JP2004532082A - 非侵襲性管内流体診断スクリーン - Google Patents

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Abstract

乳ガンマーカー及び細胞学的異常細胞を含む乳房の病気のマーカーに対して非侵襲的スクリーニングを実施する方法及び装置を開示するものである。管内流体は、圧縮、加熱及び吸込サイクルを用いて非侵襲的に吸引される。その後、除去されたサンプルを、細胞学的異常細胞及び/又は一若しくは二以上の乳房の病気のマーカーの存在について検定する。乳房の病気のマーカーのサンプルサイズ及び管内移動度を、キャリヤの逆向きによってエンハンスされてもよい。携帯型自蔵管内流体吸引装置(20)は、ハウジング(20)と、一又は二以上のコントロール及び/又は表示(25)と、乳頭を受けるための第2の凹部(38)とを規定する組織接触面(32)を有する患者若しくは乳房インターフェース(24)とを有する。乳房インターフェース(24)は、管内流体吸引を容易にするために乳房領域の中間における圧縮についての一又は二以上の圧縮要素(45)を有する圧縮ゾーン(42)を備える。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、乳ガン又は他の乳房の病気の証拠(目印、徴候)についての非侵襲性スクリーニング検定に関するものである。
【背景技術】
【0002】
乳ガンは、女性のガンとしてかなり多いものであり、人のガンによる死の第2の原因である。乳ガンの診断及び治療の近年の多大な進歩にも関わらず、この病気の罹患率は、1940年来1年に約1%の割合で漸進的に増加している。今日、北米に済む女性が一生のうちに乳ガンになる公算は、8人に一人の割合である。現在のマンモグラフィの使用の広まりによって、乳ガンの検知は改善された。にもかかわらず、乳ガンによる死の割合は、100,000人あたり約27人で変化がないままである。大抵は、乳ガンは、かなり進行し、治療の選択枝及び生存率が少ない段階で発見される。従って、乳房のその位置でガンが小さく(約2cm径以下)、初期の段階で検知するために、より高感度でかつ信頼性の高い方法が必要とされている。このような方法は、頸部ガンの初期の検出及び治療についてのパパニコラウスミア(塗抹標本)の成功によって示唆されているように、乳ガンの生存率をかなり改善するだろう。
【0003】
初期段階での検出の問題に加えて、良性の乳房の病気と悪性のものとの区別する際、公知の乳ガンのステージを決める際、及び、異なるタイプの乳ガンの間に差異を見つける際に(例えば、エストロゲン依存腫瘍対非エストロゲン依存腫瘍)、深刻な問題が残っている。乳ガン検知、ステージ決定及び分類の改良法の開発の最近の努力は、いわゆる腫瘍“マーカー”の有望な定量(検定)に焦点が合わされている。腫瘍マーカーは通常、ガン細胞によって特異的に示される(例えば、細胞表面又は分泌されたタンパク質)タンパク質であり、又は、正常の細胞に対してガン細胞によって測定可能に増大若しくは減少したレベルで示される。他の腫瘍マーカーは、ガンの特定の形態に関連する遺伝子発現のパターン若しくはレベルにおける有害な遺伝子の変化若しくは交替を作る特定のDNA若しくはRNAシーケンスを含み得る。
【0004】
多数の及び多種の乳ガンマーカーが今日まで確認され、それらの多くが兆候及び/又は治療関連変数を決定するための重要な値を有することが示されてきた。兆候変数は、再発又は生存の確率若しくはタイミングのような、病気の結果を予測するのに役立つ変数である。治療関連変数は、所定の治療計画の成功又は失敗の確率を予測する。乳ガンマーカーによっては明らかに両方の機能を示すものもある。例えば、エストロゲンレセプターレベルは治療と独立して、乳ガン患者の再発及び生存を予測し、また、ホルモン治療に対する反応を予測するものである。パチョックら(Pertschuk et al.)によるCancer 66 : 1663-1670, 1990; パール(Parl)及びポーゼイ(Posey)によるHum. Pathol. 19 : 960-966, 1988; キンセルら(Kinsel et al.)によるCancer Res. 49 : 1052-1056, 1989; アンダーソン(Anderson)及びポールソン(Poulson)によるCancer 65 : 1901-1908, 1989.
【0005】
スクリーニング、診断、ステージ決定、分類、モニタリング及び/又は治療目的のための特定の乳ガンマーカーの利用には、対象のマーカーの性質及び活性度(アクティビティ)に依存する。乳ガンマーカーの全般的なレビューについては、ポーター−ジョーダンら(Porter-Jordan et al.)によるHematol. Oncol. Clin. North Amer. 8 : 73-100, 1994 :及び、グライナー(Greiner)によるPharmaceutical Tech., May, 1993, pp. 28-44を参照されたい。これらのレビューに反映されているように、乳ガンマーカーの開発についての主要な焦点は、腫瘍発生、腫瘍成長及びガン浸潤が重なる領域に当てられている。腫瘍発生及び腫瘍成長は、種々の細胞増殖マーカー(例えば、Ki67、サイクリンD1及び増殖細胞核抗原(PCNA))を用いて評価することができる。ここで、それらマーカーのうちいくつかは重要な腫瘍(形成)遺伝子でもある。腫瘍成長は、過剰に発現し、過少に発現し又はガン細胞において変質した活性度を示す、、種々の成長因子及びホルモンマーカー(例えば、エストロゲン、上皮増殖因子(EGF)、erbB-2、トランスホーミング増殖因子(TGF)α)を用いて評価することができる。同じ徴候によって、自己分泌(オートクライン)又は外分泌の成長因子(例えば、インシュリン成長因子(IGF)レセプター、及び、EGFレセプター)のレセプター及びホルモンは、発現の変化又は腫瘍成長に関連する活性度を示してもよい。また、腫瘍成長は、同化(合成)及び新しい血管の成長を含む脂質生成、及び、腫瘍発生(腫瘍形成)及び腫瘍成長に対するマーカーとして作用できる脂質生成因子の付随的発現によってサポートされる。
【0006】
腫瘍発生、増殖及び成長マーカーに加えて、多くのマーカーが、侵襲性の標識(表示)として及び/又はガン細胞における転移の可能性として作用できるものとして確認されている。これらのマーカーは通常、ガン細胞とその回りのミクロ環境との間の変化する相互作用を反映する。例えば、ガン細胞が浸潤し又は転移するとき、検出可能な変化が細胞癒着の発現若しくは活性度又は運動性因子に生じてもよい。その例には、ガンマーカーカテプシンD、プラスミノゲン活性化因子、コラーゲナーゼ等の因子を含む。また、減少した発現又は複数の推定腫瘍“サプレッサ”遺伝子(例えば、nm23、p53、及び、rb)の過剰発現は、増大する転移の可能性、又は、少ない病気からの結果(病気からの信号)を予測する成長の停止に直接関連している。
【0007】
他のガンマーカーの中で、増殖マーカー、癌遺伝子、成長因子及び成長因子レセプター、血管新生因子、プロテアーゼ(蛋白質分解酵素)、癒着因子及び、腫瘍サプレッサ遺伝子の評価は、患者におけるガンのリスク、存在、状態若しくは将来の挙動に関する情報を提供することができる。これらのガンマーカーの一又は二以上の発現の存在若しくはレベル又は活性度を決定することは、例えば、悪性の奇形を良性の奇形から区別することによって、不確かな臨床的な奇形を有する患者の鑑別診断において助けとなる。さらに、確かな悪性疾患を有する患者において、ガンマーカーは、将来の転移のリスク、又は、特定の患者における選択された治療コースに対する反応の確からしさを予測するのに役に立ち得る。特別のドラッグ又は治療オプションに対する患者の反応を予測するものであってもよい、非常に特別のガンマーカーを分析することによって特別の情報を得ることができる。
【0008】
ガンマーカーを検出し、測定する方法は、特に、モノクローナル抗体技術を利用する定量によって、免疫定量の開発によって革命が起こされた。前述したように、多くのガンマーカーは、大きなテストサンプルが必要であり、従って多くの臨床用途には不適当である従来の生化学検定(定量)法を用いて検出又は測定されるだけである。対照的に、最近の免疫学的検定法は、特にターゲットのマーカータンパクを特定的に認識するモノクロール抗体を用いるときは、かなり小さなサンプルにおけるガンマーカーを検出及び測定することができる。従って、従来の生検法を介して得られる免疫組織化学的染色乳房組織試験片(標本)によって選択されたガンマーカーの存在若しくは不在、レベル又は活性度を検定することはルーチンである。免疫組織化学的染色の高感度の性質のために、これらの方法は、従来の生検標本と比較して侵襲性の低いサンプル収集手順を必要とする小さめの針状生検標本においてガンマーカーを検出し測定するのに成功してきた。また、他の免疫学的方法も開発され、患者からの血清や他の体液(人体流体)のような非細胞サンプルにおけるガンマーカーの検出及び測定を可能とする従来技術において周知である。これらの代替のサンプル源の使用は、侵襲性生検手順が指示されていない初期のスクリーニング及び低リスクモニタリングプログラムにおいてガンマーカー検定の適用を可能とする従来の生検サンプルを利用する手順と比較して、罹患率及び検定のコストを実質的に低減する。
【0009】
