JP2004529277A - 印刷用紙の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、紙ウェブの少なくとも一つの面をコーティングする場合の、塗工印刷用紙の製造方法及び製造装置に関する。コーティング・ステーションの後の紙を乾燥するために、熱風あるいは過熱状態の蒸気、または赤外線放射、あるいはこれらの組み合わせを使用してウエブを乾燥する乾燥機が用いられる。この乾燥機はコーティング・ステーションのすぐ後に設置される。この乾燥機で、紙の乾燥が、少なくとも、コーティングが乾燥機の領域でその凝固点に達するまで継続する。
【選択図】図2

Description

【技術分野】
【0001】
本発明の目的は、少なくとも紙ウェブの一方の面にコーティングを施す場合の、塗工印刷用紙の製造方法及び装置を提供することである。コーティング・ステーションの後に紙を乾燥させるため、基本的に、互いが近接して配置された一台または数台の乾燥機が使用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
塗工印刷用紙の製造において、通常、50乃至70%の乾燥物質の含有量を有するペースト状材料が紙の表面に塗布される一般的なコーティング・ステーションが使用される。ペースト状材料は、そのように水の成分が多いので、水分がペースト状材料から紙に含浸し、同時に、紙の水分含有量は、通常10乃至20%のレベルまで上昇する。このため、紙及びその表面に塗布されたペースト状材料も脱水させる必要がある、即ち紙を乾燥させなければならない。その場合には、赤外線乾燥機、エア・ボーン(air-borne)乾燥機、またはシリンダ乾燥機、またはこれらの組み合わせが最も一般的に使用される。
【0003】
コーティング・ステーションで形成されたコーティング層の表面は、スクレイピング(擦り取る)によって、この方法は、余剰のペースト状材料を擦り取り同時に表面を平坦にするためのブレード(刃)を使用するが、相当滑らかにすることができる。コーティング・ステーションの後、紙ウェブは、一般的に、ある距離分、いわゆるフリー・ドロー(開放された引き抜き)が行われ、その後、従来の装置では、まず、赤外線乾燥機、その後一台または数台のエア乾燥機が連続して設置されて構成されている。紙ウェブ上の次の地点には、同様の方法で、紙の他方の面をコーティングするために、対応する乾燥機を有する第2のコーティング・ステーションが存在する。時として、コーティングは2回行われるので、この装置がそのことに応じるよう要求されることを意味する。時として、紙の両面が、例えば、いわゆるフィルム転送コート機によって、同時にコーティングされる。紙の表面におけるペースト状材料の挙動は、これらの要素が紙の品質に与えるインパクトが非常に重要であるために、コーティング・ステーション後の紙自身に生じる現象とともに、もっと密接に考慮されねばならない。乾燥機のために、紙の繊維は収縮し、紙に含まれている水分が毛細管現象で湧き出し、紙に含まれている水分のあるものは蒸発しまた凝固し、また湿った空気の流れが生じる。ペースト状材料の成分も濡れたコーティング層に移動する。紙の粗さは、常に、異なる地点である程度変化し、そのため紙の表面に塗布されるペースト状材料の量は、ある地点で多く、別の地点で少ないことがある。それ故、ペースト状材料はある地点で他より早く凝固する。このことはコーティング層を異なる地点で異質にし、紙の印刷段階で品質の問題を生じさせ、その問題の中で、印刷ムラはかなり目につきやすい現象であるので不都合なものと体験される。この印刷ムラは、印刷用のインクが印刷される表面に一様に吸収されないという事実によって生じる。これに関する根本理由の一つは、紙の構造と、同時にそのコーティング材料の不均質な構造であって、これは、表面方向で乾燥がかなり遅くかつ乾燥が同時には生じないことに由来する。同じ理由から、紙の滑らかさ及び光沢は異なる地点で変化する。また、ほこりも普通よりも多く付き易すくなる。印刷機における塗工印刷用紙の性質を分析するため、また得られた印刷品質を別な方法で検討するための種々の確立された基準のテスト装置がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、印刷用紙に印刷ムラが生じるのを防ぎ、紙の滑らかさと光沢を改良し、ほこりが付くのを減少させるためにコーティング・ステーション後に紙を乾燥するときに使用される方法及び装置を提供することである。簡単に言えば、本願発明は印刷用紙の品質の改良にかかわる。
