JP2004529219A - ペンダント型サリチル酸基を有する高分子量ポリマー - Google Patents

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Abstract

サリチル酸基を有する高分子量ポリマーは、ボーキサイトからアルミナを回収するため方法であるバイヤー法において生じる、赤泥を含んだ液の浄化に有用である。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、ペンダント型サリチル酸基を有する高分子量ポリマーに関する。これらのポリマーは、ボーキサイトからアルミナを回収する方法であるバイヤー法で生じる、赤泥を含んだ溶液の浄化に有用である。
【背景技術】
【0002】
バイヤー法は、ボーキサイト鉱石からアルミナを生産するために、ほぼ全世界的に用いられている。この方法では、ボーキサイト鉱石を粉砕し、苛性ソーダ溶液中でスラリー化し、高温、高圧下で温浸する。苛性ソーダ溶液は、アルミニウムの酸化物を溶解し、水溶性のアルミン酸ナトリウム溶液をつくる。ボーキサイト鉱石の苛性化物に不溶な成分(「赤泥」と呼ばれる)は、その時、溶解したアルミン酸ナトリウムを含む水層から分離される。この分離は、一般的に、沈降(多くの場合沈降剤の助けをかりる)や、濾過により行われる。いったん分離されると、アルミナ三水和物は水酸化ナトリウム水溶液から析出し、生成物として集められる。
【0003】
さらに詳しく述べると、粉砕されたボーキサイト鉱石は、苛性スラリーが準備されているスラリーミキサーへ供給される。スラリー状の苛性ソーダ補給液は、一般的に、スペント液(以下で述べる)と、追加された苛性ソーダからなる。ボーキサイト鉱石スラリーは、希釈され、温浸器(digester)または高い圧力と高い温度下の一連の温浸器(digester)を通って、全利用可能なアルミナの約98%が、アルミン酸ナトリウムとして、鉱石から分離される。温浸後、スラリーはいくつかのフラッシュタンクを通り、その中で温浸されたスラリーの圧力は数気圧から1気圧に、温度は約200℃から約105℃に減少する。フラッシュ工程を出るアルミン酸塩スラリーは、約1〜20%の固体を含むが、その固体は、温浸後までの残った、あるいは温浸の間に析出した、不溶の残査からなるものである。粗い固体は「サンドトラップ」サイクロンでアルミン酸塩液から取り除くことができ、また、細かい固体は、一般的に、沈降剤の助けを借りた重力沈降と、必要ならば、その後に濾過をすることにより液から分離される。フラッシュタンクを出たアルミン酸塩スラリーが、リサイクルされた洗浄オーバーフロー流により希釈される場合もある。フラッシュタンクを含み、第一沈降槽の前までの、温浸器(digester)から出され、希釈される任意のバイヤー法スラリーは、ここで、第一沈降槽フィードと呼ぶことにする。
【0004】
通常、第一沈降槽フィードは、その後、沈降剤と共に処理される第一沈降槽(あるいはデカンター)へ供給される。泥が沈降するにつれ、浄化アルミン酸液(「グリーン」あるいは「プレグナント」液と呼ばれる)が容器の先端で溢れ出し、集められる。この第一沈降タンクからのオーバーフローは、それから一連の工程段階を通る。
【0005】
第一沈降槽オーバーフローの透明性は、アルミナ三水和物の効率的な処理に重要である。もし、沈殿槽を流出するアルミン酸塩液が許容できない濃度の懸濁固体を含んでいるならば(1リットル当たり、約10から500mgの懸濁固体を含む時)、濾液が1リットル当たり、10mg以下の懸濁固体となるように、濾過をしてさらに浄化する必要がある。アルミナ三水和物が回収される前の、残りの懸濁固体を取り除くための第一沈降後に集められた液の処理を、第二浄化段階と呼ぶ。
【0006】
浄化されたアルミン酸ナトリウム液は冷却され、アルミナ三水和物(Al(OH))の形でのアルミナの析出を促すように、アルミナ三水和物の結晶の種を入れられる。アルミな三水和物の粒子あるいは結晶は、それから粒子サイズによって分別され、濃縮苛性液から分離される。沈降剤は、この分別と分離工程を助けるように使用される。アルミナ三水和物の非常に細かい粒子は、種結晶として戻され、粗い粒子は、生成物として集められる。残りの液相は、「スペント液」として、最初のボーキサイトスラリー形成と温浸段階に戻され、苛性物との再構成の後、温浸剤として用いられる。
【0007】
第一沈降槽中の沈降固体は、沈殿槽またはデカンターの底から回収され(アンダーフローと呼ぶ)、それからアルミン酸ナトリウムや苛性ソーダを回収するために向流洗浄路を通る。最初の洗浄容器(あるいはシックナー)からのオーバーフロー液は、フラッシュタンクを出るスラリーを希釈する第一沈殿槽供給フィードとして、および/または、第一沈殿槽からのオーバーフローと共に濾過を経てリサイクルされる。
【0008】
第一沈殿槽(あるいはデカンター)中のプレグナント液からの、赤泥固体の部分的な分離は、沈降剤の使用によって促進される。プレグナント液のこの最初の浄化を、第一沈降槽段階と呼ぶ。不溶の赤泥固体の沈降速度を増加させたり、液中の残りの懸濁固体を減少させたり、あるいは沈降固体相やアンダーフロー中の液の量を減少させることにより、不溶の赤泥固体の分離を改良するために、液エマルジョンポリマー、ドライポリマー、でんぷんを含む多糖類のような沈降剤が、広く用いられている。沈降剤の性能は、第一沈降槽段階において非常に重要である。赤泥固体は、大部分が酸化鉄からなり(典型的には、赤泥固体の少なくとも50質量パーセント)、通常ボーキサイト鉱石材料の約5〜50質量%存在している、酸化ケイ素、チタン酸カルシウム、リン酸カルシウム、アルミナ三水和物、アルミノケイ酸ナトリウムやその他の物質も含まれる。一般的に、これらの赤泥は、非常に細かい粒子からなり、望ましい可溶性のアルミナ液からの迅速かつきれいな赤泥粒子の分離を妨げる。分離速度の改良は、全行程の効率を上げ、アルミナ生成物の生産量を増加させる。工程液の浄化性の改良は、濾過やさらなる精製の必要性を減らし、これもまたアルミナ生成物の生産量を増加させることになる。もし赤泥粒子の分離がきれいに行われないと、分離後の可溶性アルミナ液は、残りの固体を取り除くために、より大規模な処理を必要とすることになり、そして/あるいは、回収されたアルミナ三水和物は、多くのアルミニウムのエンドユーズ用途で望ましくないほど高いレベルの不純物を含むことになる。
【0009】
生物医学的デバイスの用途に、ペンダント型o−アセチルサリチル酸基を含む比較的低分子量のポリマーを使用することが、米国特許5693320号に開示されている。また、アクリルアミド/4−アクリルアミドサリチル酸溶液ポリマーが、Intern. J. Polymeric Mater.、1992,18,165−177に開示されている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
基本的な実施形態において、本発明は、ペンダント型サリチル酸基を有する、高分子量ポリマーであって、アクリルアミド/4−アクリルアミドサリチル酸溶液共重合体ではない高分子量ポリマーに関するものである。
【0011】
本発明のポリマーは、バイヤー法における液中の懸濁固体を効率的に沈降させる。特に、これらのポリマーをバイヤー法の苛性アルミン酸流において使用すると、懸濁赤泥固体を減らし、プレグナント液の濾過の必要性を著しく減らすことができる。流出液中の固体が減ると、酸化鉄や他の無機物のような不純物の量も減り、析出により作られるアルミナの純度を改良することができる。
【0012】
本発明のポリマーは、バイヤー法流からのアルミナ三水和物の浄化も効率的にする。アルミナ三水和物の連続あるいはバッチ式の析出の間に、粗い粒子は重力沈降によって最初に細かい結晶から分離される。細かい粒子のスラリーは、粒子サイズごとに粒子を集めるために、連続する第二、第三の浄化装置に送られる。非常に細かい粒子の凝集性と沈降性は、本発明のポリマーの添加により著しく改良され、でんぷんやデキストリンのような多糖類、および/もしくはアクリル酸とその塩のポリマーの組み合わせの使用のような従来の方法と比べると、スペント液中のアルミナ三水和物が減少することになる。
【0013】
本発明のポリマーは、アルミナ三水和物粒子と非常に高い親和性を示し、アルミナ三水和物粒子を凝集させ、これらの粒子の沈降速度を増加させる。アルミナ三水和物の非常に細かい粒子は、第一結晶段階に、種結晶として戻すこともできる。本発明のポリマーの使用は、第三浄化装置流オーバーフローにおける細かい懸濁アルミナ三水和物を減少させ、それによってアルミナの回収性を向上させることができ、また、より少ない量のアルミナが、スペント液と共に温浸にリサイクルされることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
<用語の説明>
「アシル」は、式−C(O)Rで表される基を意味し、Rはアルキルかアリール基である。好ましいアシルは、アセチル(R=CH)である。
