JP2005004981A - 排気系に燃料電池を有する内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気系に燃料電池を有する内燃機関において、燃料電池を作動温度まで速やかに温度上昇させ、また、内燃機関の運転条件によらず燃料電池に発電用燃料を供給して、必要電力を確保することができる技術を提供する。
【解決手段】内燃機関1の排気通路2に燃料極3a側が接続された燃料電池3と、内燃機関1よりも下流で且つ燃料電池3よりも上流に備えられた電気ヒータ12と、内燃機関1よりも下流で且つ電気ヒータ12よりも上流へ発電用燃料を供給する燃料添加インジェクタ6と、燃料添加インジェクタ6による燃料の供給量を制御する供給量制御装置9と、を備えた。これにより、電気ヒータ12により燃料電池3の早期暖機が可能となる。また、内燃機関1の運転状態によらず、燃料電池3に発電用燃料を供給することができる。
【選択図】図1
【解決手段】内燃機関1の排気通路2に燃料極3a側が接続された燃料電池3と、内燃機関1よりも下流で且つ燃料電池3よりも上流に備えられた電気ヒータ12と、内燃機関1よりも下流で且つ電気ヒータ12よりも上流へ発電用燃料を供給する燃料添加インジェクタ6と、燃料添加インジェクタ6による燃料の供給量を制御する供給量制御装置9と、を備えた。これにより、電気ヒータ12により燃料電池3の早期暖機が可能となる。また、内燃機関1の運転状態によらず、燃料電池3に発電用燃料を供給することができる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気系に燃料電池を有する内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
排気系に燃料電池を備え、燃料過多の状態で内燃機関を運転させて排出された未燃成分を該燃料電池の燃料極側に発電用燃料として供給する技術(例えば、特許文献1参照。)が知られている。さらに、内燃機関の排気系に備えられた燃料電池よりも上流の排気通路内へ酸素を供給する技術が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−175824号公報
【特許文献2】
特開2002−151119号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、内燃機関の運転条件によっては、燃料過多の状態で運転することが困難な場合があり、そのような場合には、燃料電池に燃料を供給することができなくなる。また、このような場合に、燃料電池での発電を優先させて燃料過多の状態で内燃機関を運転させると、内燃機関の運転状態が悪化し、トルク変動やエミッションの悪化を誘発させてしまう。さらに、燃料電池は温度が高い状態で作動するため、該燃料電池を作動温度まで温度上昇させる必要があるが、この温度上昇に時間がかかると要求電力を確保することができなくなる虞がある。
【0005】
本発明は、上記したような問題に鑑みてなされたものであり、排気系に燃料電池を有する内燃機関において、燃料電池を作動温度まで速やかに温度上昇させ、また、内燃機関の運転条件によらず燃料電池に発電用燃料を供給して、必要電力を確保することができる技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明の排気系に燃料電池を有する内燃機関は、以下の手段を採用した。即ち、
内燃機関の排気通路に燃料極側が接続された燃料電池と、
前記内燃機関よりも下流で且つ前記燃料電池よりも上流の排気通路に備えられ電力の供給により発熱し排気の温度を上昇させる電気ヒータと、
前記内燃機関よりも下流で且つ前記電気ヒータよりも上流の排気通路内へ該燃料電池の発電用燃料を供給する燃料添加インジェクタと、
前記燃料添加インジェクタによる燃料の供給量を制御する供給量制御装置と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明の最大の特徴は、電気ヒータにより加熱された排気を燃料電池に供給して該燃料電池を作動温度まで速やかに温度上昇させ、燃料電池が作動温度に達した後は、燃料添加インジェクタにより燃料電池に発電用燃料を供給する点にある。
【0008】
このように構成された排気系に燃料電池を有する内燃機関では、電気ヒータを備えたことにより、内燃機関からの排気の温度が低い場合であっても、該電気ヒータにより排気を加熱し、温度上昇した排気を燃料電池に流通させることができるため、該燃料電池を作動温度まで速やかに温度上昇させることができる。また、燃料添加インジェクタを備えたことにより、内燃機関の運転状態によらず発電用燃料を燃料電池の燃料極側へ供給することが可能となる。更には、供給量制御装置により発電用燃料の供給量が制御されるため、内燃機関の運転状態によらず、燃料電池に適正な量の発電用燃料を供給することが可能となる。一方、燃料電池での発電状態によらず内燃機関を運転させることが可能となる。
【0009】
本発明においては、前記燃料電池が作動温度に達したか否かを判定する判定手段を更に備え、
前記燃料電池が作動温度に達したと判定された場合には、前記電気ヒータへの電力の供給を停止し、且つ前記燃料添加インジェクタにより燃料の供給を行うことができる。
【0010】
ここで、「作動温度」とは、燃料電池内で燃料が反応し得る温度で表される。
【0011】
電気ヒータにより加熱された排気を燃料電池に流通させ、該燃料電池が作動温度に達した後に燃料添加インジェクタから発電用燃料の供給を行うことにより、該燃料電池にて発電用燃料が反応し、発電を行うことが可能となる。また、前記燃料電池が作動温度に達したと判定された場合には、電気ヒータへの電力の供給を停止することにより、電力の消費を抑制することが可能となる。そして、その後電気ヒータで電力が消費されなくなるため、燃料電池による発電量を減少させることができ、燃費を向上させることができる。更に、発電用燃料を供給しているときには電気ヒータによる加熱を停止しているので、該電気ヒータにおいて燃料が燃焼してしまうことを抑制できる。また、燃料電池が作動温度に達してから発電用燃料を供給することにより、発電用燃料が燃料電池で反応せずに大気中へ放出されることを抑制でき、燃費の悪化を抑制することができる。
【0012】
本発明においては、前記燃料添加インジェクタより下流で且つ前記電気ヒータより上流の排気通路と前記電気ヒータより下流で且つ前記燃料電池よりも上流の排気通路とを連通する迂回路と、
前記電気ヒータ若しくは前記迂回路の何れか一方を選択して排気を流通させる通路切替弁と、
を更に備えることができる。
【0013】
ところで、燃料電池が作動温度に達した後に、燃料添加インジェクタから燃料を添加すると、電気ヒータに燃料が付着してしまう。そのため、燃料電池への供給燃料が減少し、目標電力が得られなくなる虞がある。その点、燃料電池が作動温度に達した後に、迂回路へ排気を流通させることにより、電気ヒータへの燃料の付着を抑制することができ、発電用燃料を安定して燃料電池に供給することができる。
【0014】
本発明においては、前記燃料電池が作動温度に達したか否かを判定する判定手段を更に備え、
前記燃料電池が作動温度に達するまでは前記電気ヒータに排気を流通させ且つ前記電気ヒータへ電力を供給し、一方、前記燃料電池が作動温度に達した後は前記迂回路へ排気を流通させ且つ電気ヒータへの電力の供給を停止することができる。
【0015】
このようにすることで、燃料電池が作動温度に達する前は、電気ヒータで加熱された排気を該燃料電池に供給することにより速やかに作動温度まで温度上昇させることができる。また、燃料電池が作動温度に達した後は、電気ヒータへの電力の供給を停止することにより、該電気ヒータの消費電力分だけ燃料電池での発電量を低減させることが可能となり、燃費を向上させることができる。
【0016】
本発明においては、前記燃料電池よりも下流の排気通路に備えられ、排気が流通する側と空気が流通する側とを有し、排気と空気との間で熱交換を行う熱交換器と、
前記熱交換器の空気が流通する側と前記内燃機関よりも下流で且つ前記燃料電池よりも上流の排気通路とを接続する空気供給通路と、
前記空気供給通路内の空気を、前記熱交換器側から前記燃料電池よりも上流の排気通路側へ向けて送るポンプと、
を備えることができる。
【0017】
ここで、高温で作動する燃料電池の燃料極側から排出されるガスの温度は高温であり、熱交換器を備えることにより、この熱を回収することが可能となる。そして、空気供給通路を介して、熱交換器により温度が上昇された空気を燃料電池の上流へ供給することにより、排気通路の温度を上昇させることができる。これにより、燃料添加インジェクタによって添加された燃料の蒸発が促進され、低負荷時であっても燃料電池へ安定して発電用燃料を供給することができる。また、燃料添加インジェクタから排気通路内へ添加されて該排気通路の壁面に付着した燃料の蒸発を促進させることができる。これにより、効率的な発電が可能となる。
【0018】
本発明においては、前記電気ヒータに電力を供給するバッテリと、前記バッテリの充電量を検出する充電量検出手段とを更に備え、
前記バッテリの充電量が規定の量以下の場合には、内燃機関の停止後であっても前記ポンプにより前記排気通路に空気を供給し、且つ、前記燃料添加インジェクタから燃料を添加して、前記燃料電池にて発電を行うことができる。
