JP2004534884A - 複数モードのポリアミド、ポリエステル及びポリエステルアミド - Google Patents
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Abstract
【課題】流体学的性質と収縮特性が向上した熱可塑性ポリマーを提供する。
【解決手段】以下の構造
【化1】
のポリマーを含む熱可塑性ポリマー混合物であって、溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いてDIN 55672−2により求めた微分分布曲線W(M)に相対度数Wの少なくとも2つの極大を有し、ISO 11357−1及び11357−3により求めたポリマー混合物の融点において、ポリマー混合物を5分間以上エージングに付した後、溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いてDIN 55672−2により求めた微分分布曲線W(M)に、相対度数Wの少なくとも2つの極大を有し、更にポリマー混合物の融点におけるエージング後の極大点が、エージング前の極大点に対して、DIN 55672−2により求められた値Mp(%)の繰り返し得られる標準偏差σ(r)の三倍以内の範囲にある熱可塑性ポリマー混合物が得られた。
【解決手段】以下の構造
【化1】
のポリマーを含む熱可塑性ポリマー混合物であって、溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いてDIN 55672−2により求めた微分分布曲線W(M)に相対度数Wの少なくとも2つの極大を有し、ISO 11357−1及び11357−3により求めたポリマー混合物の融点において、ポリマー混合物を5分間以上エージングに付した後、溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いてDIN 55672−2により求めた微分分布曲線W(M)に、相対度数Wの少なくとも2つの極大を有し、更にポリマー混合物の融点におけるエージング後の極大点が、エージング前の極大点に対して、DIN 55672−2により求められた値Mp(%)の繰り返し得られる標準偏差σ(r)の三倍以内の範囲にある熱可塑性ポリマー混合物が得られた。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、
m種類のポリマーPnを含み、mが1を超過する自然数、nが1〜mの自然数であって、これらのポリマーはそれぞれ以下の構造
【0002】
【化1】
の1種類以上の官能基を繰り返し単位としてポリマーPnの主鎖中に含み、式中xおよびyがそれぞれ独立に0または1を、x+y=1を示し、
R1と、R2とがそれぞれ独立にポリマー主鎖中に結合している酸素又は窒素を意味する、熱可塑性ポリマー混合物であって、
ポリマー混合物は、溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いてDIN 55672−2により求めた微分分布曲線(differential distribution curve) W(M)に、相対度数Wの少なくとも2つの極大を有し、
ISO 11357−1及び11357−3により求めたポリマー混合物の融点において、ポリマー混合物を5分間以上エージングに付した後、ポリマー混合物は溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いてDIN 55672−2により求めた微分分布曲線W(M)に、相対度数(relative frequency) Wの少なくとも2つの極大を有し、
ポリマー混合物の融点においてポリマー混合物をエージング処理した後の極大点は、ポリマー混合物の融点においてポリマー混合物をエージング処理する前の極大点に対して、DIN 55672−2により求められた値Mp(%)の繰り返し得られる標準偏差σ(r)の三倍以内の範囲にある熱可塑性ポリマー混合物に関する。
【0003】
更に、本発明は、この種のポリマー混合物の製造法、及びこのポリマー混合物を用いて得られる繊維、シート及び成形体に関する。
【背景技術】
【0004】
以下の構造
【0005】
【化2】
の1種類以上の官能基をポリマー鎖中に繰り返し単位として有する熱可塑性ポリマーPnが公知である。上記式中xおよびyはそれぞれ独立に0又は1を示しx+y=1であり、R1及びR2はそれぞれ独立に、ポリマーの主鎖中に結合している酸素又は窒素原子を意味する。熱可塑性ポリマーPnの例は、ポリアミド、ポリエステル及びポリエステルアミドである。これらのポリマーを用いた繊維、シート、及び成形体の製造も公知である。
【0006】
繊維、シート又は成形体の製造の間に、ポリマーと共に固体を混合することが一般的に行われている。繊維製造の場合の固体成分の例は、二酸化チタン等の顔料、成形体製造の場合の固体成分の例はガラス繊維又はガラスビーズ等のガラス粒子である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の混合物の不都合点は、固体成分含有率が上昇すると、混合物の流体学的性質が著しく損われる点にある。例えば、溶融体の粘度が上昇すると、EN ISO 1133による流動性の低下が観察される。粘度が上昇すると、混合物を紡糸金型又は射出成形金型に運搬する装置において不都合な圧力の上昇が引き起こされ、特に繊細な装飾模様を有するフィリグラン射出成形金型においては充填が完全に行われない。
【0008】
このように混合物の加工性能の望ましくない点は、例えば比較的低分子量とする等の手段により得られる。低溶融粘度のポリマーを用いることにより改善可能である。しかしながら、分子量を低下させると、通常は、ISO527−1等により規定される機械強度も低下する。
【0009】
しかるに、本発明は、濃硫酸に対する濃硫酸中の1質量%濃度の溶液として測定した場合に同一の相対粘度を有し、かつDIN EN ISO 2062に準じて求められた場合に同一のヤーン強度を有する従来のポリマーと比較した場合に、紡糸板の紡糸上流帯域で低圧として観察される改善された流体学的性質を有し、かつDIN 53866により測定された収縮特性が向上している熱可塑性ポリマーを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、この目的が冒頭に記載したポリマー混合物により達成されることを見出した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明によると、熱可塑性ポリマー混合物はm種類のポリマーPnを含み、mが1を超過する自然数、nが1〜mの自然数であって、各ポリマーはPnのポリマー鎖中に繰り返し単位として1種類以上の官能基を有する。
【0012】
原則としては数値mに上限はない。技術的および経済的な理由から、mは2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20から選択され、好ましくは2、3、4、5、6、7又は8、特に好ましくは2、3、4又は5、特に2とされると好ましい。
【0013】
各ポリマーPnは、Pnのポリマー鎖中にそれぞれ1個以上の官能基を繰り返し単位として有する。
【0014】
本発明によると、繰り返し単位として存在する官能基は
【0015】
【化3】
の1種類以上の基であり、式中xおよびyがそれぞれ独立に0または1を、x+y=1を示し、
R1と、R2とがそれぞれ独立にポリマー主鎖中に結合している酸素又は窒素を意味し、2個の価標(bond)が窒素原子をポリマー鎖に結合し、三番目の価標が、水素、ルキル、好ましくはC1−C10アルキル、特にC1−C4アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、アリール、ヘテロアリール、又は−C(O)−から選択される置換基であると好ましく、−C(O)−基は他のポリマー鎖に結合しても、アルキル基、好ましくはC1−C10アルキル、特にC1−C4アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルまたはsec−ブチルを有してもよく、又はアリール又はヘテロアリール基を有してもよい。官能基の例には−N−C(O)−、−C(O)−N−、−O−C(O)−又は−C(O)−O−がある。
【0016】
これらの官能基の他に1種類以上のポリマーPnのポリマー鎖には、更なる1種類以上の官能基が存在してもよい。この場合に好ましく用いられる官能基は、本発明のポリマー混合物の熱可塑性を損なわない官能基、好ましくはエーテル、アミノ、ケト、スルフィド、スルホン、イミド、カルボナート、ウレタン又は尿素基である。
【0017】
特に好ましいポリマーPnはポリアミド、ポリエステル及びポリエステルアミドである。
【0018】
本発明において、ポリアミドはホモポリマー、コポリマー、混合物、及びポリマー主鎖中に主要成分としてアミド基を繰り返し有する合成長鎖ポリアミドのグラフトが含まれる。これらのポリアミドの例は、ナイロン−6(ポリカプロラクタム)、ナイロン−6,6(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ナイロン−4,6(ポリテトラメチレンアジパミド)、ナイロン−6,10(ポリヘキサメチレンセバカミド)、ナイロン−7(ポリエナントラクタム)、ナイロン−11(ポリウンデカノラクタム)、ナイロン−12(ポリドデカノラクタム)。ナイロンはこれらのポリアミドの公知一般名称である。本発明において、ポリアミドとは、更にアラミド(芳香族ポリアミド)として公知のもの、例えばポリ−メタ−フェニレンイソフタルアミド(NOMEX(登録商標)繊維、US−A−3,287,324)又はポリ−パラ−フェニレンテレフタルアミド(KEVLER(登録商標)繊維、US−A−3,671,542)も含まれるものとする。
