および可動部間の隙間が2.5〜12.5μm程度と狭く、且つ平面の滑らかさが重要である。そのため、ガイド機能が損なわれると、この隙間を形成する面が互いに接触し(接触後の相対運動、衝撃的な接触)、破損するおそれがあった。
装置の非常停止や停電による予測できないダウンがある場合には、非接触ガイドへ供給していたガスの供給も遮断されてしまうことになる。特に、半導体製造工場では、安全面の見地から基バルブ開閉状態を基本的にノーマルクローズとしている。したがって、ステージが稼動中に装置のダウンが発生した場合、非接触ガイドの作動気体/流体が不足することになり、ガイドの固定部と可動部とが接触するという問題を有していた。
【0009】
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、非常停止や予測できない停電による装置のダウンが発生した場合でも真空装置を安全に停止させ、真空空間のクリーン度劣化を抑制し、装置のダウンタイムを短縮することが可能な真空装置の保護装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術の有する課題を解決するために、請求項1の本発明は、真空空間と、その真空空間とは圧力が異なる分離空間との圧力差を維持するために非接触シールが設けられている真空装置であって、前記分離空間をほぼ有限空間とするための簡易チャンバを備えており、該簡易チャンバには乾燥した清浄な空気相当ガスをパージするガス供給ラインが設けられている一方、前記非接触シールの機能が停止したときのみに前記簡易チャンバへ前記空気相当ガスを供給する第2のガス供給系が設けられ、該第2のガス供給系は有限容積のタンクを備え、該タンクはバルブを介して前記簡易チャンバに接続されていると共に、前記バルブは前記非接触シールの機能が停止したときに開となるように構成されている。
また、本発明において、前記第2のガス供給系のタンクは、第2のバルブを備えており、該第2のバルブを介して充填用ガス供給系に接続されている。
さらに、本発明において、前記第2のバルブは、通常時において前記簡易チャンバに乾燥した清浄な空気相当ガスをパージするガス供給ラインからの分岐ラインに接続されている。
【0011】
請求項4の本発明は、真空空間と、その真空空間とは圧力が異なる分離空間との圧力差を維持するために非接触シールが設けられている真空装置であって、前記真空空間を真空排気する真空排気ラインを備えており、該真空排気ラインには高真空ポンプが設けられている一方、前記非接触シールの機能が停止したときのみに前記高真空ポンプの排気側の圧力を低下させるための真空発生源が設けられ、該真空発生源は有限容積のタンクを備え、該タンクはバルブを介して前記高真空ポンプの排気側配管に接続されている。
また、本発明において、前記真空発生源のタンクは、第2のバルブを備えており、該第2のバルブを介して高真空排気系に接続されている。
さらに、本発明において、前記第2のバルブは、前記高真空ポンプの吸気側に接続されている。
【0012】
請求項7の本発明は、真空空間と、その真空空間とは圧力が異なる分離空間との圧力差を維持するために非接触シールが設けられている真空装置であって、前記真空空間には不活性ガスを供給するガス供給ラインが設けられている一方、前記非接触シールの機能が停止したときのみに前記真空空間へ前記不活性ガスを供給する第2のガス供給系が設けられ、該第2のガス供給系は有限容積のタンクを備え、該タンクはバルブを介して前記真空空間に接続されていると共に、前記バルブは前記非接触シールの機能が停止したときに開となるように構成されている。
また、本発明において、前記第2のガス供給系のタンクは、第2のバルブを備えており、該第2のバルブを介して充填用ガス供給系に接続されている。
さらに、本発明において、前記第2のバルブは、前記真空空間を大気圧に戻すときに使用する乾燥した清浄なガスを供給するガス供給ラインからの分岐ラインに接続されている。
【0013】