【0019】
ここで、「規定の量」とは、電気ヒータにより排気の温度を上昇させ、更には燃料電池を作動温度まで上昇させることが可能なバッテリの充電量である。ところで、バッテリから電気ヒータへ電力を供給すると、バッテリの充電量が減少する。この減少分は、その後の燃料電池による発電で補うことができる。しかし、燃料電池が作動温度に達する前や作動温度に達した直後に内燃機関が停止され、それに伴い燃料電池による発電も停止されると、バッテリの充電量は減少したままとなる。これを繰り返すことにより、電気ヒータにおいて発熱させるだけの充電量を確保できなくなり、燃料電池を早期に作動温度まで温度上昇させることが困難となる。その点、充電量が規定の量以下の場合には、例え内燃機関が停止されたとしても、燃料電池に空気及び燃料を供給して発電を行うことにより、減少した充電量を補うことが可能となる。これにより、燃料電池を作動させるときには、作動温度まで上昇させるだけの充電量が確保されていることになる。
【0020】
本発明においては、前記電気ヒータに電力を供給するバッテリと、
前記バッテリから前記電気ヒータに供給された電力量を検出する電気ヒータ供給電力量検出手段と、
前記燃料電池から前記バッテリに供給された電力量を検出するバッテリ供給電力量検出手段と、
を更に備え、
前記電気ヒータ供給電力量検出手段により検出された電力量が前記バッテリ供給電力量検出手段により検出された電力量よりも多い場合には、前記ポンプにより前記排気通路に空気を供給し、且つ、前記燃料添加インジェクタから燃料を添加して、前記燃料電池にて発電を行うことができる。
【0021】
ここで、バッテリから電気ヒータへ電力を供給すると、バッテリの充電量が減少する。この減少分は、その後の燃料電池による発電で補うことができる。しかし、燃料電池が作動温度に達する前や作動温度に達した直後に内燃機関が停止され、それに伴い燃料電池による発電も停止されると、バッテリの充電量は減少したままとなる。その点、電気ヒータへ電力を供給する前の充電量となるまで、燃料電池に空気及び燃料を供給して発電を行うことにより、減少した充電量を補うことが可能となる。これにより、燃料電池を作動させるときには、作動温度まで上昇させるだけの充電量が確保されていることになる。
【0022】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係る排気系に燃料電池を有する内燃機関の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は、本実施の形態によるエンジン1とその排気系の概略構成を示す図である。図1に示すエンジン1は、ディーゼルエンジンである。
【0024】
エンジン1には、該エンジン1からの既燃ガスを大気中へ放出させるための排気通路2が接続されている。この排気通路2の途中には、燃料電池3が備えられている。この燃料電池3は、補機類4にバッテリ5を介して電気的に接続されており、該補機類4に電力を供給する。なお、本実施の形態では、構造及び制御が簡素で、また燃料電池用の触媒を必要とせず、燃料電池内部で燃料の改質が可能な固体酸化物型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:以下、SOFCとする。)を採用した。
【0025】
SOFC3は、燃料極3a、電解質3b、空気極3cの三種類の酸化物電解質を備えて構成されている。
【0026】
SOFC3よりも上流の排気通路には、電気ヒータ12が備えられている。この電気ヒータ12は、バッテリ5と電気的に接続され該バッテリ5から電力の供給を受けて発熱するヒータである。
【0027】
SOFC3とエンジン1との間の排気通路2には、該排気通路2内へ発電用燃料(軽油)を供給する燃料添加インジェクタ6が備えられている。この発電用燃料は、エンジン1の燃料と同一のものが使用される。燃料添加インジェクタ6は、燃料を圧送する燃料ポンプ7と燃料供給通路8を介して接続されている。更に、燃料添加インジェクタ6には、後述するECU9が電気的に接続され、該ECU9からの信号により作動して燃料添加制御が行われる。このようにして、排気通路2に導入された燃料は、SOFC3の発電用燃料として用いることができる。
【0028】
ここで、SOFC3に導入された発電用燃料は、燃料極3a上で水蒸気と反応して水素(H2)と一酸化炭素(CO)に改質される。このように、SOFC3では電池内で燃料の改質を行うことが可能である。一方、空気極3cには図示しないポンプを介して空気が供給される。空気極3cでは、空気中の酸素が電解質3bとの界面において解離して酸素イオン(O2−)となり、電解質3b中を燃料極3a側へ移動する。電解質3bと燃料極3aとの界面に到達した酸素イオン(O2−)は、水素(H2)及び一酸化炭素(CO)と反応して、水(H2O)及び二酸化炭素(CO2)を生成する。SOFC3による発電は、このときに放出された電子を取り出すことによりなされる。このようにして、燃料の持つ化学エネルギを直接電気エネルギへ変換するため、エネルギ変換による損失が少なく、高効率な発電が可能となる。このような発電は、例えば700乃至1000℃の温度下で行われる。
【0029】
SOFC3の下流の排気通路2には、熱交換器20が備えられている。また、熱交換器20の上流側と下流側とには、熱交換器20を迂回させて排気を流通させる迂回路21の一端と他端が夫々接続されている。熱交換器20の下流側で迂回路21が排気通路2に接続される接続部には、迂回路21若しくは熱交換器20の何れかを選択して排気を流通させる三方弁22が備えられている。この熱交換器20では、排気通路2を流通する排気と空気との間で熱交換が行われる。
【0030】
また、熱交換器20には、空気供給通路23の一端が接続されている。空気供給通路23の他端は、エンジン1と燃料添加インジェクタ6との間の排気通路2に接続されている。また、熱交換器20には、図示しない空気取入口が設けられており、該空気取入口を介して熱交換器20に空気が導入される。空気供給通路23の途中には、熱交換器20側からSOFC3上流の排気通路2側へ向けて空気を所定の圧力で吐出する空気ポンプ24が備えられている。尚、本実施の形態においては、空気供給通路23の他端は、燃料添加インジェクタ6よりも下流の排気通路2へ接続しても良い。つまり、空気の供給により、燃料が付着し得る箇所の温度を上昇させることができれば良い。また、空気ポンプ24は、空気取入口側へ設けても良い。
【0031】
ここで、前記したように、SOFC3の作動温度は高く、燃料極3a側からは高い温度のガスが排出される。従って、SOFC3が発電を行っている間は、例えエンジン1から排出される排気の温度が低い場合であっても、SOFC3において排気の温度が上昇されるので、SOFC3よりも下流の排気の温度は高くなる。本実施の形態では、この温度の高い排気と空気との間で熱交換を行い、それにより温度が上昇した空気を燃料添加インジェクタ6よりも上流の排気通路2へ供給する。
【0032】
このような構成では、高温の排気が熱交換器20に導入されると、該熱交換器20にて空気の温度が上昇される。この温度が上昇した空気を空気ポンプ24によりSOFC3上流の排気通路2に導入させる。これにより、該排気通路2の壁温や排気の温度を上昇させることができる。そして、該排気通路2の壁温や排気の温度を上昇させることにより燃料添加インジェクタ6から添加された燃料の蒸発を促進させることができる。
【0033】
また、SOFCよりも下流の排気通路2の途中には、排気の空燃比に対応した信号を出力する空燃比センサ10及び排気の温度に応じた信号を出力する排気温度センサ13が取り付けられている。
【0034】
このようなエンジン1には、該エンジン1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)9が併設されている。このECU9は、エンジン1の運転条件や運転者の要求に応じてエンジン1の運転状態を制御するユニットである。
【0035】
ECU9には、各種センサが電気配線を介して接続され、これらセンサの出力信号がECU9に入力されるようになっている。また、ECU9には、SOFC3を制御するためのFC用ECU11が接続されている。
【0036】
前記SOFC3は、FC用ECU11からの信号により作動する。発電により得られた電力の一部は一旦バッテリ5に蓄えられる。このバッテリ5には、電動ウォータポンプ、エアコンディショナー用電動コンプレッサ、電動オイルポンプ、パワーステアリング用電動ポンプ等の補機類4及び電気ヒータ12が電気的に接続されており、これらの装置に電力が供給される。
【0037】
ところで、従来の排気系に燃料電池を有する内燃機関では、エンジンからの排気中に含まれる未燃燃料を燃料電池の発電用燃料として用いていた。従って、燃料電池が多くの発電用燃料を必要としている場合には、リッチ空燃比でエンジンを運転して未燃燃料を多く排出させる必要があった。
【0038】
