JP2004533258A - 精子を前処理する装置および方法 - Google Patents
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Abstract
生殖補助技術のために精子を前処理するマルチチャンバー・モジュール(10)は、流体培地を保持するための第1チャンバー(40)、精液を収容する第2チャンバー(52)、および流体培地が第1チャンバー(40)から流入するようになっている第3の採取チャンバー(50)であって、そこから流体培地が第2チャンバー(52)内に進行する第3チャンバーを含み、それにより、精子が流体のフローに逆らって動き、第2チャンバー(52)から精子が採取される第3チャンバー(50)に移動することを可能にしている。リブを有するプレート(44)から成り、プレートの間に半径方向の通路を規定するフロー制限バリアーは、第2チャンバー(52)と第3チャンバー(50)との間に配置される。
Description
【0001】
本発明は、該して、不妊治療に関し、より特には、IUI(子宮腔内授精)、IVF(体外受精)、配偶子卵管内移植(GIFT)、および卵細胞質内精子注入法(ICSI)を含む生殖補助技術のために精子を前処理する装置および方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
受精の機会を増やすために、IUI、IVF、GIFTおよびICSIを含む数種の処置が、生存能力のある運動精子から成り、精漿およびデブリを含まない前処理した精子を用いて実施される。運動精子を精液から分離するために多くの方法が開発されてきた。洗浄および遠心分離を伴う最も一般的に用いられている精子分離手法(「スイムアップ」および「パーコール」を含む)は、精子に何らかのダメージをもたらすことがある(J.KerlinおよびW.Byrd「Human Reprod.」1991;6:第1241〜1246頁;R.J.AitkenおよびJ.S.Clarkson「J.Reprod.Fertil.」1987;81:第459〜469頁)。
【0003】
より伝統的な精子の前処理方法は、医原性のダメージを精子に及ぼすことがある(D.Mortimer「Human Reprod.」1991;6:第173〜176頁)。
【0004】
AitkenおよびClarksonは、精子にダメージを与えて生殖能力を損なうことがある反応性酸素種の生成が、遠心力によってもたらされることを示してきた。「パーコール」は研究室での研究のセッティングでは広く使用されており、その臨床上の利用はある不都合を伴っている。あるバッチは、高いレベルのエンドトキシンを含んでいることが判明した。エンドトキシンは、バッチを臨床上使用するのに不適当なものとする(C.Y.AndersenおよびJ.Grinsted「J.Assisted Reprod. Gent.」1997;14:第624〜628頁)。1996年の後半に、「パーコール」は、精子分離培地として臨床的に使用することから撤退させられた(Guneet Makkarら、「Fertil.Steril.」1999;72:第796頁〜第802頁)。
【0005】
理想的な分離(または単離)手法は、迅速であり、高価でなく、かつ全ての運動精子をそれらにダメージを与えることなく分離するものである。
【0006】
精子が流体のフロー中に置かれると、運動精子(または運動能力を有する精子)は急速に整列して、フローに逆らって泳ぐことが報告されている(F.Abed.「精子の運動能力に関する現象の新しい発見:精子はフローに逆らって泳ぐ(The new finding of phenomenon in sperm motility:the spermatozoa swims against flow)」−「体外受精および生殖補助(In vitro fertilization and assisted reproduction」から、V.GomelおよびP.C.K.Leung編、Monduzzi Editore,1997:第13〜15頁)。非運動性の鈍い精子は他の細胞成分とともに下流側に流されて、運動精子から離れる。多くの哺乳動物の子宮内膜の細胞に繊毛が存在することが示されている。繊毛の流れは卵管および子宮の両方において同じ方向に動き、外子宮口に向って延びている。この流れは2つの機能を果たしていると予想され得る。第一に、このフローは精子のガイドとして作用し、正しい運動パラメータを有する精子を卵管のアンプルにて受精の位置に向かわせる。第二に、このフローは受精の位置に達することができる精子の質を最適化する自然の選択メカニズムとして作用する。