【0019】
原則として、ポリアミドの製造には2種類の方法がある。
【0020】
ジカルボン酸とジアミンとから出発する重合、例えばアミノ酸、又はアミノ酸の誘導体、例えばアミノカルボニトリル、アミノカルボキサミド、アミノカルボン酸エステル、又はアミノカルボン酸塩の重合では、出発モノマー又は出発オリゴマーのアミノ末端基とカルボキシ末端基が相互に反応し、アミド基と水を生成する。次いで水がポリマー材料から除去される。カルボキシアミドから出発する重合では、出発モノマー又は出発オリゴマーのアミノ基とアミド末端基が相互に反応してアミド基とアンモニアを生成する。次いでアンモニアがポリマー材料から除去される。この重合反応は一般に重縮合と呼ばれる。
【0021】
出発モノマー又は出発オリゴマーとしてラクタムを用いる重合は通常、重付加と呼ばれる。
【0022】
これらのポリアミドは、DE−A−1495198、DE−A−2558480、EP−A−129196、又はPolymerization Processes, Interscience, New York, 1977, 424-467ページ、特に444-446ページに記載された公知方法により、ラクタム、ω−アミノカルボン酸、ω−アミノカルボニトリル、ω−アミノカルボキサミド、ω−アミノカルボン酸塩、ω−アミノカルボン酸エステル、又はジアミンとジカルボン酸との等モル混合物、ジカルボン酸/ジアミン塩の等モル混合物、ジニトリルとジアミンとの等モル混合物又はこの種のモノマーの混合物から選択されるいずれかのモノマーから得られる。
【0023】
使用可能なモノマーの例は、
C2−C20、好ましくはC2−C18アリール脂肪族、又は脂肪族、ラクタムのモノマー又はオリゴマー、例えばエナントラクタム、ウンデカノラクタム、ドデカノラクタム又はカプロラクタム、
C2−C20、好ましくはC3−C18アミノカルボン酸のモノマー又はオリゴマー、例えば6−アミノカプロン酸又は11−アミノウンデカン酸、又はこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、又はこれらの塩、例えばアルカリ金属塩、例えばリチウム塩、ナトリウム塩及びカリウム塩、
C2−C20、好ましくはC3−C18アミノカルボニトリル、例えば6−アミノカプロニトリルまたは11−アミノウンデカノニトリル、
C2−C20アミノアミドのモノマーまたはオリゴマー、例えば6−アミノカプロアミドまたは11−アミノウンデカンアミド、およびこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C2−C20、好ましくはC3−C18アミノカルボン酸のエステル、好ましくはC1−C4アルキルエステル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチルまたはs−ブチルエステル、例えば6−アミノカプロン酸メチル、又は11−アミノウンデカン酸エステル、例えば11−アミノウンデカン酸メチル、
C2−C20、好ましくはC2−C12のアルキルジアミン、例えばテトラメチレンジアミンまたは、好ましくはヘキサメチレンジアミンと、C2−C20、好ましくはC2−C14脂肪族ジカルボン酸またはそのモノニトリルまたはジニトリル、例えばセバシン酸、ドデカンジオン酸、アジピン酸、セバコニトリル、ドデカン二酸ジニトリルまたはアジポニトリルの各モノマーまたはオリゴマーの組合わせ、またはこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C2−C20、好ましくはC2−C12のアルキルジアミン、例えばテトラメチレンジアミンまたは、好ましくはヘキサメチレンジアミン、C8−C20、好ましくはC8−C12芳香族ジカルボン酸またはその塩化物等の誘導体、例えば2,6−ナフタレンジカルボン酸、好ましくはイソフタル酸またはテレフタル酸の各モノマーまたはオリゴマーの組合わせ、またはこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C2−C20、好ましくはC2−C12のアルキルジアミン、例えばテトラメチレンジアミン、または、好ましくはヘキサメチレンジアミンと、C9−C20、好ましくはC9−C18アリール脂肪族ジカルボン酸またはその塩化物等の誘導体、例えばo−、m−、p−フェニレン二酢酸の各モノマーまたはオリゴマーの組合わせ、またはその二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C6−C20、好ましくはC6−C10芳香族ジアミン、例えばm−またはp−フェニレンジアミンと、C2−C20、好ましくはC2−C14脂肪族ジカルボン酸またはそのモノニトリル又はジニトリル、例えばセバシン酸、ドデカンジオン酸、アジピン酸、セバコニトリル、デカンジオン酸のジニトリルまたはアジポニトリルの各モノマーまたはオリゴマーの組合わせ、およびこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C6−C20、好ましくはC6−C10芳香族ジアミン、例えばm−またはp−フェニレンジアミンと、C8−C20、好ましくはC8−C12脂肪族ジカルボン酸またはその塩化物等の誘導体、例えば2,6−ナフタレンジカルボン酸、好ましくはイソフタル酸またはテレフタル酸の各モノマー又はオリゴマーの組合わせ、およびこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C6−C20、好ましくはC6−C10芳香族ジアミン、例えばm−またはp−フェニレンジアミンと、C9−C20、好ましくはC9−C18アリール脂肪族ジカルボン酸またはその塩化物等の誘導体、例えばo−、m−またはp−フェニレン二酢酸の各モノマー又はオリゴマーの組合わせ、およびこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C7−C20、好ましくはC8−C18アリール脂肪族ジアミン、例えばm−またはp−キシレンジアミンと、C2−C20、好ましくはC2−C14脂肪族ジカルボン酸またはそのモノニトリルまたはジニトリル、例えばセバシン酸、ドデカンジオン酸、アジピン酸、セバコニトリル、ドデカン酸ジニトリルまたはアジポジニトリルの各モノマー又はオリゴマーの組合わせ、およびその二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C7−C20、好ましくはC8−C18アリール脂肪族ジアミン、例えばm−またはp−キシレンジアミンと、C6−C20、好ましくはC6−C10芳香族ジカルボン酸またはその塩化物等の誘導体、例えば2,6−ナフタレンジカルボン酸、好ましくはイソフタル酸またはテレフタル酸の各モノマーまたはオリゴマーの組合わせ、またはその二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C7−C20、好ましくはC8−C18アリール脂肪族ジアミン、例えばm−またはp−キシレンジアミンと、C9−C20、好ましくはC9−C18アリール脂肪族ジカルボン酸、またはその塩化物等の誘導体、例えばo−、m−またはp−フェニレン二酢酸の各モノマーまたはオリゴマーの組合わせ、およびその二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、および
上記出発モノマーまたは出発オリゴマーの単独重合体、共重合体、混合物またはグラフト共重合体である。
【0024】
好ましい実施の形態において、ラクタムとしてはカプロラクタムが、ジアミンとしてはテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンまたはこれらの混合物が、ジカルボン酸としてはアジピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、テレフタル酸、イソフタル酸またはこれらの混合物が用いられる。特に好ましいラクタムはカプロラクタム、特に好ましいジアミンはヘキサメチレンジアミン、及び特に好ましいジカルボン酸はアジピン酸またはテレフタル酸又はこれらの混合物である。
【0025】
重合によりナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−4,6、ナイロン−6,10−、ナイロン−6,12、ナイロン−7、ナイロン−11またはナイロン−12のポリアミドを得るための上述の出発モノマー又は出発オリゴマー、又は特にナイロン6またはナイロン6,6を得るためのアラミド類、ポリ−m−フェニレンイソフタルアミドまたはポリ−p−フェニレンテレフタルアミドが特に好ましく用いられる。
【0026】
好ましい実施の形態において、1種類以上の連鎖調整剤を用いてポリアミドを調製してもよい。有用な連鎖調整剤の好ましい例には、ポリアミド形成において反応性の2個以上、例えば2個、3個又は4個、好ましくは2個のアミノ基、またはポリアミド形成において反応性の2個以上、例えば2個、3個又は4個、好ましくは2個のカルボキシル基を有する化合物が挙げられる。
