JP2004538519A - 多層ホログラムの計算方法、多層ホログラムの製造方法及び多層ホログラムを有する記憶媒体 - Google Patents

多層ホログラムの計算方法、多層ホログラムの製造方法及び多層ホログラムを有する記憶媒体 Download PDF

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Abstract

本発明は、2以上の個数のホログラムを有するコンピュータ生成ホログラムを計算する方法に関係する。読出しビームのフィールドA0及び再生レベルにおけるフィールドARは、数学的な関数として与えられる。計算されるホログラムを作るすべての層の付加的なホログラムも、数学的な関数として与えられる。次に、フィールドAi +/Ai -が決定されるホログラムhiの両側で計算され、それからホログラム関数hiが商形成によりAi +/Ai -から計算される。本発明は、更に、多層ホログラムを製造する方法及びこの方法で製造される多層ホログラムを備えるホログラフィックな記憶媒体にも関係する。
【選択図】図1

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、多層ホログラムの計算方法、多層ホログラムの製造方法、及びこの方法で作られた多層ホログラムを有する記憶媒体に関する。本発明は、多層ホログラムのうち、いわゆるコンピュータ生成多層ホログラムに特に関係する。後者は、多数の応用で使用可能な、特に安全特性として使用可能な特別な性質を示す。このような性質は、特に角度選択性、波長選択性、ブレージング(blazing)(1つの次数だけが見える)、位相選択性及びその他の性質である。
【背景技術】
【0002】
各種の実験的な技術が、ホログラムを作る従来技術から知られている。注目は、一方では実験的に生成された多層ホログラムについてなされ、他方ではボリュームホログラムについてなされる。
【0003】
実験的に記録された2層のホログラムが、Optica Acta,1986,Vol.33,No.3,pp255-268の記事で知られている。これらは、2つの薄い感光層(8μm)が、厚いガラス板(1.34mm)の両側の上に堆積される。このガラス板は、互いにある角度をなす2つの平面波で照明される。現像されたホログラムは、波長だけでなく角度も変化した読出し波で照明される。この記事で開発された理論は、正弦波上の格子(グレーティング)をベッセル関数に分解することに基づいており、実験結果と非常によく一致する。このように作られた2層ホログラムは、単層ホログラムでの理論的な限界により許容されるより高い回折効率を示す。それらは、高い角度及び波長選択性を示すが、それは周期的である。それらはいかなるブレ−ジング効果も示さない。すなわち、正と負の次数は同一の強度である。応用としてアナログ・デジタル変換器が提示されており、それは角度選択性だけに依存している。
【0004】
ボリュームホログラムは、多くの性質を示し、その性質は応用において開発可能である。しかしながら、これまで、これらの性質は閉じた計算はできず、計算されたボリュームホログラムをボリューム性のキャリア材料に露光することも知られていなかった。このため、それらは実験的に露光しなければならず、実験的なホログラフィのすべての欠点を含んでいた。
【0005】
薄いコンピュータ生成ホログラムは、既知の方法で計算して、簡単な方法で露光できるが、ボリュームホログラムで知られた重要な性質は有していなかった。
多層ホログラムは、ボリュームホログラムに非常に類似した性質を示す。それらは薄いホログラムと類似の方法で露光できる。しかしながら、これまでこのようなホログラムを計算する適当な方法がなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明が解決する技術的な問題は、第1には上記の問題を解決する多層ホログラムの計算方法を提供することであり、更に多層ホログラムのコンピュータ生成書き込みを可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的な問題は、請求項1のコンピュータ生成多層ホログラムの計算方法、請求項25のコンピュータ生成多層ホログラムの製造方法、請求項35の多層ホログラムの読出し方法及び請求項39の特徴を有する記憶媒体により解決される。更に効果的な実施例は、それぞれの副請求項に示される。
【0008】
以下に説明するコンピュータ生成多層ホログラムは、コンピュータ生成層化回折光学要素(SDOE)ともいえる。これは、多層ホログラムが情報の再生だけに使用できるだけでなく、ビーム整形光学要素としても使用できるためである。しかしながら、光学要素の一般的な用語の替わりに、以下ではホログラム及び多層ホログラムをそれぞれ参考にする。しかしながら、本発明はホログラフィックな情報担体と独立なビーム整形光学要素にも一般的に関係することを強調しておく。
【0009】
ホログラムは、可視光領域の波長を有する読出し波に限定されない。赤外線領域(IR)、紫外線領域(UV)、X線領域の波長を有する読出し波又は電子ビームも使用可能である。しかしながら、説明のため、光波又は光フィールドの用語を以下に使用するが、これは発明の限界がこの種の読出し波であると理解されるものではない。
多層ホログラムの以下の利点は、本発明を通して明らかにされる。
【0010】
角度選択性:角度選択性は、角度多重化を通じて使用できる。すなわち、複数のデータページは多層ホログラム内に計算でき、それは読出しビームの異なる入射角での再生に現れる。
波長選択性:波長選択性は、波長多重化を通じて使用できる。すなわち、複数のデータページは多層ホログラム内に計算でき、それは読出しビームの異なる波長での再生に現れる。
位相選択性:位相選択性は、位相多重化を通じて使用できる。すなわち、複数のデータページは多層ホログラム内に計算でき、それは読出しビームの異なる位相面での再生に現れる。位相選択性は薄い及びボリュームホログラムの両方で知られている。
【0011】
振幅選択性:異なる読出しビームの振幅選択性は、変化できて、個別ホログラムの異なる計算になることができる。この事実は、読出しビームの異なる空間振幅分布に対する多層ホログラム内に多重化関数を計算するのに使用できる。異なる空間振幅分布は、例えば、振幅のガウス分布又は方形分布である。振幅選択性のために多層ホログラムの個別の領域だけを照明することも可能である。上記の効果は組み合わせることができ、それは特にコンピュータ生成ホログラムの使用により実現できるが、それは、ここでの部品は任意に組合せでき、また階層的にファイルできるからである。これは、読出しビームの2つの性質が再生を満足しなければならないことを意味する。これらの組みあわせは、特に最適化された計算方法を有するコンピュータ生成ホログラムを通して使用でき、従来のボリュームホログラムではできない。
【0012】
ブレージング:多層ホログラムはブレージング効果、すなわち1つの次数だけが再生で現れる効果を示す。これは、2値多層ホログラムにも適用される。ブレージングは、薄いホログラムで知られているだけでなく、2値の薄いホログラムを有さない薄い階調値位相ホログラム(キノホログラム)を有するホログラムでも知られている。
