JP2004536588A - 工作された分泌型アルカリホスファターゼ(seap)レポーター遺伝子およびポリペプチド - Google Patents

工作された分泌型アルカリホスファターゼ(seap)レポーター遺伝子およびポリペプチド Download PDF

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Abstract

本発明は、哺乳動物において長期にわたり発現されうる新規レポーター遺伝子(mSEAP)を提供する。該レポーター遺伝子をコードする核酸、該核酸を含む細胞およびベクター、ならびに発現ベクターを同定し動物において薬物化合物をスクリーニングするための、該レポーター遺伝子の使用方法も開示する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、長期間の発現の研究において使用しうるレポーター遺伝子をコードする核酸、およびそれを含むベクターに関する。長期間の発現のためのベクターの製造方法、これらのレポーター遺伝子および他のトランスジーンが組込まれた発現系、ならびに該レポーター遺伝子にコードされる組換えポリペプチドも、本発明に含まれる。
【背景技術】
【0002】
多くの遺伝子導入ベクターおよび系は、長期間、すなわち数週間または数ヶ月以上にわたり遺伝子を発現するよう意図されている。このことは、トランスジーンが機能的タンパク質または治療用タンパク質をコードしている場合に特にそうである。これらの遺伝子導入ベクターを使用して発現の持続性を評価するための方法では、通常、検出可能なレポーター遺伝子が利用される。しかし、現在使用されているレポーター遺伝子のタンパク質産物は、いくつかの特性の1以上を欠いており、そのため、動物における長期間の発現を研究するには不適当である。本発明は、長期間の発現に特に適した新規かつ有用なレポーター遺伝子、核酸、発現ベクター、ポリペプチド、およびトランスジーンの発現方法を提供する。検出可能なタンパク質を約20日間しか発現し得ない従来のレポーター遺伝子と比較して、本発明のレポーター遺伝子は、検出可能なタンパク質レベルを約1ヶ月以上または少なくとも約9ヶ月にわたり発現する。また、発現レベルはこの期間にわたり安定している。さらに、本発明のレポーター遺伝子由来のタンパク質は、他のレポーター遺伝子を使用した場合には検出が困難であることが判明している多数の細胞型および組織においても、検出することができる。
【0003】
レポーター遺伝子は、種々のベクターからのトランスジーンの発現を分析するために使用されている。モデル動物において使用されているレポーター遺伝子は、細菌βガラクトシダーゼ、昆虫ルシフェラーゼ、ヒト成長ホルモン、ヒトエリスロポエチンおよびヒト分泌型アルカリホスファターゼ(SEAP)のような外因性の細胞質タンパク質または分泌型タンパク質をコードしている。これらのレポーター遺伝子は、一過性の発現の研究または組織特異的発現の研究に使用されることが多い。しかし、それらがコードするタンパク質は、典型的に免疫原性である。それらは、検出を妨げる細胞傷害性Tリンパ球応答または中和抗体応答を惹起して、不正確なレポーター遺伝子発現データを与えることがある(Tripathyら,Nature Medicine 2:545−50(1996);およびYangら,Gene Therapy 3:137−44(1996)を参照されたい)。
【0004】
これらの欠点からだけでも、現在使用されているレポーター遺伝子は、実際には長期間の発現の研究のために設計されたものではなく、長期間の発現の研究に適しているとは示されていないと結論づけることができる。長期間の発現データが必要な場合には、発現を継続させ検出可能であり動物の免疫応答を回避し細胞の生理を変化させないレポーター遺伝子が重要である。現在のところ、そのようなレポーター遺伝子は十分には提供されていない。実際には、例えば免疫不全動物を使用することにより、既存のレポーター遺伝子を受け入れるよう実験系が修飾されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
1つのレポーター遺伝子である前記のSEAP遺伝子は、天然ヒト胎盤アルカリホスファターゼ(hPLAP)に由来する。そのレポーター遺伝子の機能発現に典型的に使用されるアミノ酸配列は、膜結合型タンパク質を分泌型タンパク質に変化させる、C末端残基の欠失を有する点で、天然遺伝子とは異なる(Bergerら,Gene 66,1−10(1988))。SEAPレポーター遺伝子は多数の発現系において使用されているが、アルカリホスファターゼ由来のレポーター遺伝子の選択は、特に長期間の発現レベルを分析する場合には、検出上の問題を引き起こすことが多い。例えば、バックグラウンドのアルカリホスファターゼ活性が哺乳類組織に存在することがある。また、アルカリホスファターゼの作用のインヒビターが、ある哺乳類組織に存在することもある。SEAP遺伝子および他のアルカリホスファターゼ由来レポーター遺伝子のこれらの及び他の欠点が依然として克服されなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、アルカリホスファターゼ(AP)レポーター遺伝子、および哺乳類アルカリホスファターゼ活性をコードする核酸配列を含む。該アルカリホスファターゼ活性は、トランスジーンとして細胞内に導入した後少なくとも約1ヶ月にわたり検出されうる。好ましくは、本発明のアルカリホスファターゼコード化配列の細胞内での発現は、約40日以上、または約60日以上、または約90日以上、または約120日以上、または約180日以上、または約270日以上にわたり検出されうるアルカリホスファターゼ活性を与える。代表的には、該トランスジーンを有する細胞を含有する哺乳動物からの血清または組織サンプルのタンパク質レベルまたはAP活性を測定することにより、またはトランスジーンを含有する培養細胞からの培地を測定することにより、アルカリホスファターゼ活性を検出するが、それらに限定されるものではない。免疫化学的アッセイを含む他の検出方法を用いることもできる。
【0007】
好ましい実施形態においては、哺乳類アルカリホスファターゼ活性は、配列番号1または配列番号2のポリペプチドアミノ酸配列よりなるか又は実質的になるか又はそれを含む。実質的に配列番号1または配列番号2のアミノ酸配列よりなるポリペプチドまたはタンパク質は、配列番号1または配列番号2のアミノ酸配列を含有し、およびタンパク質の基本的および新規の特性を変化させない1以上のアミノ酸の相違を該配列中に含有する。記載されているとおり、配列番号1のAP活性または配列番号2のmSEAPポリペプチドの基本的および新規の特性のいくつかとしては、長期間(ここで、長期間なる語は、30日、40日、60日、90日、180日または270日を超える期間のうちの1つを意味しうる)の発現の研究において発現され検出されうること、免疫適格性哺乳動物において長期にわたり検出されうること、および/または、安定したレベル(約5倍以上または約10倍以上は変化しないレベル)で長期にわたり発現されうることが挙げられる。従来のアルカリホスファターゼ、胚性アルカリホスファターゼまたは分泌型胚性アルカリホスファターゼタンパク質またはポリペプチドはいずれも、これらの新規特性の1つさえも有してない。配列番号1または配列番号2のポリペプチドをコードするいずれもの単離または精製されたcDNAまたは核酸が本発明に含まれる。また、AP活性が細胞から分泌されるよう、配列番号1のポリペプチドを、適切な哺乳類のまたはマウスのシグナル配列に連結させることができる。任意の種々のシグナル配列(配列番号3、9、10、11または12のものを含む)を使用することができる。配列番号1または2のアミノ酸配列を使用した融合タンパク質も、それが、配列番号13と全く同じアミノ酸配列を産生またはコードする融合体を含まない限り、本発明に含まれる。さらに、配列番号1または2の誘導体および突然変異体が本発明に含まれ、該突然変異体の非限定的な具体例が提供される。一連の突然変異体は、約1〜約5個のアミノ酸が配列番号1または2のC末端から欠失したポリペプチドを含む。当業者は、配列番号1または2における他の誘導体または突然変異、配列番号1または2をコードする縮重変異体、ならびに誘導体ポリペプチドおよび突然変異ポリペプチド自体を作製する多数の方法を用いることができる。該誘導体ポリペプチドおよびそれをコードする核酸は、前記の新規の長期間発現特性の1以上を有するポリペプチドを有する又はコードするが、配列番号13のポリペプチドを含まない。
【0008】
