JP2004534029A - 痛み管理における常習の予防 - Google Patents

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Abstract

本発明は、痛みを治療するための組成物を提供する。本組成物は、製薬的に許容性の鎮痛薬と、鎮痛薬の習慣性ライアビリティを軽減又は排除するのに有効な、γ-ビニルGABAのようなGABA作動薬とを含む。本発明は、GABA作動薬を投与することで、鎮痛薬の習慣性ライアビリティを軽減又は排除する方法をも包含する。

Description

【背景技術】
【0001】
この発明は、米国エネルギー省によって与えられた契約番号DE-AC02-98CH10886の下、政府支援によって行われた。政府は、本発明に特定の権利を有する。
発明の背景
この発明は、常習の予防に関する。さらに詳細には、本発明は、痛み管理でしばしば投与される鎮痛薬に対する常習を予防するための化合物の投与に関する。
多年にわたり、術後の痛み及び慢性的な痛みに関連する当該状態の治療は、医学の最も厄介かつ困難な分野の1つだった。一般に治療が非常に乏しいので、法律を制定して十分な痛み管理に対する患者の権利を保証してきた。
痛み管理の主な問題は、痛みコントロール処置の十分さを数量化できないことから生じる。臨床的な問題は複雑であるが、不十分な痛みコントロールが過度の罹患率と乏しい臨床結果に帰することは明かである。
長い間、的確な痛みコントロールが臨床結果を改善し、ほとんど又は全く習慣性ライアビリティを伴わないことが知られている。しかし、典型的な臨床状況では、一般的に痛みは強度が変動し、経時的に一定のままであることはまれなので、的確な痛みコントロールを達成するのはほとんど不可能である。他方、痛みをコントロールするのに必要以上の鎮痛剤による治療は、しばしば薬物常習及びその不幸な臨床的かつ社会的結果をもたらす。B. Merier及びM. Petersen,“Medicine Merchants/Uses and Abuses: Use of Painkiller Grows Quickly, Along With Wide Spread Abuse,”New York Times,2001/3/5,Alを参照せよ。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
一般に、医者は、鎮痛剤治療を要する医学的状況が解決したずっと後に鎮痛剤常習になる人を生じさせるという合法的な懸念のため、痛みを控えめに治療することを選択している。
従って、このような鎮痛薬常習を発生させるという望ましくない副作用のない、効力があるが、習慣性でない鎮痛薬を投与できることが要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0003】
発明の概要
本発明は、哺乳類の痛みを治療するための組成物を提供する。本組成物は、習慣性ライアビリティを有する製薬的に許容性の鎮痛薬と、該鎮痛薬の習慣性ライアビリティを軽減又は排除するのに有効なGABA作動薬とを包含する。好ましい実施形態では、この鎮痛薬は、麻酔性鎮痛薬である。
【0004】
GABA作動薬は、GABA作動系、又は中枢神経系内で増加した細胞外かつ内因性のGABAレベルを増強するいずれの薬剤でもよい。好ましいGABA作動薬としては、γ-ビニルGABA(GVG)、ガバペンチン、バルプロ酸、プロガビド(progabide)、γ-ヒドロキシ酪酸、フェンガビン(fengabine)、セチルGABA、Topiramate(トピラメート)、チアガビン(tiagabine)、及びアカムプロセート(acamprosate)(ホモ-カルシウム-アセチルタウリン)が挙げられる。GABA作動薬は、GABA作動薬の製薬的に許容性の塩、GABA作動薬のエナンチオマー若しくはラセミ混合物、又は前述のいずれの組合せをも包含する。GVGが最も好ましい。
【0005】
好ましい実施形態では、習慣性ライアビリティは、依存性の発生又は該鎮痛薬に対する耐性の発生を含む。
宿主内における鎮痛薬の習慣性ライアビリティを軽減又は排除する方法も提供される。本方法は、習慣性ライアビリティを有する鎮痛薬を宿主に投与する工程と、該鎮痛薬の習慣性ライアビリティを軽減又は排除するのに有効なGABA作動薬を前記宿主に投与する工程を含む。GABA作動薬を鎮痛薬と同時に投与することが好ましい。GABA作動薬は、鎮痛薬の投与前、投与後、若しくは同時、又はそれらを組み合わせて投与することができる。好ましい実施形態では、鎮痛薬とGABA作動薬を単一組成物で同時に投与する。
【0006】
別の好ましい実施形態では、鎮痛薬の習慣性ライアビリティの軽減又は排除が、GABA作動薬に対する嫌悪又は欲求反応の非存在下で起こる。別の好ましい実施形態では、習慣性ライアビリティの軽減又は排除を条件場所選択(CPP)で測定する。
鎮痛薬はいずれの鎮痛薬でもよい。習慣性ライアビリティを有する鎮痛薬、例えば、麻酔性鎮痛薬が好ましい。麻酔性鎮痛薬の例としては、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベンジトラミド、ブプレノルヒネ、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアムプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、ジオキサフェチルブチレート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼンフェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルフォン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロヒネ、ナルブヒネ、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノリエボルファノール、ノルメタドン、ナロルヒネ、ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、OxyContin(登録商標)、オキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、それらの塩、前述のいずれかの混合物、混合mu-アゴニスト/アンタゴニスト、mu-アンタゴニスト組合せが挙げられる。
【0007】
好ましいGABA作動薬としては、γ-ビニルGABA(GVG)、ガバペンチン、バルプロ酸、プロガビド、γ-ヒドロキシ酪酸、フェンガビン、セチルGABA、トピラメート、チアガビン、アカムプロセート(ホモ-カルシウム-アセチルタウリン)、それらの製薬的に許容性の塩、それらのエナンチオマー若しくはラセミ混合物、又はそれらのいずれかの組合せが挙げられる。GVGが最も好ましい。
