JP2004536087A - 抗菌剤としての新規な二環系イソオキサゾリノン - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、新規な二環系イソオキサゾリノン化合物およびそれらの調製に関する。これらの化合物は、多耐性ブドウ球菌および連鎖球菌のごとき好気性グラム陽性細菌、バクテロイデス(bacteroides)およびクロストリジア(clostridia)種のごとき嫌気性微生物、ならびにMycobacterium tuberculosisおよびMycobacterium aviumのごとき抗酸性微生物を含めた多数のヒトおよび獣医学的病原体に対して有用である。
【0002】
情報の開示
PCT公開、WO99/64416、WO99/64417およびWO00/21960は抗菌剤として有用なイソオキサゾリノン誘導体を開示する。
【0003】
PCT公開WO00/10566は、抗菌剤として有用なイソオキサゾリノンを開示する。
米国特許出願第09/57216号は、抗菌剤として新規な二環系イソオキサゾリノンを開示する。
【0004】
米国特許第5,164,510号は、抗菌剤として有用である式XI:
【化4】
で表される5’−インドリニルオキサゾリジン−2−オンを開示する。
【0005】
米国特許第5,036,092号;第5,036,093号;第5,039,690号;第5,032,605号および第4,965,268号は、抗菌剤として有用なアミノメチル オキサゾリジニル アザシクロアルキルベンゼン誘導体を開示する。
【0006】
米国特許第5,792,765号および第5,684,023号は、抗菌剤として有用な置換イソオキサゾリノンを開示する。
【0007】
発明の概要
本発明は、式I:
【0008】
【化5】
【0009】
[式中、Yは、
a) −NHC(=W)R2、または
b) −O−het、−S−hetもしくは−NH−het;
Wは、
a) O、または
b) S;
Xは、
a) −S(=O)m−、または
b) −CHR3−;
R1は、
a) C1−8アルキル、
b) −C(=O)R4、または
c) −C(=S)NHC1−4アルキル;
R2は、
a) H、
b) C1−6アルキル、
c) シクロプロピル、
d) −OC1−4 アルキル、
e) −NH2、
f) −NHC1−6アルキル、または
g) −N(C1−6アルキル)2;
R3は、HまたはC1−4アルキル;
R4は、
a) H、
b) C1−6 アルキル、
c) −CH2OC(=O)C1−4アルキル;
前記の各出現にて、アルキルは、所望により1以上のR5で置換されていてもよく;
R5は、
a) ハロ、
b) CN、
c) NO2、
d) C1−6 アルキル、
e) フェニル、
f) OR6、
g) C(=O)R6、
h) OC(=O)R6、
i) C(=O)OR6、
j) S(=O)mR6、
k) S(=O)mNR6R6、
l) NHC(=O)R6、
m) C(=O)NR6R6、
n) NR6R6、
R6は、独立して、H、C1−6アルキル、フェニルまたはhet;
hetは、酸素、硫黄および窒素よりなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有するC−結合した五−(5)または六−(6)員の飽和もしくは不飽和の複素環であり、それは、所望によりベンゼン環に縮合してもよく;ここに、hetは、所望により、1以上のハロ、CN、NO2、C1−6アルキル、OR6、フェニル、S(=O)mR6、C(=O)R6、OC(=O)R6、NHC(=O)R6、またはNR6R6、オキソ、あるいはオキシムで置換されていてもよく;mは0、1または2;およびnは、1または2である]
で表される化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
【0010】
また、もう一つの態様において、本発明は:
式Iの化合物またはその医薬上許容される塩、および医薬上許容される賦形剤を含む医薬組成物(該組成物は、好ましくは、治療上有効量の該化合物または塩を含む)、
治療上有効量の式Iの化合物またはその医薬上許容される塩を、必要とする対象に投与することによるヒトまたは他の温血動物におけるグラム陽性微生物感染の治療方法、
治療上有効量の式Iの化合物またはその医薬上許容される塩を、必要とする対象に投与することによるヒトまたは他の温血動物におけるグラム陰性微生物感染の治療方法を提供する。
【0011】
また、本発明は、式Iの化合物を調製するのに有用である、本明細書に開示されたいくらかの新規な中間体および製法を提供する。
【0012】
発明の詳細な記載
特記しない限りは、以下の定義が用いられる。
種々の炭化水素−含有基の炭素原子含量は、当該基中の最小および最大の炭素原子数を示す接頭辞によって示され、すなわち、接頭辞Ci−jは、整数「i」ないし整数「j」個の炭素原子の基を示す。かくして、例えば、C1−7アルキルは、包括的に、1ないし7個の炭素原子のアルキルをいう。
【0013】
本発明の化合物は、一般に、IUPACまたはCAS命名システムに従って命名される。当業者によく知られた略語を用いることができる(例えば、フェニルの代わりに「Ph」、メチルの代わりに「Me」、エチルの代わりに「Et」、酸素原子の代わりに「O」、硫黄原子の代わりに「S」、窒素原子の代わりに「N」、時間の代わりに「h」および室温の代わりに「rt」)。
【0014】
本発明の化合物が1以上のキラル中心を有し、光学活性形態またはラセミ体形態にて単離し得ることが当業者により認められるであろう。本発明は、本発明の化合物の、いずれかのラセミ体、(エナンチオマー、ジアステレオマーのごとき)光学活性、互変異性体または立体異性体の形態、あるいはその混合物を含む。
【0015】
ハロなる用語は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードをいう。
アルキルなる用語は、直線または分岐した基の双方を示すが、「プロピル」のごとき個々の基の引用は直鎖の基だけを含み、「イソプロピル」のごとき分岐鎖の異性体は、特に引用される。
【0016】
「het」なる用語は、酸素、硫黄および窒素よりなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する五−(5)または六−(6)員の飽和または不飽和の複素環をいい、それは所望によりベンゼン環に縮合していてもよい。
【0017】
飽和「het」の例には、ピリジン、チオフェン、フラン、ピラゾリン、ピリミジン、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、3−ピラジニル、4−オキソ−2−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、4−オキソ−2−オキサゾリル、5−オキサゾリル、1,2,3−オキサチアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、3−イソチアゾール、4−イソチアゾール、5−イソチアゾール、2−インドリル、3−インドリル、3−インダゾリル、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−ベンゾフラニル、3−ベンゾフラニル、ベンゾイソチアゾール、ベンゾイソオキサゾール、2−フラニル、3−フラニル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−イソピロリル、4−イソピロリル、5−イソピロリル、1,2,3,−オキサチアゾール−1−オキシド、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、3−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−5−イル、2−オキソ−1,3,4−チアジアゾール−5−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,4−トリアゾール−5−イル、1,2,3,4−テトラゾール−5−イル、5−オキサゾリル、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリルおよび5−イソチアゾリル、1,3,4,−オキサジアゾール、4−オキソ−2−チアゾリニル、または5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、チアゾールジオン、1,2,3,4−チアトリアゾール、または1,2,4−ジチアゾロンが含まれる。
【0018】
飽和「het」の例には、ピペリジニル(piperdinyl)、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ヒダントイン、オキサチオラン、オキサゾリジン、ジオキソランまたはイミダゾリジンが含まれる。
【0019】
各出願にて、hetは、発明の概要または特許請求の範囲に規定されたごとき1以上の基で置換できる。
【0020】