【0007】
(発明の概要)
本発明の目的は、生殖補助技術および処置のために、精子を前処理(または調製)することができるようにするために、精子がフローに逆らって整列するという公知の現象を利用することである。
【0008】
本発明によれば、生殖補助技術のために精子を前処理するマルチチャンバー・モジュールであって、流体培地(または流動性を有する培地もしくは媒体)を保持する第1チャンバー、精液を収容する(または受ける)第2チャンバー、および流体培地が第1チャンバーから流入するようにされた第3の採取チャンバーであって、当該採取チャンバーから流体培地が第2チャンバー内に入るようにされている第3チャンバーを有し、それにより、精子が流体の流れに逆らって移動し、第2チャンバーから第3チャンバーに移動させられて、そこから精子として採取されるようになっているマルチチャンバー・モジュールが提供される。
【0009】
好ましい態様において、第2および第3チャンバーは、機械的なフロー制限バリアーによって分離されていて、当該バリアーを経由して流体が第3チャンバーから第2チャンバーに流れるようになっており、また、当該バリアーを経由して、精子は第2チャンバーから第3チャンバーに移動するようになっている。
【0010】
このバリアーは、間隔をあけて配置されたプレートまたはディスクのスタック(または積層体)であって、それらの間に通路を規定するスタックを含み得る。
【0011】
モジュールはまた、好ましくは、第1チャンバーから第3チャンバーへの流体のフローの速度を制御する制御手段を含む。
【0012】
好ましい態様において、第2および第3のチャンバーはカップ形状のコンテナに配置され、これらのチャンバーは環状のバリアーによって分離されており、当該バリアーを経由して流体が流れるようになっている。
【0013】
好ましくは、モジュールは、廃棄物が例えばフィルター手段を介して第2のチャンバーから流入できる、廃棄物チャンバーを含む。
【0014】
また、本発明によれば、生殖補助技術のために精子を前処理する方法であって、第1チャンバーから第3チャンバーを経由して第2チャンバーに向かう流体培地のフローをマルチチャンバー・モジュール内に形成すること、流体培地を第1チャンバーに加えること、精液を第2チャンバーに加えること、および第3チャンバーから、流体のフローに逆らって第2チャンバーから第3チャンバーに移動する精子を採取することを含む方法が提供される。
【0015】
好ましくは、第1チャンバーから第2チャンバーへの流体培地のフローは、安定した状態の流体培地のフローが第3のチャンバーから第2のチャンバーへと進むように制御される。
【0016】
また、本発明によれば、処理モジュール内にて、流体フローであって、当該フローに逆らって精子が当該モジュール内の採取ゾーンに移動することができる、流体フローを形成することを含む精子の前処理方法が提供される。
【0017】
本発明の装置および方法は、常套の精子の前処理方法に対して幾つかの利点を有する。処理は化学薬品の使用も遠心機も必要としないために、本発明は精子にダメージを与えない。前処理プロセスは迅速であって、且つシンプルである。精子の分離プロセスは、直接観察下にあり、容易に制御することができる。モジュールは、実験装置を必要とすることなく、医師により使用され得る。また、本発明のモジュールを使用することは、精子を分離するのに役立つだけでなく、精子を洗い、したがって、いずれの遠心分離プロセスも必要としない。本発明は、運動精子を非運動性精子から分離するのに使用できるだけでなく、運動能力を有する、形態学的に正常である精子を用いて、ICSI処置に適した精子を提供するために使用され得る。
【0018】
本発明は、添付した図面を参照して、より詳細に説明される。幾つかの図面を通じて、同じ参照番号は同じ部品を指す。
【0019】
(好ましい形態の詳細な説明)