【0027】
有用な連鎖調整剤の好ましい例は、ジカルボン酸、例えばC4−C10アルカンジカルボン酸、例えばアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、C5−C8シクロアルカンジカルボン酸、例えばシクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、ベンゼンジカルボン酸またはナフタレンジカルボン酸、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、又はジアミン、例えばC4−C10アルカンジアミン、例えばヘキサメチレンジアミンである。
【0028】
これらの連鎖調整剤は、ハロゲン等、例えばフッ素、塩素、臭素、スルホン酸基又はその塩、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の置換基を有していてもよく、又は無置換であってもよい。
【0029】
連鎖調整剤の好ましい例は、スルホン化ジカルボン酸、特に好ましくはスルホイソフタル酸、およびその塩、例えばアルカリ金属塩、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、好ましくはリチウム塩又はカリウム塩、特にリチウム塩である。
【0030】
連鎖調整剤は、ポリアミドの1モルのアミド基に対して0.01モル%以上、好ましくは0.05モル%以上、特に好ましくは0.2モル%以上の量で用いられる。
【0031】
連鎖調整剤は、ポリアミドの1モルのアミド基に対して1.0モル%以下、好ましくは0.6モル%以下、特に好ましくは0.5モル%以下の量で用いられる。
【0032】
本発明において、ポリエステルはホモポリマー、コポリマー、混合物であるか、又はポリマーの主鎖に主成分として繰り返しエステル基を有する合成長鎖ポリエステルのグラフト重合体である。好ましいポリエステルは、芳香族ジカルボン酸と、脂肪族ジヒドロキシ化合物とのエステルであり、これらはポリアルキレンアリールエステル、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタラート(PBT)として公知である。
【0033】
これらのポリアルキレンアリールエステルは、芳香族ジカルボン酸、エステル又はそのエステル形成誘導体を、モル過剰の脂肪族ジヒドロキシ化合物でエステル化し、得られたエステル交換又はエステル化生成物を公知方法で重縮合させることにより得られる。
【0034】
好ましいジカルボン酸としては、2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、及びこれらの混合物が挙げられる。30モル%以下、好ましくは10モル%以下の芳香族ジカルボン酸を、脂肪族又は脂環式ジカルボンサン、例えばアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、及びシクロへキサンジカルボン酸に変更することが可能である。
【0035】
脂肪族ジヒドロキシ化合物において、炭素原子数2〜6個のジオールが好ましく用いられ、特に1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−へキサンジオール、1,4−へキサンジオール、5−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、及びネオペンチルグリコール、及びこれらの混合物が好ましく用いられる。
【0036】
特に好ましいポリエステル(A)の例は、炭素原子数2〜10、特に2〜6のポリアルキレンテレフタラートである。このうち、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、及びこれらの混合物が特に好ましく用いられる。
【0037】
他のモノマー単位として、(A)に対して1質量%以下、好ましくは0.75質量%以下の1,6−ヘキサンジオール及び/又は5−メチル−1,5−ペンタンジオールとを含むポリエチレンテレフタラートとポリブチレンテレフタラートが好ましく用いられる。
【0038】
これらのポリアルキレンテレフタレートは公知であり、文献に記載されている。これらの主鎖は、芳香族ジカルボン酸から誘導された芳香族環を含む。芳香環は更に、例えばハロゲン、例えば塩素又は臭素、C1−C4アルキル、例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルを含む置換基を有してもよい。
【0039】
この反応では、通常、エステル平衡による好ましい効果を得るためにモル過剰のジオールを用いる。ジカルボン酸又はジカルボン酸エステル対ジオールのモル比は、通常1:1.1〜1:3.5、好ましくは1:1.2〜1:2.2である。ジカルボン酸とジオールのモル割合が1:1.5〜1:2、又はジエステル対ジオールのモル割合が1:1.2〜1:1.5であると非常に好ましい。
【0040】
しかしながら、第一の帯域で上記よりわずかに過剰としたジオールを用い、他の温度帯域で適量のジオールを更に添加することにより、エステル反応を行うことも可能である。
【0041】
反応は、触媒の存在下に行うと好ましい。好ましい触媒は、特に米国特許第3936421号明細書、及び米国特許第4329444号明細書に開示されているチタン化合物、及び錫化合物である。好ましい化合物として、テトラブチルオルトチタナート、及びトリイソプロピルチタナート、及び二オクタン酸錫が挙げられる。
【0042】
本発明で用いられるポリエステルアミドは、ポリアミド及びポリエステルの製造についての公知方法で得られるポリアミドとポリエステルの共重合体である。
【0043】
ポリマーPnの製造は、Ullmann's Encyclopaedia of Industrial Chemistry、第5版,VCH、Weinheim(ドイツ)、A21巻、1992、179−205ページ、及び227−251ページに記載された例により一般化された方法によってもよい。
【0044】
ポリマーPnには熱可塑性樹脂が含まれても良い。
【0045】
ポリマーPnの全てが熱可塑性樹脂であってもよい。
【0046】
本発明で用いられる好ましい実施の形態において、2個以上、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20種のポリマーPnが熱可塑性ポリマーであり、熱可塑性ポリマーの数がm以下であるポリマー混合物が使用される。
【0047】
好ましい実施の形態において、ポリマー主鎖の少なくとも1種類の反応性末端基(EG)の数が、全ポリマーPnの主鎖の反応性末端基のこれらの種類(上記の反応性末端基に対応するもの)の総数に対して以下の不等式を満たす。
【0048】
【数1】
【0049】
上記式中、
logは10を底とする対数、
MwはDIN55672−2に準ずる質量平均分子量、及び
E1は20、好ましくは28、特に32である。
【0050】
好ましい実施の形態において、少なくとも1種類のポリマーの主鎖の少なくとも1種類の反応末端基(EG)の数が、全ポリマーPnのポリマー主鎖の対応する種類の反応性末端基の総数に対して以下の不等式を満たす。
【0051】
【数2】
【0052】
上記式中、
logは10を底とする対数、
MwはDIN55672−2に準ずる質量平均分子量、及び
E2は20、好ましくは28、特に32である。
【0053】
好ましい実施の形態において、ポリマー主鎖の少なくとも1種類反応性末端基(EG)の数が、全ポリマーPnの主鎖の反応性末端基の対応する種類の総数に対して以下の不等式を満たす。
【0054】
【数3】
【0055】
上記式中、
logは10を底とする対数、
MwはDIN55672−2に準ずる質量平均分子量、及び
E3は20、好ましくは28、特に32である。
【0056】
本発明において、反応性末端基の種類は、1種類以上の他の化合物中に存在する所定の型の基との反応により、請求項1に記載された官能基を形成することにより、ポリマー主鎖を延長可能な基を意味する。
【0057】
アミノ末端基は、反応性末端基の一種であり、例えばポリアミドにおける存在量は、フェノール/メタノール(70:30質量部)の溶液中のアミノ末端基を過塩素酸により滴定する、酸滴定により測定可能である。
【0058】
カルボキシ末端基は、反応性末端基の一種であり、例えばポリアミドにおける存在量は、ベンジルアルコールの溶液中のカルボキシ末端基を水酸化カリウム溶液により滴定する、酸滴定により測定可能である。
【0059】
反応性末端基の種類の数を調整する有利な方法において、この様な反応性末端基の数種類又は全種類が、1種類以上の他の化合物中に存在すると上述した所定の型の基との反応を阻止するラジカルZを有し、ポリマー主鎖の延長を阻止する。この様なラジカルZは所定のラジカルあっても、ラジカルの混合物であってもよい。
【0060】
