JP2004528413A - 水素化処理されたフィッシャー・トロプシュ生成物の脱硫 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は水素化処理されたフィッシャー・トロプシュ生成物からの硫黄の除去に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、燃料の大部分は原油から誘導されている。原油は供給に限りがあり、しかも、原油から得られる燃料は酸性雨のような環境問題を引き起こすと信じられている含窒素化合物および含硫黄化合物を含む傾向がある。
【0003】
天然ガスは窒素や硫黄を含む化合物をいくらか含んでいるけれども、メタンは既知技術を使って、天然ガスから比較的純粋な形で容易に単離することができる。メタンから燃料組成物を製造することのできる多くの方法が開発されている。これらの方法のほとんどはまずメタンを合成ガス(“syngas”)に転化することを伴う。
【0004】
合成ガスを、有意量の留出燃料範囲(C5〜20)の炭化水素を含むメタンからワックスにまで及ぶ幅広い生成物を含む生成物流に転化するには、代表的には、フィッシャー・トロプシュ化学が用いられる。連鎖成長確率が低い時にはメタンが製造され易い。メタンは合成ガス発生器を通して再循環できるが、一般的にメタンの生成を最小にすることが好ましい。連鎖成長確率が高い時には、比較的ワックス選択性の高い重質生成物が製造される。得られたワックスは留出燃料や潤滑油基油(lube base oil)の範囲のもっと低い分子量の生成物になるように水素化転化されうる。
【0005】
水素化転化(hydroconversion)反応は、代表的には、鎖長を短くするよう及び(又は)異性化を導入するよう設計された、水素化精製(hydrotreatment)、水素化異性化(hydroisomerization)、および(または)水素化分解(hydrocracking)の工程を包含する。有意量のメタンを含む生成物流を形成することよりも、ワックス生成物を生成しそしてそれに水素化処理条件(hydroprocessing condition)を受けさせることの方がしばしば費用対効果がよい。
【0006】
硫黄はほとんどのフィッシャー・トロプシュ触媒に対して毒作用があるので、フィッシャー・トロプシュ生成物に使用される合成ガスを製造するために用いるメタンは典型的に脱硫処理されている。従って、フィッシャー・トロプシュ合成からの生成物は比較的低い硫黄濃度を有する傾向がある。しかしながら、水素化処理反応はしばしば含硫黄化合物、例えば、前硫化触媒(pre-sulfided catalyst)、の存在下で行われる。水素化処理生成物は含硫黄化合物の濃度を低下させる処理をされなければならない。
【0007】
典型的に、天然ガスと水素化処理生成物とは別々の脱硫設備で処理される。このことが全行程の費用をより高いものにしている。水素化処理されたフィッシャー・トロプシュ生成物から硫黄を除去するための新しい方法を提供する事は有益なことであろう。本発明はそのような方法を提供する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
炭化水素合成、好ましくはフィッシャー・トロプシュ合成、からの、脱硫された水素化処理された生成物を製造するための一体化された方法が開示される。この方法は坑井ガス(well gas;ウェルガス)を処理し、そして脱硫メタン濃厚留分と硫黄濃厚留分とC3+炭化水素留分を単離することを含む。C3+留分はLPG流(主にC3〜5炭化水素を含む)と坑井ガスコンデンセート流(主にC5+流)を含んでいる。天然ガス源に由来する坑井ガスは第1分離ゾーンと脱硫ゾーンを含む処理ゾーンで処理される。
【0009】
脱硫されたメタン濃厚流(methane-rich stream)は合成ガスに転化され、そして炭化水素合成工程、例えば、フィッシャー・トロプシュ合成工程、を受ける。炭化水素合成工程の生成物は典型的に、C1〜C4留分と、少なくとも一つの低沸点液体留分(一般的にC5〜20の範囲)と、ワックスのような高沸点留分(C20+)を含んでいる。これら留分は第2分離ゾーンで単離される。
【0010】
このC1〜C4留分は合成ガスへの転化のための脱硫メタン濃厚留分を単離するために、坑井ガスと共に、処理ゾーンを通して再循環される。
【0011】
炭化水素合成ステム(stem)からの生成物は高度に線状である傾向があり、そして好ましくは、水素化精製、水素化異性化、水素化分解を含めて一つ以上の水素化転化工程による品質向上化(upgrading)のための追加処理工程を受けさせられる。
【0012】
