JP2004529188A - 上昇に関連した癌の治療法 - Google Patents

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Abstract

HER−2の濃度上昇によって特徴づけられる増殖性障害を治療する新規な方法で、患者にはHSP90阻害剤の有効量が投与される。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、癌の化学療法に関する。
【背景技術】
【0002】
以下の記載は本発明の理解に有用な情報を含む。ここに提供する任意の情報が、ここで請求された本発明に先行する技術、または関連した技術であること、または明確にまたは暗黙に引用された任意の出版物が先行する技術であることを認めるものではない。
【0003】
真核生物の熱ショック蛋白90S(HSP90s)はシグナル伝達、細胞周期制御および転写レギュレーションに関与する重要な蛋白を含む広範な蛋白の折りたたみ、活性化および集合に関与するユビキタス シャペロン蛋白である。HSP90シャペロン蛋白はステロイドホルモン受容体および例えばRaf−1,EGFR,v−Srcファミリーキナーゼ、Cdk4およびErbB−2(Buchner J.,1999,TIBS,24:136−141;Stepanova,L.et al.,1996、Genes Dev.10:1491−502;Dai,K.et al.,1996,J.Biol.Chem.271:22030−4)を含むプロテインキナーゼのような重要なシグナル蛋白に関係していることが研究者によって報告されている。研究ではさらに、例えばHsp70,p60/Hop/Stil,Hip,Bag1,HSP40・Hdj2/Hsj1、イムノフィリン、p23およびp50のようなコシャペロンがHSP90の機能を助ける可能性が示されている(例えばCalplan,A.,1999,Trends in Cell Biol.,262−68参照)。
【0004】
Streptomyces hygroscopicusから得られるアンサマイシン(ansamycin)抗生物質はHSP90sを阻害することが知られている。これらの抗生物質、例えばハービマイシンA(HA)およびゲルダナマイシン(GM)、およびラジシコールのような他のHSP90阻害剤は、HSP90のN端のポケットに強固に結合する(Stebbins,C.et al.,1997,Cell,89:239−250)。このポケットは高度に維持され、DNAジャイレースのATP結合部位との相同性は少ない(Stebbins,C.et al.,supra;Grenert,J.P.et al.,1997,J.Biol.Chem.,272:23843−50)。更に、ATPとADPはこのポケットに弱い親和性で結合し、弱いATPアーゼ活性を有することが示されている(Proromou,C.et al.,1997,Cell,90:65−75;Panaretou,B.et al.,1998,EMBO J.,17:4829−36)。In vivoおよびin vitro試験で、アンサマイシンおよび他のHSP90阻害剤によるこのN末端の占有は、HSP90の機能を変え、蛋白の折りたたみを阻害することが示されている。高濃度において、アンサマイシンおよび他のHSP90阻害剤はHSP90への蛋白基質の結合を妨げることが示されている(Scheibel,T.,H.et al.,1999,Proc.Natl.Acad.Sci.USA96:1297−302;Schulte,T.W.et al.,1995,J.Biol.Chem.270:24585−8;Whitesell,L.,et al.,1994.Proc.Natl.Acad.Sci.USA91:8324−8328)。アンサマイシンはまた、シャペロン関連蛋白基質のATP依存性遊離を阻害することが証明されている(Schneider,C.,et al.,1996,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,93:14536−41;Sepp−Lorenzio et al.,1995,J.Biol.Chem.270:16580−16587)。いずれにおいても、基質プロテアソーム中でユビキチン依存性過程によって分解される(Schneider,C.,L.,supra;Sepp−Lorenzino,L.,et al.,1995,J.Biol.Chem.,270:16580−16587;Whitesell,L.,et al.,1994,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,91:8324−8328)
【0005】
この基質の不安定化は腫瘍と非形質転換細胞で同様に起こり、例えばRaf(Schulte,T.W.et al.,1997,Biochem.Biophys.Res.Commun.239:655−9;Schulte,T.W.,et al.,1995,J.Biol.Chem.270:24585−8)、核ステロイド受容体(Segnitz,BおよびU.Gehring.1997,J.Biol.Chem.272:18694−18701;Smith,D.F.et al.,1995,Mol.Cell,Biol.15:6804−12)、v−src(Whitesell,L.,et al.,1994,Proc.Natl.Acad.Sci.USA91:8324−8328)およびEGF受容体(EGFR)およびHer2/Neu(Hartmann、F.,et al.,1997,Int.J.Cancer 70:221−9;Miller,P.et al.,1994,Cancer Res.54:2724−2730;Mimnaugh,E.G.,et al.,1996,J.Biol.Chem.271:22796−801;Schnur,R.et al.,1995,J.Med.Chem.38:3806−3812)のようなある膜貫通チロシンキナーゼ(Sepp−Lorenzino,L et al.,1995.J.Biol.Chem.270:16580−16587)のようなシグナルレギュレーターの部分群に特に有効であることが示されている。アンサマイシンによって誘発されたこれらの蛋白の損失によって、あるレギュラトリー経路の選択的崩壊が生じ、細胞周期の特別な相での成長停止、(Muise−Heimericks,R.C.et al.,1998,J.Biol.Chem.273:29864−72)、そのように処理された細胞のアポトーシスおよび/または分化が生じる(Vasilevskaya,A.et al.,1999,Cancer Res.,59:3935−40)。
【0006】
この種の成長停止が、選択的できる場合は増殖性疾患、即ち癌の治療に重要な結果を齎す。これまでの癌の治療は従来の外科的切除、放射線および/または化学療法に限られ、これらの手技は多少成功したが、より有効で副作用の少ない新しい治療を開発するニーズが残っている。特に、例えばHER−2/neuの過剰発現で特徴づけられる特別な癌のタイプを標的とする癌治療のニーズが残っている。
【0007】
erbB2とも云われるHER−2/neu癌遺伝子はp185として知られるチロシンキナーゼ活性を有する糖蛋白の暗号を規定する(Schechter,A.L.et al.,1984,Nature,312:513−516)。HER−2は上皮成長因子受容体(EGFR)ファミリーのメンバーで、他のファミリーのメンバーと部分的に相同性がある。正常成人の組織において、HER−2の発現は低い。しかし、HER−2はヒトの乳癌、肺癌、卵巣およびすい臓腫瘍のかなりの割合を含む多くの腫瘍で過剰発現していることが報告されている(Hynes,N.E.とStern,D.F.,1994,Biochem.Biophys.Acta.,1198:165−184)。HER−2は乳癌の少なくとも25−30%で過剰発現していることが報告されている(McGuire&Greene,1989,Semin.Oncol.16:148−155)。更に悪性乳癌におけるHER−2の過剰発現は転移の増加、化学療法抵抗性および低い生存率に相関している(Slamon et al.,1987 Science 235:177−182)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
HER−2の過剰発現は哺乳類の増殖性疾患の多くの型に関係し、寄与するので、そのような過剰発現を制御する手段が最も必要である。同時に正常細胞および組織に対する害を避け、最小にする治療が最も望ましい。本発明はこれらのニーズを満たし、同時に関連した利点を提供する。
【0009】
