JP2004527463A - アクチン隔離ペプチドによる皮膚老化の阻害又は反転 - Google Patents

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Abstract

サイモシンβ4、サイモシンβ4異性体又は酸化型Tβ4のようなアクチン隔離ペプチドの投与により、皮膚老化に関連する皮膚変性を阻害するか又は反転させる。

Description

【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2000年11月2日出願の米国仮出願60/244,901号の利益を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、皮膚老化を阻害するか又は反転させる分野に関する。
【0003】
(発明の背景)
皮膚の「老化」と呼ばれる現象は、加齢によるものだけでなく、他の変性性の変化や環境的な要因によっても引き起こされる。皮膚の老化は、皮膚の生理学的特性、生物学的特性及び免疫学的特性における有害な変化をもたらす。このような変化には、皮膚の薄化、弾性の損失、重合アクチン比及び重合アクチン代謝回転の変質、コラーゲン及び他の基質蛋白の減少、DNA損傷の回復能力を低下させる脈管構造における変化、扁平上皮癌のような皮膚ガンになる傾向の増大、並びに感染リスクの増大が包含される。
【0004】
皮膚の老化又は皮膚老化の発現を減少させるか又は反転させるために、多数の医薬品処方、栄養薬品処方又は美容用薬品処方が提案されてきた。更に、化学剥皮、光線療法及び様々な形態の形成外科が提案されてきた。
【0005】
当該技術分野では、皮膚の老化を阻害するか又は反転させるための改善された方法及び組成物に対する要請がある。
【0006】
(発明の概要)
本発明によれば、皮膚老化に関連する皮膚変性の反転促進又は阻害のための処置方法は、そのような処置を必要とする対象又は患者に、皮膚変性阻害活性を有するアミノ酸配列LKKTET又はその保存的変異体を含む皮膚変性阻害ポリペプチドを含有する組成物を有効量で投与することを含む。
【0007】
(発明の詳細な説明)
本発明は、サイモシンβ4(Tβ4)のようなアクチン隔離ペプチド(actin−sequestering peptide)、及びアミノ酸配列LKKTET又はその保存的変異体を含む他のアクチン隔離ペプチドが、皮膚老化に関連する皮膚変性を反転促進するか又は阻害するという発見に基づいている。
【0008】
サイモシンβ4は、当初、in vitroにおいて内皮細胞移動及び分化の過程でアップレギュレートされる蛋白として同定された。サイモシンβ4は元来、胸腺から単離され、現在は種々の組織で確認されている43アミノ酸、4.9kDaの偏在性ポリペプチドである。内皮細胞分化及び移動、T細胞分化、アクチン隔離並びに血管新生における役割を含む幾つかの役割が、この蛋白によるものであるとされてきた。
【0009】
一実施形態において、本発明は、皮膚の老化に関連する皮膚変性の反転促進又は阻害のための処置方法であって、そのような処置を必要とする対象に、皮膚変性阻害活性を有するアミノ酸配列LKKTET又はその保存的変異体、好ましくはサイモシンβ4、サイモシンβ4異性体(isoform)、酸化型サイモシンβ4又はサイモシンβ4の拮抗体を含む皮膚変性阻害ポリペプチドの生成を刺激する薬剤を含有する組成物を有効量で投与することを含む方法である。
【0010】
本発明は、皮膚弾性の増大、加齢に関連する皮膚黒ずみ領域(年齢しみ(age spots))のサイズ縮小、加齢に関連する皮膚黒ずみ領域の淡色化及びこれらの組み合わせからなる群より選択される皮膚状態の改善を促進する。
【0011】
本発明により使用されうる組成物は、サイモシンβ4、サイモシンβ4異性体、酸化型サイモシンβ4、皮膚変性阻害活性を有するアミノ酸配列LKKTET又はその保存的変異体を含有する。援用して本明細書の一部とする国際出願番号PCT/US99/17282は、皮膚変性阻害活性を有するアミノ酸配列LKKTET又はその保存的変異体と同じく、本発明において有用なサイモシンβ4異性体を開示しており、それを本発明に利用してもよい。援用して本明細書の一部とする国際出願番号PCT/GB99/00833(WO99/49883)は、本発明において利用してよい酸化型サイモシンβ4を開示している。本発明はTβ4及びTβ4異性体について以下で主に開示しているが、以下の記載は、皮膚変性阻害活性を有するアミノ酸配列LKKTET又はその保存的変異体ならびに酸化型サイモシンβ4も等しく適用可能であることを意図しているということは理解できるであろう。