本発明の方法では、宿主は一般的に哺乳類である。ヒト宿主が最も好ましい。
【0008】
GABA作動薬の好ましい量は変化する。例えば、ヒトでは、GVGを約500mg/日〜約6g/日の量で投与するのが好ましい。ガバペチンは、ヒトに約600mg/日〜約3600mg/日の量で投与するのが好ましい。バルプロ酸は、ヒトに約500mg/日〜約2500mg/日の量で投与するのが好ましい。トピラメートは、ヒトに約100mg/日〜約1000mg/日の量で投与するのが好ましい。プロガビドは、ヒトに約1000mg/日〜約3000mg/日の量で投与するのが好ましい。フェンガビンは、ヒトに約700mg/日〜約4000mg/日の量で投与するのが好ましい。γ-ヒドロキシ酪酸は、約1000mg/日〜約5000mg/日の量で投与するのが好ましい。
【0009】
本発明の組成物は、鎮痛薬の治療効果を妨げずに、鎮痛薬の習慣性ライアビリティを軽減又は排除する。本組成物のこの活性は、治療後の罹患率の主要源としての常習を軽減又は排除することによって、鎮痛薬の治療指数を高めるという結果をもたらす。従って、本組成物は、治療後薬物常習者及び中毒者を生じさせる心配の少ない、完全かつ持続的な痛みコントロールを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
発明の詳細な説明
本発明の組成物は、痛みを軽減する用途に適した鎮痛薬化合物と、この鎮痛薬の習慣性ライアビリティを軽減又は排除するのに有効なGABA作動薬とを含む。これら化合物を一組成物で一緒に投与することで、本発明の組成物は、痛み治療のために投与される化合物の習慣性ライアビリティを軽減又は排除する。
鎮痛薬は、外科的及び整形外科的両手術後の痛みの治療で非常に多く投与される。この痛みは、通常、数日〜数週間の期間にわたって強度が変動するが徐々に減少することを特徴とし、痛み管理を継続する必要がある。鎮痛薬は、慢性的な背痛及び坐骨神経痛や他の神経痛のような慢性的な痛み状態の治療でも多用される。
【0011】
鎮痛薬化合物は、技術的に知られるような痛みの治療用の製薬的に許容性のいずれの鎮痛薬でもよい。鎮痛薬を併用することもできる。しかし、本化合物の利益は、鎮痛薬剤が習慣性ライアビリティを有するときに最も実感される。
習慣性ライアビリティを有する鎮痛薬は、本明細書では、短期又は長期間の1回投与又は反復投与後に身体的及び/又は心理的依存性の発生が認められ、及び/又は引き続き短期又は長期間の反復投与によってその鎮痛薬作用に対する耐性が発生する当該鎮痛薬として定義される。
【0012】
このような鎮痛薬の例としては、麻酔性鎮痛薬が挙げられる。麻酔性鎮痛薬は、痛みの治療で慣習的に使用されている。麻酔性鎮痛薬としては、例えば、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベンジトラミド、ブプレノルヒネ、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアムプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、ジオキサフェチルブチレート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼンフェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルフォン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロヒネ、ナルブヒネ、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルヒネ、ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、OxyContin(登録商標)、オキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、それらの塩、前述のいずれかの混合物、混合mu-アゴニスト/アンタゴニスト、mu-アンタゴニスト組合せ等のようなオピオイド性鎮痛薬が挙げられる。
【0013】
例として、例えば、メチオニンエンケファリン及びロイシンエンケファリンのようなエンケファリン;α-エンドルフィン、β-エンドルフィン、及びγ-エンドルフィンのようなエンドルフィン;及びダイノルフィンA及びダイノルフィンBのようなダイノルフィン、及びそれらの前駆体のような内因性モルヒネ様基質としての鎮痛薬ペプチドも挙げられ、これらの例には、プロエンケファリン、プロピオメラノコルチン、及びプロダイノルフィンのようなプロエンケファリンも含まれる。
鎮痛薬は、どの物理的形態にも限定されない。例えば、鎮痛薬は固体又は液体でよい。液状鎮痛薬の2例は、コデインシロップ及びブロンプトンのカクテルである。
【0014】
本発明の組成物は、さらに、本発明で利用する鎮痛薬と相乗的に作用し、又は作用しない1種以上の添加薬物を含むことができる。このような添加薬物の例としては、イブプロフェン、ジクロフェナク、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、フルブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピロプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラモプロフェン、ムロプロフェン、トリオキサプロフェン、スプロフェン、アミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、ブクロキシ酸、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、ゾメピラク、チオピナク、ジドメタシン、アセメタシン、フェンチアザク、クリダナク、オキシピナク、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、ニフルム酸、トルフェナム酸、ジフルリサル、フルフェニサル、ピロキシカム、スドキシカム又はイソキシカム等を含む非ステロイド性抗-炎症薬が挙げられる。本発明の製剤で含んでよい他の好適な添加薬物としては、アセトアミノフェン、アスピリン、及び他の非オピオイド性鎮痛薬が挙げられる。
【0015】
本明細書で定義されるGABA作動薬は、GABA作動系を増強し、又は中枢神経系(CNS)内の細胞外内因性GABAレベルを増やす薬剤である。このような組成物又は薬物としては、CNS内におけるGABAの生産又は放出を高める薬剤が挙げられる。本明細書で使用する場合、哺乳類内で内因性のCNS GABAレベルを高め又は増やすとは、実質的に生体内の正常レベルよりGABAレベルを増やし又は上方制御すると定義される。好ましくは、内因性のCNS GABAレベルは、少なくとも約10%〜約1000%まで正常レベルを超えて高められる。