基、置換基および範囲について後記にリストされた特定のおよび好ましい値は、単なる例示であり;それらは、基および置換基につき規定された範囲内の他の規定された値または他の値を除外するものではない。
【0021】
特に、C1−4アルキル、C1−6アルキルおよびC1−8アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、およびその異性体形態のごとき、各々、1ないし4、1ないし6または1ないし8個の炭素原子を有するアルキル基であり得る。
【0022】
Yについての特定の値は、−NHC(=W)R2である。
Wについての特定の値は、酸素原子である。
Wについての特定の値は、硫黄原子である。
R2についての特定の値は、アルキルである。
R2についての特定の値は、メチルである。
R2についての特定の値は、エチル、ジクロロメチル、ジクロロエチルまたはNH2である。
R1についての特定の値は、2−フルオロエチル、グリコリル、メトキシアセチル、オキソエチルアセテートまたはメチルアミノカルボチオイルである。
R1についての特定の値は、ホルミル、オラセチルである。
【0023】
Xについての特定の値は、R3がHまたはC1−4アルキルである−CHR3−である。Xについての特定の値は、−SO2−である。
Yについての特定の値は、−O−het、−S−het、−NH−hetである。
hetについての特定の値は、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、イソチアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イルまたは1,2,5−チアジアゾール−3−イルである。
nについての特定の値は、1である。
nについての特定の値は、2である。
【0024】
本発明の好ましい化合物は、式IA:
【0025】
【化6】
【0026】
で表される化合物である。
【0027】
本発明のもう一つの好ましい化合物は、式IB;
【0028】
【化7】
【0029】
で表される化合物である。
【0030】
以下の反応図式I〜Vは、本発明の化合物の調製を記載する。全ての出発物質は、これらの反応図式に記載された手順または有機化学の当業者によく知られている手順によって調製される。当該反応図式に用いられる値は、後記の定義、あるいは特許請求の範囲に同じである。本発明の化合物は、1以上の後記製法に従って調製できる。
【0031】
インドリン
反応図式Iに示すごとく、不可欠な2−アルキルインドリン(n=1)は、インドール1から調製でき、メチル誘導体5(R3=CH3)の場合には、商業源から購入される。ジ−t−ブチルジカルボネートおよび触媒のジメチルアミノピリジン(DMAP)を用いる1のインドール窒素のt−ブトキシカルボニル(Boc)保護に続いて、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムまたはtert−ブチルリチウムでの部位選択的な金属化、臭化およびヨウ化アルキルのごとき適当な求電子試薬でのアルキル化は、N−Boc−2−アルキルインドール3(R3 は、アルキル基である)を与える。boc−保護基の除去は、2−アルキルインドール4を与える。シアノ水素化ホウ素ナトリウムでの還元は、ラセミ体インドリン5を与えるであろう。これらは、よく知られた条件下にて無水酢酸でアシル化して、重要なインドリン中間体6を供する。
【0032】
【化8】
【0033】
加えて、アルキルの付近の他の基がインドリンの2位で望ましい場合、商業的に入手可能なインドール−2−カルボン酸エチル7で出発できる(反応図式II)。7のインドリン中間体8への還元は、メタノール中のマグネシウムを用いるYoung ら(Tetrahedron Lett. 1986, 27, 2409−2410)の手法により達成できる。無水酢酸との反応による窒素の保護は、9を与えるであろう。次いで、ジエチルエーテルまたはテトロヒドロフランもしくはメタノールのごとき溶媒中の水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化ジ−イソブチルアルミニウムのごとき適当な塩基での該エステルのアルコール10への還元は、−78〜60℃の温度範囲にて行うことができる。シリルエーテルのごとき適当な保護基でのヒドロキシル基の保護は、インドリン11(R=Si−(t−Bu)Me2またはSiMe3)を供する。
【0034】
【化9】
【0035】
テトラヒドロキノリン
反応図式IIIは、不可欠な2−置換−テトラヒドロキノン中間体20の合成を示す。所望の物質は、商業的に入手可能なキナルジン12から調製できる。12の酸13への酸化は、Campbellら(J. Am. Chem. Soc. 1946, 68, 1840)の手法に従って行うことができる。触媒トルエンスルホン酸での還元メタノール中での酸のメチルエーテルへの変換は、14を与えるであろう。適当な還元剤(水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム)での該エステルの対応するアルコール15への還元に続いてのシリルエーテルのごとき基でのアルコールの保護は、16を与えるであろう(R=Si−(t−Bu)Me2またはSiMe3)。また、アルコール15は、Swern酸化を介してアルデヒド18に変換できる。該アルデヒドのオレフィン化(Wittig反応)は、タイプ19のアルケンを供する(R’=アルキルまたはH、R’’=アルキルまたはH)。酸化白金の存在下の物質12、16または19のハロゲン化は、不可欠な2−置換テトラヒドロキノリン17(R=アルキル、CH2OSi−(t−Bu)Me2またはCH2OSiMe3)をラセミ体混合物として供する。これらのテトラヒドロキノリンを無水酢酸でアシル化して、不可欠な中間体20を得ることができる。
【0036】
【化10】
【0037】
二環系イソオキサゾリノン
最終的な化合物の調製を反応図式IVに概説する。中間体6、11および20は、二硫化炭素中の塩化アセチルおよび塩化アルミニウムでのFreidel Crafts条件下にてアシル化して、中間体21(n=1または2)を供する。メタノール中の硝酸タリウム(III)三水和物および70%過塩素酸でのこれらの物質の処理は、エステル22を与えるであろう。次いで、該N−アセチル基は最初に6N HClおよびメタノール中で22を還元し、酢酸塩を除去することによってt−ブトキシカルボニル(Boc)保護基で置換する。次いで、中間体アミンをジクロロメタン中のジ−t−ブチルジカルボネートおよびトリエチルアミンで処理して、Boc保護エステル23を得る。ギ酸エチル中の水素化ナトリウムでのこれらの物質の処理は、ホルミル化誘導体24を与えるであろう。イソオキサゾリノン環を24をメタノール中の水性ヒドロキシルアミンで処理することによって調製できる。溶媒は、真空中で除去し、残渣を炭酸カリウムのごとき適当な塩基を用いてジクロロメタン中のN−(ヒドロキシメチル)アセトアミドアセテートで処理できる。このプロセスは、中間体25(n=1または2、R=アルキル、CH2OSi−(t−Bu)Me2またはCH2OSiMe3、R2=CH3)を与える。この不可欠なN−(ヒドロキシメチル)アセトアミドアセテートは、WO0010566(2000)により記載のごとく調製される。反応図式IVに示すごとき例において、式A(R2=CH3の場合、アセトアミド)の化合物を50〜100℃の温度範囲の水中の30〜40%ホルムアルデヒド溶液と反応させて、N−ヒドロキシメチルアセトアミドB(R2=CH3)を得ることができる。構造Bを触媒ピリジン下の無水酢酸でアシル化して、所望の試薬C(R2=CH3)を得ることができる。R2のごとき他の基がC2−6アルキル、シクロアルキル、O−アルキルまたはNHアルキルであることが望ましい場合、当業者は、反応図式IVに記載された異なる初期のカルボキシアミド、カルバメートまたは尿素A(R2=アルキル、O−アルキルまたはNH−アルキル)で出発して、種々の試薬C(R2=アルキル、O−アルキルまたはNH−アルキル)を得る。出発物質Aは、購入できるか、または当業者によく知られた方法を介して調製できる。
【0038】
次いで、Boc−保護基25は、酸性条件(ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸またはジオキサン中のHCl(g))下にて除去して、遊離アミノ誘導体26を得る。次いで、窒素を種々のよく知られた方法により機能性化して、所望のアナログを得ることができる。例えば、保護された物質を当業者によく知られた反応によりアシル化して、構造式27のイソオキサゾロン(R’=アシル、W=O)を得ることができる。また、カルバメートのごとき他のアシル誘導体は同様な条件下にて調製できると分かる。加えて、脱保護物質を様々な溶媒(ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトン)中のアルキルハライドで、および適当な塩基(水素化ナトリウム、トリエチルアミン、炭酸カリウム)の存在下、アルキル化して、構造式27のイソオキサゾロン(R’=アルキル、W=O)を得ることができる。
【0039】