【0012】
一実施形態において、本発明は、皮膚変性を阻害するのに有効な量の、Tβ4又はTβ4異性体を含有する組成物を皮膚と接触させることにより、対象の皮膚の老化を阻害するか又は反転させる方法を提供する。接触は局所的であってもよいし、全身的であってもよい。局所的投与の例には、例えば、Tβ4を含むローション、膏薬、ゲル、クリーム、ペースト、スプレー、懸濁液、分散液、ヒドロゲル、軟膏、オイルを皮膚と接触させることが含まれる。全身的投与には、例えば、Tβ4又はTβ4異性体を含む組成物の静脈注射、腹腔内注射、筋肉内注射が含まれる。対象は如何なる哺乳類でもよく、好ましくはヒトである。
【0013】
本発明による組成物は、毎日、一日おき、その他の日ごとに、投与の日に付き一回の適用又は多数回の適用、例えば、投与の日に付き2回、3回又は4回の適用で投与することができる。
【0014】
Tβ4異性体は同定されており、Tβ4の既知のアミノ酸配列に対して、約70%、約75%、約80%又はそれ以上の相同性を有している。そのような異性体には、例えば、Tβ4ala、Tβ9、Tβ10、Tβ11、Tβ12、Tβ13、Tβ14及びTβ15が含まれる。Tβ4と同様に、Tβ10異性体及びTβ15異性体は、アクチンを隔離することが明らにされている。Tβ4、Tβ10及びTβ15、並びにこれらの他の異性体も、アクチン隔離又は結合の調整に関係していると思われるアミノ酸配列LKKTETを共有する。如何なる特定の理論にも拘束されることを望まないが、Tβ4異性体の活性は、アクチンを重合する能力に一部よるかもしれない。例えば、Tβ4は皮膚におけるアクチン重合を調節することができる(例えば、β−サイモシンは、遊離G−アクチンを隔離することによってF−アクチンを解重合すると考えられる)。したがって、Tβ4のアクチン重合調節能は、LKKTET配列を介するアクチン結合能又はアクチン隔離能に全面的に又は部分的によるかもしれない。したがって、Tβ4のような、アクチンを結合若しくは隔離するか又はアクチン重合を調節する他の蛋白(アミノ酸配列LKKTETを有するTβ4異性体を含む)は、本明細書で述べるように、単独で又はTβ4と組み合わせて皮膚の老化を減少させるであろう。
【0015】
したがって、Tβ4ala、Tβ9、Tβ10、Tβ11、Tβ12、Tβ13、Tβ14及びTβ15のような既知のTβ4異性体、並びにまだ確認されていないTβ4異性体が本発明の方法に有用であろうということが特に期待できる。Tβ4それ自体は、本発明の方法(対象に実施される方法を含む)に有用である。したがって、本発明はさらに、Tβ4、同様にTβ4異性体(Tβ4ala、Tβ9、Tβ10、Tβ11、Tβ12、Tβ13、Tβ14及びTβ15)と薬学的に許容可能なキャリアとを含有する医薬組成物を提供する。
【0016】
さらに、適当な隔離アッセイ、結合アッセイ、授動アッセイ又は重合アッセイにおいて明らかにされるか又はアクチン結合を調節するアミノ酸配列、例えば、LKKTETの存在により確認されるようなアクチン隔離能若しくはアクチン結合能を有するか又はアクチンを動員若しくはアクチン重合を調節することができる他の蛋白は、本発明の方法において同じく用いることができる。そのような蛋白には、例えば、ゲルソリン(gelsolin)、ビタミンD結合蛋白(DBP)、プロフィリン(profilin)、コフィリン(cofilin)、デパクチン(depactin)、デオキシリボヌクレアーゼI(DnaseI)、ビリン(vilin)、フラグミン(fragmin)、セベリン(severin)、キャッピング蛋白、β−アクチン及びアキュメンチン(acumentin)が含まれる。方法それ自体は、対象において実施されるような方法を含み、さらに本発明は、本明細書で述べるように、ゲルソリン、ビタミンD結合蛋白(DBP)、プロフィリン、コフィリン、デパクチン、デオキシリボヌクレアーゼI、ビリン、フラグミン、セベリン、キャッピング蛋白、β−アクチン及びアキュメンチンを含有する医薬組成物を提供する。したがって、本発明は、アミノ酸配列LKKTET及びその保存的変異体を含有しうる皮膚老化減少ポリペプチドの使用を含む。
【0017】