もう1つの態様においては、本発明は、発現系の分析方法ならびに遺伝子導入実験およびプロトコールにおいて使用するベクターを含む。例えば、本発明のレポーター遺伝子または核酸配列を含む遺伝子導入ベクターを動物に導入することができる。レポーター遺伝子の発現レベルを検出することにより、投与用のベクターの導入におよび製造に用いる方法およびベクター系成分の試験が可能であり、および/または、トランスジーンの発現における長期使用に関し最適化が可能である。この方法を用いて、発現ベクターのタイプ、発現ベクター中で使用する特異的調節配列またはそれらの組合せ、および動物にトランスジーンを投与するためのプロトコールを選択することができる。例えば、選択された遺伝子発現調節要素(シスのDNAもしくはRNA配列、またはトランスのタンパク質、DNAまたはRNA因子)の特性または望ましさを分析することが可能であり、および/または、本発明の核酸および方法を用いることにより最適化することができる。該選択および分析の両方法、ならびに該方法から得られた又は選択されたベクターおよび組成物が、特に本発明に含まれる。この態様の好ましい実施形態においては、ベクターを調製し、動物または細胞内へ導入する。該ベクターは、該レポーター遺伝子が発現されるよう適切なプロモーターまたはプロモーター/エンハンサーに連結された本発明のレポーター遺伝子または核酸を含む。アルカリホスファターゼの発現レベルを少なくとも約1ヶ月にわたり分析し、所望により、該レポーター遺伝子を含む別のベクターなどの対照と比較する。ついで少なくとも約1ヶ月間の発現レベルの結果を用いて、ベクターが特定のトランスジーンの投与に適している又は望ましいものであることを確認し又は選択する。少なくとも約40日、約60日、約90日、約120日、約180日、または約270日の期間について、同じ方法を用いることができる。ついで、特定のトランスジーンを有する選択されたベクターを、長期間の発現が望まれる他の目的(例えば、動物における疾患または生理的状態の治療または或る表現型の産生)に用いることができる。同様に、投与方法(例えば、筋肉内注射、腫瘍内注射、皮内注射、吸入または他の投与経路)を分析し比較することができる。使用するベクターのタイプ(例えば、裸のプラスミド、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、レトロウイルスベクターおよびレンチウイルスベクター)も分析することができる。本発明はまた、本発明のmSEAP配列を含有するレポーターベクターに関する。そのようなレポーターベクターは、耐性遺伝子(とりわけ、アンピシリン、テトラサイクリンまたはカナマイシン遺伝子など)、真核細胞において機能する複製起点(例えば、SV40 ori)およびmSEAP配列の上流のマルチクローニング部位を含有する、pBR322またはpUCプラスミドのような原核性プラスミドでありうる。そのようなプラスミドは、陰性対照として、または特徴づけのためにプロモーターをクローニングするために使用することが可能であり、したがって真核性プロモーターおよびエンハンサー配列を欠く。あるいは、そのようなレポータープラスミドは、機能しうる形でプロモーターおよびエンハンサー配列に連結された本発明のmSEAP配列を含み、陽性対照として、またはプロモーターおよびエンハンサーの活性を比較するための基準として用いられる。また、投与に使用する任意の組合せのベクター、投与方法および/または組成物を、この方法により選択または最適化することができる。好ましい実施形態においては、本発明は、トランスジーンを発現させる方法であって、該トランスジーンを発現させるためのベクターを選択し、mSEAP配列(例えば、配列番号1または2のもの)を含む又は実質的にそれよりなる又はそれよりなる核酸をベクター中に挿入して該ベクターがmSEAPポリペプチドを発現する又は発現しうるようにし、mSEAP配列を含有するベクターを細胞または哺乳動物に投与し、該ベクターの投与後約40日間にわたりmSEAPポリペプチドの発現を検出し、ヌクレオチド配列における実質的な変化を伴わない選択したベクターを使用して細胞または動物にトランスジーン産物を運搬することを含んでなる方法を含む。ヌクレオチド配列における実質的な変化を伴わないベクターは、別のトランスジーン配列の挿入または別の挿入部位の使用による所望により施されうる配列修飾、あるいはトランスジーンの発現において実質的な変化を引き起こさない配列修飾、あるいは該ベクターの機能に実質的に影響を及ぼさない配列修飾を有する同じベクターである。本発明のこの態様およびいずれかの態様に関して記載されているとおり、該トランスジーンは、ポリペプチドまたはタンパク質をコードする多数の配列、あるいは機能的転写産物をコードする多数の配列でありうる。機能的転写産物には、例えば、細胞内で作用するように意図されたアンチセンス核酸、リボザイムおよび他の核酸が含まれる。該タンパク質またはポリペプチドコード化配列は、治療活性、または細胞内で機能を発揮する活性をコードするものでありうる。これらの活性を含む多数のトランスジーンが使用され、本発明での使用のために選択することが可能であり、該トランスジーン自体の選択は、本発明の範囲または実施を限定するものではない。
【0009】
使用しうるベクターには、核酸が細胞内に導入されるのを可能にする任意の細胞または組成物が含まれる。例えば、該ベクターは、核酸、プラスミド、コスミド、組換えウイルスベクター、核酸または組換えウイルスを保持するリポソーム、組換え細胞または遺伝的に修飾された細胞、およびこれらの例示物またはこれらの例示物の任意の組合せを含む組成物でありうる。さらに、該核酸およびベクターは、動物由来の又は動物から誘導された任意の細胞型、細胞系、初代細胞培養、腫瘍細胞または他の細胞と共に使用することができる。本発明のmSEAPコード化核酸、mSEAP含有ベクターまたはmSEAPポリペプチドを含む細胞の特定の実施形態としては、疾患または疾患の治療を研究するための細胞モデルが挙げられる。例えば、本発明のmSEAPを発現する腫瘍細胞モデルを動物内に導入することができる。該腫瘍細胞モデルは、ヒト細胞、マウス細胞、ラット細胞または任意の適当な哺乳類もしくは動物細胞でありうる。動物に対して行った種々の治療計画または動物に与えた化合物に関して、mSEAP発現レベルの変化をアッセイすることができる。ついで、発現レベルの減少または発現レベルの変化に基づき、腫瘍の増殖、体積または細胞代謝に影響を及ぼす治療または化合物を見つけることができる(例えば、Nilssonら,Cancer Chemotherapy and Pharmacology 49:93−100(2001)を参照されたい)。したがって、本発明の細胞は、動物内に導入される腫瘍細胞または任意の他の細胞および培養細胞でありうる。細胞の生存度、細胞のタンパク質発現、細胞分裂、アポトーシスまたは他の特性に対する効果に関して化合物をスクリーニングまたは同定するためのインビボ方法およびインビトロ方法のどちらにおいても、本発明のmSEAPポリペプチド、またはmSEAPレポーター遺伝子を含有するベクターを組み込んだり使用することが可能である。したがって、本発明は、構成的に発現される本発明のmSEAP配列が安定にトランスフェクトされた腫瘍細胞系を有するマウスモデルにおいて、本発明のmSEAPをインビボレポーター遺伝子として使用して、腫瘍増殖を及び/又は抗癌薬物療法(例えば、抗血管新生療法)に対する応答をモニターする方法に関する。さらに本発明は、本発明のmSEAPで安定にトランスフェクトされた癌組織または癌細胞系由来の細胞を無胸腺ヌードマウスまたは任意の感受性動物に注射し、mSEAPのレベルを測定して腫瘍細胞の量および腫瘍増殖をモニターすることを含んでなる、腫瘍増殖のモニター方法に関する。実際、mSEAPのレベルは動物または培地内の腫瘍細胞の数に比例することが知られている。本発明は更に、本発明のmSEAP配列で安定にトランスフェクトされた癌組織または癌細胞系由来の細胞を無胸腺ヌードマウスまたは任意の感受性動物に注射し、該マウスまたは動物を被検抗癌薬で処理し、mSEAPのレベルを測定して、腫瘍増殖を、したがって該抗癌薬物療法の効力をモニターすることを含んでなる、化学療法剤および抗血管新生療法剤の効力をモニターまたはスクリーニングする方法に関する。抗癌治療に対する応答は、該治療の経過中の血液中のmSEAPレベルを測定することにより評価することができる。例えば、本発明の方法は、卵巣腫瘍のような腹腔内腫瘍または皮下腫瘍に対する新規抗癌療法をスクリーニングするのに有利である。例えば本発明の方法によりスクリーニングされうる化学療法剤には、白金含有化合物(例えば、シスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチン)の単体、またはそれとシクロホスファミドまたはタキソール類似体であるパクリタクセルもしくはタクソテレとの組合せが含まれる。腫瘍増殖とmSEAPレベルとの間の相関関係は、死後に腫瘍を解剖した後、あるいは生きた動物において腫瘍が利用可能な場合(すなわち、皮下の場合)には該動物において、腫瘍体積を測定し、血漿中のmSEAPレベルを測定することにより評価することができる。したがって、mSEAPのレベルは腫瘍増殖および抗癌薬物療法の適切なマーカーとなりうる。
【0010】
