JP2004531785A - 対話式プリンタ - Google Patents

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Abstract

入力モジュールと印刷モジュールとを含むプリンタであって、スタイラス感知デバイスから受信され、第1のコード化データからスタイラスにより感知された第1の指示データに応答して、第2の表面に第2のインタフェースを印刷するためのプリンタを提供する。第1のインタフェースが、第1の表面上に配置され、第1のコード化データを含む。入力モジュールは、応答データを少なくとも部分的に表す第1の指示データをスタイラスから受信する。入力モジュールは、第1の指示データに基づいて、応答データを少なくとも部分的に表す第2の指示データを生成する。第2の指示データは、コンピュータシステムに送信される。印刷モジュールは、コンピュータシステムから応答データを受信する。第2のインタフェースは、応答データに少なくとも部分的に基づく。印刷モジュールは、第2の表面に第2のインタフェースを印刷する。
【選択図】図11

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、ある表面にインタフェースを印刷して、インタフェース表面を作成するプリンタに関する。
【0002】
本発明を開発した主な目的は、ユーザがネットワーク化された情報と対話できるインタフェース表面を作成し、高速ネットワークカラープリンタを経由して要望に応じて対話型の印刷物を獲得することである。本願明細書において、主としてこの使用を参照しながら本発明について記載するが、本発明がこの分野での使用に限定されるものではないことを理解されたい。
(同時係属中の出願)
本発明の出願人または譲受人により本発明と同日に出願された以下の同時係属中の出願に、本発明に関連するさまざまな方法、システム、および装置が開示されている。
【0003】
NPA060US、NPA061US、NPA081US、NPA082US、NPP010US、NPP013US、NPP015US、NPP020US、NPP021US、NPP022US、NPP023US、NPS014US、NPS015US、NPS017US、NPS018US、NPS022US、NPS027US、NPS028US、NPT008US、BIN01US、BIN02US、BIN03US、BIN04US
これらの同時係属中の出願は、相互参照により本願明細書に組み入れる。各出願は、一時的に事件整理番号により識別される。これは、対応するUSSNが入手できた時点で置き換えられる。
【0004】
本発明に関連する様々な方法、システム、装置は、2000年10月20日に本発明の譲受人によって出願された以下の同時係属出願に開示されている。
【0005】
NPA011US、NPA031US、NPA040US、NPA046US、NPA053US、NPA059US、NPA064US、NPB006US、NPS004US、NPS008US、NPS013US、NPS024US、UP01US、UP02US、UP03US、UP04US、UP05US
これの同時係属出願の開示内容は、相互参照することにより本願に組み込まれる。各出願は、その事件整理番号によって一時的に識別される。これは、利用可能時に、対応するUSSNによって取って代えられる。
【0006】
本発明に関連する様々な方法、システム、装置は、2000年9月15日に本出願人および本発明の譲受人によって出願された以下の同時係属出願に開示されている。
【0007】
NPA024US、NPA025US、NPA047US、NPA049US
これの同時係属出願の開示内容は、相互参照することにより本願に組み込まれる。各出願は、その事件整理番号によって一時的に識別される。これは、利用可能時に、対応するUSSNによって取って代えられる。
【0008】
本発明に関連する様々な方法、システム、装置は、2000年6月30日に本出願人および本発明の譲受人によって出願された以下の同時係属出願に開示されている。
【0009】
NPA014US、NPA015US、NPA022US、NPA026US、NPA038US、NPA041US、NPA050US、NPA051US、NPA052US、NPA063US、NPA065US、NPA067US、NPA068US、NPA069US、NPP071US、NPP072US、NPB003US、NPB004US、NPB005US、NPP019US、PEC04US、PEC05US、PEC06US、PEC07US
これの同時係属出願の開示内容は、相互参照することにより本願に組み込まれる。各出願は、その事件整理番号によって一時的に識別される。これは、利用可能時に、対応するUSSNによって取って代えられる。
【0010】
本発明に関連する様々な方法、システム、装置は、2000年5月23日に本出願人および本発明の譲受人によって出願された以下の同時係属出願に開示されている。
【0011】
NPA001US、NPA002US、NPA004US、NPA005US、NPA006US、NPA007US、NPA008US、NPA009US、NPA010US、NPA012US、NPA016US、NPA017US、NPA018US、NPA019US、NPA020US、NPA021US、NPA030US、NPA035US、NPA048US、NPA075US、NPB001US、NPB002US、NPK002US、NPK003US、NPK004US、NPK005US、NPM001US、NPM002US、NPM003US、NPM004US、NPN001US、NPP001US、NPP003US、NPP005US、NPP006US、NPP007US、NPP008US、NPP016US、NPP017US、NPP018US、NPS001US、NPS003US、NPS020US、NPT001US、NPT002US、NPT003US、NPT004US、NPX001US、NPX003US、NPX008US、NPX011US、NPX014US、NPX016US、IJ52US、IJM52US、MJ10US、MJ11US,MJ12US、MJ13US、MJ14US、MJ15US、MJ34US,MJ47US、MJ58US、MJ62US、MJ63US、PAK04US、PAK05US、PAK06US、PAK07US、PAK08US、PEC01US、PEC02US、PEC03US
これの同時係属出願の開示内容は、相互参照することにより本願に組み込まれる。各出願は、その事件整理番号によって一時的に識別される。これは、利用可能時に、対応するUSSNによって取って代えられる。
【背景技術】
【0012】
現在、コンピュータシステムのユーザは、通常、情報を表示するためのモニタと、情報を入力するためのキーボードおよび/またはマウスとを使用してシステムと対話する。このようなインタフェースは、高性能であるが、比較的嵩張り携帯に不向きである。紙上に印刷された情報は、コンピュータのモニタ上に表示された情報より読みやすく携帯性に優れている。しかしながら、キーボードやマウスと異なり、紙上のペンは、一般に、コンピュータソフトウェアとの対話能力に欠ける。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の第1の実施の形態によれば、感知デバイスから受信した第1の指示データに応答して、第2の表面に第2のインタフェースを印刷するプリンタであって、第1のコード化データから感知デバイスにより第1の指示データが感知され、第1の表面に配置された第1のインタフェースが第1のコード化データを含み、前記プリンタは、
(a)入力モジュールであって、
(i)感知デバイスから、少なくとも部分的に応答データを表す第1の指示データを受信し、
(ii)第1の指示データに基づいて、少なくとも部分的に応答データを表す第2の指示データを生成し、
(iii)第2の指示データをコンピュータシステムに送信するように構成された、入力モジュールと、
(b)印刷機構を含む印刷モジュールであって、
(i)コンピュータシステムから応答データを受信し、
(ii)少なくとも部分的に応答データに基づいた第2のインタフェースを生成し、
(iii)印刷機構を使用して第2のインタフェースを第2の表面に印刷するように構成された、印刷機構を含む印刷モジュールと、
を含むプリンタが提供される。
【0014】
第2のインタフェースは、第2のコード化データを含み、印刷モジュールは、応答データの少なくとも一部に基づいて第2のコード化データを生成するように構成されたコード化データジェネレータを含むことが好ましい。応答データは、少なくとも1つの識別を表す第2の領域識別データを含み、識別は、第2のインタフェースの領域に関連付けられ、コード化データジェネレータは、第2の領域識別データに基づいて識別を表す第2のコード化データを生成するように構成されることがさらに好ましい。
【0015】
好適な実施の形態において、第2のインタフェースは、第2のコード化データに加え、少なくとも部分的に応答データに基づいた可視情報を含む。
【0016】
第2のコード化データは、領域の少なくとも1つの参照点をさらに表すことが好ましい。少なくとも1つの参照点は、コード化データレイアウトに基づいて決定されることがさらに好ましい。
【0017】
印刷モジュールは、コンピュータシステムからコード化データレイアウトを受信するように構成されることが好ましい。
【0018】
一実施形態において、複数のコード化データレイアウトを格納する格納手段をさらに含み、印刷モジュールは、
コンピュータシステムから、コード化データレイアウトの1つを表すレイアウト選択情報を受信し、
少なくとも1つの参照点を決定するさいに使用するための格納されたコード化レイアウトの1つを選択するために、レイアウト選択情報を使用するように構成される。
【0019】
第1の指示データは、第1のコード化データから感知デバイスにより感知された位置データを含むことが好ましい。
【0020】
一つの好適な形態において、第1の指示データは、第1のコード化データから感知デバイスにより感知された第1の領域識別データを含み、第1の領域識別データは、第1のインタフェースの領域と関連付けられた識別を示し、領域は、少なくとも部分的に応答データを表す。
【0021】
別の好適な携帯において、第1の指示データは、第1のコード化データから感知デバイスにより感知された位置データを含み、位置データは、領域内の位置を表し、領域内の位置は、少なくとも部分的に応答データを表す。
【0022】
第2のコード化データは、各々が領域の識別を表す少なくとも1つのタグを含むことが好ましい。
【0023】
第2の実施の形態において、
第1の実施の形態に記載のプリンタと、
第1の指示データを感知し、それをプリンタに送信するための感知デバイスとを含むシステムが提供される。
【0024】
感知デバイスは、指示データをプリンタに送信するための無線送信機を含み、プリンタは、指示データを受信するための無線受信機を含むことが好ましい。
【0025】
好適な形態において、感知デバイスは、第1のコード化データを感知する光センサを含む。
【0026】
第3の実施の形態において、本発明によれば、
本発明の第1の実施の形態に記載のプリンタと、
第1の表面上に配置され、感知デバイスにより感知される第1のコード化データを含み、感知デバイスからプリンタに送信するための第1の指示データを生成する第1のインタフェース表面とを含むシステムが提供される。
【0027】
第4の実施の形態において、本発明によれば、第1の実施の形態に記載のプリンタにより生成されるインタフェース表面が提供される。
【0028】
本発明のさらなる目的および利点は、以下の詳細な記載から明らかになるであろう。
【0029】
以下、添付図面を参照しながら、非制限的な一例として、本発明の好ましい実施の形態および他の実施の形態を説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
注:Memjet(登録商標)は、オーストラリアのシルバーブルック・リサーチ社の登録商標である。
【0031】
好ましい実施の形態において、本発明は、ネットページネットワークコンピュータシステムと共に働くように構成されている。その詳細な概要は以下の通りである。言うまでも無く、基本的なシステムに関して以下に説明する特定の内容および外延の全て又は殆どを全ての実施の形態が必ずしも具体化しているとは限らない。しかしながら、本発明の好ましい実施の形態および形態が作用する状況を理解しようとする際の外部参照の必要性を減らすため、システムはその殆ど完全な形態で説明されている。
【0032】
概要において、ネットページシステムの好ましい形態は、マッピングされた表面の形態を成す、すなわち、コンピュータシステム内に保持される表面のマップへの参照を含む物理的な表面の形態を成すコンピュータインタフェースを使用する。マップ参照は、適した検知装置によって問い合わせされる。特定の実施に応じて、マップ参照は、可視的にまたは不可視的にエンコードされても良く、マッピングされた表面への局所的な問い合わせによってマップ内および様々なマップ間で明瞭なマップ参照が得られるように規定されても良い。コンピュータシステムは、マッピングされた表面上の特徴に関する情報を含むことができる。そのような情報は、マッピングされた表面と共に使用される検知装置によって与えられるマップ参照に基づいて検索することができる。したがって、検索された情報は、表面特徴とのオペレータのやりとりに応じてオペレータのためにコンピュータシステムによって開始される動作の形態をとることができる。
【0033】
ネットページシステムは、その好ましい形態において、ネットページの製作、および、ネットページとの人間のやりとりに依存している。これらは、通常のペーパー(紙)に印刷されたテキスト、グラフィク、画像から成るページであるが、双方向の(インタラクティブな)ウェブページのように機能する。情報は、実質的に人の肉眼で見えないインクを使用して各ページ上でエンコードされる。しかしながら、インク、したがって、コードデータは、光学的に画像化するペンによって検知することができるとともに、ネットページシステムに送信することができる。ペーパー以外の基材を使用しても良い。好ましい実施の形態においてエンコードされた情報は赤外吸収インクであり、したがって、赤外線を感知する光センサを使用しても良い。必要に応じて、他の波長を使用しても良く、あるいは、光学検知以外の他の検知技術を使用しても良い。すなわち、1つの選択肢は、磁気インクおよび磁気センサを使用することである。
【0034】
好ましい形態においては、各ページ上のハイパーリンクおよびアクティブボタンをペンでクリックしてネットワークから情報を求めることができ、あるいは、選択(好み)をネットワークサーバに送信することができる。一実施の形態において、ネットページ上で手で書かれたテキストは、自動的に認識され、ネットページシステムのコンピュータテキストに変換される。これにより、フォームに記入することができる。他の実施の形態においては、ネットページ上に記録されたサインが確認(照合)され、これにより、電子商取引を安全に認可することができる。
【0035】
図1に示されるように、印刷されたネットページ1は、ペンとネットページシステムとの間の通信により、印刷されたページ上に物理的および電子的にユーザが記入できる双方向の(インタラクティブな)フォームを表示することができる。この例は、名前フィールドおよび住所フィールトと提出ボタンとを含む“リクエスト(依頼)”フォームを示している。ネットページは、目に見えるインクを使用して印刷されるグラフィックデータ2と、目に見えないインクを使用してタグ4の集合体として印刷されるコード化されたデータ3とから成る。ネットページネットワーク上に記憶される対応するページ記述は、ネットページの個々の要素を表わしている。特に、ページ記述は、ネットページシステムがネットページを介して正確に入力を判断できるように、各双方向要素(インタラクティブ要素)(すなわち、この例では、テキストフィールドまたはボタン)のタイプおよび空間的な広がりを表わしている。例えば、提出ボタン6は、対応するグラフィック8の空間的な広がりに相当する領域7を有している。
【0036】
図2に示されるように、ネットページペン101は、その好ましい形態が図8および図9に示されており以下に詳細に説明するが、ネットページプリンタ601、すなわち、家庭、オフィス、携帯電話で使用できるインターネット接続の印刷装置と共に機能する。ペンは、無線であり、短距離無線リンク9を介してネットページプリンタと安全(確実)に通信を行なう。必要に応じて、ペンは、無線または赤外線送信器でシステムに接続されても良い。しかしながら、両方の選択肢とも使用の可能性が制限される。
【0037】
ネットページプリンタ601は、その好ましい形態が図11〜図13に示されており以下に詳細に説明するが、個人化された新聞、雑誌、カタログ、パンフレット、他の出版物を定期的に又は要求に応じて供給することができる。これらの出版物の全ては、双方向ネットページとして高画質で印刷される。ネットページプリンタは、パーソナルコンピュータとは異なり、例えばユーザのキッチン、朝食のテーブルの近く、1日が始まる家の場所の近くといった、朝のニュースが最初に消費される領域に隣接する壁に取り付けることができる装置である。また、ネットページプリンタは、テーブルトップ、デスクトップ、携帯版およびミニチュア版の形で供給される。
【0038】
消費場所で印刷されるネットページは、使用が簡単なペーパーと、双方向媒体の適時性および双方向性とを組み合わせる。
【0039】
図2に示されるように、ネットページペン101は、印刷されたネットページ1上のコード化されたデータとやりとりを行なうとともに、短距離無線リンク9を介してネットページプリンタへのやりとりを通信する。プリンタ601は、判断を行なうため、関連するネットページサーバ10にやりとりを送る。適切な環境において、ページサーバは、ネットページアプリケーションサーバ13上で実行するアプリケーションコンピュータソフトウエアに対して、対応するメッセージを送る。次に、アプリケーションサーバは、始めのプリンタ上に印刷される応答を送っても良い。
【0040】
好ましい実施の形態において、ネットページシステムは、高速マイクロ電子機械システム(MEMS)を基本とするインクジェット(Memjet(登録商標))プリンタと共に使用することにより、かなり便利となる。この技術の好ましい形態において、比較的高速で且つ高画質な印刷は、消費者にとって手頃な価格で成される。ネットページ出版物は、その好ましい形態において、簡単に操作でき快適に扱えるように一括して製本され且つ両面にフルカラーで印刷されるレターサイズの光沢があるページのセット等の従来のニュース雑誌の物理的な特徴を有している。
【0041】
ネットページプリンタは、ブロードバンドインターネットアクセスの高まる利用可能性を使用する。ケーブルサービスは、米国の95%の家庭に利用できる。また、ブロードバンドインターネットアクセスを提供するケーブルモデムサービスは、既に20%の家庭で利用可能となっている。また、ネットページプリンタは、更にゆっくりとした接続で動作できるが、供給時間が長かったり、画質が低かったりする。実際に、ネットページシステムは、既存の消費者向けインクジェット・レーザプリンタを使用すると、有効となり得る。しかしながら、システムは、更にゆっくりと動作し、したがって、消費者の観点から受け入れることができない。他の実施の形態において、ネットページシステムは、個人的なインターネット上で採用される。更に他の実施の形態において、ネットページシステムは、1つのコンピュータまたはプリンタ等のコンピュータ使用可能な装置で採用される。
【0042】
ネットページネットワーク上のネットページ発行サーバ14は、印字品質の出版物をネットページプリンタに供給(配信)するように構成されている。定期出版物は、ポイントキャスティングインターネットプロトコルおよびマルチキャスティングインターネットプロトコルにより、予約購読しているネットページプリンタに対して自動的に供給される。個人化された出版物は、フィルタに通され、個々のユーザプロファイルにしたがってフォーマットされる。
【0043】
ネットページプリンタは、任意の数のペンをサポートするように構成することができる。また、ペンは、任意の数のネットページプリンタと共に機能することができる。好ましい実施の形態において、各ネットページペンは、固有の識別子を有している。家庭は、カラーネットページペンの集合であり、家族の各人(構成員)に1つずつ割り当てられる。これにより、割り当てられたペンが家族の各人のみによって使用される場合、各ユーザは、ネットページ発行サーバまたはネットページアプリケーションサーバに対して明確なプロファイルを保存することができる。しかしながら、以下に説明するように、他の手段を使用してユーザを識別しても良い。
【0044】
また、ネットページペンは、ネットページ登録サーバ11に登録することができるとともに、1または複数の支払いカード口座にリンクすることができる。これにより、ネットページペンを使用して電子商取引支払いを安全に認可することができる。ネットページ登録サーバは、ネットページペンによって取得されたサインを以前に登録されたサインと比較し、これにより、電子商取引サーバに対してユーザの同一性を認証することができる。他のバイオメトリクスを使用して同一性を確認しても良い。ネットページペンのバージョンは、ネットページ登録サーバによって同じ方法で確認される指紋走査を含んでいる。
【0045】
ネットページプリンタは、ユーザが介入することなく、朝刊等の定期出版物を供給しても良いが、求められていないジャンクメール(迷惑メール)を供給しないように構成することができる。ネットページプリンタは、その好ましい形態において、予約購読されたソースまたは認可されたソースから定期出版物だけを供給する。この点で、ネットページプリンタは、電話番号や電子メールアドレスを知っている任意のジャンクメーラーに見えるファックス機または電子メールアカウントとは異なる。また、システム全体は、外部のユーザに見えるようになっていても良く、あるいは、自分のプリンタを外部のユーザに見えるようにする能力が各ユーザに与えられても良い。これは、ジャンクメールを送ることが許される外部のユーザを選択することによって実現されても良い。
【0046】
1. ネットページシステムアーキテクチャ
システム中の各オブジェクトモデルは、統一モデリング言語(UML)クラス図を使用して記載される。クラス図(クラスダイアグラム)は、複数の関係によって繋がれたオブジェクトクラスのセットから成る。ここでは、2種類の関係、すなわち、関連性および一般化が対象である。関連性は、オブジェクト間すなわちクラスのインスタンス間におけるある種の関係を示す。一般化は、実際のクラスを関係付け、以下の方法で理解できる。すなわち、クラスがそのクラスの全てのオブジェクトのセットとして考えられる場合、クラスAがクラスBの一般化である。この時、BはAの単なるサブセットである。
【0047】
各クラスは、クラスの名前でラベル付けされた矩形として描かれる。各クラスは、水平ラインによって名前から離された別のクラスの属性のリストと、水平ラインによって属性リストから離されたクラスの動作のリストとを含んでいる。しかしながら、以下のクラス図において、動作は決してモデル化されない。
【0048】
関連性は、随意的に多数の関連性で両端にラベル付けされた、2つのクラスを結合するラインとして描かれる。規定の多様性は1つである。星印(*)は、様々な“多い(many)”、すなわち0またはそれ以上を示している。各関連性は、随意的にその名前でラベル付けされ、また随意的に対応するクラスの役割で両端にラベル付けされる。開放したダイアモンドは、寄せ集め関連性(“is−part−of”)を示しており、関連性ラインの収集者の端部に描かれる。
【0049】
一般化関係(“is−a”)は、一般化の端部の矢印(開放した三角形の形態を成す)を用いて2つのクラスを結合する実線として描かれる。
【0050】
クラスダイアグラムが壊れて複数のクラスダイアグラムになると、重複した任意のクラスは、それを規定するメインダイアグラムを除く全てが破線で示される。クラスは、それを規定する属性のみで示される。
1.1 ネットページ
ネットページは、ネットページネットワークが形成される土台である。ネットページは、ペーパー(紙)を基本とするユーザインタフェースを、発行された情報および双方向(インタラクティブな)サービスに与える。
【0051】
ネットページは、ページのオンライン記述に関連して不可視的にタグ付けされる印刷されたページ(または、他の表面領域)から成る。タグは、ページの表面上または表面に入り込んで印刷されても良く、あるいは、ページの副層内または副層上にあっても良く、あるいは、ページ内に組み込まれても良い。オンラインページ記述は、ネットページページサーバによって永続的に保持される。ページ記述は、テキスト、グラフィック、画像を含む可視的なページ内容およびレイアウトを記載する。また、ページ記述は、ボタン、ハイパーリンク、入力フィールドを含む入力要素をページ上に記載する。たとえネットページ(および対応するページ記述)が明らかに異なっていても、異なるネットページのページ記述は、画像等の構成要素を共有しても良い。各ネットページにおけるページ記述は、これらの共通要素への参照を含んでいても良い。ネットページによれば、ネットページペンを用いてその表面上に形成されるマーキングを同時に捕らえてネットページシステムにより処理することができる。
【0052】
複数のネットページは、同じページ記述を共有することができる。しかしながら、区別されるべき同じページを通じた入力を可能にするため、各ネットページには、固有のページ識別子が割り当てられる。このページIDは、使用環境で使用されると考えられる全てのネットページ同士を区別できる十分な精度を有している。環境が小さい場合、精度は、環境が大きい場合ほど高い必要はない。
【0053】
ページ記述への各参照は、印刷されたタグでエンコードされる。タグは、それが現われる固有のページを識別し、これによって、ページ記述を間接的に識別する。好ましい実施の形態において、タグは、ページ上におけるそれ自身の位置も識別する。タグの特徴については以下に詳細に説明する。
【0054】
タグは、通常のペーパーのように赤外線を反射する任意の基材上に赤外線吸収インクで印刷される。近赤外線波長は、人間の目で見ることが出来ないが、適当なフィルタを有する半導体画像センサによって容易に検知される。対応する1または複数の波長を感知するセンサを使用しても良い。この場合、フィルタは必要ない。適当な基板およびセンサとともに、他の波長を使用しても良い。
【0055】
タグは、ネットページペン内の領域画像センサによって検知されてデコードされ、また、タグによってエンコードされたデータは、好ましくは最も近いネットページプリンタを介してネットページシステムに送られる。ペンは、無線であり、短距離無線リンクを介してネットページプリンタと通信を行なう。タグは、十分に小さく、ページ上における1回のクリックでもペンが少なくとも1つのタグを確実に画像化できるように、密集して配置されている。やりとりは国境なく行なわれるため、ペンがタグを認識してページとの全てのやりとりにおいてページIDおよび位置を抽出することは重要である。タグは、表面の損傷に対して部分的に寛容となるべくエラー修正可能にエンコードされる。
【0056】
