JP2004537147A - 磁気ヒータ装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

熱を発生させる装置及び方法、特に流体を熱する装置及び方法。装置はフレームを含み、少なくとも1個の永久磁石がそのフレームに固定的に搭載される。電気的な導通部材が永久磁石に近接配置される。導電部材上における磁石による磁界は周期的に変化させる。典型的には、永久磁石、導電部材又はその双方が互いに他に対して可動である。導電部材及び磁石の相対運動は、導電部材における磁界を変化させ、導電部材を熱くする。導電部材において発生する合計エネルギは磁界を変化させるために装置に供給したエネルギを超えうる。装置は導電部材に近接配置された流体経路を含みうる。流体経路内の流体は導電部材から熱を受け取る。装置はまた、導電部材を搭載するための実装部材、導電部材を駆動するための駆動機構、並びに流体経路内に流体を流通させる流体ドライバを含みうる。方法は、導電部材、導電部材に近接配置された永久磁石又はその双方を動かし導電部材を熱するステップを含む。方法は、導電部材に近接配置された流体経路内に流体を流通させることにより流体に導電部材からの熱を吸収させるステップを含みうる。

Description

【技術分野】
【0001】
特許請求の範囲に記載した発明(以下本発明)は、磁石を用いて熱を発生させる装置及び方法に関する。より特定的には、本発明は、磁石特に永久磁石を用いて熱を発生させ、その熱を動作流体に伝達する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
流体を加熱する方法及び装置としては様々な方法及び装置が知られている。最も従来的な流体加熱方法は、燃焼或いは電熱によるものである。しかしながら、これらいずれのアプローチも、満足なものではない。
【0003】
燃焼による流体加熱は古代から知られている。本質的には、炎を灯し、加熱すべき流体に近づける。ある種の応用事例においては、炎を流体に直接あてる。例えば従来のガス炉内では、炎が空気により直接吹き付けられる。他の事例においては、炎がヒートシンク或いはヒートコンダクタ(熱伝導体)にあてられる。例えば、従来の熱水型ヒータにおいては、金属タンクが炎により加熱される。
【0004】
この基本的アプローチに関しては、多くのバリエーションが知られている。しかしながら、これらは共通していくつかの問題点を有している。第1に、炎とは潜在的に危険なものである。炎が燃え広がるのを防ぐには、可燃性の物質を炎から遠ざけておかねばならない。一般に、このことは、炎熱装置を不燃性の素材から作らなければならないこと及び炎の近傍に可燃性の物質が入らないような仕組みでなければならないことを、意味している。
【0005】
加えて、炎を灯すには安定な燃料供給が必要である。そのためには燃料ライン、タンクその他の構造が必要であるが、用途によってはこれは不便なものになりうる。更に、燃料ライン及びタンクは火事或いは爆発事故を招くこともある。
【0006】
同様に、炎を灯すには安定な酸素流が必要である。一般に、酸素はブロワを介して供給され、炎への気流となる。しかしながら、ある種の用途、例えば液体の加熱においては、空気の信頼するに足る供給源を提供するのは困難或いは無理なことであった。
【0007】
更に、炎は様々な燃焼生成物を生み出す。それらは、多くは、やっかい或いは危険なものである。すすの発生は、従来の炎熱型加熱システムでは一般的なものであり、結局そのようなシステムは定期的なクリーニングを必要とする。より深刻なことに、炎は一酸化炭素のような毒性の気体を発生させうることでも有名である。炎熱型システムを設計するに際しては、そのような気体が生じないように、また人間及び動物が使用するエリアからその種の気体が排出されるように、注意しなければならない。
【0008】
加えて、多くの燃焼生成物は環境にとって破壊的である。これは特に、燃料混合が不十分である、燃焼温度が低い等、燃焼が化学的に不完全な場合に現実となる。これらのケースにおいては、各種の環境的に危険な化合物が発生しうる。更に、ほとんど全ての燃料は燃焼中に「温室効果ガス」と呼ばれるガスを発生させる。最も注記すべきものは、二酸化炭素であり、このガスは燃焼が比較的「クリーン」である場合も発生する。二酸化炭素及びその他の温室効果ガスは、微量であれば人々にとり直ちに有害とは言い切れないけれども、広く信じられているように全地球的に天候を変化させるという影響を有しているため、その種の気体の発生は一般に問題とされる。
【0009】
また、多くの従来の炎熱型加熱システムは、1個又はそれ以上の個数の非常に高温な点状熱源を発生させることによって、動作する。即ち、システムのアクティブ要素は非常に熱くなり、多くのケースでは、熱に対して格別の信頼性を付与していない部材に対して損傷を及ぼすのに充分な程高温になる。従って、損傷の危険を排除するには、人間だけでなくプラスチック、木、紙等を炎熱型加熱システムのアクティブ要素から遠く離しておかねばならない。
【0010】
加えて、従来の炎熱型加熱システムは、一般に多くの部品から構成されている。例えばバルブ、配管、フレームノズル等である。これらは熱せられるべき流体の中又は近くにある。このことは、一般に不活性な流体例えば空気については、考える程のことではない。しかしながら、熱せられるべき流体に腐食性その他の危険性があるのであれば、一般的には、熱せられるべき流体との直接接触が避けられるようシステムを設計するか、さもなくば問題となっている流体に対抗できる部品及び素材を使用してシステムを設計する必要があろう。複雑な部品、例えばバルブやノズルについていえば、これは製造及び保守上の困難性につながるものであろう。
【0011】
流体の電熱加熱もまた、周知である。従来のシステムは、高抵抗を有する加熱素子に電流を流すことによって、動作する。電流は加熱素子において熱を発生させ、その熱が直接又は間接的に流体に伝達される。
【0012】
電熱加熱では、炎熱型加熱システムに内在するいくつかの問題点が取り除かれているけれども、なおいくつかの問題点が見られる。燃料や酸素は電熱型加熱システムでは不要であるが、加熱素子に供給する電気は必要である。ある種の用途においては、燃料ラインやエアファンと同様、電気配線は困難であり或いは不都合である。
【0013】
同様に、従来の電熱型加熱システムの多くは、非常に高温の点状熱源を1個又はそれ以上の個数発生させることにより、動作する。典型的には、動作電流は1個又はそれ以上の個数の比較的小さな加熱素子に流れる。従ってその素子は非常に熱くなる。多くのケースでは、加熱素子は白熱点に加熱され、華氏数千度にも達する。損傷の危険を排除するためには、人間、プラスチック、木、紙、更にはある種の金属やガラスまでも、電熱型加熱システムのアクティブ部品から離しておかねばならない。
【0014】
更に、そのような温度はある種の可燃性気体の発火温度を超えている。そのため、そのような気体も、電熱型加熱システムの加熱素子その他のアクティブ素子から離しておかねばならない。もし、可燃性気体を除ききれないのであれば、火事或いは爆発を防ぐため、当該アクティブ素子を気密外装内に封止しておかねばならない。
【0015】
加えて、電熱加熱は、実効電流の伝導がどのようになされているかに依るが、電気ショックの危険を内包している。電流が流れている部品への、または部品からのアークやスパークは顕著な危険である。更に、特に水等の導電性流体を含む用途においては、電熱型加熱システムについて特に注意を払わねばならない。そのような導電流体が電流経路内或いはその近傍にあるときは、回路の短絡が生じて装置がダメージを受け或いはそばにいる人若しくはその所有物が危害を受ける可能性がある。
【0016】
更に、電熱型加熱システムは、腐食性流体その他の劣化性流体に対して、おそらく炎熱型加熱システムよりも敏感である。これは特に加熱素子における問題である。典型的な加熱素子は小さく、従ってその全体積に対する露出表面積の比率が大きいことから、腐食に対して特に敏感である。加熱素子は、また、通常、熱せられれるべき流体に対して直接に露出しており或いは当該流体内に直接に浸っている。更に、加熱素子を腐食に対抗できるようにすることは困難である。これは、加熱素子がまた非常な高温に晒されねばならず、その素材、構造及び製造方法が限定されてしまっていることによる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の目的は、これらの問題点を解決し、改善された熱発生装置及び方法を提供することにある。
【0018】
より特定的には、本発明の目的は、流体を加熱する装置及び方法、特に、アクティブ加熱素子への燃料、酸素、電流等の導入を必要とせず、従って局所的な高温、火事、電気ショック、有毒性生成物といった問題が生じない装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、熱を発生させる磁気ヒータ機構に関するものである。この機構は、少なくとも1個の導電部材及び少なくとも1個の磁石を相互に近接配置した構成を有する。磁石から導電部材上に作用する磁界は周期的に変化させる。これにより導電部材は熱くなる。これを達成するための一つのやり方は、少なくとも1個の導電部材及び磁石を周期的に且つ相対的に動かす、というやり方である。これにより、磁石により導電部材上に作用する磁界は周期的に変化する。
【0020】
より詳細には、導電部材上の所与の点における磁界が変化し、導電部材上のその点が加熱される。ある実施形態においては、導電部材の大部分或いはすべてが、このような仕組みによって加熱される。しかしながら、必要かどうかに関していえば、導電部材上の単一の点が加熱されるだけでよい。
【0021】
本発明は、また、このような磁気ヒータ機構が組み込まれた磁気ヒータに関するものである。本発明の原理による磁気ヒータの実施形態は、少なくとも1個の磁石及び少なくとも1個の導電部材を相互に近接配置させた構成を有するが、磁石と導電部材の直接接触は必要としない。ある実施形態においては、磁石はフレーム上に適宜配置される。少なくとも1個の導電体及び磁石は周期的に且つ相対的に動かすことが可能である。
【0022】
好適な実施形態においては、上掲の少なくとも1個の磁石は永久磁石である。
【0023】
流体経路は、導電部材と熱的に導通するように配置される。
【0024】
導電部材対磁石の相対運動には多くのバリエーションがある。ある実施形態においては、導電部材及び/又は磁石は互いに他に対して回転する。他の実施形態においては、導電部材及び磁石のうち一方又は双方が、互いに他に対して振動する。周期的運動のタイプの違いは、クリティカルな問題ではない。