【0005】
本発明の目的は、独立の請求項1で提示された方法、及び独立の請求項9に提示された装置及び他の請求項で提示された方法で達成される。本発明は、紙ウェブの少なくとも一つの面をコーティングする場合の、塗工印刷用紙の製造方法に関し、その方法にはコーティング・ステーション後、紙を乾燥する際に、乾燥機の熱風あるいは過熱状態の蒸気を吹き付け、または赤外線放射をウェブに向けて方向付ける乾燥機が使用される。乾燥機はこれらの組み合わせであってもよい。もし乾燥機がコーティング・ステーションのすぐ後に設置され、及び、この乾燥機での紙の乾燥が、少なくとも、コーティングが乾燥機領域でその凝固点に達するまで継続するならば、コーティングの凝固は、効率的な乾燥機によって非常に早く、またコーティング表面でバインダの含有量を均一に得るように達成することができる。このような場合には、印刷用紙を使用する際に、不都合なものと体験される印刷ムラは、通常、全く発生じない。
【0006】
もし一台の、あるいは互いが近接して配置された数台の乾燥装置が乾燥機として選ばれると、乾燥は、コーティング・ステーション後に最大限均質で迅速な工程として行われる。
【0007】
もし乾燥機の前方端部がコーティング・ステーションから4メートルより短い距離に、好ましくはコーティング・ステーションから2メートルより短い距離に配置されるならば、乾燥は、実際の適用において、コーティング・ステーションの直後にできるだけ近いものとして開始する。このようなフリー・ドローの短い間では、例えこの期間に紙ウェブに熱の供給がなくても、コーティングが変化する時間はほとんどない。
【0008】
もし乾燥機を、乾燥機の後のコーティングの乾燥物質の含有量が少なくとも73%、好ましくは85%を超えるほどに効率的となるように寸法取りをすれば、その乾燥機領域において、コーティングを施した紙は効率的にかつ迅速に乾燥する。
【0009】
もし乾燥機を、当該乾燥機の領域で紙ウェブの走行時間が500msより短い、好ましくは300msより短くなるように寸法取りをすれば、コーティングの表面は非常に迅速に乾燥し、乾燥の遅い工程の場合に、塗布中に不都合な現象が起きる時間がない。
【0010】
もし少なくとも一つのターニング・ロール等が、互いに近接して置かれた乾燥装置の間に配置されていると、乾燥機が紙ウェブの方向に対し平行になっていない場合に、本発明に関する方法及び装置は新型のマシーンで使用されるだけではなく、旧型のマシーンを作り直しても使用することができる。場所の使用については、乾燥機を、互いに平行でない二つの乾燥装置に分割することが、しばしば有利となる。
【0011】
もし紙がその片面または両面で一層または二層でコーティングされるならば、最も適切なコーティング方法及びコーティングの量を、紙の予定した用途に対し選択することができる。
【0012】