【0015】
「AIBN」は、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)を意味し、これはE. I. DuPont de Nemours and Co.(デラウエア州、ウイルミントン)より、商品名Vazo(登録商標)64として入手できる。
【0016】
「AIVN」は、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を意味し、これはE. I. DuPont de Nemours and Co.(デラウエア州、ウイルミントン)より、商品名Vazo(登録商標)52として入手できる。
【0017】
「アルキル」は、直鎖または分岐鎖のC−Cの飽和炭化水素から一つの水素原子を取り除いた、一価の置換基を意味する。代表的なアルキル基としては、メチル、エチル、n−およびiso−プロピル、n−、sec−およびtert−ブチル等が挙げられる。好ましいアルキルはメチルである。
【0018】
「アルキル(メタ)アクリレート」は、アクリル酸または、メタクリル酸のアルキルエステルを意味する。
【0019】
「陰イオン性モノマー」は、あるpH値以上で負電荷を有するモノマーを意味する。代表的な陰イオン性モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸の塩基付加塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホネート、スルホプロピルアクリレートまたはメタクリレートおよびこれらの水溶性型のもの、他の重合性のカルボン酸やスルホン酸のスルホプロピル塩、スルホメチル化アクリルアミド、アリルスルホネート、ビニルスルホン酸ナトリウム等があげられる。
【0020】
「アリール」は、約6〜14の炭素原子からなる、芳香族の単環系あるいは多環系を意味する。代表的なアリール基は、フェニル、ナフチル、アントラセニルである。好ましいアリール基は、フェニル基である。
【0021】
「塩基付加塩」とは、水酸基、カーボネート、金属カチオンやテトラアルキルアンモニウムカチオン炭酸水素塩のような塩基、あるいはアンモニア、あるいはカルボン酸基と塩を形成するのに十分な塩基性をもつ有機の1級、2級、3級のアミンと、カルボン酸基(−COOH)との反応で生じる塩のことを意味する。代表的なアルカリあるいはアルカリ土類金属の塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム塩等が挙げられる。塩基付加塩を形成するのに有用な有機アミンの代表的なものとしては、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン等が挙げられる。好ましい塩基付加塩は、ナトリウムとアンモニウム塩である。
【0022】
「EDTA」は、エチレンジアミン四酢酸およびその塩基付加塩を意味し、Aldrich Chemical Company(ウィスコンシン州、ミルウォーキー)より入手できる。
【0023】
「高分子量ポリマー」は、2MのNaNO中で、400ppm(非イオン化酸基準)で測定した際に、約1dL/g以上のRSVを有する水溶性ポリマーを意味する。好ましい高分子量ポリマーは、14dL/g以上のRSVを有し、さらに好ましい高分子量ポリマーは、20dL/g以上のRSVを有する。
【0024】
「IV]は、固有粘度を意味し、ポリマー無限希釈限界(すなわち、ポリマー濃度がゼロ近く)におけるRSVを意味する。IVは、Y軸切片に0.0125−0.045質量%の範囲でポリマー濃度をとったRSV対ポリマー濃度のプロットを、外挿することにより得られる。
【0025】
「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸あるいはメタクリル酸と、その塩基付加塩を意味する。
【0026】
「モノマー」は、重合可能なアリル、ビニルあるいはアクリル系化合物である。モノマーは、アニオン性、カチオン性、非イオン性、双性イオン性であってもよい。ビニルモノマーが好ましく、アクリルモノマーがさらに好ましい。
【0027】
「非イオン性モノマー」は、電気的に中性なモノマーを意味する。代表的な非イオン性モノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチルアクリレートのようなアクリル酸やメタクリル酸のアルキルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド、ポリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルメチルスルホン、ビニルアセテート等が挙げられる。好ましい非イオン性ポリマーは、アクリルアミドとメタクリルアミドであり、アクリルアミドとメチルアクリレートがさらに好ましい。
【0028】
「換算比粘度」(Reduced Specific Viscosity, RSV)は、ポリマー鎖長と平均分子量の目安となるものである。RSVは、任意のポリマー濃度、温度で測定され、次のように計算される:
Figure 2004529219
ここで、η=ポリマー溶液の粘度;η=同じ温度での溶媒の粘度;c=溶液中のポリマーの濃度、である。
【0029】
濃度「c」の単位は、グラム/100mLあるいはg/デシリットルであるので、RSVの単位はdL/gである。RSVは30℃で測定される。粘度ηとηは、キャノン−ウベローデ型セミミクロダイリューション粘度計、サイズ75により測定される。粘度計は、30±0.02℃に調節された恒温槽中に、完全に垂直になるように設置された。RSVの計算における固有誤差は、プラスマイナス約2dL/gである。同一あるいは非常に類似した2つの直鎖のポリマーについて、同様のRSV値が測定されることは、同じように処理され、同一条件でRSVを測定されたポリマーサンプルである場合、同じくらいの分子量をもつことを示す。
【0030】
本明細書中で述べる反転エマルジョンポリマーにおいては、反転は、1質量%のエマルジョン濃度(エマルジョン基準)で、1%水酸化ナトリウム水溶液の中で行われる。
【0031】
本明細書中で述べる水連続性エマルジョンポリマーは、1質量%のエマルジョン濃度のポリマーが、1%水酸化ナトリウム水溶液中で加水分解されたものである。
【0032】
「サリチル酸含有モノマー」とは、ペンダント型サリチル酸基を有するモノマー単位を意味する。代表的なサリチル酸含有モノマーとしては、3−アクリルアミドサリチル酸とその塩基付加塩、3−メタクリルアミドサリチル酸とその塩基付加塩、4−アクリルアミドサリチル酸とその塩基付加塩、4−メタクリルアミドサリチル酸とその付加塩、5−アクリルアミドサリチル酸とその付加塩、5−メタクリルアミドサリチル酸とその付加塩、4−アクリルアミドサリチル酸フェニルエステル、4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステル、o−アセチル−4−アクリルアミドサリチル酸、o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸、3−ヒドロキシスチレン−4−カルボン酸、4−ヒドロキシスチレン−3−カルボン酸等が挙げられる。
【0033】
好ましいサリチル酸含有モノマーは、4−メタクリルアミドサリチル酸、4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステル、o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸、o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステルである。
【0034】
「ペンダント型サリチル酸基を有するポリマー」とは、ポリマー主鎖に吊り下がったサリチル酸基を有する、水溶性あるいは非水溶性ポリマーを意味する。これらのポリマーは、1あるいはそれ以上の非イオン性、アニオン性、あるいは双性イオン性モノマーと、1またはそれ以上のサリチル酸を含むモノマーとを重合するか、あるいは、機能化した天然ポリマーあるいは合成ポリマーの主鎖に、1またはそれ以上のサリチル酸基をグラフトすることによって得られる。ポリマーは、好ましくは、約1〜90モル%、より好ましくは、約1〜20モル%、さらに好ましくは、約3〜10モル%の、ペンダント型サリチル酸基を有していることが好ましい。
【0035】
「サリチル酸基」とは、以下の式で表される基を意味する。
【0036】
【化1】
Figure 2004529219
【0037】
