JP2005003406A - 円形断面を有する容器の検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、円形断面を有する容器の口部周側面全体を精度良く高能率に低コストで検査することができ、金型スジと言われるような線状の緩やかな凸部を軸線方向に有する場合であっても、このような凸部と、欠けやひびなどのキズとを判別できる検査装置を提供することを目的とする。
【解決手段】軸線を中心として容器を回転させる回転装置と、容器の口部周辺に対して光を照射し、該容器からの反射光又は透過光を受光する投受光装置と、同容器の周方向に対する総受光量の変化状態から容器の欠陥の有無を判定する判定処理装置を備え、前記受光手段が複数本のファイバを一列に並べた所定長さを有するセンサヘッドからなることを特徴する。
【選択図】 図1
【解決手段】軸線を中心として容器を回転させる回転装置と、容器の口部周辺に対して光を照射し、該容器からの反射光又は透過光を受光する投受光装置と、同容器の周方向に対する総受光量の変化状態から容器の欠陥の有無を判定する判定処理装置を備え、前記受光手段が複数本のファイバを一列に並べた所定長さを有するセンサヘッドからなることを特徴する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
牛乳壜やビール瓶などの繰り返し利用されるリターナブル壜に置いては、回収された壜を再利用する際、容器の口部周側面の欠陥、ガラスの欠けやひび、或いは付着異物の有無等が有るか無いかを検査し良品、不良品を判別仕分けする必要があった。
又、壜によっては、壜を成型する際に使用する金型に因るスジ、金型の合わせ目によって形成されているスジであり緩やかな凸部からなる軸線方向の金型スジを有するものがあり、これと欠け等の欠陥とを区別して判別する必要もあった。
本発明は、前記ガラス壜などの光透過性を有し円形断面を有する容器の口部周側面の外観を検査する検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような検査装置としては、CCDカメラが撮像した容器の口部周側面の外観画像を一時記憶メモリに記憶した後、走査手段により水平又は垂直に走査して2値化し、走査ライン毎の立ち上がり点、立下り点の座標を検出してその幅を検出することにより欠け、割れ等の微細な欠陥を精度良く検出可能にするもの(例えば特許情報1)、又は、複数の2次元ビデオカメラを用意しこの映像を投影して得られる投影信号からの微分信号の形状から、口部の欠け・突起を微小付着物と区別して検出するもの(例えば特許文献2)、或いはCCDカメラの撮像に際し光学系の改良により壜口部に存在する欠け等の欠陥を明瞭に区別できる画像を撮像可能とし欠陥を確実に検出できるとするもの(例えば特許情報3)など多くの検査装置が提案されている。
これ等の従来の技術では、容器をその軸線方向を中心に回転させながら周側面全体を検査するもの、或いは停止した状態でCCDカメラで容器周側面を撮像しその画像を処理するもの、更にはコンベアにより搬送されている状態で1台或いは複数台のカメラを用いて画像を撮像するものなどにより上記欠陥の有無を検出し判別することが行われている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−55830号公報
【特許文献2】
特開2000−55827号公報
【特許文献3】
特開2000−193605号公報
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】
これ等特許文献に記載の発明では、何れもCCDカメラによる容器の画像を撮像するもので、カメラと被撮像物(容器)との間に一定の距離を設ける必要があることから検査装置としての構成が大きくなり装置スペースの問題やコスト面にも問題があったし、CCDカメラでは二次元に走査するための走査速度にも制限を受ける場合があり、検査能力の向上の点からも問題があった。
【0005】
又、搬送されている容器の検査にあっては、搬送途中のラインから一度容器を回転円盤上に、或いは枝分かれコンベア等に取り込んで停止させた後、容器の軸線方向を中心に回転させながら周側面全体を撮像し検査することが必要となるものや、複数のカメラを配置するものもあった。