出願人等は、各種の増殖性障害の典型的な細胞のアンサマイシンCNF−101(“17−AAG”)に対する感受性が、これらの細胞中のHER−2の濃度に比例することを見出した。癌遺伝子を標的にする化学療法剤の大半は、その標的蛋白に関して完全に逆に相関し(通常癌遺伝子の標的蛋白の濃度の上昇は、所与の薬物に対する後天的または先天的抵抗性に関係する。)、蛋白が多いほど感受性は低い。(例えばInaba,M.,1997,Nippon Rinsho 55:1030−1037;Mcleod H et al.,1996,Brit.J.Cancer74:508−512;Kinsella,A.et al.,1998,Gen.Pharmacol.30:623−626;Inaba,M.,supre;Murakami,Y.,et al.,2000,Int.J.Oncol.17:277−283を参照のこと)。
【0010】
特に、本発明は、HER−2の発現濃度の上昇に関係した癌を含む細胞増殖性障害患者の治療法に関する。その方法には、HER−2の上昇した濃度を測定する検査とHSP90阻害剤の有効治療量の投与が含まれる。好ましい実施形態では、特別な障害は、癌であり、特に乳癌である。
【0011】
従って、最初の態様において、その方法は増殖性障害の疑いのある患者からの細胞、組織または体液を提供すること、HER−2の1つまたはそれ以上の遺伝子複写数、HER−2mRNAの量、またはHER−2蛋白の量について、その細胞、組織または体液を検査することを含む。正常細胞と比較してHER−2濃度が上昇していれば、その方法は更にHSP90阻害剤の医薬品的有効量を患者に投与することを含む。
【0012】
その阻害剤はアンサマイシンまたは、例えばラディシコール、またはその類縁体のような他の型の低分子のHSP90阻害剤であってもよい(米国特許第5,977,165号,5,650,430号および5,597,846号参照)。これらの化合物は合成物または天然物であってもよい。好ましい阻害剤にはゲルダマイシン、17−AAG,ハービマイシン、およびマクベシンが含まれる。阻害剤はHSP90のATP結合部位と結合するのが好ましく、また癌細胞に対して、正常細胞よりも好ましくは少なくとも2倍、少なくとも5倍、最も好ましくは少なくとも10倍低いIC50を有することがより好ましい。その阻害剤は約100nMまたはそれ以下のIC50を示すことが好ましい。他の実施形態では75nMまたはそれ以下、50nMまたはそれ以下、25nMまたはそれ以下、10nMまたはそれ以下、および5nMまたはそれ以下である。好ましい実施形態では、その阻害剤は17−AAGである。
【0013】
検査の段階で、好ましい実施形態には、HER−2遺伝子複写数またはHER−2メッセンジャーRNA濃度を測定するための核酸ハブリッド形成またはPCRの使用が含まれる。加えて、または別法として、例えば当技術分野で周知の抗体に基づいた各種の任意の技術を用いてHER−2蛋白の存在を検査することができる。検査はin vivoまたはin vitro(ex vivo)で行うことができ、後者は例えば細胞生検による。
【0014】
HSP90阻害剤の投与は、ex vivoまたは例えば非経口投与、末梢投与または病変内投与で、患者に直接投与してもよい。治療としての特別なHSP90阻害剤の投与に先立って、1つまたはそれ以上のHSP90阻害剤に対する患者の感受性を測定するために検査を行ってもよい。投与について適切な治療量を決定するために、この検査は異常細胞および/または正常細胞について同様に行うことができる。検査の段階で、陽性および/または陰性標準を用いてHER−2濃度の測定および/または阻害化合物の感受性を評価してもよい。
【0015】
いくつかの実施形態において、本発明の方法には、治療効果をモニターするために、CSP90阻害剤投与後1つまたはそれ以上の段階を含めることができる。この段階は、例えばHER−2mRNA,サイクリンおよび/またはリン酸化AKTの濃度のような、HER−2の濃度の指標である分子マーカーの測定を含んでもよい。サイクリンはD1とD3からなる群から選ぶのが好ましい、何故ならばこれらの分子種は当技術分野で周知であるからである。この段階で標準を用いてもよい。
【0016】
本発明の利点の1つは、HER−2の濃度の上昇を示している細胞によって特徴づけられる増殖性障害を、これらの特別な細胞に対して有効であるが、正常細胞には比較的無効であるHSP90阻害剤の量を投与することによって、選択的に標的にする能力である。他の利点は図、詳細な明細書および後に示す請求項から明らかであろう。
【0017】
定義
ここで用いられているように、次の用語は次の意味を有する。
【0018】
「HER−2発現濃度の上昇」は正常細胞に比べてより多いHER−2蛋白の存在を意味する。これは、遺伝子増幅(複数の遺伝子の複写)、転写および/または既存のHER−2遺伝子およびmRNAからの翻訳の亢進、および/または翻訳後の安定性の増加の結果の可能性がある。「HER−2の上昇」は1つまたはそれ以上のHER−2遺伝子の複写、mRNA転写または蛋白の増加を意味する。
【0019】
「HSP90阻害化合物」または「HSP90阻害剤」はHSP90シャペロン蛋白および/またはHSP90依存性蛋白の構造および/または機能を崩壊するものである。HSP90蛋白は事実高度に維持されている。(例えばNCBI受け入れ番号#P07900およびXM004515(それぞれヒトαおよびβHSP90)、P11499(マウス)、AAB2369(ラット)、P46633(チャイニーズハムスター)、JCI1468(チキン)、AAF69019(フレッシュフライ)、AAC21566(ゼブラフィッシュ)、AAD30275(サーモン)、O02075(ピッグ)、NP015084(酵母)およびCAC29071(フロッグ)を参照)。Grp94およびTrap−1は、ここで用いられているHSP90の定義の範囲に該当する関連分子である。従って、同様の予想される効果と阻害能力を有する多くの異なったHSP90sがある。本発明のHSP90阻害剤は特別な宿主患者のHSP90に特に方向づけることができ、または異種由来のHSP90同族体またはHSP90変異種に対する反応性に基づいて同定できる。使用される阻害剤は環状構造の抗生物質、例えばベンゾキノンアンサマイシン、または他の型の分子、例えばアンチセンス核酸またはラディシコールおよびその類縁体であってもよい。
【0020】
「アンサマイシン」にはゲルダマイシン、17−AAG,ハービマイシンおよびマクベシンが含まれるが、これらに限定されない。特別なアンサマイシンは17−アリールアミノ17−デメトキシゲルダマイシンを意味する。使用できるこれらまたは他のアンサマイシンは当技術分野で周知である。例えば米国特許第3,595,955号,4,261,989号,5,387,584号および5,932,566号を参照のこと。アンサマイシンは合成、天然由来または標準的な化学誘導体合成技術を用いて作られる、天然由来のアンサマイシンの任意の誘導体であってもよい。
【0021】
「医薬品的に有効な用量」は治療上または予防上の効果を提供できる量を意味する。治療上および/または予防上の効果を得るために本発明によって投与される化合物の特別な量は、勿論、例えば投与された特別な化合物、投与経路、治療されている状態および治療されている個人等の症例を取り巻く特別な環境によって決定される。典型的な一日用量(単回または分割投与)は約0.01mg/kgから約100mg/kg、より好ましくは50mg/kgを含む。好ましい一日用量は一般に約0.05mg/kgから約20mg/kg、理想的には約0.1mg/kgから約10mgmg/kgである。
【0022】
好ましい治療効果は、例えば乳癌のような増殖性障害の特徴を有する細胞の成長をある程度阻害することである。治療効果はまた、通常、細胞の成長または細胞の塊のサイズ以外の1つまたはそれ以上の症状を完全に軽快する必要はないが、ある程度軽快する。治療効果には例えば1)細胞数の減少;2)細胞のサイズの減少;3)例えば癌の転移の場合は、末梢器官への細胞の浸潤の阻害(即ち、ある程度の遅延、好ましくは停止)3)腫瘍の転移の阻害(即ち、ある程度の遅延、好ましくは停止);4)細胞の成長のある程度の阻害;5)障害に関連した1つまたはそれ以上の症状のある程度の軽快。
【0023】
用語「IC50」はある集団の50%の細胞または、例えばより大きな細胞集団内の癌細胞対非癌細胞のようなある特別な細胞型の死滅を達成するのに必要なHSP阻害剤の濃度として定義される。必ずしも必要ではないが、IC50は好ましくは増殖性障害を示す細胞に対してよりも、正常細胞に対して大きいことが好ましい。
【0024】