請求項10の本発明は、真空空間と、その真空空間とは圧力が異なる分離空間との圧力差を維持するために非接触シールが設けられている真空装置であって、前記非接触シールによって前記真空空間と前記分離空間との間を連通した可動部を備えており、該可動部は非接触ガイドを有する固定部によって支持されたステージ装置を備え、前記非接触シールの機能が停止したときのみに前記非接触ガイド用の作動流体を供給する第2のガス供給系が設けられ、該第2のガス供給系は有限容積のタンクを備え、該タンクはバルブを介して前記非接触ガイドに接続されていると共に、前記バルブは前記非接触シールの機能が停止したときに開となるように構成されている。
また、本発明において、前記第2のガス供給系のタンクは、第2のバルブを備えており、該第2のバルブを介して充填用ガス供給系に接続されている。
さらに、本発明において、前記第2のバルブは、通常時において前記非接触ガイドに乾燥した清浄な空気相当ガスを供給するガス供給ラインからの分岐ラインに接続されている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る真空装置の保護装置の実施の形態を示している。本実施形態の真空装置の保護装置は、電子線を用いた半導体製造装置1に適用されており、該半導体製造装置1は、定盤2の上に設置され、上下に位置する真空チャンバ3および簡易チャンバ4と、これらチャンバ3,4内に設けられるステージ装置5とを備えている。すなわち、本実施形態における真空装置は、真空チャンバ3内の真空空間Aと、その真空空間Aとは圧力が異なる簡易チャンバ4内の分離空間(または圧力空間という)Bとの圧力差を維持するために後述の非接触真空シールが設けられているタイプの真空装置であり、真空チャンバ3と簡易チャンバ4とは、開口部6を介して連通している。簡易チャンバ4は、分離空間Bをほぼ有限空間とするために設けられている。
【0016】
ステージ装置5は、真空チャンバ3内に搬送された基板/試料(ウエハ/レチクル)相当物7をX軸方向(図中左右方向)およびY軸方向へ移動させるものである。このため、ステージ装置5は、相当物7をX軸方向へ移動させるガイド構造のX軸ステージ8と、相当物7をY軸方向へ移動させるガイド構造のY軸ステージ9を備えている。
また、基板/試料(ウエハ/レチクル)相当物7は、真空チャンバ3によって被われ、真空空間Aに配置されることになるが、この相当物7に対して上方に位置する真空チャンバ3には、当該相当物7に電子線を照射するコラム10が設けられている。このコラム10には、電子線発生源である電子銃や、電子銃部の圧力を超高真空にするためのイオンポンプなどが設けられている。
【0017】
X軸ステージ8は、真空チャンバ3の下部に位置する簡易チャンバ4内で、上下に間隔を置いて設けられる固定部材11,12と、これら固定部材11,12の上下間で水平に配置される可動部材13と、固定部材11,12に設けられる非接触シール(差動排気シール)14および非接触ガイド(エアベアリング等)15とをそれぞれ備えており、固定部材11,12に対して可動部材13は、リニアモータ16によって駆動され、X軸方向へ往復移動するようになっている。
そして、可動部材13には、開口部6を介して真空チャンバ3内に向かって上方へ延びる複数の脚部材17が設けられており、これら脚部材17上には、これと連結するY軸ステージ9が配設されている。なお、簡易チャンバ4内の左右両側の定盤2上には、可動部材13の端部と当たるストッパ18が立設され、該ストッパ18によって可動部材13の移動範囲を規制している。
【0018】
非接触シール14は、可動部材13と固定部材11の対向面に配設されており、可動部材13の面に対してトラック形状(端部の無い形状)の溝を複数段備えている。これら溝内は、真空排気系19によってそれぞれ排気され、真空チャンバ3内の真空空間Aとその外側に位置する簡易チャンバ4内の分離空間Bとの間の圧力差を維持するように構成されている。このため、真空排気系19には、配管を介して非接触シール14の各溝と接続する複数の粗引き真空ポンプ20が設けられている。
【0019】
