JP2004530949A - 相互視認画像の合成方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、航空機が上空を飛行中の地形上の相互視認ゾーンの分布を表現する、ピクセルからなる相互視認画像を合成するための方法に関する。
航空機が上空を飛行中の地形上の、該航空機と少なくとも1つの潜在脅威との間の直接的相互視認のゾーン、すなわち航空機から視認可能な場所の分布を表現する、多数のピクセルからなる相互視認画像を合成するための方法であって、一方では、航空機の視認可能セクタと直接的相互視認ゾーンの群との間の重複部分に、単色の安全色が割当てられ、他方では、航空機の視認可能セクタ内の、直接的相互視認ゾーンの群に重複しない部分に、安全色と異なる単色の危険色が割当てられ、合成方法の少なくとも1つのモードにおいて、該単色が、各ピクセルにおいて、該ピクセルにおける地形の起伏を表す陰影キュー(αsha)によって変調されることを特徴とする相互視認画像を合成するための方法である。
本発明による方法は、特に、地図製作カード内によって実行することができる。

Description

【背景技術】
【0001】
本発明は、航空機が上空を飛行中の地形上の相互視認ゾーンの分布を表現する、ピクセルからなる相互視認画像を合成するための方法に関する。航空機が上空を飛行中の地形とは、画像が表示されたときに航空機が実際に上空を飛行中の地形であっても、航空機が上空を飛行することが予定されている地形であってもよいが、後者の場合、画像は予想として表示される。
【0002】
相互視認ゾーンとは、航空機と少なくとも1つの所定の潜在脅威との間接的な相互視認性のゾーン、すなわち航空機が少なくとも1つの脅威によって視認可能である領域である。潜在脅威は、一般的に知られており、相互視認画像を合成するための方法を実行する地図製作システムのデータベースに格納されているために所定とする。この種の脅威には、該脅威の理論上の最大レンジを表現するレンジゾーンが対応している。相互視認ゾーンは基本的にレンジゾーンと等しいが、例えば山のような、理論上のレンジゾーンを制限するような様々な障害物が存在するとレンジゾーン内に完全に収まる場合があり、相互視認ゾーンは特定の航空機に関して特定の現実状況における実際のレンジゾーンに対応する。特に、相互視認ゾーンは航空機の高度に依存することが多い。本明細書中、特に説明のない場合、レンジゾーンとは、相互視認ゾーンに対応する障害物の存在を考慮した実際のレンジゾーンではなく、理論上の最大レンジゾーンを意味する。
【0003】
相互視認ゾーンは、さらに、航空機と少なくとも1つの潜在脅威、すなわち航空機から視認可能な場所との間の直接的な相互視認のゾーンであってもよい。航空機から視認が不可能な場所には脅威が潜んでいる可能性がある。ただし、そのような脅威は、航空機から視認不可能な場所に実際に脅威が存在することは不確定である以上、一般的には完全に仮定されたものに過ぎない。本発明による相互視認画像を合成する方法において、この相互視認ゾーンの分布は、航空機のスクリーン上に表示された地図の、航空機の視認可能なセクタに対応する特定の一部に対してのみ考慮され、地図の全体に対しては考慮されないことが好ましい。
【0004】
相互視認画像を合成するための方法は、好ましくは、以下に詳述する地図製作アクセラレータカードの地図製作機能の特定の機能ブロックが、上述のデータベースのデータを使用して実行されることが好ましい。相互視認画像に含まれる情報キューを、例えば森林画像または衝突防止または有色測高画像等の他の画像に含まれる情報キューと組み合わせることで、航空機が上空を飛行中の地形の2D5地図画像、すなわち、地形の起伏を表現する陰影キューによって、ピクセル毎に変調される地形の平面図を作成するために使用される高度画像を作成することが好ましい。
【0005】
従来技術によると、相互視認ゾーンは、特に米国特許第5086396号に示したいわゆる「レイトレース」方法によって地図上に表示される。この方法は、間接的相互視認のケースに限定される。該当する脅威の位置から、脅威の実際のレンジを制限している障害物または、障害物がない場合に理論レンジの限界までトレーシングされる。その結果は、該米国特許の図6に示してある。相互視認ゾーンは、射線によってカバーされる領域に対応する。脅威の理論的レンジは、略円形の線23Aによって示される。好ましい形態では、該米国特許は、請求項7のレベルで、異なる脅威の種類を表す各射線群に、それぞれ異なる色を割当てることで、パイロットが各種の脅威を確実に識別できるようにすることを提案する。この脅威からトレーシングされた射線のグリッドは、表示された地図の色に追加される。この従来技術には様々な欠点がある。例えは、この従来技術では、地図の射線によってカバーされた部分において、地形の起伏によって表現される陰影キュー等の特定の情報キューが失われてしまう。異なる種類の複数の脅威の相互視認ゾーン内に位置する地図の部分では、射線が入り乱れた地図が表現しようとするキューをパイロットが読取ることは至難であり、場合によっては不可能である。さらに、レンジゾーンはその境界によって示されているため、パイロットがその全体を見ることが難しい。最後に、射線の原点は脅威の位置であるため、潜在脅威が存在しない直接相互視認ゾーンを求めたい場合にこの方法を使用することはできない。
【特許文献1】
米国特許第5086396号公報
【特許文献2】
国際特許公開第WO95/19546A号公報
【特許文献3】
米国特許公開第4821212A号公報
【発明の開示】
【0006】
本発明は、従来技術による、該当ゾーンを部分的に覆う、グリッド型のテクスチャ色に対して、該当ゾーンを均一に覆う単色を使用することで、従来技術の欠点のすべてまたは一部を取除くか軽減することを目的とする。その結果、表示された地図の情報キューの少なくとも一部、特に地形の起伏を表現する陰影キューを失わずに済む。すべての脅威の間接的相互視認ゾーンに、単一の危険色(あるいは直接的相互視認ゾーンの場合には安全色)を割当てる、すなわち、地図のピクセル(円滑化効果の範囲内でその過半数)が、少なくとも1つの脅威の間接的相互視認ゾーン内に位置する場合、相互視認画像を作成するときに、危険色が割当てられる。直接的相互視認ゾーンを含まない脅威レンジゾーンも同様に単一の安全色によって示される。従って、実質的に危険な間接的相互視認ゾーン群と、現状では危険ではないが、今後危険になり得るため、監視することが必要なレンジゾーン群という、航空機が上空を飛行中の地形上に分布された各脅威群に関する2つの重要な情報キューがパイロットの目に入る。例えば、航空機がレーダ基地から見て山の背後に飛行中であり、そのレーダのレンジゾーン内に位置するが、その相互視認ゾーン内にはない(航空機が山によって隠れており、レーダによって検出できない)場合、航空機が高度を上げ、山の尾根を越えると、レンジゾーンは間接的相互視認ゾーンになり、航空機はレーダによって認識される。さらに、地形起伏キュー等の他の情報キューは、相互視認ゾーン内においてもパイロットによって視認可能である。
【0007】
本発明は、航空機が上空を飛行中の地形上の、該航空機と少なくとも1つの潜在脅威との間の直接的相互視認のゾーン、すなわち航空機から視認可能な場所の分布を表現する、多数のピクセルからなる相互視認画像を合成するための方法であって、一方では、間接的相互視認ゾーンの群に、単色の危険色が割当てられ、他方では、いずれの間接的相互視認ゾーンにもカバーされていない脅威のレンジゾーンの部分に、危険色と異なる単色の安全色が割当てられ、合成方法の少なくとも1つのモードにおいて、該単色が、各ピクセルにおいて、該ピクセルにおける地形の起伏を表す陰影キューによって変調されることを特徴とする相互視認画像を合成するための方法を提供するものである。
【0008】
本発明は、航空機が上空を飛行中の地形上の、該航空機と少なくとも1つの潜在脅威との間の直接的相互視認のゾーン、すなわち航空機から視認可能な場所の分布を表現する、多数のピクセルからなる相互視認画像を合成するための方法であって、一方では、航空機の視認可能セクタと直接的相互視認ゾーンの群との間の重複部分に、単色の安全色が割当てられ、他方では、航空機の視認可能セクタ内の、直接的相互視認ゾーンの群に重複しない部分に、安全色と異なる単色の危険色が割当てられ、合成方法の少なくとも1つのモードにおいて、該単色が、各ピクセルにおいて、該ピクセルにおける地形の起伏を表す陰影キューによって変調されることを特徴とする相互視認画像を合成するための方法を提供するものである。