図面を参照するに、本発明のマルチチャンバー・モジュールは一般に10で示される。モジュールは実質的に円筒形状であり、外周壁12、ベース14、およびキャップ16を有している。それは好ましくはプラスチック材料から成る。水平方向の分割壁18が外周壁12から半径方向に内側に延びており、当該分割壁は、その半径方向(または放射状)の内面にて、キャップ16の下面と接する上方向に延びる垂直壁20として連続する。壁20の真下に、24で示されるカップ形状のコンテナの外周壁22がある。このコンテナ24は、ベース26を有する。コンテナ24の外壁22の上側のエッジは、垂直壁20の底から間隔をあけて配置され、それらの間に円周状のスロットを規定する。このスロットは、メンブラン・フィルター28によって塞がれている。フィルターは、1.3〜3.5ミクロンの範囲内にある数値よりも小さい物質だけ、好ましくは3ミクロン未満の物質だけの通過を許容するようなものであることが好ましい。カップ形状のコンテナ24は、例えば、モジュールのベース14に設けられた支持部材30で、モジュール内で支持されている。支持部材30の内側は、モジュールの外壁12で第1ポート32および第2ポート34と接続している。
【0020】
コンテナ24のベース26を貫通する2つの開口部36および38が、その中央に隣接して形成される。開口部36はバルブ(図示せず)を介して導出ポート34と連絡している。開口部38は別のバルブ(図示せず)を介して導出ポート32と連絡している。導出ポート32と組み合わされるバルブはまた、壁12、18および20およびキャップ16によって規定されるチャンバー40につながれている。このチャンバー40は本明細書において、培地チャンバー、即ち、流体培地を保持するチャンバーと称される。
【0021】
培地チャンバー40の下に位置し、コンテナ24のベースの下に延びるチャンバー42は、本明細書では、廃棄物チャンバーと称される。通気孔(図示せず)が廃棄物チャンバーの外壁12の上側部分を貫通するように設けられる。
【0022】
カップ形状のコンテナ24の内部には、環状プレートまたはディスク44からなるスタックが配置され、そのうちの1枚の一部が図2で詳細に示されている。これらのプレート44はそれぞれ、その形状が環状であり、各プレートの上側表面に複数の直立したリブ46を設けることによって、互いに間隔があけられている。図2に示すように、これらのリブ46は一定の厚さを有し、扇形であり、各プレート44の内側の径の壁から、外側の形の壁に向かって延びている。好ましい態様において、20個のこれらの扇形のリブ46が、各プレートに等間隔に設けられる。プレート44を互いに積み重ねると、これはリブの間でプレート全体にわたって半径方向の経路をもたらし、各通路は、例えば30〜50ミクロンの深さを有する。好ましい態様において、20枚のプレート44が積み重ねられる。積み重ねたプレート44の上に、カップ形状の容器(またはレセプタクル)48が設けられる。プレート44は、コンテナ24のベース26の上に載せられ、ベース26は、図1で見られるように、周囲にステップが付けられている。プレートをこのように配置すると、開口部36および38の上方に、本明細書において採取チャンバーと称される中央円筒形チャンバー50が形成され、また、プレート44の外側に、本明細書において精液チャンバーと称される外側環状チャンバー52が形成される。
【0023】
上述したように、培地チャンバー40は開口部38を介して採取チャンバー50と連絡している。培地チャンバー40と採取チャンバー50との間の通路は、この通路で略直角に配置されている導出ポート32と組み合わされた(または関連させられた)バルブを有し、実質的にL字型である。通路の水平部分において、その周面に長手方向に延びるグルーブを有するプラスチック材料製のロッド(図示せず)が配置され、当該グルーブに沿って、チャンバー40からの流体培地が開口部38に移動することができ、したがって採取チャンバー50内に移動することができる。ロッドのグルーブは、チャンバー40からチャンバー50への流体のフローの速度を制御するように作用する。
【0024】
本発明のモジュールを用いる方法を次に説明する。まず、5mLのシリンジをポート32と組み合わされたバルブに接続する。シリンジは流体培地で満たされる。ポート34と組み合わされた(または関連させられた)バルブは開かれ、モジュールは逆にされる(または反転される)。それにより、約1.5mLの培地が採取チャンバー50内に開口部38を経由して注入される。これは、採取ゾーンに空気が残っていないことが確実になるまで続けられる。採取ゾーンが流体培地で満たされると、ポート34と組み合わせたバルブが閉じられ、モジュールが再度逆にされて、図に示すようにされる。シリンジはそれから空気で満たされ、ポート32と組み合わせたバルブと接続される。次にモジュールのキャップ16が開かれて、培地チャンバー40が流体培地で満たされる。重力が作用する結果、このチャンバー40内の培地は、当該チャンバーを採取チャンバー50とリンクさせている通路を経由して流れ、流体は支持部材30内に収容されたグルーブを有するロッドによって調整される。