ここで、Mは水素原子、アルキル、アリール、塩基付加塩のいずれかであり、Xは水素原子またはアシル基であり、Aで表される基は、−NO、−OH、−SOHで置換されていても良いアリール基である。代表的なサリチル酸基としては、サリチル酸、サリチル酸のメチルエステルやフェニルエステル、o−アセチルサリチル酸、o−アセチルサリチル酸のメチルエステルやフェニルエステル、2−ヒドロキシ−5−ニトロ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、5−スルホサリチル酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシアントラセン−2−カルボン酸、3−および5−ホルミルサリチル酸等があげられる。好ましいサリチル酸基は、サリチル酸、サリチル酸フェニルエステル、o−アセチルサリチル酸、o−アセチルサリチル酸フェニルエステルである。
【0038】
「双性イオン性モノマー」とは、カチオン性とアニオン性(電荷を帯びた)の官能基を等しい比率で有する重合性分子であり、それゆえ分子全体としては、中性である。
【0039】
<好ましい形態>
本発明の好ましい形態において、サリチル酸を含むポリマーは、分散ポリマー、エマルジョンポリマー、反転エマルジョンポリマー、ドライポリマー、溶液ポリマーからなる群から選択されるポリマーである。
【0040】
「分散」ポリマーは、1またはそれ以上の無機塩を含む水の連続相の中に分散された水溶性ポリマーを意味する。水の連続相中での水溶性ポリマーの分散重合の代表的な例は、米国特許4,929,655号、5,006,590号、5,597,859号、5,597,858号および、欧州特許657,478号、630,909号に見ることができる。
【0041】
分散ポリマーは、水、1またはそれ以上の無機塩、1またはそれ以上の水溶性モノマー、任意のシェラント(chelants)、pH緩衝液、連鎖移動剤のような重合添加剤、水溶性の安定剤ポリマーを混合することによって作られる。この混合物は、ミキサー、熱電対、窒素パージチューブ、水冷却管が用意された反応容器に入れられる。モノマー溶液は激しく撹拌され、必要な温度に加熱され、それから水溶性の開始剤が添加される。数時間の温度が保持され、撹拌される間、溶液は窒素でパージされる。反応中に、水溶性ポリマーを含む不連続相が形成される。この後、生成物は室温まで冷却され、任意の重合後添加剤(post polymerization additives)が反応器に入れられる。水溶性ポリマーの水連続性分散物は、低剪断速度で測定したときのその生成物の粘度が、通常100−10000cpである自由流動液である。水連続分散物として作られた水溶性ポリマーの利点は、反転エマルジョンポリマーに関係して以下で述べることと類似する。水連続分散ポリマーは、いかなる炭化水素油や界面活性剤も含まず、「反転」や活性化のためのいかなる界面活性剤も必要としないという点で、さらなる利点を有する。
【0042】
「反転エマルジョンポリマー」と、「ラテックスポリマー」は、炭化水素油連続相中に、ミクロンサイズの粒子として分散された水性ポリマー相、色々な乳化剤、そして、必要によっては、反転界面活性剤からなる、反転可能な油中水型エマルジョンポリマーである。反転エマルジョンポリマーとして、水溶性モノマーを重合する利点は、1)重合中を通して低い液体粘度を保つことができるので、効率的な混合と、熱の除去を行うことができる、2)生成物は液体のままなので、容易にポンプでくみ上げ、貯蔵し、そして使うことができる、3)粘度のために低い活性に制限されてしまう高分子量沈降剤である均一溶液ポリマーに比べて、ポリマーの「活性」あるいは「凝集」レベルが劇的に増加する。反転エマルジョンポリマーは「反転され」、あるいは、剪断、希釈、そして、通常、それが反転エマルジョンの成分であるか否かに関わらず別途に添加される界面活性剤を使用することにより、粒子からポリマーが放出されて、使用のために「活性化」される。
【0043】
反転エマルジョンポリマーは、水相に所望のモノマーを溶解し、油相に乳化剤を溶解し、油中水型エマルジョンを作るために油相の中に水相を乳化し、場合によっては油中水型エマルジョンを均質化し、そして、油中水型エマルジョンとしてポリマーを得るために油中水型エマルジョンの水相に溶解したモノマーを重合することによって作られる。
【0044】
もし望むのであれば、油中水型自己反転エマルジョンを得るために、重合の完了後に自己反転型界面活性剤を添加することもできる。
【0045】
油相は、いかなる不活性な疎水性液体をも含むことができる。好ましい疎水性液体は、ベンゼン、キシレン、トルエン、パラフィン油、ミネラルスピリット、ケロセン、ナフサ等の脂肪族や芳香族の炭化水素液体であり、パラフィン油が特に好ましい。
【0046】
過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、Vazo(登録商標)64、Vazo(登録商標)52、過硫酸カリウム等のフリーラジカル産出型の開始剤がビニルあるいはアクリル系モノマーの重合に有用であり、中でも、Vazo(登録商標)64、Vazo(登録商標)52が好ましい。開始剤は、開始剤の溶解性によるが、モノマーの質量の約0.002%〜0.2%程度使用される。
【0047】
脂肪酸のソルビタンエステル、エトキシ化された脂肪酸のソルビタンエステル等、あるいはそれらの混合物である油中水型乳化剤は、本発明の反転エマルジョンポリマーを作成するのに有用である。好ましい乳化剤は、ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等である。これらの乳化剤のさらに詳細なことについては、MuCutcheon のDetergents and Emulsifiers(北アメリカ版、1980年)に記載されている。先行文献に開示されているいかなる反転界面活性剤や反転界面活性剤混合物も使用することができる。代表的な反転界面活性剤は、エトキシ化されたノニルフェノール、エトキシ化された直鎖アルコール等である。好ましい反転界面活性剤は、エトキシ化された直鎖アルコールである。
【0048】
ポリマーは、約1℃〜85℃で約1時間〜24時間、好ましくは約40℃〜70℃で約3時間〜6時間、適当なモノマーを重合させることによって作られる。
【0049】
「エマルジョンポリマー」は、水に不溶性のポリマーの、水連続性の分散物を意味する。ポリ(メチルアクリレート)などの高分子量のエマルジョンポリマーの作成については、米国特許6036869号に記載されている。ポリマーは、苛性溶液で活性化されると、エステル基が加水分解され、ポリ(アクリル酸ナトリウム)となり、水溶性になる。水連続型で重合する利点は、いかなる炭化水素油も生成物中に存在せず(反転エマルジョンポリマー系の場合)、生成物として得られる液体が低粘度であり(典型的には<100cP)、活性化されるまでポリマーが水不溶性のためこぼれたものを容易に掃除することができる、ということである。
【0050】
水連続性分散物の作成の中で、均質な溶液とするために、1またはそれ以上の水溶性または、水混和性の界面活性剤の水性混合物が用意される。その後、水連続性エマルジョンを形成するように、1又はそれ以上の水不溶性モノマーがこの混合物へ剪断をかけつつ添加される。エマルジョンが形成された後、反応容器は室温以下まで冷却され、窒素気流でパージされる。その後、レドックス開始剤がゆっくり重合系に供給される。典型的な開始剤は、鉄塩、過酸化物、およびヒドロペルオキシド、過硫酸塩、重亜硫酸塩等である。
【0051】
典型的な重合は、3時間から4時間続き、その後エマルジョンは室温まで暖められ、濾過され、そして貯蔵庫に移される。いったんポリマーが苛性液中で加水分解されると、それらはRSV測定において、反転エマルジョンポリマーと似たような型の特性を示す。
【0052】
「乾燥ポリマー」は、「ゲル」重合によって作られたポリマーを乾燥することによって作成されたポリマーを意味する。ゲル重合により、乾燥粉末として高分子量の水溶性ポリマーを作成するのは、一般的に以下の方法で行われる:連鎖移動剤、シェラント(chelants)、pH緩衝液、界面活性剤等の重合あるいはプロセス添加剤とともに、通常20〜60質量%の濃度の水溶性モノマーの水溶液が、窒素パージチューブを備えた断熱反応容器に入れられる。重合開始剤が添加され、溶液は窒素でパージされ、そして反応温度は制御されることなく上昇させられる。重合物が冷えた後、反応物のゲルは反応容器から取り出され、細かく刻まれ、乾燥され、そして所望の粒子サイズの粉にされる。
【0053】
また、乾燥ポリマーは、本明細書中に記載の本発明のエマルジョン、溶液あるいは分散ポリマーをスプレー乾燥することによっても作ることができる。
【0054】
反転エマルジョンポリマー、水連続性分散物、または非常に高粘度のゲルポリマーとして作られた高分子量のポリマーの濃縮液を作ることは不可能だが、時として水中に水溶液として同じ組成の低分子量ポリマーを作成することが好ましい。
【0055】