【0016】
GABA作動薬としては、限定するものではないが、γ-ビニルGABA(GVG)、ガバペンチン、バルプロ酸、プロガビド、γ-ヒドロキシ酪酸、フェンガビン、セチルGABA、トピラメート、チアガビン、及びアカムプロセート(ブロモ-カルシウム-アセチルタウリン)が挙げられる。GABA作動薬は、GABA作動薬の製薬的に許容性の塩及びGABA作動薬のエナンチオマー若しくはラセミ混合物、又は前述の薬物のいずれの組合せをも包含しうる。
異なるエナンチオマーはキラルな出発原料から合成することができ、或いはキラルクロマトグラフィー、ジアステレオマー塩の分別結晶化などのような化学の分野で周知の慣習的な手順でラセミ化合物を分割することができる。
【0017】
ガバペチンは、米国のParke-DavisからNeurontin(登録商標)として入手可能である。バルプロ酸は、米国のAbbottからDepakene(登録商標)及びDepakote(登録商標)として入手可能である。プロガビドは、仏国のSynthelaboからGabrene(登録商標)として入手可能である。プロガビドの化学式は、C171622である。フェンガビンは、仏国のSynthelaboからSL 79229として入手可能である。フェンガビンの化学式は、C171712NOである。γ-ヒドロキシ酪酸は、Sigma Chemicalから入手可能である。γ-ヒドロキシ酪酸の化学式は、C473Naである。トピラメートは、式C1221NO8Sのスルファミン酸置換モノサッカリドであり、米国のNcNeilからTopomox(登録商標)として商業的に入手可能である。
【0018】
GABA作動薬は、GABAのプロドラッグ又はその化学構造中の一成分としてGABAを含有する薬物を含む組成物又は薬物をも包含する。プロドラッグは、CNS内で、代謝的、酵素的又は非酵素的に生体内変換又は分解してGABAになると、薬理学的に活性になる。GABAのプロドラッグの例はプロガビドであり、血液脳関門を通過すると、内因性CNS GABAレベルを増加させる。
γ-ビニルGABA(GVG)は、GABA作動性阻害を増強することが分かっているGABA-トランスアミナーゼ(GABA-T)の選択的かつ不可逆的なインヒビターである。GVGは、Hoechst Marion RousselからVIGBATRIN(登録商標)として入手可能なC611NO2、つまり4-アミノ-ヘキサン酸である。GVGは、どの受容体にも結合せず、或いは複合体を再取り込みしないが、通常GABAを異性化する酵素であるGABA-トランスアミナーゼ(GABA-T)を選択的かつ不可逆的に阻害することで内因性の細胞外GABAレベルを増やす。
【0019】
本明細書で使用する場合、GVGは、等量のS(+)-γ-ビニルGABAとR(-)-γ-ビニルGABAを含有するラセミ化合物又は混合物を包含する。このGVGのラセミ化合物は、Aventis Pharma AGからSABRIL(登録商標)として入手可能である。
GVGは、不斉炭素原子を含有するのでエナンチオマーとして存在しうる。本発明は、GVGのラセミ化合物又はラセミ混合物を含め、GVGのいずれのエナンチオマー形態をも包含する。いくつかの場合、利点、すなわち本発明の方法で他のエナンチオマー又はラセミ化合物若しくはラセミ混合物と比較して特定のエナンチオマーを使用することに対するより大きな効果があり、このような利点は、当業者によって容易に決定することができる。例えば、エナンチオマーS(+)-γ-ビニルGABAはR(-)-γ-ビニルGABAより内因性の細胞外GABAレベルを増やす点でより効果的である。
【0020】
本明細書で使用する場合、製薬的に許容性の塩は、該化合物の毒性を実質的に高めない酸及び塩基を形成する当該塩を含む。好適な塩のいくつかの例としては、塩酸、ヨウ化水素酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸及び硫酸のような鉱酸の塩、並びに酒石酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、安息香酸、グリコール酸、グルコン酸、グロン酸、コハク酸、アリールスルホン酸、例えばp-トルエンスルホン酸などのような有機酸の塩が挙げられる。
この発明の組成物では、すべての投与形態が考慮される。経口及び胃腸管外のような全身投与形態が好ましい。本発明の組成物の投与には、技術的に周知な徐放送達システムも包含される。
【0021】
本組成物は、通常、公知かつ確立したプラクティスに準拠して1種の製薬的に許容性の成分と共に処方される。従って、本組成物は、例えば、液体、粉末、エリキシル剤、注射用溶液又は懸濁液などとして調製することができる。経口用途の製剤は、薬理学的に活性な成分が炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはカオリンのような不活性な固体希釈剤と混合している錠剤、カプセル又は硬カプセルとして、或いは活性成分が油脂性媒体、例えば液体パラフィン若しくはオリーブ油と混合している軟ゼラチンカプセルとして提供することができる。
【0022】
腸管外投与に好適な医薬組成物の例としては、例えば、皮下、静脈内、及び筋肉内注射、点滴、座剤、吸入剤、経皮性製剤、経粘膜性製剤、及びパッチが挙げられる。薬理学的及び製薬的に許容性の添加剤の例としては、例えば、賦形剤、崩壊剤又は崩壊助剤、結合剤、潤滑剤、被覆剤、着色剤、希釈剤、基材、可溶化剤又は可溶化助剤、等張剤、pH変更剤、安定剤、噴霧剤、及び接着剤が挙げられる。
【0023】
水性懸濁液は、懸濁剤、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアカシアゴムのような賦形剤;天然に存在するホスファチド、例えばレシチン、又はアルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン、又はエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレン-オキシセタノール、又はエチレンオキシドと脂肪酸及びヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノレエート(monoleate)又はエチレンオキシドと脂肪酸及び無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノレエートのような分散剤又は湿潤剤が挙げられる。水性懸濁液は、1種以上の保存剤、例えば、エチル-若しくは-プロピル-p-ヒドロキシベンゾエート、1種以上の着色剤、1種以上の芳香剤及びスクロースサッカリン又はナトリウム若しくはカルシウムシクラメートのような1種以上の甘味剤を含むこともできる。