【0025】
それから、ピペットを用いて、少量の精液が精液チャンバー52に、即ち、プレート44のスタックの外側に散布される。それから、モジュール全体がCO2培養器内に配置される。培養期間の間、運動精子は、図3に明示するように、毛管流によって、精液チャンバー52から採取チャンバー50へ、流体のフローに逆らって移動する。精子を精液チャンバー52に加える前に培地チャンバー40が流体培地で満たされているために、プレート44同士の間で、プレート44全体にわたって、採取ゾーン50から精液チャンバー52へ向う流体のフローが既に存在する。運動精子の性質に起因して、それらは、精液チャンバーから採取チャンバーへ移動することができ、一方、鈍い非運動性の精子は流体フローに耐えることができず、採取チャンバーに到達しない。
【0026】
精液チャンバー52は徐々に流体で満たされる。メンブラン・フィルター28が存在するために、精漿および他のデブリだけが精液チャンバー52からフィルターを通過して廃棄物チャンバー42に入ることができる。
【0027】
通常約30分かかる、培養期間を終了させた後、モジュールのキャップ16が完全に閉じられ、開口部34と組み合わせたバルブが開かれ、空気がポート32および組み合わせたバルブを介してシリンジにより注入され、したがって採取チャンバー50に注入される。この空気の圧力によって、採取チャンバー内の流体培地およびその中の運動精子が、ポート34から出て滅菌チューブの中に入る。
【0028】
このモジュールを使用すると、正常な精子が流体のフローに逆らって移動し、リブを有するプレートによって形成されたバリアーを通過することができる。このメカニズムは、最も資質のある精子を選択する作用をし、流体のフローよりも速く移動することができる精子が採取チャンバーに到達することを許容するのみである。このようにして、運動精子は精漿、非運動性の鈍い精子、他の細胞成分およびバクテリアから分離される。
【0029】
本発明のモジュールは、ICSI処置で必要とされるような、運動能力を有する、形態学的に正常である精子を、精液から分離するためにも使用され得ることに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】
図1は、本発明の採取モジュールの好ましい態様の一部切り欠き断面図である。
【図2】
図2は、図1に示すモジュールのガイドプレートの一部の拡大図である。
【図3】
図3は、図1に示すスタックの2つの下側ガイドプレートの拡大図である。
本発明は、該して、不妊治療に関し、より特には、IUI(子宮腔内授精)、IVF(体外受精)、配偶子卵管内移植(GIFT)、および卵細胞質内精子注入法(ICSI)を含む生殖補助技術のために精子を前処理する装置および方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
受精の機会を増やすために、IUI、IVF、GIFTおよびICSIを含む数種の処置が、生存能力のある運動精子から成り、精漿およびデブリを含まない前処理した精子を用いて実施される。運動精子を精液から分離するために多くの方法が開発されてきた。洗浄および遠心分離を伴う最も一般的に用いられている精子分離手法(「スイムアップ」および「パーコール」を含む)は、精子に何らかのダメージをもたらすことがある(J.KerlinおよびW.Byrd「Human Reprod.」1991;6:第1241〜1246頁;R.J.AitkenおよびJ.S.Clarkson「J.Reprod.Fertil.」1987;81:第459〜469頁)。
【0003】
より伝統的な精子の前処理方法は、医原性のダメージを精子に及ぼすことがある(D.Mortimer「Human Reprod.」1991;6:第173〜176頁)。
【0004】
AitkenおよびClarksonは、精子にダメージを与えて生殖能力を損なうことがある反応性酸素種の生成が、遠心力によってもたらされることを示してきた。「パーコール」は研究室での研究のセッティングでは広く使用されており、その臨床上の利用はある不都合を伴っている。あるバッチは、高いレベルのエンドトキシンを含んでいることが判明した。エンドトキシンは、バッチを臨床上使用するのに不適当なものとする(C.Y.AndersenおよびJ.Grinsted「J.Assisted Reprod. Gent.」1997;14:第624〜628頁)。1996年の後半に、「パーコール」は、精子分離培地として臨床的に使用することから撤退させられた(Guneet Makkarら、「Fertil.Steril.」1999;72:第796頁〜第802頁)。