ネットページサーバは、印刷されたネットページ毎に固有のページインスタンスを保持し、これにより、印刷された各ネットページ毎に、ページ記述における入力フィールドのためのユーザ供給値の明確なセットを保持することができる。
【0057】
ページ記述と、ページインスタンスと、印刷されたネットページとの間の関係が図4に示されている。好ましい実施の形態において、ページインスタンスは、それを印刷したネットページプリンタおよびそれを要求したネットページユーザの両方に関連付けられる。対応する物理的なページを印刷したネットページプリンタまたはページを要求したネットページユーザまたはページの印刷を求めたネットページユーザにページインスタンスが関連付けられることは、本発明を機能させる上で必須の事項ではない。
1.2 ネットページタグ
1.2.1 タグデータコンテンツ
好ましい形態において、各タグは、それ自身が出現する領域と、領域内におけるそれ自身の場所とを識別する。また、タグは、全体として領域に関係するフラグまたはそのタグに関係するフラグを有している。1または複数のフラグビットは、例えばタグ検知装置に信号を送って、タグの直属の領域に対応する機能を示すフィードバックを提供しても良い。この場合、タグ検知装置は、その領域の記述を参照しないで済む。ネットページペンは、例えばハイパーリンクの領域にある時、“アクティブ領域”LEDを点灯させても良い。
【0058】
以下に明確に説明するように、好ましい実施の形態において、各タグは、容易に認識される不変構造を有している。この不変構造は、最初の検知を助け、サーフェスプロセスまたは検知プロセスによって生じる任意のワープ効果を最小限に押えるのに役立つ。タグは、全ページにタイルを張り、ページ上での1回のクリックだけでもペンが少なくとも1つのタグを確実にイメージできるように十分に小さく密集して配置されていることが好ましい。ペンがページとやりとりする際には必ずページIDおよび位置を認識することが重要である。
【0059】
好ましい実施の形態において、タグが参照する領域は全てのページと一致し、したがって、タグにエンコードされる領域IDは、タグが出現するページのページIDと同義である。他の実施の形態において、タグが参照する領域は、ページまたは他の表面の任意のサブ領域であっても良い。例えば、タグが参照する領域は、双方向要素の領域と一致しても良い。その場合、領域IDは双方向要素を直接に識別する。
【0060】
一般に、各タグは、16ビットのタグIDと、少なくとも90ビットの領域IDと、多くのフラグビットとを有している。タグの最大密度が64/in2(1平方インチ当たり64)であるとすると、16ビットのタグIDは、最大で1024/in2の領域サイズをサポートする。隣接する領域およびマップを単に使用することにより、タグID精度を高めることなく、更に大きな領域を連続的にマッピングすることができる。領域IDとタグIDとの間の相違は、主に、利便性の違いである。大抵の場合、これら2つのIDの連続は、世界的に固有のタグIDと見なすことができる。また、逆に、例えばタグのx−y座標を規定するために、タグIDに構造を導入することが便利である場合もある。90ビットの領域IDによれば、290(〜1027すなわち1000000000000000000000000000)個の異なる領域を独自に識別することができる。また、タグがタイプ情報を有していても良く、また、タイプが混ざったタグを用いて領域にタグを付けても良い。例えば、領域は、コード化y座標でインタリーブされる一組のタグコード化x座標または他の組を用いてタグが付与されても良い。領域IDおよびタグIDの精度は、多かれ少なかれ、システムが使用される環境に左右されることは言うまでもない。
1.2.2 タグデータエンコーディング
一実施の形態において、各タグは、120ビットの情報を有している。120ビットのタグデータは、(15,5)リード・ソロモンコードを使用して重複してエンコードされる。これによって、360個のエンコードされたビットが生じる。これらのエンコードされたビットは6個のコードワードから成り、コードワードは15個の4ビット記号から成る。(15,5)コードにより、最大で5個の記号エラーをコードワード毎に訂正することができる。すなわち、これは、コードワード毎に最大で33%の記号エラー率を許容していることになる。
【0061】
各4ビット記号は、タグにおいて、空間的にコヒーレントな方法で表わされる。また、6つのコードワードの記号は、タグ内で空間的にインタリーブされる。これにより、バーストエラー(空間的に隣接する複数のビットに影響を与えるエラー)による記号の破損は、全体で最小数に抑えられ、また、任意の1つのコードワードにおいて最小数に抑えられる。そのため、バーストエラーを完全に補正できる可能性が最大となる。
【0062】
(15,5)リード・ソロモンコード、例えば多かれ少なかれ冗長性を有し且つ記号およびコードワードのサイズが同一または異なるリード・ソロモンコード、他のブロックコード、あるいは、重畳積分コード(例えば、プレンティス・ホール 1995、Stephen B Wickerの「デジタル通信用および記憶のためのエラー制御システム」を参照。この内容は、これを参照することによって本願に組み込まれる)等の様々な種類のコードの代わりに、任意の適当なエラー補正コードを使用することができる。
1.2.3 物理的なタグ構造
図5に示されるタグの物理的な表示には、所定のターゲット構造15,16,17と、可変データ領域18とが含まれている。所定のターゲット構造により、ネットページペン等の検知装置は、タグを検知できるとともに、センサに対するタグの3次元的な方向を推測することができる。データ領域は、エンコードされたタグデータの各ビットの表示を含んでいる。
【0063】
タグを適切に複写(再現)するため、タグは、256×256ドットの解像度で表わされる。1600ドット/インチで印刷すると、直径が約4mmのタグが形成される。この解像度で、タグは、半径が16ドットの“静領域”によって囲まれるように形成される。また、静領域は、隣接するタグによってもたらされるため、タグの有効径に16ドットを加えるだけである。
【0064】
タグは、6個のターゲット構造を有している。検知リング15によって、検知装置は、最初にタグを検知することができる。検知リングは、回転的に不変であり且つそのアスペクト比の単純な補正によって透視歪み(perspective distortion)の効果の殆どを除去するため、容易に検知される。方向軸16によって、検知装置は、センサのヨーにより、タグのおおよその2次元的な方向を判断することができる。方向軸は、固有の方向を与えるために斜めにされる(skewed)。4つの透視ターゲット(perspective target)17により、検知装置は、タグの正確な2次元透視変換(perspective transform)を推測することができ、したがって、センサに対するタグの正確な3次元的な位置および方向を推測することができる。
【0065】
全てのターゲット構造は、ノイズに対するターゲット構造の免疫を高めるため、重複して大きい。
【0066】
タグの全体形状は円形である。このことは、特に、任意の非平面にタイルを張るために必要な不規則な三角グリッド上での最適なタグパキングをサポートする。しかしながら、タグは、n個の頂点を有する任意の多角形の頂点に配置されても良い。ここで、nは、必要に応じて、3〜無限の範囲である。このことは、円形の検知リング15との併用で、タグ内でのデータビットの円形配列を最適化する。図48に示されるように、各データビットは、そのサイズを最大にするため、ラジアルウェッジ510によって表わされる。ウェッジ510は、2つの径方向ライン512と、径方向内側の円弧514と、径方向外側の円弧516とによって境界付けられる領域の形態を成す。各ウェッジ510は、1600dpiでの最小寸法が8ドットであり、そのベース(すなわち、その径方向内側の円弧514)が少なくともこの最小寸法と等しくなるように形成されている。ウェッジ510の径方向の高さは、常に最小寸法と等しい。図48に明確に示されるように、各4ビットデータ記号は、2×2のウェッジ510から成るアレー(配列)518によって表わされる。
【0067】
図49〜図51に示されるようなインターリーブ(交互的)形態において、6つの各コードワードの15個の4ビットデータ記号は、図5に示されるように、同心の4つの記号リング18a〜18dに割り当てられる。第1〜第6のコードワード520〜525の記号は、タグの周囲で循環数列(円形の列)を成して交互に配置される。
【0068】
インターリービングは、同じコードワードの任意の2つの記号間の空間的な平均距離を最大にするように行なわれる。コードワードまたはそのデータ記号については、他の構成を使用しても良い。
【0069】
タグの物理的なレイアウトまたは各タグ中でのデータ記号の形状や配列は、本発明の機能において必須ではない。必要なことは、意図する用途のために各タグが十分な情報をエンコードするということだけである。タグに冗長性(重複すること)を持たせることは、好ましいことであるが、その基本的なレベルとして、本発明の機能において実際に不可欠なことではない。したがって、他のタグ構成を使用しても良い。他のタグ構造の例は、米国特許第5,625,412号、米国特許第5,661,506号、米国特許第5,477,012号、米国特許第5,852,434号、PCT出願PCT/US98/20597に記載されており、これらの各内容は、これらを参照することによって本願に組み込まれる。
【0070】
タグが付けられた領域との検知装置を介した“1クリック”のやりとりをサポートするために、検知装置は、領域内のどこにいようとも、あるいは、検知装置がどの方向に位置しようとも、その視野の少なくとも1つのタグ全体を見ることができなければならない。したがって、検知装置の必要な視野直径は、タグのサイズおよび間隔の関数である。
【0071】
タグの形状が円形であるとすると、センサの視野の最小直径は、図6に示されるように正三角形のグリッド上にタグがタイル張りされる場合に得られる。
1.2.4 タグ画像処理およびデコーディング
ネットページペン等の検知装置によって行なわれる図5のタグのタグ画像処理およびデコーディングが図7に示されている。得られた画像が画像センサによって取得されている間、画像のダイナミックレンジが決定される(20)。その後、画像における2進閾値として、ダイナミックレンジの中心が選択される(21)。その後、画像は、閾値と比較され、関連する複数のピクセル領域(すなわち、形状23)に分割される(22)。タグのターゲット構造を示すにはあまりにも小さい形状が除去される。また、各形状のサイズおよび重心が計算される。
【0072】
その後、各形状毎に2進形状モーメント25が計算される(24)。これらのモーメントは、その後にターゲット構造を位置付けるための基準を与える。中央の複数の形状モーメントは、その性質により位置が変わらず、スケール、アスペクト比、回転を容易に不変のものとすることができる。
【0073】
最初にリングターゲット構造15の場所が見付けられる(26)。リングは、透視歪み時に非常に良好な挙動を成すという利点を有している。各形状のモーメントをアスペクト正規化および回転正規化することにより、マッチングが進行する。リングは、その2次モーメントが正規化されると、たとえ透視歪みが著しい場合であっても、容易に認識される。リングの当初のアスペクトおよび回転27は、透視変換の有用な近似値を与える。
【0074】
続いて、軸ターゲット構造16の場所が見付けられる(28)。各形状のモーメントにリングの正規化を適用して、その結果得られたモーメントを回転正規化することにより、マッチングが進行する。軸ターゲットは、その2次モーメントが正規化されると、簡単に認識される。なお、考えられる2つの軸方向を明確にするためには、1/3次モーメントが必要である。これを可能にするため、形状は、わざと一方側にスキューされる(斜めにされる)。また、各形状のモーメントにリングの正規化を適用した後、軸ターゲットを単に回転正規化することもできる。これは、透視歪みが軸ターゲットの軸を隠すことができるからである。軸ターゲットの当初の回転は、ペンのヨー29により、タグの回転の有用な近似値を与える。
【0075】
最後に、4つの透視ターゲット構造17の場所が見付けられる(30)。これらの位置の良好な概算値は、リングおよび軸ターゲットに対するその既知の空間的な関係、リングのアスペクトおよび回転、軸の回転に基づいて計算される。各形状のモーメントに対してリングの正規化を適用することによって、マッチングが進行する。円形の透視ターゲットは、その2次モーメントが正規化されると、容易に認識される。また、概算された各位置に最も近いターゲットがマッチ(比較基準)として取得される。その後、4つの透視ターゲットの当初の重心は、タグスペースにおける正方形の既知のサイズの透視歪み角部31となるようにとられる。また、8°の自由透視変換33は、4つのタグスペース−画像スペースポイント対に関する汎用的な方程式を解くことにより推測される(32)(カリフォルニア州のバークリーにあるEESC大学の学部の修士論文、技術レポートNo.USB/CSD 89/516、1989年6月のHeckbert, Pによる「テクスチャマッピングおよびイメージラッピングの原理」参照。これらの内容は、これらを参照することにより本願に組み込まれる。)。
【0076】
推測されたタグスペースから画像スペースへの透視変換は、タグスペースにおける既知の各データビット位置を画像スペースに投影する(36)ために使用される。画像スペースでは、関連する4つの隣接ピクセルをバイリニアで入力画像中に挿入する(36)ために、実数値の位置が使用される。予め計算された画像閾値21は、結果と比較して最終的なビット値37を生成するために使用される。
【0077】
このようにして360個の全てのデータビット37が得られると、6個の各60ビットリード・ソロモンコードワードがデコードされ(38)、20個のデコードされたビット39が得られる。すなわち、全体で120個のデコードされたビットが得られる。なお、コードワード記号はコードワード順にサンプリングされ、これにより、コードワードは、サンプリングプロセス中、暗黙のうちにデインターリーブされる。
【0078】
前述したように、物理的なタグ構造またはエンコードシステムは本発明において必須のものではなく、他の物理的な構成のタグを使用しても良い。タグ画像を認識してデコードすることによりエンコードデータを取り出すプロセスは、重複してデータをエンコードするために使用されるシステムと、タグの物理的な構造とによって決まることは言うまでもない。
【0079】
リングターゲット15は、画像のサブ領域で唯一探し出され、画像に対する関係により、見つかる場合には、完全なタグの一部となる。完全なタグが見つからずにうまくデコードされない場合には、現在のフレームにおいてペンが記録されない。適当な処理能力が与えられ、理想的には最小でない視野193が与えられると、他の方法として、現在の画像中で他のタグが探し出される。
【0080】
得られたタグデータは、タグを含む領域および領域内でのタグの位置の同一性を示す。その後、タグ上で観察される透視変換33およびペンの物理的な軸とペンの光学的な軸との間の既知の空間的な関係から、領域内でのペン先の正確な位置35およびペンの全体的な方向35が推測される(34)。
1.2.5 他のタグ構造
前述したタグ構造は、平面の規則的なタイリングおよび非平面の不規則的なタイリングの両方が可能となるように形成される。一般に、規則的なタイリングは、非平面上で起こり得ない。タグの規則的なタイリングが起こり得る平面、すなわち、ペーパーシート等の表面といったごく普通の場合、タイリングの規則的な性質を利用した更に有効なタグ構造を使用することができる。
【0081】
規則的なタイリングに更に適した他のタグ構造が図6aに示されている。他のタグ4は、正方形であり、4つの透視ターゲット17を有している。このタグの構造は、米国特許第5051746号にBennett等によって記載されたタグと類似している。タグは、60個の4ビットリード・ソロモン記号47を示しており、全体で240ビットとなっている。タグの1ビットはそれぞれドット48で表わされている。0ビットには対応するドットが表わされていない。図6bおよび図6cに示されるように、透視ターゲットは、隣り合うタグ間で共有されるように形成されている。図6bは、16個のタグによる正方形のタイリングと、対応する最小視野193とを示している。この場合、最小視野193は、2つのタグの対角線にかかっていなければならない。図6cは、図示のために1ビット全て有している9個のタグによる正方形のタイリングを示している。
【0082】
(15,7)リード・ソロモンコードを使用して、112ビットのタグデータが重複してエンコードされ、240個のエンコードされたビットが形成される。バーストエラーに対する復元力を最大にするため、4個のコードワードがタグ内で空間的にインターリーブされる。既に述べたような16ビットのダグIDであれば、最大で92ビットの領域IDが可能である。
【0083】
タグのデータを有するドット48は、その隣りのドットと重なり合わないように形成されており、タグ群がターゲットと似た構造を作ることができないようになっている。また、これによって、インクを節約できる。したがって、透視ターゲットによりタグの検知が可能であり、そのため、更なるターゲットが必要ない。タグ画像処理は、ステップ26,28が省かれる点を除き、先の1.2.4の項目で述べたように進行する。
【0084】
タグは、センサに対するタグの4つの起こり得る方向を明確にすることができる方位特性を有していても良いが、タグデータ内に方位データを組み込むこともできる。例えば、図6dに示されるように、各タグの方向がその方向に配置された1つのコードワードを含むように、4つのコードワードを配置することができる。この場合、各記号に対し、そのコードワードの番号(1〜4)と、コードワード内での記号の位置(A〜O)とがラベル付けされる。この時、タグのデコーディングは、各方向で1つのコードワードをデコードすることから成る。各コードワードは、それが最初のコードワードであるか否かを示す1つのビット、または、それがどのコードかを示す2つのビットのいずれかを含むことができる。後者のアプローチは、ただ1つのコードワードのデータの内容が必要な場合に、多くても2つのコードワードをデコードするだけで所望のデータが得られるという利点がある。これは、領域IDが、1つのストローク内で変わることが期待されておらず、したがって、ストロークの開始時にデコードされるだけの場合であっても良い。この時、1つのストローク内では、タグIDを有するコードワードだけが望ましい。また、検知装置の回転はゆっくりと予想通りに1つのストローク内で変化するため、一般には、ただ1つのコードワードをフレーム毎にデコードするだけで済む。
【0085】
透視ターゲットを完全に無くすことができ、代わりに、自己記録するデータ表示に頼ることができる。この場合、各ビット値(または、複数のビット値)は、一般に、明示的な記号(glyph)で表わされる。すなわち、ビット値が無いことは、記号(glyph)の不存在によって表わされる。これにより、データグリッドがうまく占有し、これにより、グリッドを確実に識別することができ、その透視歪みを検知してその後データサンプリング中に補正することができる。タグの境界を検知できるように、各タグデータは、マーカーパターンを有していなければならない。これらは、確実な検知ができるように、重複してエンコードされなければならない。そのようなマーカーパターンのオーバーヘッドは、明示的な透視ターゲットのオーバーヘッドと類似している。1つのそのようなスキーム(策)は、グリッドの頂点に対して様々な点に位置されたドットを使用して、異なる記号(glyph)を表わし、したがって、異なる複数のビット値を表わす(Anoto技術説明書(Anoto 2000年4月)参照)。
1.2.6 タグマップ
タグをデコードすると、領域ID、タグID、タグに関連するペンが変換する。タグIDおよびタグに関連するペンの位置を、タグが付けられた領域内の絶対位置に変換できる前に、その領域内でのタグの位置を知らなければならない。これは、タグマップ、すなわち、タグが付けられた領域内の各タグIDを対応する位置にマッピングする機能によって知ることができる。図22には、ネットページプリンタクラス図として、タグマップクラス図が示されている。
【0086】
タグマップは、表面領域にタイルを張るために使用されるスキームを反映する。また、タグマップは、表面のタイプにしたがって変化し得る。タグが付けられた複数の領域が同じタイリングスキームおよび同じタグ番号付けスキームを共有している場合、これらの複数の領域は、同じタグマップを共有することができる。
【0087】
1つの領域のためのタグマップは、領域IDを介して検索可能でなければならない。したがって、領域ID、タグID、ペン変換が与えられると、タグマップを検索することができ、タグIDを領域内の絶対タグ位置に変換することができるとともに、タグに関連するペン位置をタグ位置に加えて、領域内の絶対ペン位置を得ることができる。
1.2.7 タグ付けスキーム
2つの異なる表面コーディングスキームが対象である。これらの両方のスキームは、この項目の始めに説明したタグ構造を使用する。好ましいコーディングスキームは、既に述べた“位置表示”タグを使用する。他のコーディングスキームは、“オブジェクト表示”タグを使用する。
【0088】
位置表示タグはタグIDを有している。このタグIDは、タグが付けられた領域に対応するタグマップを介して変換された際に、領域内の固有のタグ位置を与える。このタグ位置には、タグに関連するペン位置が加えられ、これによって、領域内のペン位置が与えられる。また、これは、領域に関連付けられたページ記述中におけるユーザインタフェース要素に対するペンの位置を決定するために使用される。ユーザインタフェース要素それ自体が識別されるだけでなく、ユーザインタフェース要素に対する位置も識別される。したがって、位置表示タグは、特定のユーザインタフェース要素の領域内での絶対ペン経路(パス)の取得を普通にサポートする。
【0089】
オブジェクト表示タグは、領域に関連付けられたペン記述中でユーザインタフェース要素を直接に識別するタグIDを有している。ユーザインタフェース要素の領域内の全てのタグは、これらのタグの全てを同一にして見分けがつかないようにするユーザインタフェースを識別する。したがって、オブジェクト表示タグは、絶対ペン経路の取得をサポートしない。しかしながら、オブジェクト表示タグは、相対ペン経路の取得をサポートする。位置サンプリング度数が直面するタグ度数の2倍を越える限り、1ストローク中におけるサンプルされた1つのペン位置から次のペン位置への変位を明確に決定することができる。
【0090】
いずれかのタグ付けスキームを用いると、タグは、ユーザ双方向要素として、ネットページ上の対応するビジュアル要素と協働して機能する。そのため、タグデータを検知装置によって読み取れるように、また、ネットページシステム中で適当な応答を形成できるように、ユーザは、適当な検知装置を用いて、印刷されたページとやりとりすることができる。
1.3 文書およびページ記述
文書・ページ記述クラス図の好ましい実施の形態が図25および図26に示されている。
【0091】
ネットページシステムにおいて、文書は、3つのレベルで記載(記述)される。最も抽象的なレベルで、文書836は階層的な構造を有している。この構造の端末要素839は、テキストオブジェクト等のコンテンツオブジェクト840と、テキストスタイルオブジェクトと、画像オブジェクト等に関連付けられている。文書を特定のページサイズで且つ特定のユーザ倍率選択でプリンタにより印刷すると、文書にページ番号が付与され、文書がフォーマットされる。ある場合において、フォーマットされた端末要素835は、特にコンテンツオブジェクトがスタイルに関連する場合、これらの端末要素に対応する端末要素に関連付けられたコンテンツオブジェクトと異なるコンテンツオブジェクトに関連付けられる。印刷された文書およびページの各インスタンスも別個に記載されることにより、特定のページインスタンス830を介して取得された入力を、同じページ記述の他のインスタンスを介して取得された入力とは別個に記録することができる。
【0092】
ページサーバ上に最も抽象的な文書記述が存在することにより、ユーザは、ソース文書(ソースドキュメント)の特定のフォーマットを受け入れることなく、文書のコピーを要求することができる。ユーザは、例えば、異なるページサイズでプリンタによりコピーを要求していても良い。逆に、ページサーバ上にフォーマットされた文書記述が存在することにより、ページサーバは、特定の印刷されたページ上でのユーザの行動を効率的に判断することができる。
【0093】
フォーマットされた文書834は、フォーマットされた一組のページ記述5から成る。各ページ記述は、フォーマットされた一組の端末要素835から成る。フォーマットされた各端末要素は、ページ上に、空間的な広がり、すなわち、領域58を有している。この領域は、ハイパーリンク等の入力要素のアクティブ領域および入力フィールドを形成する。
【0094】
文書インスタンス831はフォーマットされた文書834に対応している。この文書インスタンスは一組のページインスタンス830から成る。各ページインスタンスは、フォーマットされた文書のページ記述5に対応している。各ページインスタンス830は、印刷された1つの固有のネットページ1を記述するとともに、ネットページのページIDを記録する。ページインスタンスは、それが単独で要求されたページのコピーを表わす場合には、文書インスタンスの一部ではない。
【0095】
ページインスタンスは、一組の端末要素インスタンス832から成る。要素インスタンスは、インスタンス固有の情報を記録する場合、1つだけ存在する。したがって、ハイパーリンクインスタンスは、ページインスタンスに固有のトランザクションID55を記録するため、ハイパーリンク要素のために存在する。また、フィールドインスタンスは、ページインスタンスに固有の入力を記録するため、フィールド要素のために存在する。しかしながら、要素インスタンスは、テキストフロー等の静的要素のために存在しない。
【0096】
図27に示されるように、端末要素は、静的要素843、ハイパーリンク要素844、フィールド要素845、あるいは、ページサーバコマンド要素846であっても良い。図28に示されるように、静的要素843は、対応するスタイルオブジェクト854を有するスタイル要素847、対応するスタイル付けされたテキストオブジェクト855を有するテキストフロー要素848、対応する画像オブジェクト856を有する画像要素849、対応するグラフィックオブジェクト857を有するグラフィック要素850、対応するビデオクリップオブジェクト858を有するビデオクリップ要素851、対応するオーディオクリップオブジェクト859を有するオーディオクリップ要素852、または、対応するスクリプトオブジェクト860を有するスクリプト要素853であっても良い。
【0097】
ページインスタンスは、特定の入力要素に当てはまらないページ上で取得された任意のデジタルリンクを記録するために使用される背景フィールド833を有していても良い。
【0098】
本発明の好ましい形態においては、ページ上のタグをページ上の位置に変換できるように、タグマップ811が各ページインスタンスに関連付けられている。