インドリンの2位の他の置換が望ましい場合、保護アルコール誘導体25(R=CH2OSi−(t−Bu)Me2またはCH2OSiMe3)は、フルオリドイオン(例えば、テトラブチルアンモニウムフルオリド)で脱保護できる。得られたアルコール25(R=CH2OH)は、アルキルハライドでアルキル化して、他のエーテル誘導体25(R=CH2O−アルキル)を調製できるか、あるいはアシル化して、エステル25(R=CH2O−アシル)を得ることができる。あるいは、それらは、当該技術分野において訓練を受けた者によく知られた化学的手法により、スルホネート(R=CH2OSO2CH3)として活性化し、アミン求核試薬で置換して、アミノメチル誘導体25(R=CH2NH2またはCH2NHアルキル)を得、それをアシル化、スルホニル化および/またはアルキル化して、25(R=CH2NHCHO、CH2NHCOアルキル、CH2NHSO2アルキル)を得ることができる。最終的に、かかるアルコールを(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリドでの処理を介して、フルオロ誘導体25(R=CH2F)に変換できる。これらの物質25を変換して、前記のごとき生成物27(W=O)に変換できる。
【0040】
チオアミド(W=S)は、50〜110℃の温度範囲のテトラヒドロフラン、ジオキサンまたはトルエン中のLawessen試薬で27(W=O)を処理することにより調製できる。
【0041】
【化11】
【0042】
反応図式Vに示すごとく、ContriおよびChiarino (J. Het. Chem. 1986, 23, 1645)の方法により得られたスルタム28(n=1)を最初に炭酸水素ナトリウムのごとき適当な塩基での処理によりナトリウム塩に変換される。次いで、アルキルハライドを含めた様々なアルキル化試薬を用い、DMFのごとき適当な溶媒中で加熱して処理により、1位の窒素をアルキル化できる。次いで、中間体29は、Friedel−Crafts条件(80〜110℃の無水酢酸中のポリリン酸)下でアシル化して、ケトン30を得ることができる(Skorezら J. Het. Chem. 1973, 10, 249)。これらのケトンは、反応図式IVに概説されたものと類似する方法で所望のイソオキサゾリノン31に変換できる。
【0043】
n=2であるベンゾスルタムアナログは、前記と同一様式にて公知の中間体28(n=0)から調製できる(Sianesi, E.ら Chem. Ber. 1971, 104, 1880)。
【0044】
【化12】
【0045】
これらの化合物は、非経口および経口投与下、ヒトおよび他の温血動物における眼感染を含めた微生物感染の治療に有用である。
【0046】
本発明の医薬組成物は、標準的および慣用的な技術を使用して、本発明の式Iの化合物と固体または液体の医薬上許容される担体、および所望により、医薬上許容される補助剤および賦形剤とを組み合わせて調製し得る。固体形態組成物には、散剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤および坐剤が含まれる。固体担体は、希釈剤、矯味剤、可溶化剤、滑沢剤、懸濁化剤、結合剤、錠剤崩壊剤およびカプセル化剤として機能し得る少なくとも1つの物質であり得る。不活性固体担体には、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース物質、低融解ワックス、カカオ脂等が含まれる。液体形態組成物は、液剤、懸濁剤および乳剤を含む。例えば、所望により慣用的な着色剤、矯味剤、安定化剤および増粘剤を含有していてもよい水、水−プロピレングリコール、および水−ポリエチレングリコール系に溶解された本発明の化合物の溶液を提供できる。
【0047】
好ましくは、医薬組成物は、有効量または適当量の有効成分、すなわち、本発明に記載の式Iで表される化合物を含有する単位投与形態にて通常の技術を使用して提供される。
【0048】
医薬組成物およびその単位投与形態中の有効成分、すなわち、本発明の式Iの化合物の量は、個々の適用方法、個々の化合物の効力および所望の濃度により広範囲に変更できまたは調整できる。一般的に、有効成分の量は、当該組成物の0.5ないし90重量%の間の範囲にあるであろう。
【0049】
温血動物における細菌感染を治療またはそれと戦うための治療的使用において、抗菌的に有効であろう治療を受けている動物における、ある濃度、すなわち、有効成分の量または血中レベルを獲得し維持するための投与にて、当該化合物またはその医薬組成物は、経口的に、局所的に、経皮的におよび/または非経口的に投与されるであろう。一般的に、有効成分の投与のかかる抗菌的な有効量は、約0.1ないし約100mg/kg体重/日、より好ましくは、約3.0ないし約50mg/kg体重/日の範囲であろう。投与が患者の要求、治療されるべき細菌感染の重篤度、用いられるべき個々の化合物に応じて変更できると理解されるべきである。また、初回投与量が所望の血中レベルを迅速に達成するために上記の上限レベルを超えて増大でき、初回投与量が至適条件よりも小さくでき、および毎日用量が個々の状態に応じて治療進行中に漸増できると理解されるべきである。また、所望ならば、毎日用量は、投与につき複数の投与、例えば、1日当り2ないし4回に分割できる。
【0050】
本発明による式Iで表される化合物は、非経口、すなわち、注射、例えば、静脈内注射または他の非経口投与経路により投与される。非経口投与の医薬組成物は、例えば、注射用水および約3.5〜6のpHを有する適当に緩衝された等張溶液のごとき医薬上許容される液体担体に溶解された可溶化塩(酸付加塩または塩基塩)として医薬上許容される量の式Iの化合物を一般的に含有するであろう。適当な緩衝剤は、いくつかの代表的な緩衝剤を挙げると、例えば、オルト燐酸三ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸ナトリウム、N−メチルグルカミン、L(+)−リジンおよびL(+)−アルギニンを含む。式Iの化合物は、約1mg/mlないし約400mg/mlの範囲で医薬上許容される注射濃度を供するに十分な量の担体に一般的に溶解できるであろう。得られた液体医薬組成物は、上記の抗菌的有効量の用量を得るように投与されるであろう。本発明の式Iの化合物は、有利には固体および液体投与形態で経口投与される。
【0051】
本発明のイソオキサゾリノン抗菌剤は、様々な微生物に対して有用な活性を有する。本発明の化合物のin vitro活性は、米国ペンシルバニア州VillanovaのNational Committee for Clinical Laboratory Standardsにより1993年に発行された「Approved Standard. Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria That Grow Aerobically」(第3版)に記載されたごとき寒天希釈法による最小阻止濃度(MIC)の測定のごとき標準的試験手法により評価できる。Staphylococcus aureusに対する本発明の化合物の活性を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
S.A.はメチシリン感受性 S. aureus UCR9213である。
最小阻止濃度とは、微生物の可視的な増殖を阻止する薬物の最低濃度(μg/mL)をいう。
【0054】
実施例1 N−{[4−(N−ホルミル−2−メチルインドリニル)−5−オキソ−イソオキサゾール−2−イル]メチル}アセトアミド
【0055】
【化13】
【0056】
工程1 N−アセチル−2−メチルインドリンの調製
室温のピリジン (50mL)中の2−メチルインドリン(20.0g、0.15モル)およびジメチルアミノピリジン(500mg、5ミリモル)の混合物に、無水酢酸(20mL)を添加する。混合物を雰囲気温度にて18時間撹拌し、酢酸エチルで希釈し、1N塩酸水溶液、水およびブラインで洗浄し、次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、琥珀色油として26.3g(100%)の表題化合物を得る。MS(ESI+) m/z 176.1 (M+H)。
【0057】
工程2 N−アセチル−2−メチルインドリン−5−イル エタノンの調製
二硫化炭素(20mL)中の工程1からの化合物(2.0g、11.4ミリモル)および塩化アルミニウム(7.0g、52ミリモル)の混合物に、塩化アセチル(1.2mL、17.1ミリモル)を添加する。混合物を50℃にて72時間加熱し、冷却し、氷水でクエンチし、次いで、酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中の40〜50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーに付して、灰色がかった白色固体として2.4g(97%)の表題化合物を得る。MS(ESI+) m/z 217.1 (M+H)。元素分析 C13H15NO2として計算値:C、71.87;H、6.96;N、6.45. 実測値:C、71.78;H、6.98;N、6.43.