好ましくは、水素化転化は低硫黄の炭化水素合成生成物を前硫化触媒のような含硫黄化合物と接触させること、および(または)生成物を、含硫黄化合物を含む石油精製生成物のような他の供給流とブレンドすることを伴うので、水素化転化生成物は炭化水素合成生成物よりも比較的高い濃度の硫黄を含有する。一つの態様においては、含硫黄化合物には、天然ガス液状分、原油留分、および(または)原油の水素化転化に由来する含硫黄化合物、も包含される。
【0013】
品質向上化処理の生成物は、少なくとも一種のガス状留分(主にC1〜C4留分)と、C5〜C20の範囲で沸騰する主留分を有する少なくとも一種の燃料油留分と、主にC20+範囲で沸騰する重質留分とを単離するために第3分離ゾーンに送られる。このC1〜C4留分も、処理ゾーンに送られ、そして炭化水素合成から発生するC1〜C4留分と同じ様な仕方で処理されうる。
【0014】
炭化水素合成生成物を水素化転化反応において追加処理することから生じた全ての含硫黄化合物は、第1分離ゾーンの通過の前または後の天然ガス中の含硫黄化合物を処理するために使用されるのと同じ脱硫ゾーンへの径路をとることができる。このことによって、第2脱硫ゾーンの必要性がなくなる。天然ガスおよび水素化転化生成物の中の含硫黄化合物のほとんどは比較的揮発性の高いもの(すなわち、硫化水素や低分子量メルカプタン)なので、それらはC1〜C4留分の中に最も見出されそうである。脱硫ゾーンは水素化転化から生じる追加硫黄除去を収容するために必要ならばその通常の大きさから規模を大きくすることができる。
【0015】
(発明の詳細な説明)
炭化水素合成、好ましくはフィッシャー・トロプシュ合成から、脱硫された水素化処理生成物を製造するための統合された方法が開示される。脱硫メタン濃厚流は第1分離ゾーンと脱硫ゾーン(どちらの順序でもよい)において天然ガスから分離され、そして次いで合成ガスに転化させられる。合成ガスは炭化水素合成、好ましくはフィッシャー・トロプシュ合成、に用いられる。炭化水素合成のC5+生成物は、場合によって2つ以上の分離した流れに分けられた後に、水素化処理され、そして水素化転化から発生するすべての含硫黄化合物は同じ脱硫ゾーンにて処理される。
【0016】
おのおののゾーン(坑井ガス処理、炭化水素合成、水素化転化)からのC4-生成物は全て第1分離ゾーンを使用して単離できるので、プラントのいくつかの箇所にC4-生成物に対する複数の分離ゾーンを持つものよりも効率的である。
【0017】
水素化転化反応において炭化水素合成生成物に対する追加処理から生じる全ての含硫黄化合物は、第1分離ゾーンの通過の前または後の天然ガス中の含硫黄化合物を処理するために使用されるのと同じ脱硫ゾーンへの径路をとることができる。これは第2脱硫ゾーンの必要性をなくすけれども、他のプロセスのためのサイトに別の脱硫ゾーンが存在することはある。
【0018】
この方法は第2脱硫プラントの使用を必要とせず、一つの脱硫プラントを効率的に利用する。天然ガス、炭化水素合成および(または)水素化転化ゾーンからのC4-生成物を第1分離ゾーンおよび脱硫ゾーンを通して処理することによって、メタンがこの方法の全体を通して効率良く再生利用されうる。
【0019】
天然ガスはメタンの他に若干のより重い炭化水素(ほとんどC2〜C5パラフィン)および他の不純物、例えば、メルカプタンやその他の含硫黄化合物、二酸化炭素、窒素、ヘリウム、水、および非炭化水素の酸性ガス、を含んでいる。天然ガス田(natural gas field)はまた、周囲条件で液状である有意量のC5+物質(「天然ガスコンデンセート」として知られている)を典型的に含んでいる。天然ガスからは、メタン濃厚分が、そして場合によってLPGおよび天然ガスコンデンセート留分も、単離される。
【0020】
パラフィン留分からメタンを取り出す方法は当業者には良く知られている。適切な方法には、吸収、低温吸収(refrigerated absorption)、吸着、及び約-175°Fまで下がった深冷温度(cryogenic temperature)での凝縮、がある。一つ以上の蒸留塔も含めて脱メタン塔は典型的に、メタンおよび他の揮発性のより大きい物質をエタンやその他の揮発性のより低い成分から分離するのに使われる。脱メタン装置は、例えば、Kuechler他の米国特許第5,960,643号明細書およびC.Collins, R.J.J.Chen and D.G.Elliot, "Trends in NGL Recovery for Natural and Associated Gases", GasTech, Ltd. of Rickmansworth, England, pages,287-303, GasTech LNG/LPG Conference 84に記載されている。
【0021】