危険色が赤系であり、安全色が緑系であることが好ましい。
【0009】
好ましい実施形態では、前記合成方法は、相互視認ゾーンに関する複数の分布キューに基づいて行われ、該キューが、航空機の様々な所定の潜在高度に対する相互視認ゾーンの分布に対応し、航空機の実際の高度に対応する潜在高度のキューが存在する場合、合成方法はこのキューのみを使用し、そうでない場合、一方では互いに連続し、他方では航空機の実際の高度の両側に位置する潜在高度の2つのキューのみを使用する。相互視認ゾーンの分布が複数の高度、好ましくは最大20通り、最低4通り、例えば4通りまたは16通りある場合、相互視認画像に選択される色は、航空機の実際の高度に対応する分布から発生するキューによって指示される色であり、航空機が相互視認ゾーンの分布が存在する2つの高度の間に飛行中の場合、画像のために選択される色は、これらの2つの分布から発生する2つのキューによって指示された2つの色の、重付または優先選択形式の組合せである。
【0010】
この実施形態において、各ピクセルにおいて、2つのキューが使用される場合、2つのキューの内容が等しい場合、該当する共通の単色を割当て、2つのキューの内容が異なる場合、危険色を割当てる。ここで採用される組合せ方法は優先選択型であり、危険色は、安全色あるいは相互視認ゾーンもレンジゾーンもいずれもないケースには優先的に扱われる。従って、パイロットが気付かずあるいは認識せずに、脅威の相互視認ゾーン内に進入してしまう畏れを最低限に抑えるために、安全マージンが設けてある。
【0011】
さらなる実施形態によると、合成方法は、航空機の実際の高度と独立した相互視認ゾーンに関する単一の分布キューに基づいて行われ、該キューが各ピクセルにおいて危険極値と安全極値との間に位置する単一の相互視認値によって示される。相互視認値は、例えば4ビット上の値である。この方法では、各ピクセルに対して、相互視認値が危険極値の所定範囲内に属する場合に危険色を割当て、相互視認値が安全極値の所定範囲内属する場合に安全色を割当て相互視認値がいずれの範囲にも属しない場合に、危険色と安全色との間のグラデーション形式の中間単色を割当て、該範囲が、その和が相互視認値の可能な値をすべて含まないように選択され、該中間単色が、相互視認値が危険極値に近いか安全極値に近いかによって危険色または安全色に近くなる。例えば、相互視認値が、確実な相互視認ゾーンの存在に対応する危険極値と、レンジゾーンが存在するが、確実な相互視認ゾーンの不在に対応する安全極値との間を進む場合、単色が、連続的にマゼンタから、マゼンタとシアンとの混合色へ、続いてシアンへと移り変わるように、次第に赤から緑へと変化していくことが好ましい。前記危険極値の所定の範囲が、危険極値のみに制限されており、前記安全極値の所定の範囲が、安全極値のみに制限されていることが好ましい。極値に限られていない範囲の存在は、相互視認ゾーンの存在の確率が、1ではない所定のしきい値より大きいと、危険色から安全色までのグラデーションの特定の値に対応する中間単色の代わりに例えば危険色を選択するしきい値の使用に相当する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本発明による方法を実施するための地図製作アクセラレータカードを導入した第1の実施例による地図製作システムを示す概略図である。地図製作システムは、地図製作アクセラレータカード1、プロセッサカード2、バス3、表示スクリーン4および地図製作データベース5を具備する。バス3は、好ましくはPCIバスである。プロセッサカード2は、地図製作データベース5から地図製作データを抽出し、航空機の飛行パラメータやマンマシンインタフェースのパラメータと組合わせて、データストリームf1としてバス3上に送出する。地図製作アクセラレータカード1は、バス3から取得したストリームf1のデータを使用して地図画像を合成する。地図製作アクセラレータカード1は、バス3上に流れるストリームf1のデータを読取る。地図製作アクセラレータカード1は地図画像を、データストリームf2としてバス3上に送出する。プロセッサカード2は、ストリームf2の地図画像をバス3から読取り、表示スクリーン4に送信する。表示スクリーン4が地図画像を表示することで、例えば航空機のパイロットがその内容を確認することができる。
【0013】
図2は、本発明による方法を実施する地図製作アクセラレータカードを導入した第2の実施例による地図製作システムを示す概略図である。地図製作システムは、地図製作アクセラレータカード1、プロセッサカード2、バス3、表示スクリーン4、地図製作データベース5およびコントローラカード6を具備する。バス3は好ましくはPCIバスである。コントローラカード6は地図製作データベース5から地図製作データを抽出し、データストリームf3としてバス3上に送出する。プロセッサカード2は航空機の飛行パラメータやマンマシンインタフェースのパラメータを組合わせて、データストリームf1としてバス3上に送出する。地図製作アクセラレータカード1はバス3上のストリームf1のデータとストリームf3のデータを読取る。地図製作アクセラレータカード1は、バス3から得られたストリームf1のデータとストリームf3のデータを使用して、地図画像を合成する。地図製作アクセラレータカード1は地図画像をデータストリームf2としてバス3に送出する。プロセッサカード2は、ストリームf2の地図画像をバス3から読取り、表示スクリーン4に送信する。表示スクリーン4が地図画像を表示することで、例えば航空機のパイロットがその内容を確認することができる。
【0014】
地図製作アクセラレータカードは管理機能と地図製作機能を共に有する。
【0015】
管理機能は、圧縮された地図製作データを地図製作データベース5からバス3を介して受信するタスク、該地図製作データを解凍するタスク、該地図製作データを地形メモリに保存するタスク、航空機の飛行パラメータを算出し、マンマシンインタフェースからのパラメータを管理するタスク、該パラメータを地図製作機能に送信するタスク、地形メモリに保存されたデータを地図製作機能に供給するタスク、地図製作機能によって作成された地図画像を受信するタスク、地図画像をターゲットメモリに保存するタスク、およびバスを介して該地図画像をプロセッサカードに送信するタスクを含むものである。
【0016】
地図製作機能は、地形メモリから供給された地図製作データを、高度データと、該当ピクセルにおける森林ゾーンの存在に関する潜在情報キューや、該当ピクセルにおける少なくとも1つの相互視認ゾーンの存在に関する潜在情報キューや、該当ピクセルにおける潜在プラニメータ情報キューとに分割するタスク、現在のピクセルへのデータおよび情報キューを補間し、特に有色プラニメータ画像を作成するタスク、高度データを陰影アルゴリズムによって処理し、各ピクセルにおいて所定の照明モデルによって地図画像が示す輝度に対応する陰影係数を求めるタスク、前タスクと並行に実行される、高度データを処理し、衝突防止または有色測高画像を作成するタスク、高度画像の各ピクセルにおいて、衝突防止色または測高色を、森林ゾーンの存在に関する潜在キューあるいは少なくとも1つの相互視認ゾーンの存在に関する潜在キューと組合わせることで有色高度画像を合成するタスク、各ピクセルにおいて、高度画像あるいはプラニメータ画像を陰影係数によって変調するタスク、および高度画像とプラニメータ画像を、一方が陰影係数によって変調され、他方がされていない状態で混合することで地図画像を作成するタスクを有する。地図製作機能は、好ましくは、地形を断面的に表現し、横または縦に表示可能なプロファイル地図画像を合成することを可能にする。地図製作機能は、好ましくは、EPLDと、4つのFIFO(先入先出)方式の待ち行列スタックと、色パレットとによって実行される。
【0017】