多層ホログラムは、薄いだけでなくボリュームホログラムでも知られている別の性質を示す。
【0013】
特定の状況の下では、再生において、計算された再生だけでなく、再生上への重ね合わせ、個別層のホログラムの再生が生じる。この場合、個別の層に記憶された情報は、層構造からの情報に重ね合わされる。
もし個別の層が分離されていれば、ある状況下では個別のホログラムから有用な情報は得られない。
多層ホログラムは、1つ以上の層の分離又は除外、又は付加又は包含を伴う再生になるように計算できる。
【0014】
これらの性質は、安全ホログラム/データホログラム/識別ホログラム/の分野で特に使用できる。
しかしながら、多層ホログラムは、どのような種類のビーム整形にも及び薄いコンピュータ生成ホログラム及びボリュームホログラムの応用の多くの分野にも適している。
本発明は、付属の図面を参照しながら実施例の例を使用して以下に説明される。以下の図面が示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、多層ホログラム(SDOE)を透過する光波を模式的に示し、そこでは段階的に変化している。本発明は、読出し波としての光波に限定されず、可視領域以外の波長範囲も使用可能であることを再度強調しておく。しかし、説明のために、実施例の説明では、光の波長範囲が使用される。
多層ホログラムは、少なくとも2つのホログラムhkを有し、一般的には、図1では、n個のホログラムh1からhnが表されており、それらは互いに平行に且つ小さな間隔で配置される。そして、再生は多層ホログラムからある距離の再生平面Rで起きる。zは読出しビームの伝播方向を示し、ホログラムhkの個別の位置はzkで表され、再生平面の位置はzRで表される。他の座標軸xとyは、図1では示されたz方向に対して垂直な角度で伸びる。
【0016】
伝播方向z及びそれに垂直な角度のホログラムの方位に関する座標軸のこの定義は、本発明の限定を示すものではなく、以下の数学的な説明をより理解するために過ぎない。読出しビームの伝播方向が個別のホログラムの表面に垂直に伸びる必要はない。同様に、個別のホログラムが互いに平行でz方向に対して垂直であるように配置される必要もない。これは、本発明が、ホログラムを互いに垂直に配置する可能性と共に以下に説明する角度多重の両方をカバーするからである。
【0017】
ここで特別な用語を使用する。それによれば、伝播方向(z方向)の光フィールドAk -、又はより正確にはAk(x、y、z-)が、ホログラムhkの前に存在し、光フィールドAk +、又はより正確にはAk(x、y、z+)が、ホログラムhkの後に存在する。これは、図2により詳細に示されている。更に、最初の光フィールドがA0(x、y、z)で示され、再生平面の光フィールドがAR(x、y、z)で示される。
【0018】
伝播経路内の異なる位置における光フィールドの計算は、例えば2つのホログラムの間で短い距離について、正確には時間を要するニアフィールド(ニアフィールド:near-field)変換(NFT)方法で実行されるが、より大きな距離での光フィールドの計算がフラウンホーファー近似(ビーム経路中に配置されたレンズによる)フーリエ変換又はフレネル近似という時間の掛からない方法で行われる。
【0019】
層構造における個別ホログラムhkは、振幅、位相又は混合ホログラムである。それらは、2値又は階調値である。そのため、各個別ホログラムhkは、複素数の関数を表す。個別ホログラムは、到着する波面又はより正確には光フィールドAk(x、y、z-)に、この関数で影響する。ホログラムhkの後に生じる波面又はより正確なAk(x、y、z+)については、次の式が適用される。Ak(x、y、z+)=hkk(x、y、z-
【0020】
これは、数学的には次のように導かれる。
光は振幅及び位相を構成する。振幅は光の強度を決定し、位相は波面が空間内にどのように存在しているかを決定する。これは、数学的には複素数の関数により表される。空間の点(x、y、z)における光フィールドAは、
【数1】
Figure 2004538519
である。ここで、Aは振幅であり、Φは点(x、y、z)における光の位相位置であり、iは複素数(−1の平方根)の定数である。光学系のすべての計算ルールは、この表現に従う。
【0021】
振幅と位相の両方に影響するホログラムhkは、次の複素数値関数により表現できる。
【数2】
Figure 2004538519
もし、光フィールドAk(x、y、z)が例えば純粋な振幅ホログラムhk(x、y)であれば、それはホログラムにより部分的に吸収され、すなわち、振幅が減衰される。これは、位置の関数として減衰を与えるホログラム関数hk(x、y)による乗算で表現される。ホログラムは位相には影響しないため、hk(x、y)は実数であり、すなわちexp(iΦ)はない。ホログラムhk(x、y)の直ぐ後のフィールドAk(x、y、z+)は、ホログラムhk(x、y)の直ぐ前のフィールドAk(x、y、z-)に次のように関係する。
【数3】
Figure 2004538519
これは、ホログラムh(x、y)が振幅:A(x、y、z-):にのみ影響し、位相ΦAは変化しないことを意味する。
【0022】
純粋の位相ホログラムは、波面A(x,y,z)の位相のみを「シフト」させ、振幅は変化させない。これは、数学的には次の乗算でも示される。
【数4】
Figure 2004538519
光フィールドA(x,y,z)の位相は、Φkで置き換えられ、振幅は変化しない。
【0023】
もし光フィールドAk(x、y、z)が混合振幅ホログラムhk(x、y)であれば、それは振幅変化と位相変化の両方を生じ、次のようになる。
【数5】
Figure 2004538519
ホログラムは、光フィールドの振幅を減衰させて、位相をシフトする。
【0024】
ホログラムの後の光フィールド及びホログラム関数からホログラムの前の光フィールドを計算すること(リバースエンジニアリング)を望むならば、複素数除算が乗算の逆として使用される。
【数6】
Figure 2004538519
この指数における負の符号が注目される。ホログラムの後の光フィールドは、この場合ホログラム関数により強化され、位相は「逆シフト」される。
【0025】
多層ホログラムを計算する本発明の方法を、以下に説明する。
図1に示されるように、多層ホログラムの層構造にはn個のホログラムhkがある。第1のステップでは、n−1番目のホログラムをまず任意に固定する。固定されないホログラムhkが次に計算される。所望の再生(光フィールドAR(x、y、zR))は、再生平面で、すなわち、多層ホログラムから再生される情報に対応又は小さな変位で対応すべき強度分布で固定される。最後に読出しビームの光フィールドA0(x、y、z)が分かる。特に、それはレーザボームの平面の波面に関係する。
【0026】
次に、読出しフィールドA0(x、y、z)の結果として及びホログラムh0からhi(フォワードエンジニアリング)の結果として計算されるホログラムhiの平面の前に生じる光フィールドを確立するために計算が行われる。