水溶性モノマーの溶液重合を行うために、緩衝液や、酸または苛性物、シェラント(chelants)、連鎖移動剤等と共に、通常5〜40%の濃度で所望のモノマーが水に溶解される。溶液は窒素でパージされ、重合温度に加熱される。重合温度に達した後、1あるいは2以上の水溶性開始剤が添加される。これらの開始剤は、アゾタイプであっても、レドックスタイプのものであってもよい。それから、必要とされるポリマーの特性によって、温度は制御されることなく上昇させても(断熱的)、生じた熱を除くために冷却しながら制御しても(等温)よい。重合が完了した後、ポリマー溶液は反応容器から取り出され、貯蔵庫に移され、同定される。
【0056】
本発明のポリマーは、天然あるいは合成ポリマーを、サリチル酸基で官能化することによっても作ることができる。例えば、ペンダント型サリチル酸基を有するポリ(アクリルアミド)は、ポリ(アクリルアミド)のマンニッヒ反応(ホルムアルデヒド、HCl)によって作ることができる。同様に、タンパク質のような天然型ポリマーも、上述したマンニッヒ反応の条件でサリチル酸で官能化することができる。また、タンパク質や炭水化物も、ポリマーにペンダント型サリチル酸基を導入するために、クロロメチル化サリチル酸のようなサリチル酸と反応させることができる。
【0057】
また、ポリマーは、1あるいはそれ以上のサリチル酸を含有するモノマーと、(メタ)アクリル酸と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる群から選択される1またはそれ以上のアクリレートモノマーのフリーラジカル重合によって得られたものであることが好ましい。
【0058】
また、サリチル酸を含むモノマーは、4−メタクリルアミドサリチル酸、4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステル、o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸、o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステルからなる群から選択されるものであり、アクリレートモノマーは、メチルアクリレート、アクリル酸からなる群から選択されるものであることが好ましい。
【0059】
また、ポリマーはエマルジョンポリマーと、反転エマルジョンポリマーからなる群から選択されるものであることが好ましい。
【0060】
また、ポリマーは、約80〜99モルパーセントのアクリル酸のナトリウム塩またはアンモニウム塩と、4−メタクリルアミドサリチル酸、4−メタクリアミドサリチル酸フェニルエステル、o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸、o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸メチルエステルのいずれかを約1〜20モルパーセント含むものであることが好ましい。
【0061】
また、ポリマーは約88〜98モルパーセントのメチルアクリレートと、約1〜6モルパーセントのアクリル酸ナトリウムと、4−メタクリルアミドサリチル酸、4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステル、o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸、o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸メチルエステルのいずれかを約1〜6モルパーセント含むものであることが好ましい。
【0062】
バイヤー法液は、一般的に、様々な濃度で溶解アルミン酸ナトリウムや赤泥固体を含む水性媒体である。このような液には、高濃度レベルの赤泥と溶解アルミン酸ナトリウムを含む第一沈殿槽スラリーあるいはフィード、赤泥が高濃度で、アルミン酸および全アルカリ度が低濃度である赤泥洗浄スラリー、溶解したアルミン酸ナトリウムが豊富で、他のタイプの液に比べて赤泥が非常に少ない第二浄化液がある。追加液には、赤泥スラリーの堆積性を改良するために、あるいは、赤泥スラリーからの水の放出性を改良するために沈殿させた赤泥スラリーだけでなく、遠心分離機によって、あるいは真空乾燥容器中で、あるいはディスクフィルターによって脱水された赤泥スラリーがある。上述したように、アルミン酸ナトリウムとその水相からの赤泥の分離は、第一沈降段階から、工程ラインから濃縮赤泥が取り除かれるまで、そして第一沈降段階から、浄化液からのアルミナ三水和物の結晶化まで続く。
【0063】
静置あるいは濾過に先んじて、あるいは後に続く赤泥の沈降は、高濃度の微粒子のために、そして、全アルカリ度が高濃度であるために、第一沈降段階中が最も難しい。第一沈降段階での沈降性を改良することは、バイヤー法全体に非常に重要なことである。
【0064】
第一沈降液中で形成されたの沈降赤泥固体の上の、上澄み液に残っている懸濁固体を減らすことにより、第二浄化段階で取り除かれるべき固体が減る。
【0065】
バイヤー法では、ボーキサイト鉱石が高アルカリ条件下で温浸され、そして通常、典型的な第一沈降液は、水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、そして一般に炭酸ナトリウムを含む、高アルカリ性の液である。第一沈降槽フィード、すなわち第一沈殿段階に入る液の全アルカリ度は、通常供給材料中、炭酸ナトリウム換算で、約100〜300グラムパーリットルである。第一沈降槽フィード中の固体含量は、フィード中、約25〜85グラムパーリットルと様々である。
【0066】
第一沈降槽フィードは、フラッシュタンクあるいは他の容器に入っており、第一沈降槽へ注がれる、バイヤー法における温浸されたスラリーを意味する。このようなフィードは、温浸されたスラリーと希釈液の混合物であり、そして希釈液は、上述した赤泥洗浄段階からの向流洗浄水である。
【0067】
第一沈降槽フィードは、第二浄化段階や赤泥洗浄段階において浄化および/あるいは分離された液やスラリーとは、固体含量、溶解したアルミン酸ナトリウムの含量、全アルカリ度等の組成に関して異なる。
【0068】
第一沈殿槽供給材料は、それらの液やスラリーが先立って行われた沈降処理によって不溶部を有さないという点でも、それらの液やスラリーとは異なる。
【0069】
したがって、バイヤー法の第一沈降槽フィードの浄化性の改良が、本発明の一形態である。また、広義では、本発明は、赤泥が見られる鉱物処理工程における、赤泥を含む液の浄化と沈降に関する。例えば、本発明のポリマーは、向流洗浄液中や、バイヤー法の第一沈降液だけでなく、遠心分離機中や真空濾過(ドラムフィルターやディスクフィルター等)によって脱水された赤泥中、ポリッシングフィルター(圧力式あるいは砂式濾過器)中での濾過性を向上するための沈降槽オーバーフロー中、赤泥処分場における赤泥堆積性を向上するための最後の赤泥洗浄段階後の沈降された赤泥中、他の用途に有用にされた赤泥中、においても使用される。
【0070】
第一沈降槽フィードの沈降において、本発明のポリマーを使用すると、液/泥界面が赤泥固体の沈降により形成される。上澄み液には、懸濁固体量が少なく(通常約10〜500mg/lの範囲)、赤泥層の上を覆っている。下の泥層は、沈降した物質を含み、上述したように、赤泥固体(一般的に約10〜70質量%の泥固体)と、いくらかのプレグナント液を含む。上層の上澄み液は、これも上述したように、第二浄化段階のために分離された液である。上澄み泥液と泥層の界面は、はっきりと見られることもあるが、上澄み液に全く懸濁固体がないわけではないため、上澄み液は半透明の液として見られる。本発明はそのような上澄み液の懸濁固体の量を減らし、それゆえアルミン酸ナトリウム液の所定の純度を得るために必要な第二浄化段階の程度を減らすことができる。本発明のポリマーの使用は、上澄み液の透明性と赤泥の安定性、そして濃縮赤泥スラリーのレオロジー特性を改良することにより、デンプンの必要性を減らしたり、なくしたりすることにもなる。
【0071】
温浸されたスラリーは、通常、高温でフラッシュタンクから排出される。第一沈降槽フィードは、温浸されたスラリーが、任意的に、第一沈降槽フィードを形成するために第一赤泥洗浄段階からの液と混合されるときの冷却以外には、第一沈殿段階に入る前に、一般的にはさらに冷却はされない。第一沈降槽フィードにおける沈降は、常圧下、約80〜110℃の温度で行われる。第一沈降槽フィードにおける沈降は、高圧下、約200℃程度の高温で行うこともできる。
【0072】