本発明はまた、配列番号1または2のアミノ酸配列を有するポリペプチドおよびAPタンパク質自体をコードするヌクレオチド配列からの変化をもたらす1以上のヌクレオチドの置換、欠失または付加を含む、AP活性をコードする核酸を提供する。これらのタンパク質のAP活性は、前記の長期間の発現の分析を、約1ヶ月以上または約40日または約60日または約90日または約180日または約270日以上にわたり可能にする。あるいは、核酸配列が導入された細胞内または動物内でのAP活性は、これらの期間にわたり比較的安定である。すなわち、該レベルは、第10日の後に検出可能なレベルから約5倍以上または約10倍以上変化することはない。これらの核酸およびタンパク質は、当技術分野で公知の任意の多数の突然変異誘発技術により得ることができる。該タンパク質および核酸は、本開示の全体にわたり記載されているのと同じ方法または同じ形式の方法により、長期間の発現活性を保有またはコードするそれらの能力について試験することができる。
【0011】
本明細書中に言及されている参考文献(例えば、刊行物、論文、ウェブページ、情報源、GenBankまたはSwissProt配列、または特許文書)のそれぞれの全体を、参照により本明細書に明示的に組み入れることとする。また、各参考文献、または参考文献の任意の組合せを全体的または部分的に根拠にして及び用いて、本明細書に記載の本発明の実施形態または具体例を製造し使用し試験することが可能である。この注記は全ての参考文献、文書または情報源に適用されるため、本明細書においては、参照による組み入れに関して繰り返さないこととする。この注記は、本明細書に列挙または言及されている全ての参考文献の全体を(前記のとおり)参照によりに有効に組み入れる効力を有する。
【0012】
本発明の態様および実施形態をもたらしおよび使用するには、当業者は、通常の分子生物学、ウイルス学、微生物学および組換えDNA技術を利用することが可能である。代表的な技術は文献中に十分に説明されており、当技術分野でよく知られている。例えば、本発明物を製造し使用するためには、以下の一般的なテキストが頼りになるであろう:Sambrookら,Molecular Cloning:Laboratory Manual、Second Edition(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New YorkおよびSambrookら,Third Edition(2001);DNA Cloning:A Practical Approach,Volumes IおよびII(D.N.Glover編 1985);Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gaited.1984);Nucleic Acid Hybridization(B.D.HamesおよびS.J.Higginsら編(1985));Transcription And Translation HamesおよびHigginsら編(1984);Animal Cell Culture(RI.Freshneyら編(1986));Immobilized Cells And Enzymes(IRL Press,(1986));B.Perbal,A Practical Guide To Molecular Cloning(1984);F.M.Ausubelら(編),Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley&Sons,Inc.(2001),Coliganら(編),Current Protocols in Immunology,John Wiley & Sons,Inc.(2001);Dracopdiら,Current Protocols in Human Genetics,John Wiley & Sons,Inc.(2001),W.Paulら(編),Fundamental Immunology,Raven Press;E.J.Murrayら(編)Methods in Molecular Biology:Gene Transfer and Expression Protocols,The Humana Press Inc.(1991);およびJ.E.Celisら,Cell Biology:A Laboratory Handbook,Academic Press(1994)。
【0013】
本発明で用いる「ベクター」なる語は、宿主細胞に核酸を導入するために使用されうる任意の核酸または核酸保持粒子または組成物、細胞または生物を意味する。「ベクター」なる語は、細胞に核酸を導入するためのウイルス性および非ウイルス性の両方の産物および手段を含む。「ベクター」は、インビトロ、エキソビボまたはインビボで使用することができる。非ウイルスベクターには、例えば、プラスミド、コスミドが含まれ、リポソーム、荷電脂質(サイトフェクチン)、DNA−タンパク質複合体および生体高分子が含まれうる。ウイルスベクターには、例えば、レトロウイルス、レンチウイルス、アデノ随伴ウイルス、ポックスウイルス、バキュロウイルス、レオウイルス、ワクシニアウイルス、単純ヘルペスウイルス、エプスタインバールウイルスおよびアデノウイルスベクターが含まれる。
【0014】
「核酸」は、任意の起源に由来する共有結合ヌクレオチドから構成される重合性化合物である。核酸には、ポリリボ核酸(RNA)およびポリデオキシリボ核酸(DNA)が含まれ、その両者は一本鎖または二本鎖でありうる。DNAには、cDNA、ゲノムDNA、合成DNAおよび半合成DNAが含まれる。「核酸」なる語は、任意のヌクレオチド塩基類似体または合成ヌクレオチド塩基を含む配列をも意味する。
【0015】
2つの核酸または2つのポリペプチド分子の間の「同一性」(%)は、デフォルト設定で基本ブラスト(例えば、blastn、blastp、blastx、tblastn、tblastx)検索を用いた比較により定義される割合(%)を意味する(例えば、NCBI BLASTのホームページ:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/を参照されたい)。「相同性」は、配列情報を整列させ容易に入手可能なコンピュータープログラムを使用することにより2つのポリペプチド分子間の配列情報を直接的に比較することにより評価することができる。あるいは、相同性は、相同領域間の安定な二本鎖の形成を可能にする条件下でポリヌクレオチドをハイブリダイズさせ、目的の二本鎖核酸を検出することにより評価することができる。
【0016】
ある配列内の1以上のアミノ酸残基は、機能的等価体として作用する他の類似した極性のアミノ酸により置換されうるが、該置換は、少なくとも1つの選択された生物活性または機能における活性の有意な変化を引き起こさないものでなければならない。誘導体ポリペプチドは、与えられたアミノ酸配列の機能的等価体である。例えば、図7に(下線により)示された位置で1以上の置換を配列番号1または2において施して、機能的に等価な誘導体ポリペプチドを得ることが可能である。また、配列番号1または2のC末端をトランケート化(短小化)して、機能的に等価な誘導体ポリペプチドを得ることも可能である。ある配列内のアミノ酸の同類置換体は、該アミノ酸が属するクラスの残りのメンバーから選択されうる。例えば、非極性(疎水性)アミノ酸には、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファンおよびメチオニンが含まれる。芳香環構造を含有するアミノ酸としては、フェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシンが挙げられる。極性中性アミノ酸には、グリシン、セリン、トレオニン、システイン、チロシン、アスパラギンおよびグルタミンが含まれる。正に荷電した(塩基性)アミノ酸には、アルギニン、リシンおよびヒスチジンが含まれる。負に荷電した(酸性)アミノ酸には、アスパラギン酸およびグルタミン酸が含まれる。あるアミノ酸を、同じクラスの他のアミノ酸に変化させても、活性や、ポリアクリルアミドゲル電気泳動により決定される見掛け分子量は実質的には影響されず、等電点も有意には影響されないであろう。
【0017】
核酸、遺伝子またはベクターに関して用いられている「単離された」は、示されている分子または産物が、同じタイプの他の生体高分子を実質的に伴わないで存在していること、あるいは示されている分子または産物が、少なくとも1つの精製工程または方法、例えば細胞溶解、沈殿、サイズ分離、抽出、クロマトグラフィーまたは当技術分野で公知の任意の他の技術に付された後で存在していることを意味する。したがって、「特定のポリペプチドをコードする単離された核酸分子」は、その特定のポリペプチドをコードしない他の核酸分子を実質的には含有しない核酸分子でありうる。しかし、該分子を含有する調製物またはサンプルは、別のタイプの他の成分を含んでいてもよい。また、「単離された」は、特定の分子または産物が、少なくとも1つの精製工程または方法により、その最終的または元々の起源から精製されていることを意味することもある。