地図製作機能は、複数の操作モードを有し、一方では測高モードや衝突防止モード、他方では通常モードや反転モードを含む。相容性のあるモードを組合わせることで特定のモードが得られる。このように得られる特定モードとして、通常衝突防止モード、通常測高モード、反転衝突防止モードおよび反転測高モードがある。
【0018】
図3は、地図製作アクセラレータカードの地図製作機能の機能ブロックとその相互関係を示す概略図であり、各ブロックは本発明の方法により実行される機能ブロックである。EPLDによって実行される機能ブロックは、単線で囲ってあり、EPLDの構造的に個別の構成要素である待ち行列スタックおよびパレットは二重線で囲ってある。
【0019】
地形メモリから供給された地図製作データを、高度データと、場合によって、該当ピクセルにおける森林ゾーンの存在に関する潜在情報キューや、該当ピクセルにおける少なくとも1つの相互視認ゾーンの存在に関する潜在情報キューや、該当ピクセルにおける潜在プラニメータ情報キュー等に分割するタスクは、入力インタフェースブロック41によって実行される。
【0020】
データおよび情報キューを現在のピクセルPに対して補間するタスクは、高度補間ブロック42、森林/相互視認性を管理するブロック45(図3において、相互視認性をITVと示す)およびプラニメータ補間ブロック46によって実行される。
【0021】
陰影アルゴリズムによって高度データを処理し、所定の照明モデルによる地図画像の輝度に対応する陰影係数を各ピクセルにおいて作成するタスクは、ファセット作成ブロック43と陰影テーブル21によって実行される。この陰影アルゴリズムは、航空機が上空を飛行中の地形のマクロレリーフおよびミクロレリーフを同時に表示することを可能にする。マクロレリーフは、航空機が上空飛行する地形の起伏の大まかな傾向を表すものである。ミクロレリーフは、例えば数十メートル等の非常に小さい高低差でありながら、例えば地対空ミサイルシステムや敵ヘリコプター等の潜在的な脅威を隠し得る起伏に対応する。このようなマクロレリーフとミクロレリーフの同時表示は、地図製作アクセラレータカードを含む地図製作システムが軍用のヘリコプターである場合に特に有益である。
【0022】
高度データを処理し、衝突防止または有色測高画像を作成するタスクは、減算器12、衝突防止または測高テーブル22、マルチプレクサ11および衝突防止または測高混合ブロック15によって実行される。森林ゾーンの存在に関する潜在情報キューを処理し、森林画像を作成するタスクは、森林色レジスタ23および森林混合ブロック16によって実行される。少なくとも1つの潜在脅威、あるいはデータベースに保存された既知の潜在脅威を示す所定の潜在脅威を有する少なくとも1つの直接的または間接的な相互視認ゾーンの存在に関する潜在情報キューを処理し、相互視認画像を作成するタスクは、相互視認テーブル24と相互視認混合ブロック17によって実施される。
【0023】
高度画像の各ピクセルにおいて、衝突防止色または測高色を、森林ゾーンの存在に関する潜在キューあるいは少なくとも1つの相互視認ゾーンの存在に関する潜在キューと組合わせること、すなわち衝突防止画像または有色測高画像と、任意の森林画像と任意の相互視認画像を1ピクセルずつ組合わせることで有色高度画像を合成するタスクは、係数管理ブロック14、危険衝突防止優先ブロック10および加算器によって実施される。
【0024】
各ピクセルを、高度画像またはプラニメータ画像の陰影係数で変調するタスクは、陰影アプリケーションブロック18によって実施される。一方が陰影係数によって変調され、他方が変調されていない高度画像およびプラニメータ画像の2つの画像を混合し、地図画像を製作するタスクは、高度/プラニメータ混合ブロック19によって実施される。
【0025】
地形の断面を表し、横または縦に表示することができるプロファイル地図画像の合成を実施するというオプションには、プロファイルブロック44(図3において、PFLとはプロファイルを示している)および「ラッチおよびFIFOPFLH」ブロック36を使用する必要がある。
【0026】
地図画像の所望の配色は、好ましくはSRAMからなるパレット25によって与えられる。地図機能の各種タスクを実行するために必要な様々な遅延機能のいくつかは、4つの待ち行列スタック31ないし34および遅延ブロック35によって管理される。ブロック42、45および46によって使用される補間係数の計算は、補間係数生成ブロック47によって行われる。
【0027】
地図製作機能の各機能ブロックは、図3に示してあり、ここでその好ましい実施形態を詳細に説明する。該機能ブロックは、いずれも、地図製作機能外からの、作成すべき地図画像の各ピクセル(該ピクセルを現在のピクセルとする)につき、地図製作機能の1つまたは複数の他の機能ブロックから一連の入力パラメータを受信し、地図製作機能の1つまたは複数の他の機能ブロックから、地図製作機能外へ、一連の出力パラメータを送出する。各種機能ブロックの正確な、特定化された操作を可能にする制御パラメータは、明確性、簡潔性および簡明性を考慮して、特定のケース以外については説明しない。これらの制御パラメータは、ほとんどが一般的な値である。
【0028】
入力インタフェースブロック41は、地図製作機能外に由来し、ここでは地図製作アクセラレータカードを管理する機能に付随する地形メモリに由来する入力パラメータmtA、mtB、mtC、mtD、mtadfxおよびmtadfyを受信する。入力パラメータmtA、mtB、mtCおよびmtDは、それぞれ点A、B、CおよびDに関する様々なデータおよび情報を含むものである。入力パラメータmtA、mtB、mtCおよびmtDは、16ビットで符号化されており、周波数64MHzで入力インタフェースブロック41に送信される。点A、B、CおよびDは、ターゲットメモリの点Pにもっとも近い地形メモリのピクセルに対応する点であり、この点Pは製作すべき地図画像の現在のピクセルに対応する。点Pは、周知の変換法によって、4つの点A、B、CおよびDから発生するが、その内容は本特許出願の範囲に属さず、ここではその詳細については省略する。4つの点A、B、CおよびDは、点Pに対応しており、現在のピクセルは、いずれも、他とは相違する現在の4つに対応している。補間処理等、点A、B、CおよびDに対して行われる処理は、現在のピクセル、すなわち考慮中の画像の各ピクセルに対して行う必要がある。入力パラメータmtadfxおよびmtadfyは、点A、B、CおよびDによって定義された平面の一部の点Pのデカルト座標をそれぞれ表す地形メモリアクセスアドレスの端数部を含むものである。
【0029】
入力インタフェースブロック41は、入力パラメータmtA、mtB、mtCおよびmtDに基づき、各点A、B、CおよびDの高度であるaltA、altB、altCおよびaltDを抽出し、高度補間ブロック42に送信する。出力パラメータaltA、altB、altCおよびaltDは、10ビット上に符号化され、周波数16MHzで高度補間ブロックに送信される。
【0030】
同様に、入力インタフェースブロック41は、入力パラメータmtA、mtB、mtCおよびmtDから、各点A、B、CおよびDにおける森林ゾーンの存在に関するキューをそれぞれ含む、すなわち実際に森林で覆われた地形部分に対応する点における森林ゾーンの存在に関するキューをそれぞれ含む出力パラメータforA、forB、forCおよびforDを抽出し、森林/相互視認管理ブロック45に送信する。出力パラメータforA、forB、forCおよびforDはわずか1ビットで符号化され、そのビットの一方の値が森林ゾーンの存在に関するキューを示し、ビットの他方の値が森林ゾーンの不在に関するキューを示し、周波数16MHzで森林/相互視認管理ブロック45に送信される。その後各情報キュー間の優先度を決定する際、森林ゾーンの存在に関するキューを示すビットの値しか考慮されず、森林ゾーンの不在に対応するビットの値は森林ゾーンの存在に関するキューの欠如として扱われ、よって、該キューは存在しないこととされ、森林ゾーンの存在に関するキューの優先度より高い優先度を有するキューが存在しないことを条件に、森林ゾーンの存在に関するキューに次ぐ優先度のキューが考慮され得る。
【0031】
