JP2004533148A - 通信動作システム及びその方法 - Google Patents

Abstract

移動加入者ユニットには、複数の異なる無線ネットワーク（４−６）、例えば、その地域で使用可能であるＧＳＭ、ＵＭＴＳ、及び衛星に関連するセル選択及び再選択機能を含むメモリ（８）が設けられていて、従って、加入者ユニットがネットワークのうちの任意の１つを識別し且つその上にキャンプするのを可能にする。一度通信リンクが確立されると、加入者ユニットは、選定されたネットワークから全動作プロトコルの無線によるダウンロードを要求する。ダウンロードされたデータが機能的に正しいことを保証するため自己検査手順が任意に与えられる。メモリ（１０）に保持されたユーザ選好データが、ネットワークの選定に影響を及ぼし得る。この発明は、全ての使用可能なネットワークのため全プロトコルを保持するための大きなメモリを必要とせずに、多くのネットワークの選定に関する加入者ユニットの動作を可能にする。

Description

【技術分野】
【０００１】
［発明の分野］
本発明は、一般的に通信システムに関し、特にユーザ装置及びそれらの動作方法に関する。
【０００２】
［背景の説明］
過去５〜６年内に、無線周波数（ＲＦ）通信システムは、それぞれが１つの種類の機能が使用可能である非常に限られた数のシステムから同じ種類の基本的サービスを提供するため使用可能な数多くの潜在的システムへ進歩してきた。例えば、セルラ通信システムは、ヨーロッパでノルディック移動電話（ＮＭＴ）システムを用いて始まった。その時、これは、移動ダイアル呼び出し電話動作を提供した唯一のシステムであった。その導入以来、トータル・アクセス通信システム（ＴＡＣＳ）のような、より新しいアナログ・システムが導入されてきており、そしてもっと最近では、グループ・スペシャル・モバイル（ＧＳＭ）、及びしばしばＵＭＴＳ（汎用移動通信システム）と呼ばれる第３世代システム（３Ｇ）のようなディジタル・システムが導入されており、そして現在標準化中のものもある。
【０００３】
全てのこれらのシステムは、自身を相互から区別する幾つかの特徴を持つ。例えば、ＧＳＭ及びＵＭＴＳは、異なる搬送波周波数で動作するばかりでなく、異なる多元アクセス・システムを用いる。ＧＳＭは時分割多元アクセス・システムを用い、そしてＵＭＴＳは符号分割多元アクセス・システムを用いる。
【０００４】
逆に、両方のシステムに共通の特徴が有り、ＧＳＭ及びＵＭＴＳの両方がセルラ・システムであることにより、セルが単一の基地局（ＧＳＭ術語で）又はノードＢ（ＵＭＴＳ術語で）によりサポートされている。幾つかの基地局又はノードＢは、通常、基地局コントローラ又は無線ネットワーク・コントローラのそれぞれにより制御されている。
【０００５】
先に言及した多元アクセス技術は、これらのシステムのそれぞれに対する複数の加入者が多くの場合移動局又はユーザ装置と呼ばれる携帯加入者ユニットにより同時にサービス提供基地局にアクセスするのを可能にする。
【０００６】
最近まで、エンド・ユーザにとっての１つの問題は、世界中のどこにでも行き且つ加入者ユニットを使用することができるために、ユーザは、１つのユニットのみが全てのシステムで動作しないので、異なる種類の加入者ユニットを携帯することが必要であったことである。しかしながら、多モードで再構成可能なユーザ装置が、今商業的に使用可能になりつつあり、ユーザが幾つかの使用可能な通信システム、例えば、ＧＳＭ又はＵＭＴＳのうちのいずれか１つを選択することを可能にする。
【０００７】
理想的には、再構成可能なユーザ装置は、広範囲のシステム及び標準で作動すべきであり、そして特に、その地域で使用可能な代替通信ネットワークを検出し且つ識別することができるべきである。
【０００８】
ＧＢ−Ａ−２２９４８４４は、ユーザ装置が多くの異なるネットワークのそれぞれと通信状態にある共通無線システムに最初にアクセスすることにより、その多くの異なるネットワークのうちの１つにアクセスするのを可能にする方法が開示されている。共通無線システムは、ユーザ装置に、使用可能なネットワークのリストを与える。ユーザ装置は、リスト上のネットワークの１つを選定し、そして使用可能化プログラムを共通無線システムから要求し、それによりユーザ装置と上記の選定されたネットワークとの間の通信が、直接設定され得る。この既知の方法の制限は、それがユーザ装置により複数のネットワークのうちの１つに直接アクセスするのを可能にしない、即ちそれが共通無線システムを備えることを必要とすることである。
【０００９】
［発明の概要］
本発明の第１の局面に従って、ユーザが複数の無線通信ネットワークの１つにアクセスするのを可能にするユーザ装置であって、
複数の無線通信ネットワークのうちの少なくとも１つを検出する検出器と、
ネットワーク識別データ、及び前記複数のネットワークのそれぞれに関連する動作変数を格納する第１の記憶装置と、
ユーザの選好に関連するデータを格納する第２の記憶装置と、
受け取られた信号特性と前記第１の記憶装置に格納された識別データとの比較により、検出されたネットワークを識別する識別器と、