これらの場合、搬送ライン上での検査装置としては、設置スペースが大きくなり、又、検査能力から、全数検査、抜取検査などの問題があったし、装置コストの問題もあった。
【0006】
本発明は、係る従来の検査装置における課題に鑑みてなされたものであり、円形断面を有する容器の口部周側面全体を精度良く高能率に低コストで検査することができ、金型スジと言われるような線状の緩やかな凸部を軸線方向に有する場合であっても、このような凸部と、欠けやひびなどのキズとを判別できる検査装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、軸線を中心として容器を回転させる回転装置と、容器の口部周辺に対して光を照射し、該容器からの反射光又は透過光を受光する投受光装置と、同容器の周方向に対する総受光量の変化状態から容器の欠陥の有無を判定する判定処理装置を備え、前記受光手段が複数本のファイバを一列に並べた所定長さを有するセンサヘッドからなることを特徴する。
【0008】
第2の発明は、前記投受光装置は、一体に形成され、投光器、受光器ともファイバを一列に並べた構成で、投光器ファイバと受光器ファイバとが交互に一列に配列しているセンサヘッドであることを特徴とする。
【0009】
第3の発明としては、前記ファイバを一列に並べた構成のセンサヘッドのファイバの並び方向が、前記容器の軸線に略平行に配置されると共に、第4の発明として、前記ファイバを一列に並べた構成のセンサヘッドのファイバの並び方向が、前記容器の軸線に所定角度傾けて配置されることを特徴とする。
【0010】
第5の発明は、前記判定処理装置にあっては、容器の周方向の総受光量データに対し、所定幅の移動平均処理を行った後、容器の欠陥の有無を判定するものであり、第6の発明は、前記容器の回転装置は、容器の周面に接触して駆動する駆動プーリ又は駆動ベルトと、該これ等に対向して容器周面に接触して回転する2個の押えローラとからなり、回転装置は容器搬送装置に連動していると共に、投受光装置も同搬送装置に同期して連動し、容器搬送装置により搬送中の容器の欠陥の有無を検査することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1を参考に本発明の実施形態について説明する。
容器1は、牛乳壜、ビール瓶等に代表されるリータナブル壜で光透過性のものであればガラス壜に限らずプラスチック等であっても適用可能である。
【0012】
回転装置は、被検査体である容器1の口部周側面を全周検査するために同容器1をその軸線方向を中心にして回転する装置であり、特に制限されるものではない。図1に示すように停止する容器1を載置する回転台2を回転駆動し容器1が軸線方向を中心にして回転される方式であっても可能であるし、別の実施例として図10、図11に示すように搬送コンベア2Aの上に載置される容器1を回転させる方式であっても適用可能である。
この場合は、容器1は搬送コンベアにより搬送されているので、回転装置も搬送コンベアに同期して移動することが好ましい。
【0013】
投受光装置3は、光源である投光器3Aと受光器3Bとからなり、夫々光ファイバセンサーから構成され、受光器3Bはファイバセンサーが複数個、容器の軸線に平行な方向に一列に並べた構成のセンサヘッドからなる。受光器3Bに入る光は、投光器3Aからの光が容器1を透過したものであっても、容器1からの反射光であっても適用可能である。投光器3Aからの透過光を受光器3Bとして受光することが好ましいが、装置的には少し大型になる。光源としての投光器3Aの形態は、特に制限されるものではなく、ハロゲンランプ、LEDなど適宜適用できる。
【0014】
好ましいのは、受光器3Bのファイバセンサーと投光器3Aのファイバセンサーが、図2、図3に示すように容器の軸線方向に一列に交互に配列されたセンサヘッド13である。図2に示すセンサヘッド13には、投光側ファイバである投光器13Aと受光器13Bとが容器の軸線方向に平行になるように一列に並べて配置され、投光用ファイバーケーブル14と受光用ファイバーケーブル16に接続され夫々コネクター15、17に連結している。
このような構成をとることにより、装置の構成がコンパクトになるので装置スペース、装置のコストなどより効率的な検査装置が実現できる。
【0015】