【0005】
理想的な分離(または単離)手法は、迅速であり、高価でなく、かつ全ての運動精子をそれらにダメージを与えることなく分離するものである。
【0006】
精子が流体のフロー中に置かれると、運動精子(または運動能力を有する精子)は急速に整列して、フローに逆らって泳ぐことが報告されている(F.Abed.「精子の運動能力に関する現象の新しい発見:精子はフローに逆らって泳ぐ(The new finding of phenomenon in sperm motility:the spermatozoa swims against flow)」−「体外受精および生殖補助(In vitro fertilization and assisted reproduction」から、V.GomelおよびP.C.K.Leung編、Monduzzi Editore,1997:第13〜15頁)。非運動性の鈍い精子は他の細胞成分とともに下流側に流されて、運動精子から離れる。多くの哺乳動物の子宮内膜の細胞に繊毛が存在することが示されている。繊毛の流れは卵管および子宮の両方において同じ方向に動き、外子宮口に向って延びている。この流れは2つの機能を果たしていると予想され得る。第一に、このフローは精子のガイドとして作用し、正しい運動パラメータを有する精子を卵管のアンプルにて受精の位置に向かわせる。第二に、このフローは受精の位置に達することができる精子の質を最適化する自然の選択メカニズムとして作用する。
【0007】
(発明の概要)
本発明の目的は、生殖補助技術および処置のために、精子を前処理(または調製)することができるようにするために、精子がフローに逆らって整列するという公知の現象を利用することである。
【0008】
本発明によれば、生殖補助技術のために精子を前処理するマルチチャンバー・モジュールであって、流体培地(または流動性を有する培地もしくは媒体)を保持する第1チャンバー、精液を収容する(または受ける)第2チャンバー、および流体培地が第1チャンバーから流入するようにされた第3の採取チャンバーであって、当該採取チャンバーから流体培地が第2チャンバー内に入るようにされている第3チャンバーを有し、それにより、精子が流体の流れに逆らって移動し、第2チャンバーから第3チャンバーに移動させられて、そこから精子として採取されるようになっているマルチチャンバー・モジュールが提供される。
【0009】
好ましい態様において、第2および第3チャンバーは、機械的なフロー制限バリアーによって分離されていて、当該バリアーを経由して流体が第3チャンバーから第2チャンバーに流れるようになっており、また、当該バリアーを経由して、精子は第2チャンバーから第3チャンバーに移動するようになっている。
【0010】
このバリアーは、間隔をあけて配置されたプレートまたはディスクのスタック(または積層体)であって、それらの間に通路を規定するスタックを含み得る。
【0011】
モジュールはまた、好ましくは、第1チャンバーから第3チャンバーへの流体のフローの速度を制御する制御手段を含む。
【0012】
好ましい態様において、第2および第3のチャンバーはカップ形状のコンテナに配置され、これらのチャンバーは環状のバリアーによって分離されており、当該バリアーを経由して流体が流れるようになっている。
【0013】
好ましくは、モジュールは、廃棄物が例えばフィルター手段を介して第2のチャンバーから流入できる、廃棄物チャンバーを含む。
【0014】
また、本発明によれば、生殖補助技術のために精子を前処理する方法であって、第1チャンバーから第3チャンバーを経由して第2チャンバーに向かう流体培地のフローをマルチチャンバー・モジュール内に形成すること、流体培地を第1チャンバーに加えること、精液を第2チャンバーに加えること、および第3チャンバーから、流体のフローに逆らって第2チャンバーから第3チャンバーに移動する精子を採取することを含む方法が提供される。
【0015】
好ましくは、第1チャンバーから第2チャンバーへの流体培地のフローは、安定した状態の流体培地のフローが第3のチャンバーから第2のチャンバーへと進むように制御される。
【0016】