「標準」とは陽性または陰性の対照を意味する。HER−2発現濃度の体系での陰性対照は、例えば正常細胞と相関するHER−2(遺伝子、転写および/または対応した蛋白産物)の量を有する標本である。陰性対照はまた、例えばmRNAまたは蛋白のようなHER−2遺伝子または遺伝子産物を含まない標本を含んでもよい。対照的に、陽性対照はHER−2遺伝子または遺伝子産物を含み、例えば乳癌のような増殖性障害に見られるような過剰発現に相関した量を含むのが好ましい。対照は細胞または組織標本から得てもよく、または不動化されたまたは不動化されていない精製されたリガンド(またはリガンドがない)を含むものから得てもよい。幾つかの実施形態では1つまたはそれ以上の対照が診断の「ディップスティック」の形であってもよい。
【0025】
「選択的に標的にする」は、例えば比較的低いか正常なHER−2濃度に対して高いHER−2濃度の細胞の場合において、他の細胞型に比べて、1つの細胞型により大きな程度で影響することを意味する。
【0026】
一般
本発明はHER−2の過剰発現の細胞は、例えば正常細胞のようなHER−2を過剰に発現していない細胞よりもHSP90により敏感であると言う所見に基づいた、高濃度のHER−2に関係した細胞増殖性障害の治療法に関する。いずれにせよ、治療前の診断のために、また治療後の評価がなされる実施形態において、HER−2の濃度を測定してもよい。
【0027】
HER−2濃度の測定
蛋白濃度を決定し、細胞内および体液検体中の蛋白濃度を測定し、または予測する多くの異なった型の方法が当技術分野で周知である。非直接的な方法には、核酸のハイブリダイゼーションおよび、例えばポリメラーゼ鎖反応(PCR)を用いる増幅が含まれる。これらの技術は当業者には周知であり、例えばSambrook,Fritsh&Maniatis,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Second Edition(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,Ausubel,at al.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,NY,1994,で考察されており、例えば米国特許第4,699,877号,4,918,162号,4,968,603号および5,846,749号のように患者検体でHER−2/neuの定量、検出および相対活性に特別に応用されている。用いることができる2つの遺伝子技術について次に簡単に考察する。
【0028】
a.免疫検出
細胞がHER−2を過剰発現しているか、または上昇したHER−2濃度を含むか否かは、例えばイムノブロティング、ラジオイムノアッセイ、ウエスタンブロティング、イムノプレシピテーション、酵素結合イムノソルベントアッセイ(ELISA)、およびHER−2に向けられた抗体を使用するデリバティブ技術のような従来の周知の技術を使用して測定できる。例えば乳癌細胞でのHER−2の発現は、例えばDako Hercep(商標)試験(Dako Corp.,Carpinteria,CA)のような免疫組織化学的アッセイを用いて測定できる。Hercep(商標)試験は腫瘍組織標本におけるHER−2の過剰発現を検出するためにデザインされた抗体染色アッセイである。この特別なアッセイはHER−2の発現を4つのレベルに順位づける。即ち0,1,2および3で、3はHER−2の最高の発現レベルを示す。正確な定量は、例えばPress,M,et al.,2000,Modern Pathology 13:225Aに記載されている自動細胞イメージングシステム(ACIS)を用いて増強できる。
【0029】
ポリクロナールまたはモノクロナール抗体は様々な商業的供給者から購入でき、または、例えば、Harlow et al.,Antibodies:A Laboratory Manual,2nd Ed;Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(1988)に記載されたような周知の方法を用いて製造できる。
【0030】
b.核酸技術
i.PCR
HER−2蛋白の過剰発現とそれを暗合化する遺伝子の増幅の間に高い相関性が報告されているので、HER−2過剰発現は核酸の濃度で測定することができる。これを検査する1つの方法はRP−PCRの使用である。HER−2のゲノムおよびcDNA配列は周知である。標準的な周知の技術を用いて特別なDNAプライムを作ることができ、ついで既に細胞中に存在するテンプレートを増幅するために用いることができる。この1例はKurokawa、H et al.,Cancer Res.60:5887−5894(2000)に記載されており(配列5’−TCTGGACGTGCCAGTGTGAA−3’(SEQ ID NO.1)を有するプライマーおよび配列5’−TGCTCCCTGAGGACACATCA−3’(SEQ ID NO.2)を有する反対のプライマーが記載されている。) PCRは正常と異常細胞、例えば癌細胞と非癌細胞の間に定量的な差が認められるように標準化できる。例えば濃度計を用いる周知の方法を用いて、PCRを用いて増幅された核酸濃度を定量および/または比較できる。
【0031】
ii.ハイブリダイゼーションに基づく技術
同様に、例えばノザンおよび/またはサザンブロティングのような、蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)アッセイおよび他のアッセイを使用できる。これらは、HER−2遺伝子またはmRNAと、上記のPCRプライマーについてと同じまたは類似した方法でデザインできる対応した核酸プローブとの間の核酸ハイブリダイゼーションに依存する。例えば、Mitchell MS,およびPress MF,1999,Semin.Oncol.,Supl.12:108−16を参照。FISHについては、この核酸プローブは、好ましくはハイブリダイゼーションに干渉しない、例えばフルオレッセンおよび/またはロダミンのような蛍光分子と結合でき、その蛍光はハイブリダイゼーション後に測定できる。例えばKurokawa,H,et al.,Cancer Res.60:5887−5894(2000)(配列5’−FAM−CAGAAGGCCAAGTCCGCAGAAGCC−TAMRA−p−3’(SEQ ID NO.3)を有する核酸プローブを記載している)。上記のACISに基づいた方法はアッセイをより定量的にするために用いることができる(de la Torre−Bueno,J,et al,2000,Modern Pathology 13;221 A)。
【実施例1】
【0032】
種々の量のHER−2を発現している癌細胞への17−AAG(CNF−101)の抗増殖性効果
ヒト癌細胞細胞系BT−474、SKBR−、SKOV−3、MCF−HER−2、MCF−7、MDA−468、MDA−231、T47−DおよびMDA435はAmerican Type Culture Collection(“ATCC;” Manassas,VA,USA)から得た。細胞系は5%胎児ウシ血清(BRL)、2mMグルタミンおよびペニシリンとストレプトマイシン各50U/mlを補給したDMEM/F2/1培地に5%CO2雰囲気中、37℃で維持した。
【0033】
細胞を1から1000nMの濃度のCNF−101(17−AAG)で24時間処理した。処理後、核をエチジウムブロマイドで染色し、フローサイトメトリーで分析した。核をフローサイトメトリーアッセイのために分離し、エチジウムブロマイドで染色し、Becton Dickinson蛍光−活性化セルソーターを用いて分析した。Multicycleプログラムソフトウエアを用いて統計データを得た。
【0034】
図1に示したように、検討した細胞系において、CNF−101(17−AAG)処理は試験したすべての細胞系において成長を停止した。最高のHER−2濃度を発現しているこれらの細胞はCNF−101(17−AAG)(図1)に最も敏感であった。図1はin vitroにおけるヒト乳癌細胞のパネルへのCNF−101(17−AAG)の抗増殖性効果を示す。内因性の高いHER−2(BT−474,SKBR−3,SKOV−3,MDA435)濃度を発現している細胞系は低い濃度のHER−2ライン(MDA−468,MDA−231,T47D)よりもCNF−101(17−AAG)に顕著に感受性が高い。更に、HER−2濃度だけが異なる類似遺伝子対からの2つの細胞間の感受性の10倍の差は、細胞系間の潜在的な変動よりも、むしろHER−2が重要な因子であることを示す。
【実施例2】
【0035】
HER−2陰性細胞およびHER−2過剰発現の細胞におけるCNF−101(17−AAG)誘発蛋白発現の変化