本発明の高分子量および/または低分子量のポリマーは、デンプン、デキストラン、アルギン酸塩、小麦粉のような従来の非イオン性の多糖類の沈降剤や、アクリル酸やアクリレートのホモポリマー、アクリル酸やアクリレートのモノマーを少なくとも50モルパーセント以上含むアクリル酸やアクリレートのコポリマー、上記アクリル酸類のアルカリ金属塩、あるいはアルカリ土類金属塩、あるいはアンモニウム塩、アルキルエステル基の約60〜90%が加水分解されたアクリレートコポリマーのポリアクリレートアルキルエステルのようなアニオン系沈降剤との組み合わせで使用される。上述のいかなるアニオン系沈降剤も、ペンダント型ヒドロキサム酸基でさらに官能化することができる。サリチル酸を含むポリマーは、いかなる上述のポリマーについても、その添加の前に、後に、また同時に添加しても良い。
【0073】
ポリマーは、泥の堆積性の改良や、泥からの液のより早い分離のために、泥の処分場での最終段階洗浄アンダーフローの処理にも利用することができる。さらに、ポリマーは泥フィルターの処理に使用することもでき、フィルターとしては、ドラムフィルターや真空フィルター等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0074】
本発明の水溶性ポリマーは、次のように使用される:ポリマー溶液が、通常約0.1〜1質量パーセントのポリマー活性溶液として、適切な希釈水流中に作られる。この溶液は、懸濁固体を沈殿させるために十分な量、懸濁固体を含む温浸されたボーキサイトアルミン酸ナトリウム工程流に添加される。例えば、ポリマーは、沈降容器の供給ライン上流へ投入されたり、および/あるいは、沈降容器のセンターウエルへ添加されたりする。
【0075】
また、本発明の水連続性ポリマーは、バイヤー法第一液フィードにニート、あるいは希釈溶液として添加される。水連続性ポリマーは、バイヤー液それ自体の中で加水分解する。さらに詳しくは、アクリル酸および/またはアクリルサンエステルから作られた共重合体および/あるいは3元共重合体は、エステル基が加水分解されるまで赤泥沈殿に対して活性ではない。ポリマーは、赤泥の存在するバイヤー液中に入れられると、高アルカリ性と高温により、各種のエステル基が加水分解されてアクリル酸とサリチル酸基がイオン化されることにより、赤泥沈殿に有効なものへと変化する。さらに、ポリマーはすぐに加水分解されるわけではなく、比較的時間がかかる。それゆえ、ポリ(アクリル酸/アクリル酸エステル/サリチル酸エステル)は、基本的に絶え間なく活性化されていることになる。
【0076】
サリチル酸含有ポリマーは、フラッシュタンクの中の一つ、あるいはポリマーが加水分解するのに十分な温度と滞留時間のあるフラッシュタンクと第一沈降フィードタンクとの間のような第一沈殿槽の上流に入れられる。加水分解は、ポリマーと泥がフラッシュタンクから各種配管を這い下りて、第一沈降槽に入っていくのにつれて進行する。
【0077】
液を含む赤泥は、第一沈降槽フィード、赤泥洗浄フィード、遠心分離機フィード、ポリッシングフィルターフィード(圧力フィルターあるいは砂フィルター)等である。フィードは、温浸器(digester)放出物、希釈された温浸器(digester)放出物、第一沈降槽アンダーフロー、洗浄アンダーフロー、あるいは、沈降槽オーバーフローや洗浄オーバーフローや循環水や通常の水等の他の工程流と、沈降槽アンダーフローや洗浄アンダーフローとの組み合わせ由来のものである。ここで述べるポリマーは、バイヤー法における赤泥含有液を処理するために使用される際に、浄化性と沈降速度の両方を向上させる。
【0078】
本発明のポリマーを使用して処理するのに適当な、代表的なバイヤー液は、沈殿槽フィード、沈降槽オーバーフロー、温浸器(digester)放出物、洗浄機の泥洗浄物、第一アルミナ結晶タンクへのフィード、第二、第三アルミナ分類機やトレーへのフィード、あるいは遠心分離機へのフィード等である。
【0079】
本発明の水連続性ポリマーは、苛性液中で加水分解されるが、それには、スペント液、プレグナント液、少量の苛性化物を含む循環洗浄オーバーフロー、循環水、および/または、上述したような、バイヤー法の第一液フィードへ添加されるより前に苛性化物の追加された復水、のような各種の工程液流を単独で、あるいは組み合わせて使用される。
【0080】
その結果、ポリマーはバイヤー液の添加前に加水分解される。
【0081】
本発明のポリマーは、1あるいはそれ以上のアニオン性あるいは非イオン性の沈降剤との組み合わせによって使用される。代表的な非イオン性沈降剤は、デンプン、デキストリン、小麦粉等である。代表的なアニオン性沈降剤は、ポリ(メタ)アクリル酸である。1またはそれ以上のアニオン性沈降剤が組み合わせて使用される時、本発明のポリマーは、好ましくは、RSVは約14〜21dL/gであり、アニオン性沈降剤のRSVは、約31dL/g以上である。
【0082】
好ましいポリ(メタ)アクリル酸としては、ポリ(メタ)アクリル酸、ペンダント型ヒドロロキサム酸基を有するポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(アルキル(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/アクリルアミド共重合体、ペンダント型ヒドロロキサム酸基を有する(メタ)アクリル酸/アクリルアミド共重合体、(メタ)アクリル酸/アクリルアミド/アルキル(メタ)アクリレート三元共重合体、(メタ)アクリル酸/アクリルアミド/AMPS三元共重合体が挙げられる。
【0083】
アニオン性沈降剤は、本発明のポリマーの添加前、添加後、あるいは添加と同時に添加しても良い。
【0084】
上述の発明は、以下の実施例を参照することにより容易に理解されるが、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。
【実施例】
【0085】
(実施例1)
4−メタクリルアミドサリチル酸(4−MASA)の合成
5Lのフラスコ中で、250gの4−アミノサリチル酸(Aldrich Chemical Co.、ウィスコンシン州、ミルウォーキー)を、窒素雰囲気下、メカニカルスターラーで撹拌しながら2Lのアセトンに溶解させる。これに、室温で無水メタクリル酸(Aldrich)を1時間かけて滴下する。16時間撹拌後、アセトンの量を真空蒸留により1Lまで減らす。溶液から析出したクルードの固体生成物は、真空濾過で集められる。生成物は水:メタノール=5:1の溶液500mLで洗浄され、さらに1Lの水:メタノール=5:1の溶液中で30分固体を撹拌することにより精製される。固体を真空濾過で分離し、終夜空気乾燥させることにより、黄褐色の固体295gを得る。この生成物は、さらなる精製をすることなしに使用される。
【0086】
(実施例2)
4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステル(4−MASAPE)の合成
29.6gの4−アミノサリチル酸フェニルエステル(Aldrich)を175mLのアセトンに溶解させた溶液を、0℃まで冷却する。これに、20mLのアセトンに溶解した29mLの無水メタクリル酸(Aldrich)を、撹拌しながら滴下する。溶液は室温まで暖められ、それから20時間環流する。その後、反応混合物を室温まで冷却し、400mLの氷水を添加する。得られた淡黄色固体は分離され、真空乾燥される。この生成物は、さらなる精製をすることなしに使用される。
【0087】
(実施例3)
o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸(A−4−MASA)の合成
35.0gの4−メタクリルアミドサリチル酸(実施例1に従い合成)を350mLの無水酢酸に添加した溶液に、0℃で撹拌しながら数滴の濃硫酸を添加する。溶液は0℃で60分間撹拌され、それから室温でさらに6時間撹拌される。それから反応混合物は800gの冷脱イオン水に入れられる。固体生成物が溶液から析出し、それは濾過により集められる。生成物はそれから室温で空気乾燥されることにより、定量的にA−4−MASAが得られる。
【0088】
(実施例4)
o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステル(A−4−MASAPE)の合成
窒素雰囲気下、22.0gの4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステルを120mLのアセトンに添加した溶液に、0℃でトリエチルアミン(9.7g)を添加する。この反応混合物に、撹拌しながら40mLのアセトンにアセチルクロライド(7.52g、Aldrich)を添加したものを滴下する。混合物は室温で6時間撹拌され、それから反応混合物は濾過され、減圧濃縮される。得られた固体はアセトンに溶解させ、そのアセトン混合物はゆっくり水に添加される。得られた固体は濾過され、真空で乾燥される。
【0089】
(実施例5)
バッチ式重合による、3モルパーセント4−メタクリルアミドサリチル酸(4−MASA)/97モルパーセントアクリル酸ナトリウムの反転エマルジョンコポリマーの合成