【0018】
本発明で用いる「レポーター遺伝子」は、APのような検出可能なポリペプチドまたはタンパク質をコードする核酸を、またはその発現される核酸のタンパク質産物を意味しうる。したがって、mSEAPレポーター遺伝子およびタンパク質は、mSEAPポリペプチドとなるよう修飾された又はmSEAPポリペプチドをコードするよう修飾されたEAPをコードするゲノムDNA、またはmSEAPをコードする修飾cDNA、またはmSEAPタンパク質自体(mSEAPレポーター遺伝子産物)を意味しうる。本発明の新規mSEAPレポーター遺伝子およびタンパク質は、特に、配列番号1、N末端に哺乳類シグナル配列を伴う配列番号1、N末端にマウスシグナル配列を伴う配列番号1、配列番号2、約1〜約5個のアミノ酸がC末端から欠失している前記の任意のもの、および公に開示されておらず特許出願においても開示されていない配列番号1または2の任意の誘導体または突然変異体、およびこれらの配列をコードする核酸を含む。本発明で用いる誘導体または突然変異体は、デフォルト設定でブラスト比較を行った場合に配列番号1または2に対して約80%の同一性、約90%の同一性または約95%の同一性を有する配列、およびそれらをコードするヌクレオチド配列でありうる。また、誘導体ポリペプチドは、細胞内に導入された後、少なくとも約40日、または少なくとも約60日、または少なくとも180日、または少なくとも約270日にわたり検出可能であるという長期間の発現特性を有しうる。本発明のmSEAPポリペプチドまたはレポーター遺伝子産物は、配列番号13と全く同じアミノ酸配列を有するポリペプチドを含まない。
【0019】
本発明においては、具体的に記載されているもの以外の多数の遺伝子導入方法および技術を用いることができる。適切な遺伝子導入技術、組成物または運搬方法を選択する際には、列挙されている参考文献の多くを利用することができる。マウス、ウサギ、ネコ、イヌ、霊長類およびヒトを含む多数の哺乳類試験対象において、レポーター遺伝子が使用されている。これらの哺乳類試験対象に適した技術および方法が当業者によく知られている。例えば、Rosenbergら,New Eng.J.Med.323:570−78(1990);Cavazzana−Calvoら,Science 288:669−72(2000);Dobsonら,Brit.Med.J.320:1225(2000);Buckleyら,Nature Med.6:623−24(2000)および前記に示した一般的なテキストおよび参考文献を参照されたい。
【0020】
本発明者らは、マウス胚性アルカリホスファターゼ(mEAP)遺伝子を、長期間の発現の研究ならびに遺伝子導入方法およびベクターの分析に適合するように工作した。そのようにする過程において、本発明者らは、長期間の発現の分析におけるレポーター遺伝子の使用に関する幾つかの問題を検討し解決した。例えば、ある動物組織、例えばマウス由来の血漿においては、バックグラウンドAP活性が非常に高い。血漿サンプルを65℃で5〜30分間加熱することにより、組織非特異的アルカリホスファターゼ(TNAP)活性によるバックグラウンドを減少させることが可能である。さらに、L−ホモアルギニンのようなインヒビターを使用して、バックグラウンドTNAP活性を減少させることができる。AP活性分析においては、一般には熱および/またはインヒビターでの前処理を行う(CullenおよびMalim,Meth.Enzymol.216:362−368(1992))。これまで、工作された形態のmEAPがレポーター遺伝子としての使用に十分な熱安定性およびTNAPインヒビターに対する耐性を有するかどうかは知られていなかった。さらに、レポーター遺伝子、特にAPレポーター遺伝子が長期間にわたり発現され検出されうるかどうかは知られていなかった。mEAPタンパク質はマウスの胚性細胞において天然で発現されるため、該工作mSEAPタンパク質の発現は、そのスイッチを切ってそれをレポーター遺伝子として無効なものにする内因性または生理的調節を受けうる。
【0021】
本発明のmSEAPレポーター遺伝子配列、核酸およびタンパク質は、古典的な実験用免疫適格性哺乳動物において、体細胞遺伝子導入後に数ヶ月にわたり発現され検出されうる最初のものである。そのベクターおよび核酸は、マウス、ラット、ブタ、ウサギ、ヤギ、ウシ、ヒツジ、マカク、シノモルグスマカクおよびヒトを含む(これらに限定されるものではない)多数の哺乳動物において使用することができる。自由に免疫適格性動物を使用したり免疫応答抑制処理を回避しうることにより、プロトコールの複雑さが減少し、動物に対する付加的なリスクが軽減し、遺伝子導入実験のコストが減少する。したがって、本発明は、長期間の発現を分析するための他の利用可能な方法と比較して、少なくとも経済的な利点をもたらす。本発明はまた、生理学的に正常な患者または動物において発現が分析されるという利点をもたらす。また、AP活性、またはmSEAPタンパク質の存在は、化学発光性、蛍光性または他の検出可能な基質およびアッセイを利用するものを含む幾つかの簡便な技術により試験することができる。
【0022】
本発明者らは、免疫適格性マウスを使用した筋肉内遺伝子導入実験において、本発明の用途および利点を実証した。例えば、図3は、本発明のmSEAPレポーター遺伝子の発現レベルが250日以上にわたり安定していることを示している。これに対して、他のレポーター遺伝子は、21日以降に低下する発現レベルを示し、該レベルは、該活性が初めて検出可能となった後の期間内に指数関数的に変化する。該結果は、異なる遺伝的背景を有する2つの系統のマウス(Balb/CおよびC57/BL6)において一致している。mSEAPの活性レベルのほうが低いのは、mSEAP活性には影響を及ぼすがhSEAP活性には影響を及ぼさない(データ非表示)、検出キット(PhosphaLight,Tropix;Bedford、MA)に存在するアルカリホスファターゼインヒビターの存在によるものである。
【0023】
また、本発明者らは、hSEAPをコードするプラスミドを注射したマウスにおいて抗hSEAP抗体を検出したため、hSEAPに対する免疫応答がhSEAP活性の低下を引き起こしうることを示した(表1を参照されたい)。
【0024】
【表1】
Figure 2004536588
表1には、サイトメガロウイルス前初期遺伝子プロモーター(CMV)により駆動される、hSEAPをコードするDNAを含有する25μgのプラスミドを筋肉内に電気的に導入した後の、マウス血清中の抗hSEAP抗体のELISAによる検出が示されている。マイクロプレートを精製hPLAP(SIGMA,St.Louis,MO)でコートし、生理食塩水が注射されたマウスの血清(陰性対照血清:第2列)、またはhSEAPコード化プラスミドが注射されたマウスの血清(CMV−hSEAP、第3〜7列)、またはPBSで希釈された抗hPLAPモノクローナル抗体(第1列)、または何も注射されていないマウスの血清(第8列)と共にインキュベートする。抗hSEAP抗体を抗マウス抗体−HRPコンジュゲートにより検出する。TMBとの反応後、450nmで吸光度を読み取る。陰性対照血清(第2列)の結果と第3〜7列の結果との比較は、hSEAPプラスミドが注射され次いで発現されたサンプル(第3〜7列)のそれぞれにおいて、検出可能なレベルの抗hSEAP抗体が存在することを示している。このことは、hSEAPレポーター遺伝子の使用が、試験した動物において、抗体の産生、発現アッセイの結果の混同、および不適切な免疫応答の誘導という有害な結果を与えることを示している。
【0025】
さらに、本発明者らは、図3に示したmSEAP活性の安定したレベルが、血流中のその安定性によるものではなく、トランスジーンを保持する細胞によるその持続的かつ継続的な合成または発現によるものであることも示した。図5においては、転写を停止させた後のmSEAPおよびhSEAP活性の減少が比較されている。これを行うために、2つのプラスミド[すなわち、ドキシサイクリンの非存在下で活性である転写因子tTAをコードする第1プラスミド、およびtTA応答性プロモーターの制御下でmSEAP(pMW19)またはhSEAPをコードする第2プラスミド]をマウスに共注射した(例えば、Urlingerら,PNAS 97:7963−68(2000)を参照されたい)。遺伝子導入の7日後、該マウスにドキシサイクリンを与え、ついでアルカリホスファターゼ活性を評価する。
【0026】
図5の結果は、mSEAP活性の半減期が2日未満であり、hSEAP活性の半減期が4日未満であることを示している。これらの数値は、該レポータータンパク質の半減期、そのmRNAの半減期、およびドキシサイクリンの投与後の転写率の減衰を反映している。したがって、図3に示す持続的なmSEAP活性は、血流中のmSEAPの半減期が延長されたことによって説明することはできない。
【0027】