乳ガンの評価の目的のため、ガンマーカーの検定用の従来の若しくは針状の生検サンプルの使用は望まれていないことが多い。というのは、このような検定の主要な目的が、触診の若しくは乳房X線撮影(マンモグラフィ)により検知可能な腫瘍ステージまで進む前にガンを検知することだからである。このステージに先立つ生検は通常禁忌の対象であり、このようなサンプルを利用する初期のスクリーニング及び低リスクモニタリング手順を支持できないものにしている。従って、生検より侵襲性の低い手段によって乳ガンマーカー検定用のサンプルを得るために従来技術において必要なものがある。
【0010】
そこで、乳ガンマーカー検定のために血清除去が試みられた。乳ガンマーカー検定のために血清サンプルを利用する試みは限定的な成功に留まった。ターゲットマーカーは血清において検出可能ではないし、マーカーのレベル若しくは活性度の変化は血清のおいてモニターできない。また、血清における乳ガンマーカーの存在がミクロな転移のときに生じ、血清検定は転移前段階の検知のために有効でない。他方、乳腺内の体液自体の方が血清よりも乳ガンマーカーのより高くかつより生物学的関連性が高いレベルを含むことが期待されており、特に全乳ガンの80〜90%がこれら乳腺の管内上皮内で生じるという観点においてはそれが期待されている。乳房の管内の流体は、ホルモンの集合及び濃度、成長因子、肺胞管システムの周囲の細胞によって又はその細胞への作用によって分泌されるものと匹敵する他のポテンシャルマーカーを含むことが期待されている。同様に、乳腺流体は、細胞、固形細胞片、又は、乳腺流体の液体フラクション(分枝)において検出可能ではない細胞内若しくは細胞表面マーカーを評価するために細胞学的若しくは免疫学的検定において使用できる生成物(プロダクト)を含むことが期待されている。
【0011】
乳腺サンプルを利用する非侵襲性乳ガンマーカー検定を開発するこれまでの試みには、自発的な乳頭分泌を示す患者から得られた乳腺の研究を含む。イナジら(Inaji et al.)によるCancer 60 : 3008-3013, 1987に従ったこれらの研究の一つでは、乳ガンマーカー癌胎児抗原(CEA)のレベルは、従来のエンザイム−リンクドイムノアッセイ(ELISA)及びサンドイッチ型モノクロール免疫検定法を用いて測定した。これらの方法によって、自発的に分泌した乳腺におけるCEAのレベルは触診不能な乳ガンの感度の高い指標を提供することが繰り返し立証されてきた。イナジら(Inaji et al.)によるJpn. J. Clin. Oncol. 19 : 373-379, 1989に引き続く研究では、これらの結果は、CEA判定のためのより高感度なドライ・ケミストリーのドット免疫的結合検定を用いて拡張された。この後者の研究では、触診可能な乳房腫瘍を有する被験患者の43%において、かつ、触診不能な乳房腫瘍を有する被験患者の73%において、CEAレベルが向上が見られたことが報告された。分泌された乳房からの流体におけるCEAレベルは腫瘍内CEAレベルに高い相関を有しており、乳ガン細胞によるCEA発現のレベルは、乳腺流体CEA内容物において密接に反映されていることを示している。これらの結果に基づくと、出願人は、自発的に分泌された乳房流体におけるCEAについての免疫学的検定(イムノアッセイ)は触診不能な乳ガンをスクリーニングするのに有効であると結論した。
【0012】
乳腺流体の評価は自発的乳頭分泌を経験した女性において触診不能な乳ガンをスクリーニング(振るい分け)する有効な方法であることがわかったが、この条件の珍しさは、初期の乳ガンスクリーニングのための候補である大多数の女性に適用できないイナジらの方法を反映している。また、上述の最初のイナジらの報告は、自発的乳頭分泌をしているある患者は10μl以下の乳腺流体(乳房からの液体)を分泌するのに過ぎず、これはELISAやこの研究で用いたサンドイッチ型免疫学的検定のためには臨界的に低いレベルである。他のガンマーカーを検定するのに用いられる他の抗体は、イナジやその研究者が用いた抗CEA抗体より低い感度を示し、そのため、少量の自発的に分泌された乳腺流体のドライケミカル免疫学的検定においてさえ使用されるのに適当な又は感度が十分よいわけではないようである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述の観点で、特に、初期ステージの触診不能の乳房腫瘍をスクリーニングするために、ガンを含む乳房の病気を評価し、診断し、管理する際に使用するための生物学的サンプルを得るために広く応用可能な、非侵襲的方法及び装置についての従来技術において重要な必要事項が残っている。得られた生物学的サンプルは特に選択された乳ガンマーカー若しくは乳ガンマーカーのパネルを検出若しくは測定することによって、乳房の病気を評価し、診断し、管理するのに用いることができ、それによって、特定的なガンの予後及び/又は治療関連情報を提供するため、全ガン状態、ガン感受性、乳房感染及び他の乳房の病気を診断し、管理する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一の態様では、一又は二以上の乳房の病気のマーカーのために管内(腺管内)乳腺流体をスクリーニングする方法を提供する。この方法は、乳房を機械的管内流体吸入装置に接触させる段階と、管内乳腺流体を除去するために非乳汁分泌の周期で乳房に対して蠕動圧縮及び吸引(吸込)を付与するために装置を作動する段階と、乳ガンマーカーのために流体をスクリーニングする段階と、を備える。この方法はさらに、装置から乳房へ熱を付与する段階を備えるのが好ましい。
【0015】
本発明の他の態様では、管内乳腺流体スクリーニング装置を備える。この装置は、乳房を受容するための第1の凹部と乳頭を受けるための第2の凹部とを規定(画定)する組織接触面を備える。第1の凹部を規定するための組織接触面の少なくとも一部の上に圧縮力を付与するためにドライバーを備える。真空導管が第2の凹部に連通し、サンプルコレクターが第2の凹部に連通する。サンプルコレクターは対象の分析物のための特定結合パートナーを含む収集パッチを備えるのが好ましい。
【0016】
一の実施形態では、ドライバーは組織接触面に蠕動圧縮力を付与する。このため、ドライバーは、圧縮力を付与するために充填され若しくは空にされる少なくとも一の膨張可能チャンバーを備える。
【0017】
本発明の他の態様では、管内流体吸引装置を提供する。装置は制御ユニットと発動機(パワーヘッド)とを備える。フレキシブル制御(コントロール)ラインが発動機を制御ユニットに接続する。ディスポーザルユーザーインタフェースを発動機に取り外し可能に取り付けられる。制御ユニット内の真空源が制御ラインを介してユーザーに連通する。熱源をユーザーインタフェースに熱的に連通し、圧縮サイクル発電機をユーザーインタフェースに力伝達接触する。サンプルコレクターがユーザーインタフェースに流体連通するのが好ましい。一の実施形態では、サンプルコレクターはユーザーインタフェースから取り外し可能である。
【0018】
本発明の他の態様では、乳房管内吸引における収率を増大する方法を提供する。この方法は、キャリヤを備える段階と、管内への逆方向の圧力の下でキャリヤを導入する段階を備える。その後、圧縮、熱、吸引の組合せを用いてキャリヤを管から取り戻す。取り戻したキャリヤにおいて見つけられたサンプルを、細胞学的検査又は生化学的検定のような方法によって検査してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面と特許請求の範囲とを一緒に考慮することにより、以下の好適な実施形態の詳細な説明において、当業者に明らかになるだろう。
【0020】
図1は、本発明の一態様に従って、携帯自蔵管内流体吸引装置20の概略構成図である。吸引装置20は、装置20の種々のコントロール及び機能コンポーネントを収容するためにハウジング22を含む。一又は二以上のコントロール及び/又は表示25が、吸込、圧縮、及び、吸引装置20の意図された機能に依存して含まれるものであってもよい他の特徴(例えば、熱、超音波)のような装置の種々の態様を制御するために、ハウジング上に備えるものでもよい。ハウジング22は、押し出し成形、射出成形、高濃度ポリエチレン、ナイロン、ポリエチレン・テレフタレート等の従来周知の適した生体適合性材料から他の周知の手法によって作製されてもよい。ハウジングは、使用中に片手で掴むことを安心して円滑にするために、人間工学的構成で作製されるのが好ましい。
【0021】
ハウジング22は、ハウジング22に永久的に取り付けられているか、又は、クリーニング又は廃棄のような目的で取り外し可能に取り付けられてもよい患者若しくは乳房インターフェース24を備える。乳房インターフェース24は、近位端26と遠位(末端)端28とそれらの間に延びているボディ30とを有する。インターフェース24は、乳房を受容するための第1の凹部34と乳頭を受けるための第2の凹部38とを規定する組織接触面32を有する。組織接触面32はボディ30上で一体の面でもよく、また、ボディ30に付着され又はボディ30内に填り及び/又はボディ30に固定された独立した内側の裏打ち(interior liner)を備えてもよい。
【0022】
ボディ30は、種々の周知の生体適合性ポリマー材料のいずれかを用いて、射出成形、テーパーが形成された捕獲チューブ内でのブロー成形チューブ・ストック、又は他の公知の手法のいずれかで製造されてもよい。ボディ30は透明であるのが好ましく、それは、ポリカーボネート又は他の従来公知の比較的透明な材料から形成することによって実現されてもよい。一の実施形態では、通常円錐状のボディ30はフレキシブルな内側裏打ちに対して支持を提供するのに十分に堅い。