さらに、入力インタフェースブロック41は、入力パラメータmtA、mtB、mtCおよびmtDに基づき、各点A、B、CおよびDにおける航空機と任意の所定の、すなわち既知の、潜在脅威との少なくとも1つの直接的または間接的相互視認ゾーンの存在に関するキューを含み得る、すなわち少なくとも1つの脅威との相互視認性を実際に示す地形部分に対応する点の少なくとも1つの相互視認ゾーンの存在に関するキューを含む出力パラメータitvA、itvB、itvCおよびitvDを抽出し、森林/相互視認管理ブロック45に送信する。出力パラメータitvA、itvB、itvCおよびitvDは5ビットで符号化され、周波数16MHzで森林/相互視認管理ブロック45に送信される。森林ゾーンの存在に関するキューと同様に、その後各情報キュー間の優先度を決定する際、少なくとも1つの相互視認ゾーンの存在に関するキューを示すビット値の組合わせしか考慮されず、相互視認ゾーンの存在に関するキューを示すビット値の組合わせは相互視認ゾーンの存在に関するキューの欠如として扱われ、よって、該キューは存在しないこととされ、相互視認ゾーンの存在に関するキューの優先度より高い優先度を有するキューが存在しないことを条件に、相互視認ゾーンの存在に関するキューに次ぐ優先度のキューが考慮され得る。
【0032】
さらに、入力インタフェースブロック41は、入力パラメータmtA、mtB、mtCおよびmtDに基づき、各点A、B、CおよびDにおけるプラニメータに関するキューを含み得る、すなわちデータベースのプラニメータ部がデジタル化紙製地図型である場合に常にプラニメータ(実際に当該ピクセルにおいてプラニメータ要素が存在するか否か)キューを、あるいはデータベースのプラニメータ部がベクトル型である場合実際に当該ピクセルにプラニメータ要素が存在するときにのみプラニメータキューを含む出力パラメータplanA、planB、planCおよびplanDを抽出し、プラニメータ補間ブロック46に送信する。出力パラメータplanA、planB、planCおよびplanDは16ビットで符号化され、周波数16MHzでプラニメータ補間ブロック46に送信される。各点A、B、CおよびDにおいて、一連の入力パラメータは16ビットで符号化され、周波数64MHzで入力インタフェースブロック41に到達し、一連の出力パラメータは32ビットで符号化され、周波数16MHzで入力インタフェースブロック41から送出される。
【0033】
5ビットに符号化され、周波数64MHzで入力インタフェースブロック41に到達する入力パラメータmtadfxおよびmtadfyに基づいて、入力インタフェースブロック41は、5ビットで符号化され周波数16MHzで補間係数を作成するためにブロック47に送信される出力パラメータadfxおよびadfyを抽出する。出力パラメータadfxおよびadfyは、ターゲットメモリ内の点Pが地形メモリ内の点A、B、CおよびDの変換によって得られるため、点A、B、CおよびDによって定義された平面の一部の点Pのデカルト座標をそれぞれ表す地形メモリアクセスアドレスの端数部を含むものである。
【0034】
補間係数を発生するブロック47は、周波数16MHzで入力インタフェースブロック41から入力パラメータadfxおよびadfyを受信する。補間係数を求めるブロック47は、入力パラメータadfxおよびadfyに基づき、高度補間ブロック42、プラニメータ補間ブロック46および任意に森林/相互視認管理ブロック45によって使用される出力パラメータC1およびC2を算出する。出力パラメータC1およびC2は、周波数32MHzで送出され、4つの双線形補間係数の値を伝達し、クロックの信号毎に送出される2つの双線形補間係数がブロック42、45および46へ4つの係数のバッチを、ブロック42、45および46による他の入力パラメータの受信の周波数でもある16MHzに等しい半周波数で送出することを可能にする。4つの双線形補間係数は、それぞれ点A、B、CおよびDに対応する(16−adfx)(16−adfy)、(adfx)(16−adfy)、(16−adfx)(adfy)および(adfx)(adfy)である。
【0035】
補間係数を生成するブロック47は、さらに、入力パラメータadfxおよびadfyに基づき、後に森林/相互視認管理ブロック45によって使用され得る出力パラメータitvselを算出する。パラメータitvselは、地形メモリおよびターゲットメモリが重複している場合、点A、B、CおよびDのうち、現在のピクセルを表す点Pにもっとも近いものを2ビットで示す。
【0036】
高度補間ブロック42は、入力インタフェースブロック41から入力パラメータaltA、altB、altCおよびaltDを受信し、補間係数を生成するブロック47から双線形補間係数を含む入力パラメータC1およびC2を受信する。ブロック42は、各入力パラメータに基づき、点Pの高度である出力パラメータaltを、すなわち現在のピクセルの高度を、次の数式から計算する。
Figure 2004530949
【0037】
上記の計算の結果、点Pの高度altは12ビット上、すなわち10個の整数部ビットと2つの端数部ビットで符号化される。
【0038】
画面上に起伏の様子を、いわゆる2D5画像で表現するために使用される処理は、該当する画像の現在のピクセルの輝度を、該現在のピクセルのレベルで地形の局部傾斜の関数として変更するものである。そのために、1つ以上の光源を有する照明モデルを使用する。好ましく採用されるモデルは、表示スクリーンの上部左側に位置する点光源と、表示スクリーンの平面の下に位置する均一分散光源との2つの光源を使用する。従って、現在のピクセルが受ける照明は、現在のピクセルにおける地形の局部傾斜を反映する。現在のピクセルのレベルの局部傾斜を表現するファセットは、ファセット作成ブロック43によって作成され、現在のピクセルのレベルにおける地形の局部傾斜を表すファセットと、現在のピクセルの輝度との間の対応関係は陰影テーブル21に従って決定される。ファセットは、現在のピクセルの周囲に位置する4つのピクセルの高度によって作成され、これらの4つのピクセルと、現在のピクセルとの間の相対的な近さは可変であり、画像の一部への任意のズームの値に依存する。
【0039】
ファセット作成ブロック43は、高度補間ブロック42から入力パラメータaltを受信し、待ち行列スタック31を介して高度補間ブロック42から入力パラメータaltをK2行分遅延された状態で受信し、待ち行列スタック31および待ち行列スタック32を介して高度補間ブロック42から入力パラメータaltをK1+K2行分遅延された状態で受信する。この係数K1+K2は、航空機のパイロットまたはその他の操縦士によって要求され得る画像のズーム処理の値に近くなるように選択され、このズームの値は例えば1(ズーム値1は、実際には非ズーム画像に対応する)から8まで変化することができる。K1およびK2の値は、整数値であり、互いにできるだけ近い値が選択される。ズーム値の関数として、K2は1から4へ変化し、K1は0から4へ変化する。ファセット作成ブロック43内に含まれるシフトレジスタであり、各々の長さが数点である、ブロック43に統合された2つの待ち行列スタックとともに、それぞれ長さK2行およびK1行である待ち行列スタック31および32によって、ファセット作成ブロック43には、常に、正確な相対位置を図4に示す5つの点の高度Z0ないしZ4が供給され得る。高度Z4は、ファセット作成ブロック43の出力パラメータの1つである。
【0040】
高度Z0ないしZ3を有する点は、正方形の4つの角を形成する。高度Z0とZ1の点は、同一の行上に位置し、K1+K2列分離れている。高度Z1とZ3の点は同一の列上に位置し、K1+K2行分離れている。高度Z3とZ2の点は、同一の行上に位置し、K1+K2列分離れている。高度Z2とZ0の点は、同一の行上に位置し、K1+K2列分離れている。高度Z4の点は、高度Z3の点からK1行とK1列分離れており、高度Z0の点からK2行とK2列分離れており、高度Z2の点からK1行とK2列分離れており、高度Z1の点からK2行とK1列分離れている。従って、高度Z4の点は、正方形の2つの対角線、すなわち高度Z3とZ0の点を繋ぐ対角線と、高度Z2とZ1の点を結ぶ対角線上に位置する。
【0041】