このため、ホログラムh1の平面の前の読出し波の光フィールドA1(x、y、z-)が計算される。この光フィールドは、式(5)に従って、第1のホログラムh1(x、y)の複素数値関数が乗ぜられる。ホログラムh1の後の光フィールドA1(x、y、z+)がこのようにして得られる。
【0027】
光フィールドA1(x、y、z+)から進んで、第2ホログラムh2(x、y)の平面の前の光フィールドA2(x、y、z-)が計算される。第2のホログラムh2(x、y)の複素数値関数が、式(5)に従って、この光フィールドに乗ぜられる。このようにして、第2ホログラムh2(x、y)の後の光フィールドA2(x、y、z+)がこのようにして得られる。
【0028】
これらのステップは、計算されるホログラムh1(x、y)の平面の前の光フィールドAi(x、y、z-)が計算されるまで続けられる。
i=1のi番目のホログラムh1(x、y)の前に他のホログラムh(x、y)がなければ、光フィールドAi(x、y、z-)は、入射読出しビームの光フィールドA0(x、y、z)から直接計算される。
【0029】
光フィールドAn(x、y、z+)は、次に所望の再生(リバースエンジニアリング)から逆計算され、その光フィールドは、所望の再生を生じるために、伝播方向において、層構造の最後のホログラムhn(x、y)の平面の後に存在していなければならない。光フィールドAn(x、y、z+)は、式(6)に従って、ホログラムhn(x、y)の複素数値関数により除算される。このようにして得られた関数は、この平面の前に生じなければならない光フィールドAn(x、y、z-)である。
【0030】
光フィールドAn(x、y、z-)から進んで、層構造の後から2番目のホログラムhn-1(x、y)の平面の後に存在しなければならない光フィールドAn-1(x、y、z+)が計算される。ホログラムhn-1(x、y)による除算は、再び行われ、その結果An-1(x、y、z-)が生じる。
これらのステップは、計算されるホログラムhi(x、y)の平面の後の光フィールドAi(x、y、z+)が計算されるまで続けられる。
i=nのi番目のホログラムh1(x、y)の後に他のホログラムh(x、y)がなければ、光フィールドAi(x、y、z+)は、所望の再生の光フィールドAR(x、y、z)から直接計算される。
【0031】
再生の平面から計算されるホログラムh1(x、y)の後の平面まで計算が進められ、所望の画像を再生の平面に生じるように、そこに生じなければならない光フィールドが計算される。
一方では、前のホログラムh1からhi-1及び最初の光フィールドA0(x、y、z)の結果として、計算されるホログラムHiの平面の前に生じる光フィールドAi(x、y、z-)が計算されている。他方では、再生平面に生じる所望の再生AR(x、y、zR)のために、計算されるホログラムhiの平面の後に生じる光フィールドAi(x、y、z+)が分かる。
【0032】
ホログラムhi(x、y)の正確な計算は、次の式に従って、2つの光フィールドAi(x、y、z+)とAi(x、y、z-)の除算から得られる。
【数7】
Figure 2004538519
計算においては、Ai(x、y、z-)の個別の値の1つがゼロに等しい場合には、ゼロによる除算を防止するため、hi(x、y)の値は任意の値を仮定することを考慮しなければならない。
【0033】
全体として、多層ホログラムは、入射光フィールドAin(x、y)=A1(x、y、z-)を出力光フィールドAout(x、y)=An(x、y、z+)に変換する変換要素としても理解できる。ここには入射光フィールドと出力光フィールドの間には明確な関係があり、それは個別のホログラムによる一連の光フィールドの複素数乗算により記載できる。
【0034】
計算された関数が、もし正確に計算される形で媒体に書き込めれば、結果、すなわち再生は完全である。しかしながら、光ビームの振幅と位相が高解像度で且つ非常な精度で書ける適切な書き込み装置及び付属の媒体を見つけるのは困難である。しかしながら、解像度及び精度は限られる。多層ホログラムのコンピュータ生成個別ホログラムの場合には、2値のドットパターンが、例えば正方形の格子状にマイクロメータの解像度で生成でき、すなわち、ドットが書かれたり書かれなかったりされる。
【0035】
しかしながら、ホログラムhiの計算された関数は、より複雑である。複素数の計算された関数を、書き込み装置により記憶媒体に書き込める関数へ変換するため、数学的な関数hi(x、y)がコード化できる。
単純なコード化のため、計算された関数hi(x、y)が格子点(x、y)で取り出されて閾値と比較される。もし関数h(x、y)が閾値より低ければ、ゼロが書き込まれ、そうでなければ1が書き込まれる(単純2値化)。しかしながら、多数のコード化が従来技術で知られているので、本発明はこの種類のコード化に限定されない。この点に関して、例えば、誤差拡散コード化及び反復フーリエ変換アルゴリズムを利用したコード化が注目される。このコード化で起きる誤差が大きくなれば、再生の誤差も大きくなる。しかしながら、2値位相ホログラムでも、良好な結果が得られる。
【0036】
上記の誤差は、再生平面に存在する計算された光フィールドAR(x、y、zR)及び計算に最初に入力された光フィールドAR(x、y、zR)から演繹できる。
ほぼ最適な解が多数あり、すなわち、再生は所望の結果とほぼ一致する。多層ホログラムでは、個別層が互いに合うほど、完全な再生に近くなる。これは、n−1個のホログラムが任意に選択されるので、計算の開始における場合ではなく、i番目だけが計算される。従って、i番目のホログラムは、他のホログラムの任意性を補償しなければならない。
【0037】
この誤差を低減するため、計算方法から利用可能なn個のホログラムhkのいずれも選択でき、例えば、j≠iのhjが選択できる。前に使用した現在の関数hjは除外され、上記の方法はhjを計算するために使用され、他のホログラムhk、特に計算されたホログラムhiは変化しない。2つのホログラムが問題に適合されたので、全体の構造は理想的な解により近くなる。
【0038】
所定の誤差条件に合致するまで、まだ最適化されていない別のホログラムが続いて選択され、除外され及び再計算される。計算された誤差値が所定の閾値以下になるようにするか、又は現在の誤差値と前の反復ステップで計算された誤差値の間の差が閾値以下になるようにするか、言い換えれば誤差がそれ以上は顕著に改善されないようにする誤差条件が適用できる。
この方法は、反復方法でも実行でき、そこでは既にあらかじめ最適化されたホログラムが選択され、除外され、及び再計算される。この方法では、層構造の個別のホログラムは、誤差を最小化するために繰り返し再計算される。
【0039】
多層ホログラムのホログラムを最適化するための上記の方法で、Gerchberg-Saxtonアルゴリズムに従って反復を計算することが望ましく、そこでは回折要素、すなわちホログラムによる境界条件がコード化した計算子により表される。このように、目標の方法で、ホログラムにより占められる部分内において、コード化したホログラムの計算から生じる雑音が低減できる領域を選択することが可能である。
【0040】