【0025】
導電部材及び/又は磁石が周期的に動くとき、磁石により導電部材に加えられる磁界は、導電部材上の少なくとも1個の点において周期的に変化し、その点は熱くなる。加熱は導電部材の導電率に依存するが、磁気的又は物理的特性には依存しない。従って、導電部材は強磁性である必要はなく、またどのような磁気的特性も必要とされない。同様に、導電部材の形状や寸法を特定のものとする必要もない。
【0026】
流体経路を流れる流体は、導電部材から熱を吸収する。
【0027】
ある実施形態においては、導電部材内において発生する熱エネルギーの量は磁界を周期的に変化させるために供給する全エネルギーを上回る。
【0028】
注記すべきことに、本発明における熱発生を担う物理的過程は、この出願の出願時においては決定されていない。誘導加熱は少なくとも一部を担っているといってよい。誘導加熱それ自体は公知であるが、熱供給における本発明の効率は通常の計測下では100%を超えることもあり、驚異的且つ非公知の水準である。
【0029】
加えて、本発明の原理による装置は、導電部材又は磁石を積載する駆動シャフトを有し、それにより導電部材又は磁石を好適に且つ周期的に運動させる。当該装置は、また、モータその他、駆動シャフトを駆動するための駆動機構を有する。当該装置は、更に、流体駆動装置、例えばポンプやブロワを有し、それにより流体を流体経路に流し込みその流体を効率的に加熱する。
【0030】
本発明の原理による装置は、燃料、酸素又は電力をヒータ機構それ自体に直接に供給することも、また当該機構においてその種のものを使用することも、必要としない。燃料、酸素又は電力の供給に内在する危険は、従って、排除される。
【0031】
本発明の原理による装置は、電気アーク又はスパークの傾向を有していない。これは、熱を発生させる目的で導電部材又は磁石に直接外部電力を印加する必要がないためである。
【0032】
上で指摘したように、導電部材内における熱発生源候補の一つは磁気誘導である。注記すべきことに、磁気誘導は渦電流の生成消滅を包含する。しかしながら、導体内の渦電流は、アークやスパークが発生するかどうかという点でいえば、一般的に無視しうる程度の危険である。これは、渦電流がある部品から他の部品へと実質的な距離をまたいで流れることがなく、導体自体のごく限られた局所的なエリア内で流れるに過ぎないからである。更に、渦電流は、他の電流と同じく、低抵抗の電流経路に流れる傾向がある。典型的には、その経路は導電部材内にあり、その周囲の環境に跨ることはない。従って、回路の短絡、アーク、スパークは、通常は起こりえない。流体が比較的導電性のよいもの、例えば食塩水であったとしても、通常は、金属のような典型的な固体導体に比べると導電性はよくない。従って、スパークの危険は、熱すべき流体が導電性であっても、排除することができる。
【0033】
同様に、本発明の原理による装置は、熱を発生させるのに炎やホットフィラメントを必要とせず、露出した部品に高電圧乃至電流を与える必要もない。
【0034】
本発明の原理による装置は、非常に少ない部品を有するのみであるので、高温に耐える部品や腐食環境に強い部品等から、簡単に組み立てることができる。結果として、本発明の原理による装置は、そのような条件の用途でも使用できる。
【0035】
更に、本発明の原理による装置の部品は、どのような部品も動作時に高温で加熱されることがない。導電部材は加熱されるものの流体に必要な温度と同程度の温度まで加熱されるに過ぎない。効率の損逸もない。
【0036】
本発明の原理による装置は、周知の炎熱型ヒータ及び電熱型ヒータにおける様々なリスクを被らず、特に商業的及び家庭的用途、例えば炉、スペースヒータ及びウオータヒータに適している。しかしながら、これらの用途はいわば例に過ぎず、本発明の用途はそれらに限定されない。
【0037】
更に、本発明の原理による装置は、どのような種類のものであっても、排気ガスその他の廃棄物を発生させない。特に、温室効果ガスその他の環境にとり危険な物質を発生させない。同様に、当該装置は、灰、煤等の固体廃棄物乃至微粒子を発生させない。従って、その動作による環境被害は生じない。
【0038】
本発明の原理による方法は、少なくとも1個の磁石の近傍に配置された少なくとも1個の導電部材を回転させることによってその導電部材を加熱するステップを含む。流体は例えば導電部材の近傍に配置され、熱を導電部材から吸収する。
【0039】
注記すべきことに、磁気誘導は本発明による装置における熱発生に少なくとも部分的には関与している。更に注記すべきことに、従来の誘導加熱装置は典型的には電磁石により磁界を発生させている。本発明の好適な実施形態においては、電磁石の代わりに永久磁石が用いられる。
【0040】
しかしながら、本発明の代替的実施形態は電磁石を含む。ここに、電磁石は電熱型ヒータと同様の欠点を多く有する。例えば、加熱用の素子に対して直接に電流を供給する必要があること、電磁石を使用する装置では従って巻き線が必要であり電気ショックの危険を考慮した設計が必要であること等である。このような欠点があるけれども、本発明のある種の実施形態では電磁石を利用することができる。
【0041】
永久磁石は構造上非常に単純であり、可動部品、電流経路、その他の内部部品を有していない。結果として、永久磁石は非常に信頼性が高く、物理的、化学的及び熱的に頑丈である。
【0042】
加えて、本発明における永久磁石の使用は、電力、ガスライン、廃棄物処理その他の不要化と相俟って、本発明の実施形態を小さなものとし支持インフラストラクチャ(supporting infrastructure)を不要としている。
【0043】
更に加えて、磁気誘導加熱を使用する公知の装置は、本発明の原理による装置と比べて、実質的に非効率である。これにより、本発明における熱発生には磁気誘導加熱以外の現象が関与し或いは磁気誘導加熱に加え他の現象が関与しているものと考えられよう。
【0044】
ここで強調すべきことに、加熱効果は磁気誘導加熱によるものに限定されるべきでない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
図中、対応部材には同一参照符号を付す。
【0046】
図1に本発明の原理による装置10を示す。装置10は磁気的に熱を発生させる装置であり、フレーム20を有している。フレームは導電性や強磁性である必要はないが、導電性や強磁性の一方又は双方を備えていてもかまわない。図2に示すように、フレーム20は円形で、本質的には固体の板である。しかしながら、いわゆる当業界においてはこれが例示に過ぎないことは明かであり、他の形状(例えば方形、開口配置)も同様に適している。
【0047】
加えて、フレームそれ自体も例に過ぎない。例示しているフレームは磁石30を搭載するのに適した構造としたものである。
【0048】
翻って図1に示すように、装置は、フレーム20に固定的に結合された少なくとも1個の磁石30を有している。注記したように、好適な実施形態においては当該少なくとも1個の磁石30は永久磁石である。磁石30については様々なバリエーションが可能であり、永久磁石もまたそうでない磁石も好適に使用できる。
【0049】
永久磁石を使用した実施形態においては、使用される特定の永久磁石30の最高実効動作温度により、その動作が制限される。即ち、その磁石30がオーバヒートすると磁界が衰えてしまう。永久磁石を使用する好適な実施形態においては、磁石30は高温永久磁石であり、高温でもその磁界を保持する。より好適な実施形態においては、磁石30は少なくとも水の沸点程の実効動作温度を有している。更に好適な実施形態においては、磁石30は少なくとも華氏350度の実効動作温度を有している。
【0050】
本発明の目的に適する磁石としては、希土類磁石が知られている。サマリウム・コバルト磁石は特に、本発明の目的に適している。しかしながら、サマリウム・コバルト磁石や希土類磁石の使用は一例に過ぎず、一般に他の永久磁石でも同様に好適に使用できる。
【0051】
「実効動作温度」なる用語は、当業界では、永久磁石から発せられる磁界が顕著に弱まる点という意味で使用されている。磁界の微小な弱化は、この温度より低い温度でも計測される。同様に、この実効動作温度より高い温度でも、ある程度の磁界は残る。
【0052】
注記すべきことに、ここでの実効動作温度は例示に過ぎない。ここで述べたものとは異なる実効動作温度を有する永久磁石でも同様に好適に使用できる。特に注記すべきことは、高い実効動作温度を有する永久磁石が利用可能である(又は利用可能になる)ことや、それらの永久磁石は本発明での使用に等しく適していることである。
【0053】
加えて、強調すべきことに、全体としての装置は磁石30の動作温度による厳しい制限は受けない。ある種の実施形態においては、装置の他の部分例えば導電部材40(後述)は磁石30にて現れる温度より高い温度に達し、磁石30自体の最高動作温度を超えることがあるであろう。
【0054】
更に、磁石30は余分な熱や、その他の起こりうる危険から保護される。例えば、図14に、図3に示した断面をより詳細にした断面、即ちフレーム20の一部分及び磁石30の断面を示す。図14においては、磁石30は保護層31を有している。この保護層31は熱に対する防御及び/又は構造的・化学的な防御となりうる。保護層31としては、磁石30による磁界の伝搬を顕著に弱めない限りにおいて、様々な物質を好適に使用しうる。
【0055】
ある種の実施形態においては、アルミニウムが保護層31として好適に使用される。注記すべきことに、アルミニウムは高い反射率を有しており従って磁石30による熱の吸収を防ぎ、またアルミニウムは高い赤外放射性を有しており従って磁石30からの熱を迅速に再放射する。これらのファクタは、両者相俟って、磁石30の受動的冷却として作用する。加えて、アルミニウムは比較的丈夫であるため、アルミニウムでできた保護層31は磁石30を物理的にも保護する。同様に、アルミニウムは比較的非浸透性であるため、各種腐食効果例えば湿気、酸素、流体経路50を流れる流体(後述)等に対して実質的に磁石30をシールする。
【0056】
しかしながら、アルミニウムの使用は単なる例であり、各種の素材を等しく好適に使用できる。特に注記すべきことに、例えばアルミニウムの単一層素材よりも多層素材の方が好ましい。同様に、保護層31の存在それ自体もまた例示に過ぎない。
【0057】
加えて、ある種の実施形態においては、装置は磁石30用に能動的又は受動的な冷却機構32を設けている。冷却機構32については様々なバリエーションがあり得る。例えば、受動冷却機構32は、これに限られるものではないが、ヒートシンクや放射フィンを有する。能動冷却機構32は、やはりこれに限られるものではないが、冷媒ループ及び冷却ユニットを有する。