また、本発明によれば、処理モジュール内にて、流体フローであって、当該フローに逆らって精子が当該モジュール内の採取ゾーンに移動することができる、流体フローを形成することを含む精子の前処理方法が提供される。
【0017】
本発明の装置および方法は、常套の精子の前処理方法に対して幾つかの利点を有する。処理は化学薬品の使用も遠心機も必要としないために、本発明は精子にダメージを与えない。前処理プロセスは迅速であって、且つシンプルである。精子の分離プロセスは、直接観察下にあり、容易に制御することができる。モジュールは、実験装置を必要とすることなく、医師により使用され得る。また、本発明のモジュールを使用することは、精子を分離するのに役立つだけでなく、精子を洗い、したがって、いずれの遠心分離プロセスも必要としない。本発明は、運動精子を非運動性精子から分離するのに使用できるだけでなく、運動能力を有する、形態学的に正常である精子を用いて、ICSI処置に適した精子を提供するために使用され得る。
【0018】
本発明は、添付した図面を参照して、より詳細に説明される。幾つかの図面を通じて、同じ参照番号は同じ部品を指す。
【0019】
(好ましい形態の詳細な説明)
図面を参照するに、本発明のマルチチャンバー・モジュールは一般に10で示される。モジュールは実質的に円筒形状であり、外周壁12、ベース14、およびキャップ16を有している。それは好ましくはプラスチック材料から成る。水平方向の分割壁18が外周壁12から半径方向に内側に延びており、当該分割壁は、その半径方向(または放射状)の内面にて、キャップ16の下面と接する上方向に延びる垂直壁20として連続する。壁20の真下に、24で示されるカップ形状のコンテナの外周壁22がある。このコンテナ24は、ベース26を有する。コンテナ24の外壁22の上側のエッジは、垂直壁20の底から間隔をあけて配置され、それらの間に円周状のスロットを規定する。このスロットは、メンブラン・フィルター28によって塞がれている。フィルターは、1.3〜3.5ミクロンの範囲内にある数値よりも小さい物質だけ、好ましくは3ミクロン未満の物質だけの通過を許容するようなものであることが好ましい。カップ形状のコンテナ24は、例えば、モジュールのベース14に設けられた支持部材30で、モジュール内で支持されている。支持部材30の内側は、モジュールの外壁12で第1ポート32および第2ポート34と接続している。
【0020】
コンテナ24のベース26を貫通する2つの開口部36および38が、その中央に隣接して形成される。開口部36はバルブ(図示せず)を介して導出ポート34と連絡している。開口部38は別のバルブ(図示せず)を介して導出ポート32と連絡している。導出ポート32と組み合わされるバルブはまた、壁12、18および20およびキャップ16によって規定されるチャンバー40につながれている。このチャンバー40は本明細書において、培地チャンバー、即ち、流体培地を保持するチャンバーと称される。
【0021】
培地チャンバー40の下に位置し、コンテナ24のベースの下に延びるチャンバー42は、本明細書では、廃棄物チャンバーと称される。通気孔(図示せず)が廃棄物チャンバーの外壁12の上側部分を貫通するように設けられる。
【0022】
カップ形状のコンテナ24の内部には、環状プレートまたはディスク44からなるスタックが配置され、そのうちの1枚の一部が図2で詳細に示されている。これらのプレート44はそれぞれ、その形状が環状であり、各プレートの上側表面に複数の直立したリブ46を設けることによって、互いに間隔があけられている。図2に示すように、これらのリブ46は一定の厚さを有し、扇形であり、各プレート44の内側の径の壁から、外側の形の壁に向かって延びている。好ましい態様において、20個のこれらの扇形のリブ46が、各プレートに等間隔に設けられる。プレート44を互いに積み重ねると、これはリブの間でプレート全体にわたって半径方向の経路をもたらし、各通路は、例えば30〜50ミクロンの深さを有する。好ましい態様において、20枚のプレート44が積み重ねられる。積み重ねたプレート44の上に、カップ形状の容器(またはレセプタクル)48が設けられる。プレート44は、コンテナ24のベース26の上に載せられ、ベース26は、図1で見られるように、周囲にステップが付けられている。プレートをこのように配置すると、開口部36および38の上方に、本明細書において採取チャンバーと称される中央円筒形チャンバー50が形成され、また、プレート44の外側に、本明細書において精液チャンバーと称される外側環状チャンバー52が形成される。