さらに、本発明の有用性は、図6に示す実験により示される。本発明者らは、mSEAPの発現の持続期間に対するキメラ転写因子rtTA2M2(例えば、Urlingerら,PNAS 97:7963−68(2000)を参照されたい)の影響を評価した。この実験においては、構成的転写プロモーター(CMV)の制御下でmSEAPを発現するプラスミド、またはrtTA2M2応答性プロモーターの制御下でmSEAPを発現するプラスミドとrtTA2M2コード化プラスミドとを組合せたものをマウスに注射する。rtTA2M2はドキシサイクリン(テトラサイクリンの水溶性誘導体)分子により活性化されるため、飲用水中のドキシサイクリンを動物に投与する。この実験は、rtTA2M2がmSEAPの高い発現レベルを15日間以上維持することができないことを明らかに示している。これは、rtTA2M2およびmSEAPを発現する細胞に対する細胞傷害性免疫応答によるものかもしれない(rtTA2M2は、細菌由来およびウイルス由来のドメインから構成される融合タンパク質である)。これとは対照的に、CMVにより駆動されるmSEAPの発現は安定な発現レベルをもたらす。したがって、本発明により提供されるトランスジーンの発現方法またはトランスジーンの長期間の発現の分析方法は、長期間の発現に使用するための適切な調節要素またはベクターの選択を可能にする。当技術分野においては多数の調節要素が存在し、それらを、使用および分析のために選択することができる。本発明は、いずれかの特定の調節要素または本明細書に具体的に例示されている調節要素の使用に限定されるものではない。
【0028】
前記において及び後記の特定の実施例において示されている結果は、本発明の範囲および本開示の内容の単なる代表例に過ぎない。当業者は、本発明の追加的な実施形態を案出し製造し使用するために本明細書の情報を利用することが可能である。したがって、本明細書に記載の実施例は、本発明の範囲または限度を限定するものであるとみなされるべきではない。
【実施例1】
【0029】
AP活性をコードする核酸を含むプラスミドの作製
本発明のmSEAPレポーター遺伝子またはポリペプチドをコードする核酸は、GenBank配列から合成されたマウスゲノムDNA、またはEAP遺伝子を含有するプラスミドの1つ(例えば、Narisawaら,Development 116:159−165(1992)、Manesら,Genomics 8:541−554(1990)によるpSVT7−EAP;またはHahnelら,Development 110:555−564(1990);Baoら,Gynocologic Oncology 78:373−379(2000);Bergerら,Gene 66:1−10(1988)によるもの)、または哺乳類AP遺伝子もしくはcDNAもしくは他の核酸(例えば、マウス分泌型胚性ホスファターゼ、例えばアクセッション番号AY054302;マウスアルカリホスファターゼ5、例えばアクセッション番号NM 00743;ヒト腸アルカリホスファターゼ、例えばアクセッション番号M31008 M15184;ヒト成人腸アルカリホスファターゼ、例えばアクセッション番号M15694;ヒト腸アルカリホスファターゼ、例えばアクセッション番号NM 00631;ラット膜結合型腸アルカリホスファターゼ、例えばアクセッション番号X17611 S51096;ヒトアルカリホスファターゼ、例えばアクセッション番号 X55958;ヒト胎盤アルカリホスファターゼ、例えばアクセッション番号M13077;ラット腸アルカリホスファターゼ1、例えばアクセッション番号NM 022665;ヒト胎盤様アルカリホスファターゼ、例えばアクセッション番号X53279;ヒト胎盤アルカリホスファターゼ1型、例えばアクセッション番号M14169;pSEAP−エンハンサー−アクセッション番号U09662;pSEAP−プロモーター−アクセッション番号U09663;pSEAP2−プロモーター−アクセッション番号U89940;ヒトクローンMGC:5096 IMAGE:3460735、例えばアクセッション番号BC009647;pSEAP−基本型、例えばアクセッション番号U09660;ウシ腸アルカリホスファターゼIII、例えばアクセッション番号AF052226;イヌ腸アルカリホスファターゼ、例えばアクセッション番号AF250845;ネコアルカリホスファターゼ、例えばアクセッション番号U31569)に由来するものでありうる。クローニングされた遺伝子配列、ゲノム配列、cDNAまたは他の核酸から、終止コドンの直前の約22個のコドンの欠失を引き起こす適切なPCRオリゴを調製する。C末端から欠失またはトランケート化されるコドンの数は、生じるポリペプチドの機能特性によって決定される。機能的には、C末端コドンの欠失により、天然C末端アミノ酸が有する膜含有活性が除去される。したがって、膜含有活性を機能的に欠くポリペプチドを与える任意のC末端トランケート化を本発明において用いることが可能であり、本発明には該トランケート化が含まれる。
【0030】
C末端をトランケート化する1つの方法においては、該コード領域の所望の末端に終止コドンを付加または供給する。例えば、配列番号2のmSEAPを作製するために、EAPをコードするマウスゲノム断片を、後記のオリゴヌクレオチドAおよびBを用いるPCRにより増幅することができる。あるいは、完全長EAPコード化断片を作製するために、オリゴAおよびCを使用することができる。該完全長断片は、突然変異を作製するために又は対照として使用することができる。
【0031】
【化1】
Figure 2004536588
【0032】
1つの方法において、PCR断片をHindIIIおよびXbaIにより切断し、pXL3443(マルチクローニング部位により隔てられたCMV I/EプロモーターおよびSV40後期ポリ(A)シグナルを含有するpBKSII由来のプラスミド)のHindIII部位とAvrII部位との間に挿入して、pMW12およびpMW18(図2Aを参照されたい)を得る。pTRE2(Clontech,Palo Alto,CA)のHindIII部位とXbaI部位との間に同様の挿入を行って、pMW19(図2Bを参照されたい)を得ることができる。プラスミドpMW12は、天然EAP遺伝子およびpMW18(EAPコード領域のC末端におけるトランケート化を有するゲノムクローン)を含有し、それらは共にCMV I/Eプロモーター(開始点から約−522〜約+74)およびSV40後期ポリ(A)シグナルの制御下にある。プラスミドpMW19は、テトラサイクリン応答要素(例えば、GossenおよびBujard,PNAS 89:5547−5551(1992);(Urlingerら,PNAS 97:7963−68(2000)を参照されたい)とβ−グロブリンポリ(A)シグナルとの制御下、CMV I/E最小プロモーター(開始点から約−51〜約+70)からの該トランケート化マウスEAP遺伝子の転写を指令する。
【0033】
配列番号2のmSEAPをコードするcDNAは以下のようにして得ることができる。マウスC2C12筋芽細胞を、LipofectAMINE(Invitrogen−Life Technologies,Gaithersburg,MD)と複合体形成したpMW18で、該製造業者のプロトコールに従い一過性にトランスフェクトする。市販のキット(Dynal dynabeads mRNAダイレクトキット)を使用して、トランスフェクト化細胞からポリARNAを抽出する。ポリARNAを逆転写し、以下に示すオリゴヌクレオチドC9415およびC9416を使用するPCR(RT―PCRキット;Promega,Madison,WI)により増幅する。
【0034】
【化2】
Figure 2004536588
【0035】
オリゴC9415およびC9416は、5’末端においてはHindIII部位に隣接し3’末端においてはXbaI部位に隣接するmSEAP核酸が増幅されるよう設計する。該RT−PCR反応の産物をpGEMT−easy(Promega,Madison,WI)中に連結し、大腸菌(E.coli)DH5α中に形質転換する。生じたプラスミドは、マルチクローニング部位に囲まれたmSEAP cDNAを含有する。ついでプラスミドpCOR(Soubrierら,Gene Therapy 6:1482−88(1999)を参照されたい)を使用して、CMV I/Eプロモーター(−522/+74)およびSV40後期ポリ(A)シグナルの制御下でmSEAP核酸を含有するプラスミドpXL3872(図2C)を構築する。この際、pXL3856(CMV I/Eプロモーター(−522/+74)およびSV40後期ポリ(A)シグナルを含有するpCORプラスミド)のHindIII〜XbaI部位を用いる。プラスミドpXL3872(図2C)の発現カセット領域を配列決定により確認する。
【0036】