1.4 ネットページネットワーク
好ましい実施の形態において、ネットページネットワークは、図3に示されるように、インターネット等のネットワーク19を介して互いに接続される分配された一組の、ネットページサーバ10と、ネットページ登録サーバ11と、ネットページIDサーバ12と、ネットページアプリケーションサーバ13と、ネットページ発行サーバ14と、ネットページプリンタ601とから成る。
【0099】
ネットページ登録サーバ11は、ユーザ間、ペン間、プリンタ間、アプリケーション間、出版物間の関係を記録することにより、様々なネットワーク活動を認可するサーバである。ネットページ登録サーバ11は、ユーザの認証を行なうとともに、アプリケーショントランザクションにおいて認証されたユーザの利益に関する署名プロキシとして機能する。また、ネットページ登録サーバ11は、必要に応じて、手書き認識サービスを提供する。前述したように、ネットページサーバ10は、ページ記述およびページインスタンスについての持続的な情報(固定情報)を保持する。ネットページネットワークは、任意の数のページサーバを有しており、各ページサーバは、ページインスタンスの一部を扱う。また、ページサーバは各ページインスタンス毎にユーザ入力値を保持しているため、ネットページプリンタ等のクライアントは、ネットページ入力を適切なページサーバに送る。ページサーバは、対応するページの記述に対してそのような任意の入力を解釈する。
【0100】
ネットページIDサーバ12は、要求に応じて、文書ID51を割り当てるとともに、そのID割り当てスキームによってページサーバの負荷バランシングを提供する。
【0101】
ネットページプリンタは、インターネット分散ネームシステム(DNS)または類似のシステムを使用して、ネットページID50を、対応するページインスタンスを扱うネットページサーバのネットワークアドレスに変換する。
【0102】
ネットページアプリケーションサーバ13は、双方向ネットページアプリケーションを行なうサーバである。ネットページ発行サーバ14は、ネットページ文書をネットページプリンタに対して発行するアプリケーションサーバである。これらについては、項目2において詳細に説明する。
【0103】
ネットページサーバは、IBM、ヒューレットパッカード、サン等の製造メーカからの様々なネットワークサーバプラットフォーム上で採用され得る。複数のネットページサーバが1つのホスト上で同時に実行可能であり、また、1つのサーバを多くのホストにわたって分配することができる。また、ネットページサーバによって提供される機能、特にIDサーバおよびページサーバによって提供される機能の幾つかまたは全てを、ネットページプリンタ等のネットページ装置内で、コンピュータワークステーション内で、あるいは、ローカルネットワ^ク上で、直接に提供することができる。
1.5 ネットページプリンタ
ネットページプリンタ601は、ネットページシステムに登録され且つ要求に応じて予約購買によりネットページ文書を印刷する装置である。各プリンタは、固有のプリンタID62を有しており、インターネット等のネットワークを介して、理想的にはブロードバンド接続(広帯域接続)を介して、ネットページネットワークに接続されている。
【0104】
ネットページプリンタは、不揮発性メモリ内の同一性・セキュリティ設定を除き、任意の固定記憶を有している必要はない。ユーザが関係している限り、“ネットワークはコンピュータである”。ネットページは、特定のネットページプリンタとは関係なく、分散型ネットページページサーバ10を用いて、空間と時間とにわたってインタラクティブに(双方向で)機能する。
【0105】
ネットページプリンタは、ネットページ発行サーバ14から、予約購買されたネットページ文書を受ける。各文書は、2つの部分、すなわち、ページレイアウトと、ページを占める実際のテキストオブジェクトおよび画像オブジェクトとに分配される。個人化(名前のイニシャルを入れること)により、ページレイアウトは、一般に、特定の予約購読者(受信契約者)に固有のものとなり、したがって、適当なページサーバにより予約購読者のプリンタに対してポイントキャストされる(狙って投稿される)。一方、テキストオブジェクトおよび画像オブジェクトは、一般に、他の予約購読者と共有され、したがって、全ての予約購読者のプリンタおよび適当なページサーバにマルチキャストされる。
【0106】
ネットページ発行サーバは、ポイントキャストおよびマルチキャストへの文書の内容(ドキュメントコンテンツ)の細分化を最適化する。プリンタは、文書のページレイアウトのポイントキャストを受けた後、たとえあるとしても、聞くべきマルチキャストがどれかが分かる。
【0107】
プリンタは、印刷される文書を形成するページレイアウトおよびオブジェクトの全てを受けると、文書を印刷することができる。
【0108】
プリンタは、シートの両面で奇数および偶数のページを同時にラスター化して印刷する。この目的のため、プリンタは、両面プリントエンジンコントローラ760と、Memjet(登録商標)印字ヘッド350を使用するプリントエンジンとを有している。
【0109】
印刷プロセスは、2つの分離された段階、すなわち、ページ記述のラスター化と、ページ画像の拡大および印刷とから成る。ラスター画像プロセッサ(RIP)は、パラレルに実行する1または複数の標準DSP757から成る。両面プリントエンジンコントローラは、プリントエンジンの印字ヘッドの動作と同期してページ画像をリアルタイムで拡大してディザリングするとともに印刷するカスタムプロセッサから成る。
【0110】
目に見えないIR印刷に使用できるプリンタは、IR吸収黒インクを使用してタグを印刷するオプションを有しているが、これは、タグをページの空き領域に限定する。そのようなページは、目に見えないIR印刷されたページよりも機能が制限されるが、依然として、ネットページとして分類される。
【0111】
通常のネットページプリンタは、ペーパーシート上にネットページを印刷する。更に専門化されたネットページプリンタは、球やプラスチックシート等の更に特定された表面上に印刷しても良い。各プリンタは、少なくとも1つの表面タイプをサポートするとともに、各表面タイプ毎に少なくとも1つのタグタイリングスキームすなわちタグマップをサポートする。文書を印刷するために実際に使用されるタグタイリングスキームを記述するタグマップ811は、文書のタグを正確に判断できるように、その文書に関連付けられるようになる。
【0112】
図2は、ネットページネットワーク上の登録サーバ11によって保持されるプリンタに関連する情報を反映するネットページプリンタクラス図(分類図)を示している。
【0113】
ネットページプリンタの好ましい実施の形態については、図11〜図16を参照して、項目6で詳細に説明する。
1.5.1 Memjet(登録商標)印字ヘッド
ネットページシステムは、熱インクジェット、圧電インクジェット、レーザ電子写真等を含む広範囲のデジタル印刷技術を用いて形成されるプリンタを使用して動作可能である。しかしながら、広く需要者に受け入れられるように、ネットページプリンタは、以下の特性を有していることが望ましい。
【0114】
・写真のような良質なカラー印刷
・高画質テキスト印刷
・高い信頼度
・低い印刷コスト
・低いインクコスト
・低いペーパーコスト
・簡単な操作
・殆ど静かな印刷
・高速印刷
・同時両面印刷
・コンパクトなフォームファクタ
・低い電力消費量
現在商業的に利用可能な技術は、これらの特性の全てを有していない。
【0115】
これらの特性を有するプリンタの製造を可能にするため、本出願人は、Memjet(登録商標)(Memjet;登録商標)と称される新たな印刷技術を発明した。Memjet(登録商標)は、微小電気機械システム(MEMS)技術を使用して形成されるページ幅印字ヘッドを組み込むドロップ・オン・デマンドのインクジェット技術である。図17は、Memjet(登録商標)印字ヘッドの1つのプリント要素300を示している。ネットページ壁プリンタは、168960個のプリント要素300を組み込んでおり、1600dpiのページ幅両面印刷を形成する。このプリンタは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、赤外線インクとともに、ペーパー調整材およびインク定着材を同時に印刷する。
【0116】
プリント要素300は、長さが約110ミクロンであり、幅が32ミクロンである。これらのプリント要素の配列は、CMOS論理回路、データ転送回路、タイミング回路、駆動回路(図示せず)を組み込むシリコン基板301上に形成されている。
【0117】
プリント要素300の主要な要素は、ノズル302、ノズルリム303、ノズルチャンバ304、流体シール305、インクチャンネルリム306、レバーアーム307、能動アクチュエータビーム対308、受動アクチュエータビーム対309、能動アクチュエータアンカー310、受動アクチュエータアンカー311、インク注入口312である。
【0118】
能動アクチュエータビーム対308は、受動アクチュエータビーム対309に対して結合部319で機械的に結合されている。両方のビーム対は、それぞれの固定部310,311で固定されている。要素308,309,310,311,319を組み合わせることによって片持ち梁状の電熱屈曲アクチュエータ320が形成される。
【0119】
図18は、プリント要素300の断面315を含むプリント要素300の配列の小部分を示している。シリコンウエハ301を貫通するインク注入口312を明確に示すため、断面315は、インクが無い状態で示されている。
【0120】
図19(a),19(b),19(c)は、Memjet(登録商標)プリント要素300の動作サイクルを示している。
【0121】
図19(a)は、インク滴を印刷する前におけるインク半月316の静止位置を示している。インクは、インク半月316での表面張力およびノズルチャンバ304とインクチャンネルリム306との間に形成される流体シール305での表面張力によって、ノズルチャンバ内に保持されている。
【0122】
印刷している間、印字ヘッドCMOS回路は、プリントエンジンコントローラからのデータを正しいプリント要素に分配して、そのデータをアッチするとともに、そのデータを蓄えて能動アクチュエータビーム対308の電極318を駆動する。これにより、電流が約1マイクロ秒間(1×10-6秒)だけビーム対308を流れ、その結果、ジュール熱が発生する。ジュール熱によって温度が上昇することにより、ビーム対308が膨張する。受動アクチュエータビーム対309は、加熱されないため、膨張しない。そのため、2つのビーム対間に応力の相違が生じる。この応力の相違は、基板301へと曲がる電熱屈曲アクチュエータ320の片持ち梁の端部によって部分的に除去される。レバーアーム307は、この動きをノズルチャンバ304に伝える。ノズルチャンバ304は、図19(b)に示される位置へと約2ミクロン移動する。これにより、インク圧力が増大して、インク321がノズル302から吐き出され、インク半月316が膨らむ。ノズルリム303は、インク半月316がノズルチャンバ304の表面にわたって広がることを防止する。
【0123】
ビーム対308,309の温度が等しくなると、アクチュエータ320はその元の位置に戻る。これは、図19(c)に示されるように、ノズルチャンバ内のインク321からのインク滴317の離脱に役立つ。ノズルチャンバは、インク半月316での表面張力の作用により再充填される。
【0124】
図20は、印字ヘッド350の断片を示している。ネットページプリンタにおいて、印字ヘッドの長さは、方向351でのペーパー(紙)の全幅(ほぼ210mm)である。図示の断片は、0.4mmの長さ(印字ヘッド全体の約0.2%)である。印刷時、ペーパー(紙)は、方向352で所定の印字ヘッドを通り過ぎて移動する。印字ヘッドは、6色またはインク注入口312によって供給されるタイプのインクを印刷する5列の互いにかみ合うプリント要素を有している。
【0125】
動作中に印字ヘッドの脆弱な表面を保護するため、印字ヘッド基板301には、ノズルガードウエハ330が取り付けられている。各ノズル302毎に、対応するノズルガード穴331が存在する。このノズルガード穴を通じてインク滴が噴射される。ノズルガード穴331が紙繊維または他の残骸によって塞がれないように、印刷中に、濾過空気が空気注入口332を通じて圧送されてノズルガード穴から排出される。インク321が乾くことを防止するため、プリンタのアイドリング中に、ノズルガードがシールされる。
1.6 ネットページペン
ネットページシステムの能動検知装置は、一般に、ペン101である。このペンは、その内蔵されたコントローラ134を使用して、画像センサを介してページからIR位置タグを取得してデコードすることができる。画像センサは、近赤外線波長だけで検知できるように適当なフィルタが設けられた半導体装置である。以下に詳しく説明するように、システムは、ペン先が表面と接触する時に検知することができ、また、ペンは、十分な速度でタグを検知して人間による手書きを理解することができる(すなわち、200dpi以上で且つ100Hz以上で)。ペンによって取得された情報は、暗号化されて、無線でプリンタ(または基地局)に送信される。プリンタまたは基地局は、(既知の)ページに関するデータを判断し、あるいは、好ましい実施の形態においては、その情報を判断するためにネットページに送信する。
【0126】
好ましい実施の形態に係るネットページペンは、マーキングインクペンとして、また、マーキングでないスタイラスペンとして機能する。しかしながら、マーキングの形態は、インターネットインタフェースとして使用される場合など、ブラウジングシステムとしてネットページシステムを使用する場合には必要ない。各ネットページペンは、ネットページシステムに登録されるとともに、固有のペンID61を有している。図23は、ネットページネットワーク上の登録サーバ11によって保持されたペンに関する情報を反映するネットページペンクラス図を示している。
【0127】
いずれかのペン先がネットページと接触すると、ペンは、ページに対するその位置および方向を判断する。ペン先が力センサに取り付けられるとともに、ペンが“上”か“下”か否かを示すために、ペン先の力が閾値に対して判断される。これにより、例えばネットワークから情報を求めるために、ペン先で押圧することによって、ページ上の双方向要素をクリックすることができる。また、例えば確認されるサインの全ての力関係を許容するために、力は、連続する値として取得される。書き込み時に普通に加えられる力よりも大きい特定の力に晒される際に、ペン先が移動可能であっても良い。ユーサは、“クリック”するため、ペン先を移動させることができる十分な力を加える。これによって、ペン先が移動しない場合に与えられるフィードバックと比較して更に望ましいフィードバックを与えても良い。
【0128】
ペンは、ペン先の近傍のページの領域193を赤外線スペクトルで画像化することにより、ネットページ上におけるそのペン先の位置および方向を判断する。ペンは、最も近いタグをデコードするとともに、画像化されたタグ上で観察された透視歪み及びペンの光学素子の既知の幾何学的構成から、タグに対するペン先の位置を計算する。ページ上のタグ密度はタグサイズに反比例するため、タグの位置分解能が低い場合があるが、調整された位置分解能は、かなり高く、正確な手書き認識に必要な最低の分解能を超える。
【0129】
ネットページに対するペンの動きは、一連のストロークとして捕らえられる。1ストロークは、ペンを下ろす行為で始まりペンを持ち上げる行為で終了する一連のタイムスタンプされたページ上のペン位置から成る。また、通常の状況下でストロークの開始時にページIDが変化する時はいつでも、ネットページのページID50を用いて1ストロークがタグ付けされる。
【0130】
ユーザがコピーおよびペースト動作等を行なえるように、各ネットページペンは、それに関連付けられた現選択内容826を有している。所定時間後にシステムが現選択内容を破棄することができるように、現選択内容がタイムスタンプされる。現選択内容は、ページインスタンスの領域を記述する。現選択内容は、ページの背景領域に関連してペンにより取得された最も最近のデジタルインクストロークから成る。現選択内容は、選択ハイパーリンク起動によってアプリケーションに付されると、アプリケーション固有の方法で判断される。
【0131】
各ペンは、現ペン先(current nib)824を有している。この現ペン先は、ペンによってシステムに対して最後に知らされるペン先である。前述した規定(標準設定)のネットページペンの場合、マーキングインクペン先またはマーキングでないスタイラスペンのペン先が「現(current)」である。また、各ペンは、現ペン先スタイル825を有している。この現ペン先スタイルは、例えばパレットから色を選択するユーザに応じてアプリケーションによりペンに対して最後に関連付けられたペン先のスタイルである。規定(標準設定)のペン先スタイルは、現ペン先に関連付けられたペン先スタイルである。ペンを通じて捕らえられたストロークは、現ペン先スタイルを用いてタグ付けされる。ストロークは、その後に再現される時には、タグ付けに用いられたペン先スタイルで再現される。
【0132】
ペンが通信可能なプリンタの領域内にあるときにはいつでも、ペンは、その“オンライン”LEDをゆっくりと点灯させる。ペンは、ページに対してストロークをデコードしていない場合、その“エラー”LEDを瞬間的に点灯させる。ペンは、ページに対してストロークをうまくデコードすると、その“OK”LEDを瞬間的に点灯させる。
【0133】
捕らえられた(取得された)一連のストロークは、デジタルインクと称される。デジタルインクは、手書きのオンライン認識において、また、サイン(署名)のオンライン照合において、作図および手書きのデジタル変換のための基準を形成する。
【0134】
ペンは、ワイヤレスであり、短距離無線リンクを介してデジタルインクをネットページプリンタに送信する。送信されたデジタルインクは、プライバシーおよびセキュリティのために暗号化されるとともに、効率的に送信するためにパケット化(packetize)されるが、プリンタ内でタイムリーに処理されるように、ペンが持ち上げられる際には常に掃き出される。
【0135】
ペンは、プリンタの領域から出ると、10分にわたって連続して処理できる容量を有する内部メモリ内にデジタルインクを蓄える。ペンは、プリンタの領域内に再び入ると、蓄えられた任意のデジタルンクを送信する。バッファは、多かれ少なかれ緩衝能を与えても良い。
【0136】
ペンは、任意の数のプリンタに登録することができるが、全ての状態データがペーパー上およびネットワーク上のネットページに存在するため、任意の特定の時間に1つのペンと通信しているプリンタがどれであるかということは、さほど重要ではない。
【0137】
ペンの好ましい実施の形態については、図8〜図10を参照しながら、項目6で詳細に説明する。
1.7 ネットページやりとり
ペンを使用してネットページ1とやりとりを行なう場合、ネットページプリンタ601は、ストロークに関するデータをペン101から受ける。ペンを使用してストローク等の動きを実行する場合には、タグ4のコード化されたデータ3がペンによって読み取られる。このデータにより、特定のページおよび対応する双方向要素の同一性(identity)を判断することができるとともに、ページに対するペンの相対位置の表示を得ることができる。この表示データがプリンタに送信され、ここで、プリンタは、DNSにより、ストロークのページID50を解いて、対応するページインスタンス830を保持するネットページサーバ10のネットワークアドレスにする(resolve)。その後、プリンタは、このストロークをページサーバに送信する。先のストロークで新たにページが識別される場合には、プリンタは、関連するページサーバのアドレスをそのキャッシュ内に既に有していても良い。各ネットページは、ネットページサーバによって永続的に保持されたコンパクトなページレイアウトから成る(後述する)。ページレイアウトは、一般にネットページネットワーク上の他の場所に記憶された画像、フォント、テキストの断片といったオブジェクト参照する。
【0138】
ページサーバは、ペンからストロークを受けると、ストロークが適用するページ記述を検索するとともに、ページ記述のどの要素をストロークが横切るのかを判断する。その後、ページサーバは、関連する要素のタイプに照らして、ストロークを判断することができる。
【0139】
ペンを下ろした位置とその後にペンを持ち上げた位置との間の距離および時間の両方が幾つかの少ない最大値よりも小さい場合、1つの“クリック”は、一般にストロークである。1クリックによってアクティブにされるオブジェクトは、一般に、1クリックの作動を必要とする。したがって、長いストロークは無視される。レジスタに対する“ルーズな”クリック等のペンの動作不良は、ペンの“OK”LEDからの応答不足によって表わされる。しかしながら、ネットページがボタンを有している場合には、ペンの下ろし位置および持ち上げ位置の両方がボタンの領域内にあれば、1“クリック”を登録することができる。
【0140】
ネットページページ記述、ハイパーリンク、フォームフィールド(書式領域)には、2種類の入力要素がある。また、フォームフィールドを介した入力は、対応するハイパーリンクの起動をトリガーすることができる。
1.7.1 ハイパーリンク
ハイパーリンクは、離れたアプリケーションにメッセージを送信する手段であり、一般には、ネットページシステムにおいて印刷された応答を導き出す。
【0141】
ハイパーリンク要素844は、ハイパーリンクの起動を扱うアプリケーション71と、アプリケーションへのハイパーリンクを識別するリンクID54と、ハイパーリンク起動時にユーザのアプリケーションエイリアスID65を含むようにシステムに求める“エイリアス要求”フラグと、ハイパーリンクがお気に入りとして記録される際すなわちハイパーリンクがユーザの履歴中に現われる際に使用される記述とを識別する。図29には、ハイパーリンク要素クラス図が示されている。
【0142】
ハイパーリンクが起動されると、ページサーバは、ネットワーク上のどこかのアプリケーションにリクエストを送る。アプリケーションはアプリケーションID64によって識別され、また、アプリケーションIDは通常の方法でDNSにより解かれる。図30に示されるように、3種類のハイパーリンク、すなわち、一般ハイパーリンク863と、フォームハイパーリンク865と、選択ハイパーリンク864とがある。一般ハイパーリンクは、リンクされた文書の要求を行なうことができ、または、単に好み(優先権)をサーバーに送信しても良い。フォームハイパーリンクは、対応するフォームをアプリケーションに提出する。選択ハイパーリンクは、現選択内容をアプリケーションに提出する。現選択内容が1ワードのテキストの断片を含んでいる場合、例えば、アプリケーションは、それが現われるコンテキスト内でのワードの意味または異なる言語への翻訳を与える1ページの文書を戻しても良い。ハイパーリンクの各タイプは、何の情報がアプリケーションに提出されるかによって特徴付けられる。
【0143】
対応するハイパーリンクインスタンス862は、ハイパーリンクインスタンスが現われるページインスタンスに固有となり得るトランザクションID55を記録する。トランザクションIDは、アプリケーションに対して、例えば、ユ−ザに代わって購入アプリケーションによって維持される懸案の購入の“ショッピングカート”に対して、ユーザ固有のデータを識別することができる。
【0144】
システムは、選択ハイパーリンク起動時にペンの現選択内容826を有している。システムは、フォームハイパーリンク起動時に対応するフォームインスタンス868のコンテンツを有している。しかしながら、ハイパーリンクがその“サブミットデルタ(submit delta)”属性セットを有している場合には、最後のフォーム提出後の入力だけが含められる。システムは、全てのハイパーリンク駆動時に、有効なリターンパスを有している。
【0145】
ハイパーリンクされたグループ866は、図31に示されるように、対応するハイパーリンクを有するグループ要素である。グループ内の任意のフィールド要素を通じて入力が生じると、そのグループに関連付けられたハイパーリンク844が起動される。ハイパーリンクされたグループを使用して、ハイパーリンクの挙動をチェックボックス等のフィールドと関連付けることができる。また、ハイパーリンクされたグループをフォームハイパーリンクの“サブミットデルタ”属性と共に使用して、連続的な入力をアプリケーションに対して与えることができる。したがって、ハイパーリンクされたグループを使用して、“ブラックボード”双方向モデルをサポートすることができる。すなわち、入力が取得される場合、入力が生じると直ぐに入力が共有される。
1.7.2 フォーム
フォームは、1または複数の印刷されたネットページを通じて関連する入力セットを取得するために使用される関連する入力フィールドの集合体を形成する。フォームによって、ユーザは、1または複数のパラメータを、サーバ上で実行すするアプリケーションソフトウエアプログラムに提出することができる。
【0146】
フォーム867は、文書階層中のグループ要素838である。フォームは、結局のところ、一組の端末フィールド要素839を有している。フォームインスタンス868は、印刷されたフォームのインスタンスを表わしている。フォームは、フォームのフィールド要素845に対応する一組のフィールドインスタンス70を有している。各フィールドインスタンスは、1つの対応する値871を有しており、そのタイプは、対応するフィールド要素のタイプによって決まる。各フィールド値は、印刷された特定のフォームインスタンスによって、すなわち、1または複数の印刷されたネットページによって、入力を記録する。図32には、フォームクラス図が示されている。
【0147】
各フォームインスタンスは、フォームがアクティブ状態か否か、フリーズ状態か否か、提出されているか否か、無効であるか否か、失効したか否かを示す状態872を有している。フォームは、最初に印刷される時にはアクティブである。また、フォームは、署名されると、フリーズ状態になる。また、ハイパーリンクがその“サブミットデルタ”属性セットを有していない場合、フォームの提出ハイパーリンクのうちの1つが起動されると、フォームが提出されるようになる。ユーザが無効フォーム、リセットフォーム、あるいは、複写フォームページコマンドを呼び出すと、フォームが無効になる。フォームがアクティブになっていた時間がフォーム固有の寿命を超えると、フォームが失効する。フォームがアクティブとなっている間、フォームの入力が許容される。アクティブとなっていないフォームを通じた入力は、代わりに、関連するページインスタンスの背景フィールド833内で取得される。フォームがアクティブまたはフリーズ状態の場合、フォームの提出が許容される。フォームがアクティブまたはフリーズ状態でない場合には、フォームを提出しようとする試みが完全に拒絶されるが、代わりに、その試みによってフォーム状態レポートが引き出される。
【0148】
各フォームインスタンスは、それから得られる任意のフォームインスタンスに関連付けられることが好ましい(59)。これにより、特定の時間における最新のフォームのバージョンを除く全てを検索から排除することができる。
【0149】