更に、個別のホログラム関数hk(x、y)の繰り返し又は場合によるが反復計算は、ホログラム内に記憶される情報を書くだけでなく、多層ホログラムのいくつかの、もし必要であればすべてのホログラムにそれを分配する。
多層ホログラムの計算における多重化を、以下に説明する。多重化は、多層ホログラムが異なる読出し構成を有する異なる再生を表すことを意味する。これらの構成は、読出しビームの角度、読出しビームの波長、読出しビームの位相、読出しビームの振幅分布などである。(上記参照)
【0041】
角度多重化の場合には、特に読出しビームが多層ホログラムに異なる方向から入射するのを許容する可能性がある。これは、読出しビームの伝播方向が少なくとも91°から269°だけ異なること、すなわち、z方向に対向する成分を有することを意味する。
多層ホログラムの多重化特性を計算するための方法には各種のモードがある。それは、一方では、読出しビームにより照明される多層ホログラムの領域の空間的に分離した部分によるホログラム関数の複素数加算、反復アルゴリズム及び合成を含む。
【0042】
複素数加算手段による多重化特性を有するホログラムの計算のために、概要を上記した方法は、まず各構成について行われる。再びn−1番目のホログラムがあらかじめ固定され、i番目のホログラムhi(x、y)が各構成と分離して計算される。このようにして、構成1に対して関数hi 1(x、y)が得られ、構成2に対して関数hi 2(x、y)が得られ、そして構成mに対して関数hi m(x、y)が得られる。複素数関数hi(x、y)を有するi番目のホログラムは、次の式に従って個別の関数すべての複素数の合計として計算される。
【数8】
Figure 2004538519
これは、ホログラム関数hi(x、y)内の個別の構成のすべての情報は等価なアクセスで重ねられていることを意味する。
【0043】
反復手段による多重化した性質を有するホログラムの計算のため、光フィールドAR 1(x、y、z)を有する第1の再生に対する第1のステップにおいて、方法が上記のように繰り返される。第1の再生の情報は、多層ホログラムのいくつか又はすべてのホログラムに移動される。
i番目のホログラムを除くすべてのホログラム関数hk(x、y)は保持され、反復方法が光フィールドAR 2(x、y、z)を有する第2の再生について実行される。ここで、第2の再生の情報は、第1の再生で書き込まれた情報に重ねられる。
この方法は、m個のすべての再生が多層ホログラム内に計算されるまで繰り返される。
【0044】
反復計算において、更なる再生が計算される時、前の再生の情報の部分的な損失が生じるに違いないということが考えられる。従って、多層ホログラムの場合における多重化関数の計算については、反復方法は少数の異なる再生だけに適している。
ホログラムにより占められる多層ホログラムの空間的な領域の空間的に分離した部分の配置による多重化の性質を有するホログラムの計算については、再生の情報はホログラムの空間的な領域に一様に分配されるように配置される。このため、再生は、ホログラムのフーリエ空間内にあり、ランダムに分配された位相を有する振幅で構成されるように選択されることが望ましい。ホログラムhi(x、y)全体の替わりに、ホログラムの一部だけが情報を再生するのに使用されてもよい。
【0045】
ランダムに分配された位相でなく、パターンに応じて最適化できるほかの位相の分配も適切である。ここで、例えば、「レンズ位相」に着目する。これは、光の分配が、再生における小さな面積に集中されるホログラムに特に適している。
もしホログラム関数hi 1(x、y)…hi m(x、y)がm個の異なる読出し構成でそれぞれ計算されるならば、全体のホログラム関数hi(x、y)は、個別のホログラム関数hi j(x、y)の個別の空間的に分離した領域で作られる構成により作り上げることができる。これは、図3において3つの異なる読出し構成について表されている。
【0046】
以下の説明は、1つ以上の読出し構成に対するホログラム関数hi(x、y)の計算の3つの上記の形式のすべてに適用される。
上記のように、ホログラム関数hi(x、y)は、書き込み可能なホログラム関数になるようにコード化される。その結果、付加的な誤差が上記のコード化誤差とは別の多重化において生じ、これはホログラムhi(x、y)はより多くの情報を搬送しなければならないという事実のためである。上記の最適化は、従って多重化でも使用できる。
【0047】
多層ホログラムの2つの個別のホログラムの間の最小距離をどのように計算することができるかについて以下に説明する。多層ホログラムの構造については、第1のホログラムに起因する位相シフトのプロフィールは次のホログラムに移動されずにそこで再生され、2つの位相シフトは単一のホログラムで重ねられるということが重要である。
更に、最適な最小距離は、X−Y平面におけるコンピュータ生成ホログラムの個別の点の分離した配置から計算できる。所定の再生角度の選択を通して、更に各種の層のZ位置における変位に対する許容量が調整できる。
【0048】
コンピュータ生成ホログラムは、画素の幾何的な大きさdsの2倍に対応する格子を有する。これについては図4を参照のこと。2つのホログラムの間の最小距離の条件として、第1のホログラムh1の画素から進む1次の回折は、第2の、すなわち次のホログラムh2の隣接する画素に入射すると仮定する。これは、第1のホログラムは第2のホログラム上に再生されないことを保証する。このように、最小距離Δzminについては次のような条件になる。
(9) Δzmin=ds/tanα
ここで、αは1次の回折角度であり、波長に依存する。
【0049】
一方、多層ホログラムの2つの異なるホログラムhkの間の最小距離Δzmaxについては次のような条件になる。
(10) Δzmax=Δx/(2tanα)
ここで、Δxは、ホログラム要素の幾何的な大きさであり、角度αは1次回折の角度であり、波長に依存する。この条件は、第1層に入る読出しビームの光エネルギの少なくとも半分は第2層に到着することを保証する。
【0050】
多層ホログラムの計算方法の上記の変形例は、各種の応用で使用できる。多層ホログラムの個別のホログラム内の情報ユニットの多数の組合せがある。
多層ホログラムの好適な実施例について、個別のホログラムから再生できる読出し可能な情報はない。これは、層構造の個別のホログラムは再生せず、全体でのみ再生することを意味する。
【0051】
別の実施例では、読出し可能な情報は、存在するホログラムの少なくとも1つの個別のホログラムから再生でき、そのため、読出し可能な情報はすべてのホログラムの組み合わせにおいてのみ残りのホログラムから再生できる。それ自体により読出し可能な個別のホログラムは、再生で分離して使用できるが、更なる情報は層構造の他のホログラムとの組合せで再生できる。更に、多層ホログラムの少なくとも1つの個別の再生可能なホログラム及び残りのホログラムは、例えば、異なる記憶媒体に書き込める。
【0052】
コンピュータ生成多層ホログラムについては、XOR暗号化も実行でき、n−1番目のホログラム関数hkがランダムに選択された位相パターンとしてあらかじめ設定され、i番目のホログラムはn−1回のXORコード化されたホログラム関数hiとして計算される。この方法の実施例は、例えば、2値情報を有するIシーケンスがランダムに選択された2値Zシーケンスによりコード化XORシーケンスにコード化できるという知識に基づいている。これは、次の表の例により明らかにされる。