しかし、ディーゼルエンジンでは、通常リーン空燃比で運転されているため、排気中の酸素濃度が高く、必要電力を得ることが困難であった。一方、燃料電池に発電用の燃料を供給しようとして、通常運転時の空燃比よりも燃料を多くしたリッチ寄りの空燃比でエンジンを運転させると、トルク変動やエミッションの悪化を誘発することがあった。更に、エンジンの運転状態によっては、リッチ寄りの空燃比で運転することが困難な場合もあり、そのような場合には、必要となる電力を確保することができなかった。
【0039】
その点、本実施の形態では、エンジン1の運転状態を変更することなく、前記燃料添加インジェクタ6から添加された燃料を発電用燃料としてSOFC3に導入することができる。また、エンジン1からの排気をSOFC3に導入することができるので、排気の温度によるSOFC3の温度上昇を行うこともでき、更には、エンジン1からの排気の一部を発電用燃料として用いることもできる。
【0040】
ここで、SOFC3に導入される発電用の燃料量は、燃料添加インジェクタ6から噴射される燃料量により調整することができる。即ち、本実施の形態では、燃料添加インジェクタ6を間欠的に開弁させ、このときの該燃料添加インジェクタ6の開弁時間及び閉弁時間を調整することにより排気通路2に供給する燃料量を調整している。即ち、開弁時間が長く、若しくは、閉弁時間が短いほどSOFC3に供給される燃料量が多くなる。一方、開弁時間が短く、若しくは、閉弁時間が長いほどSOFC3に供給される燃料量が少なくなる。
【0041】
そして、SOFC3での目標発電量と、燃料添加インジェクタ6の開弁時間若しくは閉弁時間と、の関係を予めマップ化しておき、そのマップへ目標発電量を代入して燃料添加インジェクタ6の開弁時間若しくは閉弁時間を得るようにしても良い。このようにして、要求発電量を満たす発電を行うことが可能となる。
【0042】
ここで、低負荷領域では、エンジン1からの排気による排気通路2の壁面温度の上昇が小さく、燃料添加インジェクタ6から添加された燃料の一部が排気通路2の壁面に付着することがある。このように排気通路2の壁面に燃料が付着してしまうと、SOFC3に供給される燃料が減少してしまい、安定した発電用燃料の供給が困難となる。
【0043】
また、排気通路2の壁面に付着した燃料は、その後にエンジン回転数が高くなったり、緩やかに加速したりするときには、白煙となって大気中へ放出されることがある。
【0044】
その点、本実施の形態では、熱交換器20により温度上昇された空気を燃料添加インジェクタ6より上流の排気通路2へ供給することにより、排気通路2の壁面温度を上昇させ、該壁面に付着した燃料の蒸発を促進させることができる。
【0045】
尚、本実施の形態においては、SOFC3よりも下流の排気通路2に取り付けられた空燃比センサ10の出力信号に基づいて、発電用燃料の量、即ち、燃料添加インジェクタ6の開弁時間及び閉弁時間をフィードバック制御しても良い。即ち、空燃比センサ10の出力信号が、目標となる空燃比よりも高い場合には、燃料添加インジェクタ6の開弁時間を長くし若しくは閉弁時間を短くする。一方、目標となる空燃比よりも低い場合には、燃料添加インジェクタ6の開弁時間を短くし、若しくは閉弁時間を長くする。
【0046】
また、前記したように、SOFC3の作動温度は高いため、該SOFC3の始動時には作動温度まで温度上昇(以下、作動温度まで温度上昇させることを「暖機」という。)させなければ発電を行うことができない。そして、ディーゼルエンジンでは、通常排気の温度が低く、燃料電池の暖機を速やかに完了させるのが困難であった。
【0047】
ここで、SOFC3の上流に酸化触媒を備え、該酸化触媒に燃料を添加して、このときに発生する熱により該SOFC3の温度を上昇させることも考えられる。しかし、酸化触媒へ燃料の供給が必要となり、燃費が悪化する虞がある。また、酸化触媒が活性化するまでに時間を要するため、それまではSOFC3の暖機を行うことができない。更には、酸化触媒に供給した燃料が反応せずに該酸化触媒を通過してしまった場合には、下流のSOFC3においても反応せずに通過し、大気中へ放出される虞がある。また、暖機完了後に供給される発電用燃料が酸化触媒に付着すると、該酸化触媒にて反応してしまうため、SOFC3に供給される燃料量が減少してしまう。そして、酸化触媒にて発電用燃料が反応したときに発生する熱により、該酸化触媒が劣化する虞もある。
【0048】
その点、本実施の形態においては、電気ヒータ12を備え、該電気ヒータ12で発生させた熱により排気の温度を上昇させ、この排気をSOFC3に供給することにより、SOFC3の温度を上昇させることができる。
【0049】
ここで、本実施の形態によるSOFC3の発電制御について説明する。
【0050】
図2及び図3は、本実施の形態によるSOFC3の発電制御のフローを示したフローチャート図である。図2及び図3中、丸で囲った数字で等しいものは、夫々同一時点を示している。
【0051】
ステップS101では、イグニッションスイッチ(以下、IGスイッチとする。)がONとされる。尚、本フローはIGスイッチがONとなった場合に開始されるとしても良い。この後、エンジン1が始動される。
【0052】
ステップS102では、エンジン回転数Neが0よりも高くなったか否か、即ちエンジン1が始動されたか否か判定する。
【0053】
ステップS102で肯定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS102の処理を繰り返す。
【0054】
ステップS103では、電気ヒータ12への電力の供給を開始する。これにより、SOFC3の温度が上昇される。
【0055】
ステップS104では、バッテリ5の放電量を積算する。ここでは、バッテリ5から電気ヒータ12へ供給した電力量を算出するとしても良い。また、電気ヒータ12へ電力を供給したことによるバッテリ5の充電量の減少分を算出するとしても良い。
【0056】
ステップS105では、IGスイッチがONとなっているか否か判定する。ここで、IGスイッチがOFFとなっている場合は、エンジン1が始動された後、直ぐにエンジン1が停止された場合であり、バッテリ5の充電量が不足する虞がある。そのため、エンジン1停止後であっても、一定の条件下でSOFC3での発電を行う。
【0057】
ステップS105で肯定判定がなされた場合にはステップS106へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS110へ進む。
【0058】
ステップS106では、SOFC3の暖機が完了したか否か判定する。判定は、排気温度センサ13から得られる排気温度がSOFC3の作動温度よりも高くなったか否かにより行われる。
【0059】
ステップS106で肯定判定がなされた場合にはステップS107へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS103へ戻る。
【0060】
ステップS107では、電気ヒータ12への電力の供給が停止される。即ち、SOFC3の暖機が完了したため、電気ヒータ12への電力の供給を停止して、発電用燃料が燃料してしまうことを抑制する。また、SOFC3による発電量を減少させて燃費の悪化を抑制する。
【0061】
ステップS108では、燃料添加インジェクタ6からSOFC3の発電用燃料を添加する。
【0062】
ステップS109では、SOFC3にて発電を行う。即ち、燃料添加インジェクタ6から添加された燃料が、SOFC3に導入され発電が行われる。
【0063】
ステップS110では、空気ポンプ24を作動させる。ここでは、エンジン1が停止されているため、燃料添加インジェクタ6から燃料を添加しただけでは燃料がSOFC3に到達しない。そのため、排気通路2内へ空気を供給して空気の流れを作り、該流れに燃料を添加してSOFC3へ発電用燃料を供給する。
【0064】
ステップS111からステップS114までは、夫々ステップS106からステップS109までと同一の処理がなされる。
【0065】
ステップS115では、バッテリ5の放電量がバッテリ5の充電量と等しいか否か判定する。ここでは、電気ヒータ12に供給した電力量とSOFC3にて発電された電力量とが等しくなったか否か判定するとしても良い。電気ヒータ12に供給した電力量がSOFC3にて発電された電力量よりも大きいときに発電を終了させると、バッテリ5の充電量が減少したままとなる。これにより、次回SOFC3作動時に電気ヒータ12による暖機を行うことができなくなる。そこで、電気ヒータ12に供給した電力量とSOFC3にて発電された電力量とが等しくなるまでSOFC3にて発電を行う。
【0066】
ステップS115で肯定判定がなされた場合にはステップS116へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS114へ戻る。
【0067】
ステップS116では、空気ポンプ24の作動を停止させ、且つ燃料添加インジェクタ6からの燃料添加を停止させる。そして、SOFC3での発電を停止させる。
【0068】
このようにして、バッテリ5の充電量が少ない状態でSOFC3が停止されることを抑制することができ、次回SOFC3の暖機に必要となる電力を確保することが可能となる。
【0069】
尚、ステップS115においては、バッテリ5の充電量が規定の量よりも多いか否かにより判定を行っても良い。ここで、「規定の量」とは、電気ヒータ12により排気の温度を上昇させ、更にはSOFC3を作動温度まで上昇させることが可能なバッテリ5の充電量である。バッテリ5の充電量が規定の量以下の場合には、例えエンジン1が停止されたとしても、SOFC3に空気及び燃料を供給して発電を行うことにより、次回SOFC3の暖機に必要となる電力を確保することが可能となる。