【0058】
注記すべきことに、下に述べる流体経路50は、冷却機構32として動作するよう構成できる。本発明のある種の実施形態においては、流体経路50は導電部材40から熱を吸収するための機構として構成されているから、同様に磁石30からの熱の吸収にも適しているといえよう。
【0059】
しかしながら、これら特定の冷却機構32は、冷却機構自体を設けることと共に、例示に過ぎない。
【0060】
好適な実施形態においては、装置は、磁石30を複数個有する。図1及び図2に示すように、装置は8個の磁石30を有しており、これらの磁石30はフレーム20の周縁部において対称的に配置されている。しかしながら、いわゆる当業者にとって見れば、これが例に過ぎないことは明かである。磁石30については、その寸法、形状、個数、配置等の点において広いバリエーションがあり得、その何れにおいても等しく好適な構成となし得る。特に、磁石30を非対称的に配置すること及び磁石をフレーム20の周縁部以外の場所に配置することも、好適になし得る。例えば、図6では、磁石30を2本のまっすぐな列に沿って配置している。図7では、フレーム20の中心に近い円弧に沿って3個、また周縁部にあるより大きな円弧に沿って5個、というように磁石30を配置している。
【0061】
加えて、図示した磁石は円盤状であるが、これも例に過ぎない。他の形状の磁石、例えば方形の磁石も、同様に使用できる。更に、磁石30を複数個設けるとき、それらをすべて同じ形状にする必要はない。
【0062】
更に、小さな磁石30を配置することはある種の用途において有用であるけれども、これも一例に過ぎない。図示したサイズとは異なるサイズの磁石30も、好適に使用しうる。更に、磁石30を1個より多く使用する実施形態においては、磁石30をすべて同じ大きさにする必要はない。
【0063】
更に、図1に示すように、磁石30はフレーム20の表面に固定されている。しかしながら、この配置は一例に過ぎない。図3に示すように、フレーム20に設けたくぼみの中に磁石30を配置するようにしてもよい。また、磁石30とフレーム20の表面とがぴったり一致するよう磁石30全体をフレーム20に埋め込んでもよいし、磁石30の一部のみがくぼみにはまるようくぼみを設けてもよい。逆に、図4に示すように、磁石30の全体がフレーム20によりくるまれるようにしてもよい。磁石30からの磁界がフレーム20の表面を超えて外に延びる限りにおいて、磁石30の配置に関しても様々なバリエーションがあり得る。
【0064】
磁石は様々な向きを向かせることができる。好適な実施形態においては、すべての磁石を交互の極性となるよう配置する。即ち、図8に示すように、いくつかの磁石は紙面表側がN極で、他のいくつかは紙面表側がS極(紙面裏側がN極)となるよう配置する。このような配置は、すべての磁石30が同じ方向を向く配置に比べて磁界強度の大きな変化が生じるという理由だけでも、好ましいものである。
【0065】
注記すべきことに、導電部材40にまっすぐに向くよういくつかの磁石のN極を配置し、それと交互に配置されている磁石30のN極が導電部材40からまっすぐに離れる向きにした構成が、記述されている。
【0066】
しかしながら、そのような配置は一例に過ぎない。他の配置も同じように実施に適するものである。例えば、磁石30を交互極性を以て配置することにより、各磁石30のN極がその隣の磁石30のN極と反対或いはほぼ反対を向くようにする。そのようにした配置が、図12に示されている。図示されているように、磁石30のうちいくつかはフレーム20の中心を向くN極を有しており、その両脇の磁石30は外側を向くN極を有している。
【0067】
更に、磁石30をそのN極が同じ方向或いはほとんど同じ方向を向くよう配置することを含め、上述した交互配置とは異なった配置とすることも、また可能である。特に、磁石30の極の配置をフレーム20の表面(もしあれば)に対してぴったり平行或いはぴったり直交とする構成には、限られない点を、強調しておきたい。磁石30は、本質的には、磁界が得られる限りにおいて、どのような方向に向けてもよい。
【0068】
少なくとも1個の導電部材40は、磁石30の近傍に配置される。
【0069】
磁石30及び導電部材40は、少なくとも導電部材40の一部において磁石30からの磁界が周期的に変化するよう配置される。
【0070】
周期的に変化する磁界を供給する方法の一つは、少なくとも1個の導電部材40及び磁石30を、互いに他に対して周期的に動かすことである。即ち、磁石30,導電部材40或いはその双方が動くと、導電部材40のある一部に加わる磁界は変化・変動する。
【0071】
導電部材40において周期的変動磁界が現れる限りにおいて、上述の運動には様々なバリエーションがある。
【0072】
一つの好ましい運動形態としては、磁石30を導電部材40に対して回転させる、というものがある。逆に、導電部材40を磁石30に対して回転させてもよい。加えて、磁石30及び導電部材40を互いに異なる方向に回転させ、或いは互いに異なる速度で回転させて、両者の間に相対的な運動が生じるようにしてもよい。
【0073】
図1に示した実施形態においては、磁石30は、一般に平板状のフレーム20に搭載されている。同様に、図1に示した実施形態においては、導電部材40も平板状である。フレーム20は、その磁石30の表面33が導電部材40の表面43に対して一般に平行で且つ近接した状態となるよう、配置される。このような配置は、コンパクトで動作しやすい点で、またフレーム20又は導電部材40を回転させることにより高速且つ安定な周期的運動が得られる点で、好適なものである。しかしながら、これは一例に過ぎない。後に述べるものも含め、他の配置とすることも好適である。
【0074】
注記すべきことに、図示の如く、図1は前記したすべての実施形態を包含する。即ち、図示の如く、フレーム20は磁石30を伴って回転し、或いは導電部材40が回転し、或いは双方が回転する。装置の構造、外観及び機能はどの要素が回転するかによらず同様のものになる。
【0075】
上述したように、他の回転運動及び他の部品配置も、等しく適用可能である。
【0076】
例えば、振動運動を適用可能である。
【0077】
より詳細には、振動運動はある種の実施形態に適している。図9に示すように、平面的なフレーム20は、その上の磁石30と共に、平面的な導電部材40に対し近接配置される。フレーム20及び導電部材40の片方又は双方が周期的に非回転運動即ち横方向の運動を行う。或いは、フレーム20及び導電部材40の片方又は双方が互いに接近したり離れたりの運動を行う。
【0078】
或いは、ある実施形態においては、振り子の振動運動が好適である。図10に示すように、湾曲したフレーム20上に磁石30をのせて導電部材40の近くに配置する。導電部材40はフレーム20に適合した湾曲を有している。フレーム20は振り子のように運動し、導電部材40において磁界の周期的変化を発生させる。
【0079】
他の配置及び運動についても、実施に適する多くのバリエーションがある。これに限られるものではないが、大きな円環体の内部で円筒又は円環体を回転させる、円筒を平板の近くで回転させる、円筒内でピストンを前後動させる等も、可能である。各ケースにおいて、磁石30,導電部材40又はその双方を動かすことができる。
【0080】
注記すべきことに、ここで磁界に関して用いている「周期的変化」なる用語は、広範且つ一般的な様々な種類の繰り返し運動におけるある周期での磁界変化を指している。例えば、磁界の強度が昇降する。また例えば、磁界の向きが変化する。即ち、N極の向きが変化し或いは極性が完全に反転する。更に、磁界の変化は、磁界の向き及び強度双方の組合せを含んでいてもよい。繰り返しのパターンは単純でも複雑でもよく、各周期が精密に繰り返される必要もない。即ち、磁界変化の周波数、振幅等は各周期毎に変わってもよい。加えて、磁界の強度及び向き双方が変化する実施形態において、強度と向きとが同期して変化する必要も、同じ周期で変化する必要もない。
【0081】
ここで物理的運動に関して用いている「周期的変化」なる用語は、磁界の周期的変化を発生させるのに使用される物理的運動全般、なる意味まで拡張されている。同様に、この周期的運動が持つ繰り返しパターンは、単純なものでも複雑なものでもよく、周期毎に変化するものでもよい。
【0082】
注記すべきことに、ある種の実施形態においては、導電部材40に作用する全磁力乃至磁界が変化する必要はない。勿論、導電部材40の所与の点における局所的な磁界は、その点を能動的に加熱するため、変化する。
【0083】
例えば、もし、図1の実施形態において、フレーム20が回転したとしても、磁石は導電部材40に対して近づいたり遠のいたりしない。これは、磁石が磁石30の表面33及び導電部材40の表面43に対して直交する軸周りで移動しているためである。従って、全磁界の強度は変化しない。しかしながら、導電部材40の所与の点における磁界は、フレーム20が回転するにつれて定常的に変化する。即ち、その点に対し個別の磁石は近づいたり遠のいたりしている。
【0084】
更に、強調すべきことに、周期的に変化する磁界を発生させるためここで述べる多くの実施形態において物理的運動が使用されているけれども、これは例に過ぎない。物理的な運動なしに磁界の周期的変化を発生させるための配置も等しく適している。そのために可変電磁石を使用する例が挙げられるが、無論それには限定されない。
【0085】
磁界における周期的変化は、導電部材40を熱する。図1において物理的運動により導電部材40が磁石30に対して(或いはその逆に)回転すると、導電部材40は熱くなる。それは、導電部材40に作用する磁界が変化するためである。
【0086】
強調すべきことに、導電部材40は導電性である。磁石30との相互作用によって導電部材40は加熱されるけれども、導電部材40は強磁性である必要はなく、その他特定の磁気的特性を有する必要もない。導電部材40は強磁性であってもよいが、導電部材40において重要なのは磁気的特性ではなく電気的特性である。
【0087】
好適な実施形態においては、導電部材40は、耐久性があり、熱に対する信頼性が高く、高い導電率を有する素材から形成される。更に好ましい実施形態においては、導電部材40は金属から形成される。より好ましい実施形態においては、導電部材40は銅又は銅の合金から形成される。これは、銅及びその多くの合金が物理的に耐久性があり高導電率で高温に耐えうることから、有利なことである。しかしながら、これは例に過ぎない。他種の素材を以て導電部材40として用いることも、等しく適したことである。