また、非接触ガイド15は、非接触シール14よりも外側寄りに位置しながら可動部材13の軸方向に間隔を置いて配設されており、可動部材13を上下方向および水平方向より挟むように配置したパッドにて構成され、当該パッドを通じて作動流体がガス供給系(充填用ガス供給系)21より可動部材13との隙間に供給されるようになっている。この作動流体は、通常のクリーンエア22をさらに乾燥して清浄(クリーン)な状態にするドライヤ23を介して供給されている。
なお、クリーンエア22としては、図示しないフィルタを経て圧縮機により圧縮されたエアを工場内の大きなタンクに充填し、このタンクから分岐し各消費場所へ配管を通じて送給されるエアの一部や、専用の圧縮機およびタンクから配管を通じて送給されるエアが用いられている。
【0020】
一方、真空チャンバ3の主真空排気ラインは、側方開口部24を介して連通する高真空ポンプ(ターボ分子ポンプ)25、バルブ26および粗引きポンプ27を備え、配管を通じて互いに接続されたラインである。
また、非接触シール14を介して真空チャンバ3の真空空間Aと分離された簡易チャンバ4の分離空間Bには、通常、パージガス供給系(ガス供給ライン)28によって乾燥した清浄な空気相当ガスが供給されるようになっている。このため、パージガス供給系28は、分岐管29を介してガス供給系21のドライヤ23の下流側に接続されている。
【0021】
そして、本実施形態の真空装置には、非接触シール14の機能が停止したときのみに(装置がダウンしたときのみに)ガスを供給する保護装置としての第2のガス供給系30が設けられている。この第2のガス供給系30は、有限容積のタンク31を備えており、該タンク31は、バルブ32などを介して簡易チャンバ4に接続されている。このバルブ32は、非接触シール14の機能が停止したときに開となるように構成されたノーマルオープンのバルブである。
しかも、第2のガス供給系30のタンク31は、第2のバルブ33を備えており、当該第2のバルブ33を介して充填用ガス供給系であるガス供給系21のドライヤ23の下流側に接続されている。すなわち、本実施形態の保護装置では、タンク31が第2のバルブ33を介して非接触ガイド15用のガス供給系(作動流体供給系)21から分岐した分岐ライン34に接続されており、タンク31には、既存のガス供給系21よりガスを導入し、容易に充填しておくことが可能となっている。なお、第2のガス供給系30のタンク31には、別に設備したガス供給系よりガスを充填してもよい。
【0022】
また、本実施形態の真空装置には、非接触シール14の機能が停止し(装置がダウンし)、高真空ポンプ25が停止したときのみに機能する保護装置としての真空発生源35が設けられており、該真空発生源35によって高真空ポンプ25の排気側の圧力を低下させるべく構成されている。この真空発生源35は、有限容積のタンク36を備えており、該タンク36は、バルブ37を介して高真空ポンプ25の排気側配管38に接続されている。このバルブ37は、ノーマルオープン(装置がダウンしたときに開)のバルブである。
しかも、真空発生源35のタンク36は、第2のバルブ39を備えており、当該タンク36を高真空状態にするために、当該第2のバルブ39を介して高真空排気系である高真空ポンプ25の吸気側に接続されている。このようなラインによって、真空発生源35のタンク36は、既存の真空排気系より容易に高真空状態にしておくことが可能となっている。なお、真空発生源35のタンク36は、別に設備した真空排気系によって高真空状態にしてもよい。
【0023】
さらに、本実施形態の真空装置には、非接触シール14の機能が停止したときのみに(装置がダウンしたときのみに)ガスを供給する保護装置としての第2のガス供給系40が設けられている。この第2のガス供給系40は、有限容積のタンク41を備えており、該タンク41は、バルブ42を介して真空チャンバ3に接続されている。このバルブ42は、非接触シール14の機能が停止したときに開となるように構成されたノーマルオープンのバルブである。