高度Z4の点のファセットは、正方形の2つの対角線から求められ、より精確には、一方では高度Z3とZ0の点の間の高低差DZ30と、他方では高度Z2とZ1の点の間の高低差DZ21との2つの高低差によって決定する。次の数式が満足される。
DZ30 = Z3 - Z0 および DZ21 = Z2 - Z1
【0042】
このようにして得られた値DZ30およびDZ21は、12ビットで、すなわち10整数部ビットと2端数部ビットで符号化され、5ビットで飽和される。12ビットの結果のビットの重みと5ビットで飽和された値のビットの重みとの相対性は可変であり、画像のスケールの値と、画像の一部に適用され得るズームの値に依存する。この飽和によって、表現可能な最大傾斜が制限されるため、断崖等の正確な表現が得られないが、実際では断崖に遭遇することはほとんどない上、約60°の傾斜に対応する最大飽和値によってそれに近い感覚が得られるのでパイロットにとってはさほどの障害にはならない。値DZ30およびDZ21は5ビットで符号化されるため、−16から+15までの間に位置する。すべて正の値にするために、DZ30とDZ21のそれぞれに16を加算することで、それぞれ値DZiとDZjが得られる。次の数式が満足される。
DZi = 16 + Z3 - Z0 および DZj = 16 + Z2 - Z1
【0043】
従って、ファセット作成ブロック43からの出力パラメータであり、現在のピクセルのレベルでファセットを表し、従って現在のピクセルのレベルの局部傾斜を示す値DZiおよびDZjは、陰影テーブル21の2つの入力パラメータを構成し、その出力パラメータは現在のピクセルの輝度を表す陰影係数αshaである。
【0044】
陰影テーブル21は参照用テーブルであり、2つの値DZiおよびDZj(飽和状態)は、要求されている陰影係数αshaが格納されているアドレスを構成している。陰影テーブル21は、2つの値DZiとDZjの32×32通りの組合わせに対応する1024個のアドレスを有する。これらのアドレスは、次の数式が満足されるように符号化される。
アドレス(現在・ピクセル)= 32DZj + DZi
【0045】
陰影テーブル21によって得られた陰影係数αshaは、7ビットで符号化されるので、その値は現在のピクセルの輝度0%(照明が完全に切られている状態であり、その色は黒になる)に対応する0から、現在のピクセルの輝度100%(照明が完全にオンの状態であり、その輝度は変更されておらず、その元の色より暗くない)に対応する64まで変化することができる。陰影テーブル21はソフトウェアによってプログラミングされる。陰影テーブル21の一連の値は、地形メモリにロードされた値を変更させる変化である地図画像のスケールの変化毎に、また、地形メモリの値を変更させない変化であるズームの値の変化毎に、再計算、再プログラミングされる。航空機の機首方位が単純に変化することによって陰影テーブル21の内容が変化することはない。
【0046】
森林/相互視認管理ブロック45は、入力インタフェースブロック41から、一方では各々が1ビットで符号化されるforA、forB、forCおよびforDであり、他方では各々が5ビットで符号化されるitvA、itvB、itvCおよびitvDである入力パラメータを受信し、係数発生ブロック47から、入力パラメータC1およびC2と、任意に入力パラメータitvselを受信する。森林/相互視認管理ブロック45からの出力パラメータは、各現在のピクセルに対して、いずれも5ビットで符号化される森林係数αforと相互視認係数αitvであるとともに、現在のピクセルのレベルにおける相互視認性ditvのデータである。
【0047】
入力パラメータitvA、itvB、itvCおよびitvDはいずれも少なくとも1つの相互視認ゾーンの存在に関するキューを含み得る。より具体的に、入力パラメータitvA、itvB、itvCおよびitvDはいずれも1ビットで符号化されたパラメータpitvA、pitvB、pitvCおよびpitvDを含み、その値が1である場合には該当するピクセルA、B、CまたはDにおける少なくとも1つの相互視認ゾーンの存在を示し、その値が0である場合には該当するピクセルA、mB、CまたはDにおける相互視認ゾーンの不在を示す。画像全体を含む全般レベルでは、相互視認性を有効または無効にすることができる。相互視認性が無効の場合、相互視認係数αitvは画像の全体に亘って0に統一される。相互視認性が有効の場合、現在のピクセルのレベルでの相互視認係数αitvは次の数式で得られる。
Figure 2004530949
【0048】
相互視認ゾーンの輪郭は、所定の脅威等に対応する相互視認が存在するゾーンと該相互視認性が存在しないゾーンとの間の境界である。該輪郭に属するピクセルは、すべて等しくない値pitvA、pitvB、pitvCおよびpitvDを有するおそれがあり、その場合完全に0と1の間の相互視認係数αitvが得られる。一連の相互視認ゾーンの輪郭に属するピクセルは、少なくとも1つの相互視認ゾーンの輪郭に属するがいずれの相互視認ゾーンの内部にも属しないため、そのおそれは、このようなピクセルにおいてより顕著になる。
【0049】
入力パラメータitvA、itvB、itvCおよびitvDはいずれも、相互視認データditvA、ditvB、ditvCおよびditvDを含み、これらは4ビットの連続データの形態あるいは航空機が飛行し得る4つの相異なる高度にそれぞれ関連する4つの2進データの形態をとることができる。連続データの場合、出力パラメータditvは、(それぞれの)現在のピクセルのレベルにおいて、次の数式で求めることができる。
Figure 2004530949
2進データが4つある場合、2ビットで符号化された係数itvselによって、点A、B、CおよびDの内、現在のピクセルに対応する点Pに最も近いものを求めて、現在のピクセルの相互視認データは最も近い点の相互視認データの複製である。例えば、Pに最も近いのがAである場合、ditv=ditvA。
【0050】
入力パラメータforA、forB、forCおよびforDは、いずれも森林ゾーンの存在に関するキューを含み得る。入力パラメータforA、forB、forCおよびforDは1ビットで符号化され、その値が1である場合には該当ピクセルA、B、CまたはDに森林ゾーンが存在することを示し、その値が0である場合には該当するピクセルA、B、CまたはDに森林ゾーンが存在しないことを示す。画像全体を含む全般レベルでは、森林を有効または無効にすることができる。森林が無効の場合、森林係数αforは該当する画像の全体に亘って0に統一される。衝突防止型では、森林は常に無効である。森林が有効の場合、(それぞれの)現在のピクセルのレベルで、相互視認係数αforは次の数式で得られる。
Figure 2004530949
森林係数αforが0と1の間であることが必要であるため、上述の数式の結果が負の場合0になる。
【0051】
森林ゾーンの輪郭は、森林が存在するゾーンと森林が存在しないゾーンとの間の境界である。これらの輪郭に属するピクセルは、すべて等しくないforA、forB、forCおよびforDを有するおそれがあり、その場合完全に0と1の間の森林係数αforが得られる。
【0052】
森林/相互視認管理ブロック45の一連の出力パラメータは、待ち行列スタック33を介して約K2行分の遅延を受けるので、加算器13の入力パラメータは互いに同相の状態で到着する。
【0053】
プロファイルブロック44およびマルチプレクサ11は、輪郭地図画像の場合にのみ参加するため、以下にそれを前提として説明する。地形起伏キューが追加され、該起伏キューが陰影係数αshaによって示された地形の平面図を表す2D5地図画像の場合、プロファイルブロック44は、グラデーション操作モードでは、単に高度Z4を減算器12の入力に送信し、マルチプレクサ11は、グラデーション操作モードでは、単に衝突防止または有色測高画像coHGを、衝突防止または測高テーブル22(図3では測高テーブルGCASと示す)の出力から衝突防止または測高混合ブロック15の入力に導く。
【0054】