【0024】
鼻腔内投与では、本発明の化合物は、例えば液体スプレイとして、粉末として又は滴下形態で使用することができる。吸入による投与では、本発明の化合物は、適切な噴霧剤、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、テトラフルオロエタン、ヘプタフルオロプロパン、二酸化炭素又は他の適切なガスを用いて加圧パック又はネブライザーからエアロゾルスプレイ表出の形態で便利に送達される。加圧エアロゾルの場合、投与単位は、測定量を送達するための弁を備えることで決定することができる。例えば、ゼラチンのカプセル及び薬包は、吸入器又は絶縁体用途では、本発明の化合物と、ラクトース若しくはスターチのような適宜の粉末基剤との粉末混合物を含めて調製することができる。
【0025】
鎮痛薬の投与量は、技術的に周知なように、宿主が受ける痛みの症状の発生を防止し、或いは宿主が受けるいくらかの症状を治療するのに有効な当該量である。組成物中の鎮痛薬の量は、例えば、投与経路、依存性発生及び/又は耐性発生の程度、予防的若しくは治療的投与のような投与の目的、及び患者の年齢若しくは体重によって適宜選択することができる。また、本発明の組成物は、鎮痛薬の習慣性ライアビリティを阻害又は排除するのに有効なので、宿主に高用量の鎮痛薬を投与することができる。
【0026】
鎮痛薬の“有効量”とは、所望の薬理学的又は治療的効果を引き出し、その結果痛みの有効な予防又は治療となるのに十分な量を意味する。痛みの予防は、痛みの開始を延期又は遅延させることによって明らかになる。痛みの治療は、痛みに伴う症状の減少又は痛みの症状の再発生の寛解によって明らかになる。本発明の組成物中の鎮痛薬の特有な量は、技術的に周知なように、とりわけ、治療すべき個体、痛みの原因と激しさ、及び投与される鎮痛薬の特有のタイプによって変わる。例えばヒトでは、有効量は約5μg〜約1000mg、好ましくは約50μg〜約100mgで変わりうる。
【0027】
本発明の組成物中のGABA作動薬の量は、鎮痛薬の習慣性ライアビリティを軽減又は排除するのに有効な当該量である。また、GABA作動薬は、宿主内で可能性のあるいずれの副作用も最少にする量で投与することが好ましい。有効量は、投与される鎮痛薬の用量によって変わる。GABA作動薬の量は、付加因子、例えば投与経路、該鎮痛薬の習慣性ライアビリティ、宿主の該鎮痛薬に対する耐性、及び年齢又は体重についての因子によって変わりうる。好ましい実施形態では、GABA作動薬は、鎮痛薬の治療効果にはほとんど又は全く影響しない。例えば、ヒトでは、本組成物中のGABA作動薬の好ましい量は、約0.5〜約5gである。
【0028】
投与量の例に関しては、本発明の組成物が約10〜約30mgの量で塩酸モルヒネ又は硝酸モルヒネのような麻酔性鎮痛薬を含む場合、本発明の組成物は、典型的に約25〜約1000mg、好ましくは約100〜約500mgのGABA作動薬、例えばGVGを含むことができる。
本明細書で述べる鎮痛性化合物を用いる鎮痛薬治療処置の宿主又は患者は、一般的に哺乳類である。哺乳類としては、例えば、ヒト、ヒヒ及び他の霊長類、並びにイヌ及びネコのようなペット動物、ラット及びマウスのような実験室動物、ウマ、ヒツジ、及びウシのような家畜が挙げられる。
【0029】
理論に拘束されないが、麻酔性鎮痛薬の習慣性ライアビリティは、中枢神経系(CNS)内における中央終脳ドーパミン(DA)強化/報酬経路に及ぼすその薬理活性に関係すると考えられる。この経路内のドーパミン作動性伝達は、γ-アミノ酪酸(GABA)によって調節される。
モルヒネ及び痛みの治療で使用される他の鎮痛薬のような習慣性薬物は、前脳の中央終脳報酬/強化回路内のドーパミン(DA)を増やし、薬物使用者の“ハイ(high)”を構成する増強した脳報酬を生成することが分かっている。ドーパミン(DA)系の機能の変化は、常習者の回復において薬物欲求及び薬物を取る習慣への再発にも関係している。例えば、モルヒネはドーパミン輸送体(DAT)に結合し、かつシナプス前終末中へのDA再取り込みを防止することのよって、これらDA系に作用する。習慣性薬物の習慣性ライアビリティが中枢神経系(CNS)報酬/強化経路内の再取り込み遮断につながるという考慮すべき証拠がある。
【0030】
麻酔性鎮痛薬は、モノアミンのシナプス前再取り込みを阻害すると考えられる。その細胞本体が腹側被蓋野(VTA)内に位置し、主に側坐核(NAcc)に突出している、中央皮質辺縁のDA系のドーパミン作動性神経細胞は、麻酔性強化に関与するようである。VTA内の報酬中心の電気的な刺激は、NAcc内の細胞外DAレベルを高めるが、NAccの6-ヒドロキシドーパミン損傷は、習慣性薬物の自己投与を廃止する。生体内微小透析の研究は、NAcc内の細胞外DAを増やすモルヒネの能力を確証する。
NAcc内及び腹側淡蒼球内のγ-アミノ酪酸(GABA)作動性神経細胞は、VTA内のDA神経細胞上に突出している。薬理学及び電気生理学の研究は、この突出が阻害的であることを示している。VTA-DA神経細胞の阻害は、おそらくGABAB受容体刺激の結果である。さらに、これら受容体サブタイプを介して作用するバクロフェンをVTA中に微量注入すると、NAcc内のDA濃度を減らすことができる。まとめると、GABAの薬理的操作は、VTA-DA神経細胞の調節を通じてNAcc内のDAレベルに影響しうることは明白である。
【0031】
麻酔性鎮痛薬が細胞外NAcc DAを増やすという知識及びGABAが同一核内のDAを阻害するという事実に基づき、発明者らは、GABA作動薬が、細胞外DAの麻酔性鎮痛薬誘発変化を減じうることを示した。例えば、GVGは、ラットの側坐核(Nacc)内のモルヒネ誘発DA増加を有意に減じた。実施例1を参照せよ。
従って、発明者らは、GABA作動性神経伝達物質系を標的とした薬理学的戦略の有用性、痛み治療のための鎮痛薬投与における習慣性ライアビリティを撤廃する、DA中央終脳報酬/強化系とは別の系であるが、機能的につながっている系を開発した。しかし、直接的なGABAアゴニストとのGABA受容体複合物を標的にするのではなく、GABA作動薬によるこの新規なアプローチは、受容体自体に直接作用するGABAアゴニストに関連する習慣性ライアビリティのない、内因性GABAレベルを上昇させる不可逆的酵素インヒビターの長期効果を利用する。こうして、GABA作動薬は、宿主の痛みを減じるための鎮痛薬の能力を妨げずに、欲求と報酬をもたらすプロセスを妨げることによって、鎮痛薬の習慣性ライアビリティを排除することができる。
【0032】