【0058】
工程3 N−アセチル−2−メチルインドリン−5−イル 酢酸メチルの調製 メタノール(50mL)中の工程2からの表題化合物(2.5g、11.4ミリモル)および硝酸タリウム(III)三水和物(3.4g、12.7ミリモル)を70%過塩素酸(7.5mL)で処理し、室温にて18時間撹拌する。混合物をセライトを通して濾過し、真空中で濃縮し、水で希釈し、ジクロロメタンで抽出する。有機物を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中の50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーに付して、黄色油として1.40g(49%)の表題化合物を得る。MS(ESI+)m/z 248.1 (M+H)。
【0059】
工程4 N−[(t−ブチル)オキシカルボニル]−2−メチルインドリン−5−イル 酢酸メチルの調製
メタノール(20mL)中の工程3からの化合物(1.35g、5.5ミリモル)および6N塩酸水溶液を18時間還流し、冷却し、濃縮して、メタノールを除去し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、次いで、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮する。得られた油をジクロロメタン (20mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.3mL)および炭酸ジ−t−ブチル(1.3g、6.0ミリモル)で処理する。室温にて18時間撹拌した後、混合物を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中の15%酢酸エチルで溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーに付して、無色油として、1.04g(62%)の表題化合物を得る。MS(ESI+)m/z 306.1 (M+H)。
【0060】
工程5 N−[(t−ブチル)オキシカルボニル]−α−ホルミル−2−メチルインドリン−5−イル 酢酸エチルの調製
油中の60%水素化ナトリウム(550mg、13ミリモル)を室温にてギ酸エチル(20mL)中の工程4からの化合物(1.00g、3.3ミリモル)の溶液に添加する。混合物を雰囲気温度にて3時間撹拌し、水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、次いで、それを無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中の20%酢酸エチルで溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーに付して、黄色油として830mg(73%)の表題化合物を得る。MS(ESI+)m/z 348.1 (M+H)。
【0061】
工程6 N−[4−({N−[(t−ブチル)オキシカルボニル]−2−メチルインドリン−5−イル}−5−オキソ−イソオキサゾリニル)メチル]アセトアミドの調製
メタノール(20mL)中の工程5からの化合物(700mg、2.0ミリモル)を50%水性ヒドロキシルアミン(1.4mL、20ミリモル)で処理し、室温にて3時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮する。この残基をジクロロメタン(20mL)に懸濁させ、炭酸カリウム(1.5g、11ミリモル)およびN−(ヒドロキシメチル)アセトアミド アセテート(1.4g、10.6ミリモル)で処理する。混合物を室温にて18時間撹拌し、水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、ジクロロメタン中の5%メタノールで溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーに付して、白色固体として360mg(46%)の表題化合物を得る。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 8.16(s、1H)、7.5(m、2H)、7.03(t、J=7.0Hz、1H)、5.07(d、J=7.0Hz、2H)、4.53(bs、1H)、3.38(dd、J=10.3、18.0Hz、1H)、2.64(d、J=16.0Hz、1H)、2.00(s、2H)、1.58(s、9H)、1.30(d、J=7.0Hz、3H);MS(ESI−) m/z 422.0(M+HCl)。HRMS(FAB) C20H25N3O5+H1として計算値:388.1872、実測値 388. 1875。
【0062】
工程7 N−[4−(2−メチルインドリニル−5−オキソ−イソオキサゾリン−5−イル)メチル]アセトアミドの調製
ジクロロメタン(3mL)中の工程6からの化合物(65mg、0.17ミリモル)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を添加する。この溶液を室温にて2時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、茶色固体として43mg(89%)の表題化合物を得る。MS(ESI+) m/z 288.1 (M+H)。HRMS(FAB) C15H17N3O3+H1として計算値: 288.1348、実測値 288. 1351。
【0063】
工程8 N−{[4−(N−ホルミル−2−メチルインドリン−5−イル)−5−オキソ−イソオキサゾール−2−イル]メチル}アセトアミドの調製
無水酢酸(50μL)および100%ギ酸(40μL)を窒素下、50℃にて1時間加熱し、室温まで冷却し、THF(1mL)で希釈し、次いでTHF(2mL)中の工程7からの化合物(36mg、0.12ミリモル)で処理する。この溶液を5時間攪拌させ、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、ジクロロメタン中の5%メタノールで溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーに付して、灰色がかった白色固体として25mg(64%)の表題化合物を得る。MS(ESI+) m/z 316.0 (M+H)。HRMS(FAB) C16H17N3O4+H1として計算値:316.1297、実測値 316.1306。
本発明は、新規な二環系イソオキサゾリノン化合物およびそれらの調製に関する。これらの化合物は、多耐性ブドウ球菌および連鎖球菌のごとき好気性グラム陽性細菌、バクテロイデス(bacteroides)およびクロストリジア(clostridia)種のごとき嫌気性微生物、ならびにMycobacterium tuberculosisおよびMycobacterium aviumのごとき抗酸性微生物を含めた多数のヒトおよび獣医学的病原体に対して有用である。
【0002】
情報の開示
PCT公開、WO99/64416、WO99/64417およびWO00/21960は抗菌剤として有用なイソオキサゾリノン誘導体を開示する。
【0003】
PCT公開WO00/10566は、抗菌剤として有用なイソオキサゾリノンを開示する。
米国特許出願第09/57216号は、抗菌剤として新規な二環系イソオキサゾリノンを開示する。
【0004】
米国特許第5,164,510号は、抗菌剤として有用である式XI:
【化4】
で表される5’−インドリニルオキサゾリジン−2−オンを開示する。
【0005】
米国特許第5,036,092号;第5,036,093号;第5,039,690号;第5,032,605号および第4,965,268号は、抗菌剤として有用なアミノメチル オキサゾリジニル アザシクロアルキルベンゼン誘導体を開示する。
【0006】
米国特許第5,792,765号および第5,684,023号は、抗菌剤として有用な置換イソオキサゾリノンを開示する。
【0007】
発明の概要
本発明は、式I:
【0008】
【化5】
【0009】
[式中、Yは、
a) −NHC(=W)R2、または
b) −O−het、−S−hetもしくは−NH−het;
Wは、
a) O、または
b) S;
Xは、
a) −S(=O)m−、または
b) −CHR3−;
R1は、
a) C1−8アルキル、
b) −C(=O)R4、または
c) −C(=S)NHC1−4アルキル;