【0070】
また、本実施の形態においては、熱交換器20において温度上昇された空気を燃料添加インジェクタ6よりも上流へ供給しているが、これに代えて、SOFC3より下流の排気通路2を流通する排気を、燃料添加インジェクタ6よりも上流の排気通路2へ供給するようにしても良い。熱交換器20を介して供給される空気よりも高い温度の排気を供給することができ、燃料の蒸発をより促進させることができる。
【0071】
以上説明したように、本実施の形態によれば、エンジン1の運転状態によらずSOFC3に燃料を供給することができる。また、熱交換器20により温度上昇された空気を排気通路2へ供給することができ、排気通路2の壁面に付着した燃料の蒸発を促進することができる。これにより、SOFC3に安定して燃料を供給することができ、効率的な発電が可能となる。更に、白煙が発生することを抑制することができる。また、電気ヒータ12により排気を加熱しSOFC3の暖機を速やかに完了させることができ、燃費の悪化を抑制することもできる。
【0072】
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、第1の実施の形態と比較して、SOFC3の暖機が完了した後は電気ヒータ12へ排気を流通させない点で相違する。
【0073】
ここで、図4は、本実施の形態によるエンジン1とその排気系の概略構成を示す図である。
【0074】
電気ヒータ12より上流且つ燃料添加インジェクタ6よりも下流の排気通路2には、迂回路14の一端が接続されている。迂回路14の他端は、電気ヒータ12より下流且つSOFC3より上流の排気通路2に接続されている。電気ヒータ12より上流の排気通路2と迂回路14との接続部には、電気ヒータ12若しくは迂回路14の何れか一方に排気を流通させるための通路切替弁15が備えられている。尚、本実施の形態においては、適用対象となるエンジンやその他ハードウェアの基本構成については、第1の実施の形態と共通なので説明を割愛する。
【0075】
ところで、SOFC3の暖機が完了した後には、電気ヒータ12により排気を加熱する必要はないため、電気ヒータ12への電力の供給が停止される。しかし、燃料添加インジェクタ6から添加された燃料が電気ヒータ12を通過すると、該電気ヒータ12に燃料の一部が付着することがある。この付着した燃料はその後蒸発してSOFC3に流入するが、蒸発するまでには時間がかかり、SOFC3に必要量の燃料を供給できなくなる虞がある。また、燃料が電気ヒータ12に付着した後にエンジン回転数が高くなったり、緩やかに加速したりするときには、該燃料が白煙となって大気中へ放出されることがある。
【0076】
その点、本実施の形態においては、SOFC3の暖機が完了した後は、迂回路14に排気を流通させ、電気ヒータ12への燃料の付着を抑制することができる。
【0077】
次に、本実施の形態によるSOFC3の発電制御について説明する。
【0078】
図5及び図6は、本実施の形態によるSOFC3の発電制御のフローを示したフローチャート図である。図5及び図6中、丸で囲った数字の等しいものは、夫々同一時点を示している。また、図2及び図3と同一の処理は、同一のステップとして同じ数字で表してある。本実施の形態では、第1の実施の形態と異なる処理のみ説明する。ここでは、ステップS208及びステップS213のみが第1の実施の形態と異なる。
【0079】
ステップS208及びステップS213では、通路切替弁15を操作して迂回路14に排気を流通させ、燃料添加インジェクタ6からSOFC3の発電用燃料を添加する。
【0080】
このようにして、SOFC3の暖機が完了した後は、迂回路14に排気を流通させることにより、電気ヒータ12への発電用燃料の付着を抑制することができる。
【0081】
以上説明したように、本実施の形態によれば、電気ヒータ12により排気を加熱しSOFC3の暖機を速やかに完了させることができ、燃費の悪化を抑制することができる。SOFC3の暖機が完了した後は、迂回路14に排気を流通させ、電気ヒータ12への発電用燃料の付着を抑制することができ、SOFC3に安定して燃料を供給することができる。この結果、効率的な発電が可能となる。また、電気ヒータ12へ付着した燃料が蒸発したときに発生する白煙を抑制することができる。
【0082】
<その他の実施の形態>
第1及び第2の実施の形態では、SOFC3よりも下流の排気通路2に酸化触媒18を備えていても良い。
【0083】
図7は、SOFC3の下流に酸化触媒18を備えた排気系の概略構成を示す図である。SOFC3よりも上流は、図1及び図4と夫々同一である。
【0084】
ここで、空燃比センサ10及び排気温度センサ13が排気通路2に取り付けられている場合には、酸化触媒18において排気の中の成分が変わりセンサ出力に影響するため、空燃比センサ10及び排気温度センサ13の下流に酸化触媒18を備える。また、熱交換器20よりも上流側で且つ迂回路21が排気通路2に接続される接続部よりも上流側に酸化触媒18を備える。これにより、酸化触媒18で温度上昇した排気を熱交換器20に導入することができ、空気の温度をより高くすることができる。
【0085】
ここで、SOFC3は、供給された発電用燃料の全てが反応するとは限らず、該SOFC3で反応しないまま通過してしまう燃料もある。この燃料が大気中へ放出されてしまうと、エミッション性能が悪化することになる。その点、SOFC3の下流に酸化触媒18を備えることにより、SOFC3で反応しないまま排出された発電用燃料を酸化させ浄化することができる。
【0086】
また、酸化触媒18は、SOFC3の下流に備えられているので、該SOFC3からの熱により高い温度に維持され、安定した排気浄化を行うことができる。
【0087】
尚、酸化触媒18は、酸化能を有する触媒であれば良く、例えば、三元触媒や吸蔵還元型NOx触媒であっても良い。
【0088】
【発明の効果】
本発明に係る排気系に燃料電池を有する内燃機関では、電気ヒータにより温度上昇された高温の排気を燃料電池に供給して、該燃料電池を作動温度まで速やかに温度上昇させることができる。また、内燃機関の運転状態によらず、燃料電池に発電用燃料を供給することができる。更に、燃料電池に供給する発電用燃料の量を内燃機関の運転状態によらず増減させることができ、要求発電量に応じた量の燃料を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態によるエンジンとその排気系の概略構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態によるSOFCの発電制御のフローを示したフローチャート図である。
【図3】第1の実施の形態によるSOFCの発電制御のフローを示したフローチャート図である。
【図4】第2の実施の形態によるエンジンとその排気系の概略構成を示す図である。
【図5】第2の実施の形態によるSOFCの発電制御のフローを示したフローチャート図である。
【図6】第2の実施の形態によるSOFCの発電制御のフローを示したフローチャート図である。
【図7】その他の実施の形態によるエンジンとその排気系の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 排気通路
3 燃料電池(SOFC)
3a 燃料極
3b 電解質
3c 空気極
4 補機類
5 バッテリ
6 燃料添加インジェクタ
7 燃料ポンプ
8 燃料供給通路
9 ECU
10 空燃比センサ
11 FC用ECU
12 電気ヒータ
13 排気温度センサ
14 迂回路
15 通路切替弁
18 酸化触媒
20 熱交換器
21 迂回路
22 三方弁
23 空気供給通路
24 空気ポンプ
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気系に燃料電池を有する内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
排気系に燃料電池を備え、燃料過多の状態で内燃機関を運転させて排出された未燃成分を該燃料電池の燃料極側に発電用燃料として供給する技術(例えば、特許文献1参照。)が知られている。さらに、内燃機関の排気系に備えられた燃料電池よりも上流の排気通路内へ酸素を供給する技術が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−175824号公報
【特許文献2】
特開2002−151119号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、内燃機関の運転条件によっては、燃料過多の状態で運転することが困難な場合があり、そのような場合には、燃料電池に燃料を供給することができなくなる。また、このような場合に、燃料電池での発電を優先させて燃料過多の状態で内燃機関を運転させると、内燃機関の運転状態が悪化し、トルク変動やエミッションの悪化を誘発させてしまう。さらに、燃料電池は温度が高い状態で作動するため、該燃料電池を作動温度まで温度上昇させる必要があるが、この温度上昇に時間がかかると要求電力を確保することができなくなる虞がある。