前記判定処理装置4は、図1に示すようにA/D変換処理手段5、ローパスフィルター6、移動平均処理手段7、微分処理手段8、判定処理手段9の各手段を備え、ローパスフィルタによって受光器3Bからの信号からノイズを除去すると共に、原波形を移動平均処理することにより信号データのS/N(シグナル/ノイズ)をより大きくし、総受光量の変化量を検出し、予め設定した閾値を超えるものについて欠陥と判定する。
図4は受光器3Bからの信号をA/D変換して表示した原波形であり、図5はローパスフィルタによる処理後の波形、図6は更に移動平均処理を施した後の信号波形の例を示す。各図の比較からローパスフィルタ、移動平均処理による信号処理効果が把握できる。
尚、図4〜図8の横軸は、エンコーダ10からの容器1の回転角度を示す数値であり、縦軸は光の受光量を表す数値である。
【0016】
又、前記受光器3Bを容器1の軸線に所定角度(30〜60°)傾けて配置することにより、前記した合わせ目と言われる金型スジを、容器1に発生している欠け等の欠陥と区別して判別することが可能になる。金型スジは容器1の軸線に平行であり、その幅も通常欠けといわれる欠陥に比べる何分の一かの寸法であるから、受光器3Bを傾けることによって金型スジによる光の変化量は小さくなる。
図7は、受光器3Bの配列方向を容器1の軸線を平行に配置し容器1を透過した光を受光した場合の検査装置による検査信号の原波形とフィルター処理後の波形を示すグラフであり、この場合は、欠けの波形と金型スジの波形との区別が明確になり難い。
図8は、受光器3Bを容器1の軸線に対し30°傾けた場合の検査装置による検査信号の原波形とフィルター処理後の波形を示すグラフであり、傾けた場合は明らかに金型スジによる光量変化が小さくなって、欠けの波形と金型スジの波形との区別が明確になる。
【0017】
(実施例)
図9、図10に基づいて具体的実施例について詳細を説明する。
容器の検査装置50は、容器搬送装置100の搬送コンベア2Aの近傍適宜の位置に配置される。搬送コンベア2Aの上に載置され搬送されている円形断面を有する牛乳壜1Aは、連続して矢視19の方向へ一定速度一定間隔で移動している。所定位置に配置された容器の検査装置50は、左右一組の架台18の上に一方側には駆動ベルト11に連結される駆動ローラ23を有し、他方側には2組で2個の回転フリーな押えローラ12を配置している。
【0018】
架台18は図9に示すように2台のサーボモータ21、22により搬送方向とそれに直角の方向に移動可能に駆動され、→とイロハニで示すように搬送コンベア2Aに同期して平行移動する。→ロで示す移動は搬送コンベア2Aの搬送速度に同一であり、その他の→ハ、→ニ、→イで示す移動速度は適宜設定すれば良いが、搬送される牛乳壜の全数を検査するには、搬送コンベア2Aの速度から自ずとその範囲が設定される。
牛乳壜1Aは、架台18が→イの方向に移動する際に、駆動ローラ23と2個の回転フリーな押さえローラ12とにより押圧され矢視20に示される方向に回転させられる。
【0019】
架台18の上には、一方は投光器13Aと他方には受光器13Bが配置されており、搬送コンベア2Aによって搬送されながら駆動ローラ23により壜の軸を中心にして回転している牛乳壜1Aの口部周側面を全周に渡って検査を行う。
投光器13Aから照射され壜の口部周側面から透過した光は、受光器13Bにて受光され判定処理装置へと送られる。牛乳壜1Aの回転角度は、エンコーダ10によって計測され、同じく判定処理装置へ送られ、そのパルス信号に同期してA/D変換が行われる。
【0020】
この際、受光器13Bは、牛乳壜1Aの軸線に30°の角度を傾けて配置されている。前記したように図7と図8に受光器13Bが壜の軸線に平行な場合と傾けた場合とのデータ波形を示す。明らかに傾けた場合は、金型スジの波形は小さくなり欠け等の欠陥と区別がし易くなる。
図11には、2個の駆動ローラ23に替えて駆動ベルト11を直接壜に接触するように配した別の実施例の場合の検査装置50の構成を簡単に示す。
又、本発明について口部周側面の検査について例示し説明したが、容器の口部に限らずその他、胴部などであっても円形断面を有する部位であれば適用可能であり、センサヘッドも一個に限らず複数個多段に並べて分割処理を行っても問題なく適用できる。
【0021】
【発明の効果】