【0088】
注記したとおり、本発明の原理によれば、様々な実施形態が可能である。しかしながら、後にもより詳細に説明するが、動作効率という観点からすれば、好適な実施形態は図15に示した実施形態である。
【0089】
この実施形態においては、導電部材40は第1の側面43と第2の側面45とを有している。第1のフレーム20は、その上の複数の磁石30と共に、導電部材40の第1の面43から第1の距離12を隔てて配置されている。同様に、第2のフレーム25は、その上の複数の磁石35と共に、導電部材40の第2の面45から第1の距離14を隔てて配置されている。
【0090】
好ましくは、フレーム20及び25を、磁石30及び35が導電部材40を挟んで互いに他と対をなすよう、配置する。同様に好ましくは、フレーム20及び25が可動型の実施形態において、それらを一緒に回転させ対をなす磁石30及び35の位置的関係を維持する。
【0091】
図16に示すように、更に好ましくは、磁石30及び35の各対に関して、その極性を同じ向きにする。最も好ましくは、対をなす一方の磁石のN極が導電部材40方向を向きもう一方の磁石のN極が導電部材40と逆方向を向くよう、磁石30及び35を配置する。
【0092】
そのような配置においては、高レベルの熱供給が可能である。これは、導電部材40が(上述のように配置された)磁石30と磁石35の間に挟まれているときの急勾配磁界によるものであろう。
【0093】
図16に示すように、磁石30及び35のN極は左を向いている。しかしながら、この最適な実施形態と同様、磁石30及び35をそのN極が右を向くよう配置するのも、好適である。
【0094】
更に、注記したように、隣どうしの磁石を逆極性とするのが好適である。即ち、磁石30及び35のある対が図16に示すような極性(Nが左)を有しているとき、それに隣接する磁石の対は図16に示した極性と逆の極性(Nが右)となるように配置する。
【0095】
図1に示した実施形態と同じく図15に示した実施形態も更なる導電部材40及び磁石30の追加によって拡張されうる。3枚の導電部材40及び4組の磁石30を有する例を図17に示す。注記すべきことに、導電部材40及び磁石30の個数は一例に過ぎず、他の個数による配置でも好適である。
【0096】
加えて、この好適な実施形態は一例に過ぎず、他の配置も等しく好適である。
【0097】
発生する熱は導電部材40と磁石30の距離12に反して増減する。そこで、本発明の原理による好適な実施形態においては、導電部材40は磁石30に対して0.35インチを超えない距離12の間隔を以て配置する。より好適な実施形態においては、導電部材40は0.060インチを超えない距離12とする。しかしながら、これは一例に過ぎない。
【0098】
加えて、ある種の実施形態においては磁石30と導電部材40との距離が固定されているけれども、これは一例に過ぎない。装置の動作中、或いは装置の動作を止めての調整中、磁石30と導電部材40の距離を変化させてもよい。
【0099】
特に、注記すべきことに、磁石30と導電部材40との距離を変化させることによって導電部材における磁界を変化させることができる。各種の好適な実施形態においては、そのようにしている。例えば、図1において、面対面の関係にて例えば導電部材40を動かし或いは磁石30を搭載したフレーム20を動かすことによって、間隔12を変化させる。これにより、導電部材40上に作用する磁界が変化する。もし距離12を周期的に変化させれば、導電部材40や磁石30が回転しているか否かにかかわらず、導電部材40において熱が発生する。
【0100】
この特徴を取り入れた他の実施形態を図13に示す。この実施形態においては、単一の磁石30及び導電部材40が、フレーム20が回転すると磁石30が導電部材40に接近したり離れたりして距離12が周期的に変化するよう、配置されている。
【0101】
更に注記すべきことに、距離の変化は、動作中か否かにかかわらず磁石30、導電部材40又はその双方を動かすことによって発生しうる。
【0102】
また、磁石30と導電部材40との距離を調整するだけでなく、ある種の実施形態においては、磁石30及び/又は導電部材40を装置中に引き込んだり装置から出したりする。
【0103】
例えば、図15に示すように、フレーム20及び25並びに導電部材の一方又は双方を装置10全体に対してスライドして出し入れする。即ち、例えばフレーム20及び25を互いに引き離して距離12及び14を大きくするよりは、フレーム20及び25を下側に動かして装置10からその一方又は双方を部分的に又は全体的に取り出す。
【0104】
フレーム20及び25の双方が取り出されたとすると、装置10における熱の発生は本質的にゼロとなる。それは、導電部材40が周期的に変化する磁界に晒されていないためである。フレーム20及び25のうち一方が取り出されたとすると、或いは一方若しくは双方が部分的に取り出されたとすると、装置10における熱の発生は所与の速度で減少していくが、ゼロにはならない。
【0105】
このように、これは熱発生制御の更なる方法である。このような運動は構造的にみれば核反応炉における燃料ロッドの出し入れに対して相似的である。
【0106】
図20に示した実施形態においては、導電部材40が装置10から部分的に引き出されている。
【0107】
距離12及び14の変化に関していえば、実施形態によるが、装置10の非動作中、動作中、或いはその双方において、フレーム20及び25を動かす方が有利である。
【0108】
注記したように、ある種の実施形態においては、磁石30が平面状に配置され、磁石30の表面によって面33が規定される。同様に、導電部材40を平面状としてもよく、それによって一般に面43が形成される。これは、ある種の実施形態において、次の点で好都合な配置である。即ち、導電部材40と磁石30とを相対的に移送させることなく、俊敏な運動従って急峻な磁界変化が可能になる。そのため、導電部材40及び磁石30を、衝突の危険なしに互いに他に対して非常に近く配置できる。
【0109】
しかしながら、先にも注記したように、そのような配置は一例に過ぎない。磁石30は面33の如く配置する必要はない。また、注記したように、磁石30と導電部材40との距離12をすべての磁石30について同一とする必要もない。
【0110】
熱は、全面的に物理的運動によって供給され、電力、燃料或いは酸素源は必要でない。
【0111】
ここで述べることは、第一義的には軸周りでの回転運動を志向している。これは、各種の手段により軸周りの回転運動を簡単に且つ信頼性よく提供できる点で、好都合である。特に、軸周りでの回転運動は、最小の装置及びインフラストラクチャしか必要としない各種の手段により提供できる。例えばウインドミルや水車を利用すればよいが、これに限られるものではない。同様に、内燃機関、人間若しくは動物力、波の動き、重力、車両の車輪との連結、等々といった各種のパワーを等しく利用できる。加えて、軸周りの回転運動は電気モータ、例えば交流又は直流モータや、その他の人工的手段により提供できる。
【0112】
電気モータの場合、注記すべきことに、大規模な電力網ではなく局所的な電力源、例えば太陽電池、バッテリその他の近距離又は自発的電源によって電気モータを駆動し、本発明を動作させることができる。電磁石を用いる実施形態においては、その電磁石も同様に、中央電力網に依拠することなく励磁できる。従って、本発明は携帯型にすることができ、本発明の支持用に何らかの規模を有するインフラストラクチャを使用することもない。例えば、実施形態は電力線なしに構成できる。
【0113】
同様に、ガスライン、排気ライン、廃棄物処理その他を省略できる。
【0114】
結果として、本発明の実施形態は、標準電力線やガス配給システムとの接続が困難或いは不可能な場合(例えば、遠隔地の野天や未開発エリアのようにインフラストラクチャが利用できない場所)でも使用することができる。
【0115】
しかしながら、再び強調すべきことに、軸周りでの回転運動以外の形態、例えばこれに限ることではないが線形振動や振り子運動等も等しく適用できる。
【0116】
物理現象として導電部材を熱するのに少なくとも部分的には寄与しているといえるものの一つは、磁気誘導である。磁気誘導は公知の現象であるが、それを本発明に適用する上で簡単な説明をするのが啓発的でよかろう。以後の議論においては、記載の明瞭化の目的で、本発明の加熱に磁気誘導が荷担していることを仮定する。しかしながら、注記すべきことに、磁気誘導だけが本発明の熱源であるとはいえないし、磁気誘導が本発明の熱源であるともいえないかもしれない。
【0117】
加えて、記載の明瞭化のため、以下の説明は特に図1に示した単独実施形態に関するものとする。この実施形態においては、導電部材が回転し磁石は空間的に固定されている。しかしながら、注記すべきことに、この説明は、適用できる限りにおいて、一般に本発明のどのような実施形態にも適用できる。
【0118】
磁界を変化させることによって電流が生じることは周知である。永久磁石の場合や定強度の電磁石の場合のように磁石30が発生させる磁界が本質的に強さも向きも一定であっても、導電部材40が回転することから、導電部材40上のある部分では永久磁石30への接近や永久磁石30からの離隔が生じる。従って、永久磁石30により提供される磁界が一定に保たれているにもかかわらず、導電部材40のその部分においてその点における磁界は変化する。
【0119】
導電部材40の所与の点におけるこのような磁界変化は、可変強度磁石を用いても得ることができるであろう。例えば、電磁石から放出される磁界の強度がその電磁石に供給する電流を変化させることにより変化することは知られている。同様に、電流を流す向きを反転させることにより電磁石の極性を反転させることができる。このような変化は、物理的な運動なしに又は当該運動と共に、導電部材40における磁界を周期的に変化させるのに適している。
【0120】
導電部材40の各点における磁界強度の変化は、導電部材40内における局所的な渦電流を発生させる。渦電流或いはその他のタイプの電流は、導電部材40内を流れるにつれ、導電部材40の電気抵抗により、熱の形態を有するエネルギとして散逸される。そのため、導電部材を永久磁石30の近くで回転させることにより、導電部材は加熱される。
【0121】
また、導電部材40の加熱の一部又はすべては、各点に加わっている磁界の変化によって導電部材40の分子構造に生じた振動に起因している。この振動は、分子に内部応力を発生させ及び/又は分子間の摩擦を発生させる。
【0122】