メカニカルスターラー、環流冷却器、滴下ろうと、ガス注入管、温度計を備えた500mLの反応容器に、33gのアクリル酸と、45gの脱イオン水を入れる。この溶液は、最終的にpHが約8.5になるように、水酸化ナトリウム(50%水溶液)で中和される。中和は氷浴中で、モノマー溶液が25℃を超えないように気をつけながら行われる。中和された溶液に、0.013gのエチレンジアミン四酢酸・四ナトリウム塩(EDTA、Aldrich)を添加する。別途、溶液のpHを、水酸化ナトリウム(50%水溶液)で約12.5に調整することによって、3.67gの4−MASAを10.0gの脱イオン水に溶解しておく。2つのモノマー溶液は一緒にされ、混合物のpHは必要に応じて水酸化ナトリウムあるいは硫酸で約10.5に調整しておく。
油相は、45.2gのパラフィン液(Escaid(登録商標)110、Exxon、テキサス州、ヒューストン)、3.15gのソルビタンモノオレート(Span(登録商標)80、ICI Americas、デラウエア州、ウイルミントン)、1.37gのポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(Tween(登録商標)61、ICI)、0.94gのポリオキシエチレンソルビタントリステアレート(Tween(登録商標)65、ICI)、2.89gのオレイン酸(J. T. Baker、ニュージャージー州、フィリップスバーグ)の混合物を、界面活性剤が溶解するまで(54−57℃)加熱することにより作られる。油相は上述した反応容器に移され、45℃に加熱される。
1000rpmで撹拌しながら、水性モノマー相は、2分かけて添加される。できた油中水型エマルジョンは、窒素パージされて30分間撹拌される。その後、この油中水型エマルジョンに、0.0525gのVazo(登録商標)64と0.0075gのVazo(登録商標)52が添加される。重合は窒素雰囲気下、45℃で4時間かけて行われ、それから55℃で1時間行われる。できたエマルジョン生成物はそれから25℃まで冷却される。このポリマーは、18.8dL/g(30℃で2Nの硝酸ナトリウム溶液中、400ppmの溶液として測定)の換算比粘度(reduced specific viscosity)、および1050cps(#3スピンドル、12rpm)のブルックフィールド粘度を有する。
【0090】
(実施例6)
6モルパーセント4−メタクリルアミドサリチル酸(4−MASA)/94モルパーセントアクリル酸ナトリウムの反転エマルジョンコポリマー合成のための半バッチ式重合
本実施例では、実施例4で述べたのと同じ反応器具を用いた。33gのアクリル酸と、0.013gのEDTAを30gの脱イオン水に溶解し、水酸化ナトリウム(50%水溶液)で最終的なpHが約8.5になるように中和する。中和は氷浴中で、モノマー溶液の温度が25℃を超えないように注意しながら行われる。
別途、水のpHを、水酸化ナトリウム(50%水溶液)で約12.5に調整することによって、6.65gの4−MASAを10.0gの脱イオン水に溶解しておく。この溶液は置いておく。
油相は、45.20gのEscaid(登録商標)110中の、3.15gのSpan(登録商標)80、1.37gのTween(登録商標)61、0.94gのTween(登録商標)65、2.89gのオレイン酸を、の混合物を、界面活性剤が溶解するまで加熱することにより作られる。
油相は反応容器に入れられ、反応容器の内容物は1000rpmで撹拌される。それから、水溶性モノマー相が、油中水型エマルジョンを形成するために、2分かけて反応器に添加される。エマルジョンは窒素でパージされ、45℃に加熱される。重合は0.0525gのVazo(登録商標)64と、0.0075gのVazo(登録商標)52を添加することにより開始する。60分後、4−メタクリルアミドサリチル酸溶液は数分かけて反応容器に入れられる。重合は45℃でさらに2時間続けられ、それから55℃でもう1時間行われる。この後、エマルジョンは室温まで冷却される。このポリマーは、17.4dL/g(30℃で2Nの硝酸ナトリウム溶液中、400ppmの溶液として測定)の換算比粘度(reduced specific viscosity)、および3260cps(#3スピンドル、12rpm)のブルックフィールド粘度を有する。
【0091】
(実施例7)
6モルパーセント4−メタクリルアミドサリチル酸(4−MASA)/94モルパーセントアクリル酸ナトリウムの反転エマルジョンコポリマー合成のための連続フィード重合(CFP)
本実施例で使用される反応器具は、実施例4で述べたものと同じものを用いた。アクリル酸(33g)と0.013gのEDTAを30gの脱イオン水に溶解し、水酸化ナトリウム(50%水溶液)で最終的なpHが約8.5になるように中和する。中和は氷浴中で、モノマー溶液の温度が25℃を超えないように注意しながら行われる。
別途、水のpHを、水酸化ナトリウム(50%水溶液)で約12.5に調整することによって、6.65gの4−MASAを10.0gの脱イオン水に溶解しておく。この溶液は置いておく。
油相は、45.20gのEscaid(登録商標)110中の、3.15gのSpan(登録商標)80、1.37gのTween(登録商標)61、0.94gのTween(登録商標)65、2.89gのオレイン酸を、の混合物を、界面活性剤が溶解するまで加熱(54−57℃)することにより作られる。
油相は反応容器に入れられ、反応容器の内容物は1000rpmで撹拌される。それから、水溶性モノマー相が、油中水型エマルジョンを形成するために、2分かけて反応器に添加される。エマルジョンは窒素でパージされ、45℃に加熱される。重合は0.0525gのVazo(登録商標)64と、0.0075gのVazo(登録商標)52を添加することにより開始する。15分後、4−MASA溶液は60分かけて反応容器に入れられる。
重合は45℃でトータル3時間続けられ、それから55℃でもう1時間行われる。この後、エマルジョンは室温まで冷却される。このポリマーは、31.0dL/g(30℃で2Nの硝酸ナトリウム溶液中、400ppmの溶液として測定)の換算比粘度(reduced specific viscosity)、および4300cps(#3スピンドル、12rpm)のブルックフィールド粘度を有する。
【0092】
(実施例8)
高ポリマー固体(higher polymer solids)での3モルパーセント4−メタクリルアミドサリチル酸(4−MASA)/97モルパーセントアクリル酸ナトリウムの反転エマルジョンコポリマー合成のための連続フィード重合(CFP)
本実施例では、実施例4で述べたのと同じ反応器具を用いた。
アクリル酸(55.2g)と0.015gのEDTAを66gの脱イオン水に溶解し、水酸化ナトリウム(50%水溶液)で最終的なpHが約8.5になるように中和する。中和は氷浴中で、モノマー溶液の温度が25℃を超えないように注意しながら行われる。
別途、水のpHを、水酸化ナトリウム(50%水溶液)で約12.5に調整することによって、5.79gの4−MASAを10.0gの脱イオン水に溶解しておく。この溶液は置いておく。
油相は、45.20gのEscaid(登録商標)110中の、3.15gのSpan(登録商標)80、1.37gのTween(登録商標)61、0.94gのTween(登録商標)65、2.89gのオレイン酸を、の混合物を、界面活性剤が溶解するまで加熱(54−57℃)することにより作られる。
油相は反応容器に入れられ、反応容器の内容物は1000rpmで撹拌される。それから、水溶性モノマー相が、油中水型エマルジョンを形成するために、2分かけて反応器に添加される。エマルジョンは窒素でパージされ、45℃に加熱される。重合は0.0525gのVazo(登録商標)64と、0.0075gのVazo(登録商標)52を添加することにより開始する。15分後、4−MASA溶液は60分かけて反応容器に入れられる。
重合は45℃でトータル3時間続けられ、それから55℃でもう1時間行われる。この後、エマルジョンは室温まで冷却され、貯蔵庫に移される。このポリマーは、36.7dL/g(30℃で2Nの硝酸ナトリウム溶液中、400ppmの溶液として測定)の換算比粘度(reduced specific viscosity)、および7300cps(#3スピンドル、12rpm)のブルックフィールド粘度を有する。
【0093】
表1に記載の代表的な高分子量反転エマルジョンポリマーは、実施例5−8の方法に従い合成される。表1中、Na(あるいはNH)AA=ナトリウムあるいはアンモニウムのアクリレートであり、Na 4−MASA=4−メタクリルアミドサリチル酸ナトリウム塩である。
【0094】
【表1】
Figure 2004529219
【0095】
(実施例9)
6モルパーセントo−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸(A−4−MASA)/6モルパーセントアクリル酸/88モルパーセントメチルアクリレートの水連続エマルジョン重合による合成