本発明の投受光器では、ファイバセンサーを一列に配列して構成しているので、検査装置を小型化することが可能になると共に検査時間も短縮でき、コスト面でも大きな効果が期待できる。更に、装置がコンパクトになったので、容器搬送装置の上に組み込むことが可能になり、連続搬送される容器の全数検査も可能になる。又、金型スジのような緩やかな凸部なども区別して判別可能になる。
【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検査装置の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の検査装置に係わるセンサヘッドの説明図である。
【図3】前記センサヘッドの要部拡大図である。
【図4】本発明の検査装置による検査信号の原波形を示すグラフである。
【図5】前記検査信号の原波形をローパスフィルターにて処理した後の波形を示すグラフである。
【図6】前記検査信号の原波形をローパスフィルター、移動平均処理した後の波形を示すグラフである。
【図7】本発明の検査装置のセンサヘッドを垂直に配置した場合の検査信号の原波形とフィルター処理後の波形を示すグラフである。
【図8】本発明の検査装置のセンサヘッドを傾けた場合の検査信号の原波形とフィルター処理後の波形を示すグラフである。
【図9】本発明の検査装置の実施例を示す全体概略図である。
【図10】前記実施例の検査装置の構成を示す説明図である。
【図11】本発明の検査装置の別の実施例の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 円形断面を有する容器
2 回転台
3 投受光装置
4 判定処理装置
11 駆動ベルト
12 押さえローラ
13 センサヘッド
50 検査装置
100 容器搬送装置
【発明の属する技術分野】
牛乳壜やビール瓶などの繰り返し利用されるリターナブル壜に置いては、回収された壜を再利用する際、容器の口部周側面の欠陥、ガラスの欠けやひび、或いは付着異物の有無等が有るか無いかを検査し良品、不良品を判別仕分けする必要があった。
又、壜によっては、壜を成型する際に使用する金型に因るスジ、金型の合わせ目によって形成されているスジであり緩やかな凸部からなる軸線方向の金型スジを有するものがあり、これと欠け等の欠陥とを区別して判別する必要もあった。
本発明は、前記ガラス壜などの光透過性を有し円形断面を有する容器の口部周側面の外観を検査する検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような検査装置としては、CCDカメラが撮像した容器の口部周側面の外観画像を一時記憶メモリに記憶した後、走査手段により水平又は垂直に走査して2値化し、走査ライン毎の立ち上がり点、立下り点の座標を検出してその幅を検出することにより欠け、割れ等の微細な欠陥を精度良く検出可能にするもの(例えば特許情報1)、又は、複数の2次元ビデオカメラを用意しこの映像を投影して得られる投影信号からの微分信号の形状から、口部の欠け・突起を微小付着物と区別して検出するもの(例えば特許文献2)、或いはCCDカメラの撮像に際し光学系の改良により壜口部に存在する欠け等の欠陥を明瞭に区別できる画像を撮像可能とし欠陥を確実に検出できるとするもの(例えば特許情報3)など多くの検査装置が提案されている。
これ等の従来の技術では、容器をその軸線方向を中心に回転させながら周側面全体を検査するもの、或いは停止した状態でCCDカメラで容器周側面を撮像しその画像を処理するもの、更にはコンベアにより搬送されている状態で1台或いは複数台のカメラを用いて画像を撮像するものなどにより上記欠陥の有無を検出し判別することが行われている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−55830号公報
【特許文献2】
特開2000−55827号公報
【特許文献3】
特開2000−193605号公報
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】
これ等特許文献に記載の発明では、何れもCCDカメラによる容器の画像を撮像するもので、カメラと被撮像物(容器)との間に一定の距離を設ける必要があることから検査装置としての構成が大きくなり装置スペースの問題やコスト面にも問題があったし、CCDカメラでは二次元に走査するための走査速度にも制限を受ける場合があり、検査能力の向上の点からも問題があった。
【0005】