全ての入力は、デジタルインクとして取得される。デジタルインク873は、一組のタイムスタンプされたストロークグループ874から成る。各ストロークグループは、一組のスタイル付けされたストローク875から成る。各ストロークは、一組のタイムスタンプされたペン位置876から成る。また、各ペン位置は、ペン方向およびペン先力を含んでいる。図33には、デジタルインククラス図が示されている。
【0150】
フィールド要素845は、チェックボックスフィールド877、テキストフィールド878、作図フィールド879、サインフィールド880であっても良い。図34には、フィールド要素クラス図が示されている。フィールドの領域58内で取得された任意のデジタルインクは、そのフィールドに割り当てられる。
【0151】
図35に示されるように、チェックボックスフィールドは、対応するブール(Boolean)値881を有している。チェックボックスフィールドの領域内で取得された任意のマーク(カチカチ音、クロス、ストローク、ジグザグ(fill zigzag)等)によって、真の値がフィールドの値に割り当てられる。
【0152】
図36に示されるように、テキストフィールドは、対応するテキスト値882を有している。テキストフィールドの領域で取得された任意のデジタルインクは、オンライン手書き認識により、自動的にテキストに変換され、また、このテキストは、フィールドの値に割り当てられる。オンライン手書き認識は良く知られている(例えば、1990年8月のパターン解析および人工知能に関するIEEE報告書第12巻第8号におけるTappert, C., C.Y. SuenおよびT. Wakaharaによる“オンライン手書き認識の最新技術”を参照。この内容は、これを参照することにより本願に組み込まれる)。テキストフィールドの専門化には、データフィールドおよびナンバーフィールドが含まれる。
【0153】
図37に示されるように、サインフィールドは、対応するデジタルサイン883値を有している。サインフィールドの領域で取得された任意のデジタルインクは、ペンの所有者の同一性に関して自動的に確認される。また、フィールドがその一部を成すフォームのコンテンツ(内容)のデジタルサインが形成され、このデジタルサインがフィールドの値に割り当てられる。デジタルサインは、ペンのユーザの個人的なサインキーを使用して形成される。このサインキーは、フォームを有するアプリケーションに固有のものである。オンラインサイイン照合は良く知られている(例えば、1989年のパターン認識 第22巻第2号におけるPlamondon, RおよびG. Loretteによる“自動サイン照合およびライター認識−最新技術”を参照。この内容は、これを参照することにより本願に組み込まれる)。
【0154】
フィールド要素は、その“隠し”属性が設定されると、隠される。隠されたフィールド要素は、ページ上に入力領域を有しておらず、また、入力を受け入れない。隠されたフィールド要素は、フィールドを含むフォームが提出されると、フォームデータ内に含まれる対応するフィールド値を有することができる。
【0155】
また、削除を示す抹消等の“編集”コマンドもフォームフィールド内で認識できる。
【0156】
手書き認識アルゴリズムは、“オフライン”(すなわち、ペンマーキングのビットマップだけを入手可能)ではなく“オンライン” (すなわち、ペンの動きの力関係を入手可能)で働くため、ライター依存型トレーニング段階無くして、複数の文字をつなぎあわせた離散的に書かれた文字を比較的高い精度で認識することができる。しかしながら、手書きのライター依存型モデルは、経時的に形成され、また、必要に応じて前もって形成できる。
【0157】
前述したように、デジタルインクは、一連のストロークから成る。特定の要素の領域で始まる任意のストロークは、解釈可能な状態で、その要素のデジタルインクストリームに付与される。オブジェクトのデジタルインクストリームに付与されない任意のストロークは、背景フィールドのデジタルインクストリームに付与される。
【0158】
背景フィールドで取得されたデジタルインクは、選択ジェスチャーとして判断される。1または複数のオブジェクトの境界線は、一般に、境界付けられたオブジェクトの選択として判断されるが、実際の判断はアプリケーション固有のものである。
表2は、ネットページとペンとの様々なやりとりを要約している。
【0159】
【表1】
Figure 2004531785
システムは、現選択内容を各ペン毎に保持している。現選択内容は、背景フィールドで取得された最も最近のストロークである。予測可能な挙動を確保するため、現選択内容は、不活動のタイムアウト後に、消去される。
【0160】
全ての領域で取得された未加工の生のデジタルインクは、ネットページページサーバ上に保持されるとともに、フォームがアプリケーションに提出される時に選択的にフォームデータと共に送信される。これにより、アプリケーションは、未加工のデジタルインクに対し、それが手書きテキストの変換のような当初の変換ではないかと疑われる場合に、問い合わせを行なうことができる。これは、例えば、特定のアプリケーション固有の一貫性チェックをし損なうフォームのため、アプリケーションレベルでの人の介入を伴うことができる。この延長として、フォームの背景領域全体を作図フィールドとして指定することができる。その後、アプリケーションは、ユーザがこれらのフィールドの外側の記入されたフィールドへの補正を指示していることを前提として、フォームの明示的フィールドの外側のデジタルインクの存在に基づき、フォームを人間のオペレータに送ることを決定する。
【0161】
図38は、ネットページに対するペン入力を扱うプロセスのフローチャートを示している。プロセスは、ペンからストロークを受け(884);ストローク内のページID50が参照するページインスタンス830を識別し(885);ページ記述5を受け(886);その領域58をストロークが横切るフォーマットされた要素839を識別し(887);フォーマットされた要素がフィールド要素に対応しているか否かを判断し、対応している場合には、受けたストロークをフィールド値871のデジタルインクに付与し(892);蓄積されたフィールドのデジタルインクを判断する(893)とともに、フィールドがハイパーリンクグループ866の一部であるか否かを判断し、一部である場合には、対応するハイパーリンクを起動し(895);代わりに、フォーマットされた要素がハイパーリンク要素に対応しているか否かを判断し(889)、対応している場合には、対応するハイパーリンクを起動し(895);代わりに、入力フィールドまたはハイパーリンクが無い場合、受けたストロークを背景フィールド833のデジタルインクに付与し(890);受けたストロークを登録サーバによって保持された現在のペンの現選択内容826にコピーする(891)ことから成る。
【0162】
図38aは、図38に示されるプロセスにおけるステップ893の詳細なフローチャートを示している。このステップでは、蓄積されたフィールドのデジタルインクが、フィールドのタイプにしたがって判断される。プロセスは、フィールドがチェックボックスか否かを判断する(896)とともに、デジタルインクがチェックマークを表わしているか否かを判断し(897)、そうである場合には、真の値をフィールド値に割り当て(898);代わりに、フィールドがテキストフィールドであるか否かを判断し(899)、そうである場合には、適当な登録サーバを用いてデジタルインクをコンピュータテキストに変換する(900)とともに、変換されたコンピュータテキストをフィールド値に割り当て(901);代わりに、フィールドがサインフィールドであるか否かを判断し(902)、そうである場合には、適当な登録サーバを用いて、デジタルインクをペンの所有者のサインとして確認し(903);登録サーバを用いるとともに、対応するアプリケーションに関連するペン所有者の個人的なサインキーを使用して、対応するフォームのコンテンツのデジタルサインを形成し(904)、そのデジタルサインをフィールド値に割り当てる(905)ことから成る。
1.7.3 ページサーバコマンド
ページサーバコマンドは、ページサーバによって局所的に扱われるコマンドである。ページサーバコマンドは、フォーム、ページ、文書インスタンス上で直接に機能する。
【0163】
図39に示されるように、ページサーバコマンド907は、無効フォームコマンド908、複写フォームコマンド909、リセットフォームコマンド910、ゲットフォーム状態911、複写ページコマンド912、リセットページコマンド913、ゲットページ状態コマンド914、複写文書コマンド915、リセット文書コマンド916、あるいは、ゲット文書状態コマンド917であっても良い。
【0164】
無効フォームコマンドは、対応するフォームインスタンスを無効にする。複写フォームコマンドは、対応するフォームインスタンスを無効にした後、フィールド値が保たれた現在のフォームインスタンスのアクティブな印刷コピーを形成する。コピーは、同じハイパーリンクトランザクションIDをオリジナルとして含んでおり、そのため、アプリケーションに対するオリジナルと区別できない。リセットフォームコマンドは、対応するフォームインスタンスを無効にした後、フィールド値が破棄されたフォームインスタンスのアクティブな印刷コピーを形成する。コピーは、同じハイパーリンクトランザクションIDをオリジナルとして含んでいる。ゲットフォーム状態コマンドは、対応するフォームインスタンスの状態に基づいて、印刷されたレポートを形成する。このレポートには、その印刷時、それを発行したのが誰か、それが誰のために印刷されたかということや、フォームインスタンスのフォーム状態が含まれる。
【0165】
フォームハイパーリンクインスタンスはトランザクションIDを含んでいるため、新たなフォームインスタンスの形成においてアプリケーションを必要としなければならない。したがって、新たなフォームインスタンスを求めるボタンは、一般に、ハイパーリンクとして実行される。
【0166】
複写ページコマンドは、背景フィールド値が保たれた対応するページインスタンスの印刷されたコピーを形成する。ページがフォームを含み或はフォームの一部である場合、複写ページコマンドは、複写フォームコマンドとして判断される。リセットページコマンドは、背景フィールド値が破棄された対応するページインスタンスの印刷されたコピーを形成する。ページがフォームを含み或はフォームの一部である場合、リセットページコマンドは、リセットフォームコマンドとして判断される。ゲットページ状態コマンドは、対応するページインスタンスの状態に基づいて、印刷されたレポートを形成する。このレポートには、その印刷時、それを発行したのが誰か、それが誰のために印刷されたかということや、それが含む或は一部を成す任意のフォームの状態が含まれる。
【0167】
本発明の好ましい実施の形態において、全てのネットページ上に現われるネットページロゴは、通常、複写ページ要素に関連付けられる。
【0168】
ページインスタンスがフィールド値を保って複写されると、フィールド値は、それらの本来のフォームで印刷される。すなわち、チェックマークが標準的なチェックマークグラフィックとして現われ、テキストがタイプセット(活字に組まれた)テキストとして現われる。作図およびサインだけがそのオリジナルフォームで現われる。この場合、サインは、サイン照合がうまくいったことを示す標準的なグラフィックを伴い、あるいは、このグラフィックに取って代わることが好ましい。
【0169】
複写文書コマンドは、背景フィールド値が保たれた対応する文書インスタンスの印刷されたコピーを形成する。文書が任意のフォームを含んでいる場合、複写文書コマンドは、複写フォームコマンドが行なう方法と同じ方法でフォームを複写する。リセット文書コマンドは、背景フィールド値が破棄された対応する文書インスタンスの印刷されたコピーを形成する。文書が任意のフォームを含んでいる場合、リセット文書コマンドは、リセットフォームコマンドが行なう方法と同じ方法でフォームをリセットする。ゲット文書状態コマンドは、対応する文書インスタンスの状態に基づいて、印刷されたレポートを形成する。このレポートには、その印刷時、それを発行したのが誰か、それが誰のために印刷されたかということや、それが含む任意のフォームの状態が含まれる。
【0170】
ページサーバコマンドの“オンセレクト(on selected)”属性が設定されると、ページサーバコマンドは、コマンドを含むページ上ではなく、ペンの現選択内容によって識別されるページ上で機能する。これにより、ページサーバコマンドのメニューを印刷することができる。対象のページが指定されたページサーバコマンドのためのページサーバコマンド要素を含んでいない場合、コマンドは無視される。
【0171】
アプリケーションは、関連するページサーバコマンド要素をハイパーリンクグループ内に組み込むことにより、アプリケーション固有の処理を与える。ページサーバは、ページサーバコマンドを実行するのではなく、ハイパーリンクグループに関連付けられたハイパーリンクを起動する。
【0172】
ページサーバコマンド要素は、その“隠し”属性が設定される場合に隠される。隠されたコマンド要素は、ページ上に入力領域を有していないため、ユーザによって直接にアクティブにすることができない。しかしながら、隠されたコマンド要素は、異なるページ中に組み込まれたページサーバコマンドがその“オンセレクト(on selected)”属性セットを有している場合、そのページサーバコマンドによってアクティブにすることができる。
1.8 ネットページの標準的な特徴
好ましい形態において、各ネットページは、それがネットページであることを示す下部のネットページロゴを用いて印刷され、したがって、双方向特性を有している。また、ネットページロゴは、コピーボタンとして機能する。大抵の場合、ロゴを“クリックする”ことにより、ページのコピーが形成される。フォームの場合、ボタンがフォーム全体のコピーを形成する。また、チケットやクーポン等の信頼できる(安全な)文書の場合、ボタンは、説明的なノートまたは広告ページを引き出す。
【0173】
規定の1ページコピー機能は、関連するネットページページサーバによって直接に扱われる。特定のコピー機能は、ロゴボタンをアプリケーションにリンクさせることにより扱われる。
1.9 ユーザヘルプシステム
好ましい実施の形態において、ネットページプリンタは、“ヘルプ”とラベル付けされた1つのボタンを有している。このボタンを押すと、
・プリンタ接続の状態
・プリンタ消耗状態
・トップレベルのヘルプメニュー
・文書メニュー機能
・トップレベルのネットページネットワークディレクトリ
を含む1ページの情報が引き出される。
【0174】
ヘルプメニューは、ネットページシステムを使用する方法に関して階層的なメニューを与える。
【0175】
文書機能メニューは、以下の機能を有している。
【0176】
・文書のコピーを印刷する
・フォームのきれいなコピーを印刷する
・文書の状態を印刷する
文書機能は、ボタンを押して文書の任意のページをタッチするだけで開始する。文書の状態は、文書を誰が何時発行して誰に供給されたかを示すとともに、その後に文書が何時誰にフォームとして提出されたかを示す。
【0177】
ネットページネットワークディレクトリにより、ユーザは、ネットワーク上の出版物およびサービスの階層を誘導することができる。別の方法として、ユーザは、ネットページネットワーク“900”ナンバー“イエローページ”を呼び出して、人間のオペレータと話をすることができる。オペレータは、所望の文書の場所を突き止めて、その文書をユーザのプリンタに送ることができる。文書のタイプに応じて、発行者またはユーザは、僅かな“イエローページ”サービス料金を支払う。
【0178】
プリンタが印刷不可能な場合には、無論、ヘルプページを利用することができない。この場合、“エラー”光が点灯し、ユーザは、ネットワークにわたって遠隔診断を求めることができる。
【0179】
2.個人化された出版物モデル
以下の説明においては、ネットページシステムにおける個人化機構を示すため、標準的な出版物の例としてニュースが使用される。ニュースは、新聞やニュース雑誌のニュースの限られたセンスでしばしば使用されるが、この文脈で意図する範囲はもっと広い。
【0180】
ネットページシステムにおいて、ニュース出版物の記事内容および広告内容は、様々な機構を使用して個人化される。記事内容は、読者の明示的に述べられ且つ暗示的に捕らえられた関心事(interest profile)にしたがって個人化される。広告内容は、読者の場所や人口にしたがって個人化される。
2.1 記事の個人化
予約購読者(受信契約者)は、2種類のニュースソース(情報源)、すなわち、ニュース出版物を配達するニュースソースと、ニュースストリームを供給するニュースソースとを利用することができる。発行者によってニュース出版物が集められて編集される間、新たな発行者によって或いは専門のニュース収集者によって新たなストリームが集められる。一般に、ニュース出版物は、従来の新聞およびニュース雑誌に対応している。一方、ニュースストリームは多くて様々である。すなわち、“生の”ニュースは、ニュースサービス、帯マンガ、フリーランスライターのコラム、友人の掲示板、あるいは、読者自身の電子メールから供給される。
【0181】
ネットページ発行サーバは、編集されたニュース出版物および複数のニュースストリームの集合体の発行をサポートする。集合体を処理することにより、したがって、読者により直接に選択されたニュースストリームをフォーマットすることにより、サーバは、記事制御(編集上の制御)を有していないページ上に広告を掲載することができる。
【0182】
予約購読者(受信契約者)は、1または複数の寄稿ニュース出版物を選択して、個人化された各バージョンを形成することにより、日刊新聞を作る。その結果として得られ日刊版は、印刷して製本されて1つの新聞になる。様々な数の世帯は、一般に、彼らの様々な興味を表現し、様々な日刊新聞を選択した後にそれらを特注することにより味わう(taste)。
【0183】
読者は、各出版物毎に、特定のセクションを随意的に選択する。あるセクションは日刊紙であり、他のセクションは週刊誌であると思われる。例えば、ニューヨークタイムズオンラインから入手できる日刊紙のセクションには、“ページワンプラス”、“国内”、“国外”、“意見”、“ビジネス”、“アート/リビング”、“テクノロジー”、“スポーツ”が含まれる。入手可能なセクションのセットは、規定のサブセットと同様に、出版物に固有のものである。
【0184】
読者は、それぞれが任意のニュースストリームを利用する複数のカスタムセクションを形成することにより、日刊新聞を広げることができる。カスタムセクションは、電子メールおよび友人のお知らせ(パーソナル)のため、あるいは、特定のトピックス(“警告”または“切り抜き”)に関するニュース供給のために、形成されても良い。
【0185】
読者は、各セクション毎に、随意的に、セクションのサイズを質的(例えば、短い、中程度、長い)または数値的(すなわち、そのページ数に関する制限)に指定するとともに、広告の所望の比率を質的(例えば、高い、普通、無し)または数値的(すなわち、パーセント)に指定する。
【0186】
また、読者は、随意的に、多数の短い記事または数少ない長い記事における好みを表現する。この好みに対応するため、各記事は、理想的には、短いフォームまたは長いフォームの両方で書かれる。
【0187】
また、読者の予期される高い教養にマッチするように、例えば子供バージョンおよび大人バージョンを形成するために、記事は様々なバージョンで書かれる(編集される)。読者の年齢に応じて適切なバージョンが選択される。読者は、生物学的年齢に勝る“読書年齢”を指定することができる。
【0188】
各セクションを構成する記事は、編集者によって選択されて優先順位が付けられる。各記事には有用寿命が割り当てられる。これらの記事は、デフォルトにより、全ての関連する予約購読者に優先順位で供給され、予約購読者版において空間的な制約に晒される。
【0189】
読者は、適切なセクションにおいて、随意的に、協調フィルタリングを行なうことができるようになっていても良い。この協調フィルタリングは、その後、寿命が十分に長い記事に適用される。協調フィルタリングをするのにふさわしい各記事は、記事の最後の評価ボタンを用いて印刷される。このボタンは、簡単な選択(例えば、“好き”および“嫌い”)を与えることができ、これによって、おそらく、読者は記事を評価すると思われる。
【0190】
したがって、優先順位が高く且つ寿命が短い記事は、編集者により、極めて重要な読み物であると効果的に判断され、最も関連のある予約購読者に供給される。
【0191】
読者は、随意的に、予期せぬファクターを質的(例えば、自分を驚かせる或いは驚かせない)または数値的に指定する。高度な予期せぬファクターは、協調フィルタリング中のマッチングのために使用される閾値を下げる。高いファクターによって、おそらく、対応するセクションが読者の特定の能力を満たす。1週間の異なる日毎に異なる予期せぬファクターを指定することができる。
【0192】
また、読者は、随意的に、セクション内の特定の関心事についての特定のトピックスを指定する。これにより、編集者によって割り当てられた優先順位が変わる。
【0193】
読者のインターネット接続の速度は、画像を供給できる質および量に影響を与える。読者は、随意的に、数少ない画像または小さな画像またはその両方において好みを指定する。画像の数またはサイズが低下しなければ、画像を低画質(すなわち、低い解像度で、または、高い圧縮度で)で供給しても良い。また、供給される画像の量、サイズ、質というこれら3つの全てが調整されても良い。
【0194】
読者は、世界的なレベルで、質、日付、時間、金銭価値を特定の地域に限定する方法を指定する。これには、単位がインペリアルであるかメートルであるか、現地時間、タイムフォーマット、現地通貨、現地語化がその場で翻訳または注釈から成るか否かを指定することが含まれる。これらの選択は、デフォルトにより読者の場所から得られる。
【0195】
視力が弱いことによって読むことが困難になることを低減するため、読者は、随意的に、大きなプレゼンテーションにおいて全体的(世界的)な好みを指定する。したがって、テキストおよび画像の両者が拡大縮小され、より少ない情報が各ページ上に収容される。
【0196】
ニュース出版物が発行される言語およびその対応するテキストの符号化は、出版物の特性であり、ユーザによって示される好み(選択)ではない。しかしながら、ネットページシステムは、様々な形態で自動翻訳サービスを提供するように構成することができる。
2.2 広告局在化および標的(ターゲティング)
記事内容の個人化は、広告内容に直接に影響を及ぼす。これは、一般に広告が記事内容を利用するように配置されているためである。例えば旅行広告は、他のセクションよりもトラベルセクションに現われる可能性が高い。広告者(したがって、発行者)に対する記事内容の価値は、適切な人口統計データをもって多くの読者を引き付ける広告者の能力にある。
【0197】
効果的な広告は、局所性および人口統計データに基づいて配置される。局所性は、特定のサービスや小売業者等に近いこと、および、特定の興味や地域社会および環境に関連付けられた関心事を決定する。人口統計データは、一般的な関心事、最大の関心事、起こりえる消費の型を決定する。
【0198】
ニュース発行者の最も利益になもの、広告“スペース”、出版物の地理的な範囲によって決定される多次元エンティティ、その読者数の多さ、その読者数人口統計データ、広告に利用可能なページ面積である。
【0199】
ネットページシステムにおいて、ネットページ発行サーバは、出版物の地理的な範囲、セクションの読者数、各読者のセクション版のサイズ、各読者の広告比率、各読者の人口統計データを考慮して、出版物の売れる1セクション当たりの広告スペースのおおよその多次元サイズを計算する。
【0200】
他のメディアと比べて、ネットページシステムによれば、広告スペースを非常に詳細に規定することができるとともに、広告スペースの極小さな一部を個別に売ることができる。したがって、広告スペースをその真の価値に近い価値で売ることができる。
【0201】
例えば、同じ広告“スロット”を複数の広告者に対して比率を変えて売ることができる。この場合、個々の読者のページが一方の広告者の広告または他方の広告者の広告を無作為に受け、全体として、各広告者に対して売られるスペースの比率を保つ。
【0202】
ネットページシステムによれば、詳細な商品情報およびオンライン購入に対して広告を直接にリンクさせることができる。したがって、広告スペースの固有の価値を高めることができる。
【0203】
個人化および局在化はネットページ発行サーバにより自動的に処理されるため、広告収集者は、幅広い範囲の地理的分布および人口統計データの両方を任意に提供することができる。その後の離散は、それが自動であるため、有効である。これにより、発行者は、広告を直接に取得するよりも高い費用効率で広告収集者と取引をすることができる。たとえ広告収集者が広告収益の分け前をとっているとしても、発行者は、より高い収集効率により、当り障りのない程度に利益を得ることができる。広告収集者は、広告者と発行者との間の仲介人となり、同じ広告を複数の出版物に掲載しても良い。
【0204】
注目すべき点は、ネットページ出版物への広告掲載が、出版物の従来の対応する広告掲載よりも複雑になる可能性があるという点である。これは、出版物の広告スペースが非常に複雑であるためである。広告者と広告収集者と発行者との間の交渉の複雑さを全て無視すると、ネットページシステムの好ましい形態は、広告スペースの自動オークションを含むこれらの交渉のためのある程度自動化されたサポートを提供する。特に、自動化は、小さな広告または非常に局在化された広告など、僅かな収入を生む広告掲載において望ましい。
【0205】
掲載交渉が成されると、広告収集者は、広告を取得して編集し、それをネットページ広告サーバに記録する。これに対して、発行者は、関連するネットページ発行サーバに広告掲載を記録する。ネットページ発行サーバは、各ユーザの個人化された出版物をレイアウトすると、ネットページ広告サーバから関連する広告を拾う。
2.3 ユーザプロファイル
2.3.1 情報フィルタリング
ニュースおよび他の出版物の個人化は、
・出版物オーダーメード(カスタマイズ)
・協調フィルタリングベクトル
・コンタクト内容
・プレゼンテーション選択
を含むユーザ固有のプロファイル情報の各種組み合わせに依存している。
【0206】
出版物のオーダーメード(カスタマイズ)は、一般に、出版物固有のものである。そのため、オーダーメード情報は、関連するネットページ発行サーバによって保持される。
【0207】
協調フィルタリングベクトルは、多くのニュース記事項目についてのユーザの評価から成る。協調フィルタリングベクトルは、推薦を行なう目的で様々なユーザの興味を関連付けるために使用される。任意の特定の出版物とは無関係に1つの強調フィルタリングベクトルを保持することに対して利益があるが、各出版物毎に別個のベクトルを保持することが実用的である理由は2つある。すなわち、同じ出版物に向う予約購読者(受信契約者)のベクトル同士が重なり合う可能性は、異なる出版物に向う予約購読者(受信契約者)のベクトル同士が重なり合う可能性よりも高く、また、出版物は、おそらく、他の場所で見つからないそのブランドの価値の一部として、そのユーザの強調フィルタリングベクトルを提供したがっている。したがって、協調フィルタリングベクトルも関連するネットページ発行サーバによって保持される。