前記第２の記憶装置に格納されたデータとの比較により、検出され且つ識別されたネットワークのうちの１つを選定する第１の選択器と、
前記第１の記憶装置に格納され且つ前記の選定されたネットワークに関係する動作変数を選択する第２の選択器と、
前記の選択された動作変数を用いて、前記の選定されたネットワークに関して通信チャネルを設定する手段と、
使用可能化プログラムを受け取ることにより前記の選定されたネットワークとの通信を可能にする手段と
を備えるユーザ装置が提供される。
【００１０】
本発明の第２の局面に従って、ユーザ装置が複数の無線通信ネットワークの１つにアクセスするのを可能にする方法であって、
前記ネットワークのうちの少なくとも１つを検出するステップと、
前記の検出されたネットワークを識別するステップと、
格納されたユーザ・データとの比較により、前記の検出され且つ識別されたネットワークのうちの１つを選定するステップと、
前記の選定されたネットワークに関係する動作変数をネットワーク変数設定記憶装置から選択するステップと、
前記の選択された動作変数を用いて前記の選定されたネットワークに関して通信チャネルを設定するステップと、
使用可能化プログラムを受け取ることにより、前記ユーザ装置と前記の選定されたネットワークとの間の通信を可能にするステップと
を備える方法が提供される。
【００１１】
使用可能化プログラムは、選定されたネットワークから、ユーザ装置により要求され、続いて通信チャネルを介して受信され、ダウンロードされ、そしてユーザ装置内の専用の記憶装置に格納され得る。
【００１２】
代替として、使用可能化プログラムは、ユーザ装置の中に適切なプラグイン・カード又はモジュールによりダウンロードされ得て、そのプラグイン・カード又はモジュールは、一旦ネットワーク選択が行われ且つユーザに（例えば、視覚的表示器により）知らされると、ユーザによりユーザ装置に接続される。
【００１３】
ネットワーク識別データは、検出器により様々なネットワークから受信された信号の特性と関連し得て、そして例えば、搬送波周波数、多元アクセスの種類、パイロット信号周波数を備え得る。
【００１４】
第２の記憶装置内のユーザ選好が、例えば設定され得て、それにより検出されたＵＭＴＳネットワークは、常に、ＧＳＭネットワークに優先して選択される。代替として、格納された選好は、好ましい被受信信号強度、使用可能なデータ転送速度、又はサービスの品質を含み、そのケースにおいては、第１の選択器が、好適な性能判定基準に適合する検出され且つ識別されたネットワークを選定する。この後者の例においては、識別器は、そのような判定基準を、各ネットワークからの検出された信号から決定するよう適合されている。キー・パッドの助けでユーザにより、ユーザ選好をユーザ装置の中に入力し得る。代替として、格納された選好のデフォルト・リストを用いることができるであろうし、又はユーザがオプションを、事前に格納されたリストから選択することができるであろう。
【００１５】
第１の記憶装置に格納された動作変数は、ユーザ装置が選択されたネットワークに関して通信チャネルを設定し、そして好ましくは、複数のネットワークのそれぞれのいわゆる「セル選択及び再選択機能」を備えるのを可能にするに十分である。一度チャネルが確立されてしまうと、使用可能化プログラム、即ち、選定されたネットワークに登録し且つそれと通信するのを可能にするための全プロトコルが、通信チャネルを介してダウンロードされ、そしてユーザ装置に格納され得る。
【００１６】
ユーザ装置はまた、使用可能化プログラムが首尾良くダウンロードされたこと、及びユーザ装置がダウンロードの結果として正しく再構成されたことを検査するため自己検査を実行し得るのは任意である。
【００１７】
本発明は、ユーザ装置がいずれの共通システムを経ることなしに使用可能なネットワークを直接用いて通信リンクを識別し且つ設定するのを可能にし、またユーザ装置が選定されたネットワークに登録されながら他の使用可能なネットワークをモニタするのを可能にすることが有利である。
【００１８】
本発明は、ネットワーク・データをユーザ装置に知らせる各ネットワークが余分のパイロット・チャネルを必要としない点で更に有利である。
更に、ユーザ装置は、全ての使用可能なネットワークのための全使用可能化プログラムを恒久的に記憶することを要求されない。そのような要件は、非常に多くのメモリ量を必要とするであろう。
【００１９】
ダウンロードされる使用可能化プログラムは、全プロトコルよりむしろ低減されたプロトコルであり、従って、ダウンロード時間が最小にされ、そしてスペクトル効率が最大にされる。
本発明の幾つかの実施形態が、ここで図面を参照して例示としてのみ説明されるであろう。
【００２０】
［好適な実施形態の詳細な説明］
図１において、ユーザ装置は、複数の異なる通信ネットワーク３〜６からの伝送を検出することができるアンテナ１及び受信機２を含む。この例においては、４つの異なるネットワークが表されており、これらは、ＧＳＭ、ＵＭＴＳ、ＨｉｐｅｒＬＡＮ及び衛星システムである。４つの異なる通信システム３〜６のそれぞれは、異なるＲＦ搬送波周波数で動作し、そして異なる多元アクセス・タイプの動作及び他の動作プロトコル（ｏｐｅｒａｔｉｎｇ ｐｒｏｔｏｃｏｌ）を有する。従って、各ネットワークは、極めて特徴的で識別可能な特性を有する。