【0023】
インターフェース24の寸法は、本明細書に開示した内容の観点で当業者に明らかなように、幅広く変わって構わない。一般に、フレキシブルボディ30の遠位端28は、約2インチから約10インチの範囲内の内径を有する弾性シーリングリング35を備える。第2の凹部38の遠位端は、約1インチから約4インチの範囲内の内径を有する。第1の凹部34は、約0インチから約12インチの範囲内の近位端26から遠位端28の軸長を有し、多くの実施形態では、約2インチから約6インチの範囲内である。第1の凹部34は、当業者に明らかなように、通常円錐状若しくはベル形形状の内部構成を有する。
【0024】
胸部インターフェース24は、管内流体吸引を容易にするために胸部の中間領域に圧縮を付与するために一又は二以上の圧縮要素45を有する動的圧縮ゾーン42を備えるのが好ましい。特定の寸法は年齢及び経産と共に患者から患者へと変化し、乳房は、乳頭上に複数の外部開口の方向で通常合流する複数のダクトを含む。管内ボリュームの大半は乳房の遠位の半分若しくは3分の1に含まれる(患者から見て)。発明者は、乳房の中間領域のあたりにほぼ中心をおき、解剖学的に遠位に延びる圧縮ゾーンはダクト内の流体輸送を最適にすると信じている。
【0025】
図2では、動的圧縮ゾーン42が複数の環状圧縮リング44,46,48及び50を備えるように(スケールは正確ではない)示している。環状圧縮リングは、連続作動が可能となるように、ハウジング22においてドライバ52に作動可能に連通している。好適な作動モードは、組織圧縮は装置について近い方から連続的に、圧縮リング44から始まり、圧縮リング46が続き、圧縮リング48が続き、圧縮リング50へと続くような蠕動運動に似ている。本明細書の開示内容において当業者に明らかなように、本発明では幅広い種類のうちのいくつかの圧縮リング数及び配置を用いてもよい。図2の4個の圧縮リングの図示は本発明の範囲を限定するものではない。一般に、約1個から約20個のうちのいずれかの数の圧縮要素45をリング状に若しくは非環状にして用いてもよく、好適には約3個から10個の圧縮要素を多くの実施形態において使用することが企図されている。
【0026】
圧縮要素45は、膨張式の管状要素若しくは他の膨張式構造、又はローラーのような機械的圧縮要素のような種々の構造のいくつかを備えてもよい。明解さのためにスケールが正確でなく描いた図の実施形態では、動的圧縮ゾーン42は複数の環状、膨張式、管状圧縮リングを備え、そのそれぞれは1個の導管56によってドライバ52に接続されている。ドライバ52は、前述のように、圧縮要素45を連続的に駆動するためにマイクロプロセッサ又は他の中央演算処理ユニットを含んでもよい。一の実施形態では、ドライバ52は、マイクロプロセッサに応答して、所定の圧縮プロトコルに従って、各圧縮リングを制御可能に膨張し、収縮するためにポンプを含む。空気、水若しくはゲルのような膨張媒体を、所望の性能特性に依存して用いてもよい。一の実施形態では、ダウコーニングから入手可能な変形する(モーフィング)ゲルのような熱保持ゲルを用いて、圧縮サイクル中に熱を伝搬することが可能である。
【0027】
圧縮要素45は、所定のシーケンスで圧縮(膨張)を可能とするために、毛細管若しくは流れ制限オリフィス、又は、圧力解除バルブによって互いに接続してもよい。また、圧縮要素45は互いに流体連通してもよく、それぞれは一つのデュロメーターを有する壁を有するか、又は、一つのしきい膨張圧力に達し及び/又は越えるときにそれぞれの要素が膨張するような弾性を有する。
【0028】
マイクロプロセッサは、特別のポンピング及び圧縮サイクル特性にプログラムされていてもよいし、所望のような吸引関数を最適化するようにユーザーによって調整可能であってもよい。例えば、圧縮サイクルが、胸の壁(遠位端28)から近位端26へのシーケンシャル圧縮パターンを有する蠕動的なものであってもよい。また、圧縮サイクルは非蠕動的な拍動性のものでもよい。真空はポンピングサイクルを通して一定に付与され、圧縮サイクルに対して位相が合って又は位相が反転して拍動するものであってもよい。
【0029】
吸引装置20は、真空導管(図示せず)によって第2の凹部38に連通して、ハウジング22にポンプのような真空生成器を備える。電源や駆動回路のような関連エレクトロニクスが、ユーザーが選択的に真空を生成し又は破ることができるように、コントロール25に接続されているのが好ましい。また、ポンプと真空機構は全自動で、マイクロプロセッサに予めプログラムされていてもよい。ポンプは一般に、0(ポンプオフ)から約300 mm/Hgまでの作動範囲内で真空を生成することができる。300 mm/Hgを越える真空も利用可能であるが、この領域の真空又はこれ以上の真空は微小血管系の破裂を生じ、本発明の目的を達するためとしては不必要である。このため、真空を約200 mm/Hg、若しくは250 mm/Hg、、若しくは300 mm/Hgを越えないように制限するために、従来公知のように、真空導管に連通する制限バルブを備えてもよい。本発明の方法の範囲で、50 - 200 mm/Hgの負の圧力が好適であり、個々の患者の感度、オキシトシン服用量及び他の因子に依存して、このような圧力を約1 - 15分間好適には間欠的に維持する。
【0030】
前の実施形態は、特に家庭内管内吸入のための種々の設備において役に立つ。本発明の他の実施形態では、医師のオフィス若しくは他の従来の医療設備等のために、デスクトップユニット60を備える。デスクトップ管内流体吸引システム60は、細長のフレキシブル制御ライン66を介して発動機64に連通した制御ユニット62を備える。発動機64は、前述のインターフェース24と類似若しくは同一であってもよいディスポーザルユーザーインターフェース68を備える。この実施形態では、インターフェース68は、オンタイム使用及びインターフェース68の連続的な廃棄を容易にするために、発動機64に取り外し可能に接続されているのが好ましい。また、全インターフェース及び発動機アセンブリは廃棄可能なオンタイム使用のものであってもよい。
【0031】
コントロール62は、真空ポンプと、デスクトップユニット60の意図された機能に依存して必要とされる他の駆動回路及びコントロールとを含んでいるのが好ましい。例えば、真空ポンプ(図示しない)は、制御ライン66の長さ全体に延びた真空管腔(ルーメン)(図示せず)を介してディスポーザルユーザーインターフェース68に連通する。追加の管腔若しくは配線は、議論してきたように、動的圧縮ゾーン42の蠕動若しくは他のシーケンシャル圧縮運動を実施するために制御ラインを通って延びている。
【0032】
診断又は非診断実施形態のいずれかにおいて、サンプルコレクター若しくはリザーバは、管内流体の収集を可能とするために、ディスポーザルユーザーインターフェース68に流体連通するように配置されているのが好ましい。サンプルコレクター若しくは容器は、診断室若しくは診断分析用に他の設備に収集された管内流体を輸送できるようにするために取り外し可能であってもよい。
【0033】
ディスポーザルユーザーインターフェース68は、先述のように、インターフェース24を囲繞し若しくは接触するために、及び/又は、圧縮要素を膨張させるために、熱保持ゲル若しくは他の媒体のような熱源を備えるのが好ましい。また、抵抗熱要素は、ディスポーザルユーザーインターフェース68において、制御ライン66全体に延びた導体を介してパワー供給される関連発動機64において備えてもよい。動的圧縮ゾーン42は、熱保持ゲル若しくは熱を保持する他の媒体で充填された要素をを含む実施形態において、乳房インターフェース24は除去され、使用に先立って、電子レンジ若しくは他の熱源のようなもので加熱される。ダクトの開口で生じ得るケラチンの初期の除去を補助するために、発動機64において一又は二以上の超音波トランスデューサを駆動するために、また、熱源として機能するためにも、制御ユニット62又は発動機64に超音波源を備えてもよい。また、制御ライン66における第1の管腔を介して制御ライン62におけるヒーターから発動機64若しくは患者インターフェースにおける熱交換器まで、及び、戻って第2の管腔を介して制御ライン62まで、加熱する流体は閉鎖ループを介して循環してもよい。
【0034】
表示された乳腺流体のボリューム(容量)は、使用されればオキシトシンに対する患者の感度、投薬されたオキシトシンの投薬量、乳房ポンプ投与の時間、圧力及び他の変数を含む種々の因子に依存して変化する。比較的低い感度の乳ガンマーカー検定では、300 - 500 μlの出てきた乳腺流体のボリュームは、検定を実施するのに十分な材料を提供するのが好ましく、このようなボリュームは上述の方法に従って治療された女性のかなりの割合から得ることができるように期待されている。300 - 500 μlの乳腺流体を出すために、女性の中には繰り返しの刺激治療が必要とされている人もあり、おそらく、多数の患者の診察中に得られた乳腺流体サンプルを溜めることが必要となる。しかしながら、本発明のより感度のよい検定例えば、固体相免疫学的検定では、かなり少ない3μl以下のサンプルは検定を実施するのに十分である。これは、乳腺流体へ自然に分泌された乳ガンマーカーの場合は特にそうであり、従って、例えば、分泌されない上皮細胞表面抗原又は細胞内抗原に匹敵する高濃度で存在すると期待されている。
【0035】