R2は、
a) H、
b) C1−6アルキル、
c) シクロプロピル、
d) −OC1−4 アルキル、
e) −NH2、
f) −NHC1−6アルキル、または
g) −N(C1−6アルキル)2;
R3は、HまたはC1−4アルキル;
R4は、
a) H、
b) C1−6 アルキル、
c) −CH2OC(=O)C1−4アルキル;
前記の各出現にて、アルキルは、所望により1以上のR5で置換されていてもよく;
R5は、
a) ハロ、
b) CN、
c) NO2、
d) C1−6 アルキル、
e) フェニル、
f) OR6、
g) C(=O)R6、
h) OC(=O)R6、
i) C(=O)OR6、
j) S(=O)mR6、
k) S(=O)mNR6R6、
l) NHC(=O)R6、
m) C(=O)NR6R6、
n) NR6R6、
R6は、独立して、H、C1−6アルキル、フェニルまたはhet;
hetは、酸素、硫黄および窒素よりなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有するC−結合した五−(5)または六−(6)員の飽和もしくは不飽和の複素環であり、それは、所望によりベンゼン環に縮合してもよく;ここに、hetは、所望により、1以上のハロ、CN、NO2、C1−6アルキル、OR6、フェニル、S(=O)mR6、C(=O)R6、OC(=O)R6、NHC(=O)R6、またはNR6R6、オキソ、あるいはオキシムで置換されていてもよく;mは0、1または2;およびnは、1または2である]
で表される化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
【0010】
また、もう一つの態様において、本発明は:
式Iの化合物またはその医薬上許容される塩、および医薬上許容される賦形剤を含む医薬組成物(該組成物は、好ましくは、治療上有効量の該化合物または塩を含む)、
治療上有効量の式Iの化合物またはその医薬上許容される塩を、必要とする対象に投与することによるヒトまたは他の温血動物におけるグラム陽性微生物感染の治療方法、
治療上有効量の式Iの化合物またはその医薬上許容される塩を、必要とする対象に投与することによるヒトまたは他の温血動物におけるグラム陰性微生物感染の治療方法を提供する。
【0011】
また、本発明は、式Iの化合物を調製するのに有用である、本明細書に開示されたいくらかの新規な中間体および製法を提供する。
【0012】
発明の詳細な記載
特記しない限りは、以下の定義が用いられる。
種々の炭化水素−含有基の炭素原子含量は、当該基中の最小および最大の炭素原子数を示す接頭辞によって示され、すなわち、接頭辞Ci−jは、整数「i」ないし整数「j」個の炭素原子の基を示す。かくして、例えば、C1−7アルキルは、包括的に、1ないし7個の炭素原子のアルキルをいう。
【0013】
本発明の化合物は、一般に、IUPACまたはCAS命名システムに従って命名される。当業者によく知られた略語を用いることができる(例えば、フェニルの代わりに「Ph」、メチルの代わりに「Me」、エチルの代わりに「Et」、酸素原子の代わりに「O」、硫黄原子の代わりに「S」、窒素原子の代わりに「N」、時間の代わりに「h」および室温の代わりに「rt」)。
【0014】
本発明の化合物が1以上のキラル中心を有し、光学活性形態またはラセミ体形態にて単離し得ることが当業者により認められるであろう。本発明は、本発明の化合物の、いずれかのラセミ体、(エナンチオマー、ジアステレオマーのごとき)光学活性、互変異性体または立体異性体の形態、あるいはその混合物を含む。
【0015】
ハロなる用語は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードをいう。
アルキルなる用語は、直線または分岐した基の双方を示すが、「プロピル」のごとき個々の基の引用は直鎖の基だけを含み、「イソプロピル」のごとき分岐鎖の異性体は、特に引用される。
【0016】
「het」なる用語は、酸素、硫黄および窒素よりなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有する五−(5)または六−(6)員の飽和または不飽和の複素環をいい、それは所望によりベンゼン環に縮合していてもよい。
【0017】
飽和「het」の例には、ピリジン、チオフェン、フラン、ピラゾリン、ピリミジン、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、3−ピラジニル、4−オキソ−2−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、4−オキソ−2−オキサゾリル、5−オキサゾリル、1,2,3−オキサチアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、3−イソチアゾール、4−イソチアゾール、5−イソチアゾール、2−インドリル、3−インドリル、3−インダゾリル、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−ベンゾフラニル、3−ベンゾフラニル、ベンゾイソチアゾール、ベンゾイソオキサゾール、2−フラニル、3−フラニル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−イソピロリル、4−イソピロリル、5−イソピロリル、1,2,3,−オキサチアゾール−1−オキシド、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、3−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−5−イル、2−オキソ−1,3,4−チアジアゾール−5−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,4−トリアゾール−5−イル、1,2,3,4−テトラゾール−5−イル、5−オキサゾリル、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリルおよび5−イソチアゾリル、1,3,4,−オキサジアゾール、4−オキソ−2−チアゾリニル、または5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル、チアゾールジオン、1,2,3,4−チアトリアゾール、または1,2,4−ジチアゾロンが含まれる。
【0018】
飽和「het」の例には、ピペリジニル(piperdinyl)、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ヒダントイン、オキサチオラン、オキサゾリジン、ジオキソランまたはイミダゾリジンが含まれる。
【0019】
各出願にて、hetは、発明の概要または特許請求の範囲に規定されたごとき1以上の基で置換できる。
【0020】
基、置換基および範囲について後記にリストされた特定のおよび好ましい値は、単なる例示であり;それらは、基および置換基につき規定された範囲内の他の規定された値または他の値を除外するものではない。
【0021】
特に、C1−4アルキル、C1−6アルキルおよびC1−8アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、およびその異性体形態のごとき、各々、1ないし4、1ないし6または1ないし8個の炭素原子を有するアルキル基であり得る。
【0022】
Yについての特定の値は、−NHC(=W)R2である。
Wについての特定の値は、酸素原子である。
Wについての特定の値は、硫黄原子である。
R2についての特定の値は、アルキルである。
R2についての特定の値は、メチルである。
R2についての特定の値は、エチル、ジクロロメチル、ジクロロエチルまたはNH2である。
R1についての特定の値は、2−フルオロエチル、グリコリル、メトキシアセチル、オキソエチルアセテートまたはメチルアミノカルボチオイルである。
R1についての特定の値は、ホルミル、オラセチルである。
【0023】
Xについての特定の値は、R3がHまたはC1−4アルキルである−CHR3−である。Xについての特定の値は、−SO2−である。
Yについての特定の値は、−O−het、−S−het、−NH−hetである。