もし紙がシリンダ群を持った乾燥機の後にさらに乾燥されるならば、あるいはウェブの走行が引っ張り(ドローイング)ロール群によって助力され、かつローラによって端部で巻き取られるならば、良質で所望の特性をもった印刷用紙を製造することができる。この次の段階で、紙を印刷ハウスに配送する前に、当然に、仕上げ処理を施すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1において、参照番号1はコーティング・ステーションを示し、コーティング・ステーションでは、製造される印刷用紙の表面にペースト状材料が塗布され、余剰のペースト状材料がドクタ・ブレード2によって紙の表面から除去され、と同時に、平坦な面を持ったペースト状材料の層が紙の表面上で得られる。コーティング・ステーション1の後、紙は通常赤外線乾燥機3とエア乾燥機4とから成る乾燥機の中を通過する。ドクタ・ブレード2と赤外線乾燥機との距離は、通常数m、一般的には約2mかそれ以上である。図1は、また、紙ウェブが装置内を及び装置間を通常の走行速度で走行するのに必要とする時間を、近似的に表す時間軸5も示す。紙ウェブの速度は、普通、少なくとも1000m/分、ごく新型の抄紙機(ペーパー・マシン)では明らかにもっと高速になる場合もある。公知の従来技術に従う装置においては、ドクタ・ブレード2から赤外線乾燥機まで紙ウェブが走行するのに約200msかかる。そのような抄紙機では、短いフリー・ドローが、一般的に、エア乾燥機4の後、及び、第2の赤外線乾燥機6と第2のエア乾燥機7との前で用いられてきた。紙ウェブの次の工程は、シリンダ群8であり、その後には、普通、印刷用紙の他方の面を処理するための同様の設備がある。コーティングは、もし製造される印刷用紙に対しある特性を得ることが要請されている場合は、両面に対し、2回続けて実行することもできる。
【0014】
図1の下側の部分は、同図の上側の部分に示された工程における紙の表面上の、非常に拡大したペースト状材料9を示す。コーティング・ステーション1では、ペースト状材料9は、塗布工程で、普通、乾燥物質の含有量が50乃至70%である。これと同様に湿気のあるペースト状材料9を塗布するために、紙の水分含有量は、普通、10乃至20%のレベルまで上昇する。後で、3乃至6%の水分含有量の紙を得るために、紙から水分を除去しなければならず、即ち、紙は乾燥しなければならない。時間間隔0乃至200msの間に、いわゆるフリー・ドローが在って、その状況では、乾燥装置による影響はないので、ペースト状材料9にはほとんど変化が生じない。赤外線乾燥機3の領域では、赤外線乾燥機3によって発生した熱放射の効果のために、水分がペースト状材料9から除去され、紙の温度は同時に上昇する。水分の除去は、エア乾燥機4の領域において継続する。エア乾燥機4の効果のため、紙は加熱され、水分の除去は、エア乾燥機4の後の領域でもある程度生じる。第2の赤外線乾燥機6と第2のエア乾燥機7の領域では、水分は、再び、むしろ効率的に除去される。印刷用紙は充分に乾燥されねばならない、即ち、紙は第1のシリンダまたはシリンダ群8のロールとの接触に耐える必要がある。シリンダ群8では、紙の乾燥が継続する。
【0015】
コーティング・ステーション1のドクタ・ブレード2の後、ペースト状で湿った材料9の乾燥と原紙(ベース・ペーパー)の乾燥とはコーティング層の最終的な構造を決定し、そのため同時に、かなりの程度、完成した製品の抄紙工学的かつ印刷上の特性を決定する。紙ウェブを効率的に加熱することはコーティングの凝固を促進し、完成した印刷用紙の品質に良好な効果をもたらすことが認められている。最初の乾燥は、一般的に、ペースト状材料9の水分が原紙の方に流出する効果を有する赤外線乾燥機で行われる。水溶性のバインダ、例えば澱粉、PVA(ポリビニールアルコール)が、ペースト状材料9の凝固前に、比較的自由に移動する。紙の表面上にあるペースト状材料9の凝固は、乾燥において、特に、クリティカルな段階とみなされる。というのはこの段階での乾燥物質の含有量がすでに約73乃至85%となっているからである。ペースト状材料9の顔料粒子は互いに接触して、メッシュ構造の形成が始まる。凝固段階でコーティングの有孔構造が急速に形成される。原紙への水分の吸収はかなり減速し、明らかに、水分の流出はコーティングの表面方向に変わる。例えば澱粉及びPVAの如きは、どんな溶解性のバインダも、この段階で、大体移動する傾向がある。最終的な乾燥において、凝固したコーティングは最終的な所望の乾燥物質の含有量となるまで乾燥される。原紙への水分の吸収は停止し、水分はコーティングを通過し表面に至り蒸発する。凝固段階の後に使用される乾燥方法は、コーティングの品質にほとんど何らの影響も与えないことが観察されている。