本明細書で用いられる場合、用語「保存的変異体」又はその文法的変形は、他の生物学的に同種の残基によるアミノ酸残基の置換を意味する。保存的変異体の例には、他方としてイソロイシン、バリン、ロイシン又はメチオニンのような疎水性残基の置換、リシンのためのアルギニン置換、アスパラギン酸のためのグルタミン酸置換又はアスパラギンのためのグルタミン置換等のような極性残基の置換などが含まれる。
【0018】
Tβ4は多数の組織及び細胞に局在化され、したがって、Tβ4の生成を刺激する薬剤が組成物に添加されるか又は組成物を構成して、組織及び/又は細胞からのTβ4の生成をもたらすことができる。そのような薬剤には、インスリン様増殖因子(IGF−1)、血小板由来増殖因子(PDGF)、上皮増殖因子(EGF)、トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF−β)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、サイモシンα1(Tα1)及び血管内皮増殖因子(VEGF)のような増殖因子ファミリーのメンバーが含まれる。薬剤はより好ましくは、トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF−β)又はTGF−βスーパーファミリーの他のメンバーである。本発明のTβ4組成物は、皮膚の細胞外基質沈着、細胞性移動及び血管新生を経て、結合組織の成長を果たすことによって皮膚の老化を減少させるであろう。
【0019】
さらに、Tβ4又はTβ4異性体と共に、皮膚老化の減少を補助又は刺激する薬剤を組成物に添加してもよい。そのような薬剤には、血管形成剤、増殖因子、細胞の分化を指示する薬剤、細胞の移動を促進する薬剤及び皮膚における細胞外基質物質の供給を刺激する薬剤が含まれる。限定するものではないが、例えば、次の薬剤:VEGF、KGF、FGF、PDGF、TGFβ、IGF−1、IGF−2、IL−1、プロサイモシンα及びサイモシンα1のいずれか一種以上を有効量で組み合わせて、Tβ4又はTβ4異性体を単独で又は組み合わせて添加することができる。
【0020】
本発明はまた、薬学的に許容可能なキャリア中に、治療に有効な量のTβ4又はTβ4異性体を含有する医薬組成物も包含する。そのようなキャリアには、非経口投与に関して上に挙げたものが含まれる。
【0021】
皮膚の老化を阻害するか又は反転促進する実際の投薬量又は試薬、処方又は組成物は、対象の背格好や健康状態を含む多くの因子に依存するであろう。しかしながら、当業者は、使用する投薬量を決定するために、前掲のPCT/US99/17282及びその中に引用された文献に開示されるような、臨床的な投薬量を決定するための方法及び技術を開示する教示を用いることができる。
【0022】
適切な局所処方は、約0.001〜10重量%の範囲、より好ましくは約0.01〜0.1重量%の範囲、最も好ましくは約0.05重量%の濃度でTβ4又はTβ4異性体を含有する。
【0023】
本明細書に記載される治療上のアプローチには、対象に対する本発明のTβ4又は他の化合物を含有する試薬又は組成物の種々の投与又は送達経路が関係し、これには慣用の投与技術(例えば、これに限定されないが、局所的投与、局所注射、吸入又は全身投与)のいずれかが含まれる。本発明のTβ4又は他の化合物を用いる又は含む方法及び組成物は、薬学的に許容可能な非中毒性賦形剤又はキャリアとの混合により、医薬組成物に配合される。
【0024】
本発明は、Tβ4ペプチド又はその機能性フラグメントと相互に作用する抗体の使用を包含する。異なる抗原決定特異性を有するモノクローナル抗体集合体と別個のモノクローナル抗体調製物とから本質的に成る抗体が提供される。モノクローナル抗体は、前掲のPCT/US99/17282に開示されるような当該技術分野においてよく知られた方法によって、蛋白のフラグメントを有する抗原から作られる。本発明で用いられる場合の用語「抗体」は、モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体を含む意である。
【0025】
他の実施形態において、本発明は、Tβ4遺伝子の発現を調節する有効量の薬剤を投与することにより対象を処置する方法を提供する。用語「調節する」は、Tβ4の発現が過度な場合には、Tβ4の発現を阻害又は抑制すること、及びTβ4の発現が不十分な場合には、発現を誘発することをいう。用語「有効量」は、Tβ4遺伝子の発現を調節し、皮膚の老化に関連するTβ4の症状の減少をもたらすのに有効であるTβ4薬剤の量を意味する。Tβ4又はTβ4異性体遺伝子の発現を調節する薬剤は、例えば、ポリヌクレオチドであってもよい。ポリヌクレオチドは、アンチセンス、トリプレックス剤又はリボザイムであってもよい。例えば、Tβ4の構造遺伝子領域又はプロモーター領域に指向したアンチセンスを利用してもよい。