CNF−101(17−AAG)で処理したMCF−7(HER−2陰性)またはBT−474(HER−2+++)細胞系における、有糸分裂サイクリン、HER−2、AKTおよびRaf1の発現濃度を免疫ブロット分析を用いて評価した。50nMのCNF−101(17−AAG)または500nM(17−AAG)のいずれかで処理した細胞からの溶解産物を抗サイクリン D1、抗サイクリン D3、抗サイクリン cdk4、抗AKTまたは抗Raf1抗体を用いてウエスタンブロットで分析した。抗体はすべてSanta Cruz Biotechnology(Santa Cruz,CA,USA )から入手した。処理した細胞を収穫し、PBSで洗浄し、NP40溶解緩衝液(50mM Tris pH7.4、1%Np40、150 mM NaCl、40mM Naf、1mM Na3VO4,1mMフェニルメチルスルホニルフルオライドおよびリウペプチン、アプロチニンおよびソイビーントリプシン阻害剤各10μg/ml)で、氷上で30分間溶解した。溶解産物を15,000xgで10分間遠心し、蛋白濃度をビシンコニン酸蛋白アッセイ(Pierce)で測定した。全蛋白の当量をSDS−PAGEで溶解し、電子ブロティングでImmobilon PVDF膜(Millipore)に移した。ブロットを4℃でTBT−T(0.1%Tween 20 TBS、10mM Tris pH7.4、150mM NaCL)中の5%脱脂ミルク中で一昼夜ブロックし、ついで抗HER−2、抗サイクリン D3、抗cdk4、抗AKTまたは抗Raf1抗体を用いてプローブにした。HRP結合二次抗体とともに培養後、蛋白を化学発光(Amersham)で検出した。
【0036】
図2はin vitroでCNF−101(17−AAG)で処理した後のHER−2濃度の変化を示す。17−AAGによるBT−474細胞(HER−2の過剰発現の)の処理でサイクリン D1およびサイクリン D3が急速に減少した。このサイクリンD1およびサイクリン D3蛋白濃度の減少はMCF−7細胞系(HER−2の低発現)では見られなかった(図2)。cdk4およびAKTの蛋白濃度は17−AAGによる処理後、HER−2の過剰発現の細胞またはHER−2の低発現細胞のいずれでも影響がなかった(図2)。サイクリン D1およびサイクリン D3は本発明によって、HER−2の発現およびHSP90阻害剤によって誘発される、それに対する阻害効果の間接的なモニターに使用できる。
【実施例3】
【0037】
AKT発現、リン酸化および活性へのCNF−101(17−AAG)の影響
図3はin vitroでCNF−101(17−AAG)で処理した後のHER−2+++およびHER−2細胞中の蛋白濃度、リン酸化状況およびAKTのキナーゼ活性の変化を示す。1uMのCNF−101(17−AAG)で24時間処理した細胞は洗浄し、収穫し、NP−40中で溶解した。溶解産物をSDS−PAGEで溶解し、Immobilon PVDF膜に移し、5%脱脂ミルク中でブロックし、AKTに対する抗体またはUpstate社から入手したチロシンリン酸化AKT(phospho―AKT)を用いてプローブにした。HRP−結合二次抗体と培養後、化学発光(Amersham)を用いて蛋白を検出した。免疫沈降後、AKTキナーゼ活性を組み替えAKT基質蛋白グリコーゲンシンターゼキナーゼー1(GSK−1)および32pをラベルしたATPを用いる標準キナーゼアッセイで評価した。AKTは腫瘍細胞の中心的なキナーゼである。蛋白自身はHSP90クライアントでなく、従ってCNF−101(17−AAG)による処理は蛋白の顕著な損失を生じない。しかし、乳癌(即ち、HER−2)におけるAKT経路の主要な上流レギュレーターは減成しているので、AKTのリン酸化(従って蛋白の活性)に必要なシグナルは失われ、処理された細胞からホスホ−AKTは消失する。本実施例はまた、HER−2濃度とAKT阻害の間の定量的関係を示す。100nMCNF−101(17−AAG)は、高HER−2(SKBr3)細胞のAKT活性を3時間以内に完全になくすが、その10倍の量でも、HER−2低MCF−7ラインのAKTキナーゼ活性の部分的な損失を生じるのに12時間を要する。
【実施例4】
【0038】
ヒト細胞系のパネルにおけるAKTおよびリン酸化AKT濃度へのCNF−101(17−AAG)の影響
図4はin vitroで1uMのCNF−101(17−AAG)で処理した後の乳癌細胞系のパネル中の蛋白濃度とAKTのリン酸化状況の変化を示す。細胞を1uMのCNF−101(17−AAG)で24時間処理し、洗浄し、収穫し、NP−40中で溶解した。溶解産物をSDS−PAGEで溶解し、Immobilon PVDF膜に移し、5%脱脂ミルク中でブロックし、AKTに対する抗体またはUpstate社から入手したチロシンリン酸化AKT(phospho―AKT)を用いてプローブにした。HRP−結合二次抗体と培養後、化学発光(Amersham)を用いて蛋白を検出した。AKTは腫瘍細胞における主要なキナーゼである。蛋白自身はHSP90クライアントでなく、従ってCNF−101(17−AAG)による処理は蛋白の顕著な損失を生じない。しかし、乳癌(即ち、HER−2)におけるAKT経路の主要な上流レギュレーターは減成しているので、AKTのリン酸化(従って蛋白の活性)に必要なシグナルは失われ、処理された細胞からホスホ−AKTは消失する。本実施例は、CNF−101によって誘発されたHER−2の分解は複数の細胞系でAKT活性の損失を生じるが、高HER−2(BT−474,SKBR−3)の細胞系は、低HER−2発現(U87,MCF−7,MDA−468)の細胞系に比べて、より速い、完全なAKTの損失を示すことを証明している。
【実施例5】
【0039】
乳癌異種移植についての試験
図5はin vitvoでCNF−101(17−AAG)による処理後の各時点でのHER−2+++乳癌異種移植中のHSP90クライアント蛋白(HER−2)濃度の変化および下流標的蛋白AKTのリン酸化状況の変化を示す。BT−474乳癌細胞をSwiss nu/nuマウスの側腹部の皮下に移植し、直径が5mmになるまで放置した。動物はCNF−101(17−AAG)の最適用量で腹膜内処理され、その後、腫瘍は指示された時間に除去された。腫瘍組織は除去するときに瞬間凍結された。分析のために、組織は急速解凍し、溶解され、ウエスタンブロティングでHER−2,AKTおよびホスホAKTをアッセイした。本実施例はCNF−101が誘発したHER−2の分解とAKT活性の損失は、単にin vitroの現象ではなく、その薬物がこれらの主要なメカニズムに基づく同じ強度と動態の変化を全動物の設定で誘発することを示している。
【0040】
実施例2−5を要約すれば、培養細胞にCNF−101(17−AAG)を添加するとHER−2の過剰発現の細胞で最も強い抗増殖性効果をもたらす。例えば、異なった量のHER−2を発現している細胞系(BT−174,SKBR−3>SK−OV−3>MCF−HER−2>MDA−435>MCF−7;MDA−231;MDA−468>T47−D)で、高い量のHER−2を発現している細胞は、低い量のHER−2を発現している細胞に比べて、HSP阻害剤、CNF−101(17−AAG)に、より感受性であった(図1参照)。
【0041】
50nMまたは500nMのCNF−101(17−AAG)で処理後の、HER−2発現亢進細胞(BT−474)およびHER−2の低い細胞における蛋白発現の0,4,12および24時間でのウエスタンブロットは、HER−2発現亢進細胞の処理がサイクリン D1およびサイクリン D3蛋白発現の減少をもたらしたことを示した(図2)。HER−2陰性の細胞がCNF−101(17−AAG)で処理されたときには、この減少は見られなかったが、その薬物は、両細胞型でHSP90クライアント蛋白Raf−1の分解を生じた(図2)。
【0042】
更に、HER−2発現亢進細胞のCNF−101(17−AAG)による処理はAKT活性とリン酸化(=活性)AKT(図3および4)の急速な損失の結果を招いた。このAKT活性とリン酸化AKTの急速な損失はHER−2発現の低い細胞では見られなかった(図3および4)。AKTのリン酸化濃度と活性へのCNF−101の影響は、HER−2発現亢進細胞がHER−2発現の低い細胞と比較して、HSP90阻害剤に、より感受性であることを示す図1のデータと相関している。同様に、HER−2の発現が最高である細胞は、最も速いAKTのリン酸化の損失を示し、これは図1に示した細胞の増殖の阻害がAKT活性のダウンレギュレーションによるものであること、およびAKT活性の損失自体がHER−2の分解によって誘発されることを示唆している。
【0043】
50mg/kgのCNF−101(17−AAG)で処理されたBT−474異種移植の蛋白発現とAKTリン酸化濃度の分析において、HER−2蛋白濃度が低下し、AKT蛋白濃度は一定のままであったが、リン酸化された(活性な)AKT蛋白の量は急速に低下したことを示した(図5)。これらのデータはin vitroで示されたCNF−101(17−AAG)の効果は、in vivoにも当てはまることを示している。