しかも、第2のガス供給系40のタンク41は、第2のバルブ43を備えており、当該第2のバルブ43を介して充填用ガス供給系44に接続されている。この充填用ガス供給系44は、不活性ガス(例えば、高純度のN2ガス)45を真空チャンバ3の真空空間Aに供給するガス供給ラインである。すなわち、本実施形態の保護装置では、タンク41が第2のバルブ43を介して充填用ガス供給系44から分岐した分岐ライン46に接続されており、第2のガス供給系40のタンク41は、既存の充填用ガス供給系44よりガスを導入し、容易に充填しておくことが可能となっている。
他方、第2のバルブ43は、真空チャンバ3の真空空間Aを大気圧に戻すときに使用する乾燥した清浄なガスを供給するガス供給ライン21からの分岐ライン34に接続されている。なお、第2のガス供給系40のタンク41には、別に設備したガス供給系よりガスを充填してもよい。
【0024】
また、本実施形態の真空装置には、非接触シール14の機能が停止したときのみに(装置がダウンしたときのみに)非接触ガイド15用の作動流体を供給する保護装置としての第2のガス供給系50が設けられている。この第2のガス供給系50は、有限容積のタンク51を備えており、該タンク51は、バルブ52を介して通常の作動流体供給系であるガス供給系21の配管より非接触ガイド15に接続されている。このバルブ52は、非接触シール14の機能が停止したときに開となるように構成されたノーマルオープンのバルブである。
しかも、第2のガス供給系50のタンク51は、第2のバルブ53を備えており、当該第2のバルブ53および分岐管54を介して通常時用のガス供給系21から分岐した分岐ライン34に接続されており、タンク51には、既存のガス供給系21よりガスを導入し、容易に充填しておくことが可能となっている。なお、第2のガス供給系50のタンク51には、別に設備したガス供給系よりガスを充填してもよい。
本実施形態では、非接触ガイド15とバルブ52との間に2つのバルブ61,62が設けられており、この構成の場合には、どちらのバルブ61,62もノーマルオープンタイプのバルブである。ただし、直接的にバルブ52からガス供給系21の配管を介して非接触ガイド15へ供給するような構成にしてもよい。
【0025】
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、既述の実施の形態では、従来の真空装置におけるすべての課題を解決するために、保護装置である第2のガス供給系30,40,50および真空発生源35を設けたが、適用する真空装置の各課題の影響度合いは異なるから、既述したすべての保護装置を設けることなく、その必要性に応じて各保護装置を任意に選択したり、組み合わせたりして設けることができる。
【0026】
【発明の効果】
上述の如く、本発明に係る真空装置の保護装置は、真空空間と、その真空空間とは圧力が異なる分離空間との圧力差を維持するために非接触シールが設けられている真空装置であって、前記分離空間をほぼ有限空間とするための簡易チャンバを備えており、該簡易チャンバには乾燥した清浄な空気相当ガスをパージするガス供給ラインが設けられている一方、前記非接触シールの機能が停止したときのみに前記簡易チャンバへ前記空気相当ガスを供給する第2のガス供給系が設けられ、該第2のガス供給系は有限容積のタンクを備え、該タンクはバルブを介して前記簡易チャンバに接続されていると共に、前記バルブは前記非接触シールの機能が停止したときに開となるように構成されているので、非接触シールの機能が停止した場合でも、簡易チャンバというチャンバ構造で被われた分離空間にある乾燥した清浄な空気相当ガスのみを真空空間に流入させることが可能となり、装置の再立ち上げに長時間の真空引きを要せず、時間的コストの低減化を図ることができる。
【0027】
また、本発明に係る真空装置の保護装置は、真空空間と、その真空空間とは圧力が異なる分離空間との圧力差を維持するために非接触シールが設けられている真空装置であって、前記真空空間を真空排気する真空排気ラインを備えており、該真空排気ラインには高真空ポンプが設けられている一方、前記非接触シールの機能が停止したときのみに前記高真空ポンプの排気側の圧力を低下させるための真空発生源が設けられ、該真空発生源は有限容積のタンクを備え、該タンクはバルブを介して前記高真空ポンプの排気側配管に接続されているので、高真空ポンプの回転体とガスとの摩擦による温度上昇を抑制することが可能となり、高真空ポンプを安全に停止させるのに必要な時間と圧力を確保することができる。