【0023】
上述したように、培地チャンバー40は開口部38を介して採取チャンバー50と連絡している。培地チャンバー40と採取チャンバー50との間の通路は、この通路で略直角に配置されている導出ポート32と組み合わされた(または関連させられた)バルブを有し、実質的にL字型である。通路の水平部分において、その周面に長手方向に延びるグルーブを有するプラスチック材料製のロッド(図示せず)が配置され、当該グルーブに沿って、チャンバー40からの流体培地が開口部38に移動することができ、したがって採取チャンバー50内に移動することができる。ロッドのグルーブは、チャンバー40からチャンバー50への流体のフローの速度を制御するように作用する。
【0024】
本発明のモジュールを用いる方法を次に説明する。まず、5mLのシリンジをポート32と組み合わされたバルブに接続する。シリンジは流体培地で満たされる。ポート34と組み合わされた(または関連させられた)バルブは開かれ、モジュールは逆にされる(または反転される)。それにより、約1.5mLの培地が採取チャンバー50内に開口部38を経由して注入される。これは、採取ゾーンに空気が残っていないことが確実になるまで続けられる。採取ゾーンが流体培地で満たされると、ポート34と組み合わせたバルブが閉じられ、モジュールが再度逆にされて、図に示すようにされる。シリンジはそれから空気で満たされ、ポート32と組み合わせたバルブと接続される。次にモジュールのキャップ16が開かれて、培地チャンバー40が流体培地で満たされる。重力が作用する結果、このチャンバー40内の培地は、当該チャンバーを採取チャンバー50とリンクさせている通路を経由して流れ、流体は支持部材30内に収容されたグルーブを有するロッドによって調整される。
【0025】
それから、ピペットを用いて、少量の精液が精液チャンバー52に、即ち、プレート44のスタックの外側に散布される。それから、モジュール全体がCO2培養器内に配置される。培養期間の間、運動精子は、図3に明示するように、毛管流によって、精液チャンバー52から採取チャンバー50へ、流体のフローに逆らって移動する。精子を精液チャンバー52に加える前に培地チャンバー40が流体培地で満たされているために、プレート44同士の間で、プレート44全体にわたって、採取ゾーン50から精液チャンバー52へ向う流体のフローが既に存在する。運動精子の性質に起因して、それらは、精液チャンバーから採取チャンバーへ移動することができ、一方、鈍い非運動性の精子は流体フローに耐えることができず、採取チャンバーに到達しない。
【0026】
精液チャンバー52は徐々に流体で満たされる。メンブラン・フィルター28が存在するために、精漿および他のデブリだけが精液チャンバー52からフィルターを通過して廃棄物チャンバー42に入ることができる。
【0027】
通常約30分かかる、培養期間を終了させた後、モジュールのキャップ16が完全に閉じられ、開口部34と組み合わせたバルブが開かれ、空気がポート32および組み合わせたバルブを介してシリンジにより注入され、したがって採取チャンバー50に注入される。この空気の圧力によって、採取チャンバー内の流体培地およびその中の運動精子が、ポート34から出て滅菌チューブの中に入る。
【0028】
このモジュールを使用すると、正常な精子が流体のフローに逆らって移動し、リブを有するプレートによって形成されたバリアーを通過することができる。このメカニズムは、最も資質のある精子を選択する作用をし、流体のフローよりも速く移動することができる精子が採取チャンバーに到達することを許容するのみである。このようにして、運動精子は精漿、非運動性の鈍い精子、他の細胞成分およびバクテリアから分離される。
【0029】
本発明のモジュールは、ICSI処置で必要とされるような、運動能力を有する、形態学的に正常である精子を、精液から分離するためにも使用され得ることに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】
図1は、本発明の採取モジュールの好ましい態様の一部切り欠き断面図である。
【図2】
図2は、図1に示すモジュールのガイドプレートの一部の拡大図である。
【図3】
図3は、図1に示すスタックの2つの下側ガイドプレートの拡大図である。
Claims (24)
- 生殖補助技術のために精子を前処理するマルチチャンバー・モジュールであって、