【0208】
名前、通り、住所、ZIPコード、状態、国、電話番号を含むコンタクト内容は、本来、世界的であり、ネットページ登録サーバによって保持されている。
【0209】
量、日付、時間に関する選択を含むプレゼンテーション選択も同様に世界的であり、同じ方法で保持される。
【0210】
広告の局在化は、ユーザのコンタクト内容中に示される場所に依存している。一方、広告の標的(ターゲティング)は、誕生日、性別、結婚歴、収入、職業、学歴、年齢範囲や収入範囲といった質的な派生事項等の個人情報に依存している。
【0211】
広告目的で個人情報を漏らすことを選択するユーザのため、情報は、関連するネットページ登録サーバによって保持される。そのような情報が無い場合、広告は、ユーザのZIPまたはZIP+4コードに関連付けられた人口統計データ(demographic)に基づいて、狙いを付けられる可能性がある。
【0212】
図21〜図24に示されるように、各ユーザ、ペン、プリンタ、アプリケーションプロバイダ、アプリケーションは、それ自身の固有の識別子を割り当てられる。また、ネットページ登録サーバは、これらの間の関係を保持する。登録目的のため、発行者は特定の種類のアプリケーションプロバイダであり、出版物は特定の種類のアプリケーションである。
【0213】
各ユーザ800は、任意の数のプリンタ802を使用することが認められていても良い。また、各プリンタによって任意の数のユーザがそれを使用できるようになっていても良い。各ユーザは、デフォルトによって定期出版物が供給される1つの規定のプリンタを有している(66)。一方、要求に応じて印刷されるページは、ユーザがやりとりするプリンタに供給される。サーバは、ユーザの規定のプリンタに印刷することをユーザが認めた発行者の軌跡を保持する。発行者は、任意の特定のプリンタのIDを記録しないが、その代わり、それが要求される時にIDを解く。
【0214】
ユーザが出版物807を予約購読808する場合、発行者806(すなわち、アプリケーションプロバイダ803)は、特定のプリンタまたはユーザの規定のプリンタに印刷することが認められる。この認証は、ユーザによっていつでも取り消すことができる。特定のプリンタの使用が各ユーザに認められる場合、そのプリンタは、任意のユーザのペンを認識する。
【0215】
ペンIDは、通常の方法によりDNSを介して、特定のネットページ登録サーバによって保持された対応するユーザプロファイルの場所を見付けるために使用される。
【0216】
ウェブ端末809は、ウェブページおよびウェブブラウジング中に出くわしたネットページ文書を最も近いネットページプリンタ上で都合良く印刷できるように、特定のネットページプリンタ上で印刷することが認められても良い。
【0217】
ネットページシステムは、プリンタプロバイダのために、プロバイダのプリンタ上で印刷される出版物によって得た収入に関する料金および手数料を集めることができる。そのような収入には、広告料金、クリックスルー料金、電子商取引手数料、取引料金が含まれていても良い。プリンタがユーザによって所有されている場合、ユーザがプリンタプロバイダである。
【0218】
また、各ユーザは、微少な借り入れ金および預金を蓄積するために使用されるネットページアカウント(ネットページ口座)820(例えば、先のパラグラフで述べたもの)と、名前、住所、電話番号を含むコンタクト内容815と、プライバシー、デリバリー、局在化設定を含む全体的(世界的)な好み816と、ユーザのエンコードされたサイン818や指紋819等を含む任意の数のバイオメトリック記録817と、システムによって自動的に保持される手書きモデル819と、電子商取引の決済を行なうことができるSET支払いカード口座821とを有している。
2.3.2 お気に入りリスト
ネットページユーザは、ネットページネットワーク上の役立つ文書等への“お気に入り”リンクのリスト922を保持することができる。リストは、ユーザの利益のため、システムによって保持される。リストは、フォルダ924の階層として体系化される。その好ましい実施の形態は、図41のクラス図に示されている。
2.3.3 履歴リスト
システムは、各ユーザの利益のため、ネットページシステムを介してユーザによりアクセスされる文書等へのリンクを含む履歴リスト922を保持することが好ましい。システムは、日付順リストとして体系化される。その好ましい実施の形態が図42のクラス図に示されている。
2.4 インテリジェントページレイアウト
ネットページ発行サーバは、セクション毎を基本として、各ユーザの個人化された出版物のページを自動的にレイアウトする。大抵の広告は予めフォーマットされた矩形のものであるため、これらの広告は、記事内容の前にページ上に掲載される。
【0219】
1つのセクションにおける広告比率は、セクション内の個々のページ上で大きく変化する広告比率をもって得られる。そして、広告レイアウトアルゴリズムがこれを利用する。このアルゴリズムは、自分で出来る屋根修理に関する特定の特徴に起因して出版物内で具体的に屋根材料の広告を載せるなど、密接に結ばれた記事内容と広告内容とを同じ場所に配置するように構成されている。
【0220】
その後、テキストおよび対応する画像およびグラフィックを含むユーザのために選択された記事内容は、様々な美的ルールにしたがってレイアウトされる。
【0221】
ユーザの提示したセクションサイズ選択をより厳密に達成するべく、レイアウトが集中すると直ぐに、広告の選択および記事内容の選択を含む全てのプロセスが繰り返されなければならない。しかしながら、セクションサイズ選択は、日毎に著しく変化できるように、平均して、経時的に一致させることができる。
2.5 文書フォーマット
文書がレイアウトされると、文書は、ネットページネットワーク上に効率的に分配して永続的に記憶するためにエンコードされる。
【0222】
主要な効率的機構は、1つのユーザ版に固有の情報と複数のユーザ版(user edition)間で共有される情報との分離である。特定の情報はページレイアウトから成る。共有された情報は、画像、グラフィック、テキストの断片を含む、ページレイアウトが参照するオブジェクトから成る。
【0223】
テキストオブジェクトは、好ましくは拡張スタイルシート言語(XSL)を使用して拡張マークアップ言語(XML)で表わされる完全にフォーマットされたテキストを含んでいる。XSLは、テキストが設定される範囲とは無関係に、テキストフォーマッティングにわたって正確な制御を行なう。この場合、テキストフォーマッティングは、レイアウトによって行なわれる。テキストオブジェクトは、自動翻訳が可能な組み込み言語コードと、パラグラフフォーマッティングを用いて支援する組み込みハイフネーションヒントとを含んでいる。
【0224】
画像オブジェクトは、好ましくはJPEG2000ウェーブレットを基本とする圧縮画像フォーマットで、画像をエンコードする。グラフィックオブジェクトは、好ましくはスケーラブル・ベクトル・グラフィックス(SVG)フォーマットで、2Dグラフィックをエンコードする。テキスト、画像、グラフィックにおいては、他のフォーマットを使用しても良い。
【0225】
レイアウト自体は、一連の配置された画像およびグラフィックと、テキストオブジェクトが流れるリンクしたテキストフローオブジェクトと、前述したようなハイパーリンクおよび入力フィールドと、透かし領域とから成る。これらのレイアウトオブジェクトが表3にまとめられている。
【0226】
【表2】
Figure 2004531785
2.6 文書配布(文書分配)
前述したように、ネットページネットワーク上で効率的に配布(分配)して永続的に記憶する目的で、ユーザ固有のページレイアウトは、それが参照する共有されたオブジェクトから分離される。
【0227】
予約購読された出版物の配布準備ができると、ネットページ発行サーバは、ネットページIDサーバ12を用いて、各ページ毎の固有のID、ページインスタンス、文書、文書インスタンスを割り当てる。
【0228】
サーバは、共有コンテンツの一組の最適化されたサブセットを計算するとともに、各サブセットのためのマルチキャストチャンネルを形成し、その後、ユーザ固有の各レイアウトに対し、そのレイアウトによって使用される共有コンテンツを持つマルチキャストチャンネルの名前を用いてタグを付与する。その後、サーバは、適当なページサーバを介して、各ユーザのレイアウトを、そのユーザのプリンタにポイントキャストするとともに、ポイントキャスティングが終了すると、指定のチャンネルに共有コンテンツをマルチキャストする。各ページサーバおよびプリンタは、そのポイントキャストを受けた後、ページレイアウトで指定されたマルチキャストチャンネルを予約購読する。マルチキャスト中、各ページサーバおよびプリンタは、そのページレイアウトによって参照されるオブジェクトを、マルチキャストストリームから抽出する。ページサーバは、永続的に、受けたページレイアウトおよび共有コンテンツをアーカイブ(保存)する。データの分配においては、他の技術を使用しても良い。
【0229】
そのページレイアウトを参照する全てのオブジェクトをプリンタが受けると、プリンタは、完全に占有された(full−populated)レイアウトを再現した後、それをラスター化して印刷する。
【0230】
通常の状況下で、プリンタは、ページが供給(配信)され得る速度よりも速い速度でページを印刷する。各ページの1/4が画像で覆われる場合、平均的なページは、400KBを下回るサイズを有する。したがって、プリンタは、そのような100を超えるページを、その内部の64MBのメモリ内に保持することができ、これにより、一時的なバッファ等を可能にする。プリンタは、毎秒1ページの速度で印刷する。これは、毎秒400KBまたは約3Mビットのページデータに相当し、ブロードバンドネットワークにわたるページデータ供給の最も高く期待された速度と同様である。
【0231】
プリンタの紙が無くなっているような正常でない状況下でさえ、プリンタの100ページ内部記憶容量が使い果たされる前に、ユーザが紙の補給を行える可能性がある。
【0232】
しかしながら、プリンタの内部メモリが一杯になると、プリンタは、マルチキャストが最初に生じる際に、マルチキャストを利用することができない。したがって、ネットページ発行サーバにより、プリンタは再度のマルチキャストの要求を出すことができる。臨界的な数の要求が受けられると、または、時間切れになると、サーバは、対応する共有オブジェクトを再びマルチキャストする。
【0233】
文書が印刷されると、プリンタは、常に、関連するページサーバからそのページレイアウトおよびコンテンツを検索することにより、正確な複写を行なう。
2.7 要求に応じた文書(オンデマンドな文書)
ネットページ文書が要求に応じて求められると、ネットページ文書を定期出版物と全く同じ方法で個人化して供給することができる。しかしながら、共有コンテンツが無いため、供給は、マルチキャストを使用すること無く、要求するプリンタに対して直接に行なわれる。
【0234】
非ネットページ文書が要求に応じて求められると、非ネットページ文書は、個人化されず、それをネットページ文書として再フォーマットする指定されたネットページフォーマッティングサーバを介して供給される。ネットページフォーマッティングサーバは、アドビ(Adobe)のポータブル・ドキュメント・フォーマット(PDF)およびハイパーテキストマークアップ言語(HTML)を含む様々なインターネット文書フォーマットの知識を有している。HTMLの場合、高解像度の印刷ページを利用して、多層カラムフォーマットのウェブページを、コンテンツのテーブルを用いて与えることができる。HTMLは、要求されたページに対して直接にリンクされたウェブページを自動的に含んでいる。ユーザはこの挙動を選択によって調節することができる。
【0235】
ネットページフォーマッティングサーバは、たとえその出所やフォーマットであっても任意のインターネット上で利用できる双方向性および永続性(持続性)を含む標準的なネットページの挙動を成す。ネットページフォーマッティングサーバは、ネットページプリンタおよびネットページページサーバの両方からの様々な文書フォーマットの知識を隠すとともに、ウェブサーバからのネットページシステムの知識を隠す。
3. セキュリティ
3.1 暗号化
記憶装置内およびトランジット内にある機密情報を保護するため、また、取引に合わせて当事者の認証を行なうために、暗号化が使用される。広範囲にわたる用途においては、2つのクラスの暗号化、すなわち、秘密鍵暗号化と公開鍵暗号化とがある。ネットページネットワークは、この両方のクラスの暗号化を使用する。
【0236】
対称式暗号化とも称される秘密鍵暗号化は、同じ鍵(キー)を使用してメッセージを暗号化(符号化)して解読(復号化)する。メッセージをやりとりしたがっている二人の当事者は、最初に、秘密鍵を安全にやりとりするように取り計らわなければならない。
【0237】
非対称式暗号化とも称される公開鍵暗号化は、2つの暗号鍵(暗号キー)を使用する。これら2つの鍵は数学的に関係付けられ、これにより、一方の鍵を使用して暗号化された任意のメッセージだけを他方の鍵を使用して解読することができる。その後、これらの鍵の一方が公開され、他方は秘密状態に維持される。公開鍵は、秘密鍵のホルダを対象とした任意のメッセージを暗号化するために使用される。メッセージは、公開鍵を使用して暗号化されると、秘密鍵を使用した時にだけ解読することができる。したがって、二人の当事者は、始めに秘密鍵をやりとりすることなく、安全にメッセージをやりとりすることができる。秘密鍵を安全なものにするためは、秘密鍵のホルダが鍵の対を形成するのが普通である。
【0238】
公開鍵暗号化は、デジタルサインを形成するために使用することができる。秘密鍵のホルダは、メッセージの周知のハッシュを形成し、その後、秘密鍵を使用してハッシュを暗号化することができる。その後、暗号化されたハッシュが、公開鍵を使用して暗号化されたハッシュを解読するとともにメッセージに対してハッシュを確認することにより、その特定のメッセージに関して秘密鍵のホルダの“サイン”を構成するということを誰でも確認することができる。サインがメッセージに対して付与されると、メッセージの受信者は、メッセージが本物であり且つメッセージがトランジット内で変わらないことを確認することができる。
【0239】
公開鍵暗号化を働かせるためには、公開鍵を分配して他人に成り済ますことを防止する方法がなければならない。これは、通常、証明書(認証)および認証局を使用して行なわれる。認証局は、公開鍵と誰かの身元(同一性)との間の関係(接続)を認証する信頼ある第3の当事者である。認証局は、同一性文書を検査することにより人の同一性(身元)を確認するとともに、人の身元内容および公開鍵を含むデジタル証明書を形成してサインする。認証局を信じる誰でも、本物であるという高度の確実性をもって、証明書の公開鍵を使用することができる。この場合、その公開鍵が良く知られている証明書が認証局によって本当にサインされたことを確認しなければならない。
【0240】
殆どの取引環境においては、公開鍵暗号化だけを使用して、デジタルサインが形成され、秘密セッション鍵が安全にやりとりされる。秘密鍵暗号化は、他の全ての目的のために使用される。
【0241】
以下の説明においては、ネットページプリンタとサーバとの間での安全な情報送信について言及する場合、プリンタが、サーバの証明書を取得して、それを認証局に対して認証するとともに、証明書の公開鍵−やりとり鍵を使用して秘密セッション鍵をサーバとやりとりした後、秘密鍵を使用してメッセージデータを暗号化するということが実際に起こる。無論、セッション鍵は、任意の短い寿命を有していても良い。
3.2 ネットページプリンタセキュリティ
各ネットページプリンタには、製造時に、プリンタの読み出し専用メモリ内およびネットページ登録サーバデータベース内に記憶される一対の固有の識別子が割り当てられる。第1のID62は、公開されており、ネットページネットワーク上のプリンタを独自に識別する。第2のIDは、秘密であり、プリンタが最初にネットワーク上に登録される時に使用される。
【0242】
インストール後にプリンタが最初にネットページネットワークに接続すると、プリンタは、サインの公開鍵(公開キー)と秘密鍵(秘密キー)との対を形成する。プリンタは、秘密IDおよび公開キーを、ネットページ登録サーバに対して安全に送信する。ネットページ登録サーバは、その秘密IDを、サーバのデータベース内に記録されたプリンタの秘密IDと比較し、IDが一致する場合、登録を受け入れる。その後、ネットページ登録サーバは、プリンタの公開IDおよび公開サインキーを含む証明書を形成してサインするとともに、その証明書を登録データベース内に記憶する。
【0243】
ネットページ登録サーバは、秘密情報にアクセスしてプリンタの同一性(身元)を確認することができるため、ネットページプリンタのための認証局として機能する。
【0244】
ユーザが出版物を予約購読すると、ネットページ登録サーバデータベース中に記録が形成され、ユーザの規定のプリンタまたは指定されたプリンタに出版物を印刷することを発行者に認める。ページサーバを介してプリンタに送られた全ての文書は、特定のユーザに対してアドレスがとれら、発行者の秘密サインキーを使用して発行者によりサインされる。ページサーバは、登録データベースを介して、発行者が出版物を特定のユーザに対して供給(配信)することを認証されている点を確認する。ページサーバは、登録データベースに記憶された発行者の証明書から得られた発行者の公開キーを使用してサインを確認する。
【0245】
ネットページ登録サーバは、印刷認証をデータベースに加える要求がプリンタに登録されたペンによって開始される限りにおいて、この要求を受け入れる。
3.3 ネットページペンセキュリティ
各ネットページペンには、製造時に、ペンの読み出し専用メモリ内およびネットページ登録サーバデータベース内に記憶される1つの固有の識別子が割り当てられる。ペンID61は、ネットページネットワーク上でペンを独自に識別する。
【0246】
ネットページペンは、多くのネットページプリンタを“知る”ことができ、また、プリンタは、多くのペンを“知る”ことができる。ペンは、プリンタの領域内にいることにはいつでも、無線周波数信号によってプリンタと通信を行なう。ペンおよびプリンタは、登録されると、セッションキーを定期的にやりとりする。ペンがデジタルインクをプリンタに送信する時にはいつでも、デジタルインクは、適当なセッションキーを使用して暗号化される。デジタルインクは、障害無く送信することは決してない。
【0247】
ペンは、それが知っているプリンタ毎に、プリンタIDによってインデックスを付けてセッションキーを記憶する。プリンタは、それが知っているペン毎に、ペンIDによってインデックスを付けてセッションキーを記憶する。両者は、大きいが有限である記憶容量をセッションキーのために有しており、必要に応じて使用頻度が最も低い基準に基づいてセッションキーを忘れる。
【0248】
ペンがプリンタの領域内に入ると、ペンおよびプリンタは、互いに知っているか否かを判断する。互いに知らない場合、プリンタは、ペンを知っていなければならないか否かを判断する。これは、例えば、プリンタを使用するために登録されたユーザにペンが続しているためである。プリンタがペンを知らなければならないのに知らない場合、プリンタは、自動ペン登録手続きを開始する。プリンタがペンを知らなくても良い場合、プリンタは、ペンに同意し、ペンがチャージングカップ内に置かれるまでそれを無視する。この時、プリンタは、登録手続きを開始する。
【0249】
ペンは、その公開IDの他に、秘密キー−やりとりキーを有している。また、キー−やりとりキーは、製造時に、ネットページ登録サーバデータベース内に記録される。登録中、ペンがそのペンIDをプリンタに送信するとともに、プリンタがそのペンIDをネットページ登録サーバに送信する。ネットページ登録サーバは、プリンタおよびペンが使用するセッションキーを形成するとともに、そのセッションキーをプリンタに安全に送信する。また、ネットページ登録サーバは、ペンのキー−やりとりキーを用いて暗号化されたセッションキーのコピーも送信する。プリンタは、ペンIDによってインデックスを付けてセッションキーを内部に記憶するとともに、暗号化されたセッションキーをペンに送信する。ペンは、プリンタIDによってインデックスを付けてセッションキーを内部に記憶する。
【0250】
偽造ペンは、ペン登録プロトコルにおけるペンのふりをすることができるが、本物のペンだけがプリンタによって送信されたセッションキーを解読することができる。
【0251】
予め登録されていないペンは、最初に登録される時、それがユーザにリンクされるまで、使用が制限される。登録されているが“所有されていない”ペンは、ネットページユーザおよびペン登録フォームを要求して記入するための使用、新たなペンが自動的にリンクされる新たなユーザを登録するための使用、または、既存のユーザに新たなペンを加えるための使用だけが許容される。
【0252】
ペンは、ペンにおけるハードウエア性能の制約により、公開鍵暗号化ではなく秘密鍵暗号化を使用する。
3.4 信頼できる文書
ネットページシステムは、チケットやクーポン等の信頼できる(安全な)文書の供給(配送)をサポートする。ネットページプリンタは、透かし(watermark)を印刷するための機能を有しているが、適切に認証される発行者からの要求に基づいてのみ透かしを印刷する。発行者は、プリンタが認証できるその証明書に透かしを印刷するための権限を表示する。
【0253】
“透かし”印刷プロセスでは、ページの指定された“透かし”領域で、他のディザー・マトリクスが使用される。連続する(背中合わせの)ページは、印刷時に一致する鏡像透かし領域を含んでいる。奇数および偶数ページの透かし領域で使用されるディザー・マトリクスは、これらの透かし領域を一緒に見る時に干渉効果を生じるように形成されている。この干渉効果は、印刷されたシートを通して見ることにより得られる。
【0254】
干渉効果は、ページの一方側だけを見るとそれが見えず、また、ページが通常の手段によってコピーされると失われるという点で、透かしに類似している。
【0255】
信頼できる文書のページは、先の項目1.9で説明した固有のネットページコピー機構を使用してコピーすることができない。これは、ネットページを認識するコピー機でネットページをコピーするまでに及ぶ。
【0256】
信頼できる文書は、一般に、電子商取引トランザクションの一部として形成される。したがって、信頼できる文書は、項目2で説明したようにネットページ登録サーバを用いてユーザがバイオメトリック情報を登録する時に取得されたユーザの写真を含むことができる。
【0257】
受信者は、信頼できるネットページ文書が与えられると、通常の方法でその状態を要求することにより、その信頼性を確認することができる。文書の寿命に関しては、信頼できる文書の固有のIDだけが有効であり、また、信頼できる文書のIDは、日和見主義の偽造者による予測を防止するために、不連続に割り当てられる。容易なプレゼンテーション地点(point−of−presentation)文書確認をサポートするため、確認不足に基づくフィードバックを用いて信頼文書確認ペンを開発することができる。
【0258】
暗号法の観念では、透かしもユーザの写真も信頼できるとは言い難い。これらは、さりげない偽造に対する大きな障害を与えるだけである。特に確認ペンを使用するオンライン文書確認(照合)は、必要な場合に、付加されたレベルのセキュリティを与えるが、偽造の心配が全くないとは言えない。
3.5 否認防止
ネットページシステムにおいて、ユーザによって提示されたフォームは、フォームハンドラーに確実に供給(配信)されるとともに、ネットページサーバ上で永続的にアーカイブ(保存)される。したがって、受信者は、供給(配信)を否認することができない。
【0259】
項目4で説明するようなシステムを通じて成される電子商取引もまた、支払先が否認することができない。
4. 電子商取引モデル
4.1 信頼できる電子商取引(SET)
ネットページシステムは、その支払いシステムの1つとして、信頼できる電子商取引(SET)システムを使用する。マスターカード、VISAによって開発されたSETは、支払いカードにわたって組織化されており、これは、専門用語に表わされている。しかしながら、システムの多くは、使用される口座(取引(account))のタイプと無関係である。また、他の支払いシステムを使用しても良い。
【0260】
SETにおいて、カード保有者および取引先は、認証局に登録するとともに、彼らの公開サインキーを含む証明書が発行される。認証局は、必要に応じてクレジットカード発行会社と共にカード保有者の登録内容を確認するとともに、必要に応じて買収人と共に取引先の登録内容を確認する。カード保有者および取引先は、彼らのコンピュータに彼らの各秘密サインキーを安全に保存する。支払いプロセス中、これらの証明書は、取引先およびカード保有者を相互に認証するために使用されるとともに、支払いゲートウェイに対して彼らの両方を認証するために使用される。
【0261】
今までのところ、SETは広く採用されていない。これは、一部において、カード保有者によるキーおよび証明書の維持が厄介であると考えられているためである。カード保有者のキーおよび証明書をサーバ上に保持してパスワードによるカード保有者のアクセスを可能とする暫定的な解決策は、ある程度成功を収めた。
4.2 SET支払い
ネットページシステムにおいて、ネットページ登録サーバは、SET支払い取引におけるネットページユーザ(すなわち、カード保有者)のためのプロキシ(プロクシ)として機能する。
【0262】
ネットページシステムは、ユーザを認証してSET支払いを認可するために、バイオメトリクスを使用する。システムはペンを基本とするため、使用されるバイオメトリックは、時間的に変化するペン位置および圧力から成るユーザのオンラインサインである。コストが高くなるが、ペン内に指紋センサを設けることにより、指紋バイオメトリックも使用できる。使用されるバイオメトリックのタイプは、バイオメトリックの取得に影響を与えるだけでなく、システムの認証形態にも影響を与える。
【0263】
SET支払いを行なうことができる最初のステップは、ネットページ登録サーバを用いて、ユーザのバイオメトリックを登録することである。これは、制御された環境下、例えば銀行で行なわれる。この場合、バイオメトリックは、ユ−ザの同一性が確認されると同時に取得することができる。バイオメトリックは、取得されるとともに、ユーザのレコードにリンクした登録データベース内に記憶される。また、ユーザの写真は、随意的に取得されて、レコードにリンクされる。SETカード保有者登録プロセスが終了すると、その結果得られる秘密サインキーおよび証明書がデータベース内に記憶される。ユーザの支払いカード情報も記憶し、これにより、任意のSET支払い取引においてユーザのプロキシとして機能し得る十分な情報をネットページ登録サーバに与える。
【0264】
例えばネットページ注文フォームにサインすることにより、最終的にユーザがバイオメトリックを供給して支払いを完了すると、プリンタは、注文情報、ペンID、バイオメトリックデータを、ネットページ登録サーバに対して安全に送信する。サーバは、ペンIDによって識別されたユーザに関してバイオメトリクを確認するとともに、その時からずっと、SET支払い取引を完了する際のユーザのプロキシとして機能する。
4.3 マイクロペイメント(少額決済)