【0016】
図2で示され、本発明にかかる解法では、コーティング・ステーション1のドクタ・ブレード2後のフリー・ドローはかなり短く、技術的に適合できる限り短い方が好ましい。2mほどの距離が推奨される。乾燥機10の前方端部は典型的にはエア乾燥機であるが、赤外線放射を生じる乾燥セクションを含めることも可能で、フリー・ドローの終端部のすぐ近くに設置される。乾燥機はかなりパワフルである様に寸法取りされる必要がある。吹き出される空気の温度は350℃を超えねばならず、また吹き出しの速度は40m/sを超える必要がある。このような場合、コーティングの水分相は乾燥処理の間ずっと同じ方向に流出することになるであろう。充分に蒸発速度が速いと、乾燥の初期段階ですでにコーティングの内側に蒸発前線(エバポレーション・フロント)を有することが可能である。そこでコーティングの表面はバインダの含有量が均一となり、へこみ(collapsing)も収縮も最小化される。蒸発速度が充分速いと、粘性力が顔料の微塵とバインダを捕らえず、そのため微塵などの移動が妨げられる。この乾燥方法では、コーティングは分厚く不透明になり、他方、コーティングの多孔性の増加が光沢性を損なうことがあっても、同時に充分なレベルの多孔性と光沢性を得ることができる。必要ならば、バインダの移動は蒸発速度を調整することによって所望の方向に向けることができる。図2の下側の部分は、コーティング・ステーション後のフリー・ドローが、既知の先行技術に従う解法において使用されていたものの約半分であること、及び、乾燥機がパワフルであるので紙ウェブは、典型的には、乾燥機10内でわずか300ms以下の時間しか存在しないことを模式的に示し、一方、既知の先行技術の従う解法、即ち図1に関する解法では、1000msのオーダーの時間の間、紙ウェブは乾燥機3,4の領域、中間のフリー・ドローの領域及び乾燥機6,7の領域内に存在する。普通使用されるシリンダ群8は、頻繁に使用されるけれども、図2には示されていない。
【0017】
図3の水平軸は、0乃至2.5秒の範囲内の時間を示し、ゼロはコーティング・ステーション1のドクタ・ブレード2の地点である。左手の垂直軸11は、コーティングの乾燥物質の含有量を0乃至100%の範囲のパーセントとして示す。右手の垂直軸12は、コーティング・ステーションで塗工印刷用紙のコーティング面から水分が蒸発する速度を示し、測定値の単位はkg/m/hである。曲線13は図1に関する解法での蒸発速度を示し、どの点の時刻でもその時の速度の値は軸12から読むことができる。曲線13には最初のピーク領域13a、2番目のピーク領域13b及びピーク領域13cを有し、最初のピーク領域は乾燥機3,4の効果に因る蒸発速度を表し、第2のピーク領域13bは乾燥機6,7の領域での蒸発速度を表し、ピーク領域13cはシリンダ群8における蒸発速度を表す。上記ピーク領域の間の中間領域では蒸発速度は遅い。点線で表される曲線14は、本発明にかかる装置での蒸発速度を表す。前述したように、乾燥機10の前方端部は比較的コーティング・ステーション1に近接しているので、曲線14の水平軸上の最初の部分は、曲線13のピーク領域13aの曲線が上昇をはじめる前で明らかに上昇が始まる。参照番号15で指定された乾燥機10の終端の後は、紙は熱くなっているので地点16のあたりでなお蒸発は継続するけれど、蒸発速度はかなり低レベルまで下降する。この模式図では、既知の先行技術に従う装置における蒸発速度のピーク領域13a、13bは、本発明に係る解法の曲線14のピーク領域14aによって置き替えられた。蒸発された水分の量は、両解法ともほとんど同じである。
【0018】