【0028】
さらに、本発明に係る真空装置の保護装置は、真空空間と、その真空空間とは圧力が異なる分離空間との圧力差を維持するために非接触シールが設けられている真空装置であって、前記真空空間には不活性ガスを供給するガス供給ラインが設けられている一方、前記非接触シールの機能が停止したときのみに前記真空空間へ前記不活性ガスを供給する第2のガス供給系が設けられ、該第2のガス供給系は有限容積のタンクを備え、該タンクはバルブを介して前記真空空間に接続されていると共に、前記バルブは前記非接触シールの機能が停止したときに開となるように構成されているので、非接触シールの機能が停止した場合でも、真空空間の圧力を適切な時間に速やかに大気圧に回復させることができると共に、非接触シールなどの可動部に対する接触状態が大きな力で長時間作用するのを防止できる。
【0029】
また、本発明に係る真空装置の保護装置は、真空空間と、その真空空間とは圧力が異なる分離空間との圧力差を維持するために非接触シールが設けられている真空装置であって、前記非接触シールによって前記真空空間と前記分離空間との間を連通した可動部を備えており、該可動部は非接触ガイドを有する固定部によって支持されたステージ装置を備え、前記非接触シールの機能が停止したときのみに前記非接触ガイド用の作動流体を供給する第2のガス供給系が設けられ、該第2のガス供給系は有限容積のタンクを備え、該タンクはバルブを介して前記非接触ガイドに接続されていると共に、前記バルブは前記非接触シールの機能が停止したときに開となるように構成されているので、非接触シールや非接触ガイドの固定部および可動部間の隙間を適正な寸法に確保でき、ガイド機能を維持することができる。
【0030】
したがって、本発明に係る真空装置の保護装置では、非常停止や予測できない停電による装置のダウンが発生した場合でも真空装置を安全に停止させ、真空空間のクリーン度劣化を抑制し、装置のダウンタイムを短縮することができ、特に半導体製造装置に適用することにより大きな効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る真空装置の保護装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 半導体製造装置
3 真空チャンバ
4 簡易チャンバ
5 ステージ装置
7 基板/試料(ウエハ/レチクル)相当物
8 X軸ステージ
9 Y軸ステージ
10 コラム
11,12 固定部材
13 可動部材
14 非接触シール
15 非接触ガイド
16 リニアモータ
17 脚部材
19 真空排気系
20 粗引き真空ポンプ
21 ガス供給系
22 クリーンエア
23 ドライヤ
25 高真空ポンプ
26 バルブ
27 粗引き真空ポンプ
28 パージガス供給系(ガス供給ライン)
29 分岐管
30 第2のガス供給系
31 タンク
32 バルブ
33 第2のバルブ
34 分岐ライン
35 真空発生源
36 タンク
37 バルブ
38 排気側配管
39 第2のバルブ
40 第2のガス供給系
41 タンク
42 バルブ
43 第2のバルブ
44 充填用ガス供給系
45 不活性ガス
46 分岐ライン
50 第2のガス供給系
51 タンク
52 バルブ
53 第2のバルブ
54 分岐管
A 真空空間
B 分離空間

Claims (12)

  1. 真空空間と、その真空空間とは圧力が異なる分離空間との圧力差を維持するために非接触シールが設けられている真空装置であって、前記分離空間をほぼ有限空間とするための簡易チャンバを備えており、該簡易チャンバには乾燥した清浄な空気相当ガスをパージするガス供給ラインが設けられている一方、前記非接触シールの機能が停止したときのみに前記簡易チャンバへ前記空気相当ガスを供給する第2のガス供給系が設けられ、該第2のガス供給系は有限容積のタンクを備え、該タンクはバルブを介して前記簡易チャンバに接続されていると共に、前記バルブは前記非接触シールの機能が停止したときに開となるように構成されていることを特徴とする真空装置の保護装置。