本発明の一の態様は乳腺流体からの生物学的サンプルを得るための新規の非侵襲的方法に属するが、本発明の他の態様は、重要な乳房の病気のマーカーを検知し及び/又は測定するために収集されたサンプルの使用を含む。本発明は、乳房の病気のマーカー特に、生物サンプルにおける乳ガンマーカーの存在及び/又は発現レベルを決定するために、公知の手順及び試薬を組み込んだ幅広い範囲の検定法の従来の応用を可能にするものである。
【0036】
乳腺流体の発現(発生)段階中若しくはその後、生物サンプルを発現された乳腺流体から収集される。適当な生物サンプルの範囲を企図しており、本発明の方法の範囲内で役に立ち、それには全乳腺流体、乳腺流体の選択された液体若しくは固体状片、完全細胞若しくは細胞構成要素、タンパク、糖タンパク、ペプチド、(DNA及びRNAポリヌクレオチドを含む)核酸、及び乳腺流体の他の生化学及び分子構成要素が含まれる。
【0037】
サンプル収集は、吸収性サンプル収集媒体を有する若しくは有しない凹部38内で若しくは凹部38に連通してのような適当なリザーバ内に発現した乳腺流体を単に受けることによって実施することができる。さらに処理するために若しくは所望の検定に直接組み込むために、サンプルを安定化若しくは準備するために、サンプルは、従来のバッファ、希釈液、抽出若しくはクロマトグラフィ媒体、フィルタ等に直接若しくはその後曝して収集することができる。本発明の一実施形態では、発現した乳腺流体は、例えば、微視的ガラススライド、ニトロセルロースフィルタ、アフィニティ(親和性)カラム、ドット斑点マトリックス若しくは他の媒体のような固相媒体上に直接収集されるものであり、それらの媒体は、所望の検定に便利に組み込むために、バルク若しくは選択されたタンパクのような乳腺流体の所望の成分を選択的に吸収され、結合し、フィルタリングし又は他の処理を行うものである。
【0038】
図4に示したように、管腔39のような流れ経路は、サンプル収集パッチ41を介して患者インターフェース24から収集された流体を導く。サンプル収集パッチ41は、装置における流体の損失を最小にするために、ダクトの外部開口に直接配置されてもよい。
【0039】
図示した実施形態では、サンプル収集パッチ41は、遠位方向において軽いバイアス力をもって、流れ経路内に可動に装備されている。このようにして、パッチ41は、患者インターフェースの長軸に沿って軸位置範囲全体で乳頭の遠位面に低圧での接触を維持することができる。少なくとも約0.25インチのパッチの少なくとも組織接触部に対して、軸方向の動きが付与されているのが好ましい。いくつかの実施形態では、約0.5インチから約2インチ若しくはそれ以上の範囲を実施してもよい。図示した実施形態では、パッチ全体で、及び/又は、患者インターフェース24若しくはハウジング22のいずれかに解除可能取り付け点43で、パッチ41を曲げることによって又はピボット旋回することによってサンプル収集パッチ41の軸方向の動きを実現している。サンプル収集パッチの軸方向の動きは、患者からの圧力に応答して圧縮する圧縮可能フォームの表面上にサンプル収集パッチを載置することによって実現してもよい。また、圧縮可能フォームは、以下に記載するように、独立パッチなしで、サンプル収集媒体を形成してもよい。
【0040】
サンプル収集パッチ41又は他のサンプル収集媒体は、一又は二以上の解除可能結合部47によってのような吸引装置20に取り外し可能に取り付けられていてもよく、パッチ41を受けるための環状リセス、パッチ41を受けるための半径方向内側に延びるタブ、若しくは本明細書の開示内容において当業者に明らかな他の部材のような付着性面又は機械的嵌合面を備えてもよい。また、パッチは、裏当てプレートのような支持構造又はパッチ41を囲繞し吸引装置20に対して結合部の解除を容易にする環状リングと組み合わせて吸収媒体を含んでもよい。
【0041】
パッチ41は吸引装置20から取り外し可能であるのが好ましい。パッチ41は、素手で、又は、ピンセット、止血鉗子若しくは他の取り戻し装置を用いて、第1の凹部若しくはチャンバ34を介して除去してもよい。また、パッチ41は、吸引装置20の側部における横方向開口49を介して除去してもよい。他の代替として、パッチ41は、ハウジング22から患者のインターフェース24を抜いて除去してもよい。
【0042】
パッチ41又はフォームのような固体状サンプル収集パッチの遠位面は、装置の構成の他の態様に依存して種々の配置を有してもよい。図示した実施形態では、パッチ41は一般に平坦な膜(メンブレン)である。また、パッチ41又は固体フォームの患者接触面又は他の装置は、患者の方向で円錐状又は凹状であってもよい。サンプル収集パッチ41又は他のサンプル収集構造は、最初にパッチによって吸収されることなく、重力の影響のもとで落ちるいかなるサンプルも捕捉するために、パッチ41の下部から、患者へ末端へ延びるコンポーネントを有してもよい。
【0043】
パッチ41又は他の収集媒体の流体容量は、意図された患者の母集団及び吸引の目的に依存して変わってもよい。一般に、マイクロリットル若しくはミリリットルの範囲のサンプルサイズは異なるタイプの検定に有効である。ある患者の母集団に対して、発現した流体のボリュームは、1〜5ミリリットル以上を越えてもよく、この場合、流体収集チャンバは、装置上の図4の図示された開口49の領域に備えられてもよい。このような種々の変形のいずれも、吸引の目的を考慮して、本明細書の開示内容の範囲において当業者に明らかである。
【0044】
サンプル収集パッチ41の組成及び構造は、意図した検定の性質に依存して変わる。例えば、細胞学的検査で使用される細胞及び細胞構成要素のサンプルを収集するために、幅広い種類の多孔性若しくは吸収性材料のいずれかが用いられてもよい。従来のフィルタ紙、綿ゲージ、編物、非綿レーヨン、セルロースファイバーのようなファイバ網のような材料を用いてもよい。ナイロン66、ポリカーボネート、変形ポリビニルフッ化物及びポリスルホンのようなざいりょうを備えた種々のマイクロポーラス膜を用いてもよい。化学的若しくは生化学的検定を可能とすることが意図された収集パッチ41の実施形態は、判定される分析物に化学的に結合するか又は付着するために種々のバインダーを備えてもよい。バインダー層はさらに、ポリクローナル若しくはモノクロナール抗体又は抽出された流体に測定されるように所望された特定の抗体に合致する抗原のような、判定される分析物の特定の結合パートナーを含んでもよい。所望の分析物に合致する他の結合システムは、当業者には理解されるような本発明で使用するために適当に用意されていてもよい。本発明内で有効な企図されたサンプル収集手順及び材料の範囲は広く、選択された方法及び材料は、当業者には理解され、容易に実施されるように、各選択された検定に従って変化する。
【0045】
サンプル収集パッチはいかなる適した材料から成ってもよい。好適な実施形態では、サンプル収集パッチは、その上で、それを通して、又はその中で流体サンプルを収集するところのメンブレン若しくは濾過媒体を含む。サンプル収集パッチは如何なる適した形状であってもよい。サンプル収集パッチは、適当なサンプルが収集されるように十分なサイズであるべきである。
【0046】
サンプル収集パッチは、サンプルの深さ(デプス)濾過又はふるい(シーブ)濾過を提供することができる材料を含んでもよい。深さ濾過では、マトリックス内及び濾過媒体の表面上のいずれにおいても微粒子が捕捉される。深さフィルタは、金属、ポリマー、無機物又は有機物材料のランダムマットから成る。深さフィルタは、微粒子を捕捉するのにマットの密度及び厚さに依存し、一般に、マトリックス内に大量の微粒子を保持する。深さフィルタの欠点には、応力下でフィルタ媒体をずらす媒体の移動と、高い差圧での微粒子取り出しが含まれる。深さフィルタの利点には、低コスト、高歩留まり、高微粒子保持容量、広い粒子サイズの除去及び高流速がある。
【0047】
ふるい濾過では、メンブレンの孔サイズより大きな微粒子は捕捉され、小さな微粒子はメンブレンを通過するが、他のいくつかのメカニズムによってメンブレン内に捕捉されてもよい。ふるい濾過メンブレンは通常、ほぼ120μm厚で狭い孔サイズ分布を有するポリマー膜である。ふるい濾過の欠点は、低流速と低微粒子保持容量である。利点は、絶対サブミクロン孔サイズ信頼性、経路形成もしくはバイパス形成がないこと、バクテリア及び微粒子の保持容量、低い可溶性、滅菌性、及び完全性のテスト可能であることである。
【0048】
種々の実施形態では、サンプル収集パッチは、ニューヨーク州イーストヒルのポール・ゲルマン・サイエンス製の濾過媒体のような一又は二以上の濾過媒体を含む。種々の実施形態の特定の検定で使用するために適したこのような濾過媒体は、血液分離において使用するために独自に開発された濾過媒体を含んでいる。このような濾過媒体には、ポール・ゲルマンのヘマセップ(商標:HemasepTM)変性ポリエステル材料のようなポリエステル濾過媒体、プレゼンス(商標:PresenseTM)のようなポリエステルスルホンメンブレン、シトセップ(登録商標:CytosepR)単層ファイバコンポジットメンブレン、ロイコソーブ(登録商標:LeukosorbR)媒体を含まれてもよい。他の適当な濾過媒体としては、プレデター(商標:PredatorTM)メンブレン、ニトロ基を保有するように変性された面であるポリエステルスルホンメンブレンを含んでもよい。
【0049】