危険衝突防止優先ブロック10は、衝突防止モードにおいてのみ作動しており、測高モードにおいては無効であり、作動していない。輪郭ブロック44の1つの出力パラメータは、危険衝突防止優先ブロック10の1つの入力パラメータである。2D5地図画像の場合、このパラメータは高度Z4になる。航空機の高度に依存する危険しきい高度altsdが、危険衝突防止優先ブロック10の他の入力パラメータである。危険しきい高度altsdは、高度Z4がその危険しきい高度altsdを超えた場合は、特定のケースでは地形と航空機が衝突する危険性があったり、他のケースでは地形と航空機が衝突する危険のおそれがあるということで、他の種類の情報キューに比べて優先的にパイロットに示されるように設定される。例えば、赤色、橙色、緑色の3色を有するGCAS型の衝突防止モード(Ground Collision Avoidance System=地面衝突回避システムの略である)では、衝突の危険は赤色に対応し、衝突の危険のおそれは橙色に対応する。衝突危険キューは衝突のおそれが確実に存在する場合に相当し、衝突危険おそれは、システムの全般的な非特定事項に依存するためおそれが特定されていない安全マージンである。一般的に、危険しきい高度altsdは航空機の高度altavの高度に等しくなるように選択される。高度Z4が危険しきい高度altsdを超えた場合、危険衝突防止優先ブロック10の出力パラメータは、係数を管理するブロック14の通常の動作を変更させ、係数を管理するブロック14に森林係数αforと相互視認係数αitvを強制的に0にさせ、衝突防止または測高係数αHGを1にさせる効果を有し、逆の場合、危険衝突防止優先ブロック10は係数管理ブロック14の通常の動作を変更しない。いずれの場合でも、入力パラメータである現在のピクセルのレベルの相互視認データditvは、変更されない状態で出力パラメータとして送信される。係数管理ブロック14の通常の動作では、入力パラメータとして受信した森林係数αforと相互視認係数αitvを、変更しないで出力パラメータとして送信し、衝突防止または測高係数αHGを、次の数式によって、森林係数αforと相互視認係数αitvの関数として計算する。
αHG = 1 - αfor - αitv
αHG、αforおよびαitvの各係数を求める方法とともにブロック10の存在によって、高度画像の製作に寄与する各キューの優先順位が決まる。
【0055】
衝突防止または有色測高画像を作成するためには、2つのモードが可能であり、測高モードでは有色測高画像を作成し、衝突防止モードでは例えばGCAS形式の有色衝突防止画像を作成する。
【0056】
測高モードでは、有色測高画像の色は、地形の絶対高度に依存し、アトラス形式の標準的な紙製の地図に倣って、緑色から赤オーカー色まで変化する。衝突防止または測高テーブル22は、陰影テーブル21と同様に参照テーブルであり、測高の色に対応する値が格納されている。従って、減算器12は、介入せず、単に現在のピクセルの高度Z4を衝突防止または測高テーブル22の入力に転送し、このテーブル22は現在のピクセルに対して測高色coHGを出力し、現在のピクセルの測高色coHGがすべて集合して有色測高画像が構成される。衝突防止または測高混合ブロック15は、マルチプレクサ11に由来する現在の全ピクセルに対する測高色coHGと、係数管理ブロック14に由来する衝突防止または測高係数αHGを入力パラメータとして受信する。衝突防止または測高混合ブロック15は、ピクセル毎に、現在のピクセルの測高色coHGを、現在のピクセルの衝突防止または測高係数αHGで変調し、この変調とは、測高色coHGと衝突防止または測高係数αHGとの積を求めるものである。
【0057】
衝突防止モードでは、有色衝突防止画像の色は地形の相対高度、すなわち航空機と地形との間の高低差に依存し、例えば赤色、橙色および緑色を含む標準のGCAS(Ground Collision Avoidance System=地面衝突回避システム)配色法に従って行われる。安全色である緑色は、確実に航空機の高度より低い地形の部分に配色される。危険色である赤色は、確実に航空機の高度より高い地形の部分であって、航空機がその地形の部分の上空を飛行すると衝突してしまう部分に配色される。橙色は、地図製作システム全体に内在する不確実性を考慮して、上空飛行の場合には衝突の可能性があるが確実ではない地形の部分に配色され、安全マージンのようなものである。衝突防止または測高テーブル22は、陰影テーブル21と同様の参照テーブルであり、衝突防止色に対応する値が格納されている。減算器12は介入し、航空機の高度altavと現在のピクセルの高度Z4との差を計算し、減算の結果dzを出力し、衝突防止または測高テーブル22の入力に供給し、該テーブル22は現在のピクセルの衝突防止色coHGを出力し、その色coHGは、例えば標準的なGCAS色のうちの1つであり、現在の全ピクセルに対する衝突防止色が有色衝突防止画像を構成する。衝突防止または測高混合ブロック15は、入力パラメータとして、マルチプレクサ11に由来する現在のピクセルの衝突防止色coHGと、係数管理ブロック14に由来する現在のピクセルの衝突防止または測高係数αHGを受信する。衝突防止または測高混合ブロック15は、ピクセル毎に、現在のピクセルの衝突防止色coHGを、現在のピクセルの衝突防止または測高係数αHGで変調し、この変調は、衝突防止色coHGと衝突防止または測高係数αHGとの積を求めるものである。
【0058】
森林色レジスタ23に、森林色coforが格納されている。森林混合ブロック16は、ピクセル毎に、森林色cofor(全ピクセルに共通)を現在のピクセルの森林係数αforで変調するが、この変調は森林色coforと森林係数αforとの積を求めるものである。森林係数αforを計算するための数式によって、森林ゾーンの輪郭を円滑化し、この円滑化によって、特にダイナミックモードで障害になる「段」効果を除去することができる。その結果、高度画像の構成に寄与する各キュー間の優先順位は、森林が存在するゾーンの輪郭上に属するピクセルに対しては厳密に従われない。
【0059】
衝突防止モードでは森林が無効になり、その結果、該当する画像全体において森林係数αforが強制的にゼロになるため、森林の色は測高モードにおいてのみ介入する。
【0060】
相互視認テーブル24は、陰影テーブル21に似た参照テーブルであり、4ビットの連続データあるいは4つの2進データからなる相互視認データditvに対応する値が格納されている。4ビットの連続データの場合、該データの値は、間接的相互視認の場合には脅威レンジゾーン、直接的相互視認の場合には航空機の視認セクタにおける、少なくとも1つの相互視認ゾーンの確実な存在に相当する危険限界値から、相互視認ゾーンの確実な不在に相当する安全限界値まで可変である。その値に相当する色は、危険色から安全色まで変化し、通常の中間色のグラデーションを介し、各グラデーションは少なくとも1つの相互視認ゾーンの存在の確率の高低によって、いずれかの限界色に近くなったら遠くなったりする。4つの2進データの場合、相互視認テーブル24の結果は、航空機の実際の高度に対応する2進データまたは場合によっては航空機の実際の高度に隣接する2つの2進データにのみ依存する。この結果が、航空機の実際の高度に隣接する2つの2進データにのみ依存し、2つのデータが異なる場合、危険色に対応する少なくとも1つの相互視認ゾーンの存在に関するデータが優先し、その結果それだけが採用される。相互視認テーブル24は、他の参照テーブルと同様のソフトウェアによってプログラミングされる。現在のピクセルの相互視認データditvは相互視認テーブル24の入力に到着し、相互視認画像を構成する全ピクセルの相互視認色の集合であるこのテーブル24は、現在のピクセルの相互視認色coitvを出力する。相互視認色は、少なくとも1つの相互視認ゾーンが存在するゾーンについては例えば赤色等の危険色であり、特定のケースでは相互視認ゾーンを含まない少なくとも1つの脅威のレンジゾーンまたはその他のケースには航空機の視認セクタについては例えば緑色等の安全色であり、前記ゾーン外に位置する相互視認画像の部分は、空とされ、色が割当てられない。表している画像の部分をすべて覆う単色は、従来技術によるグリッド形式の有色テクスチャのような、グリッドがテクスチャが表す画像のゾーンの一部しか覆わないものとは違う。相互視認混合ブロック17は、いずれも係数管理ブロック14に由来する現在のピクセルの相互視認色coitvと現在のピクセルの相互視認係数αitvを入力パラメータとして受信する。相互視認混合ブロック17は、ピクセル毎に、現在のピクセルの相互視認色coitvを、現在のピクセルの相互視認係数αitvで変調し、この変調とは、相互視認色coitvと相互視認係数αitvとの積を求めるものである。相互視認係数αitvを計算するための数式によって、相互視認ゾーンの輪郭を円滑化し、この円滑化によって、特にダイナミックモードで障害になる「段」効果を除去することができる。その結果、高度画像の構成に寄与する各キュー間の優先順位は、相互視認が存在するゾーンの輪郭上に属するピクセルに対しては厳密に従われない。相互視認色は、測高モードと衝突防止モードの両方に介入する(ただし、パイロットによって、マンマシンインタフェースを介して、画像全体のレベルで全般的に森林等、相互視認性を無効にされた場合を除く)。