【0005】
本発明は、上記したような問題に鑑みてなされたものであり、排気系に燃料電池を有する内燃機関において、燃料電池を作動温度まで速やかに温度上昇させ、また、内燃機関の運転条件によらず燃料電池に発電用燃料を供給して、必要電力を確保することができる技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明の排気系に燃料電池を有する内燃機関は、以下の手段を採用した。即ち、
内燃機関の排気通路に燃料極側が接続された燃料電池と、
前記内燃機関よりも下流で且つ前記燃料電池よりも上流の排気通路に備えられ電力の供給により発熱し排気の温度を上昇させる電気ヒータと、
前記内燃機関よりも下流で且つ前記電気ヒータよりも上流の排気通路内へ該燃料電池の発電用燃料を供給する燃料添加インジェクタと、
前記燃料添加インジェクタによる燃料の供給量を制御する供給量制御装置と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明の最大の特徴は、電気ヒータにより加熱された排気を燃料電池に供給して該燃料電池を作動温度まで速やかに温度上昇させ、燃料電池が作動温度に達した後は、燃料添加インジェクタにより燃料電池に発電用燃料を供給する点にある。
【0008】
このように構成された排気系に燃料電池を有する内燃機関では、電気ヒータを備えたことにより、内燃機関からの排気の温度が低い場合であっても、該電気ヒータにより排気を加熱し、温度上昇した排気を燃料電池に流通させることができるため、該燃料電池を作動温度まで速やかに温度上昇させることができる。また、燃料添加インジェクタを備えたことにより、内燃機関の運転状態によらず発電用燃料を燃料電池の燃料極側へ供給することが可能となる。更には、供給量制御装置により発電用燃料の供給量が制御されるため、内燃機関の運転状態によらず、燃料電池に適正な量の発電用燃料を供給することが可能となる。一方、燃料電池での発電状態によらず内燃機関を運転させることが可能となる。
【0009】
本発明においては、前記燃料電池が作動温度に達したか否かを判定する判定手段を更に備え、
前記燃料電池が作動温度に達したと判定された場合には、前記電気ヒータへの電力の供給を停止し、且つ前記燃料添加インジェクタにより燃料の供給を行うことができる。
【0010】
ここで、「作動温度」とは、燃料電池内で燃料が反応し得る温度で表される。
【0011】
電気ヒータにより加熱された排気を燃料電池に流通させ、該燃料電池が作動温度に達した後に燃料添加インジェクタから発電用燃料の供給を行うことにより、該燃料電池にて発電用燃料が反応し、発電を行うことが可能となる。また、前記燃料電池が作動温度に達したと判定された場合には、電気ヒータへの電力の供給を停止することにより、電力の消費を抑制することが可能となる。そして、その後電気ヒータで電力が消費されなくなるため、燃料電池による発電量を減少させることができ、燃費を向上させることができる。更に、発電用燃料を供給しているときには電気ヒータによる加熱を停止しているので、該電気ヒータにおいて燃料が燃焼してしまうことを抑制できる。また、燃料電池が作動温度に達してから発電用燃料を供給することにより、発電用燃料が燃料電池で反応せずに大気中へ放出されることを抑制でき、燃費の悪化を抑制することができる。
【0012】
本発明においては、前記燃料添加インジェクタより下流で且つ前記電気ヒータより上流の排気通路と前記電気ヒータより下流で且つ前記燃料電池よりも上流の排気通路とを連通する迂回路と、
前記電気ヒータ若しくは前記迂回路の何れか一方を選択して排気を流通させる通路切替弁と、
を更に備えることができる。
【0013】
ところで、燃料電池が作動温度に達した後に、燃料添加インジェクタから燃料を添加すると、電気ヒータに燃料が付着してしまう。そのため、燃料電池への供給燃料が減少し、目標電力が得られなくなる虞がある。その点、燃料電池が作動温度に達した後に、迂回路へ排気を流通させることにより、電気ヒータへの燃料の付着を抑制することができ、発電用燃料を安定して燃料電池に供給することができる。
【0014】
本発明においては、前記燃料電池が作動温度に達したか否かを判定する判定手段を更に備え、
前記燃料電池が作動温度に達するまでは前記電気ヒータに排気を流通させ且つ前記電気ヒータへ電力を供給し、一方、前記燃料電池が作動温度に達した後は前記迂回路へ排気を流通させ且つ電気ヒータへの電力の供給を停止することができる。
【0015】
このようにすることで、燃料電池が作動温度に達する前は、電気ヒータで加熱された排気を該燃料電池に供給することにより速やかに作動温度まで温度上昇させることができる。また、燃料電池が作動温度に達した後は、電気ヒータへの電力の供給を停止することにより、該電気ヒータの消費電力分だけ燃料電池での発電量を低減させることが可能となり、燃費を向上させることができる。
【0016】
本発明においては、前記燃料電池よりも下流の排気通路に備えられ、排気が流通する側と空気が流通する側とを有し、排気と空気との間で熱交換を行う熱交換器と、
前記熱交換器の空気が流通する側と前記内燃機関よりも下流で且つ前記燃料電池よりも上流の排気通路とを接続する空気供給通路と、
前記空気供給通路内の空気を、前記熱交換器側から前記燃料電池よりも上流の排気通路側へ向けて送るポンプと、
を備えることができる。
【0017】
ここで、高温で作動する燃料電池の燃料極側から排出されるガスの温度は高温であり、熱交換器を備えることにより、この熱を回収することが可能となる。そして、空気供給通路を介して、熱交換器により温度が上昇された空気を燃料電池の上流へ供給することにより、排気通路の温度を上昇させることができる。これにより、燃料添加インジェクタによって添加された燃料の蒸発が促進され、低負荷時であっても燃料電池へ安定して発電用燃料を供給することができる。また、燃料添加インジェクタから排気通路内へ添加されて該排気通路の壁面に付着した燃料の蒸発を促進させることができる。これにより、効率的な発電が可能となる。
【0018】
本発明においては、前記電気ヒータに電力を供給するバッテリと、前記バッテリの充電量を検出する充電量検出手段とを更に備え、
前記バッテリの充電量が規定の量以下の場合には、内燃機関の停止後であっても前記ポンプにより前記排気通路に空気を供給し、且つ、前記燃料添加インジェクタから燃料を添加して、前記燃料電池にて発電を行うことができる。
【0019】
ここで、「規定の量」とは、電気ヒータにより排気の温度を上昇させ、更には燃料電池を作動温度まで上昇させることが可能なバッテリの充電量である。ところで、バッテリから電気ヒータへ電力を供給すると、バッテリの充電量が減少する。この減少分は、その後の燃料電池による発電で補うことができる。しかし、燃料電池が作動温度に達する前や作動温度に達した直後に内燃機関が停止され、それに伴い燃料電池による発電も停止されると、バッテリの充電量は減少したままとなる。これを繰り返すことにより、電気ヒータにおいて発熱させるだけの充電量を確保できなくなり、燃料電池を早期に作動温度まで温度上昇させることが困難となる。その点、充電量が規定の量以下の場合には、例え内燃機関が停止されたとしても、燃料電池に空気及び燃料を供給して発電を行うことにより、減少した充電量を補うことが可能となる。これにより、燃料電池を作動させるときには、作動温度まで上昇させるだけの充電量が確保されていることになる。
【0020】
本発明においては、前記電気ヒータに電力を供給するバッテリと、
前記バッテリから前記電気ヒータに供給された電力量を検出する電気ヒータ供給電力量検出手段と、
前記燃料電池から前記バッテリに供給された電力量を検出するバッテリ供給電力量検出手段と、
を更に備え、
前記電気ヒータ供給電力量検出手段により検出された電力量が前記バッテリ供給電力量検出手段により検出された電力量よりも多い場合には、前記ポンプにより前記排気通路に空気を供給し、且つ、前記燃料添加インジェクタから燃料を添加して、前記燃料電池にて発電を行うことができる。
【0021】
ここで、バッテリから電気ヒータへ電力を供給すると、バッテリの充電量が減少する。この減少分は、その後の燃料電池による発電で補うことができる。しかし、燃料電池が作動温度に達する前や作動温度に達した直後に内燃機関が停止され、それに伴い燃料電池による発電も停止されると、バッテリの充電量は減少したままとなる。その点、電気ヒータへ電力を供給する前の充電量となるまで、燃料電池に空気及び燃料を供給して発電を行うことにより、減少した充電量を補うことが可能となる。これにより、燃料電池を作動させるときには、作動温度まで上昇させるだけの充電量が確保されていることになる。
【0022】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係る排気系に燃料電池を有する内燃機関の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は、本実施の形態によるエンジン1とその排気系の概略構成を示す図である。図1に示すエンジン1は、ディーゼルエンジンである。
【0024】