メタンとエタンを共に含んでいる供給原料は合成ガスを生成するのに使用できるけれども、メタンだけが使用された場合、コーキングはより少なくなる。この理由から、供給原料中のエタンの大部分は好ましくは、合成ガスが生成される前にメタン濃厚留分から除去される。また好ましくは、エタンは収集されるLPG留分の中に有意な度合では存在しない(好ましくは体積で5パーセント未満)。例えば、エタンは脱エタン塔を使用することで除去される。一つの態様においては、エタンはエチレンを生成するためにエタン分解装置に送られる。
【0022】
メタン濃厚留分が単離され、エタンの大部分が除去された後に、残留C3+生成物流からは場合によってLPGと天然ガスコンデンセート留分が単離されうる。例えば、プロパン、n−ブタン、イソブタンが、例えば、ターボエキスパンダーの中で、単離されることができ、そしてLPG留分を提供するために脱硫される。残留生成物(天然ガスコンデンセート)は主にC5+炭化水素であり、それは脱硫処理され、場合によっては異性化され、そして、例えば、ガソリン組成物の中で使用されうる。
【0023】
代わりに、C4-炭化水素は他の既知技術、例えば、溶剤抽出法あるいはFLEXSORB(登録商標)のような吸着剤を使う吸着法、によって、C5+炭化水素から分離されうる。脱メタン、脱エタン、脱プロパンが起こる順序は、合成ガス発生器の中で使用するのに適するメタン濃厚供給材料および場合によっては適切なLPGと天然ガスコンデンセート留分が得られる限りは、変動可能である。
【0024】
原油の蒸留および(または)分解を含めて様々な石油精製操作から発生する他の供給流も、C1〜C5パラフィンを含有する留分を提供する。例えば、分解ガス供給流は水素とC1〜6パラフィンを含み、精製廃ガスは水素とC1〜5パラフィンを含む。天然ガス単独の方が好まれるけれども、場合によっては、これらの流からも単独で又は天然ガス流との組合せで、合成ガス発生用及び場合によってはLPGもしくはC5+留分用に適するメタン濃厚流を得ることができる。もし、これらの流れからのメタンおよび(または)エタンが合成ガス発生器に送られる場合には、オレフィン、アルキン、C3+パラフィンおよび(または)ヘテロ原子含有化合物のいずれも除去されるべきである。オレフィンおよびアルキン不純物は、精製もしくは石油化学プラントからのガス流の中ばかりでなく、炭化水素合成からのC4-留分からも、存在するようであり、そして例えば水素化によって除去することができる。硫黄不純物は当業者に良く知られている手法、例えば、抽出メロックス(extractive Merox)、水素化精製、吸着、その他、を用いることで除去されうる。含窒素不純物もまた当業者に良く知られている手法によって除去することが可能である。水素化精製はこれらの及びその他の不純物を除去する事に関してより好ましい手段である。
【0025】
LPG留分はオレフィン、アルキン、ヘテロ原子不純物を取り除くために同様の手法で処理されることができる。好ましくは、脱硫は単一の脱硫ゾーンで行われる。
【0026】
メタン(および(または)エタンおよびそれより重質の炭化水素)は脱硫され、そして合成ガスを提供するための通常の合成ガス発生器に送られる事が可能である。典型的に合成ガスは水素と一酸化炭素を含んでおり、そして少量の、二酸化炭素、水、未転化炭化水素、および様々な他の不純物を含んでいてもよい。
【0027】
合成ガスの中の硫黄、窒素、ハロゲン、セレン、リンおよびヒ素汚染物の存在は望ましくない。この理由のためにフィッシャー・トロプシュ化学や他の炭化水素合成を行う前に供給材料から硫黄および他の汚染物を取り除くことが好ましい。これらの汚染物を取り除く手段は当業者に良く知られている。例えば、ZnO保護床(guard bed)は硫黄を除去するのに好まれる。他の汚染物を取り除くための手段は当業者に良く知られている。
【0028】
他の炭化水素合成、例えば、合成ガスからメタノールへの転化や引き続いてのメタノールから高分子量生成物への転化もまた使用することができるが、フィッシャー・トロプシュ合成は好ましい炭化水素合成である。
【0029】
フィッシャー・トロプシュ合成方法において生成された液状および気体状生成物は主にパラフィン系炭化水素を少量のオレフィンおよび酸素化物(oxygenate)たとえばアルコールや有機酸と共に含んでいる。この生成物は、H2とCOの混合物を含む合成ガスを、適切な温度および圧力の反応条件の下で、フィッシャー・トロプシュ触媒と接触させることにより生成できる。フィッシャー・トロプシュ反応は、代表的には、温度約300°F〜700°F(149℃〜371℃)、好ましくは温度約400°F〜550°F(204℃〜228℃);圧力約10〜600 psia(0.7〜41 bars)、好ましくは圧力約30〜300 psia(2〜21 bars);そして触媒空間速度(catalyst space velocity)約100〜10,000 cc/g/hr、好ましくは約300〜3,000 cc/g/hr、で行われる。