【0061】
加算器13は、ピクセル毎に、衝突防止または測高混合ブロック15からの出力パラメータである変調衝突防止または測高色と、森林混合ブロック16の出力パラメータである変調森林色と、相互視認混合ブロック17の出力パラメータである変調相互視認色の3つの入力パラメータを加算する。この加算処理の結果、各ピクセルにおいて測高色とも云う測高キューが得られ、すべてのピクセルの高度キューを組合わせることによって測高画像が得られる。高度色は、赤、緑、青の各色成分につき6ビットの計18ビットで符号化される。
【0062】
プラニメータ補間ブロック46は、入力インタフェースブロック41から、16ビットで符号化され、地点A、B、CおよびDのレベルの、例えば道路、河川、湖水、ネットワーク、飛行ゾーン等の通常のプラニメータ要素を表すplanA、planB、planCおよびplanDである入力パラメータを受信する。プラニメータ補間ブロック46は、さらに、係数発生ブロック47から入力パラメータC1およびC2を受信する。プラニメータ補間ブロック46の出力パラメータは、各現在のピクセルについて、4ビットで符号化されたプラニメータ係数αplanであるとともに、現在のピクセルのレベルにおけるプラニメータ色とも称する現在のピクセルのレベルにおけるプラニメータキューでもあり、全ピクセルの一連のプラニメータキューが、プラニメータ画像を構成する。
【0063】
入力パラメータplanA、planB、planCおよびplanDは、いずれも、4ビットで符号化され、該当する点においてプラニメータ要素が存在しない場合にゼロであるプラニメータ係数αpA、αpB、αpCおよびαpDを含む。各ピクセルのレベルにおいて、プラニメータ係数αplanは、次の数式で得られる:
Figure 2004530949
【0064】
入力パラメータplanA、planB、planCおよびplanDは、いずれも、各々が4ビットで符号化された3つの色成分データである赤(RdpA、RdpB、RdpCおよびRdpD)、緑(VdpA、VdpB、RVdpCおよびVdpD)および青(BdpA、BdpB、BdpCおよびBdpD)の並列の形式のプラニメータデータdpA、dpB、dpCおよびdpDをそれぞれ含む。出力パラメータであるプラニメータ色coplaniは、各々が6ビットで符号化される3つの色成分データ赤Rp、緑Vpおよび青Bpが並列してなるため、18ビットで符号化され、各ピクセルのレベルにおいて、次の数式で得られる:
Figure 2004530949
【0065】
プラニメータ補間ブロック46の一連の出力パラメータは、2つの待ち行列スタック33および34によって、K2行分遅延されているため、出力パラメータは、加算器13の出力で得られる高度キューと同相している。
【0066】
陰影アプリケーションブロック18の入力パラメータは、各現在のピクセルにつき、加算器13に由来する高度キューまたは高度色coaltiと、待ち行列スタック34に由来するプラニメータキューまたはプラニメータ色coplaniと、陰影テーブル21に由来する陰影係数αshaである。陰影アプリケーションブロック18は、2つの操作モードを有する。1つの操作モードは、陰影係数αshaが高度色coaltiを変調するがプラニメータ色coplaniは変調しない通常の操作モードであり、この変調は、αshaとcoaltiとの積をピクセル毎に求めるものであり、この積が変調高度色coaltiになり、プラニメータ色は陰影アプリケーションブロック18の入力と出力との間に変調なしで転送される。操作モードの他の種類は、陰影係数αshaがプラニメータ色coplaniを変調するが高度色coaltiを変調しない反転操作モードであり、変調処理は、ピクセル毎にαshaとcoplaniの積を求めるものであり、この積は、変調プラニメータ色coplaniとなり、高度色は陰影アプリケーションブロック18の入力と出力との間に変調なしで転送される。陰影アプリケーションブロック18の出力パラメータは、一方では、通常の操作モードでは変調された高度色または反転操作では非変調の高度色、coaltiであり、他方では、通常の操作モードでは非変調のプラニメータ色または反転操作では変調プラニメータ色、coplaniである。
【0067】
高度/プラニメータ混合ブロック19は、入力パラメータとして、陰影アプリ−ケーションブロック18に由来する色coaltiおよびcoplaniを受信し、待ち行列33のブロックに由来し、色coaltiおよびcoplaniと同相させるために遅延ブロック35で遅延を受けたプラニメータ係数αplanを受信する。色coaltiとcoplaniの混合処理は、ピクセル毎に、プラニメータ係数αplanを用いて行われ、その結果として、地図色cocartoとも称する地図キューが得られる。混合法則は、様々な種類のものが考えられる。混合法則の例として、いわゆるノーマル法則があり、cocarto=coplani+(1−αplan)・coaltiで得られる。さらなる混合法則として、いわゆるK2法則があり、それは、cocarto=αplan・coplani+(1−αplan)・coaltiで得られる。また、プラニメータ係数αplanが特定のしきい値を超えた場合に、各法則に、cocarto=coplaniのような臨界を設けることができる。高度/プラニメータ混合ブロック19は、さらに、陰影テーブル21に似た参照テーブルを統合したものであってもよい。この参照テーブルによって、それぞれが例えば5ビットで符号化された2つの係数βaltiおよびβplaniを、プラニメータ係数αplanの値に対応させて、混合処理を次の数式によって行うことができる:cocarto=βalti・coalti+βplani・coplani。この数式によって、参照テーブルの専用プログラミングによって、しきい値に基づく非線形の法則を含む様々な混合法則のシミュレーションを行うことが可能である。地図画像を構成する地図キューを得ることを可能にする重付の組合わせでは、該当する高度画像は流線型であり、すなわち少なくとも以下なるもの:森林ゾーンの存在に関するキュー、脅威レンジゾーンまたは場合によっては航空機視認セクタおよび衝突の危険または衝突の危険のおそれを表さない衝突防止または測高色とともに、時には相互視認キューも、削除され、これらは、パイロットによる地図の読取をより効率化するために行われる。よって、表示される情報キューに対して良好な密度/読取易さの釣合が図れる。データベースのプラニメータ部がデジタル化紙製地図型のものである場合、プラニメータキューの密度が高すぎる場合や、陰影が強すぎる場合、地図を読み易くするために陰影係数αshaが無効化され、プラニメータ画像も高度画像も変調されず、その結果、反転グラデーションと称する操作モードになる。
【0068】