エンジン1には、該エンジン1からの既燃ガスを大気中へ放出させるための排気通路2が接続されている。この排気通路2の途中には、燃料電池3が備えられている。この燃料電池3は、補機類4にバッテリ5を介して電気的に接続されており、該補機類4に電力を供給する。なお、本実施の形態では、構造及び制御が簡素で、また燃料電池用の触媒を必要とせず、燃料電池内部で燃料の改質が可能な固体酸化物型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:以下、SOFCとする。)を採用した。
【0025】
SOFC3は、燃料極3a、電解質3b、空気極3cの三種類の酸化物電解質を備えて構成されている。
【0026】
SOFC3よりも上流の排気通路には、電気ヒータ12が備えられている。この電気ヒータ12は、バッテリ5と電気的に接続され該バッテリ5から電力の供給を受けて発熱するヒータである。
【0027】
SOFC3とエンジン1との間の排気通路2には、該排気通路2内へ発電用燃料(軽油)を供給する燃料添加インジェクタ6が備えられている。この発電用燃料は、エンジン1の燃料と同一のものが使用される。燃料添加インジェクタ6は、燃料を圧送する燃料ポンプ7と燃料供給通路8を介して接続されている。更に、燃料添加インジェクタ6には、後述するECU9が電気的に接続され、該ECU9からの信号により作動して燃料添加制御が行われる。このようにして、排気通路2に導入された燃料は、SOFC3の発電用燃料として用いることができる。
【0028】
ここで、SOFC3に導入された発電用燃料は、燃料極3a上で水蒸気と反応して水素(H2)と一酸化炭素(CO)に改質される。このように、SOFC3では電池内で燃料の改質を行うことが可能である。一方、空気極3cには図示しないポンプを介して空気が供給される。空気極3cでは、空気中の酸素が電解質3bとの界面において解離して酸素イオン(O2−)となり、電解質3b中を燃料極3a側へ移動する。電解質3bと燃料極3aとの界面に到達した酸素イオン(O2−)は、水素(H2)及び一酸化炭素(CO)と反応して、水(H2O)及び二酸化炭素(CO2)を生成する。SOFC3による発電は、このときに放出された電子を取り出すことによりなされる。このようにして、燃料の持つ化学エネルギを直接電気エネルギへ変換するため、エネルギ変換による損失が少なく、高効率な発電が可能となる。このような発電は、例えば700乃至1000℃の温度下で行われる。
【0029】
SOFC3の下流の排気通路2には、熱交換器20が備えられている。また、熱交換器20の上流側と下流側とには、熱交換器20を迂回させて排気を流通させる迂回路21の一端と他端が夫々接続されている。熱交換器20の下流側で迂回路21が排気通路2に接続される接続部には、迂回路21若しくは熱交換器20の何れかを選択して排気を流通させる三方弁22が備えられている。この熱交換器20では、排気通路2を流通する排気と空気との間で熱交換が行われる。
【0030】
また、熱交換器20には、空気供給通路23の一端が接続されている。空気供給通路23の他端は、エンジン1と燃料添加インジェクタ6との間の排気通路2に接続されている。また、熱交換器20には、図示しない空気取入口が設けられており、該空気取入口を介して熱交換器20に空気が導入される。空気供給通路23の途中には、熱交換器20側からSOFC3上流の排気通路2側へ向けて空気を所定の圧力で吐出する空気ポンプ24が備えられている。尚、本実施の形態においては、空気供給通路23の他端は、燃料添加インジェクタ6よりも下流の排気通路2へ接続しても良い。つまり、空気の供給により、燃料が付着し得る箇所の温度を上昇させることができれば良い。また、空気ポンプ24は、空気取入口側へ設けても良い。
【0031】
ここで、前記したように、SOFC3の作動温度は高く、燃料極3a側からは高い温度のガスが排出される。従って、SOFC3が発電を行っている間は、例えエンジン1から排出される排気の温度が低い場合であっても、SOFC3において排気の温度が上昇されるので、SOFC3よりも下流の排気の温度は高くなる。本実施の形態では、この温度の高い排気と空気との間で熱交換を行い、それにより温度が上昇した空気を燃料添加インジェクタ6よりも上流の排気通路2へ供給する。
【0032】
このような構成では、高温の排気が熱交換器20に導入されると、該熱交換器20にて空気の温度が上昇される。この温度が上昇した空気を空気ポンプ24によりSOFC3上流の排気通路2に導入させる。これにより、該排気通路2の壁温や排気の温度を上昇させることができる。そして、該排気通路2の壁温や排気の温度を上昇させることにより燃料添加インジェクタ6から添加された燃料の蒸発を促進させることができる。
【0033】
また、SOFCよりも下流の排気通路2の途中には、排気の空燃比に対応した信号を出力する空燃比センサ10及び排気の温度に応じた信号を出力する排気温度センサ13が取り付けられている。
【0034】
このようなエンジン1には、該エンジン1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)9が併設されている。このECU9は、エンジン1の運転条件や運転者の要求に応じてエンジン1の運転状態を制御するユニットである。
【0035】
ECU9には、各種センサが電気配線を介して接続され、これらセンサの出力信号がECU9に入力されるようになっている。また、ECU9には、SOFC3を制御するためのFC用ECU11が接続されている。
【0036】
前記SOFC3は、FC用ECU11からの信号により作動する。発電により得られた電力の一部は一旦バッテリ5に蓄えられる。このバッテリ5には、電動ウォータポンプ、エアコンディショナー用電動コンプレッサ、電動オイルポンプ、パワーステアリング用電動ポンプ等の補機類4及び電気ヒータ12が電気的に接続されており、これらの装置に電力が供給される。
【0037】
ところで、従来の排気系に燃料電池を有する内燃機関では、エンジンからの排気中に含まれる未燃燃料を燃料電池の発電用燃料として用いていた。従って、燃料電池が多くの発電用燃料を必要としている場合には、リッチ空燃比でエンジンを運転して未燃燃料を多く排出させる必要があった。
【0038】
しかし、ディーゼルエンジンでは、通常リーン空燃比で運転されているため、排気中の酸素濃度が高く、必要電力を得ることが困難であった。一方、燃料電池に発電用の燃料を供給しようとして、通常運転時の空燃比よりも燃料を多くしたリッチ寄りの空燃比でエンジンを運転させると、トルク変動やエミッションの悪化を誘発することがあった。更に、エンジンの運転状態によっては、リッチ寄りの空燃比で運転することが困難な場合もあり、そのような場合には、必要となる電力を確保することができなかった。
【0039】
その点、本実施の形態では、エンジン1の運転状態を変更することなく、前記燃料添加インジェクタ6から添加された燃料を発電用燃料としてSOFC3に導入することができる。また、エンジン1からの排気をSOFC3に導入することができるので、排気の温度によるSOFC3の温度上昇を行うこともでき、更には、エンジン1からの排気の一部を発電用燃料として用いることもできる。
【0040】
ここで、SOFC3に導入される発電用の燃料量は、燃料添加インジェクタ6から噴射される燃料量により調整することができる。即ち、本実施の形態では、燃料添加インジェクタ6を間欠的に開弁させ、このときの該燃料添加インジェクタ6の開弁時間及び閉弁時間を調整することにより排気通路2に供給する燃料量を調整している。即ち、開弁時間が長く、若しくは、閉弁時間が短いほどSOFC3に供給される燃料量が多くなる。一方、開弁時間が短く、若しくは、閉弁時間が長いほどSOFC3に供給される燃料量が少なくなる。
【0041】
そして、SOFC3での目標発電量と、燃料添加インジェクタ6の開弁時間若しくは閉弁時間と、の関係を予めマップ化しておき、そのマップへ目標発電量を代入して燃料添加インジェクタ6の開弁時間若しくは閉弁時間を得るようにしても良い。このようにして、要求発電量を満たす発電を行うことが可能となる。
【0042】
ここで、低負荷領域では、エンジン1からの排気による排気通路2の壁面温度の上昇が小さく、燃料添加インジェクタ6から添加された燃料の一部が排気通路2の壁面に付着することがある。このように排気通路2の壁面に燃料が付着してしまうと、SOFC3に供給される燃料が減少してしまい、安定した発電用燃料の供給が困難となる。
【0043】
また、排気通路2の壁面に付着した燃料は、その後にエンジン回転数が高くなったり、緩やかに加速したりするときには、白煙となって大気中へ放出されることがある。
【0044】
その点、本実施の形態では、熱交換器20により温度上昇された空気を燃料添加インジェクタ6より上流の排気通路2へ供給することにより、排気通路2の壁面温度を上昇させ、該壁面に付着した燃料の蒸発を促進させることができる。
【0045】
尚、本実施の形態においては、SOFC3よりも下流の排気通路2に取り付けられた空燃比センサ10の出力信号に基づいて、発電用燃料の量、即ち、燃料添加インジェクタ6の開弁時間及び閉弁時間をフィードバック制御しても良い。即ち、空燃比センサ10の出力信号が、目標となる空燃比よりも高い場合には、燃料添加インジェクタ6の開弁時間を長くし若しくは閉弁時間を短くする。一方、目標となる空燃比よりも低い場合には、燃料添加インジェクタ6の開弁時間を短くし、若しくは閉弁時間を長くする。