本実施例は、メカニカルスターラー、環流冷却器、ろうと、シリンジポンプ、ガス注入/排出管、温度計を備えた250mLの反応フラスコからなる器具により行われた。温度はアセトン−ドライアイス浴により制御された。
0.9gのSAG2001(Witco, Osi Specialties Group、ウエストバージニア州、フレンドリー)、6.6gの58%のRhodapex(登録商標)co−436(Rhone-Poulenc、ニュージャージー州、クランベリー)、0.6gのPluronic(登録商標)F−68(BASF、ニュージャージー州、パーシパニー)、0.03gのEDTAと共に、95.96gの脱イオン水を反応容器に入れ、混合物を透明な溶液になるまで撹拌する。その後、21.31gのメチルアクリレート、1.06gのアクリル酸、0.047gのギ酸、そして7.84gのA−4−MASAの混合物(実施例3に従い作成)を一気に加える。系を10℃に冷却し、それから30分間、完全に窒素でパージする。その後、10gの0.0175%硫酸鉄水溶液と、10gの0.0175%のtert−ブチルヒドロペルオキシドを1時間かけて、重合温度を10〜14℃に保ちながら、反応混合物に添加する。この開始剤溶液の添加が終わった後、重合はさらに2時間継続される。その後、温度は25℃まで上げられ、系は30分間撹拌される。得られるラテックスを、ふるいで濾過することにより、乳白色の低粘度の生成物が得られる。
ポリマー試料は、アセトン−水混合物中でラテックスの一部を析出させることによりラテックスから分離することができる。ポリマー試料は脱イオン水で洗浄し、室温で真空乾燥される。その後、0.6gの乾燥ポリマー、4.0gの水酸化ナトリウム(50%水溶液)、195.4gの脱イオン水の混合物を85℃で5時間撹拌する。ポリマーのRSVは40.0dL/g(上記実施例と同条件下で測定)であった。
【0096】
(実施例10)
2モルパーセントo−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステル(A−4−MASAPE)/1モルパーセントアクリル酸/97モルパーセントメチルアクリレートの水連続性エマルジョンポリマーの合成
メカニカルスターラー、環流冷却管、ろうと、シリンジポンプ、窒素ガス注入管および排出管、温度計を備えた0.25Lの反応フラスコに、120.0gの脱イオン水、6.75gの58%Rhodapex(登録商標)CO−436、0.75gの70%IGEPAL−CA−89、0.75gのPluronic(登録商標)F−68、0.03gのEDTAを入れ、混合物を透明溶液となるまで撹拌する。透明溶液に0.9gの、消泡剤であるSAG2001を添加し、溶液を10℃に冷却しながら15分間、溶液を窒素でパージする。
メチルアクリレート40.0g、A−4−MASAPE(実施例4に従い作成)3.27g、アクリル酸0.7g、そしてギ酸0.0375gをろうとに入れ、反応容器中の乳化液に添加し、さらに10分間窒素パージを続ける。
それから、7.64gの0.0175%硫酸鉄7水和物水溶液と、7.64gの0.0175%のtert−ブチルヒドロペルオキシドを、温度が約10〜14℃を保つような速度で1時間かけて、添加する。この開始剤溶液の添加が終わった後、重合はさらに2時間継続される。その後、温度は25℃まで上げられ、系は30分間撹拌される。得られるエマルジョンを、ふるいで濾過することにより、乳白色の低粘度の生成物が得られる。
このエマルジョンポリマーは、液体クロマトグラフィー(アクリル酸)と、換算比粘度(reduced specific viscosity)で残存モノマー量を決定するために、1%の苛性液中で、1%のエマルジョン濃度で加水分解される。
【0097】
表2に記載されている代表的な高分子量エマルジョンポリマーは、実施例9および10に従い合成される。表2で、MA=メチルアクリレート、AA=アクリル酸、4−MASA=4−メタクリルアミドサリチル酸である。
【0098】
【表2】
Figure 2004529219
【0099】
(実施例11)
N−アクリルアミド−4−アミノサリチル酸ナトリウム塩の合成
乾燥チューブを有するろうと、メカニカルスターラー、冷却器を備えた反応容器に、4−アミノサリチル酸ナトリウム塩(21g、1.2等量)と脱イオン水(400g)を入れる。この混合物を10℃まで冷却し、水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより、pHを約12に調整する。アミノサリチル酸ナトリウム塩/水混合物を激しく撹拌しながら、クロロホルム(200mL)と、アクリロイルクロライド(Aldrich、9g、1等量)の混合物を、ろうとから15分かけて滴下する。反応混合物の温度は氷浴により10℃に保たれる。2時間後、クロロホルム層を分離する。NMR測定により、水層は、N−アクリロイル−4−アミノサリチル酸を主成分として含むことが分かる。
水層は、それから酢酸でpH8に中和され、得られた析出物を濾過し、析出物は、重さが一定になるまで(19.0g)空気乾燥される。これは、さらに精製をすることなくアクリル酸ナトリウムとの重合に使用される。
【0100】
(実施例12)
アクリル酸ナトリウム/N−アクリルアミド−4−アミノサリチル酸ナトリウム共重合体(93/7モル%)の逆エマルジョンの合成
マグネチックスターラーを備えた500mLビーカーの中の、アクリル酸(80.9g)と脱イオン水(114g)の混合物を7−10℃に冷却し、50%水酸化ナトリウム水溶液(92g)を30分かけて滴下する。滴下の間、反応混合物の温度は15℃以下に保つ。水酸化ナトリウムの添加後、粉末状のN−アクリロイル−4−アミノサリチル酸(19g、実施例11に従い合成)を添加し、混合物は均一溶液となるように撹拌される。
窒素導入管、冷却管、メカニカルスターラー、ろうとを備えた重合反応容器に、Escaid(登録商標)110(130g)、Ethomeen(登録商標)T12(9.24g、Akzo America, Inc.、ニューヨーク州、ドブズフェリー)、Brij(登録商標)、(ICI)93(4g)の混合物を入れる。前の段階からのビーカーの内容物は、この混合物へ添加される。それから、ビーカーを50mLの脱イオン水で洗浄し洗浄物は反応容器へ入れる。反応混合物は1000rpmで撹拌し、38℃まで加熱する。38℃での撹拌を30分行った後、反応温度は45℃まで上げられる。Vazo(登録商標)64(0.2g)とVazo(登録商標)52(0.05g)の混合物を添加し、窒素パージを開始する。反応混合物は45℃で7時間保たれ、それから60℃で1時間保たれる。その後、反応物は冷却され、生成物は容器に移される。生成物のRSVは、17.2dL/g(2NのNaNO中、400ppm溶液)である。
【0101】
(実施例13)
96/1/3ポリ(メチルアクリレート/アクリル酸/4−メタクリルアミドサリチル酸)エマルジョンポリマーの加水分解
ここで述べる活性テストは、上で合成したポリマーと、表2に記載のポリマーを加水分解して得た、ポリ(アクリル酸ナトリウム/4−メタクリルアミドサリチル酸ナトリウム)を使用して行われる。加水分解は85℃で20分間、1%NaOH水溶液中に1%のエマルジョンを作用させることにより行われた。
【0102】
ポリ(メチルアクリレート/アクリル酸/4−メタクリルアミドサリチル酸)ポリマーの加水分解する速度は、苛性ソーダの濃度と反応温度により、制御することができる。加水分解が起こるにつれ、ポリマーはより水溶性になっていく。例として、85℃、1%NaOH水溶液中でのポリマー2の1%エマルジョンの加水分解率が、15、30、45、60、90、120分間で測定され、表3にまとめられている。コロイド滴定は、アニオン電荷と加水分解の程度を決定するために使用される。
【0103】
【表3】
Figure 2004529219
【0104】
(実施例14)
ペンダント型サリチル酸基を有する代表的ポリマーの沈降および浄化性能
本発明の代表的なサリチル酸を含有するポリマーの沈降および浄化性能は、以下に述べるようにして得られる。
以下の一般的な試験手順は、沈降速度データを得るために利用される。よく混合された沈降槽フィードスラリー試料(鉱物処理工場から得た赤泥)を、18から20個の1000mLのNalgene(登録商標)メスシリンダーに、全てのシリンダーの500mLの目盛りまでいれて、分配する。残りの500mLは、逆の順序で入れられる。これらのシリンダーは、すぐに透明スライドガラスあるいはプラスチックの温水浴中に置かれ、98−100℃に保たれる。小さいスケールで試験をするときには、0.1あるいは0.25Lのシリンダーを使用する。
フィードスラリーが入っているシリンダーは、20−30分間かけて、浴温度に保たれる。
