JP2004532880A - 擬塑性フィルム形成化粧品組成物 - Google Patents

擬塑性フィルム形成化粧品組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、角質組織及び角質繊維に対する改良された適用の利点を有する化粧品組成物に関し、ここで、前記組成物は、改良された適用利点を有するが、現在の当該技術分野で既知の組成物に関連する欠点を防ぐ。前記化粧品組成物は、約650Pa〜約1500Paの変換点応力及び約0.5Pa−s未満の高剪断速度勾配を示す。本願出願者らはまた、本明細書中に開示される組成物はまた、皮膚のような角質組織に関連する他の化粧品適用(例えば、リップスティック、ファンデーション、アイライナー、リップライナー、アイシャドウ、ルージュ等)のために有用であることも見い出し、ここで、長期装着のフィルム形成化粧品製品のスムーズな適用を提供することが望ましい。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪繊維の分離、肥厚化、もつれをほぐすこと、スムーズな適用、フィルム形成性、及び改良された装着のような改良された美的属性を有する擬塑性化粧品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
マスカラは、化粧品産業に対して顕著な重要性を有する主要な化粧品製品である。マスカラ製品は、まつげ(ある場合において、まゆ)をコーティングして、主に太くし、長くし、着色し、そして個々のまつげを際立たせることによって、人の目の美しさを高めるために使用される。
【0003】
マスカラは、ケーキ又はブロック、クリーム、ジェル、及び低粘度の液体を含む様々な形態で売られる。ケーキマスカラは、元来、この化粧品の最もよく知られた形態であった。それらは、典型的には、少なくとも石鹸50%を含み、ここで顔料は石鹸と混合され、ケーキへと貼り入れられた。ウェットブラシを用いて、それを泡立たせ、次いでまつげへと適用し、満足のいく、スムーズな適用を得る。同様に、クリーム及び液体のマスカラは、従来は、比較的低い粘度に限られていたか、又は限られたずり減粘挙動を有していた。その主な欠点は、まつげ上のフィルムは、非常に水溶性であり、目の周囲の皮膚に製品が移ってにじんだり、流れたりする傾向があることであった。後に、ワックスを組み込んで元の石鹸ベースの形態よりも耐水性を高めるような改良がケーキマスカラに対してなされた。これは、通常は適用のスムーズさを犠牲にした。すなわち、マスカラ配合物の粘度が増すにつれて、適用がより困難になり、粘度が減るにつれて、まつげに残る量が減る。
【0004】
マスカラ適用具の出現はまた、マスカラのための配合選択の余地を広げるための手段を提供した。例えば、マスカラは「ケーキ」に加えて、クリーム又は液体として配合することができる。クリームマスカラは、通常は、バニシングクリームのような非常に優れた最終的な均一性を有する、ワックス及び顔料の水分散液である。自動適用具との一体化に伴い、それらの使用簡便性に起因して、人気においてケーキマスカラをすぐに超えた。というのは、この形態は、ケーキをベースとする適用具と比べてユーザの実際の技術に依存しないからである。成分のほとんどが、上述のケーキマスカラの改良形態と同様であったため、上述の欠点の多くはなお残されたままであった。しかし、それがクリームの質感であったため、水分の濃度はより大きくなり、天然フィルム形成剤及び合成フィルム形成剤を組み込んで装着を改良するのに役立たせることが可能であった。これらのフィルム形成剤を添加する主な欠点は、適用時間が短くなったことであった。水が蒸発するにつれて、ポリマーは、迅速にくっついて不均一に分布したフィルムを形成し、その結果まつげ上でのマスカラの凝集を増加させた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
米国特許第5,614,200号は、このような凝集を避けるために、半液体形態においてマスカラを分散させるのに十分な時間を提供するような、組成物の硬化速度を遅らせる硬化速度剤の使用を開示している。本明細書中に開示される配合物は、装着(すなわち、にじみ及び耐水性)を犠牲にして、まつげの分離及び適用の容易性を提供した。しかし、装着に支障をきたすこと及びまつげの厚みを増すことなく、まつげのもつれをほぐし、分離する化粧品組成物(特に、マスカラ)がなお必要とされる。さらに重要なことには、粘稠であるにもかかわらず改良された適用及び分離の利益を示す化粧品製品、すなわちマスカラの必要性が存在する。以上の事柄にもかかわらず、本発明の発明者は、擬塑性に関連する特定のレオロジー的性能パラメータによって、これらの望ましい利益が達成可能であることを発見した。したがって、本発明の発明者は、約650Pa〜約1500Paの変換点応力及び約0.5Pa−s未満の高剪断応力勾配を示す組成物、(特にマスカラ)によって、これらの望ましい利益が達成可能であることを発見した。本願出願者らはまた、本明細書中に開示される組成物はまた、皮膚のような角質組織に関連する他の化粧品適用(例えば、リップスティック、ファンデーション、アイライナー、リップライナー、アイシャドウ、ルージュ等)のために有用であることも見い出し、ここで、長期装着のフィルム形成化粧品製品のスムーズな適用を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、角質組織及び角質繊維に対する改良された適用の利点を有する化粧品組成物に関し、ここで、前記組成物は、改良された適用利点を有するが、現在の当該技術分野において既知の組成物に関連する欠点を防ぐ。本発明で請求される組成物は、約650Pa〜約1500Paの変換点応力及び約0.5Pa−s未満の高剪断速度勾配を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本明細書で使用されるとき、用語「化粧品」には、メークアップ製品、ヘアケア製品が挙げられる。
【0008】
用語「メークアップ」は、まつげ、まゆ、ほお、唇などの上を含む、顔の上に色を残す製品をいう。
【0009】
ヘアケア製品は、哺乳動物の毛髪繊維を処理し、ケアし、又は審美的に喜ばしい属性を何らかの形で付与するために使用されるものである。熟語「ヘアケア製品」によって意図される製品としては、ヘアコンディショナー、シャンプー、もつれほどきスプレーなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0010】
本明細書で使用するとき、用語「角質組織」とは、哺乳類(例えば、ヒト、イヌ、ネコなど)の最外保護外皮として配置される角質含有層を指し、皮膚、唇、毛髪、足の爪、指の爪、外皮、ひづめなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0011】
本明細書で使用する時、用語「角質繊維」は、頭又は体の毛、まゆ及びまつげのような哺乳動物(例えば、人又は動物)の毛を特にいう。
【0012】
本明細書で使用するとき、用語「局所に適用する」とは、本発明の組成物を角質組織表面に適用又は塗り広げることを意味する。
【0013】
本明細書で使用するとき、用語「皮膚科学的に許容可能な」とは、このように記載されているこれらの組成物又は構成成分が不当な毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応等を有することなく、哺乳類の角質組織と接触させて使用するのに適していることを意味する。
【0014】
本明細書で使用するとき、用語「安全且つ有効な量」とは、当業者の健全な判定の範囲内で、明白な利益、好ましくは明白な角質組織外観又は感触の利益(これら利益には、本明細書に開示した利益が独立してあるいは組み合わせて含まれる)を顕著に誘導するのに十分であるが、重篤な副作用を回避する程十分に低い、すなわち合理的な利益対危険性比を提供する化合物又は組成物の量を意味する。
【0015】
本明細書で使用するパーセント及び割合は全て総組成物の重量によるものであり、測定は全て他に明示されない限り、25℃で行われる。
【0016】
本発明の組成物は、本明細書に記載された必須成分並びに任意成分を含み、それらから実質的になり、又はそれらからなることができる。本明細書で使用するとき、「から本質的になる」とは、追加成分が特許請求された組成物又は方法の基本的且つ新規な特徴を実体的に変化させない場合にだけ、前記組成物又は構成成分がこのような追加成分を含むことができることを意味する。
【0017】
本明細書で引用した刊行物は、全て参考として本明細書に組み入れる。
【0018】
(レオロジー方法)
本発明の組成物は、約650Pa〜約1500Paの変換点応力及び約0.5Pa−s未満の高剪断速度勾配を示す。より好ましい実施形態において、変換点応力は約750Pa〜約1200Paであり、さらに好ましくは約850Pa〜約1000Paである。さらに、高剪断速度勾配が約0.25Pa−s未満であることが好ましく、さらに好ましくは約0.01Pa−s未満であることである。
【0019】
本発明で請求する組成物の上述のレオロジー的制限を決定するため、以下の方法を開発した。この方法に使用される計器及び付属品には、レオメーター(例えば、ハーク(Haake)RS150)、1°の角度のついた20mmのコーン、20mmプレート、水浴、及び溶媒トラップが挙げられる。次の条件も満たされるべきである:1)剪断速度ラン(log)が制御されている;2)剪断速度=0.01s-1〜300s-1、3)収集するデータポイントの数=300、4)試験持続時間=300秒、及び5)水浴が25℃に設定されている。
【0020】
測定を実施する前に、レオメーターを正しく較正する。試料は室温(25℃)近くにする。本発明の化粧品の適用における適用技術はきわめて重要になり得る。本発明の組成物は高い揺変性を持ちやすく、すなわち測定前の剪断力が測定結果に影響する傾向があることから、適用技術に一貫性があり、予備剪断力を出来るだけ抑えることが重要である。試料をベースプレートに適用する時は、大きな剪断力又は展延なく一動作で試料を静かにすくう。試料は、スパチュラを圧縮及び回転させて試料から離すことなく静かにベースプレート上に載せる。試料は、ベースプレート上の中心に置き、プレート全体にわたり比較的均一に塗る。試料の大きさは、コーン及びプレートが最終的な位置(0.052mm)に到達した後に隙間から試料が少量流れるのにちょうど十分な大きさとする。試料は約1グラムとする。試料が多すぎる場合又は均一に重層化されていない場合、トッププレートが試料を圧縮及び剪断しすぎて結果に影響を及ぼす。試料は新鮮(すなわち、通常の揮発分)なものとすべきである。したがって、試料を保存容器の空気/化粧品組成物境界面から採取することは回避するべきである。速乾性化粧品組成物は、測定がより難しく、通常は新鮮なフィルムを正確に測定するための溶媒トラップを必要とする。試料には、化粧品組成物試料の主溶媒である(又は相溶性のある)適切な溶媒(すなわち、水、イソドデカン等)を使用する。測定位置に到達した後、隙間から試料物質の小さな隆起が突出する。これをトッププレートのかく乱及び試料の予備剪断を生じないよう、素早く静かに除去する。トッププレートが動いた場合、そのランを中止すべきである。試料調製は、試料の乾燥を軽減するために素早く行うべきである(すなわち、20秒未満)。
【0021】