ポール・ゲルマンのバイオジン(登録商標:BiodyneR)ナイロン6,6メンブレンは、ある検定に対してサンプル収集パッチでの使用に適している。変性していないバイオジン(登録商標:BiodyneR)ナイロン6,6メンブレンは、ある種の応用には好適である。また、バイオジン(登録商標:BiodyneR)ナイロン6,6メンブレンは、多孔性表面に正の電荷を付与するために第4級アンモニウム基によって表面変性されており、負に荷電された分析物の強いイオン結合を促進するものであってもよい。同様に、バイオジン(登録商標:BiodyneR)ナイロン6,6メンブレンは、多孔性表面に負の電荷を付与するためにカルボキル基によって表面変性されており、正に荷電された分析物の強いイオン結合を促進するものであってもよい。このようなカルボキル基による表面変性バイオジン(登録商標:BiodyneR)ナイロン6,6メンブレンが、多孔性面でカルボキル基を介したカップリング反応を介して誘導されたものでもよい。
【0050】
種々の実施形態においては、バイオトレース(登録商標:BiodtraceR)ニトロセルロースメンブレン、フルオロトランス(登録商標:FluorotransR)二フッ化ポリビニリデン(PVDF)、コンタクト上でタンパク及びペプチドを永久的に固定することができる共有結合サイトを高密度に有するイムノジン(登録商標:ImmunodyneR)ABCナイロン6,6アフィニティメンブレン、及び、タンパク上のアミノ基に共有結合を付与することができるウルトラバインド(商標:UltrabindTM)アルデヒド変性ポリエステルスルホンメンブレンのようなサンプル収集パッチで使用するのに好適である。
【0051】
バインダーなしの又はポリビニルアセテート(PVA)若しくは他の適当なバインダーを有する硼珪(ホウケイ)酸ガラスから成る共役パッド、ロプロソーブ(商標:LoprosorbTM)低タンパクバインディング親水性繊維(ファイバ)媒体、セルロース吸収紙、ロプロジン(登録商標:LoprodyneR)低タンパク質バインディングを有する内部にサポートされたナイロン6,6メンブレン、又は、ゼット-バインド(商標:Z-BibdTM)処理後変性ポリエーテルスルホンメンブレンのようなポールゲルマンから入手可能な種々の吸収性材料が、ある実施形態において使用されてもよい。
【0052】
ある検定用のサンプル収集パッチにおいて使用するために、イオン交換メンブレンは好適である。このようなメンブレンは、ポールゲルマンのレイポア(商標:RaiporeTM)イオン交換ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)陽イオン性若しくは陰イオン性メンブレン、及び、ポリエステルスルホンから成り、メンブレン表面上にスルホン酸若しくは第4級アンモニウム基を保有するマイクロポーラスイオン交換メンブレンを含んでもよい。
【0053】
種々の応用では、サンプル収集パッチに疎水性及び/又は疎油性材料を用いることは好適である。このような用途での使用に適した材料は、ポールゲルマンのハイドロロン(登録商標:HydrolonTM)ナイロン6,6メンブレン、ハイドロロン(登録商標:HydrolonR)PFTEメンブレン、スポー(登録商標:SuporR)ポリエーテルスルホンメンブレン、及び、ポールフレックス(Pallflex)コンポジット材料を含んでもよい。
【0054】
ポールゲルマンから入手可能な上述の濾過媒体は、サンプル収集パッチにおける使用に適した市販の幅広い種類の濾過媒体の代表的な例である。他のメーカーから入手可能な種々の濾過媒体も、オーダーメイドの濾過媒体のように、サンプル収集パッチにおける使用に適している。適した濾過媒体は、例えば、単一メンブレンのような単一材料を含んでもよいし、例えば、メンブレン、織及び不織サポート材料、織及び不織濾過媒体、バリヤ材料等の種々の組合せのような、二又は三以上の材料を含んでもよい。サンプル収集パッチは、種々の検定を実施するのに役に立つように、さらに、試薬、バッファ、プローブ、表面(界面)活性剤、バインダー、指示薬、防腐剤等の付加物質を含んでもよい。
【0055】
このような濾過媒体は、収集チャンバの内外での動きを可能とするために、また、試料の扱い及び除去のために材料の除去が容易にできるように、フレキシブル構造に結合してもよい。また、クローズドセルフォーム構造はこのような媒体に置換し、それによって、スタンドアロン収集媒体として又は媒体表面に結合したメンブレンと共に、乳頭との接触を維持しつつチャンバ内での動きを可能としてもよい。このような媒体は汚染バリアとして作用し、負圧力空気経路における体液(人体流体)による汚染から制御コンソールにおける発動機回路及びポンプシステムを保護してもよい。
【0056】
本発明は、一又は二以上の乳房(乳腺)の病気のマーカーに対して管内乳腺流体をスクリーニングする方法を提供するものである。方法は、乳房を機械的管内流体吸引装置に接触する段階と、管内乳腺流体を除去するために非乳汁分泌の周期で乳房に対して蠕動圧縮及び吸引を付与するために装置を作動する段階とを備えている。その後、乳房の病気のマーカーに対して細胞検査及び/又は生化学スクリーニングを行うこと等によって、流体をスクリーニングする。一の実施形態では、方法はさらに、装置からの熱を乳房に付与する段階を備える。
【0057】
管内乳腺流体スクリーニング装置を提供する。この装置は、乳房を受容するための第1の凹部と乳頭を受けるための第2の凹部とを規定(画定)する組織接触面を備える。第1の凹部を規定するための組織接触面の少なくとも一部の上に圧縮力を付与するためにドライバーを備える。真空導管が第2の凹部に連通し、サンプルコレクターが第2の凹部に連通する。サンプルコレクターは、サンプルを吸収し又は保持するために、リザーバ又は吸収パッチであってもよい。コレクターパッチは吸引装置から取り外し可能であるのが好ましい。
【0058】
要求されるサンプルサイズは、意図された検定又はスクリーニングテストに依存して変わってもよい。例えば、比較的大きな流体のボリュームが、従来技術においてよく理解されているような細胞検査のために必要となる。モノクロール抗体又は他の特定のバインディング化学検定又は生化学マーカーに対しては、比較的小さなサンプルサイズで十分である。、
【0059】
本発明者は、十分なサンプルボリュームを、本明細書で開示したポンプによって付与される熱、圧縮及び吸引サイクルを用いて多くの患者から得ることができると思っているが、中には生成をエンハンス(促進)するために一又は二以上の薬の投与をしたほうがよい患者もいる。例えば、オキシトシンは、患者の乳腺流体発現を刺激するのに十分な量で、好適には鼻腔内投与を介して投与してもよい。投与後十分な時間経過してオキシトシンがターゲット肺胞管内組織に達し、刺激することができると、乳房は吸引(ポンピング)され、上述のように、生物学的サンプルが収集される。サンプルが収集された後、 生物(学的)検定がサンプル上で実施され、サンプル中における、選択された乳房の病気のマーカー好適に乳ガンマーカ若しくは乳ガンマーカーのパネルの存在及び/又は量が決定される。
【0060】
収集された流体ボリュームを増加する一の追加的手法は、例えば、ダクトの外部開口に方向付けられた圧縮蒸気の使用を介して、逆戻りキャリヤ流体をダクトに導入することである。また、キャリヤは、ダクトを介して経管的に又は経皮的にのいずかで進められる導入針若しくはカニューラを用いて導入してもよい。キャリヤ流体は、細胞片及び検定のための流体の吸引の際に使用可能な他のマーカーの可動性を増大してもよい。吸引は、キャリヤ流体の導入後直ちに、又は、可溶キャリヤ、キャリヤ輸送細胞、細胞コンポーネント(構成要素)若しくはマーカーの可動を可能にするのに十分な留置時間経過後に生じてもよい。
【0061】
所望の臨床目的によって幅広い種類のキャリヤのいずれを用いてもよい。例えば、水溶液を、乳房を治療するため、又は、特定可能マーカーの放出及び/又は輸送を容易にするためのいずれの目的で、多種の薬及び活性剤と共に入れてもよい。
【0062】
本発明は、患者に外部開口を有する少なくとも一の乳房ダクトを装備する段階を備えた、乳ガンまたは他の乳房の病気をスクリーニングする方法を提供する。キャリヤ流体の蒸気を、圧力下で、キャリヤ流体をダクトに導入するために開口の方へ方向付ける。その後、流体を、外部開口を介してダクトから除去し、除去されたキャリヤ流体は、他の箇所で詳細に説明したマーカーのような生理学的状態の少なくとも一の証拠(indicium)についてスクリーニングされる。キャリヤ流体を除去する段階は、ダクトの外部開口で吸引を行うことによって実施されるのが好ましい。吸引は、蠕動のような圧縮又は他のシステマティックな圧縮を伴うのが好ましい。圧縮装置は、上述した装置のように加熱されるのが好ましい。スクリーニング段階は、細胞学的異常細胞、又は、他の箇所で説明したようなマーカーのスクリーニングによって実施してもよい。
【0063】
本方法の他の態様は、マーカー検定のために引き続く吸入と共に又はその吸入なしで、治療剤を乳房ダクトに導入することを含んでもよい。この方法では、キャリヤ及び少なくとも一の治療剤を備えた媒体を用いる。媒体の蒸気は外部開口でダクトの方へ方向付けられ、媒体をダクト内に導入する。
【0064】