【表1】
Figure 2004538519
【0053】
コード化は反対の方向に起きる。
【表2】
Figure 2004538519
上記の例は、2ビットコード化に対応する。8ビットXOR暗号化も知られている。
【0054】
もし、2層ホログラムにおいて、ホログラム関数h2の位相パターンが、0から2πの区間において256ユニット(8ビット)でランダムに選択され、そしてホログラム関数h1が計算されるならば、所定の再生は8ビットXORコード化として2層のホログラムに記憶される。
【0055】
各種の応用の例が、2層ホログラムを使用して以下に説明される。2層ホログラムは構造が簡単であり、従って計算も単純である。それにもかかわらず、2層ホログラムは多層ホログラムの上記の性質を示す。すなわち、それらは個別のコンピュータ生成ホログラムとは非常に異なっている。
【0056】
個別のホログラムは、同じ大きさであり、例えば、x及びyの両方向において、ds=1μmの間隔で512×512又は1024×1024点を有する。2つのホログラムは、Δz=58μmの間隔であり、式9及び10に一致している。2層ホログラムは、632.8nmの波長を有するレーザビームの平面波で照明され、再生が再生平面のレンズを利用してフーリエ空間に投影される。
【0057】
図5に示すように、文字「A」の画像が再生平面における光フィールドとして選択される。再生平面の中心の外に配置された信号窓内では、位相は任意に固定される。第2のホログラムは、ランダムな強度及び位相パターンを有するように設定され、層構造の第1のホログラムが計算される。
【0058】
図6aは、2層ホログラムの再生を示し、そこでは図6bに示した情報が第1のホログラムに記憶される。第1のホログラムの再生だけで、+1と−1の次数、すなわち画像の中心点に対して点対称であるところにおいて、文字「A」の画像を生じる。2層ホログラムは、図5に従って画像について、すなわち+1の次数で文字「A」について計算されている。図6aに示す再生は、+1の次数での文字「A」の画像を補強を示すが、−1の次数では、図6bに示すより弱い画像が現れる。従って、もし2層ホログラムの第1のホログラムがそれだけで再生できる情報を搬送するならば、個別のホログラムから生じる画像が、実際に望まれる再生に加えて2層ホログラムの再生に現れる。
【0059】
図6cは、再生平面における光フィールドの再生を示し、そこでは文字「A」の画像のみが現れる。しかし、これに対して、単純コンピュータ生成ホログラムを有する場合及び上記の2層ホログラムを有する場合のように、再生平面の中心に対して点対称の別の画像は現れない。これは上記のブレージング効果に対応する。第1のホログラムの再生は、図6dに示される。直接識別可能な情報はそこには含まれない。言い換えれば、再生画像の情報は2つのホログラムにコード化されて分配されて配置される。図6eは、ブレージング効果の使用を示し、それにより再生平面の利用可能な面積の全体が異なる情報の再生に使用できる。
【0060】
上記の性質は、再生が個別の再生の合計R(hi)及びすべての混合項の合計R(hi*hj)の結果であるという事実から数学的に演繹できる。もし分離した情報が個別のホログラムの再生に記憶されていなければ、分離した情報を含む再生は生じない。
図7aと7bは、3層ホログラムの応用を示す。層のうちの2つは、データビットパターンの再生として計算されており、3番目の層は、「O.K.」の表現のための最初の2つの層と一緒に計算されている。もし最初の2つのホログラムだけが存在すれば、再生は図7aに従ってデータビットパターンを生じるが、第3のホログラムと一緒に、データビットパターンと「O.K.」の組みの図7bに示した再生になる。もし第3層が分離した記憶媒体に記憶されているならば、後者は最初の2つの層の真正具合をチェックするキーとして使用できる。
【0061】
2層ホログラムは、著しい角度選択性も示す。再生はほぼ0.5°の読出しビームの入射角でも見えるが、再生はほぼ1°の入射角でもはや見えない。図8を参照のこと。これは、回折効率ηが0°での9.5%の値から0.7°で半分になり、1°では3.3%の雑音限界以下になるためである。誤差レート(MSE、2乗平均誤差)は、同様の期間で1.5%から18%以上に増加する。
図8bは、632.8nmの波長で計算された2層ホログラムの波長選択性を示し、それはほぼ520nmの波長でもはや読み出せないことを示しているが、これは信号と雑音の区別ができないためである。
【0062】
図9a及び図9bは、角度及び波長多重の応用におけるこれらの効果を示す。情報の2つの異なる片は、一方では異なる角度で、他方では異なる波長で、1つ及び同一の2層ホログラムに計算される。図9aにおいて、一方の0°に対する連続線及び線と、他方の2°に対する点線及び1点鎖線は、情報の2つの片は重ならない入射角の範囲だけで読み出せることを示している。このように、情報のほかの片が見えなければ、情報の2つの片が読み出せるだけである。図8bは、波長多重に関する同一の効果を示している。情報の1つの片は、情報の他の片が識別できないなどの波長範囲で識別できるだけである。
【0063】
実施例の他の形では、微小生テキストが、外側に配置されることが望ましい第1の層に書き込まれ、生テキストは直接読み出し可能な情報、例えば名前又はロゴを含む。多層ホログラムはこのように識別可能な外部部を有するが、しかしそれは書き込まれたホログラフィックな情報とは相関しない。生テキストの情報が直接読み出し可能であっても、そこに含まれる情報はホログラフィックには使用されない。生テキストを含む第1の層は、任意に選択されたビットパターンとして計算方法に含まれる。
【0064】
多層ホログラムの実施例の他の形は、部分的に又は全体が反射する層が含まれるという構成である。これに関して各種の発展が可能であり、以下に説明される。
図10aは、上記の方法に従って計算された多層ホログラムを示し、部分的に反射の層が層構造内で特定され、ホログラム関数hiが少なくとも部分的に反射される読出しビームを考慮して計算される。図10aに示した層構造は、2つのホログラムh1とh2と半反射層Sとを有し、半反射層Sは読出しビームの伝播方向で2層ホログラムの後に配置される。読出しビームは、所定の角度で多層ホログラムの表面に入り、反射された部分は再び2つのホログラム層h1とh2を伝播と反対の方向で透過し、再生R1になるが、ホログラム層h1とh2の透過後に生じる光フィールドは層Sを透過して再生R2になる。このように、反射部分は、ホログラム層h1とh2の両方を2回透過する。これは、多重化した性質を計算する上記の方法を使用して計算できる。言い換えれば、透過の応用は2層ホログラムに対応するが、反射の応用は4層ホログラムを示す。図10bは、層Sが2つのホログラム層h1とh2の間に配置されるほかの実施例を示し、そこでは、読出しビームは最初にホログラム層h1とh2を透過し、その後層Sに入る。読出しビームの透過した部分は、次にホログラム層h3も透過して再生R2になる。しかし、図10aの実施例の場合のように、ビームの反射された部分は再びホログラム層h1とh2の両方を伝播と反対の方向で透過し、再生R1になる。