上述の方法の出力を、図1及び2に示すように、応力(t、単位パスカル)を剪断速度(y、単位s-1)の関数としてプロットする。図1及び2のいずれにおいても、10は初期降伏を表し、これは流動又は変形が開始される点である。この点での応力は、初期降伏応力と呼ばれる。低剪断速度領域20は、試料が流動し始める領域であるが、試料が完全にずり減粘する前の領域も表す。20によって図示される直線の勾配は、低剪断速度勾配(Pa−s単位で測定される)と呼ばれ、剪断応力/剪断速度の比として計算される。30は変換点を表す。これは、試料の粘度が大幅に低下する点、すなわち試料がずり減粘する点である。変換点での剪断速度は変換点剪断速度と呼ばれ、変換点での応力は変換点応力と呼ばれる。試料はずり減粘するか又はより容易に及びより流体様に流動するので、高剪断速度領域40は、変換点の後の領域である。40によって図示される直線の勾配は、高剪断速度勾配(Pa−s単位で測定される)と呼ばれ、剪断応力/剪断速度の比として計算される。変換点は、応力というよりむしろ剪断速度に置き換えても表すことができる(一方が他方に依存する)。約85s-1〜約225s-1、より好ましくは約110s-1〜約175s-1の変換点剪断速度は、上述の変換点応力領域と類似の利益を示すことがわかっている。
【0022】
図1に、本発明で請求する組成物の試験試料の出力を示す。この試料は、変換点の後、きわめて大きくずり減粘する。図1は、最大応力が変換点にあることを示す。変換点が最大応力であること、又は高剪断領域の負の勾配は、本請求組成物の物性を表す。図2もずり減粘挙動を示すが、この場合、最大応力は安定水準に達している。本発明の実施例には、わずかに勾配が増大するものがあるかもしれないが、試料がなおきわめてずり減粘である約0.5Pa−s未満であるべきである。このずり減粘挙動(図1及び2に例証されるような)は、本明細書に記載されているような望ましいとみなされる消費者利益の主要因である。
【0023】
試験方法は繰り返し実施され(例えば、10回続けて)、結果は標準偏差が10%未満、より好ましくは5%未満で得られるべきである。
【0024】
(任意成分)
本発明の組成物は、本発明の利益(すなわち、レオロジー的性能の制限)を容認できないように変更しないという条件で、所与の製品形態で慣用的に使用されるような、種々のその他の成分を含有し得る。これらの任意成分は哺乳類の皮膚への適用に好適であるべきである。即ち、上記組成物中に組み込んだ時に、正しい医学的良識又は配合者の判断の範囲内で過度の毒性、非適合性、不安定性、アレルギー反応などを示すことなく、ヒトの皮膚に接触させて使用するのに好適であるべきである。「CTFAコスメティック・イングレディエント・ハンドブック(CTFA Cosmetic Ingredient Handbook)」、第2版(1992年)には、スキンケアに関連する業界で一般に使用される様々な非限定的な化粧品及び医薬品の構成成分が記載されており、それらは本発明の組成物への使用に好適である。
【0025】
本発明において、多くの任意成分を、上に定義されたような本発明に属するもの以外の追加の利点を提供するために添加してもよい。例えば、本発明の組成物が、微生物の増殖を阻害し、製品の完全性を維持するために防腐剤系を含むことが好ましい。本発明において、防腐剤系は、組成物に有害な影響を与えない。
【0026】
当業者に既知の任意成分をまた、本発明に使用してもよい。任意成分の例は、雲母、タルク、ナイロン、ポリエチレン、シリカ、ポリメタクリレート、カオリン、及びテフロン(登録商標)を含むが、これらに限定されない化粧品フィラーである。メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、エチルパラベン、ソルビン酸カリウム、EDTA三ナトリウム、フェノキシエタノール、エチルアルコール、ベンジルアルコール、ジアゾリジニルウレア、イミダゾリジニルウレア、及びクアテルニウム−15を含むが、これらに限定されない好適な化粧品用防腐剤もまた含まれてもよい。フィルム形成剤もまた、使用してもよい。好適な薬剤としては、天然及び合成の追加のフィルム形成剤(例えば、セラック、アカシア、ヒドロキシエチルセルロース、PVP/DMEA、シリコーンラテック、及びポリクアテルニウム−10)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
乳化剤もまた、組成物の安定化を補助するために使用してもよい。これらの乳化剤としては、石鹸、リン酸エステル、エトキシル化アルコール、エトキシル化脂肪酸、エトキシル化脂肪酸エステル、ポリオールエーテルエステル、グリセロールエステル、スクロースエステルもしくはソルビタンエステル、グルコースエステル、カリウムもしくはDEA−セチルホスフェート、トリエタノールアミン、脂肪酸エステル、並びにそれらの混合物が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。
【0028】
本明細書において有用な任意構成成分は、その治療又は審美的利益、又は前提となっている作用様式によって分類することができる。しかし、本明細書において有用な任意構成成分は、ある場合は複数の治療又は審美的利益をもたらし、又は複数の作用様式を介して機能することを理解すべきである。従って、本明細書での分類は、便宜上のことであって、構成成分を特定の適用又は列記する適用に限定しようとするものではない。好適な任意成分を、以下に記載する。
【0029】
(リン脂質)
本発明の組成物は、次式を有する少なくとも1つのリン脂質を含んでもよい。
【0030】
【化1】
Figure 2004532880
リン脂質(I)の命名法及びC原子の番号付けは、IUPAC−IUB生物化学命名法委員会(Commission on Biochemical Nomenclature)(CBN)によって欧州生物化学会誌(Eur.J.of Biochem.)、79、11〜21頁(1977年)「脂質の命名法」(Nomenclature of Lipids)の勧告(sn命名法、立体特異的番号付け)に基づく。
【0031】
1及びR2は、C1020アシルの意味を有し、これらは、偶数のC原子を有する直鎖C1020アルカノイル及び二重結合と偶数のC原子とを有する直鎖C1020アルケノイルであってもよい。
【0032】
偶数のC原子を有する直鎖C1020アルカノイルR1及びR2は、例えば、n−ドデカノイル、n−テトラデカノイル、n−ヘキサデカノイル又はn−オクタデカノイルである。
【0033】
二重結合と偶数のC原子とを有する直鎖C1020アルケノイルR1及びR2は、例えば、6−シス−又は6−トランス−、9−シス又は9−トランス−ドデカノイル、−テトラデセノイル、−ヘキサデセノイル、オクタデセノイル又は−アイコセノイル、特に、9−シス−オクタデセノイル(オレオイル(oloeyl))、また、9,12−シス−オクタデカジエノイル又は9,12,15−シス−オクタデカトリエノイルである。
【0034】
3が2−トリメチルアミノ−1−エチルを意味するリン脂質(I)は、通常レシチンといわれ、R3が2−アミノ−1−エチルを意味するリン脂質(I)は、通常ケファリンといわれる。例えば、天然に生じるケファリン又はレシチン、例えば、大豆又は鶏卵由来のケファリン又はレシチンであって、異なるか又は同一のアシル基R1及びR2又はそれらの混合物を有するものが、本明細書中で使用するために好ましい。
【0035】
用語「天然に生じる」リン脂質(I)は、R1及びR2に関して同一の組成物を有さないリン脂質を定義する。それ故、天然に生じるリン脂質(例えば、天然レシチン及びケファリン)のアシル基R1及びR2は、構造的に定義することはできず、天然に生じる脂肪酸の混合物から誘導される。
【0036】
特に、天然に生じるレシチンは、大豆のような天然源から誘導されるホスファチド又はリン脂質化合物の混合物として定義される。3種の主なホスファチドは、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、及びホスファチジルイノシトールである。本発明の1つの実施形態において有用なレシチンは、レシチン、レシチンの濃縮フラクション、水素化レシチン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。任意選択的に、レシチンは、75%以上のリン脂質含量と、5%未満の遊離油が存在し、このレシチンはまた、油が存在しなくてもよい。これらの例は、セントラルソヤ(Central Soya)からのセントロレックス(Centrolex)F、及びナッターマンホスホリピッド(Nattermann Phospholipid)からのホスホリポン(Phospholipon)(登録商標)シリーズ(50G、80、90、100等)である。本発明におけるレシチンの組成物は、約23%のホスファチジルコリン、20%のホスファチジルエタノールアミン、及び約14%のホスファチジルイノシトールを含んでもよい。上記のレシチンの残りは、他のリン脂質、脂質、炭水化物、トリグリセリド、及び水分で構成される。
【0037】
本発明におけるフラクション化レシチンの組成物は、レシチン中に天然に生じるような一級脂肪酸分布又は水素化プロセスを介して生じるような一級脂肪酸分布のいずれかのホスファチジルコリンで主に構成され、ここで脂肪酸は、主にステアリン酸及びパルミチン酸のような飽和型からなる。本発明において述べられるホスホノリポン(Phopholipon)80(登録商標)は、76%のホスファチジルコリン、3%のリソホスファチジルコリン、8%のホスファチジン酸、4%のホスファチジルエタノールアミン、及び9%の他の脂質で構成される。本発明で述べられるホスホリポン(Phospholipon)50又は50G(登録商標)は、ホスホリポン(Phospholipon)80(登録商標)と類似しているが、ホスファチジルコリンの濃度がより低く、混合物の50%を表す。ホスファチジルエタノールアミンは、他の構成成分とともに30%で存在する。他のフラクション化レシチンとしては、ホスホリポン(Phospholipon)100(登録商標)、ホスホリポン(Phospholipon)90H(登録商標)、ホスホリポン(Phospholipon)90/906(登録商標)、及び他の市販で入手可能なフラクション化レシチンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0038】
リン脂質(I)はまた、合成由来であってもよい。R1及びR2に対して同一の組成を有するリン脂質は、合成リン脂質という用語によって定義される。このような合成リン脂質は、上に定義されるようなレシチン及びケファリンであってもよく、それらのアシル基R1及びR2は、定義された構造を有し、約95%を超える純度を有する定義された脂肪酸から誘導される。R1及びR2は、同一であってもよいし、又は異なっていてもよく、不飽和であってもよいし、又は飽和であってもよい。1つの実施形態において、R1は、飽和(例えば、n−ヘキサデカノイル)であり、そしてR2は、不飽和(例えば、9−シス−オクタデセノイル(オレオイル))である。好適な合成リン脂質の例は、米国特許第5,997,888号(ウェーダー(Weder)ら、1999年12月7日発行)中に見い出すことができる。
【0039】
好ましい実施形態において、リン脂質は、実質的に化学的に遊離である(例えば、結合されていない、そして/又は遮蔽されていない)。「化学的に遊離の」は、本明細書においては、あるいは「錯体化されていない」といわれる。それ故、本発明のリン脂質は、本質的に錯体化されていない。更に、組成物が錯体化形態でリン脂質を含む場合、このような錯体化は、好ましくは実質的に可逆である。この可逆性は、当業者によって容易に決定可能である。
【0040】
1つの実施形態において、前記組成物は、組成物の約0.1〜約5重量%、更に好ましくは約0.25〜約4重量%、及び最も好ましくは約0.5〜約3重量%のリン脂質を含む。
【0041】
(PVP−コポリマー)