【００２１】
検出された各システムは、次いで、受信機２の出力に接続された識別器（ｉｄｅｎｔｉｆｉｅｒ）モジュール７による、記憶装置８に保持されたデータとの比較により識別される。
【００２２】
記憶装置８は、各ネットワーク３〜６のためのセル選択及び再選択機能を保持し、そしてネットワーク識別データ、各ネットワークのための動作変数設定、及び障害制御手順を含む。
【００２３】
識別器７は検出されたネットワークのリストを備えるが、この識別器７の出力は、ネットワーク選択モジュール９に接続されている。
ネットワーク選択モジュール９の機能は、ユーザ選好記憶装置１０に保持されたデータとの比較により、検出されたネットワーク３〜６のうちの１つを選定することにある。
【００２４】
ユーザ選好記憶装置１０は、ユーザの選好、例えば、ネットワークの種類、サービスの品質、使用可能なデータ転送速度、料金（ｔａｒｉｆｆ）と関連するデータを保持する。
ネットワーク選択モジュール９により行われるネットワークの選定は、動作変数選択器モジュール１１へ通信される。
【００２５】
動作変数選択器モジュール１１は、選定されたネットワークと関係する動作変数設定のためデータ記憶装置８に問い合わせる。次いで、動作変数選択器モジュール１１は、これらの設定を送信機１２に与え、次いで、送信機１２は、与えられた設定を用いて、アンテナ１を介して、選定されたネットワークに関して（セル選択を可能にするため）通信チャネルを設定する。
【００２６】
送信機１２はまた、使用可能化プログラムのため、要求を通信チャネルを介して、選定されたネットワークへ送信して、ユーザ装置が選定されたネットワークにより供給された全ての通信サービスにアクセスするのを可能にするよう構成される。
【００２７】
続いて、選定されたネットワークにより送られた使用可能化プログラムは、受信機２により受信され、そしてユーザ装置により後続の使用のためプログラム記憶装置１３に格納される。使用可能化プログラムは、選定されたネットワークとの通信のため必要とされる全プロトコル（ｆｕｌｌ ｐｒｏｔｏｃｏｌ）を備えるのに対して、データ記憶装置８は、低減されたプロトコルのみを保持する。
【００２８】
ここで、図１のユーザ装置の動作が、図２のフロー・チャートを参照して説明されるであろう。
ステップ１４で、使用可能なネットワークが識別される。
【００２９】
ステップ１５で、検査を行って、識別されたネットワークのいずれがユーザ選好により排除されるかどうかを決定し、そしてネットワークのための優先順位リストが、ユーザ選好データに従って作られる。
【００３０】
ステップ１６で、優先順位リスト上で最初である識別されたネットワークが、ユーザに表示され、当該ユーザは、ユーザ装置のキー・パッドを用いて適切な入力をすることにより、上記の識別されたネットワークを受け入れるか又は拒絶するかのいずれかを行う。ユーザが当該識別されたネットワークを拒絶した場合、優先順位リスト上の次のネットワークが提示され（ステップ１７）、以下同様である。
【００３１】
一度ユーザがネットワークを受け入れると、ステップ１８で、ユーザ装置は、選定されたネットワークに関してセル選択のための通信チャネルを設定することを試みる。その試みが不成功である場合、ステップ１７及び１６が反復される。上記の試みが成功である場合（ステップ１９）、要求が、上記チャネルを介して選定されたネットワークとの完全な通信（ｆｕｌｌ ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎｓ）のため必要な全プロトコルを備える使用可能なプログラムのためチャネルを介して送られる。
【００３２】
ステップ２１で、上記のプロトコルは、受信され、そして後続の使用のため格納される。
ステップ２２で、障害制御、即ち自己検査手順が実行される。この検査は、ここでダウンロードされた全プロトコルを含むユーザ装置がエアー・インターフェース放射調整を用いてコンパイルすることを保証するよう構成される。この自己検査は、記憶装置８に保持された障害手順により実行される。
【００３３】
この例においては、ユーザ装置は、例えば、指令を、選定されたネットワークから受信して、電力出力を指定されたレベルに設定する。障害手順は、ステップ２２において、格納された全プロトコルが実際に電力レベルをネットワークにより指令された正しい値に設定したことの検査を促す。レベルが正しく設定されなかった場合、ユーザ装置は、その伝送を遮断し、そしてユーザに視覚的ディスプレイにより知らせる（ステップ２３）。さもなければ、ユーザ装置は、選定されたネットワークとの通信を進め、そして同時に、他の使用可能なネットワークをモニタすることができる（ステップ２４）。
【図面の簡単な説明】
【００３４】
【図１】図１は、本発明に従ったユーザ装置のブロック図である。
【図２】図２は、図１のユーザ装置の動作を示すフロー・チャートである。