或いはまた、振動部材40の結晶構造内における応力及び/又は振動も、磁界変化により発生しうる。
【0123】
これからの記述では、本発明における熱発生に関わる物理的現象を特定しているけれども、本発明の原理による装置はその種の現象による熱発生に限定されない。更なる及び/又は代わる現象によるものでもよい。
【0124】
本発明の原理による好適な実施形態においては、導電部材40は円盤状である。これは、均一な回転及び加熱を引き起こすという点で、好都合である。しかしながら、この形状は一例に過ぎず、様々なバリエーションに係る形状を用いることができる。例えばこれに限られるものではないが、正方形或いは方形プレート、湾曲部品、円筒、トロイド等でもよい。
【0125】
また、本発明の原理による装置の好適な実施形態においては、導電部材40は単一の集積された導電素材からなっている。しかしながら、これは一例に過ぎない。他の様々な構成を等しく好適にとりうる。
【0126】
例えば、導電部材40はその全体を導電素材から形成する必要はなく、その一部でも導電性であればよい。図4に示すように、導電部材40は複数の層を有する構成とすることができる。この複数層構造は、少なくとも1個の導電層42及び少なくとも1個の非導電層44を含んでいる。このような場合でも、導電層42は独立的に加熱される。
【0127】
更に、導電部材40が導電素材による閉ループ或いは集積片である必要はない。図5に示すように、導電部材40は2個又はそれ以上の個数の分離した導体46を、非導電素材48により分離して配置した構成であってもよい。このような場合、各導体46は独立的に加熱される。
【0128】
同様に、導電部材40は、仮に単一の連続した導電素材片であるにしても、穴を有するもの、或いはワイヤ、梁、ロッドその他によりその穴を埋めたものであってもよい。
【0129】
熱発生の速度は導電部材にて生じた磁界変化の大きさに依存している。これは、翻って、磁石の位置及び磁界強度、導電部材40と永久磁石30との相対速度、導電部材40の永久磁石30に対する位置、並びに導電部材40の形状、寸法及び導電率に、依存している。
【0130】
同様に、熱発生の速度は導電部材40の形状、寸法及び導電率に依存している。
【0131】
従って、所与の実施形態においては、発生する熱が導電部材40と磁石30の間の相対運動速度変化により制御されうる。そのため、本発明の原理による装置において発生する熱は高精度で制御できる。上述の理由から、装置は本質的にどのような速度でも動作することができ、広範囲の熱出力を得ることができる。装置は、従って、その構成において使用している素材の最高温度限界まで、熱出力を連続的に変化させることができる。
【0132】
本発明の原理による装置の好ましい用途においては、導電部材40の温度が華氏120度を超えないよう運動の速度が設定され、そばにいる人間に燃焼危害を引き起こさないようにすることができる。
【0133】
本発明の原理による装置の他の好適な実施形態においては、導電部材40と磁石30との間の相対運動が、導電部材40が少なくとも水の沸点まで加熱されるような速度に設定され、それによって蒸気を発生可能にしている。
【0134】
本発明の原理による装置の更に他の好適な実施形態においては、導電部材40と磁石30との間の相対運動が、導電部材40が少なくとも華氏350度まで加熱されるような速度に設定され、それによって料理その他の際短時間で大量の熱を使用するのに好都合にしている。
【0135】
いわゆる当業者にとっては、上述の温度を得るために必要な精密な運動速度が特定の実施形態における幾何学的形状に依存していることが、明かであろう。例えば、回転運動に関しては、特定の用途においては1rpm未満から5000rpm超までの速度が適している。回転以外の運動も実質的に同様である。更に、可変温度及び可変熱量を実現する上で可変速度も等しく好適である。
【0136】
本発明の原理による装置の好適な実施形態は、また、導電部材40に近接配置された少なくとも1個の流体経路50を有している。導電部材40が熱せられると、流体経路50内の流体は導電部材40から熱を受け取る。導電部材40から流体経路50への熱伝達は、伝導、対流及び放射のうち1個以上により生じうる。
【0137】
しかしながら、流体経路50の存在はある用途においては有利であるが、流体経路及びその中を流れる流体については一つの例に過ぎない。本発明の原理による装置の他の好適な実施形態においては、熱は直接伝導を介して或いは導電部材からの放射を介して生成される。例えば、熱は導電部材40から固体の熱伝導体、ヒートシンク又は熱蓄蔵デバイス(セラミックマス、煉瓦、石等)へと、伝達される。
【0138】
注記すべきことに、ここで用いている「流体」なる用語は広く機械的な意味合いで使用されており、本質的には流れうるすべての物質を意味している。従って、ここでいう流体には、これに限られるものではないが、砂、砂糖、その他の顆粒状の固体、ビーズ、豆、ペレット等の一定寸法固体、金属ファイリングやクラッシュさせた石等も含まれうる。同様に、本質的には固体であるが充分に変形可能で流れうる素材も、また適している。そのような素材は、これに限られるものではないが、パラフィン、金属ナトリウム、ある種のプラスチック等がある。本発明において利用しうる流体は、従って、液体や気体には限定されない。また、本発明における使用から液体や気体を排除し或いはそれを不適当とするものではない。更に、好適な流体は相異なる物理的又は化学的化合物の混合物から構成され得る。例えば、懸濁液内に入れたペレット、全体又は部分的に溶液中に溶かされた固体、水と油のように相性が悪い流体の柔軟化された混合物等である。
【0139】
図1,図3及び図4に示したように、流体経路50は、流体が直接導電部材40に接するよう流入する開放された経路である。これは、構造的にシンプルであるという利点を有している。しかしながら、これは一例に過ぎず、流体経路50には他にも様々な形態がある。例えば、これに限られるものはないが、囲まれたダクト、パイプ、リザーバ等を等しく適用しうる。
【0140】
特に、注記すべきことに、流体経路50は部分的に又は全体的に装置の他の部分内に配置されうる。例えば、導電部材40は、その中を流体経路50が通るように形成できる。具体的な実施形態としては、導電素材による1個又はそれ以上の個数のパイプ又はチューブを導電部材40に設ける構成がある。パイプは流れる流体を受容し、導電部材40それ自体の内部に流体経路50を形成する。流体経路50を流れる流体は、この実施形態では実質的に導電部材40の一部を構成しており、導電部材40を通るときに熱を吸収する。
【0141】
装置は、導電部材40及び磁石30付きのフレーム20の一方又は双方が連結される支持部材60を、有することとしてもよい。図示の如く、支持部材60はシャフトであり、導電部材40又はフレーム20が一緒に回転するように搭載されている。このようにすることで、導電部材40又は磁石30を回転させる機構が単純且つ丈夫な機構となる。しかしながら、この機構は一例に過ぎず、支持部材60に関しては他の様々なバリエーションがあり得、導電部材40を回転可能に搭載するためその何れも等しく使用できる。好ましい支持部材60は、これに限られるものではないが、ブッシング、ベアリング、ベルト、チェーン、ギア等を含む。
【0142】
図示の如く、支持部材60は導電部材40の開口41を通り延びている。同様に、図示の如く、支持部材60はフレーム20の開口21を通り延びている。
【0143】
導電部材40を回転させる構成においては、開口41は導電部材40が支持部材60と共に回転するように導電部材40を保持する。他方で、フレーム20の開口21は支持部材60が自在に回転するよう構成される。逆に、開口41を支持部材60が自在に回転するよう構成し開口21をフレーム20が支持部材60と共に動くよう構成すると、磁石30が回転し導電部材40が固定される。
【0144】
このような構成は回転運動に関しては便利である。しかしながら、この構成は一例に過ぎず、回転及び非回転の何れの運動に関しても、他の様々な構成を等しく適用できる。
【0145】
装置は、導電部材40,磁石30(フレーム20を介して)又はその双方と結合した駆動機構70を含む構成とすることができる。図示の如く、駆動機構70は支持部材60と連結しこれを駆動して、導電部材40又はフレーム20を駆動する。しかしながら、この配置は一例に過ぎず、各種の代替的配置を等しく利用できる。例えば、二つの相分離した駆動機構70を使用し、その一方によって導電部材40をまた他方によってフレーム20を駆動してもよい。回転型か否かを問わず、他の機構70による他の駆動形式も採用できる。
【0146】
同様に、駆動機構70には様々なバリエーションがあり得る。上述のように、これに限られたものではないが、電気モータ及びウインドミルブレードがある。駆動機構は周知であるので、ここでは詳細には立ち入らない。
【0147】
装置は、流体経路50を介して流体を流通させる流体ドライバ80を有する構成とすることができる。図示の如く、流体ドライバ80は空気等の気体を流体経路50内に吹き込むファンにより実現できる。しかしながら、これは一例に過ぎず、等しく利用できる様々な代替物がある。同様に、これに限ったものではないが液体を流通させるためのポンプ等、様々な形式の流体ドライバ80を好適に利用できる。流体ドライバは周知であるので、ここでは詳細には立ち入らない。
【0148】
本発明の原理による装置は複数個の導電部材40を含む構成とすることができる。更に、例えば図3に示すように、複数個の磁石30のそばに導電部材40を追加的に配置することができる。図示の如く、いくつかの導電部材40すべてが単一のシャフト60に実装され、流体経路50は各導電部材40の近くに設けられている。更に図示の如く、フレーム20は支柱90に連結されており、従ってフレーム20同士がかたく固定されている一方導電部材40は可動的である。この配置は一例に過ぎず、各種の配置を等しく利用できる。
【0149】
本発明の原理による装置は、非常に高い効率を呈するように校正されている。この効率は、入力したエネルギに対する発生した熱量、という形で表される。次に述べるのは一例である。
【0150】
本発明の実施形態特に図1に示した実施形態においては、駆動機構70が電気モータから構成されている。この電気モータは、220V、95Aの供給を受けている。周知の如く、電力は次の関係に従い計算される:
式1:P=I×V
ここに、Pは電力(ワット)、
Iは電流(アンペア)、
Vは電圧(ボルト)である。
【0151】
式1によれば、電気モータに供給されれる電力は20900ワットである。
【0152】