PVP−コポリマーも、本発明の組成物に組み込まれてもよい。本発明において使用されるコポリマーは、ビニルピロリドンの誘導体、より正確には、ポリビニルピロリドン(PVP)及びα−オレフィンのコポリマー、又はポリビニルピロリドンのアルキル化誘導体のいずれかであると定義可能である。任意選択的に、これらのポリマーは、親油性である。
これらのポリマーは、次式(II)によって表すこともでき、
【0042】
【化2】
Figure 2004532880
これらのポリマーは、次式(II)によって表すこともでき、(II)(式中、基R1〜R12は、互いに独立して、直鎖もしくは分枝のC10〜C40アルキル基、又は水素原子を表し、ここで、前記の基R1〜R12の少なくとも1つが水素原子とは異なる。)Y値は、0と等しくてもよいし、又は0を超えてもよく、Xは0であってはいけない。
【0043】
1つの実施形態において、本発明において使用されるポリマーは、14〜32の炭素原子、任意選択的に28〜32の炭素原子を含む基Rを少なくとも1つ含有する。
【0044】
10〜40の炭素原子を含むアルキル基としては、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ドコシル、及びトリコンチル基が挙げられる。
【0045】
本発明のいくつかの実施形態において、PVPコポリマーの重量平均分子量は、約5000〜約30,000、任意選択的に約6000〜約20,000の範囲である。
【0046】
本発明の特定の実施形態において、Yは0に等しく、基R2〜R5は水素を表す。任意選択的に、水素の異なる基の少なくとも1つは、14〜32の炭素原子を含む。本実施形態の変形を満足するポリマーとしては、ガネックス(Ganex)WP−660(登録商標)及びアンタロン(Antaron)WP−660(登録商標)の商品名でISPにより販売されるトリコンタニルPVPが挙げられる。
【0047】
本発明の別の実施形態において、Yは0ではあり得ない。基R1〜R9及びR11及びR12は、好ましくは水素を表す。また、R10は、14〜32の炭素原子を含み、独立して、x/y比は1/5〜5/1である。
【0048】
本実施形態の変形例に含まれるポリマーの中で、それぞれ、ガネックス(Ganex)V−216(登録商標)及びガネックス(Ganex)V−220(登録商標)の商品名でISPにより販売されるコポリマーPVP/ヘキサデカン又はコポリマーPVP/エイコセンを挙げることができる。ガネックス(Ganex)V−216(登録商標)は、7300の重量平均分子量を有する約15〜23%のピロリドン単位を含む、PVP/ヘキサデカンコポリマーである。ガネックス(Ganex)V−220(登録商標)は、8600の重量平均分子量を有し、約20〜28%のピロリドン単位を含む、PVP/エイコセンコポリマーである。
【0049】
本発明に係るポリマーは、アルキル鎖の長さに依存して、種々の粘度で存在可能で、室温で均一性を有する。従って、40〜55ポイズ(4〜5.5Pa・s)のオーダーの粘度を有する液体形態、又はよりペースト状の形態、又はワックスの均一性に近い均一性を有する固体形態であり得る。
【0050】
PVPコポリマーは、組成物の約0.05重量%〜約15重量%、任意選択的に約0.1重量%〜約10重量%、又は約0.25重量%〜約5重量%の濃度で本発明の組成物中に存在してもよい。本発明の上述のPVPコポリマーを、単独又は組み合わせて使用してもよい。
【0051】
(樹脂)
本発明の組成物はまた、少なくとも1つの樹脂を含んでもよい。この樹脂は、典型的には、水不溶性ラテックスの形態で商業的製造業者から入手可能である。このようなラテックスは、モノマー、前記モノマー誘導体、前記モノマーの混合物、前記モノマー誘導体の混合物から形成されるポリマー、天然ポリマー並びにそれらの混合物を含むポリマー物質又は樹脂の水溶性乳濁液又は分散液である。前記樹脂はまた、上述のポリマーの化学修飾されたバージョンを含む。本発明のこれらの組成物は、前記組成物の約0.1重量%〜約30重量%、好ましくは約0.5重量%〜約25重量%、より好ましくは約1〜約10重量%、最も好ましくは、約2重量%〜約8重量%の樹脂を含む。更に、本発明の組成物は、前記組成物の約50重量%を超えない、より好ましくは約1重量%〜約40重量%、なおより好ましくは約5重量%〜約20重量%、最も好ましくは、約10重量%〜約17重量%のラテックスを含むべきである。
【0052】
必須の樹脂を含有する水不溶性のラテックスは、以下からなる群から選択されるモノマーを含有する:芳香族ビニル、ジエン、ビニルシアニド、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエステル、オレフィン及びそれらの異性体、ビニルピロリドン、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のアルキルエステル、不飽和カルボン酸のアルキルエステルのヒドロキシ誘導体、不飽和カルボン酸のアミド、不飽和カルボン酸のアミン誘導体、不飽和カルボン酸のアルキルエステルのグリシジル誘導体、オレフィン性ジアミン及び異性体、芳香族ジアミン、テレフタル酸ハロゲン化物、オレフィン性ポリオール、並びにそれらの混合物。1つの実施形態において、モノマーは、以下からなる群から選択される:芳香族ビニル、ジエン、ビニルエステル、オレフィン及びそれらの異性体、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のアルキルエステル、不飽和カルボン酸のアルキルエステルのヒドロキシ誘導体、不飽和カルボン酸のアミド、並びにそれらの混合物。別の実施形態において、モノマーは、以下からなる群から選択される:芳香族ビニル、ジエン、ビニルエステル、不飽和カルボン酸のアルキルエステル、不飽和カルボン酸のアルキルエステルのヒドロキシ誘導体、並びにそれらの混合物。ラテックスを含有する樹脂を製造するための重合プロセスは、当該技術分野において周知である。このようなプロセスは、キルクオチマー(Kirk Otimer)、工業化学百科事典(Encyclopedia of Chemical Technology)、第14巻、「ラテックス技術(Latex Technology)」、第3編、1981年(本明細書中に参考として組み込まれる)中に開示される。
【0053】
本発明において有用な特定のラテックスとしては、以下が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない:インターポリマーコーポレーション(Interpolymer Corporation)からのシントラン(Syntran)(登録商標)(ラテックスの)シリーズ、例えば、シントラン(Syntran)5170(登録商標)、ポリマーEX33−9、及びシントラン(Syntran)5130(登録商標)(添加されたアンモニア、プロピレングリコール、防腐剤及び界面活性剤を含んで配合されるアクリレートコポリマー)及びシントラン(Syntran)5002(登録商標)(添加されたアンモニア、プロピレングリコール、防腐剤及び界面活性剤を含んで配合されるスチレン/アクリレート/メタクリレートコポリマー);ローム&ハース(Rohm & Haas)からのプリマール(Primal)シリーズ(アクリル性ラテックス);ヘキスト(Hoechst)からのアプレタン(Appretan)V(登録商標)(スチレン/アクリル酸エステルコポリマーラテックス);エアープロダクツ(Air Products)からのビナック(Vinac)(登録商標)(ポリビニルアセテートラテックス);ユニオンカーバイド(Union Carbide)からのウカル(UCAR)ラテックス樹脂130(登録商標)(ポリビニルアセテートラテックス);ローヌ・プーラン(Rhone Poulenc)からのロードパス(Rhodopas)A(登録商標)シリーズ(ポリビニルアセテートラテックス);ヘキスト(Hoechst)からのアプレタン(Appretan)MB、EM、TV(登録商標)(酢酸ビニル/エチレンコポリマーラテックス);ダウケミカル(Dow Chemical)からの200シリーズ(スチレン/ブタジエンコポリマーラテックス);ローヌ・プーラン(Rhone Poulenc)からのロードパス(Rhodopas)SB(登録商標)シリーズ(スチレンブタジエンコポリマーラテックス);ウィツコ(Witco)からのウィトコボンド(Witcobond)(登録商標)(ポリウレタンラテックス);グッドリッチ(Goodrich)からのハイカー(Hycar)(登録商標)シリーズ(ブタジエン/アクリロニトリルコポリマーラテックス);グッドイヤー(Goodyear)からのケミガム(Chemigum)(登録商標)シリーズ(ブタジエン/アクリロニトリルコポリマーラテックス)、並びにICI樹脂からのネオクリル(Neo Cryl)(登録商標)(スチレン/アクリレート/アクリロニトリルコポリマーラテックス)。好ましい実施形態において、前記ラテックスは、アンモニウムアクリレートコポリマーを含有する。
【0054】
(ワックス)
ワックスは、組み込まれる場合、本発明の組成物中に最も高い固体濃度で含まれる。ワックスは、典型的には、組成物の約1重量%〜約20重量%、任意選択的に、約2重量%〜約18重量%、又は約3重量%〜約15重量%の濃度で使用される。
【0055】
ワックスは、室温で固体の高分子量の有機混合物又は化合物で、低融点のものとして定義することができ、グリセリドを含有しないことを除いて、一般に脂肪及び油に組成が似ている。一部は炭化水素であり、その他は脂肪酸のエステル及びアルコールである。本発明において有用なワックスは、以下からなる群から選択される:動物ワックス、植物ワックス、鉱物ワックス、合成ワックス、石油ワックス、エチレン性ポリマー、フィッシャートロプシュ(Fischer−Tropsch)ワックスのような炭化水素型、シリコーンワックス、並びにそれらの混合物、ここで、これらのワックスは、55℃〜100℃の融点及びアメリカ標準ASTM D5によって測定すると、25℃で3〜40の針浸透性を有する。標準ASTM D5による針浸透性の測定の原理は、深さの測定(ミリメートルの10分の1で表す)からなり、標準針(重さ2.5gであり、重さ47.5gの針ホルダ内に置かれ、すなわち全部で50g)に対して、ワックス上に5秒置いた場合に浸透する。
【0056】
本発明において有用な特定のワックスは、以下からなる群から選択される:蜜ろう、ラノリンワックス、セラックワックス(動物ワックス);カルナウバ、キャンデリラ、ヤマモモ(植物ワックス);オゾケライト、セレシン(鉱物ワックス);パラフィン、微晶性ワックス(石油ワックス);ポリエチレン(エチレン性ポリマー);ポリエチレンホモポリマー(フィッシャートロプシュ(Fischer−Tropsch)ワックス);C24〜45アルキルメチコン(シリコーンワックス);並びにそれらの混合物。最も好ましいのは、蜜ろう、ラノリンワックス、カルナウバ、キャンデリラ、オゾケライト、セレシン、パラフィン、微晶性ワックス、ポリエチレン、C24〜45アルキルメチコン、並びにそれらの混合物である。
【0057】
(脂肪)
脂肪は、ステアリン酸及びパルミチン酸のような高級脂肪酸のグリセリルエステルである。このようなエステル及びそれらの混合物は、室温で固体であり、結晶構造を示す。脂肪は、典型的には、本発明において含まれる固体の約5重量%〜約50重量%、好ましくは、約10重量%〜約25重量%、最も好ましくは、約10重量%〜約20重量%の濃度で使用される。
【0058】
本発明に従って用いられる脂肪は、動物性脂肪、植物性脂肪、合成的に誘導された脂肪及びこれらの混合物から成る群から選択され、その際前記脂肪が約55℃〜約100℃の融点を有し、及び米国規格ASTM D5に従って測定した時に25℃で約3〜約40の針入度を有する。好ましくは、脂肪は、以下からなる群から選択される:グリセリルモノステアレート、グリセリルジステアレート、グリセリルトリステアレート、グリセロールのパルミチン酸エステル、C18〜36トリグリセリド、グリセリルトリベヘネート、C18〜36酸トリグリセリド、並びにそれらの混合物。