【実施例6】
【0044】
医薬組成物の製剤化と投与
ゲルダマイシンは、受け入れ番号NRRL3602でU.S.Department of Agriculture,Northern Utilization and Research Division,Agricultural Research,Peoria.Ill,USAに預託されているStreptomyces hygroscopicusの継代培養を使用して、米国特許第、595,955号によって作ることができる。この化合物の多くの誘導体は、標準的な技術によって、特許第4,261,989,5,387,584号および5,932,566号に特定されたように作ることができる。
【0045】
当業者は、例えばGoodman and Gilman‘s,The Pharmacological Basis of Therapeutics,current edition;Pergamon Press;and Remington’s Pharmaceutical Sciences(current edition.)Mack Publishing Co.,Easton,Paで考察されているような、本発明の使用に採用できる製剤および投与技術に精通している。
【0046】
この発明の方法に使用される化合物は、単独でまたは医薬組成物中の医薬品的に許容される担体、賦形剤または希釈剤と併用して標準的な医薬品投与法で投与できる。化合物は経口または、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、直腸および局所投与経路を含む非経口で投与できる。
【0047】
例えば、本発明の治療または医薬品の組成物は、治療が必要な領域に局所的に投与できる。これは、例えば手術中の局所注射、クリーム、軟膏、注射、カテーテルまたはシアラスティック膜または繊維を含む、多孔性、非多孔性、またはゼラチン様の物質の内からつくられた移植のような局所使用によって達成できるが、これらに限られない。腫瘍または新生物また前新生物組織部位(または以前の部位)での直接注入による投与も可能である。
【0048】
更にまた、治療または医薬組成物は小包,例えば リポソームのような小包に入れてデリバリーできる(例えばLanger,1990,Science,249:1527−1533;Treat et al.,1989,Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer,Lopez−Bernstein and Fidler(eds),Liss,N.Y.,pp.353−365参照)。
【0049】
本発明の方法の中で使用される医薬組成物は制御された放出システムでデリバリーできる。1つの実施形態では、ポンプを使用できる(Sefton,1987,CRC Crit.Ref.Biomed.Eng.14:201;Buchwald et al.,1980,Surgery,88:507;Saudek et al.,1989,N.Engl.J.Med.,321:574)。加えて、制御された放出システムは治療標的に近接して配置できる(Goodson,1984,Medical Application of Controlled Release,Vol.2,pp.115−138参照)。
【0050】
本発明の方法の中で使用される医薬組成物は、例えば錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性または油性の懸濁物、分散性粉末または顆粒、エマルジョン、硬カプセルまたは軟カプセルまたはシロップまたはエリキシルのような経口使用に適した形で活性成分を含むことができる。経口使用を意図した組成物は、医薬組成物の製造技術として周知の任意の方法によって調製でき、そのような組成物は、医薬品として上品で口に合う製剤を提供するために、甘味料、芳香剤、着色剤および防腐剤からなる群から選ばれた1つまたはそれ以上の添加剤を含んでもよい。表は、錠剤の製造に適した医薬品的に許容される毒性のない賦形剤を混合した活性成分を含む。これらの賦形剤は、例えば澱粉、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、燐酸カルシウムまたは燐酸ナトリウムのような希釈剤;微結晶セルローズ、クロスカルメロース、コーンスターチまたはアルギン酸のような造粒および脱造粒剤;例えばゼラチン、ポリビニルピロリドンまたはアラビアゴムのような結合剤および例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクのような潤滑剤であってもよい。この錠剤はコーティングしなくてもよく、または薬物の味を隠すためにまた胃腸管での崩壊と吸収を遅らすために、周知の方法でコーティングしてもよく、それによって、長時間に亘って持続した活性を提供できる。例えばヒドロキシプロピルメチルセルローズまたはヒドロキシプロピルセルローズのような水溶性の味を隠す物質、またはエチルセルローズ、セルローズアセテートブチレートを使用してもよい。
【0051】
経口用の製剤は、例えば炭酸カルシウム、燐酸カルシウムまたはカオリンのような不活性な固体の希釈剤と活性成分を混合した硬ゼラチンカプセルとして、または、例えばポリエチレングリコールのような水溶性担体、または例えばピーナッツ油、液状パラフィンまたはオリーブ油のような油性媒体と活性成分を混合した軟ゼラチンカプセルとして提供できる。
【0052】
水溶性懸濁液は、水溶性懸濁液を製造するのに適した賦形剤と混合した活性物質を含む。そのような賦形剤は、例えばカルボキシメチルセルローズナトリウム、メチルセルローズ、ヒドロキシプロピルメチルセルローズ、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントおよびアラビアゴムのような懸濁剤である。分散剤または湿潤剤は、例えば天然のレシチン、例えばポリオキシエチレンステアレートのようなアルキレンオキサイドと脂肪酸の縮合物または、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノールのようなエチレンオキサイドと長鎖脂肪アルコールの縮合物、またはポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートのようなエチレンオキサイドと脂肪酸とヘキシトールから誘導された部分エステルとの縮合物、または例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートのようなエチレンオキサイドと脂肪酸と無水ヘキシトールから誘導された部分エステルとの縮合物である。水溶性懸濁物は、例えばエチルまたはn−プロピルーp−ヒドロキシベンゾエートのような1つまたはそれ以上の防腐剤、1つまたはそれ以上の着色剤、例えばショ糖、サッカリンまたはアスパルテームのような1つまたはそれ以上の甘味剤を含んでもよい。
【0053】
油性の懸濁物は、例えばピーナッツ油、ゴマ油またはココナッツ油のような植物油、または液状パラフィンのような鉱油中に活性成分を懸濁して製剤化できる。油性の懸濁物は、例えば蜜蝋、硬パラフィンまたはセチルアルコールのような増濃剤を含んでもよい。口に合う経口製剤を提供するために、上記のような甘味剤および芳香剤を加えてもよい。これらの組成物は例えばブチル化ヒドロキシアニソールまたはα−トコフェロ−ルの様な抗酸化剤を添加して保存できる。
【0054】
水の添加による水性懸濁物の調製に適した分散性粉末または顆粒は、活性成分を分散剤または湿潤剤、懸濁剤および1つまたはそれ以上の防腐剤との混合物中に提供する。適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤の例は、既に上に記載した通りである。例えば甘味剤、芳香剤および着色剤のような追加の賦形剤があってもよい。組成物は例えばアスコルビン酸のような抗酸化剤を添加して保存してもよい。
【0055】
本発明の方法に用いられる医薬組成物は、水中油型のエマルジョンの形であってもよい。油性層は、例えばオリーブ油またはピーナツ油のような植物油または液状パラフィンまたはこれらの混合物のような鉱物油であってもよい。適切な乳化剤は、例えば大豆レシチンのような天然のホスファチドおよび、例えば脂肪酸とソルビタンモノオレエートのような脂肪酸と無水ヘキシトールから誘導されたエステルまたは部分エステル、例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートのようなその部分エステルとエチレンオキサイドとの縮合物であってもよい。エマルジョンは甘味剤、芳香剤、防腐剤および抗酸化剤を含んでもよい。