ラジカルZの導入は、例えばUllmann's Encyclopaedia of Industrial Chemistry、第5版、VCH Weinheim(ドイツ)、A21巻、1992、179-205ページ及び227-251ページ、又はF. Fourne, Synthetische Fasern, Carl Hanser Verlag、ミュンヘン、ウィーン、1995、39ページ以降、70ページ等から公知である。キャッピング用に通常用いられる化合物は、化合物中のラジカルZが、1種類以上の他の化合物と反応することにより、請求項1に記載した官能基を形成することによりポリマーの主鎖を延長させる官能基を有さず、ラジカルZがポリマーの主鎖に対する結合の生成に適している化合物である。そして、キャッピング用化合物は1種類以上の他の化合物との反応により請求項1に記載した官能基を形成することによりポリマーの主鎖の延長を生ずる官能基に結合した化合物であり、ポリマー主鎖への結合に適している。
【0061】
この様な官能基の例は、好ましくはヒドロキシル基、アミノ基又はカルボキシ基である。
【0062】
ZをポリマーPnの主鎖に連結させる手段は以下の構造
【0063】
【化4】
の官能基であると好ましい。
【0064】
上記式中、
a及びbは、それぞれ独立に0又は1を意味し、a+b=1又は2であり、
R3およびR4がそれぞれ独立にポリマーの主鎖に結合している窒素又は酸素を意味し、窒素の3つの価標のうちの1つはポリマー鎖に連結し、他の1つがZに連結し、3つ目の価標が水素、アルキル、好ましくはC1−C10アルキル、特にC1−C4アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、アリール、ヘテロアリール、又は−C(O)−から選択される置換基に結合すると好ましく、−C(O)−基は他のポリマー鎖を有しても、アルキル基、好ましくはC1−C10アルキル、例えばC1−C4アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルまたはsec−ブチルを有してもよく、又はアリール又はヘテロアリール基を有してもよい。官能基の具体例には−N−C(O)−、−C(O)−N−、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−O−C(O)−O−、−N−C(O)−O−、−O−C(O)−N−、−N−C(O)−N−がある。
【0065】
この種の官能基の特に好ましい例は、a及びbがそれぞれ独立に0又は1であり、a+b=1、例えば−N−C(O)−、−C(O)−N−、−O−C(O)−、−C(O)−O−である。
【0066】
ポリマーPnにおいて、複数のラジカルzは同一であっても異なっても良い。
【0067】
ラジカルZは、一部のポリマーPnと同一であっても異なっても良い。
【0068】
ラジカルZは、全てのポリマーPnと同一であっても異なっても良い。
【0069】
ラジカルZの好ましい例は、ポリマーの主鎖への連結に必要な官能基を含む。具体例は、モノカルボン酸、例えばアルカンカルボン酸、例えば酢酸、プロピオン酸、又はベンゼンモノカルボン酸又はナフタレンモノカルボン酸、例えば安息香酸、C2−C20、好ましくはC2−C12アルキルアミン、例えばシクロヘキシルアミン、C6−C20、好ましくはC6−C10芳香族モノアミン、例えばアニリン、又はC7−C20、好ましくはC8−C18アリール脂肪族モノアミン、例えばベンジルアミン、又はモノカルボン酸とモノアミン又は上述の連鎖調整剤との混合物、又は連鎖調整剤とモノカルボン酸又はモノアミンとの混合物である。
【0070】
特にポリアミド、又は特にテレフタル酸等のジカルボン酸を用いて調節し、ポリマー主鎖に結合するために必要な官能基を含むポリアミドにおける好ましいラジカルZは、下式
【0071】
【化5】
で表され、式中
R1がポリマーの主鎖に対してアミド形成可能な官能基、好ましくは−(NH)R5(R5は水素又はC1−C8アルキル又はカルボキシ、又はカルボキシ誘導体を意味する)、又は−(CH2)x(NH)R5(Xは1〜6であり、R5は水素又はC1−C8アルキルを意味する)、又は−(CH2)yCOOH(yは1〜6)、又は−(CH2)yCOOH酸誘導体(yは1〜6)、特に−NH2を意味し、
R2がアルキル、好ましくはC1−C4アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、特にメチルを意味し、
R3が水素、C1−C4アルキル、又はO−R4(R4は水素又はC1−C7アルキルを意味する)、特に好ましくは水素を意味する。
【0072】
この様な化合物において、ピペリジン環の第三級、特に第二級アミノ基は立体障害により反応から妨げられる。
【0073】
特に好ましい例は4−アミノ−2,2,6,6−エトラメチルピペリジンである。
【0074】
特にポリエステルの場合であって、ポリマーの主鎖に結合するために必要な官能基を含む好ましいラジカルZは、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物、好ましくは炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、好ましくはナトリウムアルコキシド、特にナトリウムメトキシドである。この様な化合物はDE−A4333930号公報により提案されている。
【0075】
この様なラジカルZをポリエステルに結合させる方法はDE−A4401055号等により、ラジカルZをポリアミドに結合させる方法はEP−A759953号等により行われる。
【0076】
本発明によると、ポリマー混合物は、DIN 55672−2により溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いて求めた微分分布曲線W(M)に、相対度数Wの少なくとも2つの極大を有する。極大の数自体は重要ではない。技術的及び経済的な理由から、極大の数は2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20とされ、好ましくは2、3、4、5、6、7又は8、特に好ましくは2、3、4又は5、特に2とされる。本発明において、ポリマー混合物を、ISO 11357−1及び11357−3により求めたポリマー混合物の融点において、ポリマー混合物を5分間以上、好ましくは7分間以上、特に好ましくは10分〜30分間エージングに付した後、DIN 55672−2により溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いて求めた微分分布曲線W(M)に、相対度数Wの少なくとも2つの極大を有し、エージング処理の前と後の相対度数Wの極大の数が同一である。ポリマー混合物の融点におけるエージング処理の後の極大点は、ポリマー混合物の融点におけるエージング前の極大点に対して、DIN 55672−2により求められた値Mp(%)の繰り返し得られる標準偏差σ(r)の三倍以内の範囲にある。
【0077】
好ましい実施の形態において、微分分布曲線W(M)の極大に結合する最小質量に対する微分分布曲線W(M)の極大に結合する最大質量から算出された商は2以上、好ましくは5以上、特に好ましくは10以上である。
【0078】
他の好ましい実施の形態において、微分分布曲線W(M)の極大に結合する最小質量に対する微分分布曲線W(M)の極大に結合する最大質量から算出された商は100以下、好ましくは50以下である。
【0079】
他の好ましい実施の形態において、微分分布曲線W(M)の極大に結合する最大質量は200,000以下、好ましくは150,000以下、特に好ましくは100,000以下である。
【0080】
他の好ましい実施の形態において、微分分布曲線W(M)の極大に結合する最小質量は500以上、好ましくは1000以上、特に好ましくは2500以上、極めて好ましくは5000以上である。
【0081】
本発明において、DIN55672−2による測定は、波長230nmのUVディテクターを用いて行われる。
【0082】
好ましい実施の形態において、本発明のポリマー混合物は公知の方法により、添加剤、例えば有機又は無機の有色または無色添加剤、例えば顔料又は成形材料を含む。
【0083】
好ましい顔料の例は、無機顔料、特に二酸化チタン(アナターゼ型であると好ましい)、又は無機もしくは有機の着色剤であり、これらはポリマー混合物100質量部に対して0.001〜5質量%、特に0.02〜2質量%の量で使用される。顔料は製造工程において、1種類、数種類又は全種類のポリマーPn、又はポリマー混合物に添加可能である。
【0084】
適する成形材料は、鉱物材料、例えばガラス、二酸化ケイ素、珪酸塩、炭酸塩等から得られた繊維又はビーズであり、好ましい使用量は、ポリマー混合物100質量部に対して0.001質量部〜65質量部、特に1質量部〜45質量部とされる。成形材料は、製造工程において、1種類、数種類又は全種類のポリマーPn、又はポリマー混合物に添加可能である。
【0085】
本発明のポリマー混合物は、ポリマー混合物の製造について公知の方法により得られる。
【0086】
好ましい方法において、ポリマーPnを固体形態で含む混合物を溶融させ、混合し、固化させる。
【0087】
好ましい方法において、溶融形態又は固体形態のポリマーPnの一部を、溶融形態のポリマーPnの他の部分に添加してもよく、溶融体を混合し、固化させる。
【0088】
溶融体の固化は、所望の方法で行うことが可能であり、例えば公知方法により溶融体から製造可能なペレット状、繊維状、シート状又は成形体状とすることができる。
【0089】
更に、本発明によると、本発明のポリマー混合物を用い、このポリマー混合物を溶融させ、公知方法で押出すことにより繊維、シート、成形体が提供される。