【0059】
本発明において、リン脂質(例えば、レシチン)は、組成物の少なくとも0.1重量%の濃度であり、脂肪(例えば、グリセロールモノステアレート)とリン脂質の比は、約2:1〜約20:1、任意選択的に、約3:1〜約12:1、又は約3.5:1〜約10.5:1である。
【0060】
(皮膚科学的に許容可能なキャリア)
任意選択的に、本発明の組成物は皮膚科学的に許容可能なキャリアを含有する。このキャリアは、揮発性であってもよいし、不揮発性であってもよい。好適なキャリアは、本発明の成分を溶解するか、又は均一に分散するキャリアである。これらとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:水、低級アルコール(例えば、エタノール、イソプロパノール)、二価アルコール(例えば、プロピレングリコール及びブチレングリコール)、ポリオール(例えば、グリセリン)、ヒドロアルコール性混合物、炭化水素(例えば、イソブタン、ヘキサン、デセン、アセトン)、(フレオン(Freon)のような)ハロゲン化炭化水素、リナロール、炭化水素エステル(例えば、酢酸エチル、フタル酸ジブチル)、揮発性ケイ素誘導体、特にシロキサン(例えば、フェニルペンタメチルジシロキサン、フェネチルペンタメチルジシロキサン、メトキシプロピルヘプタメチルシクロテトラシロキサン、クロロプロピルペンタメチルジシロキサン、ヒドロキシプロピルペンタメチルジシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン)、並びにそれらの混合物。1つの実施形態において、キャリアは、水、エタノール、揮発性ケイ素誘導体、及びそれらの混合物からなる群から選択される。本発明において有用な揮発性及び不揮発性の両方のキャリアは、米国特許第5,750,096号(ゲラルド(Gerald)J.ガスキー(Guskey)ら、1998年5月12日発行)において更に記載される。
【0061】
(顔料)
本発明の組成物は、任意選択的に、無機顔料、有機顔料、及び有機レーキ顔料、真珠光沢顔料、並びにそれらの混合物からなる群から選択される皮膚科学的に許容可能な顔料を含んでもよい。用いられる場合、上記の顔料は、製造するために意図される色及び色の強度に依存した比率で存在する。組成物の固体部分における顔料の濃度は、約3%〜約20%、好ましくは、約5%〜約15%、最も好ましくは、約5%〜約10%である。上記の顔料は、任意選択的に、シリコーン、ペルフルオロ化化合物、レシチン及びアミノ酸を含むが、これらに限定されない処理で表面処理されてもよい。
【0062】
本発明において有用な無機顔料には、ルチル二酸化チタン又はアナターゼ二酸化チタン(参照番号CI77,891として色指数(Color Index)に記載されている)、黒色、黄色、及び赤色酸化鉄(参照番号CI77,499、77,492、及び77,491);オキシ塩化ビスマス(CI77,163)、マンガンバイオレット(CI77,742)、ウルトラマリン(CI77,007)、酸化クロム(CI77,288)、水酸化クロム(CI77,289)、及びフェロシアン酸鉄(CI77,510)、酸化亜鉛(CI77,947)及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが含まれる。
【0063】
本発明において有用な有機色素及びレーキには、D&C(医薬品及び化粧品用)赤色No.6(CI 15850);D&C赤色No.7(CI 15850:1);D&C赤色No.21(CI 45380:2);D&C赤色No.22(CI 45380);D&C赤色No.27(CI 45410:1);D&C赤色No.28(CI 45410);D&C赤色No.30(CI 73360);D&C赤色No.33(CI 17200);D&C赤色No.34(CI 15880:1);D&C赤色No.36(CI 12085);D&C橙色No.4(CI 15510);D&C橙色No.5(CI 45370:1);D&C橙色No.11(CI 45425);FD&C黄色No.5(CI 19140)、FD&C黄色No.6(CI 15985);D&C黄色No.10(CI 47005);FD&C緑色No.3(CI 42053);D&C緑色No.5(CI 61570);FD&C青色No.1(CI 42090);コチニールカルミン(CI 75470);グアニン(CI 75170)及びこれらの混合物からなる群から選択される染料及び類似のレーキが含まれる。
【0064】
本発明において有用な真珠光沢性顔料としては、以下の物質で単独又は組み合わせてコーティングされる雲母(又は類似のプレート様物質)からなる群から選択されるものが挙げられる:二酸化チタン、オキシ塩化ビスマス、酸化鉄、フェロシアン酸鉄、酸化クロム、水酸化クロム、及び上述の型の有機顔料、並びにそれらの混合物。
【0065】
(疎水性コンディショニング剤)
本発明の組成物は、1つ又はそれより多くの疎水性のコンディショニング剤を任意選択的に含んでもよい。好ましくは、疎水性コンディショニング剤の加重算術平均溶解度パラメータは12以下である。溶解度パラメータのこの数学的定義に基づいて、例えば、2つ以上の化合物を含む疎水性コンディショニング剤に要求される加重算術平均溶解度パラメータ、すなわち12以下を達成することは、化合物の1つが12より大きい独立した溶解度パラメータを有する場合、可能であることが認められる。
【0066】
溶解度パラメータは、当業者の配合化学者には周知であり、配合過程において物質の相溶性及び溶解度を決める指針として日常的に使用されている。
化学的化合物の溶解度パラメータ、δは、その化合物についての凝集エネルギー密度の平方根として定義される。典型的には、化合物に対する溶解度パラメータは、以下の方程式を用いて、気化熱に対する付加基の寄与一覧表に記載の値及びその化合物成分のモル体積から計算する。
【0067】
【数1】
Figure 2004532880
(式中、Σiiは寄与する付加基の気化熱の総計であり、Σiiは寄与する付加基のモル体積の総計である。)
【0068】
多種多様な原子及び原子群に対する付加基の寄与する気化熱及びモル体積の標準一覧表は、バートン(Barton)A.F.M.、溶解度パラメータハンドブック(Handbook of Solubility Parameters)、CRC出版(CRC Press)、6章、表3、64〜66頁(1985年)に集約されている。上の溶解度パラメータの方程式は、R.F.フェドールズ(Fedors)の「液体の溶解度パラメータとモル体積の両者を計算する方法(A Method for Estimating Both the Solubility Parameters and Molar Volumes of Liquids)」ポリマー工学と科学(Polymer Engineering and Science)第14巻2号、147〜154頁(1974年2月)に記載されている。
【0069】
溶解度パラメータは、混合物の法則に従い、その結果、物質の混合物に対する溶解度パラメータはその混合物の各成分に対する溶解度パラメータの加重算術平均(すなわち加重平均)によって与えられる。化学物理ハンドブック(Handbook of Chemistry and Physics)、57版、CRC出版(CRC Press)、C−726頁(1976〜1977年)参照。
【0070】
溶解度パラメータも多種多様な化学物質について一覧表にまとめられている。溶解度パラメータの一覧表は、上で引用した「溶解度パラメータのハンドブック(Handbook of Solubility Parameters)」に見い出される。C.D.ボーガン(Vaughan)の「製品、包装品、浸透、及び保存における溶解度効果」(Solubility Effects In Product,Package,Penetration,And Preservation)化粧品及びトイレタリー(Cosmetics and Toiletries)、103巻、1988年10月号、47〜69頁もまた参照のこと。
【0071】
疎水性コンディショニング剤の非限定的な例としては、鉱物油、ワセリン、レシチン、水素添加レシチン、ラノリン、ラノリン誘導体、C7〜C40分枝鎖炭化水素類、C1〜C30カルボン酸のC1〜C30アルコールエステル類、C2〜C30ジカルボン酸のC1〜C30アルコールエステル類、C1〜C30カルボン酸のモノグリセリド類、C1〜C30カルボン酸のジグリセリド類、C1〜C30カルボン酸のトリグリセリド類、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル類、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル類、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル類、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステル類、糖のC1〜C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル類、ポリジアルキルシロキサン類類、ポリジアリールシロキサン類、ポリアルカリールシロキサン類、3〜9個のケイ素原子を有するシクロメチコン類、植物油類、硬化植物油類、ポリプロピレングリコールC4〜C20アルキルエーテル類、ジC8〜C30アルキルエーテル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものが挙げられる。
【0072】
本明細書では約7個〜約40個の炭素原子を有する直鎖及び分枝鎖炭化水素類が有用である。これらの炭化水素物質の非限定的な例としては、ドデカン、イソドデカン、スクアレン、コレステロール、水素添加ポリイソブチレン、ドコサン(すなわち、C22炭化水素)、ヘキサデカン、イソヘキサデカン(パーメチル(Permethyl)(登録商標)101Aとして、米国ニュージャージー州サウス・プレインフィールドのプレスパース(Presperse)から市販されている炭化水素)が挙げられる。C7〜C40分枝状炭化水素の一分類であるC7〜C40イソパラフィン類は本明細書で有用である。分枝鎖液体炭化水素であるポリデセンも本明細書において有用であり、商品名ピュアシン(Puresyn)100(登録商標)及びピュアシン3000(登録商標)としてモービル・ケミカル(Mobile Chemical、米国ニュージャージー州エジソン)から市販されている。
【0073】
直鎖及び分枝鎖物質並びに芳香族誘導体を含むC1〜C30カルボン酸及びC2〜C30ジカルボン酸のC1〜C30アルコールエステル類も有用である。C1〜C30カルボン酸のモノグリセリド類、C1〜C30カルボン酸のジグリセリド類、C1〜C30カルボン酸のトリグリセリド類、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル類、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル類、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル類、及びC1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステル類のようなエステル類も有用である。本明細書では直鎖、分枝鎖、及びアリールカルボン酸類が含まれる。このような物質のプロポキシル化及びエトキシル化誘導体も有用である。非限定的な例には、セバシン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、プロピオン酸ミリスチル、ジステアリン酸エチレングリコール、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸セチル、ベヘン酸ベヘニル、マレイン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、オクタン酸セチル、ジリノール酸ジイソプロピル、カプリル/カプリントリグリセリド、PEG−6カプリル/カプリントリグリセリド、PEG−8カプリル/カプリントリグリセリド、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0074】