【0065】
更に、ホログラム層の1つ自体を少なくとも部分的に反射するように設計して、透過と反射の両方で読出しビームに光学的な変化を与えることも可能である。例えば、これは光学的な情報が導入される表面構造の形成により達成できる。従って、もし2つのホログラム層の1つが例えば反射するように設計されるならば、反射においては3層ホログラムになる。
【0066】
上記の方法の他の実施例は、そこから多層ホログラムを計算するために特に可変のホログラム層で構成され、読出しビームによるその再生は、外部から変形できる。このような可変層は、以下に説明するように、例えばLCDにより作ることができる。このため、少なくとも2つの異なるホログラム関数hj 1とhj 2が、k=jの選択されたホログラム層に対して設定され、少なくとも2つの異なるホログラム関数hj 1とhj 2に対するi番目のホログラム関数が別々に計算されて次に重ね合わされる。
【0067】
多層ホログラムを計算する方法を上記で説明した。以下、本発明の製造方法の実施例を説明する。
少なくとも2つのコンピュータ生成ホログラムから多層ホログラムを製造する方法では、少なくとも2つのホログラム層が計算され、特に上記の方法の1つを使用できる。しかしながら、多層ホログラムをどのように作り又計算するかは重要ではない。単に個別のホログラム層についての情報片を知る必要があるだけである。少なくとも2つのホログラムの情報片は、それぞれ記憶媒体の光学的に可変な層に書き込まれ、少なくとも2つの層が多層ホログラムの層構造を形成する。
【0068】
この方法の別の実施例では、ホログラムは記憶媒体の少なくとも2つの空間的に分離した領域に書き込まれる。従って、記憶媒体は情報の書き込み前にユニットとして利用可能である。ホログラム層の他の層に対する相対的な調整が、書き込み方法で考慮されなければならない。更に、ホログラムを少なくとも2つの異なる記憶媒体に書き込むことが可能であり、それは全体を形成するためだけに一緒にされる。ここで、個別のホログラム層は、書き込み中に互いに調整すること無しに作れる。製造方法の他の例は、少なくとも1つのホログラム層が記憶媒体又は記憶層であるポリマーフィルムに書き込まれる構成を有する。特に、両方向に伸ばされたポリマーフィルムがコンピュータ生成ホログラムを書くには適しており、それらは多層ホログラムの製造にも適している。
【0069】
1つの可能な方法は、少なくとも2つのポリマーフィルムのそれぞれに、まず少なくとも1つのホログラム層を個別に書き込み、次に少なくとも2つのポリマーフィルムを、一緒に、特に接着して層構造を形成する。他の可能な方法は、少なくとも2つのポリマーフィルムをまず一緒に、特に接着して層構造を形成し、次に少なくとも2つの一緒にしたポリマーフィルムに層毎に書き込む。これらの2つの可能な方法は、それぞれ上記の利点と関係している。
【0070】
更に、可視の生テキスト情報を有する少なくとも1つの層に書き込むこともできる。この方法では、光学的に直接読めるテキスト又はロゴの片の情報が、実際には直接読めない情報と一緒に多層ホログラムに刻まれる。
更に、少なくとも部分的に反射する層は挿入され、その結果、多層ホログラムのこのように開発された上記の性質が得られる。
【0071】
最後に、時間的に可視である光学的な性質を有する少なくとも1つの層が、多層構造の製造の間に挿入でき、それにはLCD層を使用するのが望ましい。
2層ホログラムの製造の例が、以下に説明される。2つのポリマーフィルムの重ね合わせが記録媒体として使用される。記録媒体は、コンピュータ生成ホログラムの場合には、点毎に収束したレーザビームで書かれる。ほぼ17度の広がりを有するレーザビームが選択され、第2平面での書き込みは第1平面に書き込まれた情報に影響しないようにすることが望ましい。これは、大きな広がりは、焦点の範囲を短くして1つの層で情報を書き込むパワー密度を充分に大きくし、隣接する層ではパワー密度は記憶媒体の材料を変化させるには充分でないようにするからである。
【0072】
上記に示したレーザホログラフィではなく、光還元を有する直接印刷又は電子ビームリソグラフィのような他の既知の方法を、多層ホログラムの製造に使用することも可能である。
多層ホログラムを読み出す本発明の方法が以下に説明される。このため、適切に計算されて上記の方法で作られた多層ホログラムが使用される。しかしながら、計算と製造の特別な特性は、重要でなく、多層ホログラムを読み出すことができることが分かるために、製造の境界条件が必要なだけである。読み出すため、コンピュータ生成多層ホログラムを有する記憶媒体が読み出しビームのビーム経路中に配置され、多層ホログラムの計算で設定した読出しビーム自体の及び読出しビームと記憶媒体の間の境界条件が調整され、光学的な記録手段が再生平面に配置される。これにより、再生平面における画像の記録と評価が可能になる。
【0073】
読出し方法の別の実施例では、多層ホログラムの複数のホログラムは、少なくとも2つの異なる記憶媒体に配置され、記憶媒体はホログラムの計算で設定された境界条件に従って互いに位置決めされる。ここで、位置決めは、互いの間の空間的な配置、すなわち間隔、角度位置及び記憶媒体間の方位の調整を意味する。
【0074】
多層ホログラムの層の少なくとも1つは、時間的に可変の振幅及び/又は位相情報を有し、それが外部から例えば電子的に制御可能であることが望ましい。特に、これは電気光学的な要素、特にLCD要素を使用して行え、それは制御信号に応じて少なくとも1つの層の可変の振幅及び位相を発生させる。これにより、電気光学的な要素の電子的な制御による読出しビームの構造と調整で、再生が2つ又はいくつかの実行の間で切り換えられる。
【0075】
少なくとも2つのホログラムを有するコンピュータ生成多層ホログラムのための本発明の記憶媒体が以下に説明され、多層ホログラムが、特に多層ホログラムの製造のための上記の方法を利用して作られる。記憶媒体は、少なくとも1つの光学的に可変の材料層を有し、多層ホログラムの少なくとも2つのホログラムは少なくとも1つの層に書き込まれる。
【0076】
少なくとも2つの分離した材料層が設けられ、分離した材料層は、それぞれ多層ホログラムの少なくとも1つのホログラム層を有することが望ましい。この実施例は、分離した記憶媒体の1つが他のキーとされる時に、分離したキーを有する暗号化に特に使用できる。
光学的に可視の材料で作られて一緒にされた複数の層を設けることもできる。このような層構造は、特に接着して一緒にされたポリマーフィルムで特に構成できる。
【0077】
上記のように、2つの異なるホログラム層の間の間隔の条件が計算できる。これから、2つのホログラムの最小間隔は次の条件に合うことが導き出せる。
Δzmin=ds/tanα
ここで、dsはコンピュータ生成ホログラムの画素の幾何的な大きさであり、角度αは1次回折の角度であり波長に依存する。
【0078】
更に、2つのホログラムの間の最大間隔は次の条件合うことが導き出せる。
Δzmax=Δx/(2tanα)