ネットページシステムは、要求に応じて低コスト文書を印刷することに対する支払い及び著作権文書をコピーすることに対する支払いをユーザが都合良く請求され得るように、また、広告材料の印刷にかかる費用をユーザが返済できるように、マイクロペイメント(小額決済)のための機能を有している。後者は、既にユーザに提供された補助金のレベルによって決まる。
【0265】
ユーザが電子商取引に登録すると、マイクロペイメント(小額決済)を集めるネットワークアカウント(ネットワーク口座)が確立される。ユーザは、規則的な基準に基づいて請求書を受けるとともに、標準的な支払い機構を使用して未払いの貸付残高を精算することができる。
【0266】
ネットワークアカウントは、定期出版物の予約購読料を集めることにまで及ぶことができ、また、個々の請求書の形態でユーザに提示される。
4.4 取引
ユーザが特定のアプリケーションの状況(アプリケーションコンテキスト)でネットページを要求すると、アプリケーションは、ユーザ固有のトランザクションID55をページに組み込むことができる。ページを通じたその後の入力は、トランザクションIDを用いてタグ付けされ、これにより、アプリケーションは、ユーザの入力に適したコンテキスト(状況)を確立することができる。
【0267】
しかしながら、ユーザ固有のものではないページを通じて入力が生じると、アプリケーションは、ユーザ固有の同一性を使用してコンテキストを確立しなければならない。典型的な例は、予め印刷されたカタログページからの商品をユーザの仮想的な“ショッピングカート”に加えることを含む。しかしながら、ユーザのプライバシーを守るため、ネットページシステムに知られた固有のユーザID60がアプリケーションに対して漏らされないことが好ましい。これは、様々なアプリケーションプロバイダが蓄積された行動データを単独で簡単に関連付けることを防止するためである。
【0268】
図24に示されるように、ネットページ登録サーバは、代わりに、固有のエイリアスID65を介して、ユーザとアプリケーションとの間の匿名関係(アノニマス関係)を保持する。ユーザが“登録された”属性でタグ付けされたハイパーリンクをアーカイブ(保存)する時にはいつでも、ネットページページサーバは、対応するアプリケーションID64をペンID61と共にエイリアスID65へとコード変換(翻訳)するようネットページ登録サーバに求める。その後、エイリアスIDは、ハイパーリンクのアプリケーションに提出される。
【0269】
アプリケーションは、エイリアスIDでインデックス付けされた状態情報を保持するとともに、ユーザの世界的な同一性の知識を必要とすることなく、ユーザ固有の状態情報を検索することができる。
【0270】
また、アプリケーション固有の情報を使用してユーザのためにアプリケーショントランザクションにサインをすることができるように、システムは、ユーザのアプリケーション毎に、独立の証明書および秘密サインキーを保持する。
【0271】
ルーティング・プロダクト・バーコード(UPC)“ハイパーリンク”起動時にシステムを支援するため、システムは、任意の数の商品タイプに関して、ユーザのために気に入ったアプリケーションを記録する。
【0272】
各アプリケーションは、アプリケーションプロバイダに関連付けられており、また、システムは、各アプリケーションプロバイダのためにアカウントを保持して、クリックスルー料金に関してプロバイダに返金および借金することができるようにする。
【0273】
アプリケーションプロバイダは、定期出版物の予約購読されたコンテンツの発行者であっても良い。システムは、予約購読された出版物を受けようとするユーザの意欲と、出版物の期待度数とを記録する。
4.5 リソース記述および著作権
リソース記述クラス図の好ましい実施の形態が図40に示されている。
【0274】
各文書およびコンテンツオブジェクトは、1または複数のリソース記述842によって記載されても良い。リソース記述は、電子リソースの発見を容易にするように形成されたダブリン・コア・メタデータ要素セットを使用することが好ましい。ダブリン・コア・メタデータは、ワールドワイドウェブ協会(W3C)のリソース記述フレームワーク(RDF)に従う。他のダブリン・コア・メタデータ要素セットを使用しても良い。
【0275】
リソース記述は、権利ホルダ920を識別しても良い。ネットページシステムは、ユーザが著作権コンテンツを印刷する際に、著作権料をユーザから権利ホルダへ自動的に送信する。
5.通信プロトコル
通信プロトコルは、エンティティ間での順序付けられたメッセージのやりとりを規定する。ネットページシステムにおいて、ペン、プリンタ、サーバ等のエンンティティは、所定のプロトコルを使用することにより、協働してユーザとネットページシステムとのやりとりを扱う。
【0276】
各プロトコルがシーケンス図によって示されている。このシーケンス図においては、メッセージの流れを示すために水平寸法が使用され、時間を示すために垂直寸法が使用されている。各エンティティは、エンティティの名前を含む矩形と、エンティティの寿命を示す垂直列とによって表わされている。エンティティが存在している時間中、寿命が破線で示される。エンティティがアクティブである時間中、寿命が二重線で示される。ここで考慮されているプロトコルは、エンティティを形成したり破壊したりしないため、エンティティのプロトコルへの関与が終わると、一般に、線が途切れる。
5.1 予約購読供給プロトコル
予約購読供給プロトコルの好ましい実施の形態が図43に示されている。
【0277】
多数のユーザは、定期出版物を予約購読することができる。各ユーザ版は、様々にレイアウトされても良いが、多くのユーザ版は、テキストオブジェクトや画像オブジェクト等の共通のコンテンツを共有する。したがって、予約購読供給プロトコルは、ポイントキャストにより文書構造を個々のプリンタに供給するが、マルチキャストにより共有コンテンツオブジェクトを供給する。
【0278】
アプリケーション(すなわち、発行者)は、最初に、IDサーバ12から各文書毎に文書ID51を得る。その後、アプリケーションは、その文書IDおよびページ記述を含む各文書構造を、文書の新たに割り当てられたIDを担うページサーバ10に送る。アプリケーションは、それ自身のアプリケーションID64と、予約購読者のエイリアスID65と、関連するマルチキャストチャンネル名のセットとを有している。アプリケーションは、その秘密サインキーを使用してメッセージにサインをする。
【0279】
ページサーバは、アプリケーションIDおよびエイリアスIDを使用して、登録サーバから、対応するユーザID60と、ユーザの選択されたプリンタID62(アプリケーションのために明示的に選択されても良く、あるいは、ユーザの規定のプリンタであっても良い)と、アプリケーションの証明書とを得る。
【0280】
アプリケーションの証明書によって、ページサーバは、メッセージサインを確認することができる。アプリケーションIDおよびエイリアスIDが共に予約購読808を識別しない場合、登録サーバに対するページサーバの要求が機能しなくなる。
【0281】
その後、ページサーバは、文書インスタンスIDおよびページインスタンスIDを割り当てるとともに、ページID50を含むページ記述をプリンタに転送する。ページサーバは、プリンタが耳を傾けることができるように、関連するマルチキャストチャンネル名のセットを含んでいる。
【0282】
その後、ページサーバは、その後の参照のために、新たに割り当てられたページIDをアプリケーションに戻す。
【0283】
アプリケーションは、全ての文書構造を、関連するページサーバを介して、予約購読者の選択されたプリンタに対して分配すると、様々な共有オブジェクトのサブセットを、予め選択されたマルチキャストチャンネルにマルチキャストする。ページサーバおよびプリンタの両方は、適切なマルチキャストチャンネルを監視するとともに、それらの要求されたコンテンツオブジェクトを受ける。その後、ページサーバおよびプリンタは、予めポイントキャストされた文書構造を占めることができる。これにより、ページサーバは、文書全体をそれらのデータベースに加えることができ、プリンタが文書を印刷することを許容する。
5.2 ハイパーリンク起動プロトコル
ハイパーリンク起動プロトコルの好ましい実施の形態が図45に示されている。
【0284】
ユーザがネットページペンを用いてネットページ上をクリックすると、ペンは、そのクリックを最も近いネットページプリンタ601に通信する。クリックは、ページおよびページ上の場所を識別する。プリンタは、ペン接続プロトコルからペンのID61を既に知っている。
【0285】
プリンタは、DNSにより、特定のページID50を扱うページサーバ10aのネットワークアドレスを判断する。ユーザが同じページと最近やりとりした場合には、アドレスが既にそのキャッシュ内にあっても良い。その後、プリンタは、ペンIDと、それ自身のプリンタID62と、ページIDと、クリック位置とを、ページサーバに転送する。
【0286】
ページサーバは、ページIDによって識別されたページ記述5をロードするとともに、もしあるとすればクリックがどの入力要素の領域58にいるのかを判断する。関連する入力要素がハイパーリンク要素844である場合、ページサーバは、対応するアプリケーションID64およびリンクID54を取得するとともに、DNSにより、アプリケーション71を採用するアプリケーションサーバのネットワークアドレスを決定する。
【0287】
ページサーバは、ペンID61を使用して、登録サーバ11から対応するユーザID60を得た後、世界的に固有のハイパーリンク要求ID52を割り当て、ハイパーリンク要求934を形成する。ハイパーリンク要求クラス図が図44に示されている。ハイパーリンク要求は、要求するユーザおよびプリンタのIDを記録するとともに、クリックされたハイパーリンクインスタンス862を識別する。その後、ページサーバは、それ自身のサーバID53と、ハイパーリンク要求IDと、リンクIDとを、アプリケーションに送る。
【0288】
アプリケーションは、アプリケーション固有の論理にしたがって、応答文書を形成するとともに、IDサーバ12から文書ID51を得る。その後、アプリケーションは、文書の新たに割り当てられたIDと、要求するページサーバのIDと、ハイパーリンク要求IDとを担うページサーバ10bに文書を送る。
【0289】
第2のページサーバは、ハイパーリンク要求IDおよびアプリケーションIDを第1のページサーバに送り、対応するユーザIDおよびプリンタID62を得る。ハイパーリンク要求が終了した場合、または、ハイパーリンク要求が異なるアプリケーションのためである場合、第1のページサーバは要求を拒絶する。
【0290】
第2のページサーバは、文書インスタンスおよびページID50を割り当て、新たに割り当てられたページIDをアプリケーションに戻すとともに、文書全体をそれ自身のデータベースに加えて、最後にページ記述を要求するプリンタに贈る。
【0291】
ハイパーリンクインスタンスは、重要なトランザクションID55を有していても良い。この場合、第1のページサーバは、アプリケーションに対して送られたメッセージ中にトランザクションIDを含んでいる。これにより、アプリケーションは、ハイパーリンク起動のため、トランザクション固有のコンテキストを確立することができる。
【0292】
ハイパーリンクがユーザエイリアスを要求する場合、すなわち、その“エイリアス要求された”属性が設定される場合、第1のページサーバは、ペンID61およびハイパーリンクのアプリケーションID64の両方を登録サーバ11に送り、ペンIDに対応するユーザIDだけでなく、アプリケーションIDおよびユーザIDに対応するエイリアスID65も取得する。第1のページサーバは、アプリケーションに対して送られたメッセージ中にエイリアスIDを含んでおり、これにより、アプリケーションは、ハイパーリンク起動のため、ユーザ固有のコンテキストを確立することができる。
5.3 手書き認識プロトコル
ユーザがネットページペンを用いてネットページ上にストロークを描くと、ペンは、そのストロークを最も近いネットページプリンタに通信する。ストロークは、ページおよびページ上のパス(経路)を識別する。
【0293】
プリンタは、ペンID61と、それ自身のプリンタID62と、ページID50と、ストロークパスとを、通常の方法でページサーバ10に転送する。
【0294】
ページサーバは、ページIDによって識別されたページ記述5をロードするとともに、もしあるとすればストロークがどの入力要素の領域58を横切るかを判断する。関連する入力要素がテキストフィールド878である場合、ページサーバは、そのストロークをテキストフィールドのデジタルインクに付与する。
【0295】
ページサーバは、テキストフィールドの領域内においてアクティブでない期間の後、ペンIDおよび係属中のストロークを判断するために登録サーバ11に送る。登録サーバは、ペンに対応するユーザを識別するとともに、ユーザの蓄積された手書きモデル822を使用して、手書きされたテキストとしてストロークを判断する。登録サーバは、ストロークをテキストに変換すると、そのテキストを要求するページサーバに戻す。ページサーバは、そのテキストをテキストフィールドのテキスト値に付与する。
5.4 サイン照合プロトコル
その領域をストロークが横切る入力要素がサインフィールド880である場合、ページサーバ10は、ストロークをサインフィールドのデジタルインクに付与する。
【0296】
ページサーバは、サインフィールドの領域内においてアクティブでない期間の後、ペンID61および係属中のストロークを照合するために登録サーバ11に送る。登録サーバは、サインフィールドが一部を成すフォームに関連付けられたアプリケーションID64と、フォームIDと、現在のデータコンテンツ(データ内容)とを送る。登録サーバは、ペンに対応するユーザを識別するとともに、ユーザのダイナミックサインバイオメトリック818を使用して、ストロークをユーザのサインとして確認(照合)する。登録サーバは、サインを照合すると、アプリケーションID64およびユーザID60を使用して、ユーザのアプリケーション固有の秘密サインキーを識別する。その後、登録サーバは、そのキーを使用して、フォームデータのデジタルサインを形成するとともに、そのデジタルサインを要求するページサーバに戻す。ページサーバは、デジタルサインをサインフィールドに割り当てるとともに、対応するフォームの状態を凍結する。
【0297】
デジタルサインは、対応するユーザのエイリアスID65を含んでいる。これにより、1つのフォームは、複数のユーザのサインを取得することができる。
5.5 フォーム提出プロトコル
フォーム提出プロトコルの好ましい実施の形態が図46に示されている。
【0298】
フォーム提出は、フォームハイパーリンク起動によって行なわれる。したがって、フォーム提出は、幾つかのフォーム固有の付与(追加)を伴って、項目5.2に規定されたプロトコルに従う。
【0299】
また、フォームハイパーリンクの場合、ページサーバ10によってアプリケーション71に送られるハイパーリンク起動メッセージは、フォームID56と、フォームの現在のデータコンテンツ(データ内容)とを含んでいる。フォームが任意のサインフィールドを含んでいる場合、アプリケーションは、対応するデジタルサインに関連付けられたエイリアスID65を抽出し且つ登録サーバ11から対応する証明書を得ることにより、各サインフィールドを確認する。
5.6 手数料支払いプロトコル
手数料支払いプロトコルの好ましい実施の形態が図47に示されている。
【0300】
電子商取引環境においては、クリックスルー、トランザクション、セールでアプリケーションプロバイダから発行者に料金および手数料を支払っても良い。また、料金に関する手数料および手数料に関する手数料を発行者からプリンタのプロバイダへ支払うことができても良い。
【0301】
対象のアプリケーションプロバイダ(ターゲットアプリケーションプロバイダ)70a(例えば取引先)からソースアプリケーションプロバイダ70b(例えば発行者)へ、また、ソースアプリケーションプロバイダ70bからプリンタプロバダ72へ、料金または手数料の入金(credit)を送るために、ハイパーリンク要求ID52が使用される。
【0302】
項目5.2で説明したように、ハイパーリンクが最初に起動される(アクティブにされる)と、ターゲットアプリケーションは、ページサーバ10からハイパーリンク要求IDを受ける。ターゲットアプリケーションは、ソースアプリケーションプロバイダに入金する必要がある場合、ハイパーリンク要求IDと共にアプリケーションプロバイダの入金を当初のページサーバに送る。ページサーバは、ハイパーリンク要求IDを使用してソースアプリケーションを識別するとともに、ソースアプリケーションID64、それ自身のサーバID53、ハイパーリンク要求IDと共に入金を関連する登録サーバ11に送る。登録サーバは、対応するアプリケーショプロバイダの口座827に入金する。また、登録サーバは、アプリケーションプロバイダに通知する。
【0303】
アプリケーションプロバイダは、プリンタプロバイダに入金する必要がある場合、ハイパーリンク要求IDと共にプリンタプロバイダの入金を当初のページサーバに送る。ページサーバは、ハイパーリンク要求IDを使用してプリンタを識別するとともに、プリンタIDと共に入金を関連する登録サーバに送る。登録サーバは、対応するプリンタプロバイダの口座814に入金する。
【0304】
ソースアプリケーションプロバイダは、随意的に、ターゲットアプリケーションプロバイダの同一性を知らされるとともに、プリンタプロバイダは、ソースアプリケーションの同一性が知らされる。
6. ネットページペン記述
6.1 ペンメカニクス
図8および図9を参照すると、ペンは、全体として参照符号101で示されており、ハウジング102を有している。ハウジング102は、ペンの部品を装着するための内部空間104を形成する壁103を有するプラスチック成形品の形態を成している。ペントップ105は、ハウジング102の一端部106に、操作時に回転できるように装着されている。ハウジング102の反対側の端部108には、半透明のカバー107が固定されている。また、カバー107は、成形プラスチックから成り、ハウジング102内に装着された状態LED116をユーザが見ることができるように、半透明材料によって形成されている。カバー107は、ハウジング102の端部108をほぼ取り囲む主部109と、主部109から後側に突出し且つハウジング102の壁103に形成された対応する溝111内に嵌合する突出部110とを有している。ハウジング102内には、突出部110の後側に、無線アンテナ112が装着されている。金属末端部品114を受けるために、カバー107の開口113Aを取り囲むネジ113が設けられている。金属末端部品114は対応するネジ115を有している。金属末端部品114は、インクカートリッジを交換できるように、取り外し可能になっている。
【0305】
また、カバー107内には、フレックスPCB117上に、3色状態LED116が装着されている。フレックスPCB上には、アンテナ112も装着されている。状態LED116は、全周にわたって良く見えるように、ペン101の先端に装着されている。
【0306】
ペンは、通常のマーキングインクペンおよびマーキングでないスタイラスペンとして機能することができる。ハウジング102内には、ペン先119を有するインクペンカートリッジ118およびスタイラスペン先121を有するスタイラス120が並設されている。ペントップ105の回転により、インクカートリッジペン先119またはスタイラスペン先121のいずれか一方を金属末端部品114の開口端122を通じ押し進めることができる。インクカートリッジ118およびスタイラス120には、各スライダブロック123,124が装着されている。回転可能なカムバレル125は、操作時にペントップ105に固定されており、ペントップ105と共に回転するように設けられている。カムバレル125は、カムバレルの壁181に形成された溝の形態を成すカム126を有している。スライダブロック123,124から突出するカム従動子127,128は、カム溝126内に嵌合する。カムバレル125が回転すると、スライダブロック123または124が相対的に移動して、ペンのペン先119またはスタイラスペンのペン先121のいずれか一方が金属末端部品114の穴122から突出する。ペン101は3つの操作状態を有している。ペントップ105を90°段階的に回転させることにより、以下の3つの状態が得られる。
【0307】
・スタイラス120のペン先121が出る
・インクカートリッジ118のペン先119が出る
・インクカートリッジ118のペン先119およびスタイラス120のペン先121のいずれも出ない
第2のフレックスPCB129は、ハウジング102内に設置されたエレクトロニクスシャーシ130上に装着されている。第2のフレックスPCB129は、赤外線を形成して表面上に放射する赤外線LED131を実装している。第2のフレックスPCB上には、表面から反射した放射線を受ける画像センサ132が装着して設けられている。また、第2のフレックスPCB129は、RF送信器およびRF受信器を有する無線周波数チップ133と、ペン101の動作を制御するコントローラチップ134とを実装している。光学ブロック135(成形透明プラスチックによって形成された)は、カバー107内に配置されており、赤外線ビームを表面上に放射して、画像センサ132上に画像を受ける。給電ワイヤ136は、第2のフレックスPCBの構成部品を、カムバレル125内に取り付けられたバッテリ接点137に接続する。バッテリ接点137およびカムバレル125には端子138が接続している。カムバレル125内には、バッテリ接点と接触した状態で、3ボルト再充電可能バッテリ139が配置されている。第2のフレックスPCB129の周囲には、誘導によってバッテリ139を再充電することができる誘導充電コイル140が装着されている。また、第2のフレクスPCB129は、ペンのペン先119またはスタイラスペンのペン先121によって表面に加えられる力を判断できるように、スタイラスペン120またはインクカートリッジ118を使用して書く時のカムバレル125の変位を検知する赤外線LED143および赤外線フォトダイオード144を実装している。IRフォトダイオード144は、スライダブロック123,124上に装着されたリフレクタ(図示せず)を介して、IR LED143からの光を検知する。
【0308】
ペン101の把持に役立つように、ゴムグリップパッド141,142は、ハウジング102の端部108に向って設けられている。また、ペントップ105は、ペン101をポケットに引掛けるためのクリップ142を有している。
6.2 ペンコントローラ
ペン101は、ペン先の近傍の表面領域を赤外線スペクトルで画像化することによりペンのペン先(スタイラスペンのペン先121またはインクカートリッジのペン先119)の位置を判断するように構成されている。ペンは、最も近い位置タグからの位置データを記録するとともに、光学素子135およびコントローラチップ134を使用して位置タグからのペン先121,119の距離を計算するように構成されている。コントローラチップ134は、画像化されたタグ上で観察される透視歪みから、ペンの方向およびペン先とタグとの間の距離を計算する。
【0309】
ペン101は、RFチップ133およびアンテナ112を使用して、デジタルインクデータ(セキュリティのために暗号化され、効率的な送信のためにパッケージ化されている)を演算システムに送信することができる。
【0310】
ペンが受信器の領域内にある場合、デジタルインクデータは、それが形成されたままの状態で送信される。ペン101が移動して受信器の領域から出ると、デジタルインクデータは、ペン101内に蓄えられ(ペン101の回路は、表面上でペンが動く約12分間デジタルインクデータを記憶するように設けられたバッファを有している)、その後に送信することができる。
【0311】
コントローラチップ134は、ペン101内の第2のフレックスPCB129上に実装されている。図10は、コントローラチップ134の構造を詳細に示すブロック図である。また、図10は、RFチップ133、画像センサ132、3色状態LED116、IR照明LED131、IR力センサLED143、力センサフォトダイオード144の代表的な例を示している。
【0312】
ペンコントローラチップ134は、制御プロセッサ145を有している。バス146は、コントローラチップ134の構成部品間でのデータのやりとりを可能にする。フラッシュメモリ147および512KB DRAM148も含まれている。A/D変換器149は、力センサフォトダイオード144からのアナログ信号をデジタル信号に変換するために設けられている。
【0313】
画像センサインタフェース152は画像センサ132と接続している。また、RF回路155とアンテナ112に接続されたRF共振器・誘導子156とを有するRFチップ133に接続するようにトランシーバコントローラ153およびベースバンド回路154も含まれている。
【0314】
制御プロセッサ145は、表面からのタグからの位置データを画像センサ132によって取得してデコードするとともに、力センサフォトダイオード144を監視してLED116,131,143を制御し、無線トランシーバ153により短距離無線通信を行なう。制御プロセッサは、中程度の性能(〜40MHz)の汎用RISCプロセッサである。
【0315】
プロセッサ145、デジタルトランシーバ構成部品(トランシーバコントローラ153およびベースバンド回路154)、画像センサインタフェース152、フラッシュメモリ147、512KB DRAM148は、1つのコントローラASICに集積されている。アナログRF構成部品(RF回路155およびRF共振器・誘導子156)は、別個のRFチップ内に設けられている。
【0316】
画像センサは、IFフィルタを有する約215×215画素のCCDである(そのような画像センサは、松下エレクトロニクス社によって製造されており、電子装置に関するIEEE報告書、第47巻、ナンバー1(2000年1月)におけるItakura, K T Nobsada, N Okusenya, R Nagayoshi, M Ozakiによる“小型カメラシステムのための1mm 50k−画素IT CCD画像センサ”に記載されている。この内容は、これを参照することによって本願に組み込まれる)。CMOSタイプの画像センサ等の他のタイプの画像センサを使用しても良い。最小画素数は、多かれ少なかれ、要求される解像度によって決まる。
【0317】
コントローラASIC134は、ペン101が表面と接触していない場合、アクティブではない時間後に静止状態を入力する。コントローラASIC134は、力センサフォトダイオード144を監視し且つペンを下ろした際にパワーマネージャ151によってコントローラ134の目を覚まさせる専用の回路150を組み込んでいる。
【0318】
無線トランシーバは、通常において携帯電話により使用される使用許諾されていない900MHz帯域で、または、使用許諾されていない2.4GHzの工業・科学・医療(ISM)帯域で、通信を行なうとともに、周波数ホッピングおよび衝突検知を使用して、干渉が無い通信を行なう。
【0319】
他の実施の形態において、ペンは、基地局すなわちネットページプリンタとの短距離通信のための赤外線データ関連付け(IrDA)インタフェースを組み込んでいる。ペンは、有線でプリンタに接続されても良いが、この場合、用途が制限される。