【0056】
例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはショ糖のような甘味剤を用いてシロップおよびエリキシルを製剤化できる。そのような製剤はまた粘滑剤,防腐剤、芳香剤および着色剤、および抗酸化剤を含んでもよい。
【0057】
医薬組成物は滅菌した注射用水溶液の形であってもよい。使用が許容できる小包および溶剤は水、リンゲル溶液および等張性塩化ナトリウム溶液である。
【0058】
滅菌した注射用製剤は、活性成分が油層に溶解した滅菌した注射用水中油型のミクロエマルジョンであってもよい。例えば活性成分は先ず、大豆油とレシチンの混合物に溶解してもよい。ついで油の溶液を水とグリセロールの混合物に導入し、ミクロエマルジョンを形成するために加工される。
【0059】
注射用溶液またはミクロエマルジョンは、局所のボーラス注入によって患者の血流に導入してもよい。別法として、本化合物の循環濃度を一定に保つような方法で、溶液またはミクロエマルジョンを投与することが有利であることがある。そのような一定の濃度を維持するために、連続的な静脈内デリバリー用具を使用できる。そのような用具の一例はDeltec CADD−PLUS(商標)モデル5400静脈内ポンプである。
【0060】
医薬組成物は、滅菌した注射用水溶液または筋肉内および皮下投与用の油性の懸濁物の形であってもよい。懸濁物は上に記載した適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して、周知の技術によって製剤化してもよい。滅菌した注射用製剤は、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液のような、非毒性の非経口が許容される希釈剤または溶剤中の滅菌した注射用溶液または懸濁物であってもよい。更に、便宜上、滅菌した不揮発性油が溶剤または懸濁媒体として用いられる。この目的に、合成したモノまたはジグリセライドを含む任意の刺激のない不揮発性油を用いてもよい。更にオレイン酸のような脂肪酸は注射の製剤に使用できる。
【0061】
本発明の方法に使用されるHSP90阻害剤は、その薬物の直腸投与のための座薬の形で投与してもよい。このような組成物は、その阻害剤を、通常の温度では固体であるが、直腸温度で液体であり、従って直腸でその薬物を放出する適切な非刺激性の賦形剤と混合することによって調製できる。そのような物質にはココアバター、グリセリン化ゼラチン、水素化植物油、各種の分子量のポリエチレングリコールの混合物およびポリエチレングリコールの脂肪酸エステルが含まれる。
【0062】
局所使用には、HSP90阻害剤を含むクリーム、軟膏、ゼリー、溶液または懸濁物等を用いることができる。ここで使用されるように、局所使用には口腔洗浄剤および嗽剤が含まれる。
【0063】
本発明の方法に使用される化合物は適切な鼻腔内賦形剤およびデリバリー用具の局所使用による鼻腔内用剤型または当業者に周知の経皮皮膚パッチの剤型を用いる経皮経路で投与できる。経皮デリバリーシステムの剤型で投与するためには、投与プログラムを通して投与は勿論間欠的よりもむしろ連続的である。
【0064】
本発明の方法と化合物は治療されている状態に特別に有用性が選択された周知の治療剤と併用して用いてもよい。例えば、本方法と化合物は周知の抗癌剤および細胞毒性剤と併用して使用してもよい。更に本方法と化合物は、細胞表面成長因子受容体を細胞増殖を開始する核シグナルに結合するシグナル経路の部分の他の阻害剤との併用に有用である。
【0065】
本発明の方法は、血管新生を阻害し、それによって腫瘍細胞の成長と浸潤を阻害する他の薬剤との併用において有用であり、他の薬剤にはリボザイム、VEGF受容体を標的とするアンチセンス、アンジオスタチンおよびエンドスタチンを含むVEGF受容体阻害剤が含まれるが、VEGF受容体阻害剤に限定されない。
【0066】
本発明の方法と併用して使用できる抗新生物剤の例には、一般的に、アルキル化剤、抗代謝剤;エピドフィロトキシン;抗新生物酵素;トポイソメラーゼ阻害剤;プロカバジン;ミトキサントロン;プラチナ配位錯体;生物学的応答修飾剤および成長阻害剤;ホルモン/抗ホルモン治療剤および造血成長因子等が含まれる。
【0067】
抗新生物剤の薬物系列には、例えばアントラサイクリン系薬物、ビンカ薬物、マイトマイシン、ブレオマイシン、細胞毒性ヌクレオサイド、エポチロン、ディスコデルモライド、プテリディン系列薬物、ジイネンおよびポドフィロトキシンが含まれる。特に有用なこれらの系列のメンバーには、例えばカーミノマイシン、ダウノルビシン、アミノプテリン、メトトレキセート、メトプテリン、ジクロロメトトレキセート、マイトマイシンC、ポーフィロマイシン、5−フロロウラシル、6−メルカプトプリン、ゲムシタビン、シトシンアラビノサイド、例えばエトポサイド、燐酸エトポサイドまたはテニポサイド、メルファラン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、リューロシジン、ビニデシン、リューロシン、パクリタキセルおよび類似物のようなポドフィロトキシンまたはポドフィロトキシン誘導体が含まれる。他の有用な抗新生物剤には、エストラムスチン、カルボプラチン、シクロフォスファマイド、ブレオマイシン、ゲムシタビン、イソファマイド、メルファラン、ヘキサメチルメラミン、チオテパ、シタラビン、イダトレキセート、トリメトレキセート、ダカルバジン、L−アスパラギネース、カンプトテシン、CPT−11,トポテカン、アラーC、ビカルタマイド、フルタマイド、リュープロライド、ピリドベンゾインドール誘導体、インターフェロンおよびインターロイキンが含まれる。
【0068】
本発明の方法に用いられるHSP90阻害剤をヒト被験者に投与する時、1日投与量は、処方する医師によって、患者の症状の重症度とともに、年齢、体重および各患者の反応に基づいて一般的に変えられる。
【0069】
1つの例示的な用途において、適切な量のHSP阻害剤が、例えば乳癌のような、癌を治療中の哺乳類に投与される。投与は各タイプの阻害剤を1日あたり、約0.1mg/kg体重から約60mg/kg体重、好ましくは0.5mg/kg体重から40mg/kg体重で行う。本組成物を含む特別な治療用量はHSP90阻害剤を約0.01mgから約1000mを含む。好ましくは、用量はHSP90阻害剤を約1mgから約1000mを含む。
【0070】
医薬品製剤は単位用量剤型であるのが好ましい。そのような剤型で、製剤は、例えば所望の目的を達成するための有効量のような活性成分の適切量を含む単位用量に分割される。
【0071】
製剤の単位用量中の活性化合物の量は特別な用途によって、約0.1mgから1000mg、好ましくは約1mgから300mgまで、より好ましくは10mgから200mgまで変化または調整される。
【0072】
実際に用いられる用量は、患者の要求と治療されている状態の重症度に依存して変化してもよい。特別な状況についての適切な用量の決定は当技術分野の範囲内である。一般的に、治療はその化合物の至適用量よりも少ない小用量で開始される。その後、その環境下で至適効果に達するまで、用量を少量ずつ増加する。便宜上、望まれるならば、1日の合計量を分割し、その日の内に分割量を投与してもよい。
【0073】
本発明の方法に使用されるHSP90阻害剤および該当すれば他の化学療法剤および/または放射線療法の用量と投与回数は担当臨床医(内科医)の判断によって、治療されている疾患の重症度とともに、患者の年齢、状態および大きさのような因子を考慮して、制御される。
【0074】
化学療法剤および/または放射線療法は当技術分野で周知の治療プロトコールに従って投与できる。化学療法剤および/または放射線療法は治療されている疾患とその疾患での化学療法剤および/または放射線療法の周知の効果に依存して変化できることは当業者には明白なことである。また、治療プロトコール(例えば、用量および投与回数)は、専門医師の知識によって、投与された治療剤(即ち、抗新生物剤または放射線)の患者で観察される効果および投与された治療剤に対するその疾患の観察される反応を考慮して変えることができる。
【0075】
また、一般に、HSP90阻害剤および化学療法剤は同じ医薬組成物で投与される必要はなく、異なった物理化学的性質のために、異なった投与経路で投与される必要がある場合がある。例えば、HSP90阻害剤は、その良好な血中濃度を与え、維持するために経口で投与できるが、化学療法剤は静脈内投与してもよい。可能な場合は、同じ医薬組成物での投与法と投与の推奨の決定は専門臨床医の知識の範囲内である。最初の投与は当技術分野で知られている確立されたプロトコールに従って行うことができ、専門臨床医は次いで観察された効果に基づいて、用量、投与方法および投与回数を修正できる。