【0001】
本発明は、
m種類のポリマーPnを含み、mが1を超過する自然数、nが1〜mの自然数であって、これらのポリマーはそれぞれ以下の構造
【0002】
【化1】
の1種類以上の官能基を繰り返し単位としてポリマーPnの主鎖中に含み、式中xおよびyがそれぞれ独立に0または1を、x+y=1を示し、
R1と、R2とがそれぞれ独立にポリマー主鎖中に結合している酸素又は窒素を意味する、熱可塑性ポリマー混合物であって、
ポリマー混合物は、溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いてDIN 55672−2により求めた微分分布曲線(differential distribution curve) W(M)に、相対度数Wの少なくとも2つの極大を有し、
ISO 11357−1及び11357−3により求めたポリマー混合物の融点において、ポリマー混合物を5分間以上エージングに付した後、ポリマー混合物は溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いてDIN 55672−2により求めた微分分布曲線W(M)に、相対度数(relative frequency) Wの少なくとも2つの極大を有し、
ポリマー混合物の融点においてポリマー混合物をエージング処理した後の極大点は、ポリマー混合物の融点においてポリマー混合物をエージング処理する前の極大点に対して、DIN 55672−2により求められた値Mp(%)の繰り返し得られる標準偏差σ(r)の三倍以内の範囲にある熱可塑性ポリマー混合物に関する。
【0003】
更に、本発明は、この種のポリマー混合物の製造法、及びこのポリマー混合物を用いて得られる繊維、シート及び成形体に関する。
【背景技術】
【0004】
以下の構造
【0005】
【化2】
の1種類以上の官能基をポリマー鎖中に繰り返し単位として有する熱可塑性ポリマーPnが公知である。上記式中xおよびyはそれぞれ独立に0又は1を示しx+y=1であり、R1及びR2はそれぞれ独立に、ポリマーの主鎖中に結合している酸素又は窒素原子を意味する。熱可塑性ポリマーPnの例は、ポリアミド、ポリエステル及びポリエステルアミドである。これらのポリマーを用いた繊維、シート、及び成形体の製造も公知である。
【0006】
繊維、シート又は成形体の製造の間に、ポリマーと共に固体を混合することが一般的に行われている。繊維製造の場合の固体成分の例は、二酸化チタン等の顔料、成形体製造の場合の固体成分の例はガラス繊維又はガラスビーズ等のガラス粒子である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の混合物の不都合点は、固体成分含有率が上昇すると、混合物の流体学的性質が著しく損われる点にある。例えば、溶融体の粘度が上昇すると、EN ISO 1133による流動性の低下が観察される。粘度が上昇すると、混合物を紡糸金型又は射出成形金型に運搬する装置において不都合な圧力の上昇が引き起こされ、特に繊細な装飾模様を有するフィリグラン射出成形金型においては充填が完全に行われない。
【0008】
このように混合物の加工性能の望ましくない点は、例えば比較的低分子量とする等の手段により得られる。低溶融粘度のポリマーを用いることにより改善可能である。しかしながら、分子量を低下させると、通常は、ISO527−1等により規定される機械強度も低下する。
【0009】
しかるに、本発明は、濃硫酸に対する濃硫酸中の1質量%濃度の溶液として測定した場合に同一の相対粘度を有し、かつDIN EN ISO 2062に準じて求められた場合に同一のヤーン強度を有する従来のポリマーと比較した場合に、紡糸板の紡糸上流帯域で低圧として観察される改善された流体学的性質を有し、かつDIN 53866により測定された収縮特性が向上している熱可塑性ポリマーを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、この目的が冒頭に記載したポリマー混合物により達成されることを見出した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明によると、熱可塑性ポリマー混合物はm種類のポリマーPnを含み、mが1を超過する自然数、nが1〜mの自然数であって、各ポリマーはPnのポリマー鎖中に繰り返し単位として1種類以上の官能基を有する。
【0012】
原則としては数値mに上限はない。技術的および経済的な理由から、mは2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20から選択され、好ましくは2、3、4、5、6、7又は8、特に好ましくは2、3、4又は5、特に2とされると好ましい。
【0013】
各ポリマーPnは、Pnのポリマー鎖中にそれぞれ1個以上の官能基を繰り返し単位として有する。
【0014】
本発明によると、繰り返し単位として存在する官能基は
【0015】
【化3】
の1種類以上の基であり、式中xおよびyがそれぞれ独立に0または1を、x+y=1を示し、
R1と、R2とがそれぞれ独立にポリマー主鎖中に結合している酸素又は窒素を意味し、2個の価標(bond)が窒素原子をポリマー鎖に結合し、三番目の価標が、水素、ルキル、好ましくはC1−C10アルキル、特にC1−C4アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、アリール、ヘテロアリール、又は−C(O)−から選択される置換基であると好ましく、−C(O)−基は他のポリマー鎖に結合しても、アルキル基、好ましくはC1−C10アルキル、特にC1−C4アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルまたはsec−ブチルを有してもよく、又はアリール又はヘテロアリール基を有してもよい。官能基の例には−N−C(O)−、−C(O)−N−、−O−C(O)−又は−C(O)−O−がある。
【0016】
これらの官能基の他に1種類以上のポリマーPnのポリマー鎖には、更なる1種類以上の官能基が存在してもよい。この場合に好ましく用いられる官能基は、本発明のポリマー混合物の熱可塑性を損なわない官能基、好ましくはエーテル、アミノ、ケト、スルフィド、スルホン、イミド、カルボナート、ウレタン又は尿素基である。
【0017】
特に好ましいポリマーPnはポリアミド、ポリエステル及びポリエステルアミドである。
【0018】
本発明において、ポリアミドはホモポリマー、コポリマー、混合物、及びポリマー主鎖中に主要成分としてアミド基を繰り返し有する合成長鎖ポリアミドのグラフトが含まれる。これらのポリアミドの例は、ナイロン−6(ポリカプロラクタム)、ナイロン−6,6(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ナイロン−4,6(ポリテトラメチレンアジパミド)、ナイロン−6,10(ポリヘキサメチレンセバカミド)、ナイロン−7(ポリエナントラクタム)、ナイロン−11(ポリウンデカノラクタム)、ナイロン−12(ポリドデカノラクタム)。ナイロンはこれらのポリアミドの公知一般名称である。本発明において、ポリアミドとは、更にアラミド(芳香族ポリアミド)として公知のもの、例えばポリ−メタ−フェニレンイソフタルアミド(NOMEX(登録商標)繊維、US−A−3,287,324)又はポリ−パラ−フェニレンテレフタルアミド(KEVLER(登録商標)繊維、US−A−3,671,542)も含まれるものとする。
【0019】
原則として、ポリアミドの製造には2種類の方法がある。
【0020】
ジカルボン酸とジアミンとから出発する重合、例えばアミノ酸、又はアミノ酸の誘導体、例えばアミノカルボニトリル、アミノカルボキサミド、アミノカルボン酸エステル、又はアミノカルボン酸塩の重合では、出発モノマー又は出発オリゴマーのアミノ末端基とカルボキシ末端基が相互に反応し、アミド基と水を生成する。次いで水がポリマー材料から除去される。カルボキシアミドから出発する重合では、出発モノマー又は出発オリゴマーのアミノ基とアミド末端基が相互に反応してアミド基とアンモニアを生成する。次いでアンモニアがポリマー材料から除去される。この重合反応は一般に重縮合と呼ばれる。
【0021】
出発モノマー又は出発オリゴマーとしてラクタムを用いる重合は通常、重付加と呼ばれる。
【0022】
これらのポリアミドは、DE−A−1495198、DE−A−2558480、EP−A−129196、又はPolymerization Processes, Interscience, New York, 1977, 424-467ページ、特に444-446ページに記載された公知方法により、ラクタム、ω−アミノカルボン酸、ω−アミノカルボニトリル、ω−アミノカルボキサミド、ω−アミノカルボン酸塩、ω−アミノカルボン酸エステル、又はジアミンとジカルボン酸との等モル混合物、ジカルボン酸/ジアミン塩の等モル混合物、ジニトリルとジアミンとの等モル混合物又はこの種のモノマーの混合物から選択されるいずれかのモノマーから得られる。
【0023】
使用可能なモノマーの例は、
C2−C20、好ましくはC2−C18アリール脂肪族、又は脂肪族、ラクタムのモノマー又はオリゴマー、例えばエナントラクタム、ウンデカノラクタム、ドデカノラクタム又はカプロラクタム、