水浴中に置かれている間、シリンダーは、直接2つのプランジで混合される。プランジャーは、ボトムエンドに取り付けられた#10ゴムストッパーを有する、1/8”金属ロッドである。プランジャーは、自由に下方に自由に落下でき、また、同じ速度で上方へ上がるようになっている。ポリマーを試験するために、1000mLメスシリンダーにポリマーを入れ、一定番号のプランジで(通常4または6)混合される。
沈降速度を決定するために、シリンダーの900と700mLの目盛りの間を固体/液体界面が移動する速度を記録する。2つの目盛りの間の距離を測定した後、(ft/hr)あるいは(m/hr)単位で沈降速度を計算することができる。
この情報に基づいて、代替比率(replacement ratio,RR)は、Y軸を沈降速度に、X軸を試験したそれぞれの組成をとり、グラフにプロットすることによって計算される。所望のプラント沈降速度を得るために必要な添加量は、上記グラフから決定される。代替比率は、プラント沈降速度を得るために従来の処理で必要とされるポリマーの量で、新規なポリマーの量を割った値である。RR値が1未満であれば、実験に使用したポリマーの方が優れており、1であれば同等であり、そして1を超えていれば、従来の処理ポリマーと比べて活性が劣っていることになる。
【0105】
全ての沈降テストにおいて、従来型処理ポリマーA(Conventional Treatment Polymer A, CTP A、メチルアクリレート/アクリル酸共重合体、Nalco Chemical Company、イリノイ州、ネーパービル)を10g/LのNaOH水溶液中、加水分解に最も適当な時間をかけて(通常20−30分)、80−85℃で、1%のエマルジョンとして加水分解し、脱イオン水で希釈して濃度を0.1−0.2質量パーセント(エマルジョン基準)とする。
【0106】
代表的なエマルジョンポリマー1−4は、80−85℃、10g/LのNaOH水溶液中で、30分間で1.0−1.5%加水分解され、それから脱イオン水で0.2質量パーセント(エマルジョン基準)に希釈される。従来型処理ポリマーB(CTP B、ポリ(アクリル酸アンモニウム)、Nalco Chemical Company、イリノイ州、ネーパービル)は、10g/LのNaOH水溶液中で1%のエマルジョンとして反転され、脱イオン水で濃度0.05−0.1質量パーセント(エマルジョン基準)に希釈される。代表的な反転エマルジョンポリマー5−18は、10g/LのNaOH水溶液中で、1.0あるいは2.0質量%エマルジョンに反転され、脱イオン水で0.1−0.2質量パーセント(エマルジョン基準)に希釈される。
【0107】
沈降槽オーバーフローの透明度は、沈降後の規定時間後(例えば、通常10分、あるいは30分)1000mLメスシリンダーの先端部からとった液サンプルについて決定した。オーバーフロー固体は、所定量の液を濾過し、熱水で洗浄し、100℃のオーブンで2−4時間乾燥することにより得た固体の重さを測定した。また、オーバーフローの濁度は、オーバーフロー固体の間接的な測定であると考えられる。濁度(NTUとして)は、Hach社製の濁度計を使用して決定された。もしオーバーフローサンプルの濁度がメーターの範囲を超えていたら、すべてのサンプルは熱30質量%NaOH水溶液を使用して、所定量に希釈される(例えば、5mLのオーバーフローを、10mLの30質量%NaOH水溶液と混合)。
【0108】
透明度比は、新規なポリマーの能力の大きさと、従来のポリマーの能力の大きさを比較して評価される。これは、新規なポリマーを使用した時のオーバーフロー濁度(あるいは残査固体)を、同じ沈降速度(例えば、プラント沈降速度)で従来の沈降剤を使用した時のオーバーフロー濁度(あるいは残査固体量)で割った比として評価される。
【0109】
実験室的沈降テストは上述の標準方法を使用して、95−100℃で様々な赤泥スラリーを用いて行われる。液のアリコート(100ml)を沈降後、所定時間置いたあと(例えば、通常10分あるいは30分)にシリンダーの先端部から、シリンジでとる。予め重さが計られた濾紙を通過する、このアリコートの濾過速度は、秒単位で測定される。全試験の間、あるいは全試験を通して、一定の真空度を保つためにコントロールゲージを有する真空ポンプが使われる。濾紙状に液が注がれるとただちにタイマーがスタートされ、それから、濾紙上の表面が最初に乾燥する兆候が見えるとストップされる。アリコートのオーバーフローの透明度も、濾紙を洗浄、乾燥後、重さを計る(mg/L)ことにより決定される。透明度と濾過速度を評価するために、全てのシリンダーの沈降速度が大体同じになるように、それぞれの沈降剤が適切な量用いられる。
【0110】
濾過時間は、大体同じ沈降速度になる異なるポリマーを比べるのに効果的に比較される。短い濾過時間の値は、沈降剤がより沈降を助けていることを意味する。上澄み液中に残留した沈降剤(合成および天然の赤泥沈降剤共に)は、第二浄化段階で大幅に濾過速度を低下させることが見られる。
【0111】
濾過比率は、実験で使用したポリマーの濾過時間を、CTPの濾過時間で割ることによって決定される。
【0112】
試験は、異なったボーキサイト鉱石を用いた様々な赤泥スラリーを用いて行われる。上述の、本発明の代表的なポリマーの試験結果は、バイヤー液中に、本発明のポリマーは効果的に分散固体を沈降させることを示している。特に、バイヤー法における苛性アルミン酸塩流においてこれらのポリマーを使用することによって、分散された赤泥固体を効率的に沈降させ、プレグナント液の濾過の必要性を著しく減らすことができる。本発明のポリマーは、バイヤー法流から得られるアルミナ三水和物の清澄化も効率的にする。
【0113】
本発明のポリマーの混合物、あるいは従来の処理ポリマー(類)(例えば、多糖類、アクリルアミド、ヒドロキサム酸基、AMPS等を有するアクリレートの単独重合体、共重合体、3元共重合体)と、1またはそれ以上の本発明のポリマーの混合物、あるいは試薬は、本発明の範囲に入るものとして意図される。
【0114】
ここで述べた本発明の組成物、操作、手順の配列等は、以下の特許請求の範囲に定義される発明の概念および思想から逸脱しない限り、変更が可能である。

Claims (7)

  1. アクリルアミド/4−アクリルアミドサリチル酸溶液共重合体ではない、ペンダント型サリチル酸基を有する高分子量ポリマー。
  2. 前記ポリマーが、分散ポリマー、エマルジョンポリマー、反転エマルジョンポリマー、乾燥ポリマーおよび溶液ポリマーからなる群から選択されるものであることを特徴とする請求項1に記載のポリマー。
  3. 前記ポリマーが、1またはそれ以上のサリチル酸基を有するポリマーと、(メタ)アクリル酸およびアルキル酸(メタ)アルキルエステルからなる群から選択される、1またはそれ以上のアクリレートモノマーをフリーラジカル重合することにより得たものであることを特徴とする請求項2に記載のポリマー。
  4. 前記サリチル酸を含むモノマーが、4−メタクリルアミドサリチル酸、4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステル、o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸、o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステルからなる群から選択され、かつ前記アクリレートモノマーが、メチルアクリレートとアクリル酸からなる群から選択されるものであることを特徴とする請求項2に記載のポリマー。
  5. 前記ポリマーが、エマルジョンポリマーと、反転エマルジョンポリマーからなる群から選択されるものであることを特徴とする請求項4に記載のポリマー。
  6. 前記ポリマーが、約80〜99モルパーセントのアクリル酸ナトリウムあるいはアクリル酸アンモニウムと、約1〜20モルパーセントの4−メタクリルアミドサリチル酸、4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステル、o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸、又はo−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステルであることを特徴とする請求項5に記載のポリマー。
  7. 前記ポリマーが、約88〜98モルパーセントのメチルアクリレート、約1〜6モルパーセントのアクリル酸ナトリウム、および、約1〜6モルパーセントの4−メタクリルアミドサリチル酸、4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステル、o−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸、又はo−アセチル−4−メタクリルアミドサリチル酸フェニルエステルであることを特徴とする請求項5に記載のポリマー。
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