従って、宿主内で上記定義どおりの鎮痛薬の習慣性ライアビリティを軽減又は排除するための方法が提供される。本方法は、宿主に該鎮痛薬を投与する工程と、有効量のGABA作動薬を投与する工程を含む。
上述したように、鎮痛薬は技術的に周知なように、痛みの治療で製薬的に許容性のいずれの鎮痛薬でもよく、鎮痛薬の組合せをも包含する。好ましい実施形態では、鎮痛薬は、習慣性ライアビリティを有する。鎮痛薬は、どの物理的形態にも限定されない。例えば、鎮痛薬は、固体又は液体でよい。液状鎮痛薬の2例は、コデインシロップ及びブロンプトンのカクテルである。
【0033】
上述したように、習慣性ライアビリティを有する鎮痛薬は、本明細書では、短期又は長期間の1回投与又は反復投与後に身体的及び/又は心理的依存性の発生が認められ、及び/又は引き続き短期又は長期間の反復投与によってその鎮痛薬作用に対する耐性を発生する当該鎮痛薬として定義される。
本明細書で定義する場合、GABA作動薬の有効量は、該鎮痛薬の習慣性ライアビリティを軽減又は排除するのに有効な当該量である。また、宿主内での如何なる可能性のある副作用も最少にする量でGABA作動薬を投与することが好ましい。有効量は、投与する鎮痛薬の用量によって変わる。GABA作動薬の量は、付加的因子、例えば、投与経路、該鎮痛薬の習慣性ライアビリティ、宿主の該鎮痛薬に対する耐性、及び年齢又は体重によって変わる。好ましい実施形態では、GABA作動薬は、該鎮痛薬の治療効果にほとんど又は全く影響を及ぼさない。
【0034】
GABA作動薬の有効量は、内因性CNS GABAレベルを増やすのに十分であるべきである。本明細書で使用する場合、内因性CNS GABAレベルを増やすことは、哺乳類内にける通常の生体内レベルを実質的に超えてGABAレベルを増やす又は上方制御することと定義される。好ましくは、内因性CNS GABAレベルは、通常レベルより少なくとも約10%〜約1000%まで高められる。
哺乳類におけるGVGの有効量の例としては、約10mg/kg/日〜約100mg/kg/日、好ましくは約25mg/kg/日〜約80mg/kg/日が挙げられる。ヒトでは、好ましい範囲は、約500mg/日〜約6g/日、さらに好ましくは1g/日〜4g/日である。
【0035】
哺乳類におけるガバペチンの有効量の例としては、約10mg/kg/日〜約40mg/kg/日、好ましくは約15mg/kg/日〜約30mg/kg/日が挙げられる。ヒトでは、好ましい範囲は、約600mg/日〜約3600mg/日、さらに好ましくは900mg/日〜2400mg/日である。ガバペチンは、米国のParke-DavisからNEURONTIN(登録商標)として入手可能である。
哺乳類におけるバルプロ酸の有効量の例としては、約10mg/kg/日〜約60mg/kg/日、好ましくは約15mg/kg/日〜約30mg/kg/日が挙げられる。ヒトでは、好ましい範囲は、約500mg/日〜約2500mg/日、さらに好ましくは750mg/日〜1750mg/日である。バルプロ酸は、米国のAbbottからDEPAKENE(登録商標)及びDEPAKOTE(登録商標)として入手可能である。
【0036】
哺乳類におけるトピラメートの有効量の例としては、約5mg/kg/日〜約80mg/kg/日、好ましくは5mg/kg/日〜約15mg/kg/日が挙げられる。ヒトでは、好ましい範囲は、約100mg/日〜約1000mg/日、さらに好ましくは200mg/日〜600mg/日である。トピラメートは、米国のMcNeilからTOPAMAX(登録商標)として入手可能である。
哺乳類におけるプロガビドの有効量の例としては、約5mg/kg/日〜約75mg/kg/日、好ましく15mg/kg/日〜約45mg/kg/日が挙げられる。ヒトでは、好ましい範囲は、約1000mg/日〜約3000mg/日、さらに好ましくは1500mg/日〜2500mg/日である。プロガビドは、仏国のSynthelaboからGABRENE(登録商標)として入手可能である。プロガビドの化学式は、C171622である。
【0037】
哺乳類におけるフェンガビンの有効量の例としては、約5mg/kg/日〜約80mg/kg/日、好ましくは15mg/kg/日〜約50mg/kg/日が挙げられる。ヒトでは、好ましい範囲は、約700mg/日〜約4000mg/日、さらに好ましくは1000mg/日〜3000mg/日である。フェンガビンは、仏国のSynthelaboからSL79229として入手可能である。フェンガビンの化学式は、C171712NOである。
哺乳類におけるγ-ヒドロキシ酪酸の有効量の例としては、約5mg/kg/日〜約100mg/kg/日、好ましくは10mg/kg/日〜約80mg/kg/日が挙げられる。ヒトでは、好ましい範囲は、約700mg/日〜約5000mg/日、さらに好ましくは1000mg/日〜4000mg/日である。γ-ヒドロキシ酪酸は、Sigma Chemicalからナトリウム塩として入手可能である。
【0038】
脅迫性薬物使用には、耐性、心理的依存、及び身体的依存という3つの依存構成要素が含まれる。耐性は、数回使用後、同じ大きさの効果を果たすために該薬物の服用量を増やす必要を生じさせる。身体的依存は、反復薬物投与によって生じ、かつ薬物投与を停止したときに激しい身体的障害でそれ自体を明示する適応状態である。心理的依存は、その効果が安寧感のために必要であると使用者が感じる薬物に対する激しい衝動、欲求又は使用を特徴とする状況である。参照によって、全体的に述べたように本明細書に取り込まれるFeldman,R.S.及びQuenzer,L.F.“Fundamentals of Neuropsychopharmocology”418-422(Sinaur Associates,Inc.)(1984)を参照せよ。前述の定義に基づき、本明細書で使用する場合、“依存特性”には、脅迫性薬物使用に関連するすべての特性、宿主の生化学的組成によって影響されうる特性、宿主の身体的及び心理的特性が含まれる。
【0039】
報酬/誘因効果は、快感消失症を生じさせるか又は既習反応の確率を高めるいずれの鎮痛性刺激をも意味する。これは、強化と同義である。実験動物については、刺激は、報酬を測ると考えられる規範を用いることで報酬を与えていると判断される。これは、刺激が、欲求反応としても知られる接近反応をもたらすか、又は動物が該刺激を回避するときのように嫌悪反応としても知られる離脱反応をもたらすかどうかを測ることで達成できる。条件場所選択(CPP)は、接近(欲求)又は離脱(嫌悪)反応を測る規範である。報酬を与える刺激は、接近行動をもたらすと推論できる。実際、報酬の1つの定義は、接近行動を誘発する何らかの刺激である。さらに、報酬の結果は、報酬に関連する刺激の誘因特性を増やすことだろう。
【0040】