C2−C20、好ましくはC3−C18アミノカルボン酸のモノマー又はオリゴマー、例えば6−アミノカプロン酸又は11−アミノウンデカン酸、又はこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、又はこれらの塩、例えばアルカリ金属塩、例えばリチウム塩、ナトリウム塩及びカリウム塩、
C2−C20、好ましくはC3−C18アミノカルボニトリル、例えば6−アミノカプロニトリルまたは11−アミノウンデカノニトリル、
C2−C20アミノアミドのモノマーまたはオリゴマー、例えば6−アミノカプロアミドまたは11−アミノウンデカンアミド、およびこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C2−C20、好ましくはC3−C18アミノカルボン酸のエステル、好ましくはC1−C4アルキルエステル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチルまたはs−ブチルエステル、例えば6−アミノカプロン酸メチル、又は11−アミノウンデカン酸エステル、例えば11−アミノウンデカン酸メチル、
C2−C20、好ましくはC2−C12のアルキルジアミン、例えばテトラメチレンジアミンまたは、好ましくはヘキサメチレンジアミンと、C2−C20、好ましくはC2−C14脂肪族ジカルボン酸またはそのモノニトリルまたはジニトリル、例えばセバシン酸、ドデカンジオン酸、アジピン酸、セバコニトリル、ドデカン二酸ジニトリルまたはアジポニトリルの各モノマーまたはオリゴマーの組合わせ、またはこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C2−C20、好ましくはC2−C12のアルキルジアミン、例えばテトラメチレンジアミンまたは、好ましくはヘキサメチレンジアミン、C8−C20、好ましくはC8−C12芳香族ジカルボン酸またはその塩化物等の誘導体、例えば2,6−ナフタレンジカルボン酸、好ましくはイソフタル酸またはテレフタル酸の各モノマーまたはオリゴマーの組合わせ、またはこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C2−C20、好ましくはC2−C12のアルキルジアミン、例えばテトラメチレンジアミン、または、好ましくはヘキサメチレンジアミンと、C9−C20、好ましくはC9−C18アリール脂肪族ジカルボン酸またはその塩化物等の誘導体、例えばo−、m−、p−フェニレン二酢酸の各モノマーまたはオリゴマーの組合わせ、またはその二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C6−C20、好ましくはC6−C10芳香族ジアミン、例えばm−またはp−フェニレンジアミンと、C2−C20、好ましくはC2−C14脂肪族ジカルボン酸またはそのモノニトリル又はジニトリル、例えばセバシン酸、ドデカンジオン酸、アジピン酸、セバコニトリル、デカンジオン酸のジニトリルまたはアジポニトリルの各モノマーまたはオリゴマーの組合わせ、およびこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C6−C20、好ましくはC6−C10芳香族ジアミン、例えばm−またはp−フェニレンジアミンと、C8−C20、好ましくはC8−C12脂肪族ジカルボン酸またはその塩化物等の誘導体、例えば2,6−ナフタレンジカルボン酸、好ましくはイソフタル酸またはテレフタル酸の各モノマー又はオリゴマーの組合わせ、およびこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C6−C20、好ましくはC6−C10芳香族ジアミン、例えばm−またはp−フェニレンジアミンと、C9−C20、好ましくはC9−C18アリール脂肪族ジカルボン酸またはその塩化物等の誘導体、例えばo−、m−またはp−フェニレン二酢酸の各モノマー又はオリゴマーの組合わせ、およびこれらの二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C7−C20、好ましくはC8−C18アリール脂肪族ジアミン、例えばm−またはp−キシレンジアミンと、C2−C20、好ましくはC2−C14脂肪族ジカルボン酸またはそのモノニトリルまたはジニトリル、例えばセバシン酸、ドデカンジオン酸、アジピン酸、セバコニトリル、ドデカン酸ジニトリルまたはアジポジニトリルの各モノマー又はオリゴマーの組合わせ、およびその二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C7−C20、好ましくはC8−C18アリール脂肪族ジアミン、例えばm−またはp−キシレンジアミンと、C6−C20、好ましくはC6−C10芳香族ジカルボン酸またはその塩化物等の誘導体、例えば2,6−ナフタレンジカルボン酸、好ましくはイソフタル酸またはテレフタル酸の各モノマーまたはオリゴマーの組合わせ、またはその二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、
C7−C20、好ましくはC8−C18アリール脂肪族ジアミン、例えばm−またはp−キシレンジアミンと、C9−C20、好ましくはC9−C18アリール脂肪族ジカルボン酸、またはその塩化物等の誘導体、例えばo−、m−またはp−フェニレン二酢酸の各モノマーまたはオリゴマーの組合わせ、およびその二量体、三量体、四量体、五量体、六量体、および
上記出発モノマーまたは出発オリゴマーの単独重合体、共重合体、混合物またはグラフト共重合体である。
【0024】
好ましい実施の形態において、ラクタムとしてはカプロラクタムが、ジアミンとしてはテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンまたはこれらの混合物が、ジカルボン酸としてはアジピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、テレフタル酸、イソフタル酸またはこれらの混合物が用いられる。特に好ましいラクタムはカプロラクタム、特に好ましいジアミンはヘキサメチレンジアミン、及び特に好ましいジカルボン酸はアジピン酸またはテレフタル酸又はこれらの混合物である。
【0025】
重合によりナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−4,6、ナイロン−6,10−、ナイロン−6,12、ナイロン−7、ナイロン−11またはナイロン−12のポリアミドを得るための上述の出発モノマー又は出発オリゴマー、又は特にナイロン6またはナイロン6,6を得るためのアラミド類、ポリ−m−フェニレンイソフタルアミドまたはポリ−p−フェニレンテレフタルアミドが特に好ましく用いられる。
【0026】
好ましい実施の形態において、1種類以上の連鎖調整剤を用いてポリアミドを調製してもよい。有用な連鎖調整剤の好ましい例には、ポリアミド形成において反応性の2個以上、例えば2個、3個又は4個、好ましくは2個のアミノ基、またはポリアミド形成において反応性の2個以上、例えば2個、3個又は4個、好ましくは2個のカルボキシル基を有する化合物が挙げられる。
【0027】
有用な連鎖調整剤の好ましい例は、ジカルボン酸、例えばC4−C10アルカンジカルボン酸、例えばアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、C5−C8シクロアルカンジカルボン酸、例えばシクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、ベンゼンジカルボン酸またはナフタレンジカルボン酸、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、又はジアミン、例えばC4−C10アルカンジアミン、例えばヘキサメチレンジアミンである。
【0028】
これらの連鎖調整剤は、ハロゲン等、例えばフッ素、塩素、臭素、スルホン酸基又はその塩、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の置換基を有していてもよく、又は無置換であってもよい。
【0029】
連鎖調整剤の好ましい例は、スルホン化ジカルボン酸、特に好ましくはスルホイソフタル酸、およびその塩、例えばアルカリ金属塩、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、好ましくはリチウム塩又はカリウム塩、特にリチウム塩である。
【0030】
連鎖調整剤は、ポリアミドの1モルのアミド基に対して0.01モル%以上、好ましくは0.05モル%以上、特に好ましくは0.2モル%以上の量で用いられる。
【0031】
連鎖調整剤は、ポリアミドの1モルのアミド基に対して1.0モル%以下、好ましくは0.6モル%以下、特に好ましくは0.5モル%以下の量で用いられる。
【0032】
本発明において、ポリエステルはホモポリマー、コポリマー、混合物であるか、又はポリマーの主鎖に主成分として繰り返しエステル基を有する合成長鎖ポリエステルのグラフト重合体である。好ましいポリエステルは、芳香族ジカルボン酸と、脂肪族ジヒドロキシ化合物とのエステルであり、これらはポリアルキレンアリールエステル、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタラート(PBT)として公知である。
【0033】