【0046】
また、前記したように、SOFC3の作動温度は高いため、該SOFC3の始動時には作動温度まで温度上昇(以下、作動温度まで温度上昇させることを「暖機」という。)させなければ発電を行うことができない。そして、ディーゼルエンジンでは、通常排気の温度が低く、燃料電池の暖機を速やかに完了させるのが困難であった。
【0047】
ここで、SOFC3の上流に酸化触媒を備え、該酸化触媒に燃料を添加して、このときに発生する熱により該SOFC3の温度を上昇させることも考えられる。しかし、酸化触媒へ燃料の供給が必要となり、燃費が悪化する虞がある。また、酸化触媒が活性化するまでに時間を要するため、それまではSOFC3の暖機を行うことができない。更には、酸化触媒に供給した燃料が反応せずに該酸化触媒を通過してしまった場合には、下流のSOFC3においても反応せずに通過し、大気中へ放出される虞がある。また、暖機完了後に供給される発電用燃料が酸化触媒に付着すると、該酸化触媒にて反応してしまうため、SOFC3に供給される燃料量が減少してしまう。そして、酸化触媒にて発電用燃料が反応したときに発生する熱により、該酸化触媒が劣化する虞もある。
【0048】
その点、本実施の形態においては、電気ヒータ12を備え、該電気ヒータ12で発生させた熱により排気の温度を上昇させ、この排気をSOFC3に供給することにより、SOFC3の温度を上昇させることができる。
【0049】
ここで、本実施の形態によるSOFC3の発電制御について説明する。
【0050】
図2及び図3は、本実施の形態によるSOFC3の発電制御のフローを示したフローチャート図である。図2及び図3中、丸で囲った数字で等しいものは、夫々同一時点を示している。
【0051】
ステップS101では、イグニッションスイッチ(以下、IGスイッチとする。)がONとされる。尚、本フローはIGスイッチがONとなった場合に開始されるとしても良い。この後、エンジン1が始動される。
【0052】
ステップS102では、エンジン回転数Neが0よりも高くなったか否か、即ちエンジン1が始動されたか否か判定する。
【0053】
ステップS102で肯定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS102の処理を繰り返す。
【0054】
ステップS103では、電気ヒータ12への電力の供給を開始する。これにより、SOFC3の温度が上昇される。
【0055】
ステップS104では、バッテリ5の放電量を積算する。ここでは、バッテリ5から電気ヒータ12へ供給した電力量を算出するとしても良い。また、電気ヒータ12へ電力を供給したことによるバッテリ5の充電量の減少分を算出するとしても良い。
【0056】
ステップS105では、IGスイッチがONとなっているか否か判定する。ここで、IGスイッチがOFFとなっている場合は、エンジン1が始動された後、直ぐにエンジン1が停止された場合であり、バッテリ5の充電量が不足する虞がある。そのため、エンジン1停止後であっても、一定の条件下でSOFC3での発電を行う。
【0057】
ステップS105で肯定判定がなされた場合にはステップS106へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS110へ進む。
【0058】
ステップS106では、SOFC3の暖機が完了したか否か判定する。判定は、排気温度センサ13から得られる排気温度がSOFC3の作動温度よりも高くなったか否かにより行われる。
【0059】
ステップS106で肯定判定がなされた場合にはステップS107へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS103へ戻る。
【0060】
ステップS107では、電気ヒータ12への電力の供給が停止される。即ち、SOFC3の暖機が完了したため、電気ヒータ12への電力の供給を停止して、発電用燃料が燃料してしまうことを抑制する。また、SOFC3による発電量を減少させて燃費の悪化を抑制する。
【0061】
ステップS108では、燃料添加インジェクタ6からSOFC3の発電用燃料を添加する。
【0062】
ステップS109では、SOFC3にて発電を行う。即ち、燃料添加インジェクタ6から添加された燃料が、SOFC3に導入され発電が行われる。
【0063】
ステップS110では、空気ポンプ24を作動させる。ここでは、エンジン1が停止されているため、燃料添加インジェクタ6から燃料を添加しただけでは燃料がSOFC3に到達しない。そのため、排気通路2内へ空気を供給して空気の流れを作り、該流れに燃料を添加してSOFC3へ発電用燃料を供給する。
【0064】
ステップS111からステップS114までは、夫々ステップS106からステップS109までと同一の処理がなされる。
【0065】
ステップS115では、バッテリ5の放電量がバッテリ5の充電量と等しいか否か判定する。ここでは、電気ヒータ12に供給した電力量とSOFC3にて発電された電力量とが等しくなったか否か判定するとしても良い。電気ヒータ12に供給した電力量がSOFC3にて発電された電力量よりも大きいときに発電を終了させると、バッテリ5の充電量が減少したままとなる。これにより、次回SOFC3作動時に電気ヒータ12による暖機を行うことができなくなる。そこで、電気ヒータ12に供給した電力量とSOFC3にて発電された電力量とが等しくなるまでSOFC3にて発電を行う。
【0066】
ステップS115で肯定判定がなされた場合にはステップS116へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS114へ戻る。
【0067】
ステップS116では、空気ポンプ24の作動を停止させ、且つ燃料添加インジェクタ6からの燃料添加を停止させる。そして、SOFC3での発電を停止させる。
【0068】
このようにして、バッテリ5の充電量が少ない状態でSOFC3が停止されることを抑制することができ、次回SOFC3の暖機に必要となる電力を確保することが可能となる。
【0069】
尚、ステップS115においては、バッテリ5の充電量が規定の量よりも多いか否かにより判定を行っても良い。ここで、「規定の量」とは、電気ヒータ12により排気の温度を上昇させ、更にはSOFC3を作動温度まで上昇させることが可能なバッテリ5の充電量である。バッテリ5の充電量が規定の量以下の場合には、例えエンジン1が停止されたとしても、SOFC3に空気及び燃料を供給して発電を行うことにより、次回SOFC3の暖機に必要となる電力を確保することが可能となる。
【0070】
また、本実施の形態においては、熱交換器20において温度上昇された空気を燃料添加インジェクタ6よりも上流へ供給しているが、これに代えて、SOFC3より下流の排気通路2を流通する排気を、燃料添加インジェクタ6よりも上流の排気通路2へ供給するようにしても良い。熱交換器20を介して供給される空気よりも高い温度の排気を供給することができ、燃料の蒸発をより促進させることができる。
【0071】
以上説明したように、本実施の形態によれば、エンジン1の運転状態によらずSOFC3に燃料を供給することができる。また、熱交換器20により温度上昇された空気を排気通路2へ供給することができ、排気通路2の壁面に付着した燃料の蒸発を促進することができる。これにより、SOFC3に安定して燃料を供給することができ、効率的な発電が可能となる。更に、白煙が発生することを抑制することができる。また、電気ヒータ12により排気を加熱しSOFC3の暖機を速やかに完了させることができ、燃費の悪化を抑制することもできる。
【0072】
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、第1の実施の形態と比較して、SOFC3の暖機が完了した後は電気ヒータ12へ排気を流通させない点で相違する。
【0073】
ここで、図4は、本実施の形態によるエンジン1とその排気系の概略構成を示す図である。
【0074】
電気ヒータ12より上流且つ燃料添加インジェクタ6よりも下流の排気通路2には、迂回路14の一端が接続されている。迂回路14の他端は、電気ヒータ12より下流且つSOFC3より上流の排気通路2に接続されている。電気ヒータ12より上流の排気通路2と迂回路14との接続部には、電気ヒータ12若しくは迂回路14の何れか一方に排気を流通させるための通路切替弁15が備えられている。尚、本実施の形態においては、適用対象となるエンジンやその他ハードウェアの基本構成については、第1の実施の形態と共通なので説明を割愛する。
【0075】
ところで、SOFC3の暖機が完了した後には、電気ヒータ12により排気を加熱する必要はないため、電気ヒータ12への電力の供給が停止される。しかし、燃料添加インジェクタ6から添加された燃料が電気ヒータ12を通過すると、該電気ヒータ12に燃料の一部が付着することがある。この付着した燃料はその後蒸発してSOFC3に流入するが、蒸発するまでには時間がかかり、SOFC3に必要量の燃料を供給できなくなる虞がある。また、燃料が電気ヒータ12に付着した後にエンジン回転数が高くなったり、緩やかに加速したりするときには、該燃料が白煙となって大気中へ放出されることがある。