【0320】
更なる実施の形態において、ペン101は、ペン101の軸の垂直な面に装着された一対の直交加速度計を有している。加速度計190は、図9および図10に仮想線で示されている。
【0321】
加速度計を設けると、この実施の形態のペン101は、表面位置タグを参照することなく、動きを感知することができ、これにより、位置タグを低速でサンプリングすることができる。その後、各位置タグは、表面上の位置ではなく対象となるオブジェクトを識別することができる。例えば、オブジェクトがユーザインタフェース入力要素(例えばコマンドボタン)である場合、入力要素の領域内の各位置タグのタグIDは、入力要素を直接に識別することができる。
【0322】
x、yのそれぞれの方向で加速度計により測定された加速度は、瞬間の速度及び位置を得るために、時間に関してまとめられる。
【0323】
ストロークの開始位置が分からないため、ストローク内の相対位置だけが計算される。位置の集積(積分)は、検知された加速度のエラーを蓄積するが、加速度計は、一般に、高い分解能を有しており、エラーが蓄積しているストローク時間は短い。
7.ネットページプリンタの記述
7.1 プリンタの仕組み
図11および図12に、垂直方向に取り付けられるネットページウォールプリンタ601を完全に組み立てた状態を示す。図12、図12a、および図68に最良に示すように、これは、複式8 1/2インチのMemjet(登録商標)プリントエンジン602および603を使用して、A4サイズの媒体にネットページを印刷する。これは、紙の直線経路を使用し、紙604は、フルカラーおよびフルブリードで、シートの両面に同時印刷する複式プリントエンジン602および603を通過する。マルチDSPラスタ画像プロセッサ(RIP)は、ページを内部メモリにラスタ化し、一対のカスタムプリントエンジンコントローラは、ページ画像を拡大、ディザリングし、複式印字ヘッドに実時間で印刷する。
【0324】
一体型バインディングアセンブリ605は、印刷された各シートの一辺に沿って接着剤のストリップを塗布することにより、それを先行シートに押し付けたときに接着させることができる。これで、厚さが1つのシートから数百のシートまで及ぶ最終的な製本された文書618が作成される。バインディングアセンブリについては、図62、図63、および図64を特に参照しながら、以下で詳細に考慮する。
【0325】
図11、図12、図12a、図13、および図53から図58を参照すると、ウォールプリンタ601は、すべての主要な構成部品およびアセンブリを収容する主要なシャーシ606からなる。図58に最良に示すように、これは、正面モールディング608とハンドルモールディング609により覆われた正面上側部分に、旋回する媒体トレイ607を有する。正面モールディング608と、ハンドルモールディング609と、正面下側モールディング610は、消費者に対して製品をより魅力的なものにするために、色、質感、および仕上げが異なる場合がある。これらは、単にウォールプリンタ601の正面に留められているだけである。
【0326】
図59および図60は、ウォールプリンタの電気システムを単独で示す。柔軟な印刷回路基板(フレックスPCB)611は、媒体トレイ607から主要PCB612に進む。これは、4つのカラーLED613、614、615、および616と、プッシュボタン617を含む。LEDは、正面モールディングに沿って示され、「オン」613、「インク切れ」614、「紙切れ」615、「エラー」616を示す。プッシュボタン617は、使用法の説明、プリンタと消耗品状態の情報、およびネットページプリンタ上のリソースのディレクトリの形式で、印刷された「ヘルプ」を引き出す。
【0327】
印刷された製本された文書618は、ウォールプリンタ601の底部を通って、透明プラスチック製の取り外し可能な収集トレイ619に排出される。これについては、特に図64を参照しながら、以下でさらに詳細に記載する。
【0328】
ウォールプリンタ601は、内部110V/220V電源620により電力が供給され、4本のネジで壁面または安定した垂直表面に固定された金属製の取り付けプレート621を有する。金属プレート621にある陥没したキーホールスロットの細部622は、プレート上に留めるためのプリンタ背部上に取り付けられる4つの差込みを見込んでいる。媒体トレイ607の後方のある位置で、プレート621にシャーシモールディング606を設置するネジにより、ウォールプリンタ601が外れないようにされる。
【0329】
図53、図65、および図66を参照すると、ウォールプリンタ601の側面は、プリンタをネットページ・ネットワークおよびローカルコンピュータまたはネットワークに接続できるようにするネットワーク・インタフェースモジュール625を収容するモジュールベイ624を含む。インタフェースモジュール625は、ユーザが要求するインタフェースを提供するために、工場または作業現場で選択されインストールされてよい。モジュールは、IEEE1394(ファイアワイヤ)接続、標準Centronicsプリンタポート接続、またはUSB2 649とイーサネット接続650との組み合わせなど、一般的なコネクタオプションを含むものであってよい。これにより、消費者は、ウォールプリンタ601をコンピュータに接続でき、ネットワークプリンタとして使用することができる。他のタイプの接続が使用されてよい。図66は、モジュール625の拡大アセンブリを示す。インタフェースモジュールPCB651は、(金のコンタクトエンジストリップで)エッジコネクタ654を介して主要なウォールプリンタPCB612に直接差し込まれる。ツールインサート652を使用することにより、モジュールデザインに、異なるコネクタの構成が収容される。モジュール625の両側にある指幅のレセス653により、容易に手動による挿入または取り外しが可能となる。
【0330】
図68を参照すると、主要PCB612は、シャーシ606の背部に取り付けられている。回路版612は、シャーシモールディング606を介して、インタフェースモジュール625とのインタフェースとなる。また、PCB612は、必須の周辺電子部品をMemjet(登録商標)印字ヘッド705に導く。これは、揮発性メモリを備えるCPU(現在、2つの32MB DRAMが使用されている)、フラッシュメモリ、IEEE1394インタフェースチップ、モータコントローラ(現在、6つ)、さまざまなセンサコネクタ、インタフェースモジュールPCBエッジコネクタ、パワーマネージメント、内部/外部データコネクタ、およびQAチップを含む。
【0331】
図58は、紙604と、インクカートリッジ627への正面ハッチアクセスを示す。図67を参照すると、紙604は、ヒンジ式の上部トレイ607内に入れられ、ばね式のプラテン666に押し付けられている。トレイ607は、ヒンジ700によりシャーシ606に取り付けられている。各ヒンジは、底部と、ヒンジレバーと、ヒンジ側面とを有する。底部と紙/媒体トレイ607上のピボットは、供給ホース646をねじれさせないように紙/媒体トレイ607回転するように、レバーと側面を係合する。他のトレイのデザインを使用してもよい。
【0332】
紙604は、エッジガイド667下に配置された後、ガイドが閉じられ、金属ばね部分668の作用によりトレイ607の一方の側面に自動的に位置合わせされる。インクカートリッジ627が、一連の自己密閉コネクタ629を介して、旋回するインクコネクタモールディング628内に接続する。コネクタ629は、インク、空気、接着剤をそれぞれ別の位置に送る。インクコネクタモールディング628は、インクカートリッジ上のQAチップを検出し、印刷前に識別を確認するセンサを含む。正面ハッチが閉じていると感知されるとき、解除機構により、ばね式プラテン666が、電力供給された媒体ピックアップローラアセンブリ626に対して紙604を押し付けることができる。
【0333】
図54は、取り外し可能なインクカートリッジ627の完全なアセンブリを示す。これは、定着剤644と、接着剤630と、シアン631、マゼンダ632、イエロー633、ブラック634、および赤外635インクを格納するブラダまたはチャンバを有する。また、カートリッジ627は、ベースモールディング637にマイクロエアフィルタ636を含む。図13に示すように、マイクロエアフィルタ636は、ホース639を介してプリンタないのエアポンプ638のインタフェースとなる。これは、ノズルを詰まらせる可能性のあるミクロ粒子がMemjet(登録商標)印字ヘッド705内に侵入するのを防止するために、フィルタリングした空気を印字ヘッド705に供給する。エアフィルタ636をカートリッジ627内に取り入れることにより、フィルタの動作寿命が、カートリッジの寿命と効果的に結び付けられる。これにより、必要な間隔でフィルタを掃除したり取り替えたりするために、ユーザに依存するのではなく、フィルタがカートリッジとともに取り替えられる。さらに、接着剤および赤外インクが可視インクおよびエアフィルタとともに補給されることにより、消耗材がなくなることでプリンタの動作を中断させる頻度が減少される。
【0334】
カートリッジ627は、薄壁ケーシング640を有する。インクブラダ631から635および定着剤ブラダ644は、カートリッジを一緒に留めるピン645により、ケーシング内に吊るされる。単一の接着剤ブラダ630は、ベースモールディング637に収容される。これは、3000ページ(1500シート)を印刷し接着するための能力を備えた完全に再生可能な製品である。
【0335】
図12、図12a、図59、図60、および図68を参照すると、電力供給された媒体ピックアップローラアセンブリ626は、上部シートを、媒体トレイ607から第1のプリントエンジン602上の紙センサ(図示せず)を通過して、複式Memjet(登録商標)印字ヘッドアセンブリ内に直接押し込む。
【0336】
2つのMemjet(登録商標)プリントエンジン602および603は、紙の直線経路に沿って、対向するインライン連続構成内に設けられる。紙604は、一体式の電力供給されたピックアップローラ626により、第1のプリントエンジン602内に引き出される。紙604の位置とサイズが感知され、フルブリードの印刷が開始される。
【0337】
定着剤は、可能な最短時間内に乾燥しやすくるために同時に印刷される。
【0338】
図12aに最良に示すようにMemjet(登録商標)プリントエンジン602および603は、ロータリーキャッピング、ブロッティングおよびプラテンデバイス669を含む。キャッピングデバイスは、Memjet(登録商標)印字ヘッド705を使用してないとき、これを密閉する。これは、慣例のプリンタ始動メンテナンス中に、印字ヘッド705から噴射されるインクを吸収するために使用される一体式ブロッタを生成するためにキャップを外し回転する。これは、Memjet(登録商標)印字ヘッド705内の内部キャッピングデバイスを同時に移動させ、これにより、空気が保護ノズルシールド領域内に流入できるようになる。デバイスの第3の回転により、プラテン表面が定位置に移動し、これにより、印刷中にシート604の一方の側面が支持される。
【0339】
紙は、ゴムで被覆したローラに対して作用する(紙の直線経路に沿って位置合わせされた)電力供給された出口スパイクホイールのセットを通って、第1のMemjet(登録商標)プリントエンジン602から排出される。これらのスパイクホイールは、「湿った」印刷表面と接触して、シート604を第2のMemjet(登録商標)プリントエンジン603内に供給し続ける。
【0340】
第2のプリントエンジン603は、シート604の下側を印刷するために、第1のものと反対に取り付けられる。
【0341】
図12、図12a、図62、および図63に示すように、紙604は、複式プリントエンジン602および603から、バインダアセンブリ605内に入れられる。印刷されるページは、繊維状の支持ローラを有する電力供給されたスパイクホイール軸670と、スパイクホイールおよび瞬間動作接着剤ホイール673を有する他の可動軸との間を通過する。可動軸/接着剤アセンブリ673は、金属支持ブラケットに取り付けられ、カムシャフト642の動作により電動軸670とのインタフェースになるように前方に移送される。別のモータ675が、このカムシャフトに動力を与える。モータ676の両方は、Memjet(登録商標)印字ヘッドにより制御される。
【0342】
接着剤ホイールアセンブリ673は、インクカートリッジ627からの接着剤供給ホース641用の回転カップリング680を有する部分的に中空の軸679からなる。この軸679は、放射状の穴による毛細管作用により接着剤を吸収する接着剤ホイール681に接続されている。成形ハウジングが、接着剤ホイール681を取り囲み、正面に開口を有する。旋回サイドモールディング683とばね式外側ドア684が、金属支持ブラケットに取り付けられており、アセンブリ673の残りの部分が前方に押し出されるとき、横向きにヒンジが外れる。この作用により、接着剤ホイール681は、成形ハウジングの正面から露出する。張力ばね685がアセンブリを閉鎖し、非活動期間中、接着剤ホイール681を効果的にキャッピングする。
【0343】
シート604が接着剤ホイールアセンブリ673内を通る際、バインディングアセンブリ605内に降下して移送されるとき、(文書の第1のシートから離れた)正面側の1つの垂直端に接着剤が塗布される。この構成により、印刷中に接着剤が各ページに塗布されるため、プリンタを通る紙の移動が、別個の接着ステーションで中断または停止されないということを理解されたい。これにより、プリンタの速度は上がるが、ページが「ポートレート」構成で(すなわち、長辺に平行な方向に)プリンタを移動する必要がある。これにより、紙トレイ、バインディングステーション、収集ステーションをポートレート構成にする必要がある。これでは、限られた空間の領域内に都合良く収めるには、プリンタ全体の長さが長くなりすぎる。これらの状況において、媒体トレイ、バインディングステーション、および収集ステーションを、「ランドスケープ」方向に配設して(短辺を紙の移動方向に平行にして)、プリンタの長さを短くすることができる。しかしながら、接着アセンブリ紙の長辺に沿って接着剤を塗布することができなければならない。このようなウォールプリンタ(図示せず)では、往復接着剤ストリップを用いて各ページの長辺に接着剤が塗布される。
【0344】
図62に、「ポートレート」バインダアセンブリ605を最良に示す。これは、金属支持シャーシ686と、4つの交差ロッド上を移動するばね式成形バインディングプラテン687と、シート604が移動した後に文書618を支持する成形された傾斜プラテン689と、支持ブラケット691を有する出口ハッチ690とを有する。印刷されたページ604は、出口ハッチ690上に載るまで送り込まれる。バインディングプラテン687は、ホイール692のループ式システムと、電力供給されたケーブルワインダシャフト694に取り付けられたばね式スチールケーブル693とを介して、高速で前方に推進される。ケーブルワインダシャフト694が回転すると、ケーブルループ693は短縮し、バインディングプラテン687を前方に移送する。この電力供給されたシャフト694は、スリップクラッチ機構を有し、シート604を前のシートの後部へと前方に押すのに必要な速度を与え、それを接着/結合して、戻りばね699の作用下で定位置に戻り、次の印刷シートを受け入れる。往復プラテンの単一の動作サイクルにかかる時間は2秒より短い。
【0345】
バインディングアセンブリ605は、1ページずつページを綴って製本された文書にすることにより、文書の別々のページを印刷するのにかかる時間を著しく長くすることなく、製本された文書を作成する。さらに、このアセンブリは、先行ページに押し付ける前に直接接着剤を塗布する。このことは、各ページの後部に接着剤を塗布し、連続して各ページを次のページに押し付けるよりも効果的であり、これは、紙の供給の補給などで印刷プロセスを中断すると、最後の接着ページに塗布された接着剤が劣化し、その効果を低減させてしまうからである。
【0346】
ケーブル693は、製本しやすいように、先行シートに正圧を印加できるようにばね式のものである。さらに、傾斜プラテン689は、文書618をオーバー軸構成で支持するために、底部より上部が浅くなっている。
【0347】
ステッパモータの制御部に作動可能に接続されたセンサ(図示せず)が、文書に綴られた最後のページの位置を決定し、プラテンがそれに次のページを正確に接着できるようにするために使用されてよい。
【0348】
紙タッパ643は、傾斜プラテン689に移動するとき、シート604をバインダ605の一方の側面に衝突させる。主要PCB612は、モータ695、696、および697を、ケーブルワインダシャフト694、タッパ643、および出口ハッチ690に対してそれぞれ制御する。
【0349】
文書618が製本され仕上げられると、電力供給された出口ハッチ690が開く。出口ハッチ690が閉じないように作用する文書の詰まりや他の妨害物を検出するために、タンパセンサ(図示せず)が設けられる。また、タッパ643は、バインダ605から収集トレイ619への排出中に、印刷された文書618を軽く叩いて位置合わせする。正面下方のモールディング610上のプラスチックフォイル698は、ハッチ690と協働して、仕上げられた文書618を収集トレイ619の背部に導き、既存の文書にぶつからないように、さらなる文書をトレイ内に供給する。異なるページサイズの文書を収容するために、それぞれが異なる長さをもつ複数の柔軟なフォイルが設けられてよい。収集トレイ619は、透明プラスチック内に成形され、一定の負荷をかけてソケットから取り出される。文書を取り出すためにアクセスは、3つの側面上に与えられる。
7.2 Memjetベースの印刷
Memjet(登録商標)印字ヘッドは、1600dpiのバイレベルCMYKを生成する。低拡散紙上では、排出された各滴が、ほぼ完全に円形の22.5μm直径のドットを形成する。ドットは、個別に簡単に生成され、分散ドットディザリングを最大限に活用することができる。
【0350】
ページレイアウトは、画像、グラフィック、およびテキストの組み合わせを含んでよい。連続トーン(コントーン)画像およびグラフィックは、確率的分散ドットディザリングを使用して再生される。集合ドット(または振幅変調)ディザリングと異なり、分散ドット(または周波数変調)ディザリングは、目で空間的に一体化されるとき、フルカラー深度まで低い空間周波数を同時に再生しながら、ドット解像度のほぼ限界まで高い空間周波数(すなわち、画像細部)を再生する。確率的ディザリングマトリックスは、画像をタイル張りしたとき、不快な低周波数パターンがないように慎重にデザインされる。このようにして、このサイズは、通常、特定数の強度レベルに対応するために必要とされる最小サイズを超える(例えば、257強度レベルに対して16×16×8ビット)。
【0351】
人間のコントラスト感度は、視野角度当たり約3サイクルの空間周波数で頂点に達した後、対数的に低下し、1度当たり約40サイクルを超えると100だけ低下し、1度当たり60サイクルを超えると測定不能になる。12インチ(約300mm)の通常の目視距離で、これは、印刷されたページ上で概算で1インチ当たり200〜300サイクル(cpi)、またはナイキストの定理によると、1インチ当たり400〜600サンプルということになる。
【0352】
実際には、約300ppiを超えるコントーン解像度は、医療撮像などの特別の応用以外の制限された効用のものである。例えば、雑誌のオフセット印刷は、150〜300ppiの範囲のコントーン解像度を使用する。より高い解像度は、ディザリングによるカラーエラーにわずかに寄与する。
【0353】
黒のテキストおよびグラフィックは、バイレベルのブラックドットを使用して直接再生されるため、印刷される前にはアンチエイリアス化されない(すなわち、低パスフィルタリングされる)。したがって、テキストは、上述した知覚限界を超えてスーパーサンプルされ、目で空間的に一体化されるときにより滑らかなエッジを生成する。約1200dpiまでのテキスト解像度は、知覚されたテキストのシャープさに寄与し続ける(当然ながら、低拡散紙と仮定して)。
【0354】
ネットページプリンタは、267ppiのコントーン解像度(すなわち、1600dpi/6)と、800dpiの黒のテキストおよびグラフィック解像度を使用する。
7.3 文書データフロー
Memjet(登録商標)印字ヘッドのページ幅の性質から、可視アーチファクトを作成しないように、一定の速度で各ページが印刷されなければならない。すなわち、印刷速度は、入力データ速度に適合するように変更することができない。したがって、文書のラスタ化および文書の印刷が切り離されて、印字ヘッドへのデータの一定供給が確保される。ページは、すべてラスタ化されるまで印刷されない。これは、各ラスタ化ページ画像の圧縮したものをメモリに格納することにより達成される。
【0355】
また、このような切り離しにより、単純なページをラスタ化するときプリンタより前にラスタ画像プロセッサ(RIP)を実行して、より複雑なページをラスタ化するための時間を得ることができる。
【0356】
コントーンカラー画像は、確率的ディザリングにより再生されるが、黒のテキストおよびライングラフィックは、ドットを使用して直接再生されるため、圧縮されたページ画像フォーマットは、別個のフォアグラウンドバイレベルのブラック層とバックグラウンドコントーンカラー層とを含む。ブラック層は、コントーン層がディザリングされた後、コントーン層の上で複合される。
【0357】
ネットページタグは、別の層にレンダリングされ、最終的に赤外線吸収性インクを使用して印刷される。
【0358】
267ppiで、コントーンCMYKデータのレターサイズページは、25MBのサイズを有する。JPEG(ISO/IEC 19018−1:1994、「Information technology − Digital compression and coding of continuous−tone still images: Requirements and guidelines、1994」、この内容は、相互参照により本願明細書に組み入れる)などの損失のあるコントーン圧縮アルゴリズムを使用すると、コントーン画像は、顕著な品質の損失なく最大10:1の比率で圧縮し、2.5MBの圧縮されたページのサイズを与える。損失のない圧縮アルゴリズムが使用されてよいが、これらを使用すると、一般に、損失のある圧縮アルゴリズムと比較して、高い圧縮率が得られない。
【0359】
800dpiで、バイレベルデータのレターサイズのページは、7MBのサイズを有する。テキストなどのコヒーレントなデータは、非常に良好に圧縮される。グループ4ファクシミリ(ANSI/EIA 538−1988、「Facsimile Coding Schemes and Coding Control Functions for Group 4 Facsimile Equipment」、August 1988、この内容は、相互参照により本願明細書に組み入れる)などの損失のないバイレベル圧縮アルゴリズムを使用すると、テンポイントのテキストは、約10:1の比率で圧縮し、0.8MBの圧縮されたページサイズを与える。
【0360】
ディザリングされると、CMYKコントーン画像データのレターサイズのページは、114MBのバイレベルデータからなる。このデータに損失のないバイレベル圧縮アルゴリズムを使用することは、最適なディザリングが確率的であるため、すなわち、圧縮困難な不規則性を導入するということから、まったく無意味である。
【0361】
したがって、2層の圧縮されたページ画像フォーマットは、損失のあるJPEGコントーン画像圧縮と損失のないバイレベルのテキスト圧縮の相対強度を利用する。このフォーマットは、記憶効率的であるために十分コンパクトであり、印刷中に実時間による簡単な拡大を行うために十分単純なものである。
【0362】
テキストと画像は、通常、重なり合わないため、通常の最悪のページ画像サイズは2.5MB(すなわち、画像のみ)であるのに対して、通常の最良のページ画像サイズは0.8MB(すなわち、テキストのみ)である。絶対的な最悪のページ画像サイズは3.3MB(すなわち、画像上のテキスト)である。平均的なページの4分の1が画像を含むとすると、平均的なページ画像サイズは1.2MBである。
7.4 プリンタコントローラアーキテクチャ
図14に示すように、ネットページプリンタコントローラは、制御プロセッサ750と、工場設置式または作業現場設置式のネットワークインタフェースモジュール625と、無線トランシーバ(トランシーバコントローラ753、ベースバンド回路754、RF回路755、およびRF共振器およびインダクタ756)と、2重ラスタ画像プロセッサ(RIP)DSP757と、複式プリントエンジンコントローラ760aおよび760bと、フラッシュメモリ658と、DRAM657(現在、64MB)とからなる。
【0363】
制御プロセッサは、ネットワーク19と、ローカルワイヤレスネットページペン101との通信を取り扱い、ヘルプボタン617を感知し、ユーザインタフェースLED613〜616を制御し、RIP DSP757およびプリントエンジンコントローラ760を供給および同期化する。これは、中程度の性能の汎用マイクロプロセッサからなる。制御プロセッサ750は、高速シリアルバス659を介してプリントエンジンコントローラ760と通信する。
【0364】
RIP DSPは、ページ記述をラスタ化し、それをネットページプリンタの圧縮されたページフォーマットに圧縮する。各プリントエンジンコントローラは、ページ画像を拡大、ディザリングして、実時間で(すなわち、1分当たり30ページ以上で)、関連するMemjet(登録商標)印字ヘッド350に印刷する。複式プリントエンジンコントローラは、シートの両面を同時に印刷する。
【0365】
マスタプリントエンジンコントローラ760aは、紙の移送を制御し、マスタQAチップ665およびインクカートリッジQAチップ761と連携して、インクの使用をモニタする。
【0366】
プリンタコントローラのフラッシュメモリ658は、プロセッサ750とDSP757の両方のソフトウェアとともに、構成データを保有する。これは、ブート時間にメインメモリ657にコピーされる。
【0367】
プロセッサ750、DSP757、ディジタルトランシーバ構成部品(トランシーバコントローラ753およびベースバンド回路754)は、単一のコントローラASIC656に統合される。アナログRF構成部品(RF回路755およびRF共振器およびインダクタ756)は、別のRFチップ762に設けられる。ネットページプリンタにより、ネットワーク接続を工場選択式または作業現場選択式にすることができるため、ネットワークインタフェースモジュール625は別々である。また、フラッシュメモリ658および2×256Mbit(64MB)DRAM657もオフチップである。プリントエンジンコントローラ760は、別のASICに設けられる。
【0368】