【0076】
HSP90阻害剤および化学療法剤および/または放射線の特別な選択は担当内科医の診断と患者の状態についての担当内科医の判断と適切な治療プロトコールによる。
【0077】
HSP90阻害剤および化学療法剤および/または放射線は、増殖性疾患の性質、患者の状態、およびHSP90阻害剤と共に投与されるべき化学療法剤および/または放射線(即ち単一の治療プロトコールの範囲内で)の実際の選択によって、同時に(例えば同時に、実質的に同時に、または同じプロトコールの範囲内で)または連続して投与してもよい。
【0078】
HSP90阻害剤および化学療法剤および/または放射線が同時にまたは実質的に同時に投与されない場合は、HSP90阻害剤および化学療法剤および/または放射線の最初の投与順序は重要でないかもしれない。従って、HSP90阻害剤を最初に投与し、ついで化学療法剤および/または放射線を投与することができる;または化学療法剤および/または放射線を最初に投与し、ついでHSP90阻害剤を投与することができる。単一の治療プロトコール中で交互の投与を繰り返すことができる。治療プロトコール中の投与順序の決定と、各治療剤の繰り返し投与回数は治療中の疾患と患者の状態の評価後、専門医の知識の十分な範囲内にある。例えば、化学療法および/または放射線は、特に細胞毒性剤の場合は、最初に投与し、ついで、HSP90阻害剤を投与して治療を続け、それが有利であると決定されたならば、その後化学療法および/または放射線等を投与し、治療プロトコールが完了するまで治療を続けることができる。
【0079】
故に、経験と知識に従って、内科医は、治療が進むにつれて、個別の患者のニーズに従って、治療の成分(治療剤、即ち、HSP90阻害剤、化学療剤または放射線)投与の各プロトコールを修正することができる。
【0080】
担当臨床医は、投与された用量で治療が有効か否かを判断において、患者の一般的な安寧および疾患に関連した症状の緩和、腫瘍の成長の阻害、腫瘍の実際の縮小、または転移の阻害を考慮する。腫瘍の大きさは例えば、CATまたはMRIスキャンのような放射線検査のような標準的な方法で測定することができ、継続的な測定は、腫瘍の成長が遅延しているか、逆転しているかを判断するのに使うことができる。疼痛のような疾患に関連した症状の緩和、および全体状態の改善は治療の有効性判断の補助に使用することができる。
【0081】
これらの例は限定的でなく、本発明の様々な態様と特徴を単に代表するものである。引用した文書は本発明が関係する当業者の技術レベルの指標である。各文書の開示は参考として、あたかもそれぞれが個別に、その全体を参考に含むようにここに含められるが、これらの文書はいずれも先行技術として認められるものではない。
【0082】
当業者は本発明がその目的を実行し、その結果と示した利点およびその中での固有の利点を得るのに良く適合していることを十分評価するであろう。好ましい実施形態を説明するために記載した方法と組成物は代表例であり、本発明の範囲の限定を意図するものではない。当業者は一定の修正および他の用途を想起するであろうが、それらは請求項の範囲で定義された本発明の精神の範囲に包含される。
【0083】
当業者には、本発明の範囲と精神から逸脱せずに、本発明に対して様々な置換や修正が可能である事は極めて明らかであろう。従ってそのような付け加えられる実施形態は本発明と次の請求項の範囲内である。
【0084】
ここに適切に、例示的に記載した本発明は、ここに特別開示していない、任意の1つの要素または複数の要素、および1つの制約または複数の制約なしに実施できる。従って、例えば、この中の各実施例において「含む(comprise)」、「本質的に〜からなる(consisting essentially of)」および「〜からなる(consisting of)」と言う用語は他の2つの用語の、いずれかで置き換える事ができる。使用している用語と表現は記述用語として用いられ、制限用語として用いられるものでなく、そのような用語と表現を使用することで、ここに示し、記載した特徴と同等な特徴またはその一部を排除することを意図するものではない。請求された本発明の範囲内で様々な修正が可能であることは認識されている。従って、本発明を好ましい実施形態によって特に開示したが、任意性のある特徴、修正およびここに開示した観念の変化は当業者によって免れられる可能性があること、およびそのような修正や変化は明細書および添付の請求項で定義した本発明の範囲内と考えられることを理解すべきである。
【0085】
加えて、本発明の特徴または態様がマルクーシュ群、または代替の他の群分けの用語で記載される場合は、本発明は、それによって、マルクーシュ群、または他の群の任意の個々のメンバーまたはメンバーの部分群の用語(適切ならば各メンバーを除外して)によっても、記載されることを当業者は認識するであろう。
【0086】
その他の実施形態は次の請求項の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】in vitroでのヒト乳癌パネルに対するCNF−101(17−AAG)(17−AAG)の抗増殖性効果を示す。
【図2】in vivoでのCNF−101(17−AAG)(17−AAG)による治療後のHSP90クライアント蛋白(Raf−1)およびHER−2+++およびHER−2細胞中の4つの下流標的蛋白の濃度の変化を示す。
【図3】in vitroでのCNF−101(17−AAG)(17−AAG)による治療後のHER−2+++およびHER−2細胞中の蛋白濃度、リン酸化状況およびAKTのキナーゼ活性の変化を示す。
【図4】in vivoでの1uMのCNF−101(17−AAG)(17−AAG)による治療後の乳癌細胞系のパネルにおける蛋白濃度とAKTのリン酸化状況の変化を示す。
【図5】in vivoでのCNF−101(17−AAG)(17−AAG)による治療後の各時点でのHER−2+++乳癌異種移植におけるHSP90クライアント蛋白(HER−2)濃度の変化および下流標的蛋白AKTの蛋白濃度およびリン酸化状況の変化を示す。

Claims (78)

  1. HER−2の発現濃度が上昇している細胞によって特徴づけられる増殖性障害の患者を治療する方法であって、
    該障害の疑いのある患者からの細胞、組織または体液を提供し、
    HER−2の発現濃度の指標として、HER−2の遺伝子コピー数、HER−2mRNAの量またはHER−2蛋白の量の1つまたはそれ以上について該細胞、組織または体液を検査し、および
    該濃度が上昇していれば、該患者にHSP90阻害剤の医薬的に有効な量を投与する、
    ことを含む上記方法。
  2. 該阻害剤がアンサマイシンである請求項1の方法。
  3. 該アンサマイシンがゲルダマイシン、17−AGG、ハービマイシンおよびマクベシンからなる群から選ばれる請求項2の方法。
  4. 該阻害剤が17−AGGである請求項1の方法。
  5. 該阻害剤がHSP90のATP結合部位に結合する阻害剤である請求項1の方法。
  6. 該阻害剤がラジシコールまたはその類縁体である請求項5の方法。
  7. 該検査がHER−2メッセンジャーRNAの濃度を測定するために、核酸のハイブリダイゼーションまたはPCRの使用を含む請求項1の方法。
  8. 該検査がHER−2の濃度を測定するために、抗生物質の使用を含む請求項1の方法。
  9. 該検査または該投与の1つまたはそれ以上がエクス・ビボ(ex vivo)で行われる請求項1の方法。
  10. 該投与が病変内である請求項1の方法。
  11. 該投与が非経口である請求項1の方法。
  12. 該HSP90阻害剤のIC50が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該患者の該細胞で、少なくとも2倍低い請求項1の方法。
  13. 該HSP90阻害剤のIC50が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該患者の該細胞で、少なくとも5倍低い請求項1の方法。
  14. 該HSP90阻害剤のIC50が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該患者の該細胞で、少なくとも10倍低い請求項1の方法。
  15. 該HSP90阻害剤を投与する前に、該患者の細胞のHSP90阻害剤に対する感受性を検査することを更に含む請求項1の方法。
  16. 該検査が1つまたはそれ以上の標準の使用を含む請求項1の方法。
  17. 該阻害剤のIC50が、Her−2が上昇している該細胞で約100nMまたはそれ以下である請求項1の方法。