hetについての特定の値は、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、イソチアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イルまたは1,2,5−チアジアゾール−3−イルである。
nについての特定の値は、1である。
nについての特定の値は、2である。
【0024】
本発明の好ましい化合物は、式IA:
【0025】
【化6】
【0026】
で表される化合物である。
【0027】
本発明のもう一つの好ましい化合物は、式IB;
【0028】
【化7】
【0029】
で表される化合物である。
【0030】
以下の反応図式I〜Vは、本発明の化合物の調製を記載する。全ての出発物質は、これらの反応図式に記載された手順または有機化学の当業者によく知られている手順によって調製される。当該反応図式に用いられる値は、後記の定義、あるいは特許請求の範囲に同じである。本発明の化合物は、1以上の後記製法に従って調製できる。
【0031】
インドリン
反応図式Iに示すごとく、不可欠な2−アルキルインドリン(n=1)は、インドール1から調製でき、メチル誘導体5(R3=CH3)の場合には、商業源から購入される。ジ−t−ブチルジカルボネートおよび触媒のジメチルアミノピリジン(DMAP)を用いる1のインドール窒素のt−ブトキシカルボニル(Boc)保護に続いて、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムまたはtert−ブチルリチウムでの部位選択的な金属化、臭化およびヨウ化アルキルのごとき適当な求電子試薬でのアルキル化は、N−Boc−2−アルキルインドール3(R3 は、アルキル基である)を与える。boc−保護基の除去は、2−アルキルインドール4を与える。シアノ水素化ホウ素ナトリウムでの還元は、ラセミ体インドリン5を与えるであろう。これらは、よく知られた条件下にて無水酢酸でアシル化して、重要なインドリン中間体6を供する。
【0032】
【化8】
【0033】
加えて、アルキルの付近の他の基がインドリンの2位で望ましい場合、商業的に入手可能なインドール−2−カルボン酸エチル7で出発できる(反応図式II)。7のインドリン中間体8への還元は、メタノール中のマグネシウムを用いるYoung ら(Tetrahedron Lett. 1986, 27, 2409−2410)の手法により達成できる。無水酢酸との反応による窒素の保護は、9を与えるであろう。次いで、ジエチルエーテルまたはテトロヒドロフランもしくはメタノールのごとき溶媒中の水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化ジ−イソブチルアルミニウムのごとき適当な塩基での該エステルのアルコール10への還元は、−78〜60℃の温度範囲にて行うことができる。シリルエーテルのごとき適当な保護基でのヒドロキシル基の保護は、インドリン11(R=Si−(t−Bu)Me2またはSiMe3)を供する。
【0034】
【化9】
【0035】
テトラヒドロキノリン
反応図式IIIは、不可欠な2−置換−テトラヒドロキノン中間体20の合成を示す。所望の物質は、商業的に入手可能なキナルジン12から調製できる。12の酸13への酸化は、Campbellら(J. Am. Chem. Soc. 1946, 68, 1840)の手法に従って行うことができる。触媒トルエンスルホン酸での還元メタノール中での酸のメチルエーテルへの変換は、14を与えるであろう。適当な還元剤(水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム)での該エステルの対応するアルコール15への還元に続いてのシリルエーテルのごとき基でのアルコールの保護は、16を与えるであろう(R=Si−(t−Bu)Me2またはSiMe3)。また、アルコール15は、Swern酸化を介してアルデヒド18に変換できる。該アルデヒドのオレフィン化(Wittig反応)は、タイプ19のアルケンを供する(R’=アルキルまたはH、R’’=アルキルまたはH)。酸化白金の存在下の物質12、16または19のハロゲン化は、不可欠な2−置換テトラヒドロキノリン17(R=アルキル、CH2OSi−(t−Bu)Me2またはCH2OSiMe3)をラセミ体混合物として供する。これらのテトラヒドロキノリンを無水酢酸でアシル化して、不可欠な中間体20を得ることができる。
【0036】
【化10】
【0037】
二環系イソオキサゾリノン
最終的な化合物の調製を反応図式IVに概説する。中間体6、11および20は、二硫化炭素中の塩化アセチルおよび塩化アルミニウムでのFreidel Crafts条件下にてアシル化して、中間体21(n=1または2)を供する。メタノール中の硝酸タリウム(III)三水和物および70%過塩素酸でのこれらの物質の処理は、エステル22を与えるであろう。次いで、該N−アセチル基は最初に6N HClおよびメタノール中で22を還元し、酢酸塩を除去することによってt−ブトキシカルボニル(Boc)保護基で置換する。次いで、中間体アミンをジクロロメタン中のジ−t−ブチルジカルボネートおよびトリエチルアミンで処理して、Boc保護エステル23を得る。ギ酸エチル中の水素化ナトリウムでのこれらの物質の処理は、ホルミル化誘導体24を与えるであろう。イソオキサゾリノン環を24をメタノール中の水性ヒドロキシルアミンで処理することによって調製できる。溶媒は、真空中で除去し、残渣を炭酸カリウムのごとき適当な塩基を用いてジクロロメタン中のN−(ヒドロキシメチル)アセトアミドアセテートで処理できる。このプロセスは、中間体25(n=1または2、R=アルキル、CH2OSi−(t−Bu)Me2またはCH2OSiMe3、R2=CH3)を与える。この不可欠なN−(ヒドロキシメチル)アセトアミドアセテートは、WO0010566(2000)により記載のごとく調製される。反応図式IVに示すごとき例において、式A(R2=CH3の場合、アセトアミド)の化合物を50〜100℃の温度範囲の水中の30〜40%ホルムアルデヒド溶液と反応させて、N−ヒドロキシメチルアセトアミドB(R2=CH3)を得ることができる。構造Bを触媒ピリジン下の無水酢酸でアシル化して、所望の試薬C(R2=CH3)を得ることができる。R2のごとき他の基がC2−6アルキル、シクロアルキル、O−アルキルまたはNHアルキルであることが望ましい場合、当業者は、反応図式IVに記載された異なる初期のカルボキシアミド、カルバメートまたは尿素A(R2=アルキル、O−アルキルまたはNH−アルキル)で出発して、種々の試薬C(R2=アルキル、O−アルキルまたはNH−アルキル)を得る。出発物質Aは、購入できるか、または当業者によく知られた方法を介して調製できる。
【0038】
次いで、Boc−保護基25は、酸性条件(ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸またはジオキサン中のHCl(g))下にて除去して、遊離アミノ誘導体26を得る。次いで、窒素を種々のよく知られた方法により機能性化して、所望のアナログを得ることができる。例えば、保護された物質を当業者によく知られた反応によりアシル化して、構造式27のイソオキサゾロン(R’=アシル、W=O)を得ることができる。また、カルバメートのごとき他のアシル誘導体は同様な条件下にて調製できると分かる。加えて、脱保護物質を様々な溶媒(ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトン)中のアルキルハライドで、および適当な塩基(水素化ナトリウム、トリエチルアミン、炭酸カリウム)の存在下、アルキル化して、構造式27のイソオキサゾロン(R’=アルキル、W=O)を得ることができる。
【0039】
インドリンの2位の他の置換が望ましい場合、保護アルコール誘導体25(R=CH2OSi−(t−Bu)Me2またはCH2OSiMe3)は、フルオリドイオン(例えば、テトラブチルアンモニウムフルオリド)で脱保護できる。得られたアルコール25(R=CH2OH)は、アルキルハライドでアルキル化して、他のエーテル誘導体25(R=CH2O−アルキル)を調製できるか、あるいはアシル化して、エステル25(R=CH2O−アシル)を得ることができる。あるいは、それらは、当該技術分野において訓練を受けた者によく知られた化学的手法により、スルホネート(R=CH2OSO2CH3)として活性化し、アミン求核試薬で置換して、アミノメチル誘導体25(R=CH2NH2またはCH2NHアルキル)を得、それをアシル化、スルホニル化および/またはアルキル化して、25(R=CH2NHCHO、CH2NHCOアルキル、CH2NHSO2アルキル)を得ることができる。最終的に、かかるアルコールを(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリドでの処理を介して、フルオロ誘導体25(R=CH2F)に変換できる。これらの物質25を変換して、前記のごとき生成物27(W=O)に変換できる。