圧縮された流体蒸気を方向付けるために、種々の装置を使用してもよい。例えば、ペターソンら(Peterson et al.)による“Needless Hypodermic Injection Methods and Device”なる発明の名称の米国特許第5,399,163号明細書を参照されたい。この明細書の開示内容は参考文献として本明細書に組み込まれている。このような装置は、針なし注射及び手術用圧縮水切断装置の従来技術において公知であり、これらはいずれも、組織に損傷を与えるのには不十分であるが逆戻り(逆向き)キャリヤ流体をダクトに導入するのに十分であるように、流体蒸気の速度を低減するように変形されてもよい。導入は、流体キャリヤの速度と温度とを最適にすることによってさらに容易にしてもよく、この明細書の開示内容で当業者によってルーチンな実験を介して実施されるものである。電動キャリヤ導入は、他の箇所で説明されているケラチンプラグ除去によって進められるのが好ましい。
【0065】
本明細書で使用している、乳房の病気のマーカーとの語は、いかなる細胞、細胞片、タンパク、ペプチド、糖タンパク、脂質、糖脂質、プロテオリピド、又は、病気になった乳房細胞によって特異的に発現し(例えば、細胞表面又は分泌タンパク)、あるいは病気になった乳房細胞によって統計的にかなりの頻度で測定可能なレベルの増加若しくは低下を示して発現し(例えば、乳房の病気に関連した病原菌によって発現するタンパク)、あるいは、通常の乳房細胞と比較して病気になった乳房細胞によって統計的にかなりの頻度で測定可能なレベルの増加若しくは低下を示して発現し、あるいは乳房の病気に関連して病気でない乳房細胞によて発現(例えば、病気になった乳房細胞又はそこから生成された物質の存在に応答して)する他の分子材料若しくは生物学的材料を意味する。乳房の病気のマーカーはまた、有害な遺伝子変化又は乳房の病気に強く関連した遺伝子発現のパターン若しくはレベルの変化を生じる特定のDNA若しくはRNAを含むこともできる。乳房の病気のマーカーは、乳房の感染、良性腫瘍、悪性腫瘍、全癌状態、及び、ガンの増大するリスクに関連する状態のマーカーを含むのが好ましい。
【0066】
本明細書で使用している、乳ガンマーカーとの語は、乳房の病気のマーカーの小セット、すなわち、いかなるタンパク、ペプチド、糖タンパク、脂質、糖脂質、プロテオリピド、又は、ガン細胞によって特異的に発現し(例えば、細胞表面又は分泌タンパク)、あるいは正常細胞と比較してガン細胞によって統計的にかなりの頻度で測定可能なレベルの増加若しくは低下を示して発現(例えば、そこから生成されたガン細胞若しくは物質の存在に応答して)発現するタンパク)する他の分子材料若しくは生物学的材料を意味する。、乳ガンマーカーはまた、有害な遺伝子変化又は乳ガンに強く関連した遺伝子発現のパターン若しくはレベルの変化を生じる特定のDNA若しくはRNAを含むこともできる。さらに、乳ガンマーカーは、ガン細胞によって特異的に発現する若しくはガン細胞に関連する核封入体、細胞質構造、染色属性のような乳腺流体に存在する細胞全体の細胞学的特徴を含むことができる。
【0067】
本発明の方法の範囲内で有効な乳ガンマーカーの中に、一の小(サブ)セットが、ポーター−ジョーダンら(Porter-Jordan et al.)によるHematol. Oncol. Clin. North Amer. 8 : 73-100, 1994 :及び、グライナー(Greiner)によるPharmaceutical Tech., May, 1993, pp. 28-44の代表的なレビュー文献に記載されている。いずれも、参考文献として本明細書に組み込まれている。他の適したマーカーも周知であり、公知のあるいは文献から利用可能な情報及び方法を用いて、本発明の方法に容易に組み込むことができる。本発明の範囲内の使用に対して好適な乳ガンマーカーは、女性の患者において予後変数及び/又は治療に関連した変数を決定するための重要な値を有することが示されたよく定義された(キャラクタライズされた)マーカーを含む。前述のように、予後変数は、再発若しくは生存の確率又はタイミングのような病気の結果を予測するのに役に立つ変数である。治療関連変数は、所定の治療のプログラムの成功又は失敗の確率を予測するものである。一又は二以上のこれらのマーカーの存在又は発現若しくは活性度を決定することは、悪性及び良性の奇形を有する患者の異なる診断に役に立ち得、将来の再発のリスク又は選択された治療のオプションに対応する反応の確率を予測するのに役に立ちうる。
【0068】
しかしながら、本発明は、人の患者への臨床的応用のために迅速に受容可能なマーカーを供与する感度及び特異性の厳しい要求(条件)に合う乳房の病気だけに依存するわけではない。逆に、本発明の範囲内に意図された多くの乳房の病気のマーカーは、これらの厳しい基準に足りず、それにもかかわらず、乳ガンを含む乳房の健康を検出し、識別的に診断し、又は、管理する際に実質的に有益である有効な情報を提供する。このような非臨床的に受け入れられているマーカーは、基礎的な研究の道具として、及び、臨床的な応用における補助的道具として、本発明の方法の範囲内で直ちに適用するために有効である。これらの迅速な応用を越えて、特に、個々のマーカーのみで得られるデータより精度の高い予測値の相補的なデータへのマーカーの組合せを分析する検定方法において、直接的な臨床的応用の観点で、多くのこのようなマーカーが本発明の方法によってさらに開発され、洗練されることが期待されている。
【0069】
本発明の好適な検定法法は特に、腫瘍形成、腫瘍成長、新血管形成及びガン浸潤に関連するマーカーに焦点を合わせたものであり、この関連によって、患者におけるガンのリスク、存在、状態又は将来の挙動に関連する重要な情報を提供する。前述のように、腫瘍形成及び腫瘍成長は、種々の細胞増殖マーカー(例えば、Ki67、サイクリンD1、PCNA)を用いて査定することができる。腫瘍成長は、種々の成長因子及びホルモンマーカー(例えば、エストロゲン、EGF、erB-2、TGFα)、自己分泌又は外分泌成長因子のレセプター及びホルモン(例えば、IGF及びEGFレセプタ)又は血管由来因子 を用いて評価することができる。腫瘍形成、増殖及び成長マーカーに加えて、多くのマーカーが、例えば、細胞接着の活性又は発現又は運動因子における変化を指示することによって、ガン細胞におけるガン浸潤若しくは転移の可能性に関する情報を提供する。ここでの例示マーカーは、カテプシンD、プラスミノゲン活性剤及びコラゲナーゼを含む。また、nm23、p53及びrbを含む複数の推定腫瘍“抑制”遺伝子の発現レベルは、転移の可能性、又はガン細胞の成長調節に関する重要なデータを提供する。Ca2+、Zn2+等のような二価陽イオンに方向付ける検定も、乳ガンのリスク、存在、状態又は将来の挙動に関する重要な情報を提供するのに役立つ。これらの分類のそれぞれにおける多数でかつ多様な適した乳ガンマーカーが特定され、これらの多くは、乳ガンに関連した予後の変数及び/又は治療関連変数を決定する重要な値を有することを示している。
【0070】
特定の検定の化学に依存して、結果は種々の方法で処理され、表現されてもよい。例えば、ある検定に対しては、色の変化が、ポンプにおけるサンプル収集パッチから直接発現してもよい。他の検定では、サンプル収集パッチはポンプから除去され、結果を生成するのに必要などんな試薬、すすぎ溶液又は他の材料を含むデスクトップ開発キットにおいて開発されてもよい。他の検定に対しては、サンプル収集パッチは、処理のために適当な実験室にメールされ、または移送される。
【0071】
本発明の各検定ラン(作業)に先だって又はそれと同時に、特に、離れた実験室で行われた検定の場合では、サンプルの素性及び/又は品質を確かめるために予備評価を実施してもよい。このような予備評価の焦点は、収集パッチに収集されたサンプルが実際に乳房起源であり、乳頭の周辺の皮膚からの汗等の他の汚染物で汚染されていないことを確認することである。これらのサンプル確認のために、哺乳類の乳腺流体に存在することが知られている乳房流体マーカーを特定し、乳腺流体に対して特に特定されたマーカー(例えば、典型的には、乳腺流体において常に存在し、かつ、体の流体及び組織を可能性として含む全て若しくは多くに対して存在しないマーカー)であることが好適な種々の検定が利用可能である。
【0072】
しかしながら、本発明の方法の範囲内で乳腺流体マーカーの許容可能レベルは、たとえそれらが他の体の流体(体液)に存在しても、乳腺流体に存在することが単に知られているマーカーによって提供される。一のこのようなマーカーは、人のリンパ液、尿、唾液、涙、鼻からの分泌物、膣からの分泌物、精液、及び、乳腺流体の通常の構成要素である酵素リゾチームである。リゾチーム(ムラミダーゼ)は、細胞の融解につながる多種の微生物のムコ多糖細胞壁におけるベータ1,4-グリコシド結合を加水分解する酵素である。リゾチームの定量的測定は、サノフィ・ディアゴスティック(Sanofi Diagnostics)(シャスタ、ミネソタ州)のカレスタッドから入手可能なクアンティプレート(登録商標:QuantiplateR)リゾチームテストキットに備わるインストラクションに詳細に記載されている周知の寒天平板拡散法によって容易に実施される。この内容も本明細書に参考文献として組み込まれている。
【0073】
リゾチームよりさらに具体的なサンプル確認のための他の乳腺流体マーカーは本発明の範囲内で好適であり、出版され通常公知の情報に基づいた発明の範囲内に容易に組み込むことができる。これらのマーカーのうちの最適なものはタンパクと、乳腺流体に特異的に発現され又は濃度が高い他の生物学的物質である。この明細書における適したマーカーの多種多様な検定がキャラクタライズされ、親和性精製されたモノクロール抗体を含む特定の抗体を開発するのにすでに用いられている。これらの抗体は、存在及び不在を決定するため、及び/又は、選択された乳腺流体マーカーを定量化して乳腺流体サンプルの素性及び質を確かめるために、免疫学的プローブとして利用することができる。