例示した実施形態においては、流体ドライバ80が電気ファンから構成されている。この電気ファンは、220V、8Aの供給を受けている。式1によれば、ファンに供給される電力は1760ワットである。
【0153】
従って、合計入力電力は22600ワットである。簡便のため、入力電力をBTU/時に変換する。1ワットはおよそ3.415BTU/時である。従って、例示した実施形態への合計入力電力は77179BTU/時と等価である。
【0154】
例示した実施形態における合計出力電力は、システムを通過する流体の熱エネルギの変化から決定するのが便利である。例示した実施形態においては、空気が流体として使用されている。システムの熱出力は、公知の式に従い決定できる:
式2:Q=q×ρ×Cp×(TO−TI
ここに、Qは合計熱出力、
qはシステムにおける空気の流速、
ρは空気の密度、
pは空気の熱容量、
Oは空気出口温度、
Iは空気入口温度である。
【0155】
例示した実施形態においては、装置中に流れる空気が華氏80度分加熱される。従って、空気出口温度と空気入口温度との差(TO−TI)は華氏80度である。
【0156】
例示した実施形態では、システムにおける空気の流速は、3200立方フィート/分と計測された。これは192000立方フィート/時とも表せる。
【0157】
残りの数値としては充分に正確なものが知られている。標準温度及び気圧における空気の密度ρはおよそ0.075ポンド/フィートであることが知られている。空気の熱容量Cpは0.24BTU/ポンド・°Fであることが知られている。
【0158】
従って、式2によれば、例示した実施形態における熱出力は276480BTU/時である。
【0159】
装置の効率は常識的に出力/入力で表せる。例示した実施形態における熱発生効率は、従って、(276480BTU/時)/(77179BTU/時)で表せる。これはおよそ3.58、即ち358%の効率である。
【0160】
注記すべきことに、これは一例に過ぎない。本発明の原理による装置は、以上説明した特定の装置、素材、又は入出力電力に限定されるべきではない。
【0161】
更に、358%の効率は一例に過ぎず、最大値、最小値或いは好適値のいずれとも考えられない。本発明の原理による装置は、様々な動作効率が得られるよう構成できる。
【0162】
このように、導電部材40にて発生する合計熱エネルギは装置10に印加されたエネルギの合計を上回っている。上述したケースでは、発生した熱の比は1:3.58、即ち358%の効率である。
【0163】
理論的なエネルギ効率計算についてここでいくつかコメントする。
【0164】
上の説明においては、実際上、合計エネルギの計算を流体における熱変化の計測値に従って行った(そのため流体を駆動するために加えたエネルギを計算に入れていた)が、理論的には、磁界を周期的に変化させるために導電部材40及び/又は磁石30に加えられたエネルギ(入力エネルギ)を、それにより導電部材40において発生した熱エネルギ(出力エネルギ)と比較したときの効率を考えた方が、よりはっきりとする。
【0165】
導電部材40及び/又は磁石30の運動によって周期的に変化する磁界が加えられる実施形態では、実際の入力エネルギは本質的に力学的乃至運動エネルギである。
【0166】
加えられる力学的エネルギを考慮すると、各種支持構造(例えば磁石30を支持する(また一緒に動く)フレーム20)に加えられたエネルギを勿論計算に入れねばならない。即ち、問題となっている運動エネルギは、導電部材40と磁石30との間の周期的運動を引き起こすために加えられた運動エネルギであり、磁石30又は導電部材40単独での単なる運動エネルギではない。これは、厳密に言ってどのような運動があるか、或いは(もしあるならばだが)一緒に動く付加的な質量があるか、によらず、真実である。
【0167】
同様に、電磁石の磁気強度を変化させることによって磁界の周期的運動を発生させる実施形態に関しては、実際の入力エネルギは本質的に電気的である。
【0168】
物理的運動と可変出力電磁石を共に使用する実施形態に関しては、入力エネルギは加えられた力学的エネルギと電気エネルギの合計である。
【0169】
このように、加えられたエネルギが元々どのような源から供給されているかによらず、即ち風力、水力、電気モータ、バッテリ、人力、動物力等のいずれかによらず、本発明において熱発生のため入力しているエネルギは実際のところ本質的に力学的エネルギ或いは電気エネルギである。
【0170】
同様に、発生したエネルギの使用形態如何によらず、即ち蒸気の発生、電力の発生、物体による熱の搬送等の何れの形態であっても、本発明における実際の出力エネルギは導電部材40にて発生する熱である。
【0171】
しかしながら、注記すべきことに、実使用時及び実験時において、しばしば、直接に発生する熱を計測するより、熱出力を計測するのが便利である。同様に、しばしば、導電部材40及び/又は磁石30に直接加えられた力学的及び電気的エネルギを計測するより、システムに加えた合計エネルギを計測するのがより便利である。
【0172】
そのような計測は、試験データに小さな偏差を発生させる。例えば、補助的な装置例えば流体ドライバ80はエネルギを消費するため、幾分かの熱を発生させる。この種の装置により加えられたエネルギは、直接には、装置の磁気ヒータ部分にて使用されない。即ち、導電部材40における磁界変化には関与しない。従って、導電部材40内で熱を発生させない。そのような装置に対して供給されるエネルギやそれらから供給されるエネルギのいずれも、本発明の効率を計算する際に適正には考慮されていない。
【0173】
しかしながら、実際には、その種の偏差は非常に小さくまた重要でもない。第1に、流体ドライバ80及び同類の装置の入力エネルギ及び熱出力は、一般に、ヒータ装置10全体のそれと比べて非常に小さい。そのため、計算した効率に及ぶ影響も同様に小さい。
【0174】
第2に、電気その他の入力を熱に変換する際のその種の公知装置の効率は100%に比べて非常に小さいため、効率を示す試験データにおいて真の効率より低い効率を生ぜしめている。
【0175】
これらの理由から、エネルギを合計し流体の熱エネルギ変化と比較することは、上述の例における効率計算において受容できるものと考えられる。
【0176】
しかしながら、注記すべきことに、少なくとも理論的な目的に関しては、効率は的確に考慮及び参照されるであろう。これは、導電部材40において供給される熱エネルギが、磁界の周期的運動を発生させるため導電部材及び/又は磁石に加えられた力学的エネルギと電気的エネルギとに分割されるためである。最も基本に返って述べるならば、本発明における熱発生効率は加えられた力学的及び電気エネルギを導電部材40において熱エネルギに変換する効率である。
【0177】
好適な実施形態においては、熱発生効率は少なくとも100%である。
【0178】
より好ましい実施形態においては、熱発生効率は少なくとも150%である。
【0179】
更に好ましい実施形態においては、熱発生効率は少なくとも200%である。
【0180】
より更に好ましい実施形態においては、熱発生効率は少なくとも250%である。
【0181】
果てに好ましい実施形態においては、熱発生効率は少なくとも300%である。
【0182】
最も好ましい実施形態においては、熱発生効率は少なくとも350%である。
【0183】
熱発生効率を350%程に限定する必要はない。より高い効率も等しく好適である。加えて、ある種の実施形態においては、100%より低い効率で熱を好適に提供する。
【0184】
注記すべきことに、上述した水準の効率は、本発明の開発中に計測したものであり、従来の装置では前例のない空前のものである。知られているように、100%を超える効率は従来の熱力学の理解では筆舌に尽くしがたい。このような高水準の効率が生じた理由や、その下敷きとなっている物理的な基礎は、本願が出願された時点では満足には理解されていない。しかしながら、強調すべきことに、上述の効率計算は実際のデータに基づくものであり、本発明の能力を反映するものとして信頼されるべきである。
【0185】
図示したものや詳細に説明したもの以外にも、様々な構成を実施可能である。本質的には、導電部材40が少なくとも1個の磁石30の近くで動く構成やその逆の構成が好ましい。
【0186】
例えば、ある種の用途に関しては、導電部材40又はフレーム20を(或いは磁石30さえも)その内部を通して若しくは流体経路50を介して流体を流通させる形状とすることが、有利である。例えば、導電部材40又はフレーム20は羽根(vane,blade)等を備える構成とすることができる。即ち、流体ドライバ80は、動くかどうかに依存しつつも、導電部材40やフレーム20と一体の構成とすることができる。そのような構成を図11に示す。
【0187】
更に、導電部材40は本質的にどのような形状及び寸法でもよい。発生する熱の量は装置の幾何学的配置に依存しているとはいえ、実質的にどのような寸法の装置であっても顕著な量の熱を得ることができる。極端にいえば、本発明の原理による装置は顕微鏡サイズ又はそれ以下のサイズにすることもできる。そのような装置は例えばナノテクノロジの分野で利用できるであろう。
【0188】
逆に、本発明の原理による装置を非常に大きくして、大規模な商業的又は産業的用途に適するようにすることもできる。
【0189】
流体経路50も同様に様々な構成とすることができる。例えば、1個又はそれ以上の個数の流体経路50を導電部材40内に埋め込むことができる。ある可能な実施形態においては、導電部材40内のスペースに流体搬送用のパイプを設け、流体が導電部材40から熱を吸収するようにする。
【0190】
或いはそれに代えて、流体経路50を導電部材40に接続する。例えば、配管その他を導電部材40によって保持させ、そこを流れる流体が導電部材40から熱を吸収するようにする。
【0191】
加えて、磁石30自体も様々な形態を採りうる。例えば、円筒型の磁石30を、筒状の導電部材40と共に使用してその中で回転させてもよい。
【0192】
加えて、これまでの議論はもっぱら熱の発生に関してのものであったが、本発明は冷却の目的にも同様に利用できる。そのような構成においては、適当な沸点及び気化温度を有する流体、例えばこれに限られるものではないが水やフレオン(商標)が利用される。
【0193】
導電部材40の近傍にある流体は圧力下にある。流体が一旦導電部材40からの熱を吸収しその温度が大気圧での沸点を上回ると、その流体は導電部材40から離れて行き、圧力から解放されると、流体は膨張して液体から気体になる。この膨張はその気化熱と等しい熱エネルギをその周辺から引き入れる。従って、物体又はエリアはその量の熱を失い、冷却される。この効果は、冷却効果向けの流体が冷却対象物体又はエリアより暖かい場合でさえも、生じ得る。このように、反直感的ではあるが、暖かい流体を冷却に使用することができる。