ここで、Δxdsはホログラム要素の幾何的な大きさであり、角度αは1次回折の角度であり波長に依存する。
少なくとも1つの層は、可視の生テキスト情報の片を有し、多層ホログラムの外で直接読める情報を担持することが望ましく、それは多層ホログラムのホログラフィックな内容と関係する必要はない。
【0079】
更に、時間的に可変の振幅パターン及び/又は位相パターンの発生のために、少なくとも1つの層、特に光−電子層が設けられることが望ましい。これにより、他の同一の読出し条件を有する異なる再生の間で切り換えることが可能になる。このような要素としては、LCD要素が例えば使用でき、充分に小さい画素分解能を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】書き込んだ光フィールドを有する多層ホログラムの概略図である。
【図2】図1に示した図の断面図である。
【図3】3つの分離した空間ゾーンで作られた多重化の性質を有する多層ホログラムの計算の概略図である。
【図4】多層ホログラムの2つのホログラムの幾何的な大きさの概略図である。
【図5】図6に示した応用で再生される絵の図である。
【図6】多層ホログラムの各種の再生及び多層ホログラムの個別のホログラムである。
【図7】コード化された多層ホログラムの応用である。
【図8】角度及び波長選択性の概略図である。
【図9】多重化多層ホログラムの角度及び波長選択性の概略図である。
【図10】部分的に反射する層を有する多層ホログラムの概略図である。

Claims (45)

  1. n個のホログラムを有するコンピュータ生成多層ホログラムの計算方法であって、
    nは2と等しいかそれより大きな整数であり、
    読出しビームのフィールドA0は数学的な関数として設定され、
    フィールドARが再生平面に設定され、
    n−1個のホログラムhkの数学的な関数が設定され、kはiに等しくなく、kとiは1とnの間の値をとることができ、
    ビームの方向でi番目のホログラムhiの前のフィールドAi -が、
    i>1については、ビームの方向でi番目のホログラムの前に配置されたホログラムhkの、k<iのすべてのホログラム関数hkを有する読出しビームのフィールドA0の組合せから、
    i=1については、フィールドA0から計算され、
    ビームの方向でi番目のホログラムhiの後のフィールドAi +が、
    i<nについては、ビームの方向でi番目のホログラムの後に配置されたホログラムhkの、k>iのすべてのホログラム関数hkを有する再生平面におけるフィールドARの組合せから、
    i=nについては、フィールドARから計算され、
    ホログラム関数hiの商が、フィールドAi +/Ai -から計算される方法。
  2. i -の値がこの格子点でゼロであれば、hiの値に点毎に任意の値が割り当てられる請求項1に記載の方法。
  3. 計算されるi番目のホログラムhiのホログラム関数hiは、コード化されるように、特に量子化されるように、好ましくは2値量子化されるように計算される請求項1又は2に記載の方法。
  4. 計算される関数hiは、格子点で取り出されて閾値と比較され、
    コード化された値hi 'は、関数hiが前記閾値より小さい時にゼロに設定され、そうでなければ1に設定される請求項3に記載の方法。
  5. k=j≠iを除くすべてのホログラム関数hkは維持され、フィールドAj +及びAj -は再計算され、そして
    ホログラム関数hjは再計算される請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 既に一度計算されたホログラム関数hkも、再計算される請求項5に記載の方法。
  7. 層構造の別のホログラムhkの計算の繰り返しは、前記再生平面に存在する計算されたフィールドAR '及び最初の計算に入力されたフィールドARからの結果である誤差が誤差条件を下回った時に終了する請求項5又は6に記載の方法。
  8. j=1…mのホログラム関数hi jはm個の異なる読出し構成に対して計算され、mは2に等しいかそれより大きな整数であり、
    ホログラム関数hiはm個のホログラム関数hi jの合計から計算され請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 2に等しいかそれより大きな整数mであるm個の読出し構成の最初については、ホログラムホログラム関数hi 1が、少なくとも1つの別のホログラム関数hkの計算の反復により計算及び最適化され、
    別の読出し構成のそれぞれについては、k≠iのあらかじめ計算されたホログラム関数hkが維持され、1<j=mのホログラム関数hi jが、少なくとも1つの別のホログラム関数hkの計算の反復により計算及び最適化される請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  10. mが2に等しいかそれより大きな整数であるホログラム関数hi 1…hi mがm個の異なる読出し構成に対して計算され、
    ホログラム関数hiは個別のホログラム関数hi jの空間的に分離した部分で構成される請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  11. 異なる角度、異なる波長、異なる振幅分布及び/又は異なる位相の読出しビームが、異なる読出し構成のために使用される請求項8から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. ホログラムhkは、それらが読み出しビームの異なる伝播方向での照明のための異なる再生を生成するように計算される請求項11に記載の方法。
  13. ホログラムhkは、2つの読み出しビームの伝播方向は、91°から269°だけ異なる請求項12に記載の方法。
  14. 多層ホログラムの2つの異なるホログラムhkの間の最小の間隔Δzminは次の条件
    Δzmin=ds/tanα
    により決定され、ここで、dsはコンピュータ生成ホログラムの画素の幾何的な大きさであり、角度αは1次の回折角度であり、波長に依存する請求項1から13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 多層ホログラムの2つの異なるホログラムhkの間の最大の間隔Δzmaxは次の条件
    Δzmax=Δx/(2tanα)
    により決定され、ここで、Δxはホログラムの画素の幾何的な大きさであり、角度αは1次の回折角度であり、波長に依存する請求項1から14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 読み取り可能な情報は、利用可能なホログラム関数hkの少なくとも個別の1つから再生でき、
    読み取り可能な情報は、すべてのホログラムの組合せにおいて1つだけ残るホログラムから再生できる請求項1から15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記ホログラム関数hkはランダムに選択され、それ自体により再生できる情報を含まない請求項1から15のいずれか1項に記載の方法。