【0040】
チオアミド(W=S)は、50〜110℃の温度範囲のテトラヒドロフラン、ジオキサンまたはトルエン中のLawessen試薬で27(W=O)を処理することにより調製できる。
【0041】
【化11】
【0042】
反応図式Vに示すごとく、ContriおよびChiarino (J. Het. Chem. 1986, 23, 1645)の方法により得られたスルタム28(n=1)を最初に炭酸水素ナトリウムのごとき適当な塩基での処理によりナトリウム塩に変換される。次いで、アルキルハライドを含めた様々なアルキル化試薬を用い、DMFのごとき適当な溶媒中で加熱して処理により、1位の窒素をアルキル化できる。次いで、中間体29は、Friedel−Crafts条件(80〜110℃の無水酢酸中のポリリン酸)下でアシル化して、ケトン30を得ることができる(Skorezら J. Het. Chem. 1973, 10, 249)。これらのケトンは、反応図式IVに概説されたものと類似する方法で所望のイソオキサゾリノン31に変換できる。
【0043】
n=2であるベンゾスルタムアナログは、前記と同一様式にて公知の中間体28(n=0)から調製できる(Sianesi, E.ら Chem. Ber. 1971, 104, 1880)。
【0044】
【化12】
【0045】
これらの化合物は、非経口および経口投与下、ヒトおよび他の温血動物における眼感染を含めた微生物感染の治療に有用である。
【0046】
本発明の医薬組成物は、標準的および慣用的な技術を使用して、本発明の式Iの化合物と固体または液体の医薬上許容される担体、および所望により、医薬上許容される補助剤および賦形剤とを組み合わせて調製し得る。固体形態組成物には、散剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤および坐剤が含まれる。固体担体は、希釈剤、矯味剤、可溶化剤、滑沢剤、懸濁化剤、結合剤、錠剤崩壊剤およびカプセル化剤として機能し得る少なくとも1つの物質であり得る。不活性固体担体には、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース物質、低融解ワックス、カカオ脂等が含まれる。液体形態組成物は、液剤、懸濁剤および乳剤を含む。例えば、所望により慣用的な着色剤、矯味剤、安定化剤および増粘剤を含有していてもよい水、水−プロピレングリコール、および水−ポリエチレングリコール系に溶解された本発明の化合物の溶液を提供できる。
【0047】
好ましくは、医薬組成物は、有効量または適当量の有効成分、すなわち、本発明に記載の式Iで表される化合物を含有する単位投与形態にて通常の技術を使用して提供される。
【0048】
医薬組成物およびその単位投与形態中の有効成分、すなわち、本発明の式Iの化合物の量は、個々の適用方法、個々の化合物の効力および所望の濃度により広範囲に変更できまたは調整できる。一般的に、有効成分の量は、当該組成物の0.5ないし90重量%の間の範囲にあるであろう。
【0049】
温血動物における細菌感染を治療またはそれと戦うための治療的使用において、抗菌的に有効であろう治療を受けている動物における、ある濃度、すなわち、有効成分の量または血中レベルを獲得し維持するための投与にて、当該化合物またはその医薬組成物は、経口的に、局所的に、経皮的におよび/または非経口的に投与されるであろう。一般的に、有効成分の投与のかかる抗菌的な有効量は、約0.1ないし約100mg/kg体重/日、より好ましくは、約3.0ないし約50mg/kg体重/日の範囲であろう。投与が患者の要求、治療されるべき細菌感染の重篤度、用いられるべき個々の化合物に応じて変更できると理解されるべきである。また、初回投与量が所望の血中レベルを迅速に達成するために上記の上限レベルを超えて増大でき、初回投与量が至適条件よりも小さくでき、および毎日用量が個々の状態に応じて治療進行中に漸増できると理解されるべきである。また、所望ならば、毎日用量は、投与につき複数の投与、例えば、1日当り2ないし4回に分割できる。
【0050】
本発明による式Iで表される化合物は、非経口、すなわち、注射、例えば、静脈内注射または他の非経口投与経路により投与される。非経口投与の医薬組成物は、例えば、注射用水および約3.5〜6のpHを有する適当に緩衝された等張溶液のごとき医薬上許容される液体担体に溶解された可溶化塩(酸付加塩または塩基塩)として医薬上許容される量の式Iの化合物を一般的に含有するであろう。適当な緩衝剤は、いくつかの代表的な緩衝剤を挙げると、例えば、オルト燐酸三ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸ナトリウム、N−メチルグルカミン、L(+)−リジンおよびL(+)−アルギニンを含む。式Iの化合物は、約1mg/mlないし約400mg/mlの範囲で医薬上許容される注射濃度を供するに十分な量の担体に一般的に溶解できるであろう。得られた液体医薬組成物は、上記の抗菌的有効量の用量を得るように投与されるであろう。本発明の式Iの化合物は、有利には固体および液体投与形態で経口投与される。
【0051】
本発明のイソオキサゾリノン抗菌剤は、様々な微生物に対して有用な活性を有する。本発明の化合物のin vitro活性は、米国ペンシルバニア州VillanovaのNational Committee for Clinical Laboratory Standardsにより1993年に発行された「Approved Standard. Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria That Grow Aerobically」(第3版)に記載されたごとき寒天希釈法による最小阻止濃度(MIC)の測定のごとき標準的試験手法により評価できる。Staphylococcus aureusに対する本発明の化合物の活性を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
S.A.はメチシリン感受性 S. aureus UCR9213である。
最小阻止濃度とは、微生物の可視的な増殖を阻止する薬物の最低濃度(μg/mL)をいう。
【0054】
実施例1 N−{[4−(N−ホルミル−2−メチルインドリニル)−5−オキソ−イソオキサゾール−2−イル]メチル}アセトアミド
【0055】
【化13】
【0056】
工程1 N−アセチル−2−メチルインドリンの調製
室温のピリジン (50mL)中の2−メチルインドリン(20.0g、0.15モル)およびジメチルアミノピリジン(500mg、5ミリモル)の混合物に、無水酢酸(20mL)を添加する。混合物を雰囲気温度にて18時間撹拌し、酢酸エチルで希釈し、1N塩酸水溶液、水およびブラインで洗浄し、次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、琥珀色油として26.3g(100%)の表題化合物を得る。MS(ESI+) m/z 176.1 (M+H)。
【0057】
工程2 N−アセチル−2−メチルインドリン−5−イル エタノンの調製
二硫化炭素(20mL)中の工程1からの化合物(2.0g、11.4ミリモル)および塩化アルミニウム(7.0g、52ミリモル)の混合物に、塩化アセチル(1.2mL、17.1ミリモル)を添加する。混合物を50℃にて72時間加熱し、冷却し、氷水でクエンチし、次いで、酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中の40〜50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーに付して、灰色がかった白色固体として2.4g(97%)の表題化合物を得る。MS(ESI+) m/z 217.1 (M+H)。元素分析 C13H15NO2として計算値:C、71.87;H、6.96;N、6.45. 実測値:C、71.78;H、6.98;N、6.43.