Claims (10)

1. ユーザが複数の無線通信ネットワーク（３−６）の１つにアクセスするのを可能にするユーザ装置であって、
   複数の無線通信ネットワーク（３−６）のうちの少なくとも１つを検出する検出器（１）と、
   ネットワーク識別データ、及び前記複数のネットワークのそれぞれに関連する動作変数を格納する第１の記憶装置（８）と、
   ユーザの選好に関連するデータを格納する第２の記憶装置（１０）と、
   受け取られた信号特性と前記第１の記憶装置（８）に格納された識別データとの比較により、検出されたネットワークを識別する識別器（７）と、
   前記第２の記憶装置（１０）に格納されたデータとの比較により、検出され且つ識別されたネットワークのうちの１つを選定する第１の選択器（９）と、
   前記第１の記憶装置（８）に格納され且つ前記の選定されたネットワークに関係する動作変数を選択する第２の選択器（１１）と、
   前記の選択された動作変数を用いて、前記の選定されたネットワークに関して通信チャネルを設定する手段（１２）と、
   使用可能化プログラムを受け取ることにより前記の選定されたネットワークとの通信を可能にする手段（２）と
   を備えるユーザ装置。
2. 前記使用可能化プログラムを前記の選定されたネットワークから要求する手段（１２）を更に備える請求項１記載のユーザ装置。
3. 前記使用可能化プログラムを格納する第３の記憶装置（１３）を更に含む請求項２記載のユーザ装置。
4. 前記使用可能化プログラムを含むモジュール（１３）を更に含む請求項１記載のユーザ装置。
5. 前記第１の記憶装置（８）が、前記複数の無線通信ネットワークのそれぞれのためのセル選択及び再選択機能を含む請求項１記載のユーザ装置。
6. 自己検査手順を実行する手段（８）を更に含む請求項１記載のユーザ装置。
7. ユーザ装置が複数の無線通信ネットワークの１つにアクセスするのを可能にする方法であって、
   前記ネットワークのうちの少なくとも１つを検出するステップと、
   前記の検出されたネットワークを識別するステップ（１４）と、
   格納されたユーザ・データとの比較により、前記の検出され且つ識別されたネットワークのうちの１つを選定するステップ（１５，１６）と、
   前記の選定されたネットワークに関係する動作変数をネットワーク変数設定記憶装置から選択するステップと、
   前記の選択された動作変数を用いて、前記の選定されたネットワークに関して通信チャネルを設定するステップ（１８）と、
   使用可能化プログラムを受け取る（２１）ことにより、前記ユーザ装置と前記の選定されたネットワークとの間の通信を可能にするステップと
   を備える方法。
8. 前記使用可能化プログラムを前記の選定されたネットワークから要求するステップ（２０）と、
   前記使用可能化プログラムを前記ユーザ装置内に格納するステップ（２１）と
   を更に含む請求項７記載の方法。
9. 前記の格納されたユーザ・データがネットワーク性能能力に関連する請求項７記載の方法。
10. 自己検査手順を実行するステップ（２２）を更に含む請求項７記載の方法。

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