報酬は、報酬の送達が特定反応について偶発的であり、それによって該反応が同様の状況、すなわち強化規範で再び現れる確率を高めるかどうかを決定するこによっても測定できる。例えば、薬物の注射のため特定回数棒を押しつけるラットは、強化の例である。報酬を測定するさらに別の手段は、刺激(例えば、薬物)が、中立環境刺激との複数対を通じ、以前の中立環境刺激を生じさせて、最初に該薬物に関連してだけ行動的効果を誘発できるかどうかを測定することによる。これは条件強化である。CPPは、条件強化の一形態であると考えられる。
【0041】
薬物の誘発的な動機づけ値は、条件場所選択(CPP)を用いて評価できる。動物を薬物フリー状態で試験し、以前に生理食塩水を受けた環境と比較して以前に該薬物を受けた環境を動物が選択するかを決定する。CPP規範では、ある明確な環境内で動物に薬物を与え、これとは別の環境内で適宜の媒体を与える。CPP規範は、実験室動物における薬物の誘発的動機づけ効果を評価するために広く使用されている。薬物による条件づけ又は対形成後、薬物フリー状態の動物が以前に該薬物と関係した環境を一貫して選択する場合、該薬物の欲求値が脳内にコード化されたという推論が引き出され、かつ薬物フリー状態で到達できる。CPPは、媒体注射した対照動物と比較して薬物関連刺激の存在下で費やす増加した持続時間に反映されている。
【0042】
ヒトレベルの欲求は、以前薬物摂取に付随した感覚性刺激によって誘発されることが多いので、CPPのような条件づけ規範を実験室動物の欲求するモデルに使用できると仮定した。
本明細書で使用する場合、鎮痛薬を欲求することは、該哺乳類が以前に使用した鎮痛薬を自己投与する願望である。哺乳類は、禁断症状を予防するために必ずしも該鎮痛薬を必要としない。
上述したように、本発明の方法では、いずれの投与形態も考慮される。GABA作動薬は、鎮痛薬による刺激の前、間、若しくは同時、又はそのいずれの組合せでも投与することができる。同時投与が好ましい。GABA作動薬と鎮痛薬の投与が同時の場合、上述したような本発明の組成物を利用できる。
【0043】
腸管外及び腸内経路による全身投与が好ましい。例えば、GABA作動薬を静脈内又は腹腔内(i.p.)投与することができる。
経口又は腸内用途も考慮される。錠剤、カプセル、丸剤、トローチ、エリキシル剤、懸濁液、シロップ、オブラート、チューインガム等のような製剤を利用してGABA作動薬を供給することができる。
以下の実施例は、本発明のさらなる理解を助けるために提供する。用いた特定の材料及び条件は、本発明のさらなる例示を意図したものであり、合理的な本発明の範囲について制限するものではない。
【実施例1】
【0044】
自由に運動するラットの側坐核(NAcc)内のモルヒネ誘発細胞外DA濃度に及ぼす増加した内因性GABA活性の効果を調査した。
すべての動物は、IACUC-承認プロトコロル下、かつNIHガイドラインを厳密に固守して使用した。12:12に明/暗条件下動物保護施設内に収容した、成熟した雄のSprague-Dawleyラット(200〜300g、Taconic Farms)を6群(n=3〜6)に配置し、研究前少なくとも4日、麻酔及びシリコン処理したガイドカニューレを右NAcc及び前頭皮質(PFC)内に定位的に移植した(ブレグマに対して前部2.0mm及び側部1.0mm、及び皮質表面に対して腹側7.0mm)。微小透析プローブ(2.0mm,Bioanalytical Systems,BAS,West Lafayette,IN)をガイドカニューレ内に配置し、人工脳脊髄液(ACSF,155.0mM NA-,1.1mM Ca2-、2.9mM K-,132.76mM Cl-,及び0.83mM Mg2-)を、流速2.0μl/分でCMA/100微量注入ポンプ(BAS)によってプローブを通じて投与した。
【0045】
動物をボールに入れ、プローブを挿入し、ACSFで一晩中流した。研究の日に、3試料の最少量を注入して基線安定性を決定した。試料を20分間で集め、オンラインで注入した(CMA/160,BAS)。これら3つの安定試料の平均ドーパミン濃度を対照(100%)と定義し、すべての引き続く処理値を当該対照のパーセンテージに変換した。安定な基線を確立したら、腹腔内(i.p.)注射でモルヒネを投与した。高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)システムは、BAS逆相カラム(3.0μC-18)、650mVに設定した二重/ガラス状炭素電極を有するBAS LC-4C電気化学トランスデューサー、市販のソフトウェアパッケージ(Chromograph Bioanalytical Systems)を用いてオンラインでデータを解析するコンピューター、及びデュアルペンンチャートレコーダーから成る。7.0%メタノール、50mM 第1リン酸ナトリウム、1.0mM 硫酸オクチルナトリウム、及び0.1mmEDNA,pH4.0 DAから成る移動相(流速1.0ml/分)を7.5分で溶出した。
【0046】
モルヒネ(7mg/kg)の2.5時間前に、γ-ビニルGABA(GVG)、GABA-トランスアミナーゼの不可逆的インヒビターを腹腔内注射で投与した。すべての研究で、実験前夜に動物を微小透析ボール内に置き、かつ流速2.0μl/分で微小透析プローブを通じて人工脳脊髄液(ACSF)を潅流した。各研究の最後に動物を犠牲にして脳を取り除き、プローブ配置検証用に切断した。
ステレオアキシャルに移植したプローブを用いて連続的にNAccから細胞外DAのレベルを試料摂取した。結果は、図2に示される。モルヒネ単独でNAcc上の基線より50%DA濃度を増やす(p<0.01,T=3.79)。GVG用量は、依存的にNAcc内のモルヒネに対するDA反応を減らし、150mg/kg後は有意な阻害はなく、300mg/kg後は62%減衰(p<0.01,T=4.97)、及び500mg/kg後は67%減衰(p<0.001,T=6.02)した。このデータは、細胞外DA濃度を減らすことによって鎮痛薬の習慣性ライアビリティを軽減又は排除するための標的としてGABA作動系を指摘している。
【実施例2】
【0047】
雄のSprague-Dawleyラット内でモルヒネの鎮痛薬効力に及ぼすGVGの効果を熱板試験によって調べた。この規範では、動物を53℃の温度の熱板上で処理して置き、前肢の一方をなめる潜伏時間を測定した。この試験は、これら薬物が前肢をなめるまでの潜伏時間を増やすので、有意な鎮痛薬作用に対して適度な薬剤の振り分けとして使用される。
媒体又はモルヒネを受ける2.5時間前に、媒体又はGVGのどちらかでラットを処理した。一定温度53℃の熱板上に置く30分前に媒体又はモルヒネのどちらかを動物に与えた。熱板上に載置後前肢をなめるまでの潜伏時間を測定することで鎮痛薬効力を評価した。10匹のすべてのラットを各処理群について調べた。各値は、前肢をなめるまでの潜伏時間±S.E.Mを秒で示す。結果は、表1に示される。