糖及び関連物質の様々なC1〜C30モノエステル類とポリエステル類もまた有用である。これらのエステルは、糖又はポリオール部分及び1つ又は複数のカルボン酸部分に由来する。構成要素である酸及び糖によっては、これらのエステルは、室温で液体又は固体形態をとることができる。液状エステル類の例としては、グルコーステトラオレエート、大豆油脂肪酸(不飽和)のグルコーステトラエステル、混合大豆油脂肪酸のマンノーステトラエステル、オレイン酸のガラクトーステトラエステル、リノール酸のアラビノーステトラエステル、キシローステトラリノレート、ガラクトースペンタオレエート、ソルビトールテトラオレエート、不飽和大豆油脂肪酸のソルビトールヘキサエステル、キシリトールペンタオレエート、スクローステトラオレエート、スクロースペンタオレテート、スクロースヘキサオレエート、スクロースヘプタオレエート、スクロースオクタオレエート、及びこれらの混合物が挙げられる。固体状エステル類の例には、カルボン酸エステル部分が1:2のモル比でパルミトオレエートとアラキデートであるソルビトールヘキサエステル、カルボン酸エステル部分が1:3のモル比でリノレートとベヘネートであるラフィノースのオクタエステル、エステル化カルボン酸部分が3:4のモル比でヒマワリの種油脂肪酸とリグノセレートであるマルトースのヘプタエステル、エステル化カルボン酸部分が2:6のモル比でオレエートとベヘネートであるスクロースのオクタエステル、及びエステル化カルボン酸部分が1:3:4のモル比でラウレート、リノレートと、ベヘネートであるスクロースのオクタエステルが挙げられる。好ましい固体物質は、エステル化度が7〜8であり、脂肪酸部分がC18モノ及び/又はジ不飽和及びベヘン酸であり、不飽和:ベヘン酸のモル比が1:7〜3:5であるスクロースポリエステルである。特に好ましい固体の糖ポリエステルは、分子中に約7のベヘン脂肪酸部分と約1のオレイン酸部分があるスクロースのオクタエステルである。その他の物質としては、スクロースの綿実油又は大豆油の脂肪酸エステルが挙げられる。エステル物質は次の特許に更に記述されている。米国特許第2,831,854号、米国特許第4,005,196号(ジャンダセック(Jandacek)、1977年1月25日発行)米国特許第4,005,195号(ジャンダセック(Jandacek)、1977年1月25日発行)、 米国特許第5,306,516号(レットン(Letton)ら、1994年4月26日発行)、米国特許第5,306,515号(レットン(Letton)ら、1994年4月26日発行)、米国特許第5,305,514号(レットン(Letton)ら、1994年4月26日発行)、米国特許第4,797,300号(ジャンダセック(Jandacek)ら、1989年1月10日発行)、 米国特許第3,963,699号(リッジ(Rizzi)ら、1976年6月15日発行)、米国特許第4,518,772号(ボルペンハイン(Volpenhein)、1985年5月21日発行)、 及び米国特許第4,517,360号(ボルペンハイン(Volpenhein)、1985年5月21日発行)。
【0075】
ポリジアルキルシロキサン類、ポリジアリールシロキサン類、及びポリアルカリールシロキサン類のような非揮発性シリコーンも有用なオイルである。これらのシリコーンは、米国特許第5,069,897号(オア(Orr)、1991年12月3日発行)に開示されている。ポリアルキルシロキサンは、一般化学式、R3SiO[R2SiO]xSiR3に相当し、式中、Rはアルキル基であり(好ましくはRはメチル又はエチル基であり、より好ましくはメチル基である)、xは約500までの整数で、望ましい分子量を達成するように選択される。市販されているポリアルキルシロキサンとしては、ジメチコンとしても知られているポリジメチルシロキサンが挙げられ、その非限定的な例としては、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)が販売しているヴィカシル(Vicasil)(登録商標)シリーズ、及びダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)が販売しているダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)200シリーズが挙げられる。本明細書で有用なポリジメチルシロキサンの具体例には、10センチストークスの粘度及び200℃を超える沸点を有するダウ・コーニング(登録商標)225液、及びそれぞれ50、350、及び12、500センチストークスの粘度、及び200℃を超える沸点を有するダウ・コーニング(登録商標)200液が挙げられる。一般化学式、[(CH23SiO1/2x[SiO2]yに相当するポリマー物質であるトリメチルシロキシシリケートなどの物質も有用であり、式中、xは約1〜約500の整数であり、yは約1〜約500の整数である。市販のトリメチルシロキシシリケートは、ダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)593液として、ジメチコンとの混合物として販売されている。ヒドロキシ末端を持つジメチルシリコーン類であるジメチコノール類も本明細書で有用である。このような物質は一般化学式、R3SiO[R2SiO]xSiR2OH及びHOR2SiO[R2SiO]xSiR2OHで表すことができ、式中、Rはアルキル基であり(好ましくはRはメチル又はエチル、更に好ましくはメチルである)、xは、望ましい分子量を達成するために選択される約500までの整数である。市販のジメチコノール類は、典型的には、ジメチコン又はシクロメチコンとの混合物として販売されている(例えば、ダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)1401、1402、1403液)。ポリアルキルアリールシロキサン類もここでは有用であり、25℃にて約15〜約65センチストークスの粘度を有するポリメチルフェニルシロキサンが好ましい。これらの物質は、例えば、SF1075メチルフェニル液(ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)により販売されている)、及び556化粧品グレードのフェニルトリメチコン液(ダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)により販売されている)として入手可能である。メチルデシルシリコーン及びメチルオクチルシリコーン等のアルキル化シリコーン類は、本明細書において有用であり、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)より市販されている。また、アルキル鎖の炭素数が10〜50である、アルキルメチコン類及びアルキルジメチコン類等のアルキル修飾シロキサン類も本明細書において有用である。このようなシロキサンは、商品名エイビル・ワックス(ABIL WAX)9810(C24〜C28アルキルメチコン)(ゴールドシュミット(Goldschmidt)より販売)、及びSF1632(セテアリールメチコン)(ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)より販売)として市販されている。シクロメチコン/ジメチコンコポリオール混合物も、配合助剤/コンディショニング剤として特に有用である。好適な混合物は、DC3225Q(登録商標)の商標名で販売されている。
【0076】
また、植物油類及び硬化植物油類も本明細書において有用である。植物油類及び硬化植物油類の例としては、ベニバナ油、ヒマシ油、ココヤシ油、綿実油、メンハーデン油、パーム核油、パーム油、ピーナツ油、大豆油、菜種油、アマニ油、米糠油、松根油、ゴマ油、ヒマワリ種子油、硬化ベニバナ油、硬化ヒマシ油、硬化ココヤシ油、硬化綿実油、硬化メンハーデン油、硬化パーム核油、硬化パーム油、硬化ピーナツ油、硬化大豆油、硬化菜種油、硬化アマニ油、硬化米糠油、硬化ゴマ油、硬化ヒマワリ種子油、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0077】
また、ポリプロピレングリコールのC4〜C20アルキルエーテル類、ポリプロピレングリコールのC1〜C20カルボン酸エステル類、及びジ−C8〜C30アルキルエーテル類も有用である。これらの物質の非限定的な例としては、PPG−14ブチルエーテル、PPG−15ステアリルエーテル、ジオクチルエーテル、ドデシルオクチルエーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0078】
また、疎水性キレート化剤も疎水性コンディショニング剤として本明細書において有用である。好適な疎水性キレート化剤は、米国特許第4,387,244号(スキャンロン(Scanlon)ら、1983年6月7日)に記載されている。
【0079】
好ましい疎水性コンディショニング剤は、鉱物油、ワセリン、レシチン、水素添加レシチン、ラノリン、ラノリン誘導体、C7〜C40分枝鎖炭化水素、C1〜C30カルボン酸のC1〜C30アルコールエステル類、C2〜C30ジカルボン酸のC1〜C30アルコールエステル類、C1〜C30カルボン酸のモノグリセリド類、C1〜C30カルボン酸のジグリセリド類、C1〜C30カルボン酸のトリグリセリド類、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル類、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル類、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル類、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、糖のC1〜C30カルボン酸モノエステル類及びポリエステル類、ポリジアルキルシロキサン類、ポリジアリールシロキサン類、ポリアルキルアリールシロキサン類、3〜9個のケイ素原子を有するシクロメチコン類、植物油類、硬化植物油類、ポリプロピレングリコールC4〜C20アルキルエーテル類、ジ(C8〜C30アルキル)エーテル類、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0080】
(親水性コンディショニング剤)