  18. n−1個のホログラム関数hkはランダムに選択された位相パターンとしてそれぞれ設定され、i番目のホログラムはn−1回のXORコード化ホログラム関数hiとして計算される請求項17に記載の方法。
  19. 第1層のホログラム関数hiは、この層の可視パターンが生テキストの形で現れるように規定されている請求項1から18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 少なくとも部分的に反射する層が前記層構造で規定され、
    再生R1は前記読出しビームの反射部分に対して設定され、
    ホログラム関数hiは、前記少なくとも部分的に反射する読出しビームを考慮して計算される請求項1から19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 再生R2は前記読出しビームの透過した部分に対して設定され、
    ホログラム関数hiも、前記読出しビームの前記透過部分に対して計算される請求項20に記載の方法。
  22. 少なくとも2つの異なるホログラム関数hj 1及びhj 2が、k=jの選択されたホログラム層に対して設定され、
    i番目のホログラム関数の計算は、前記少なくとも2つの異なるホログラム関数hj 1及びhj 2について計算及び重ね合わせられる請求項1から21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 振幅ホログラム、位相ホログラム又は振幅−位相混合ホログラムが前記ホログラムとして使用される請求項1から22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 2値及び階調値ホログラムが前記ホログラムとして使用される請求項1から23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 少なくとも2つのコンピュータ生成ホログラムから多層ホログラムを生成する方法であって、
    少なくとも2つのホログラム層を、請求項1から24のいずれか1項に記載の方法を特に使用して計算し、
    前記少なくとも2つのホログラムの情報の片がそれぞれ記憶媒体の光学的に可視の層に書き込まれ、そして
    前記少なくとも2つの層が前記多層ホログラムの層構造を形成する方法。
  26. 前記ホログラムは、記憶媒体の少なくとも2つの異なる領域に書き込まれる請求項25に記載の方法。
  27. 前記ホログラムは、記憶媒体の少なくとも2つの異なる記憶媒体に書き込まれる請求項25に記載の方法。
  28. 前記少なくとも2つの異なる記憶媒体は、全体を形成するために一緒にされる請求項27に記載の方法。
  29. 少なくとも1つのホログラム層が記憶媒体としてポリマーフィルムに書き込まれる請求項25から28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 少なくとも2つのポリマーフィルムのそれぞれは、最初に少なくとも1つのホログラム層に個別に書き込まれ、
    次に、前記少なくとも2つのポリマーフィルムが層構造を形成するように一緒にされ、特に接着される請求項29に記載の方法。
  31. 少なくとも2つのポリマーフィルムは、最初に層構造を形成するように一緒にされ、特に接着され、
    次に、前記一緒にされた少なくとも2つのポリマーフィルムは層毎に書き込まれる請求項29に記載の方法。
  32. 可視の生テキスト情報を有する少なくとも1つの層が書き込まれる請求項25から31のいずれか1項に記載の方法。
  33. 少なくとも部分的に反射する層が挿入される請求項25から32のいずれか1項に記載の方法。
  34. 少なくとも時間的に可視である光学的性質を有する少なくとも1つの層が挿入される請求項25から33のいずれか1項に記載の方法。
  35. 多層ホログラムの読出し方法であって、
    コンピュータ生成多層ホログラムを有する記憶媒体が読み出しビームのビーム経路中に配置され、
    特に前記多層ホログラムは請求項25から34のいずれか1項に記載の方法に従って作られており、
    少なくとも2つのホログラム層は、請求項1から24のいずれか1項に記載の方法を特に使用して計算されており、
    前記多層ホログラムの計算において設定された前記読出しビームの境界条件はそれ自体で及び前期読出しビームと前記記憶媒体の間で調整され、そして
    光学的な記録手段が再生平面に配置されている方法。
  36. 前記多層ホログラムの前記複数のホログラムは、少なくとも2つの異なる記憶媒体に配置され、そして
    前記記憶媒体は、前記ホログラムの前記計算において設定された前記境界条件に従って互いに位置決めされる請求項35に記載の方法。
  37. 前記多層ホログラムの前記層の少なくとも1つは、時間的に可変の振幅及び/又は位相情報を示す請求項35又は36に記載の方法。
  38. 前記少なくとも1つの層の可変振幅及び位相情報は、電気光学又は磁気光学要素、特にLCD要素を利用して発生される請求項37に記載の方法。
  39. 少なくとも2つのホログラムを有するコンピュータ生成多層ホログラムのための記憶媒体であって、
    それは特に請求項25から34のいずれか1項に記載の方法で生成され、それは特に請求項1から24のいずれか1項に記載の方法で計算され、
    少なくとも1つの光学的に可変の材料層を有し、
    前記多層ホログラムの前記少なくとも2つのホログラムは前記少なくとも1つの層に書き込まれる記憶媒体。
  40. 少なくとも2つの分離した材料層が設けられ、
    前記分離した材料層は、それぞれ前記多層ホログラムの少なくとも1つのホログラム層を有することを特徴とする請求項39に記載の記憶媒体。
  41. 互いに一緒にされる光学的に可変の材料の複数の層が設けられていることを特徴とする請求項39に記載の記憶媒体。
  42. 2つのそれぞれのホログラムの最小間隔は次の条件に合い、
    Δzmin=ds/tanα
    ここで、dsは前記コンピュータ生成ホログラムの幾何的な大きさであり、角度αは1次の回折角度であり、波長に依存することを特徴とする請求項39から41のいずれか1項に記載の記憶媒体。
  43. 2つのホログラムの最大間隔Δzmaxは次の条件に合い、
    Δzmax=Δx/(2tanα)
    ここで、Δxはホログラム要素の幾何的な大きさであり、角度αは1次の回折角度であり、波長に依存することを特徴とする請求項39から42のいずれか1項に記載の記憶媒体。
  44. 少なくとも1つの層は、可視の生テキスト情報を含むことを特徴とする請求項39から43のいずれか1項に記載の記憶媒体。
  45. 少なくとも1つの層が、時間的に可変の振幅パターン及び/又は位相パターンの発生のために設けられ、特に光学電子的な又は磁気光学的な層が設けられていることを特徴とする請求項39から44のいずれか1項に記載の記憶媒体。
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