高度/プラニメータ混合ブロック19の下流で、すべてのピクセルの地図色cocartoの組合せからなる地図画像の色成分および輝度またはコントラストの変更を可能にするパレット25によって、地図色cocartoを任意に変更することができる。次いで、地図色cocartoは、ブロック36「ラッチおよびFIFOPFLH」を通過し、これは、2D5地図画像の場合には、地図画像を、出力バス37に特化された形式および周波数で、ターゲットメモリに書き込む地図製作アクセラレータカードを管理する機能のために、出力バス37上に出力する。ブロック36の「ラッチ」機能によって、2D5地図画像または縦プロファイル地図画像のピクセルの、例えば32ビットバスである出力バス37上の、出力ビットレートを調整することができる。ブロック36の「FIFOPFLH」機能は、出力バス37のビットレートを、ターゲットメモリのスキャンの種類(2D5または縦プロファイル地図画像のように横に次いで縦ではなく、縦に次いで横)に合わせて調整するものである。よって、2D5または縦プロファイル地図画像と同等の横プロファイル画像のターゲットメモリへの書込みを保持することができ、特に、縦プロファイルまたは2D5地図画像の書込みは行毎に行われるが、横プロファイル地図画像の書込みは2列毎に行われる。同一のスクリーンに地図画像とプロファイル画像を表示する必要があるとき、地図アクセラレータカードはそれらを時間的に連続して周期的に計算し、表示し、各計算処理の間にすべてのテーブルを再プログラミングする。
【0069】
プロファイル地図画像の場合には、それが図5のように縦であっても、図6のように横であっても、プロファイルブロック44とマルチプレクサ11が介入し、その場合にはプロファイル地図画像はPFLと示す。このプロファイル地図画像は、上空飛行中の地形の断面を示す。プロファイル地図画像に示す高度は、好ましくは、回廊Cに属し、矢印に直交する線上の地形の高度の上限に対応し、例えば、回廊Cのスライスである線lp等である。ここで、回廊Cは図5および6中、矩形で示す帯状の地形であり、矢印は航空機の機首方位である。このプロファイル地図画像は、通常は図5のような縦プロファイル地図画像の場合には表示スクリーンの参照フレーム内の2D5地図画像の左側に配置されたウィンドウの形式で、あるいは、通常は図6のような横プロファイル地図画像の場合には表示スクリーンの参照フレーム内の2D5地図画像の下部に配置されたウィンドウの形式で、2D5地図画像に追加される。表示スクリーンの参照フレーム内で、図5のスキャンの方向は、行内で左から右へ、行毎に下から上へと移動し、図6内では、列内で下から上へ、列毎には左から右へと移動する。スキャンの方向は、図5および6中、PFLウィンドウ内の2つの矢印で示してあり、図5および6において、航空機の機首方向は2D5ウィンドウ内の矢印で示してある。プロファイル地図画像の輝度は一定であり、その結果陰影係数αshaから独立しており、測高モードおよび衝突防止モードがいずれも可能である。相互視認、森林またはプラニメータキューは表示されない。
【0070】
プロファイル地図画像の場合、プロファイルブロック44が、考慮される回廊Cの各スライスにおける地形の最大高度altmaxを検出し、地図画像内でこの高度altmaxより高い高度のピクセルは空に相当し、空の色copflc(すべてのピクセルに共通)で表示される。地図画像内のピクセルのうち、高度が高度altmaxより低いものは地形に相当し、表している地形の高度に依存しない一定の地形色copfls(すべてのピクセルに共通)、あるいは衝突防止または測高モードにおいては、衝突防止または測高色によって表示され、図3には示さないマルチプレクサ11を制御するためのパラメータによって、パイロットがいずれかの表示方式を選択することができる。マルチプレクサ11は、該制御パラメータを介して、入力パラメータcoHG、copflcおよびcopflsから、衝突防止または測高混合ブロック15への出力として送信するものを選択する。プロファイルブロック44は、ピクセル毎に、パラメータpflcを用いて、現在のピクセルの高度が該当する回廊Cの高度altmaxより高いか低いかによって、現在のピクセルが空に相当するか地形に相当するかを示す。プロファイル地図画像の場合、減算器12の、衝突防止または測高テーブル22および衝突防止または測高混合ブロック15の操作方法は、2D5の地図画像の場合におけるその操作方法と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】図1は、本発明による方法を実施する地図製作アクセラレータカードを導入した第1の実施例による地図製作システムを示す概略図である。
【図2】図2は、本発明による方法を実施する地図製作アクセラレータカードを導入した第2の実施例による地図製作システムを示す概略図である。
【図3】図3は、地図製作アクセラレータカードの地図製作機能の機能ブロックとその相互関係を示す概略図であり、各ブロックは本発明による方法を実施する機能ブロックである。
【図4】図4は、現在のピクセルとその周辺に位置するピクセルの相対位置および高度を示す概略図である。
【図5】図5は、本発明による方法を実施する地図製作アクセラレータカードの地図製作機能による縦プロファイル地図画像および2D5地図画像からなるオンスクリーン表示を示す概略図である。
【図6】図6は、本発明による方法を実施する地図製作アクセラレータカードの地図製作機能による横プロファイル地図画像および2D5地図画像からなるオンスクリーン表示を示す概略図である。

Claims (8)

  1. 航空機が上空を飛行中の地形上の、該航空機と少なくとも1つの潜在脅威との間の直接的相互視認のゾーン、すなわち航空機から視認可能な場所の分布を表現する、多数のピクセルからなる相互視認画像を合成するための方法であって、一方では、航空機の視認可能セクタと直接的相互視認ゾーンの群との間の重複部分に、単色の安全色が割当てられ、他方では、航空機の視認可能セクタ内の、直接的相互視認ゾーンの群に重複しない部分に、安全色と異なる単色の危険色が割当てられ、合成方法の少なくとも1つのモードにおいて、該単色が、各ピクセルにおいて、該ピクセルにおける地形の起伏を表す陰影キュー(αsha)によって変調されることを特徴とする相互視認画像を合成するための方法。
  2. 前記危険色が赤系であり、前記安全色が緑系であることを特徴とする請求項1に記載の相互視認画像を合成するための方法。
  3. 前記合成方法が、相互視認ゾーンに関する複数の分布キューに基づいて行われ、該キューが、航空機の様々な所定の潜在高度に対する相互視認ゾーンの分布に対応し、航空機の実際の高度に対応する潜在高度のキューが存在する場合、合成方法はこのキューのみを使用し、そうでない場合、一方では互いに連続し、他方では航空機の実際の高度の両側に位置する潜在高度の2つのキューのみを使用することを特徴とする上記各請求項のうちいずれか1項に記載の相互視認画像を合成するための方法。
  4. 分布キューの数が20以下であることを特徴とする請求項3に記載の相互視認画像を合成するための方法。
  5. 分布キューの数が4であることを特徴とする請求項4に記載の相互視認画像を合成するための方法。
  6. 各ピクセルにおいて、2つのキューが使用される場合、2つのキューの内容が等しい場合、該当する共通の単色を割当て、2つのキューの内容が異なる場合、危険色を割当てることを特徴とする請求項3ないし5のうちいずれか1項に記載の相互視認画像を合成するための方法。
  7. 前記合成方法が、航空機の実際の高度と独立した相互視認ゾーンに関する単一の分布キューに基づいて行われ、該キューが各ピクセルにおいて危険極値と安全極値との間に位置する単一の相互視認値によって示され、各ピクセルに対して、相互視認値が危険極値の所定範囲内に属する場合に危険色を割当て、相互視認値が安全極値の所定範囲内属する場合に安全色を割当て相互視認値がいずれの範囲にも属しない場合に、危険色と安全色との間のグラデーション形式の中間単色を割当て、該範囲が、その和が相互視認値の可能な値をすべて含まないように選択され、該中間単色が、相互視認値が危険極値に近いか安全極値に近いかによって危険色または安全色に近くなることを特徴とする請求項1または2のうちいずれか1項に記載の相互視認画像を合成するための方法。
  8. 前記危険極値の所定の範囲が、危険極値のみに制限されており、前記安全極値の所定の範囲が、安全極値のみに制限されていることを特徴とする請求項7に記載の相互視認画像を合成するための方法。
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