【0048】
【表1】
Figure 2004534029
* 媒体前処理/媒体処理より有意に多い,p<0.01。ANOVA及びStudent-Newman-Keuls試験。
# GVG前処理/媒体処理より有意に多い,p<0.05。ANOVA及びStudent-Newman-Keuls試験。
+ 媒体前処理/媒体処理より有意に多い,p<0.05。ANOVA及びStudent-Newman-Keuls試験。
【0049】
この結果は、明らかに10mg/kgのモルヒネの腹腔内注射によって媒体処理動物と比較して前肢をなめるまでの潜伏時間が有意に増加する、すなわち、モルヒネが鎮痛効果を生じさせることを示している。さらに、GVG+媒体処理は、媒体+媒体よりも有意に多い潜伏時間をもたらした。しかし、モルヒネの2.5時間前のGVGの投与は、媒体+モルヒネと比較した前肢をなめるまでの潜伏時間を有意には変えなかった。これら結果は、300mg/kgのGVGの腹腔内注射はモルヒネの鎮痛薬効力を変えないことを示している。
【実施例3】
【0050】
次いで、ヘロイン誘発条件場所選択を調べた。ヘロインはモルヒネと同様の有効な鎮痛薬である。
すべてのげっ歯類の研究で、雄のSprague-Dawleyラットを使用した(200〜225g,Taconic farms,Germantown,NY)。実験開始前少なくとも5日間、動物を動物収容施設に順応させた。条件場所選択(CPP)チャンバーを以前に記述されているとおりに(Leporeら,1995)使用した。ただし、一方のチャンバーが全体的に白色かつ他方が黒色という代わりに、一方のチャンバーはステンレススチールフロアを有する全体的に明るい青色であり、第2チャンバーは滑らかなプレキシガラスフロアを有し、3.8cm間隔で水平な黒色ストライプ(2.5cm幅)を有する明るい青色だった。GVGによるすべてのCPP研究で、生理食塩水量は1ml/kgであり、ヘロイン投与量は1.5mg/kgだった。生理食塩水、ヘロイン及びGVGは、すべて腹腔内注射(i.p.)した。12セッションから成る習得期の条件づけ手順は、12日にわたって継続的に行った。
【0051】
CPP対は、1)生理食塩水/生理食塩水、2)生理食塩水/ヘロイン、3)GVG/生理食塩水、4)生理食塩水/ヘロイン及びGVGだった。各群の動物を、一方の要因が対チャンバーであり、他方の要因が条件付けの順序である2×2要因配置実験にランダムに割り当てた。生理食塩水又はヘロインのどちらかを受けた動物に注射して30分間適切な区画室に閉じ込めた。生理食塩水又はヘロイン注射の3時間前にGVG注射を与え、その後適切なチャンバー内に動物を配置した。これは、GVG投与後3〜4時間でGABAレベルが最大値に達することが分かったので行った。
【0052】
試験日(12日)には、薬物も生理食塩水も投与せず、動物を15分間、両チャンバー間を自由に移動させた。各チャンバー内で費やした時間量は、タイマーに電子的に連結した自動赤外ビームを用いて記録した。CPPのヘロインに対する発現期の間、習得研究で述べたように動物をヘロインに慣らして条件づけしたが、発現研究の動物には、条件づけの日にGVGを与えなかった。試験日(12日)に、発現期の試験をしている動物には、習得期の動物と異なり、装置内に配置する2.5時間前に生理食塩水又はGVGのどちらかを与え、15分間自由に両チャンバーにアクセスさせた。結果は、下表2に示される。
【0053】
【表2】
Figure 2004534029
1 各値は、各チャンバー内で費やした分の平均数±S.E.Mを表す。各処理対について8〜10匹のラットを調べた。
2 媒体は、1ml/kg i.p.の0.9%生理食塩水だった。
* すべての他の群より有意に多い,p<0.01。ANOVA及びStudent-Newman-Keuls試験。
# すべての他の群より有意に少ない,p<0.01。ANOVA及びStudent-Newman-Keuls試験。
【0054】
この結果は300mg/kgのGVGがヘロイン誘発CPPの発現を遮断することを明らかに示した。
従って、表1と表2をまとめた結果は、GVGは、強力な習慣性鎮痛剤であるヘロインに対する欲求を遮断できるが、痛みを低減するという鎮痛薬の効率は減少させないことを実証した。このように、オピオイド性鎮痛薬と併用したGVGのようなGABA作動薬は、痛み管理における鎮痛薬の治療効果を減少させずに、鎮痛薬に対する常習の可能性を低減する。
【0055】
現在、本発明の好ましい実施形態と考えられるものについて述べたが、本技術の当業者は、本発明の精神から逸脱することなく他の及びさらなる実施形態を構成できることが分かるだろう。かつ、すべてのこのようなさらなる変形及び変更は、本出願で示す真の特許請求の範囲内にあるとして包含することを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】側坐核(NAcc)内におけるモルヒネ誘発DA放出に及ぼすGVGの効果を示すグラフである。

Claims (31)

  1. 哺乳類の痛みを治療するための組成物であって、以下の成分:
    a)習慣性ライアビリティを有する製薬的に許容性の鎮痛薬、及び
    b)前記習慣性ライアビリティを軽減又は排除するのに有効なGABA作動薬、
    を含むことを特徴とする組成物。
  2. 前記鎮痛薬が、麻酔性鎮痛薬である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記鎮痛薬が、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベンジトラミド、ブプレノルヒネ、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアムプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、ジオキサフェチルブチレート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼンフェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルフォン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロヒネ、ナルブヒネ、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノリエボルファノール、ノルメタドン、ナロルヒネ、ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、OxyContin(登録商標)、オキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、それらの塩