【0030】
この生成物は大部分がC5〜C100の範囲にあるがC1〜C200+の範囲に及ぶかもしれない。この反応は様々な種類の反応塔、例えば、一つ以上の触媒床を含んでいる固定床反応塔、スラリー反応塔、流動床反応塔、又は異なるタイプの反応塔の組合せ、の中で行うことができる。このような反応方法や反応器は良く知られていて文献に記述されている。スラリーフィッシャー・トロプシュ法は、本発明の実施において一つの好ましい方法であり、強度に発熱性の合成反応に特徴的な極めて大きな熱(と質量)の移動を利用しており、そしてコバルト触媒を使うときは比較的高い分子量のパラフィン系炭化水素を生成することができる。スラリー方法では、H2とCOの混合物を含む合成ガスは、反応条件において液体である合成反応の炭化水素生成物を含むスラリー液体の中に分散および懸濁された粒子状のフィッシャー・トロプシュ型炭化水素合成触媒を含む反応器内のスラリーの中に第3相として吹き込まれる。一酸化炭素に対する水素のモル比は、幅広くは、およそ0.5〜4の範囲でありうるが、より典型的には、およそ0.7〜2.75の範囲にあり、そして好ましくはおよそ0.7〜2.5である。特に好ましいフィッシャー・トロプシュ法は欧州特許第0609079号の中に記載されており、それも本明細書の中に全ての目的のために完全に組み入れられる。
【0031】
適切なフィッシャー・トロプシュ触媒は1つ以上の、Fe、Ni、Co、Ru、Reなどの第VIII族触媒金属を含んでいる。さらに、適切な触媒は促進剤を含んでいてもよい。従って、好ましいフィッシャー・トロプシュ触媒は有効量のコバルトと、Re、Ru、Pt、Fe、Ni、Th、Zr、Hf、U、MgおよびLaの1つ以上を、好ましくは1つ以上の耐火性金属酸化物を含む適切な無機担体金属上に担持して含んでいる。一般に触媒の中に存在するコバルトの量は全触媒組成物のおよそ1〜50重量パーセントにある。触媒はまたThO2、La2O3、MgO、TiO2のような塩基性酸化物促進剤、ZrO2のような促進剤、貴金属(Pt、Pd、Ru、Rh、Os、Ir)、硬貨鋳造金属(coinage metal)(Cu、Ag、Au)や、Fe、Mn、Ni、Reなどの他の遷移金属を含んでいてよい。アルミナ、シリカ、マグネシア、チタニアやその混合物を含む担体が使われても良い。コバルト含有触媒のための好ましい担体はチタニアを含んでいる。有用な触媒およびその製造は既知であり例証されているが、非限定的な例は例えば米国特許第4,568,663号明細書の中に見出せる。
【0032】
フィッシャー・トロプシュ反応がスラリー床反応塔で実行される時、生成物は一般的にテールガス留分(tail gas fraction)と少なくとも一種のC5+液状反応生成物を含んでいる。一つの態様においては、低沸点液状生成物および/または高沸点ワックス留分のような、2種以上の液状反応生成物が生成されてもよい。テールガス留分は一般的に未反応のCOとH2およびC4-生成物を含む。低沸点液状生成物は約650°Fより低い沸点の炭化水素(すなわち、C5〜650°F炭化水素、実質的な部分はC5〜C20生成物)を含む。高沸点ワックス留分は約650°Fより高い沸点の炭化水素を含み、しばしば1300°Fおよびそれより高い(名目上含む)沸点の炭化水素を含む。約650°Fより高い沸点の留分(ワックス留分)はC20〜C200の範囲の主に線状パラフィンを含む。
【0033】
フィッシャー・トロプシュ法から回収された1種以上の液状生成物は、例えば、高圧および(または)低温の蒸気−液体分離装置、または低圧分離装置、またはこれらの分離装置の組合せを使用して分離されてもよい。
【0034】
テールガス留分(C4-炭化水素を含んでいる)は、合成ガス発生器を通して再循環されるべき付随的なメタン濃厚留分および(または)付随的なLPG留分を獲得するために、好ましくは、第1分離ゾーンに送られる。テールガス留分は有意量のオレフィンを含んでいるかもしれない。LPGの規格が低オレフィン濃度を要求している場合には、テールガス留分の水素化、またはそれから誘導されたLPG留分が必要であるかもしれない。この水素化は留分が第1分離ゾーンに送られる前にまたは第1分離ゾーンを通過した後に存在することができる。
【0035】
フィッシャー・トロプシュ合成工程で生成される、テールガス留分と、低沸点液状留分と、高沸点ワックス留分の相対的な量は、触媒および反応条件の賢明な選択によってコントロールできる。低連鎖成長確率(例えば約0.6未満のα値)をもつ触媒は比較的低分子量の生成物、たとえば、C2〜8生成物、の生成に有利であるが、比較的大量のメタンを製造する傾向がある。LPG留分を製造するのに使用するのに適しているC3〜5炭化水素の収率は比較的高いかもしれないが、しかしこの方法は再循環されなければならないメタンが比較的大量に生成されるので、あまり好ましくないであろう。