本発明の組成物はまた、1つ以上の親水性コンディショニング剤を含有してもよい。親水性コンディショニング剤の非限定的な例としては、多価アルコール類、ポリプロピレングリコール類、ポリエチレングリコール類、尿素類、ピロリドンカルボン酸類、エトキシル化及び/又はプロポキシル化C3〜C6ジオール類及びトリオール類、α−ヒドロキシC2〜C6カルボン酸類、エトキシル化及び/又はプロポキシル化糖類、ポリアクリル酸コポリマー、炭素原子数約12までの糖類、炭素原子数約12までの糖アルコール類、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。有用な親水性コンディショニング剤の具体的な例としては、尿素;グアニジン;グリコール酸及びグリコール酸塩(例えば、アンモニウム及び第四級アルキルアンモニウム);乳酸及び乳酸塩(例えば、アンモニウム及び第四級アルキルアンモニウム);スクロース、フルクトース、グルコース、エルスロース、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセロール、ヘキサントリオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等;PEG−2、PEG−3、PEG−30、PEG−50等のポリエチレングリコール、PPG−9、PPG−12、PPG−15、PPG−17、PPG−20、PPG−26、PPG−30、PPG−34等のポリプロピレングリコール;アルコキシル化グルコース;ヒアルロン酸;陽イオン性スキンコンディショニングポリマー(例えば、ポリクアテルニウムポリマーのような四級アンモニウムポリマー);並びにこれらの混合物等の物質が挙げられる。本発明の物品においては、特にグリセロールが好ましい親水性コンディショニング剤である。また、様々な形態のアロエベラの1形態(例えば、アロエベラ・ジェル)、キトサン及びキトサン誘導体、例えば、キトサンラクテート、ラクタミドモノエタノールアミン;アセトアミドモノエタノールアミン;並びにこれらの混合物等の物質も有用である。米国特許第4,976,953号(オア(Orr)ら、1990年12月11日発行)に記載されているプロポキシル化グリセロールも有用である。
【0081】
(構造化コンディショニング剤)
本発明の組成物はまた、構造化されたコンディショニング剤を含有してもよい。好適な構造化コンディショニング剤としては、セラミド、リポソーム等の小胞状構造が挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
(コアセルベート)
本請求の組成物はまた、コアセルベートを形成する化粧品用薬剤を含んでもよい。好ましくは、コアセルベート形成化粧有益剤は、陽イオン性ポリマー、陰イオン性界面活性剤、及び該ポリマー及び界面活性剤用の皮膚科学的に許容可能なキャリアを含む。陽イオン性ポリマーは、天然主鎖の第四級アンモニウムポリマー、合成主鎖の第四級アンモニウムポリマー、天然主鎖の両性型ポリマー、合成主鎖の両性型ポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0083】
更に好ましくは、陽イオン性ポリマーは、ポリクオタニウム−4、ポリクオタニウム−10、ポリクオタニウム−24、PG−ヒドロキシエチルセルロースアルキルジモニウムクロライド、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、ヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される天然主鎖の第四級アンモニウムポリマー;ポリクアテルニウム−2、ポリクアテルニウム−6、ポリクアテルニウム−7、ポリクアテルニウム−11、ポリクアテルニウム−16、ポリクアテルニウム−17、ポリクアテルニウム−18、ポリクアテルニウム−28、ポリクアテルニウム−32、ポリクアテルニウム−37、ポリクアテルニウム−43、ポリクアテルニウム−44、ポリクアテルニウム−46、ポリメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド/アクリルアミドコポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される合成主鎖の第四級アンモニウムポリマー;キトサン、四級化タンパク質、加水分解タンパク質、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される天然主鎖の両性型ポリマー;ポリクアテルニウム−22、ポリクアテルニウム−39、ポリクアテルニウム−47、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンコポリマー、ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ビニルカプロラクタム/ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ビニルカプロラクタム/ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドターポリマー、ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドコポリマー、ポリアミン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される合成主鎖の両性型ポリマー;並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される。更に好ましくは、陽イオン性ポリマーは合成主鎖の両性型ポリマーである。更に一層好ましくは、陽イオン性ポリマーはポリアミンである。
【0084】
陽イオン性ポリマーがポリアミンである場合、陽イオン性ポリアミンポリマーは、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリプロピレンイミン、ポリリジン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることが好ましい。更に好ましくは、陽イオン性ポリアミンポリマーはポリエチレンイミンである。
【0085】
陽イオン性ポリマーがポリアミンである特定の実施形態では、ポリアミンは疎水的に修飾されていてもよいし、親水的に修飾されていてもよい。この例では、陽イオン性ポリアミンポリマーは、ベンジル化ポリアミン、エトキシル化ポリアミン、プロポキシル化ポリアミン、アルキル化ポリアミン、アミド化ポリアミン、エステル化ポリアミン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。組成物は、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、更に好ましくは約0.05重量%〜約10重量%、最も好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の陽イオン性ポリマーを含む。
【0086】
好ましくは、コアセルベート形成化粧有益剤としては、上記陰イオン性界面活性剤はサルコシネート、グルタメート、アルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸アンモニウム、アルキレス硫酸ナトリウム、アルキレス硫酸アンモニウム、ラウレス−n−硫酸アンモニウム、ラウレス−n−硫酸ナトリウム、イセチオネート、スルホン酸グリセリルエーテル、スルホサクシネート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。更に好ましくは、陰イオン性界面活性剤は、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸アンモニウム、アルキレス硫酸ナトリウム、アルキレス硫酸アンモニウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0087】
あるいは、コアセルベート形成化粧有益剤は、陰イオン性ポリマー、陽イオン性界面活性剤、及び該ポリマー及び界面活性剤用の皮膚科学的に許容可能なキャリアを含んでもよい。陰イオン性ポリマーは、ポリアクリル酸ポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、アクリル酸、アクリルアミド、及び他の天然又は合成ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリブテン、ポリウレタン等)のコポリマー、天然由来のガム、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。好適なガムとしては、アルギネート(例えば、アルギン酸プロピレングリコール)、ペクチン、キトサン(例えば、キトサンラクテート)、及び修飾ガム(例えば、デンプンオクテニルコハク酸エステル)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。更に好ましくは、陰イオン性ポリマーは、ポリアクリル酸ポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、ペクチン、キトサン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。好適な陽イオン性界面活性剤としては本明細書に記載したものが挙げられるが、それらに限定されない。
【0088】
(ビタミン化合物)
本発明の組成物はビタミン化合物、前駆体、及びそれらの誘導体を含んでなってもよい。これらのビタミン化合物は、天然の形態であってもよいし、合成形態であってもよい。好適なビタミン化合物には、ビタミンA(例えば、ベータカロチン、レチノイン酸、レチノール、レチノイド、パルミチン酸レチニル、プロプリオン酸レチニルなど)、ビタミンB(例えば、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、リボフラビン、パントテン酸など)、ビタミンC(例えば、アスコルビン酸など)、ビタミンD(例えば、エルゴステロール、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロールなど)、ビタミンE(例えば、トコフェロールアセテートなど)、及びビタミンK(例えば、フィトナジオン、メナジオン、フチオコールなど)化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0089】
例えば、ビタミンB3化合物は皮膚の状態を調整するために特に有用であり、1997年4月11日出願の米国同時係属出願第08/834,010号(1997年10月30日発行のPCT国際公開特許WO97/39733A1に相当する)に記述されているが、この文献は全て参照として本明細書に組み込まれる。本発明の組成物は、好ましくは約0.01%〜約50%、より好ましくは約0.1%〜約10%、更により好ましくは約0.5%〜約10%、更により一層好ましくは約1%〜約5%、最も好ましくは約2%〜約5%のビタミンB3化合物を含む。
【0090】
本明細書で用いる「ビタミンB3化合物」とは次の構造式を有する化合物を意味する:
【0091】
【化3】
Figure 2004532880
(式中、Rは−CONH2(すなわち、ニコチン酸アミド)、−COOH(すなわち、ニコチン酸)又は−CH2OH(すなわち、ニコチニルアルコール);それらの誘導体;及び上記のいずれかの塩である。)
前述のビタミンB3化合物の代表的な誘導体としては、ニコチン酸の非血管拡張性エステル、ニコチニルアミノ酸、カルボン酸のニコチニルアルコールエステル、ニコチン酸N−オキシド、及びニコチン酸アミドN−オキシドを含む、ニコチン酸エステルが挙げられる。
【0092】
好適なビタミンB3化合物の例は当該分野において周知であり、多数の供給源、例えば、シグマ・ケミカル社(Sigma Chemical Company)((米国ミズーリ州セントルイス)、ICNバイオメディカルズ(ICN Biomedicals,Inc.)(米国カリフォルニア州アーヴィン)、及びアルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company)(米国ウィスコンシン州ミルウォーキー)より市販されている。