【0058】
工程3 N−アセチル−2−メチルインドリン−5−イル 酢酸メチルの調製 メタノール(50mL)中の工程2からの表題化合物(2.5g、11.4ミリモル)および硝酸タリウム(III)三水和物(3.4g、12.7ミリモル)を70%過塩素酸(7.5mL)で処理し、室温にて18時間撹拌する。混合物をセライトを通して濾過し、真空中で濃縮し、水で希釈し、ジクロロメタンで抽出する。有機物を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中の50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーに付して、黄色油として1.40g(49%)の表題化合物を得る。MS(ESI+)m/z 248.1 (M+H)。
【0059】
工程4 N−[(t−ブチル)オキシカルボニル]−2−メチルインドリン−5−イル 酢酸メチルの調製
メタノール(20mL)中の工程3からの化合物(1.35g、5.5ミリモル)および6N塩酸水溶液を18時間還流し、冷却し、濃縮して、メタノールを除去し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、次いで、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮する。得られた油をジクロロメタン (20mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.3mL)および炭酸ジ−t−ブチル(1.3g、6.0ミリモル)で処理する。室温にて18時間撹拌した後、混合物を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中の15%酢酸エチルで溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーに付して、無色油として、1.04g(62%)の表題化合物を得る。MS(ESI+)m/z 306.1 (M+H)。
【0060】
工程5 N−[(t−ブチル)オキシカルボニル]−α−ホルミル−2−メチルインドリン−5−イル 酢酸エチルの調製
油中の60%水素化ナトリウム(550mg、13ミリモル)を室温にてギ酸エチル(20mL)中の工程4からの化合物(1.00g、3.3ミリモル)の溶液に添加する。混合物を雰囲気温度にて3時間撹拌し、水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、次いで、それを無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタン中の20%酢酸エチルで溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーに付して、黄色油として830mg(73%)の表題化合物を得る。MS(ESI+)m/z 348.1 (M+H)。
【0061】
工程6 N−[4−({N−[(t−ブチル)オキシカルボニル]−2−メチルインドリン−5−イル}−5−オキソ−イソオキサゾリニル)メチル]アセトアミドの調製
メタノール(20mL)中の工程5からの化合物(700mg、2.0ミリモル)を50%水性ヒドロキシルアミン(1.4mL、20ミリモル)で処理し、室温にて3時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮する。この残基をジクロロメタン(20mL)に懸濁させ、炭酸カリウム(1.5g、11ミリモル)およびN−(ヒドロキシメチル)アセトアミド アセテート(1.4g、10.6ミリモル)で処理する。混合物を室温にて18時間撹拌し、水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、ジクロロメタン中の5%メタノールで溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーに付して、白色固体として360mg(46%)の表題化合物を得る。1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 8.16(s、1H)、7.5(m、2H)、7.03(t、J=7.0Hz、1H)、5.07(d、J=7.0Hz、2H)、4.53(bs、1H)、3.38(dd、J=10.3、18.0Hz、1H)、2.64(d、J=16.0Hz、1H)、2.00(s、2H)、1.58(s、9H)、1.30(d、J=7.0Hz、3H);MS(ESI−) m/z 422.0(M+HCl)。HRMS(FAB) C20H25N3O5+H1として計算値:388.1872、実測値 388. 1875。
【0062】
工程7 N−[4−(2−メチルインドリニル−5−オキソ−イソオキサゾリン−5−イル)メチル]アセトアミドの調製
ジクロロメタン(3mL)中の工程6からの化合物(65mg、0.17ミリモル)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を添加する。この溶液を室温にて2時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、茶色固体として43mg(89%)の表題化合物を得る。MS(ESI+) m/z 288.1 (M+H)。HRMS(FAB) C15H17N3O3+H1として計算値: 288.1348、実測値 288. 1351。
【0063】
工程8 N−{[4−(N−ホルミル−2−メチルインドリン−5−イル)−5−オキソ−イソオキサゾール−2−イル]メチル}アセトアミドの調製
無水酢酸(50μL)および100%ギ酸(40μL)を窒素下、50℃にて1時間加熱し、室温まで冷却し、THF(1mL)で希釈し、次いでTHF(2mL)中の工程7からの化合物(36mg、0.12ミリモル)で処理する。この溶液を5時間攪拌させ、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、ジクロロメタン中の5%メタノールで溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーに付して、灰色がかった白色固体として25mg(64%)の表題化合物を得る。MS(ESI+) m/z 316.0 (M+H)。HRMS(FAB) C16H17N3O4+H1として計算値:316.1297、実測値 316.1306。
Claims (19)
- 式I:
a) −NHC(=W)R2、または
b) −O−het、−S−hetもしくは−NH−het;
Wは、
a) O、または
b) S;
Xは、
a) −S(=O)m−、または
b) −CHR3−;
R1は、
a) C1−8アルキル、
b) −C(=O)R4、または
c) −C(=S)NHC1−4アルキル;
R2は、
a) H、
b) C1−6アルキル、
c) シクロプロピル、
d) −OC1−4 アルキル、
e) −NH2、
f) −NHC1−6アルキル、または
g) −N(C1−6アルキル)2;
R3は、HまたはC1−4アルキル;
R4は、
a) H、
b) C1−6 アルキル、
c) −CH2OC(=O)C1−4アルキル;
前記の各出現にて、アルキルは、所望により1以上のR5で置換されていてもよく;
R5は、
a) ハロ、
b) CN、
c) NO2、
d) C1−6 アルキル、
e) フェニル、
f) OR6、
g) C(=O)R6、
h) OC(=O)R6、
i) C(=O)OR6、
j) S(=O)mR6、
k) S(=O)mNR6R6、
l) NHC(=O)R6、
m) C(=O)NR6R6、
n) NR6R6、
R6は、独立して、H、C1−6アルキル、フェニルまたはhet;
hetは、酸素、硫黄および窒素よりなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を有するC−結合した五−(5)または六−(6)員の飽和もしくは不飽和の複素環であり、それは、所望によりベンゼン環に縮合してもよく;ここに、hetは、所望により、1以上のハロ、CN、NO2、C1−6アルキル、OR6、フェニル、S(=O)mR6、C(=O)R6、OC(=O)R6、NHC(=O)R6、またはNR6R6、オキソ、あるいはオキシムで置換されていてもよく;mは0、1または2;およびnは、1または2である]
で表される化合物またはその医薬上許容される塩。 - R2がC1−6アルキルである請求項2または3記載の化合物。
- R2がメチルである請求項2または3記載の化合物。
- R1がホルミルまたはアセチルである請求項2または3記載の化合物。
- nが1である請求項2または3記載の化合物。
- nが2である請求項2または3記載の化合物。
- R1が2−フルオロエチル、グリコリル、メトキシアセチル、オキソエチルアセテートまたはメチルアミノカルボチオイルである請求項2または3記載の化合物。
- R3がメチルである請求項2記載の化合物。
- N−{[4−(N−ホルミル−2−メチルインドリニル)−5−オキソ−イソオキサゾール−2−イル]メチル}アセトアミドである請求項1記載の化合物。
- hetが、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、イソチアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イルまたは1,2,5−チアジアゾール−3−イルである請求項1記載の化合物。
- 微生物感染の医学的治療用の、それを必要とする哺乳動物における医薬を製造するための請求項1記載の化合物の使用。
- 式Iで表される該化合物が、医薬組成物中で経口、非経口、経皮または局所投与される請求項13記載の使用。
- 該化合物が、約0.1ないし約100mg/kg体重/日の量にて投与される請求項13記載の使用。
- 該化合物が、約1ないし約50mg/kg体重/日の量にて投与される請求項13記載の使用。
- 該感染が皮膚感染である請求項13記載の微生物感染を治療するための使用。
- 該感染が眼感染である請求項13記載の微生物感染を治療するための使用。
- 請求項1記載の化合物および医薬上許容される担体を含む医薬組成物。
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