曲線17は、既知の先行技術に従う解法のペースト状材料9の乾燥物資の含有量を、時間の関数として、軸11の測定単位(%)で表している。ドクタ・ブレード2のところで、乾燥物質の含有量は約60%であり、3と4を結合させた第1の乾燥機の後で約75%に過ぎない。乾燥物質の含有量は、乾燥機6の領域までは85%ほどのレベルに達することなく、乾燥機7の効果に因ってほぼ90%のレベルまで上昇を続ける。シリンダ群8は、ピーク領域13cでの乾燥物質の含有量をそれほど上昇させない。曲線18は本発明に係る装置によって生じる乾燥物質の含有量の上昇を示す。乾燥物質の含有量については、スタート時での状況は、もちろん、図1及び図2とも同じである。参照番号18によって指定された地点では、乾燥機10が効果を発揮しはじめ、点線で表された曲線が、明らかに曲線17よりもより速く上昇し始める。図3では、参照番号19は、本発明に係る装置の効果に因って、乾燥物質の含有量がほぼ70%のレベルに達した地点を示し、そして地点20ではほぼ85%に達する。曲線17の、時間軸上の対応する地点での対応の値は、それぞれ約67%、72%である。曲線18は乾燥機10の領域を通じて急峻に上昇を続け、乾燥機10の後、即ち地点21の後も、上昇の勾配はより少ないが、上昇する。乾燥機9の後のフリー・ドローでは、地点22で、乾燥物質の含有量は約97%に上昇する。
【0019】
図4は、印刷用紙の片面のコーティングと、コーティング・ステーション1、乾燥機10及びシリンダ群8とを用いる本発明に従う乾燥とを示す。ターニング・ロール23が紙ウェブをガイドするために使用される。終端において、紙はローラ24で巻き取られる。
【0020】
図5は、図4に示された装置とほとんど同じ装置を示す。乾燥機10は、互いが非常に近接して配置された2台の部分10aと10bで形成される。乾燥機10a,10bの間には、ターニング・ロール23を設けてもよく、特に、紙ウェブの、コーティングを施していない側に設けてもよい。このような2部分乾燥機(two-part dryer)による解法は、例えば、空きスペースの欠如のため、限定されたスペースしかない場所において旧型のコーティング装置に再び取り付けられる場合に、必要とされる。ウェブの終端は図4に示された装置と同様の装置である。
【0021】
図6に係る装置では、紙の両面を、本発明にかかる仕方でコーティングすることができる。この装置は、初めは図4に示された装置と同様であるが、シリンダ群8の後に配置されたターニング・ロール23の後に、第2のコーティング・ステーション1aが置かれ、その後にターニング・ロール23、コーティング・ステーション1aに非常に近接した乾燥機10c、ターニング・ロール23、第2のシリンダ群8a及び終端部にローラ24が配置される。
【0022】
図7に関する装置では、紙は、同じ面を2度続けてコーティングされ、乾燥のためには2部分乾燥機が用いられる。まず、ドクタ・ブレード32aを有するコーティング・ステーション31aがペースト状材料を紙の表面に塗布する。2部分乾燥機30a,30bが紙を乾燥し、シリンダ群38aで乾燥が継続する。数個のターニング・ロール23が紙ウェブを案内するために必要となる。ドクタ・ブレード32bによって、コーティング・ステーション31bは、普通、第1のコーティング段階で塗布されたペースト状材料とは異なる配合のペースト状材料を塗布する。2部分乾燥機30c,30dは、ターニング・ロール23に向かって充分に凝固かつ乾燥させるような仕方で紙を乾燥する。ローラ24の前で、シリンダ群38bにより、最終的な乾燥が実行される。
【0023】
図8は1部分乾燥機(one-part dryers)を複数台を用いて、紙は、コーティング・ステーション41aで、ドクタ・ブレード42aを使用して最初に第1の面がコーティングされる装置を示している。乾燥機40aとシリンダ群48aを持った本発明によって、乾燥が行われる。紙の第2の面のコーティングは、ドクタ・ブレード42bを持ったコーティング・ステーション41bで行われ、乾燥機40bさらにはシリンダ群48bで乾燥が行われる。紙の第1の面の第2のコーティングは、コーティング・ステーション41cで行われ、更なる処理は乾燥機40c及びシリンダ群48cによって行われる。紙の第2の面の第2のコーティングは、ドクタ・ブレード42dを持ったコーティング・ステーション41dで行われる。乾燥は乾燥機40dによって行われる。終端では、紙はローラ24によって巻き取られる。明瞭にするため、図4に示されたターニング・ロール23は、図5乃至8の全てにおいて参照番号を付与しなかった。必要であるならば、ローラ24の前で、あるいはウェブの走行性を制御するために引っ張り用ロール群の前に、更なる乾燥のためにシリンダ群を用いることも可能であったろう。