同様にして、対照APタンパク質、本発明の他のmSEAPポリペプチドまたは本発明の誘導体mSEAPポリペプチドのような他のAP配列をコードするプラスミドが構築される。例えば、pXL3402は、CMV I/Eプロモーター(−522/+74)とSV40後期ポリ(A)シグナルとの制御下でSEAP cDNAを有するpCOR(Soubrierら,1999)プラスミドである。他のプラスミドにおいては、テトラサイクリン応答性要素(TRE)とSV40後期ポリ(A)シグナルとの制御下で該SEAPが配置されている。もう1つの具体例においては、pBi−L(Baronら,Nucleic Acids Res.23:3605−06(1995))においてルシフェラーゼをコードするPstI−SpeI断片を、PstIおよびSpeI部位に隣接したAP活性コード化核酸により置換することができる。pSEAP2基本型(Clontech)からのPCR増幅断片を使用することができる。また、pBi−LのSacI−PvuII断片(TRE)をpXL3031のSacI−StuI断片(CMV I/Eプロモーター、Soubrierら,1999)に置換し、ついでルシフェラーゼORFをSEAP ORFにより置換することにより、CMV I/EプロモーターとSV40後期ポリ(A)シグナルとの制御下でAP活性を有するプラスミドを構築することができる。
【0037】
該プラスミドは、エンドフリー(endo−free)Mega−Prepキット(Qiagen,Germantown,MD)での精製により、遺伝子導入投与用に製造することができる。好ましくは、サンプル中で検出される内毒素レベルはDNA 1mg当たり20EU未満である。哺乳動物への投与用のベクターおよび核酸を精製するための他の方法および技術が当技術分野で公知であり、それらを用いることが可能である。
【実施例2】
【0038】
培養細胞のトランスフェクション
C2C12(ATCC:CRL1722)およびHEK293(ATCC:CRL1573)細胞を24ウェルプレートに播き(1ウェルあたり7.5×10細胞)、10% FCSで補足されたDMEM培地中で24時間培養する。ついで細胞を、血清を含有しないDMEM培地中で洗浄し、3通りにトランスフェクトする。該トランスフェクションは、担体プラスミドおよびLipofectAMINE(C2C12の場合には2μl、HEK293の場合には3μl)で500ngにまで補足された様々な量のAPコード化プラスミドと混合された0.5mlのOptiMEM培地を該細胞に加えることにより行う。5時間後、該DNAおよび該LipofectAMINEを含有する培地を、FCS(C2C12の場合には2%、HEK293の場合には10%)で補足された1mlのDMEM培地と交換する。該培地のアリコートを、トランスフェクションの2日後に集め、−70℃で凍結保存する。該細胞をPBSで2回洗浄し、100μlの0.2% トリトンX−100、50mM Tris−HCl(pH7.4)、150mM NaClと共にインキュベートし、スクレーパーでプレートから剥がし、ピペッティングを繰り返すことによりホモジナイズする。ライセートを、エッペンドルフ卓上遠心機中、最高速度で2分間遠心分離し、上清を−70℃にて保存する。
【実施例3】
【0039】
筋肉内遺伝子導入
8週齢のメスBalb/CまたはC57BL/6マウス(Charles River Laboratories,Wilmington,MA)を、150mM NaCl中でキシラジン(0.31mg/ml)と混合された200μlのケタミン(8.66mg/ml)の腹膜腔内注射により麻酔する。後脚を剃毛する。150mM NaCl中に核酸ベクターを含有する溶液25μlを頭側脛側(tibialis cranialis)筋内へ注射する。注射の30秒後、Electro Square Porator,Model T820(BTX,San Diego,CA)およびTDS210オシロスコープ(Tektronix,Oregon)に接続されたステンレス鋼並列電極を介して経皮的電気パルスをかけることができる。該プレート電極を使用する場合には、それを脚の両側に配置し(プレートの間隔は4mm)、方形波パルスを8回かける(80ボルト、各パルス20ms、1パルス/秒)(Mirら,1999)。
【0040】
DNA注射から種々の時点で、伏在静脈からヘパリン化毛細管内に50μlの血液サンプルを集める(Hemら,Lab.Anim.32:364―68(1998))。サンプルを、臨床用遠心機中、2000rpmで20分間遠心し、血漿を集め、−70℃で凍結保存する。
【実施例4】
【0041】
レポーター遺伝子の発現の分析
代表的酵素アッセイ
AP活性の検出は、ホスファライト(Phospha Light)キット(Tropix,Perkin−Elmer)を該製造業者の説明書に従い又はCullenおよびMalim(Meth.Enzymol.216:362−8(1992))の変法により使用して行うことができる。15μlの血漿または細胞培養培地または細胞抽出物を45μlの1×希釈バッファー(50mM Tris−HCl pH7.4;150mM NaCl)で希釈し、PCRブロックサーモサイクラー内で65℃で5分間加熱し、ついで4℃に冷却する。希釈したサンプル 50μlを50μlのアッセイバッファー(1M ジエタノーリアミン,pH10.5〜11,1mM MgCl,10mM L−ホモアルギニン)と共に室温で5分間インキュベートした後、50μlの反応バッファー(Emerald増強剤を含有するCSPD基質)を加える。ついで該反応液を室温で20分間インキュベートした後、MLXマイクロタイタープレートルミノメーター(Dynex)中で化学発光測定(1ウェル当たり10秒)を行う。
【0042】
代表的ELISAアッセイ
AP(例えば、表1のhSEAP)に対する抗体の検出は、ELISAアッセイを用いて行うことができる。しかし、他のAPタンパク質(例えば本発明のもの)に関する同様のアッセイを用いることも可能である。PVCマイクロタイタープレートのウェルを0.2M NaCO/NaHCO(pH9.5)中の溶液ヒト胎盤アルカリホスファターゼ(PLAP,Sigma)の0.5μg/ml溶液50μlでコートし、4℃で一晩インキュベートする。該プレートを250μlの0.1M リン酸バッファー(pH7.5)、0.1M NaCl(PBS)、0.05% Tween20(w/v)で3回洗浄する。PBS、2% BSA(w/v)と共に室温で2時間インキュベートすることにより、該PVCプレート上の残りのタンパク質結合部位を飽和させる。50μlの試験血漿または陽性もしくは陰性対照をウェルごとに加え、室温で2時間インキュベートする。該陰性対照は未処理Balb/cマウスの血漿でありうる。該陽性対照は、陰性対照マウスの血漿を64ng/mlの抗PLAPマウスモノクローナル抗体(クローン8B6,Sigma Immunochemicals)でスパイキング(spiking)することにより得ることができる。血漿サンプルは、1:1〜1:64(PBS中で2倍系列希釈)の希釈度で試験する。ついでサンプルを、PBS、2% BSA(w/v)、0.05% Tween20中、PBS中のホースラディッシュペルオキシダーゼに結合したヤギ抗ウサギIgG(Bio−Rad)と共に室温で1時間インキュベートし、250μlのPBS、0.05% Tween20で3回洗浄する。該サンプルを100μlの3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(USB,Ohio)と室温で15分間反応させ、50μlの0.5N HSOを加えることにより反応を停止させる。450nmの吸光度を読み取る。
【実施例5】
【0043】
長期間の発現の分析
本発明のhSEAP、mSEAPをコードするプラスミドDNA 25μgまたは生理食塩水対照をマウスに筋肉内注射する。Mirら,PNAS 96:4262−7(1999)に従い、電気パスルにより遺伝子導入を促進させる。血液サンプルを、示された時点で、伏在静脈穿刺によりへパリン化毛細管内に集め、臨床用遠心分離機中、2000rpmで20分間遠心する。希釈血漿サンプルを65℃で5分間加熱する以外はホスファライトキット(Tropix)の説明書に従い、12.5μlの血清をアルカリホスファターゼ活性に関して評価する。このタイプの代表的な実験の結果を図3に示す。図の最上部のmSEAPレベルは、遺伝子導入後の最初のサンプルにおいて検出され、全サンプリング期間(9ヶ月以上)にわたり安定して高く維持されている。これとは対照的に、hSEAPレポーター遺伝子では、対照値より高く検出されうるのは約20日間だけであり、該レベルは大きく変化する。記載されているレベルおよび相対誤差は、本発明のmSEAPレポーター遺伝子が、非常に長い発現の研究に使用しうること、および発現レベルが安定しており再現性があることを示している。
【実施例6】
【0044】
mSEAPコード化核酸および誘導体ポリペプチドの調製;発現ベクターの分析