【0093】
ビタミン化合物は、実質的には純粋な物質として、又は天然(例えば、植物)原料から好適な物理的及び/又は化学的分離をすることによって得られる抽出物として含まれてもよい。
【0094】
(抗ざ瘡活性物質)
本発明において使用するための有用な抗ざ瘡活性物質の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:角質溶解成分、例えば、サリチル酸(o−ヒドロキシ安息香酸)、サリチル酸の誘導体(例えば、5−オクタノイルサリチル酸)、及びレゾルシノール;レチノイド(例えば、レチノイン酸及びその誘導体(例えば、シス及びトランス));硫黄含有D及びLアミノ酸及びそれらの誘導体及び塩、特に、それらのN−アセチル誘導体、これらの好ましい例は、N−アセチル−L−システイン;リポ酸;抗生物質及び抗菌剤(例えば、ベンゾイルペルオキシド、オクトピロックス(octopirox)、テトラサイクリン、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロバニリド、アゼライン酸及びその誘導体、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、酢酸エチル、クリンダマイシン及びメクロサイクリン(meclocycline));フラボノイドのようなセボスタット(sebostat);並びに硫酸シムノール(scymnol sulfate)及びその誘導体のような胆汁塩、デオキシコレート、及びコレート。
【0095】
(抗しわ活性物質及び皮膚萎縮防止活性物質)
本発明の化粧品組成物において有用な抗しわ性物質及び皮膚萎縮防止活性物質の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:レチノイン酸及びその誘導体(例えば、シス及びトランス);レチノール;レチニルエステル;ナイアシンアミド、及びそれらの誘導体;硫黄含有D及びLアミノ酸及びそれらの誘導体及び塩、特に、N−アセチル誘導体、これらの好ましい例は、N−アセチル−L−システイン;チオール(例えば、エタンチオール);テルペンアルコール(例えば、ファルネソール);ヒドロキシ酸、フィチン酸、リポ酸;リソホスファチジン酸、α−ヒドロキシ酸(例えば、乳酸及びグリコール酸)、β−ヒドロキシ酸(例えば、サリチル酸)、及び皮膚ピーリング剤(例えば、フェノール等)。
【0096】
(酵素)
本発明の組成物は、1つ以上の酵素を含んでもよい。好ましくは、このような酵素は皮膚科学的に許容可能である。好適な酵素としては、ケラチナーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、サブチリシン、その他のペプチド、及びタンパク質等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0097】
ジ−、トリ−、テトラ−、及びペンタペプチド、並びにこれらの誘導体等が挙げられるが、これらに限定されないペプチドは、本発明の化粧有益剤として安全且つ有効な量で含まれてもよい。本明細書で使用するとき、「ペプチド」という用語は、天然起源のペプチド及び合成ペプチドの両方を意味する。また、本明細書で有用なのは、ペプチドを含有する天然起源の組成物及び市販されている組成物である。
【0098】
(日焼け止め活性剤)
日焼け止め活性物質も本明細書で化粧有益剤として有用である。多種多様な日焼け止め剤は、米国特許第5,087,445号(1992年2月11日発行、ヘイフィー(Haffey)ら);米国特許第5,073,372号(1991年12月17日、ターナー(Turner)ら);米国特許第5,073,371号(1991年12月17日、ターナー(Turner)ら);及びサガリン(Sagarin)ら著、化粧品の科学と技術(Cosmetics SCIence and Technology)、VIII章の189頁以降に記載されている。本発明の組成物において有用な日焼け止め剤の非限定的な例には、2−エチルヘキシル−p−メトキシケイ皮酸、2−エチルヘキシルN,N−ジメチル−p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、2−フェニルベンジミダゾール−5−スルホン酸、オクトクリレン、オキシベンゼン、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル、4,4’−メトキシ−t−ブチルジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、3−ベンジリデンカンファー、3−(4−メチルベンジリデン)カンファー、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、酸化鉄、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものがある。その他の有用な日焼け止め剤は、米国特許第4,937,370号(サバテリ(Sabatelli)、1990年6月26日発行)、及び米国特許第4,999,186号(サバテリ(Sabatelli)ら、1991年3月12日発行)に開示のものである。これらの日焼け止め剤のとりわけ好ましい例としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、4−ヒドロキシジベンゾイルメタンとの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノンの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)ジベンゾイルメタンの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。使用し得る日焼け止め剤の正確な量は、選んだ日焼け止め剤及び達成される所望の日焼け防止指数(SPF)に依存して変化する。SPFとは、一般に使用される、紅斑に対する日焼け止め剤の光防護指標である。
【0099】
(キレーター)
本発明の組成物の結合剤はまた、化粧有益剤としてキレーターを含んでもよい。本明細書で用いる「キレーター」又は「キレート剤」とは、金属イオンが容易に化学反応に加わったり、化学反応を触媒したりしないように、錯体を形成することによって系から金属イオンを除くことができる活性物質を意味する。キレート剤を含むことは、過剰な鱗屑又は皮膚組織変化の一因となるような紫外線照射から、及び皮膚の損傷を起こし得るようなその他の環境化学物質から保護するためにとりわけ有用である。
【0100】
安全で且つ有効な量のキレート剤を、好ましくは組成物の約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約1重量%〜約5重量%の量で主題発明の組成物に加えてもよい。本発明に有用な代表的なキレーターの例は、米国特許第5,487,884号(ビセット(Bissett)ら、1996年1月30日発行)、PCT国際公開特許WO91/16035(ブッシュ(Bush)ら、1995年10月31日発行)、及びWO91/16034(ブッシュ(Bush)ら、1995年10月31日発行)に開示されている。主題の発明の組成物に有用な好ましいキレーターは、フリルジオキシム、フリルジオキシム誘導体、フリルモノオキシム、フリルモノオキシム誘導体、及びこれらの組み合わせである。
【0101】
(フラボノイド)
本発明の組成物もまた、フラボノイド化合物を含有してもよい。フラボノイドは、米国特許第5,686,082号及び第5,686,367号に広く開示されている。本発明で使用するのに適しているフラボノイドは、非置換フラバノン、モノ−置換フラバノン及びこれらの混合物からなる群から選択されるフラバノン類;非置換カルコン、モノ−置換カルコン、ジ−置換カルコン、トリ−置換カルコン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるカルコン類;非置換フラボン、モノ−置換フラボン、ジ−置換フラボン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるフラボン類;1つ又は複数のイソフラボン類;非置換クマリン、モノ−置換クマリン、ジ−置換クマリン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるクマリン類;非置換クロモン、モノ−置換クロモン、ジ−置換クロモン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるクロモン類;1つ又は複数のジクマロール類;1つ又は複数のクロマノン類;1つ又は複数のクロマノール類;これらの異性体(例えば、シス/トランス異性体);並びにこれらの混合物である。本明細書で使用する「置換した」という用語は、フラボノイドの1つ又は複数の水素原子が独立して、ヒドロキシル、C1〜C8アルキル、C1〜C4アルコキシル、O−グリコシド等、又はこれら置換基の混合で置換されているフラボノイドを意味する。
【0102】
適切なフラボノイドの例としては、非置換フラバノン、モノ−ヒドロキシフラバノン類(例えば、2’−ヒドロキシフラバノン、6−ヒドロキシフラバノン、7−ヒドロキシフラバノンなど)、モノ−アルコキシフラバノン類(例えば、5−メトキシフラバノン、6−メトキシフラバノン、7−メトキシフラバノン、4’−メトキシフラバノンなど)、非置換カルコン(とりわけ、非置換トランス−カルコン)、モノ−ヒドロキシカルコン類(例えば、2’−ヒドロキシカルコン、4’−ヒドロキシカルコンなど)、ジ−ヒドロキシカルコン類(例えば、2’,4−ジヒドロキシカルコン、2’,4’−ジヒドロキシカルコン、2,2’−ジヒドロキシカルコン、2’,3−ジヒドロキシカルコン、2’,5’−ジヒドロキシカルコンなど)、及びトリ−ヒドロキシカルコン類(例えば、2’,3’,4’−トリヒドロキシカルコン、4,2’,4’−トリヒドロキシカルコン、2,2’,4’−トリヒドロキシカルコンなど)、非置換フラボン、7,2’−ジヒドロキシフラボン、3’,4’−ジヒドロキシナフトフラボン、4’−ヒドロキシフラボン、5,6−ベンゾフラボン、及び7,8−ベンゾフラボン、非置換イソフラボン、ダイゼイン(7,4’−ジヒドロキシイソフラボン)、5,7−ジヒドロキシ−4’−メトキシイソフラボン、大豆イソフラボン(大豆から抽出した混合物)、非置換クマリン、4−ヒドロキシクマリン、7−ヒドロキシクマリン、6−ヒドロキシ−4−メチルクマリン、非置換クロモン、3−ホルミルクロモン、3−ホルミル−6−イソプロピルクロモン、非置換ジクマロール、非置換クロマノン、非置換クロマノール、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0103】
本発明に使用するのに好ましいものは、非置換フラバノン、メトキシフラバノン、非置換カルコン、2’,4−ジヒドロキシカルコン、及びこれらの混合物である。最も好ましいのは、非置換フラバノン、非置換カルコン(とりわけトランス異性体)、及びこれらの混合物である。
【0104】
これらは、合成物質であるか又は天然供給源(例えば、植物)からの抽出物として得ることができる。天然由来の物質を更に誘導化することもできる(例えば、天然由来物から抽出後に製造されるグリコシド、エステル、又はエーテル誘導体)。本発明で有用なフラボノイド化合物は、多数の供給元、例えば、インドファイン・ケミカル社(Indofine Chemical Company,Inc.)(米国ニュージャージー州サマービル)、ステラロイズ社(Steraloids,Inc.)(米国ニューハンプシャー州ウィルトン)、及びアルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company,Inc.)(米国ウィスコンシン州ミルウォーキー)から販売されている。