【0194】
更にまた注記すべきことに、本発明により供給される熱及び本発明により熱せられた流体は、様々な用途に使用しうる。好ましい用途としては、これに限られるものではないが、対流炉、スペースヒータ、クッキングストーブ又はオーブン、水濾過脱塩、衣類乾燥、家畜テイラー又はクオータ、ヘアドライヤ、ヒートガン、蒸気加湿、ウオータヒータ、空調、水泳プールヒータ、鉱石・金属・合金の脱臭乃至処理、食品脱水、蒸気滅菌、スターリングエンジンの熱源、熱殺菌、熱発生、熱発電、白熱灯による赤外線・可視光線・紫外線発生等がある。
【0195】
他の用途としては、穀物、ピーナッツ、コーヒーその他の焙煎、貯蔵池の水中ヒータ、養魚場、野生公園、家畜その他用の水桶、加湿、除湿、空気清浄化がある。
【0196】
強調すべきことに、ここに述べた多くの用途は小規模住宅又は商業用途向けのものであるが、本発明は小規模用途に限られるものではない。装置の寸法やその出力はその役目を満足するための素材や空間に応じスケールアップ又はダウンさせることができる。特に、大規模農商業的処理や産業的加熱・冷却・冷蔵・冷凍は、本発明のある種の実施形態にとって好適な用途である。
【0197】
加えて、注記すべきことに、本発明の原理による装置は、非常に単純な形式にて即ち複雑な機構なしに、数少ない部品で構成することができる。
【0198】
結果として、実施形態は、実使用においてもまた実験向けにも、非常に頑丈に構成することができる。
【0199】
更に、本発明は比較的単純な構成であり、可動部品の個数が限られ、維持していくためのインフラストラクチャ(例えば燃料ライン、排気ガス放出口)も必要ないことから、本発明の原理による装置の実施形態は、非常に過酷で条件の厳しい環境にも適している。例えば、ロケット等のように高エネルギで打ち上げられる移動体及び装置、宇宙船、軍事車両その他の軍事品等、高いGその他のストレスが加わるのが普通の用途にも適している。同様に、真空中や、宇宙船等の内部の無重力或いは微小重力環境にも、適している。更に注記すべきことに、ある種の実施形態は太陽風を利用して得た回転エネルギにより磁界の周期的変化を発生させるものとすることができる。
【0200】
最後に、本発明は、熱発生、ある場所から他の場所への熱伝達、或いは熱若しくは(例えば蒸気、電気による)熱伝達により提供され又は動作するもの又は工程が望まれるものにおいて、利用しうる。
【0201】
本発明の実施形態の可能な用途をより詳しく説明するために、図18及び図19に2個の装置例を示す。
【0202】
図18に例示したヒータ11は、図15に示したものと同様のヒータ機構を有している。このヒータ機構は、導電部材40並びに磁石30及び35を備えるフレーム20及び25を有しており、磁石は導電部材から距離12及び14を以て配置されている。流体ドライバ80は流体経路50内に流体を流通させるべく配置されている。支持部材60は導電部材40並びにフレーム20及び25を貫通して延び、駆動機構70に連結されている。
【0203】
先に実施形態に関して述べたとおり、図18中に示されている或いはここで述べられている部品は一例に過ぎず、変形や省略が可能である。
【0204】
図示されているように、上述した部品はハウジング12内に収納されている。ハウジング12は部品を保護し、またそばにいる人間及び物体を導電部材40その他の可動部品(例えば、ある実施形態においては、磁石、フレーム又は導電部材)との接触から保護する。
【0205】
ハウジングは周知であるので、ここでは詳細には説明しない。
【0206】
加えて、図示の如く、ヒータ11に温度制御機構13を設けてもよい。温度制御機構13はヒータ11の熱出力を制御するのに有用である。示されているように、温度制御機構13は駆動機構70と通信している。この構成によって、可動フレーム20及び25又は導電部材40の運動速度を制御できる。しかしながら、これは一例に過ぎない。例えば、距離12及び14を制御することによっても熱出力を制御できる。磁石30及び35並びに/或いは導電部材40を互いに他に対して移動させることによっても、制御できる。
【0207】
好ましい温度調節機構13は、これに限られるものではないが、サーモスタット及び固定レベル出力制御(例えば番号を振ったダイアルやスライダ)を有する。温度調節機構13は周知であるので、ここでは更には述べない。
【0208】
注記すべきことに、スケール及び詳細な構成にもよるが、図18に示したヒータ11は様々な用途に用いる。例えば小規模なホットエアブロアやスペースヒータから、ウオータヒータや家庭の炉、更には大規模な産業的加熱装置に至るまで、用いることができる。
【0209】
翻って図19には、図15に示したものと同様のヒータ機構を有する熱駆動装置14の例が示されている。図示の通り、この装置は導電部材40、磁石30及び35を搭載したフレーム20及び25、導電部材40から距離12及び14隔てて配置された磁石30及び35を備えている。流体ドライバ80は流体経路50内に流体を流通させる構成を有している。支持部材60は導電部材40並びにフレーム20及び25を通して延び、駆動機構70に連結されている。また、これらの部品の多くは一例に過ぎず、変形又は省略が可能である。
【0210】
ヒータ機構に加え、熱駆動装置14はまた、熱動作機構15を有している。熱動作機構15はヒータ機構と通じて熱を受け取る。
【0211】
図19においては、熱動作機構15が熱せられた流体を受け止められるように、熱動作機構15が導電部材40から見て流体ドライバ80とは逆側に描かれている。しかしながら、これは一例に過ぎない。他の配置も可能である。例えば、これに限られるものではないが、導電部材40及び熱動作機構15を直接接触させる、直接の流体循環により熱を伝達させる、二次的な流体循環により熱を伝達させる、熱交換や放射により熱を伝達させる等が可能である。
【0212】
熱動作機構15における詳細な動作(即ち熱動作機構15に対して熱が供給されるやり方)は、実施形態毎に異なる。特に、特定の熱動作機構15の性質及び機能に依存する。熱動作機構15がヒータ機構と通じている限りにおいて、また熱動作機構15へと熱が伝達されている限りにおいて、熱動作機構15の動作の詳細は付随的なものである。
【0213】
熱動作機構15は熱駆動装置14において様々な形態を採りうる。好ましい熱動作機構15は、これに限られたものではないが、炉、空間ヒータ、発電機、蒸気発生器、空調装置、料理機構等を有する。他の好ましい熱動作機構は他の箇所で述べた様々な用途を含んでいる。
【0214】
熱動作機構15は非常に様々な形態を採りうるから、図19ではブラックボックスとして描いている。しかしながら、実際には、熱動作機構15は構造を有しており、様々な出力を有しており、ヒータ機構からの入力を含め様々な入力を必要としている。熱動作機構15を示すために用いた図式的な表現を以てして構造、入力及び出力を除外することのないよう理解すべきである。
【0215】
特に、装置14は駆動対象として示されているが、これは他の入力又はパワー源が排除されるべきであると解釈すべきではない。例えば、駆動機構70又は流体ドライバ80が電力を取り込む実施形態又は流体の流れの力やウインドミルの反転動作により動作する実施形態等もある。ここで用いた「熱駆動装置」なる用語は、必要な機能を達成する上で熱源が装置14によって利用されることを意味しており、その機能を実行する上で熱のみが必要な入力であることを意味するものではない。
【0216】
上掲の明細書記述、例示及びデータは、本発明の構成の製造及び使用に関する完全な記述を提供している。本発明はその精神及び技術的範囲を逸脱しない範囲における多くの実施形態を有するものであり、本発明は添付した請求の範囲に内在している。
【図面の簡単な説明】
【0217】
【図1】本発明の原理による装置の一実施形態、特に回転運動に係る実施形態を示す断面図である。
【図2】図1に示した装置中、磁石と共にフレームを示した図である。
【図3】本発明の原理による装置の他の実施形態、特に複数の導電部材を有する実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明の原理による装置の他の実施形態、特にその導電層及び非導電層を示す断面図である。
【図5】本発明の原理による導電部材の実施形態を示す図である。
【図6】磁石が装着されるフレームの他の実施形態を示す図である。
【図7】磁石が装着されるフレームの更に他の実施形態を示す図である。
【図8】図2に示したものと同様磁石が装着されるフレームの実施形態を示す図であって特に磁石の極性を示す図である。
【図9】本発明の原理による装置の他の実施形態、特に振動運動に係る実施形態を示す図である。
【図10】本発明の原理による装置の更に他の実施形態、特に振り子運動に係る実施形態を示す図である。
【図11】本発明の原理による装置の更なる実施形態、特に回転運動に係り集積型流体ドライバを有する実施形態を示す図である。
【図12】図2に示したものと同様磁石が装着されるフレームの実施形態を示す図であって特に図8におけるそれと異なる磁石の極性を示す図である。
【図13】本発明の原理による装置の実施形態、特に磁石と導電部材の間隔が変化する実施形態を示す図である。
【図14】図2に示したものと同様の磁石の拡大図である。
【図15】本発明の原理に係る装置の実施形態、特に磁石が導電部材の両側に配置された実施形態を示す断面図である。
【図16】図15の部分拡大図であって磁石の向きの例を示す図である。
【図17】本発明の原理による装置の実施形態、特に磁石が導電部材の両側に配置された実施形態を示す断面図である。
【図18】本発明の原理によるヒータの実施形態を示す断面図である。
【図19】本発明の原理による熱駆動装置を示す図である。
【図20】図15と同様の実施形態、特にその導電部材を部分的に引き出した実施形態を示す図である。

Claims (48)

  1. ヒータ装置であって、
    少なくとも1個の導電部材と、
    上記少なくとも1個の導電部材に近接配置された少なくとも1個の磁石とを、備え、
    上記少なくとも1個の磁石が、上記導電部材の少なくとも一部に対し周期的に変化する磁界を作用させることにより、上記導電部材を熱するヒータ装置。
  2. 請求項1記載のヒータ装置であって、