  18. 該阻害剤のIC50が、Her−2が上昇している該細胞で約75nMまたはそれ以下である請求項1の方法。
  19. 該阻害剤のIC50が、Her−2が上昇している該細胞で約50nMまたはそれ以下である請求項1の方法。
  20. 該阻害剤のIC50が、Her−2が上昇している該細胞で約25nMまたはそれ以下である請求項1の方法。
  21. 該阻害剤のIC50が、該癌細胞で約10nMまたはそれ以下である請求項1の方法。
  22. 該阻害剤のIC50が、Her−2が上昇している該細胞で約5nMまたはそれ以下である請求項1の方法。
  23. 該方法が該投与後、治療効果をモニターするための検査を更に含む請求項1の方法。
  24. 該治療効果のモニターがHER−2の濃度を示す分子マーカーの測定を含む請求項23の方法。
  25. 該分子マーカーがHER−2、サイクリンおよびリン酸化AKTからなる群の1つまたはそれ以上から選ばれる請求項24の方法。
  26. 該分子マーカーがD1およびD2からなる群から選ばれるサイクリンである請求項23の方法。
  27. Her−2が上昇していない該細胞が該患者からのものである請求項12の方法。
  28. 該IC50値が1つまたはそれ以上の標準を使用して計算される請求項12の方法。
  29. 該阻害剤が小さな合成分子である請求項1の方法。
  30. 該検査が、HER−2の遺伝子複写数を測定するためのサザンブロッティングの使用を含む請求項1の方法。
  31. 該上昇した濃度が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該患者の該細胞で、少なくとも2倍大きい請求項1の方法。
  32. 該上昇した濃度が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該患者の該細胞で、少なくとも3倍大きい請求項1の方法。
  33. 該上昇した濃度が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該患者の該細胞で、少なくとも5倍大きい請求項1の方法。
  34. 該上昇した濃度が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該患者の該細胞で、少なくとも10倍大きい請求項1の方法。
  35. 該上昇した濃度が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該患者の該細胞で、少なくとも25倍大きい請求項1の方法。
  36. Her−2が上昇している該細胞ががん細胞である請求項1〜35のいずれか一項の方法。
  37. 該がん細胞が乳がん細胞である請求項36の方法。
  38. 不均一な細胞集団の中で、上昇したHer−2濃度で特徴づけられる細胞を選択的に標的化する方法であって、該方法が
    種々のHer−2濃度に関する不均一性について細胞集団をサンプリングし、
    該不均一性を測定し、および
    該集団に、Her−2が上昇している該集団の細胞に有効であるが、Her−2が上昇していない該集団の細胞には比較的有効でないHSP90阻害剤の量を投与する、
    ことを含む上記方法。
  39. 該阻害剤がアンサマイシンである請求項38の方法。
  40. 該アンサマイシンがゲルダナマイシン、17−AAG,ハービマイシンAおよびマクベシンからなる群から選ばれる請求項39の方法。
  41. 該阻害剤が17−AAGである請求項38の方法。
  42. 該阻害剤がHSP90のATP結合部位に結合する阻害剤である請求項38の方法。
  43. 該阻害剤がラジシコールまたはその類縁体である請求項42の方法。
  44. 該測定が、HER−2の濃度を測定するために、核酸のハイブリダイゼーションまたはPCRの使用を含む請求項38の方法。
  45. 該検査が、HER−2の濃度を測定するために、抗生物質の使用を含む請求項38の方法。
  46. 該測定または該投与の1つまたはそれ以上がエクス・ビボ(ex vivo)で行われる請求項38の方法。
  47. 該投与が病変内である請求項38の方法。
  48. 該投与が非経口である請求項38の方法。
  49. 該HSP90阻害剤のIC50が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該集団の細胞で、少なくとも2倍低い請求項38の方法。
  50. 該HSP90阻害剤のIC50が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該集団の細胞で、少なくとも5倍低い請求項38の方法。
  51. 該HSP90阻害剤のIC50が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該患者の該細胞で、少なくとも10倍低い請求項1の方法。
  52. 該HSP90阻害剤を投与する前に、該集団内の細胞の部分集団のHSP90阻害剤に対する感受性を検査することを更に含む請求項38の方法。
  53. 該検査が1つまたはそれ以上の標準の使用を含む請求項38の方法。
  54. 該阻害剤のIC50が、Her−2が上昇している該細胞で約100nMまたはそれ以下である請求項38の方法。
  55. 該阻害剤のIC50が、Her−2が上昇している該細胞で約75nMまたはそれ以下である請求項38の方法。
  56. 該阻害剤のIC50が、Her−2が上昇している該細胞で約50nMまたはそれ以下である請求項38の方法。
  57. 該阻害剤のIC50が、Her−2が上昇している該細胞で約25nMまたはそれ以下である請求項38の方法。
  58. 該阻害剤のIC50が、Her−2が上昇している該細胞で約10nMまたはそれ以下である請求項38の方法。
  59. 該阻害剤のIC50が、Her−2が上昇している該細胞で約5nMまたはそれ以下である請求項38の方法。
  60. 該方法が、該投与後、治療効果をモニターするための検査を更に含む請求項38の方法。
  61. 該治療効果のモニターがHER−2濃度を示す分子マーカーの測定を含む請求項60の方法。
  62. 該分子マーカーがHER−2、サイクリンおよびリン酸化AKTからなる群の1つまたはそれ以上から選ばれる請求項61の方法。
  63. 該分子マーカーがD38およびD3からなる群から選ばれるサイクリンである請求項61の方法。
  64. Her−2が上昇していない該細胞が該集団からのものである請求項49の方法。
  65. 該IC50値が1つまたはそれ以上の標準を使用して計算される請求項49の方法。
  66. 該阻害剤が小さな合成分子である請求項38の方法。
  67. 該測定が核酸のハイブリダイゼーションの使用を含む請求項38の方法。
  68. 該上昇した濃度が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該細胞で、少なくとも2倍大きい請求項38の方法。
  69. 該上昇した濃度が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該細胞で、少なくとも3倍大きい請求項38の方法。
  70. 該上昇した濃度が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該細胞で、少なくとも5倍大きい請求項38の方法。
  71. 該上昇した濃度が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該細胞で、少なくとも10倍大きい請求項38の方法。
  72. 該上昇した濃度が、Her−2が上昇していない細胞に比べて、Her−2が上昇している該細胞で、少なくとも25倍大きい請求項38の方法。
  73. Her−2が上昇している該細胞ががん細胞である請求項38〜72のいずれか一項の方法。
  74. 該がん細胞が乳がん細胞である請求項73の方法。
  75. 細胞増殖性障害がHER−2濃度の上昇で特徴づけられる細胞増殖性障害の治療のための医薬組成物の調製のためのHSP90の使用。
  76. HSP90阻害剤が請求項2〜6、12〜14および17〜22のいずれか一項に記載されている通りである請求項75の使用。
  77. 細胞増殖性障害がHER−2濃度の上昇で特徴づけられる細胞増殖性障害の治療のための医薬組成物であって、該組成物がHSP90阻害剤を含む組成物。
  78. 該HSP90阻害剤が請求項2〜6、12〜14および17〜22のいずれか一項に記載されている通りである請求項77の組成物。
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