各々がネットページ・ネットワークインタフェース751を提供し、オプションとして、ローカルコンピュータまたはネットワークインタフェース752を提供する、さまざまなネットワークインタフェースモジュール625が提供される。ネットページ・ネットワークインターネットインタフェースは、POTSモデムと、Hybrid Fiber−Coax(HFC)ケーブルモデムと、ISDNモデムと、DSLモデムと、衛星トランシーバと、現世代および次世代携帯電話トランシーバと、ワイヤレスローカルループ(WLL)トランシーバとを含む。ローカルインタフェースは、IEEE1284(パラレルポート)と、10Base−Tおよび100Base−Tイーサネットと、USBおよびUSB 2.0と、IEEE1394(ファイアワイア)と、さまざまな出現しつつあるホームネットワークインタフェースとを含む。インターネット接続がローカルネットワークで利用可能であれば、ローカルネットワークインタフェースは、ネットページ・ネットワークインタフェースとして使用可能である。
【0369】
無線トランシーバ753は、通常、コードレス電話により使用される許可の必要のない900MHzバンドか、またはこの代わりとして、許可の必要のない2.4GHzの産業科学医療(ISM)バンドにおいて通信し、周波数ホッピングと衝突検出を使用して、干渉のない通信を提供する。
【0370】
プリンタコントローラは、ネットページカメラなどのデバイスから「噴出した」データを受信するための赤外線データ通信標準化団体(IrDA)インタフェースを選択的に組み込む。代替実施形態において、プリンタは、適切に構成されたネットページペンと短距離通信するために、IrDAインタフェースを使用する。
7.4.1 ラスタ化および印刷
図52に示すように、主要プロセッサ750は、(550において)文書のページレイアウトおよびページオブジェクトを受信し確認しメモリ657(551において)に入れると、DSP757上で適切なRIPソフトウェアを実行する。
【0371】
DSP757は、(552において)各ページ記述をラスタ化し、(553において)ラスタ化されたページ画像を圧縮する。主要プロセッサは、(554において)各圧縮されたページ画像をメモリ657に格納する。複数のDSPの負荷を均衡するための最も簡単な方法は、各DSPに別々のページをラスタ化させることである。一般に、任意の数のラスタ化されたページをメモリに格納することができるため、DSPは、常にビジー状態にされる。この方法では、短い文書をラスタ化するとき、潜在的に劣悪なDSP使用のみをもたらす。
【0372】
ページ記述の透かし領域は、無視できるサイズに損失なく圧縮され、圧縮されたページ画像の一部を形成するコントーン解像度バイレベルビットマップにラスタ化される。
【0373】
印刷されたページの赤外(IR)層は、1インチ当たり約6つの密度のコード化されたネットページタグを含む。各タグは、ページIDと、タグIDと、制御ビットとをコード化し、各タグのデータコンテンツは、ラスタ化中に生成され、圧縮されたページ画像に格納される。
【0374】
主要プロセッサ750は、背中合わせのページ画像を複式プリントエンジンコントローラ760に渡す。各プリントエンジンコントローラ760は、圧縮されたページ画像をローカルメモリ769に格納し、ページの拡大および印刷のパイプラインを開始する。114MBバイレベルCMYK+IRページ画像全体をメモリに格納することは実用的でないため、ページ拡大と印刷はパイプライン化される。
【0375】
プリントエンジンコントローラは、(555において)圧縮されたページ画像を拡大し、(556において)拡大されたコントーンカラーデータをバイレベルドットにディザリングし、(557において)ディザリングされたコントーン層上で拡大されたバイレベルブラック層を複合し、(558において)拡大されたネットページタグデータをレンダリングし、(559において)最終的に完全にレンダリングされたページを印刷して、印刷されたネットページ1を生成する。
7.4.2 プリントエンジンコントローラ
プリントエンジンコントローラ760のページ拡大および印刷のパイプラインは、高速IEEE1394シリアルインタフェース659と、標準JPEGデコーダ763と、標準グループ4ファックスデコーダ764と、カスタムハーフトナー/コンポジタユニット765と、カスタムタグエンコーダ766と、ラインローダ/フォーマッタユニット767と、Memjet(登録商標)印字ヘッド350とのカスタムインタフェース768とからなる。
【0376】
プリントエンジンコントローラ360は、2重バッファ方式で動作する。1ページが高速シリアルインタフェース659を介してDRAM769内にロードされる間、以前にロードされたページは、DRAM769から読み取られ、プリントエンジンコントローラパイプラインを通過する。ページが印刷を終了した後、他のページをロードしながら、ロードしたばかりのページが印刷される。
【0377】
パイプラインの第1段階は、(763において)JPEG圧縮されたコントーンCMYK層を拡大し、(764において)グループ4ファックス圧縮されたバイレベルブラック層を拡大し、(766において)セクション1.2で定義したタグフォーマットに従って、バイレベルネットページタグ層をレンダリングし、すべてパラレルに行う。第2段階は、(765において)コントーンCMYK層をディザリングし、(765において)その結果得られるバイレベルCMYK層上でバイレベルブラック層を複合する。その結果のバイレベルCMYK+IRドットデータは、(767において)ラインバッファのセットを介してMemjet(登録商標)印字ヘッド350上に印刷するために、バッファリングされフォーマットされる。これらのラインバッファのほとんどは、オフチップDRAMに格納される。最終段階は、印字ヘッドインタフェース768を介して、6チャネルのバイレベルドットデータ(定着剤を含む)をMemjet(登録商標)印字ヘッド350に印刷する。
【0378】
いくつかのプリントエンジンコントローラ760を、複式構成のように同時に使用する場合、これらは、共有ライン同期信号770を介して同期化される。外部マスタ/スレーブピン771を介して選択された1つのプリントエンジン760のみが、ライン同期信号770を共有ラインに生成する。
【0379】
プリントエンジンコントローラ760は、ページ拡大およびレンダリングのパイプラインを同期化するための低速プロセッサ772を含み、低速シリアルバス773を介して印字ヘッド350を構成し、ステッパモータ675、676を制御する。
【0380】
ネットページプリンタの8 1/2インチバージョンでは、2つのプリントエンジンの各々は、ページの長辺の長さ(11インチ)に沿って、1600dpiで8.8kHzのライン速度を与えながら、1分当たり30レターページを印刷する。ネットページプリンタの12インチバージョンでは、2つのプリントエンジンの各々は、ページの短辺(8 1/2インチ)に沿って、10.2kHzのライン速度を与えながら、1分当たり45レターページを印刷する。これらのライン速度は、十分に、現行のデザインで30kHzを超えるMemjet(登録商標)印字ヘッドの動作周波数内にある。
結論
好適な実施形態および多数の特有の代替実施形態を参照しながら、本発明について記載した。しかしながら、当業者であれば、特別に記載したものとは異なる多数の他の実施形態も、本発明の趣旨および範囲内のものであることを理解するであろう。したがって、本発明は、相互参照により適切なものとして援用された文献を含め、本発明に記載した特有の実施形態に限定されることを意図したものではないことを理解されたい。本発明の範囲は、特許請求の範囲によりのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【0381】
【図1】サンプルの印刷済みのネットページとそのオンラインページ記述との関係の概略図である。
【図2】ネットページペンと、ネットページプリンタと、ネットページ・ページサーバと、ネットページ・アプリケーションサーバとの対話の概略図である。
【図3】ネットワークを介して相互に接続されたネットページサーバとプリンタの集合体を示す図である。
【図4】印刷されたネットページとそのオンラインページ記述のハイレベル構造を示す概略図である。
【図5a】ネットページタグの構造を示す平面図である。
【図5b】図5aに示すタグセットと、ネットページペンの形態をしたネットページ感知デバイスの視野との関係を示す平面図である。
【図6a】ネットページタグの別の構造を示す平面図である。
【図6b】図6aに示すタグセットと、ネットページペンの形態をしたネットページ感知デバイスの視野との関係を示す平面図である。
【図6c】隣接するタグの間でターゲットが共有された図6aに示すタグのうち9つのタグの配列を示す平面図である。
【図6d】図6aに示すタグの4つのコードワードの記号のインタリーブおよび回転を示す平面図である。
【図7】タグ画像処理復号アルゴリズムの流れ図である。
【図8】ネットページペンと、それに関連するタグ感知視野円錐体の斜視図である。
【図9】図8に示すネットページペンの拡大斜視図である。
【図10】図8および図9に示すネットページペン用のペンコントローラの概略的なブロック図である。
【図11】壁取付け型のネットページプリンタの斜視図である。
【図12】図11のネットページプリンタの長さに沿った断面図である。
【図12a】複式プリントエンジンと接着剤ホイールアセンブリの断面を示す図12の拡大部分である。
【図13】図11および図12のネットページプリンタのインクカートリッジ、インク、空気と接着剤の経路、およびプリントエンジンの詳細図である。
【図14】図11および図12に示すネットページプリンタ用のプリンタコントローラの概略的なブロック図である。
【図15】図14に示すプリンタコントローラと関連する複式プリントエンジンコントローラおよびMemjet(登録商標)印字ヘッドの概略的なブロック図である。
【図16】図14および図15に示すプリントエンジンコントローラの概略的なブロック図である。
【図17】例えば、図10から図12のネットページプリンタで使用する場合の、単一のMemjet(登録商標)印刷要素の斜視図である。
【図18】Memjet(登録商標)印刷要素のアレイのわずかな部分の斜視図である。
【図19】図13に示すMemjet(登録商標)印刷要素の動作サイクルを示す一連の斜視図である。
【図20】ページ幅Memjet(登録商標)印字ヘッドの短いセグメントの斜視図である。
【図21】ユーザクラス図の概略図である。
【図22】プリンタクラス図の概略図である。
【図23】ペンクラス図の概略図である。
【図24】アプリケーションクラス図の概略図である。
【図25】文書およびページ記述のクラス図の概略図である。
【図26】文書およびページオーナーシップのクラス図の概略図である。
【図27】ターミナル要素特化クラス図の概略図である。
【図28】静的要素特化クラス図の概略図である。
【図29】ハイパーリンク要素クラス図の概略図である。
【図30】ハイパーリンク要素特化クラス図の概略図である。
【図31】ハイパーリンクされたグループのクラス図の概略図である。
【図32】フォームクラス図の概略図である。
【図33】ディジタルインククラス図の概略図である。
【図34】フィールド要素特化クラス図の概略図である。
【図35】チェックボックスフィールドクラス図の概略図である。
【図36】テキストフィールドクラス図の概略図である。
【図37】署名フィールドクラス図の概略図である。
【図38】入力処理アルゴリズムのフローチャートである。
【図38a】図38のフローチャートの1ステップに関する詳細なフローチャートである。
【図39】ページサーバコマンド要素のクラス図の概略図である。
【図40】リソース記述クラス図の概略図である。
【図41】お気に入りリストクラス図の概略図である。
【図42】履歴リストクラス図の概略図である。
【図43】加入配信プロトコルの概略図である。
【図44】ハイパーリンクリクエストクラス図の概略図である。
【図45】ハイパーリンク活性プロトコルの概略図である。
【図46】フォーム提出プロトコルの概略図である。
【図47】手数料支払いプロトコルの概略図である。
【図48】記号を構成する放射状ウェッジのセットの概略図である。
【図49】リングAおよびB記号割り振りスキームの概略図である。
【図50】第1のリングCおよびD記号割り振りスキームの概略図である。
【図51】第2のリングCおよびD記号割り振りスキームの概略図である。
【図52】ネットページプリンタにおける文書処理のフローチャートである。
【図53】ウォールプリンタの簡易拡大図である。
【図54】インクカートリッジの拡大図である。
【図55】インクカートリッジの一対の4分の3面図である。
【図56】単一のインクカートリッジの4分の3面図である。
【図57a】インクカートリッジ全長の横断面図および縦断面図である。
【図57b】インクカートリッジ全長の横断面図および縦断面図である。
【図58】開いた媒体トレイの正面4分の3面図である。
【図59】プリンタの電気システムの正面4分の3面図である。
【図60】電気システムの背面4分の3面図である。
【図61】下側正面カバーをはずしたウォールプリンタの正面4分の3面図である。
【図62】バインダアセンブリの断面図である。
【図63】開いた接着剤ホイールアセンブリの背面4分の3面図である。
【図64】バインディングアセンブリと出口ハッチの断面図である。
【図65】インタフェースモジュールの3次元図である。
【図66】インタフェースモジュールの拡大図である。
【図67】媒体トレイの上部4分の3面図である。
【図68】プリンタの上部の断面図である。
【符号の説明】
【0382】
601 ウォールプリンタ
606 シャーシ
608 正面モールディング
609 ハンドルモールディング
610 正面下側モールディング
613,614,615,616 カラーLED
617 プッシュボタン
619 収集トレイ

Claims (79)

  1. 感知デバイスから受信した第1の指示データに応答して、第2の表面に第2のインタフェースを印刷するプリンタであって、第1のコード化データから前記感知デバイスにより前記第1の指示データが感知され、第1の表面に配置された第1のインタフェースが前記第1のコード化データを含み、前記プリンタは、
    (a)入力モジュールであって、
    (i)前記感知デバイスから、少なくとも部分的に応答データを表す第1の指示データを受信し、
    (ii)前記第1の指示データに基づいて、少なくとも部分的に応答データを表す第2の指示データを生成し、
    (iii)前記第2の指示データをコンピュータシステムに送信するように構成された、入力モジュールと、
    (b)印刷機構を含む印刷モジュールであって、
    (i)コンピュータシステムから応答データを受信し、
    (ii)少なくとも部分的に応答データに基づいた第2のインタフェースを生成し、
    (iii)印刷機構を使用して前記第2のインタフェースを前記第2の表面に印刷するように構成された、印刷機構を含む印刷モジュールと
    を含むプリンタ。
  2. 前記第2のインタフェースは、第2のコード化データを含み、前記印刷モジュールは、応答データの少なくとも一部に基づいて前記第2のコード化データを生成するように構成されたコード化データジェネレータを含む請求項1に記載のプリンタ。
  3. 前記応答データは、少なくとも1つの識別を表す第2の領域識別データを含み、前記識別は、第2のインタフェースの領域に関連付けられ、前記コード化データジェネレータは、前記第2の領域識別データに基づいて識別を表す前記第2のコード化データを生成するように構成される請求項2に記載のプリンタ。
  4. 前記第2のインタフェースは、前記第2のコード化データに加え、少なくとも部分的に応答データに基づいた可視情報を含む請求項1から3のいずれか1項に記載のプリンタ。
  5. 前記第2のコード化データは、領域の少なくとも1つの参照点をさらに表す請求項3に記載のプリンタ。
  6. 前記少なくとも1つの参照点は、コード化データレイアウトに基づいて決定される請求項5に記載のプリンタ。
  7. 前記印刷モジュールは、コンピュータシステムから前記コード化データレイアウトを受信するように構成される請求項6に記載のプリンタ。
  8. 複数のコード化データレイアウトを格納する格納手段をさらに含み、前記印刷モジュールは、
    コンピュータシステムから、コード化データレイアウトの1つを表すレイアウト選択情報を受信し、
    前記少なくとも1つの参照点を決定するさいに使用するための前記格納されたコード化レイアウトの1つを選択するために、前記レイアウト選択情報を使用するように構成される請求項6に記載のプリンタ。
  9. 前記第1の指示データは、前記第1のコード化データから前記感知デバイスにより感知された位置データを含む請求項1に記載のプリンタ。
  10. 前記第1の指示データは、前記第1のコード化データから前記感知デバイスにより感知された第1の領域識別データを含み、前記第1の領域識別データは、前記第1のインタフェースの領域と関連付けられた識別を示し、前記領域は、少なくとも部分的に応答データを表す請求項1に記載のプリンタ。
  11. 前記第1の指示データは、前記第1のコード化データから前記感知デバイスにより感知された位置データを含み、前記位置データは、領域内の位置を表し、前記領域内の位置は、少なくとも部分的に応答データを表す請求項10に記載のプリンタ。
  12. 前記第2のコード化データは、各々が領域の識別を表す少なくとも1つのタグを含む請求項1から3または請求項5から11のいずれか1項に記載のプリンタ。
  13. 前記第2のコード化データは、複数のタグを含み、前記コード化データジェネレータは、印刷前に各タグの位置を確認するように構成され、それぞれの位置は、コード化データレイアウトに基づいて決定される請求項12に記載のプリンタ。
  14. 前記コード化データジェネレータは、前記第2のコード化データを印刷する前に、前記コンピュータデバイスから前記コード化データレイアウトを受信するように構成される請求項13に記載のプリンタ。
  15. 複数のコード化データレイアウトを格納するための格納手段をさらに含み、前記コード化データジェネレータは、
    前記コード化データレイアウトの1つを表すレイアウト選択情報を前記コンピュータデバイスから受信し、
    前記レイアウト選択情報に基づいて前記第2のコード化データを生成するように構成される請求項7に記載のプリンタ。
  16. 前記タグの各々は、
    前記タグの相対位置を規定する第1の識別データと、
    表面を識別する第2の識別データとを含む請求項13に記載のプリンタ。
  17. 前記プリンタは、オンデマンドで前記第2の表面に前記第2のインタフェースを印刷するように構成される請求項1から3または請求項5から11のいずれか1項に記載のプリンタ。
  18. 前記第2のインタフェースは、複数のページにわたって印刷される請求項1から3または請求項5から11のいずれか1項に記載のプリンタ。
  19. 前記第1および/または第2の表面は基板により画定される請求項1に記載のプリンタ。
  20. 前記基板は薄層状である請求項19に記載のプリンタ。
  21. 前記タグは、前記第2の表面上の所定の位置で配置される請求項12に記載のプリンタ。
  22. 前記タグは、複数のタイルから構成された重複なく埋め尽くされたパターン内の表面上に配置され、前記タイルの各々は複数のタグを含む請求項21に記載のプリンタ。
  23. 前記タイルは、表面を実質的に覆うように相互に連結する請求項22に記載のプリンタ。
  24. 前記タイルは、すべて同様の形状である請求項23に記載のプリンタ。
  25. 前記タイルは、三角形、四角形、長方形、または六角形である請求項24に記載のプリンタ。
  26. 前記タグは、前記タイルの各々内に確率的に配置される請求項22に記載のプリンタ。
  27. 前記タグの各々は、前記第2の識別データに加え、少なくとも1つの共通する特徴を含む請求項12に記載のプリンタ。
  28. 少なくとも1つの共通する特徴は、関連付けられたタグ読み取り装置により前記タグの発見および/または認識を助力するように構成される請求項27に記載のプリンタ。
  29. 前記少なくとも1つの共通する特徴は、情報の冗長性を組み込んだフォーマットに表される請求項27に記載のプリンタ。
  30. 前記少なくとも1つの共通する特徴は、回転不変であるように回転対称である請求項29に記載のプリンタ。
  31. 前記少なくとも1つの共通する特徴はリング状である請求項29に記載のプリンタ。
  32. 前記タグの各々は、関連付けられたタグ読み取り装置により前記タグの回転配向を確認できるようにするための少なくとも1つの配向特徴を含む請求項12に記載のプリンタ。
  33. 前記少なくとも1つの配向特徴は、情報の冗長性を組み込んだフォーマットに表される請求項32に記載のプリンタ。
  34. 前記少なくとも1つの配向特徴は回転非対称である請求項33に記載のプリンタ。
  35. 前記少なくとも1つの配向特徴は、その主軸に沿ってひずむ請求項33に記載のプリンタ。
  36. 前記タグの各々は、関連付けられたタグ読み取り装置により前記タグの透かしひずみを確認できるようにするための少なくとも1つの透かし特徴を含む請求項12に記載のプリンタ。
  37. 前記少なくとも1つの透かし特徴は、一致しない少なくとも4つのサブ特徴を含む請求項36に記載のプリンタ。
  38. 各タグは、複数のタグ要素を含み、前記第1および第2の識別データの各々は、複数の要素により規定される請求項12に記載のプリンタ。
  39. 前記タグ要素は、各タグの中央領域の周囲にある1つ以上の弓状バンドに配置される請求項38に記載のプリンタ。
  40. 複数の弓状バンドは、互いに同心円状に配置される請求項39に記載のプリンタ。
  41. 各要素は、複数の可能な値を有するドット形式をとる請求項40に記載のプリンタ。
  42. 可能な値の数は2である請求項41に記載のプリンタ。
  43. 可能な値の1つを表すとき、前記タグ要素は、前記第2の表面より所定量大きいか、または小さい範囲まで、所定の波長または波長範囲の電磁放射線を吸収、反射、または発光する請求項41に記載のプリンタ。
  44. 前記タグ要素の可能な値は、所定の波長または波長範囲の電磁放射線の異なる相対吸収、反射、または発光により規定される請求項41に記載のプリンタ。
  45. 前記タグは、昼光または周囲光の状況下において、平均的な人間の裸眼に対して実質的に目に見えない請求項41に記載のプリンタ。
  46. 前記タグは、昼光または周囲光の状況下において、平均的な人間の裸眼に対してわずかに目に見える請求項41に記載のプリンタ。
  47. 前記タグは、昼光または周囲光の状況下において、平均的な人間の裸眼に対して目に見える請求項38に記載のプリンタ。
  48. 前記第1の識別データは、情報の冗長性を組み込んだフォーマットで表される請求項13に記載のプリンタ。
  49. 前記第2の識別データは、情報の冗長性を組み込んだフォーマットで表される請求項13に記載のプリンタ。
  50. 前記プリンタはインクプリンタである請求項49に記載のプリンタ。
  51. 前記タグは、紫外スペクトルまたは赤外スペクトルを吸収または反射するインクを使用して印刷される請求項50に記載のプリンタ。
  52. 前記プリンタは、前記タグを印刷するための別個のインクチャネルを含む請求項51に記載のプリンタ。
  53. 前記プリンタは、前記第2の表面に前記第2のコード化データおよび追加情報を実質的に同時に印刷するように構成される請求項50に記載のプリンタ。
  54. 前記追加情報は、カラーインクまたはモノクロインクを使用して、前記第2の表面に印刷される請求項53に記載のプリンタ。
  55. 前記追加情報は、
    CMYと、
    CMYKと、
    CMYRGBと、
    スポットカラーとからなるカラーインクの組み合わせの1つを使用して、前記第2の表面に印刷される請求項54に記載のプリンタ。
  56. 少なくとも複数のタグは、前記第2の表面上に確率的に配置される請求項9から11のいずれか1項に記載のプリンタ。
  57. 前記タグは、前記コード化レイアウトデータに従って、前記第2の表面上の規則的なアレイで配置される請求項9から11のいずれか1項に記載のプリンタ。
  58. 前記アレイは三角形である請求項57に記載のプリンタ。
  59. 前記アレイは長方形である請求項57に記載のプリンタ。
  60. 前記タグは、前記第2の表面を覆うようにタイル張りされる請求項57に記載のプリンタ。
  61. ページを綴じて製本文書にするバインディング機構をさらに含む請求項60に記載のプリンタ。
  62. 前記第2の表面はページの一面により規定され、前記プリンタは、ページの両面を同時に印刷するための両面印刷機構をさらに含む請求項53に記載のプリンタ。
  63. 前記印刷機構は、前記第2の表面にインクを印刷するためのインクジェット印字ヘッドを含む請求項1から3または請求項5から11のいずれか1項に記載のプリンタ。
  64. 前記印字ヘッドは、ドロップ・オン・デマンドのインクジェット印字ヘッドである請求項63に記載のプリンタ。
  65. 前記印字ヘッドは、ページ幅の印字ヘッドである請求項64に記載のプリンタ。
  66. 前記印字ヘッドは、1回の印刷で複数のインクカラーを前記第2の表面に分配するように構成される請求項65に記載のプリンタ。
  67. 前記印字ヘッドは、表面にインクを排出するための電熱式曲げアクチュエータを含む請求項65に記載のプリンタ。
  68. 前記プリンタは、ページの両面を実質的に同時に印刷するように構成された、2セットの印字ヘッドを含む請求項67に記載のプリンタ。
  69. 前記印字ヘッドのノズルをペーパーダストが比較的ない状態に保つための強制フィルタリング空気分配機構を含む請求項67に記載のプリンタ。
  70. 前記印字ヘッドは、移動ノズルチャンバを含む請求項67に記載のプリンタ。
  71. 前記プリンタは、ページの両面を実質的に同時に印刷するように構成された、2セットの印字ヘッドを含む請求項70に記載のプリンタ。
  72. 前記第1の指示データは、ユーザデータを表すユーザ識別データを含む請求項1に記載のプリンタ。
  73. 前記ユーザ識別データは、前記感知デバイスに関連付けられた格納手段から供給される請求項72に記載のプリンタ。
  74. 前記第1のインタフェース表面は、プリンタ上にある請求項1から3、5から11、15または16のいずれか1項に記載のプリンタ。
  75. 請求項1から3、5から11、15または16のいずれか1項に記載のプリンタと、
    前記第1の指示データを感知し、それをプリンタに送信するための感知デバイスとを含むシステム。
  76. 前記感知デバイスは、前記指示データをプリンタに送信するための無線送信機を含み、前記プリンタは、前記指示データを受信するための無線受信機を含む請求項75に記載のシステム。
  77. 前記感知デバイスは、前記第1のコード化データを感知する光センサを含む請求項75に記載のシステム。
  78. 請求項1から3、5から11、15または16のいずれか1項に記載のプリンタと、
    第1の表面上に配置され、感知デバイスにより感知される第1のコード化データを含み、前記感知デバイスから前記プリンタに送信するための第1の指示データを生成する第1のインタフェース表面とを含むシステム。
  79. 請求項1から3、5から11、15または16のいずれか1項に記載のプリンタにより生成されるインタフェース表面。
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