【0036】
高連鎖成長確率の触媒(例えば約0.8より大きいα値)はワックスや他の重質生成物の生成に有利であり、比較的少量のメタンを生成する傾向がある。このワックスは例えば水素化分解によって処理されて留出燃料範囲の炭化水素ばかりでなくLPG留分を形成するのに有用である炭化水素を含めた様々な生成物を提供することができる。フィッシャー・トロプシュ反応を行うための条件の妥当な一揃いの選択は大方、市況に依存しており、これら条件は有用な商業製品を生成する水素化転化のための適切な生成物流を与えるように、ふさわしいように、調節されうる。
【0037】
フィッシャー・トロプシュ反応からの液状留分の少なくとも一部は、水素化転化反応(即ち、水素化、水素化精製、水素化異性化、水素化分解、など)を受ける。低沸点液状留分は、ほとんどが線状炭化水素であり、流動点を改良するために異性化条件を受けてもよいし、そして(または)例えば酸素化物(例えば、アルコール、有機酸)もしくはオレフィン、もしくはその両方を除去するために水素化精製を受けてもよい。高度にパラフィン性の高沸点ワックス留分は、高品質の燃料製品および場合によっては潤滑油基油供給原料を生成するようにワックスを異性化および分解する水素化分解条件を受けてもよい。水素化転化生成物から単離されるC4-留分は、主としてH2Sの形態で、水素化転化中に産出している少量の硫黄を含有している。その硫黄は、水素化転化に使われた硫化触媒から剥ぎ取られた硫黄や、水素化転化プロセスを容易にするために水素化転化に先だってフィッシャー・トロプシュ生成物に加えられた硫黄など、多数の源を元としていてよい。含硫C4-留分は処理ゾーンにおいて坑井ガスと別々にまたは混合して処理される。脱硫されたメタン濃厚留分、硫黄濃厚留分(実質的量のH2Sを含んでいる)、およびC3+炭化水素留分は処理ゾーンから単離される。水素化転化プロセスからの燃料生成物に対するC4-生成物の相対量は一般的には、例えば、水素化転化に使われる触媒の選択や水素化転化の反応条件によって決まる。より選択性の触媒は、より穏やかな反応条件を実行するので、一般的に、燃料製品をより高い割合で生産する。
【0038】
代表的な水素化転化条件は広範囲にわたって変動する。一般に、全LHSVは約0.25〜20 hr−1、好ましくは約0.5〜10 hr−1である。全圧は200 psiaより大きく、好ましくは500〜3500 psiaの範囲にある。水素再循環レート(hydrogen recirculation rate)は代表的には50 SCF/Bblより大きく、好ましくは300〜6000 SCF/Bblである。温度は300°F〜850°Fの範囲であり、好ましくは400°F〜800°Fの範囲である。
【0039】
適切な触媒は、アルミナまたは珪素系マトリックスの上のプラチナまたはパラジウムのような第VIIIA族からの貴金属、およびアルミナまたは珪素系マトリックスの上のニッケル−モリブデンまたはニッケル−スズのような第VIIIA族と第VIB族金属を含む。米国特許第3,852,207号明細書は適切な貴金属触媒と反応条件を記載している。他の適切な触媒は、例えば、米国特許第4,157,294号および第3,904,513号明細書の中に記載されている。非貴金属(ニッケル−モリブデンのような)は通常、最終触媒組成物の中に酸化物として、又は関連する特定の金属から容易に形成される時には多分硫化物として、存在する。好ましい非貴金属触媒の組成物は、対応酸化物として測定されたときに約5重量%より大きい好ましくは約5〜40重量%のモリブデンおよび(または)タングステンと、少なくとも約0.5重量%のそして一般的には約1〜15重量%のニッケルおよび(または)コバルトを含んでいる。貴金属(プラチナのような)触媒は0.01%より大きい、好ましくは0.1〜1.0%の金属を含んでいる。プラチナとパラジウムの混合物のように貴金属の組合せが使用されてもよい。
【0040】
水素化用成分は多数の手順のいずれか一つによって全体の触媒組成物の中に組み込まれることができる。この水素化用成分は、共混合(co-mulling)、含浸、またはイオン交換によってマトリックス成分に添加されるることができ、そして第VI族成分、すなわち、モリブデンおよびタングステン、は含浸、共混合、共沈によって耐火性酸化物と組み合わされることができる。
【0041】