【0076】
その点、本実施の形態においては、SOFC3の暖機が完了した後は、迂回路14に排気を流通させ、電気ヒータ12への燃料の付着を抑制することができる。
【0077】
次に、本実施の形態によるSOFC3の発電制御について説明する。
【0078】
図5及び図6は、本実施の形態によるSOFC3の発電制御のフローを示したフローチャート図である。図5及び図6中、丸で囲った数字の等しいものは、夫々同一時点を示している。また、図2及び図3と同一の処理は、同一のステップとして同じ数字で表してある。本実施の形態では、第1の実施の形態と異なる処理のみ説明する。ここでは、ステップS208及びステップS213のみが第1の実施の形態と異なる。
【0079】
ステップS208及びステップS213では、通路切替弁15を操作して迂回路14に排気を流通させ、燃料添加インジェクタ6からSOFC3の発電用燃料を添加する。
【0080】
このようにして、SOFC3の暖機が完了した後は、迂回路14に排気を流通させることにより、電気ヒータ12への発電用燃料の付着を抑制することができる。
【0081】
以上説明したように、本実施の形態によれば、電気ヒータ12により排気を加熱しSOFC3の暖機を速やかに完了させることができ、燃費の悪化を抑制することができる。SOFC3の暖機が完了した後は、迂回路14に排気を流通させ、電気ヒータ12への発電用燃料の付着を抑制することができ、SOFC3に安定して燃料を供給することができる。この結果、効率的な発電が可能となる。また、電気ヒータ12へ付着した燃料が蒸発したときに発生する白煙を抑制することができる。
【0082】
<その他の実施の形態>
第1及び第2の実施の形態では、SOFC3よりも下流の排気通路2に酸化触媒18を備えていても良い。
【0083】
図7は、SOFC3の下流に酸化触媒18を備えた排気系の概略構成を示す図である。SOFC3よりも上流は、図1及び図4と夫々同一である。
【0084】
ここで、空燃比センサ10及び排気温度センサ13が排気通路2に取り付けられている場合には、酸化触媒18において排気の中の成分が変わりセンサ出力に影響するため、空燃比センサ10及び排気温度センサ13の下流に酸化触媒18を備える。また、熱交換器20よりも上流側で且つ迂回路21が排気通路2に接続される接続部よりも上流側に酸化触媒18を備える。これにより、酸化触媒18で温度上昇した排気を熱交換器20に導入することができ、空気の温度をより高くすることができる。
【0085】
ここで、SOFC3は、供給された発電用燃料の全てが反応するとは限らず、該SOFC3で反応しないまま通過してしまう燃料もある。この燃料が大気中へ放出されてしまうと、エミッション性能が悪化することになる。その点、SOFC3の下流に酸化触媒18を備えることにより、SOFC3で反応しないまま排出された発電用燃料を酸化させ浄化することができる。
【0086】
また、酸化触媒18は、SOFC3の下流に備えられているので、該SOFC3からの熱により高い温度に維持され、安定した排気浄化を行うことができる。
【0087】
尚、酸化触媒18は、酸化能を有する触媒であれば良く、例えば、三元触媒や吸蔵還元型NOx触媒であっても良い。
【0088】
【発明の効果】
本発明に係る排気系に燃料電池を有する内燃機関では、電気ヒータにより温度上昇された高温の排気を燃料電池に供給して、該燃料電池を作動温度まで速やかに温度上昇させることができる。また、内燃機関の運転状態によらず、燃料電池に発電用燃料を供給することができる。更に、燃料電池に供給する発電用燃料の量を内燃機関の運転状態によらず増減させることができ、要求発電量に応じた量の燃料を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態によるエンジンとその排気系の概略構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態によるSOFCの発電制御のフローを示したフローチャート図である。
【図3】第1の実施の形態によるSOFCの発電制御のフローを示したフローチャート図である。
【図4】第2の実施の形態によるエンジンとその排気系の概略構成を示す図である。
【図5】第2の実施の形態によるSOFCの発電制御のフローを示したフローチャート図である。
【図6】第2の実施の形態によるSOFCの発電制御のフローを示したフローチャート図である。
【図7】その他の実施の形態によるエンジンとその排気系の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 排気通路
3 燃料電池(SOFC)
3a 燃料極
3b 電解質
3c 空気極
4 補機類
5 バッテリ
6 燃料添加インジェクタ
7 燃料ポンプ
8 燃料供給通路
9 ECU
10 空燃比センサ
11 FC用ECU
12 電気ヒータ
13 排気温度センサ
14 迂回路
15 通路切替弁
18 酸化触媒
20 熱交換器
21 迂回路
22 三方弁
23 空気供給通路
24 空気ポンプ
Claims (7)
- 内燃機関の排気通路に燃料極側が接続された燃料電池と、
前記内燃機関よりも下流で且つ前記燃料電池よりも上流の排気通路に備えられ電力の供給により発熱し排気の温度を上昇させる電気ヒータと、
前記内燃機関よりも下流で且つ前記電気ヒータよりも上流の排気通路内へ該燃料電池の発電用燃料を供給する燃料添加インジェクタと、
前記燃料添加インジェクタによる燃料の供給量を制御する供給量制御装置と、を備えたことを特徴とする排気系に燃料電池を有する内燃機関。 - 前記燃料電池が作動温度に達したか否かを判定する判定手段を更に備え、
前記燃料電池が作動温度に達したと判定された場合には、前記電気ヒータへの電力の供給を停止し、且つ前記燃料添加インジェクタにより燃料の供給を行うことを特徴とする請求項1に記載の排気系に燃料電池を有する内燃機関。 - 前記燃料添加インジェクタより下流で且つ前記電気ヒータより上流の排気通路と前記電気ヒータより下流で且つ前記燃料電池よりも上流の排気通路とを連通する迂回路と、
前記電気ヒータ若しくは前記迂回路の何れか一方を選択して排気を流通させる通路切替弁と、
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の排気系に燃料電池を有する内燃機関。 - 前記燃料電池が作動温度に達したか否かを判定する判定手段を更に備え、
前記燃料電池が作動温度に達するまでは前記電気ヒータに排気を流通させ且つ前記電気ヒータへ電力を供給し、一方、前記燃料電池が作動温度に達した後は前記迂回路へ排気を流通させ且つ電気ヒータへの電力の供給を停止することを特徴とする請求項3に記載の排気系に燃料電池を有する内燃機関。 - 前記燃料電池よりも下流の排気通路に備えられ、排気が流通する側と空気が流通する側とを有し、排気と空気との間で熱交換を行う熱交換器と、
前記熱交換器の空気が流通する側と前記内燃機関よりも下流で且つ前記燃料電池よりも上流の排気通路とを接続する空気供給通路と、
前記空気供給通路内の空気を、前記熱交換器側から前記燃料電池よりも上流の排気通路側へ向けて送るポンプと、
を備えたことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の排気系に燃料電池を有する内燃機関。 - 前記電気ヒータに電力を供給するバッテリと、前記バッテリの充電量を検出する充電量検出手段とを更に備え、
前記バッテリの充電量が規定の量以下の場合には、内燃機関の停止後であっても前記ポンプにより前記排気通路に空気を供給し、且つ、前記燃料添加インジェクタから燃料を添加して、前記燃料電池にて発電を行うことを特徴とする請求項5に記載の排気系に燃料電池を有する内燃機関。 - 前記電気ヒータに電力を供給するバッテリと、
前記バッテリから前記電気ヒータに供給された電力量を検出する電気ヒータ供給電力量検出手段と、
前記燃料電池から前記バッテリに供給された電力量を検出するバッテリ供給電力量検出手段と、
を更に備え、
前記電気ヒータ供給電力量検出手段により検出された電力量が前記バッテリ供給電力量検出手段により検出された電力量よりも多い場合には、前記ポンプにより前記排気通路に空気を供給し、且つ、前記燃料添加インジェクタから燃料を添加して、前記燃料電池にて発電を行うことを特徴とする請求項5に記載の排気系に燃料電池を有する内燃機関。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016048675A (ja) * | 2014-08-25 | 2016-04-07 | 本田技研工業株式会社 | 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法 |
CN111403772A (zh) * | 2020-03-06 | 2020-07-10 | 电子科技大学 | 一种燃料电池冷启动装置及其控制方法 |
-
2003
- 2003-06-09 JP JP2003163818A patent/JP2005004981A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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