、前述のいずれかの混合物、混合mu-アゴニスト/アンタゴニスト、mu-アンタゴニスト組合せから成る群より選択される、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記GABA作動薬が、γ-ビニルGABA(GVG)、ガバペチン、バルプロ酸、プロガビド、γ-ヒドロキシ酪酸、フェンガビン、セチルGABA、トピラメート、チアガビン、アカムプロセート(ホモ-カルシウム-アセチルタウリン)、それらの製薬的に許容性の塩、それらのエナンチオマー又はラセミ混合物、及びそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記GABA作動薬が、GVGである、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記鎮痛薬が、約5μg〜約1000mgの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記鎮痛薬が、約50μg〜約100mgの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記GABA作動薬が、約0.5〜約5.0gの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記習慣性ライアビリティが、依存性の発生を含む、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記習慣性ライアビリティが、前記鎮痛薬に対する耐性の発生を含む、請求項1に記載の組成物。
  11. 宿主内における鎮痛薬の習慣性ライアビリティを軽減又は排除する方法であって、以下の工程、
    a)前記宿主に、習慣性ライアビリティを有する鎮痛薬を投与する工程、及び
    b)前記宿主に、前記鎮痛薬の習慣性ライアビリティを軽減又は排除するのに有効なGABA作動薬を投与する工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  12. 前記GABA作動薬を、前記鎮痛薬の投与前、投与後若しくは前記鎮痛薬と同時、又はそれらを組み合わせて投与する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記鎮痛薬と前記GABA作動薬を、同時に投与する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記鎮痛薬と前記GABA作動薬が、単一組成物内の成分である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記鎮痛薬が、麻酔性鎮痛薬である、請求項11に記載の方法。
  16. 前記習慣性ライアビリティの軽減又は排除が、宿主内における前記GABA作動薬に対する嫌悪又は欲求反応なしで起こる、請求項11に記載の方法。
  17. 前記習慣性ライアビリティを条件位置選択(CPP)によって測定する、請求項11に記載の方法。
  18. 前記鎮痛薬が、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベンジトラミド、ブプレノルヒネ、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクラゾシン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアムプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、ジオキサフェチルブチレート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼンフェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルフォン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レバロルファン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロヒネ、ナルブヒネ、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノリエボルファノール、ノルメタドン、ナロルヒネ、ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、OxyContin(登録商標)、オキシモルフォン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、トラマドール、チリジン、それらの塩、前述のいずれかの混合物、混合mu-アゴニスト/アンタゴニスト、mu-アンタゴニスト組合せから成る群より選択される、請求項11に記載の方法。
  19. 前記GABA作動薬が、γ-ビニルGABA(GVG)、ガバペチン、バルプロ酸、プロガビド、γ-ヒドロキシ酪酸、フェンガビン、セチルGABA、トピラメート、チアガビン、アカムプロセート(ホモ-カルシウム-アセチルタウリン)、それらの製薬的に許容性の塩、それらのエナンチオマー又はラセミ混合物、及びそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される、請求項11に記載の方法。
  20. 前記GABA作動薬が、GVGである、請求項19に記載の方法。
  21. 前記習慣性ライアビリティが、依存性の発生を含む、請求項11に記載の方法。
  22. 前記習慣性ライアビリティが、前記鎮痛薬に対する耐性の発生を含む、請求項11に記載の方法。
  23. 前記宿主が、哺乳類である、請求項11に記載の方法。
  24. 前記宿主が、ヒトである、請求項11に記載の方法。
  25. GVGを、約500mg/日〜約6g/日の量で投与する、請求項19に記載の方法。
  26. 前記ガバペチンを、約600mg/日〜約3600mg/日の量で投与する、請求項19に記載の方法。
  27. 前記バルプロ酸を、約500mg/日〜約2500mg/日の量で投与する、請求項19に記載の方法。
  28. 前記トピラメートを、約100mg/日〜約1000mg/日の量で投与する、請求項19に記載の方法。
  29. 前記プロガビドを、約1000mg/日〜約3000mg/日の量で投与する、請求項19に記載の方法。
  30. 前記フェンガビンを、約700mg/日〜約4000mg/日の量で投与する、請求項19に記載の方法。
  31. 前記γ-ヒドロキシ酪酸を、約700mg/日〜約5000mg/日の量で投与する、請求項19に記載の方法。
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