【0105】
前記フラボノイド化合物の混合物を使用してもよい。
本明細書に記載したフラボノイド化合物は、本発明中では、約0.01%〜約20%、更に好ましくは約0.1%〜約10%、最も好ましくは約0.5%〜約5%の濃度で存在している。
【0106】
(ステロール類)
ステロールはまた、本請求の組成物中に含んでもよい。有用なステロール化合物の例としては、シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、ブラシカステロール、ラノステロール、7−デヒドロコレステロール、及びこれらの混合物が挙げられる。これらは、合成由来のもの、又は天然供給源由来のもの、例えば、植物供給源からの抽出ブレンド物(例えば、フィトステロール)であり得る。
【0107】
(抗セルライト剤)
化粧品組成物はまた、抗セルライト剤を含んでもよい。好適な抗セルライト剤には、キサンチン化合物(例えば、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、及びアミノフィリン)、フォルスコリン、及びこれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0108】
(美白剤)
本発明の組成物中に含まれてもよい別の好適な化粧品用有益剤は、美白剤である。使用する時、組成物は、組成物の好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約5重量%、更に好ましくは約0.5重量%〜約2重量%の美白剤を含む。好適な美白剤としては、コウジ酸、アルブチン、デオキシアルブチン、アスコルビン酸、及びこれらの誘導体、例えば、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸リン酸ナトリウム、又はアスコルビン酸リン酸のその他の塩等の、当業者に既知のものが挙げられる。
【実施例】
【0109】
以下の実施例における化粧品製品は、本発明の化粧品組成物の具体的な実施形態を説明したものであるが、これらに限定するものではない。その他の変更は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者により実行し得る。例示するすべての組成物は、通常の配合及び混合技術により調製し得る。成分量は、重量パーセントで記載され、希釈剤、充填材などの主成分でない材料は除外してもよい。記載した配合は、従って、列挙した構成成分及びそのような構成成分に関連する比較的重要でない物質を含む。
【0110】
(実施例1)−長期装着マスカラ
【0111】
【表1】
Figure 2004532880
1ヘンケル(Henkel)/エメリー(Emery)からエメレスト(Emerest)2400として入手可能なグリセロールモノステアレート
2アメリカンレシチンからホスホリポン(Phospholipon)80として入手可能なレシチン
3ISPからガネックス(Ganex)WP−660として入手可能なトリコンタニルPVP
4インターポリマー(Interpolymer)から水ベースのアクリレートコポリマー分散液として入手可能なアンモニウムアクリレートコポリマー
【0112】
(実施例2)−増粘マスカラ
【0113】
【表2】
Figure 2004532880
1ヘンケル(Henkel)/エメリー(Emery)からエメレスト(Emerest)2400として入手可能なグリセロールモノステアレート
2アメリカンレシチンからホスホリポン(Phospholipon)80として入手可能なレシチン
3ISPからガネックス(Ganex)WP−660として入手可能なトリコンタニルPVP
4インターポリマー(Interpolymer)から水ベースのアクリレートコポリマー分散液として入手可能なアンモニウムアクリレートコポリマー
5ISPからガネックス(Ganex)V−220として入手可能なPVP/エイコセンコポリマー
【0114】
(実施例3)−長期装着マスカラ
【0115】
【表3】
Figure 2004532880
1ヘンケル(Henkel)/エメリー(Emery)からエメレスト(Emerest)2400として入手可能なグリセロールモノステアレート
2セントラルソヤ(Central Soya)からセントロレックス(Centrolex)Fとして入手可能なレシチン
3ISPからガネックス(Ganex)WP−660として入手可能なトリコンタニルPVP
4インターポリマー(Interpolymer)から水ベースのアクリレートコポリマー分散液として入手可能なアンモニウムアクリレートコポリマー
【0116】
(マスカラ製造法):
A相(ワックス相)を85℃〜90℃まで加熱する。一旦融解が始まったら、低い剪断攪拌を始める。A相が完全に融解したら、C相を添加し、1時間均質化する。1時間均質化した後、E相を添加する。E相を添加したら、均質化をやめて、中程度の剪断攪拌で30分間混合する。同時に、低剪断攪拌を適用しながら、B相(水相)を85℃〜90℃に加熱する。B相が85℃〜90℃に到達したら、D相を添加し、15分間混合する。水相(B相及びD相)をワックス相(A相、C相、及びE相)に添加し、中程度の剪断攪拌で、85℃で45分かけて乳化する。乳化した後、50℃〜53℃まで冷却を始める。温度が50℃〜53℃に到達したら、F相を添加し、30分間その温度を維持する。30分後、47℃まで冷却し、G相を添加し、20分間その温度を維持する。20分後、40℃まで冷却し、貯蔵容器に移す。
【0117】
(実施例4)−リップスティック
【0118】
【表4】
Figure 2004532880
1アメリカンレシチンからホスホリポン(Phospholipon)80として入手可能なレシチン
2ISPからガネックス(Ganex)WP−660として入手可能なトリコンタニルPVP
3インターポリマー(Interpolymer)から水ベースのアクリレートコポリマー分散液として入手可能なアンモニウムアクリレートコポリマー
*顔量及び真珠光沢顔料の組成、型及び色調は、リップスティックの色調に非常に依存する。顔料は、ジイソプロピルジメレート溶液であってもよい。
【0119】
(リップスティック製造法):
ビーカー中で、固体が完全に溶解するまでA相を混合する。固体が溶解したら、B相を添加し、クアテルニウム−18ヘクトライトが活性化されるまで混合する(溶液は、粘度が顕著に増加する)。同時に、固体が溶解するまでC相を加熱し、次いで、D相を添加する。A相、B相、C相、及びD相を混合し、中程度の剪断攪拌で、90℃まで加熱する。混合物が均質になったら、E相を添加し、加熱を続ける。空泡が除去され、混合物が均一になるまで、混合物を真空に適用する。真空を開放し、F相を添加し、加熱を続け、15分間混合する。スリムラインモールド(slimline mold)に製品を移し、0℃に冷やす。
【0120】
(実施例5)−アイライナー
【0121】
【表5】
Figure 2004532880
1アメリカンレシチンからホスホリポン(Phospholipon)80として入手可能なレシチン
2ISPからガネックス(Ganex)V−220として入手可能なPVP/エイコセンコポリマー
3水ベースのアクリレートコポリマー分散液として入手可能なアンモニウムアクリレートコポリマー
【0122】
(アイライナー製造法):
中程度の剪断攪拌で、A相を80℃に加熱する。A相中のすべての固体が一旦融解したら、B相を添加し、均質化を始める。1時間均質化する。1時間後、サンプルを取り出し、良好な顔料分散性を確認する。同時に、中程度の剪断攪拌を適用しながら、C相を80℃まで加熱する。C相が80℃に到達したら、A相及びB相を添加する。C相を添加したらすぐに、D相を混合物に添加し、ホモジナイザーの速度を下げ、57℃までゆっくりと冷却を始める。溶液が57℃になったら、E相を添加し、その温度で20分間混合する。20分後、均質化をやめて、28℃まで冷却する。製品が28℃に到達したら、貯蔵容器に移す。
【0123】
(実施例6)−リキッドファンデーション
【0124】
【表6】
Figure 2004532880
1アメリカンレシチンからホスホリポン(Phospholipon)80として入手可能なレシチン
2ISPからガネックス(Ganex)V−216として入手可能なPVP/ヘキサデセンコポリマー
3インターポリマー(Interpolymer)から水ベースのアクリレートコポリマー分散液として入手可能なアンモニウムアクリレートコポリマー
*これらの成分の組成物は、色調に非常に依存する。
【0125】
(リキッドファンデーション製造法):
低い剪断攪拌を適用しながら、A相を85℃まで加熱する。完全に均一になるまでA相を混合する。同時に、85℃まで加熱した後、均一になるまでB相を混合する。A相とB相とを混合し、15分間均質化する。低い剪断攪拌を適用しながら、室温まで冷却する。得られた製品にコロイド・ミルを使用して、所望の粒径(典型的には、0.4〜4ミクロン)を達成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】本発明で請求する組成物の試験試料の出力を示す。
【図2】本発明で請求する組成物の試験試料の出力を示す。

Claims (11)

  1. 650Pa〜1500Paの変換点応力及び0.5Pa−s未満の高剪断速度勾配を示すことを特徴とする化粧品組成物。
  2. 前記高剪断速度勾配が0.25Pa−s未満であることを特徴とする、請求項1に記載の化粧品組成物。
  3. 前記組成物が非水性主溶媒を含むことを特徴とする、請求項1に記載の化粧品組成物。
  4. 前記組成物が水性主溶媒を含むことを特徴とする、請求項1に記載の化粧品組成物。
  5. 750Pa〜1200Paの変換点応力及び0.25Pa−s未満の高剪断速度勾配を示すことを特徴とする、化粧品組成物。
  6. 前記組成物が、次の式を有するリン脂質を組成物の0.1重量%〜5重量%含むことを特徴とする、請求項1に記載の化粧品組成物。
    Figure 2004532880
    (式中、R1はC1020アシルを表し、R2は水素又はC1020アシルを表し、R3は水素、2−トリメチルアミノ−1−エチル、2−アミノ−1−エチル、C14アルキル、カルボキシ置換C15アルキル、ヒドロキシ置換C25アルキル、カルボキシ及びヒドロキシ置換C25アルキル又はカルボキシ及びアミノ置換C25アルキル、イノシトール基又はグリセリル基、又はこれらの化合物の塩を表す。)
  7. 前記組成物が、皮膚科学的に許容可能なキャリアを含むことを特徴とする、請求項1に記載の化粧品組成物。
  8. 前記組成物がワックスを含むことを特徴とする、請求項1に記載の化粧品組成物。
  9. 前記組成物が無機顔料、有機レーキ顔料、真珠光沢性顔料、及びそれらの混合物から成る群から選択される顔料をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の化粧品組成物。
  10. 前記組成物が、リップスティック、ファンデーション、アイライナー、リップライナー、アイシャドウ、ルージュ、マスカラ、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される、角質組織への適用に適した製品形態であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  11. 85s-1〜225s-1の変換点剪断速度及び0.5Pa−s未満の高剪断速度勾配を示すことを特徴とする化粧品組成物。
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