  2. 前記第2のガス供給系のタンクは、第2のバルブを備えており、該第2のバルブを介して充填用ガス供給系に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の真空装置の保護装置。
  3. 前記第2のバルブは、通常時において前記簡易チャンバに乾燥した清浄な空気相当ガスをパージするガス供給ラインからの分岐ラインに接続されていることを特徴とする請求項2に記載の真空装置の保護装置。
  4. 真空空間と、その真空空間とは圧力が異なる分離空間との圧力差を維持するために非接触シールが設けられている真空装置であって、前記真空空間を真空排気する真空排気ラインを備えており、該真空排気ラインには高真空ポンプが設けられている一方、前記非接触シールの機能が停止したときのみに前記高真空ポンプの排気側の圧力を低下させるための真空発生源が設けられ、該真空発生源は有限容積のタンクを備え、該タンクはバルブを介して前記高真空ポンプの排気側配管に接続されていることを特徴とする真空装置の保護装置。
  5. 前記真空発生源のタンクは、第2のバルブを備えており、該第2のバルブを介して高真空排気系に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の真空装置の保護装置。
  6. 前記第2のバルブは、前記高真空ポンプの吸気側に接続されていることを特徴とする請求項5に記載の真空装置の保護装置。
  7. 真空空間と、その真空空間とは圧力が異なる分離空間との圧力差を維持するために非接触シールが設けられている真空装置であって、前記真空空間には不活性ガスを供給するガス供給ラインが設けられている一方、前記非接触シールの機能が停止したときのみに前記真空空間へ前記不活性ガスを供給する第2のガス供給系が設けられ、該第2のガス供給系は有限容積のタンクを備え、該タンクはバルブを介して前記真空空間に接続されていると共に、前記バルブは前記非接触シールの機能が停止したときに開となるように構成されていることを特徴とする真空装置の保護装置。
  8. 前記第2のガス供給系のタンクは、第2のバルブを備えており、該第2のバルブを介して充填用ガス供給系に接続されていることを特徴とする請求項7に記載の真空装置の保護装置。
  9. 前記第2のバルブは、前記真空空間を大気圧に戻すときに使用する乾燥した清浄なガスを供給するガス供給ラインからの分岐ラインに接続されていることを特徴とする請求項8に記載の真空装置の保護装置。
  10. 真空空間と、その真空空間とは圧力が異なる分離空間との圧力差を維持するために非接触シールが設けられている真空装置であって、前記非接触シールによって前記真空空間と前記分離空間との間を連通した可動部を備えており、該可動部は非接触ガイドを有する固定部によって支持されたステージ装置を備え、前記非接触シールの機能が停止したときのみに前記非接触ガイド用の作動流体を供給する第2のガス供給系が設けられ、該第2のガス供給系は有限容積のタンクを備え、該タンクはバルブを介して前記非接触ガイドに接続されていると共に、前記バルブは前記非接触シールの機能が停止したときに開となるように構成されていることを特徴とする真空装置の保護装置。
  11. 前記第2のガス供給系のタンクは、第2のバルブを備えており、該第2のバルブを介して充填用ガス供給系に接続されていることを特徴とする請求項10に記載の真空装置の保護装置。
  12. 前記第2のバルブは、通常時において前記非接触ガイドに乾燥した清浄な空気相当ガスを供給するガス供給ラインからの分岐ラインに接続されていることを特徴とする請求項11に記載の真空装置の保護装置。
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