    上記導電部材及び上記磁石の少なくとも一方が周期的に可動であり、上記導電部材及び上記磁石の少なくとも一方の運動が、上記永久磁石により上記導電部材上に周期的に変化して作用する磁界を発生させるヒータ装置。
  3. 請求項1記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の磁石が、周期的に変化する磁界を発生させる電磁石であるヒータ装置。
  4. 請求項1記載のヒータ装置であって、上記少なくとも1個の磁石が永久磁石であるヒータ装置。
  5. 請求項1記載のヒータ装置であって、
    上記導電部材にて発生する熱の量が、周期的に変化する磁界を発生させるために加える全エネルギを上回るヒータ装置。
  6. 請求項2記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の導電部材が上記少なくとも1個の磁石に対して回転するヒータ装置。
  7. 請求項2記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の磁石が上記少なくとも1個の導電部材に対して回転するヒータ装置。
  8. 請求項2記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の導電部材及び上記少なくとも1個の磁石が互いに他に対して回転するヒータ装置。
  9. 請求項2記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の導電部材が上記少なくとも1個の磁石に対して振動するヒータ装置。
  10. 請求項2記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の磁石が上記少なくとも1個の導電部材に対して振動するヒータ装置。
  11. 請求項2記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の導電部材及び上記少なくとも1個の磁石の一方が回転可能なシャフトに取り付けられており、シャフトの回転によって上記導電部材及び上記磁石のうち一方の回転運動が生じるヒータ装置。
  12. 請求項11記載のヒータ装置であって、
    上記シャフトが上記少なくとも1個の導電部材及び上記少なくとも1個の磁石のうち他方を貫通するヒータ装置。
  13. 請求項1記載のヒータ装置であって、
    上記磁石を複数個有するヒータ装置。
  14. 請求項2記載のヒータ装置であって、
    上記磁石を複数個有するヒータ装置。
  15. 請求項14記載のヒータ装置であって、
    上記磁石が平面上に配置されており、
    上記少なくとも1個の導電部材が平板形状であり、
    上記少なくとも1個の導電部材が、その面が上記磁石の上記平面状配置の面に対して平行になるよう配置されたヒータ装置。
  16. 請求項14記載のヒータであって、
    上記少なくとも1個の導電部材は第1及び第2の面を有し、
    上記磁石は上記第1及び第2の面に近接配置されたヒータ。
  17. 請求項16記載のヒータであって、
    上記磁石は対をなして配置され、
    上記対のうち第1の磁石は上記少なくとも1個の導電部材の上記第1の面上に配置され、上記対のうち第2の磁石は上記少なくとも1個の導電部材の上記第2の面上に配置され、
    上記対の上記第1の磁石及び上記第2の磁石が互いに他と並んでいるヒータ。
  18. 請求項17記載のヒータであって、
    上記対のそれぞれにおいて、上記第1の磁石及び上記第2の磁石が、そのN極が実質的に同一方向を向くよう配置されたヒータ。
  19. 請求項14記載のヒータ装置であって、
    上記磁石が交互極性で配置され、相隣り合う磁石のN極が異なる方向を向いているヒータ装置。
  20. 請求項19記載のヒータ装置であって、
    上記極性が、まっすぐ上記少なくとも1個の導電部材を向くN極配置と、まっすぐ上記少なくとも1個の導電部材から離れる方向を向くN極配置とが、交互するヒータ装置。
  21. 請求項1記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の磁石と上記少なくとも1個の導電部材との距離が0.35インチ以下であるヒータ装置。
  22. 請求項1記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の磁石と上記少なくとも1個の導電部材との距離が0.060インチ以下であるヒータ装置。
  23. 請求項1記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の導電部材が金属から形成されるヒータ装置。
  24. 請求項1記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の導電部材が銅から形成されるヒータ装置。
  25. 請求項4記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の永久磁石が希土類磁石であるヒータ装置。
  26. 請求項4記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の永久磁石がサマリウム・コバルト磁石であるヒータ装置。
  27. 請求項4記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の永久磁石が少なくとも華氏212度の実効最高動作温度を有するヒータ装置。
  28. 請求項4記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の永久磁石が少なくとも華氏350度の実効最高動作温度を有するヒータ装置。
  29. 請求項4記載のヒータ装置であって、
    上記少なくとも1個の永久磁石上に設けられた保護層を有するヒータ装置。
  30. 請求項29記載のヒータ装置であって、
    上記保護層がアルミニウムから形成されたヒータ装置。
  31. 請求項1記載のヒータ装置であって、
    上記導電部材を複数個備え、
    上記磁石を複数個備え、上記磁石それぞれが上記少なくとも1個の導電部材に近接配置され、
    上記磁石が、上記導電部材が熱せられるよう、上記導電部材それぞれの少なくとも一部分に、周期的に変化する磁界を作用させるヒータ装置。
  32. 請求項1記載のヒータ装置であって、
    上記導電部材上に周期的に変化する磁界を作用させることにより生じる熱発生が排出物質を伴わないヒータ装置。
  33. ヒータであって、
    少なくとも1個の導電部材と、
    上記少なくとも1個の導電部材に近接配置された少なくとも1個の磁石とを、備え、
    上記少なくとも1個の磁石が、上記少なくとも1個の導電部材が熱せられるよう上記導電部材の少なくとも一部に対し周期的に変化する磁界を作用させ、
    上記導電部材に近接配置され、上記導電部材にて発生した熱をその内部の流体が吸収するよう配置された流体経路を備えるヒータ。
  34. 請求項33記載のヒータであって、
    上記導電部材及び上記磁石の少なくとも一方が周期的に可動であって、上記導電部材及び上記磁石の少なくとも一方の運動が、上記磁石により上記導電部材上に周期的に変化して作用する磁界を発生させるヒータ。
  35. 請求項33記載のヒータであって、
    上記導電部材にて発生する熱の量が、周期的に変化する磁界を発生させるために加える全エネルギを上回るヒータ。
  36. 請求項33記載のヒータであって、
    上記流体経路内に流体を流通させるための流体ドライバを備えるヒータ。
  37. 請求項36記載のヒータであって、
    上記流体ドライバが上記導電部材及び上記永久磁石から分離しているヒータ。
  38. 請求項34記載のヒータであって、
    上記流体経路内に流体を流通させるための流体ドライバを備え、
    上記流体ドライバが、上記周期的に可動な、導電部材及び磁石の少なくとも一方と一体に構成され、上記導電部材及び上記永久磁石の少なくとも一方の運動により上記流体経路内を流体が流通するヒータ。
  39. 請求項34記載のヒータであって、
    上記駆動機構が、交流モータ、直流モータ、内燃機関、風力、水力、人力、波動、動物力、重力並びに可動軸の回転車輪を含むグループのうち少なくとも1個により動作可能であるヒータ。
  40. 請求項34記載のヒータであって、
    上記少なくとも1個の導電部材及び上記少なくとも1個の磁石のうち一方が、回転可能なシャフトに取り付けられており、上記シャフトの回転により、上記導電部材及び上記永久磁石のうち一方の周期的運動が生じ、上記シャフトが上記駆動機構と通じたヒータ。
  41. 請求項40記載のヒータであって、
    上記シャフトが、上記少なくとも1個の導電部材及び上記少なくとも1個の磁石のうち他方を貫通するヒータ。
  42. 請求項33記載のヒータであって、
    上記少なくとも1個の導電部材、上記少なくとも1個の永久磁石及び上記流体経路を包むハウジングを備えるヒータ。
  43. 請求項33記載のヒータであって、
    温度調整機構を備えるヒータ。
  44. 請求項33記載のヒータであって、
    周期的に変化する磁界をその上に作用させることによる上記導電部材の加熱が、排気物質の発生を伴わないヒータ。
  45. 熱駆動装置であって、
    少なくとも1個の導電部材、及び
    上記少なくとも1個の導電部材に近接配置された少なくとも1個の磁石を有し、
    上記少なくとも1個の磁石が、上記少なくとも1個の導電部材が熱せられるよう上記導電部材の少なくとも一部に対し周期的に変化する磁界を作用させるヒータ機構と、
    上記ヒータ機構と通じ熱を受け取る熱動作機構とを、備える熱駆動装置。
  46. 請求項45記載の熱駆動装置であって、
    上記熱動作機構が、炉、スペースヒータ、発電機、蒸気発生器、空調装置、及び料理機構を含むグループ中の少なくとも1個を備える熱駆動装置。
  47. 熱発生方法であって、
    少なくとも1個の磁石を少なくとも1個の導電部材に近接配置するステップと、
    上記永久磁石により上記導電部材の少なくとも一部に加わる磁界を周期的に変化させそれにより上記導電部材を熱する方法。
  48. 請求項47記載の方法であって、
    上記導電部材にて発生する熱の量が、周期的に変化する磁界を発生させるために加える全エネルギを上回るヒータ装置。
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