JP2004532914A - 塗料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

塗料は、被膜形成結合剤成分、発色成分、及び塗料を塗布する表面を少なくとも実質的に火から保護するために適合させた難燃剤成分を含有する。当該塗料は、被膜形成結合剤成分の供給、発色成分の供給、いくつかの乾燥粉末成分以外の当該成分の混合、及び当該乾燥粉末成分に代わる難燃剤成分の添加、を含む方法によって製造される。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は概して塗料及び塗料の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
塗料は、産業、家庭、及び現代生活の他の分野において広く知られ、利用されている。知られている塗料は、被膜の形成及び塗装する基体への接着を促す被膜形成結合剤成分を通常含有し、また、例えば顔料及び他の着色剤のような発色成分も含有している。
【0003】
既知の塗料は、環境の有害な作用から塗装する表面の一定の保護を提供し、塗装する表面に一定の色彩を与えるが、基体表面を火の影響から十分に保護しない。この不都合は除去したほうが望ましいだろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、従来技術の不都合を回避する塗料及び塗料の製造方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0005】
これらの目的及び以下で明らかになる他の目的と調和して、本発明のひとつの特徴は、簡単に言えば、被膜形成結合剤成分、発色成分、及び塗装する表面を少なくとも実質的に火から保護するように適合させた難燃剤成分を有する塗料にある。
【0006】
本発明に従い塗料を設計すれば、従来の塗料の特徴に加えて、本塗料は、塗装する基体表面を少なくとも実質的に火の影響から保護し、多くの場合に、腐食抵抗を増大させ、塗料の耐用年数を延長する。
【0007】
本発明のさらなる特徴によれば、難燃剤成分は、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウムなどの少なくともひとつのリン酸塩もしくはその誘導体を含有する。
【0008】
本発明のさらなる特徴によれば、難燃剤成分は、シアヌル酸メラミン、ホウ酸メラミン、ポリリン酸メラミン、二リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、リン酸メラミンからなる群より選択されるメラミンもしくはその誘導体を含有する。
【0009】
また、本発明によれば、被膜形成結合剤成分を供給する工程、発色成分を供給する工程、いくつかの乾燥粉末成分以外の当該成分を混合する工程、及び前記乾燥粉末成分の代わりに難燃剤成分を添加する工程を有する塗料の製造方法を提案する。
【0010】
特に、添付する特許請求の範囲において、本発明の特色と考える新規な特徴を明らかにする。しかしながら、本発明の付加的な目的及び利点と共に、その構成及び実施方法に関して、本発明自体は以下の明確な実施例の説明から最もよく理解されるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明によれば、被膜形成結合剤成分、発色成分、及び塗料を塗布する表面を火から少なくとも実質的に保護するように適合された難燃剤成分を含有する塗料を提供する。
【0012】
難燃剤成分は、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウムなどのリン酸塩もしくはその誘導体を含有することができる。
【0013】
また、難燃剤成分は、シアヌル酸メラミン、ホウ酸メラミン、ポリリン酸メラミン、二リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、リン酸メラミンなどのメラミンもしくはその誘導体を含有することができる。
【0014】
本発明による塗料においては、難燃剤成分は、例えばペンタエリトリトール、モノペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトールのような炭化剤、メラミンのような発泡剤、及び上記で明示した薬剤の群より選択される添加剤を含有することができる。
【0015】
耐久性、光沢、弾力性、接着、柔軟性、硬度に影響する塗料の主成分のひとつである被膜生成物質(結合材及び柔軟剤)に加えて、また、カラーバリエーションと表面着色特性を生ずるように結合剤に不溶で着色剤に可溶のカラーパウダーである顔料に加えて、塗料は、結合材料と共同して多くの場合に溶液もしくはいわゆるベースラッカー(ワニス)を生ずる揮発性成分も含有できることは言うまでもない。また、塗料の固有の特色を生ずる「補助」薬品も塗料に含有させることができる。
【0016】
本発明による塗料は、被膜形成結合剤成分を供給する工程、発色成分を供給する工程、いくつかの乾燥粉末成分以外の前記成分を混合する工程、及び前記乾燥粉末成分に代わる難燃剤成分を加える工程を含む方法によって提供することができる。
【0017】
特に、例えば炭酸カルシウム、二酸化チタンなどの充填剤の代わりに難燃剤成分を使用する。しかしながら、当然に少量の被膜生成成分を代用することもできる。
【0018】
本発明による塗料を以下の実施例で例証する。
【実施例1】
【0019】
エポキシ塗料−2成分
【0020】
【表1】
Figure 2004532914
【0021】
成分Aと成分Bを4:1の体積比で混合する。
【実施例2】
【0022】
アルキドアンダーコート
【0023】
【表2】
Figure 2004532914
【実施例3】
【0024】
ウレタンエナメル
【0025】
【表3】
Figure 2004532914
【実施例4】
【0026】
剥離可能なビニルコーティング
【0027】
【表4】
Figure 2004532914
【実施例5】
【0028】
ニトロセルロースサテンラッカー
【0029】
【表5】
Figure 2004532914
【実施例6】
【0030】
つや消しラテックス塗料
【0031】
【表6】
Figure 2004532914
【0032】
[製造方法]
上記サンプルは、コールズ(Cowles)高速分散機で製造した。通常の塗料製造方法に従って、分散剤及び湿潤剤を含有する適量の展色剤中に粉末状の原料を高速分散させた。分散完了後、速度を落とし、展色剤の残余を残留成分と共に加えた。
【実施例7】
【0033】
アクリル粉末コーティング
【0034】
【表7】
Figure 2004532914
【0035】
焼き温度:150℃で20分。
【0036】
[製造方法]
W&P ZSK−30ミキサーを使用して粉末を混合及び調合した。
胴体温度:60/80℃
回転速度:250rpm
等級:200メッシュ通過100%
【0037】
上記記載の各要素、もしくはその2つ以上の組み合わせが、上記記載の種類とは異なる他の種類の物質及び方法においても有効な応用となることは言うまでもないだろう。
【0038】
塗料及びその製造方法の実施により本発明を例示及び記載したが、本発明の意図からどのようにも外れることなく、様々な修正及び構成変更をすることができるので、本発明は記載した詳細に限定されるものではない。
【0039】
さらなる分析がなくても、前述は本発明の要点を完全に明らかにしているので、最新の知識の適用によって、従来技術の見地から本発明の一般的または特定の形態の本質的特色を明瞭に構成する特徴を落とすことなく様々な応用に本発明を容易に適合させることができるだろう。
【0040】
新規であるとして請求し、かつ特許証による保護を望む事項は、添付の特許請求の範囲に明示されている。