又、搬送されている容器の検査にあっては、搬送途中のラインから一度容器を回転円盤上に、或いは枝分かれコンベア等に取り込んで停止させた後、容器の軸線方向を中心に回転させながら周側面全体を撮像し検査することが必要となるものや、複数のカメラを配置するものもあった。
これらの場合、搬送ライン上での検査装置としては、設置スペースが大きくなり、又、検査能力から、全数検査、抜取検査などの問題があったし、装置コストの問題もあった。
【0006】
本発明は、係る従来の検査装置における課題に鑑みてなされたものであり、円形断面を有する容器の口部周側面全体を精度良く高能率に低コストで検査することができ、金型スジと言われるような線状の緩やかな凸部を軸線方向に有する場合であっても、このような凸部と、欠けやひびなどのキズとを判別できる検査装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、軸線を中心として容器を回転させる回転装置と、容器の口部周辺に対して光を照射し、該容器からの反射光又は透過光を受光する投受光装置と、同容器の周方向に対する総受光量の変化状態から容器の欠陥の有無を判定する判定処理装置を備え、前記受光手段が複数本のファイバを一列に並べた所定長さを有するセンサヘッドからなることを特徴する。
【0008】
第2の発明は、前記投受光装置は、一体に形成され、投光器、受光器ともファイバを一列に並べた構成で、投光器ファイバと受光器ファイバとが交互に一列に配列しているセンサヘッドであることを特徴とする。
【0009】
第3の発明としては、前記ファイバを一列に並べた構成のセンサヘッドのファイバの並び方向が、前記容器の軸線に略平行に配置されると共に、第4の発明として、前記ファイバを一列に並べた構成のセンサヘッドのファイバの並び方向が、前記容器の軸線に所定角度傾けて配置されることを特徴とする。
【0010】
第5の発明は、前記判定処理装置にあっては、容器の周方向の総受光量データに対し、所定幅の移動平均処理を行った後、容器の欠陥の有無を判定するものであり、第6の発明は、前記容器の回転装置は、容器の周面に接触して駆動する駆動プーリ又は駆動ベルトと、該これ等に対向して容器周面に接触して回転する2個の押えローラとからなり、回転装置は容器搬送装置に連動していると共に、投受光装置も同搬送装置に同期して連動し、容器搬送装置により搬送中の容器の欠陥の有無を検査することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1を参考に本発明の実施形態について説明する。
容器1は、牛乳壜、ビール瓶等に代表されるリータナブル壜で光透過性のものであればガラス壜に限らずプラスチック等であっても適用可能である。
【0012】
回転装置は、被検査体である容器1の口部周側面を全周検査するために同容器1をその軸線方向を中心にして回転する装置であり、特に制限されるものではない。図1に示すように停止する容器1を載置する回転台2を回転駆動し容器1が軸線方向を中心にして回転される方式であっても可能であるし、別の実施例として図10、図11に示すように搬送コンベア2Aの上に載置される容器1を回転させる方式であっても適用可能である。
この場合は、容器1は搬送コンベアにより搬送されているので、回転装置も搬送コンベアに同期して移動することが好ましい。
【0013】
投受光装置3は、光源である投光器3Aと受光器3Bとからなり、夫々光ファイバセンサーから構成され、受光器3Bはファイバセンサーが複数個、容器の軸線に平行な方向に一列に並べた構成のセンサヘッドからなる。受光器3Bに入る光は、投光器3Aからの光が容器1を透過したものであっても、容器1からの反射光であっても適用可能である。投光器3Aからの透過光を受光器3Bとして受光することが好ましいが、装置的には少し大型になる。光源としての投光器3Aの形態は、特に制限されるものではなく、ハロゲンランプ、LEDなど適宜適用できる。
【0014】
好ましいのは、受光器3Bのファイバセンサーと投光器3Aのファイバセンサーが、図2、図3に示すように容器の軸線方向に一列に交互に配列されたセンサヘッド13である。図2に示すセンサヘッド13には、投光側ファイバである投光器13Aと受光器13Bとが容器の軸線方向に平行になるように一列に並べて配置され、投光用ファイバーケーブル14と受光用ファイバーケーブル16に接続され夫々コネクター15、17に連結している。