これらのポリアルキレンアリールエステルは、芳香族ジカルボン酸、エステル又はそのエステル形成誘導体を、モル過剰の脂肪族ジヒドロキシ化合物でエステル化し、得られたエステル交換又はエステル化生成物を公知方法で重縮合させることにより得られる。
【0034】
好ましいジカルボン酸としては、2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、及びこれらの混合物が挙げられる。30モル%以下、好ましくは10モル%以下の芳香族ジカルボン酸を、脂肪族又は脂環式ジカルボンサン、例えばアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、及びシクロへキサンジカルボン酸に変更することが可能である。
【0035】
脂肪族ジヒドロキシ化合物において、炭素原子数2〜6個のジオールが好ましく用いられ、特に1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−へキサンジオール、1,4−へキサンジオール、5−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、及びネオペンチルグリコール、及びこれらの混合物が好ましく用いられる。
【0036】
特に好ましいポリエステル(A)の例は、炭素原子数2〜10、特に2〜6のポリアルキレンテレフタラートである。このうち、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、及びこれらの混合物が特に好ましく用いられる。
【0037】
他のモノマー単位として、(A)に対して1質量%以下、好ましくは0.75質量%以下の1,6−ヘキサンジオール及び/又は5−メチル−1,5−ペンタンジオールとを含むポリエチレンテレフタラートとポリブチレンテレフタラートが好ましく用いられる。
【0038】
これらのポリアルキレンテレフタレートは公知であり、文献に記載されている。これらの主鎖は、芳香族ジカルボン酸から誘導された芳香族環を含む。芳香環は更に、例えばハロゲン、例えば塩素又は臭素、C1−C4アルキル、例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルを含む置換基を有してもよい。
【0039】
この反応では、通常、エステル平衡による好ましい効果を得るためにモル過剰のジオールを用いる。ジカルボン酸又はジカルボン酸エステル対ジオールのモル比は、通常1:1.1〜1:3.5、好ましくは1:1.2〜1:2.2である。ジカルボン酸とジオールのモル割合が1:1.5〜1:2、又はジエステル対ジオールのモル割合が1:1.2〜1:1.5であると非常に好ましい。
【0040】
しかしながら、第一の帯域で上記よりわずかに過剰としたジオールを用い、他の温度帯域で適量のジオールを更に添加することにより、エステル反応を行うことも可能である。
【0041】
反応は、触媒の存在下に行うと好ましい。好ましい触媒は、特に米国特許第3936421号明細書、及び米国特許第4329444号明細書に開示されているチタン化合物、及び錫化合物である。好ましい化合物として、テトラブチルオルトチタナート、及びトリイソプロピルチタナート、及び二オクタン酸錫が挙げられる。
【0042】
本発明で用いられるポリエステルアミドは、ポリアミド及びポリエステルの製造についての公知方法で得られるポリアミドとポリエステルの共重合体である。
【0043】
ポリマーPnの製造は、Ullmann's Encyclopaedia of Industrial Chemistry、第5版,VCH、Weinheim(ドイツ)、A21巻、1992、179−205ページ、及び227−251ページに記載された例により一般化された方法によってもよい。
【0044】
ポリマーPnには熱可塑性樹脂が含まれても良い。
【0045】
ポリマーPnの全てが熱可塑性樹脂であってもよい。
【0046】
本発明で用いられる好ましい実施の形態において、2個以上、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20種のポリマーPnが熱可塑性ポリマーであり、熱可塑性ポリマーの数がm以下であるポリマー混合物が使用される。
【0047】
好ましい実施の形態において、ポリマー主鎖の少なくとも1種類の反応性末端基(EG)の数が、全ポリマーPnの主鎖の反応性末端基のこれらの種類(上記の反応性末端基に対応するもの)の総数に対して以下の不等式を満たす。
【0048】
【数1】
【0049】
上記式中、
logは10を底とする対数、
MwはDIN55672−2に準ずる質量平均分子量、及び
E1は20、好ましくは28、特に32である。
【0050】
好ましい実施の形態において、少なくとも1種類のポリマーの主鎖の少なくとも1種類の反応末端基(EG)の数が、全ポリマーPnのポリマー主鎖の対応する種類の反応性末端基の総数に対して以下の不等式を満たす。
【0051】
【数2】
【0052】
上記式中、
logは10を底とする対数、
MwはDIN55672−2に準ずる質量平均分子量、及び
E2は20、好ましくは28、特に32である。
【0053】
好ましい実施の形態において、ポリマー主鎖の少なくとも1種類反応性末端基(EG)の数が、全ポリマーPnの主鎖の反応性末端基の対応する種類の総数に対して以下の不等式を満たす。
【0054】
【数3】
【0055】
上記式中、
logは10を底とする対数、
MwはDIN55672−2に準ずる質量平均分子量、及び
E3は20、好ましくは28、特に32である。
【0056】
本発明において、反応性末端基の種類は、1種類以上の他の化合物中に存在する所定の型の基との反応により、請求項1に記載された官能基を形成することにより、ポリマー主鎖を延長可能な基を意味する。
【0057】
アミノ末端基は、反応性末端基の一種であり、例えばポリアミドにおける存在量は、フェノール/メタノール(70:30質量部)の溶液中のアミノ末端基を過塩素酸により滴定する、酸滴定により測定可能である。
【0058】
カルボキシ末端基は、反応性末端基の一種であり、例えばポリアミドにおける存在量は、ベンジルアルコールの溶液中のカルボキシ末端基を水酸化カリウム溶液により滴定する、酸滴定により測定可能である。
【0059】
反応性末端基の種類の数を調整する有利な方法において、この様な反応性末端基の数種類又は全種類が、1種類以上の他の化合物中に存在すると上述した所定の型の基との反応を阻止するラジカルZを有し、ポリマー主鎖の延長を阻止する。この様なラジカルZは所定のラジカルあっても、ラジカルの混合物であってもよい。
【0060】
ラジカルZの導入は、例えばUllmann's Encyclopaedia of Industrial Chemistry、第5版、VCH Weinheim(ドイツ)、A21巻、1992、179-205ページ及び227-251ページ、又はF. Fourne, Synthetische Fasern, Carl Hanser Verlag、ミュンヘン、ウィーン、1995、39ページ以降、70ページ等から公知である。キャッピング用に通常用いられる化合物は、化合物中のラジカルZが、1種類以上の他の化合物と反応することにより、請求項1に記載した官能基を形成することによりポリマーの主鎖を延長させる官能基を有さず、ラジカルZがポリマーの主鎖に対する結合の生成に適している化合物である。そして、キャッピング用化合物は1種類以上の他の化合物との反応により請求項1に記載した官能基を形成することによりポリマーの主鎖の延長を生ずる官能基に結合した化合物であり、ポリマー主鎖への結合に適している。
【0061】
この様な官能基の例は、好ましくはヒドロキシル基、アミノ基又はカルボキシ基である。
【0062】
ZをポリマーPnの主鎖に連結させる手段は以下の構造
【0063】
【化4】
の官能基であると好ましい。
【0064】
上記式中、
a及びbは、それぞれ独立に0又は1を意味し、a+b=1又は2であり、
R3およびR4がそれぞれ独立にポリマーの主鎖に結合している窒素又は酸素を意味し、窒素の3つの価標のうちの1つはポリマー鎖に連結し、他の1つがZに連結し、3つ目の価標が水素、アルキル、好ましくはC1−C10アルキル、特にC1−C4アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、アリール、ヘテロアリール、又は−C(O)−から選択される置換基に結合すると好ましく、−C(O)−基は他のポリマー鎖を有しても、アルキル基、好ましくはC1−C10アルキル、例えばC1−C4アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルまたはsec−ブチルを有してもよく、又はアリール又はヘテロアリール基を有してもよい。官能基の具体例には−N−C(O)−、−C(O)−N−、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−O−C(O)−O−、−N−C(O)−O−、−O−C(O)−N−、−N−C(O)−N−がある。
【0065】
この種の官能基の特に好ましい例は、a及びbがそれぞれ独立に0又は1であり、a+b=1、例えば−N−C(O)−、−C(O)−N−、−O−C(O)−、−C(O)−O−である。
【0066】
ポリマーPnにおいて、複数のラジカルzは同一であっても異なっても良い。
【0067】