Claims (11)

  1. 被膜形成結合剤成分、発色成分、及び塗料を塗布する表面を少なくとも実質的に火から保護するように適合させた難燃剤成分を含有する塗料。
  2. 前記難燃剤成分は少なくともひとつのリン酸塩を含有する請求項1記載の塗料。
  3. 前記難燃剤成分は、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウム、二リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、及びリン酸メラミンからなる群より選択される少なくともひとつのリン酸塩を含有する請求項2記載の塗料。
  4. 前記難燃剤成分は、シアヌル酸メラミン、ホウ酸メラミン、ポリリン酸メラミン、二リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、及びリン酸メラミンからなる群より選択されるメラミンもしくはその誘導体を含有する請求項1記載の塗料。
  5. 前記難燃剤成分は、炭化剤、発泡剤、及びリン酸塩もしくはその誘導体を含有する添加剤を含有する請求項1記載の塗料。
  6. 前記難燃剤成分は、炭化剤、発泡剤、及びメラミンもしくはその誘導体を含有する添加剤を含有する請求項1記載の塗料。
  7. 前記炭化剤はペンタエリトリトールである請求項5記載の塗料。
  8. 前記発泡剤はメラミンである請求項5記載の塗料。
  9. 前記炭化剤はペンタエリトリトールである請求項6記載の塗料。
  10. 前記発泡剤はメラミンである請求項6記載の塗料。
  11. 被膜形成結合剤成分を供給する工程、発色成分を供給する工程、いくつかの乾燥粉末成分以外の前記成分を混合する工程、及び前記乾燥粉末成分の代わりに難燃剤成分を添加する工程を含む塗料の製造方法。
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