このような構成をとることにより、装置の構成がコンパクトになるので装置スペース、装置のコストなどより効率的な検査装置が実現できる。
【0015】
前記判定処理装置4は、図1に示すようにA/D変換処理手段5、ローパスフィルター6、移動平均処理手段7、微分処理手段8、判定処理手段9の各手段を備え、ローパスフィルタによって受光器3Bからの信号からノイズを除去すると共に、原波形を移動平均処理することにより信号データのS/N(シグナル/ノイズ)をより大きくし、総受光量の変化量を検出し、予め設定した閾値を超えるものについて欠陥と判定する。
図4は受光器3Bからの信号をA/D変換して表示した原波形であり、図5はローパスフィルタによる処理後の波形、図6は更に移動平均処理を施した後の信号波形の例を示す。各図の比較からローパスフィルタ、移動平均処理による信号処理効果が把握できる。
尚、図4〜図8の横軸は、エンコーダ10からの容器1の回転角度を示す数値であり、縦軸は光の受光量を表す数値である。
【0016】
又、前記受光器3Bを容器1の軸線に所定角度(30〜60°)傾けて配置することにより、前記した合わせ目と言われる金型スジを、容器1に発生している欠け等の欠陥と区別して判別することが可能になる。金型スジは容器1の軸線に平行であり、その幅も通常欠けといわれる欠陥に比べる何分の一かの寸法であるから、受光器3Bを傾けることによって金型スジによる光の変化量は小さくなる。
図7は、受光器3Bの配列方向を容器1の軸線を平行に配置し容器1を透過した光を受光した場合の検査装置による検査信号の原波形とフィルター処理後の波形を示すグラフであり、この場合は、欠けの波形と金型スジの波形との区別が明確になり難い。
図8は、受光器3Bを容器1の軸線に対し30°傾けた場合の検査装置による検査信号の原波形とフィルター処理後の波形を示すグラフであり、傾けた場合は明らかに金型スジによる光量変化が小さくなって、欠けの波形と金型スジの波形との区別が明確になる。
【0017】
(実施例)
図9、図10に基づいて具体的実施例について詳細を説明する。
容器の検査装置50は、容器搬送装置100の搬送コンベア2Aの近傍適宜の位置に配置される。搬送コンベア2Aの上に載置され搬送されている円形断面を有する牛乳壜1Aは、連続して矢視19の方向へ一定速度一定間隔で移動している。所定位置に配置された容器の検査装置50は、左右一組の架台18の上に一方側には駆動ベルト11に連結される駆動ローラ23を有し、他方側には2組で2個の回転フリーな押えローラ12を配置している。
【0018】
架台18は図9に示すように2台のサーボモータ21、22により搬送方向とそれに直角の方向に移動可能に駆動され、→とイロハニで示すように搬送コンベア2Aに同期して平行移動する。→ロで示す移動は搬送コンベア2Aの搬送速度に同一であり、その他の→ハ、→ニ、→イで示す移動速度は適宜設定すれば良いが、搬送される牛乳壜の全数を検査するには、搬送コンベア2Aの速度から自ずとその範囲が設定される。
牛乳壜1Aは、架台18が→イの方向に移動する際に、駆動ローラ23と2個の回転フリーな押さえローラ12とにより押圧され矢視20に示される方向に回転させられる。
【0019】
架台18の上には、一方は投光器13Aと他方には受光器13Bが配置されており、搬送コンベア2Aによって搬送されながら駆動ローラ23により壜の軸を中心にして回転している牛乳壜1Aの口部周側面を全周に渡って検査を行う。
投光器13Aから照射され壜の口部周側面から透過した光は、受光器13Bにて受光され判定処理装置へと送られる。牛乳壜1Aの回転角度は、エンコーダ10によって計測され、同じく判定処理装置へ送られ、そのパルス信号に同期してA/D変換が行われる。
【0020】
この際、受光器13Bは、牛乳壜1Aの軸線に30°の角度を傾けて配置されている。前記したように図7と図8に受光器13Bが壜の軸線に平行な場合と傾けた場合とのデータ波形を示す。明らかに傾けた場合は、金型スジの波形は小さくなり欠け等の欠陥と区別がし易くなる。
図11には、2個の駆動ローラ23に替えて駆動ベルト11を直接壜に接触するように配した別の実施例の場合の検査装置50の構成を簡単に示す。
又、本発明について口部周側面の検査について例示し説明したが、容器の口部に限らずその他、胴部などであっても円形断面を有する部位であれば適用可能であり、センサヘッドも一個に限らず複数個多段に並べて分割処理を行っても問題なく適用できる。