実施例1において示したmEAP遺伝子由来の核酸は、本発明のmSEAPタンパク質同類アミノ酸置換突然変異体および誘導体を作製するための出発物として使用することができる。mSEAPをコードする配列は、アミノ酸置換を引き起こす1以上の核酸の変化を含むオリゴを用いてPCR増幅される。例えば、Ausubelら,Current Protocols in Molecular Biology(特に、chapter3のunit3.17およびchapter8のunit8.5)に記載されている方法を応用することができる。図7において下線で示したアミノ酸の位置は同類アミノ酸変化またはアミノ酸置換のための代表的な部位を表し、該位置は、使用した任意の選択されたアルカリホスファターゼ活性コード化核酸の配列と相関しうる。例えば、358、357、および/または356位は、バリンの代わりにイソロイシンを、および/またはアスパラギン酸の代わりにグルタミン酸を、および/またはリシンの代わりにアルギニンをコードするように修飾されうる。該置換突然変異体配列は、配列内に挿入されると、実施例1のようにプラスミド内へ取り込まれうる。ついで該突然変異体または誘導体mSEAPタンパク質を実施例5のとおりに発現させ、長期間の発現および/または免疫適格性動物における使用可能性を確認するために試験することができる。前記および本開示の全体にわたり記載されている長期間の発現特性を有する任意の誘導体ポリペプチドが、本発明に含まれる。これらの特性に関する試験は、本明細書に記載のとおりに行うことができる。好ましくは、該誘導体ポリペプチドは、デフォルトパラメーターでのブラスト比較において配列番号1または2に対して約98%、または約95%、または約90%、または約85%、または約80%、または約75%のアミノ酸同一性を有する。
【0045】
代表的誘導体ポリペプチドは、mSEAP核酸を作製するために実施例1で用いたのと同じ技術を用いて製造することができる。3’プライマー「B」(配列番号5)は、Aプライマー(配列番号4)を含有する取り込まれたPCR増幅産物において22アミノ酸のトランケート化を引き起こす終止コドンをコードしている。
【0046】
翻訳されたBプライマー(配列番号5) 3’5’フレーム2
QSSAVSPG停止SRK
【0047】
終止コドンをコード配列内へ更に移動させることにより新たな3’プライマーを選択すると、より少ないコドンを含有する増幅産物が得られる。このようにして、Manesら,Genomics 8:541−554(1990)に記載のマウスEAP遺伝子から27アミノ酸がトランケート化されたものに対応するゲノムクローンヌクレオチドまたはSEAPもしくはEAP cDNAから、トランケート化産物を作製する。mEAPのC末端からの約22〜約27アミノ酸の好ましいトランケート化が、この方法により行われる。当業者により認識されているとおり、他のトランケート化も可能である。さらに、C末端トランケート化を伴う又は伴わない他の欠失および/または置換を選択することも可能である。ついで、得られた増幅DNAを哺乳類発現ベクター内に組込み、免疫適格性マウスに投与し、AP活性の長期間の発現特性を、例えば化学発光アッセイ(Tropix;Bedford,MA)により試験する。好ましい発現ベクターには、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルスもしくはレトロウイルスなどのウイルスベクター、またはプラスミドベクターが含まれる。個々の発現ベクターまたは調節配列を使用してAP活性を試験することにより、トランスジーン発現のための適切なベクターを選択し又は最適化することができる。また、リガンド依存性調節配列を、長期間(例えば、本発明の使用により可能となる40日間、60日間、90日間、120日間、180日間または270日間)にわたり発現を制御するその能力について試験することができる(例えば、Abruzzeseら,Hum.Gene Ther.10:1499−1507(1999);Urlingerら,PNAS 97:7963−68(200)を参照されたい)。
【0048】
前記で説明し例示した本発明は、本明細書に記載の特定の実施形態および実施例に限定されるものではない。当業者は、本明細書に記載され明示的に組み入れられた文書および参考文献、または他の文書または参考文献により利用可能な技術および知識を、更なる実施形態を製造し使用するために用いることが可能である。したがって、前記の説明は、本発明の範囲または内容を限定するとみなされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1A】図1Aは、hSEAP(GenBankのGI 2190731から翻訳されたもの)、マウス完全長アルカリホスファターゼ(AP)タンパク質、mEAP(GenBankのGI 192976から翻訳されたもの)および本発明の工作された哺乳類APであるmSEAPの配列アライメントを示す。最下列に示した「コンセンサス(Consensus)」配列はmSEAPと同じ配列である。
【図1B】図1Bは、hSEAP(GenBankのGI 2190731から翻訳されたもの)、マウス完全長アルカリホスファターゼ(AP)タンパク質、mEAP(GenBankのGI 192976から翻訳されたもの)および本発明の工作された哺乳類APであるmSEAPの配列アライメントを示す。最下列に示した「コンセンサス(Consensus)」配列はmSEAPと同じ配列である。
【図2A】図2Aは、実施例1に記載されているpMW18のプラスミド地図である。これは、EAPをコードする領域のC末端トランケート化(短小化)形態を含む。
【図2B】図2Bは、実施例1に記載されているpMW19のプラスミド地図である。これは、EAPをコードする領域のC末端トランケート化形態を含む。
【図2C】図2Cは、実施例1に記載されているpXL3872のプラスミド地図である。これはmSEAP cDNAを含む。エキソン11は、実施例に記載のとおりトランケート化されている(この図には「トランケート化エキソン11」と示されている)。
【図3】図3は、Balb/Cマウスにおけるトランスジーン導入後のアルカリホスファターゼ活性(AP)の発現レベルを示す。AP活性は、ホスファライト(phosphalight)キット(Tropix;Bedford、MA)で12.5μlの血清をサンプリングすることにより測定する。四角形の記号は、本発明の工作されたmSEAPレポーター遺伝子を含むプラスミドDNA 25μgを導入した後の発現を表す。三角形の記号は、当技術分野で公知のhSEAPレポーター遺伝子 25μgを導入した後の発現レベルを表す。円形の記号は、プラスミドDNAを含まない同じ注射ビヒクルを使用した対照を表す。該ベクターは、電気パルスにより促進される筋肉内注射によりマウスに導入する。
【図4】図4は、C57/BL6マウスにおけるトランスジーン導入後のアルカリホスファターゼ活性(AP)の発現レベルを示す。実験の詳細は図3の場合と同じである。四角形の記号は、当技術分野において公知であるhSEAPレポーター遺伝子を含むプラスミドDNA 25μgを導入した後の発現を表す。三角形の記号は、本発明のmSEAPレポーター 25μgを導入した後の発現レベルを表す。円形の記号は、プラスミドDNAを含まない同じ注射ビヒクルを使用した対照を表す。
【図5】図5は、Balb/Cマウスの血流中のmSEAPとhSEAPとの比較されうる半減期を示す。Mirら,PNAS 96:4262−7(1999)の方法に従い、ドキシサイクリンの非存在下で活性である転写因子tTAをコードする25μgの第1プラスミドと、mSEAP(pMW19)またはhSEAPのいずれかをコードする25μgの第2プラスミドとの2つのプラスミドを筋肉内に共注射した。使用するmSEAP配列およびhSEAP配列の両方はtTA応答性プロモーターの制御下にある。遺伝子導入の7日後にアルカリホスファターゼ活性を評価し、ついで胃管栄養法によりマウスにドキシサイクリンを投与した。その後、該マウスに飲用水中の0.2mg/ml ドキシサイクリンを投与した。三角形の記号は、mSEAPの導入後に血液サンプル中に存在するAP活性またはタンパク質の割合(%)を示す。四角形の記号は、hSEAPの導入後にサンプル中に存在するAP活性またはタンパク質の割合(%)を示す。AP活性またはタンパク質の半減期は殆ど同じ率で減少している。
【図6】図6は、哺乳動物における長期間の発現の分析方法の結果を示す。CMV転写プロモーターの制御下でmSEAPをコードするプラスミドDNA 25μg、またはrtTA2M2の制御下でmSEAPをコードするプラスミドDNA 25μgとrtTA2M2をコードするプラスミドDNA 25μgとの組合せ、または対照としての生理食塩水を、Balb/Cマウスに筋肉内注射する。Urlingerら,PNAS 97:7963−68(2000)を参照されたい。前記のMirら(1999)に従う電気パルスにより遺伝子導入を促進した。マウスに飲用水中の0.2mg/ml ドキシサイクリンを投与した。該AP活性を、示されている時点で評価する。四角形の記号は、CMVプロモーターの制御下のmSEAPの導入後の発現レベルを表す。三角形の記号は、tTA応答性プロモーターの制御下のmSEAPの導入後の発現レベルを表す。