マトリックス成分は多数のタイプであることができ、そのいくつかは酸性の触媒活性をもつ。活性を有するものは非晶質のシリカ−アルミナを包含し、又はゼオライト系や非ゼオライト系結晶性分子ふるい(モレキュラーシーブ)でも良い。適切なマトリックス分子ふるいの例としてゼオライトY、ゼオライトX、いわゆる超安定ゼオライトY、高構造(high structure)シリカ対アルミナ比を持つゼオライトYが挙げられ、それらは米国特許第4,401,556号、第4,820,402号および第5,059,567号明細書に記載されている。米国特許第5,073,530号明細書に記載されているような小さな結晶サイズのゼオライトYもまた用いることができる。使用される非ゼオライト分子ふるいには、例えばシリコアルミノホスフェート(SAPO)、フェロアルミノホスフェート、アルミノ燐酸チタン、及び米国特許第4,913,799号明細書及びそこで引用された文献に記載された様々なELAPO分子ふるいが挙げられる。様々な非ゼオライト型分子ふるいの製造に関する詳細は、米国特許第5,114,563号(SAPO)、第4,913,799号明細書、および、米国特許第4,913,799号明細書の中に引用された様々な資料の中に見出せる。メソポーラス分子ふるい、例えば、M41Sファミリ物質(J.Am.Chem.Soc.1992,114,10834-10843)、MCM−41(米国特許第5,246,689号、第5,198,203号、第5,334,368号)、MCM−48(Kresge et al., Nature 359,710,(1992))、も使用できる。上記に言及されたおのおのの特許や出版物の内容はその全体が本明細書の中に組み入れられる。
【0042】
適切なマトリックス物質は白土(clay)のような無機物質と同じく、合成または天然物質、たとえば、シリカおよび(または)金属酸化物、たとえば、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ−トリア、シリカ−ベリリア、シリカ−チタニア、3元組成としてシリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、シリカ−アルミナ−マグネシア、シリカ−マグネシア−ジルコニアを含んでいてもよい。後者は自然にできるか、又はシリカと金属酸化物の混合物も含めてゼラチン状沈殿物もしくはゲルの形態であるかどちらでもよい。触媒と複合化されることができる天然産白土はモンモリロナイトやカオリン族のものを包含する。これらの白土は元の採鉱されたままの生の状態で使用されることもできるし、又はまず、焼成、酸処理または化学修飾を受けることもできる。
【0043】
ここで使用されるとき、用語「水素化精製(hydrotreating)」はその慣習的な意味を与えられ、そして当業者に周知であるプロセスを記述するものである。水素化精製は通常、遊離水素(free hydrogen)の存在下で行われる触媒法(catalytic process)を称しており、そこでの、主な目的は供給原料の脱硫および(または)脱窒素である。さらに、酸素を含む炭化水素(例えば、アルコール、酸、その他)からは酸素が除去される。硫黄は一般的に硫化水素、窒素は一般的にアンモニアに、酸素は水に転化され、これらは当業者に周知の手段を使用して生成物流から除去されうる。硫黄不純物は典型的にフィッシャー・トロプシュ生成物の中には存在しないが、生成物が前硫化触媒と接触させられたときに導入されることができる。
【0044】
一般的に、水素化精製作業においては、炭化水素分子の分解、すなわち、より大きな炭化水素分子を破壊してより小さな炭化水素分子にすること、が最小化される;しかしながら、不飽和炭化水素は完全にもしくは部分的に水素化される。
【0045】
水素化精製作業を行う上で使われる触媒は当業者に良く知られている。例えば、水素化精製の一般的記述および水素化精製に使用される代表的な触媒については米国特許第4,347,121号および第4,810,357号明細書を参照されたい。本方法に有用な水素化精製用触媒は、モリブデンやタングステンのような第VI族金属、またはニッケルのような第VIII族金属、またはアルミナ、シリカもしくはマグネシアの一つ以上を包含する酸化物マトリックス担体に担持されたタングステン、の一つ以上を含む。超安定Y型ゼオライトも含めてY型ゼオライトのようなゼオライトも包含されていてもよい。例示のニッケル含有触媒は前硫化して又は前硫化なしで使用されてもよい。代表的には、第VI族金属を含んでいる触媒は水素化精製に使用する前に前硫化される。
【0046】
さらに、複数のタイプの触媒が反応装置の中で使用されてもよい。違う型の触媒が層状に分離されていたり、混合されていたりすることができる。典型的な水素化精製条件は広い範囲で変動する。一般に、全LHSVは約0.25〜20、好ましくは約0.5〜10である。水素の分圧は200 psiaより大きく、好ましくは約500 psia〜2000 psiaの範囲である。水素再循環レートは典型的に50 SCF/Bblより大きく、好ましくは300〜6000 SCF/Bblである。温度は約300°F〜750°F、好ましくは400°F〜750°Fの範囲である。