【0024】
既に述べたように、図4と図5との間の相違は、特に乾燥機の構成に在る。もし二つの乾燥セクションを設ける場合は、間隔に因り、乾燥効果を弱めることがないように、両者の間の距離はできるだけ短くすべきである。また、本発明に係る仕方で、図6の装置を、一体構造の乾燥機10または10cの内の一台を2部分乾燥機ユニットに置き換え、またこれに対応させて、図8に係る装置を、一体の乾燥機40a、40b、40c及び40dの内の一台、または数台または全てを、2部分乾燥機ユニットで置き換えるようにすることも可能である。
【0025】
紙のコーティングはコーティング装置と接触しても、あるいは接触しなくても実行可能である。
【0026】
本発明は上述した実施例に限定されず、特許請求の範囲を超えない範囲で、いくつかのバリエーションが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、コーティング・ステーション後の印刷用紙の製造における公知の先行技術に関する乾燥設備を模式的に示す。
【図2】図2は、コーティング・ステーション後の印刷用紙の製造における本発明に係る紙の乾燥を模式的に示す。
【図3】図3は、公知の先行技術と本発明とにそれぞれ関し、時間の関数として、ペースト状材料の乾燥物質の含有量の増加を描いた曲線、またコーティング面での蒸発速度を描いた曲線を模式的に示す。
【図4】図4は、図2に係る設備に適切な装置を模式的に示す。
【図5】図5は、図4に係る設備に関し、互いが近接して配設された2台の乾燥機を使用した設備を模式的に示す。
【図6】図6は、両面をコーティングするための乾燥機を備えた、図4に係るコーティング・ステーションを2台連続させた設備を模式的に示す。
【図7】図7は、紙の同じ面を2回連続してコーティングする場合の、図5に係る設備を模式的に示す。
【図8】図8は、図6に係る設備に関し、更なるコーティング・ステーションで両面を2度コーティングしまた乾燥する設備を初めて模式的に示す。

Claims (16)

  1. 紙ウェブの少なくとも一つの面をコーティングする場合に、コーティング・ステーションの後、紙を乾燥するために乾燥機が使用され、この乾燥機によって、ウェブが、熱風あるいは過熱状態の蒸気、または赤外線放射によって乾燥され、あるいはこれらの組み合わせが使用される塗工印刷用紙の製造方法において、前記乾燥機がコーティング・ステーションのすぐ後に設置され、及び、紙の乾燥が、前記乾燥機で、少なくともコーティングが前記乾燥機の領域でその凝固点に達するまで継続することを特徴とする塗工印刷用紙の製造方法。
  2. 請求項1に記載の塗工印刷用紙の製造方法において、選択された前記乾燥機が、一台の乾燥機、あるいは互いが近接して配置された数台の乾燥機ユニットであることを特徴とする塗工印刷用紙の製造方法。
  3. 請求項2に記載の塗工印刷用紙の製造方法において、前記乾燥機の前方端部がコーティング・ステーションから4メートルより短い距離に、好ましくはコーティング・ステーションから2メートルの距離に配置されることを特徴とする塗工印刷用紙の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の塗工印刷用紙の製造方法において、前記乾燥機が、当該乾燥機の後でコーティングの乾燥物質の含有量が少なくとも73%、好ましくは85%を超えるほどに効率的となるように寸法取りされていることを特徴とする塗工印