【図7】図7は、mSEAPのアミノ酸配列を示し、本発明のmSEAPの又は配列番号1もしくは2の配列の代表的な突然変異体または誘導体ポリペプチドを作製するために同類アミノ酸置換により置換されうるアミノ酸が下線で示されている。

Claims (65)

  1. 哺乳類アルカリホスファターゼ活性をコードし、配列番号1または2のアミノ酸配列を有するヌクレオチド配列を含んでなり、配列番号13に記載のアミノ酸の配列と同じ配列のポリペプチドをコードしていない単離された核酸。
  2. 請求項1記載の核酸を含んでなる発現ベクター。
  3. 請求項1記載の核酸を含んでなるウイルスベクター。
  4. 請求項1記載の核酸を含んでなるプラスミドベクター。
  5. 請求項1記載の核酸を含んでなる哺乳類細胞。
  6. 請求項2記載のベクターを含んでなる哺乳類細胞。
  7. 請求項3記載のベクターを含んでなる哺乳類細胞。
  8. 請求項4記載のベクターを含んでなる哺乳類細胞。
  9. マウス細胞である、請求項5記載の細胞。
  10. ヒト細胞である、請求項5記載の細胞。
  11. 霊長類細胞である、請求項5記載の細胞。
  12. 哺乳類アルカリホスファターゼ活性を有するポリペプチドをコードする配列を有し、該ポリペプチドは、約40日間にわたり哺乳動物において発現され得、または検出され得、および該核酸は、配列番号1または2のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするが、配列番号13と同じポリペプチドをコードしなく、または、配列番号13と同じではない、配列番号1または2の誘導体または突然変異体を含むポリペプチドをコードし、または配列番号13と同じではない、少なくとも1つのアミノ酸置換を更に含む配列番号1または2のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする単離された核酸。
  13. 該ポリペプチドが、約60日間にわたり哺乳動物において発現され得、または検出され得る、請求項12記載の核酸。
  14. 該ポリペプチドが、約90日間にわたり哺乳動物において発現され得、または検出され得る、請求項12記載の核酸。
  15. 該ポリペプチドが、約180日間にわたり哺乳動物において発現され得、または検出され得る、請求項12記載の核酸。
  16. 該ポリペプチドが、約270日間にわたり哺乳動物において発現され得、または検出され得る、請求項12記載の核酸。
  17. 請求項8記載の核酸を含んでなる発現ベクター。
  18. 請求項12記載の核酸を含んでなるウイルスベクター。
  19. 請求項12記載の核酸を含んでなるプラスミドベクター。
  20. 請求項12記載の核酸を含んでなる哺乳類細胞。
  21. マウス細胞である、請求項20記載の細胞。
  22. ヒト細胞である、請求項20記載の細胞。
  23. 霊長類細胞である、請求項20記載の細胞。
  24. 哺乳類細胞内で発現され得る、かつ、最初に発現された後約40日間にわたり哺乳動物において検出されうる、mSEAPレポーター遺伝子ポリペプチド。
  25. 配列番号1または2のアミノ酸配列を有する、請求項24記載のポリペプチド。
  26. 配列番号1または2に対して少なくとも98%のアミノ酸同一性を有する配列を有する、請求項24記載のポリペプチド。
  27. 配列番号1または2に対して少なくとも95%のアミノ酸同一性を有する配列を有する、請求項24記載のポリペプチド。
  28. 配列番号1または2に対して少なくとも90%のアミノ酸同一性を有する配列を有する、請求項24記載のポリペプチド。
  29. 配列番号1または2に対して少なくとも85%のアミノ酸同一性を有する配列を有する、請求項24記載のポリペプチド。
  30. 配列番号1または2に対して少なくとも80%のアミノ酸同一性を有する配列を有する、請求項24記載のポリペプチド。
  31. 配列番号1または2に対して少なくとも75%のアミノ酸同一性を有する配列を有する、請求項24記載のポリペプチド。
  32. 請求項24記載のmSEAPポリペプチドを含んでなる、哺乳動物の又は哺乳動物に由来する細胞。
  33. 請求項32記載の細胞を含んでなるマウス。
  34. 請求項32記載の細胞を含んでなるマカク。
  35. 請求項32記載の細胞を含んでなる霊長類動物。
  36. 請求項32記載の細胞を含んでなるヒト。
  37. 哺乳類発現ベクターを選択すること、該ベクター内にmSEAPレポーター遺伝子核酸(該mSEAP核酸のヌクレオチド配列は、配列番号1または2を含む配列をコードするが、配列番号13の配列と同じ配列をコードしない)を挿入すること、該ベクターを哺乳動物に投与して該哺乳動物においてmSEAPレポーター遺伝子産物を発現させること、該ベクターの投与後約30日間以上にわたり該mSEAPレポーター遺伝子からのアルカリホスファターゼ活性またはタンパク質を検出すること、該トランスジーンをコードする核酸を該選択された哺乳類発現ベクター内または該選択された哺乳類発現ベクターと実質的に類似したベクター内に挿入すること、該トランスジーンをコードする核酸を含む得られたベクターを細胞または哺乳動物に導入することを含んでなる哺乳動物においてトランスジーンを発現させる方法。
  38. 該哺乳動物がマウスである、請求項37記載の方法。
  39. 該マウスがBalb/CまたはC57/BL6マウスである、請求項37記載の方法。
  40. 該哺乳動物が免疫適格性哺乳動物、または免疫不全にされていない哺乳動物である、請求項37記載の方法。
  41. 該トランスジーンを含有するベクターをヒトに投与する、請求項37記載の方法。
  42. 該細胞がヒト細胞である、請求項37記載の方法。
  43. 該細胞がC2C12細胞、293細胞またはHEK293細胞である、請求項37記載の方法。
  44. 該細胞が霊長類細胞である、請求項37記載の方法。
  45. 該細胞がマウス細胞である、請求項37記載の方法。
  46. 該mSEAPレポーター遺伝子からのアルカリホスファターゼ活性またはタンパク質の検出が約40日の時点である、請求項37記載の方法。
  47. 該mSEAPレポーター遺伝子からのアルカリホスファターゼ活性またはタンパク質の検出が約60日の時点である、請求項37記載の方法。
  48. 該mSEAPレポーター遺伝子からのアルカリホスファターゼ活性またはタンパク質の検出が約90日の時点である、請求項37記載の方法。
  49. 配列番号13と同じアミノ酸配列を含有しない、実質的に配列番号1または2のアミノ酸配列よりなる融合タンパク質。
  50. 請求項49記載の融合タンパク質をコードする核酸。
  51. 請求項50記載の核酸を含んでなるベクター。
  52. 哺乳類シグナル配列に連結された配列番号1のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチド。
  53. 該シグナル配列が、配列番号3、9、10、11または12から選ばれる、請求項52記載のポリペプチド。
  54. 請求項52記載のポリペプチドをコードする単離された核酸。
  55. 請求項53記載のポリペプチドをコードする単離された核酸。
  56. 配列番号1よりなるアミノ酸配列をコードする単離された核酸。
  57. 請求項56記載の核酸に対して98%の同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸。
  58. 請求項56記載の核酸に対して95%の同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸。
  59. 請求項56記載の核酸に対して90%の同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸。
  60. 請求項56記載の核酸に対して85%の同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸。
  61. 配列番号2よりなるアミノ酸配列をコードする単離された核酸。
  62. 請求項61記載の核酸に対して98%の同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸。
  63. 請求項61記載の核酸に対して95%の同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸。
  64. 請求項61記載の核酸に対して90%の同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸。
  65. 請求項61記載の核酸に対して85%の同一性を有するアミノ酸配列をコードする核酸。
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