【0026】
他の実施形態において、本発明は、Tβ4活性を調節する化合物の利用方法を提供する。Tβ4活性に作用する化合物(例えば、アンタゴニスト及びアゴニスト)には、ペプチド、ペプチド擬似体、ポリペプチド、化合物、亜鉛のような鉱物及び生物学的薬剤が含まれる。
【0027】
如何なる特別な理論に束縛されないが、本発明は、末端デオキシヌクレオチド移転酵素(非鋳型定方向DNAポリメラーゼ(a non−template directed DNA polymerase))を誘発し、1種又はそれ以上の炎症性サイトカインの濃度を減少させ、内皮細胞にとって走化性因子として働き、それにより、加齢又は他の変性性因子若しくは環境的因子により引き起こされる皮膚の変性性変化を阻害するか又は反転促進することによって、皮膚の老化に関連する皮膚変性を反転促進又は阻害するであろうと考えられている。
【0028】
次の非限定的な実施例により、本発明を更に説明する。
(実施例1)
0.05重量%のサイモシンβ4処方を調整した。100gのゲルに対して50mgのサイモシンβ4を、初めにサイモシンβ4を水中に溶解させ、それから調製物を標準薬学用ゲル処方中で完全に混合した。指関節の中央より下の手背部に、1cmの黒っぽい年齢しみを持つ志願者を処置した。年齢しみを取り囲む5×5cmの部位に、0.05重量%のサイモシンβ4ゲルを1日2回、28日間適用した。7日以内に年齢しみの色が薄れ始め、14日以内に年齢しみの大きさが顕著に縮小し始めた。28日間の最後には、年齢しみの色がはっきりと薄れ、しみの大きさは50%以上縮小した。さらに、処置した部位の皮膚は、滑らかになり、弾性が増大した。その後4週間、志願者を観察したところ、処置中に観察された変化が持続した。

Claims (15)

  1. 皮膚老化に関連する皮膚変性の反転促進又は阻害のための処置方法であって、そのような処置を必要とする対象に、皮膚変性阻害活性を有するアミノ酸配列LKKTET又はその保存的変異体を含む皮膚変性阻害ポリペプチドを含有する組成物を有効量で投与することを含む前記方法。
  2. 前記ポリペプチドが、皮膚弾性の増大、加齢に関連する皮膚黒ずみ領域の縮小、加齢に関連する皮膚黒ずみ領域の淡色化及びこれらの組み合わせからなる群より選択される皮膚状態の改善を促進する請求項1に記載の方法。
  3. 前記ポリペプチドが、サイモシンβ4(Tβ4)、Tβ4異性体又は酸化型Tβ4を含む請求項1に記載の方法。
  4. 前記組成物が、全身に投与される請求項1に記載の方法。
  5. 前記組成物が、局所的に投与される請求項1に記載の方法。
  6. 前記組成物が、ゲル、クリーム、ペースト、ローション、スプレー、懸濁液、分散液、膏薬、ヒドロゲル又は軟膏処方の形態である請求項5に記載の方法。
  7. 前記ポリペプチドが、組み換え体又は合成体である請求項1に記載の方法。
  8. 前記ポリペプチドが、抗体である請求項1に記載の方法。
  9. 前記抗体が、ポリクローナル又はモノクローナルである請求項8に記載の方法。
  10. 皮膚老化に関連する皮膚変性の反転促進又は阻害のための処置方法であって、そのような処置を必要とする対象に、皮膚変性阻害活性を有するアミノ酸配列LKKTET又はその保存的変異体を含む皮膚変性阻害ポリペプチドの生成を刺激する薬剤を含有する組成物を有効量で投与することを含む前記方法。
  11. 前記ポリペプチドが、サイモシンβ4である請求項10に記載の方法。
  12. 前記薬剤が、サイモシンβ4の拮抗体である請求項10に記載の方法。
  13. 皮膚変性阻害活性を有するアミノ酸配列LKKTET又はその保存的変異体を含む皮膚変性阻害ポリペプチドを含有する組成物を有効量で含む、皮膚老化に関連する皮膚変性の反転促進又は阻害における使用のための組成物。
  14. 前記ポリペプチドが、Tβ4、Tβ4異性体又は酸化型Tβ4を含む請求項13に記載の組成物。
  15. ゲル、クリーム、ペースト、ローション、スプレー、懸濁液、分散液、膏薬、ヒドロゲル又は軟膏処方を含む請求項13に記載の組成物。
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