刷用紙の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の塗工印刷用紙の製造方法において、前記乾燥機が、当該乾燥機の領域で紙ウェブの走行時間が500msより短い、好ましくは300msより短くなるように寸法取りされていることを特徴とする塗工印刷用紙の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の塗工印刷用紙の製造方法において、前記乾燥機ユニットが紙ウェブの方向に対し平行でない場合に、少なくとも一つのターニング・ロールまたは同等物が、互いに近接して置かれた前記乾燥機ユニットの間に配置されることを特徴とする塗工印刷用紙の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の塗工印刷用紙の製造方法であって、紙がその片面であれ、両面であれ一層または二層のコーティング層でコーティングされていることを特徴とする塗工印刷用紙の製造方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の塗工印刷用紙の製造方法において、紙がシリンダ群を持った前記乾燥機の後にさらに乾燥され、あるいはウェブの走行が引き出し用ロール群によって助力され、かつローラによって端部で巻き取られることを特徴とする塗工印刷用紙の製造方法。
  9. 紙ウェブの少なくとも一つの面がコーティングされ、コーティング・ステーションの後、前記紙ウェブは、紙を乾燥するために乾燥機が設けられ、この乾燥機によって、ウェブが、熱風あるいは過熱状態の蒸気、または赤外線放射によって乾燥され、あるいはこれらの組み合わせが使用される塗工印刷用紙の製造装置方法において、前記乾燥機がコーティング・ステーションのすぐ後に設置され、及び、紙の乾燥が、前記乾燥機で、少なくともコーティングが前記乾燥機の領域でその凝固点に達するまで継続することを特徴とする塗工印刷用紙の製造装置。
  10. 請求項9に記載の塗工印刷用紙の製造装置において、前記乾燥機が、一台の乾燥機、あるいは互いが近接して配置された数台の乾燥機ユニットであることを特徴とする塗工印刷用紙の製造装置。
  11. 請求項10に記載の塗工印刷用紙の製造装置において、前記乾燥機の前方端部がコーティング・ステーションから4メートルより短い距離に、好ましくはコーティング・ステーションから2メートルの距離に配置されることを特徴とする塗工印刷用紙の製造装置。
  12. 請求項9乃至11のいずれかに記載の塗工印刷用紙の製造装置において、前記乾燥機が、当該乾燥機の後でコーティングの乾燥物質の含有量が少なくとも73%、好ましくは85%を超えるほどに効率的であることを特徴とする塗工印刷用紙の製造装置。
  13. 請求項9乃至12のいずれかに記載の塗工印刷用紙の製造装置において、前記乾燥機の領域で紙ウェブの走行時間が500msより短い、好ましくは300msより短いことを特徴とする塗工印刷用紙の製造装置。
  14. 請求項9乃至13いずれかに記載の塗工印刷用紙の製造装置において、前記乾燥機ユニットが紙ウェブの方向に対し平行でない場合に、少なくとも一つのターニング・ロールまたは同等物が、互いに近接して置かれた前記乾燥機ユニットの間に配置されることを特徴とする塗工印刷用紙の製造装置。
  15. 請求項14に記載の塗工印刷用紙の製造装置において、少なくとも1つのコーティング・ステーションを設け、好ましくは、片面であれ、両面であれ二層の紙コーティング層が在ることを特徴とする塗工印刷用紙の製造装置。
  16. 請求項9乃至11のいずれかに記載の塗工印刷用紙の製造装置において、紙を乾燥する前記乾燥機の後にさらなるシリンダ群を設け、あるいはウェブの走行を助力するための引き出しロール群と、紙を巻き取るローラとを設けたことを特徴とする塗工印刷用紙の製造装置。
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