【0047】
代表的な水素化異性化条件は文献でよく知られており、非常に広く変動可能である。異性化法は典型的に温度200°F〜800°F、好ましくは400°F〜750°Fで、液空間時速0.1〜5、好ましくは0.25〜2.50をもって行われる。水素は水素対炭化水素のモル比が1対1から20対1までの間にあるように用いられる。異性化法に有効な触媒は、脱水素/水素化用成分、酸性成分、酸化物マトリックス材料を含んでいて一般的に多機能性触媒である。本水素化異性化用触媒のために有効な水素化用成分はニッケル、コバルト、タングステン、モリブデンのような1つ以上の卑金属成分、または1つ以上の白金族金属、特に1つ以上のプラチナやパラジウム、を含んでいてもよい。例示の酸性成分は、シリカ−アルミナ(場合によってリンが加えられてもよい)および超安定Y型ゼオライトも含めてY型ゼオライトのようなゼオライトの1つ以上を包含する。触媒はまたフッ素や塩素のようなハロゲン成分を含有していてもよい。例示の酸化物マトリックス材料はアルミナ、シリカ、マグネシア、チタニアや、それらの組合せを包含する。
【0048】
好ましい担体付き触媒は表面積の範囲約180〜400 m2/g、好ましくは230〜350 m2/g、細孔容積0.3〜1.0 ml/g、好ましくは0.35〜0.75 ml/gで、嵩密度約0.5〜1.0 g/ml、側面圧潰強さ(side crushing strength)約0.8〜3.5 kg/mmをもつ。
【0049】
水素化異性化用触媒は、よく知られている方法、例えば、塩の水性液の含浸、初期湿潤法(incipient wetness)とその後に温度約125〜150℃で1〜24時間乾燥、約300〜500℃で1〜6時間焼成、水素または含水素気体で処理することによる還元、および望むならば、高温での含硫黄ガス例えばH2Sで処理することによる硫化、を使用して製造できる。そこで触媒は0.01〜10重量%の硫黄を有するであろう。金属は2種類以上の金属をいずれかの順序で順番に又は同時含浸によって触媒に複合化または添加されることができる。
【0050】
水素化分解条件および触媒はフィッシャー・トロプシュ生成物の分子量を低下させるために選ばれる。650°Fより高い温度で沸騰する合成生成物が水素化分解されると、燃料範囲で沸騰する水素化分解生成物(即ち、品質向上したC5〜650°F生成物)が実質的量で、そして少量のC4-生成物と共に、生じる。反応しなかったもしくは部分的にしか反応しなかった650°F+合成生成物は追加の分解のために再利用されるか、もしくは別の用途のため(すなわち、潤滑油基油生成物のため)に単離されてもよい。水素化分解用触媒はまた、卑金属触媒(例えば、ニッケル、コバルト、モリブデンまたはタングステン、の1つ以上)または白金族金属触媒(プラチナまたはパラジウムの1つ以上)のどちらかと、酸化物マトリックス材料上の酸成分を含んでいても良い。
【0051】
水素化分解は比較的高い温度および(または)圧力でゼオライトまたは他の酸性触媒の上で遊離水素の存在下で通常行われる触媒法を称しており、作業の主な目的は大きな炭化水素分子の分解である。供給原料の脱硫および(または)脱窒素も通常起こるであろう。
【0052】
水素化分解作業を行うのに使用される触媒は当技術分野ではよく知られているので、ここで詳細にそれらを記述する必要はない。水素化精製、水素化分解、そして各プロセスに使用される典型的な触媒についての一般的な記述に関しては、例えば米国特許第4,347,121号および第4,810,357号明細書を参考にされたい。
【0053】
天然ガスおよび天然ガスから単離したメタン濃厚留分ばかりでなく、水素化転化反応の生成物は硫黄や他の望ましくない物質を除去するように品質向上させられる。硫黄不純物を取り除くための方法は当業者にはよく知られており、そして例えば、メロックス抽出、水素化精製、吸着、等々を包含する。含窒素不純物もまた当業者にはよく知られている手段を用いて取り除くことができる。水素化精製はこれらの及びその他の不純物を除去するのにより好まれる手段である。
【0054】
好ましくは、フィッシャー・トロプシュ生成物の水素化転化から生じた含硫黄化合物は天然ガス中の含硫黄化合物と共に同一の脱硫ゾーンで処理される。このことにより、少なくともC4-留分の中に存在するそれら含硫黄化合物に関して第2脱硫ゾーンの必要性がなくなる。脱硫ゾーンは追加容量を収容するために必要ならばその規模を大きくすることができる。
【0055】
天然ガスおよび水素化転化生成物の中の含硫黄化合物のほとんどは比較的揮発性であるから、それらはC4-留分のなかに最も見出されそうである。脱硫ゾーンは水素化転化から生じる追加硫黄除去を収容するためにその通常の大きさから規模を大きくすることができる。
【実施例1】
【0056】