【0074】
本発明の範囲内で使用される特に関心のある乳腺流体マーカーは、正常のおよびガン性の乳房上皮細胞によって特徴的に発現される特定のサイトケラチンを含む。これに対しては、抗体プローブの特定のパネルがすでに開発されている。(例えば、ナグル(Nagle. J)によるHistochem. Cytochem. 34 : 869-881, 1986を参照されたい。この内容は本明細書に組み込まれている。)人の乳の脂肪グロブリン(HMFG)の糖タンパク成分に対応する人乳腺上皮抗原(HME-Ags)が乳腺流体マーカーとして有効である。これに対する特定の抗体(例えば、アンチHMFG 1、ウニパス(Unipath)、イギリス)も入手可能である。(ロスナーら(Rosner et al.)によるCancer Invest. 13 : 573-582, 1995; セリアニら(Ceriani et al.)によるProc. Natl. Acad. Sci. USA 74 : 582-586, 1982;セリアニら(Ceriani et al.)による Breast Cancer Res. Treat. 15; 161-174, 1990を参照されたい。これらの内容は本明細書に組み込まれている)
【0075】
本発明の範囲内で提供される乳ガンマーカー検定を実施するために、乳腺流体から収集された生物学的サンプルは通常、選択された乳房の病気又は乳ガンマーカーに特に結合し、又は、サンプルにおける乳房の病気又は乳ガンマーカーの存在若しくは不在、又は両を示すために検知可能な方法でマーカーと相互作用するプローブに曝される。このために選択されたプローブは通常、乳房の病気のマーカーの特徴に依存し、例えば、マーカーがタンパクポリヌクレオチドか他の物質かどうかに依存する。本発明の好適な実施形態では、乳房の病気のマーカーはタンパク、ペプチド、糖タンパクであり、これらは全て特定の免疫学的プローブを用いて乳房の病気のマーカー検定において効果的にターゲットとされている。これらの免疫学的プローブは、プローブを検知(検出)するための信号を供給するために共有結合ラベルでラベル化でき、又は、例えば、検知可能信号を供給するために免疫学的プローブに結合するラベル化された第2の抗体によって間接的にラベル化することができる。
【0076】
人でない抗血清又はモノクロール抗体(例えば、ネズミ、豚、馬)の生成についての通常の方法は周知であり、例えば、選択された乳房の病気のマーカータンパク、マーカータンパクシーケンスの一部を含むように合成されたペプチド、マーカータンパクシーケンスの一部を含む分解生成物、又は異種のタンパク若しくはペプチドにリンクされたマーカータンパクの全て若しくは一部を含む融合タンパクを有する動物を固定することによって実施してもよい。種々の実施形態の範囲内で、細胞を生成するモノクロール抗体は、固定された動物から得られ、不死化されかつスクリーニングされ、又は、選択された乳ガンマーカータンパク若しくはペプチドに結合する抗体の生成について最初にスクリーンされ、次いで不死化される。
【0077】
DNA組み替え技術によって、人でない抗体の抗原結合領域(例えば、F(ab')2又は超可変領域)を人の抗体の組織(フレームワーク)に移すして実質的に人の分子を生成することは望ましい。このような“人間化”された分子を生成する方法は一般に周知であり、例えば、米国特許第4,816,397号明細書(この内容は本明細書に組み込まれている)に記載されている。また、人のモノクロール抗体若しくはその一部は、ヒュッセら(Huse et al.)によって始められた方法(Science 246; 1275-1281, 1989(この内容は本明細書に組み込まれている))に従って選択された乳房の病気のマーカーに特定して結合される抗体を符号(コード)化するDNA分子についての人のB-cell cDNAライブラリを最初にスクリーニングすることによって特定されてもよい。DNA分子はクローンを作られ、増幅されて、所望の特異性の抗体(又は結合ドメイン)を符号化するシーケンスを得てもよい。
【0078】
各免疫グロブリン上に独立の抗原サイトを有する二機能性抗体(例えば、Thromb. Res. Suppl. X; 83, 1990、及び、抗体エンジニアリングについてのIBC国際会議第2回年会、ジョージ(A. George)による編集、1991年12月16-17日、に開示されている。この内容は本明細書に組み込まれている。)は、異なる特異性を有する個々の抗体のパネルと共に、本発明の範囲内に意図されているものである。本発明の範囲内で特に使用される二機能性抗体及び抗体パネルは、個々のマーカーだけによって得られるデータより精度の高い予測値の相補的なデータを作るために、二又は三以上の選択された乳房の病気のマーカーに結合する抗体及び抗体のパネルを含む。
【0079】
モノクロール抗体は、選択された乳房の病気のマーカーの存在又は活性を検知、画像化及び/又は定量化するためにラベル化されたプローブとして、本発明の範囲内で特に有効である。本明細書では、選択された乳房の病気のマーカーに特異的に結合するモノクロール抗体は、色素、蛍光タグ(標識)又は識別に用いる放射性同位元素(放射性ラベル)のような一又は二以上の周知のラベルを組み込んだものである。このようなラベルの組み込みによって、乳腺流体を含む又はそれから誘導される生物学的サンプルにおいて一又は二以上の選択された乳房の病気のマーカーの発現、局在化及び/又は活性を決定するためにルーチンな検定において、抗体を用いることができる。
【0080】
乳房の病気のリスクがある患者又は乳房の病気を有することが既知の患者から得られたテストサンプルにおいて、選択された乳房の病気のマーカーの発現、局在化及び/又は活性を決定するためのこれらの検定の結果は、乳房の病気に対して陰性の正常な患者から得られた生物学的サンプルにおいて同じマーカーを検知し及び/又は定量化する対照研究から得られた結果を比較することができる。このようにして、本発明の検定を改良し、これらを直接の臨床的応用について適用するためにルーチンな方法に従って、ベースラインデータとカットオフ値とを決定することができる。
【0081】
本発明の生物学的サンプルにおける乳房の病気のマーカーの検知及び/又は定量化は、種々の方法によって実現できる。この点において好適な方法は、他の方法の中で、周知のELISA免疫検定、免疫沈降検定、及び、ウエスタンブロットやドットブロットや親和性生成免疫検定を含む固相免疫検定を含む。乳房の病気のマーカーの発現及び/又は活性を検知及び/又は定量化するために非抗体プローブを用いるために、同等の方法は本明細書に開示され、又は、他の文献に開示され、または、従来公知である。本発明の範囲内の使用について適した非抗体プローブは、例えば、発ガン遺伝子のDNA転写物、及び、高い乳房の病気のリスクに又は乳房の病気のマーカータンパクを符号化するmRNA転写物に関連する他のDNAシーケンスに対して標準の若しくは高い厳密性でハイブリダイズするラベル化ヌクレオチドプローブを含む。他の適したプローブとして、ラベル化配位子、結合パートナー及び乳房の病気のマーカーの共同因子(例えば、成長因子レセプター配位子、又はカセプシン(Cathepsin)Dのようなプ乳ガン関連プロテアーゼ(タンパク(質)分解酵素)の物質)を含む。
【0082】
本発明のある実施形態では、cDNA及びオリゴヌクレオチドプローブが、発現された乳腺流体から収集された細胞サンプルにおける選択された乳房の病気のマーカーの発現のレベルを特定し定量化するために、ノーザン(Northen)、サウザン(Southen)及びドットブロット検定で用いられる。これらの方法による乳房の病気のマーカーの発現のレベルの測定によって、哺乳類特に人におけるガンの発生、成長及び浸潤を含む幅広い範囲の乳房の病気を評価するために重要な予後の情報及び治療関連情報を提供する。例えば、オリゴヌクレオチドプローブを利用する検定は、乳ガンに関連する遺伝性の遺伝子損傷を評価するため、及び、患者における前ガン状態と初期のガンと転移病変とを区別するために、初期のスクリーニングを補助する。
【0083】
上述のサンプル抽出、収集、及び検定法に加えて、本発明は、本発明のサンプル収集及び検定法を実施するために試薬及びコンポーネントを備えたキット及び多機能容器を提供する。簡潔に言うと、これらのキットは、乳腺流体からの生物学的サンプルを得るための基本コンポーネントを含む。
【0084】
生物学的に適したキャリヤにおけるオキシトシンの調剤準備は任意に含んでもよい。キシトシンの準備は管内に備えられ、液体キャリヤのうち1mlあたり約40USP単位のオキシトシンを含むのが好ましい。好適な応用は、オキシトシンの液体スプレーを患者の鼻孔に方向付けるためのノズルを有する種々の圧縮エアロゾル又は手動ポンプリザーバ型のいずれかであり得る。
【0085】
本発明は乳房ポンプも提供する。ポンプは、説明してきた熱及び圧縮と共に、約50-200 mmHgの間で乳頭を囲繞する領域に間欠的に又は一様に負の圧力を生成するように構成されている。乳房ポンプは、乳頭から乳腺流体発現を容易にするという2重の目的を果たし、生物学的サンプル収集するという乳房ポンプ内に組み込まれたリザーバ又は固相収集装置を提供する。
【0086】