ラジカルZは、一部のポリマーPnと同一であっても異なっても良い。
【0068】
ラジカルZは、全てのポリマーPnと同一であっても異なっても良い。
【0069】
ラジカルZの好ましい例は、ポリマーの主鎖への連結に必要な官能基を含む。具体例は、モノカルボン酸、例えばアルカンカルボン酸、例えば酢酸、プロピオン酸、又はベンゼンモノカルボン酸又はナフタレンモノカルボン酸、例えば安息香酸、C2−C20、好ましくはC2−C12アルキルアミン、例えばシクロヘキシルアミン、C6−C20、好ましくはC6−C10芳香族モノアミン、例えばアニリン、又はC7−C20、好ましくはC8−C18アリール脂肪族モノアミン、例えばベンジルアミン、又はモノカルボン酸とモノアミン又は上述の連鎖調整剤との混合物、又は連鎖調整剤とモノカルボン酸又はモノアミンとの混合物である。
【0070】
特にポリアミド、又は特にテレフタル酸等のジカルボン酸を用いて調節し、ポリマー主鎖に結合するために必要な官能基を含むポリアミドにおける好ましいラジカルZは、下式
【0071】
【化5】
で表され、式中
R1がポリマーの主鎖に対してアミド形成可能な官能基、好ましくは−(NH)R5(R5は水素又はC1−C8アルキル又はカルボキシ、又はカルボキシ誘導体を意味する)、又は−(CH2)x(NH)R5(Xは1〜6であり、R5は水素又はC1−C8アルキルを意味する)、又は−(CH2)yCOOH(yは1〜6)、又は−(CH2)yCOOH酸誘導体(yは1〜6)、特に−NH2を意味し、
R2がアルキル、好ましくはC1−C4アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、特にメチルを意味し、
R3が水素、C1−C4アルキル、又はO−R4(R4は水素又はC1−C7アルキルを意味する)、特に好ましくは水素を意味する。
【0072】
この様な化合物において、ピペリジン環の第三級、特に第二級アミノ基は立体障害により反応から妨げられる。
【0073】
特に好ましい例は4−アミノ−2,2,6,6−エトラメチルピペリジンである。
【0074】
特にポリエステルの場合であって、ポリマーの主鎖に結合するために必要な官能基を含む好ましいラジカルZは、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物、好ましくは炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、好ましくはナトリウムアルコキシド、特にナトリウムメトキシドである。この様な化合物はDE−A4333930号公報により提案されている。
【0075】
この様なラジカルZをポリエステルに結合させる方法はDE−A4401055号等により、ラジカルZをポリアミドに結合させる方法はEP−A759953号等により行われる。
【0076】
本発明によると、ポリマー混合物は、DIN 55672−2により溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いて求めた微分分布曲線W(M)に、相対度数Wの少なくとも2つの極大を有する。極大の数自体は重要ではない。技術的及び経済的な理由から、極大の数は2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20とされ、好ましくは2、3、4、5、6、7又は8、特に好ましくは2、3、4又は5、特に2とされる。本発明において、ポリマー混合物を、ISO 11357−1及び11357−3により求めたポリマー混合物の融点において、ポリマー混合物を5分間以上、好ましくは7分間以上、特に好ましくは10分〜30分間エージングに付した後、DIN 55672−2により溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いて求めた微分分布曲線W(M)に、相対度数Wの少なくとも2つの極大を有し、エージング処理の前と後の相対度数Wの極大の数が同一である。ポリマー混合物の融点におけるエージング処理の後の極大点は、ポリマー混合物の融点におけるエージング前の極大点に対して、DIN 55672−2により求められた値Mp(%)の繰り返し得られる標準偏差σ(r)の三倍以内の範囲にある。
【0077】
好ましい実施の形態において、微分分布曲線W(M)の極大に結合する最小質量に対する微分分布曲線W(M)の極大に結合する最大質量から算出された商は2以上、好ましくは5以上、特に好ましくは10以上である。
【0078】
他の好ましい実施の形態において、微分分布曲線W(M)の極大に結合する最小質量に対する微分分布曲線W(M)の極大に結合する最大質量から算出された商は100以下、好ましくは50以下である。
【0079】
他の好ましい実施の形態において、微分分布曲線W(M)の極大に結合する最大質量は200,000以下、好ましくは150,000以下、特に好ましくは100,000以下である。
【0080】
他の好ましい実施の形態において、微分分布曲線W(M)の極大に結合する最小質量は500以上、好ましくは1000以上、特に好ましくは2500以上、極めて好ましくは5000以上である。
【0081】
本発明において、DIN55672−2による測定は、波長230nmのUVディテクターを用いて行われる。
【0082】
好ましい実施の形態において、本発明のポリマー混合物は公知の方法により、添加剤、例えば有機又は無機の有色または無色添加剤、例えば顔料又は成形材料を含む。
【0083】
好ましい顔料の例は、無機顔料、特に二酸化チタン(アナターゼ型であると好ましい)、又は無機もしくは有機の着色剤であり、これらはポリマー混合物100質量部に対して0.001〜5質量%、特に0.02〜2質量%の量で使用される。顔料は製造工程において、1種類、数種類又は全種類のポリマーPn、又はポリマー混合物に添加可能である。
【0084】
適する成形材料は、鉱物材料、例えばガラス、二酸化ケイ素、珪酸塩、炭酸塩等から得られた繊維又はビーズであり、好ましい使用量は、ポリマー混合物100質量部に対して0.001質量部〜65質量部、特に1質量部〜45質量部とされる。成形材料は、製造工程において、1種類、数種類又は全種類のポリマーPn、又はポリマー混合物に添加可能である。
【0085】
本発明のポリマー混合物は、ポリマー混合物の製造について公知の方法により得られる。
【0086】
好ましい方法において、ポリマーPnを固体形態で含む混合物を溶融させ、混合し、固化させる。
【0087】
好ましい方法において、溶融形態又は固体形態のポリマーPnの一部を、溶融形態のポリマーPnの他の部分に添加してもよく、溶融体を混合し、固化させる。
【0088】
溶融体の固化は、所望の方法で行うことが可能であり、例えば公知方法により溶融体から製造可能なペレット状、繊維状、シート状又は成形体状とすることができる。
【0089】
更に、本発明によると、本発明のポリマー混合物を用い、このポリマー混合物を溶融させ、公知方法で押出すことにより繊維、シート、成形体が提供される。
Claims (10)
- m種類のポリマーPnを含み、mが1を超過する自然数、nが1〜mの自然数であって、これらのポリマーはそれぞれ以下の構造
R1と、R2とがそれぞれ独立にポリマー主鎖中に結合している酸素又は窒素を意味する、熱可塑性ポリマー混合物であって、
ポリマー混合物は溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いてDIN 55672−2により求めた微分分布曲線W(M)に、相対度数Wの少なくとも2つの極大を有し、
ISO 11357−1及び11357−3により求めたポリマー混合物の融点において、ポリマー混合物を5分間以上エージングに付した後、ポリマー混合物は溶離剤としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いてDIN 55672−2により求めた微分分布曲線W(M)に、相対度数Wの少なくとも2つの極大を有し、
ポリマー混合物の融点においてポリマーをエージング処理した後の極大点は、ポリマー混合物の融点においてポリマー混合物をエージング処理する前の極大点に対して、DIN 55672−2により求められた値Mp(%)の繰り返し得られる標準偏差σ(r)の三倍以内の範囲にある熱可塑性ポリマー混合物。 - ポリマーPnのうちの少なくとも2種類が熱可塑性ポリマーである請求項1に記載のポリマー混合物。
- 顔料または成形体を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリマー混合物。
- ポリマーPnを固体状態で含む混合物を溶融及び混合し、この混合物を固化する請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマー混合物の製造方法。
- 溶融状態又は固体状態のポリマーPnの一部を、溶融状態のポリマーPnの残量に添加し、溶融物を混合し、そしてこれを固化させる請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマー混合物の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマー混合物を用いて得ることが可能な繊維、シート又は成形体。
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