【0021】
【発明の効果】
本発明の投受光器では、ファイバセンサーを一列に配列して構成しているので、検査装置を小型化することが可能になると共に検査時間も短縮でき、コスト面でも大きな効果が期待できる。更に、装置がコンパクトになったので、容器搬送装置の上に組み込むことが可能になり、連続搬送される容器の全数検査も可能になる。又、金型スジのような緩やかな凸部なども区別して判別可能になる。
【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検査装置の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の検査装置に係わるセンサヘッドの説明図である。
【図3】前記センサヘッドの要部拡大図である。
【図4】本発明の検査装置による検査信号の原波形を示すグラフである。
【図5】前記検査信号の原波形をローパスフィルターにて処理した後の波形を示すグラフである。
【図6】前記検査信号の原波形をローパスフィルター、移動平均処理した後の波形を示すグラフである。
【図7】本発明の検査装置のセンサヘッドを垂直に配置した場合の検査信号の原波形とフィルター処理後の波形を示すグラフである。
【図8】本発明の検査装置のセンサヘッドを傾けた場合の検査信号の原波形とフィルター処理後の波形を示すグラフである。
【図9】本発明の検査装置の実施例を示す全体概略図である。
【図10】前記実施例の検査装置の構成を示す説明図である。
【図11】本発明の検査装置の別の実施例の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 円形断面を有する容器
2 回転台
3 投受光装置
4 判定処理装置
11 駆動ベルト
12 押さえローラ
13 センサヘッド
50 検査装置
100 容器搬送装置
Claims (6)
- 軸線を中心として容器を回転させる回転装置と、容器の口部周辺に対して光を照射し、該容器からの反射光又は透過光を受光する投受光装置と、同容器の周方向に対する総受光量の変化状態から容器の欠陥の有無を判定する判定処理装置を備え、前記受光手段が複数本のファイバを一列に並べた所定長さを有するセンサヘッドからなることを特徴とする円形断面を有する容器の検査装置。
- 前記投受光装置は、一体に形成され、投光器、受光器ともファイバを一列に並べた構成で、投光器ファイバと受光器ファイバとが交互に一列に配列しているセンサヘッドである請求項1に記載の円形断面を有する容器の検査装置。
- 前記ファイバを一列に並べた構成のセンサヘッドのファイバの並び方向が、前記容器の軸線に略平行に配置される請求項1、請求項2に記載の円形断面を有する容器の検査装置。
- 前記ファイバを一列に並べた構成のセンサヘッドのファイバの並び方向が、前記容器の軸線に所定角度傾けて配置される請求項1、請求項2に記載の円形断面を有する容器の検査装置。
- 前記判定処理装置にあっては、容器の周方向の総受光量データに対し、所定幅の移動平均処理を行った後、容器の欠陥の有無を判定する請求項1〜請求項4に記載の円形断面を有する容器の検査装置。
- 前記容器の回転装置は、容器の周面に接触して駆動する駆動プーリ又は駆動ベルトと、該これ等に対向して容器周面に接触して回転する2個の押えローラとからなり、回転装置は容器搬送装置に連動していると共に、投受光装置も同搬送装置に同期して連動し、容器搬送装置により搬送中の容器の欠陥の有無を検査する請求項1〜請求項5に記載の円形断面を有する容器の検査装置。
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JP2003164577A JP2005003406A (ja) | 2003-06-10 | 2003-06-10 | 円形断面を有する容器の検査装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2003
- 2003-06-10 JP JP2003164577A patent/JP2005003406A/ja active Pending
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