本発明の検定方法を実施するためのキットは、発現した乳腺流体から生物学的サンプルを収集するために適当な容器若しくはパッチ等の装置を含む。適した収集装置の範囲は、発現した乳腺流体から収集される適した生物学的サンプルの幅広い範囲に対応して意図されている。例えば、乳腺流体を全て収集するために簡単な無菌の容器又はリザーバを備える。また、乳腺流体から細胞若しくは細胞構成要素を受け又は分けるために、又は、乳腺流体から精製された若しくはバルクタンパク、糖蛋白、ペプチド、ヌクレオチド(DNA及びRNAポリヌクレオチドを含む)等の生化学的分子構成要素を受け又は分けるために、ガラス又はプラスチックスライドを含む種々の固相装置、メンブレン、フィルタ、ビーズ及び同等の媒体を備える。多種のこのようなサンプル収集装置は、本発明の特定の実施形態の範囲内での使用に対して容易に適用できる。これらの収集装置は、乳房ポンプのコンポーネント(例えば、ポンピングされたときに、発現された乳腺流体を直接受け若しくは接触するためにポンプ内に配置された取り外し可能流体リザーバ若しくはニトロセルロースフィルタ)として備えられてもよく、又は、独立して備えられてもよい(例えば、非一体型メンブレン、フィルタ、アフィニティカラム、又は乳腺流体若しくは乳腺流体コンポーネントが検定のために生物学的サンプルを収集するために曝されるブロット材料)。
【0087】
以上、本発明をある好適な実施形態によって説明してきたが、他の実施形態及び応用も本明細書の開示内容に基づいて当業者には明らかである。従って、本発明は、好適な実施形態の記載によっては限定することは意図されておらず、添付の特許請求の範囲の説明とすることを目的にしているに過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】携帯自蔵管内流体吸引装置の概略図である。
【図2】図1に示したような携帯自蔵管内流体吸引装置の概略図であって、複数の環状圧縮リングを示す図である。
【図3】本発明による自蔵管内流体吸引装置のデスクトップ型の実施形態の概略図である。
【図4】患者と真空源との間の流れ経路に連通した、サンプル収集パッチの概略図である。
【符号の説明】
【0089】
20 吸引装置
22 ハウジング
24 乳房インターフェース
26 近位端
28 遠位端
30 ボディ
32 組織接触面
34 第1の凹部
38 第2の凹部
41 サンプル収集パッチ
42 動的圧縮ゾーン
44,46,48,50 環状圧縮リング
45 圧縮要素
47 解除可能結合部
49 開口
52 ドライバ
56 導管
60 デスクトップユニット
64 発動機
66 フレキシブル制御ライン
68 ディスポーザルユーザーインターフェース

Claims (40)

  1. 乳房を機械的管内流体吸入装置に接触させる段階と、管内乳腺流体を除去するために非乳汁分泌の周期で乳房に対して蠕動圧縮及び吸引を付与するために装置を作動する段階と、乳ガンマーカーのために流体をスクリーニングする段階と、を備えた一又は二以上の乳房の病気のマーカーのために管内乳腺流体をスクリーニングする方法。
  2. 装置から乳房へ熱を付与する段階を備えた請求項1に記載の方法。
  3. 乳房を受容するための第1の凹部と乳頭を受けるための第2の凹部とを規定する組織接触面と;
    第1の凹部を規定する組織接触面の少なくとも一部に圧縮力を付与するためのドライバと;
    第2の凹部に連通する真空導管と;
    第2の凹部に連通するサンプルコレクターと;
    を備えた管内乳腺流体スクリーニング装置。
  4. ドライバーは組織接触面に蠕動圧縮力を付与する請求項3に記載の管内乳腺流体スクリーニング装置。
  5. 組織接触面に熱的に結合された熱源を備えた請求項3に記載の管内乳腺流体スクリーニング装置。
  6. ドライバがモーターを備えた請求項3に記載の管内乳腺流体スクリーニング装置。
  7. ドライバが少なくとも一の膨張可能チャンバを備えた請求項3に記載の管内乳腺流体スクリーニング装置。
  8. チャンバがフレキシブル管内に画定されている請求項7に記載の管内乳腺流体スクリーニング装置。
  9. 真空導管に連通する真空源を備えた請求項3に記載の管内乳腺流体スクリーニング装置。
  10. サンプルコレクターが収集パッチを備えた請求項3に記載の管内乳腺流体スクリーニング装置。
  11. サンプルコレクターが吸入装置から取り外し可能である請求項3に記載の管内乳腺流体スクリーニング装置。
  12. サンプル収集パッチが、乳腺流体において対象とする少なくとも一の分析物と結合するための結合システムを備えた請求項10に記載の管内乳腺流体スクリーニング装置。
  13. 結合システムがモノクロール抗体を備えた請求項12に記載の管内乳腺流体スクリーニング装置。
  14. ドライバーを制御するためのマイクロプロセッサを備えた請求項3に記載の管内乳腺流体スクリーニング装置。
  15. ハウジングを備え、組織接触面がハウジングに除去可能に保持されている請求項3に記載の管内乳腺流体スクリーニング装置。
  16. ハウジングと;
    ハウジング上に乳房インターフェイスと;
    乳房インターフェイスに連通する少なくとも一の細胞及び細胞片コレクターと;
    インターフェイスに連通する真空源と;
    インターフェイスに結合された圧縮ドライバと;
    吸引装置の作動を制御するために少なくとも一のコントロールと;
    を備えた携帯型自蔵管内流体吸引装置。
  17. インターフェイスがハウジングに取り外し可能に結合されている請求項16に記載の携帯型自蔵管内流体吸引装置。
  18. インターフェイスに連通する流体リザーバを備えた請求項16に記載の携帯型自蔵管内流体吸引装置。
  19. 流体リザーバがハウジングに取り外し可能に取り付けられた請求項16に記載の携帯型自蔵管内流体吸引装置。
  20. インターフェイスに熱的に連通する加熱要素を備えた請求項16に記載の携帯型自蔵管内流体吸引装置。
  21. インターフェイスに連通する超音波変換器を備えた請求項16に記載の携帯型自蔵管内流体吸引装置。
  22. 制御ユニットと;
    発動機と;
    発動機をコントロールユニットに接続するフレキシブル制御ラインと;
    制御ラインを介してユーザーインターフェイスに連通する制御ユニット内の真空源と;
    ユーザーインターフェイスに熱的に連通する熱源と;
    ユーザーインターフェイスに力伝達可能に接触する圧縮サイクル発生器と;を備えた管内流体吸引装置。
  23. ユーザーインターフェイスを介して、熱の配熱、圧縮及び吸引を制御するために、制御ユニットに中央演算ユニットを備える請求項22に記載の管内流体吸引装置。
  24. キャリヤを導入する段階と;
    逆圧力の下でダクト内にキャリヤを導入する段階と;
    圧縮、熱及び吸引を用いて、ダクトからキャリヤを取り戻す段階と;を備えた乳房ダクト吸引の収率を増大する方法。
  25. キャリヤ導入段階がダクトの外部開口でキャリヤの蒸気を方向付けることを備えた請求項24に記載の方法。
  26. キャリヤを取り戻す段階が、オキシトシンを投与することによって支援される請求項24に記載の方法。
  27. キャリヤを導入する段階の前に、流体の流れを促進するために、外部開口の近傍でダクトをクリーニングする段階を備えた請求項24に記載の方法。
  28. 診断分析のために生理学的状態の管内証拠の輸送をエンハンスする方法であって、
    逆圧力下で、キャリヤを乳房ダクトへダクトを介して導入する段階と;
    診断分析のためにダクトからキャリヤを回収する段階と;
    を備えた方法。
  29. キャリヤがダクトからの前記証拠の輸送をエンハンスするための成分を備えた請求項28に記載の方法。
  30. 前記証拠が代謝産物を備えた請求項28に記載の方法。
  31. 前記証拠がガン細胞若しくは形成異常細胞を備えた請求項28に記載の方法。
  32. キャリヤ回収段階が、吸引及び圧縮下でキャリヤを吸い込むことを備えた請求項28に記載の方法。
  33. 患者内の乳ガンをスクリーニングする方法であって:
    患者に外部開口を備えた少なくとも一の乳房ダクトを装着する段階と;
    圧力下でキャリヤ流体の流れを開口へ方向付けてキャリヤ流体をダクト内に導入する段階と;
    外部開口を介してダクトからキャリヤ流体を除去する段階と;
    生理学的状態の少なくとも一の証拠のために除去されたキャリヤ流体をスクリーニングスル段階と;を備えた方法。
  34. キャリヤ流体を除去する段階が、ダクトの外部開口への吸引を行うことによって支援されている請求項33に記載の方法。
  35. スクリーニング段階が、細胞学的異常細胞をスクリーニングすることを備えた請求項33に記載の方法。
  36. 治療剤を乳房ダクトへ導入する方法であって:
    外部開口を備えた少なくとも一の乳房ダクトを有する患者を特定する段階と;
    キャリヤと少なくとも一の治療剤とを備えた媒体を供給する段階と;
    外部開口での媒体の流れをダクトへ方向付けて、媒体をダクトへ導入する段階と;
    を備えた方法。
  37. キャリヤが液体を備えた請求項36に記載の方法。
  38. ダクト内の媒体の輸送をエンハンスするためにダクトを操作する段階を備えた請求項36に記載の方法。
  39. ダクトから媒体を除去するために外部開口への吸引を行う段階を備えた請求項36に記載の方法。
  40. 前記証拠が乳房の病気のマーカーを備えた請求項33に記載の方法。
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