流体培地を保持する第1チャンバー、
精液を収容する第2チャンバー、および
流体培地が第1チャンバーから流入するようになっている第3の採取チャンバーであって、そこから流体培地が第2チャンバーに入るようになっている第3チャンバー
を有し、それにより、精子を流体のフローに逆らって移動させて、第2チャンバーから、それらが精子として採取される第3チャンバーに移動させる、マルチチャンバー・モジュール。 - 機械的なフロー制限バリアーを第2チャンバーと第3チャンバーとの間にさらに含む、請求項1に記載のモジュール。
- 機械的なバリアー手段が間隔をあけて配置されたプレートのスタックであって、プレートの間に少なくとも1つの通路を規定するスタックを含む、請求項2に記載のモジュール。
- 間隔をあけて配置されたプレートが実質的に環状である、請求項3に記載のモジュール。
- プレートにスペーサ・リブが設けられている、請求項3または4に記載のモジュール。
- リブが扇形である、請求項5に記載のモジュール。
- 各プレートに20個のリブが設けられている、請求項5または6に記載のモジュール。
- スタックが20枚のプレートを含む、請求項3〜7のいずれか1項に記載のモジュール。
- 1つの又は各通路が約30〜約50ミクロンの深さを有する、請求項3〜8のいずれか1項に記載のモジュール。
- 第1チャンバーから第3チャンバーへの流体培地のフローの速度を制御するための制御手段をさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のモジュール。
- 制御手段が、長手方向に延びるグルーブを周面に有するロッドを含み、当該ロッドが流体培地の通路内に配置されている、請求項10に記載のモジュール。
- 制御手段が流体培地のフローを制御することができ、第3チャンバーから第2チャンバーへの安定した状態の流体培地のフローをもたらす、請求項10または11に記載のモジュール。
- 第2および第3チャンバーがカップ形状のコンテナに配置され、環状のフロー制限バリアーによって分離されている、請求項1〜12のいずれか1項に記載のモジュール。
- 廃棄物が第2チャンバーから入ることができる廃棄物チャンバーをさらに含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載のモジュール。
- 第2チャンバーと廃棄物チャンバーとの間に配置されたフィルター手段をさらに含む、請求項14に記載のモジュール。
- フィルター手段が1.3〜3.5ミクロンよりも小さい材料のみの通過を許容する、請求項15に記載のモジュール。
- フィルター手段が3ミクロンよりも小さい材料のみの通過を許容する、請求項15または16に記載のモジュール。
- 実質的に円筒形状である、請求項1〜17のいずれか1項に記載のモジュール。
- プラスチック材料から成る、請求項1〜18のいずれか1項に記載のモジュール。
- ガラスから成る、請求項1〜18のいずれか1項に記載のモジュール。
- 精子を採取する方法であって、
流体培地を保持する第1チャンバー、精液を収容する第2チャンバー、および精子を採取するための第3チャンバーを有するマルチチャンバー・モジュールを供給する工程;
第1チャンバーに流体培地を供給する工程;
第1チャンバーから第3チャンバーを経由して第2チャンバーへ向かう流体培地のフローを形成する工程;
精液を第2チャンバーに供給する工程;
マルチチャンバー・モジュールを培養する工程;および
第3チャンバーから精子を採取する工程
を含む方法。 - 生殖補助技術のために精子を前処理する方法であって、マルチチャンバー・モジュール内に、第1チャンバーから第3チャンバーを経由して第2チャンバーに向かう流体培地のフローを形成する工程、流体培地を第1チャンバーに加える工程、精液を第2チャンバーに加える工程、および流体の流れに逆らって第2チャンバーから第3チャンバーへ移動する精子を第3チャンバーから採取する工程を含む、方法。
- 第1チャンバーから第2チャンバーへの流体培地のフローが、流体培地の安定した状態のフローが第3チャンバーから第2チャンバーに向って進むように制御される、請求項22に記載の方法。
- 流体のフローであって、当該フローに逆らって精子がモジュール内の採取ゾーンに移動することができるフローを処理モジュール内で形成することを含む、精子の前処理方法。
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