図1に描かれている本発明の例示の態様において、坑井ガス(12)は、第1分離ゾーン(10)と脱硫ゾーン(20)を含む第1処理ゾーンに送られ、脱硫されたメタン濃厚流(22)と、硫黄濃厚留分(24)と、C3+炭化水素留分(26)を提供する。メタン濃厚流は酸素含有流(32)と合わされ、合成ガス発生器(30)に送られて合成ガス(34)を生成し、合成ガスはフィッシャー・トロプシュ反応器(40)に送られる。フィッシャー・トロプシュ反応の生成物(42)は第2分離ゾーン(50)に送られ、そこでC4-生成物(52)は第1分離ゾーン(10)を通して再循環され、そしてC5+生成物(54)は水素化転化(60)を受ける。水素化転化反応の燃料生成物(72)は(70)において単離され、そして硫黄を含むC4-流(74)は処理ゾーンへ再循環される。
【0057】
一つの態様において、フィッシャー・トロプシュ合成からのC4-留分と水素化転化反応からのC4-留分は合わされそして一緒にして、それらだけで、または天然ガスや他の供給流からのC4-留分と組み合わされて、処理される。
【0058】
本発明は特別の態様を参照して説明されたが、本発明の応用は特許請求の範囲に記載された本質および範囲から外れないで当業者によってなされうるそれら様々な変更および代用をカバーすることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1は、本明細書に記載した方法の一態様の概略図である。
Claims (12)
- フィッシャー・トロプシュ合成からの、脱硫された、水素化処理された炭化水素生成物を提供する方法であって、
a)坑井ガスを処理ゾーンで処理し、そして脱硫されたメタン濃厚留分と、硫黄濃厚留分と、C3+炭化水素留分とを単離すること、
b)脱硫されたメタン濃厚留分を合成ガスに転化すること、
c)合成ガスに炭化水素合成条件を受けさせること、
d)炭化水素合成からの少なくとも一つのC5+液体反応生成物に水素化転化条件を受けさせ、そして含硫C4-留分と品質向上C5+留分を産出すること、及び
e)含硫C4-留分を処理ゾーンで処理すること、
を含む上記方法。 - 含硫C4-留分が坑井ガスと合流され、そしてこの合流した流を分離して脱硫されたメタン濃厚留分を単離する、請求項1記載の方法。
- 坑井ガスから、脱硫されたメタン濃厚留分を単離する工程が、
a)含硫C4-留分と坑井ガスを合流させ、そしてこの合流した流を脱硫すること;及び
b)脱硫された合流した流を分離ゾーンで分離し、そして脱硫されたメタン濃厚留分を単離すること、
を含む、請求項1記載の方法。 - 炭化水素合成条件がフィッシャー・トロプシュ合成条件を含む、請求項1記載の方法。
- フィッシャー・トロプシュ合成条件がワックス状生成物の生成に有利である、請求項4記載の方法。
- 水素化転化されるべき工程d)のC5+液体反応生成物が実質的に650°F+生成物である、請求項1記載の方法。
- 工程d)のC5+反応生成物が実質的にC5〜650°F生成物である、請求項1記載の方法。
- 水素化転化条件が、水素化精製、水素化異性化または水素化分解の条件の一つまたはそれより多くを含む、請求項1記載の方法。
- 水素化転化条件が、C4-留分とC5〜650°F留分を含む生成物流を形成するように水素化分解することを含む、請求項8記載の方法。
- C4-留分が生成物流から単離され、そして処理ゾーンで処理するために坑井ガスと合流される、請求項1記載の方法。
- 水素化転化条件が、少なくとも一つの第VI族金属成分と少なくとも一つの第VIII族金属成分を含有する硫化触媒の存在下で、C5+炭化水素生成物と水素を、300°F〜850°Fの範囲の温度および500 psia〜3500 psiaの範囲の圧力で、接触させることを包含する、請求項1記載の方法。
- 脱硫された、水素化処理した、フィッシャー・トロプシュ合成からの炭化水素生成物を提供する方法であって、
a)坑井ガスを処理ゾーンで処理し、そして脱硫されたメタン濃厚留分と、硫黄濃厚留分と、C3+炭化水素留分とを単離すること、
b)脱硫されたメタン濃厚留分を合成ガスに転化すること、
c)合成ガスに炭化水素合成条件を受けさせること、
d)炭化水素合成からの少なくとも一つのC5+液状反応生成物には、少なくとも一つの第VI族金属成分と少なくとも一つの第VIII族金属成分を含有する硫化触媒の存在下で、300°F〜850°Fの範囲の温度および500 psia〜3500 psiaの範囲の圧力で、そのC5+炭化水素生成物を水素と接触させることを含む水素化転化条件を受けさせ、そして含硫C4-留分と品質向上C5+留分を産出すること、及び
e)含硫C4-留分を処理ゾーンで脱硫すること、
を含む上記方法。
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